Contract
佐野市立西中学校区小中一貫校整備事業維持管理委託契約書
(案)
佐 野 市
令和7年●月●日
― 目次―
維持管理委託契約書 1
維持管理契約書 約款 3
(用語の定義) 3
(総則) 3
(維持管理業務計画書) 3
(契約の保証) 4
(権利義務の譲渡等) 4
(第三者への委託) 5
(総括責任者等) 5
(許認可及び届出等) 5
(業務報告書) 6
(維持管理業務開始の遅延) 6
(維持管理業務に伴う近隣対応及び対策) 7
(本施設の修繕) 7
(モニタリング) 7
(業務内容の変更等) 8
(維持管理業務の一時中止) 8
(維持管理業務に係る保険) 9
(不可抗力への対応) 9
(法令変更への対応) 10
(法令変更を受けての協議) 10
(委託料の支払い) 11
(委託料の変更) 11
(委託料の減額) 11
(委託料の返還) 11
(市によるこの契約の終了) 11
(契約期間) 12
(期間満了時の取扱い) 13
(秘密保持) 13
(準拠法) 13
(管轄裁判所) 13
(定めのない事項) 13
別紙1 提出書類 14
別紙2 維持管理業務期間中の保険 15
別紙3 業務への対価 16
別紙5 委託料の改定方法 22
1 業 務 名 佐野市立西中学校区小中一貫校整備事業における維持管理業務
2 業 務 場 所 栃木県佐野市大橋町 2 0 2 6 番地
3 業 務 期 間 令和 10 年4 月1日から令和 25 年3 月 31 日まで
4 委 託 金 額 金●●●●円也
( うち取引に係る消費税及び地方消費税の額 金●●●●円也)
※ ただし、上記金額に、物価変動による増減額を加算した額とし、その方法と内訳金額は別紙3及び別紙5 に定めるところによる。
5 契約保証金 第 15 条のとおり
上の業務について、佐野市( 以下「市」という。) と事業者のうち【維持管理企業名】( 以下、単に「事業者」という。) は、各々の対等な立場における合意に基づき、次の条項によって公正な委託契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行するものとする。また、事業者が共同企業体を結成している場合には、事業者は、別紙の共同企業体協定書により契約書記載の業務を共同連帯して履行するものとする。 1
なお、この契約書は仮契約として締結し、この契約及び設計施工一括契約に係る佐野市議会の議決を得た場合には、これを本契約とする。ただし、佐野市議会の議決を得られないときは、この仮契約は無効となる。
下記年月日は、仮契約締結年月日であることを確認する。
この契約の証として本書2 通を作成し、各当事者記名押印の上、双方各1 通を保有する。
令和7 年3 月●日
市 : 佐野市高砂町1 番地佐野市
市長 金 子 裕
事業者 : 【 共同企業体名称 】
( 代表企業)
[ 住所]
[ 企業名]
[ 代表者]
1 共同企業体を組まない場合、本文は削除します。
( 構成企業)
[ 住所]
[ 企業名]
[ 代表者]
( 構成企業)
[ 住所]
[ 企業名]
[ 代表者]
第1条 この契約書における用語の定義は、特にこの契約書で定義されている用語を除き、基本契約書 別紙「用語の定義」のとおりとする。
第2 条 市及び事業者は、この契約及び約款( 以下、単に「この契約」という。) に基づき、基本契約及び募集提案関連書類に従い、 自己の費用及び責任で、本施設を所定の機能及び性能が正常に発揮される状態に維持し、利用者等が本施設を安全、快適に利用できるサービスの質及び水準を保持することを目的として、 維持管理業務( 以下「本業務」という。) を履行しなければならない。
2 市は事業者に対し、事業者による前項の履行を確認するため、第 14 条( モニタリング) に定めるモニタリングを行うものとする。
3 この契約、基本契約及び募集提案関連書類の各書類との間に齟齬がある場合、こ の契約、基本契約、募集要項、要求水準書、募集要項等に対する質問及び回答書、提案書類、その他の募集提案関連書類の順にその解釈が優先する。ただし、提案 書類の内容が要求水準書で示された水準を超えている場合には、当該部分につい ては、提案書類が要求水準書に優先する。
4 事業者は、この契約、基本契約及び募集提案関連書類に基づき、別紙1記載の維持管理業務仕様書を作成する。作成にあたり、本業務開始の4 か月前から市及び本校と協議を開始し、本業務開始の1 か月前までに市及び本校へ提出の上、市の承諾を得なければならない。事業者は、市と協議し、市の承諾を得た上で維持管理業務仕様書の内容を変更することができるものとする。
5 この契約に定める指示、催告、請求、通知、報告、申出、承諾、質問、回答、申入れ及び解除( 以下「指示等」という。) は、書面により行わなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情がある場合には、市及び事業者は、当該指示等を口頭で行うことができる。この場合において、市及び事業者は、既に行った指示等を書面に記載し、7 日以内にこれを相手方に交付するものとする。
6 この契約の履行に関して市と事業者との間で用いる言語は、日本語とする。
7 この契約に定める金銭の支払いに用いる通貨は、日本円とする。
8 この契約の履行に関して市と事業者との間で用いる計量単位は、この契約に特別の定めがある場合を除き、計量法( 平成 4 年法律第 51 号) に定めるものとする。
9 この契約における期間の定めについては、民法( 明治 29 年法律第 89 号) 及び商法( 明治 32 年法律第 48 号) の定めるところによるものとする。
