Contract

愛媛県男女共同参画センター指定管理者業務仕様書

本書は、「愛媛県男女共同参画センター指定管理者募集要項」と一体のものであり、愛媛県男女共同参画センター（以下「センター」という。）の管理運営業務を指定管理者が行うに当たり、愛媛県が指定管理者に要求する管理運営の業務内容及びその基準等を示すものである。

第１ センターの基本方針等

１ センターの目的、機能

男女共同参画社会づくりに関する意識啓発、女性の社会活動の促進等を行うことにより、女性の地位向上と社会参加の促進を図り、もって男女共同参画社会づくりに寄与する。

このため、センターは、愛媛県の男女共同参画社会づくりのための中核的な機能を担う拠点施設として、次の目的と機能を有する。

(1) 設置目的

女性の社会参加の促進、能力の開発等を通じて男女共同参画の推進を図るため、各種の研修、相談等を行い、及び各種の行事又は集会に必要な施設を提供するとともに、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律（平成13年法律第31号）に規定する配偶者暴力相談支援センターとして、被害者に関する各般の問題についての相談、必要な指導及び情報の提供その他の援助を行う。

(2) 機能

① 各種の研修及び相談並びに学習の機会の提供

② 情報の収集及び発信

③ 女性の文化活動、地域活動等への援助

④ 各種の行事又は集会に必要な施設の提供

⑤ 配偶者暴力相談支援センターとしての業務（相談、指導及び情報の提供その他の援助）

２ 管理運営に関する基本的事項

(1) 管理運営に係る基本理念

指定管理者制度は、従来の公の施設の管理委託制度とは異なり、指定管理者が施設の管理権限と責任を有し、施設の管理を代行する制度である。このため、指定管理者は、自らの責任と判断によって、施設の適正な管理を確保しつつ、住民サービスの向上を図っていく必要があるが、特に、センターの指定管理者は、次の各項目に留意して管理運営を実施しなければならない。

また、愛媛県は施設の設置者として、必要に応じて指定管理者に対して指示等を行うものとする。

① センターの目的、機能及び法的位置付けに基づいた管理運営を行うこと。

② 公の施設であることを常に念頭に置いて、利用者への奉仕及びxxなサービスの提供に努め、特定の団体等に有利あるいは不利になる運営をしないこと。

③ 事業計画書等に基づき、利用者が快適に施設を利用できるよう適正な管理運営を行うとともに、効率的かつ効果的な管理運営を行い、適正な収入の確保と経費の縮減に努めること。

④ センターが最大限有効活用されるよう利用促進に努めるとともに、利用者の意見を管理運営に反映させ、利用者の満足度を高めていくこと。

⑤ 館内での利用者の安全に配慮し、事故防止に努めること。

⑥ 複合施設である愛媛県消費生活センター（以下「消費生活センター」という。）との連携を図ること。

⑦ 愛媛県と密接に連携を図りながら管理運営を行うとともに、愛媛県の施策に対し積極的に協力するよう努めること。

(2) 関係規定の遵守

指定管理者は、センターの管理運営を行う上では、次に掲げるものをはじめ、関係する規定を遵守しなければならない。

① 地方自治法（昭和22年法律第67号）

② 男女共同参画社会基本法（平成11年法律第78号）

③ 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律（平成13年法律第31号）

④ 愛媛xxの施設の設置及び管理に関する条例（昭和39年愛媛県条例第２号）

⑤ 愛媛県男女共同参画センター管理条例（平成17年愛媛県条例第49号。以下「管理条例」という。）

⑥ 愛媛県男女共同参画推進条例（平成14年愛媛県条例第10号。以下「推進条例」という。）

⑦ 個人情報の保護に関する法律（平成15年法律第57号）

⑧ 愛媛県情報公開条例（平成10年愛媛県条例第27号）

⑨ 愛媛xxx手続条例（平成７年愛媛県条例第48号）

(3) 管理運営を行うに当たっての留意事項

指定管理者は、管理運営を行うに当たり、特に、次の点に留意しなければならない。

① 事故の予防及び緊急時の対応

ア 指定管理者は、施設内での事故の予防対策や発生時の対処、災害等緊急時の利用者の避難、誘導、安全確保、必要な通報等についての対応計画（安全管理マニュアル等）を作成し、事故の未然防止に万全を期すとともに、緊急事態の発生時には的確に対応すること。

