Contract
名古屋市営東芳野荘整備事業特定事業契約書(案)
【修正版】
令和6年4月
【令和6年5月修正】名古屋市
名古屋市営東芳野荘整備事業特定事業契約書
1.事業名 名古屋市営東芳野荘整備事業
2.事業場所 名古屋市東区芳野二丁目7番20号(別紙3添付図 事業用地付近見取図参照)
3.契約期間 市営住宅等整備業務及び入居者移転支援業務について
本契約締結日(市議会議決の日)から特定事業契約条項第62条に定める期間の終了日まで
用地活用業務について
別途用地活用企業と締結する【活用用地売買契約/活用用地定期借地権設定契約】に定めるとおり
4.契約金額 金●●●●●円
(うち取引に係る消費税及び地方消費税の額 金●●●●円)
5.契約保証金 契約金額の10%に相当する金額
特定事業契約条項第69条 に定める保証を付すものとする。
上記の事業について、名古屋市(以下「市」という。)と○○○○、○○○○、〇○○〇、○○
○○及び〇○○〇(以下、これら企業を合わせて「事業者」という。)とは、各々対等な立場における合意に基づいて、別添の特定事業契約条項(以下「特定事業契約条項」という。)によって公正な契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行するものとする。
事業者のうち、代表企業は○○○○とする。
なお、市と事業者の構成員は、特定事業契約条項第80条規定の仮契約として本契約書を作成するものであり、仮契約の証として、本書2通に各当事者記名押印のうえ、本書2通を作成し、市及び代表企業が各自1通を保有し、他の構成員においては、写しを保有する。
令和6年11月 日
市: | ||
所 在 地 | 名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 | |
名 | 称 | 名 古 屋 市 |
代表者名 | 名古屋市長 河 村 たかし |
事業者:
(代表企業/建設企業)所 在 地
商号又は名称
代表者名 代表取締役
(設計企業)
所 在 地
商号又は名称
代表者名 代表取締役
(工事監理企業)所 在 地
商号又は名称
代表者名 代表取締役
(移転支援企業)所 在 地
商号又は名称
代表者名 代表取締役
(用地活用企業)所 在 地
商号又は名称
代表者名 代表取締役
名古屋市営東芳野荘整備事業特定事業契約条項
前文
市(第1条 (定義)第3号で定義。)は、民間事業者の優れたノウハウや能力等を活用して市営住宅等の整備を行い、名古屋市営東芳野荘の整備事業を実施することとした。
市は、本事業(第1条 (定義)第1号で定義。)の実施にあたり、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(平成11年法律第117号。以下「PFI法」という。)の趣旨にのっとり、民間企業の能力等を最大限に活用するために、市営住宅等の設計、建設、所有権移転、入居者移転支援及び用地活用業務等からなる事業を、事業者に対して一体の事業として発注することとした。
市は、本事業の入札説明書等に従い入札を実施し、事業者を落札者として決定し、これを受けてPFI法第8条第1項の規定により事業を実施する民間事業者として選定された事業者は、本事業を共同して進めるものとし、市と事業者は、本事業の実施に関して以下の各条項記載のとおり合意した。
市と事業者は、本契約書とともに、入札説明書等及び事業提案書等(それぞれ第1条 (定義)第15号、第16号で定義。)に定める事項が適用されることを確認する。
なお、市と事業者は、本事業の目的達成のため、相互に努力しなければならない。また、事業者の構成員(第1条 (定義)第5号)の構成員)は、各構成員が担当する業務が円滑に履行されるように相互に努力・協力するものとする。
第1章 用語の定義
(定義)
第1条 本契約において使用する用語の定義は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 「本事業」とは、「名古屋市営東芳野荘整備事業」をいい、事業者が実施する別紙2記載の範囲の事業をいう。
(2) 「本契約」とは、本事業の実施について、市と事業者との間で締結する特定事業契約をいう。
(3) 「市」とは名古屋市をいう。
(4) 「事業者」とは、本事業の実施に際して、市と本契約を締結し、事業を実施する、 、 、 、 、及び を総称し、又は文脈に応じて本事業の各業務を担当する企業をいう。
(5) 「構成員」とは、事業者を構成するそれぞれの企業をいう。
(6) 「建設企業」とは、構成員のうち、本件工事及び新築住宅等の市への所有権移転・引渡しを担当する をいう。
(7) 「設計企業」とは、構成員のうち、既存住宅等の解体撤去の設計及び新築住宅等の設計を担当する をいう。
(8) 「工事監理企業」とは、構成員のうち、本件工事の工事監理を担当する をいう。