10 市及び事業者は、この契約の他の条項の規定に基づき協議を行うときは、当該協議の内容を書面に記録するものとする。
第3条 事業者は、募集提案関連書類及び維持管理業務仕様書に従い、別紙1 に定め
る維持管理業務計画書を、毎年、 実施事業年度の前年度の2 月末日までに市及び本校に提出し、市の承諾を得なければならない。 ただし、初年度については各施設を市へ引渡す予定日の 1 ヶ月前までに提出するものとする。
2 前項の維持管理業務計画書は、関係法令並びに関係技術基準等を充足しなければならない。
第4 条 事業者は、この契約の保証として、本業務開始日までに、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。この場合において、付された保証が第
3 号又は第4 号のいずれかのときにあっては、事業者が別途定める保証又は履行保証保険契約を締結した後若しくは本業務の事業者をして別途定める保証又は履行保証保険契約を締結した後、直ちにその保証証券を市に寄託しなければならない。
(1) 契約保証金の納付
(2) 契約保証金に代わる担保となる有価証券等の提供
(3) 本業務に係る債務の不履行により生ずる損害金の支払いを保証する銀行又は市が確実と認める金融機関等の保証
(4) 本業務に係る債務の不履行により生ずる損害を填補する履行保証保険契約の締結
2 前項の保証に係る契約保証金の額は、本業務の各事業年度の委託料の金額( 消費税等相当額を含む) の 10 分の 1 以上としなければならない。
3 第1 項の規定により、事業者が同項第2 号又は第3 号に掲げる保証を付したときは、当該保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第
4 号に掲げる保証保険契約を締結したときは、契約保証金の納付を免除するものとする。
4 契約金額の変更があった場合には、保証の額が変更後の本業務の各事業年度の委託料の金額( 消費税等相当額を含む) の 10 分の 1 に達するまで、市は、当該保証の額の増額を請求することができ、事業者は、保証の額の減額を請求することができるものとする。ただし、保証の額の変更に伴う経費は事業者が負担するものとする。
5 契約保証金は、本業務の事業期間終了後速やかに還付するものとする。なお、利息等の付与は行わない。
第5条 事業者は、事前に市の承諾がある場合を除き、この契約上の地位及び権利義務を第三者に譲渡又は担保に供するその他の処分をしてはならない。ただし、法令等に反しない範囲で、事業者が本事業に要する資金を調達するために金融機関等に対して担保権を設定する場合は、市は、不合理に承諾を留保し、拒絶し、又は遅延してはならない。
2 事業者は、事前の市の承諾がある場合を除き、事業者の所有する設備、機器等を
譲渡し、又はこれに担保権を設定してはならない。ただし、法令等に反しない範囲で、事業者が本事業に要する資金を調達するために金融機関等に対して担保権を設定する場合、市は、不合理に書面による承諾を留保し、拒絶し、又は遅延してはならない。
第6 条 事業者は、事前の市の承諾を得た上で、本業務の全部又は一部を第三者に委託することができる。
2 事業者は、前項の規定に基づく委託を行う場合、当該委託の内容が確認できる契約書の写しを市に速やかに提出しなければならない。
3 事業者は、第 1 項の規定に基づく事業者の使用について、全ての責任を負わなければならない。
4 第1 項の規定による委託に係る事業者の責めに帰すべき事由は、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
第7 条 事業者は、本業務を統括する総括責任者並びに各業務における業務責任者及び業務担当者を定め、その氏名及び経歴を明示した履歴書並びに名簿等を含む実施体制を、維持管理業務計画書と併せて市へ毎年度提出する。
2 市は、前項の規定による報告を受けたときは、事業者の業務実施体制を確認し、事業者は、その確認に協力するものとする。市は、当該確認の結果、事業者により維持管理業務仕様書及び維持管理業務計画書に従った業務実施体制が整備されていない場合、事業者に対しその是正を求めることができるものとする。
( 業務担当者)
第8条 事業者は、各業務における業務担当者を配置し、募集提案関連書類の定めるところにより、その氏名その他必要な事項を市に通知しなければならない。これらの者を変更したときも、同様とする。
2 前項の業務担当者は、法令等により必要な場合は、適切な資格を有するものを配置するものとする。
第9 条 事業者は、維持管理業務計画書に記載のスケジュールに従い、第3項の規定による場合を除き、本業務を実施するために必要となる一切の許認可の取得及び届出、その他の手続きを、自己の責任及び費用において行わなければならない。
2 市は、事業者が市に対して協力を求めた場合、前項に定める事業者の許認可の取得及び届出のために必要な協力を行うものとする。
3 市が本業務に関連して許認可の取得又は届出等、手続を行う必要がある場合であって、市が事業者に対して協力を求めた場合、事業者は、市による許認可の取得及び届出等に必要な資料の提出等について協力するものとする。
4 事業者は、市が請求したときには、直ちに許認可等に関する書類の写しを市に提出するものとする。