イ センターの利用者等の急な病気、けが等に対応できるよう、近隣の医療機関等と連携し、緊急時には的確な対応を行うこと。

ウ 指定管理者は、施設内での火災、犯罪、疾病、食中毒等の防止に努めるとともに、発生時には的確に対応すること。

エ 災害などにより、愛媛県又は施設所在市町がセンターを避難所、広域防災拠

点等として使用する必要があると認めるときは、その指示に従うこと。ただし、大規模災害が発生した場合における初動の対応（来館者等の安全確保、避難誘

導、自主避難者への対応等）については、愛媛県及び施設所在市町と密接に連携を取りながら、原則として、指定管理者が自主的に行うこと。

オ 大規模災害等の不可抗力の発生に起因して、指定管理者にあらかじめ定められた管理業務に係る経費以外の負担が発生した場合、指定管理者は、その内容及び程度の詳細を記載した書面をもって愛媛県に報告すること。

② 管理運営規程の作成

指定管理者は、あらかじめ、センターの管理運営に必要な規程を定め、愛媛県に報告すること。

③ 帳簿の記帳

指定管理者は、センターの管理運営に係る収入及び支出の状況について、適切

に帳簿に記帳するとともに、当該収入及び支出に係る帳簿及び証拠書類については、次年度の４月１日から起算して帳簿については10年間、証拠書類については

５年間保存すること。

また、これらの関係書類について、愛媛県が閲覧を求めた場合は、これに応じること。

④ 省エネルギーに努めるとともに廃棄物の発生を抑制し、環境に配慮した管理を行うこと。

⑤ 喫煙対策

屋内は、原則として禁煙とすること。また、屋外でもできる限り喫煙場所を限定し、喫煙場所以外での喫煙は固く禁ずること。

⑥ その他

ア バリアフリー化を心掛け、備品の配置や動線の設定、掲示等に配慮すること。イ 指定管理者は、業務を実施するために必要な官公署の免許、許可、認定等を

受けていること。また、個々の業務について再委託を行う場合には、当該業務

について当該再委託先が、それぞれ上記免許、許可、認定等を受けていること。ウ センターの運営管理に従事する職員は、名札を着用するなど、常に利用者に

施設職員と分かるようにすること。

第２ 利用時間及び休館日（管理条例第４条及び第５条）

１ 利用時間及び休館日

(1) 利用時間

午前９時から午後５時まで（管理条例別表に掲げる施設においては、午前９時から午後９時まで）

(2) 休館日

① 月曜日（ただし、月曜日が国民の祝日に関する法律（昭和23年法律第 178号）第３条に規定する休日（以下「休日」という。）に当たるときは、その翌日）

② 休日

③ １月１日から３日まで及び12月29日から31日まで（休日を除く。）

２ 利用時間及び休館日の変更

指定管理者は、特に必要があると認めるときは、あらかじめ知事の承認を得て、利用時間及び休館日を変更することができる。

また、指定管理者は、特に必要があると認めるときは、臨時に休館し、又は休館日にセンターを利用させることができる。

第３ 指定管理者が業務を行う区域

別添図面におけるセンターの区域とする。（消費生活センターの専有部分を除く。）

第４ 指定管理者が行う業務の範囲

１ 事業の実施に関する業務

(1) 研修業務

(2) 相談業務（配偶者暴力相談支援センター業務を含む）

(3) 情報の収集、発信業務

(4) 女性の文化活動、地域活動等への援助

(5) その他の業務

２ 施設等の維持管理に関する業務

(1) 保守点検業務

(2) 建築物環境衛生管理業務

(3) 清掃業務

(4) 植栽管理業務