(9) 「移転支援企業」とは、構成員のうち、入居者移転支援業務を担当する をいう。
(10) 「用地活用企業」とは、構成員のうち、用地活用業務を担当する をいう。
(11) 「事業統括者」とは、本事業全体を統括するとともに、報告、通知、協議、打ち合わせをはじめとした市との対応を専任で行う、事業者が選任する者をいう。
(12) 「入居者」とは、既存の名古屋市営東芳野荘の入居者及びその世帯員をいう。
(13) 「市営住宅等整備業務」とは、既存住宅等の解体撤去工事及び新築住宅等の整備(調査・設計・建設・工事監理)業務並びに新築住宅等の市への所有権移転・引渡し業務並びにそれに付随する業務をいう(その詳細は、別紙2(2)記載のとおり)。
(14) 「入居者移転支援業務」とは、入居者が仮移転、希望本移転及び戻り移転するに際しての入居者の移転及び市の事務手続等に関する支援、国庫補助金申請関係書類の作成支援及び会計実地検査の支援並びにそれに付随する業務をいう(その詳細は、別紙2(3)記載のとおり)。
(15) 「入札説明書等」とは、本事業の実施に関して市が作成した、入札説明書、要求水準書、落札者決定基準、様式集、添付書類等、基本協定書(案)及び特定事業契約書(案)をいう。
(16) 「事業提案書等」とは、入札説明書等に記載の市の指定する様式に従い作成され、事業者が市へ提出した別紙1記載の書類及びその他本事業の入札に関し事業者が市に提出した書
類、図書等の一切をいう。
(17) 「事業提案」とは、事業提案書等に記載の提案内容をいう。
(18) 「事業用地」とは、別紙3記載の本事業の実施予定地をいう。
(19) 「新築住宅等整備用地」とは、別紙3記載の、新築住宅等の整備用地をいう。
(20) 「活用用地」とは、別紙3記載の、民間施設等の整備用地をいう。
(21) 「既存住宅」とは、事業用地において現に立地する市営東芳野荘の住宅をいう。
(22) 「既存住宅等」とは、既存住宅及びその附帯施設をいう。
(23) 「新築住宅」とは、本契約に基づき事業者が新たに整備する市営東芳野荘の住宅をいう。
(24) 「附帯施設等」とは、新築住宅に附帯する別紙4記載の平面駐車場、自転車置き場、集会場、防火水槽、ごみ置き場、植栽帯等、太陽光発電装置をいう。
(25) 「新築住宅等」とは、新築住宅及び附帯施設等をいう。
(26) 「民間施設等」とは、活用用地において用地活用企業が整備・管理・運営する施設等をいう。
(27) 「本件工事」とは、既存住宅等の解体撤去工事及び新築住宅等の建設工事をいう。
(28) 「工事期間」とは、本件工事が行われる期間をいう。
(29) 「入居者移転支援業務期間」とは、入居者移転支援業務が行われる期間をいう。
(30) 「仮移転」とは、入居者が既存住宅から他の住居に一時的に移転することをいう。
(31)「仮住居」とは、入居者が新築住宅に移転するまでの期間に一時的に入居する住居をいう。
(32) 「前住居」とは、入居者移転支援業務において、対象入居者が移転前に居住していた住居をいう。
(33) 「仮移転期限」とは、市と事業者が協議の上、定める仮移転・希望本移転及び退去の期限をいう。
(34) 「戻り移転」とは、仮移転した入居者が、他の住居から新築住宅に移転することをいう。
(35) 「戻り移転対象世帯」とは、入居者のうち、新築住宅へ移転する入居者をいう。
(36) 「希望本移転」とは、入居者が戻り移転せずに他の市営住宅に移転することをいう。
(37) 「戻り移転期限」とは、戻り移転を完了する期限をいう。
(38) 「市営住宅等整備業務に係る対価」とは、市営住宅等整備業務に掲げる各業務に対する対価をいう。
(39) 「入居者移転支援業務に係る対価」とは、入居者移転支援業務に対する対価をいう。
(40) 「仮移転料」とは、入居者の仮移転に関して市から支払われる補償費のことをいう。
(41) 「戻り移転料」とは、戻り移転対象世帯の戻り移転に関して市から支払われる補償費のことをいう。
(42) 「不可抗力」とは、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波、地滑り、落盤、騒乱、暴動、その他の自然的又は人為的な事象であって、市及び事業者のいずれの責めにも帰すことので
きない事由をいう。ただし、法令の変更は、不可抗力に含まれない。
(43) 「法令」とは、法律、政令、省令、条例、規則等をいう。
(44) 「暴排条例」とは、名古屋市暴力団排除条例(平成24年条例第19号)をいう。
(45) 「暴力団」とは、暴排条例第2条第1号に規定する暴力団をいう。
(46) 「暴力団員」とは、暴排条例第2条第2号に規定する暴力団員をいう。
(47) 「暴力団員等」とは、暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者、及び暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者をいう。