第 10 条 事業者は、募集提案関連書類に基づき、本業務期間中、毎月5 営業日目ま でに当該月の前月の業務に係る業務報告書( 第2 項に規定する事故等が発生し、 又は苦情、要望等があった場合の顛末書を含む。以下「 月次報告書」という。) を 市及び本校に提出しなければならない。 この場合、必要に応じて各種記録、図面、法定の各種届出、許認可証、設備管理台帳等を添付するものとする。
2 事業者は、本業務期間中、本業務に関して緊急の対応が必要な事故、事件等のト ラブルが発生した場合、又は利用者等からの苦情、要望等があった場合には、速 やかに当該事故等の内容、それに対する対応策及び当該事故等に関する状況を記 載した業務報告書( 以下「随時報告書」という。) を市に提出しなければならない。
3 事業者は、本業務期間中、毎事業年度の業務年報( 以下「年次報告書」という。)を作成し、毎事業年度の最終日から起算して5 営業日目までに市及び本校に提出 しなければならない。
4 事業者は、本業務期間中、募集提案関連書類との整合確認結果報告書( 以下「要求水準等確認報告書」という。) を3 月、6 月、9 月及び 12 月末日を締切とし、翌月7 営業日目までに市に提出しなければならない。
5 前項までの書類の控えは、本業務期間中、事業者により保管を行うものとし、市の求めに応じて速やかに提出できるように管理するものとする。
第 11 条 市及び事業者は、本業務の開始が、予定日よりも遅延した場合、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるところにより責任を負うものとする。
(1) 市の責めに帰すべき事由による場合、遅延日数に応じて、 事業者が実際に負担した追加的経費の額から事業者が出費を免れた経費の額を控除して得られる金額及び当該額に係る消費税等相当額の合計額を市が事業者に対して支払うこと。
(2) 事業者の責めに帰すべき事由による場合、本業務期間の初年度の委託料の年額について、遅延日数に応じて、契約日における政府契約の支払遅延防止等に関する法律( 昭和 24 年法律第 256 号) 第 8 条第 1 項の規定に基づき財務大臣が決定した率( 以下「支払遅延防止法の率」という。) による金額を日割り計算した遅延損害金を事業者が市に対して支払うこと。ただし、市が被った合理的な範囲の損害のうち、遅延損害金により回復されない部分があるときは、市は、事業者に対して、当該部分について損害賠償の請求を行うことができるものとする。
(3) 不可抗力又は法令変更等による場合、遅延日数に応じて、事業者が実際に負担した追加的経費の額から事業者が出費を免れた経費の額を控除して得られる金額及び当該額に係る消費税等相当額の合計額を市が事業者に対して支払うこと。
2 市が事業者に対し本業務開始に係る遅延期間につき支払うべき金額は、前項に規定する金額に限られ、別途委託料の支払いは行わないものとする。
第 12 条 事業者は、本業務に関して必要な近隣対応及び対策を自己の費用及び責任で実施しなければならない。
2 市は、事業者からの要請がある場合、前項に規定する事業者による近隣対応及び対策に対し必要な協力を行うものとする。
第 13 条 事業者は、本業務期間中、募集提案関連書類に基づき、本施設の予防保全に努めるとともに、本施設の修繕を行うものとする。
2 事業者は、本業務期間中において、事業者が提案した長期修繕計画に基づき、市と協議の上、市が必要と判断したものについて、長期修繕計画に定める修繕費の範囲内で修繕を行うものとする。
3 前項の他、要求水準書に基づき、経常修繕を行うものとする。
4 事業者は、必要に応じ、本条に規定する設備更新及び改良を完成図書に反映し、かつ、使用した設計図書等を市に提出しなければならない。
第 14 条 市は、自己の費用で本業務の状況を確認し、事業者による本業務が募集提案関連書類及び維持管理業務仕様書( 以下「要求サービス水準」という。) に適合しているかを確認するために、次のとおりモニタリングを実施する。ただし、事業者に発生する費用は、事業者が負担するものとする。
(1) 定期モニタリング
市が、事業者から提出される月次報告書及び年次報告書( 以下、「通常報告 書等」という。) 並びに要求水準確認書を確認するほか、現地巡回、業務監視、事業者への説明要求等により業務遂行状況を把握し、通常報告書等の記載事項 の事実の検証を行う。
(2) 随時モニタリング
市が必要と認めたときに事業者に提出を求める随時報告書を確認するほか、前号と同様の内容のモニタリングを随時行う。
2 市は、前項のモニタリングの実施の際に、事業者に事前に通知することにより、本業務の状況について、説明及び立会いを要求することができるものとし、事業者は、市からのその要求に対し最大限協力するものとする。
3 市は、第1 項に規定するモニタリングの結果に基づき、事業者による業務の実施状況の良否を判断し、この判断結果を通常報告書等又は随時報告書を受領した日から起算して 10 営業日目までに事業者に通知するものとする。
4 市は、第1 項のモニタリングの結果、事業者による業務の実施状況について、本施設の全部若しくは一部が本来有すべき機能にて利用できない状況にあると認められる場合又は要求サービス水準に適合していないと認められる場合には、事業
者に対し別紙4 に記載する「モニタリング及びペナルティの考え方」に基づき、ペナルティを課すことができるものとする。
第 15 条 市及び事業者は、市が事業者に対して本業務の内容の変更を請求した場合、協議により当該変更の当否を決定するものとする。この場合において、当該協議 が不調に終わったときは、市が、当該変更の当否を決定するものとし、事業者は、これに従わなければならない。
