れている近年にあってもなお消費者保護に疑いを差しはさむ学説が少なからず現れている点を見過ごしてはならない。その際には,消費者保護を当然の前提とした上で保護の方 法につき論じられるのではなく,そもそも保護の根拠につき根本的な考察が加えられてきたのである。また,消費者保護は法の適用範囲を限定する性格をもつことが明確に意識 されてきた点にも着目する必要がある。これは,本稿において考察の着眼点として引用してきた点である。さらには,適用範囲の限定及び保護の根拠と関わって,憲法(Ver...