Contract
xxx地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業契約書(案)
平成 22 年 7 月 2 日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
目 次
第 1 章 用語の定義 2
第1条(定義) 2
第 2 章 総則 4
第2条(目的) 4
第3条(公共性及び民間事業の趣旨の尊重) 4
第4条(三者協定等の遵守) 4
第5条(事業日程) 4
第6条(本事業の実施) 4
第7条(事業者の資金調達) 4
第8条(追加費用への対応) 4
第9条(関係者協議会) 5
第10条(許認可、届出等) 5
第11条(事業費内訳書) 5
第12条(保険) 5
第13条(事業用地等の瑕疵) 5
第14条(臨機の措置) 5
第15条(一般的損害) 6
第16条(第三者に対する損害) 6
第 3 章 本件施設の整備 6
第 1 節 設計図書の照査 6
第17条(設計図書の照査) 6
第18条(設計図書の変更) 6
第 2 節 建設 7
第 1 款 総則 7
第19条(本件施設の建設) 7
第20条(施工計画書等) 7
第21条(施設整備業務における第三者の使用) 7
第22条(工期変更の場合の費用負担) 8
第 2 款 機構による施設整備業務の確認等 8
第23条(施設整備業務の報告) 8
第24条(施設整備業務に関する業務監視の実施) 8
第 3 款 工事の変更、中止及び中断 8
第25条(工期の変更) 8
第26条(工事の一時中止) 9
第27条(工事の中断) 9
第28条(履行遅滞の場合の措置) 9
第 4 款 施設整備対象部分の引渡し及び所有権の移転 9
第29条(事業者による完成検査) 9
第30条(機構による完工確認) 10
第31条(事業者による引渡し) 10
第32条(引渡し後の協力) 10
第33条(部分使用) 10
第34条(瑕疵担保) 10
第 4 章 維持管理 11
第 1 節 総則 11
第35条(総則) 11
第36条(業務計画の提出) 11
第37条(維持管理業務における第三者の使用) 11
第38条(善管注意義務) 12
第 2 節 維持管理業務 12
第39条(維持管理業務の実施) 12
第40条(地下施設の修繕) 12
第 3 節 機構による業務の確認等 13
第41条(維持管理業務の報告) 13
第42条(維持管理業務に関する業務監視の実施) 13
第 5 章 研究支援 13
第 1 節 総則 13
第43条(総則) 13
第44条(研究支援業務計画書等の提出) 13
第45条(研究支援業務における第三者の使用) 13
第46条(善管注意義務) 14
第 2 節 研究支援業務 14
第47条(研究支援業務の実施) 14
第 3 節 機構による業務の確認等 15
第48条(研究支援業務の報告等) 15
第49条(研究支援業務に関する業務監視の実施) 15
第 6 章 サービス対価 15
第 1 節 サービス対価の支払額及び支払手続 15
第50条(サービス対価の支払) 15
第 2 節 サービス対価の見直し等 16
第51条(サービス対価の変更) 16
第52条(サービス対価の減額・支払い留保) 16
第53条(サービス対価の調整) 16
第 3 節 サービス対価の返還 16
第54条(サービス対価の返還) 16
第 7 章 契約期間及び契約の終了 16
第 1 節 契約期間 17
第55条(契約期間) 17
第 2 節 事業者の債務不履行による契約終了 17
第56条(事業者の債務不履行による契約解除) 17
第57条(本件施設の完成前の解除) 18
第58条(本件施設の完成後の解除) 19
第59条(違約金等) 19
第 3 節 機構の債務不履行による契約終了 20
第60条(機構の債務不履行による契約解除) 20
第 4 節 機構による任意解除 21
第61条(機構による任意解除) 21
第 5 節 法令改正等による契約終了 21
第62条(法令改正等による契約の終了) 21
第 6 節 不可抗力による契約終了 21
第63条(不可抗力による契約終了) 21
第 7 節 事業関係終了に際しての処置 22
第64条(本契約終了時の本件施設の状態等) 22
第65条(本契約終了時の引き継ぎ等) 22
第66条(終了手続の負担) 22
第 8 章 法令改正等 22
第67条(通知の付与) 22
第68条(法令改正等による増加費用等の負担) 23
第 9 章 不可抗力事由 23
第69条(通知の付与) 23
第70条(不可抗力事由への対応) 23
第71条(不可抗力による増加費用等の負担) 23
第 10 章 表明・保証及び誓約 24
第72条(事業者による表明・保証及び誓約) 24
第 11 章 保証 24
第73条(契約の保証) 24
第 12 章 その他 25
第74条(公租公課の負担) 25
第75条(遅延損害金) 25
第76条(損害賠償) 26
第77条(権利義務の処分等) 26
第78条(財務書類の提出及び経営管理に関する業務監視の実施) 26
第79条(事業者の兼業禁止) 26
第80条(事業者の解散の制限) 26
第81条(情報セキュリティの確保) 26
第82条(著作xxの帰属) 28
第83条(著作権の利用等) 28
第84条(秘密保持・個人情報保護等) 29
第 13 章 雑則 30
第85条(請求、通知等の様式その他) 30
第86条(準拠法) 31
第87条(管轄裁判所) 31
第88条(解釈) 31
第89条(融資団との協議) 31
別紙
別紙 1 日程表 32
別紙 2 事業者等がxxする保険 33
別紙 3 完成部分引渡書様式 34
別紙 4 保証書様式 35
別紙 5 サービス対価の金額 37
別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について 38
別紙 7 知的財産権特約条項 46
別紙 8 法令改正等による増加費用及び損害の負担 51
別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担 52
別紙 10 出資者誓約書様式 54
別紙 11 誓約書様式(秘密保持・個人情報保護等) 55
前 文
1 独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)は、北海道天塩郡幌延町においてxxx地層研究事業を実施しており、現在、研究の第一段階が終了し、第二段階として研究坑道(東立坑、換気立坑、西立坑及び水平坑道をいう。以下同じ。)の未施工部分を掘削しながら、地下の岩盤や地下水の動きを実際に確認するための調査を進めている。
2 機構は、未施工の研究坑道の整備、維持管理及び研究開発の実施にあたり、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(平成 11 年法律第 117 号)(以下「PFI法」という。) の趣旨に則りxxx地層研究研究計画に基づく地下研究施設の建設並びに維持管理及び研究支援からなる事業を民間事業者に対して一体の事業として発注及び委託することにした。
3 機構は、本事業(第 1 条において定義される。以下同じ。)の本件入札説明書(第 1 条において定義される。以下同じ。)に従い入札を実施し、最も優れた提案を行った民間事業者グループ●●〔グループ名称〕を落札者として決定し、当該民間事業者グループは、本件入札説明書に従い本事業を実施するために機構との間で平成 22 年●月●日付の基本協定書(第 1 条において定義される。以下同じ。)を締結し、これに基づき「●●〔SPC 名称〕」(以下「事業者」という。)を設立した。
機構と事業者は、本事業の実施に関して、次のとおり契約を締結する。
1 | 事業名 | xxx地層研究研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業 |
2 | 事業の場所 | xxxxxxxxxxx 000-0 |
3 | 契約期間 | 自 平成 22 年●月●日 |
至 平成 31 年 3 月 31 日 | ||
4 | 契約金額 | 金 ●●円 |
(うち消費税及び地方消費税の額 金●●円) | ||
5 | 契約保証金 | 免除とする。ただし、第 73 条(契約の保証)に定める保証又は保険を |
付すものとする。 | ||
6 | 支払条件 | 別途本文中に記載のとおり |
本事業について、事業者と機構とは、各々対等な立場における合意に基づいて、以下の条項によって施設整備業務並びに維持管理業務及び研究支援業務に関する契約(以下「本契約」という。)を締結し、xxに従って誠実にこれを履行する。事業者と機構は、本契約と共に、基本協定書、本件入札説明書、本件入札説明書に関する質問回答(第 1 条において定義される。)、並びに本件入札説明書に記載の機構の指定する様式に従い作成され、入札時に提出された提案書(第 1 条において定義される。)に定める事項が適用されることを確認する。
第1章 用語の定義
(定義)
第1条 本契約において使用する用語の定義は、次のとおりとする。
(1) 「維持管理期間」とは、本契約締結日(以下「維持管理開始日」という。)から平成 31 年 3 月 31 日までの期間をいう。
(2) 「維持管理業務」とは、要求水準書で定める維持管理業務をいう。
(3) 「維持管理対価」とは、サービス対価のうち維持管理業務の対価をいう。
(4) 「基本協定書」とは、本事業に関して機構と構成員との間で平成 22 年●月●日に締結された基本協定書をいう。
(5) 「業務計画」とは、要求水準書に定める、維持管理業務に関する業務計画をいい、業務計画書(基本計画、年度実施計画、長期実施計画)及び省エネルギーに関する業務計画書に記載されたものを指す。
(6) 「研究支援業務」とは、要求水準書で定める研究支援業務をいう。
(7) 「研究支援業務開始日」とは、研究支援業務実施期間の初日をいう。
(8) 「研究支援業務計画書」とは、第 44 条(研究支援業務計画書等の提出)第 1 項の規定に基づき事業者により作成される書面をいう。
(9) 「研究支援業務実施期間」とは、本契約締結日から平成 31 年 3 月 31 日までの期間のうち、要求水準書に従って決定される研究支援業務の実施期間をいう。
(10) 「研究支援対価」とは、サービス対価のうち研究支援業務の対価をいう。
(11) 「研究施設」とは、要求水準書で定める研究施設をいう。
(12) 「工事開始日」とは、日程表において指定された本件工事を開始する日をいう。
(13) 「構成員」とは、落札者のうち事業者に株主として出資するものをいう。
(14) 「サービス対価」とは、本契約に基づく事業者の債務履行に対し、機構が一体として支払う対価をいう。
(15) 「三者協定等」とは、要求水準書に添付する、北海道、幌延町、機構の三者間における「幌延町における深地層研究に関する協定書」(平成 12 年 11 月 16 日)、「幌延町における深地層研究に関する協定書に係る確認書」(平成 12 年 12 月 8 日)、「北るもい漁業協同組合との協定書」(平成 18 年 1 月 27 日)及び「北るもい漁業協同組合との協定書に係る確認書」(平成 18 年 12 月 11 日)をいう。
(16) 「事業者」とは、機構と本契約を締結し、本事業を遂行する者をいう。
(17) 「事業年度」とは、毎年 4 月 1 日から始まる 1 年間をいう。ただし、初年度は、平成 22年●月●日から始まるものとする。
(18) 「事業用地」とは、要求水準書で特定された施設整備業務並びに維持管理業務及び研究支援業務を履行する場所(地中部分を含む。)をいう。
(19) 「施設整備期間」とは、本契約締結日の翌日から施設整備対象部分全部引渡完了日までの期間をいう。
(20) 「施設整備業務」とは、要求水準書で定める施設整備業務をいう。
(21) 「施設整備対価」とは、サービス対価のうち施設整備業務の対価をいう。
(22) 「施設整備対象部分」とは、地下施設のうち、地下施設既設部分以外の部分をいう。
(23) 「実施方針」とは、平成 22 年 4 月 27 日に公表されたxxx地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業実施方針をいう。
(24) 「実施方針に関する質問回答」とは、平成 22 年 5 月 31 日に公表された実施方針に関する質問及びこれに対する機構の回答を記載した書面をいう。
(25) 「設計図書」とは、要求水準書で定める設計図書及び設計内訳書をいう。
(26) 「地下施設」とは、要求水準書で定める地下施設をいう。
(27) 「地下施設既設部分」とは、地下施設のうち、本事業開始日において、既に完成し、機構が所有する部分をいう。
(28) 「提案書」とは、落札者が機構に提出した入札価格、入札提案、機構からの質問に対する回答書その他の落札者及び事業者が本契約締結までに提出した一切の書類をいう。
(29) 「日程表」とは、第 5 条(事業日程)に規定されるものをいう。
(30) 「不可抗力」とは、機構及び事業者のいずれの責めにも帰すことのできない事由を意味し、災害対策基本法第 2 条第 1 項に定める災害、その他地滑り、突発的な湧水、ガス噴出、落盤等の災害や、騒乱、暴動、第三者の行為、工事用電力の停電、その他の自然的又は人為的な現象によるもの(本件入札説明書で水準が定められている場合にはその水準を超えるものに限る。)等をいう。但し、「法令」の変更は、「不可抗力」に含まれない。
(31) 「法令」とは、法律・命令・条例・政令・省令・規則、若しくは通達・行政指導・ガイドライン、又は裁判所の判決・決定・命令・仲裁判断、若しくはその他公的機関の定める一切の規定・判断・措置等(確定を要するものについては確定したもの、上級裁判所の判断のあるものについてはより上級の裁判所の判断を優先させる。)をいう。
(32) 「本件工事」とは、要求水準書で定める本件工事をいい、本事業に関し要求水準に従った本件施設についての建設工事を指す。
(33) 「本事業」とは、要求水準書で定める本事業をいう。
(34) 「本件施設」とは、要求水準書で定める本件施設をいう。
(35) 「施設整備対象部分完成引渡部分」とは、施設整備対象部分のうち、第 31 条(事業者による引渡し)に基づいて事業者から機構に対して引き渡された部分を総称していう。
(36) 「施設整備対象部分完成予定日」とは、施設整備対象部分の全部を完成すべき日をさし、平成 27 年 3 月 31 日をいう。
(37) 「施設整備対象部分全部引渡完了日」とは、第 31 条(事業者による引渡し)に基づいて施設整備対象部分の全部が事業者から機構に対して引き渡された日をいう。
(38) 「施設整備対象部分全部引渡予定日」とは、施設整備対象部分の全部が事業者から機構に対して引き渡されるべき日をさし、平成 27 年 3 月 31 日をいう。
(39) 「本件入札説明書」とは、本事業に関し平成 22 年 7 月 2 日に公表された入札説明書本編及び資料(事業契約書(案)、要求水準書、設計図書、落札者決定基準、基本協定書(案)及び様式集等。なお、平成 22 年 7 月 2 日以降に入札説明書本編及び資料の補足又は追加として公表された資料を含む。)をいう。
(40) 「本件入札説明書に関する質問回答」とは、本件入札説明書の公表後に受け付けた質問に対する機構の回答を記載した書面をいう。
(41) 「要求水準」とは、本契約、本件入札説明書、入札説明書等に関する質問及び回答、提案書、その他本契約に基づいて作成される一切の文書に記載されている内容及び水準、並びに本契約の履行に関してなされた機構及び事業者間の一切の合意における内容及び水準を満たす内容及び水準をいい、これらが、本契約に基づいて変更された場合には、変更後の内容及び水準をいう。
(42) 「要求水準書」とは、本件入札説明書で添付される要求水準書のことをいう。
(43) 「落札者」とは、入札説明書本編に定める落札者をいう。
第2章 総則
(目的)
第2条 本契約は、機構及び事業者が相互に協力し、本事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
(公共性及び民間事業の趣旨の尊重)
第3条 事業者は、本事業が本件入札説明書で示したような公共性を有する事業であることを十分理解し、本事業の実施にあたっては、その趣旨を尊重する。
2 機構は、本事業が民間事業者によって実施されることを十分理解し、その趣旨を尊重する。 (三者協定等の遵守)
第4条 機構は、本事業の実施に当たり、三者協定等の内容及び趣旨に基づく基準等を遵守する。
2 事業者は、本事業の実施に当たり、三者協定等の内容及び趣旨に基づく基準等の内容を十分理解し、機構によるこれらの遵守に協力する。
(事業日程)
第5条 本事業は、「別紙 1 日程表」に従って実施されるものとする。
(本事業の実施)
第6条 事業者は、本契約の規定に従い、事業用地において、機構の行う研究開発の環境を整備するため、要求水準に従って本事業を実施する。
2 事業者は、本契約において別途規定されている場合を除き、本契約に従い、本事業を履行するために必要な一切の手段を自らの責任において定め、本事業を適正かつ確実に実施するものとし、本事業」の実施に係る一切の責任を負うものとする。また、本契約に別途規定されている場合を除き、機構の本事業に関する確認若しくは立会又は事業者から機構に対する報告、通知若しくは説明を理由として、事業者はいかなる本契約における事業者の責任をも免れず、当該確認若しくは立会又は報告、通知若しくは説明を理由として、機構は何ら責任を負担しない。
3 事業者は、要求水準書の定めに従い、総括責任者を配置する。
4 事業者が本事業に実施に関して契約を締結する場合には、契約締結予定日の 14 日前までに、機構に対し、その者の氏名又は商号及び住所等の必要な事項を記載した書面により通知するとともに、当該契約書案を提示し、機構の承諾を得なければならない。また、当該契約書の内容を変更しようとするときも同様とする。
(事業者の資金調達)
第7条 本事業の実施に関する一切の費用は、本契約で特段の規定がある場合を除きすべて事業者が負担する。本事業に関する事業者の資金調達はすべて事業者の責任と費用負担において行う。
2 事業者は、PFI 法第 16 条(支援等)に規定された法制上及び税制上の措置並びに財政上及び 金融上の支援が適用されるよう努力する。事業者は、かかる支援が適用される場合には、これ を機構が事業者に対して支払うサービス対価の軽減に充当することについて、機構と協議する。
(追加費用への対応)
第8条 本事業の遂行において、機構が負担すべき追加費用が発生した場合、機構は、その追加費用の全部又は一部の負担に代えて、事業者がその後に行うべき業務の内容を変更することができる。この場合において、業務の内容の変更は、機構と事業者で協議の上、これを定める。
但し、かかる協議が調わない場合には、機構が合理的な変更内容を定めて事業者に通知し、事業者はかかる通知内容に従う。