(48) 「暴力団等」とは、暴力団及び暴力団員等をいう。
(49) 「損害」とは、本契約に特に記載のない限り、積極的損害をいい、消極的損害を含まない。
(50) 「モニタリング」とは、入札説明書等、事業提案書等及び本契約書に記載された内容を満たしている事を確認するために、名古屋市が事業者に対して実施する、調査及びヒアリング等をいう。
(51) 「セルフモニタリング」とは、事業者自らが、要求水準書 、事業提案書等及び本契約書に記載された内容を満たしている事を確認することをいう。
(52) 「セルフモニタリング計画」とは、セルフモニタリングを前提に、確認の項目、時期及び方法等を示したセルフモニタリングの実施計画のことをいう。
第2章 総 則
(目的)
第2条 本契約は、本事業における市、事業者及び構成員の役割並びに基本的合意事項について定めるとともに、その実施に際しての条件を定めることを目的とする。
(事業遂行の指針)
第3条 事業者は、本事業を、本契約、入札説明書等及び事業提案書等に従って遂行しなければならない。
2 本契約、入札説明書等及び事業提案書等の内容が矛盾する場合、その適用における優先順位は、本契約、入札説明書等及び事業提案書等の順とする。ただし、事業提案書等と事業提案書等に優先する書類等との間に齟齬がある場合で、事業提案書等に記載された業務水準が事業提案書等に優先する書類に記載されたものを上回るときは、その限度で事業提案書等の記載が優先するものとする。
3 構成員は、それぞれ担当する業務範囲に属する債務について履行責任を負うほか、代表企業は本契約で規定する構成員の各債務のすべてについて連帯債務を負い、設計企業、建設企業及び工事監理企業は、市営住宅等整備業務の全体について相互に連帯債務を負うものとする。また、本契約で規定する各業務を担当する構成員による当該業務の履行の確保が困難となった場合は、当該業務について連帯債務を負う他の構成員は連帯して当該業務の履行を確保するための措置を行うものとする。
4 一部の構成員が担当する業務の履行の確保が困難となった場合において、他の構成員が当該業務の履行の確保のための措置を行う場合は、事前に当該措置の具体的内容について市に書面
を提出した上で説明し、市の事前承諾を得ることを要する。
5 事業者は、自ら直接請け負わせ、又は委託する場合に限らず、結果的に入札説明書の「入札参加者の備えるべき参加資格要件」に規定されている非該当でなければならない事由のいずれかの事由に該当する第三者が本事業の一部でも請け負い、又は受託することがないようにしなければならず、万一、かかる第三者が請け負い、又は受託している事実が判明した場合には、直ちにその旨を市に報告したうえで当該第三者との間の契約を解除し、又は解除させる等し、当該第三者が本事業に直接間接を問わず関与しないような措置をとったうえで、市に報告しなければならない。
6 事業者は、本事業を遂行するに当たっては、別紙13「障害者差別解消に関する特記仕様書(業務委託用)」を遵守しなければならない。
(本事業の概要)
第4条 本事業は、別紙2記載の事業範囲に属する事業計画等策定業務、市営住宅等整備業務、入居者移転支援業務及び用地活用業務、並びにこれらに付随し、関連する一切の業務により構成される。
2 事業計画等策定業務の概要は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 本契約、入札説明書等及び事業提案書等に基づき、事業計画等を策定し、市に提出する業務。
(2) セルフモニタリング計画を策定し、市に提出する業務
3 市営住宅等整備業務の概要は、次の各号に掲げるとおりとし、事業者は、事業者の責任及び費用負担において、本契約、入札説明書等及び事業提案書等、別紙5記載の事業日程、第19条 (施工計画書等)に定める施工計画書等に従い、第15条 (設計)に定める解体撤去の設計、基本設計及び実施設計に基づき、既存住宅等を解体撤去し、新築住宅等整備用地に新築住宅等を建設し、第27条 (市による完成確認書の交付)に定める市による完成確認書の交付後、新築住宅等の所有権を市に移転し、引き渡す。
(1) 調査業務
(2) 設計業務
(3) 解体撤去業務
(4) 建設業務
(5) 工事監理業務
(6) その他の業務
4 入居者移転支援業務の概要は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 仮移転支援業務
(2) 希望本移転支援業務
(3) 戻り移転支援業務
(4) 入居者に対する移転相談対応業務
(5) 国庫補助金申請関係書類等の作成支援業務
(6) 会計実地検査等の支援業務
(7) その他前6号の業務を実施するうえで必要な関連業務
5 用地活用業務の概要は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 民間施設等の整備業務
