JICA :
件 名: 契約監視委員会(2023 年度第 3 回) |
日 時: 2023 年 12 月 7 日(木)10:00~12:00 |
場 所: JICA 本部 229 会議室(JICA 国内機関・在外事務所は Teams での参加) |
委員長: xx xx xx会計事務所(公認会計士・税理士) 委 員: xx xx xxxx会計士・税理士事務所(公認会計士・税理士)xx xx 日本大学危機管理学部 教授 xx x xxx法律事務所(弁護士) xx xx 国際協力機構 監事 |
JICA : xx xx xx 調達・派遣業務部(事務局) xx xx 部長他 ガバナンス・平和構築部部長、総務部審議役他 関係部署 |
議 事: 1.2023 年度上半期契約実績 2.変更契約の点検 3.参加意思確認公募による契約の点検 |
JICA :
それでは、第 3 回契約監視委員会を開催していきたいと思います。
JICA:
皆さま、おはようございます。今日はご参加いただき、どうもありがとうございます。今日は、議事が 3 つございます。「2023 年度上半期契約」、「変更契約の点検」、「参加意思
確認公募による契約の点検」ということで、よろしくお願いいたします。議事1 2023 年度上半期契約
JICA:
それでは、1 番目の議事「2023 年度上半期契約」について調達・派遣業務部より説明させていただきます。
JICA:
それでは、資料 1 をご覧ください。今回は上半期実績ということで、競争性のない随意契約(特命随意契約と見積合わせ)及び一者応札・応募の状況についてご説明をします。
まず 1.の競争性のない随意契約について、表の「上半期実績」をご覧ください。2023 年度は、件数にして全体のうちの 40.2%、金額にして 18.9%で、2022 年度とほぼ同程度の実績になっております。競争性のない随意契約の主な調達種別ごとの件数・金額は、次のペー
ジの表をご覧ください。2023 年度の実績に関しまして、件数割合で 1 位は各種業務委託契約ですが、金額割合としてはシステム関連の 39.1%が 1 位を占めています。システム関連は 2022 年度 11 億円から 37 億円と 26 億円増加しましたが、これは、20 億円を超える契約
が 1 件あったこと及び 10 億円を超える案件が 2 件あったことが影響しております。
次の特徴は、技術協力研修です。2023 年度の技術協力研修は 50 件、2022 年度の 136 件に比較して 86 件減、金額も 32 億円減と大幅に減っております。理由としましては、具体的には留学生受け入れに係る大学との契約、「2023 年度研修員(学位課程就学者)受入委託契約」について、4 月 1 日から業務が開始されますため、従来 4 月 1 日付で契約を結んでいたのですが、今年は 4 月 1 日、2 日が土日であったため、3 月に契約締結をしました。対象となった契約は件数にして 98 件、37.3 億円で、これが 2022 年度下半期実績として、前倒しになっています。このことが、2023 年度の上半期と 2022 年度の上半期を比べたときの減の原因になっております。
次に、一者応札・応募の状況についてご説明をします。2 ページ目です。2023 年度は件数にして 33 件減、金額にして 20 億円減となっていて、件数割合は 2022 年度とほぼ同様、
2023 年度金額としては少し増えております。一者応札・応募の契約種別実績については、次ページの表をご覧ください。2023 年度も件数・金額とも、コンサルタント等契約が一者応札・応募の 1 位を占めております。これは 2022 年度と同じです。2023 年度上半期では、
各種業務委託契約の金額が 2022 年度と比較して 22 億円増となりました。これは、2023 年度を初年度とする複数年度契約の件数が多かったということで、具体的には海外協力隊関係の合格後調整業務や訓練業務で、金額規模も大きい契約が 2023 年度を初年度とする契約
となったため、金額増になっております。技術協力研修のマイナス 12 億円は先ほどの理由と同様でございます。
JICA:
それでは、2023 年度上半期の契約実績につきまして、委員の皆さまからコメント・ご質問があればよろしくお願いいたします。
委員:
全体的な話なのですけれども、今コロナが落ち着いてきただとか海外の情勢だとかいったことの影響というのは出ているのでしょうか。
JICA:
コロナ全盛時には、緊急・迅速に感染対策用の機材を現地に供給する、現地で調達するものも含めて緊急要請が多く、結果として、競争性のない随意契約は、2021、2022 年度は多かったです。現在は、コロナの緊急対応を制度として常態化しようとしている一方で、ウクライナですとかガザ支援といった緊急要請に対応する必要はあります。
委員:
分かりました。今後常態化していくということで。まだ海外の情勢に関しては分からないですけれどね。
JICA:
はい。
委員:
はい、分かりました。ありがとうございます。議事2 変更契約の点検
JICA:
2 番目の議事「変更契約の点検」にまいりたいと思います。
審議に移ります前に、前年度と変更契約の抽出の定義を変えておりますので、その点を申し上げます。昨年度までは、前年度に変更契約がなされた一般契約で、前年度当初の契約額に対して 50%以上、もしくは 1 億円以上の増額があった契約を抽出し、委員の皆さまにその中から審査案件を抽出いただいておりましたが、昨年度変更契約を公表することにしたときに、変更契約の公表基準をこの委員会にかけさせていただきましてご了解をいただいており、今年度から変更契約の抽出の基準をこちらの「変更契約の公表基準」とそろえました。具体的に申し上げますと、「当初契約から 2 億円以上、かつ、前年度に契約変更があって、その結果当初契約と比較して 5 割以上の増減があった契約」ということで、大幅な減額があったものも対象として含めておりますし、前年度当初比ではなく、もともとの当初契約からの増減ということを基準にしたがために、複数年度にわたって複数回契約変更しているものが毎年リスト上は出てくるようになっています。そのため、前の契約監視委員会で対象として当たったものでも、今回も抽出対象としてリストアップされているというところがございました。これは抽出基準の違いというところでございますので、その点を最初に補足させていただきます。
それでは、変更契約の点検につきまして、委員の皆様に審議をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
委員:
それでは、第 1 件目のご説明をいただきたいと思います。「マネージドプリントサービスの調達」ということで、情報システム部、お願いいたします。
G1 マネージドプリントサービスの調達(情報システム部)
JICA:
契約相手方は富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、当初の契約が 2012 年になされております。業務の概要は、機構内で通常の業務で日々使用しておりますプリンター・コピー・FAX といった機能を有する複合機器を約 270 台、JICA の本部と国内機関で大体半数ずつ設置いたしまして、各種出力サービスを利用するものです。支払いは、サービスに対する基本料金として、運用・保守費用、消耗品費用、実際何ページのプリンター印刷を行ったかということによって変わってくる従量課金の部分がある形態の契約でございます。もともと入札による調達を行い、2012 年 6 月から契約をいたしました。契約期間は何回か延長し、2022 年 5 月末まで約 10 年間実施をしています。
もともとの契約金額の 3 億 9,438 万 7,348 円から 9 億 2,546 万 2,949 円、増減率で 235%
増となりました理由は、3 点。1 点目は契約期間が当初 5 年から 10 年と 2 倍に増えたということ。2 点目は、期間中に消費税率が 5%から 8%、続いて 10%と 2 回引き上げがございました。3 点目は、ポストコロナの時期におきまして印刷を行う枚数が増え、想定を超えたために契約の変更を行いました。また、契約の延長については、その都度更改をするのか契約延長をするのか、どちらが最適かということを検討した上で、2 年間の延長を 2 回実施しております。また、技術的な理由で 8 カ月の延長を 1 回と、3 カ月の延長を 1 回行っております。
価格の妥当性というところにつきまして、契約の変更を行ったとき、基本料金、提供単価 に関しては、入札当時に定めたものから変更はしておりませんので、妥当と考えております。従量課金となる部分だけ変更を行いました。
ご説明としては以上になります。
委員:
はい、どうもありがとうございました。本件につきまして、質疑をお願いします。
委員:
ご説明ありがとうございました。従量課金の部分についての私の理解が正しいかどうかをお尋ねしたいのですけれども、出力枚数の想定に基づく想定金額が契約金額になる、契約金額の範囲内で出力枚数の実績に応じて月次で支払いが行われる、そういうことになると、契約期間中に出力枚数の実績が想定を上回って仮に契約金額に達してしまった場合は以後支払いできなくなってしまう、こういう契約体系と考えてよろしいのですか。
JICA:
ご質問ありがとうございます。契約の形態としてはご理解のとおりです。現行の契約金額
の中でお支払いができなくなりそうだということが予見されるタイミングで、変更契約で契約の総額を増やす対応を取ってきました。
委員:
ありがとうございます。そうしますと、契約期間の延長に伴って当初契約金額より増額していくのは不可避であるとともに、紙媒体を用いる限りはどの程度の出力になるかという想定はあくまでも想定で、いかなる要因であっても実績とずれることはあり得るわけですから、事情は今回と同様かどうかは別にしましても必ず変更はあり得てしまうわけですよね。
JICA:
はい。契約の立て付け上、そのような状況は起こり得ると想定しております。
委員:
分かりました。理解できましたので、私からは以上でございます。
委員:
はい、ありがとうございます。他の委員もありますか。
委員:
契約変更の額が大きいというのは、昨日の日経新聞の 1 面でも批判されていましたよね。ですから、ときどきそういう批判を浴びるので、こういう契約監視委員会で諮っておくのはいいことだと思います。ただ、そういう批判的な目で見たときに、やはり説明責任が果たせることが必要です。この契約は、結果的に 10 年契約ですよね。よっぽどの事情があって、高度な技術を開発してどうしても継続的にこの企業がやらないと技術開発の目的が達成できないとかいうのだったら、分からなくはないのだけれども、これは特別高度な技術ではないですよね。事務的には 5 年 10 年、また 15 年 20 年の契約は楽だと思うのですけれども、説明できますか。例えば国庫債務負担行為は 5 年であり、5 年とか期間を決めて改めて競争環境をつくる必要があるのではないですか。決めの問題だと思いますけれども、ずるずると 15 年 20 年と契約延長を行ったときに説明がつかないと思いますけれども、どういう方針なのでしょうか。
JICA:
はい、ありがとうございます。まずは、特別な技術に基づくものなのかという点に関してはご理解のとおり、契約を延長して利用しないといけないような特殊なものではありませ
ん。これまでの契約の延長の際には、コストの比較で、その当時に利用していたサービスで不足がなかったので延長するということで、サービスとしては継続利用することで要件は満たされると考えております。コストの比較で、更改するのと現契約を延長することでどちらに比較優位があるかという判断に基づいて、その都度 2 年間、2 年間という形で延長してきていたというのが過去の経緯でございます。いつまで続けるのかという点に関しましては、すでに昨年度、新規契約に更改しておりまして、新たな契約に基づいて 5 年間ということで、類似するサービスに切り替えて利用しているところでございます。
委員:
ということは、2027 年までということですか。
JICA:
昨年度契約をスタートして 5 年間なので、2027 年までです。
委員:
その次はどうするのですか。
JICA:
基本的には更改する予定で考えているところでございます。
委員:
今のお話の中で、もうすでに2027 年までの契約はもう更新されているということですね。
JICA:
更改して、新しい契約に切り替えています。
委員:
今、ペーパーレスになってきている中で、枚数が増えるといったことを気にされて契約を変更されたということなのですが、クラウド化だとか DX だとかいろいろな世の中の変化の中で、もう少し柔軟に考えていただければいいのかなと思いました。
ほかの委員の方、何かありますか。
委員:
次の 5 年間の相手先を決めるときに、ほかの会社の見積情報は比較して第三者に説明できるような形になっているのでしょうか。契約更改に当たっては、公募をされているのでしょうか。
JICA:
もちろんしております。昨年度新しいサービスに乗り換える際には競争入札によって企業を選定した上で契約をしています。
委員:
分かりました。
委員:
ほかの委員の方、よろしいですか。
委員:
念のための確認ですが、資料の別紙の第 9 回変更の箇所に書いてあるとおり、次期マネージドプリントサービスの更改の入札を行ったが、いったん不落となり、次期の構築が後ろ倒しになったので、5 月 31 日まで延長した、この 1 回不落になったものを再公示して競争入札を行った、ということでよいですか。
JICA:
はい、ご理解のとおりです。
委員:
分かりました。ありがとうございます。
委員:
はい、ありがとうございます。では、今回議事の対象になった案件は 2022 年で終わっていて、今実施中の新しい契約は一般競争入札で決められたものだといったことでよろしいでしょうか。
JICA:
はい、ご理解のとおりです。
委員:
はい、分かりました。
では、この案件はこれで結構だと思いますので、引き続きまして次の案件お願いしたいと思います。
G2 コンピュータシステム運用等業務(運用フェーズ)(情報システム部)
JICA:
こちらは 2021 年の 9 月に一度ご審議をいただいておりまして、その後新しく実施した契
約変更ということで、第 11 回の変更を実施いたしております。
案件の概要は、JICA 機構内のユーザーやスタッフ等が JICA の情報基盤システムを利用するための環境、パソコン、サーバーの運用・管理、クラウドサービスのオペレーションといったようなものを安定したサービスとして提供するという業務になります。
契約期間は 2017 年 6 月から当初 5 年の契約でございましたけれども、第 11 回目の変更
におきまして 2 年間延長し、2024 年 5 月までの契約となっています。
契約変更の理由については、第 10 回目までは別紙の通りで、前回ご確認いただいており、
第 11 回目につきましては、コロナ禍の時期に行われましたもので、コロナ禍発生によって優先的・緊急的にシステム基盤をクラウド化する対応が必要になったことによります。新しい調達を行うに際して、どういう形で調達したらいいのかという前提条件の確定も遅延することになったため、契約の更改スケジュールを後ろ倒しにすることが必要になり、2 年間の延長を行い、結果として増額も発生しています。
前回の契約監視委員会で導入利用開始段階だったクラウド化については、その後も推進して現在継続利用をしております。クラウドのセキュリティサービスを利用することで、機構の情報資産の保護・監視、不正アクセス検知、ウイルス感染防止といったセキュリティ対策をクラウドサービスの中で、追加コストなしで継続的に実施している状況です。また、定額のクラウドサービスも引き続き利用しておりまして、例えばクラウド化と同時期に別途調達しました Microsoft 社のライセンスに入っているクラウドツールを活用するサービスも追加料金なしで展開できる状況に取り組んでおり、過去に想定していたことが今実現できています。
契約金額の変更については、純粋に契約期間が延長になったことにより増えたものです。
委員:
はい、ありがとうございます。
委員からの質疑等、よろしいですか。
委員:
ご説明ありがとうございます。今回の第 11 回の変更よりも 1 回前の段階でクラウド化が
実施されていて、その段階で契約額がプラス 3 億 7,900 万円増えています。今回追加でまた 2 年間延長ということで 34~35 億円。当初 54 億円だったのが 115 億円、2 倍以上の金額に最終的になっているうちの 34 億 8,900 万円、約 30%が今回の最後の変更で増えた金額になっており、全体の 30%が 2 年間で実質増えています。変更契約が繰り返し行われ、
