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目 次
Ⅰ | 総 | 括 | |
1 | 名古屋港の概要 ……………………………………………………… | 1 | |
2 | 名古屋港管理組合規約 ……………………………………………… | 3 | |
3 | 名古屋港管理組合の設立に伴う協定 ……………………………… | 7 | |
4 | 名古屋港管理組合の事務及び組織 ………………………………… | 11 | |
Ⅱ 1 | 令和6年度予算概要 予算の概要 …………………………………………………………… | 24 | |
2 | 一般会計 ……………………………………………………………… | 25 | |
3 | 基金特別会計 ………………………………………………………… | 29 | |
4 | 施設運営事業会計 …………………………………………………… | 31 | |
5 | 埋立事業会計 ………………………………………………………… | 34 | |
Ⅲ 1 | 港湾開発・整備 xx …………………………………………………………………… | 37 | |
2 | 長期構想及び中期経営計画 ………………………………………… | 43 | |
3 | 港湾計画 ……………………………………………………………… | 45 | |
4 | 社会資本整備事業 …………………………………………………… | 48 | |
5 | 国際産業戦略港湾の実現に向けた取組 …………………………… | 50 | |
Ⅳ 1 | 港 湾 x x 港湾区域及び港湾隣接地域 ………………………………………… | 53 | |
2 | 臨港地区 ……………………………………………………………… | 56 | |
3 | 港湾施設の現況と利用状況 ………………………………………… | 58 | |
4 | 港湾振興 ……………………………………………………………… | 67 | |
5 | 危機管理 ……………………………………………………………… | 70 | |
6 | 環境の取組 …………………………………………………………… | 77 |
Ⅰ 総 括
1 名古屋港の概要
我が国を代表する国際貿易港
名古屋港は、明治40年(1907年)に開港し、4市1村(名古屋市、東海市、知多市、xx市、飛島村)にわたる広大な陸域(4,301万平方メートルで日本最大規模)と水域(8,167万平方メートル)を有し、世界約170の国・地域と結ばれている。
令和5年(2023年)のxxは、総取扱貨物量は1億5,784万トン(22年連続日本一)、貿易額は 22兆5,123億円(国内第2位)となっている。また、外貿コンテナ取扱個数は253万TEU(国内第3位)となっている。
長期構想・港湾計画・中期経営計画
本組合は、名古屋港の更なる飛躍に向け、将来目標「きらめき愛される港」を目指し、実現に向けた基本姿勢、将来目標の実現を支える5つの分野別将来イメージとその展開方向を示した長期構想「名古屋港の針路」(平成19年3月)を策定した。また、平成27年12月には港湾整備のマスタープランである港湾計画(目標年次:平成30年代後半(2020年代後半))の改訂を行った。
令和元年度には、具体的な施策や事務事業を総合的・体系的に取りまとめた「名古屋港管理組合中期経営計画2023」を策定した。
国際産業戦略港湾の実現に向けた取組
名古屋港は、コンテナ貨物、バルク貨物、完成自動車を取り扱う総合的な港湾であり、背後地域の高付加価値を産み出す「ものづくり産業」を強力に支援する「国際産業戦略港湾」の実現に向けて、港の強靭化を図るとともに、取扱貨物量の増加や船舶の大型化に対応した港湾機能強化の取組を進めている。
主な取組として、コンテナや完成自動車の取扱機能の強化等に取り組むとともに、集貨拡大や産業立地を進めるなど、利用者へのサービス向上と利用促進を図っていく。
また、地域の脱炭素化に貢献するため、水素を始めとする次世代エネルギーの利活用など、カーボンニュートラルポート(CNP)の形成に向けた取組を進めていく。
安全・安心を支える港
本組合では、地震、台風等の大規模災害に対応できる地域防災を目指した港づくりの実現に向け、
海岸保全施設等の防災施設の機能強化、耐震強化岸壁の整備、港湾機能継続計画の推進及び災害対応に携わる人材に対する訓練の実施等、ハード・ソフト両面からの防災・減災対策を進めている。
さらに、港湾施設の保安対策として、埠頭保安設備(フェンス、監視カメラ等)の設置や官民一体となった保安体制の連携強化も図っている。
環境にやさしく、人々に親しまれる港
本組合では、良好な港湾環境の形成に向けて、環境施策に取り組んでいくとともに、人々に親しまれる港づくりを推進している。
ガーデンふ頭は、名古屋港水族館、名古屋港ポートビル、南極観測船ふじ、臨港緑地などがあり、クルーズ船の寄港、みなと祭などを始めとする多数のイベントが開催されている。また、親しまれる港づくりの中心拠点として、更なるにぎわいの場の創出を目指して再開発に取り組んでいる。
金城ふ頭には、名古屋市国際展示場、リニア・鉄道館、レゴランドⓇ・ジャパン・リゾート、メイカーズピアなどが立地しており、にぎわいが創出されている。今後も、名古屋市と連携し、物流機能と共存した交流拠点の形成を目指していく。
2 名古屋港管理組合規約
本組合は、名古屋港に関する事務を行うため、地方自治法第284条第2項の規定に基づき、愛知県及び名古屋市が協議により規約を定め、昭和26年9月8日内閣総理大臣によって許可され設立された特別地方公共団体で、港湾法第33条に規定する港湾管理者である。なお、その規約は次のとおりである。
名古屋港管理組合規約
第1章 総則
(組合の目的)
第1条 この組合は、名古屋港の開発発展と利用の促進を図り、管理運営を確立し、もつて国際的重要港湾となすことを目的とする。
(組合の名称)
第2条 この組合は、名古屋港管理組合という。
(組合を組織する地方公共団体)
第3条 名古屋港管理組合(以下「組合」という。)は、愛知県及び名古屋市で組織する。
(組合の共同処理する事務)
第4条 組合は、名古屋港に関し次の事務を行う。
⑴ 港湾法(昭和25年法律第218号)の規定による港湾管理者の業務及びその他の事務
⑵ 前号の外第1条の目的を達成するため必要なこと
(組合の事務所の位置)
第5条 組合の事務所は、名古屋市港区に置く。
第2章 組合の議会
(議会の組織及び選挙の方法)
第6条 組合の議会の議員(以下「組合の議員」という。)の定数は、30人とし、そのうち、15人は、愛知県の議会から選出された議員、15人は、名古屋市の議会から選出された議員とする。
2 組合の議員は、愛知県及び名古屋市の議会においてそれぞれ議員のうちから選挙する。
第7条 組合の議員の任期は、2年とする。但し、補欠議員の任期は前任者の残任期間とする。
2 組合の議員が愛知県又は名古屋市の議会の議員の職を失つたときは、同時に組合の議員の職を失う。
第8条 組合の議員の任期が満了となつたとき又は議員に欠員が生じたときは、管理者は、愛知県知事又は名古屋市長を経て愛知県又は名古屋市のそれぞれの議会の議長にその旨を通知する。
2 前項の通知を受けたときは、愛知県又は名古屋市の議会は、組合の議員を選挙し、又は補欠議員を選挙する。
3 組合の議員の選挙が終つたときは、愛知県又は名古屋市の議会の議長は、愛知県知事又は名古屋市長を経て管理者にその結果を通知する。
第9条 組合の議会に事務局及び必要な職員を置くことができる。
第3章 組合の執行機関
(管理者)
第10条 組合に管理者を置く。
2 管理者は、愛知県知事又は名古屋市長をもつて充て、2年ごとに交替する。
(管理者の補助機関の組織及び選任の方法)
第11条 組合に副管理者3人(うち1人は専任とする。)を置く。
2 副管理者は、愛知県知事及び名古屋市長の推薦する者につき管理者が組合の議会の同意を得て選任する。
3 副管理者の任期は、4年とする。
4 副管理者は、愛知県又は名古屋市の特別職の職員をもつて充てることができる。
5 前項の規定により選任された副管理者が愛知県又は名古屋市の特別職の職を失つたときは、同時に副管理者の職を失う。
第11条の2 組合に会計管理者1人を置く。
2 会計管理者は、愛知県知事及び名古屋市長の推薦する者につき管理者が命ずる。
3 会計管理者は、愛知県又は名古屋市の会計管理者をもつて充てることができる。
4 前項の規定により任命された組合の会計管理者が愛知県又は名古屋市の会計管理者の職を失つたときは、同時に組合の会計管理者の職を失う。
第12条 前2条に定める者を除くほか、組合に必要な職員を置き、その定数は、条例で定める。
2 前項の職員は、管理者が任免する。
第13条 管理者の権限に属する事務を分掌させるため条例の定めるところにより組合に必要な事務部局を置く。
(監査委員)
第14条 組合に監査委員3人を置く。
2 監査委員は、管理者が組合の議会の同意を得て、愛知県及び名古屋市の監査委員のうちからそれぞれ1人並びに組合の議会の議員のうちから1人を選任する。
3 監査委員の任期は、2年とする。但し、愛知県及び名古屋市の監査委員のうちから選任された委員にあつてはそれぞれの監査委員の職を失つたとき、組合の議会の議員のうちから選任された委員にあつては組合の議会の議員でなくなつたときは、その職を失う。
4 監査委員に事務局及び必要な職員を置く。
第4章 組合の経費
(経費支弁の方法)
第15条 組合の経費は、次の収入をもつて充てるものとする。
⑴ 組合の財産より生ずる収入
⑵ 国から貸付又は管理の委託を受けたものより生ずる収入
⑶ 愛知県、名古屋市及び他の公共団体から貸付又は管理の委託を受けたものより生ずる収入
⑷ 国庫補助金、負担金、起債(借入金を含む。)、委託金、交付金及び寄附金等の収入
⑸ その他組合に属する収入
2 前項各号の収入によるの外、組合の経費は、次の割合で負担する。愛 知 県 100分の50
名 古 屋 市 100分の50
附 則
1 この規約は、公布の日から施行する。
2 この規約による最初の組合の管理者は、愛知県知事と名古屋市長が協議して定める。
x x(昭和34年5月19日)
この規約は、公布の日から施行する。
附 則(昭和45年5月15日)
(施行期日)
1 この規約は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 この規約施行の際現に在職する監査委員は、改正後の名古屋港管理組合規約第14条第2項の規定にかかわらず、その任期中に限り、なお従前の例により在職するものとする。
附 則(昭和51年5月10日)
(施行期日)
1 この規約は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 改正後の名古屋港管理組合規約(以下「改正後の規約」という。)第6条の規定により新たに選挙された議員の任期は、改正後の規約第7条第1項の規定にかかわらず、この規約施行の際現に在職する議員の任期満了の日までとする。
附 則(平成19年3月30日)
(施行期日)
1 この規約は、平成19年4月1日から施行する。
(経過規定)
2 この規約の施行の際現に在職する出納長は、その任期中に限り、なお従前の例により在職するものとする。
3 前項の場合においては、改正後の名古屋港管理組合規約第11条の2の規定は適用せず、改正前の名古屋港管理組合規約第11条の規定は、出納長の職に係る部分に限り、なおその効力を有する。
3 名古屋港管理組合の設立に伴う協定
本組合の設立に伴い、愛知県、名古屋市及び本組合は、職員の身分、財産その他の事項について、昭和26年9月13日次の協定を締結した。
名古屋港管理組合の設立に伴う協定
第1章 職員の身分
(職員の引継)
第1条 昭和26年9月7日現在における愛知県名古屋港務所に勤務する愛知県(以下「県」という。)の職員並びに名古屋市xx運河管理事務所に勤務する名古屋市(以下「市」という。)の職員及び名古屋市新xxの管理事業に直接従事する市の職員は、昭和26年9月8日において名古屋港管理組合(以下「組合」という。)の職員となるものとする。
2 前項の職員には、常時勤務しない者又はあらかじめ定められた在任期間若しくは雇よう期間が昭和26年9月8日以後2月以内である者は、含まれないものとする。
(職員の給与等)
第2条 県及び市の職員は、引継前と同一の給与で組合に引き継がれるものとする。但し、県及び市から引き継がれた職員の給与について権衡上調整を図る必要があるときは、組合管理者は、愛知県知事(以下「知事」という。)及び名古屋市長(以下「市長」という。)と協議の上、直ちに給与調整委員会を設置し、適当な措置を講ずるものとする。
(職員の退隠料等)
第3条 県若しくは市の吏員が組合の吏員となつた場合又は組合の吏員が県若しくは市の吏員となつた場合において、その者が受けることのできる退隠料、退職給与金、遺族扶助料及び死亡給与金は、最終の所属団体の規定により支給するものとする。
2 前項の吏員とは、吏員及び吏員に相当する職員をいう。以下第4条及び第5条において同様とする。
第4条 組合の吏員が退隠料及び遺族扶助料を受けることのできる在職年は、別にこれを協定する。第5条 県若しくは市の吏員が組合の吏員となつた場合又は組合の吏員が県若しくは市の吏員となつた場合の退隠料、退職給与金、遺族扶助料及び死亡給与金の基礎となる在職年の計算について
は、県若しくは市の吏員としての在職年又は組合の吏員としての在職年は、同一の在職年をもつて組合又は県若しくは市の吏員として勤務したものとみなし通算する。
(職員の退職手当)
第6条 退職手当の支給方法並びに勤続期間の通算については、第3条及び第5条の規定を準用する。
第2章 財産その他の権利義務
(財産の無償貸付又は譲与)
第7条 県及び市は、次の財産を別冊により組合に無償貸付(以下「貸付」という。)又は譲与するものとする。
⑴ 昭和26年9月7日現在における名古屋港及びxxのxxの港湾施設その他の財産
⑵ 昭和26年9月7日現在におけるxx運河及び新xxの市有の港湾施設その他の財産
2 前項の財産とは、次に掲げるものをいう。
⑴ 不動産及び動産
⑵ 地上権その他これに準ずる権利
⑶ 株券その他の出資による権利
3 第1項の貸付財産の貸付期間は、組合の存続期間とする。
(債権債務の承継)
第8条 組合は、前条第1項各号の財産に関連する昭和26年9月7日現在における未収入金その他の債権及び未払金、公債、借入金その他の債務を、県又は市から承継するものとする。
(財産の管理)
第9条 組合は、県又は市から貸付を受けた財産を管理(維持、保存、改良をいう。)し、その費用を負担する。但し、重要な改良を加えようとするときは、県又は市と協議するものとする。
(財産の運用)
第10条 組合は、県又は市から貸付を受けた財産を、組合の目的を達成するために使用し、又は使用させることができる。
2 組合は、次に掲げる範囲において県又は市から貸付を受けた財産を更に貸し付けることができる。
⑴ 土地及び土地の定着物(建物を除く。)を貸し付ける場合は、20年
⑵ 建物その他の財産を貸し付ける場合は、5年
3 組合は、前2項の規定により使用させ、又は貸し付けた財産の使用料又は賃貸料を徴収することができる。
4 前項の使用料又は賃貸料は、組合の収入とする。
(財産の付加)
第11条 組合において付加した財産の所属は、組合が県及び市と協議して定める。
(財産の処分)
第12条 県又は市は、組合に貸付した財産を組合の同意を得て処分することができる。
2 組合は、県又は市から貸付を受けた財産で、その必要がなくなつたときは、県又は市にその旨を通知する。
3 県又は市において第1項により財産の処分をして得た金額は、組合に債務(第8条の規定により県又は市からそれぞれ承継した債務をいう。)があるときは、その償還額に達するまで、組合の経費に組み入れるものとする。
(剰余金の処分)
第13条 組合は、毎会計年度の事業決算において剰余金を生じたときは、次の準備金を積み立てるものとする。
⑴ 負債償還準備金
⑵ 資産償却準備金
⑶ 経費引当準備金
2 前項による準備金の積立の必要がなくなつたときは、県及び市の貸付財産の現在額(第8条の規定により承継した債務の残額を差し引いた額とする。)及び組合経費の負担額との合計額の割合によつて県及び市へそれぞれ納付するものとする。
(組合解散の場合における財産処分)
第14条 組合解散の場合は、組合は、県又は市から貸付を受けた財産を県又は市に返還するものとする。
2 第7条第1項の規定により県又は市から譲与した財産及び組合設立後組合において取得した財産は、県又は市からの貸付財産の現在額(第8条の規定により承継した債務の残額を差し引いた額とする。)と組合経費の負担額との合計額の割合により県及び市が取得するものとする。
3 組合解散の場合において債務があるときは、組合成立前に県又は市に帰属していた債務は、それぞれこれを引き継ぎ、その他の債務は、県及び市が等分に引き継ぐものとする。
4 組合解散の場合において剰余金があるときは、県及び市が協議の上処分するものとする。
(評価委員会)
第15条 第7条第1項の規定により、県及び市が組合に貸付又は譲与した財産については、知事及び市長が協議して設置する評価委員会において、組合設立の日を基準として評価額を定めるものとする。
第3章 雑則
(組合の起債)
第16条 組合は、あらかじめ県及び市の議会の同意を得た年間の起債総額を超えて起債しようとするときは、その超える額について県及び市の議会の同意を得なければならない。
(補則)
第17条 この協定の実施の細目については、知事、市長及び組合管理者が協議して定める。
(協定の効力発生の時期)
第18条 この協定は、昭和26年9月8日から効力を生ずるものとする。
上記協定締結の証として本書3通を作成して各自1通を保管するものとする。
昭和26年9月13日
愛 知 x x 事 | x | x | x | x |
名 古 屋 市 x | x | x | x | |