(5) 保安警備業務

(6) 備品管理業務

(7) その他の業務

３ 管理運営業務

(1) 事業計画書等の作成

(2) 事業報告書の作成

(3) 施設等利用許可業務

(4) 利用促進業務

(5) 事業評価業務

(6) 関係機関との連絡調整

(7) 指定期間終了後の引継ぎ業務

４ その他センターの管理運営に必要な業務

第５ 事業の実施に関する業務の基準

指定管理者は、センターの施設等を利用し、次に掲げる事業を実施するものとする。なお、事業の実施に当たっては、各種の研修及び相談並びに学習の機会の提供に関

すること、情報の収集及び発信に関すること、女性の文化活動、地域活動等への援助 に関すること、各種の行事又は集会に必要な施設の提供に関すること等について充実・発展に努めること。

特に、男女共同参画の推進のため、事業参加者、施設利用者の拡大（男性も含む、幅広い年齢層にわたる、地域住民など）を図ること。

おって、業務の詳細は別記１に定めるとおりとする。

１ 研修業務

指定管理者は、男女共同参画社会づくりを目指した「第３次愛媛県男女共同参画計画」の趣旨に沿い、ジェンダー平等、女性に対する暴力の根絶、多様で柔軟な働き方の推進 など男女共同参画社会の形成につながる学びの場を提供するほか、困難な問題を抱える 女性への支援に関する研修等を実施する。

また、男女共同参画の推進に資する取組を行う地域、団体、企業等の交流の場や研修機会の提供など、情報発信や人材育成につながる事業を実施する。

なお、研修内容については、効果的な意識啓発につながるよう毎年度見直しを行い、多様化する男女共同参画に関する課題に応えるものにすること。

２ 相談業務

指定管理者は、女性に関する総合相談（女性相談員による一般相談）、男性相談（

男性相談員による一般相談）、専門相談（弁護士による法律相談及び臨床心理士による心理相談）及び配偶者暴力相談支援センターとしての被害者に対する各般の相談、被害者の心理を回復させるための医学的又は心理学的指導、その他の必要な指導を実施する。

３ 情報の収集、発信業務

指定管理者は、センターで保有する図書等の適正な管理、新刊図書等の購入等を行うとともに、男女共同参画推進に資するため、より積極的に各種調査の実施等による情報の収集及び発信業務を実施する。

４ 女性の文化活動、地域活動等への援助

指定管理者は、女性の文化活動、地域活動等について、必要な援助業務を行う。

５ その他の業務

指定管理者は、上記に掲げる事業のほか、推進条例の施行に伴い設置された苦情処理機関（男女共同参画推進委員）の運営に当たり、性差別による人権侵害等の苦情の申し出を処理する業務の一部を実施する。

６ 事業実施に関する留意事項

(1) 指定管理者が、センターの目的を達成するために必要な事業を行うために利用する場合は、施設等の利用料金を減免することができる。（管理条例第14条）

(2) 事業実施に当たっては、指定管理者は、事業参加者から指定管理者の定める料金を自己の収入として徴収することができるほか、愛媛県以外からの各種助成金、協賛金等を活用することができる。

(3) 指定管理者は、事業の実施状況を記録した業務日誌を作成するとともに、一定期間保管し、愛媛県の求めがあった時には、閲覧に供すること。

第６ 施設等の維持管理に関する業務の基準

指定管理者は、センターの施設等の機能と環境を良好に維持し、サービス提供が常に円滑に行われるように、施設等の日常点検、保守及び法定の環境測定等の保守管理業務を行うこと。なお、業務の詳細は、別記２に定めるとおりとする。