(2) 民間施設等の管理業務
(3) 民間施設等の運営業務
(4) その他前3号の業務を実施するうえで必要な関連業務
(事業日程)
第5条 本事業は、別紙5記載の事業日程に従って実施されるものとする。
(事業者の資金計画)
第6条 本事業に関連する費用は、本契約又は入札説明書等に特段の規定のある場合を除き、すべて事業者の負担とし、かつ、その費用にあてるために必要な資金の調達は事業者の責任においてなすものとする。
(許認可及び届出)
第7条 本事業に関する本契約上の義務を履行するために必要な一切の許認可は、事業者が自己の責任及び費用負担において取得し、また、必要な一切の届出についても事業者が自己の責任及び費用において提出するものとする。ただし、市が取得すべき許認可、市が提出すべき届出は除く。
2 事業者は、前項の許認可及び届出に際しては、市に書面による事前説明及び許認可を証明する書面の写しを提出して事後報告を行うものとする。
3 市は、事業者からの要請がある場合、事業者による許認可の取得、届出に必要な資料の提出その他市が事業者による許認可の取得にとって必要と判断する事項について協力するものとする。
4 事業者は、市からの要請がある場合は、市による許認可の取得、届出に必要な資料の提出その他市が必要とする事項について協力するものとする。
(事業統括者)
第8条 事業者は、本契約締結後速やかに、本事業全体を統括するとともに、報告、通知、協議、打ち合わせをはじめとした市との対応を専任で行う事業統括者を選任するものとする。
(事業計画等)
第9条 事業者は、本契約締結後速やかに、本契約、入札説明書等及び事業提案書等に基づき、市営住宅等整備業務及び用地活用業務に関する業務計画書を策定のうえ市に提出し、市が要求した要求水準等が反映されていること及び事業スケジュールに適合していること等の確認を受けるものとする。
2 事業者は、本契約、入札説明書等及び事業提案書等に基づき、調査業務、設計業務、建設業務、工事監理業務及び用地活用業務の各業務について、それぞれセルフモニタリング計画を策定のうえセルフモニタリング計画書及び要求水準等確認計画書を作成し、各業務の開始にあたり市に提出して、その確認を受けるものとする。
3 前2項に従って市に提出された業務計画書、セルフモニタリング計画書又は要求水準確認計画書が市により内容が不適切であると判断された場合、又は事業者においてそれらの内容を変更する場合には、事業者はそれらの修正書を作成し、再度市に提出して確認を受けなければならない。
4 市は、本条に規定する確認を理由として、本事業の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(事前調査)
第10条 事業者は、本契約、入札説明書等及び事業提案書等に従い、自己の費用と責任において、別紙2の「2」の「(1)」の項記載の事業用地の測量調査及び地質調査、アスベスト調査、事業用地周辺の周辺家屋調査及び電波障害調査、並びにその他の調査(以下「調査等」という。)を行う。
2 事業者は調査等を行う場合、市に事前に連絡し、その承諾を得たうえで行うものとし、かつ、当該調査を終了したときは当該調査に係る報告書を作成し、市に提出して、その確認を受けなければならない。
3 事業者は、第1項に定める調査等を実施した結果、市の調査等の内容と齟齬を生じる事実を発見したときは、その旨を直ちに市に通知し、その確認を求めなければならない。この場合において、市及び事業者は、その対応につき協議するものとする。
4 第1項の調査等の結果、市が実施し、かつ、入札説明書等にその結果を添付した測量、調査等の実施方法又は結果に誤りがあったことを発見した場合には、その内容を市に通知するものとし、その誤りによって事業者の提案内容等の見直しが必要となった場合には、その見直しの内容等について市と協議する。
5 前項の協議に基づく見直しに起因して生じる当該誤りに相当因果関係のある損害・追加費用については、合理的範囲で市が負担する。
6 事前に予期することができない事業用地の地質障害、地中障害物、埋蔵文化財等に起因して発生する増加費用及び損害については合理的な範囲で市が負担する。
7 市は、調査等の完了を確認した後、令和6年度以降において、第43条 (市営住宅等の整備に係る対価の支払い)の規定に従い調査業務費の支払いを行うものとする。
(工事に伴う近隣対策)
第11条 事業者は、本件工事に先立って、自らの責任と費用負担において、周辺住民に対して
事業提案等の内容につき説明を行い、理解を得るよう努めなければならない。市は、必要と認める場合には、事業者が行う説明に協力するものとする。