2 市及び事業者は、事業者が不可抗力、法令変更等又は事業者の責めに帰すことのできない事由により、市に対して本業務の内容の変更を請求した場合、協議により当該変更の当否を決定するものとする。この場合において、当該協議が不調に終わったときは、市が、当該変更の当否を決定するものとし、事業者は、これに従わなければならない。
3 前2 項に規定する業務内容の変更により業務に係る費用が増減する場合、市及び事業者は、協議により合理的な範囲内で当該費用の増減分及び当該額に係る消費税等相当額の合計額を委託料から変更することができるものとする。この場合において、当該協議が不調に終わり、市の責めに帰すべき事由による業務内容の変更に起因して本業務に係る費用が増加するときは、市は当該増加費用及び当該額に係る消費税等相当額の合計額を負担するものとし、減少するときは委託料の減額を行ったうえで、当該減少のために事業者に生じた合理的な損害を市は負担する( 但し、事業者に生じた逸失利益の賠償は行わない)。事業者の責めに帰すべき事由により本業務に関して事業者に生じた増加費用又は損害は事業者が負担し、不可抗力又は法令変更等により生じた当該増加費用又は損害の負担は、第 19 条
( 不可抗力への対応) 又は第 20 条( 法令変更への対応) の定めに従うものとする。
第 16 条 市は、必要があると認める場合、事業者に対し本業務の全部又は一部を一時中止させることができる。
2 前項の場合において、市が、必要があると認めるときは、本業務の内容を変更することができる。市は、事業者の責めに帰すべき事由による場合を除き、本業務の一時中止に伴う増加費用及び事業者に生じた損害額並びに当該額に係る消費税等相当額の合計額を負担するものとする。但し、不可抗力又は法令変更により生じた当該増加費用又は損害の負担は、第 19 条( 不可抗力への対応) 又は第 20 条
( 法令変更への対応) の定めに従うものとする。
第 17 条 事業者は、本業務に関し、事業者の責めに帰すべき事由により、市又は第三者に損害を与えた場合、市又は第三者が被った損害を賠償するものとする。
第 18 条 事業者は、前条に定める損害賠償に係る事業者の負担に備えるため、本業務期間中、別紙2 に記載する「維持管理業務期間中の保険」のうち、本業務期間中の第三者賠償責任保険又はこれに相当する保険に加入する等、自己の費用で適切な損害賠償保険に加入しなければならない。
2 第6 条( 第三者への委託) 第1 項の規定により本業務を第三者に委託する場合は、事業者が当該委託に係る事業者をして適切な損害賠償保険に加入、又は当該事業 者を当該保険に加入させなければならない。
3 事業者は、前2 項に規定する保険に係る契約書及び保険証書の写しを当該保険の契約締結後、速やかに市に提出しなければならない。
4 事業者は、第1 項に係る保険金請求権について、本事業のために融資を行う銀行その他の金融機関( 以下「金融機関等」という。) のために、事前に市の承諾を得た上で質権等の担保権を設定する場合を除き、担保権を設定してはならない。
第 19 条 事業者は、不可抗力により、この契約に従った業務の全部若しくは一部の履行ができなくなったとき若しくは履行ができなくなると予想されるとき又は費用が増加したとき若しくは費用が増加すると予想されるときは、事業者は、速やかに、その内容及び理由を市に通知しなければならない。市及び事業者は、不可抗力により履行できなくなった義務を免れるものとする。この場合において、市又は事業者は、相手方に生じる損害を最小限に抑えるよう努力しなければならない。
2 市は、前項の規定による通知を受領したときは、直ちに調査を行い、当該通知の内容が事実と合致しているか否かについて確認した上で、当該状況に対応するために、速やかにこの契約及び設計図書等の変更並びに修繕及び必要な追加費用等の負担( 以下「対応策等」という。) について、事業者と協議するものとする。
3 前項の協議にかかわらず、協議を開始した日から 14 日以内に対応策等についての合意が成立しない場合には、市は、対応策等を決定して事業者に通知するものとし、事業者は、これに従わなければならない。
4 前項により市が決定した対応策等の費用負担は次の各号のとおりとする。
(1) 当該費用のうち、第三者による損害賠償、保険填補又は政府による支援等によ り填補されなかった費用のうち、別紙3 に記載する「委託料の支払方法」のうち、各事業年度の「維持管理費」に相当する金額及び当該額に係る消費税等相当額の 合計額の 100 分の 1 相当額に至るまでの費用は、事業者が負担するものとし、 残額を市の負担とすること。この場合において、同一事業年度内に数回にわたる 負担が必要となったときには、事業者は、当該費用のうち、第三者による損害賠 償、保険又は政府による支援等により填補されなかった費用の当該事業年度の累 計額のうち、別紙3 に記載する「委託料の支払方法」のうち、当該事業年度の委 託料に相当する金額及び当該額に係る消費税等相当額の合計額の 1 0 0 分の 1 相 当額に至るまでの費用を負担すること。
(2) 前号の規定にかかわらず、事業者が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより当該費用が発生した場合及び事業者が付保義務のある保険の購入又は維持を怠ったことにより当該費用が保険により填補されない場合は、当該費用全額を事業者が負担しなければならない。
