（１） 街づくりの推進と本協定の適正な運用を図るため、「サム・ジュ・モール街づくり委員会」（以下、略称「S JM 委員会」と称する。）を（協）藤沢銀座土曜会に設置します。

サム・ジュ・モール街づくり協定書

藤沢市xx５４０番地 協同組合 藤沢銀座土曜会

※ 街づくりの協定をする時代的背景と基本理念

私達の街、藤沢銀座土曜会は、湘南藤沢を代表する商店街として栄えてきた街であったが、ここ１０年間は停滞を余儀なくされておりました。しかしながら、昭和６０年１０月から始まった商店街全体の討議や街路整備委員会での検討の結果、老朽化したアーケードを撤去し、≪緑とxxと石畳の街≫をテーマに、昭和６３年１月から“サム・ジュ・モール”の愛称でモール化事業に着手しました。商店街が皆で協力して、理想的な街づくりをしていこうと言うことを基本的な理念とし、街づくりに取り組んでみると、更に街の魅力を増進させて市民や来街する人達に、素晴らしい都市空間をエンジョイしてもらおうという意見が、モール事業の進展とともに沸き出てきました。そのためには、将来を展望した街づくりを推進してゆく必要があるので、商店街としては、情熱と努力を再び結集して「街づくり協定」を定めることとなりました。この協定は、私達の約束ごととして、xx市の協力、指導を得ながら推進していく指針とするものですから、共に手をたずさえて事に当たるとともに、私達のこの協定を遵守してまいります。

１．協定書の目的

本協定書は、サム・ジュ・モール（「協」藤沢銀座土曜会）における関係者（組合員及び商店街区域関係者）が上記の基本理念に基づき、街づくりに対する意思の統一を図り、この地区の永続的な発展を願い、調和のとれた魅力と活力のある街づくりを積極的に進めることを目的とします。

２．街づくりの基本方針

“湘南らしいスマートらしさと、大人っぽいセンスで、ちょっと遊び心のあるストリート”をテーマ・コンセプトとして“緑とxxと石畳の街”を推進します。

（１） 大人っぽいセンスのある街並の雰囲気が漂う、安全で落ち着きのある街づくり

（２） 楽しxx遊び心のあるショッピングやサービスを提供する街づくり

（３） 特に、女性にとって、楽しめる、気分の良い環境の街づくり

（４） コンセプトに沿った業態を増やし、タウンテイスト（街の個性、特色）を出していく長期的な街づくり

３．街づくり推進組織の設置

（１） 街づくりの推進と本協定の適正な運用を図るため、「サム・ジュ・モール街づくり委員会」（以下、略称「S JM 委員会」と称する。）を（協）藤沢銀座土曜会に設置します。

（２） 「SJM 委員会」は、次に掲げる事項について、関係者の意見を集約、決定、実行するとともに、必要に応じて公共団体等関係団体・機関とも連絡調整を行うものとします。

① 本協定の適用区域に関すること

② 権利変動に伴う協定の効力に関すること

③ 建物の新築・増改築に関すること

④ 建物の改装・改築に関すること

⑤ 道路等の取り壊しに関すること

⑥ 道路等の維持管理に関すること

⑦ その他必要と認める事項に関すること

（３） 「S JM 委員会」は、（協）藤沢銀座土曜会の組合員及び準組合員の合計２５名以内をもって構成し、委員長には理事長若しくは副理事長が就任するものとします。なお、必要に応じて地区内関係者を加えることができるものとします。

４．適用区域

３５１６藤沢・村岡線から主要地方道、戸塚・茅ヶ崎線の交差点まで、サム・ジュ・モールに面する区域内において協定適用区域とします。ただし、必要に応じて、サム・ジュ・モールと一体的に発展して欲しい地区には、協定適用区域に準じた建築計画を要請するものとします。

５．権利変動（新規出店者等及び退店者等）に伴う協定の効力

本協定の適用区域内の土地・建物等の権利及びモール事業に係わる債務が変動する場合には、新権利者等は、本協定を旧権利者等から継承する義務を負うものとします。

６．建物の新築・増改築

（１）建物の新築・増改築を計画する建築主は、xx市開発行為及び中高層建築物の建築に関する指導要綱並びにxx市建築物の建築に関する指導要綱（以下「市指導要綱」という。）の市長の通知後、できるだけ早期の段階で、別途定める「建築計画概要書」及び「建築の原案」を「SJM 委員会」に提出し、協議・調整を図った上で、承認を得るものとします。