(関係者協議会)
第9条 機構及び事業者は、本事業に関する協議を行うことを目的として関係者協議会を設置することができる。
(許認可、届出等)
第10条 本契約上の義務を履行するために必要な一切の許認可は、事業者が自らの責任と費用負担において取得・維持し、また、必要な一切の届出についても事業者が自らの責任と費用負担において行う。但し、機構が取得・維持すべき許認可及び機構が提出すべき届出はこの限りでない。
2 事業者は、前項の許認可等の申請に際しては、機構に事前説明及び事後報告を行うとともに、各種許認可又は届出等の書類の写しを遅滞なく機構に提出する。
3 機構は、事業者からの要請がある場合は、事業者による許認可の取得、届出等に必要な資料の提供その他について協力する。
4 事業者は、機構からの要請がある場合は、機構による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供その他について協力する。
5 事業者は、許認可等の申請の遅延により増加費用が生じた場合、当該増加費用を負担する。但し、当該遅延が機構の責めに帰すべき場合は、機構が当該増加費用を負担する。
(事業費内訳書)
第11条 事業者は、本契約の締結後 14 日以内に、要求水準書に定める事業費内訳書を作成し、機構に提出し、その承諾を得なければならない。
2 事業者は、一部完成部分引渡しの度に、事業費内訳書に基づいて、完成項目、数量及び金額を明示した書面を機構に提出し、その承諾を得なければならない。
(保険)
第12条 事業者は、本事業期間中、事業者の判断により自ら加入する保険のほか、自らの責任において、自ら、又は施設整備企業(第 21 条(施設整備業務における第三者の使用)第 4 項に定義する。以下同じ。)、維持管理企業(第 37 条(維持管理業務における第三者の使用)第 4 項に定義する。以下同じ。)若しくは研究支援企業(第 45 条(研究支援業務における第三者の使用)第 4 項に定義する。以下同じ。)をして、「別紙 2 事業者等がxxする保険」に定める保険(提案書において事業者がxxすることを提案した保険を含む。)に加入し、又は加入させ、保険料を負担する。事業者は、かかる保険の保険証書又はこれに代わるものを保険加入後直ちに機構に提示しなければならない。
(事業用地等の瑕疵)
第13条 事業用地、地下施設既設部分その他本件工事の施工箇所(本件施設を除く。)に、本契約締結前には合理的に予測できない瑕疵が存在した場合には、これにより生じた増加費用は機構の負担とする。
2 事業用地に、本件入札説明書において明示していない地中障害物が存在した場合には、これにより生じた増加費用は機構が負担する。
(臨機の措置)
第14条 事業者は、災害防止その他の事由により特に必要と認める場合は、災害防止等のための臨機の措置を取り、災害等による損害が可能な限り少なくなるよう努めなければならない。この場合において必要と認めるときは、事業者は、緊急やむを得ない場合を除き、あらかじめ機構の意見を求めなければならない。
2 前項の場合において、事業者は、その取った措置について遅滞なく機構に対し通知しなけ
ればならない。
3 機構は、災害防止その他本事業の遂行上特に必要と認める場合は、事業者に対し臨機の措置を取ることを求めることができる。この場合、事業者は、直ちにこれに応じなければならない。
4 第 1 項及び前項の措置に要した費用のうち、通常の管理行為を超えるものとして、事業者がサービス対価の範囲において負担することが明らかに適当でないと認められる部分については、機構がこれを負担する。この場合における機構の負担額は、機構と事業者が協議の上定める。
(一般的損害)
第15条 の施設整備対象部分引渡し前に本件施設に生じた損害、その他事業期間中に事業者が行う業務に関して生じた損害は、機構の帰責事由により生じたもの及び本契約において機構の負担とする別段の定めがあるものを除き、事業者の負担とする。
(第三者に対する損害)
第16条 事業者は、本事業の実施について事業者の責めに帰すべき事由により第三者に損害が発生した場合は、その損害を賠償しなければならない。
2 機構は、本事業の実施について機構の責めに帰すべき事由により第三者に損害が発生した場合(工事の施行に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の事由により第三者に損害を及ぼした場合を含む。)は、その損害を賠償しなければならない。
3 本事業の実施について第三者に発生した損害で、機構及び事業者のいずれの責めに帰すべき事由により発生したか明らかでないものは、不可抗力により発生した損害に準じて第 71 条
(不可抗力による増加費用等の負担) に規定する負担割合に従い、機構及び事業者が負担する。
第3章 本件施設の整備
第 1 節 設計図書の照査 (設計図書の照査)
第17条 事業者は、要求水準に従い本件工事の施工前及び施工中において、設計図書の照査等を行う。
(設計図書の変更)
第18条 機構は、設計図書の変更が必要と認めるときは、事業者に対して変更内容を記載した書面を交付して、本件施設の設計図書の変更を求めることができる。事業者は、機構から当該書面を受領した後、機構と事業者の協議に基づき、機構が指定した合理的な時期までに、機構に対してかかる設計の変更に伴い発生する費用、工期又は工程の変更の有無等の検討結果を記載した書面を提出しなければならない。設計図書の変更の内容は、機構と事業者で協議の上、これを定める。但し、かかる協議が調わない場合には、機構が合理的な変更内容を最終的に定めて事業者に通知し、事業者はかかる通知内容に従う。
2 事業者が機構の承諾を得て、事業者の責めに帰すべき事由(事業者の提案にかかる設計図書の不備による場合を含む。)により設計図書の変更を行う場合、当該変更により事業者に追加費用が生じたときは、事業者がその追加費用を負担する。
3 事業者が機構の請求により、又は機構の承諾を得て、設計図書の変更を行う場合、当該変更により設計・建設に係る費用が減少したときには、機構と事業者で協議の上、機構は第 50条(サービス対価の支払)に基づき機構が事業者に支払うサービス対価のうち施設整備費(施設整備対価のうち、「別紙 5 サービス対価の金額」にいう施設整備費をいう。以下同じ。)の減少額相当分を同額減少させることができる。
4 事業者が機構の請求により、又は機構の承諾を得て設計図書の変更を行う場合、当該変更により維持管理業務又は研究支援業務に係る費用が減少したときには、機構と事業者で協議の上、機構は第 50 条(サービス対価の支払)に基づき機構が事業者に支払うサービス対価のうち維持管理対価又は研究支援対価の減少額相当分を同額減少させることができる。
第 2 節 建設
第 1 款 総則
(本件施設の建設)
第19条 事業者は、要求水準に従って、本件工事を施設整備対象部分全部完成予定日までに完成させる。
2 本件施設の施工方法その他の本件工事のために必要な一切の手段は、要求水準に従って、事業者がその責任において定める。
3 事業者は、自ら又は施設整備企業に、法令を遵守させ、本件施設の建設工事を施工させる。
4 事業者は、本件施設の建設工事の施工にあたり、要求水準書記載の提出書類を遅滞なく機構に提出する。
(施工計画書等)
第20条 事業者は、要求水準に従い、施工計画書等を提出する。施工計画書等の不備により生じた増加費用は、事業者の負担とする。
(施設整備業務における第三者の使用)
第21条 事業者は、本件工事の施工の全部又は一部を第三者に請け負わせることができない。
2 前項の規定にかかわらず、事業者は、基本協定書第 11 条(業務の委託等)に定める者に同項に定める範囲で本件工事の施工を請け負わせることができる。この場合、事業者は、当該業務の請負に係る契約締結予定日の 14 日前までに、機構に対し、その旨を書面で通知するとともに、機構の承諾を得なければならない。また、当該契約書の内容を変更しようとする場合も同様とする。なお、事業者から本件工事の全部又は一部についてこれを請け負う者を、以下、
「建設企業」という。
3 前項に基づき、本件工事の施工の全部又は一部を請け負った建設企業がさらに本件工事の施工の一部をその他の第三者(以下「下請人」という。)に請け負わせる場合は、事業者は速やかに機構に対してその旨を記載した書面を提出する。ただし、建設企業は本件工事の全部または大部分を一括して第三者に請け負わせることはできない。
4 機構は、下請人が本件工事の施工につき著しく不適当と認められたときは、事業者に対しその変更を要求することができる。
5 建設企業及び下請人(以下、総称して「施設整備企業」という。)の使用は、第 2 項の機構の承諾にかかわらず、すべて事業者の責任と費用負担において行うものとし、施設整備企業の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
6 施設整備企業に関する何らかの紛争等に起因して本件工事が遅延した場合において、機構又は事業者に生じることとなる増加費用及び損害については、すべて事業者が負担する。
(工期変更の場合の費用負担)
第22条 機構が事業者に対して工期の変更を請求した場合で、機構又は事業者に合理的な増加費用又は損害が生じる場合、その増加費用又は損害の負担については次のとおりとする。
(1) 機構の責めに帰すべき事由による場合は、機構が負担する。
(2) 事業者の責めに帰すべき事由による場合は、事業者が負担する。
(3) 不可抗力による場合は、第 71 条(不可抗力による増加費用等の負担)に規定する負担割合に従い、機構及び事業者が負担する。なお、事業者の損害を機構が負担する場合、当該損害は実損に限り、得べかりし利益を含まないものとし、以下同様とする。
第 2 款 機構による施設整備業務の確認等 (施設整備業務の報告)
第23条 事業者は、要求水準に従って施設整備業務について報告を行い、所定の書類を提出する。
(施設整備業務に関する業務監視の実施)
第24条 事業者は、自らが提供する施設整備業務に係るサービスの質及び内容を確保するため、施設整備業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に基づき自ら業務監視を行う。
2 機構は、事業者が提供する施設整備業務に係るサービスの質及び内容を確保するため、施設整備業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定めるほか、次の各号により業務監視を行う。
(1) 機構は、建設企業立会いのもとで、施設整備業務に関する業務監視を実施する。事業者は施工記録を準備して、現場で機構の業務監視を受ける。
(2) 施設整備業務に関する業務監視は、本件施設と要求水準との照合、及びこれにより確認された本件工事の進捗状況と要求水準との照合により実施する。
(3) 施設等の試稼働等は、事業者の責任及び費用により行う。なお、各種設備の点検、試運転等は、機構による業務監視の前に事業者が実施し、その報告書を機構に提出する。点検試運転等の必要な各種設備については、機構と事業者の協議により決定し、機構は、試運転等に立ち会うことができる。
(4) 事業者は、試運転とは別に、各種設備、備品等の取扱いに関する機構への説明を実施する。
3 機構は、本業務監視の結果、要求水準が達成されていないと判断した場合には、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定める方法に従い、施設整備対価の減額、支払留保その他の改善要求措置等を行うことができる。
4 本業務監視にかかる費用のうち、事業者について生じる費用は、事業者の負担とする。
5 事業者は、何らかの事由で施設整備業務に係る要求水準を達成できない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を記載した書面を直ちに機構に対して提出するとともに、かかる書面の提出と同時に口頭にて機構に対してこれを報告しなければならない。
第 3 款 工事の変更、中止及び中断
(工期の変更)
第25条 機構は、必要があると認める場合には、本件工事の全部又は一部について工期を変更することができる。
2 不可効力又は事業者の責めに帰すことができない事由により工期を順守できないことを理由として、事業者が工期の変更を請求した場合、機構と事業者は協議により当該変更の可否を
定めるものとする。ただし、協議が整わないときは、機構が合理的な工期を定めるものとし、事業者はこれに従わなければならない。
3 機構は、前各項により工期が変更された場合、必要に応じて施設整備対象部分全部完成予定日、施設整備対象部分全部引渡予定日を変更しなければならない。ただし、施設整備対象部分全部完成予定日、施設整備対象部分全部引渡予定日が変更された場合でも、第 55 条(契約期間)に定める本契約期間の終期は変更しない。
(工事の一時中止)
第26条 機構は、必要と認めた場合には、事業者に対して本件工事の中止の内容を通知して、本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させることができる。
2 機構は、前項により本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させた場合において、必要と認めたときには、施設整備対象部分全部完成予定日又は第 50 条(サービス対価の支払)に基づき機構が事業者に支払うサービス対価のうち施設整備費を変更することができる。
3 第 1 項の工事の施工の一時中止が事業者の責めに帰すべき事由に基づく場合を除き、事業者が本件工事の続行に備え工事現場を維持するための費用、労働者、建設機械器具等を保持するための費用、若しくはその他の本件工事の施工の一時中止及びその続行に起因して合理的な増加費用が必要となったとき、又は、事業者が本件工事の施工の一時中止により損害を被ったときは、機構は必要となった合理的な増加費用又は被った合理的な損害を負担する。
(工事の中断)
第27条 機構は、本件工事の過程におけるデータの取得等の必要な研究開発業務を実施し、または見学者等の来訪者を立ち入らせるため、事業者に対して本件工事の一時中断の内容を通知して、本件工事の全部または一部の施行を一時中断させることができる。
(履行遅滞の場合の措置)
第28条 事業者の責めに帰すべき事由により、施設整備対象部分全部引渡予定日までに施設整備対象部分全部の引渡しを行うことができない場合において、施設整備対象部分全部引渡予定日後、相当の期間内に引渡しが可能と機構が認める場合には、機構は施設整備対象部分全部引渡予定日を変更することができる。
2 前項の場合、第 22 条(工期変更の場合の費用負担)第 2 号にかかわらず、事業者は増加費用を負担するほか、機構の請求に従い、工期の翌日から完成の日までの日数について履行遅滞金として遅延日数 1 日につき、機構がすでに引渡しを受けた部分を除く施設整備費の 1000 分の 1 に相当する額を機構に支払う。この場合において、事業者の履行遅滞による機構の損害額が履行遅滞金の額を超えるときには、事業者は、その超過額を機構に支払わなければならない。
第 4 款 施設整備対象部分の引渡し及び所有権の移転 (事業者による完成検査)
第29条 事業者は、事業者の費用及び責任において、本件工事が完了した部分の一部完成検査を行い、機構に対して、一部完成検査の結果を記載した一部完成検査報告書(内容については要求水準書に基づき機構が指定する。)を提出しなければならない。
2 事業者は、機構に対して、事業者が前項の一部完成検査を行う 7 日前までに、当該一部完成検査を行う旨を記載した書面を提出する。
3 事業者は、第 1 項の一部完成検査において、要求水準に基づく本件施設の仕様が充足されているか否かについて検査する。
4 機構は、事業者が前項の規定に従って行う一部完成検査への立会いを求めることができる。但し、機構はかかる立会いの実施を理由として、本事業の実施の全部又は一部について、何らの責任を負担するものではない。
(機構による完工確認)
第30条 機構は、前条に基づき事業者から一部完成検査報告書を受領した場合、第 24 条(施設整備業務に関する業務監視の実施)に基づく施設整備業務の業務監視と同時に、要求水準書に基づき一部完工確認を実施し、本件施設が要求水準を充足し、完成後に予定する開発研究を実際に実施しうる状態にあるか否かを確認する。
2 一部完工確認の結果、対象となる施設整備対象部分が要求水準を充足しないと機構が認めた場合、機構は、事業者に対して是正を求めることができる。事業者は、機構から是正を求められた場合は事業者の負担により当該箇所を是正し、改めて機構の確認を受ける。
3 機構は、第 1 項による確認を行い、かつ、事業者が本契約及び要求水準書で規定する提出書類のうち機構が指定するもの及び第 12 条(保険)に規定する保険証書又はこれに代わるものを機構に対して提出した後、事業者に対して一部完工確認通知書を交付する。
4 機構は、一部完工確認通知書を交付した場合でも、本件施設の設計の確認、変更及び建設の全部又は一部について責任を負担するものではない。
(事業者による引渡し)
第31条 事業者は、前条第 3 項の一部完工確認通知書の受領と同時に、機構に対し、「別紙 3 完成部分引渡書様式」の様式による完成部分引渡書を機構に交付し、当該一部完工確認において要求水準を充足すると判断された部分(以下「施設整備対象部分完成部分」という。)を機構に引き渡す。
2 施設整備対象部分完成部分の所有権は、前項の引渡しにより機構に移転する。
3 事業者は、施設整備対象部分全部引渡予定日までに、第 1 項に基づいて、施設整備対象部分の全部の引き渡しを完了しなければならない。
(引渡し後の協力)
第32条 事業者は、施設整備対象部分全部を機構に引渡した後、機構が研究施設の表示登記及び所有権保存登記を行う場合には、機構の求めに応じて、これに協力する。
2 機構は、施設整備対象部分完成引渡部分について、事業者に対し、本事業の遂行に必要な範囲での無償使用を認める。
(部分使用)
第33条 機構は、工事目的物の全部又は一部を、第 31 条(事業者による引渡し)に基づく引渡しの前に使用すること(以下「部分使用」という。)ができる。事業者は、機構から部分使用の要請があった場合には、これに協力しなければならない。
2 前項の場合には、機構は、その使用部分について保管の責任を負う。
3 機構は、部分使用により本件工事が遅延しないよう、事業者に協力しなければならない。機構は、部分使用に当たり、機構の責めに帰すべき事由により増加費用が生じた場合には、その費用を負担する。
(瑕疵担保)
第34条 機構は、施設整備対象部分完成引渡部分又は施設内に事業者により設置され、機構に所有権が移転された機器・備品等に瑕疵があるときは、事業者に対して、相当の期間を定めて、当該瑕疵の修補を請求し、又は修補に代え若しくは修補(備品については交換を含む。以下同じ。)とともに損害の賠償を請求することができる。