5 年間の契約が 7 年になって、7 年のうちの最後の 2 年間がトータル 115 億円のうちの 3 割
の 35 億円となっており、変更契約にあたっては慎重な妥当性の確認が必要だと思います。システム関係は情報の漏洩など運用面も考えて同じ契約相手方と契約することになるかと 思うのですけれども、開発コストがどれぐらいなのか、当初想定した人の単価で妥当なのか、契約内容についても最初のクラウド化は第 10 回目の変更でプラス 3 億 7,900 万円だったの
が、最後の 2 年間で 35 億円と、桁が 1 つ違うくらい変わっているところで本来であれば変更契約ではなく別契約としてやるべき内容ではないかと思います。
単に今までの延長で単価は同じですというのではなく、厳格にチェックをしてほしいと思います。特にシステム関係は、1 人当たりの単価を細やかに見積もることが必要かと思います。クラウド化されて開発するコストも単価自体変わっているし、業務に従事する人員も人件費が高い人ばかりがやっているわけではないので、システム関係の開発に関しては細かな見積もりをしていただかないといけないかと思います。金額がほかの契約と比べると桁が 1 つ違う中、慎重にやっていただきたいなと思いました。
本来であれば、変更契約よりも随意契約でもいいので、別契約をすることを検討していただければと思います。システムを開発したところが優先というのは分かるのですけれども、変更契約として単価は当初契約と同じ単価だからよしとするのではなく、内容に応じて内訳の単価を細かく見積もった形でやっていただかないと、納得できないかと思います。システムは目に見えないところがあるので、これだけ人を使いましたといわれたときに結果がよく分からないところがあるので、慎重にやっていただきたいなと思いました。
委員:
変更金額の妥当性の検討ということで、今回の場合は現契約で同一単価を使っているということ、それから過去の類似業務における工数等々との比較といったことで妥当と判断されていると思うのですが、確かに 5 年前の原契約のときからの変化といったことも含めて、見直しをかける必要があるのかと思います。この契約の中で、例えばサービスレベルを保証するだとかセルフモニタリングの結果を受けて評価するだとかいった条項も入っていたかと思うのですが、そういった形で契約を結んだ後も、本当にそういった内容でよかったのかとの確認が必要です。工数も見積もりで上がっていますので、工数の実績を確認し、次回更新するときに過去の実績と見積もりで出された工数との比較をするといったことで、慎重に検討をしたことが残される必要があるかと私も思っています。何分にも金額が大きいので慎重な検討が必要です。グローバルにこういったサービスを受けるということなので、対応できる事業者は限られるとは思うのですけれども、それだけに契約した後のフォローも気を配っていただければなと思っています。
JICA:
はい、ありがとうございます。今ご指摘いただいた単価と工数という点に関しては、ご説
明の中にも妥当性を確認しておりますということは記載をしておりましたが、まず単価は契約当初の単価をそのまま踏襲する形で設定をしております。工数に関しましても、作業工数自体を細かく契約変更の際には相手方から提示をいただいて、しかるべき作業に必要な工数のみが計上されているかどうかという視点で、契約変更する前にきちんと確認をして妥当であると判断した上で変更契約手続きをしておりますが、今ご指摘いただいた点は非常に大事な視点だと認識しておりますので、今後においても検討をきちんとした上で、経緯も後々残しておくことに関しても引き続き留意してまいりたいと思っております。
委員:
はい、ありがとうございます。 ほかの委員の方、いかがですか。
委員:
ご説明ありがとうございました。システム関係については JICA の中では、情報システム委員会において、システムの構築、改築、改編等について、その妥当性を議論する場があります。私を含め監事もオブザーバーで参加しておりますが、今回、非常によいご指摘をいただき、それをしっかり JICA として考える必要があると思いました。ですので、契約監視委員会の議論を情報システム委員会の場でも付議部署からきちんと伝えて、その部署が指摘に対応しているということをご説明していただく必要があるのではないかと思います。言い換えると、両委員会をブリッジングする必要があると思いますので、是非そのようにしていただきたいと思います。
委員:
どうもありがとうございます。
ほかの委員の方、よろしいでしょうか。であれば、今後とも機構内のほうでいろいろな説明も含めまして、しっかりと議論をしていっていただければと思っております。ありがとうございました。
それでは、次の案件に進みたいと思います。国内事業部で「2022 年度研修員(学位課程就学者)受入委託契約」、国際大学の案件です。お願いいたします。
G3 【変更①・一般】2022 年度研修員(学位課程就学者)受入委託契約(国際大学)(国 内事業部)
JICA:
まず本業務の位置付けをご説明いたします。JICA では開発途上国の行政官や大学教員を主な対象として、本邦の大学の修士博士課程で学んでいただく事業を行っております。年間
で約千名の方にご来日いただいておりまして、学位課程を終えた後母国へ戻って各分野のリーダーとなる、そして、さらには親日派・知日派として懸け橋になっていただくことを行っております。「研修員(学位課程就学者)受入委託契約」は、大学に受け入れていただいている研修員、JICA 留学生ともいいますけれども、こちらの就学に必要な経費の管理・執行を委託するものになります。
国際大学様と 2022 年 4 月に締結しました契約は、総額が約 2 億 400 万円、契約期間は 3
月 31 日までの 1 年間となっています。この金額は、2022 年の 4 月の時点で大学に在籍す
る研修員 64 名に要する経費となっております。経費は大きく 3 つから構成されておりまして、1 つ目が研修員の就学指導に必要となる経費として約 4,700 万円、奨学金は預かり金として約 6,700 万円、授業料に相当します学生納付金が約 9,100 万円という内訳です。この
64 名のそれぞれの修了時期によって 1 年間の契約期間中の在籍期間が変わってまいりますので、金額はそれぞれ違うということです。
変更契約に関しましては、2022 年の 7 月に合格されました学生 55 名分となります。こちらは 2022 年 4 月の時点で予見できないものであり、7 月に合格、9 月入学ということで、必要な経費を計上したものです。追加 55 名で計 119 名となり、契約の総額が約 4.16 億円となります。
現在この契約制度の改正を検討しており、秋入学で人数が増えたときに契約変更を行う手続きを省くことを考えております。具体的には今の契約では契約書で人数を記載しておりますけれども、人数記載は契約書から外して別の管理をした上で契約を結び、人数変更による契約変更を不要にすることを考えております。
委員:
はい、ありがとうございます。
国際大学はほかの大学と違って 9 月入学だから、今回特に金額が大きくなったということですか。
JICA:
大学全般に英語課程の場合は秋入学(9 月入学)が多くなっていますので、過半数の大学で契約変更を行っております。
委員:
なるほど。人数が多かったのが国際大学ということですね。
JICA:
はい。
委員:
生活費もここに含まれてくるということなのですか。
JICA:
そうです。奨学金に含まれております。
委員:
国際大学については、日本の企業からの学生を取ろうとしたのだけれども、企業は留学させてしまうので、学生が国費留学生、海外からの留学生が多くなり経営に困っていた時期もあったと思っているのですけれども、JICA の事業が非常に有効に活用されているようなので安心しました。
今回、契約の秋入学についても対応するといったことですので、特に問題ありません。ほかの委員の方、何かありますか。なければ本件はこれで十分だと思います。ご説明あり
がとうございました。
JICA:
ありがとうございました。
委員:
では、次の案件にいきたいと思います。青年海外協力隊事務局の案件です。「2019~2021年度 JICA 海外協力隊派遣前訓練業務」の説明お願いいたします。
G4 2019―2021 年度JICA 海外協力隊派遣前訓練業務(二本松)(青年海外協力隊事務局)
JICA:
こちらの業務は、JICA 海外協力隊員として派遣する方々を、派遣前に約 70 日間の訓練を行う業務を委託しているものです。今回の審議対象は、新型コロナの感染拡大を受けましてリモート訓練とか特別な措置を講じていたものを、コロナが落ち着いたこともあってそれらの業務を見直しまして、契約金額を 8 億 8100 万円から 7 億 7200 万円、約 1 億 1 千万円の減額をしたというものです。
具体的な変更内容については、担当管理職から説明させていただきます。
JICA:
協力隊事業は、コロナ前は毎年千名を訓練して海外に派遣をしておりましたが、2020 年の 3 月に一斉退避をいたしました。今回の対象契約は 2019 年度から 2021 年度までの訓練に係る契約ですけれども、2020 年度当初予定していた 3 回の集合訓練が全て中止となりま
した。他方で、訓練を 2020 年 3 月に終わって 2020 年 4 月から派遣しようとしていた方が多数いらっしゃいましたので、コロナの特別対応ということで、2020 年度から特別派遣前訓練を本契約を変更して実施しました。具体的には集合訓練ではなくて個別に各自治体に OJT という形で派遣をして、派遣前に日本国内で海外のボランティア活動の疑似的な訓練を行うという特別措置をさせていただいております。
2021 年度になりますと再派遣できる国が徐々に増えてまいりましたので、5 隊次制で人数を絞った形で回数を増やして集合訓練を再開いたしました。ただ同時に、訓練を終了しても再派遣ができない方もいらっしゃいましたので、2020 年度に立ち上げた特別派遣前訓練も 2021 年度も継続しております。
今回対象となります第 5 回変更の契約に関しては、2022 年度に 4 隊次に変更しまして、片や一方でかなり再派遣ができる国が増えてまいりましたので、当初設置した特別派遣前訓練は、2022 年度は実績 15 名ということで終了、その分実績人数が減り、1 億円程度の金額を減額としたものとなります。
委員:
はい、ご説明ありがとうございます。本件、委員から質疑を、お願いできますか。
委員:
はい、ご説明ありがとうございました。第 4 回変更の中でも 2023 年度までになっていた ということで、今回の減額の経緯は資料でよく分かりました。一方で、今日、いろいろと議 論になっているのですが、訓練のやり方とか制度そのものが変わっていく場合、それを変更 契約で対応していくのかどうか。追加の契約、新たな契約で対応するほうが分かりやすいと ころもあるのかなと、ちょっと悩ましく思いました。今回はご説明について理解しましたが、本件も、ともするとずっと変更契約、変更契約と繰り返していって長い期間対応できてしま う可能性もあるので、少なくとも変更理由がきちんと説明できるように、つまり説明責任を 果たせるようにしておくことが必要だと思いました。
委員:
ありがとうございます。
ほかの委員の方からありますか。
この契約は何回も変更されているのは、一応理由としてはコロナの影響ということなので、そういった意味では異常な状況の中でのことかなと思いますので、説明だけはできるようにということでよろしいのかなと思います。ほかになければ本件は以上としたいと思います。ありがとうございました。
JICA:
ありがとうございました。
委員:
次の案件はガバナンス・平和構築部、「全世界新型コロナウイルス感染症流行下における遠隔技術を活用した集中治療能力強化プロジェクト」のご説明お願いいたします。
C1 全世界新型コロナウイルス感染症流行下における遠隔技術を活用した集中治療能力強 化プロジェクト(ガバナンス・平和構築部)
JICA:
本件は競争性のない随意契約として、2022 年 3 月及び 9 月の契約監視委員会においてもご審議いただいたものになります。その際にもご説明させていただいていますけれども、本契約に先立ちましてコロナ対策の迅速な支援の一環として集中治療機能増強のための専門医による遠隔技術協力、それから集中医療設備を備えた医療設備等を迅速に調達すべく、ニーズを確認するための調査を 16 カ国に対して実施しております。その結果を踏まえまして、本契約においては先行調査によって協力ニーズが確認された 11 カ国を対象に、1 点目として集中治療分野の基礎と遠隔 ICU 通信システムの遠隔基礎研修、2 点目として症例検討会や診療に対する遠隔助言の実施、3 点目として遠隔 ICU 通信システム及び臨時用 ICU 医療設備・資機材等の病院環境整備に係る技術協力を実施したものとなります。なお、ニーズが確認された 11 カ国のうち、2021 年 8 月の時点で協力実施の合意が形成されていたケニア、
トンガ、パラオ、メキシコ、ボリビアの 5 カ国を対象に契約締結することとしましたが、残る 6 カ国につきましても協力実施の合意(Record of Discussion: RD)を締結した上で、順次契約変更により対象国を追加することを契約の中で確認しております。
それを踏まえまして、都合 4 回の契約変更を行いました。第 1 回目、第 2 回目の契約変
更は、残る 6 カ国のうち、2 回の契約変更を通じて 5 カ国の技術協力の追加、それから補足
調査 3 カ国分を追加したものです。
第 3 回の契約変更については、最後に残った 1 カ国であるフィジーの技術協力を追加いたしました。それからパラオ、セネガル、モザンビークにおける機材調達の遅延がございましたので、履行期間を 5 カ月延長しました。4 回目の契約変更につきましては、セネガルの機材調達の遅延がございましたので、このセネガルの遅延分を 2 期の契約に分けた上で、
今期契約については 1 カ月延長し、また 2 期に分けたことによって一部期分けをして後ろに出しましたので、減額変更したというものです。
委員:
はい、ありがとうございました。委員からの質疑、お願いできますか。
委員:
ご説明ありがとうございました。当初から 11 カ国という想定があって変更契約によって増額しているように見えるのだけれども、実は当初想定内の契約金額ということですね。ちなみに 11 カ国で想定した当初の段階での契約金額は、最終的な契約金額の 7 億 4,600 万円
とほぼ同額でしょうか。最初から 11 カ国を想定していたのであれば、それぞれ 1 カ国当たり幾らという形でトータルの想定金額があると思うのですけれども、当初予算と比べて最終契約金額の 7 億 4,600 万円というのはどんな感じなのでしょうか。
JICA:
ありがとうございます。ご指摘のとおり、1 カ国当たり 3 千万円から 5 千万円で当初から
考えていましたので、当初から 7 億 5 千万円程度というところで考えていました。
委員:
ちなみにこういう契約の場合は、最初に大体 1 カ国当たりどのくらいというのが決まっ ていて、ほぼ同じようなサービスをやることが単純に増えていっているだけだというイメ ージなのですけれども、こういうものを変更契約という形でやるべきなのでしょうか。国に よって特殊な条件などはあるかと思いますが、ある程度 1 ヶ国当たりの業務が同じの場合 は、変更契約を繰り返すよりも、効率的に実施する方法もあるのではないのかと思いました。ただ、契約金額は精査し、都度都度契約は交わした方がいいとは思いますが、効率性も検討 すべきではないのかなと思いました。
JICA:
ご指摘ありがとうございます。今後検討できればと思います。ただ、今回の契約変更が複数回になった理由は、制度上の現行ルールとしまして、相手国から要請が出て協力に対する正式な合意である討議議事録(RD)が締結されないと契約をしてはいけないということがあります。そのため、今回は要請が出て RD が結ばれた国から契約に追加するという手続きをとりました。
委員:
ありがとうございます。
委員:
ほかの委員の方、ありますか。
今回コロナを契機にして遠隔技術を使った治療を、要望する国に対して援助していますが、この後のフォローはどうなっていますか。導入したはいいが、その後これが適切に使われているのかどうかとか、あるいは新たなサポートのための援助が必要になるとか、そのあ