5 市及び事業者は協力して、第2 項による対応策等が決定されるまでの間、不可抗力による本事業への影響を早期に除去し、損害を最小限に抑えるよう、適切な対応を行わなければならない。
第 20 条 市又は事業者は、この契約の締結後に法令等変更により、この契約に従った業務の全部若しくは一部の履行ができなくなったとき若しくは履行ができなくなると予想されるとき又は費用が増加したとき若しくは費用が増加すると予想されるときは、 速やかに、 その内容及び理由を相手方に通知( 以下本条及び次条
( 法令変更を受けての協議) において「履行不能通知」という。) し、当該債務が法令変更により履行不能であるとの相手方の確認を得るものとする。当該履行不能通知を受けた相手方は、速やかに確認結果を通知( 以下本条において「履行不能確認通知」という。) するものとする。
2 前項の履行不能通知を行った者は、通知を発した日以降、この契約等に基づく義務を履行することが法令等に違反する限度においてこの契約等に基づく履行期日における履行義務を免れ、同時に当該義務に対応する委託料支払請求権も消滅するものとする。ただし、市及び事業者は、法令変更により相手方に発生する追加費用及び損害を最小限にするよう努力しなければならない。
3 事業者が法令変更により業務の一部を実施できなかった場合又は法令変更により業務の一部を実施する必要がなくなった場合、市は事業者が当該業務を実施できなかったこと等により免れた費用について、当該業務への委託料から減額することができる。
第 21 条 発市又は事業者は、前条の規定による履行不能通知を受けた場合は、当該 法令変更に対応するために、速やかにこの契約等の変更並びに追加費用及び損害 の負担を含む対応方法について協議するものとする。かかる協議にもかかわらず、変更された法令等の公布日から 3 0 日以内に合意が成立しない場合は、市が法令変 更に対する対応方法を事業者に対して通知し、事業者はこれに従い本事業を継続 するものとする。この場合に事業者に生じた合理的な範囲の追加費用及び損害の 負担割合は、次によるものとする。
( 1) 本事業に直接関わる法制度の新設、変更等( 許認可・公的支援制度の新設、変更及び消費税制度の変更等を含む。) で事業者の費用に影響があるものは市が 1 0 0 %
( 2) 前号に該当しない営利法人一般に適用される税制その他の法令等の変更は事業者が 100 %
2 前項の規定にもかかわらず、この契約の締結後における法令変更により、市が本事業の継続が困難と判断した場合( 法令変更によりこの契約等の履行のために多大な費用を要すると判断した場合を含む。)、市は、事業者に対して書面により通知した上でこの契約を解除することができる。この場合、 事業者に生じた合理的な範囲の追加費用及び損害の負担割合は、前項各号によるものとする。
第 22 条 市は、事業者がこの契約に従い提供するサービスを市が購入する対価として、別紙3 に記載する「委託料の支払方法」に従い、事業者に対して委託料を支払うものとする。
2 市による委託料の構成、支払金額、支払スケジュール及び支払方法は、別紙3 に記載する「委託料の支払方法」に定めるとおりとする。
第 23 条 委託料の改定方法は、別紙5 に記載する「委託料の改定方法」のとおりとする。
第 24 条 市は、事業者が提供するサービスが、第 14 条( モニタリング) 第1 項に規定する本業務に対するモニタリングの結果、要求サービス水準に適合しない業 務( 以下「不適合業務」という。) として認められ、市から事業者に対して改善勧 告がなされたにもかかわらず、改善のために相当な期間経過後も改善がなされな かった場合には、別紙4 に記載する「モニタリング及びペナルティの考え方」に 基づき、本業務に係る該当する業務の委託料を減額することができるものとする。
第 25 条 市は、事業者から提出された通常報告書等又は市への支払請求書等に虚偽の記載があること、若しくはモニタリングに際して事業者の行う説明の重要な点において真実との不一致があること( 以下「不実等」という。) が判明した場合には、当該不実等がなければ市が本来支払う必要のない本業務の委託料の相当額について、委託料の支払いを行わないものとする。
2 事業者は、前項の不実等により受領した過払いの委託料の相当額又は不実等がなければ事業者が減額し得た委託料の相当額に、当該不実等が行われた日からの日数に応じて、支払遅延防止法の率による金額を日割り計算した遅延損害金を付して市に返還しなければならない。
第 26 条 市は、次の各号に掲げる事項のいずれかに該当する場合、事業者に対し書面で通知することにより、別紙4 に記載する「モニタリング及びペナルティの考え方」に基づき、この契約を解除することができるものとする。
(1) 事業者が提供するサービスが、第 14 条( モニタリング) 第 1 項に規定する本 業務に対するモニタリングの結果、第 24 条( 委託料の減額) に規定する不適合 業務として認められ、別紙4 に記載する「モニタリング及びペナルティの考え方」に基づき、市から事業者に対して改善勧告がなされたにもかかわらず、改善のた めに相当な期間経過後も改善がなされず、かつ、当該不適合な状態により本事業 の目的の達成が不可能であると認められたとき。
(2) 事業者が提供するサービスが、第 14 条( モニタリング) 第 1 項に規定する本業務に対するモニタリングの結果、事業者の責めに帰すべき事由により、連続して 30 日以上又は1 年間のうち 100 日以上、要求サービス水準を満たしていないと認められる状況が存在したとき。