2 前項による瑕疵の修補又は損害賠償の請求は、機構が第 31 条(事業者による引渡し)に基 づき施設整備対象部分の全部の引渡しを受けた日から 2 年以内に行わなければならない。但し、その瑕疵が事業者の故意又は重大な過失により生じた場合、構造耐力上主要な部分について生 じた場合、又は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(昭和 40 年大蔵省令第 15 号)に定 める耐用年数が 10 年を超える資産について生じた場合には、当該請求を行うことができる期
間は機構が第 31 条(事業者による引渡し)に基づき施設整備対象部分の全部の引渡しを受けた日から 10 年とする。
3 事業者は、施設整備企業をして、機構に対し本条による瑕疵の修補及び損害の賠償をなすことについて保証させるべく、かかる保証書を施設整備企業から徴求し機構に差入れる。当該保証書の様式は、「別紙 4 保証書様式」に定める様式による。
4 機構は、本件施設又は施設内に事業者により設置され、機構に所有権が移転された機器・備品等が瑕疵により滅失又は毀損したときは、第 2 項に定める期間内で、かつ、その滅失又は毀損を機構が知った日から 1 年以内に第 1 項の権利を行使しなければならない。
第4章 維持管理
第 1 節 総則
(総則)
第35条 事業者は、維持管理開始日以降、要求水準に従って、維持管理業務を開始する義務及び責任を負い、かつ、維持管理期間中、本契約に従って、維持管理業務を行う義務及び責任を負う。
(業務計画の提出)
第36条 事業者は、要求水準に従って、業務計画を作成し、機構に提出し、確認を受ける 。
2 事業者は、要求水準及び業務計画に従って、維持管理業務を実施する。
3 機構は、要求水準を変更する場合、事前に事業者に対して通知の上、その対応について機構と事業者で協議を行い、事業者の合意を得る。
4 事業者は、業務計画を変更しようとするときは、あらかじめ変更の内容について機構の承諾を得て行なわなければならない。
(維持管理業務における第三者の使用)
第37条 事業者は、維持管理業務の全部又は一部を第三者に委託し又は請け負わせることができない。
2 前項にかかわらず、事業者は、基本協定書第 11 条(業務の委託等)に定める者に同項に定める範囲で維持管理業務を委託し又は請け負わせることができる。この場合、事業者は、当該業務の委託又は請負に係る契約締結予定日の 14 日前までに、機構に対し、その旨を書面で通知するとともに、当該契約書案を提示し、機構の承諾を得なければならない。また、当該契約書の内容を変更しようとする場合も同様とする。なお、事業者から維持管理業務の全部又は一部についてその委託を受け又はこれを請け負う者を、以下、「維持管理受託者」という。
3 事業者は、維持管理受託者が前項に基づいて事業者から委託を受け又は請け負った維持管理業務について、維持管理受託者をしてさらにその他の第三者に委託又は請け負わせる場合には、事業者が速やかに機構に対してその旨を記載した書面を提出する。ただし、維持管理受託者は、維持管理業務の全部又は大部分を一括して第三者に委託又は請け負わせることはできない。なお、維持管理受託者から維持管理業務の一部の委託を受け又はこれを請け負う者を、以下、「維持管理再受託者」という。
4 機構は、必要と認めた場合には、随時、事業者から維持管理業務の遂行体制について報告を求めることができる。
5 維持管理受託者、維持管理再受託者(以下総称して「維持管理企業」という。)の使用は、第 2 項の機構の承諾にかかわらず、すべて事業者の責任と費用負担において行うものとし、維持管理企業の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
6 維持管理企業に関する何らかの紛争等に起因して維持管理業務に支障が生じた場合において、機構又は事業者に生じることとなる増加費用については、すべて事業者が負担する。
(善管注意義務)
第38条 事業者は、維持管理業務を実施する場合には、善良な管理者の注意をもって実施しなければならない。
第 2 節 維持管理業務 (維持管理業務の実施)
第39条 事業者は、自らの責任と費用負担において、要求水準に基づき、維持管理業務を行う。
2 機構は、事業者が要求水準に定める条件に従い、適切な維持管理体制のもと、維持管理業務に関し必要とされる水準のサービスを継続的に提供することに対して、第 50 条(サービス対価の支払)の規定に従い維持管理対価を事業者に対して支払う。
3 機構は、第 36 条(業務計画の提出)第 4 項に従って、要求水準を変更する場合で、維持管理業務に係る費用が増加するときは、当該増加費用を負担するが、かかる費用が減少する場合には、当該減少費用相当額を維持管理対価から減額する。
4 前項の場合のほか、本契約に特段の定めのない限り、維持管理業務に係る費用が増加した場合、事業者が当該増加費用を負担する。
5 事業者は、維持管理開始日までに、当該時点における維持管理業務の実施に必要な人員を確保し、かつ、維持管理業務の実施に必要な訓練、研修等を行う。また、事業者は、維持管理業務の内容に応じ、随時、その実施に必要な人員を確保し、かつ、維持管理業務の実施に必要な訓練、研修等を行う。
6 事業者は、前項に規定する研修等を完了し、かつ、要求水準に従って維持管理業務を実施することが可能となった段階で、機構に対して通知を行う。
7 機構は、前項の通知を受領した後、要求水準との整合性の確認のため、維持管理業務体制の確認を行う。
(地下施設の修繕)
第40条 事業者は、自らの責任と費用負担において、地下施設に影響を及ぼす修繕を行う場合、事前に機構に対してその内容その他必要な事項を通知し、かつ、機構の事前の書面による承諾を得なければならない。
2 機構の責めに帰すべき事由により地下施設の修繕を行った場合、機構は、これに要した一切の費用を負担する。
3 地下施設が損傷を受けた場合で当該損傷が事業者の責めに帰すべき事由によらない場合
(地下施設既設部分に瑕疵が存在する場合で、機構が、地下施設を完全に利用することに支障を生じ又はそのおそれがある場合を含む。)、機構は、本契約に特段の定めのない限り、自らの責任と負担においてこれを修復するか、自らの費用負担において事業者にこれを修復させる
(かかる場合、事業者は合理的な理由なくこれを拒絶することができない。)。
4 事業者は、本事業の事業期間中に地下施設の修繕を実施した場合には、修繕実施に伴って必要となる書類の修正を行い、機構の確認を受けなければならない。
第 3 節 機構による業務の確認等
(維持管理業務の報告)
第41条 事業者は、要求水準に従い維持管理業務について報告を行い、所定の書類を提出する 。
(維持管理業務に関する業務監視の実施)
第42条 事業者は、自らが提供するサービスの質及び内容を確保するため、維持管理業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に従って自ら業務監視を行う。
2 機構は、事業者が提供するサービスの質及び内容を確保するため、維持管理業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に従って業務監視を行う。
3 前項に定める業務監視は、維持管理業務の開始日が属する月から開始する。
4 機構は、第 2 項の業務監視の結果、要求水準が維持されていないと判断した場合には、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定める方法に従い、維持管理対価の減額、支払留保その他の改善要求措置等を行うことができる。
5 第 2 項の業務監視にかかる費用のうち、本条において事業者の義務とされているものを除く部分は、機構の負担とする。
6 事業者は、何らかの事由で維持管理業務に係る要求水準が達成できない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を記載した書面を直ちに機構に対して提出するとともに、かかる書面の提出と同時に口頭にて機構に対してこれを報告しなければならない。
第5章 研究支援
第 1 節 総則
(総則)
第43条 事業者は、研究支援開始日以降、要求水準に従って、研究支援業務を開始する義務及び責任を負い、かつ、研究支援業務実施期間中、要求水準に従って、研究支援業務を行う義務及び責任を負う。
(研究支援業務計画書等の提出)
第44条 事業者は、要求水準書に記載する試験項目毎に、要求水準に基づき、研究支援業務計画書を作成し、機構に提出し、確認を受ける。
2 事業者は、第 1 項に定める以外にも要求水準書に定めるところに従い、必要な書類を作成し、機構に提出し、確認を受けなければならない。
3 機構は、要求水準を変更する場合、事前に事業者に対して通知の上、その対応について機構と事業者で協議を行い、事業者の合意を得る。
4 事業者は、第 1 項及び第 2 項に定める書類を変更しようとするときは、あらかじめ変更の内容について機構の承諾を得て行なわなければならない。
(研究支援業務における第三者の使用)
第45条 事業者は、研究支援業務の全部又は一部を第三者に委託し又は請け負わせることができない。
2 前項の規定にかかわらず、事業者は、基本協定書第 11 条(業務の委託等)に定める者に同項に定める範囲で研究支援業務を委託又は請け負わせることができる。この場合、事業者は、当該業務の委託又は請負に係る契約締結予定日の 14 日前までに、機構に対し、その旨を書面で通知するとともに、当該契約書案を提示し、機構の承諾を得なければならない。また、当該契約書の内容を変更しようとする場合も同様とする。なお、事業者から研究支援業務の全部又は一部の委託を受け又はこれを請け負う者を、以下、「研究支援受託者」という。
3 事業者は、研究支援受託者が前項に基づいて事業者から委託を受け又は請け負った研究支援業務について、研究支援業務の全部又は主たる部分を、研究支援受託者をしてさらにその他の第三者に委託又は請け負わせしめてはならない。なお、主たる部分とは、業務における総合的企画、業務遂行管理、手法の決定及び技術的判断をいう。ただし、研究支援受託者が事業者から委託を受け又は請け負った研究支援業務の一部(主たる部分を除く。)をさらにその他の第三者に委託し又は請け負わせることについて、事業者が機構に対してその旨を記載した書面で通知するとともに当該契約書案を提示し、あらかじめ機構の書面による承諾を得たときはこの限りでない。なお、研究支援受託者から研究支援業務の一部の委託を受け又はこれを請け負う者を、以下、「研究支援再受託者」という。
4 機構は、必要と認めた場合には、随時、事業者から研究支援業務の遂行体制について報告を求めることができる。
5 研究支援受託者、研究支援再受託者(以下総称して「研究支援企業」という。)の使用は、第 2 項又は第 3 項の機構の承諾にかかわらず、すべて事業者の責任と費用負担において行うものとし、研究支援企業の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
6 研究支援企業に関する何らかの紛争等に起因して研究支援業務に支障が生じた場合において、機構又は事業者に生じることとなる増加費用については、すべて事業者が負担する。
(善管注意義務)
第46条 事業者は、研究支援業務を実施する場合には、善良な管理者の注意をもって実施しなければならない。
第 2 節 研究支援業務 (研究支援業務の実施)
第47条 事業者は、自らの責任と費用負担において、要求水準に基づき、研究支援業務を行う。
2 機構は、事業者が要求水準に定める条件に従い、適切な研究支援体制のもと、研究支援業務に関し必要とされる水準のサービスを継続的に提供することに対して、第 50 条(サービス対価の支払)の規定に従い研究支援対価を事業者に対して支払う。
3 機構は、第 44 条(研究支援業務計画書等の提出)第 3 項に従って、要求水準を変更する場合で、研究支援業務に係る費用が増加するときは、当該増加費用を負担するが、かかる費用が減少する場合には、当該減少費用相当額を研究支援対価から減額する。
4 前項の場合のほか、本契約に特段の定めのない限り、研究支援業務に係る費用が増加した場合、事業者が当該増加費用を負担する。
5 事業者は、研究支援業務開始日までに、研究支援業務の実施に必要な人員を確保し、かつ、研究支援業務の実施に必要な訓練、研修等を行う。
6 事業者は、前項に規定する研修等を完了し、かつ、要求水準に従って研究支援業務を実施することが可能となった段階で、機構に対して通知を行う。
7 機構は、前項の通知を受領した後、要求水準との整合性の確認のため、研究支援業務体制の確認を行う。
第 3 節 機構による業務の確認等
(研究支援業務の報告等)
第48条 事業者は、要求水準に従い、研究支援業務の報告を行い、所定の書類を提出する。
(研究支援業務に関する業務監視の実施)
第49条 事業者は、自らが提供するサービスの質及び内容を確保するため、研究支援業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に従って自ら業務監視を行う。
2 機構は、事業者が提供するサービスの質及び内容を確保するため、研究支援業務に関し、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に従って業務監視を行う。
3 前項に定める業務監視は、施設整備期間の初日以降開始する。
4 機構は、第 2 項の業務監視の結果、要求水準が維持されていないと判断した場合には、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定める方法に従い、研究支援対価の減額、支払留保その他の改善要求措置等を行うことができる。
5 第 2 項の業務監視にかかる費用のうち、本条において事業者の義務とされているものを除く部分は、機構の負担とする。
6 事業者は、何らかの事由で研究支援業務に係る要求水準が達成できない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を記載した書面を直ちに機構に対して提出するとともに、かかる書面の提出と同時に口頭にて機構に対してこれを報告しなければならない。
第6章 サービス対価
第 1 節 サービス対価の支払額及び支払手続 (サービス対価の支払)
第50条 機構は、事業者の遂行する施設整備業務並びに維持管理業務及び研究支援業務に関し、本契約に基づき事業者から受けた業務の報告及び必要に応じて機構が実施した巡回により当該業務の状況を確認した上で、かかるサービス提供の対価として、「別紙 5 サービス対価の金額」に規定する金額(但し、本契約に従い減額され、支払い留保される場合を除く。)を、次項以下の定めに従って支払う。但し、緊急時の対応業務についてはこれに含まれるものとして、別途サービス対価の支払やその他の追加の支払を行うことを要しない。
2 事業者は、本契約及び要求水準に定める報告を、各年度の上期及び下期の最終日までに行い、機構の確認、業務監視その他要求水準に所定の事項を終了しなければならない。
3 事業者は、前項の報告に対する機構の確認後、速やかに、支払を受けるべきサービス対価につき、機構に対して請求書を提出する。
4 機構は、事業者から請求書を受領した場合には、機構における支払期日に、機構の所定の方法により、第 1 項に定めるサービス対価を支払う。
5 前項による支払が著しく困難な場合は、機構と事業者で協議の上、特別の期間を定めることができる。ただし、その期間は 60 日を超えることができない。
6 本条前各号に定めるほか、支払い方法に関しては、「入札説明書別紙1 サービス対価の構成及び支払方法」に従う。
第 2 節 サービス対価の見直し等
(サービス対価の変更)
第51条 前条の規定にかかわらず、サービス対価の支払額は、金利変動、物価変動に伴い、入札説明書別紙1「サービス対価の構成及び支払方法」に従って、改定される。
(サービス対価の減額・支払い留保)
第52条 機構は、本契約の規定に従い、施設整備業務並びに維持管理業務及び研究支援業務に関して要求水準の未達成があると判断した場合には、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定めるとおりサービス対価の減額又は支払い留保を行うことができる。
2 機構は、施設整備業務並びに維持管理業務及び研究支援業務に関して要求水準の実現が困難になった場合には、「別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について」に定めるとおりサービス対価の減額及び違約金の請求を行うことができる。
(サービス対価の調整)
第53条 機構は、前条に定める場合を除き、本契約の規定に従い、施設整備対価、維持管理対価及び研究支援対価の増額が生じる場合には、第 8 条(追加費用への対応)に定める業務内容の変更に関する規定に従って対応する。
2 機構は、前項に基づく事業内容の見直しを実施して、施設整備対価、維持管理対価及び研究支援対価の増額又は減額変更をして差し引き調整を行ったにもかかわらず、なおサービス対価総額の増額又は減額が生じる場合には、調整後の対価を事業者に支払うものとし、事業者は異議を留めないものする。
3 前項の調整後において、施設整備対価、維持管理対価及び研究支援対価の総額に増額変更が生じた場合には、機構と事業者とは、当該増額分の対価の支払い方法について協議し、機構は、適宜の方法によって、これを事業者に支払うものとする。
第 3 節 サービス対価の返還 (サービス対価の返還)
第54条 本契約に定める業務報告書等の提出書類に虚偽の記載があることが判明した場合、事業者は、機構に対して、当該虚偽記載がなければ機構が減額し得たサービス対価に相当する額を返還しなければならない。また、事業者の過失が軽微である場合を除き、当該サービス対価相当額に 10%の違約金を付して返還しなければならない。
第7章 契約期間及び契約の終了
第 1 節 契約期間
(契約期間)
第55条 本契約は、本契約の締結日から効力を生じ、平成 31 年 3 月 31 日をもって終了する。
第 2 節 事業者の債務不履行による契約終了 (事業者の債務不履行による契約解除)
第56条 機構は、事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、何らの催告なく、本契約の全部又は一部を解除することができる。
(1) 支払の停止、破産手続開始、民事再生手続開始、更生手続開始若しくは特別清算開始の申 立てがあったとき又は任意整理等の手続が着手されたとき若しくはそのおそれがあるとき。
(2) 事業者が振り出した手形又は小切手に不渡りがあったとき。
(3) 仮差押、仮処分、強制執行若しくは競売の申立てを受けたとき又は公租公課を滞納し督促を受けて 1 か月以上滞納金の支払がなされないとき若しくは滞納処分を受けたとき。