１ 保守点検業務

指定管理者は、附属設備等の安全の確保及び適切な管理運営のために、次に掲げる保守点検等の必要な処置を講じること。

(1) 附属設備の法定点検及び初期性能、機能保持のため、外観点検、機能点検、機器 動作特性試験、整備業務等を行うこと。特に、建築基準法（昭和25年法律第201号）第12条第２項の規定に基づく建築物の敷地及び構造に関する点検については３年以 内ごとに、同条第４項の規定に基づく建築物の建築設備及び防火設備に関する点検 については１年（防火設備については平成31年６月１日以降１年）以内ごとに、そ れぞれ１級建築士等に行わせること。

(2) 故障等の発生や短期間のうちに故障が発生すると見込まれる場合は、速やかに、その改善が図られるよう適切に対処すること。

２ 建築物環境衛生管理業務

(1) 指定管理者は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」（昭和45年法律第20号）に基づき、空気環境や水質等に関する検査測定を行い、その結果を愛媛県に報告すること。

(2) 検査測定結果が、同法施行令に定める建築物環境衛生管理基準を満たさない場合は、指定管理者は、愛媛県と協議し、その改善に努めること。

３ 清掃業務

指定管理者は、センターの施設等について、良好な衛生環境、美観の維持に心掛け、公共施設として快適な空間を保つために必要な清掃業務を実施すること。

４ 植栽管理業務

指定管理者は、センター内の植栽樹木等の維持管理にあたっては、美観又は衛生において良好な状態に保つため、施肥や薬剤散布、除草、潅水、刈込み、剪定などの必要な処置を講じること。

５ 保安警備業務

指定管理者は、センターの防犯、防火及び防災に万全を期し、利用者が安心して利用できる環境を確保した保安警備業務を実施するとともに、防火管理者を設置すること。

６ 備品管理業務

(1) 指定管理者は、愛媛県の所有する備品について、愛媛県会計規則（昭和45年愛媛県規則第18号）及び関係例規に基づき適切に管理すること。

(2) 指定管理者は、愛媛県の所有する備品について、利用に支障を来さないよう管理を行うとともに、不具合が生じた場合は、速やかに、その改善が図られるよう適切に対処すること。

(3) 指定管理者が指定期間中に購入した備品（愛媛県会計規則第 166条に規定する備品であって、指定管理者の故意・過失等により、破損等した愛媛県所有の備品を指定管理者が弁償する場合は除く。以下同じ。）の所有権は、指定管理者が有するものとするが、事前に愛媛県と指定管理者が協議の上、双方が合意したものについては、指定管理者が購入した備品を愛媛県の所有とし、指定管理者が管理する場合があること。

(4) 指定管理者は、備品管理簿を備え、新たに備品を取得した場合には、愛媛県に報告すること。

７ その他の業務

指定管理者は、施設の維持管理業務の実施状況を記録した業務日誌を作成するとともに、一定期間保管し、愛媛県の求めがあった時には、閲覧に供すること。

８ 修繕の費用負担

施設等の本来の効用持続年数を維持するために必要な限度の修繕に関しては、原則として指定管理者が実施することとし、それ以外は愛媛県と指定管理者の協議によるものとする。

９ 維持管理計画の作成

指定管理者は、年度当初に施設維持管理計画（点検整備、法令に基づく測定・検査、調査等）を作成し、愛媛県に提出すること。

なお、計画に従って実施した点検・評価結果、整備状況、修繕等については記録を行い、施設維持管理計画に反映させること。

第７ 管理運営業務の基準

１ 組織及び人員配置

(1) 配置人員等

① 管理運営業務を実施するために必要な業務執行体制を確保するとともに、労働基準法（昭和22年法律第49号）等関係法令を遵守し、管理運営を効率的に行うための業務形態に合った適正な人数の職員を配置すること。