たりの見通しというのはあるのでしょうか。
JICA:
ご質問ありがとうございます。この契約に関わる業務の支援には、相手国のキャパシティビルディングも含めておりまして、基本的には当初予定していたスコープが終わると、その後は相手国に使っていただくというステージになっております。今後のさらなるフォローアップの必要性については、当機構の在外の各事務所とも連携をしながらモニタリングさせていただければと考えております。
委員:
対象国は先進国ではないところばかりなので、機材を送ったはいいけれども使われていないといった結果にならないようなフォローをしていただいて、無駄な援助にならないような形で進めていただければなと思っております。
ほかになければ本件は以上としたいと思います。ありがとうございました。
次の案件は社会基盤部、「モザンビーク国ナカラ回廊地域開発戦略実践のための能力開発プロジェクト」の説明、お願いいたします。
C2 モザンビーク国ナカラ回廊地域開発戦略実践のための能力開発プロジェクト(第 1 期)
(社会基盤部)
JICA:
「ナカラ回廊地域開発戦略実践のための能力強化プロジェクト」の契約相手は、株式会社レックス・インターナショナル、八千代エンジニヤリング、日本工営株式会社の共同企業体となります。最初の契約は 2 億 6,500 万円、契約期間が 2020 年の 8 月 14 日から 2022 年
の 9 月 15 日となります。案件の概要ですけれども、先行して策定されたナカラ回廊の経済 開発戦略、マスタープランの実施促進のための技術移転を行うというものでございました。契約変更については、変更後の契約金額が 590 万円で、履行期間は変更なしです。変更
の理由ですけれども、契約締結後にコロナによる渡航の規制があり、また事業対象州の 1 つであるカーボデルガード州の治安の悪化と、本邦企業の現地投資への案件からの撤退など、さまざまな事業を取り巻く環境の変化がございまして、業務の実施を見合わせざるを得ない状況が続きました。そのため事業を継続して実施することは当面困難であるということで、外務省、モザンビーク政府、受注者と協議を行って、業務を大幅に縮小して契約終了が妥当ということでそのように対応いたしました。
変更内容ですけれども、当初は 1 期目を 2 年間、2 期目を 3 年間の実施予定だったものを、1 期の 2 年間のみの契約で終了といたしました。当初予定されていた活動は実施せずに、すでに作業として発生していた業務実施計画書や、ワークプランを契約の成果品にしま
して、そちらを精算対象として終了しました。
委員:
はい、どうもありがとうございました。
本件につきまして委員からの質疑、お願いいたします。
委員:
ご説明ありがとうございました。減額幅が極端に大きいため選ばせていただいたのですけれども、資料と今のご説明で減額の理由は理解できました。かつ、事業を取り巻く環境の変化による減額、つまり契約で予定されていた業務の一部の終了をもって契約終了とするということでございますが、これは契約締結当時想定できる事情ではない事情かと思いますので、このような変更もやむを得ない、致し方ないものと理解しております。
委員:
はい、ありがとうございます。
他の委員からの質疑、お願いいたします。
委員:
先程の委員への説明をお聞きして理解しました。
委員:
はい。ほかの委員の方、いかがでしょうか。大丈夫ですか。
では、減額された理由がよく分かったといったことですので、本件はこれで終了したいと思います。ありがとうございました。
JICA:
ありがとうございました。
委員:
では、続きまして地球環境部、「スーダン国統合水資源管理能力強化プロジェクト」の説明お願いいたします。
C3 スーダン国統合水資源管理能力強化プロジェクト(第2期)(地球環境部)
JICA:
この案件は、開発計画調査型技術協力の業務実施契約の第 2 期契約となっております。
スーダンはアフリカのかなり乾燥した地域にある国でして、ナイル川、地下水が主な水源で すが、水資源が乏しい国です。その地下水の水位が下がっており、過剰に揚水しているとい う問題がございます。ですので、この案件は水資源管理につきまして現状と課題の分析をし、パイロット活動を行いながら政策面での提言を行っていくという内容になっております。
全体で 6 回変更契約を行っております。主な理由は大きく 2 つございます。1 つはスーダ
ンの政情悪化に対応したということ、もう 1 つは新型コロナの影響に対する対応でございます。1 回目の 2018 年の契約変更は金額の変更はなくて、活動場所がはっきりしたので反映したというものです。2019 年の 2 回目の契約変更については、スーダンで反政府運動が活発になりまして、30 年スーダンを支配していたバシール大統領が解任されるという政変がありましたので、それに対応してスーダンへの渡航ではなくエチオピアでの研修という形にやり方を切り替えたことに伴うものです。2020 年、3 回目の契約変更は、その後急速に治安が回復しましたので、もう一度スーダンに活動を戻すという変更を行ったものになります。2021 年の 4 回目の契約変更は新型コロナへの対応となり、遠隔での実施に切り替えたということでございます。2022 年に 5 回目の変更契約をしておりまして、こちらも新型コロナの影響によるものになっており、契約金額が減額になっております。2022 年 6 月の変更契約につきましては、政情不安や新型コロナの影響の中で活動が遅れていたことに伴いまして、契約変更で金額と履行期限を変更したというものになっております。
委員:
はい、ご説明ありがとうございました。委員からの質疑、お願いできますか。
委員:
はい、ご説明ありがとうございました。こちらは増額率が非常に大きく見えたものですから、その理由を確認させていただきたく選定させていただいたのですが、資料とご説明によって理解できました。
念のため確認させていただくと、この事業について基本路線は変わっていないのだけれども、政情悪化やコロナといった事情で、都度事業目的達成のために必要な変更を加えてきたと理解してよろしいんですよね。
JICA:
はい、おっしゃるとおりです。
委員:
分かりました。合理的な理由のない場当たり的な変更ではなく、事業目的達成に必要な変更が都度なされてきたと理解いたしました。
委員:
はい、ありがとうございます。
ほかの委員からの質疑、お願いいたします。
委員:
ご説明ありがとうございました。今の説明と資料で理解できました。
委員:
はい、分かりました。
私も今のご説明で特に問題ないと思っています。
ほかの委員の方、何かございますか。特になければ本件は以上にしたいと思います。ありがとうございました。
では、引き続きまして次の案件、地球環境部、インドネシア・ジャカルタの件、お願いいたします。
C4 インドネシア国ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクト(第2期)(地球環境部)
JICA:
こちらも開発計画調査型技術協力の業務実施契約になっております。
ジャカルタは地下水を大量に揚水しておりまして、深刻な地盤沈下が起きております。この協力はジャカルタを対象に地盤沈下対策を推進する体制を構築しまして、アクションプランを策定することを目的として実施しております。契約は 2 期に分かれておりまして、
今回の対象は 2 期目の契約ということになります。
契約変更の理由は大きく 2 つございます。1 つは、2019 年 12 月にジャカルタで大規模な洪水が起きたことを踏まえまして、急きょ調査を追加したことがございます。もう 1 つは新型コロナの影響ということで、現地の活動が様々な制限を受けたことに対する対応になっております。2020 年の 1 回目の変更契約が、ジャカルタで発生した洪水への対応になっております。これはインドネシア政府から緊急の要請がございまして、洪水の被災状況や原因の分析を行ってほしいということで急きょ実施をしたものになっております。2021 年に 2 回目の変更契約をしておりますけれども、これはコロナの影響でインドネシア側が負担するはずだった費用が負担できなくなってしまったということに伴いまして、地盤沈下の観測用の井戸の建設ですとか、そういったどうしても必要な施設の整備を日本側の負担に切り替えて実施したというものになっております。2022 年に 3 回目の変更契約をしておりまして、これは幾つか理由がございますけれども、新型コロナの影響に加えてインドネシア側の大きな組織変更や、調査を行っていく中で新たに地質条件など新しい情報が得られたと
いうことに伴って変更しているものになっております。
今回の審議対象の 2022 年度の第 4 回と第 5 回の変更契約は、いずれも契約金額は変更しておりません。履行期間を延長したのみであり、これはコロナの影響で現地再委託の業務が遅れたりとか、インドネシア側と合同で開催する会議の開催が遅れたりしたことで、契約期間を延長したものになっております。
最後に、事前にご質問いただいた共同企業体間の割り振りについて、当然企業間で取り決めるということになっておりますけれども、契約書上は企業間の割り振りについては記載しておらず、人月ベースで見ますと、おおむね代表者の八千代エンジニヤリングが 6 割、構
成員の建設技研インターナショナルが 4 割ぐらいという割合になっております。
委員:
はい、ありがとうございました。
委員からの質疑、お願いできますか。
委員:
契約変更の増については理解しましたが、これは 2018 年から 2019 年でいったん終了したときも同じ共同企業体ですか。
JICA:
そうです。第 1 期の契約も同じ共同企業体です。
委員:
今回の契約は改めてプロポーザル等で競争したのですか。
JICA:
第 2 期の契約締結時に、継続契約のプロポーザルは提出してもらっていますけれども、改めての競争はしておらず、継続の契約になっております。
委員:
随意契約ですか。
JICA:
はい。
委員:
共同企業体の役割分担について、このようなコンサルティング業務は役割分担を明確に
しておかないと責任の分担が不明確で問題だと思うのですけれども、それはそうしてないのですか。
JICA:
もちろん、どの分野の専門家はどの会社が出すとか、どういう役割分担で実施するかということは取り決めております。それはプロポーザルや業務計画書に書かれています。
委員:
それなら理解しました。
JICA:
ただ、契約金額をどのように構成企業間で割り振っているかということについては、JICAは関知しないということになります。
委員:
私の趣旨は業務の割り振りについてですので、説明を聞いて理解しました。
委員:
この案件の成果物は報告書であり、報告書の提出の責任を持っているのが共同企業体の各構成員であって、それぞれの役割分担は決まっているからということでよろしいのですかね。
JICA:
報告書が成果品でございまして、共同企業体としてきちんと責任を持って報告書を出してもらうということになっております。当然、その中でそれぞれの担当分野の部分の執筆をしますけれども、最終的には共同企業体全体としてクオリティ・コントロールをしていただいているということになります。
委員:
なるほど。成果物の報告書作成は共同企業体で行うということですね。
JICA:
はい、そのとおりです。
委員:
はい、分かりました。
ほかの委員の方、ありますか。
ほかになければ本件は結構だと思います。以上で、ありがとうございます。
C5 アフガニスタン国水文・気象情報管理能力強化プロジェクト(フェーズ2)(第1期)
(地球環境部)
委員:
では、引き続きまして地球環境部、「アフガニスタン国水文気象情報管理能力強化プロジェクト」です。
それでは、ご説明お願いいたします。
JICA:
本件は技術協力プロジェクトのための業務実施契約になっております。
アフガニスタンは基本的に水資源が比較的豊富な国でございますけれども、水文とか気象に関するデータが不十分なので、なかなか開発が進まないという問題がございました。世界銀行が観測所を建設する協力をしておりましたので、これに協調して JICA は、そこから得られるデータの品質の管理と活用の部分を技術協力で支援するということで、このプロジェクトを開始しました。2020 年 11 月に業務を開始しておりますけれども、2021 年 8 月に、タリバンによってカブールが陥落するという事態になりました。これを受けて活動をかなり限定するという形で契約を継続していましたが、2022 年 6 月に国際約束、政府間での国際協力に関する約束の期限を迎えましたので、この業務はいったん中断とせざるを得ないということになりました。これに伴いまして変更契約を行って、減額及び契約期間の短縮を行っております。日本政府の方針としましては、アフガニスタンの国の人々に寄り添う支援を行う、地域の安定化に向けて引き続き積極的な役割を果たすというものでございましたので、将来の協力再開に備える、関連情報を収集していく、これまでの協力の教訓・成果などをきちんと取りまとめて整理するということを目的としまして業務を継続しました。
今回審議対象となっております、2022 年の 2 回目の変更契約は、これまでに申し上げた理由によりまして、大幅に経費を減額して履行期間も短縮したというものです。また、2022年 12 月に 3 回目の変更契約をしておりますけれども、これは成果品の提出期限を延長したというだけで、金額の変更、内容の変更はございません。
私からは以上です。
委員:
はい、ご説明ありがとうございます。
本件、委員からの質疑、よろしいですか。
委員:
継続するための努力を最後までされ、結果的には中断にはなったが、やれることをやったがために結果的に費用が膨らんだということが分かりました。状況もご説明で分かりました。
ちなみに、カブール陥落が 2021 年 8 月で、第 2 回の変更の契約のタイミングが 2022 年
9 月となっていますが、環境が変わっていく中でそれに合わせて契約変更を行い、報告書を完成させてもらうために 2 回目、3 回目の変更があったという形ですかね。
JICA:
今ご質問のありました契約変更のタイミングの件ですけれども、2021 年 8 月のカブール陥落の後は、オリジナルのスコープでできるだけ国内でできることをきちんとやっていきましょうということで継続をしていたのですけれども、その時点ではその先どうなるかがまだ見えていなかったという状況でした。2022 年 6 月の段階で国際約束の期限が切れるということで、その段階で技術協力のプロジェクトとしては中断せざるを得ないということで、見通しが明確になり、条件が変わりましたので、変更の内容を整えまして 9 月に変更契約を締結したということです。
委員:
分かりました。2022 年 6 月 30 日で中断を決めたが、少しでも将来につながる形ということも含めて考えて変更契約されたということですね。
JICA:
そのとおりです。
委員:
理解しました。ありがとうございます。
委員:
ほかの委員の方、いかがでしょうか。
委員:
ほかの委員の方、特になければ終わりにしたいと思います。ありがとうございました。議事3 参加意思確認公募による契約(研修委託契約を除く)の点検
S1 タイフォローアップ研修「2019-2021 年度課題別研修『スポーツを通じた障害者の社
会参加の促進(A)』」に係る研修委託契約(東北センター)
委員:
では、参加意思確認公募による契約ということで、東北センター、「研修事業に係る補助整備及び農業研修支援等業務について」、ご説明お願いいたします。
JICA:
まずこの案件の位置付けや内容について説明いたします。2016 年度から私どもは研修事業の中の課題別研修で、「スポーツを通じた障害者の社会参加の促進」というコースを毎年 1 回実施しています。これはスポーツを通じて障害者の社会参加を促進するもので、知見の伝達や実技等を盛り込んだ研修コースで、2016 年度から実施してきました。2020 年度以降
の案件では研修員が来日できなくなりましたのでオンラインで実施するということになり、特に実技の部分ができない状況が続きました。そのため、2022 年度に課題別研修を補完す る形で、以前にオンラインで参加したマレーシア、ラオス、ウズベキスタン、タイの研修員 に対し、タイで技術補完研修を実施したという案件でございます。
本件は、課題別研修「スポーツを通じた障害者の社会参加の促進」コースに携わっていただいていた一般社団法人コ・イノベーション研究所を特定者と想定して参加意思確認公募を実施しました。この研究所は帰国研修員ともつながりを有していますし、技術補完研修を実施する知見等もあるということで、他者では到底できないと考えて、特定者として参加意思確認公募にて調達を実施させていただきました。