2 事業者は、自らの責任及び費用負担において、騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、大気汚染、水質汚染、臭気、電波障害、その他の本件工事が近隣住民の生活環境に与える影響を勘案し、合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。かかる近隣対策の実施について、事業者は、市に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。
3 事業者は、近隣対策の不調を理由として事業提案書等の内容の変更をすることはできない。ただし、事業者が事業提案書等の内容を変更しない限り、更なる調整によっても近隣住民の理解が得られないことを明らかにして市に協議を申し入れた場合、市は事業者との協議に応じるものとし、協議の結果、市においてやむを得ないと認める場合には、事業者に対し事業提案書等の内容の変更を承諾することができる。この場合において、一部工事の取り止め等により事業者が負担すべき費用が減少した場合には、その減少額相当額について市営住宅等整備業務に係る対価を減額する。
4 近隣対策の結果、新築住宅等の竣工の遅延が見込まれる場合において、事業者が請求した場合には、市及び事業者は協議を行い、同協議の結果、別紙5記載の事業日程を変更する必要が認められる場合、市は速やかに、同日程を変更するものとする。
5 近隣対策の結果、事業者に生じた費用及び損害(近隣対策の結果、別紙5記載の事業日程が変更されたことによる費用増加も含む。)については、事業者が負担するものとする。ただし、新築住宅等を建替えること自体又は市が入札説明書等において事業者に提示した条件に関する近隣住民等の要望活動・訴訟に起因し、事業者に生じた費用及び損害については、市が合理的な範囲で当該費用を負担する。
第3章 事業用地等の貸与
(事業用地等の貸与)
第12条 市は、事業者に対して、本章の規定に基づき事業用地を無償で貸付けるものとする。
(使用の目的)
第13条 事業者は、市営住宅等整備業務、入居者移転支援業務及び用地活用業務目的以外で事業用地を使用してはならない。
2 事業者は、事業用地が市有財産であることを常に配慮し、善良な管理者の注意義務をもって使用しなければならない。
(貸与期間)
第14条 事業用地の貸与期間は、本契約の締結日(第80条第1項の市議会議決がなされて本契約が締結されたとみなされる日)から別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡しが完了する日までとする。ただし、活用用地については、第58条に定める活用用地の【売買契約/賃貸借契約】に基づき用地活用企業が【市から活用用地の所有権を取得/活用用地に定期借地権を設定】するまでの間とする。
第4章 設計業務
(設計)
第15条 新築住宅等の設計(既存住宅等の解体撤去の設計を含む。以下同じ。)は、事業者のうち設計企業が担当するものとし、新築住宅等の設計に関する市の事業者への通知や文書の交付その他の連絡は事業統括者に対して行えば足りるものとする。
2 事業者は、本契約、入札説明書等、事業提案書等及び設計業務に関する業務計画書に従い、自己の費用と責任において、解体撤去の設計並びに新築住宅等の基本設計及び実施設計を行うものとする。事業者は、新築住宅等の基本設計及び実施設計に関する一切の責任を負担する。
3 事業者は、本契約締結後速やかに、解体撤去の設計を開始し、設計着手前に提出して市の承 諾を得た設計に関する工程表及び業務計画(以下「設計工程表等」という。)に従い、市による 状況の確認を受けるとともに、設計工程表等に定める期日に別紙7記載の図書を市に提出する。市は、提出された図書について、その内容に応じ別途市が定める日までに確認し、当該確認を もって解体撤去の設計の完了とする。ただし、変更すべき点がある場合には事業者に通知する ものとし、その場合においては、解体撤去の設計は、当該変更通知を踏まえた修正の完了を市 が確認した段階で完了するものとする。なお、市による当該変更通知は、第17条 (設計の 変更)に規定する設計変更には該当しないものとする。市は、事業者からの求めがあった場合 には、内容を確認した旨の通知書を事業者に交付する。
4 事業者は、本契約締結後速やかに、新築住宅等の基本設計を開始し、設計着手前に提出して市の承諾を得た設計に関する工程表及び業務計画(以下「設計工程表等」という。)に従い、市による状況の確認を受けるとともに、設計工程表等に定める期日に別紙7記載の図書を市に提出する。市は、提出された図書について、その内容に応じ別途市が定める日までに確認し、当該確認をもって基本設計の完了とする。ただし、変更すべき点がある場合には事業者に通知するものとし、その場合においては、基本設計は、当該変更通知を踏まえた修正の完了を市が確認した段階で完了するものとする。なお、市による当該変更通知は、第17条 (設計の変更)に規定する設計変更には該当しないものとする。市は、事業者からの求めがあった場合には、内容を確認した旨の通知書を事業者に交付する。