(4) 事業者の責めに帰すべき事由により、連続して 1 か月間(事業者が書面をもって説明し、機構が認めた場合にあっては、相当の期間)以上本事業を行わなかったとき。
(5) 事業用地の使用許可が取り消されたとき。
(6) 事業者の責めに帰すべき事由により、本契約の履行が不能となったとき。
(7) 信用状態が著しく悪化し、又はそのおそれがあると機構が認めるべき相当の理由があるとき。
2 機構は、事業者が次に掲げる事由に該当するときは、事業者に対し、相当の期間を定めて催告した上で、本契約の全部又は一部を解除することができる。
(1) 事業者が、工事に着手すべき期日を過ぎても着手せず、機構が理由の説明を求めても当該遅延について事業者から機構が満足すべき合理的な説明がないとき。
(2) 事業者の責めに帰すべき事由により、本件施設の建設の進捗状況が要求水準に定める各年度における掘削進度に達せず、若しくは工期内に本件施設が完成せず、かつ工期経過後 2か月以内に工事を完成する見込みがないと明らかに認められるとき。
(3) 事業者が、業務報告書等その他機構が事業者の業務実績の確認の基礎とした資料等に虚偽の記載があることが判明し、かつ第 54 条(サービス対価の返還)に定めるサービス対価の返還を行わなかったとき。
(4) 事業者が第 72 条(事業者による表明・保証及び誓約)第 1 項の表明・保証に違反したとき。
(5) その他、事業者が本契約又は本契約に基づき合意した条項のいずれかに違反し、その違反により本契約の目的を達することができないと認められるとき。
3 構成員又は提案書等で明示した協力会社が、本契約の締結に至るまでの一連の手続き(入札を含む)に関して次の各号の一に該当したときは、機構は本契約を全部解除することができる。
(1) 本契約に関し、構成員又は提案書等で明示した協力会社が、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和 22 年法律第 54 号。以下「独占禁止法」という。)第 3 条の規定に違反し、又は構成員が構成事業者である事業者団体が独占禁止法法第 8 条第 1 項第 1号の規定に違反したことにより、公正取引委員会が、構成員又は提案書等で明示した協力会社に対し、独占禁止法第 7 条の 2 第 1 項(独占禁止法第 8 条の 3 において準用する場合も含む。)の規定に基づく課徴金の納付命令(以下「納付命令」という。)を行い、
当該納付命令が確定したとき(確定した当該納付命令が独占禁止法第 51 条第 2 項の規定により取り消された場合を含む。)。
(2) 納付命令又は独占禁止法第 7 条若しくは第 8 条の 2 の規定に基づく排除措置命令(これらの命令が構成員又は提案書等で明示した協力会社又は構成員が構成事業者である事業団体(以下「構成員等」という。)に対して行われたときは、構成員等に対する命令で確定したものをいい、構成員等に対して行われていないときは、各名宛人に対する命令すべてが確定した場合における当該命令をいう。次号において「納付命令又は排除措置命令」という。)において、本契約に関し、独占禁止法第 3 条又は第 8 条第 1 号の規定に違反する行為の実行としての事業活動があったとされたとき。
(3) 納付命令又は排除措置命令により、構成員等に独占禁止法第 3 条又は第 8 条第 1 号の規定に違反する行為があったとされた期間及び当該違反する行為の対象となった取引分野が示された場合において、本契約が、当該期間(これらの命令に係る事件について、公正取引委員会が構成員又は提案書等で明示した協力会社に対し納付命令を行い、これらが確定したときは、当該納付命令における課徴金の計算の基礎である当該違反する行為の実行期間を除く。)に入札(見積書の提出を含む。)が行われたものであり、かつ、当該取引分野に該当するものであるとき。
(4) 本契約に関し、構成員又は提案書等で明示した協力会社(その役員又は使用人を含む。)の刑法(明治 40 年法律第 45 号)第 96 条の 3 又は独占禁止法第 89 条第1項若しくは第 95 条第 1 項第 1 号に規定する刑が確定したとき。
(本件施設の完成前の解除)
第57条 前条の解除事由に該当する場合においても、機構が本事業を継続させると判断した場合、機構は事業者をして事業者の本契約上の地位を機構が選定した第三者へ譲渡させ、又は事業者の株主をしてその全株式を機構が承諾する第三者へ譲渡させることができる。
2 前条により本契約が本件施設の完成前に解除された場合、事業者は、機構に対し、本件施設を本契約解除時における現状で引渡しその所有権を移転する。
3 機構は、本契約に定める業務のうち、第 31 条(事業者による引渡し)に基づく引き渡しが未了の本件施設の施設整備業務を除き、既に機構及び事業者がそれぞれ履行済みの部分については解除することができず、また、機構は、事業者に対し、第 50 条(サービス対価の支払)の規定に基づくサービス対価のうち、事業者が履行済みの業務に相当する未払いのサービス対価を支払い、その余のサービス対価の支払義務を免れる。機構は、本件施設の施設整備業務につき、本件施設の出来形部分がある場合には、これを検査の上、出来形部分に利用価値がある場合で、かつ機構がこれを利用した場合には、当該出来形部分に対する施設整備対価を支払うものとする。
4 機構が前項の出来形部分の利用を判断し、その引き渡しを受けるまでの保全に要する費用は、事業者の負担とする。
5 機構が第 3 項に基づき、出来形部分を利用しない場合で機構が請求した場合、事業者は、機構が定めた期間内に当該部分を原状に復さなければならない。
6 機構は、第 3 項に基づき事業者に支払うサービス対価の未払額(履行保証保険金の充当、サービス対価との対当額での相殺により決済した場合は、その残額)を一括して支払うか、これにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は事業者との別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択できる。
7 機構は、本件施設の建設進捗程度からみて、掘削坑道の原状回復が社会通念上合理的であると認められる場合、事業者に対し、事業者の負担で掘削坑道を原状回復するよう請求できる。
8 前項の場合において、事業者が正当な理由なく、相当の期間内に原状回復を行わないときは、機構は、事業者に代わって原状回復の処分を行うことができ、これに要した費用を事業者
に求償することができる。この場合においては、事業者は、機構の処分について異議を申し出ることができない。
(本件施設の完成後の解除)
第58条 第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)に規定する場合においても、機構が本事業を継続させると判断した場合、機構は事業者をして事業者の本契約上の地位を機構が選定した第三者へ譲渡させ、又は事業者の株主をしてその全株式を機構が承諾する第三者へ譲渡させることができる。
2 機構が、本契約を、本件施設が完成した後に第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)により解除する場合、機構は、本契約のうち既に機構及び事業者がそれぞれ履行済みの部分については解除することができず、また、機構は、事業者に対し、本件施設の施設整備対価、及びその他の業務のうち、事業者が履行済みの業務に相当する未払いのサービス対価を支払い、その余のサービス対価の支払義務を免れる。
3 機構は、前項に基づき事業者に支払うサービス対価の未払額(履行保証保険金の充当(ただし、履行保証保険につき施設完成後に充当可能性がなければ適用しない。)、サービス対価との相殺により決済した場合は、その残額)を一括して支払うか、これにかかる支払利息を加算して得られる金額を解除前の支払スケジュールに従って支払うか、又は事業者との別段の合意に基づく支払方法に従って支払うかのいずれかを選択できる。
(違約金等)
第59条 第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 1 項及び第 2 項の規定により本契約が解除された場合、事業者は、次の各号に定める額の総額を違約金として機構の指定する期限までに支払わなければならない。
(1) 解除対象となった業務が施設整備業務の場合は、施設整備対価の総額から解除時までに機構に引渡済みの本件施設に対する施設整備対価を控除した額の 100 分の 10 に相当する額
(2) 解除対象となった業務が維持管理業務の場合は、解除された当該一事業年度の維持管理対価の合計額の 100 分の 10 に相当する額
(3) 解除対象となった業務が研究支援業務の場合は、解除された当該一事業年度の研究支援対価の残額の 100 分の 10 に相当する額
(4) 解除対象が複数の業務にわたる場合には、上記(1)号から(3)号に従って算出される各違約金の合算額
2 本件施設の完成前に、構成員又は提案書等で明示した協力会社が、第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項の各号の一に該当することが発覚したときは、機構が本契約を解除するか否かにかかわらず、事業者は、機構の請求に基づき、契約金額の 100 分の 10 に相当する額を違約金として機構の指定する期限までに支払わなければならない。なお、基本協定書第 14 条(談合等不正行為があった場合の措置)第 1 項に基づき、構成員が機構に対し、違約金の支払いを行った場合は、事業者は当該支払金額の範囲において、本項の支払い義務を免れるものとする。
3 構成員又は提案書等で明示した協力会社が、第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項に該当した場合であって、かつ次の各号の一に該当したときは、機構が本契約を解除するか否かにかかわらず、第 2 項の違約金に加えて契約金額の 100 分の 5 の違約金を別途支払うものとする。なお、機構と構成員との間で締結された基本協定書第 14 条(談合等不正行為があった場合の措置)第 2 項に基づき、構成員が機構に対し、違約金の支払いを行った場合は、事業者は当該支払金額の範囲において、本項の支払い義務を免れるものとする。
(1) 第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項第 1 号に規定する確定した納付命令について、独占禁止法第 7 条の 2 第 7 項の規定の適用があるとき。
(2) 第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項第 4 号に規定する刑に係る確定判決において、構成員又は提案書等で明示した協力会社が違反行為の首謀者であることが明らかになったとき。
(3)構成員が機構に第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項各号に規定する違法な行為を行っていない旨の誓約書を提出しているとき。
4 機構は、事業者が機構に差し入れている第 73 条(契約の保証)の保証に基づく保証金又は履行保証保険金を、第 2 項の違約金の全部又は一部に充当することができるものとする。
5 機構が、第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)に基づき本契約を解除する場合で、解除時に、事業者に支払うべきサービス対価あるいは出来形部分に対する施設整備対価がある場合には、違約金と対当額で相殺することにより決済することができる。
6 第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)に基づき本契約を解除したことにより、又は第 56 条(事業者の債務不履行による契約解除)第 3 項の各号の一に該当することが発覚したことにより、機構が被った損害の額が違約金の額を超過する場合は、機構は、かかる超過額についても事業者に損害賠償請求を行うことができる。また、事業者に支払うべきサービス対価あるいは出来形部分に対する施設整備対価がある場合にも、当該損害賠償請求権と対当額で相殺することにより決済できる。
7 事業者が、第 2 項、第 3 項の違約金を機構の機構の指定する期間内に支払わないときは、第 75 条(遅延損害金)第 2 項に関わらず、事業者は、当該期間を経過した日から支払いをする日までの日数に応じ、年 5 パーセントの割合で計算した額の遅延利息を甲に支払わなければならない。
第 3 節 機構の債務不履行による契約終了 (機構の債務不履行による契約解除)
第60条 機構が、本契約に基づいて事業者に対して履行すべき支払いを遅延し、かつ、機構が事業者から催告を受けた後 60 日を経てもかかる支払いを行わない場合、事業者は機構に本契約を解除する旨の通知を行い、本契約を解除させることができる。
2 第 1 項に規定する場合のほか、機構が本契約上の重要な義務(金銭支払義務を除く。)に違反し、かつ、事業者による通知の後 60 日以内に当該違反を是正しない場合、事業者は本契約の全部を解除することができる。
3 本契約が、本件施設が完成する前に、本条第 1 項又は第 2 項に基づき、解除されたときは、事業者は機構に対し、本件施設を本契約解除時における現状で引渡し所有権を移転するものとし、この場合、機構は、事業者に対し、事業者が履行済みの業務に相当する未払いのサービス対価(本件施設の施設整備業務に関する出来形部分に対する未払いの施設整備対価を含む)を契約解除前の支払いスケジュールどおりに支払う。
4 本契約が、本件施設が完成した後に、本条第 1 項又は第 2 項に基づき、解除されたときは、機構は、本契約のうち既に機構及び事業者がそれぞれ履行済みの部分については解除することができず、また、機構は、事業者に対し、本件施設の施設整備対価、及びその他の業務のうち、事業者が履行済みの業務に相当する未払いのサービス対価を契約解除前の支払いスケジュールどおりに支払う。
5 機構は、本件施設の完成の前後にかかわらず、本条による本契約の終了により事業者に発生した増加費用及び損害を支払う。この場合、事業者は、損害、追加費用の内訳及びこれを証する書類を添えて機構に請求するものとする(以下、機構に対する損害、追加費用の請求につき同じ)。
6 第 3 項の規定にかかわらず、本件施設の建設進捗程度からみて、掘削坑道の原状回復が社会通念上合理的であると認められる場合、機構は、事業者に対し、本件施設を原状回復するよう請求できる。かかる場合には、機構が当該原状回復の費用を負担する。
第 4 節 機構による任意解除 (機構による任意解除)
第61条 機構は、やむを得ない理由がある場合には、事業者に対して、180 日以上前に通知を行うことにより、本契約の全部又は一部を解除することができる。
2 前条第 3 項から第 6 項の規定は、前項に基づく解除に準用する。
第 5 節 法令改正等による契約終了 (法令改正等による契約の終了)
第62条 本契約の締結後における本事業に直接影響を及ぼす法令改正等(「本事業に直接影響を及ぼす法令改正等」とは、特に本事業で整備又は維持管理する施設と類似のサービスを提供する施設の整備、維持管理その他に関する事項を直接的に規定することを目的とした法令の制定又は改正を意味するものとし、これに該当しない法人税その他の税制変更及び事業者に対して一般に適用される法令の制定又は改正は含まれないものとする。)により、機構が本事業の継続が困難と判断した場合、本件施設の建設の進捗状況が要求水準に定める各年度における掘削進度に達しない場合又は本契約の履行のために多大な増加費用を要すると判断した場合、機構は、事業者に通知の上、本契約の全部を解除することができる。
2 第 60 条(機構の債務不履行による契約解除)第 3 項、第 4 項及び第 6 項の規定は、前項に基づく解除に準用する。
3 本契約に別段の定めある場合を除き、法令改正等により、事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合の当該増加費用又は損害の負担は、「別紙 8 法令改正等による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。この場合、機構及び事業者は、必要に応じ、かかる増加費用又は損害の負担方法等について協議して決定することができる。
第 6 節 不可抗力による契約終了 (不可抗力による契約終了)
第63条 本契約の締結後における不可抗力により、機構が本事業の継続が困難と判断した場合、本件施設の建設の進捗状況が要求水準に定める各年度における掘削進度に達しない場合又は本契約の履行のために多大な増加費用を要すると判断した場合、機構は、事業者に通知の上で、本契約の全部又は一部を解除することができる。
2 第 60 条(機構の債務不履行による契約解除)第 3 項、第 4 項及び第 6 項の規定は、前項に基づく解除に準用する。
3 不可抗力により本契約が終了したときは、本契約の終了により事業者に発生した増加費用及び損害(但し、事業者が不可抗力により保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は増加費用又は損害の額から控除する。)の負担は、「別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。
第 7 節 事業関係終了に際しての処置
(本契約終了時の本件施設の状態等)
第64条 契約期間満了により本契約が終了した場合又は本件施設が完成した後、契約期間満了前に本契約が終了した場合、事業者は、本件施設を本契約終了後も継続して供用可能な水準を保った状態で機構に引き継がなければならない。
2 事業者は、本契約終了時に、前項に定める本件施設を本契約終了後も継続して供用可能な水準を保った状態であることについて、機構の承諾を得なければならない。
3 本件施設が完成した後、契約期間満了前に本契約が終了した場合、本契約終了の原因が、 第 60 条(機構の債務不履行に基づく解除)又は第 61 条(機構による任意解除)に基づくもの であって、機構の債務不履行により本件施設について前項に定める水準が保てなかったときは、事業者は、第 1 項に定める義務の履行について、機構の債務履行との同時履行を抗弁として主 張することができる。
4 本件施設が完成した後、契約期間満了前に本契約が終了した場合、本契約終了の原因が、第 63 条(不可抗力による契約終了)に基づくものであって本件施設の滅失又は毀損を伴うものであるときは、事業者は、第 1 項に定める水準を上限として機構が定める水準にまで滅失、毀損部分を修復した状態で機構に引き継げば足りるものとする。この場合、当該滅失又は毀損を修復するために事業者に要する追加費用の負担は、「別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。