名古屋港管理組合 | ||||
管理者愛知県知事 (別冊略) | x | x | x | x |
4 名古屋港管理組合の事務及び組織
1 事 務
本組合の処理する事務は、名古屋港管理組合規約第4条に規定されており、おおむね①港湾法の規定による港湾管理者の業務(同法第12条、第34条、第37条、第38条の2)、②海岸法の規定による海岸管理者としての海岸保全区域の管理(同法第5条第3項、第4項)及び③港湾区域内の公有水面の埋立免許に関する事務(港湾法第58条第2項)などであり、①の港湾管理者の主な業務は次のとおりである。
⑴ 港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する地域の保全に関する計画(港湾計画)を作成すること。
⑵ 港湾区域及び港湾施設を維持管理すること。
⑶ 港湾区域内における廃船等の除去及び水域の清掃その他の汚染の防除をすること。
⑷ 港湾施設の建設及び改良に関する港湾工事を実施すること。
⑸ 港湾区域内又は臨港地区内において埋立て、盛土等による土地造成を行うこと。
⑹ 港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可をすること。
⑺ 臨港地区内における行為の届出等を処理すること。
⑻ 水域施設、係留施設等の使用に関し必要な規制をすること。
⑼ 港湾の発展のため必要な調査研究及び統計資料の作成を行い、港湾の利用を宣伝すること。
⑽ 船舶に対する給水、離着岸の補助、船舶廃油の処理等の役務を提供すること。
⑾ 港湾運営に必要な役務の提供及び港湾諸業の改善についてあっせんすること。
⑿ 港湾区域内に流出した油の防除に必要なオイルフェンス、薬剤その他の資材を備蓄すること。
⒀ 港湾の環境の保全のため廃棄物埋立護岸等の管理運営を行うこと。
⒁ 船舶乗組員又は港湾労働者の福利厚生施設を設置し、管理すること。
⒂ 港湾の利用に必要な役務及び施設の料率表を作成し、公表すること。
2 組 x
x組合は、議事機関としての名古屋港管理組合議会と執行機関としての管理者及び監査委員から成っている。議会は、議員30人(定数)で構成されており、議員は設立母体である愛知県及び名古屋市の議員のうちから各15人が選出され、その任期は2年である。管理者は、設立母体の長である愛知県知事と名古屋市長が2年交替で充てられている。監査委員は、3人置かれ、愛知県及び名古屋市の監査委員並びに本組合の議員のうちから各1人が管理者によって本組合の議会の同意を得て選任される。
なお、各機関には事務部局又は事務局が置かれており、その内部組織は機構図(12頁)のとおりで、令和6年4月1日現在におけるその主な分掌事務は次のとおりである。
議 会 事 務 局
名古屋港管理組合機構図(令和6年4月1日現在)
議 会
県議会議員
議 事 機 関 市会議員
議 事 課
庶 務 係
議 事 係
調 査 係
x x x x
x 計 x x 者
出
納
室
企 画 x x 室
x x 担 当
企 画 担 当
統計センター計 画 担 当
環 境 担 当
部
務
総
x x 課
庶 務 係
文 書 係
法 規 係広報・にぎわい振興室
危 機 x x 課 危 機 x x 係
行 政 x x 課
行 政 x x 係 DX推進室
職 員 課
人 事 係
給 与 係
x x 係
x x 者
副 x x 者
専 x
x 事 副 知 事副 市 長
x x 課 x x 係
会 計 課 会 計 係支 出 係
用 度 係
部
営
港
港 営 課
庶 務 係
経 理 係
運 営 係
規 制 係関連事業室
誘 致 推 進 課 誘 致 推 進 係
管 財 課
管 財 係x x 第 一 係x x 第 二 係
x x 課
x x 係
x x 係
船 席 係
港 湾 x x 事 務 所
管 理 係業 務 第 一 係業 務 第 二 係施 設 維 持 係
部
設
建
x x 課
庶 務 係
経 理 係
事 業 推 進 課 事 業 推 進 係
総 合 開 発 課 総 合 開 発 係
技 術 x x 課
技 術 x x 係検 査 室
維持管理推進x
x 事 課
設 計 第 一 係設 計 第 二 係技 術 第 一 係技 術 第 二 係技 術 第 三 係
港 湾 工 事 事 務 所
技 術 第 一 係技 術 第 二 係技 術 第 三 係
施 設 事 務 所
建 築 係
機 械 係
電 気 係運河河川
管理センター
監 査 委 員組合議会議員県監査委員 市監査委員
監 査 委 員 事 務 局
監 査 課
⑴ 管理者の事務部局の分掌事務企画調整室
x x 担 当
ア 国並びに愛知県及び名古屋市その他関係地方公共団体の名古屋港の開発整備に関する計画に係る連絡調整に関すること。
イ 重要施策の総合的な調整に関すること。
ウ ア及びイのほか、名古屋港の開発整備及び重要施策に係る渉外その他連絡調整に関すること(建設部事業推進課の主管に属することを除く。)。
エ 名古屋港審議会に関すること。
オ 企画調整室(カ及びキにおいて「室」という。)内の予算及び決算に関すること。カ 室内の事務事業の連絡調整に関すること。
キ 室内の庶務に関すること。
ク 企画担当、計画担当及び環境担当の主管に属しないこと。企 画 担 当
ア 名古屋港の開発整備及び管理運営に係る基本構想に関すること。イ 重要施策の総合的な企画に関すること。
ウ 港湾経営に関する調査研究に関すること。エ 港湾統計の作成及び解析に関すること。
オ 港湾統計図書の編集及び発行に関すること。計 画 担 当
ア 港湾計画その他の名古屋港の開発整備に係る基本計画に関すること(環境担当の主管に属することを除く。)。
イ 海岸保全施設の整備に係る基本計画に関すること。
ウ 港湾区域、港湾隣接地域並びに臨港地区及びその分区の指定に関すること。エ 海岸保全区域の指定に係る協議に関すること。
オ 出願工事の計画審査に関すること。環 境 担 当
ア 港湾環境整備施設その他港湾の環境の保全に関する施設の整備に係る基本計画に関すること。
イ 地球温暖化対策の実行計画に関すること。ウ 環境管理システムに関すること。
エ エネルギーの使用の合理化に係る計画の作成及び報告に関すること。
オ 港湾区域内の水質その他港湾の環境の保全に係る調査に関すること。カ 出願工事の環境保全審査に関すること。
キ 名古屋港管理組合公害防止事業費負担審議会に関すること。ク 公害防止事業費事業者負担金に関すること。
x x 部
x x 課
ア 秘書に関すること。イ 議会に関すること。
ウ 監査委員との連絡に関すること。エ 儀式及び褒賞に関すること。
オ 国際的儀礼に関すること(港営部誘致推進課の主管に属することを除く。)。カ 幹部会に関すること。
キ 愛知県及び名古屋市との政策に係る連絡調整に関すること。
ク 東京における関係機関及び各種団体等との連絡調整に関すること。ケ 文書の収受並びに行政文書の発送及び保存に関すること。
コ 行政文書の形式審査並びに文書事務の指導及び改善に関すること。サ 公印に関すること。
シ 公報の編集及び発行に関すること。ス 行政文書の公開に関すること。
x 個人情報の保護に関すること。
ソ 行政資料の収集及び整備に関すること。タ 法規文書の審査に関すること。
チ 公告式に関すること。
ツ 訴訟、行政不服審査その他の争訟に関すること。テ 例規類の編集及び発行に関すること。
ト 名古屋港の観光事業の振興及び広報に関すること。
ナ 港湾利用者、県市民等の要望、相談等の処理及び連絡に関すること。ニ 催事に関すること。
ヌ 港務艇の運航管理に関すること。
ネ 名古屋港管理組合本庁舎等整備事業の連絡調整に関すること(港営部港営課及び建設部総合開発課の主管に属することを除く。)。
ノ 本庁舎及び庁用電話の管理に関すること。
ハ 部内の事務事業の連絡調整に関すること。ヒ 部内の庶務に関すること。
フ 他部及び室並びに部内他課の主管に属しないこと。危機管理課
ア 危機管理対策に係る企画及び実施の総合調整に関すること。イ 名古屋港管理組合防災計画に関すること。
ウ 名古屋港管理組合国民保護業務計画に関すること。エ 名古屋港保安規程に関すること。
オ 防災会議及び災害対策本部に関すること。
カ 沿岸防災情報管理システムの運用管理に関すること。キ 防災無線及び非常通信に関すること。
ク 名古屋港管理組合の休日を定める条例(平成3年名古屋港管理組合条例第7号)第2条第1項に規定する本組合の休日、夜間等における事故の初動活動に関すること。
ケ 危機管理に係る関係機関との連絡調整に関すること。行政管理課
ア 行政管理の総合的な企画及び調整に関すること。
イ 行政監察及び事務の執行状況に係る特命考査に関すること。ウ 組織及び職員定数の設定に関すること。
エ 職務権限に関すること。オ 事務改善に関すること。
カ デジタルトランスフォーメーションの推進に関する施策及びⅠCTを活用した業務改革の総合的な企画及び調整に関すること。
キ デジタルトランスフォーメーションの推進及びICTの活用に係る相談、指導及び調整に関すること。
ク 情報システムの開発及び運用管理に関すること。ケ 情報セキュリティに関すること。
職 員 課
ア 職員の進退、賞罰、服務その他身分に関すること。イ 職員定数の管理に関すること。
ウ 職員の研修その他の能力開発及び考査に関すること。 エ 服務監察及び職員の服務に係る特命考査に関すること。オ 職員の賠償責任に関すること。
カ 職員の給与、勤務時間その他勤務条件に関すること。キ xx委員会に関すること。
ク 部内の人事及び給与に関すること。 ケ 退隠料、遺族扶助料等に関すること。
コ 職員の福利厚生並びに安全及び衛生の管理に関すること。サ 共済組合及び互助会に関すること。
x x 課
ア 一般会計及び特別会計の予算の編成、配当及び執行監督並びに企業会計(施設運営事業会計及び埋立事業会計をいう。以下同じ。)の予算の調製並びに総合財政計画その他財政に関すること。
イ 組合債及び企業債に関すること。
ウ 財政状況及び港湾整備事業の業務状況の公表に関すること。エ 部内の予算及び決算に関すること。
会 計 課
ア 債権管理の総合調整に関すること。
イ 納入通知、督促及び滞納に関すること。ウ 会計の監督に関すること。
エ 指定金融機関等に関すること。オ 借入金及び資金に関すること。
カ 物品(工事用機材及び工事用材料を除く。)の購入、修繕、貸借、輸送及び交換、船舶の修繕並びに不用物品の処分の契約並びに物品の検収(建設部技術管理課の主管に属することを除く。)に関すること。
キ 一般会計の不用物品の処分に関すること。
ク 工事等並びに工事用機材及び工事用材料の契約に係る入札の公告及び開札に関すること。
ケ アからクまでのほか、会計に関すること。港 営 部
港 営 課
ア 港湾運送事業(検数事業等を除く。)についての意見の具申及び免許通知の受理に関すること。
イ 港湾諸業の改善及び役務のあっせんに関すること。 ウ 船舶乗組員及び港湾労働者の福利厚生に関すること。
エ 港湾環境整備負担金に関すること。
オ 名古屋港管理組合放置自動車廃物判定委員会に関すること。カ ガーデンふ頭内の施設管理の総合調整に関すること。
キ カの区域内の港湾施設の管理及び運営に関すること(管財課及びxx課の主管に属することを除く。)。
ク カの区域内の岸壁離着船舶の立会いに関すること。
ケ カの区域内の護岸、防波堤等の外郭施設及び臨港道路、橋りょう等の臨港交通施設並びに臨港緑地その他港湾の環境を整備又は保全するための施設(以下「土木施設等」という。)の維持管理に関すること。
コ カの区域内の観光文化施設の利用に係る動線管理の企画及び調整に関すること。サ ガーデン緑園総合案内所の管理及び運営に関すること。
シ 外郭団体(本組合が出資し、又は財政的援助その他援助を与えている団体で、管理者が指定するものをいう。以下同じ。)の運営及び活動に係る調整に関すること(xx課の主管に属することを除く。)。
ス 基金の管理に関すること。
セ 名古屋港水族館、名古屋港ポートビル、名古屋港湾会館及び臨港緑地(管財課の主管に属するものを除く。)の管理に関すること。
ソ 海事思想普及施設の管理に関すること。
タ 部内一般会計の予算及び決算に関すること。
チ 施設運営事業会計の財政計画及び財政調査に関すること。
ツ 施設運営事業会計の予算の作成及び執行並びに決算の作成に関すること。テ 施設運営事業の用に供する物品の取得及び処分に関すること。
ト 施設運営事業の業務状況説明書類の作成に関すること。
ナ 港湾施設の管理及び運営の計画(企画調整室企画担当の主管に属するものを除く。)に関すること。
ニ 港湾施設の管理及び運営の総合調整に関すること。ヌ 港湾施設使用料の調査に関すること。
ネ 港湾料率表の作成及び公表に関すること。ノ 六大港湾協議会に関すること。
ハ 港湾区域、港湾隣接地域並びに臨港地区及びその分区の区域内における行為及び構築物の規制等に関すること。
ヒ 海岸保全区域内における行為の規制等に関すること。
フ 港湾区域内の公有水面の埋立免許に関すること。ヘ 部所属の事務所に関すること。
ホ 部内の事務事業の連絡調整に関すること。マ 部内の庶務に関すること。
ミ 部内他課の主管に属しないこと。誘致推進課
ア 船舶、貨物及び企業の誘致その他名古屋港利用の推進に関すること。イ 港湾振興に関する調査に関すること。
ウ 外国港湾との親善及び提携その他外事に関すること。
エ 国際港湾協会及び公益社団法人日本港湾協会に関すること。管 財 課
ア 公有財産の統轄に関すること。
イ 公有財産の取得及び処分(施設運営事業の用に供するものの処分を含む。)に関すること(他部及び室並びに部内他課の主管に属することを除く。)。
ウ 国有財産の借受け及び管理受託に関すること。
エ 港湾台帳及び海岸保全区域台帳に関すること(建設部技術管理課の主管に属することを除く。)。
オ 行政財産及び普通財産の土地の管理及び運営に関すること。
カ xx運河及びxx運河周辺の港湾施設の管理及び運営に関すること。
キ 護岸、防波堤等の外郭施設及び臨港道路、橋りょう等の臨港交通施設の管理及びその統轄に関すること。
ク 臨港緑地(港営課の主管に属するものを除く。)その他港湾の環境を整備又は保全するための施設の管理及びその統轄に関すること。
ケ 埋立事業の用に供する財産(物品を除く。)の管理及びその統轄に関すること。x x 課
ア 航路、泊地及び船だまり並びに係船岸壁その他の係留施設(物揚場を除く。)の管理
(係船岸壁における荷役作業に伴う規制に関することを除く。)及び運営に関すること。イ 港湾区域内の漂流物その他の航行障害物の除去、水域の清掃その他汚染の防除(工事に係るものを除く。)に関すること(企画調整室環境担当の主管に属することを除く。)。
ウ イの業務に係る外郭団体の運営及び活動に係る調整に関すること。
エ 所属船舶の管理に関すること(総務部総務課の主管に属することを除く。)。オ 船舶の入出港届の受理に関すること。
カ 入港船の船席指定に関すること。
キ 入出港船舶の係離及び誘導に関すること。ク 無線通信に関すること。
ケ 無線通信施設の管理に関すること。
コ 入出港船舶の監視及び動静把握に関すること。港湾管理事務所
ア 港湾施設の管理及び運営に関すること(港営課、管財課及びxx課の主管に属することを除く。)。
イ 岸壁離着船舶の立会いに関すること(港営課の主管に属することを除く。)。ウ 土木施設等の維持管理に関すること(港営課の主管に属することを除く。)。
エ 埋立地その他埋立事業の用に供する財産(物品を除く。)の維持管理に関すること。 オ 受変電施設その他の電気施設の管理及び維持修繕等に関すること(港営課及び建設部
施設事務所の主管に属することを除く。)。
カ 電気設備の技術的保守点検に関すること(港営課及び建設部施設事務所の主管に属することを除く。)。
キ 港湾施設(港営課、管財課及びxx課の主管に属するものを除く。)の保安対策に関すること(総務部危機管理課の主管に属することを除く。)。
x x 課
ア 埋立事業の用に供する財産の取得及び処分に関すること。イ 部内一般会計の予算及び決算に関すること。
ウ 埋立事業会計の財政計画及び財政調査に関すること。
エ 埋立事業会計の予算の作成及び執行並びに決算の作成に関すること。オ 埋立事業の業務状況説明書類の作成に関すること。
カ 工事等の契約に関すること(総務部会計課の主管に属することを除く。)。
キ 工事用機材及び工事用材料の契約に関すること(総務部会計課の主管に属することを除く。)。
ク 部所属の事務所に関すること。
ケ 部内の事務事業の連絡調整に関すること。コ 部内の庶務に関すること。
サ 部内他課の主管に属しないこと。
事業推進課
ア 名古屋港の開発整備に係る実施計画に関すること。イ 海岸保全施設の整備に係る実施計画に関すること。ウ 埋立地の造成に係る実施計画に関すること。
エ 公有水面の埋立免許の取得に関すること。総合開発課
ア ガーデンふ頭の再開発及び金城ふ頭の開発の立案及び事業化の推進並びにこれらに伴う関係機関等との連絡調整、補償その他渉外に関すること。
イ xx運河再生計画に関すること(他部及び室並びに部内他課の主管に属することを除く。)。
ウ 名古屋港管理組合本庁舎等整備事業に係る旧本庁舎敷地活用事業及び旧港湾会館敷地活用事業に関すること(総務部総務課の主管に属することを除く。)。
エ 海浜に関する事業の調査研究その他渉外に関すること。
オ 南5区(第2期計画)の事業化の推進、実施計画及び環境影響評価並びにこれらに伴う関係機関等との連絡調整、補償その他渉外に関すること。
技術管理課
ア 技術的事項の改善並びに設計及び積算のシステム化に関すること。
イ 港湾施設及び海岸保全施設の技術的調査及び測量並びに技術的保守点検の統轄に関すること。
ウ 潮位、潮流、波浪その他の気象観測に関すること。
エ 港湾台帳及び海岸保全区域台帳に係る技術事項の処理に関すること。オ 土地の測量に係る技術事項の処理に関すること。
カ 工事に係る技術事項の処理基準の設定に関すること。キ 工事等の検査に関すること。
ク 工事用機材及び工事用材料の検収に関すること。ケ 港湾施設等の維持管理に係る計画に関すること。工 事 課