5 事業者は、前項による基本設計の完了後速やかに、新築住宅等の実施設計を開始し、設計工程表等に従い市による状況の確認を受けるとともに、設計工程表等に基づき、実施設計完了時に、別紙8記載の図書を市に提出する。市は、提出された図書について、その内容に応じ別途市が定める日までに確認し、当該確認をもって実施設計の完了とする。ただし、変更すべき点がある場合には事業者に通知するものとし、その場合においては、実施設計は、当該変更通知を踏まえた修正が完了した段階で完了するものとする。なお、市による当該変更通知は、第17条
(設計の変更)に規定する設計変更には該当しないものとする。市は、事業者からの求めがあった場合には、内容を確認した旨の通知書を事業者に交付する。
6 事業者は、新築住宅等の設計にあたって第三者に請け負わせ、又は委託する場合は、当該第三者の商号、所在地その他市が求める事項を事前に市に届けなければならない。ただし、事業者は、当該第三者が新築住宅等の設計の全部又は大部分を請け負い、又は受託することがないようにしなければならない。
7 事業者は、前項の者が新築住宅等の設計にあたってさらに別の第三者に請け負わせ、又は委託する場合にも、前項に準じて市に届け出なければならない。ただし、事業者は、当該第三者が新築住宅等の設計の全部又は大部分を請け負い、又は受託することがないようにしなければならない。
8 前2項に記載の第三者への請負又は委託はすべて事業者の責任において行うものとし、当該第三者の責めに帰すべき事由は、すべて事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
9 市は、新築住宅等の設計の状況について、随時事業者から報告を受けることができるものとする。
10 市は、第3項の図書が入札説明書等又は事業提案書等に反し、又は第4項の図書が入札説明書等、事業提案書等又は基本設計に反する場合、事業者に対してその旨を通知し、是正を求めるものとし、事業者はこれに従い自己の費用と責任をもって是正を行い、市の確認を受けなければならない。
11 前項の是正要求に対し、事業者は意見陳述を行うことができ、客観的に合理性が認められる場合は、市は是正要求を撤回又は変更する。
12 市は、第3項及び第4項の図書を事業者から受領したこと、事業者の求めに応じてそれらの図書を確認したこと、第8項の報告を受けたこと並びに第1項及び第9項に定める通知、確認を行ったことを理由として、設計及び本件工事の全部又は一部について何ら責任を負担するものではない。
13 市は、実施設計の完了を確認した後、令和6年度以降において、第43条 (市営住宅等の整備に係る対価の支払い)の規定に従い設計業務費の支払いを行うものとする。
(設計条件の変更)
第16条 事業者は、市の承諾を得た場合を除き、入札説明書等又は事業提案書等に記載した新築住宅等の設計条件の変更を行うことはできないものとする。
2 市は、不可抗力又は法令変更以外で必要があると認める場合は、変更内容を記載した書面を交付して、入札説明書等又は事業提案書等に記載した設計条件の変更を事業者に求めることができる。この場合、事業者は、設計条件の変更について、市と協議するものとする。
3 事業者は、前項により設計条件の変更が行われた場合、変更された設計条件に従い新築住宅等の設計を行うものとする。この場合において、当該変更により事業者の費用に増減が生じたときは、市は、合理的範囲内で当該増加費用相当分を第43条 (市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)記載の対価とは別に追加負担し、又は当該減少費用相当分について同条記載の対価から減額するものとする。
4 不可抗力による設計条件の変更については、第52条 (不可抗力による損害等)、法令変更による設計条件の変更については第55条 (法令変更による追加費用)に従うものとする。
(設計の変更)
第17条 市は、必要があると認める場合、新築住宅等の設計変更を事業者に対して求めることができる。事業者は、設計変更の要求を受けてから14日以内に変更内容に関する検討の結果
を市に通知しなければならない。ただし、市は、原則として工事期間の変更を伴う設計変更又は事業提案の範囲を逸脱する設計変更を事業者に対して求めることはできない。
2 前項の規定にかかわらず、市が工事期間の変更を伴う設計変更又は事業提案の範囲を逸脱する設計変更の提案を行う場合には、事業者は、その当否及び費用負担について市との協議に応じるものとする。