5 本契約終了後、機構は、本件施設の検査を行い、当該検査において本契約に定める水準を満たしていないことが判明した場合には、事業者は、事業者の責任及び費用において、当該水準に達するまで本件施設の修繕をしなければならない。
6 本契約終了後 1 年以内に、本件施設の状況が本契約に定める水準を満たしていないことが判明した場合、本契約に定める水準を満たさない状態となった場合、または不具合が発見された場合で、それが本契約に基づいて事業者が行った業務(不作為を含む)に起因するときは、事業者は、その責任及び費用負担において、当該水準に達するまで本件施設の修繕をしなければならない。
(本契約終了時の引き継ぎ等)
第65条 事業者は、契約期間満了により本契約が終了した場合又は契約期間満了前に本契約が終了した場合、要求水準書に従い次期事業者への業務の引継ぎを行うものとする。
2 業務引継ぎのために要する費用は、事業者の負担とする。ただし、本契約が第 60 条(機構の債務不履行に基づく解除)又は第 61 条(機構による任意解除)に基づき終了した場合で、事業期間の満了によらずして本契約が終了したことから早期に引継ぎが必要となったことにより事業者に追加費用又は損害が生じたときは、当該追加費用及び損害部分は、合理的な範囲内で機構が負担するものとする。また、不可抗力により本契約が終了した場合に要する引継ぎ費用の負担は、「別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。
(終了手続の負担)
第66条 本契約に別段の定めがある場合を除き、本契約の終了に際し、終了手続に伴い発生する諸費用及び事業者の清算に伴う損益等は、事業者に帰属する。
第8章 法令改正等
(通知の付与)
第67条 機構及び事業者は、本契約の締結日以降に本事業に直接影響を及ぼす法令改正等がなされたことにより、本契約に基づく自己の義務を契約どおりに履行することができなくなった場合、その内容を詳細に記載した書面をもって直ちにこれを相手方当事者に対して通知しなければならない。当該通知以降、機構及び事業者は、法令に違反することとなった本契約上の自己の義務を免れる。但し、機構及び事業者は、当該法令改正等により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
2 機構が事業者から前項の通知を受領した場合、機構及び事業者は、法令に適合しなくなった業務について、いずれも相手方に発生する損害が最小限となるように契約内容の変更について協議する。かかる協議にもかかわらず、制定又は変更された法令の公布日から 60 日以内に本契約等の変更について合意が成立しない場合、機構は、法令改正等に対する対応方法を事業者に通知し、事業者はこれに従い本事業を継続する。
(法令改正等による増加費用等の負担)
第68条 本契約に別段の定めある場合を除き、本事業に直接影響を及ぼす法令改正等により、事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害の負担は、「別紙
8 法令改正等による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。この場合、機構及び事業者は、必要に応じ、かかる増加費用又は損害の負担方法等について協議して決定することができる。
第9章 不可抗力事由
(通知の付与)
第69条 機構及び事業者は、不可抗力事由により本契約に基づく義務の履行ができなくなったときは、その内容を詳細に記載した書面をもって直ちにこれを相手方当事者に対して通知しなければならない。通知を発した日以降、不可抗力事由により履行不能となった本契約上の自己の義務を免れる。但し、各当事者は、不可抗力事由により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
2 機構が事業者から前項の通知を受領した場合、機構及び事業者は、当該不可抗力事由に対応するために速やかに契約内容の変更について協議する。かかる協議にもかかわらず、不可抗力事由が発生した日から 60 日以内に本契約等の変更について合意が成立しない場合は、機構が不可抗力に対する対応方法を事業者に通知し、事業者はこれに従い本事業を継続する。
(不可抗力事由への対応)
第70条 不可抗力事由により本契約の一部若しくは全部が履行不能となった場合又は不可抗力事由により地下施設への重大な損害が発生した場合、事業者は、当該不可抗力事由の影響を早期に除去すべく、予め設定されている対応手順に則り、早急に対応措置をとる。
(不可抗力による増加費用等の負担)
第71条 本契約に別段の定めある場合を除き、不可抗力事由により、事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害(但し、事業者が不可抗力事由により保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は増加費用又は損害の額から控除する。)の負担は、
「別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担」のとおりとする。この場合、機構及び事業者は、必要に応じてかかる増加費用の負担方法等について協議して決定することができる。
2 前項にかかわらず、機構及び事業者の責めに基づかない事由により工事用電力が停電し、事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、12 時間未満の停電の場合は事業者の負担とし、12 時間以上の停電の場合は機構の負担とする。
第10章 表明・保証及び誓約
(事業者による表明・保証及び誓約)
第72条 事業者は、機構に対して、本契約締結日現在において、次の事実を表明し、保証する。
(1) 事業者が、日本国の法律に基づき適法に設立され、有効に存在する法人であり、かつ、自己の財産を所有し、本契約を締結し、及び本契約の規定に基づき義務を履行する権限及び権利を有していること。
(2) 事業者による本契約の締結及び履行は、事業者の目的の範囲内の行為であり、事業者が本契約を締結し、履行することにつき法令上及び事業者の社内規則上要求されている一切の手続を履行したこと。
(3) 本契約の締結及び本契約に基づく義務の履行が事業者に適用のある法令に違反せず、事業者が当事者であり、若しくは事業者が拘束される契約その他の合意に違反せず、又は事業者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しないこと。
(4) 本契約は、その締結により適法、有効かつ拘束力ある事業者の債務を構成し、本契約の規定に従い強制執行可能な事業者の債務が生じること。
2 事業者は、本契約に基づく債権債務が消滅するに至るまで、次の事項を機構に対して誓約する。
(1) 事業者が機構に対して有する債権を第三者に譲渡し、又はこれに対して質権及び譲渡担保の設定その他の処分をする場合には、関連する契約書案を機構に提出した上で事前に機構の承諾を得ること。
(2) 本契約上の権利・義務又は地位及び本事業に関し機構との間で締結した契約に基づく契約上の権利・義務又は地位について、特定の金融機関その他の第三者に対し、譲渡及び担保権の設定その他の処分を行うときは、予めその具体的内容を明らかにし、事前に担保設定等の契約書案を機構に提出した上で、機構の承諾を得ること。
3 機構が前項各号の承諾を与える場合には、以下の条件を付すことができる。
(1) 機構は、本契約に基づきサービス対価の減額ができること
(2) 機構が事業者に対して本契約に基づく金銭支払請求権(違約金請求権及び損害賠償請求権を含む。)を取得した場合には、当該請求権相当額をサービス対価から控除できること
第11章 保証
(契約の保証)
第73条 事業者は、施設整備業務及び維持管理業務の履行を確保するため、機構に対して、以下の各号に定めるいずれかの保証又は保険を付さなければならない。
(1) 債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行、機構が確実と認める金融機関又は保証事業会社の保証
(2) 債務の履行を保証する公共工事履行保証証券による保証
(3) 債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約の締結
2 施設整備業務にかかる保証金額又は保険金額は、施設整備費に相当する額の 100 分の 10 以上とし、保証又は保険の有効期間は、工事開始日から竣工までの日とする。
3 維持管理業務にかかる保証金額又は保険金額は、事業年度毎の維持管理費に相当する額の 100 分の 10 以上とし、保証又は保険の有効期間は、維持管理期間とする。
4 事業者は、第 1 項第 3 号に定める履行保証保険契約を締結する代わりに、事業者を被保険者とする履行保証保険契約を建設企業又は維持管理受託者に締結せしめることができる。
5 前項の場合には、事業者は、保証金請求権に、第 59 条(違約金等)による違約金支払債務を被担保債務とする質権を機構のために設定するものとする。かかる質権設定の費用は、事業者の負担とする。
6 事業者は、第 1 項第 3 号又は第 4 項に従い、履行保証保険契約を締結した場合には、履行保証保険の有効期間の開始日までに、履行保証保険契約に基づく保険証券の原本を機構に提出するものとする。但し、事業者を被保険者とする履行保証保険契約を建設企業又は維持管理受託者に締結させた場合は、前項に従い質権を設定した上で、当該履行保証保険の有効期間の開始日までに、保険証券の原本を機構に提出するものとする。
第12章 その他
(公租公課の負担)
第74条 本契約及びこれに基づき締結される合意に関連して生じる租税は、すべて事業者の負担とする。機構は、事業者に対してサービス対価(及びこれに対する消費税相当額(消費税(「消費税法」(昭和 63 年法律第 108 号)に定める税をいう。)及び地方消費税(「地方税法」(昭和
25 年法律第 226 号)第 2 章第 3 節に定める税をいう。)相当額をいう。)を支払うほか、本契約に関連するすべての租税について本契約に別段の定めある場合を除き負担しない。
(遅延損害金)
第75条 機構が本契約に基づいて履行すべきサービス対価その他の金銭の支払を遅延した場合、未払額につき履行すべき日の翌日(同日を含む。)から当該金銭債務の支払が完了した日(同 日を含む。)までの期間の日数に応じ、当該未払発生時における政府契約の支払遅延に対する 遅延利息の率(昭和 24 年大蔵省告示第 991 号)を乗じて計算した額の遅延利息を事業者に支 払わなければならない。
2 事業者が本契約に基づき行うべき支払が遅延した場合には、未払額につき履行すべき日の翌日(同日を含む。)から当該金銭債務の支払が完了した日(同日を含む。)までの期間の日数に応じ、当該未払発生時における国の債権に関する遅延利息の率(昭和 32 年大蔵省告示第 8号)を乗じて計算した額の遅延利息を機構に支払わなければならない。
(損害賠償)
第76条 機構及び事業者は、相手方が本契約上の義務に違反した場合は、本契約に定めのある場合のほか、当該違反により被った損害の賠償をその内訳及びこれを証する書類を添えて、相手方に請求することができる。
(権利義務の処分等)
第77条 事業者は、次に掲げる行為をしようとするときは、あらかじめ、機構の承諾を得なければならない。
(1) 本契約上の権利又は義務を第三者に対して譲渡し、担保に供し、又はその他の処分を行うこと。
(2) 株式、新株予約権又は新株予約権付社債を発行すること。
(3) 持分会社への組織変更又は合併、会社分割、株式交換若しくは株式移転を行うこと。
2 事業者は、機構の事前の承諾を得て、株式、新株予約権又は新株予約権付社債を発行する場合、これらの割当てを受ける者をして、機構に対して、速やかに「別紙 10 出資者誓約書様式」の様式及び内容の誓約書を提出させるものとする。
(財務書類の提出及び経営管理に関する業務監視の実施)
第78条 事業者は、本契約締結日以降、契約期間の終了に至るまで、公認会計士又は監査法人の監査を受けるものとし、事業年度の最終日より 3 ヶ月以内に、会社法上の大会社に準じた公認会計士又は監査法人の監査済財務書類(会社法第 435 条第 2 項に定める計算書類及びその附属明細書をいう。)及び年間業務報告書を機構に提出し、かつ、機構に対して監査報告及び年間業務報告を行う。また、当該監査済財務書類及び年間業務報告書を公開することができる。
2 事業者は、自らが提供するサービスの質及び内容を確保するため、経営管理に関し、「別紙 6業務状況の監視及び改善措置について」に従って自ら業務監視を行う。
3 機構は、事業者が提供するサービスの質及び内容を確保するため、経営管理に関し、「別紙 6業務状況の監視及び改善措置について」に従って業務監視を行う。
4 前項に定める業務監視は、事業契約日が属する月から開始する。
5 機構は、第 3 項の業務監視の結果、要求水準が維持されていないと判断した場合には、「別紙
6 業務状況の監視及び改善措置について」に定める方法に従い、減額、支払留保その他の改善要求措置等を行うことができる。
6 第 3 項の業務監視にかかる費用のうち、本条において事業者の義務とされているものを除く部分は、機構の負担とする。
7 事業者は、何らかの事由で経営管理に係る要求水準が達成できない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を記載した書面を直ちに機構に対して提出するとともに、かかる書面の提出と同時に口頭にて機構に対してこれを報告しなければならない。
(事業者の兼業禁止)
第79条 事業者は、本契約で実施が認められている業務以外の業務を行ってはならない。
(事業者の解散の制限)
第80条 事業者は本契約に規定する事業者の義務の履行が終了するまでの間、事業者を存続させるものとする。ただし、機構の認める事業者への出資者が、本契約に定める本事業の終了日後の事業者の義務につき、免責的に債務引き受けを行う場合には、この限りではない。
(情報セキュリティの確保)
第81条 事業者は、本契約の履行に関し、情報システム(情報処理及び通信に関わるシステムであって、ハードウェア、ソフトウェア及びネットワーク並びに記録媒体で構成されるものをいう。)を利用する場合には、機構の情報及び情報システムを保護するために、情報システムからの情報漏えい、コンピュータウィルスの侵入等の防止その他必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、次の各号に掲げる事項を遵守するほか、機構の情報セキュリティ確保のために、機構が必要な指示を行ったときは、その指示に従わなければならない。
(1) 事業者は、本契約の業務に携わる者(以下「業務担当者」という。)を特定し、それ以外の者に作業をさせてはならない。
(2) 事業者は、本契約に関して知り得た情報(機構に引き渡すべきコンピュータプログラム著作物及び計算結果を含む。以下同じ。)を取り扱う情報システムについて、業務担当者以外が当該情報にアクセス可能とならないよう適切にアクセス制限を行うこと。
(3) 事業者は、本契約に関して知り得た情報を取り扱う情報システムについて、ウィルス対策ツール及びファイアウォール機能の導入、セキュリティパッチの適用等適切な情報セキュリティ対策を実施すること。
(4) 事業者は、P2P ファイル交換ソフトウェア(Winny、WinMX、KaZaa、Share 等)及び SoftEtherを導入した情報システムにおいて、本契約に関して知り得た情報を取り扱ってはならない。
(5) 事業者は、機構の承諾のない限り、本契約に関して知り得た情報を機構又は事業者の情報システム以外の情報システム(業務担当者が所有するパソコン等)において取り扱ってはならない。
(6) 事業者は、本事業に関して第三者に委託し、又は下請負をさせた場合は、当該委託又は下請負を受けた者の本契約に関する行為について、機構に対し全ての責任を負うとともに、当該委任又は下請負を受けた者に対して、情報セキュリティの確保について必要な措置を講じなければならない。
(7) 事業者は、機構が求めた場合には、情報セキュリティ対策の実施状況についての監査を受け入れ、これに協力すること。
(8) 事業者は、機構の提供した情報並びに事業者及び委託又は下請負を受けた者が本業務のために収集した情報について、災害、紛失、破壊、改ざん、き損、漏えい、コンピュータウィルスによる被害、不正な利用、不正アクセスその他の事故が発生、又は生ずるおそれのあることを知った場合は、ただちに機構に報告し、機構の指示に従うものとする。この契約の終了後においても、同様とする。
(著作権等の帰属)
第82条 機構が本事業の入札手続において及び本契約に基づき、事業者に対して提供した情報、書類、図面等(機構が著作権を有しないものを除く。)の著作権は、機構に帰属する。
2 要求水準書に定める納入物件の所有権、納入物件の著作権及びその他技術情報に係わるものの権利は、全て機構に帰属するものとし、事業者は、機構に無断で産業財産権等の申請を行ってはならない。
(著作権の利用等)
第83条 前条第 2 項のほか、機構は、提案書及び本契約に基づき事業者が機構に提出する一切の書類(以下「成果物」という。)について、機構の裁量により利用する権利及び権限を有するものとし、その利用の権利及び権限は、本契約の終了後も存続するものとする。
2 成果物のうち、著作権法(昭和 45 年法律第 48 号)第 2 条第 1 項第 1 号に定める著作権に該当するものに係る同法第 2 章及び第 3 章に規定する著作者の権利(次条において「著作者の権利」という。)の帰属は、同法の定めるところによる。
3 事業者は、機構が成果物を次の各号に定めるところにより利用することができるようにしなければならず、自ら又は著作権者(機構を除く。)をして、著作権法第 19 条第 1 項又は第 20条第 1 項に定める権利を行使し、又は行使させてはならない。
(1) 著作者名を表示することなく成果物の全部若しくは一部の内容を自ら公表し、若しくは広報に使用し、又は機構が認めた公的機関をして公表させ、若しくは広報に使用させること。
(2) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
(3) 本事業で整備又は維持管理する施設の完成、増築、改築、修繕等のために必要な範囲で機構または機構が委託する第三者をして成果物について複製、頒布、展示、改変、翻案その他の修正をすること。
4 事業者は、自ら又は著作権者をして、次の各号に掲げる行為をし、又はさせてはならない。但し、事前に機構の承諾を得た場合は、この限りではない。
(1) 成果物及び本事業で整備又は維持管理する施設の内容を公表すること。
(2) 本事業で整備又は維持管理する施設に事業者の実名又は変名を表示すること。