ア 工事(土木工事(しゅんせつ工事、埋立地造成工事、造園工事その他これらに類する工事を含む。以下同じ。)、建築工事(建物及びその附帯設備の建築、修繕、模様替え及び解体撤去に係る工事をいう。以下同じ。)並びに船舶の製造、機械器具、機械設備、電気設備及び電気通信設備に係る工事をいう。イからオまでにおいて同じ。)の設計の指導及び審査に関すること。
イ 工事の予算資料に関すること。
ウ 工事の施行に伴う技術上の調査及び指導に関すること。エ 工事の監理に関すること。
オ 工事の国費補助申請手続に関すること。
カ 出願工事(土木工事に係る部分並びに建物、機械器具、機械設備及び電気設備に係る工事の部分に限る。以下同じ。)の設計審査に関すること。
キ 出願工事の部内事務所における技術審査の統轄に関すること。港湾工事事務所
ア 土木工事の施行に関すること。
イ 造成中の埋立地の管理に関すること。
ウ 廃船その他沈没物の除去の工事の施行に関すること。エ 水路測量その他深浅測量に関すること。
オ 出願工事の技術審査に関すること(施設事務所の主管に属することを除く。)。施設事務所
ア 建築工事の施行に関すること。
イ 船舶の製造、機械器具及び機械設備に係る工事の施行に関すること。ウ 機械器具及び機械設備の技術的保守点検に関すること。
エ 船舶の製造、機械器具及び機械設備の法定検査に関すること。オ 電気設備及び電気通信設備に係る工事の施行に関すること。 カ オの工事に伴う法定検査に関すること。
キ 建物、機械器具、機械設備及び電気設備に係る出願工事の技術審査に関すること。
ク xx運河の水位並びにxx運河ポンプ施設、xx運河通船門並びにxx口防潮水門及び同附属ポンプ施設の管理に関すること。
x x 室
ア 現金(現金に代えて納付される証券を含む。)の出納及び保管に関すること。イ 小切手を振り出すこと。
ウ 歳入歳出外現金及び有価証券の出納保管に関すること。
エ 物品(企業会計に属するものを除く。)の出納及び保管(使用中の物品に係る保管を除く。)に関すること。
オ 現金(歳入歳出外現金を含む。)及び財産の記録管理に関すること。 カ 支出負担行為(企業会計に属するものを除く。)の確認に関すること。キ 決算の調製(企業会計に係るものを除く。)に関すること。
ク 指定金融機関等の公金の収納及び支払並びに預金の検査に関すること。ケ 組合債及び企業債並びに借入金の出納に関すること。
コ 出納関係公印のxxに関すること。
サ アからコまでのほか、会計管理者の権限に関すること。
⑵ 監査委員の事務局の分掌事務監査委員事務局
監 査 課
ア 監査委員の行う監査、検査及び審査(以下「監査等」という。)に関すること。イ 監査等の結果に基づく通知、報告、公表及び意見書等の立案に関すること。
ウ 監査等の計画及び記録に関すること。
エ その他監査委員の行う事務の補助に関すること。
⑶ 議会の事務局の分掌事務議会事務局
議 事 課
ア 議員の身分並びに議員の議員報酬及び費用弁償に関すること。イ 本会議、常任委員会、特別委員会及び議員総会に関すること。ウ 会議録及び決議録等に関すること。
エ 議員提出議案及び意見書等に関すること。オ 請願及び陳情に関すること。
カ その他議会事務に関すること。
名古屋港管理組合人員配置表
企画調整室
( 69)
x x 部
計
x x 課危 機 x x 課行 政 x x 課職 員 課
69
45
25
13
27
(151)
港 営 部
(167)
監査委員事務局( 6)
議 会 事 務 局( 12)
(令和6年4月1日現在)
所 | 属 | 職 員 数 | |||
x | x | 担 | 当 | 23 | |
企 | 画 | 担 | 当 | 21 | |
計 | 画 | 担 | 当 | 14 | |
環 | 境 | 担 | 当 | 11 |
財 | 政 | 課 | 20 | |||
会 | 計 | 課 | 21 | |||
計 | 151 | |||||
港 | 営 | 課 | 64 | |||
誘 | 致 | 推 | 進 | 課 | 17 | |
管 | 財 | 課 | 19 | |||
(160) | x | x | 課 | 28 | ||
港 | 湾 x | x | 事 務 | 所 | 32 |
総 計 565
計 | 160 | ||||
管 | 理 | 課 | 13 | ||
事 | 業 | 推 | 進 | 課 | 14 |
総 | 合 | 開 | 発 | 課 | 14 |
技 | 術 | x | x | 課 | 24 |
工 | 事 | 課 | 33 | ||
港 | 湾 工 | 事 | 事 務 | 所 | 22 |
施 | 設 | 事 | 務 | 所 | 47 |
計 | 167 | ||||
監 | 査 | 課 | 6 | ||
議 | 事 | 課 | 12 | ||
総 | 計 | 565 |
(注)1 特別職並びに愛知県及び名古屋市からの派遣職員を除く。
2 調整担当、総務課、港営課及び管理課には各部長、室長、理事及び次長並びに関係団体派遣職員
(退職派遣職員を除く。)を含み、監査課及び議事課には各事務局長を含む。
Ⅱ 令和6年度予算概要
1 予算の概要
1 予算の編成
令和6年度予算は、名古屋港が中部圏の「ものづくり産業」を物流面で支える「国際産業戦略港湾」の実現に向けて、港の強靱化を図るとともに港湾機能強化や次世代エネルギーである水素の利活用などによるカーボンニュートラルポート(CNP)形成の促進、名古屋港水族館の機能強化に取り組むため、限られた財源を重点的かつ効率的に配分した。
歳入は、景気は雇用・所得環境が改善するもとで緩やかな回復が続くことが期待されるが、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが下押しするリスクとなっている。また、本組合を取り巻く財政状況は引き続き厳しく、港湾施設使用料や土地関係収入が減収となるなかで、更なる利用促進、効率的運用により、見込み得る限りの歳入を計上した。
また、歳出は、行政経費について可能な限りの削減に努めるとともに、国の「港湾の中長期政策(PORT2030)」を踏まえ、船舶の大型化等への対応、名古屋港管理組合インフラ長寿命化計 画(行動計画)に基づいた老朽化対策及び災害対策の充実強化、さらには親しまれる港づくりなど、多様な要請に応える予算とした。
また、第6次行財政改革計画においても引き続き、更なる収入の確保及び経費削減努力を継続しつつ、安定的かつ持続可能な財政運営に努めていく。
2 予算の規模
令和6年度の予算規模は、一般会計、基金特別会計、施設運営事業会計及び埋立事業会計の4会計を合わせて392億4,290万円である。これは、対前年度比較で25億3,800万円の増加となっている。
会 計 区 分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 対前年度比較 | |||
予 算 額 | 構成比 | 予 算 額 | 構成比 | 増△減額 | 伸 率 | |
一 般 会 計 | 千円 29,980,000 | % 76.4 | 千円 28,950,000 | % 78.9 | 千円 1,030,000 | % 3.6 |
基 金 特 別 会 計 | 290,900 | 0.8 | 208,900 | 0.6 | 82,000 | 39.3 |
施設運営事業会計 | 7,112,000 | 18.1 | 6,044,000 | 16.4 | 1,068,000 | 17.7 |
埋 立 事 業 会 計 | 1,860,000 | 4.7 | 1,502,000 | 4.1 | 358,000 | 23.8 |
計 | 39,242,900 | 100 | 36,704,900 | 100 | 2,538,000 | 6.9 |
(注)施設運営事業会計及び埋立事業会計については、収益的支出及び資本的支出の合計額である。
2 一般会計
令和6年度の一般会計は、船舶の大型化や取扱貨物量の増加に対応するため、飛島ふ頭岸壁などの整備に積極的に取り組むこととしている。また、xx運河護岸改良及び金城ふ頭岸壁改良などの老朽化対策、今後想定される大規模地震に対応した災害対策として港内防潮壁改良などの地域防災機能の強化及び県民・市民に親しまれにぎわいのある港湾空間創出や緑地整備を始めとする良好な港湾環境の形成を図るため、次の3点を重点施策とする予算とした。
⑴ 国際競争力及び産業競争力の強化と港湾物流の環境変化に対応した港づくり
⑵ 港湾の安全確保と大規模災害にも対応できる地域防災を目指した港づくり
⑶ 環境にやさしく、夢・うるおい・にぎわいのある親しまれる港づくり
その予算額は、299億8,000万円で、対前年度比較で10億3,000万円、率にして3.6%の増加となっている。
歳 入
歳 入 区 分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 対前年度比較 | |||
予 算 額 | 構成比 | 予 算 額 | 構成比 | 増△減額 | 伸 率 | |
県 市 負 担 x | x円 6,540,212 | % 21.8 | 千円 6,335,926 | % 21.9 | 千円 204,286 | % 3.2 |
そ の 他 負 担 金 | 1,555,513 | 5.2 | 1,257,165 | 4.3 | 298,348 | 23.7 |
使用料及び手数料 | 4,461,195 | 14.9 | 4,543,183 | 15.7 | △81,988 | △1.8 |
国 庫 支 出 金 | 1,807,200 | 6.0 | 1,511,500 | 5.2 | 295,700 | 19.6 |
財 産 収 入 | 4,694,753 | 15.7 | 4,717,079 | 16.3 | △22,326 | △0.5 |
寄 附 金 | 10 | 0.0 | 10 | 0.0 | 0 | 0.0 |
繰 入 金 | 206,400 | 0.7 | 125,565 | 0.5 | 80,835 | 64.4 |
繰 越 金 | 300,000 | 1.0 | 500,000 | 1.7 | △200,000 | △40.0 |
諸 収 入 | 1,924,717 | 6.4 | 1,828,572 | 6.3 | 96,145 | 5.3 |
組 合 債 | 8,490,000 | 28.3 | 8,131,000 | 28.1 | 359,000 | 4.4 |
計 | 29,980,000 | 100 | 28,950,000 | 100 | 1,030,000 | 3.6 |
歳入予算のなかで、例年大きな構成割合を占めている県市負担金は、組合の経費に対し、見込み得る施設使用料及び組合債等の収入を充て、なお不足する額について、名古屋港管理組合規約に基づき愛知県及び名古屋市よりそれぞれ2分の1の負担を仰ぎ、その使途については単に一般財源の不足額に充てるのではなく、主として投資的経費としての公共事業に係る地方負担額及び地方負担額に充てるために措置した組合債の元利償還金等に充当しているものである。本年度は組合債の元利償還金等の増加により、対前年度比較で2億428万6千円、率にして3.2%の増加となる65億 4,021万2千円を計上した。
また、平成6年度に起債充当率が引き上げられ、当該年度の公共事業に充てる県市負担金は抑制されたものの、後年度負担の公債費に充てる県市負担金が増加したことにより、令和6年度予算では県市負担金の85%を公債費が占める状況となっている。
次に歳入のxxをなし、かつ、自主財源として財政の弾力的な運営に影響する使用料及び手数料並びに財産収入は、港湾施設使用料や土地関係収入の減収により対前年度比較で1億431万4千円、率にして1.1%の減少となる91億5,594万8千円(歳入構成比30.6%)を計上した。
また、組合債については、単独事業債の増額などにより、対前年度比較で3億5,900万円、率にして4.4%の増加となる84億9,000万円を計上した。
その他例年どおり、国庫支出金、繰入金、諸収入等の歳入を予算措置した。
(参考)県市負担金の推移
歳 出
歳 | 出 | 区 | 分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 対前年度比較 | ||||
予 算 額 | 構成比 | 予 算 額 | 構成比 | 増△減額 | 伸 率 | |||||
議 | 会 | 費 | 千円 194,877 | % 0.7 | 千円 171,063 | % 0.6 | 千円 23,814 | % 13.9 | ||
総 | 務 | 費 | 2,889,890 | 9.6 | 2,437,627 | 8.4 | 452,263 | 18.6 | ||
港 | 営 | 費 | 2,601,852 | 8.7 | 2,286,267 | 7.9 | 315,585 | 13.8 | ||
企画調整費・建設費 | 補 助 事 業 | 4,326,000 | 14.4 | 3,608,800 | 12.5 | 717,200 | 19.9 | |||
直 轄 事 業 | 6,497,900 | 21.7 | 7,136,600 | 24.6 | △638,700 | △8.9 | ||||
単 独 事 業 | 6,584,481 | 21.9 | 6,635,643 | 22.9 | △51,162 | △0.8 | ||||
小 計 | 17,408,381 | 58.0 | 17,381,043 | 60.0 | 27,338 | 0.2 | ||||
公 | 債 | 費 | 6,855,000 | 22.9 | 6,644,000 | 23.0 | 211,000 | 3.2 | ||
予 | 備 | 費 | 30,000 | 0.1 | 30,000 | 0.1 | 0 | 0.0 | ||
計 | 29,980,000 | 100 | 28,950,000 | 100 | 1,030,000 | 3.6 |
歳出予算は、組合議会の運営に要する経費として議会費に1億9,487万7千円を計上したのを始め、一般管理事務に要する経費として総務費に28億8,989万円を、また港湾施設等の管理運営に要する経費として港営費に26億185万2千円を計上した。
次に港湾施設整備等に関連する経費として企画調整費及び建設費に、補助事業43億2,600万円、直轄事業の港湾管理者負担金64億9,790万円、単独事業65億8,448万1千円の合わせて174億838万1千円を計上した。
また、これら公共事業を行うに当たっては、財源を組合債に求めることが多く、この組合債の元利償還金として、対前年度比較で2億1,100万円増額の68億5,500万円(歳出構成比22.9%)を公債費に計上した。
なお、これらの港湾整備事業等を重点施策別に示すと次表のとおりである。
港湾整備事業の重点施策別内訳
区 分 | 主 な 事 業 x x | 予 算 額 |
国際競争力及び産業競争力の強化と港湾物流の環境変化に対応した港づくり | 岸壁・航路整備 (飛島ふ頭岸壁改良等) 脱炭素化の推進 (水素燃料電池換装型荷役機械等の導入促進事業補助金等)サイバーセキュリティ対策補助金 その他基本計画調査 (効率的な航路体系に関する検討調査等) 計 | 千円 (2,046,600) 828,600 145,424 64,000 35,400 (2,291,424) 1,073,424 |
港湾の安全確保と大規模災害にも対応できる地域防災を目指した港づくり | 泊地維持(港内泊地)岸壁・護岸改良等 (xx運河護岸改良、予防保全事業等) 臨港交通施設補修等安全対策(潮凪橋耐荷補強等)港湾防災対策 (港内防潮壁改良、大xx地区止水壁工事等)港湾施設保安対策(保安対策施設維持等) 計 | (12,046,800) 5,423,700 (2,905,900) 2,435,900 1,776,483 1,730,455 602,656 (19,062,294) 11,969,194 |
環境にやさしく、夢・うるおい・にぎわいのある親しまれる港づくり | 港内環境対策等 (大xx地区汚染土壌対策、臨港緑地維持等)クルーズ船対応(ガーデンふ頭岸壁改良等) 港湾厚生施設等(ガーデンふ頭西駐車場整備等)水族館(水族館機能強化検討調査等) 再開発整備等(ガーデンふ頭再開発事務支援業務等) 計 | 1,632,368 1,151,249 625,547 213,672 210,853 3,833,689 |
(注)事業費に係る( )は直轄事業の国負担分を含む。
3 基金特別会計
名古屋港における親しまれる港づくり事業の振興と事業の円滑な推進を図るため、本組合では3つの基金を設置している。基金特別会計の令和6年度の予算額は2億9,090万円で、主な事業内容は次のとおりである。
⑴ 名古屋港水族館振興基金
名古屋港水族館振興基金の予算額は1億890万円で、水族館における水族の円滑な確保、展示効果のxxx水族館の振興に資するため、基金に155万2千円を積み立てるほか、水族館機能強化検討調査等に充てるため1億734万8千円を繰出金に計上した。
⑵ 名古屋xxx文化振興基金
名古屋xxx文化振興基金の予算額は7,500万円で、名古屋港における海事文化に関する施設の充実、海事文化思想の普及等海事文化の振興に資するため、基金に1,114万8千円を積み立てるほか、ポートビル40周年記念事業開催費等に充てるため6,385万2千円を繰出金に計上した。
⑶ 名古屋港環境振興基金
名古屋港環境振興基金の予算額は1億700万円で、名古屋港における大規模緑地施設の充実及び港湾緑化の円滑な運営等環境の振興等に資するため、基金に7,180万円を積み立てるほか、臨港緑地維持費等に充てるため3,520万円を繰出金に計上した。
歳 入
歳 | 入 | 区 | 分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 対前年度比較 | ||||||