3 市の求めにより設計変更する場合においては、当該変更により事業者の費用に増減が生じたときは、市は、合理的範囲内で当該増加費用相当分を第43条 (市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)記載の対価とは別に追加負担し、又は当該減少費用相当分について同条記載の対価から減額するものとする。ただし、市の設計変更が事業者の作成した設計図書の不備、瑕疵による場合又は事業者の調査の誤りないしは不足による場合は、事業者が当該費用を負担する。また、市の設計変更が不可抗力又は法令の変更による場合は、当該費用の負担はそれぞれ第52条 (不可抗力による損害等)第2項又は第55条 (法令変更による追加費用)第2項の規定に従う。
4 事業者は、事前に市へ報告を行い、その承諾を得た場合を除き、新築住宅等の設計変更を行うことはできないものとする。
5 前項に従い事業者が事前に市へ報告を行い、その承諾を得て新築住宅等の設計変更を行う場合、当該変更により事業者に追加的な費用が発生したときは、事業者が当該費用を負担するものとする。また、一部工事の取り止め等により事業者が負担すべき費用が減少した場合には、その減少額相当額について市営住宅等整備業務に係る対価を減額する。
第5章 建設業務
(本件工事)
第18条 本件工事は、事業者のうち建設企業が担当し、本件工事に関する市の事業者への通知や文書の交付その他の連絡は、事業統括者に対して行えば足りるものとする。
2 事業者は、自己の費用と責任において、本契約、入札説明書等、事業提案書等、建設業務に関する業務計画書、別紙5記載の事業日程、次条に定める施工計画書等並びに第15条 (設計)に規定する解体撤去の設計、基本設計及び実施設計に従って、本件工事を行う。
3 事業者は、本件工事に着手するにあたって市に事前に通知するものとする。
4 事業者は、別紙5記載の事業日程に従い、既存住宅等を解体撤去し、新築住宅等を完成させ、新築住宅等の所有権移転・引渡しの日に新築住宅等を市に引渡すものとする。市は、新築住宅等の引渡しを受けた後、第43条 (市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)の規定に従い建設業務費及び工事監理業務費の支払いを行うものとする。
5 施工方法等、本件工事を実施するために必要な一切の方法については、事業者が自己の責任において定めるものとする。
6 事業者は、本件工事を実施するにあたり、建築基準法(昭和25年法律第201号)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)その他適用される法令を遵守す
るものとする。
(施工計画書等)
第19条 事業者は、本件工事の施工の段階に応じて工程表、施工計画書、施工図、工事の記録を作成するものとする。
2 事業者は、本件工事着工前に全体工程表及び総合施工計画書を作成し、工事監理者が承諾したものを市に提出するものとする。全体工程表及び総合施工計画書の提出後に修正が必要となった場合、事業者は、工事監理者と協議し、その承諾を得たうえで、これを修正し、遅滞なく修正したものを市に提出するものとする。
3 事業者は、全体工程表に基づいた当該月の月間工程表を作成し、工事監理者の承諾を得たものを市に月初めに提出するものとする。月間工程表の提出後に修正が必要となった場合、事業者は、適宜これを修正し、遅滞なく修正後の月間工程表を市に提出するものとする。
4 事業者は、本件工事の全体工程表及び月間工程表記載の日程に従い工事を遂行するものとする。
5 市は、本条に規定する書類又は報告の受領を理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(第三者の使用)
第20条 事業者は、本件工事にあたって第三者に請け負わせる場合は、当該第三者の商号、所在地その他市が求める事項を事前に市に届け出なければならない。ただし、事業者は、第三者が本件工事の全部又は大部分を別の第三者に請け負わせることがないようにしなければならない。
2 事業者は、前項の者が本件工事にあたってさらに別の第三者に下請負をさせる場合にも、前項に準じて市に届け出なければならない。ただし、事業者は、当該第三者が本件工事の全部又は大部分を請け負うことがないようにしなければならない。
3 請負人(下請負人等を含む)の使用はすべて事業者の責任において行うものとし、請負人その他本件工事に関して事業者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、すべて事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
(工事監理者等)
第21条 本件工事に関する工事監理は、事業者のうち工事監理企業が担当し、当該工事監理に関する市の事業者への通知や文書の交付その他の連絡は事業統括者に対して行えば足りるものとする。
2 事業者は、自己の責任及び費用負担で工事監理者、現場代理人及び監理技術者を設置し、工事開始日までにその氏名等の必要事項を市へ通知しなければならない。
3 事業者は、事業統括者をして、市への毎月の定期的報告を行わしめるとともに、市の要求があった場合には随時これに応じて報告を行わしめるものとする。