積算の根拠やその妥当性について、本案件は主に現地で技術補完研修をやっていただくということで、研修委託契約のガイドラインに基づいて人件費の単価や業務管理費等を積算し、それ以外の実費ベースの諸経費等については過去の実績やタイ事務所等を通じて参考見積もりを取って、予定価格を決めて契約をしました。
説明は以上でございます。
委員:
はい、ありがとうございました。本件につきまして、委員の方から質問があればお願いします。
私からなのですけれども、この受託者は住所が東京になっていますけれども、契約担当が東北センターになっている、これはどういう経緯なのでしょうか。
JICA:
課題別研修の委託先がコ・イノベーション研究所であり、内容としては東京で一部研修を行った上で東北地域に来ていただいて研修する部分もありまして、東北センターが所管させていただいて実施してきた経緯がございます。
委員:
契約相手のコ・イノベーション研究所が東京だけれども、実際に業務の一部が東北でということなのでという理解でよろしいですか。
JICA:
はい、そうです。
委員:
この相手先とは 2016 年度から付き合いがあってといったことで、そこの経緯もやはり東北センターとの付き合いだったということなのですかね。
JICA:
そうですね、2016 年度から東北センターで実施している研修にこの研究所に携わっていただいていた経緯があるので、その補完研修もコ・イノベーション研究所に委託させていただいて実施したということでございます。
委員:
はい、特にそれ以外の内容については特に気になることはありませんでした。他の委員からの質疑、お願いします。
委員:
この一般社団法人のコ・イノベーション研究所に参加意思を確認して、今回また同じところに委託した形なのですけれども、当初、参加意思を確認したほかの企業さんというのはあったのでしょうか。
JICA:
本体の課題別研修は 2019 年度から 2 回に分けて 3 年の契約をしているのですが、2019年度においては参加意思確認公募をしたところ参加意思の表明者がいましたので、企画競争に移行し選定を行った上で、このコ・イノベーション研究所と契約をすることに決めた経緯があります。その後、2022 年度からの 3 年間の研修契約については、参加意思確認公募を行ったところ、応募者はいらっしゃらなかったので、ほか競争者はなしという形で契約をした経緯がございます。
委員:
参加意思を確認した企業が複数あったかどうかというのを知りたいのですけれども。
JICA:
補足説明を差し上げます。参加意思確認公募の場合、JICA はこういう相手と契約を締結しようとしているのだが、自分もできるよという人は手を上げてくださいという公告を JICA のホームページに掲載します。それを 2019 年度に実施したところ、自社でもできるという社が出てきたということで、企画競争を行い、競争者 2 社を競わせたという経緯がございます。その時に、今回の契約の相手先であるコ・イノベーション研究所と契約締結を実施したので、当時の契約については、競争の結果ということになります。
委員:
分かりました。ありがとうございます。
委員:
これは 2016 年度に業務を委託なさった課題別研修のフォローアップ研修という位置付けになるのでしょうか。
JICA:
本契約は、正確に言うと 2020 年度以降にオンラインでこの課題別研修を受講した研修員向けの技術補完研修として、2022 年度に行ったフォローアップ研修です。
委員:
確認させていただきたいのですが、2016 年度より実施なさった課題別研修、このときの委託先はどこで、どのような調達方法を取られたのでしょうか。
JICA:
参加意思確認公募で実施してきました。
委員:
2016 年度のときには、参加意思を表明した方はいらっしゃらなかったのでしょうか。
JICA:
はい。
委員:
2019 年度のときには、参加意思を表明なさった方がいらっしゃったので企画競争となったということですか。
JICA:
はい。
委員:
はい、理解いたしました。ありがとうございます。
委員:
それでは、本案件は以上で結構です。ご説明ありがとうございました。
本日の点検に関しましては一通り終わりましたので、議事の進行をお返しします。
JICA:
本日も皆さま、非常に中身の濃いご議論・ご審議、大変ありがとうございました。
その他(委員からの事務局への提言)委員:
冒頭、事務局より説明がありましたが、変更契約の点検の対象案件について、委員が案件 を選定するための候補案件リストが送られてきたときに、直近の変更内容は例えば履行期 間の延長だけというものも含まれていました。これは当初契約との比較で候補案件リスト を作成されているために発生するということは理解しています。ただ、今回、私が審査対象 案件として選定したものが、案件としては過去の契約監視委員会で審議されていて、今回の 変更は単に連絡先と代表者の変更という形式的なものなので、効率性の観点から審議対象 としないこととしたい、という連絡を調達・派遣業務部から受けました。判断自体に異論は ないのですが、選定する側もできるだけ効率的に、本当に議論すべき案件を選定したいので、リスト作成にあたり、できる限りすでに審議した案件の情報や、変更内容が形式的なものだ といったことが分かるようにしていただけると大変ありがたいです。あまり手間のかから ない方法で、もう少し工夫ができるとよいと思っていますので、一言申し上げます。
JICA:
はい、ご指摘ありがとうございました。今回は委員に、いったん選んでいただいた案件について本件は審議済み案件で今回の変更点は形式的な事項のみとご説明させていただいて案件を選び直していただくというお手間を取らせてしまったこと、事務局として反省しておりまして。今後は、リストは変更契約公表基準に沿って抽出はするものの、過去の審議実績や今回の変更内容は形式的なものでご審議いただく必要はないといったような、ご判断に必要な情報をリストの備考欄に記載して、その上で抽出をいただくようにいたしたいと
思います。改善に対するご指摘、どうもありがとうございました。総括
JICA:
年末の本当にお忙しいときにお時間を頂戴致しまして、非常に建設的なご意見をいただきましてありがとうございました。改めまして深く御礼申し上げたいと思います。
その上で 2 点申し上げたいと思います。1 点目は、複数年度契約を安易に延長するのは説明責任上好ましくないというのはおっしゃるとおりだと思います。原則といたしましては、 JICA の中期計画も 5 年でございますので、契約期間も 5 年程度を原則にして、基本的にはその後いったん契約を終了して、改めて市場に問い直すという形で進めていきたいなと思います。他方で、合理的な理由によって延長せざるを得ないというのも例外的には出てくると思います。そういった場合についても、価格の妥当性などについては検証をした上で説明ができるようにしておくということが極めて重要だというご指摘だと思いますので、そのように努めてまいりたいと思っております。
2 点目でございます。審議の効率化にも関係するのですけれども、我々は今、歴史の転換 点にある中で複合的な危機の中で仕事をしていくということがありますので、外部環境の 変化によって契約変更をせざるを得ないということが多く出てまいるかと思っております。本日ご指摘をいただきましたけれども、事業目的を達成するために合理的な変更というの も多くあるのではないかと思いますし、さらに申し上げますと、6 月に出ました開発協力大 綱の改正の中でも多様なアクターと一緒に仕事をしていく、共創、ともにつくり上げるコ・クリエーションをやっていくということが書かれておりますので、発注の時点で全て完璧 に仕事の中身が決めきれていないということも今後出てくるのだろうと思います。本日も、事業計画と変更がないにもかかわらず、内部的な基準により契約変更を繰り返さざるを得 なかったという事案がありましたけれども、このような形が本当によいのか、あるいは様々 な形の合理化・効率化の観点から内部の決まり自体を見直すといったことも必要ではない かと思っておりますので、今後審議案件を検討いただくリストの作成も含めて、合理化の部 分もぜひ努めてまいりたいと思っております。引き続きよろしくお願いできればと思って おります。
私からは以上でございます。本当にありがとうございました。以上です。
JICA:
本日も長時間にわたり審議をいただきまして大変ありがとうございました。
次回は 3 月 7 日木曜日、10 時から 12 時となりますので、どうぞよろしくお願いいたし
ます。次回の議題は一者応募・応札の点検と 2024 年度の運営方針についてということになっております。リスト等、でき次第お送りさせていただければと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
本日はどうもありがとうございました。
一同:
ありがとうございました。
調達・派遣業務部
2023 年度第 3 回契約監視委員会議事次第
1. 日時: 2023 年 12 月 7 日(木) 10:00~12:00
2. 場所: JICA 本部 229 会議室(国内機関はTeams での参加)
3. 議事:
(1)2023 年度上半期契約
(2)変更契約の点検
(3)参加意思確認公募による契約(研修委託契約を除く)の点検 (全数抽出)
4. 出席者:
(1)委員
伊藤 邦光 伊藤会計事務所(公認会計士・税理士)
石村 光代 石村公認会計士・税理士事務所(公認会計士・税理士)木下 誠也 日本大学危機管理学部(教授)
遠山 康 遠山康法律事務所(弁護士)佐野 景子 JICA 監事
(2)JICA
井倉 義伸 理事
調達・派遣業務部(事務局)三井 祐子部長 他
総務部審議役、企画部審議役、ガバナンス・平和構築部長
以上
1. 競争性のない随意契約
2023 年度上半期契約実績
2023 年 12 月 7 日
通期実績 | 上半期実績 | |||||
2020 年度 | 2021 年度 | 2022 年度 | 2022 年度 | 2023 年度 | ||
件数 | 887 件 (36.6%) | 1,219 件 (37.6%) | 1,121 件 (41.2%) | 653 件 (43.2%) | 548 件 (40.2%) | |
金額 | 185 億円 (18.7%) | 368 億円 (25.2%) | 301 億円 (23.6%) | 131 億円 (19.2%) | 94 億円 (18.9%) |
( )内は各年度の全体に占める割合。
(注)上半期実績のうち、2023 年度は暫定値。
① 2023 年度上半期における競争性のない随意契約は、前年度同期比で件数・金額共に減少
(-105 件、-37 億円)した。2023 年度上半期の全体の契約に占める割合も、件数ベース、金額ベースともに減少(件数ベース 40.2%で-3.0pt、金額ベース 18.9%で-0.3pt)した。 2022 年度上半期と比べ、多少減少傾向にあり、今年度は件数、金額ともに昨年度程度の状況に収まることが予想される。
② 2023 年度上半期のその他の契約は、競争入札が【129 件(9.5%)/101 億円(20.4%)】、企画競争、公募等を含む競争性のある随意契約が【687 件(50.4%)/303 億円(60.8%)】となっている。
③ 競争性のない随意契約となった主な調達を種別ごとに見ると、次の表のとおり。契約金額ベースで 10 億円を超えているものは「システム関連(開発・運用・保守)」1件(20億円弱)、のみ、5 億を超える契約は「システム関連(開発・運用・保守)」2 件、賃貸借
(家賃)1 件があった。
④ 「各種業務委託」、「賃貸借(家賃)」、「システム関連(開発・運用・保守)」、「技術協力研修」が競争性のない随意契約の上位を占める構造は変わらないが、コロナ関連機材を含め、昨年度金額ベースで 5 位(一昨年金額ベースで 2 位)であった、「物品購入」が件数(25 件)、金額(4.5 億円)で 5 位以下となった。また、「技術協力研修」は 5 位に入っているものの、件数(50 件)、金額(5.1 億円)ともに昨年度に比べ大きく低下している。これは、留学生受け入れに係る大学との「2023 年度研修員(学位課程就学者)受入委託契約」が、2023 年度は「2023 年 4 月 1 日(土)、4 月 2 日(日)を履行期間の始期とする必要がある場合として、学生の受け入れに係る契約等については、4 月 1 日付で契約をする必要があるところ、3 月中に契約締結契約締結をする。」こととなったことか
ら、2022 年度の契約として整理されたためである。
<表> 競争性のない随意契約に占める主な調達
(2023 年度上半期金額実績上位5位並びに昨年度上位 5 位までの調達区分)
2022 年度上半期 | 2023 年度上半期 | |||||||
件数 | 金額(千円) | 件数 | 金額(千円) | |||||
システム関連(開発・運用・保守) | 30 | 4.6% | 1,134,136 | 8.7% | 38 | 6.9% | 3,681,567 | 39.1% |
賃貸借(家賃) | 82 | 12.6% | 2,233,637 | 17.1% | 59 | 10.8% | 1,746,142 | 18.6% |
各種業務委託 | 229 | 35.1% | 3,081,799 | 23.6% | 221 | 40.3% | 1,652,589 | 17.6% |
ローカルコンサルタント | 109 | 16.7% | 431,086 | 3.3% | 119 | 21.7% | 678,963 | 7.2% |
技術協力研修 | 136 | 20.8% | 3,631,476 | 27.8% | 50 | 9.1% | 511,595 | 5.4% |
(参考) | ||||||||
物品購入 | 30 | 4.6% | 1,120,936 | 8.6% | 25 | 4.6% | 453,215 | 4.8% |
(競争性のない随意契約)合計 | 653 | 100.0% | 13,071,251 | 100.0% | 548 | 100.0% | 9,408,907 | 100.0% |
2. 一者応札・応募
通期実績 | 上半期実績 | |||||
2020 年度 | 2021 年度 | 2022 年度 | 2022 年度 | 2023 年度 | ||
件数 | 443 件 (28.8%) | 691 件 (34.1%) | 553 件 (34.6%) | 330 件 (38.4%) | 297 件 (36.4%) | |
金額 | 397 億円 (49.1%) | 582 億円 (53.2%) | 368 億円 (37.9%) | 248 億円 (45.0%) | 228 億円 (56.4%) |
( )内は各年度の全体に占める割合。
(注1) 実質継続契約を含まない、新規契約のみによる実績。
(注2) 上半期実績のうち、2023 年度は暫定値。
① 2023 年度上半期における競争性のある契約のうちの一者応札・応募は、前年度同期比で減少(-33 件、-20 億円)している。2023 年度上半期の全体の契約に占める割合は、件数ベースでは減少(36.4%で-2.0pt)しているものの、金額ベースでは増加(56.4%で
+11.4pt)している。
② 一者応札・応募となった契約の主な調達を種別ごとに見ると、次の表のとおりとなる。
「コンサルタント等契約」、「各種業務委託」、「技術協力研修」は従来と同様、金額・件数ベースで、大きな割合を占めている。一方、契約金額規模が大きな「システム関連(開発・運用・保守)」が今年度はなかった関係から、当該種別は 5 位以下となった。
<表> 一者応札・応募となった契約の主な調達
(2023 年度上半期金額実績上位5位並びに昨年度上位 5 位までの調達区分)
2022 上半期 | 2023 年度上半期 | |||||||
件数 | 金額(千円) | 件数 | 金額(千円) | |||||
コンサルタント等契約 | 116 | 35.2% | 15,970,190 | 64.5% | 101 | 34.0% | 14,449,261 | 63.4% |
各種業務委託 | 54 | 16.4% | 3,639,712 | 14.7% | 53 | 17.8% | 5,826,466 | 25.6% |