予 算 額 | 構成比 | 予 算 額 | 構成比 | 増△減額 | 伸 率 | |||||||
水族館振興基金収入 | 千円 108,900 | % 37.4 | 千円 12,500 | % 6.0 | 千円 96,400 | % 771.2 | ||||||
財 | 産 | 収 | 入 | 32 | 0.0 | 80 | 0.0 | △48 | △60.0 | |||
寄 | 附 | 金 | 1,500 | 0.5 | 1,400 | 0.7 | 100 | 7.1 | ||||
繰 | 越 | 金 | 10 | 0.0 | 10 | 0.0 | 0 | 0.0 | ||||
積 | 戻 | 金 | 107,348 | 36.9 | 11,000 | 5.3 | 96,348 | 875.9 | ||||
繰 | 入 | 金 | 10 | 0.0 | 10 | 0.0 | 0 | 0.0 | ||||
海事文化振興基金収入 | 75,000 | 25.8 | 67,400 | 32.3 | 7,600 | 11.3 | ||||||
財 | 産 | 収 | 入 | 38 | 0.0 | 90 | 0.0 | △52 | △57.8 | |||
寄 | 附 | 金 | 100 | 0.0 | 100 | 0.1 | 0 | 0.0 | ||||
繰 | 越 | 金 | 10 | 0.0 | 10 | 0.0 | 0 | 0.0 | ||||
積 | 戻 | 金 | 63,852 | 22.0 | 57,200 | 27.4 | 6,652 | 11.6 | ||||
繰 | 入 | 金 | 11,000 | 3.8 | 10,000 | 4.8 | 1,000 | 10.0 | ||||
環境振興基金収入 | 107,000 | 36.8 | 129,000 | 61.7 | △22,000 | △17.1 | ||||||
財 | 産 | 収 | 入 | 80 | 0.0 | 15 | 0.0 | 65 | 433.3 | |||
寄 | 附 | 金 | 1,700 | 0.6 | 1,600 | 0.8 | 100 | 6.3 | ||||
繰 | 越 | 金 | 20 | 0.0 | 20 | 0.0 | 0 | 0.0 | ||||
積 | 戻 | 金 | 35,200 | 12.1 | 57,365 | 27.4 | △22,165 | △38.6 | ||||
繰 | 入 | 金 | 70,000 | 24.1 | 70,000 | 33.5 | 0 | 0.0 | ||||
計 | 290,900 | 100 | 208,900 | 100 | 82,000 | 39.3 |
歳 出
歳 | 出 | 区 | 分 | 令和6年度 | 令和5年度 | 対前年度比較 | ||||
予 算 額 | 構成比 | 予 算 額 | 構成比 | 増△減額 | 伸 率 | |||||
水 族 館 振 興 基 x | x円 108,900 | % 37.4 | 千円 12,500 | % 6.0 | 千円 96,400 | % 771.2 | ||||
積 | 立 | 金 | 1,552 | 0.5 | 1,500 | 0.7 | 52 | 3.5 | ||
繰 | 出 | 金 | 107,348 | 36.9 | 11,000 | 5.3 | 96,348 | 875.9 | ||
海事文化振興基金 | 75,000 | 25.8 | 67,400 | 32.3 | 7,600 | 11.3 | ||||
積 | 立 | 金 | 11,148 | 3.8 | 10,200 | 4.9 | 948 | 9.3 | ||
繰 | 出 | 金 | 63,852 | 22.0 | 57,200 | 27.4 | 6,652 | 11.6 | ||
環 境 振 興 基 金 | 107,000 | 36.8 | 129,000 | 61.7 | △22,000 | △17.1 | ||||
積 | 立 | 金 | 71,800 | 24.7 | 71,635 | 34.3 | 165 | 0.2 | ||
繰 | 出 | 金 | 35,200 | 12.1 | 57,365 | 27.4 | △22,165 | △38.6 | ||
計 | 290,900 | 100 | 208,900 | 100 | 82,000 | 39.3 |
4 施設運営事業会計
本会計は、名古屋港のxxの発展を図り、公共の福祉の増進に寄与するために昭和39年度から地方公営企業法の財務規定等を適用し、現在は、上屋、貯木場、荷役機械及び埠頭用地を提供する事業を行っている。
令和6年度は、上屋25棟、貯木場8か所、荷役機械5基、埠頭用地2,401,671㎡の提供を予定している。
令和6年度提供施設等の管理運営を主とする収益的収支予算のうち、収入は42億4,500万円で、主なものは、上屋関係9億1,118万7千円、貯木場関係3億1,058万6千円、荷役機械関係1億 3,200万1千円、埠頭用地関係26億5,591万5千円の各使用料・貸付料及びその他営業収益1億
1,296万1千円のほか、長期前受金戻入等の営業外収益1億2,234万円である。
一方、支出は32億9,200万円で、前年度と比べて7.1%増となっている。その主なものは、上屋関係2億8,740万1千円、貯木場関係2億652万2千円、埠頭用地関係4億4,527万6千円の各施設等の管理運営に直接要する経費のほか、一般管理に要する費用1億7,090万7千円、上屋・貯木場・埠頭用地の各施設等の維持補修費として3億6,630万円、共通経費等一般会計負担金10億6,015万4千円及び固定資産の減価償却費5億2,779万9千円のほか、営業外費用2億1,738万4千円である。
建設改良等の予算としての資本的収支予算のうち、支出は38億2,000万円で、前年度と比べて 28.7%増となっている。その主なものは、金城ふ頭埋立工事等の建設改良費18億7,418万4千円、企業債の償還金4億1,581万6千円、名古屋四日市国際港湾株式会社に対する貸付金15億3,000万円である。
一方、その財源としては、埠頭用地整備及び名古屋四日市国際港湾株式会社に対する貸付金に充てる企業債17億7,700万円、埠頭用地整備に伴う負担金収入4億2,500万円を予定し、なお資本的収入が支出に不足する額16億1,800万円は、過年度分損益勘定留保資金等で補てんするものである。
収 益 的 収 支
施設運営事業会計予算内 訳
(単位:千円)
雑収益
%
その他特別利益
%
長期前受金戻入
%
受取利息及び配当金
%
特別利益
%
その他営業収益
%
上屋収益
%
営業外収益
%
施設運営事業収益
貯木場収益
%
%
荷役機械収益
%
埠頭用地収益
営業収益
%
%
消費税
%
支払利息及び
企業債取扱諸費雑支出
%
%
予備費
%
上屋運営費
%
資産減耗費
その他営業費用
%
%
貯木場運営費
%
減価償却費
荷役機械運営費
%
%
埠頭用地
運営費
施設運営事業費用
%
%
一般管理費
営業外費用
%
%
営業費用
一般会計負担金
%
維持補修費
%
%
資 本 的 収 支
(単位:千円)
雑収入
埠頭用地
整備資金
%
雑収入
%
%
資本的収入
%
コンテナ
埠頭整備貸付資金
企業債
%
%
コンテナ埠頭整備転貸資金
%
上屋整備費
貯木場整備費
%
%
コンテナ埠頭
整備貸付金
投資
%
%
資本的支出
建設改良費
%
%
企業債
償還金
埠頭用地
整備費
%
%
企業債
償還金
%
総係費
%
5 埋立事業会計
本会計は、名古屋港のxxの発展と臨海用地開発を図り、もって公共の福祉の増進に積極的に寄与することを目的として、昭和39年度から地方公営企業法の財務規定等を適用し、鋭意、臨海用地造成事業を進めている。
現在進めている主な造成事業は西部臨海土地造成で、第1貯木場南埋立地及びxxふ頭埋立地において用地整備を進めている。また、第1貯木場xx埋立地においては、土地造成を目的とした護岸整備等を進めている。
埋立しゅん功地における土地売却状況は、令和5年度末で、売却予定面積に対し、98.0%が売却済みである。
企業の立地状況は、南部地区においては、xxふ頭の自動車輸出基地、xxx浜ふ頭の製鉄、xxふ頭及びxxふ頭の電力、石油精製等の基幹産業が進出している。また、西部地区においては、電力、木材、航空宇宙産業、造船、鋼材加工業等が立地し、特に飛島ふ頭には、コンテナふ頭の背後にxx流通基地として倉庫が林立し、活気に満ちている。
令和6年度の清算地区の土地売却及び維持管理を主とする収益的収支予算のうち、収入は3億 9,400万円で、主なものは、受取利息、埋立地貸付料等の営業外収益3億9,398万円である。
一方、支出は6億6,800万円で、主なものは、一般管理費、維持補修費等の営業費用6億1,686万3千円及び雑支出等の営業外費用4,111万7千円である。
これらの収益的支出予算の対前年度比率は1.8%増となっている。
次に、臨海用地造成を主とする資本的収支予算のうち、収入は10億6,000万円で、雑収入が5億 8,938万5千円、貸付金返還金が4億7,061万5千円である。
一方、支出は11億9,200万円で、西部地区埋立事業費8億2,980万円、南5区埋立事業費6,420万円、総係費2億1,908万3千円、雑支出7,891万7千円である。
これらの資本的支出予算の対前年度比率は40.9%増となっている。
収 益 的 収 支
埋立事業会計予算内訳
(単位:xx)
過年度損益修正益
その他特別利益
消費税還付金
受取利息 及び配当金
特別利益
埋立事業収益
営業外収益
雑収益
過年度損益修正損その他特別損失
特別損失
予備費
支払利息及び
企業債取扱諸費雑支出
消費税
一般管理費
資産減耗費
その他営業費用
埋立事業費用
営業外費用
維持補修費
一般会計負担金
営業費用
資 本 的 収 支
(単位:千円)
貸付金返還金
雑収入
貸付金返還金
資本的収入
雑収入
雑支出
一般管理費
埋立費
財産管理費
財産購入費
直接経費
一般会計負担x
x係費
西部地区 埋立事業費
資本的支出
南 区
埋立事業費
埋立費
直接経費
Ⅲ 港湾開発・整備
1 xx
1 概 要
令和5年(2023年)のxxは、入港船舶隻数は前年実績を上回り、総取扱貨物量は前年実績を下回った。
総取扱貨物量は、平成14年から22年連続で全国1位となった。外貿貨物を国・地域別に見ると、輸出は中国が17年連続で第1位となった。完成自動車等が増加したアメリカが第2位、オーストラリアが第3位となった。輸入はオーストラリアが第1位、中国が第2位、アメリカが第3位となった。輸出入を合わせた貿易相手国の上位は、1位中国、2位オーストラリア、3位アメリカ、4位サウジアラビア、5位アラブ首長国の順であった。
⑴ 入港船舶
令和5年(2023年)の入港船舶は、隻数が28,302隻(前年比2.5%増)、総トン数が2億 1,692万トン(同6.1%増)と、隻数、総トン数ともに前年実績を上回った。
このうちxx船舶は、隻数が7,290隻(同7.0%増)、総トン数が1億7,792万トン(同6.9%増)と前年を上回り、そのうち全体の約55%を占めるxxコンテナ船は隻数が4,000隻(同12.0%増)、総トン数が8,246万トン(同13.6%増)と隻数、総トン数ともに前年を上回った。xx船舶は、隻数が21,012隻(同1.1%増)、総トン数は3,901万トン(同2.4%増)と隻数、総トン数ともに前年実績を上回った。
⑵ 取扱貨物
令和5年(2023年)の総取扱貨物量は、1億5,784万トン(前年比3.5%減)と前年実績を下回った。
このうち、外貿貨物は、輸出が4,306万トン(同2.7%増)、輸入が6,599万トン(同1.3%減)となり、全体で1億905万トン(同0.3%増)と前年並みだった。内貿貨物は、移出が2,435万トン(同13.2%減)、移入が2,445万トン(同8.7%減)となり、全体で4,879万トン(同11.0%減)と前年実績を下回った。
主要上位品種を前年比較すると、外貿貨物のうち、輸出については、完成自動車や非金属鉱物等が増加した。輸入については、LNG(液化天然ガス)や衣服・身廻品・はきもの等が減少した。
また、外貿貨物については、24年連続で、総取扱貨物量についても22年連続で、ともに全国第1位を堅持している。
⑶ コンテナ貨物
外貿コンテナ貨物は、輸出が2,235万トン(前年比3.5%増)、輸入が2,258万トン(同6.9%減)、全体で4,493万トン(同2.0%減)と前年実績を下回り、内貿コンテナ貨物は、移出が31万トン(同 31.2%増)、移入が11万トン(同3.8%減)、全体で42万トン(同19.6%増)と前年実績を上回った。
取扱個数は、輸出が132万TEU(同0.1%減)、輸入が121万TEU(同0.3%増)、外貿全体で 253万TEU(同0.1%増)となり前年並みとなった。また、内貿は移出が3万TEU(同12.6%増)、移入が14万TEU(同9.6%増)、全体で16万TEU(同10.1%増)と前年実績を上回り、外内貿合わせて270万TEU(同0.7%増)と前年実績を上回った。
2 入港船舶年次比較表
(単位:隻、総トン)
年 | 次 | 総 | 数 | x | x | x | x |
隻数 | 総トン数 | 隻数 | 総トン数 | 隻数 | 総トン数 | ||
平成26年 (2014年) | 33,229 | 231,879,344 | 8,130 | 192,471,034 | 25,099 | 39,408,310 | |
〃 27年 | (2015年) | 33,310 | 234,662,720 | 8,006 | 195,175,858 | 25,304 | 39,486,862 |
〃 28年 | (2016年) | 32,954 | 238,401,976 | 8,093 | 200,215,271 | 24,861 | 38,186,705 |
〃 29年 | (2017年) | 32,948 | 229,890,733 | 7,830 | 191,281,173 | 25,118 | 38,609,560 |
〃 30年 | (2018年) | 33,404 | 237,613,594 | 8,008 | 197,813,120 | 25,396 | 39,800,474 |
令和元年 | (2019年) | 32,576 | 233,713,648 | 7,753 | 192,365,105 | 24,823 | 41,348,543 |
〃 2年 | (2020年) | 29,243 | 210,770,023 | 7,168 | 172,211,667 | 22,075 | 38,558,356 |
〃 3年 | (2021年) | 29,663 | 208,015,361 | 7,032 | 168,426,809 | 22,631 | 39,588,552 |
〃 4年 | (2022年) | 27,603 | 204,488,509 | 6,812 | 166,406,481 | 20,791 | 38,082,028 |
〃 5年 | (2023年) | 28,302 | 216,924,483 | 7,290 | 177,918,616 | 21,012 | 39,005,867 |
3 取扱貨物量年次比較表
外 国 貿 易
内 国 貿 易
年
次 総
数
平成26年
(2014年)
〃 27年
(2015年)
〃 28年
(2016年)
〃 29年
(2017年)
〃 30年
(2018年)令和元年
(2019年)
〃 2年
(2020年)
〃 3年
(2021年)
〃 4年
(2022年)
〃 5年
(2023年)
(単位:トン)
計 | 輸出 | 輸入 | 計 | 移出 | 移入 | |
207,621,287 | 138,184,336 | 57,694,254 | 80,490,082 | 69,436,951 | 37,764,352 | 31,672,599 |
197,979,816 | 130,993,902 | 55,236,197 | 75,757,705 | 66,985,914 | 35,227,816 | 31,758,098 |
193,256,677 | 128,475,825 | 52,713,701 | 75,762,124 | 64,780,852 | 34,093,752 | 30,687,100 |
195,968,495 | 127,883,317 | 52,658,299 | 75,225,018 | 68,085,178 | 35,984,972 | 32,100,206 |
196,592,791 | 129,648,712 | 53,710,977 | 75,937,735 | 66,944,079 | 35,143,655 | 31,800,424 |
194,435,695 | 126,377,133 | 52,851,389 | 73,525,744 | 68,058,562 | 35,744,677 | 32,313,885 |
168,547,742 | 107,624,016 | 41,051,279 | 66,572,737 | 60,923,726 | 32,071,656 | 28,852,070 |
177,790,484 | 116,810,396 | 46,013,611 | 70,796,785 | 60,980,088 | 31,115,574 | 29,864,514 |
163,582,686 | 108,764,391 | 41,936,479 | 66,827,912 | 54,818,295 | 28,053,056 | 26,765,239 |
157,844,606 | 109,051,773 | 43,064,428 | 65,987,345 | 48,792,833 | 24,345,951 | 24,446,882 |
4 五大港船舶・貨物比較表(令和5年)
⑴ 入 港 船 舶 (単位:隻、総トン)
港名 | 入 港 船 舶 | |||||
総 | 数 | 外 | 航 | 内 | 航 | |