② 総括責任者として、館長を１名配置すること。（男女共同参画推進に深い見識を有する者であること。）

③ 実務を担当する職員に、男女共同参画推進についての知識経験を有する者を含むこと。

④ 相談を担当する職員に、センターの相談業務に相当する業務の経験を有する者を含むこと。

⑤ 職員の勤務体制は、施設の管理運営に支障がないように配慮するとともに、利用者の要望に応えられるものにすること。

(2) 研修等

職員の資質の向上を図るため、研修を実施するとともに、施設の管理運営に必要な知識と技術の習得に努めること。

２ 個人情報の保護

指定管理者には、センターの管理運営を行うに当たり、個人情報の保護に関する法律第66条第２項第２号の規定により、個人情報の適正な取扱いについての義務が課せられる。

なお、個人情報の取扱いの具体的な内容については、別記３のとおり予定しており、愛媛県と指定管理者が締結する協定で定める。

また、同法に違反した場合には、同法第176条又は第180条の規定に基づき処罰される場合がある。

３ 情報の公開

指定管理者には、愛媛県情報公開条例第36条の規定により、指定管理者が保有するセンターの管理に関する情報の公開について必要な措置を講ずるよう、努力義務が課せられる。

４ 事業計画書等の作成

(1) 事業計画書の作成

指定管理者は、翌年度の管理運営に関する事業計画書を作成し、別途指示する日

（例年３月頃）までに愛媛県へ提出すること。

なお、作成に当たっては、愛媛県と調整の上、指定管理者が目指すべき経営目標について、数値目標を定めることにより明確にすること。

(2) 予算資料の作成

指定管理者は、愛媛県がセンターの管理運営に係る予算を措置するために必要とする資料を作成すること。なお、具体的な資料の内容、提出時期（例年10月頃）については、別途指示する。

５ 事業報告等

(1) 年次報告書

指定管理者は、毎年度終了後30日以内に、事業報告書を愛媛県に提出すること。事業報告書の主な内容は次のとおりである。詳細については、愛媛県と指定管理者が締結する協定で定める。

① センターの管理の業務の実施状況及び利用状況

組織体制、施設等利用状況及び利用者数、事業実施状況及び参加者数、施設等維持管理状況、課題分析と自己評価

② 利用料金等の収入の実績

③ センターの管理に係る経費の収支状況

④ 事業計画書に記した経営目標の達成状況

⑤ 基本協定書に規定する備品の一覧表の写し

(2) 月次報告書

指定管理者は毎月報告書を作成し、翌月10日までに愛媛県に提出すること。報告書の詳細は、愛媛県と指定管理者が締結する協定で定める。

(3) 即時報告

管理運営業務を実施するに当たり、人身事故等重大な事故等が発生した場合は、即時報告すること。

６ 施設等利用許可業務

(1) 自由利用及び利用の許可

センターは、次表に掲げる施設等及び管理運営上支障がある施設等を除き、自由な利用に供するものとする。（管理条例第６条）

また、次表に掲げる施設等を利用する場合は、指定管理者の許可が必要となる。このため、指定管理者は、許可を必要とする施設等及び許可の手続について、あらかじめ定めること。（管理条例第９条）

施 設 多目的ホール、研修室、視聴覚室、第１会議室、第２会議室、第３（円卓）会議室、レクリエーション室、和室、茶室、作業 室、ワーキングルーム

(2) 施設等の利用の制限に関する事項

① センターでは、知事の許可を受けなければ、管理条例第７条各号に掲げる行為をしてはならない。

② 管理条例第８条各号のいずれかに該当すると認めるとき、又は管理運営上やむを得ない理由があるときは、指定管理者は、センターへの入館を禁じ、その利用を制限し、又は退館を命じることができる。

③ 指定管理者は、利用の制限に関する基準を、あらかじめ定めること。また、制限に当たっては、指定管理者は不当な差別的取扱いをしてはならない。

(3) 施設等の利用の許可の制限に関する事項

① 指定管理者は、管理運営上又は公益上必要があると認めるときは、利用の許可

に条件を付することができる。（管理条例第９条）

② 管理条例第10条各号のいずれかに該当すると認めるとき、又は管理運営上やむを得ない理由があるときは、指定管理者は利用の許可をしないものとする。

③ 管理条例第11条各号のいずれかに該当すると認めるとき、又は管理運営上やむを得ない理由があるときは、指定管理者は利用の許可を取り消し、又は利用を制限し、若しくは停止することができる。