2 市は、次の各号に掲げる事項のいずれかに該当する場合、事業者に通知することにより、この契約を解除して終了させることができるものとする。
( 1 ) 本施設が利用できない等、事業者による本事業の放棄と認められる状況が、 7
日以上継続したとき。
(2) 事業者が、破産、会社更生、民事再生、特別清算及び今後制定される倒産に関する法律に基づく手続その他これらに類する法的倒産手続について、事業者の取締役会等でその申立てを決議したとき又は事業者の取締役等を含む第三者によってその申立てがなされたとき。
(3) 事業者が支払不能又は支払停止となったとき。
(4) 事業者が故意又は過失により、通常報告書等及び随時報告書、財務書類、請求書等に著しい虚偽記載を行ったとき。
(5) 事業者の責めに帰すべき事由により、この契約の履行が困難になったとき。
(6) 前各号に定めるほか、事業者がこの契約に違反し、事業者の責めに帰すべき事由により、本事業の目的の達成が不可能であると認められたとき。
3 この契約が、前 2 項の規定により解除され終了した場合は、市及び事業者は、この契約終了の時期の区分に応じて、次の各号に掲げる処理に従うものとする。
(1) 事業者は、市に対し、本業務の当該事業年度の委託料の 12 分の 3 に相当する金額の違約金を支払うこと。なお、当該違約金の支払いは、市の事業者に対する損害賠償請求を妨げるものではない。
(2) 事業者は、本施設に設置された事業者が所有する機器等について、市が買い取 るものを除き、自己の費用で速やかに撤去すること。この場合において、市によ る買い取りの対象となる機器等について、修繕が必要であると認められるときは、事業者は、当該修繕に必要な手配を行い、当該修繕費用及び当該額に係る消費税 等相当額の合計額を別途負担すること。
第 27 条 この契約の有効期間は、この契約締結日から令和 25 年3 月 31 日までとする。ただし、事業期間終了日経過時において未履行である市又は事業者のこの契約上の義務及びそれに起因して事業期間終了日の経過後に発生した義務は、その履行が完了するまで法的拘束力を有するものとする。
第 28 条 事業者は、この契約終了に当たり、市が継続的に維持管理業務を行うことができるように、本業務に係る必要事項を市に説明し、事業者が使用した本業務に関する操作要領、申し送り事項その他の関係資料を市に提供する等、本業務の引き継ぎに必要な協力を行わなければならない。
第 29 条 市及び事業者は、互いに本事業に関して知り得た相手方の秘密及び事業者が本事業の実施を通じて知り得た情報を第三者に漏らしてはならず、かつ、この契約の履行以外の目的に使用してはならない。ただし、市及び事業者が認めた場合、若しくは市又は事業者が、法令等又は監督官庁からの要請に基づき開示する場合は、この限りでない。
第 30 条 この契約は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈される。
第 31 条 この契約に起因する紛争に関する訴訟については、宇都宮地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第 32 条 この契約に定めのない事項及びこの契約の解釈に関して疑義が生じた場合には、市及び事業者が誠実に協議の上、これを決定するものとする。
1 本業務着手前( 年度初め含む)
書類名 | 内容 | 提出時期 |
維持管理業務仕様書 | 業務範囲、実施内容、実施方法 並びに市及び本校による履行確 認手続等 | 4 か 月 前 か ら 協 議 開 始 の上、本業務開始の1ヶ月前まで |
長期修繕( 保全) 計画書 | 建築物、建築設備及び外構につ い て 、 要 求 性 能 及 び 機 能 を 保ち、かつ劣化に伴う機能低下を 防止するために必要な経常修繕 及び計画修繕 劣化状況等を踏まえ毎年度更新 | 初年度:本業務開始の1ヶ月前まで 以降:実施事業年度の前年度の2 月末日まで |
維持管理業務計画書 | 実施体制、実施工程、具体的な 取組み、その他必要な項目 提案事項があれば協議の上、翌 年度計画書に反映 | 初年度:本施設引渡し日の 1 ヶ月前まで 以降:実施事業年度の前年度の2 月末日まで |
2 本業務期間中
書類名 | 内容 | 提出時期 |
月次報告書 | 事故や苦情対応等含む業務報告 | 翌月5 営業日目まで |
年次報告書 | 月次・随時をまとめ、業務実施 結果を分析及び評価 | 年度末締翌月5 営業日目まで |
随時報告書 | 緊急対応等の報告 | 随時 |
要求水準等確認報告書 | 募集提案関連書類との整合確認 | 3 月、 6 月、 9 月及び 12 月末日締、翌月7営業日目まで |
提案書 | 業務の実施結果の分析及び評価 を基にした各種提案 | 随時 |
※ 修繕又は更新を行った場合は、変更を反映した設計図及び完成図等の書面を提出すること
3 本業務終了時
・建物及び建物設備に係る操作要領他、市が管理する上で必要となる各種資料
事業者は、本業務期間中、下記に記載する保険に加入する、又は維持管理業務の受託者に加入させなければならない。
1 維持管理業務契約履行保証保険
主な担保リスク: 維持管理業務受託者の契約不履行に基づく契約解除違約金保 険 契 約 者: 事業者
被 保 険 者:市
2 維持管理業務業者賠償責任保険
主な担保リスク: 施設の維持管理業務の遂行に起因して発生した第三者賠償責任損害及び訴訟費用等管理財物に対する賠償も担保