隻数 | 総 ト ン 数 | 隻数 | 総 ト ン 数 | 隻数 | 総 ト ン 数 | |
名古屋 | 28,302 | 216,924,483 | 7,290 | 177,918,616 | 21,012 | 39,005,867 |
東京 | 21,594 | 157,045,857 | 4,951 | 110,196,345 | 16,643 | 46,849,512 |
横浜 | 28,579 | 288,525,510 | 8,800 | 248,339,643 | 19,779 | 40,185,867 |
大阪 | 21,519 | 112,116,800 | 4,860 | 68,733,603 | 16,659 | 43,383,197 |
神戸 | 29,329 | 182,523,851 | 6,316 | 137,166,430 | 23,013 | 45,357,421 |
(注)名古屋港以外は速報値
⑵ 取扱貨物量 (単位:トン、TEU)
港名 | 取 扱 貨 物 量 トン ( )内はコンテナ内数 | コ ン テ ナ 取 扱 個 数 TEU ( )内は空コンテナ内数 | ||||
総 数 | 外 貿 | 内 貿 | 総 数 | 外 貿 | 内 貿 | |
名古屋 | 157,844,606 (45,346,686) | 109,051,773 (44,925,958) | 48,792,833 (420,728) | 2,698,118 (548,461) | 2,534,122 (411,283) | 163,997 (137,179) |
東京 | 82,048,450 (45,266,908) | 44,491,900 (43,202,735) | 37,556,550 (2,064,173) | 4,570,856 (1,309,639) | 4,082,476 (1,050,086) | 488,380 (259,553) |
横浜 | 100,966,870 (43,212,299) | 71,425,466 (40,417,570) | 29,541,404 (2,794,729) | 3,021,068 (679,067) | 2,686,431 (529,989) | 334,637 (149,078) |
大阪 | 82,438,742 (32,065,983) | 33,416,754 (30,069,707) | 49,021,988 (1,996,276) | 2,238,674 (719,905) | 1,981,372 (563,925) | 257,303 (155,981) |
神戸 | 92,057,610 (43,493,613) | 50,328,801 (35,978,442) | 41,728,809 (7,515,171) | 2,835,128 (650,391) | 2,191,048 (390,575) | 644,080 (259,815) |
(注)名古屋港以外は速報値
5 コンテナ及びフェリーの動向
⑴ 入 港 船 舶 (単位:隻、総トン)
令和5年(2023年) | 令和4年(2022年) | 対前年比(%) | |||
隻 数 | 総 | 数 | 28,302 | 27,603 | 102.5 |
外 | 航 | 7,290 | 6,812 | 107.0 | |
(内フルコン船) | 3,966 | 3,536 | 112.2 | ||
(内セミコン船) | 34 | 37 | 91.9 | ||
内 | 航 | 21,012 | 20,791 | 101.1 | |
(内フェリー) | 176 | 177 | 99.4 | ||
総トン数 | 総 | 数 | 216,924,483 | 204,488,509 | 106.1 |
外 | 航 | 177,918,616 | 166,406,481 | 106.9 | |
(内フルコン船) | 81,516,957 | 71,568,602 | 113.9 | ||
(内セミコン船) | 946,813 | 1,032,897 | 91.7 | ||
内 | 航 | 39,005,867 | 38,082,028 | 102.4 | |
(内フェリー) | 2,737,105 | 2,751,345 | 99.5 |
⑵ 取扱貨物量 (単位:トン、ただし個数はTEU)
令和5年(2023年) | 令和4年(2022年) | 対前年比(%) | |||||
総 | 数 | 157,844,606 | 163,582,686 | 96.5 | |||
外 貿 | 輸 | 出 | 43,064,428 | 41,936,479 | 102.7 | ||
輸 | 入 | 65,987,345 | 66,827,912 | 98.7 | |||
計 | 109,051,773 | 108,764,391 | 100.3 | ||||
内 貿 | 移 | 出 | 24,345,951 | 28,053,056 | 86.8 | ||
移 | 入 | 24,446,882 | 26,765,239 | 91.3 | |||
計 | 48,792,833 | 54,818,295 | 89.0 | ||||
外貿コンテナ | トン数 | 輸 出 | 22,350,516 | 21,585,784 | 103.5 | ||
輸 入 | 22,575,442 | 24,243,859 | 93.1 | ||||
計 | 44,925,958 | 45,829,643 | 98.0 | ||||
個数 | 輸 出 | 1,323,437 (279,507) | 1,324,411 (306,236) | 99.9 (91.3) | |||
輸 入 | 1,210,684 (131,775) | 1,206,923 (70,624) | 100.3 (186.6) | ||||
計 | 2,534,122 (411,283) | 2,531,334 (376,860) | 100.1 (109.1) | ||||
内貿コンテナ | トン数 | 移 出 | 308,248 | 234,928 | 131.2 | ||
移 入 | 112,480 | 116,945 | 96.2 | ||||
計 | 420,728 | 351,873 | 119.6 | ||||
個数 | 移 出 | 28,776 (9,009) | 25,563 (10,729) | 112.6 (84.0) | |||
移 入 | 135,221 (128,170) | 123,331 (116,105) | 109.6 (110.4) | ||||
計 | 163,997 (137,179) | 148,893 (126,833) | 110.1 (108.2) | ||||
コンテナ計 | トン数 | 輸移出 | 22,658,764 | 21,820,712 | 103.8 | ||
輸移入 | 22,687,922 | 24,360,804 | 93.1 | ||||
計 | 45,346,686 | 46,181,516 | 98.2 | ||||
個数 | 輸移出 | 1,352,213 (288,516) | 1,349,974 (316,964) | 100.2 (91.0) | |||
輸移入 | 1,345,905 (259,945) | 1,330,253 (186,729) | 101.2 (139.2) | ||||
計 | 2,698,118 (548,461) | 2,680,227 (503,693) | 100.7 (108.9) |
(注)( )内は空コンテナで内数
⑶ フェリー貨物 (単位:台、トン)
令和5年(2023年) | 令和4年(2022年) | 前 年 比 (% ) | ||||||||
一般乗用車 | 一般貨物車 | その他貨物 | 一般乗用車 | 一般貨物車 | その他貨物 | 一般乗用車 | 一般貨物車 | その他貨物 | ||
計 | 台 | 23,466 | 31,976 | 19,309 | 33,736 | 121.5 | 94.8 | |||
トン数 | 242,845 | 3,236,405 | 463,275 | 198,800 | 3,441,905 | 442,610 | 122.2 | 94.0 | 104.7 | |
移 出 | 台 | 11,466 | 16,219 | 9,536 | 17,147 | 120.2 | 94.6 | |||
トン数 | 118,240 | 1,627,580 | 260,785 | 97,355 | 1,731,650 | 257,970 | 121.5 | 94.0 | 101.1 | |
移 入 | 台 | 12,000 | 15,757 | 9,773 | 16,589 | 122.8 | 95.0 | |||
トン数 | 124,605 | 1,608,825 | 202,490 | 101,445 | 1,710,255 | 184,640 | 122.8 | 94.1 | 109.7 |
(注) 一般乗用車、一般貨物車及びその他貨物のトン数は内貿の内数
輸出入主要品種 令和5年(2023年)
その他
千トン
その他化学工業品
千トン
(
鋼材
(
輸 出
千トン
(
完成自動車
千トン
(
千トン
(
産業機械
千トン
(
自動車部品
千トン
(
LNG 液化天然ガス
千トン
(
その他
千トン
(
輸 入
千トン
(
鉄鉱石
千トン
(
原油
千トン
(
石炭
千トン
(
衣服・身廻品・はきもの
千トン
(
2 長期構想及び中期経営計画
1 長期構想
名古屋港の更なる飛躍に向け、概ね20年先を見据えた将来目標とその展開方向を示す、長期構想「名古屋港の針路」を平成19年3月に策定した。
近年、名古屋港を取り巻く環境が大きく変化していることを踏まえ、新たな長期構想の策定に向けて取り組んでいく。
長期構想「名古屋港の針路」(平成19年3月策定)の概要
◯将来目標 「きらめき 愛される港 〜世界★日本★地域〜」
ものづくり中部を世界と結ぶ先進的で信頼される港湾機能と、産業の新時代を支える高度なものづくり基盤を形成することにより、物流と生産のステージで、世界にきらめく港をめざす。
また、快適な港湾空間や魅力ある観光資源を提供し、安全で安心なくらしを守り、かけがえのない自然環境と共生することにより、人びとから愛される港をめざす。
◯基本姿勢 「いつも挑戦!」
これからも、「中部地域の活力を支え、わが国の持続的な発展に貢献する」「人びとの豊かなくらしを支える」ために、常に挑戦する港であり続ける。
◯分野別将来イメージ
将来目標をめざすにあたり、5つの分野(物流、産業、交流、環境、安全)から将来イメージを設定するとともに、実現に向けた基本目標を示している。
【物流分野】グローバルロジスティクスの港
世界で活躍するものづくり産業や人びとの豊かなくらしを支える、グローバルロジスティクスにおける中枢拠点の港をめざす。
(基本目標)国際・国内海上輸送機能の強化、ロジスティクスハブ機能の強化
【産業分野】ものづくりの港
高い国際競争力を持つ、新たなものづくり基盤の港をめざす。
(基本目標)産業の高度化・新展開・創出
【交流分野】夢のふくらむ港
港に集うあらゆる人びとに親しまれる、夢のふくらむ港をめざす。
(基本目標)うるおいと魅力のある港湾空間の形成
【環境分野】環境にやさしい港
さまざまな面で環境に配慮する、環境にやさしい港をめざす。
(基本目標)良好な港湾環境の形成
【安全分野】安全な港
安心なくらしや安定した産業活動に貢献する、安全な港をめざす。
(基本目標)安全性・信頼性・危機管理の向上
2 中期経営計画
⑴ 概要
「名古屋港管理組合中期経営計画2023」(計画期間:令和元年度から令和5年度)は、長期構想「名古屋港の針路」で示した将来目標や分野別将来イメージを実現していくため、具体的な施策や事務事業を総合的・体系的に取りまとめた計画であり、特に重点的に取り組む施策を
「重点施策」として位置付けている。
中期経営計画は、概算事業費と本組合の想定される財源と照合し確認することで、実効性を高める計画としている。
また、次期計画については、新たな長期構想にあわせて策定することとし、その間は、現計画の期間延長と内容の精査を行う。
〈構成及び概算事業費〉
政策(約1,130億円) 74事務事業 | 重点施策(約600億円) 13事務事業 | 施策(約530億円) 61事務事業 |
●国際競争力及び産業競争力の強化と港湾物流の環境変化に対応した港づくり (約690億円) | ◎国際産業戦略港湾の実現に向けた取組の強化(約430億円) ・飛島ふ頭地区ふ頭再編改良事業 ・金城ふ頭地区ふ頭再編改良事業 ・新たな土砂処分場の確保 ・ポートアイランド利活用のあり方検討 ・カーボンニュートラルポート (CNP)形成の推進 ・LNGバンカリング拠点形成の支援 ・名古屋港の物流効率化に向けた情報通信技術の活用 ・愛知県内3港連携・伊勢湾連携の推進 | ○国際・国内海上輸送機能の強化 ・飛島ふ頭南ふ頭用地整備事業など ○産業の高度化・新展開・創出と広域物流拠点の形成 ・弥富ふ頭第1貯木場北側埋立整備事業など |
●港湾の安全確保と大規模災害にも対応できる地域防災を目指した港づくり (約250億円) | ◎地震・津波対策の充実・強化 (約80億円) ・防潮壁改良事業 ・大江川地区地震・津波対策事業 | ○港の安全性・信頼性・危機管理の向上 ・堀川口防潮水門の地震・津波対策など |
●環 境 に や さ し く、夢・うるおい・にぎわいのある親しまれる港づくり (約190億円) | ◎にぎわい創出に向けた再開発の推進(約70億円) ・ガーデンふ頭再開発の推進 ・中川運河にぎわいゾーンの魅力向上 ◎港湾活動のグリーン化(約20億円) ・再生可能エネルギーの利用拡大・省エネルギーの推進 | ○うるおいと魅力のある港湾空間の形成 ・クルーズ船誘致の推進など ○良好な港湾環境の形成 ・温室効果ガス総排出量の削減など |
※概算事業費については、計画策定時点における見込額であり、直轄事業の国負担分は含まない。
⑵ 進行管理
中期経営計画の重点施策・施策・事務事業に焦点を当て、毎年度、行政評価により進行管理を行い、政策の着実な進捗を図っている。
3 港湾計画
1 港湾計画の定義
港湾計画は、港湾法に基づいて定める計画であり、港湾法では、国際戦略港湾、国際拠点港湾又は重要港湾の港湾管理者は港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する地域の保全に関する政令で定める事項に関する計画を定めなければならない(第3条の3第1項)とされており、その具体的な事項は港湾法施行令第1条の4において、次のとおり定められている。
⑴ 港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する地域の保全の方針
⑵ 港湾の取扱貨物量、船舶乗降旅客数その他の能力に関する事項
⑶ 港湾の能力に応ずる水域施設、係留施設その他の港湾施設の規模及び配置に関する事項
⑷ 港湾の環境の整備及び保全に関する事項
⑸ 港湾の効率的な運営に関する事項
⑹ その他港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する地域の保全に関する重要事項
港湾計画は、国土交通大臣が定める「港湾の開発、利用及び保全並びに開発保全航路の開発に関する基本方針」に適合し、「港湾計画の基本的な事項に関する基準を定める省令」に適合したものでなければならないとされている。
2 名古屋港港湾計画の概要
本港は、国際拠点港湾であり、現在の港湾計画は、平成30年代後半を目標年次として平成27年に改訂したものである。
なお、港湾を取り巻く環境や社会経済情勢の変化を注視しつつ、必要に応じて港湾計画の一部を見直すなど、適切に対応していく。
⑴ 港湾の能力
目標年次における取扱貨物量を、外貿17,130万トン(うちコンテナ取扱個数372万TEU)、内貿7,540万トン、合計24,660万トンと定めている。(端数処理上、合計が一致しない。)
⑵ 主な基本方針
・コンテナ・完成自動車・バルク取扱機能の強化と安全で円滑な航路・道路体系の構築
・安全・安心な港湾の構築
・魅力ある交流空間と良好な港湾環境の形成
⑶ 主な計画内容
<物流:コンテナ・完成自動車・バルク>
・飛島ふ頭東側コンテナターミナルにおいて、東南アジア航路の船舶の大型化や貨物増加に対応するため、コンテナ船用岸壁を増深(水深12m→15m、延長300m・350m→2バース× 350m、耐震強化)する。また、背後用地(6ha)を拡充する。
・飛島ふ頭南側コンテナターミナルにおいて、基幹航路(北米・欧州)の船舶の大型化に対応するため、コンテナ船用岸壁を拡充(水深16m、1バース、延長250m→400m、耐震強化)する。
・鍋田ふ頭コンテナターミナルにおいて、近海航路(中国・韓国)の貨物増加に対応するため、コンテナ船用岸壁を配置(水深12m、2バース×延長250m、耐震強化)する。
・金城ふ頭において、自動車専用船の大型化への対応など、完成自動車取扱機能を強化するため、岸壁を配置(水深12m、2バース×延長260m(うち1バース耐震強化))する。
・弥富ふ頭において、産業機械等を取り扱う船舶(RORO船)の大型化に対応するため、岸壁を拡充(水深12m→14m、1バース、延長240m→340m)する。
・北浜ふ頭において、大型船舶を活用した効率的なバルク貨物輸送に対応するため、ドルフィンを配置・増深(水深14m、1バース、耐震強化,水深12m→14m、3バース)する。
・金城ふ頭、飛島ふ頭、弥富ふ頭、北浜ふ頭において、物流用地等を拡充するため、埋立てにより用地を造成する。
・飛島・弥富ふ頭間において、円滑な交通アクセスを確保するため、臨港道路を配置する。
・船舶の大型化に対応した安全で円滑な航路体系の実現に向け、中航路を増深・拡幅(水深 12m→14m、幅員350m→400m)する。
<防災:耐震強化岸壁>
