当社子会社による九州大学とのDVC1-0401(網膜色素変性治療製剤)のライセンス等に関する契約合意についてのお知らせ
2020 年1月 17 日
各 位
会 社 名 | 株式会社アイロムグループ |
代 表 者 名 | 代表取締役社長 x xx |
(コード番号 2372 東証第一部) | |
問 合 せ 先 | |
役 職 | 取締役 社長室担当 |
氏 名 | xx xx |
電 話 | 03-3264-3148 |
当社子会社による九州大学とのDVC1-0401(網膜色素変性治療製剤)のライセンス等に関する契約合意についてのお知らせ
当社の 100%子会社である株式会社 ID ファーマ(以下、「ID ファーマ」という)が、国立大学 法人九州大学(以下、「九州大学」という)と、遺伝子治療製品 DVC1-0401(※1、以下「本品」という)のデータの利用許諾等を含めた治験に関する契約について合意しましたので、下記のとお りお知らせいたします。
記
1.契約の概要
本契約は、ID ファーマが、九州大学が網膜色素変性(※2)患者を対象に実施している本品に かかる治験(※3)において得られた結果(製造販売承認申請に必要な情報や関連する書式一式等、以下「本治験結果」という)について、本品の開発、製造、販売およびこれらに付随する行為にお いて、独占的に利用する権利の許諾を受けるものです。また、当該権利には、ID ファーマが第三者 に本治験結果の再利用を許諾する権利を含んでおります。
対 | 象 | 製 | 品 | DVC1-0401(網膜色素変性治療製剤) |
対 | 価 | の | 額 | 本治験結果利用時に協議により決定予定 |
支 | 払 | 条 | 件 | |
支 | 払 | 時 | 期 |
2.契約の意義
ID ファーマは、現在、日本にて本品の臨床開発を進めております。本契約の締結により、本品の再生医療等製品製造販売承認申請時に必要なデータを入手することが可能となります。また、ライセンス契約の締結を希望する国内外の製薬企業に対し、公開可能な最新データを提供できることとなります。これにより、本品の上市に向けて開発を促進し、網膜色素変性の患者様に早期に治療機会を提供できるよう推進してまいります。
3.上場会社と当該契約先との間の関係
資 本 関 係 | 記載すべき資本関係はありません |
人 的 関 係 | 記載すべき人的関係はありません |
取 引 関 係 | 当社子会社が臨床試験の支援業務の委託を受けております |
4.今後の見通し
本契約による 2020 年3月期の業績への影響は軽微であり、当期の業績予想に変更はありません。今後、九州大学との協議により対価の額等が決定しましたら速やかにお知らせいたします。
また、本契約に基づき製薬企業等とのライセンス契約の交渉を推進いたします。製薬企業等との ライセンス契約の締結により、来期以降の業績に影響が生じる場合は速やかにお知らせいたします。
※1.本品(DVC1-0401)について
本品は、ID ファーマが九州大学と共同開発した治療用ベクターであり、レンチウイルスの一種であるサル免疫不全ウイルスベクターに治療用遺伝子を搭載した遺伝子治療製剤です。眼科における遺伝子治療の治験としては、本治験が国内初めての試みであり、将来のバイオ医薬品候補として開発を進めている遺伝子治療製剤になります。
治療用遺伝子には神経細胞の脱落を防ぐ神経栄養因子であるヒト色素上皮由来因子(hPEDF)を使用しています。非臨床試験では光を感じる細胞の喪失を効果的に抑制することを確認しており、投与後5年の経過観察においても安全性に大きな問題がないことが明らかになっています。
※2.網膜色素変性について
網膜色素変性は、網膜に存在する光を感じる細胞が徐々に失われていく遺伝性の病気で、約5千人に1人の頻度で見られ、青年期より発症し、やがて失明に至る可能性があります。すでに約50 種類の遺伝子異常が原因として明らかになっていますが、現在は有効な治療法がなく、厚生労働省から難病と指定されています。
※3.実施中の治験について
本治験は、網膜色素変性患者を対象として、本品の網膜下投与時の安全性の検討および視機能低下抑制効果の探索的評価を目的に、2019 年2月から開始し、被験者への投与を実施中であります。
以 上