技術協力研修 | 96 | 29.1% | 2,560,754 | 10.3% | 98 | 33.0% | 1,358,401 | 6.0% |
工事(建設・土木も含む) | 1 | 0.3% | 113.157 | 0.0% | 5 | 1.7% | 606,100 | 2.7% |
物品購入 | 17 | 5.2% | 169,552 | 0.7% | 7 | 2.4% | 226,551 | 1.0% |
(参考) | ||||||||
システム関連(開発・運用・保 守) | 6 | 1.8% | 2,103,490 | 8.5% | 4 | 1.3% | 172,771 | 0.8% |
(一者応札・応募契約)合計 | 330 | 100% | 24,772,153 | 100% | 297 | 100% | 22,802,133 | 100% |
・当初契約金額(契約書単位)が2億円以上、かつ公表対象年度に発生した契約変更金額について、当初契約に比して5割以上の増減した変更契約(対象期間内に、複数回変更がある場合、対象期間内で最後の契約変更後の金額と当初契約の比較) | |||||||||||||||
(一般契約) | |||||||||||||||
No. | 調達件名/契約件名 | 業務主管部 | 契約締結日 | 履行開始日 | 履行期限 | 当初契約金額(税込) | 現契約金額(税込)(変更後) | 増減率 | 契約相手方 | 委員名 | 選定理由・質問事項 | ||||
G1 | マネージドプリントサービスの調達 | 情報システム部 | 2022/05/31 | 2012/06/27 | 2022/05/31 | 394,387,348 | 925,462,949 | 235% | 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 | 遠山、木下 | (遠山)一般契約中、増額率が最も大きいため。(木下)増減率が大きい。増大理由は? | ||||
G2 | コンピュータシステム運用等業務(運用フェーズ) | 情報システム部 | 2022/04/28 | 2017/06/01 | 2024/05/31 | 5,419,714,106 | 11,523,728,214 | 213% | アクセンチュア株式会社 | 伊藤、石村 | (伊藤)2021年度第2回委員会で審議した際、すでに9回の変更 が行われれており今後の改善点等が述べられていた。改善の状況などを確認したい。 (石村)当初金額及び変更金額も多額 のため。 | ||||
G3 | 【変更①・一般】2022年度研修員(学位課程就学者)受入委託契約(国際大学) | 国内事業部 | 2022/09/01 | 2022/04/01 | 2023/03/31 | 204,269,300 | 416,278,100 | 204% | 学校法人国際大学 | 伊藤 | (伊藤)システム関連以外の一般契約の中で増加率が最大。 | ||||
G4 | 2019―2021年度JICA海外協力隊派遣前訓練業務(二本松) | 青年海外協力隊事務局 | 2023/01/06 | 2019/04/01 | 2023/05/31 | 486,000,000 | 772,067,212 | 159% | 公益社団法人青年海外協力協会 | 佐野 | (佐野)契約締結日・履行期限からは契約期間が延長されたことによる増額と推測するが、契約件名上はコロナ禍の期間であり、どのような変更契約がなされたのかを確認しておきたい。類似案件があるが、契約相手方が「関連公益法人」である本件を選定 する。 | ||||
(コンサルタント契約) | |||||||||||||||
No. | 調達件名/契約件名 | 業務主管部 | 契約締結日 | 履行開始日 | 履行期限 | 当初契約金額(税込) | 現契約金額(税込)(変更後) | 増減率 | 契約相手方名(代表企業) | 構成員 | 構成員 | 構成員 | 委員名 | 選定理由・質問事項 | |
C1 | 全世界新型コロナウイルス感染症流行下における遠隔技術を活用した集中治療能力強化プロジェクト | ガバナンス・平和構築部 | 2023/02/28 | 2021/08/16 | 2023/03/20 | 360,245,000 | 746,987,000 | 207% | 株式会社シー・ディー・シー・インターナショナル | 株式会社Vitaars | 石村 | (石村)コンサルタント契約で変更金額最大のため | |||
C2 | モザンビーク国ナカラ回廊地域開発戦略実践のための能力開発プロジェクト(第1期) | 社会基盤部 | 2022/09/12 | 2020/08/14 | 2022/09/15 | 265,843,800 | 5,969,300 | 2% | 株式会社レックス・インターナショナル | 八千代エンジニヤリング株式会社 | 日本工営株式会社 | 遠山、木下 | (遠山)減額率が極端に大きいため。(木下)増減率が著しく小さい。その理由は? | ||
C3 | スーダン国統合水資源管理能力強化プロジェクト(第2期) | 地球環境部 | 2022/06/27 | 2018/02/27 | 2023/05/31 | 202,031,280 | 489,364,480 | 242% | 八千代エンジニヤリング株式会社 | 株式会社レックス・インターナショナル | 伊藤、遠山 、佐野 | (伊藤)2021年度第2回委員会で審議した「スーダン国州水公社運営・維持管理能力強化プロジェクト(第3期)」との関連を確認させてください。異なる契約相手方が選定された事情など。 (遠山)一般契約・コンサルタント契約を通じて、増額率が最も大きいため。 (佐野)大幅な増額が行われた後、履行期限までの間に政変が発生し状況に変化があったと思われるため、その後の対 応について承知したいもの。 | |||
C4 | インドネシア国ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクト(第2期) | 地球環境部 | 2022/10/11 | 2019/07/05 | 2022/11/30 | 261,782,500 | 620,233,000 | 237% | 八千代エンジニヤリング株式会社 | 株式会社建設技研インターナショナル | 国際航業株式会社 | 株式会社パスコ | 木下 | (木下)増減率が大きいJV業務。増大理由とJV間の割振りは? | |
C5 | アフガニスタン国水文・気象情報管理能力強化プロジェクト(フェーズ2)(第1期) | 地球環境部 | 2022/12/28 | 2020/11/10 | 2023/03/31 | 220,972,000 | 101,480,000 | 46% | 株式会社建設技研インターナショナル | 株式会社国際気象コンサルタント | 石村 | (石村)中断した経緯を知りたい、中断したけれど、支出金額も小さくない。 | |||
NO.G1
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | マネージドプリントサービスの調達 |
(2)契約相手名称 | 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン (旧富士ゼロックス) |
(3)原契約金額 | 394,387,348 円 (2022 年度当初契約金額 925,462,949 円) |
原契約期間 | 2012 年 6 月 27 日~2017 年 6 月 30 日 |
(4)業務の概要 | 出力機器類の最適配置、IC カード認証印刷機能設計、保守・運 用業務 |
(5)担当部署 | 情報システム部システム第一課 |
2.契約変更の経緯・概要
過年度に対応した第 1 回から第 9 回までの変更の経緯・概要は別紙参照
(1)第 10 回変更(2022 年 5 月)
変更後契約金額 | 925,462,949 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 内訳は契約書附属書Ⅱを参照のこと |
直接経費 | ||
変更後履行期間 | 2012 年 6 月 27 日~2022 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | 第 8 回、第 9 回の変更契約は、いずれも期間延長に伴う増額の変更契約であったが、コロナ禍による影響もあり、印刷面数を絞り、必要最低限の増額としていた。しかしながら、2021 年度後半からワクチン接種や蔓延防止等重点措置の解除がなされ、急激に出勤者が増え、想定印刷面数を超えることとなった。これにより 2022 年 4月の請求時点で契約金額を超えることが判明。契約終了期間まで の支払を完結させるために増額の変更契約を行うに至った。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.その他特記事項
本契約は、契約当初の 2012 年度から今回の委員会点検対象変更契約を含めて計 10
回の変更契約を実施している。
以上
「マネージドプリントサービスの調達」 変更契約の経緯・概要(第1~10回) | |||||
変更契約時期 | 変更後契約金額 (税込) | 変更理由と内容 | 変更金額の妥当性 | ||
第1回 | 2012/09/24 | 変更なし | 附属書Ⅰ_業務仕様書内容の変更。金額、期間に変更なし。 | ①原契約と同一単 価の適用、②過去の類似業務における 工数・価格との比較 、の組み合わせにより金額の妥当性を確認している。 | |
第2回 | 2013/02/01 | 446,143,402円 (内消費税:21,244,924円) | 当初想定面数以上に印刷実績があり、想定面数を見直したことによる契約金額変更(増額) | ||
第3回 | 2013/03/01 | 521,214,045円 (内消費税:24,819,697円) | 第2回で想定面数を見直したものの、その後さらにカラー印刷面数が増加したことによる想定面数見直しによる契約金額変更(増額) | ||
第4回 | 2014/03/01 | 538,258,255円 (内消費税:34,122,082円) | 消費税5%→8%へ変更したことによる契約金額変更(増額)(実施計画決裁なし) | ||
第5回 | 2016/11/01 | 727,653,499円 (内消費税:48,151,356円) | 契約期間延長に伴う契約金額変更(増額)。契約期間は、2012年6月27日~2017年6月30日だったものを、2 012年6月27日~2019年6月30日までに変更。 当初契約(現行の契約)では、技術革新の可能性及びハードウェア耐久性を考 慮し 5 年としたものの、当時の想定に反して技術革新は進んでいない。一方、耐久性に関しては継続的な利用は問題ないと判断できる。このことから、調達事務コスト及び導入コスト(機器入替)をかけて現時点で更改するよりも、現契約を同条件 で 2 年間延長し、2018 年時点(契約終了前の 1 年前)の市場動向及び PC 更改タイミングを踏まえて調達するほうが JICA にとってメリットが大きいと判断したもの。 | ||
第6回 | 2019/05/01 | 875,650,307円 (内消費税:59,114,066円) | 契約期間延長に伴う契約金額変更(増額)。契約期間は、2012年6月27日~2019年6月30日だったものを、2 012年6月27日~2021年6月30日までに変更。 第5回契約変更時の予想に反し、技術革新は進んでおらず、また機器の耐久性についても問題ないことから、調達事務コスト及び導入コストをかけて公開するより、原契約をさらに2年間延長し、2020年時点の市場動向及びPC更改のタイミングを踏まえて調達する方がJICAにとってメリットが大きいと判断したもの。 | ||
第7回 | 2019/11/01 | 877,836,617円 (内消費税:61,300,376円) | 消費税8%→10%へ変更したことによる契約金額変更(増額)(実施計画決裁なし) | ||
第8回 | 2021/06/30 | 906,908,082円 (内消費税:63,943,237円) | 契約期間延長に伴う契約金額変更(増額)。契約期間は、2012年6月27日~2021年6月30日だったものを、2 012年6月27日~2022年2月28日までに変更。 COVID19の影響により、機構内のIT基盤環境のクラウド化や将来的な業務システムのクラウド利用に追従するMPSの仕組みが必要となったことから、次期MPS更改もクラウド化のタイミングに合わせた形とする必要があり、現行MPSシステムの期間延長が必要となったもの。 | ||
第9回 | 2022/02/01 | 918,000,866円 (内消費税:64,951,670円) | 契約期間延長に伴う契約金額変更(増額)。契約期間は、2012年6月27日~2022年2月28日だったものを、2 012年6月27日~2022年5月31日までに変更。 次期MPS更改の入札を行ったが不落となり、再公示をすることにより、次期MPSの構築・運用自体も後ろ倒しとなった。これにより、現行MPS契約も延長せざるを得ず、5月31日まで延長することとなった。 | ||
当初契約、第一回~第三回変更契約決裁は2012年度実施のため、10年保存期間を過ぎているため、廃棄済み。 |
NO.G2
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | コンピュータシステム運用等業務(運用フェーズ) |
(2)契約相手名称 | アクセンチュア株式会社 |
(3)原契約金額 | 5,419,714,106 円 |
原契約期間 | 2017 年 6 月 1 日~2022 年 5 月 31 日 |
(4)業務の概要 | 以下の業務から構成される。 ⚫ 情報サービス利用環境提供業務:情報基盤構築及びハウジング ⚫ 情報サービス利用計画業務(運用開始前):サービスデザイン策定 ⚫ 情報サービス利用支援業務:サービスオペレーション、サービス関連調査・提言、IT コンシェルジュサービス、TV 会議システム保守、等 ⚫ 情報サービス運用管理業務:サービス管理(ヘルプデスク、 ユーザー申請管理等)、問題管理及び変更管理、等 |
(5)担当部署 | アクセンチュア株式会社 |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回~10 回変更概要は別紙のとおり。
(2)第 11 回変更(22 年 4 月)
変更後契約金額 | 11,523,728,214 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 内訳は契約書附属書Ⅱを参照 |
直接経費 | ||
変更後履行期間 | 2017 年 6 月 1 日~2024 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内 | <主な変更内容> | |
容 | ⚫ クラウド基盤の導入および同基盤を利用した基盤サービス・運 用サービスの追加 | |
⚫ 履行期限の延長(2 年間) <変更理由> | ||
⚫ コロナ禍の拡大・継続および日本政府・途上国政府等によるコ ロナ対策により、国内外拠点で在宅勤務が急増および常態化 | ||
した。在宅から通常業務を行える環境を確保するため「現行情 | ||
報システム基盤のクラウド化(以下「クラウド化」という。)」を優 | ||
先的かつ緊急的に実施せざるを得ない状況となった。 | ||
⚫ クラウド化を(別途個別契約で)実施したことにより、次期の「コ |
ンピュータシステム運用等業務(以下「次期契約」という。)」契約要件を決めるための前提条件(=現行情報システム基盤)の確定に時間を要した。 ⚫ 当初次期契約「運用フェーズ」が 2022 年 6 月から開始されるように次期契約の調達準備を進めることが計画されていたが上記により要件定義を含めた次期契約の調達スケジュールが後ろ倒しとなった。 ⚫ 上記の後ろ倒しを受けて次期契約の調達スケジュールや本契約と次期契約の引継期間の十分な確保のため、本契約履行期限を延長する必要が生じた。また、(別途個別契約にて実施してきた)クラウド化を本契約変更により現行「コンピュータシス テム運用等業務契約(運用フェーズ)」に含めた。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.その他特記事項
・変更契約時には、①原契約と同一単価の適用、②過去の類似業務における工数・価格との比較、の組み合わせにより金額の妥当性を確認している。