④ 指定管理者は、利用の許可の制限に関する基準を、あらかじめ定めること。また、許可の制限に当たっては、指定管理者は不当な差別的取扱いをしてはならない。

(4) 利用料金の設定

① 指定管理者は、上記(1)の表に掲げる施設については、管理条例で定める額

（別表。消費税及び地方消費税相当額を含む。）の範囲内で、あらかじめ知事の承認を得て、利用料金を設定すること。（管理条例第13条）

なお、指定管理者が利用料金を設定するに当たっては、施設の有効活用の観点及び収支状況等を踏まえ、適切なものとすること。

また、利用料金について、知事の承認を受けたときは、速やかに公表するとともに、変更する場合は、施設の仮予約又は利用許可をした利用者に対しての説明

や、新料金の施行に当たって一定の周知期間を設けるなど適切な対応を行うこと。

② 指定管理者は、管理条例第14条に基づき、利用料金を減免しようとする場合は、減免の基準や手続について、あらかじめ定めること。減免に当たっては、指定管

理者は不当な差別的取扱いをしてはならない。

③ 管理条例第14条第３項に基づき、「ボランティア活動を促進するための公の施

設の使用料減免規則」（平成15年愛媛県規則第50号）に基づく減免を行う。なお、詳細については、愛媛県と指定管理者が締結する協定で定める。

(5) 利用料金の徴収

① 指定管理者は、施設等の利用許可に係る利用料金を自己の収入として徴収する。また、利用料金は前納を原則とするが、指定管理者が必要と認めるときは、後納

又は分納させることができる。なお、利用料金の徴収方法等について、指定管理者は、あらかじめ定めること。（管理条例第12条）

② 徴収した利用料金は還付しないものとするが、管理条例第15条各号のいずれかに該当するときは還付する。指定管理者は、還付する場合の基準を、あらかじめ定めること。また、還付に当たっては、指定管理者は不当な差別的取扱いをしてはならない。

(6) 利用の受付、許可

① 施設等の利用の申込受付は原則として先着順とし、利用の許可に当たっては、xxな利用を確保すること。

② 利用の申請書等の書類が必要な場合は、指定管理者において様式を定めること。

③ 催しの実施のための施設の利用許可に当たっては、催しの利用目的等利用上問題がないことを確認した上で許可すること。

④ 催しの準備、撤去の作業時及び開催時の音響、騒音等で周辺住民へ悪影響を及ぼさないよう指導すること。

(7) 行政手続条例の適用

指定管理者がセンターの利用者に対して行う許可等の処分には、愛媛xxx手続条例が適用される。

(8) 利用の案内

① 指定管理者は、館内において利用者が円滑に利用できるよう、利用案内に配慮すること。

② 電話での問合せや施設見学等について、適切な対応を行うこと。

③ 施設等の利用等について、利用者、住民等から苦情があった場合は、適切な対応をすること。また、その内容を愛媛県へ報告すること。

(9) 施設等の利用方法と注意事項の説明

施設、附属設備、備品等を利用者が安全かつ円滑に利用できるよう、利用方法、注意事項の充分な指導、説明、助言を行うこと。

７ 利用促進業務

指定管理者は、センターの効用を最大限発揮するため、利用促進に努めることとし、次の事項を実施すること。

(1) 宣伝広報

指定管理者は、施設・イベントのＰＲ及び情報提供のために、以下の例を参考に、必要な媒体の作成、配布等を行うこと。

また、広報活動の実施に当たっては、愛媛県ソーシャルメディア利用ガイドラインの第２の５（３）リスク対策に記載されている内容を準用すること。

① センターのホームページ、公式ＳＮＳの作成・更新

② 施設案内パンフレットの作成・配布

③ パブリシティへの情報提供

④ センターの事業報告、事業概要、施設の業務等を紹介する資料の作成・配布又はホームページでの公開

(2) 誘致活動

指定管理者は、女性団体等への誘致活動を実施すること。

８ 事業評価業務

指定管理者は、入館者アンケート等によりセルフモニタリングを行い、入館者等の意見や要望を把握し、管理運営に反映させるよう努めること。

なお、施設の管理運営に関して自己評価を行い、その結果を前記の事業報告書にまとめ愛媛県に提出すること。特に、経営目標の達成状況については、県民への説明責任の観点から、４(1)の事業計画書において定めた数値目標の達成度合いを数値により示すこと。