(3) 成果物を他人に閲覧させ、複写させ、又は譲渡すること。
(著作権の譲渡禁止)
第84条 事業者は、自ら又は著作者をして、成果物にかかる著作者の権利を第三者に譲渡し、若しくは、承継し、又は譲渡させ、若しくは承継させてはならない。但し、事前に機構の承諾を得た場合はこの限りではない。
(著作権の侵害防止)
第85条 事業者は、成果物が、第三者の所有する著作権を侵害するものではないことを機構に対して保証する。
2 事業者は、成果物が第三者の有する著作権を侵害した場合において、当該第三者に対して損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、事業者がその賠償額を負担し、必要な措置を講ずるものとする。
(知的財産権等)
第86条 機構と事業者は、知的財産権(「別紙 7 知的財産権特約条項」第 1 条第 1 項において
定義される。)については、「別紙 7 知的財産権特約条項」の定めに従うものとする。但し、
著作権については、第 82 条から第 85 条までの規定に反しない限りにおいて、「別紙 7 知的財産権特約条項」が適用されるものとする。
2 事業者が、第三者の権利対象となっている知的財産権を履行方法として使用するときは、事業者が自らの責任及び費用負担において、当該第三者から承諾を得た上でこれを使用するものとし、第三者との間で当該第三者の権利に関する紛争が生じた場合には、事業者において、機構が損害賠償義務等を負わされることのないよう対応するものとする。
3 前項の紛争により、機構が損害賠償義務等を負わされることとなった場合には、事業者が自らの責任及び費用負担において、機構に代わりこれを履行するものとする。
(秘密保持・個人情報保護等)
第87条 機構及び事業者は、相手方の事前の書面による承諾を得た場合を除き、互いに本事業に関して知り得た相手方の秘密を第三者に漏洩し、また、本契約の履行以外の目的に使用してはならない。ただし、次の各号に掲げるいずれかに該当する場合は、この限りではない。
(1) 公知である場合
(2) 本契約締結後、開示権限を有する第三者から適法に開示を受けた場合
(3) 被開示者が独自に開発した情報として文書の記録で証することができる場合
(4) 裁判所により開示が命ぜられた場合
(5) 機構が独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律に基づきその要件を満たす開示請求を受けた場合
(6) 当事者の弁護士その他本事業にかかるコンサルタント、出資者及び協力会社に守秘義務を課して開示する場合
(7) 事業者が本事業の遂行にかかる資金調達に関して契約上守秘義務を負う金融機関と協議を行う場合
(8) その他法令に基づき開示する場合
2 機構が、前項第 5 号の規定に基づき、請求を受けた場合で、機構において当該請求の内容が、同法第 5 条の非公開とされるべき情報にあたると思慮するときは、機構は事業者に対して、その旨を通知するものとし、事業者は機構に対して非公開とされるべき法律上及び事実上の理由を書面で具体的に機構に示し、機構に協議を求めることができるものとする。
3 事業者は、本事業の業務を遂行するに際して知り得た、機構が貸与するデータ及び帳票資料等に記載された個人情報並びに当該情報から事業者が作成した個人情報(以下、本条において、これらを総称して「個人情報」という。)を、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号)及び独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 59 号)を遵守して取扱う責務を負い、その秘密保持に厳重な注意を払うものとする。
4 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人の権利又は利益を侵害することのないよう、個人情報の取扱いを適切に行わなければならない。
(1) 事業者は、本事業の実施に関して知り得た個人情報をみだりに他に知らせてはならない。業務の終了後においても、同様とする。
(2) 事業者は、本事業を行うために個人情報を収集するときは、業務を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
(3) 事業者は、機構の指示がある場合を除き、本事業に関して知り得た個人情報を利用目的以外に利用又は加工し、又は機構の承諾なしに第三者に提供してはならない。
(4) 事業者は、業務に関して知り得た個人情報の処理を自ら行うものとし、機構の承諾のない限り、本契約の全部又は一部を再委託することはできない。
(5) 事業者は、業務を処理するために機構から引き渡された個人情報が記録された資料等(フ
ロッピーディスクなどの電磁的記録を含む。)を複製又は複写してはならない。事業者は、機構との契約の履行のために個人情報が記録された資料等を複製又は複写する必要がある場合には、機構に対して、その範囲、数量等を書面により通知して承諾を得なければならない。
(6) 事業者は、本事業を実施するために、機構から提供を受け、又は事業者自らが収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料等は、本契約終了後速やかに、機構に返還し、又は引き渡すものとする。ただし、機構が別に指示したときは当該方法による。
(7) 事業者は、業務に関して知り得た個人情報の紛失、破壊、改ざん、き損、漏えいその他の事故を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
(8) 事業者は、個人情報の紛失、破壊、改ざん、き損、漏えいその他の事故が発生、又は生ずるおそれのあることを知った場合は、ただちに機構に報告する。
(9) 事業者は、事業者の責めに帰すべき事由により、個人情報の紛失、破壊、改ざん、き損、漏えいその他の事故が発生し、機構が第三者から請求を受け、又は、第三者との間で紛争が発生した場合、事業者は、機構の指示に基づき事業者の責任と費用負担でこれらに対処するものとする。この場合において、機構が直接又は間接の損害を被ったときは、事業者は機構に対して当該損害を賠償しなければならない。
5 事業者は、事業者の役員、従業員、事業者の代理人及びコンサルタント、出資者、又は本事業に関連して事業者に資金を提供している金融機関に対し、第 1 項及び第 3 項の守秘義務を遵守させるものとし、そのための適切な措置を講じるものとする。
6 事業者は、委託契約又は請負契約において協力会社に第 1 項、第 3 項及び第 4 項に定める事業者の義務と同様の義務を課すとともに、協力会社をして、協力会社からの再委託先又は再請負人にも委託契約又は請負契約において同様の義務を課させるものとし、協力会社、協力会社から再委託先又は再請負人をして、機構に対し当該義務を負う旨の「別紙 11 誓約書様式
(秘密保持・個人情報保護等)」の様式の誓約書を差し入れさせる。
7 本条に定める事業者の義務は、本契約終了後も存続する。また、事業者の役員、従業員、事業者の代理人及びコンサルタント、出資者、又は本事業に関連して事業者に資金を提供している金融機関などがその地位を失った場合であっても、事業者は、これらの者に対し、守秘義務を遵守させる義務を免れない。
第13章 雑則
(請求、通知等の様式その他)
第88条 本契約及びこれに基づき締結される一切の合意に定める請求、通知、報告、回答、申出、承諾、契約終了通知及び解除は、書面により行わなければならない。
2 本契約の履行に関して機構と事業者間で用いる言語は、日本語とする。
3 本契約に定める金額の支払に用いる通貨は、日本円とする。
4 本契約の履行に関して機構と事業者の間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、「計量法」(平成 4 年法律第 51 号)に定めるところによる。
5 契約期間の定めについては、「民法」(明治 29 年法律第 89 号)及び「商法」(明治 32 年法律第 48 号)の定めるところによる。
6 本契約の履行に関して用いる時刻は日本標準時とする。
(準拠法)
第89条 本契約は、日本国の法令に準拠するものとし、日本国の法令に従って解釈する。
(管轄裁判所)
第90条 本契約に関する紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
(解釈)
第91条 本契約に定めのない事項について定める必要が生じた場合、又は本契約の解釈に関して疑義が生じた場合は、その都度、機構及び事業者が誠実に協議の上、これを定める。
2 本契約、本件入札説明書及び提案書の間に齟齬がある場合、本契約、本件入札説明書、提案書の順にその解釈が優先する。ただし、提案書に記載された内容や水準が要求水準書に記載された内容や水準を超えている場合には当該項目については提案書を優先する。提案書に記載された内容や水準と要求水準書に記載された内容や水準の優劣が不明な場合、事業者は、機構の選択に従い業務を実施するものとする。
3 本契約及び本件入札説明書に定めがない場合、本件入札説明書に対する質問回答のうち契約書(案)にかかる部分に基づき解釈し、当該解釈は提案書に優先する。また、本件入札説明書に対する質問回答は、本件入札説明書記載事項の解釈の指針を示すものとする。なお、実施方針及び実施方針に対する質問回答は、本契約、本件入札説明書及び提案書のいずれにも記載がない又は変更されていない事項に関する場合に解釈の指針を示すものとする。
(融資団との協議)
第92条 機構は、事業者からの要請に基づき、機構において必要と認めた場合には、本事業に関して事業者に融資を行う融資団との間において、機構が本契約に基づき事業者に損害賠償を請求し、また本契約を終了させる際の融資団への事前通知、担保権の設定及び実行並びに協議に関する事項等につき、別途、協定を締結することができる。
本契約の証として、本書 2 通を作成し、当事者記名押印の上、各自 1 通を保有する。
平成 22 年●月●日
独立行政法人日本原子力研究開発機構住 所
氏 名
事 業 者
住 所
氏 名
別紙 1 日程表
契約日(本事業開始日、維持管理開始日) | 平成 22 年●月●日 |
工事開始日 | 平成●年●月●日 |
部分引渡日① | 平成 23 年 3 月 31 日 |
部分引渡日② | 平成 24 年 3 月 31 日 |
部分引渡日③ | 平成 25 年 3 月 31 日 |
部分引渡日④ | 平成 26 年 3 月 31 日 |
施設整備対象部分全部完成予定日 | 平成●年●月●日 |
施設整備対象部分全部引渡予定日(※) | 平成●年●月●日 |
契約終了日 | 平成 31 年 3 月 31 日 |
※原則として、施設整備対象部分全部引渡完了日となる。
別紙 2 事業者等が付保する保険
事業契約書に規定する、事業者等が付保する保険は以下のとおりとする。
事業者及び施設整備企業、維持管理企業、研究支援企業は、上記の保険契約を締結したときは、その保険証券を遅延なく機構に提示するものとする。
また、機構の承諾なく保険契約及び保険金額の変更又は解除をすることができない。
さらに、業務遂行上における人身、対物及び車両の事故については、その損害に対する賠償責任を負い、これに伴う一切の費用を負担するものとする。
※保険内容は事業者の判断に基づくものとする。また、義務付け保険以外の保険の付保については、事業者の提案とする。
(義務付け保険)
1. 建設業務に関する保険
(1)建設工事保険
※事業者の提案による保険内容を記入する。
(2)第三者賠償責任保険
※事業者の提案による保険内容を記入する。
2.維持管理業務、研究支援業務に関する保険
(1)第三者賠償責任保険
※事業者の提案による保険内容を記入する。
(事業者の提案による保険)
※以下、事業者の提案による保険を記入する。
別紙 3 完成部分引渡書様式
完成部分引渡書
平成 年 月 日
独立行政法人日本原子力開発研究機構契約部長 武藤 元久 殿
事業者 住 所名 称代表者
●●(以下「事業者」という。)は、以下の施設を、幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第
Ⅱ期)等事業に関連して、事業者が独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)との間で締結した平成 22 年●月●日付け幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業契約 (以下「事業契約」という。) の規定に基づき、下記引渡年月日付で引き渡します。
事業名 | |
事業場所 | |
施設名称 | |
引渡対象となる部分 | |
引渡年月日 |
別紙 4 保証書様式
独立行政法人日本原子力研究開発機構契約部長 武藤 元久
保 証 書(案)
〔施設整備企業〕(以下「保証人」という。) は、幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第
Ⅱ期)等事業(以下「本事業」という。)に関連して、●●(以下「事業者」という。)が独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。) との間で締結した平成 22 年●月●日付け幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業契約 (以下「事業契約」という。)に基づいて、事業者が機構に対して負担する第 1 条に定義される主債務を事業者と連帯して保証する(以下「本保証」という。)。なお、本保証書において用いられる用語は、本保証書において特に定義された場合を除き、事業契約において定められるのと同様の意味を有する。
第 1 条(保証)
保証人は、事業契約第 34 条(瑕疵担保)第 1 項及び第 2 項に基づく事業者の機構に対する債務(以下「主債務」という。)を保証する。
第 2 条(通知義務)
機構は、工期の変更、延長、工事の中止その他事業契約又は主債務の内容に変更が生じたことを知った場合には、遅滞なく当該事由を保証人に対して通知しなければならない。本保証の内容は、機構による通知の内容に従って、当然に変更される。
第 3 条(保証債務の履行の請求)
1. 機構は、保証債務の履行を請求しようとするときは、保証人に対して、機構が別途定めた様式による保証債務履行請求書を送付しなければならない。
2. 保証人は、前項に規定する保証債務履行請求書を受領した日から 30 日以内に、当該請求に係る保証債務の履行を開始しなければならない。機構及び保証人は、本項に規定する保証債務の履行期限を、別途協議の上、決定する。
3. 保証人は、主債務が金銭の支払を内容とする債務である保証債務の履行については、当該保証債務履行請求書を受領した日から 30 日以内に、当該請求に係る保証債務の履行を完了しなければならない。
第 4 条(代位等)
保証人は、事業契約に基づく事業者の債務が全て履行されるまで、保証人が本保証に基づく保証債務を履行したことにより、代位によって取得した権利を行使することができない。
第 5 条(終了及び解除)
1. 保証人は、本保証を解除することができない。
2. 本保証は、事業契約に基づく事業者の債務が終了又は消滅した場合、終了する。
第 6 条(管轄裁判所)
本保証に関する一切の紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
第 7 条(準拠法)
本保証は、日本法に準拠するものとし、これによって解釈される。
以上の証として本保証書が 2 部作成され、保証人はこれに署名し、1 部を機構に差し入れ、1部を自ら保有する。
平成●年●月●日
保証人
別紙 5 サービス対価の金額サービス対価の総額
項目 | 区分 | サービス対価 | うち消費税の額 |
施設整備対価 | 施設整備費 | ||
その他費用 | |||
割賦手数料 | |||
維持管理対価 | 維持管理費 | ||
その他費用 | |||
研究支援対価 | 研究支援費 | ||
サービス対価総額 |
別紙 6 業務状況の監視及び改善措置について第1章 総則
1.基本的考え方
(1)業務状況の監視の基本的考え方
事業期間を通じて安定性を維持し、適正かつ確実に事業が遂行されるよう、事業者の経営管理の状況、事業者が実施する各業務の実施状況(以下「業務状況」という。)並びに要求水準書を含む事業契約に定める要求水準を達成していること及び達成しないおそれが無いことについて、事業者自らが確認及び管理(以下「業務監視」という。)する。要求水準を達成していない場合又は達成しないおそれがある場合は、事業者自らが本事業の各業務を実施する者(以下「業務実施企業」という。)に対して改善要求を行い、要求水準を満たすようにする。
機構は、事業者による確認結果等を監視することにより、要求水準の達成状況を確認する。
(2)改善措置等の基本的考え方
機構は、業務状況を監視した結果、事業者の責めに帰すべき事由により、業務状況が要求水準を達成していない、又は達成しないおそれがあると判断した場合は、事業者に対して、改善勧告、支払の減額、契約解除等の改善措置を講ずる。
なお、以下で定める改善措置等は、機構が事業契約に基づいて行う、他の権利の行使を妨げるものではない。
2.業務状況の監視の方法
① 事業者は、適正かつ確実に事業を遂行するため、また、そのために適切に自らの業務状況を管理するため、事業契約書及び要求水準に基づき、業務の実施方法、工程、自らの業務状況の確認の方法及び時期等を示した業務監視計画を作成し、機構に提出して確認を受ける。
② 事業者は、上記①の計画に基づき、業務を実施するとともに、自らの業務状況が要求水準を達成していることを確認する。
③ 事業者は、事業契約書及び要求水準に定める書類を所定の時期までに機構に提出し、上記
②による確認の状況を報告する。
④ 機構は、事業者の報告に基づき、事業者の業務状況が要求水準を達成していることを確認する。
⑤ 機構による業務状況の監視については、書類による確認を基本とし、必要に応じて実地における確認を行う。
3.改善措置の方法
(1)改善勧告及び改善・復旧の措置
① 改善勧告
機構は、業務状況を監視した結果、事業者の責めに帰す事由により、業務状況が要求水準を達成していない、又は達成しないおそれがあると判断した場合は、事業者に対して、直ちに改善及び復旧を図るよう改善勧告を行う。
② 改善・復旧計画書の作成及び確認
事業者は、改善勧告に基づき、次に掲げる事項について示した改善・復旧計画書を作成して、機構に提出する。
ア)業務不履行の内容及び原因
イ)業務不履行の状況を改善及び復旧する具体的な方法、期限及び責任者
ウ)事業の実施体制、実施計画等についての必要な改善策