・本契約は 2021 年度第 2 回契約監視委員会(2021 年 12 月 21 日開催)において
も変更契約(第 9 回)が対象となっている。同委員会では、クラウド化促進によるセキュリティリ対策の更なる向上、クラウドサービスの定額利用(サブスクリプション化)及び同利用に伴う運用業務の契約変更回数低減の可能性について報告した。
・前回委員会時に導入・利用開始段階だったクラウド化はその後も推進し、現在も継続利用している。クラウドのセキュリティサービスを活用することにより、機構情報資産の保護・監視や不正アクセス検知、ウィルス感染防止などのセキュリティ対策を(追加コストをかけずに)継続的に実施している。また、定額のクラウドサービスも引き続き利用しており、例えばクラウド化と同時期に別途調達した Microsoft 社のライセンス(Microsoft365)に内包されているクラウドツールを、機構内ユーザーの希望に応じてサービス追加料金を支払うことなく展開する、といった取組を行っている。
以上
(1)第 1 回変更(2017 年 6 月)
変更後契約金額 | 5,780,222,426 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ 情報セキュリティ体制強化:機構へのサイバーアタック、不審メール到達数等の増加に対応するための体制強化 ⚫ 大容量ファイル送受信サービス(GIGAPOD)アカウント数追加: 情報セキュリティ対策としてメールのファイル添付を制約したことの代替手段としてGIGAPOD のアカウント数を追加 |
(2)第2回変更(2017 年7月)
変更後契約金額 | 5,970,118,826 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | 情報セキュリティ体制再強化:第 1 回契約変更において強化した情報セキュリティ体制に関し、外部からの脅威の前提を一部見直し、再強化したもの(情報セキュリティ関連業務の一部における 24 時間 365 日対応体制の導入、等) |
(3)第3回変更(2017 年 12 月)
変更後契約金額 | 6,926,158,586 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | 共通データベース及び共通サーバ基盤のハウジングサービス業務 の追加 |
(4)第 4 回変更(2018 年 3 月)
変更後契約金額 | 6,941,163,415 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | TV 会議システム保守業務の変更:本部・各拠点の TV 会議システ ムの改廃に伴う保守対象機器の変更 |
(5)第 5 回変更(2018 年 10 月)
変更後契約金額 | 7,029,749,681 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ 「配布ポイントサーバ」運用の追加:「業務用パソコンの賃貸借及び入換業務(2017-22 年度、別途契約)」により導入された配布ポイントサーバ運用を追加 ⚫ 「仮想デスクトップ(E-DaaS)サーバ」運用の追加 ⚫ TV 会議システム保守業務の変更:本部・各拠点の TV 会議シ |
別紙
ステムの改廃に伴う保守対象機器の変更 ⚫ 在外拠点等における PC 更改/OS 移行支援の追加:在外拠点執務用PC 等の Windows7 から Windows10 への移行支援 |
(6)第 6 回変更(2019 年 3 月)
変更後契約金額 | 7,075,606,481 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ ハウジングの基本サービス追加:ハウジングサービス対象システムにセキュリティインシデントが発生した際の対応サーバの一時隔離対応の業務を追加 ⚫ System Center Configuration Manager(SCCM)保守サービスの 提供:Windows10 のパソコンをバージョンアップするために必要なSCCM の保守サービス追加 |
(7)第 7 回変更(2019 年 8 月)
変更後契約金額 | 7,221,071,681 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ ヘルプデスク運用業務前提条件の見直し:契約変更時点の問い合わせ件数等に基づき条件を見直し ⚫ インシデント発生時の一時隔離対応対象サーバの追加 ⚫ 追加サーバへのハウジングサービスの提供 |
(8)第 8 回変更(2019 年 10 月)
変更後契約金額 | 7,623,579,214 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | 「ヘルプデスク海外運用拠点」の移転(中国・大連からフィリピン・セ ブへの移転) |
(9)第 9 回変更(2020 年 3 月)
変更後契約金額 | 7,655,710,214 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ 基盤システムのセキュリティ等体制強化:不正アクセス、ウィルス感染等による情報の流出・破壊・改ざんに対し、2 次被害発生防止・検知通報・調査対応・復旧措置・脆弱性対応等を実施できる体制を整備 ⚫ 追加導入したストレージ機器の保守サービス提供:「基盤システムのログ保管期間延長の為のストレージ機器追加(別途契 約)」により追加導入したストレージ機器の保守サービスの追加 |
別紙
(10)第 10 回変更(2021 年 4 月)
変更後契約金額 | 8,034,583,214 円 |
変更後履行期間 | 当初契約期間から変更なし |
変更の経緯・内容 | ⚫ クラウド運用ツール(Microsoft Office365 等)の追加 ⚫ ファイルメーカーサーバーの増設 ⚫ 竹橋本部のヘルプデスク開設 |
以上
NO.G3
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | 研修員(学位課程就学者)受入委託契約 |
(2)契約相手名称 | 国際大学 |
(3)原契約金額 | 204,269,300円(長期研修員 64 名分) (2022 年度当初契約金額 204,269,300円) |
原契約期間 | 2022 年 4 月 1 日~2023 年 3 月 31 日 |
(4)業務の概要 | 本邦受入大学の修士・博士課程に就学するJICA 長期研修員の受入委託契約。契約金(学生指導等の経費)、預り金(奨学金)、学納金(授業料)から構成されており、これら経費の管理・執行 について国際大学と契約を締結して委託したもの。 |
(5)担当部署 | 国内事業部大学連携課 |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2022 年 9 月)
変更後契約金額 | 416,278,100円 | |
内訳 | 契約金 | 教育研究費、就学支援費、管理費等 119 名分:84,574,100円 |
預り金 | 奨学金 119 名分:121,604,000円 | |
学納金 | 授業料 119 名分:210,100,000円 | |
変更後履行期間 | 2022 年 4 月 1 日~2023 年 3 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | 2022 年度当初契約においては、4 月時点で在籍中の 64 名分について原契約金額(契約金、預り金、学納金)を計上、7 月の入試合否決定後、9 月入学者 55 名分の必要経費(契約金、預り金、学納 金)を追加したため、変更契約を締結した。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.その他特記事項
「研修員(学位課程就学者)受入委託契約」は在籍する長期研修員にかかる経費を大学に委託するものであり、契約実施中に入学者があると、その時点で入学者分の経費が追加となり、変更契約となる。国際大学の入学時期は9月となっており、7月に合否発表があるため、年度当初の契約締結時点では当該年度の新規入学者が決定しておらず、入学者決定後に当初契約に新規入学者分を追加して変更契約を締結している。
なお、現在「研修員(学位課程就学者)受入委託契約」の制度改正検討中であり、
2024年度以降、契約実施中の秋入学者増による契約変更業務は生じない予定。
以上
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | 2019-2021 年度ボランティア派遣前訓練(二本松) |
(2)契約相手名称 | 公益社団法人青年海外協力協会 |
(3)原契約金額 | 486,000,000 円(税込) (2022 年度当初契約金額 881,652,055 円(税込)) |
原契約期間 | 2019 年 4 月 1 日~2022 年 3 月 31 日 |
(4)業務の概要 | JICA ボランティア派遣前訓練業務の実施 |
(5)担当部署 | 青年海外協力隊事務局 人材育成課 |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2019 年 10 月)
変更後契約金額 | 493,949,666 円(税込) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 554.5 人月、337,125,000 円(税抜) |
直接経費 | 112,875,000 円(税抜) | |
変更後履行期間 | 2019 年 4 月 1 日~2022 年 3 月 31 日 | |
変更の理由と内 容 | 消費税率の変更 8%⇒10%(2019/10/1~)に伴う、契約額の変更 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更(2020 年 8 月)
変更後契約金額 | 647,131,816 円(税込) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 553.15 人月、348,643,500 円(税抜) |
直接経費 | 240,613,000 円(税抜) | |
変更後履行期間 | 2019 年 4 月 1 日~2022 年 3 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | コロナ禍により 2020 年度予定していた全 3 回の集合型派遣前訓練の中止。コロナ禍により派遣前訓練が延期となった合格者向けに、国内各地(自治体等)を実習先とする分散型特別派遣前訓練を 2020 年度業務として追加。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(3)第3回変更(2021 年 5 月)
変更後契約金額 | 803,898,281 円(税込) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 604.35 人月、384,028,000 円(税抜) |
直接経費 | 347,743,469 円(税抜) | |
変更後履行期間 | 2019 年 4 月 1 日~2022 年 5 月 31 日 |
変更の理由と内容 | 2021 年度の集合型派遣前訓練を新型コロナ感染予防の観点から 入所者数を制限するために、3 隊次、各 70 日間から、5 隊次、各 45日間(+事前のリモート型/健康観察期間)に変更。また、2021 年度 5 次隊の実施時期が変更となる可能性を踏まえて、履行期間を 2 カ月延長し、その分の経費を計上。 2021 年度も前年度に引き続き分散型特別派遣前訓練を実施。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(4)第4回変更(2022 年 3 月)
変更後契約金額 | 881,652,055 円(税込) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 779.41 人月、490,547,500 円(税抜) |
直接経費 | 311,834,558 円(税抜) | |
変更後履行期間 | 2019 年 4 月 1 日~2023 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | 新型コロナの市中感染が依然として広範で、派遣前訓練においてもコロナ禍中の特別対応を行っている中、2022 年度以降の事業の見通しを立てづらく、次期契約を新規調達した際の不調・不落のリスクが高いため、現行契約を 12 ヶ月間延長、その分の経費を計上 した。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(5)第5回変更(2023 年 1 月)今回の審議対象
変更後契約金額 | 772,067,212 円(税込) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 750.41 人月、471,613,500 円(税抜) |
直接経費 | 231,145,973 円(税抜) | |
変更後履行期間 | 2019 年 4 月 1 日~2023 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | 新型コロナ第5類以降を見据えて、派遣前平常化に向けて、2020年から実施していた分散型特別派遣前訓練の廃止、集合型派遣前訓練におけるリモート型/健康観察期間の期間短縮等の変更を行 った。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.その他特記事項
コロナ禍への対応として計 4 回の契約変更を行った。
※1 回目は消費税率改定による変更
以上
NO.C1
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | 全世界新型コロナウイルス感染症流行下における遠隔技術を活 用した集中治療能力強化プロジェクト |
(2)契約相手名称 | 株式会社シー・ディー・シー・インターナショナル 及び 株式会社T-ICU 共同企業体 |
(3)原契約金額 | 360,245,000 円 (2022 年度当初契約金額 754,070,000 円) |
原契約期間 | 2021 年 8 月 16 日~2022 年 9 月 30 日 |
(4)業務の概要 | 本事業は新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」)が拡大する中で、遠隔 ICU サービスおよび ICU 用医療機器・臨時 ICU 施設(コンテナまたはプレハブ型)の支援ニーズが確認された 11 か国に対し、協力実施の合意がされた国において以下の業務を行う。 (1)集中治療分野の基礎と遠隔 ICU 通信システムの遠隔基礎研修の実施 (2)症例検討会やスケジュールドケア(現行診療への遠隔助言)の実施 (3)遠隔 ICU 通信システム及び臨時用 ICU 医療設備・資機材等の病院環 境整備に係る業務 ※当初契約では、その時点で協力合意された 5 か国(ケニア、トンガ、パラオ、メキシコ、ボリビア)のみを対象として契約を締結。 |
(5)担当部署 | ガバナンス・平和構築部 STI・DX 室 |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2021 年 11 月)
変更後契約金額 | 538,869,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 44.35 人月(P/M) 128,821,000 円) |
直接経費 | 124,941,000 円 | |
変更後履行期間 | 2021 年 8 月 16 日~2022 年 9 月 30 日 | |
変更の理由と内容 | 実施の正式合意がほぼ確認されたインドネシア、エルサルバドルを対象国として追加。モザンビーク、フィジー、及びグアテマラについては、円滑な技術協力開始のために、補足の調査・ 分析が必要と判断され、調査分析業務を追加。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更(2022 年 2 月)