（２）「S JM 委員会」は、上記（１）で定めた建築計画概要書等を受け取り次第、速やかに

「SJM 委員会」を開催し、協議・調整を図るものとします。

（３）建築主は「SJM 委員会」において「建築計画概要書」等が承認された後、建築基準

法に基づく建築確認申請を行うものとします。

（４） 上記（１）及び（２）の事前調整事項は、おおむね次のとおりとします。

① 建築用途

２で規定したテーマ・コンセプトに沿った街づくりを進めるため、可能な限り物販、飲食、サービスの用途とします。ただし、風紀を害すると思われるもの並びに街づくりの基本方針に反するものは避けるものとします。

② 建築形態に関する事項

ア．建築物の高さ ・・・建築基準法の定めるところによるイ．１階の取り扱い ・・・別途、細目に定める

ウ．外壁のデザイン・色 ・・・別途、細目に定めるエ．看板・広告物 ・・・別途、細目に定めるオ．緑化 ・・・別途、細目に定める

カ．東電の地上機器 ・・・可能な限りビル内に納めるものとする

７．建物の改装・改築

建物所有者及び借家人等の商業関係者は、可能な限り、街づくりの基本方向に沿った改装、改築に努めるものとします。

８．道路の取り壊し

（１）道路整備事業の施行部分に何らかの変化（舗石等の掘り返し等）を及ぼす工事の施行については、事前に「SJM 委員会」に工事計画を説明し、同意を得るものとします。なお、公共事業等については、説明を受けるのみとします。

（２）「S JM 委員会」は、前号の場合、同意する前に公共団体等関係団体・機関と協議するものとします。

（３） 第１号の事業施工者は、自己の負担で現状に復するものとします。

９．道路等の維持管理

「SJM 委員会」は、適用区域が常時良好な状態を保つように、次に掲げる事項のうち、公共物等の管理保全については、別途管理規定により、またその他の事項については、別途細目により、それぞれ維持・管理を行うものとします。

（１）	街路灯・モニュメント等	・・・	別途、管理規定に定める
（２）	舗石等の局部的補修	・・・	別途、管理規定に定める
（３）	街路樹及び植栽桝等の手入れ	・・・	別途、管理規定に定める
（４）	道路の清掃	・・・	別途、管理規定に定める
（５）	車両交通の自主規制	・・・	別途、細目に定める
（６）	荷捌き	・・・	別途、細目に定める
（７）	ワゴンセール	・・・	別途、細目に定める

（８） 自動販売機	・・・	別途、細目に定める
（９） ゴミ処理	・・・	別途、細目に定める
（１０）占用物件等	・・・	別途、管理規定に定める
（１１）道路上の不当商行為	・・・	別途、細目に定める
（１２）その他行政機関の指示事項

１０．駐車場の確保

関係者は、路上における駐車を避けるとともに、顧客用駐車場の確保に努めるものとします。

１１．その他

（１）本協定書の適用区域の隣接地区については、可能なかぎり、本協定書の趣旨に沿うよう関係者に協力をお願いしていくものとします。

（２）各条項の細目については、必要に応じ、見直しや別途取り決めるものとしますし、管理協定についても、必要に応じ公共団体等関係機関と協議するものとします。

附則

１．施行日 本協定は、xxx年５月２３日より施行します。

（xxx年５月２３日協同組合藤沢銀座土曜会総会可決了承済み）

サム・ジュ・モール街づくり協定細目

１．建築形態に関する事項

（１） １階の取り扱い

歩行者空間を豊かにするため、新たな建築物（「市指導指導要綱」の適用をうける建築物）の１階部分は、１．５ｍ以上の壁面線後退を行うものとする。なお、止む得ず業務型店舗（銀行、証券、保険会社等）を１階に設置する場合は、規模や土地の形状等を勘案しながら SJM 委員会と、その都度、壁面線後退を協議するものとする。

（２） 外壁のデザイン・材質・色

ア．基本的にはモールと調和したデザイン・材質とし、統一のデザインは採らないものとする。

イ．建築物の色は、モダンカラーとして、白・黒・グレー系をダンディーカラーとして、紺・xx・茶・ダークグレイなど男っぽい色を基調として表現する。 ただし、業種等により、止む得ず他系色を使用する場合には、SJM 委員会の承認を受けなければならないものとする。

（３） 看板、広告物、日除け類

看板、広告物、日除け類は商店街にとって、ある賑わいをもたらすものであるが、あまり多過ぎると街全体が混沌としてしまう。こういう状態を避けるため、次のような広告物等の限定を行うものとする。