・災害時における背後地域への物資供給や地域の経済活動への影響を最小限にとどめるため、港内全体に耐震強化岸壁を配置する。
<交流:クルーズ船・フェリー>
・クルーズ船の大型化に対応するため、金城ふ頭において、旅客船用岸壁を配置(水深11.5m、
1バース×延長430m)するとともに、ガーデンふ頭において、旅客船岸壁を拡充(延長 210m→290m)する。
・利用客の利便性向上を図るため、金城ふ頭において、フェリー用岸壁を配置(水深8.5m、1バース×延長270m、耐震強化)する。
名古屋港港湾計画概要図
(2)中川運河(昭和橋)
中幹線
(1)中川運河(堀止~北支線)
堀止
中
中川運河 (1)
北支線北幹線
中幹線
(2)
堀止
東支線
川運河
大手ふ頭
A3
築地ふ頭
W3 W38
築地東ふ頭
南幹線
中川口
国道23号
庄内川
稲永ふ頭
汐止ふ頭
W28
大江ふ頭
ガーデンふ頭
E9
昭和ふ頭
船見ふ頭
W29
潮凪ふ頭
空見ふ頭
潮見ふ頭
木場金岡ふ頭
飛島IC
名港中央IC
W54 北
名港潮見IC
新宝ふ頭
東海IC
湾岸弥富IC
T5
T4
弥富ふ頭
W8
W9
T3
T2
W100
R2
飛島ふ頭 R1
TS3
TS1 TS2
金城ふ頭
W56 航
路
W63
W64
東海元浜ふ頭
鍋田ふ頭
中航路
横須賀ふ頭
ポートアイランド
西
航
路 東
航
路
W103
W102 W101
JT JS
北浜ふ頭
J5
W68
N
K20
南浜ふ頭
L3
南5区
凡例
岸壁・ドルフィン等(岸壁番号記載)土地造成
土地利用
航路・泊地臨港道路
耐震強化岸壁
耐震強化岸壁(既設)
4 社会資本整備事業
名古屋港における港湾施設及び海岸保全施設の整備は、国が実施する直轄事業、名古屋港管理組合が実施する補助事業及び社会資本整備総合交付金の港湾整備事業や海岸事業のほか、港湾管理者が地方債の発行により資金調達を行う起債事業などを活用して進めている。
1 港湾整備事業
⑴ 直轄事業
水深12m以上の岸壁などの大規模な港湾施設について、国と港湾管理者の協議が調った時に、地方(港湾管理者)からの負担を受けて、国が自ら行う港湾工事(港湾法第52条)
主な事業:ふ頭再編整備事業(飛島ふ頭地区)、名古屋港予防保全事業、庄内川泊地、西航路
⑵ 補助事業
水深7.5m以上の岸壁など、一定規模以上の公共港湾施設について、国から補助を受けて港湾管理者が整備する事業
主な事業:ガーデンふ頭岸壁(改良)、弥富ふ頭岸壁(改良)、昭和ふ頭岸壁(改良)、中川運河護岸(改良)
⑶ 社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金
国からの交付金を受けて、港湾管理者が整備する事業 主な事業:中川運河プロムナード緑地、潮凪橋(改良)
2 港湾関係起債事業
⑴ 港湾機能施設整備事業
港湾の基本施設の機能発揮に資するふ頭用地、上屋等を整備する事業主な事業:飛島ふ頭(南)ふ頭用地整備、金城ふ頭ふ頭用地整備
⑵ 臨海部土地造成事業
臨海部の倉庫、工場等用地のための土地を造成する事業
3 埠頭整備等資❹貸付❹事業
コンテナターミナルの荷役機械等、港湾法に基づき、事業者(港湾運営会社等)が、国及び港湾管理者から必要な資金の一部の無利子貸付を受けて実施する事業
主な事業:鍋田ふ頭コンテナ埠頭荷役機械整備
【港湾整備事業】
係留施設、水域施設等
【埠頭整備等資金貸付金事業】
荷役機械、舗装等
【港湾関係起債事業】
ふ頭用地、上屋等
倉庫、工場等用地の土地造成
倉庫、工場等
航路、泊地
岸壁
荷役機械
ふ頭用地
港湾関連用地工業用地
上屋
港湾機能施設整備事業 臨海部土地造成事業
図 港湾整備の区分
4 海岸事業
⑴ 補助事業
高潮、津波等による被害が発生するおそれのある地域について海岸保全施設の新設・改良等を行う事業
主な事業:昭和ふ頭地区護岸(改良)、船見ふ頭地区護岸(改良)、中川口地区護岸(改良)
⑵ 社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金
国からの交付金を受けて、海岸管理者が整備する事業
主な事業:高潮対策事業(大手ふ頭・中川口地区、大江ふ頭地区、大江川河口部、築地・ガーデンふ頭地区、潮見ふ頭地区)
主な事業平面図
中川運河プロムナード緑地
中川口地区護岸(改良)
高潮対策事業
ガーデンふ頭
中川運河護岸(改良)
庄内川泊地
潮凪橋(改良)
稲永ふ頭潮凪ふ頭
大江ふ頭
船見ふ頭地区護岸(改良)
昭和ふ頭岸壁(改良)
昭和ふ頭地区護岸(改良)
ガーデンふ頭岸壁(改良)
昭和ふ頭船見ふ頭
木場金岡ふ頭
空見ふ頭
ふ頭再編整備事業(飛島ふ頭地区)
金城ふ頭
潮見ふ頭
新宝ふ頭
金城ふ頭ふ頭用地整備
弥富ふ頭
弥富ふ頭岸壁(改良)
飛島ふ頭
名古屋港予防保全事業
鍋田ふ頭
東海元浜ふ頭
鍋田ふ頭コンテナ埠頭荷役機械整備
飛島ふ頭(南)ふ頭用地整備
ポートアイランド
西航路
北浜ふ頭
凡 例
南5区
南浜ふ頭
岸 壁
航 路 ・ 泊 地緑地・海域環境海岸保全施設
5 国際産業戦略港湾の実現に向けた取組
名古屋港は、コンテナ貨物、バルク貨物、完成自動車を取り扱う総合的な港湾であり、背後地域の高付加価値を産み出す「ものづくり産業」を強力に支援する「国際産業戦略港湾」の実現に向けて、港の強靭化を図るとともに、取扱貨物量の増加や船舶の大型化に対応した港湾機能強化の取組を進めている。
1 コンテナ取扱機能の強化
⑴ コンテナターミナルの現況
東南アジア航路を中心に取り扱っている飛島ふ頭東側(飛島ふ頭北・NCB・飛島ふ頭南)のコンテナターミナルは、船舶の大型化等に対応するため、平成28年度からNCBコンテナターミナルの岸壁等の機能強化(水深15m化・耐震化)に事業着手しており、R1岸壁は令和
4年10月に供用を開始した。引き続きR2岸壁の早期完成に向けて取り組んでいく。
基幹航路(北米・欧州)を中心に取り扱っている飛島ふ頭南側コンテナターミナルは、水深 16mの耐震強化岸壁を有する高規格コンテナターミナルとして、飛島コンテナ埠頭株式会社
(TCB)により、我が国で初めてとなる自働化荷役システムが導入され、先進的なターミナル運営が図られている。
近海航路(中国・韓国)を中心に取り扱っている鍋田ふ頭コンテナターミナルは、名古屋ユナイテッドコンテナターミナル株式会社(NUCT)により3バースが一体的に運営されており、労働環境の改善や生産性の向上に向けて遠隔操作RTGの導入が進められている。
⑵ 港湾運営会社によるコンテナターミナルの運営
伊勢湾の港湾運営会社である名古屋四日市国際港湾株式会社は、港湾管理者等と連携を図りながら、効率的な管理運営や港湾コストの低減、利用者ニーズに対応したサービス向上を図る取組を進めている。
主な取組として、国や港湾管理者等の施設を借り受けて、全てのターミナルを一元的に運営するとともに、国や港湾管理者の無利子貸付金を活かし、これまでに飛島ふ頭南コンテナターミナルで4基、NCBコンテナターミナルで2基の大型ガントリークレーンを設置した。現在、鍋田ふ頭コンテナターミナルにおいて、令和5年度からガントリークレーン3基の更新を進めている。
⑶ 情報通信技術の活用による物流効率化への対応
自働化や遠隔操作化などの技術を活用した荷役の効率化・高度化や、名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)の全面リニューアルによる、更なるコンテナターミナルの生産性向上など、情報通信技術の活用による物流効率化について関係者と連携・協力して進めていく。また、国が進める港湾物流手続きの電子化などの取組については名古屋港利用者の意見を聞きながら連携して進めていく。
2 国際バルク戦略港湾
大型船舶の活用等により、国際バルク貨物の安定的かつ安価な供給を実現するため、名古屋港は平成23年に国際バルク戦略港湾に穀物で選定され、関係者との意見交換等を行ってきた。
一方、穀物輸入を取り巻く環境や社会経済情勢が大きく変化してきており、企業や国と継続して協議を行っていく。
3 完成自動車取扱機能の強化
中部地域には我が国を代表する自動車産業が立地し、名古屋港の自動車輸出台数、輸出金額は共に日本一で、自動車と自動車部品を合わせた取扱貨物量は、輸出全体の63%を占めている。
完成自動車の輸送拠点は、世界を代表する国内大手自動車メーカーの私設基地が立地する新宝ふ頭と、公共岸壁のある金城ふ頭及び弥富ふ頭に集積し、輸出のみならずトランシップ貨物や海外生産車の輸入も行っており、完成自動車のハブ港として機能している。
金城ふ頭においては、平成27年度から完成自動車取扱機能の集約・拠点化や自動車専用船の大型化などに対応するため、ふ頭再編整備事業に取り組んでいる。
そのうち、既設84号岸壁の一部改良工事は平成29年度に完了した。新規岸壁の整備は令和4年度に概成し、背後の保管施設用地の造成については、引き続き、早期完成に向けて取り組んでいく。
4 カーボンニュートラルポート(CNP)の形成
日本一の取扱貨物量を誇る名古屋港は、コンテナターミナルをはじめとする物流の一大拠点であることに加え、臨海部には多くの産業が立地しており、水素やアンモニアをはじめとする次世代エネルギーの利活用に、大きなポテンシャルを有している。
名古屋港は、その優位性を活かし、地域の脱炭素化に貢献していくため、関係者間で共通の目的意識を持ち、地域一体となってカーボンニュートラルポートの実現に取り組んでいく。
⑴ 名古屋港港湾脱炭素化推進計画
令和5年3月に策定した名古屋港CNP形成計画を反映し、脱炭素化に向けた取組の方向性や成果目標、具体的な取組などを取りまとめた「名古屋港港湾脱炭素化推進計画」を令和6年
3月に策定した。
名古屋港港湾脱炭素化推進計画の概要
○名古屋港の目指す方向性
名古屋港は、地域のものづくり産業を強力に支援する国際産業戦略港湾として、関係者の連携のもと、「ものづくり産業の成長と地域のカーボンニュートラル実現の両立」に貢献していく。
○CNP形成に向けた取組方針
・ターミナルにおける荷役機械や集積する臨海部産業などの脱炭素化、次世代エネルギーの製造や副生物の利活用、ブルーカーボン生態系等の活用による吸収源対策を図っていく。
・次世代エネルギー供給、二次輸送を想定した次世代エネルギーハブ拠点の形成に取り組んでいく。
〇計画の目標
KPI(Key Performance Indicator)として、CO2排出量の具体的な数値目標を以下の通り設定した。
2030年度:1,343万t(2013年度比で46%削減)
2050年:実質0t(100%削減)
〇港湾脱炭素化促進事業
本計画の目標を達成するために行う事業であり、法令等に基づく各種支援措置の対象となるとされている。取組内容や実施主体などについては、関係企業等へのアンケートやヒアリング調査の結果を基に、温室効果ガス排出量の削減並びに吸収作用の保全及び強化に関する事業や、港湾・臨海部の脱炭素化に貢献する事業として46事業を定めた。
〇港湾における脱炭素化の促進に資する将来の構想
熟度の高まりにより事業化が想定される取組については、港湾における脱炭素化の促進に資する将来の構想として29事業を定めた。
⑵ 名古屋港CNP形成プラットフォーム(令和4年7月設置)
会員データベースの運用を始め、オンラインプレゼンテーションなどのイベントを通じ、名古屋港における民間事業者の脱炭素化に向けた取組を活発化し、新たな産業の創出や、関連産業の誘致につなげるなど、CNP形成に向けた好循環を生み出していく。
⑶ 陸上電力供給設備の整備
金城ふ頭において、停泊時間が長く、かつ停泊頻度が高い作業船を対象とした陸上電力供給設備の整備を令和6年度末の完成に向け進めている。
5 道路ネットワークの形成
平成28年度から事業着手された西知多道路は中部国際空港と伊勢湾岸自動車道を直結するとともに名古屋港南部地区の利便性の向上に資するため、国に整備促進の要望を行っている。さらに、ものづくり中部の国際競争力を強化するため、一宮西港道路や名古屋三河道路など港と背後地域を結ぶ道路ネットワークの充実に向け、関係機関と協力しながら要望を行っていく。
Ⅳ 港 湾 管 理
1 港湾区域及び港湾隣接地域
港湾区域は、港湾管理者が管理運営する水域の範囲を示すもので、次の港湾区域図に示す海面及び各河川の一部水面を含む水域である。
港湾隣接地域は、港湾区域に隣接する地域で、港湾の開発、利用又は保全に著しく支障を与えるおそれのある行為を許可の対象とすることによって、港湾区域及び同区域に隣接する地域を保全するものであり、港湾管理者が必要最小限度の範囲で指定した地域である。
指定地域は、次の港湾隣接地域概要図に示すとおりで、岸壁、物揚場又は護岸の水際線より、汐止ふ頭から船見ふ頭までは標準で幅員20メートル、潮見ふ頭は標準で幅員14.2メートル、中川運河は標準で幅員9メートル、堀川は幅員9メートル、新堀川は幅員7メートルの陸域である。
港湾区域又は港湾隣接地域内における行為の許可に関しては、平成12年4月1日に施行した「名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例」で定めている。
主な許可事項
1 水域又は公共空地の占用
2 水域又は公共空地における土砂の採取
3 港湾関係工事
4 港湾隣接地域(水際線から20メートル以内の地域)における1平方メートル当たりの載荷重が1.0キロニュートンを超える構築物の建設又は改築
5 汚物、汚水、廃油、廃液、鉱さい、廃木、土砂又は残さい及びこれらに類するものの投棄なお、愛知県知事が海岸法第3条の規定により指定した海岸保全区域と港湾区域又は港湾隣接地
域とが重複する部分については、海岸法第5条第3項の規定により港湾管理者の長が管理を行う。
名古屋港港湾区域図
朝日橋
堀止 堀止
名古屋市
一色大橋
飛島村
庄内新川橋
水閘門
汐止ふ頭
大手
ふ頭
稲永ふ頭
潮凪ふ頭
築地ふ頭
ガーデンふ頭
築地東ふ頭
大江ふ頭
昭和ふ頭船見ふ頭
忠治橋
山崎川
天白川
弥富市
樋門
木場金岡ふ頭
空見ふ頭
金城ふ頭
潮見ふ頭
新宝ふ頭
千鳥橋
弥富ふ頭
鍋田ふ頭
飛島ふ頭
東海元浜ふ頭
東海市
中航路
ポートアイランド
横須賀ふ頭信濃川
新信濃橋
北浜ふ頭
知多市
南浜ふ頭
南5区
日長川水門
凡 例
港湾区域
2 臨港地区
臨港地区は、港湾の管理運営を円滑に行うため、港湾区域と一体として機能すべき陸域であり、都市計画区域内については都市計画法に基づき都道府県(指定市の区域においては指定市)が指定し、都市計画区域外については港湾法に基づき港湾管理者が指定する。
現在、名古屋港の臨港地区は、名古屋と知多の2つの都市計画区域に及んでおり、昭和40年3月 23日の新規指定以降、公有水面の埋立ての竣功や土地利用の転換が生じた地域について、随時、見直しを行っている。
臨港地区指定による効果としては、
1 港湾管理者が業務を行う陸域の範囲を示す。(港湾法第12条第1項第3号の2及び第11号の2)
2 工場等の新増設について届出の義務を課す。(港湾法第38条の2)
3 分区を指定し、構築物の建設等の制限を行うことができる。(港湾法第40条及び第41条)
4 陸域における港湾施設の範囲を示す。(港湾法第2条第5項)
5 港湾環境整備負担金を負担させることができる範囲を示す。(港湾法第43条の5)
臨港地区の分区については、臨港地区が指定された後、港湾法第39条の規定に基づいて港湾管理者が指定するもので、港湾の秩序ある開発や港湾機能を十分に発揮させ、港湾における諸活動を円滑に行わせるために、商港区、特殊物資港区、工業港区、鉄道連絡港区、漁港区、バンカー港区、保安港区、マリーナ港区、クルーズ港区及び修景厚生港区の10種の分区のうちいずれかの分区を指定し、条例により分区の目的を著しく阻害する建築物その他の構築物の建設等を規制するものである。
名古屋港においては、昭和40年11月27日に「名古屋港臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例」を制定し、4種の分区(商港区、特殊物資港区、工業港区及び保安港区)の指定を行った。以後、臨港地区の変更に合わせ、分区の指定、解除及び一部変更を行ってきた。なお、昭和51年の分区の見直し時には、新たに修景厚生港区を追加指定し、現在、次の図に示すとおり5種の分区により規制を行っている。
名古屋港で指定している分区の種類
1 商 港 区……旅客又は一般の貨物を取り扱わせることを目的とする区域
2 特殊物資港区……石炭、鉱石その他大量ばら積を通例とする物資を取り扱わせることを目的とする区域
3 工 業 港 区……工場その他工業用施設を設置させることを目的とする区域
4 保 安 港 区……爆発物その他の危険物を取り扱わせることを目的とする区域
5 修景厚生港区……その景観を整備するとともに、港湾関係者の厚生の増進を図ることを目的とする区域
名古屋港臨港地区内分区概要図
朝日橋
堀止 堀止
名古屋都市計画区域
(名古屋市、弥富市、飛島村)
一色大橋
庄内新川橋
大手 築地
ふ頭 ふ頭
築地東ふ頭
山崎川
忠治橋
水閘門
木場金岡ふ頭
稲永ふ頭
汐止ふ頭
潮凪
ガーデンふ頭
潮見ふ頭
大江ふ頭昭和ふ頭
船見ふ頭
天白川
樋門 空見ふ頭
弥富ふ頭
鍋田ふ頭
飛島ふ頭
中航路
ふ頭
金城ふ頭
千鳥橋
新宝ふ頭
東海元浜ふ頭
横須賀ふ頭信濃川
新信濃橋
知多都市計画区域
(東海市・知多市)
北浜ふ頭
凡 例
南浜ふ頭
南5区
日長川
水門
(単位:ha)
商 港 区 1,097.2
工 業 港 区 2,571.5特殊物資港区 225.5
保 安 港 区
修景厚生港区
168.3
分区指定なし
計
168.2
70.6
4,301.3
3 港湾施設の現況と利用状況
1 係 留 施 設
⑴ 係 船 岸 壁
施設は令和6年4月1日現在利用状況は令和5年度の実績
(港湾運営会社及び特定埠頭運営事業者への貸付施設を除く。)
施 設 | 利 用 | 状 況 | |||||
同 時 | 係 留 | 能 力 | 所在地及び同時係留船舶数の内訳 | 船 舶 数 | 使 用 料 | ||
総トン | 隻 5 | 総トン | 隻 | 円 | |||
25,000 | 125,000 | 金城⑶ | 弥富⑵ | ||||