９ 関係機関との連絡調整

指定管理者は、男女共同参画関係機関、配偶者暴力相談支援センター関係機関、えひめ性暴力被害者支援センター及び消費生活センターとの連絡調整を図ること。

10 指定期間終了後の引継ぎ業務

(1) 指定管理者は、指定期間が満了したとき又は指定期間満了前に指定の取消しが行われたときは、次期指定管理者が円滑かつ支障なくセンターの管理運営業務を遂行

できるよう、引継ぎを行うこと。

(2) 引継ぎに当たっては、引継ぎが不十分であることを原因とした事故等を防止するため、危険注意箇所について十分な確認を行うとともに、施設の利用予約の状況、利用料金の徴収の有無等、施設の管理運営に必要な情報を遅滞なく次期指定管理者へ提供するなど、引継ぎに遺漏のないよう十分留意すること。

(3) 指定管理者が変更となる場合の利用料金収入の取扱いについては、次のとおりとする。

① 次期指定管理者の指定期間中に係る施設利用を現指定管理者が許可した場合の利用料金

納付の時期によって納付先が変わることから、施設利用者が混乱しないよう、必要な対応をすること。

ア 現指定管理者の指定期間中に納付される場合

次期指定管理者に帰属するものとし、納付を受けた現指定管理者が預かり金として保管の上、次期指定管理者の管理が開始された時点で引き継ぐ。

イ 次期指定管理者の指定期間中に納付される場合

次期指定管理者に帰属するものとし、利用者は、次期指定管理者に納付するものとする。

② 現指定管理者の指定期間中の施設利用に係る利用料金が現指定管理者の指定期間中に納付されなかった(未収金がある)場合の利用料金

現指定管理者の未収金であり、現指定管理者に帰属するものであることから、利用者は、現指定管理者に納付するものとする。

第８ その他センターの管理運営に必要な業務の基準

１ 公衆電話の設置

指定管理者は、施設内に公衆電話を１台設置すること。その場合、設置に係る費用は指定管理者が負担するものとし、利用収入は指定管理者のものとする。

２ 清涼飲料水等自動販売機の設置

指定管理者は、利用者の便を図るため、愛媛県から行政財産の目的外使用許可を受けて、センターの管理に支障がない場所において清涼飲料水等の自動販売機を設置することができる。この場合において、次の点に注意が必要である。

(1) 指定管理者が清涼飲料水等の自動販売機を設置する場合は、内容、方法及び料金の設定は、指定管理者が行うとともに、設置に要する経費は、全て指定管理者が負担すること。

(2) 清涼飲料水等の自動販売機を設置する場合は、設置前にあらかじめその内容を愛媛県に通知すること。

なお、指定管理者が清涼飲料水等の自動販売機を設置しない場合、愛媛県は指定管理者以外の事業者に同様の許可を与えることがある。この場合において、指定管理者はその目的外使用部分についても適正な管理を行うほか、利用者へのサービス向上のため、当該許可事業者と内容や経費負担等について連携・調整を図ること。

