Contract

任意代理契約・任意後見契約の締結前報告実施ガイドライン

ぱあとなあ北海道運営委員会 2022 年 1 月 22 日制定

１．趣旨

昨今、xx後見制度の運用については様々な不祥事が報告されており、専門職後見人もその例外ではない。特に任意後見制度関連では、任意代理契約及び任意後見契約に多く見られている。報告されている多くの問題は、任意代理契約の曖昧さ、任意後見契約の曖昧さにある。これらは任意代理契約自体がxx証書でなくても契約を締結することが可能なことや、任意後見契約については、本人の判断能力を適確に判断していないことから、知らず知らずのうちに本人の権利を侵害している場合があり、問題となっている。

本ガイドラインは、任意代理契約や任意後見契約の曖昧さに伴うリスクを回避するために、公益社団法人北海道社会福祉士会権利擁護センターぱあとなあ北海道

（以下「ぱあとなあ北海道」という。）が実施する任意代理契約への対応及び任意後見契約の締結に伴う契約前報告についての考え方と手順を示すものある。

具体的な取り扱いとして、任意代理契約については、不適切な対応とならないよう任意後見契約や法定後見制度への移行を促し、任意後見契約を締結する場合は、本人の判断能力や契約内容等について、ぱあとなあ北海道名簿登録者が事前にぱあとなあ北海道に報告することで、契約当事者（本人及び任意後見人予定者であるぱあとなあ名簿登録者）とぱあとなあ北海道がその内容を共有し、透明性を担保することにある。

２．報告の内容・書式（別紙 任意代理契約・任意後見契約前報告フローチャート）

（１）契約前の報告として、本人の同意を得た上で以下の報告を行う。契約前の報告は以下の 2 回とする。

①任意代理・任意後見契約事前協議報告書（様式 1）

任意代理・任意後見の相談または依頼が、受任候補者にあった時点で、報告を報告書の提出をもって行う。

②任意代理・任意後見契約前報告書（様式 2）

xx証書（契約書）の下書きが完成した時点での報告を報告書の提出をもって行う。

＜添付書類＞

・契約書

※契約に「ぱあとなあ報告」の本人同意が盛り込まれていない場合は、同意書（任意様式）を添付する。

※契約書例（参考資料）

・財産目録・収支報告書（様式 3）（可能な限り添付とする。）

（２）契約後の報告として、以下の報告を行う。

①初回報告

・ぱあとなあ活動報告書書式

②定期報告

・ぱあとなあ活動報告書書式

提出時期

・2 月及びぱあとなあ北海道の指定する時期

３．報告先

・ぱあとなあ北海道

４．ぱあとなあ北海道の対応

（１）ぱあとなあ北海道での確認の流れ

・受任者から提出された「任意代理・任意後見契約事前協議報告書（様式 1）」および「任意代理・任意後見契約前報告書（様式 2）は、ぱあとなあ北海道で確認し、助言・支援を行う。

・報告内容等に問題がある場合は、基本的にはぱあとなあ北海道で対応する。ぱあとなあ北海道で解決できない問題については、日本社会福祉士会権利擁護センターぱあとなあに連絡の上で助言指導を受ける。