ア．看板は、袖看板、軒下看板、壁面看板を原則とする。

イ．置看板類の設置は自己敷地内とし、原則として、物販店は使用しないものとする。

ウ．屋上型看板、日除け型看板については、SJM 委員会とその都度協議するものと

する。

エ．メーカーの看板は極力付けないものとする。ただし、止むを得ない場合には、メーカーの表示は個店名の表示より小さくするものとする。

オ．上記、ア～エの看板の形態、材質、色彩については、SJM 委員会の承認を受け

なければならないものとする。

（４） 緑化

都心部に生まれた緑豊かな環境を一層充実させるため、モールはもとより自己敷地内及びビル内の緑化に努めるものとする。

２．道路等の維持管理に関する事項

（１）車両交通の自主規制

商店街専用の駐車場、駐輪場の確保に努めるものとする。また、違法駐車の追放キャンペーンを商店街として取組むとともに、歩行者の妨げとなる歩道上の自転車等については、店頭の店舗が責任をもって撤去するものとする。

（２）荷捌き

荷捌きは、原則として午前中に行うものとし、来街者の多い時間帯は極力避けるものとする。また、公道から直接行う荷捌きは特殊な業種、商品以外は極力行わないものとする。

（３）ワゴンセール

公道上におけるワゴンセール等は、歩行者天国（日曜日、祝祭日の午後１時から午後６時まで）の時間帯のみ行えるものとし、それ以外のワゴンセール等は自己敷地内に限定するものとする。

（４） 自動販売機

公道上に自動販売機の全部もしくは一部が占有することは自粛するものとする。なお、セットバック等における自己敷地内の自動販売機の設置についても、歩 行者空間や歩行者の安全確保の面から極力設置しないものとする。

（５） ゴミ処理

モールに設けたゴミ箱、灰皿は毎日処理するものとする。また、一般ゴミは、指定された収集日当日に、決められた場所に整然と出すものとし、前日からのゴミ出しは絶対行わないものとする。なお、生ゴミ（残飯等）は、ゴミ専用袋に入れたうえ、さらにポリバケツ等に入れるなどして散乱やモールの汚染を防ぐものとする。

（６） 道路上の不当商行為

定められた歩行者天国のワゴンセール以外、道路上での商行為は行われないものとする。なお、組合員以外が歩行者天国を利用して商行為を行う場合には SJM委員会の承認を必要とするものとする。

サム･ジュ・モール街づくり協定管理規定

１．道路等の維持管理

（１）街路灯・モニュメント等

街路灯・モニュメント・シンボルタワー・ベンチ・電話ボックス等の商店街財産の景観施設やストリートファニチャー等については、組合が善良な管理者の注意をもって維持管理をするものとする。なお、施設等が滅失し、又は効用を喪失する等重大な損害を受けたときは、すみやかに市に届け出をするものとする。また、組合施設等へのはり紙及び広告類の掲示は、SJM 委員会の承認を得て行うとともに組合員以外については禁止するものとする。

（２）舗石等の局部的補修

ビル建設等に伴うモールの掘削については、市に申請する「道路占用掘削申請」及び警察に申請する「道路使用許可申請」の相当期間前に、SJM 委員会と事前協議するものとする。なお、自費復旧工事の構造及び施行方法については、市及び建築施主との３者協議を行うものとする。

（３） 街路樹及び植栽桝等の手入れ

モール内の樹木及び植栽桝の維持管理については、街づくりの観点から、市に依存するだけでなく、市及び組合のそれぞれの役割分担を次のとおり決行し行うものとする。

市の役割

ア．街路樹の剪定イ．病害虫の防除ウ．補移植

エ．支柱の補修

オ．用具の貸し出し等組合への援助

組合の役割 ア．樹木への灌水

イ．植樹桝内の除草及び清掃

ウ．街路樹及び施設に係わる事故等の通報連絡エ．街路樹愛護のＰＲ等

（４）道路の清掃

モール（石張舗石）の清掃管理については、街づくりの観点から、市に依存するだけでなく、市及び組合のそれぞれの役割分担を次のとおり決定し行うものとする。

市の役割

ア．車道路面の清掃及び水洗イ．雨水桝の清掃

ウ．組合に対する清掃用具の貸し出し

組合の役割

ア．歩道路面の清掃及びxx

xx、水洗に際しての薬剤等の使用については、市と協議するとともに、薬品、雑排水の植樹桝流入の防止に注意するものとする。

（５） 占用物件等

モール事業で設置した景観施設及びストリートファニチャー等の道路占用物以外は、組合事業としては原則設けないものとする。

なお、組合員（個店）が止むなく道路占用の必要が生じた場合には、市に道路占用許可申請をする前にＳＪＭ委員会と協議するものとする。