20,000 | 1 | 20,000 | ガーデン⑴ | ||||
ガーデン⑴ 稲永⑹ 大江⑵ | |||||||
10,000 | 32 | 320,000 | 潮凪⑵ 空見⑴ 金城(18) | ||||
飛島⑵ | |||||||
大手⑵ | 潮凪⑵ | 金城⑷ | |||||
3,500 | 10 | 35,000 | |||||
弥富⑵ | |||||||
3,000 | 2 | 6,000 | 昭和⑵ | ||||
船見⑼ | 潮凪⑴ | 空見⑻ | |||||
1,500 | 23 | 34,500 | |||||
金城⑸ | 9,950 | 652,867,274 | |||||
1,000 | 1 | 1,000 | 空見⑴ | ||||
潮凪⑴ | 空見⑶ | 横須賀⑺ | |||||
500 | 15 | 7,500 | |||||
北浜⑷ | |||||||
450 | 2 | 900 | 船見⑵ | ||||
大手⑵ 稲永⑹ 潮凪⑶ | |||||||
300 | 31 | 9,300 | |||||
潮見(20) | |||||||
計 | 122 | 559,200 |
⑵ ひき船係留施設
施 設 | 利 用 状 況 | ||
名 称 | 係 留 能 力 | 船 舶 数 | 使 用 料 |
金城ふ頭ひき船係留施設 | 隻 12 | 隻 12 | 円 6,790,608 |
2 臨港交通施設
運 河
施 | 設 | 利 | 用 状 況 | |||||
名 | 称 | 長 | さ | 水 面 占 用 使 用 面 積 | 使 用 料 | |||
中 | 川 | 運 | 河 | 8,400 | メートル | 平方メートル 5,967.26 | 1,588,290 | 円 |
3 航行補助施設
港務通信施設
施 設 | 利 用 状 況 | ||||
名 称 | 種 別 | 通 信 種 別 | 通 信 回 数 | 通信延時間 | 在圏船舶数 |
名 古 屋 港無 線 局 | 国際VHF無線電話 (なごやポートラジオ) | 港 務 通 信 | 回 32,173 | 分 62,579 | 隻 8,597 |
4 荷さばき施設
⑴ 荷さばき地
施 設 | 利 用 状 況 | ||||
種 別 | 箇所数 | 面 積 | 搬入貨物量 | 搬出貨物量 | 使 用 料 |
荷 さ ば き 地 | か所 100 | 平方メートル 540,351 | トン 2,847,750 | トン 2,858,809 | 円 1,074,000,276 |
⑵ 上 屋
施 | 設 | 利 用 状 | 況 | |||||
使 | 用 | 区 | 分 | 数 量 | 面 積 | 搬入貨物量 | 搬出貨物量 | 使 用 料 |
一 | 般 | 使 | 用 | 棟 20 | 平方メートル 97,992 | トン 571,157 | トン 590,639 | 円 700,816,011 |
専 | 用 | 使 | 用 | 5 | 28,628 | 184,689 | 185,499 | 148,260,420 |
計 | 25 | 126,620 | 755,846 | 776,138 | 849,076,431 |
5 保 管 施 設
⑴ 野 積 場
施 設 | 利 用 状 況 | |||
箇 所 数 | 面 積 | 搬入貨物量 | 搬出貨物量 | 使 用 料 |
か所 9 | 平方メートル 84,067 | トン 105,411 | トン 115,714 | 円 136,809,209 |
⑵ 貯 木 場
施 設 | 利 用 状 況 | |||
名 称 | 面 積 | 搬入貨物量 | 搬出貨物量 | 使 用 料 |
西部第1貯木場 | 平方メートル 293,190 | 立方メートル 0 | 立方メートル 0 | 円 0 |
西部第2 〃 | 177,730 | 18,591 | 22,081 | 14,176,264 |
西部第3 〃 | 357,860 | 27,235 | 26,467 | 11,535,185 |
西部第4 〃 | 222,214 | 6,277 | 6,154 | 2,569,808 |
西部第5 〃 | 219,036 | 6,944 | 6,662 | 3,850,237 |
西部第6 〃 | 130,230 | 0 | 0 | 621,006 |
西部陸上 〃 | 109,781 | 43,705 | 46,615 | 52,021,773 |
製材品置場 | 71,998 | 92,941 | 83,871 | 125,796,414 |
計 | 1,582,039 | 195,693 | 191,850 | 210,570,687 |
6 船舶役務用施設
船舶給水施設
施 設 | 利 用 状 況 | |||||||||||||||||
岸 壁 給 水 | 所 在 地 | 数 | 量 | 供 | 給 | 船 | 舶 | 数 | 供 | 給 | 量 | |||||||
ガ | ー | デ ン | ふ | 頭 | 4 | 基 | 隻 | トン | ||||||||||
33 | 8,371 | |||||||||||||||||
稲 | 永 ふ | 頭 | 15 | 216 | 4,725 | |||||||||||||
潮 | 凪 ふ | 頭 | 3 | 9 | 861 | |||||||||||||
金 | 城 ふ | 頭 | 57 | 572 | 33,338 | |||||||||||||
小 計 | 79 | 830 | 47,295 | |||||||||||||||
運 | 搬 | 給 | 水 | 1 | 隻 | 369 | 22,638 |
7 港湾厚生施設
⑴ 休 泊 所
施 | 設 | 利 | 用 | 状 況 | |||||||||
名 | 称 | 運 営 者 | 利 用 人 員 | ||||||||||
名古屋港稲永埠頭 港湾労働者福祉センター | (公財)名古屋港湾福利厚生協会 | 144,668 | 人 | ||||||||||
名古屋港流通団地 港湾労働者福祉センター | 〃 | 232,986 | |||||||||||
名古屋港金城埠頭 港湾労働者福祉センター | 〃 | 196,605 | |||||||||||
ガーデン埠頭福祉センター | 〃 | 2,622 | |||||||||||
名古屋港鍋田埠頭 港湾労働者福祉センター | 〃 | 145,487 | |||||||||||
7号 | 岸 | 壁 | 休 | 憩 | 所 | 〃 | 2,404 | ||||||
23号 | 〃 | 〃 | 1,431 | ||||||||||
53号 | 〃 | 〃 | 2,434 | ||||||||||
61号 | 〃 | 〃 | 378 | ||||||||||
67号 | 〃 | 〃 | 0 | ||||||||||
77号 | 〃 | 〃 | 2,905 | ||||||||||
83号 | 〃 | 〃 | 42 | ||||||||||
85号 | 〃 | 〃 | 1,117 | ||||||||||
98号 | 〃 | 〃 | 961 | ||||||||||
名 古 | 屋 | 船 | 員 | 会 | 館 | (公財)名古屋みなと振興財団 | 18,298 ※令和6年1月31日閉館 | ||||||
名 古 屋 港 船 員 船 客 待 合 所 | 名 | 古 | 屋 | 港 | 管 | 理 | 組 | 合 | 425 | ||||
計 | 752,763 |
⑵ 診 療 所
施 | 設 | 利 | 用 | 状 | 況 | ||||||
名 | 称 | 運 | 営 | 者 | 利 | 用 | 人 | 員 | |||
名古屋掖済会病院附属 埠頭診療所 | (公社)日本海員掖済会 名古屋掖済会病院 | 2,003 | 人 |
8 附 属 設 備
⑴ 運河附属設備
施 設 | 利 用 状 況 | ||||
名 称 | 長 さ | 幅 | 船舶通航数 | いかだ通航数 | 使 用 料 |
中川口通船門 | メートル 105 | メートル 11.4 | 隻 157 | 枚 0 | 円 107,702 |
⑵ 荷さばき地附属水道施設
施 | 設 | 利 用 状 | 況 | |||||
種 別 | 数 | 量 | 使用件数 | 使用数量 | 使 | 用 料 | ||
水道施設 | 58 | 基 | 32 | 件 | 立方メートル 946 | 704,121 | 円 |
⑶ 荷さばき地附属詰所
施 設 | 利 用 状 況 | ||||
数 | 量 | 面 積 | 使 用 料 | ||
1 | 棟 | 1,205 | 平方メートル | 6,583,116 | 円 |
⑷ 上屋附属詰所
施 | 設 | 利 用 | 状 況 | ||||||
使用区分 | 数 | 量 | 面 積 | 使 | 用 | 料 | |||
一 | 般 | 使 | 用 | 44 | 区画 | 平方メートル 2,029 | 18,604,256 | 円 | |
専 | 用 | 使 | 用 | 8 | 152 | 476,784 | |||
計 | 52 | 2,181 | 19,081,040 |
⑸ 貯木場こう門
施 設 | 利 用 状 況 | ||
名 称 | 長 さ | 幅 | い か だ 通 航 数 |
木場金岡ふ頭 貯木場こう門 | メートル 170 | メートル 門 扉 幅 14こう室最長幅 30.5 | 立方メートル 18,644 |
弥富ふ頭 〃 | 〃 | 〃 〃 〃 〃 | 3,437 |
計 | 22,081 |
9 その他の施設
⑴ 通信信号施設
施 設 | 利 | 用 | 状 | 況 | ||||||
名 称 | 入 | 出 | 港 | 船 | 舶 | 数 | ||||
隻 | ||||||||||
高 | 潮 | 防 | 波 | 堤 | 入 | 港 | 14,916 | |||
東 | 信 | 号 | 所 | 出 | 港 | 14,916 | ||||
高 | 潮 | 防 | 波 | 堤 | 入 | 港 | 4,287 | |||
名 古 屋 港 船 舶 通 航 | 西 | 信 | 号 | 所 | 出 | 港 | 4,294 | |||
情 報 セ ン タ ー | 入 | 港 | 1,231 | |||||||
高 潮 防 波 堤 外 側 | ||||||||||
出 | 港 | 1,232 | ||||||||
計 | 入 | 港 | 20,434 | |||||||
出 | 港 | 20,442 |
⑵ 観光・文化・スポーツ・レクリエーション施設
施 設 | 利 | 用 | 状 | 況 | ||||
名 称 | 運 営 者 (指定管理者) | 施 | 設 | 利 用 件 数 | 利 用 実 績 | |||
名 古 屋 港 湾 会 館 | 名管本庁舎 PFI㈱ | 会 | 議 | 室 | 1,621 | 件 | 61,711 | 人 |
施 設 | 利 | 用 | 状 | 況 | ||||
名 称 | 運 営 者 (指定管理者) | 施 | 設 | 利 用 件 数 | 利 用 実 績 | |||
(公財)名古屋みなと 振興財団 | 講 | 堂 | 件 | 人 | ||||
124 | 6,138 | |||||||
会 | 議 | 室 | 370 | 6,252 | ||||
計 | 494 | 12,390 | ||||||
展 | 望 | 室 | 人 | |||||
156,772 | ||||||||
名古屋港ポートビル | ||||||||
博 | 物 | 館 | 143,887 | |||||
南 極 観 測 船 ふ じ | 167,267 | |||||||
計 | 467,926 | |||||||
駐 | 車 | 場 | 309,879 台 | |||||
名 古 屋 港 水 族 館 | (公財)名古屋みなと 振興財団 | 2,436,101 | 人 | |||||
(公財)名古屋港緑地 保全協会 | 野球場(6面) | 人 | ||||||
30,750 | ||||||||
テニスコート(8面) | 13,976 | |||||||
ス ポ ー ツ ・ | 運動広場(5面) | 176,760 | ||||||
サイクリングロード | 9,375 | |||||||
レクリエーション | ||||||||
施 設 | ||||||||
計 | 230,861 | |||||||
㈱ウッドフレンズ | ウ ッ ド フ レ ン ズ 名古屋港ゴルフ倶楽部 | 56,955 | 人 | |||||
㈱日 | 誠 | 新舞子マリンパーク駐車場 | 68,023 | 台 | ||||
新舞子ボートパーク | 新舞子ボートパーク運営共同企業体 | 係留施設 | 甲区画 船舶の長さが 7.5mを超える区画 (10隻) | 7 | 隻 | |||
乙区画 船舶の長さが 7.5m以下の区画 (400隻) | 348 |
4 港湾振興
名古屋港では、時代の変化に即応した港湾の整備と効率的な管理運営に加え、名古屋港の発展を期して種々の港湾振興策を実施してきた。近年、国内外の主要港湾においていわゆる港間競争が激しくなっており、利用者の視点に立った使いやすい港づくりへの取組など、港湾振興策の一層の充実強化が求められるようになっている。こうした動きを背景に、名古屋港においては、おおむね次のような振興策を実施している。
1 ポートセールス活動の強化
名古屋港の船舶及び貨物誘致に関する総合的な調査研究と具体的な施策を企画し、名古屋港の振興宣伝を広く内外に展開して利用促進事業を実施するため、名古屋港では昭和57年に官民一体となって名古屋港利用促進協議会を設立した。現在は、同協議会を中心に名古屋港での振興事業活動を展開している。
また、企業誘致を推進する関係機関と連携し、産業立地の推進による名古屋港の振興を図っている。
⑴ 市場調査
生産、貿易、海運、港湾の動向など最新の情報を収集分析するとともに、利用者との情報交換や利用者ニーズの把握を行い、ポートセールスの基礎資料として活用している。
⑵ 海外ポートセールスの実施
海外の船会社、荷主、港湾管理者等に名古屋商工会議所と共同で、使節団を派遣して名古屋港のPRを行うとともに、船舶、貨物誘致等の働きかけを行っている。
また、平成13年度から名古屋港の港湾物流関係者等による調査団の派遣を行っている。
⑶ 国内ポートセールスの実施
名古屋港の現状と活用メリットを説明するため、名古屋、東京等において船会社、荷主等との利用促進懇談会を開催するとともに、名古屋港の背後地域を対象とした荷主説明会の開催、大規模展示会への出展等を通じて、名古屋港のPRと情報提供を行って、利用者ニーズの把握に努め、効率的な港湾運営の一助としている。
⑷ 企業誘致の推進
愛知県の産業立地を推進する愛知県産業立地推進協議会が開催するセミナーへの参加、背後地域自治体の企業立地担当者への訪問を通じて名古屋港のPRと情報提供を行っている。
⑸ PR誌等の発行
港湾振興誌「名古屋港」を年6回発行して、名古屋港の情報に加え諸外国の港湾事情、船会社の動向、経済見通し等の幅広い情報を提供するとともに、名古屋港の施設やコンテナサービス、ポートサービス等の状況を紹介した「名古屋港利用ガイド」その他の刊行物を発行して関係者に広く配布し、名古屋港の振興活動を行っている。
⑹ ポート・オブ・ナゴヤ・アミティ・スタッフによる歓迎事業
港の親善大使であるポート・オブ・ナゴヤ・アミティ・スタッフによる初入港船等への歓迎訪船等、名古屋港を中心に行われる各種行事へ積極的に参加して、名古屋港の利用促進と国際的地位の向上に努めている。
⑺ 見学会・視察会の実施
物流機能を中心とした名古屋港の各施設を紹介し、名古屋港と地域経済との関わりをPRするため、港湾・物流関係企業の新入社員等を対象に名古屋港見学会を実施している。また、他港湾の視察会を実施して、名古屋港と比較した率直な意見交換を行い、今後の施設整備や管理運営の改善に役立てている。
2 国際交流の推進
海外諸港との友好親善関係を深め、人的交流や情報・技術の交換などを通して相互の繁栄と貿易の発展を図るための国際交流事業を促進している。主な事業内容は次のとおりである。
⑴ 姉妹港・パートナーシップ港事業
名古屋港の姉妹港は、米国ロサンゼルス港(昭和34年3月31日提携)、ボルチモア港(昭和 60年10月24日提携)、豪州フリマントル港(昭和58年4月19日提携)、シドニー港(平成22年
11月4日提携)及びベルギーアントワープ・ブルージュ港(昭和63年11月16日提携)の5港である。
また、港湾ビジネスの拡大と実務レベルでの迅速な対応を図ることを目的とした「パートナーシップ港提携」を創設し、上海国際港務(集団)股份有限公司(平成23年11月30日提携)、タイ港湾公社(平成24年10月17日提携)、HAROPA - ル・アーヴル港(現HAROPA PORT)(平成30年10月16日提携)と締結している。
提携以来、記念事業や職員の相互派遣等を通して人的交流、情報交換等を実施している。
⑵ 中国との港湾交流事業
名古屋港と中国港湾は姉妹港提携をしていないが、中国交通運輸部との合意(中国港湾と幅広く交流を図る)により、昭和60年度から中国各港湾より研修生を受入れ、平成9年度からは相互派遣研修として、本組合からも職員を中国各港湾へ派遣し、平成31年度から中国港湾協会との合意により同事業を継続している。
⑶ その他の国際交流事業
令和5年12月に国土交通省とシンガポール運輸省との間で、グリーン・デジタル海運回廊の協力に関する覚書の締結を行ったことを機に、本港は覚書協力分野における協力の可能性・能力がある「港湾パートナー」として、他の日本の港湾管理者等とともに、当該覚書への署名を行った。
3 各種インセンティブ制度の実施
本組合では、国際競争力の確保と使いやすい港づくりの取組とともに、船舶の誘致や港湾施設の効率的使用を促進するための各種インセンティブ制度を下表のとおり実施し、実績をあげている。
(令和6年4月1日現在)
施 策 | 内 容 | 利用実績 (令和5年度) | |
① | 荷役日前日入港船に対する減免 | 荷役日の2日前から荷役日の午前0時までに、係船岸壁に直接係留する船舶に係る午前8時までの係留施設使用料を全額減免 | 694隻 |