機構は、事業者が提出した改善・復旧計画書の内容が、業務不履行の状況を改善及び復旧できる合理的なものであることを確認する。なお、機構は、その内容が、業務不履行の状況を改善及び復旧できるものとなっていない、又は合理的でないと判断した場合、改善・復旧計画書の変更及び再提出を求めることができる。
ただし、業務不履行の改善に緊急を要し、応急処置等を行うことが合理的と判断される場合については、上記によらず、事業者は自らの責任において適切に応急処置等を行うものとし、これを機構に報告する。
③ 改善・復旧の措置及び確認
事業者は、改善・復旧計画書に基づき、業務実施企業に対して適切に指導等を行いつつ、直ちに改善及び復旧を図り、機構に報告する。機構は、事業者からの報告を受け、改善及び復旧が図られたことを確認する。
④ 再改善勧告
改善・復旧計画書が提出されない場合、改善・復旧計画書に定められた期限までに改善及び復旧が図られたことが確認できない場合等は、再度上記①の改善勧告を行う。
(2)支払の減額措置
改善勧告を行った場合は、機構は、支払いの留保、事業費の減額又は罰則点の付与の措置を講ずる。
(3)業務実施企業の変更
改善勧告を繰り返しても、業務不履行の状況を改善及び復旧することが明らかに困難であると認 められた場合、機構は、事業者との協議により、業務不履行となっている業務を実施する業務実施企業の変更を求めることができる。
(4)契約解除
改善勧告を繰り返しても、業務不履行の状況を改善及び復旧することが明らかに困難であると認められた場合、機構は、事業者の債務不履行と判断して、契約の全部又は業務不履行部分を解除できる。なお、機構は、契約の一部解除により、本事業全体の業務履行の継続が明らかに不可能で
あると判断した場合、事業者の債務不履行等を理由に契約を終了することがある。この場合、機構は、事業契約書の定めるところに従い、契約を終了する。
第2章 各業務等に係る確認方法
1.経営管理に係る確認方法
(1)書類による確認
事業者は、要求水準書の経営管理の項に規定する提出書類を、それぞれの提出時期までに機構に提出して確認を受ける。なお、機構は事業の実施に重大な悪影響を与えるおそれがある場合など、必要に応じて追加の財務状況等に係る書類の提出、報告を求めることができる。
(2)聞き取り等による確認
機構は、書類による確認を行った結果、必要と認める場合は機構自ら又は専門家等による聞き取り調査を実施することができるものとする。
2.施設整備業務に係る確認方法
(1)基本的な考え方
本件施設の施設整備業務に係る業務状況の監視は、要求水準の確保を図るために各業務が適切に実施されているかどうかを、各業務の責任者が要求水準に基づき業務の管理及び確認を行った上で、事業者は自らにより確認し、機構はその報告に基づき確認を行う。
事業者は、各業務の履行について要求水準確認計画書による確認を行うとともに、業務実施企業が作成した要求水準確認報告書、施設整備業務の履行に伴って作成する各提出書類及び実際の施工状況を基に要求水準の内容を満たしているかどうかの確認を行い、機構に報告を行う。
機構は、事業者の報告に基づき確認を行うことを基本とし、事業者の提出する要求水準確認計画書、要求水準確認報告書、各提出書類及び実際の施工状況を基に、要求水準の内容を満たしているかどうかの確認を行う。
また、機構が必要と認めた場合は、随時、施設整備業務の履行状況の確認を行う場合がある。
(2)書類による確認
事業者は、要求水準書に規定する各種提出書類をそれぞれの提出時期までに機構に提出し、要求水準の達成状況について確認を受ける。
提出書類は、機構の確認に必要な十分な時間の余裕をもって提出する。
機構は、事業者が作成する要求水準確認報告書により達成状況の確認を行い、確認結果を事業者に交付する。
なお、要求水準確認計画書・同報告書の作成は、要求水準書に定める者が実施するものとするが、事業者はこれを提出し包括的な責任を負う。
(3)実地における確認
① 施工の各段階での確認
要求水準を満たさないことが完成確認時点で発見することが困難である場合、または発見できたとしてもその修補を行うことが経済的・時間的・技術的に極めて困難である場合、施工品質の確保のために特に重要な場合等で、施工の各段階で機構が必要と認めた場合には、品質等について設計図書若しくは要求水準確認計画書に従っているかどうか及び要求水準を満たしているかの確認を行う。
なお、機構は、必要に応じて、施工部分を最小限度破壊し、品質・性能の確認を行うことができる。その確認及び復旧に係る費用は、事業者の負担とする。
② その他の確認
工事の特に重要な工程その他機構が必要と認める時は、機構は実地における確認を行う。
3.維持管理業務及び研究支援業務に係る確認方法
(1)日常業務監視
① 事業者による業務監視
・ 事業者は要求水準に基づき、毎日自らの責任により業務実施企業の業務状況及び要求水準達成状況について適切に業務監視を行う。
・ 「重大な事象」が発生した場合、機構職員等からの苦情や業務不履行があった場合又は本施設等で不具合が発生した場合には機構に直ちに報告する。
② 機構による業務監視
・ 業務状況及び要求水準達成状況について、事業者の提出した業務報告書その他事業者からの報告及び職員等からの直接の苦情に基づき確認する。
・ 地下施設に係る不具合があった場合、当該事象について、管理官署は報告に基づき、施設整備業務の要求水準に係る事項に該当するか、維持管理業務の要求水準に係る事項か、研究支援業務の要求水準に係る事項かを、必要に応じて機構と協議する。その結果を踏ま
え、機構は事業者と協議の上、確認する。
・ 機構職員等から直接に苦情があった場合には、これを事業者に通知する。
(2)定期業務監視
事業者は、業務実施企業の業務状況及び要求水準達成状況を自ら確認の上、定期業務監視に係る確認が必要な提出書類を、それぞれの提出時期までに機構に提出して確認を受ける。
(3)随時業務監視
機構は、機構職員等からの苦情があった場合その他機構が必要と認めるときは、随時に、業務状況について、事業者から必要な報告を求める。
(4)実地における確認
(1)から(3)の業務監視の実施にあたり、機構が必要と認める時は、機構は実地における確認を行う。事業者は、機構の実地における確認に必要な協力を行う。
第3章 減額並びに罰則点の付与
1.要求水準の実現が困難になった場合の減額等
要求水準が達成できず、修補又は今後の実施が困難であることが明らかとなった場合、機構は、事業契約に基づき提出されている最新の事業費内訳書に基づき、当該部分に係る事業費の減額を行う。
(1)施設整備業務に係る要求水準の実現が困難になった場合の減額等
施設整備業務に係る提案等が、改善勧告及び改善・復旧の措置を講じてもなお達成されないことが明らかになった場合、機構は当該時点の事業費内訳書に基づき、当該部分に係る施設整備費の減額を行うことができる。また、あわせて減額額と同額の違約金を課することができる。
(2)維持管理業務、研究支援業務に係る要求水準の実現が困難になった場合の減額等
維持管理業務、研究支援業務に係る提案等が、維持管理業務又は研究支援業務の開始前に達成されないことが明らかになりその修補を行うことが極めて困難である場合、又は、維持管理業務又は研究支援業務の開始後に改善勧告及び改善・復旧の措置を講じてもなお達成されないことが明らかになりその修補を行うことが極めて困難である場合、機構は最新の事業費内訳書に基づき、当該内容に係る維持管理対価(又は研究支援対価)の減額を行うことができる。
ただし、機構は、維持管理、研究支援業務の開始後の場合は、当該未達成による3.に定める減額及び罰則点の付与を免除することができる。
2.施設整備業務に係る支払留保の方法
(1)基本的な考え方
施設整備期間中に、施設整備の要求水準の未達成等が生じた場合には、機構は、当該事象が改善されるまでの間、当該業務不履行の属する事業費内訳書の区分に係る施設整備対価の支払いを留保することができる。
3.維持管理業務及び研究支援業務に係る減額並びに罰則点の付与方法等
(1)基本的な考え方
維持管理業務又は研究支援業務の実施期間中の要求水準の未達成等を、①重大な事象、②重
大な事象以外の事象に分類し、事業者の責に帰す事由による場合は、その対象となった業務不履行等の内容に対応する支払区分の費用を対象として、減額並びに罰則点の付与を行う。
(2)減額算定並びに罰則点付与のための区分
重大な事象の発生による減額、重大な事象以外の事象の発生による罰則点の付与は、業務不履行を確認した日の属する支払期(以下「当期」という。)の、維持管理対価及び研究支援対価について、当該業務不履行の属する事業費内訳書の区分(以下「業務不履行支払区分」という。)の支払予定額に対して行う。
(3)重大な事象に対する減額
① 次のいずれかに該当するかどうかにより判断する。これらに該当する主な具体例として、表1に掲げるような事象が想定される。
ア)重大な事故の発生
イ)明らかな不作為に起因する事故の発生ウ)法令違反
エ)提出書類、報告等における虚偽
重大事象の判断基準は、事業契約の締結後、事業者の作成する素案に基づき、機構と事業者で協議のうえ、機構が定める。
表1 重大な事象の具体例
項目 | 具体的な事象(例) | 重大な事象となる判断基準(例) | |
規模・内容等による 判断基準(例) | 結果による 判断基準(例) | ||
安全性の喪失 | 事故原因となる可能性のある状況の放置等 | - | 人身事故の発生、落下事故の発生、明らかな不作為に起因する事故の 発生 |
防犯性の喪失 | 防犯機能停止、警備不備による事件の発生 等 | - | 不審者の侵入による盗難等の発生 |
緊急時等の対応の迅速性の欠如 | 緊急患者、負傷者の放置、見学者の誘導不備 等 | - | 迅速な措置を講じなかったことによる死傷者の発生 |
法的基準等 を遵守していないこと | 資格者以外の法定業務実施 等 | 意図的と判断され得る違反 等 | 法令違反による業務停止 |
情報漏洩 | 個人情報、機密情報の漏洩 等 | - | 漏洩による損害の発生等 |
その他コンプライアンスの 欠如 | 提出書類、報告等における虚偽 | 主要な事項に係る虚偽、意図的な虚偽、事実の 隠蔽 等 | - |
その他 | 機構への著しい負担の発生 | 故意に機構と連絡をとらない | 不適切な業務実施に伴う 著しい機構側負担の発生 |
② 重大な事象に係る業務不履行を確認し、改善勧告を行った場合、当該業務不履行の内容に応じて業務不履行支払区分の当期の支払予定額の3%相当額を減額する
③ 発生した重大な事象に係る業務不履行が、以前に発生した重大な事象に係る業務不履行と同一の支払区分に属する場合には、上記②に加え、上記②において減額の対象とする支払区分の当期の支払予定額の3%相当額に、以前に発生した重大な事象の発生回数を乗じた金額を減額する。
④ 再改善勧告を行った場合、上記②及び③に加えて、更に上記②において減額の対象とする支払区分の当期の支払予定額の3%相当額を減額する。
⑤ 機構は、上記の減額に加えて、業務不履行の日から改善及び復旧を確認した日までの間(以下「業務不履行期間」という。)に係る、当該業務不履行部分の維持管理対価又は研究支援対価及び当該業務不履行部分に関連して不完全履行又は履行不能となる業務部分の維持管理対価又は研究支援対価を支払わない。
(4)重大な事象以外の事象の評価
① 重大な事象には該当しない場合について、要求水準を達成しているかどうかにより判断する。機構は、重大な事象以外の事象の判断基準を、事業契約の締結後、事業者の作成する素案に基づき、機構と事業者で協議のうえ、定める。なお、判断基準には、各業務について次の事項を具体化した事項を含める。
ア)重大な事象発生時の報告遅延イ)要求水準記載事項の未達成
ウ)事業者による速やかな一次対応ができていない場合
エ)機構職員等からのクレーム(要求水準の未達成による場合に限る)
オ)業務実施方法の誤りによる被害が発生した場合、誤りが繰り返される場合カ)提出書類、報告等の提出遅延
② 業務不履行を確認し、改善勧告又は再改善勧告を行った場合は、当該業務不履行の内容に応じて、業務不履行支払区分に対して表2に示す罰則点を付与する。
表2 改善勧告等を行った場合の罰則点
項 目 | 業務不履行 支払区分 | |
ⅰ | 改善勧告を行った場合の罰則点 (下記ⅱに該当しない場合) | 1点 |
ⅱ | 改善勧告を行った場合の罰則点(当該業務不履行が、当期又は前期の支払期内に発生した「重大な事象」以外の業務 不履行と同一の支払区分に属する場合) | 3点 |
ⅲ | 再改善勧告を行った場合の罰則点 | 3点 |
③ 機構は、上記の措置に加え、業務不履行期間に係る、当該業務不履行部分の維持管理対価又は研究支援費対価及び当該業務不履行部分に関連して不完全履行又は履行不能となる業務部分の維持管理対価又は研究支援対価を支払わない。
(6)重大な事象以外の事象に対する減額方法
罰則点の通算方法並びに減額方法は以下のとおりとする。
① 罰則点の有効期間
支払区分ごとに当期及び前期の支払期内に付与された罰則点を累積することとする。ただし、
減額を行った支払区分については、その時点で累積罰則点を0点とする。
② 罰則点による減額方法
支払期末の各支払区分の累積罰則点が何点に達したかに応じて、表3のとおり、罰則点1点当たりの減額の割合を設定する。また、各支払区分の当期の支払予定額に罰則点と表3の減額の割合を乗じて、減額の金額を算出する。
表3 各支払区分の累積罰則点に応じた減額の割合
各支払区分の累積罰則点 | 減額の割合 | |
ⅰ | 10点以下 | 0% |
ⅱ | 11~50点 | 罰則点1点当たり0.1% |
ⅲ | 51点以上 | 罰則点1点当たり0.2% |
(7)支払区分毎の当期の減額が当期の支払区分の対価を超えた場合
維持管理対価、研究支援対価の支払区分毎の、当期の減額が当期の支払区分の対価を超えた場合は、超過分の対価は減額を行わない。
(8)維持管理対価、研究支援対価の支払留保
維持管理業務及び研究支援業務の要求水準の未達成が生じた場合には、当該事象が改善されるまでの間、機構は、維持管理対価、研究支援対価の支払区分毎に、支払いを留保することができる。
4.経営管理に係る減額並びに罰則点の付与等
経営管理の業務監視は、上記維持管理業務の業務監視方法に準じて業務監視を行う。また、経営管理の要求水準が実現できなくなった場合や要求水準の未達成があった場合の対価の支払留保や減額は、維持管理対価のその他費用から行うこととするが、詳細は事業契約締結後に機構と事業者で協議の上、機構が決定する。
第4章 事業終了時に係る業務状況の監視
1.業務状況の監視の方法
① 事業者は、事業終了時の1年前に、施設の劣化等の状況報告及び施設の保全のために必要となる資料の整備状況の報告を行う。
② 機構は、①の報告内容について確認を行う。
③ 機構及び事業者は、②による確認の内容に基づき、必要に応じて協議する。
④ 事業者は、要求水準を満たすよう、事業終了時までに、協議の結果を反映した修繕計画書に基づき修繕を行うほか、必要となる資料を整備し、機構に確認を受ける。
2.確認方法
(1)書類による確認
事業者は、事業終了時に機構からの確認を受ける必要がある提出書類を、要求水準書に従い、それぞれの提出時期までに機構に提出して確認を受ける。
(2)実地における確認
機構は施設の現況が、上記(1)の資料のとおりであるかどうか実地における確認を行う。事業者は、機構の実地における確認に必要な協力を行う。
別紙 7 知的財産権特約条項
知的財産権特約条項
(知的財産権の範囲)
第1条 この特約条項において「知的財産権」とは、次の各号に掲げるものをいう。
(1) 特許法(昭和34年法律第121号)に規定する特許権(以下「特許権」という。)、実用新案法(昭和34年法律第123号)に規定する実用新案権(以下「実用新案権」という。)、意匠法(昭和34年法律第125号)に規定する意匠権(以下「意匠権」という。)、半導体集積回路の回路配置に関する法律(昭和60年法律第43号)に規定する回路配置利用権(以下「回路配置利用権」という。)、種苗法(平成10年法律第83号)に規定する育成者権(以下「育成者権」という。)及び外国における上記各権利に相当する権利(以下「産業財産権等」と総称する。)
(2) 特許法に規定する特許を受ける権利、実用新案法に規定する実用新案登録を受ける権利、意匠法に規定する意匠登録を受ける権利、半導体集積回路の回路配置に関する法律第3条第
1項に規定する回路配置利用権の設定の登録を受ける権利、種苗法第3条に規定する品種登録を受ける地位及び外国における上記各権利に相当する権利(以下「産業財産権等を受ける権利」と総称する。)
(3) 著作権法(昭和45年法律第48号)に規定するプログラムの著作物及びデータベースの著作物(以下「プログラム等」という。)の著作権並びに外国における上記各権利に相当する権利(以下「プログラム等の著作権」と総称する。)
(4) コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(平成16年法律第81号)に規定するコンテンツで機構が本契約において制作を委託するコンテンツ(以下「コンテンツ」という。)の著作権(以下「コンテンツの著作権」という。)
(5) 前各号に掲げる権利の対象とならない技術情報のうち秘匿することが可能なものであって、かつ、財産的価値のあるものの中から、機構、事業者協議の上、特に指定するもの(以下「ノウハウ」という。)を使用する権利
2 この特約条項において、「発明等」とは、特許権の対象となるものについては発明、実用新案権の対象となるものについては考案、意匠権、回路配置利用権及びプログラム等の著作権の対象となるものについては創作、育成者権の対象となるものについては育成並びにノウハウを使用する権利の対象となるものについては案出をいう。
3 この特約条項において知的財産権の「実施」とは、特許法第2条第3項に定める行為、実用新案法第2条第3項に定める行為、意匠法第2条第3項に定める行為、半導体集積回路の回路配置に関する法律第2条第3項に定める行為、種苗法第2条第5項に定める行為、プログラム等の著作権については著作権法第2条第1項第15号及び同項第19号に定める行為、コンテンツの著作権については著作権法第2条第1項第7の2号、第9の5号、第11号にいう翻案、第15号、第16号、第17号、第18号及び第19号に定める行為並びにノウハウの使用をいう。
(事業者が単独で行った発明等の知的財産権の帰属)
第2条 本契約に関して、事業者単独で発明等を行ったときは、機構は、事業者が次の各号のいずれの規定も遵守することを書面で機構に届け出た場合、当該発明等に係る知的財産権を事業者から譲り受けないものとする。(以下、事業者に単独に帰属する知的財産権を「単独知的財産権」という。)
(1)事業者は、本契約に係る発明等を行ったときは、遅滞なく次条の規定により、機構にその旨を報告する。
(2)事業者は、機構が国の要請に基づき公共の利益のために特に必要があるとして、その理由を明らかにして求める場合には、無償で当該知的財産権を実施する権利を国に許諾する。