保 険 契 約 者: 事業者被 保 険 者: 事業者
※ 保険名称は一般的な名称であり、保険会社によって異なる名称となることもある。
※ 上記以外の保険については、事業者の提案により、市と協議の上、決定するものとする。
1 対価の考え方
( 1 ) サービス及び当該サービスへの対価の一体不可分性
本事業は、募集要項等に定める事業範囲に係るすべてのサービスを事業者の責任で一体として提供するものであるため、市は、提供されるサービスを一体のものとして購入し、その対価( 以下「委託料」という。) も一体のものとして支払う。
( 2 ) 事業者の債務及び債権( 支払請求権) の一体不可分性
本事業では、事業者の債務( サービスの提供) が一体不可分であるため、市に対する債権( 支払請求権) も一体不可分のものとみなす。なお、事業者の会計上の処理については、関係法令に従い処理すること。
( 3 ) 委託料の支払方法
市は、委託料として、維持管理業務費を、毎年度毎に、2 による条件で、事業者の指定する口座に振込により支払うものとする。
2 支払条件
事業者は毎年度末に、別紙4 記載の、当該年度の年次報告書並びに要求水準確認報告書を市に提出する。
市は、当該年度の年次報告書並びに要求水準確認報告書を確認の上、別紙
4による減額がない場合は次のスケジュールにより支払う。
■ 維持管理業務委託料の金額及び支払スケジュール( 円)
締日 | 支払日 | 維持管理費 | 消費税 | 税込合計 |
令和 11 年3 月末 | 令和 11 年4 月末 | |||
令和 12 年3 月末 | 令和 12 年4 月末 | |||
令和 13 年3 月末 | 令和 13 年4 月末 | |||
令和 14 年3 月末 | 令和 14 年4 月末 | |||
令和 15 年3 月末 | 令和 15 年4 月末 | |||
令和 16 年3 月末 | 令和 16 年4 月末 | |||
令和 17 年3 月末 | 令和 17 年4 月末 | |||
令和 18 年3 月末 | 令和 18 年4 月末 | |||
令和 19 年3 月末 | 令和 19 年4 月末 | |||
令和 20 年3 月末 | 令和 20 年4 月末 | |||
令和 21 年3 月末 | 令和 21 年4 月末 | |||
令和 22 年3 月末 | 令和 22 年4 月末 | |||
令和 23 年3 月末 | 令和 23 年4 月末 | |||
令和 24 年3 月末 | 令和 24 年4 月末 | |||
令和 25 年3 月末 | 令和 25 年4 月末 | |||
事業期間合計 |
※ 上記委託料の改定は、第 23 条及び別紙5に基づき行われるものとする。
※ 上記委託料とは別に、毎事業年度ごとに金 1 , 5 1 5 千円也( 税込) を修繕費として支払う。執行残額が生じた場合は、事業終了時に市へ返還するものとする。
1 モニタリングの基本的考え方
市は、市が支払う維持管理業務委託料に対して事業者が実施する業務が適切に遂行されているか確認することを目的として、モニタリングを行う。
(1) 維持管理業務に関するモニタリング
①モニタリングの方法
市と事業者は、事業者が提供するサービスに対し、以下のモニタリングを実施する。
■モニタリングの方法
種類 | 市の行う業務 | 事業者の行う業務 |
定期モニタリング | ・市は、事業者が提出する維持管理業務に係る月次及び年次報告書並びに要求水準等確認報告書に基づき、定期モニタリングを行う。 ・市は、定期モニタリングとして、事業者が作成し提出した各報告書等の内容を確認するとともに、施設を巡回するなどして、予め協議のうえ定めたモニタリング項目に従って、各業務の遂行状況を確認・評価する。 | ・維持管理業務については月 1 回及び年 1 回の業務報告書並びに四半期に1 回の要求水準等確認報告書を作成し、市に提出する。 ・事業者は、市のモニタリングに際し、 最大限 の協力を行う。 |
・市及び事業者が出席する連絡会を開催し、定期モニタリングの結果報告を行うとともに、職員等からの苦情等の発生の原因についての検討及び意見交換等を行う。 | ||
随時モニタリング | ・市は、維持管理業務期間中、必要と認められるとき( 職員等からのクレームがあった時や業務改善勧告を行った場合の確認、 緊急時等) は、随時モニタリングを実施する。 ・随時モニタリングにおいては、施設巡回、 業務監視、事業者に対する説明要求及び立会い等を行い、 事業者の業務実施状況を確認す る。 | ・事業者は、左記の事項の説明及び確認の実施につき市に対して最大限の協力を行う。 |
②要求水準を満たしていない場合の措置
市は、モニタリングの結果、維持管理業務が、要求水準を満たしていないと判断した場合は、以下の措置を行う。
ア 要求水準未達の基準
要求水準を満たしていない場合とは、次に示す状態と同等の事態をいう。
・職員、児童、その他関係者に重大な支障が生じるような場合( 以下「重大な事象」という。)。
・職員、児童、その他関係者が明らかに利便性を欠く場合( 以下「重大な事象以外の事象」という。)。
■事象の例
①重大な事象 | ②重大な事象以外の事象 |
・故意に市との連絡を行わない ・市の指示に従わない ・個人情報の漏洩 ・施設の全部又は事業の全部が利用できない ・維持管理業務の不履行等を起因とした職員、生徒の安全性を脅かすような重大な影響を及ぼす事態の発生 ( 設備の落下など保守管理が不十分なことに起因する事故など) ・維持管理業務の故意による放棄( 水準未達状態の長期間に渡る放置等) ・不衛生状態の放置 等 | ・市や関係者への対応の不備 ・報告の不備 ・関係者への連絡不備 ・施設の一部又は事業の一部が利用できない ・維持管理業務の怠慢 ・維持管理業務計画の不備 等 |