・報告書受理後 2 週間以内に、報告者に確認結果を通知する。ただし、日本社会福祉士会権利擁護センターぱあとなあに助言を求める場合は、1 か月程度の期間を要する。

（２）確認の着目点

「任意代理・任意後見契約事前協議報告書」及び「任意代理・任意後見契約前報告書」から以下の内容を読み取り、受任者の支援・対応を行う。

■任意代理・任意後見契約事前協議報告書（様式 1）

①「2．本人と受任者との関係性」

・利益相反になっていないか。

・本職との関係

②「3．受任依頼内容」

・契約書例（参考資料）と比べて特異な内容はないか。

・死後の事務については問題ないか。

・遺言作成・遺産相続などの事項について問題がないか。

③「5．受任依頼の経緯」

・本業との関係で問題はないか。

・利益誘導になっていないか。

■任意代理・任意後見契約前報告書（様式 2）

①「2．本人の判断能力」

・何をもって判断能力の有無を確認したのか。

（診断書 第三者確認 要介護度 ほか）

・客観的視点を持って判断しているか

②「3．契約内容」

・特約等の条文の内容（死後事務 ほか）が適正か

・代理権の範囲

③「4．報酬」

・財産状況、死後事務について、適正な内容であるか。

・報酬が社会通念から大きく逸脱していないか。

※初回報告、定期報告における確認の着目点は、「ぱあとなあ活動報告書の内容チェックのガイドライン」に基づいて行う。

附 x

xガイドラインは、2022 年 1 月 22 日制定、施行する。

別紙

任意代理契約・任意後見契約前報告 フローチャート

・任意後見相談

問題あり

・日本社会福祉士会

権利擁護センターぱあとなあへの相談

・ぱあとなあ北海道へ「任意代理・任意後見契約事前協議報告書（様式１）」の提出

※本人の同意

問題なし

※助言

・ぱあとなあ北海道での助言、指導

問題あり

・日本社会福祉士会

権利擁護センターぱあとなあへの相談

・契約書（xx証書（案））の作成

・ぱあとなあ北海道へ「任意代理・任意後見契約前報告書（様式２）」の提出

（添付書類：契約書（案）、財産目録・収支報告書）

問題なし

※助言

・ぱあとなあ北海道での助言、指導

・契約の締結

・ぱあとなあ活動報告書書式にて新規報告（契約締結後の随時）

・ぱあとなあ活動報告書書式にて定期報告（２月及びぱあとなあ北海道の指定する時期）

（様式１）

年 月 日

任意代理・任意後見契約事前協議報告書

提出先：ぱあとなあ北海道

依頼 者について	（xxxx） 氏名		男 ・ 女
			年 月 日生（ 歳）
	住所	電話 （ ）
	職業
	勤務先	住 所
		会社名 電話 （ ）
ぱあとなあ名簿登録者	名簿登録番号
	（ふりがな） 氏名		男 ・ 女
			年 月 日生（ 歳）
	住所		電話 （ ）
	職業
	勤務先	住 所
		会社名 電話 （ ）

１．依頼日・面接日および本人同意について

（１）任意代理・任意後見の依頼を受けた日  年   月   日

（２）依頼者と面接した日  年   月   日

（３）本人から任意後見契約事前協議報告提出の同意を得た日      年   月   日

２．本人との関係性

３．本人の判断能力

① 判断能力状

況

② 判断能力の

確認方法

４．受任依頼内容

（受任依頼内容）

（死後事務の依頼がある場合の事務内容）

（遺言作成などについて）

５．受任依頼までの経緯

（様式２）

年 月 日

任意代理・任意後見契約前報告書

提出先：ぱあとなあ北海道

依頼 者について	（ふりがな）				男		・	女
	氏名			年 月		日生（			歳）
	住所
				電話		（		）
	職業
	勤務先	住	所
		会社名		電話		（		）
任意代理人 ・ 任意後見人	名簿登録番号
	（ふりがな）				男		・	女
	氏名			年 月		日生（			歳）
	住所			電話		（		）
	職業
	勤務先	住	所
		会社名		電話		（		）

１．任意代理・任意後見の受任

（１）任意代理・任意後見の依頼を受けた日  年   月   日

（２）依頼者と面接した日  年   月   日

（３）本人から任意後見契約前報告書提出の同意を得た日      年   月   日

２．本人の判断能力

① 判断能力の状況

② 判断能力の 確 認 方

法

３．契約内容

①契約内容	任意後見契約： □移行型 □将来型公証役場名： 契約予定月日： 年 月 日
	ぱあとなあへの報告 □有り □無し（※契約に含まれていない場合は、同意書を添付する）

② 財産状況 （ 契約内容に財産管理を含む場合のみご記入下さい）	不動産（種別・概算評価額等）
	預貯金（概ねの金額）
	株式等（概算評価額等）
③死後事務	□ 有り（報酬の定め □有り □無し） □ 無し
	内容（有りの場合）

４．報酬

①調査費	□ 有り （ 円） □ 無し
②定額報酬	円 ／ 月
	報酬額決定の根拠
③その他 （ 相談料など）	内容
	額
	報酬額決定の根拠
④ 報酬決定手続き	どのように報酬についての話し合いをしたか。（相手が理解できるような方法で説明がなされたか）

＜添付書類＞

・契約書の下書きの写し（契約に「ぱあとなあ報告」の本人同意が盛り込まれていない場合は、同意書を添付してください。）

・財産目録・収支報告書（様式３）（可能な限り添付とする）

（様式３）

年 月 日現在

財産目録・収支報告書

財産目録（確認できている範囲で記入）

１．不動産

番号 区分 内容 金額（年額・月額の別） 現在の管理者 備考

２．預貯金、株式、生命保険等

番号 区分 内容 金額（年額・月額の別） 現在の管理者 備考

３．負債

番号 区分 内容 金額（年額・月額の別） 現在の管理者 備考

収支報告

１．収入

番号 区分 内容 金額（年額・月額の別） 現在の管理者 備考

２．支出

番号 区分 内容 金額（年額・月額の別） 現在の管理者 備考