② | 大型船舶に対する減免 | 4万総トン数以上の船舶に係る入港料、係留施設使用料を一律5%減免 | 647隻 |
③ | コンテナ輸送に対する支援 | 新たに開設又は再開したコンテナ船定期航路に伴う1ラウンド分の船舶に係る入港料を50%減免(第1船目は全額減免) | 5隻 |
日曜日に荷役を行うコンテナ船に係る入港料を全額減免 | 772隻 | ||
4万総トン数以上のコンテナ船に係る入港料について、上限額(外航の場合102,600円)を設定 | 424隻 | ||
④ | 完成自動車輸送に対する支援 | 外航の自動車専用船が1回の入港により、完成自動車の荷役のために公共岸壁を2回以上使用するときは、2回目以降の係船岸壁使用料を全額減免 | 53件 |
海外生産の完成自動車(船舶から降ろし直接搬入するものに限る。)を蔵置するため、荷さばき地を使用するときの荷さばき地使用料について、3日分を上限に全額減免 | 329件 | ||
⑤ | クルーズ船に対する減免 | クルーズ船に係る入港料を全額減免 | 30隻 |
⑥ | 環境保護、船舶の安全運航に寄与する船舶に対する減免 | グリーンアウォード・プログラムの認証船舶に係る入港料を15%減免 | 7隻 |
国際港湾協会(IAPH)が認証した船舶のESI値が 30以上の外航船舶に係る入港料を15%減免 | 479隻 | ||
⑦ | LNGバンカリング拠点の形成に向けた支援 | LNG燃料船(LNG運搬船を除く。)又はLNG燃料供給船に係る入港料を全額減免 | 19隻 |
5 危 機 管 理
本組合は、災害対策基本法に基づき昭和38年に「名古屋港管理組合防災計画」を策定し、本組合が管理する港湾施設その他施設の災害予防、応急対策及び復旧体制を整えるとともに、指定地方公共機関として、国、愛知県及び所在市村の防災計画の作成及び実施に協力している。
また、平成26年には大規模地震発生後の業務立上げ時間の短縮や発災直後の業務レベルの向上を図ることを目的とした「名古屋港管理組合業務継続計画(地震・津波編)」をとりまとめ、本組合業務における発災時の迅速かつ円滑な応急対策及び態勢づくりに努めている。
そのほか、平成13年9月に発生した米国同時多発テロを契機に改正された「海上における人命の安全のための国際条約(改正SOLAS条約)」に基づいて整備された国内法「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」により義務付けられた国際港湾施設における保安対策を実施している。
主な具体的対策は、次のとおりである。
1 防災計画
本組合防災計画は、新たな被害想定や防災の基本理念を記載するなどの見直しを平成26年10月に行った。
⑴ 計画の目的
災害対策基本法に基づき、本組合が行うべき災害活動の円滑な実施、指定地方公共機関として国、県市等に協力し、防災の万全を期すことを目的とする。
⑵ 被害想定(災害の想定)
予測される被害量、被害の様相については、愛知県等の調査、研究結果を踏まえ、本計画の参考とする。
⑶ 基本理念
災害の発生を完全に防ぐことは不可能であることから、災害時の被害を最小化し、被害の迅速な回復を図る「減災」の考え方を防災の基本理念とする。
⑷ 災害予防
ア 港湾施設等の災害予防対策
・災害時における緊急物資及び人員輸送のための諸施設を確保し、適切にその機能が発揮できるよう整備・点検に努め、予防措置を図る。
・背後地域の経済・産業活動を最低限維持することができる港湾物流機能を確保し、粘り強い施設整備の拡充に努める。
イ 防災協働社会の形成推進
・名古屋港の機能を維持するため、官民が連携して総合的かつ計画的な防災対策の推進を図る。
ウ 防災用資機材の備蓄
・早期復旧を念頭に、想定される必要物資を備蓄し、外部機関からの調達方法等を整理する。エ 避難対策
・所在市村が実施する避難対策に協力するとともに、海上保安部と連携し、船舶の避難対策に協力する。
オ 津波予防対策(地震・津波編のみ)
・理論上最大想定モデルの想定のもと、確実な避難に向けた対策を講じる。
・津波災害を軽減するため、ハード・ソフトを組み合わせた対策を講じる。カ 防災訓練及び防災意識の向上
・防災訓練、教育、広報等を通じて、災害に関する認識を深め、自助、共助の重要性など防災意識の向上を図る。
キ 南海トラフ地震臨時情報に対する防災対応
・南海トラフ地震臨時情報が発表された場合の対応を検討し、体制を確保する。
等
⑸ 災害応急対策ア 通信の確保
・災害に関する予報・警報及び情報等の重要通信の疎通を確保し、迅速かつ的確な情報の収集伝達を図るため、効果的な通信の運用を図る。
イ 情報の収集・伝達・広報
・港湾利用者や避難者が発災時に適切な行動がとれるよう、迅速かつ正確に広報する。ウ 港湾施設等の応急対策
・被災地域の円滑な緊急物資輸送の実現のため、関係機関と連携して応急対策を行う。エ 応援協力・派遣要請
・広域応援協定等に基づき、相互に協力し、応急対策活動を円滑に実施する。
・応援協力に際しては、緊急物資の輸送拠点、防災活動拠点の確保に協力する。オ 海上災害対策
・海上への排出油等の防除活動については、海上保安部の指示のもと、関係機関と連携し、応急措置を迅速に実施する。
・愛知県石油コンビナート等防災計画に基づき、危険物施設の事故への対応を図る。カ 緊急輸送対策
・緊急輸送道路及び航路を優先的に復旧活動し、それらの機能を確保する。キ 浸水・津波対策(地震・津波編のみ)
・警戒活動、広報活動、応急復旧活動を適切に実施し、被害の拡大防止に努める。
等
⑹ 災害復旧
公共施設等災害復旧対策
・公共施設の復旧にあたっては、原型復旧を基本とするが、必要に応じ、改良復旧や関連事業を取り入れて実施する。
・復旧計画は、復旧順位と復旧レベルをセットで検討する。
2 防災対策
昭和34年9月の伊勢湾台風を契機に、沖合に高潮防波堤、内陸部に防潮壁や防潮水門、木材港等の整備などの背後地住民を守るための施設や耐震強化岸壁の整備を進めてきた。
現在は、まずは「命」を守ること、そして、その後の「生活」を守ること、さらに、継続した地域経済・社会の発展には「産業」を守ること、また、これらを実施するため「防災力」を高めることを施策の柱とし、ハード・ソフトの両面から名古屋港の機能の強化に向けた取組を進めている。
⑴ 防災施設
ア 高潮防波堤
高潮のエネルギーを港の外側で減少させて、港と背後地への影響を弱める目的で築造されたもので、長さは木曽川左岸から対岸の知多市に至る7.6キロメートルの施設であり、高潮防波堤の老朽化対策及び名古屋港基準面(N.P.)+8.0メートルまでの嵩上げなどの地震・津波対策については、平成28年度に完了した。
イ 防潮壁
高潮防波堤と埋立地によって減殺された高潮が背後地域へ浸入するのを防ぐための施設で、天白川河口から、庄内川河口に至る26.4キロメートルにわたって、名古屋港基準面(N.P.)+ 6.0メートル及び+ 6.5メートルの高さで築造されている。危険物を扱うタンクが多い潮見ふ頭の防潮壁は、高潮による海側からの浸水を防止するだけでなく、タンクの破損に備えて、危険物の海上流出を防止する機能も有している。
現在は、地震・津波対策として防潮壁の液状化対策等に取り組んでいる。ウ 防潮扉
防潮壁には、港湾機能維持のため33箇所の防潮扉があり、官民一体となった24時間開閉作業体制を執っている。また、防潮扉の閉鎖状況を本庁舎で把握する沿岸防災情報管理システムについては、中継局の電源の二重化などを図り、高潮のみでなく津波への対応も含めた機能強化を行った。防潮扉の改良については、令和元年度に完了した。
エ 防潮水門
堀川口防潮水門は、台風時等に海と川を遮断して背後地を高潮から守るとともに、水門閉鎖時、内水をポンプにより排水して市街地を大雨等による浸水から守る役割を担っている。防災力を高めるため地震・津波対策を目的とした門扉・躯体の補強については、令和3年度に完了した。
オ 耐震強化岸壁
緊急物資輸送機能を確保するため、大江ふ頭に1バース、潮凪ふ頭に2バースを整備しており、金城ふ頭において1バースが概成した。また、幹線貨物輸送機能を確保するため、鍋田ふ頭に2バース、飛島ふ頭の南側に2バース、東側に1バースを整備しており、現在、東側でさらに1バースの改良を進めている。
カ 橋梁
物資の輸送機能を確保するため、平成9〜12年度に名港潮見インターチェンジ、桜木大橋、一州大橋(立体交差)、富浜大橋、潮凪橋、金城橋の耐震補強を行っている。
キ 木材港(流木防止壁)
西部木材港は、伊勢湾台風時の市街地の流木被害を教訓として木材関連施設を集約したもので、水面貯木場の周囲に流木防止壁を設け、原木の流出を防止している。
台風対策として、令和2年度に陸上貯木場外周部の必要な個所に防護柵を設置して、木材の海上への流出を防止する対策を行った。
ク モータープール(防護柵)
完成自動車の海上への流出対策として、令和元年度にモータープール外周部の必要な箇所に防護柵を設置した。
⑵ 海上防災対策
名古屋港のみならず伊勢湾における流出油事故に対処するため、平成20年4月、民間事業者と「流出油関係業務委託契約」を締結し、オイルフェンス展張回収作業、油処理剤散布作業等による効果的な災害防止に努めるとともに、第四管区海上保安本部を始めとする関係機関に対し、積極的に協力する体制を整えている。
⑶ その他
平成13年4月、24時間対応の防災管理室を設置し、緊急対応、情報収集を図るとともに、平成14年6月、台風接近時の諸情報、異常潮位時の高潮情報、地震発生時の津波情報等をリアルタイムで検索できる防災気象・潮位予測情報システムを導入した。
平成17年6月、「大規模災害時における応急対策業務に関する協定」を、名古屋港建設災害防止協会と締結した。
平成18年3月、「伊勢湾の災害時における国際コンテナ物流機能の確保に関する協定」を、国土交通省中部地方整備局及び四日市港管理組合と締結した。
平成20年4月、「災害時におけるひき船による応急対策業務に関する協力協定」を名古屋港タグ事業協同組合と、平成22年2月には、「災害時における小型船舶による応急対策業務に関する協力協定」を民間事業者と、また平成23年11月には、「大規模災害時における橋梁緊急点検等に関する協定」を(社)建設コンサルタンツ協会中部支部と締結した。
平成25年3月、津波対策として、円滑に安全な場所へ誘導するために、名古屋港水族館等のガーデンふ頭一帯に、避難誘導看板を設置した。
平成26年11月、津波避難対策として、臨港道路の照明柱に標高表示を設置した。
平成28年3月、「災害発生時における緊急的な応急対策業務に関する包括的協定」を国土交通省中部地方整備局、港湾管理者ならびに港湾関係団体と締結した。
平成28年3月〜5月、「大規模災害時における施設の応急対策業務に関する協定」及び「大規模災害時における陸閘の応急対策業務に関する協定」を民間事業者と締結した。
平成28年4月、夜間及び閉庁日における初動体制を強化するため、管理職等の宿日直制度を導入した。
平成29年3月、「大規模災害時における施設(電気設備)の応急対策業務に関する協定」及び「大規模災害時における施設(給排水設備)の応急対策業務に関する協定」を関係団体と締結した。
平成30年4月、「大規模災害時における建設機械器具の手配に関する協定」を関係団体と締結した。
令和2年3月、「災害時における名古屋港管理組合が管理する公共土木施設の緊急的な応急対策等の支援に関する協定」及び「災害時等における無人飛行機の運用に関する協定」を関係団体と締結した。
令和5年2月、災害時の被災状況調査において、安全かつ迅速にリアルタイム映像を収集するため、ドローン及び港内カメラを導入した。
令和5年3月、「災害時における水中ドローンの運用に係る協定書」を関係団体と締結した。令和6年3月、ガーデンふ頭周辺の名古屋市指定の津波避難ビルへの避難経路を分かりやす くするため、既設の避難誘導標識に加え、周辺の津波避難ビルを示した標識と、これらを補完
する路面標示を設置した。
3 港湾施設の保安対策
米国同時多発テロを契機に、港湾がテロ行為の対象あるいはその経由地になりうるとの危機感が高まり、平成14年12月、国際海事機関(IMO)により、船舶と港湾施設の保安対策強化を目的として「海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)」が改正され、平成16年7月1日に発効した。
この改正SOLAS条約に対応して整備された国内法、「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」に基づき、名古屋港は、埠頭保安規程を策定し、埠頭保安施設(フェンス・ゲート、監視カメラ等)を設置するなど、ハード及びソフトの保安対策を実施することが義務付けられた。
対象となる国際埠頭施設は、機能別に「コンテナ・RORO」、「旅客」、「危険物」、「その他」の各埠頭に区分され、名古屋港では、RORO埠頭5施設(28バース)、旅客埠頭1施設(2バース)、その他埠頭6施設(18バース)である。
本組合は同法で定める国際水域施設の管理者(特定港湾管理者)でもあり、航路や泊地等の水域施設についても保安の確保を図る必要があるため、水域保安規程を策定し、埠頭保安規程と併せて国の承認を得ているものである。
実施すべき主な保安措置は、次のとおりである。
・国が公示する国際海上運送保安指標(保安レベル1〜3)の対応措置の実施
・制限区域の設定及び管理、制限区域内外の監視
・埠頭保安設備の設置及び維持
・埠頭保安管理者及び水域保安管理者の選任
・保安訓練の実施など
名古屋港では、水際の危機管理強化策として、本組合を事務局とする「名古屋港保安委員会」を設置し、官民一体となった保安体制の連携強化を図るなど、国際物流の信頼向上を目指し、安全で安心な名古屋港づくりのため保安対策強化に努めている。
公共埠頭における国際埠頭施設位置図(制限区域図)
ガーデン
ふ頭
大江ふ頭
稲永ふ頭
潮凪ふ頭
空見ふ頭
金城ふ頭
弥富ふ頭
飛島ふ頭
機能別分類
RORO 埠頭旅客埠頭
その他埠頭
5施設(28 バース)
1施設( 2 バース)
6施設(18 バース)
※水域の制限区域は、国際埠頭施設に係留した国際航
海船舶の周囲30メートル内の区域である。
6 環境の取組
1 環境の整備及び保全に向けた基本方針等
近年、温室効果ガス削減を始めとした環境負荷の軽減、生物多様性に配慮した自然環境の積極的な保全とともに、人々が水辺で親しむことができる親水空間の拡充が求められている。
名古屋港が将来にわたって社会の多様な要請に応え、港湾機能と環境との共生を実現し、持続可能な発展をしていくため、良好な港湾環境の形成に向けて、以下の基本方針に基づき、環境施策に取り組んでいく。
⑴ 基本方針
ア 港湾環境の維持・回復・創造
周辺地域や海域への環境にも配慮し、身近で親しまれる港湾環境の創出とともに、貴重な自然環境の保全、生物多様性への配慮、水環境の改善により「港湾環境の維持・回復・創造」を図っていく。
イ 港湾における環境負荷の軽減
大気環境対策や地球温暖化対策を推進するほか、資源循環に取り組み「港湾における環境負荷の軽減」を図っていく。
⑵ 主な施策展開
ア 大気環境、地球温暖化
・臨港道路の整備や効率的な物流体系の構築、環境配慮型施設の導入
・再生可能エネルギー導入の促進イ 水環境
・海浜の整備や環境配慮型護岸の導入、閉鎖的水域における水質の改善ウ 自然環境
・現存する干潟等の保全、緑のネットワークの形成エ 親しまれる港づくり
・港湾緑地の拡充オ 廃棄物・資源循環
・持続可能なしゅんせつ土砂の利用方法の検討、リサイクル資材の活用
2 名古屋港景観基本計画
名古屋港の個性を活かした魅力ある港湾景観の形成を総合的かつ計画的に推進するため、平成 21年3月に第2版を策定した。
⑴ 計画の概要
ア 基本理念 「ロマンと活気」
イ 基本目標 ・産業や生活を支える、活力あふれるみなと
・楽しさ、賑わいのあるみなと
・世界への夢が広がるみなと
・水・緑・生物とふれあい、安らぎを感じるみなと
・歴史の奥行きを感じるみなと
⑵ 主な取組
ア カ ラ ー 計 画…「名古屋港カラー計画マニュアル」に基づき、地区の個性を表現した魅力ある港の景観づくりを進めている。
イ 景観アドバイザー…建築物・工作物等のデザイン・色彩計画に対し、専門家による助言・指導を行っている。
ウ 歴 史 資 源…名古屋港跳上橋、旧食糧庁サイロ、10号地灯台、築地灯台、船見閘門について、ホームページや海上見学会等にて紹介を行っている。
3 名古屋港管理組合地球温暖化対策実行計画
「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき、本組合が所有する施設・設備における事務・事業から排出される温室効果ガス削減のため、目標や取組などを定めた「第5次実行計画」を策定し、地球温暖化対策に取り組んでいる。
⑴ 計画期間
令和5(2023)年度から令和12(2030)年度までの8年間
⑵ 目標
令和32(2050)年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロ(カーボンニュートラル)の実現を目指すため、令和12(2030)年度において、平成25(2013)年度(基準年度)比で 50%の温室効果ガスの排出削減を目指す。
⑶ 主な取組
取 組 項 目 | 取 組 事 項 |
財やサービスの購入・使用に関する取組 | 「公用車の段階的な電動化の推進」、「次世代エネルギーの利活用の推進」、「ペーパーレス化による用紙類等の使用量の削減」等 |
施設の建設、維持管理等に当たっての取組 | 「温室効果ガスの排出の抑制等に資する建設資材の選択等」、「再生可能エネルギー活用の推進」、「環境配慮型構造物などによる吸収源対策の推進」等 |
その他の事務・事業に当たっての温室効果ガスの排出の抑制等への取組等 | 「照明設備のLED化の推進」、「イベント実施時の環境配慮」、「職員等の地球温暖化対策に関する意識向上のための研修」等 |