イ 改善要求及び改善勧告等
( ア ) 改善要求
市は、維持管理業務が要求水準を満たしていないと確認された場合には、 事業者に直ちに適切な是正措置を行うよう改善要求する。事業者は、定めら れた期限内に速やかに要求水準を満たしていない状態を改善・復旧すること。
( イ ) 改善勧告
( ア ) の改善・復旧が速やかになされない場合には、改善勧告を行い事業者に業務改善計画書の提出を求める。事業者は、定められた期限内に改善策、改善期限等を記載した業務改善計画書を提出すること。市は、計画書の内容により要求水準を満たしていない状態を改善・復旧できると判断される場合には、事業者に対し改善計画に沿った改善を命じる。
一方、計画が不十分と判断される場合には、業務改善計画書の変更、再提出を求めることができる。
( ウ ) 改善措置の確認
事業者は、市の承諾を得た業務改善計画書に基づき、直ちに改善措置を実施し、市へ報告する。
市は、改善期限到来後も、改善・復旧が確認できない場合は、再度改善要求を行うことができる。
ウ 維持管理業務委託料の減額
( ア ) 減額の対象となる事態
事業者に対して改善要求を行なったにもかかわらず、改善期限内に速やかな改善・復旧がなされない場合、市は事業者に対して改善勧告を行うと同時に減額ポイントを計上し、維持管理業務委託料に反映させる。
なお、重大な事象については、直ちに減額ポイントを計上するものとする。事業者は、必要に応じ減額の対象となった業務について、市に対し説明を
行うことができるほか、減額について異議がある場合には、申立てを行うことができるものとする。
( イ ) 減額ポイント
市は、定期モニタリング、随時モニタリングの結果に基づき、減額ポイントを計上する。減額ポイントは次のとおりとする。
事態 | 減額ポイント | |
重大な事象 | 人命や安全性に関する事柄 個人情報の漏洩に関する事柄 | 100 ポイント |
上記以外の事柄 | 20 ポイント | |
重大な事象以外の事象 | 1ポイント |
減額ポイントは、モニタリング実施計画書において規定する各モニタリング項目に対して、計上される。
( ウ ) 減額ポイントを加算しない場合
以下の a 又は b に該当する場合には、減額ポイントを加算しない。
a. やむを得ないと市が認める原因により減額の対象となる事態が生じた場合で、かつ事前に市に連絡があった場合
b. 明らかに事業者の責めによらない原因によって減額の対象となる事態が生じた場合
( エ ) 減額ポイントの支払い額への反映
市は、モニタリングが終了し、減額ポイントを付与する場合には、事業者に減額ポイントを通知する。委託料の支払に際しては、次表に従って減額の対象となる維持管理業務委託料の2 分の1 相当額に対し、該当する減額の計算を行う。
市は、支払期である当該四半期に合計された減額ポイントを、当該期間のモニタリングにのみ用いるものとし、次の期間に持ち越さない。
ただし、同一の減額対象となる事態が継続して発生した場合には、減額措置の必要が無くなるまでの間、当該事項に対応した減額ポイントを累計し、維持管理業務委託料より減額を行う。
期間内減額ポイント合計 | ポイント毎の減額割合 |
1~ 4 | なし |
5~ 99 | 1ポイント× 0 . 5 % 減額 |
100 以上 | 一律 50 % 減額 |
③業務担当者の変更
市は、事業者に減額ポイントが付与される状態が同一原因に起因する同一事象で3 回継続し、再度の改善要求にもかかわらず改善期限内に業務の改善・
復旧を実現することができなかった場合、事業者と協議の上、最終の改善要求があった日から起算して6 か月以内に業務担当者を変更させることができる。
④ 契約の解約等
業務の事業者等の変更後も減額ポイントが付与される状態が継続した場合、本市はこの契約を解約することができる。
また、事業者が上記③ の事業者等の変更に応じない場合、その他事業者等の変更ができなかった場合であって、業務の改善が見られない場合も、市は直ちにこの契約を解約することができる。
市又は事業者は、維持管理業務の業務期間内で、日本国内における賃金水準又は物価水準の変動により委託料が不適当となったと認めたときは、相手方に対して委託料の改定を請求することができる。ただし、翌年度以降に委託料の支払いがある場合に限る。
委託料については、別紙3の金額を基に物価変動率を勘案して改定するものとする。
改定方法については 、「企業向けサービス 価格指数( 2015 年基準): 物価指標年報・日銀調査統計局」を用い、前回改定年度の前年8月から前回改定年度7月までの指数の平均値( 初回の改定時に対しては令和7年4月) と比較して 3 . 0 パーセント以上の差が生じた場合又は初回若しくは前回改定年度から累積で 3 . 0 パーセント以上の差が生じた場合に、表に定める指標に基づき、次年度分の委託料の改定を行う。ただし、企業向けサービス価格指数の消費税増税に伴う増加分については対象外とするとともに、企業向けサービス価格指数が著しく変動した場合は、厚生労働省の毎月勤労者統計調査の結果等も考慮し、市場価格の実態に合うよう、市及び事業者の協議によるものとする。
■ 改定に用いる指標
該当する業務の内訳 | 使用する指標 |
維持管理業務全般 | 「企業向けサービス価格指数」-建物サービス(物価指数 年報・日銀調査統計局) |