変更後契約金額 | 754,070,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 22.60 人月(P/M)、68,963,000 円 |
直接経費 | 71,100,000 円 | |
変更後履行期間 | 2021 年 8 月 16 日~2022 年 9 月 30 日 | |
変更の理由と内 容 | 実施の正式合意がなされた、セネガル、モザンビーク、グアテ マラを対象国といて追加。 |
(3)第3回変更(2022 年 9 月)今回の審議対象
変更後契約金額 | 754,070,000 円(第 2 回変更から変更なし) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 4.65 人月(P/M)、15,024,000 円 |
直接経費 | - 15,024,000 円 | |
変更後履行期間 | 2021 年 8 月 16 日~2023 年 2 月 28 日 | |
変更の理由と内容 | 実施の正式合意がなされたフィジーを対象国として追加。再委託費からの費目間流用にて、契約金額の変更は無し。 パラオ、セネガルにおいて、現地機材調達の遅延、通関手続きの遅延により業務の実施期間延長が必要となったため、履行期間の 延長を実施。 |
(4)第4回変更(2023 年 2 月)今回の審議対象
変更後契約金額 | 746,987,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | -1 人月(P/M)、-3,151,000 円 |
直接経費 | - 3,932,000 円 | |
変更後履行期間 | 2021 年 8 月 16 日~2023 年 3 月 20 日 | |
変更の理由と内容 | セネガルにおいて、現地機材調達の更なる遅延が発生したため、本契約(一期契約)の最終成果品作成にかかる業務を第二期契約の対象とし、本契約から除くこととした。当該対応を図るための契約 期間の延長も併せて実施。 |
3.その他特記事項
本事業は、COVID-19 の感染が世界的に拡大・長期化する中で迅速に事業を開始する必要があり、先行調査にて検討・調査した遠隔 ICU サービスについて要請のあった 11 か国(インドネシア、フィジー、トンガ、パラオ、ケニア、モザンビーク、セネガル、エルサルバドル、メキシコ、グアテマラ、ボリビア)に対して本格協力(技術協力)を行うもの。
11 か国を想定したものではあるが、実施について正式合意した国から順次実施計画書を決議して予算を確保、契約の対象国に追加して当該経費を計上していく、という契約方法としているため、対象国が追加になるごとに契約変更を行っており、契約変更金額が大きくなっている。
以上
NO.C2
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | ナカラ回廊地域開発戦略実践のための能力強化プロジェクト(第 1 期) |
(2)契約相手名称 | 共同企業体(株式会社レックス・インターナショナル、八千代エン ジニヤリング株式会社、日本工営株式会社) |
(3)原契約金額 | 265,843,800 円 |
原契約期間 | 2020 年 8 月 14 日~2022 年 9 月 15 日 |
(4)業務の概要 | 技術協力プロジェクトの技術移転業務の第 1 期として、先行して 策定されたナカラ回廊のマスタープランの実施促進のための技術移転を行うもの。 |
(5)担当部署 | 社会基盤部都市・地域開発第二チーム |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2022 年 9 月)
変更後契約金額 | 5,969,300 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 1.8 人月(当初比 37.9 人月減、31,268,000 円減) |
直接経費 | 312,000 円(当初比 164,005,000 円減) | |
変更後履行期間 | 2020 年 8 月 14 日~2022 年 9 月 15 日(変更なし) | |
変更の理由と内容 | ・変更理由 ・契約締結後、COVID-19 による渡航の規制、事業対象州の一つであるカーボデルガード州の治安の悪化、本邦企業の現地投資案件からの撤退を含む事業を取り巻く環境の変化により業務の実施を見合わせざるをえない状況が続いた。そのため、事業が実施できる環境になることは当面困難であると判断し、外務省、モザンビーク政府、受注者と協議を行ったうえで、業務を大幅縮小する変更し、同業務完了をもって契約終了とするに至った。 ・変更内容 ・当初 1 期 2 年、2 期 3 年の予定だったものの、第 1 期の 2 年間をもって契約を終了とした。 ・当初予定されていた活動は実施せず、業務計画書、ワークプランのみを成果品とすることに変更し、発注者が実施を見合わせることについて最初の情報共有・協議を行うまでに受注者が実施し ていた準備作業のみを精算対象とした。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.その他特記事項
特になし
以上
NO.C3
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | スーダン国統合水資源管理能力強化プロジェクト(第2期) |
(2)契約相手名称 | 共同企業体代表者 八千代エンジニヤリング株式会社 構成員 株式会社レックス・インターナショナル |
(3)原契約金額 | 202,031,280 円 (2022 年度当初契約金額 442,028,180 円) |
原契約期間 | 2018 年 2 月 27 日~2019 年 9 月 30 日 |
(4)業務の概要 | スーダンは水資源の賦存量が限られ、水需要が増加している中、水資源の戦略的かつ効率的な利用が求められている。水利用の現場では、井戸の過剰揚水が原因とされる地下水位の低下や、家畜用水と生活用水における水分配に係る課題等が生じている。気候変動に対しても脆弱であり、気温上昇や洪水、鉄砲水、土砂災害、干ばつの被害が顕著である。これらの気候変動への適応も重要な課題となっている。 このような状況に対してスーダン政府の水資源管理能力は不十分である。例えば、科学的根拠に基づいた流域単位の水収支評価を行っておらず水資源に関する課題が明確でないため対策の検討が進まない、水資源の管理・利用に関わる多様なステークホルダー間の調整が行われていない等の問題を抱えている。 これらの状況を改善するために、本プロジェクトでは統合水資源管理アプローチを用いる。多様なステークホルダーが調整、連携できる協議メカニズムを軸とした統合水資源管理をパイロット活動として実践し、スーダン側の能力強化を図り、そこから得られる経験や教訓を基にし、スーダンにおける統合水資源管理に関する法制度や計画、組織体制、手法等に対して提言を行うことを最終成果とする。 本プロジェクトは 2 期で構成されており、第 1 期は 2016 年 8 月~2017 年 11 月で完了している。 |
(5)担当部署 | 地球環境部水資源グループ |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2018 年 5 月)
変更後契約金額 | 202,031,280 円(変更なし) | |
内 | 業務量・報酬 | 33.73 人月(P/M)、93,224,000 円 |
訳 | 直接経費 | 93,842,000 円 |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2019 年 9 月 30 日(変更なし) | |
変更の理由と内容 | 原契約では水資源管理に関する問題の調査対象地域を 23 箇所、パイロット活動地域としてカッサラ市を想定していた。しかし、カウンターパートとの協議の結果、調査対象地域を 24 箇所へ、パイロット活動地域を北コルドファン州エルオベイド市と周辺地域へ変更することとなった。また、北コルドファン州が本プロジェクトのために運営委員会を設立し、パイロット活動ではその委員会を拠点とすること等、活動の進捗に伴って生じた変更に合わせて特記仕様書の記載を変更した。これらの変更は原契約の契約金額の範囲内で対応することとし、契約金額と履行 期間の変更はない。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更(2019 年 9 月)
変更後契約金額 | 301,723,180 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 54.77 人月(P/M)、150,556,000 円 |
直接経費 | 127,139,000 円 | |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2020 年 5 月 27 日 | |
変更の理由と内容 | 2018 年 12 月からスーダン情勢が不安定化し活動が停滞。2019 年 4 月以降、治安がさらに悪化し日本人専門家の現地渡航が中止となった。こうした状況を踏まえ、プロジェクト成果達成のための活動方法の代替策を検討した結果、カウンターパートへの技術指導や協議等を第三国(エチオピア国アディスアベバ市)へのカウンターパート及び日本人専門家の渡航及び日本からのオンラインでの遠隔で実施することとした。この変更のため、専門家の人月追加や旅費、関連する一般業務費(車両関連費、旅費・交通費等)等の増額と契約履行期間の延長が必要となっ た。 |
(3)第3回変更(2020 年 3 月)
変更後契約金額 | 347,746,080 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 63.05 人月(P/M)、171,586,000 円 |
直接経費 | 147,948,000 円 | |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2021 年 5 月 28 日 | |
変更の理由と内容 | 第 2 回変更契約の後、暫定政権の樹立が比較的円滑に進み治安 が回復し、2019 年 11 月より日本人専門家の現地渡航が再開となったため、活動場所をスーダンに戻す変更を行った。また、 |
治安悪化に伴う活動停滞の影響のため、成果 3(統合水資源管理パイロット活動)及び成果 4(統合水資源管理の推進のための提言)の達成のためには、水資源管理の基礎となる水文観測データの入手とその分析、同データを活用したステークホルダー間の対話促進に関する技術はまだ十分でなく、一層の支援が必要と判断された。そのためには訪日研修により日本での地下水管理の経験を学ぶことも効果的と考えられた。そこで、成果 3 と 4 の活動をさらに促進するため契約期間を延長し、専門家の追加投入、旅費、関連する一般業務費(傭人費、車両関連費、 通信・運搬費)等の増額を行った。 |
(4)第4回変更(2021 年 3 月)
変更後契約金額 | 447,374,180 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 101.61 人月(P/M)、268,889,000 円 |
直接経費 | 141,216,000 円 | |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2022 年 6 月 30 日 | |
変更の理由と内容 | 新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、2020 年 4 月より、日本人専門家の現地派遣を延期し、日本人専門家の現地業務を国内業務へ振り替え、オンラインでの遠隔支援で活動を進めた。しかし、遠隔での協力となったことから、成果 3 と 4 で目指している北コルドファン州水資源協議会の設立と、その教訓を基にした統合水資源管理推進のための教訓取り纏めには至っていなかった。そこで、成果 3 と成果 4 の達成のため契約期間を延長し、州水資源協議会の活動定着や組織運営能力の強化、水文モニタリングデータの分析強化、国内業務へ振り替えに伴う追加資料作成や会議準備等を行うこととし、専門家の人月を追加した。現地業務の国内業務への振り替えにより旅費や一般業務費(車両や運転手雇用、通訳等)は減となり、直接経費は第 3 回変更契約時より減額となった。 |
(5)第5回変更(2022 年 1 月)
変更後契約金額 | 442,028,180 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 103.28 人月(P/M)、272,603,000 円 |
直接経費 | 132,642,000 円 | |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2022 年 6 月 30 日(第 4 回変更から変更な し) | |
変更の理由と内 容 | 一部地域で新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、スーダン においても 2021 年 4 月初旬から日本人専門家の現地渡航を再 |
開した。しかし、2021 年 4 月中旬には感染状況が悪化し渡航見合わせとなり、2021 年 6 月に再度現地渡航を再開した。こうした流動的な状況において、日本人専門家は現地業務の一部人月を国内業務へ振り替えながら業務を実施してきた。この振り替えに伴う追加資料作成や会議準備、円滑な遠隔指導のためアラビア語が堪能な専門家の追加等のため、専門家人月を追加した。一方、渡航計画や一般業務費の見直しにより直接経費は第 4 回 変更契約時より減額となった。 |
(6)第6回変更(2022 年 6 月)今回の審議対象
変更後契約金額 | 489,364,480 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 111.17 人月(P/M)、297,774,000 円 |
直接経費 | 150,504,000 円 | |
変更後履行期間 | 2018 年 2 月 27 日~2023 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | スーダンの情勢不安定化や新型コロナウイルスによる現地渡航制限等、様々な制限の下で活動を進めてきたが、重要な成果と位置付けてきた州水資源協議会が 2022 年 2 月、正式に承認される等、成果も出始めてきた。しかし、協議会は制度として確立されたが持続的な運営や機能化に関しては十分でなく、成果の達成のためには追加支援が必要と判断された。そこで契約期間を延長し、協議会の定期開催や予算確保、協議会を通したステークホルダーの課題認識深化等の支援を行い、協議会の運営強化と機能化を図ることとした。これらの活動のため専門家を追加投入し、関連する一般業務費(一般傭人費、特殊傭人費、 車両関連費、通信・運搬費等)等が増額となった。 |
3.その他特記事項
本プロジェクトは、「スーダン国州水公社運営・維持管理能力強化プロジェクト」とは別の案件でそれぞれについて企画競争にて契約相手方を選定した結果、契約相手方が異なっています。
本プロジェクトの協力期間は 2023 年 3 月 31 日まで、契約履行期間は 2023 年 5 月 31
日までです。2023 年 4 月にスーダンで武力衝突が発生しましたが、現地活動は終了しており、契約自体に影響はありませんでした。
以上
NO.C4
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクト(第 2 期) |
(2)契約相手名称 | 共同企業体八千代エンジニヤリング株式会社、株式会社建設技 研インターナショナル、国際航業株式会社、株式会社パスコ |
(3)原契約金額 | 261,782,500 円 (2022 年度当初契約金額 620,233,000 円) |
原契約期間 | 2019 年 7 月 5 日~2021 年 3 月 26 日 |