(3)事業者は、当該知的財産権を相当期間活用していないと認められ、かつ、当該知的財産権を相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、機構が国の要請に基づき当該知的財産権の活用を促進するために特に必要があるとして、その理由を明らかにして求めるときは、当該知的財産権を実施する権利を第三者に許諾する。
(4)事業者は、機構以外の第三者に委託業務の成果にかかる知的財産権の移転又は専用実施権
(仮専用実施権を含む。)もしくは専用利用権の設定その他日本国内において排他的に実施する権利の設定もしくは移転の承諾(以下「専用実施権等の設定等」という。)をするときは、合併又は分割により移転する場合及び次のイからハに規定する場合を除き、あらかじめ機構に通知し、承認を受けなければならない。
イ 事業者が株式会社である場合、事業者がその子会社(会社法第2条第3号に規定する子会社をいう。)又は親会社(同法第4号に規定する親会社をいう。)に移転又は専用実施権等の設定等をする場合
ロ 事業者が承認TLO(大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(平成10年法律第52号)第4条第1項の承認を受けた者(同法第
5条第1項の変更の承認を受けた者を含む。)又は認定TLO(同法第12条第1項又は同法第13条第1項の認定を受けた者)に移転又は専用実施権等の設定等をする場合 ハ 事業者が技術研究組合である場合、事業者がその組合員に移転又は専用実施権等の設
定等をする場合
2 機構は、事業者が前項に規定する書面を提出しない場合、事業者から当該知的財産権を無償で(第7条に規定する費用を除く。)譲り受けるものとする。
3 事業者は、第1項の書面を提出したにもかかわらず同項各号の規定のいずれかを満たしておらず、かつ満たしていないことについて正当な理由がないと機構が認める場合、当該知的財産権を無償で機構に譲り渡さなければならない。
(知的財産権の報告)
第3条 事業者は、本契約に係る産業財産権等の出願又は申請をするときは、あらかじめ出願又は申請に際して提出すべき書類の写しを添えて機構に通知しなければならない。
2 事業者は、前項に係る国内の特許出願、実用新案登録出願、意匠登録出願を行う場合は、特許法施行規則第23条第6項及び同規則様式26備考24等を参考にし、当該出願書類に国の委託事業に係る研究の成果による出願であることを表示しなければならない。
3 事業者は、第1項に係る産業財産権等の出願又は申請に関して設定の登録等を受けた場合には、設定の登録等の日から30日以内に、機構に文書により通知しなければならない。
4 事業者は、本契約に係るプログラム等又はコンテンツが得られた場合には、著作物が完成した日から30日以内に、機構に文書により通知しなければならない。
5 事業者は、単独知的財産権を自ら実施したとき、及び第三者にその実施を許諾したとき(ただし、第5条第2項に規定する場合を除く。)は、機構に文書により通知しなければならない。
(単独知的財産権の移転)
第4条 事業者は、単独知的財産権を機構以外の第三者に移転する場合には、当該移転を行う前に、その旨を機構に文書で提出し、承認を受けなければならない。ただし、合併又は分割により移転する場合及び第2条第1項第4号イからハに定める場合には、当該移転の事実を文書より機構に通知するものとする。
2 事業者は、前項のいずれの場合にも、第2条、前条、次条及び第6条の規定を準用すること、 並びに、機構以外の者に当該知的財産権を移転するとき又は専用実施権等を設定等するときは、
あらかじめ機構の承認を受けることを当該第三者と約定させ、かつ、第2条第1項に規定する書面を機構に提出させなければならない。
(単独知的財産権の実施許諾)
第5条 事業者は、単独知的財産権について機構以外の第三者に実施を許諾する場合には、機構に文書により通知しなければならない。また、第2条の規定の適用に支障を与えないよう当該第三者と約定しなければならない。
2 事業者は、単独知的財産権に関し、機構以外の第三者に専用実施権等の設定等を行う場合には、当該設定等を行う前に、文書により機構及び国の承認を受けなければならない。ただし、第2条第1項第4号イからハに定める場合には、当該専用実施権等設定の事実を文書により機構に通知するものとする。
3 機構は、単独知的財産権を無償で自ら試験又は研究のために実施することができる。機構が機構のために事業者以外の第三者に製作させ、又は業務を代行する第三者に再実施権を許諾する場合は、事業者の承諾を得た上で許諾するものとし、その実施条件等は機構、事業者協議の上決定する。
(単独知的財産権の放棄)
第6条 事業者は、単独知的財産権を放棄する場合は、当該放棄を行う前に、その旨を機構に報告しなければならない。
(単独知的財産権の管理)
第7条 機構は、第2条第2項の規定により事業者から単独知的財産権又は当該知的財産権を受ける権利を譲り受けたときは、事業者に対し、事業者が当該権利を譲り渡すときまでに負担した当該知的財産権の出願又は申請、審査請求及び権利の成立に係る登録までに必要な手続きに要したすべての費用を支払うものとする。
(機構及び事業者が共同で行った発明等の知的財産権の帰属)
第8条 本契約に関して、機構及び事業者が共同で発明等を行ったときは、当該発明等に係る知的財産権は機構及び事業者の共有とする。ただし、事業者は、次の各号のいずれの規定も遵守することを書面で機構に届けなければならない。(以下、機構と事業者が共有する知的財産権を「共有知的財産権」という。)。
(1)当該知的財産権の出願等権利の成立に係る登録までに必要な手続きは事業者が行い、第3条の規定により、機構にその旨を報告する。
(2)事業者は、機構が国の要請に基づき公共の利益のために特に必要があるとして、その理由を明らかにして求める場合には、無償で当該知的財産権を実施する権利を国に許諾する。
(3)事業者は、当該知的財産権を相当期間活用していないと認められ、かつ、当該知的財産権を相当期間活用していないことについて正当な理由が認められない場合において、機構が国の要請に基づき当該知的財産権の活用を促進するために特に必要があるとして、その理由を明らかにして求めるときは、当該知的財産権を実施する権利を第三者に許諾する。
2 機構は、事業者が前項で規定する書面を提出しない場合、事業者から当該知的財産権のうち事業者が所有する部分を無償で譲り受けるものとする。
3 事業者は、第1項の書面を提出したにもかかわらず同項各号の規定のいずれかを満たしておらず、さらに満たしていないことについて正当な理由がないと機構が認める場合、当該知的財産権のうち事業者が所有する部分を無償で機構に譲り渡さなければならない。
(共有知的財産権の移転)
第9条 機構及び事業者は、共有知的財産権のうち自らが所有する部分を相手方以外の第三者に移転する場合には、当該移転を行う前に、その旨を相手方に通知して文書による同意を得なければならない。
(共有知的財産権の実施許諾)
第10条 機構及び事業者は、共有知的財産権について第三者に実施を許諾する場合には、あらかじめ相手方に通知して文書による同意を得なければならない。
(共有知的財産権の実施)
第11条 機構は、共有知的財産権を試験又は研究以外の目的に実施しないものとする。ただし、機構は機構のために事業者以外の第三者に製作させ、又は業務を代行する第三者に実施許諾する場合は、無償で当該第三者に実施許諾することができるものとする。
2 事業者が共有知的財産権について自ら商業的実施をするときは、機構が自ら商業的実施をしないことにかんがみ、事業者の商業的実施の計画を勘案し、事前に実施料等について機構、事業者協議の上、別途実施契約を締結するものとする。
(共有知的財産権の放棄)
第12条 機構及び事業者は、共有知的財産権を放棄する場合は、当該放棄を行う前に、その旨を相手方に通知して文書による同意を得なければならない。
(共有知的財産権の管理)
第13条 共有知的財産権に係る出願等を機構、事業者共同で行う場合、共同出願契約を締結するとともに、出願等権利の成立に係る登録までに必要な費用は、当該知的財産権に係る機構及び事業者の持分に応じて負担するものとする。
(知的財産権の帰属の例外)
第14条 本契約の目的として作成される提出書類、プログラム等及びその他コンテンツ等の納品物に係る著作権は、すべて機構に帰属する。
2 第2条第2項及び第3項並びに第8条第2項及び第3項の規定により著作権を事業者から機構に譲渡する場合、又は前項の納品物に係る著作権の場合において、当該著作物を事業者が自ら創作したときは、事業者は、著作者人格権を行使しないものとし、当該著作物を事業者以外の第三者が創作したときは、事業者は、当該第三者が著作者人格権を行使しないように必要な措置を講じるものとする。
(秘密の保持)
第15条 機構及び事業者は、第2条及び第8条の発明等の内容を出願公開等により内容が公開される日まで他に漏洩してはならない。ただし、あらかじめ書面により出願申請を行った者の了解を得た場合はこの限りではない。
(委任・下請負)
第16条 事業者は、本契約の全部又は一部を第三者に委任し、又は請け負わせた場合においては、当該第三者に対して本特約条項の各条項の規定を準用するものとし、事業者はこのために必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、前項の当該第三者が本特約条項に定める事項に違反した場合には、機構に対し全ての責任を負うものとする。
(協議)
第17条 第2条及び第8条の場合において、単独若しくは共同の区別又は共同の範囲等について疑義が生じたときは、機構、事業者協議して定めるものとする。
(有効期間)
第18条 本特約条項の有効期限は、本契約締結の日から当該知的財産権の消滅する日までとする。
別紙 8 法令改正等による増加費用及び損害の負担
法令の変更により事業者に生じた合理的な増加費用及び損害は以下の①ないし②のいずれかに該当する場合には機構が負担するものとし、それ以外の法令変更については事業者が負担する。
①本事業に直接関係する法令変更
②消費税に関する法令変更
なお、「本事業に直接関係する法令」とは、特に本事業で整備又は維持管理する施設と類似のサービスを提供する施設の設計、建設及び維持管理その他に関する事項を直接的に規定することを目的とした法令を意味するものとし、これに該当しない法人税その他の税制変更及び事業者に対して一般に適用される法律の変更は含まれないものとする。
また、機構が負担する場合において、1 回の法令変更に係る増加費用及び損害額が 20 万円に満たないときには、当該増加費用及び損害は生じなかったものとみなす。
別紙 9 不可抗力による増加費用及び損害の負担
1 施設整備業務に関する追加費用及び損害の負担
不可抗力が生じ、これにより、施設整備業務に関し、事業者に発生した合理的な追加費用又は損害については、施設整備対価の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。また、本件施設の完成前に不可抗力に該当する複数の事由が発生した場合でも、それぞれ事業者に追加費用又は損害が生じた場合には、それらの追加費用又は損害の額をすべて合計した上で施設整備対価の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。
ただし、事業者が「別紙 2 事業者等が付保する保険」に記載する保険に基づき保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は、まず、機構が負担すべき追加費用又は損害の額から控除し、その控除後も残余があるときは、当該残余額につき、事業者が負担すべき追加費用又は損害の額から控除する。
2 維持管理業務に関する追加費用及び損害の負担
不可抗力が生じ、これにより、維持管理業務に関し、一事業年度内に事業者に発生した合理的な追加費用又は損害の累積額のうち、当該年度の維持管理対価の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。また、一事業年度内に不可抗力に該当する複数の事由が発生した場合でも、それぞれ事業者に追加費用又は損害が生じた場合には、それらの追加費用又は損害の額をすべて合計した上で、当該年度の維持管理対価(ただし、「入札説明書別紙1 サービス対価の構成及び支払方法」による改定を考慮した金額とする。)の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。
ただし、事業者が「別紙 2 事業者等が付保する保険」に記載する保険に基づき保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は、まず、機構が負担すべき追加費用又は損害の額から控除し、その控除後も残余があるときは、当該残余額につき、事業者が負担すべき追加費用又は損害の額から控除する。
3 研究支援業務に関する追加費用及び損害の負担
不可抗力が生じ、これにより、研究支援業務に関し、一事業年度内に事業者に発生した合理的な追加費用又は損害の累積額のうち、当該年度の研究支援対価の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。また、一事業年度内に不可抗力に該当する複数の事由が発生した場合でも、それぞれ事業者に追加費用又は損害が生じた場合には、それらの追加費用又は損害の額をすべて合計した上で、当該年度の研究支援対価(ただし、「入札説明書別紙1 サービス対価の構成及び支払方法」による改定を考慮した金額とする。)の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については機構が負担する。
ただし、事業者が「別紙 2 事業者等が付保する保険」に記載する保険に基づき保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は、まず、機構が負担すべき追加費用又は損害の額から控除し、その控除後も残余があるときは、当該残余額につき、事業者が負担すべき追加費用又は損害の額から控除する。
4 複数業務に関する追加費用及び損害の負担
不可抗力が生じ、これにより、施設整備業務、維持管理業務、研究支援業務の全部の業務又は複数の業務に関し、事業者に発生した合理的な追加費用又は損害が発生した場合、その業務の別に従い、上記1から3を適用して、機構及び事業者がそれぞれ負担する追加費用及び損害の額を決定する。
別紙 10 出資者誓約書様式平成●年●月●日
独立行政法人日本原子力研究開発機構契約部長 武藤 元久 殿
出 資 者 誓 約 書
独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「貴機構」といいます。)及び●●(以下「事業者」という。)との間において、平成●年●月●日付けで締結された「幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業契約事業契約書」(以下「本契約」という。) に関して、当社は、本日付けをもって、貴機構に対して下記の事項を誓約し、かつ、表明及び保証いたします。なお、特に明示の無い限り、本出資者誓約書において用いられる用語の定義は、本契約に定めるとおりとします。
記
1. 事業者が、平成●年●月●日に会社法(平成 17 年法律第 86 号)上の株式会社として適法に設立され、本日現在有効に存在すること。
2. 事業者の本日現在における発行済株式総数は●株であり、うち、●株を●が、●株を●が、及び●株を●が、それぞれ保有していること。
3. 当社が保有する事業者の株式の全部又は一部を第三者に対して譲渡し、又は同株式上に担保権を設定する場合、事前にその旨を貴機構に対して書面により通知し、貴機構の承諾を得た上で行うこと(譲渡又は担保権の設定に際しては、譲受予定者から本書と同様の様式による書面が、貴機構に差し入れられるようにしなければならない)。また、譲渡を証する書面又は担保権設定契約書の写しを、その締結後速やかに貴機構に対して提出すること。
4. 前項に規定する場合を除き、当社は、本契約の終了までの間、事業者の株式を保有するものとし、貴機構の事前の書面による承諾がある場合を除き、譲渡、担保権の設定その他一切の処分を行わないこと。また、事業者の他の株主に対して当社が保有する事業者の株式の全部又は一部を譲渡する場合においても、貴機構の事前の書面による承諾を得て行うこと。
[ 法人名称 ]
[ 代 表 者 氏 名 ] 印
別紙 11 誓約書様式(秘密保持・個人情報保護等)平成●年●月●日
独立行政法人日本原子力研究開発機構契約部長 武藤 元久 殿
誓 約 書
当社は、独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「貴機構」といいます。)と●(以下「事業者」といいます。)との間で締結された平成●年●月●日付幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第Ⅱ期)等事業契約(以下「事業契約」といいます。) 及び、本事業に関し当社と事業者との間で締結された平成●年●月●日付●契約 (以下「本契約」といいます。) について、下記事項を誓約します。
記
1 貴機構及び事業者の事前の承諾を得た場合、又は以下に掲げる各号のいずれかに該当する場合を除き、本事業及び本契約に関して知り得た貴機構、事業者その他の者の秘密を第三者に漏洩し、また、本契約の履行以外の目的に使用しないこと。
(1)公知である場合
(2)開示権限を有する第三者から適法に開示を受けた場合
(3)被開示者が独自に開発した情報として文書の記録で証することができる場合
(4)裁判所により開示が命ぜられた場合
(5)その他法令に基づき開示する場合
2 本事業の業務を遂行するに際して知り得た個人情報及び当該情報から当社が作成した個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又は識別されうるものをいう。ただし、法人その他の団体に関して記録されている情報に含まれる当該法人その他の団体の役員に関する情報を除く。以下、これらを総称して「個人情報」といいます。)を、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号)及び独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 59 号)を遵守して取扱う責務を負い、その秘密保持に厳重な注意を払うこと。
3 第 1 項及び第 2 項に定めるほか、本事業及び本契約に関する個人情報の保護に関する事項につき、機構から指示を受けた場合、それに従うこと。
4 当社の役員、従業員に対し、第1項から第3項の義務を遵守させるものとし、そのための適切な措置を講じること。
5 本誓約書に定める当社の義務は、当社が締結した本契約の終了後も存続すること。
[ 法人名称 ]
[ 代 表 者 氏 名 ] 印