３ 監査

愛媛県監査委員等が愛媛県の事務を監査するに当たり、必要に応じ指定管理者に対し、実地に調査し、又は必要な記録の提出を求める場合がある。

４ 指定管理業務期間の前に行う業務

(1) 協定項目についての愛媛県との協議

(2) 利用料金等の設定

(3) 配置する職員等の確保、職員研修

(4) 業務等に関する各種規程の作成、協議

(5) 現行の指定管理者からの業務引継ぎ

５ リスクの分担及び保険への加入

センターの管理運営に関する基本的なリスク分担の方針は次のとおりとし、指定管

理者は、これらに基づく自らのリスクに対して、適切な範囲で保険等に加入すること。なお、火災保険については、愛媛県が加入する。

項 目	x x	愛媛県	指定管理者
物価等の変動	人件費、物品費、光熱水費等の変動に伴 う経費の増		○
	不可抗力（ 自然災害等をいう。以下同じ。） による経費の増加	△	△
需要の変動	利用者の減少等（不可抗力によるものを 除く。）		○
	上記のうち、不可抗力による利用者の減 少等	△	△
資金調達等	運営上必要な初期投資、資金の確保等		○
運営に伴うもの	不可抗力による臨時休館等	△	△
	施設等の管理上の瑕疵に係る臨時休館等		○
	改修、修繕、保守点検等による施設等の 一部の利用停止		○
施設等の損傷	不可抗力によるもの	△	△
	施設等の管理上の瑕疵に係るもの		○
利用者等への損 害賠償	施設等の管理上の瑕疵に係るもの		○
	上記以外のもの	△	△

（△…県と指定管理者の協議事項）

６ その他

電力の需給契約及びパソコン等ＯＡ機器のリース契約については、現行の指定管理

者である（公財）えひめ女性財団において、下記のとおり複数年契約を締結しており、次期指定管理者による管理開始以降にまたがった契約期間になっていることから、次

期指定管理者は、現在の契約を引き継いで継続させることを原則とし、契約期間途中において解約する場合は、次期指定管理者の負担と責任において行うものとする。

区 分	x x			契約期間
電力需給契約	契約電力量	149ｋｗ		令和4年9月～ ※最大需用電力の数値により契約電力量の変更あり。
	電力の種類	業務用電力
パソコン等リース契約	図書管理用パソコン	１台	月額14,170円	令和2年11月1日～ 令和7年10月31日

	相談室パソコン及びレーザープリンター	１台	月額5,832円	平成30年10月1日～ 令和5年9月30日
	インフォメーションディスプレイ	１台	月額22,440円	令和3年10月1日～ 令和8年9月30日
	サーマルカメラ	1台	月額14,190円	令和3年6月1日～ 令和8年5月31日
Wi－fi契約	えひめFree Wi-fi	1式	月額8,910円	平成28年7月20日～ （1年毎に契約継続延長）
複写機・複合機サービス契約	複合機	１台	モノクロ 2.8円/枚 カラー 11.5円/枚	令和4年4月1日～ 令和9年3月31日
	複写機	１台	モノクロ 4.0円/枚 カラー 16.0円/枚	令和4年4月1日～ 令和9年3月31日

第９ モニタリング

愛媛県は、施設の管理運営業務に関するモニタリングを次のとおり実施する。なお、詳細については、愛媛県と指定管理者で締結する協定で定める。

１ モニタリングの方法

(1) 定期モニタリング

愛媛県は、指定管理者から提出された月次報告書、年次報告書その他報告等により、指定管理者の業務の実施状況が、愛媛県の要求基準を満たし、適正かつ確実なサービスが提供されているかについて確認する。

(2) 現地確認

愛媛県は、必要に応じて、施設の維持管理や経理状況等に関し、指定管理者に報告を求めるほか、年１回以上、現地において施設の管理運営状況を確認するものとする。

(3) モニタリング結果の公表

愛媛県は、毎年度終了後、指定管理者からの年次報告書等を踏まえ、利用者数や利用料金収入の実績等について、その確認結果を県ホームページで公表する。

２ 業務不履行時の処理

(1) 改善の指示

管理運営業務が業務要求基準を満たしていない場合又は利用者が施設を利用する上で明らかに利便性を欠く場合、愛媛県は指定管理者に対して改善の指示を行うことができる。

(2) 業務の停止

愛媛県は、指定管理者が愛媛県の指示に従わないときはその指定を取り消し、又は期間を定めて管理の業務の停止を命ずることができる。