(4)業務の概要 | インドネシアのジャカルタは首都として急速な発展を遂げる中、地下水の過剰揚水を一因として特に 2000 年以降、最大 2m 以上の地盤沈下が発生している。その結果、面積の 6 割以上が海抜ゼロメートル以下の低地に位置することとなり、都市機能の脆弱性を高めている。満潮時、降雨時には浸水被害による住民への影響が出ており、建物や橋梁、水道・下水道管、ガス管などへの影響も懸念されている。また、気候変動の影響により降雨の極端化や海面上昇が予測されており、これらは地盤沈下によって引き起こされる災害のリスクを増大させることが懸念されている。 本協力では、ジャカルタ特別州において、地盤沈下対策を推進するための体制を整備し、アクションプラン策定を通じて、内水氾濫や洪水、高潮に対する脆弱性リスクの低減に寄与する。 なお、本プロジェクトは 2 期から構成されており、第 1 期は 2018 年 4 月~2019 年 5 月に完了。 |
(5)担当部署 | 地球環境部水資源グループ水資源第一チーム |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2020 年 8 月 11 日)
変更後契約金額 | 452,801,400 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 106.67 人月(P/M)、298,560,000 円 |
直接経費 | 153,636,000 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 7 月 5 日~2021 年 3 月 26 日(変更なし) | |
変更の理由と内容 | ジャカルタにおいては地盤沈下の影響により洪水被害が発生しており、その適応策の検討のための調査及び計画策定支援を予定していた。そのような中、2019 年 12 月にジャカルタ及びその周辺で大規模な洪水が発生したため、インドネシア政府の緊急の要請に 基づき、その被災状況や原因分析のための調査等を至急実施し、 |
本プロジェクトの成果達成に活用することとしたもの。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更(2021 年 3 月 24 日)
変更後契約金額 | 514,776,400 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 106.67 人月(P/M)、298,560,000 円 |
直接経費 | 215,611,000 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 7 月 5 日~2022 年 3 月 25 日 | |
変更の理由と内容 | 地下水を代替する水源としての雨水利用を促進するための「雨水貯留施設建設」と、地盤沈下と地下水のモニタリングのための「新規観測井戸建設」をインドネシア側負担として想定していたが、新型コロナウイルスの影響により、先方が予算を捻出することが困難となったため、本プロジェクトの実施に必要なこれらの建設を再委 託業務として追加した。 |
(3)第3回変更(2022 年 2 月 28 日)
変更後契約金額 | 620,233,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 143.43 人月(P/M)、392,414,000 円 |
直接経費 | 208,573,000 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 7 月 5 日~2022 年 5 月 31 日 | |
変更の理由と内容 | ①インドネシア政府の大規模組織編成に伴う関係機関の所掌確認及びプロジェクト実施協議体の再編検討、②新たに本プロジェクトの担当となった関係機関の職員への技術移転、③洪水対策の追加検討、④新型コロナウイルス流行拡大に伴い現地調査が実施不可能となったことによる土砂災害対策のための衛星画像解析、⑤既往の解析で用いられていた地質構成・構造が異なることが判明したことによる地下水解析とその活用のための能力強化、⑥第三国における同様のアプローチによる対策可能性の検討を本プロジェクトの活動に追加した。加えて、新型コロナウイルス蔓延による現地での活動制限の影響を受け、雨水貯留施設建設、追加地盤沈下観測井戸建設の現地再委託業務の実施にかかるインドネシア側関係者の調整の遅れが生じたため、施工監理指導等を行うことと なり、これらの対応のため、契約期間を延長した。 |
(4)第4回変更(2022 年 5 月 24 日)今回の審議対象
変更後契約金額 | 620,233,000 円(第 3 回変更から変更なし) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 143.43 人月(P/M)、392,414,000 円 |
直接経費 | 208,573,000 円 |
変更後履行期間 | 2019 年 7 月 5 日~2022 年 10 月 14 日 |
変更の理由と内容 | 新型コロナウイルス蔓延による現地での活動制限の影響を受け、雨水貯留施設建設、追加地盤沈下観測井戸建設の2件の現地再委託業務の実施や、プロジェクト終了後も継続的に地盤沈下対策を推進する「事業実施委員会」設立に向けたインドネシア側関係機関の協議・調整、最終の合同調整委員会の実施に遅れが生じたた め、報告書の提出期限と履行期間を変更した。 |
(5)第5回変更(2022 年 10 月 11 日)今回の審議対象
変更後契約金額 | 620,233,000 円(第 3 回変更から変更なし) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 143.43 人月(P/M)、392,414,000 円 |
直接経費 | 208,573,000 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 7 月 5 日~2022 年 11 月 30 日 | |
変更の理由と内容 | 新型コロナウイルス蔓延による現地での活動制限の影響を受け、雨水貯留施設建設、追加地盤沈下観測井戸建設の2件の現地再委託業務の実施の実施に遅れが生じたため、報告書の提出期限と 履行期間を変更した。 |
3.その他特記事項
委員より共同企業体間の割り振りについてご質問があったが、4 社の JV のうち、八千代エンジニヤリング株式会社が主に地盤沈下対策(適応策)を、株式会社建設技研インターナショナルが主に洪水被害対策を担当しており、当初契約から追加・変更になった 81.86 人月のうち、追加人月の割り振りは概ね 6 割と 4 割となっている。
なお、契約書上では共同企業体間の割り振りや社ごとの契約金額内訳は記載しておらず、経費の割り振りは共同企業体内の裁量となっている。
以上
NO.C5
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | アフガニスタン国水文・気象情報管理能力強化プロジェクト(フェ ーズ2)(第1期) |
(2)契約相手名称 | 共同企業体 株式会社建設技研インターナショナル、株式会社 国際気象コンサルタント |
(3)原契約金額 | 220,972,000 円 (2022 年度当初契約金額 262,056,000 円) |
原契約期間 | 2020 年 11 月 10 日~2023 年 11 月 30 日 |
(4)業務の概要 | アフガニスタンでは、水文・気象データの欠如により、灌漑施設・河川構造物の改善や水資源の有効利用が十分に実施できていない。日本は、本協力のフェーズ 1 において、水・エネルギー省で水文・気象情報管理に責任を持つ水資源局に対し、水文観測所の一部(83 ヶ所)から得られるデータの品質管理及び処理に関する能力の向上を支援した結果、主要な 4 観測項目(流量、降水量、気温、相対湿度データ)について安定的に情報収集・管理する体制が確立された。本協力(フェーズ 2)では、品質が確保された観測項目の拡充、収集データの解析・可視化、及び関係機関(農業牧畜灌漑省、気象庁、防災局等)への情報提供体制の構築を行うことにより、灌漑整備を含む水資源開発及び防災のために実際にデータが利用されるようになることを目指 す。 |
(5)担当部署 | 地球環境部水資源グループ水資源第一チーム |
2.契約変更の経緯・概要
(1)第1回変更(2021 年 8 月 20 日)
変更後契約金額 | 262,056,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 38.08 人月(P/M)、106,766,000 円 |
直接経費 | 155,290,000 円 | |
変更後履行期間 | 2020 年 11 月 10 日~2023 年 11 月 30 日(変更なし) | |
変更の理由と内容 | 2020 年 2 月に関連機関の組織が改編され、水・エネルギー省 (MEW)の水部門が国家水資源管理機構(NWARA)に再編され、それに伴い地下水管理が国家水資源管理機構の下の水資源総局 (GDWR)の業務に含まれることとなった。詳細計画策定調査時に、 このような再編が実現した場合は本事業への地下水管理に関する活動の追加を検討することを協議議事録(M/M)で合意していた。 |
改めて水資源総局と協議した結果、地下水データの品質管理及び処理や地下水データ解析に対するニーズが高いことが確認されたため、追加することとした。また、新型コロナウイルスの影響により当初想定していた第三国研修が実施できなくなり遠隔での研修実施体制を整える必要が生じたこと、現地での治安悪化に伴い現地傭人がプロジェクト活動で外出することが禁止されために自宅から遠隔で業務を実施する設備が必要になったこと等、当初は想定し ていなかった事態が発生したため、必要な経費を計上した。 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更(2022 年 9 月 16 日)今回の審議対象
変更後契約金額 | 101,480,000 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 25.15 人月(P/M)、70,790,000 円 |
直接経費 | 30,690,000 円 | |
変更後履行期間 | 2020 年 11 月 10 日~2023 年 3 月 20 日 | |
変更の理由と内容 | 2021 年 8 月 15 日、アフガニスタン政府が事実上崩壊したことを受け、国家水資源管理機構(NWARA)とコミュニケーションをせずに実施できる活動に限定して活動を継続していた。その後、国際約束の有効期限(2022 年 6 月 30 日まで)を迎え、本事業は一旦中断とせざるを得ない状況となり、契約期間を短縮した。また、日本政府の方針としては、アフガニスタン国の人々に寄り添う支援を行うとともに地域の安定化に向け引き続き積極的な役割を果たすことが示されていることから、将来的な技術協力等の再開に備え、関連情報の収集、これまでの協力成果や教訓の整理等を実施する内容に変 更した。 |
(3)第3回変更(2022 年 12 月 28 日)今回の審議対象
変更後契約金額 | 101,480,000 円(第 2 回変更から変更なし) | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 25.15 人月(P/M)、70,790,000 円(第 2 回変更から変更なし) |
直接経費 | 30,690,000 円(第 2 回変更から変更なし) | |
変更後履行期間 | 2020 年 11 月 10 日~2023 年 3 月 31 日 | |
変更の理由と内 容 | 成果品である「付帯業務完了報告書」の提出期限を延長した。契約 期間、金額に変更はない。 |
3.その他特記事項
特になし
以上
No. | 主管部署 | 契約件名 | 調達種別 | 契約締結日 | 契約完了日 | 契約金額 | 契約相手方 | |
S1 | 東北センター | タイフォローアップ研修「2019- 2021年度課題別研修『スポーツを通じた障害者の社会参加の促進(A)』」に係る研修委託契約 | 各種業務委託 | 2022/10/05 | 2022/12/31 | 3,477,702 | 一般社団法人コ・イノベーション研究所 | |
案件概要シート(参加意思確認公募)
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | タイフォローアップ研修「2019-2021 年度課題別研修『スポーツを通じた障害者の社会参加の促進(A)』」に係る研 修委託契約 |
(2)契約金額 | 3,477,702 円 |
(3)履行期間 | 2022 年 10 月 5 日~2022 年 12 月 31 日 |
(4)契約相手名称 | 一般社団法人 コ・イノベーション研究所 |
(5)担当部署 | 東北センター総務課 |
2.背景・経緯
課題別研修「スポーツを通じた障害者の社会参加の促進(A)」は、障害者スポーツやイン クルーシブ・スポーツをツールとして、障害者のエンパワメントや障害者と非障害者の交流 を通じた障害者の社会参加を進めることを目指し 2016 年度より実施。2020 年度以降新型 ウイルスの感染が拡大し、本研修を含むすべての研修がオンラインでの実施となったが、本 研修はスポーツがテーマであり、案件目標の達成には実技での研修が重要であるため、新型 ウイルスの感染が一定程度終息した 2022 年に対面研修を行うためにフォローアップ研修を 実施した。本フォローアップはコロナ渦でオンラインのみでの研修提供となったマレーシア、ラオス、ウズベキスタン、タイの研修員を対象とした。タイはインクルーシブ・スポーツに おいて、好事例が輩出されている国であり、それら好事例を視察するため、かつアジアにお いて広域的にインクルーシブ・スポーツを導入、促進しているタイの APCD(アジア太平洋 障害者センター)との連携の点からも今後研修員がアクションプランを実現していくうえで もタイでの実施が有益であると考えた。加えて、ロジスティクスの側面からもバンコクでの 開催は対象研修員が集合するのに適していた。
3.業務内容
(1)帰国研修員の活動状況の確認および支援
帰国研修員、及びその配属先関係者へのインタビューや活動視察を通じ、研修員の現場を取り巻く具体的状況、ニーズを把握し、帰国研修員のアクションプラン達成に向けた活動支援(技術補完研修)を行う。
障害者スポーツに係るセミナー等の開催により、帰国研修員の帰国後の取り組み支援、及び研修員の能力強化を通じて、タイ及び周辺国のスポーツを通じた障害者の社会参加 促進の質の改善を図る。
(2)現地ニーズの確認と研修カリキュラム改善に向けた対応策の検討
タイおよび周辺国での状況をヒアリング・見学し、各国で適用可能な障害者スポーツ・インクルーシブスポーツの各種ルールや指導法、指導員育成、教材開発についての情報を収集し、次年度以降の研修カリキュラムの改善策を検討する。
4.参加意思確認公募にて調達した理由
特定相手先は、2016 年度より JICA 東北で所管している課題別研修「スポーツを通じ た障害者の社会参加の促進」コースについて、2016 年より主たる講師を担い、2019 年度か ら 2022 年度まで継続的に本コースを受託・実施してきた。また 2019 年度にはウズベキス タンを対象とした同様のフォローアップ研修委託業務を企画競争により受託・実施した実績 がある。これらの経験から、帰国研修員とも繋がりを有し、現地における彼らの活動状況・事例等の情報収集だけでなく所属組織とも協力・連携した質の高い研修の実施が可能である。その他にも、全国各地での障害者スポーツ協会の委託で、各種障害者スポーツ指導員の育成 や数多くの関連した研修提供及び調査の実績があり、本フォローアップ研修実施に必要不可 欠な知見・技術が豊富に集約されている。そのため、日本国内のスポーツを通じた障害者の 社会参加促進での産学官ネットワークを有し、フォローアップ研修においても効果的な計 画・実施を行う事の出来る団体である。
こうした十分な経験と実績を有する団体は研修事業全体を通して他に想定できないことから、特定者として参加意思確認公募にて調達を実施した。
5.積算根拠及びその妥当性
本業務は現地でのフォローアップ研修(技術補完研修)が活動の中心となることから、人件費単価と業務管理費は研修委託契約ガイドラインに基づき、諸経費(翻訳料、会場借損料、資材費、輸送費、原稿謝金)は過去の実績とJICA タイ事務所を通じ参考見積を徴収または紹介された取引先への聞き取り調査に基づき、それぞれ実施規模を想定した積算にて予定価格を設定したうえで調達を実施した。
以上