(保険)
第22条 建設企業は、自己の費用負担において、損害保険会社との間で、別紙9に記載する保険契約を締結しなければならない。保険契約の内容及び保険証書については、市の確認を得るものとする。なお、事業者が付保する保険は別紙9のものに限定されない。
2 事業者は、本件工事開始の前日までに、前項の保険証書の写しを市に提出しなければならない。
3 市は、本条に規定する確認又は保険証書の写しの受領を理由として、保険付保に対する責任
(保険内容の不足及び何らかの不備により保険契約が履行されないこと等)について何ら負担するものではない。
(市による説明要求及び立会い)
第23条 市は、本件工事の進捗状況及び施工状況について、事業者から報告を受けることができるものとする。
2 市は、本件工事が市の確認を受けた設計図書、本契約、入札説明書等及び事業提案書等、建設業務に関する業務計画書等に従い実施されていることを確認するため、本件工事の実施状況その他市が必要とする事項について、事業者に事前に通知した上で、事業者又は請負人(下請負人を含む)に対してその説明を求めることができるものとする。
3 前2項に規定する報告又は説明の結果、本件工事の実施状況が市の確認を受けた設計図書、本契約、入札説明書等又は事業提案書等、建設業務に関する業務計画書等の内容を逸脱していることが判明した場合、市は事業者に対してその是正を求めることができ、事業者は自らの費用と責任をもってこれに従わなければならない。
4 前項の是正要求に対し、事業者は意見陳述を行うことができ、客観的に合理性が認められる場合は、市は是正要求を撤回又は変更する。
5 事業者は、工事期間中に事業者が行う本件工事の主要な検査又は試験について、事前に市に対して通知するものとする。なお、市は、当該検査又は試験に立会うことができるものとする。
6 市は、工事期間中、事前の通知なしに本件工事に立会うことができるものとする。
7 市は、本条に規定する説明又は報告の受領、本件工事の立会いを理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(中間確認)
第24条 市は、解体撤去工事が完了した段階で、解体撤去工事の完了確認を実施する。
2 市は、新築住宅等が実施設計に従い建設されていることを確認するために、工事期間中、必要な事項に関する中間確認を実施することができる。なお、市は、必要と認める場合は、事業者をして、事業者自らの費用をもって必要最低限の破壊検査を行わせることができるものとする。ただし、市は、当該確認及び破壊検査の実施を理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
3 市は、前2項に規定する解体撤去工事の完了確認及び中間確認の実施を理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
4 解体撤去工事の完了確認及び中間確認の結果、本件工事の施工状況が市の確認を受けた設計図書、本契約、入札説明書等又は事業提案書等の内容を逸脱していることが判明した場合、市
は事業者に対してその是正を求めることができ、事業者は自らの費用と責任をもってこれに従わなければならない。
5 前項の是正要求に対し、事業者は意見陳述を行うことができ、客観的に合理性が認められる場合は、市は是正要求を撤回又は変更する。
(事業者による竣工検査)
第25条 事業者は、自己の責任及び費用負担において、新築住宅等の竣工検査(設備・器具等の試運転検査を含む。以下同じ。)を行うものとする。事業者は、新築住宅等の竣工検査の日程を、竣工検査の7日前までに市に対して通知しなければならない。
2 市は、事業者が前項の規定に従い行う竣工検査への立会いができるものとする。なお、市は、必要と認める場合は、事業者をして、事業者自らの費用をもって必要最低限の破壊検査を行わせることができるものとする。ただし、市は、当該検査への立会い及び破壊検査の実施を理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
3 事業者は、竣工検査に対する市の立会いの有無を問わず、新築住宅等の竣工検査の実施後速やかに、市に対して竣工検査の結果を、建築基準法第7条第5項による検査済証、都市計画法
(昭和43年法律第100号)第36条第2項による検査済証、その他の検査結果に関する書面を提示してその写しを添えて市に報告しなければならない。
(市による完成確認)
第26条 市は、事業者から前条第3項に定める報告を受けた場合、14日以内に別紙10に記載する事項に関する完成確認を事業者立会の上でそれぞれ実施しなければならない。なお、市は、必要と認める場合は、事業者をして、事業者自らの費用負担において必要最低限の破壊検査及びその修繕を行わせることができるものとする。ただし、市は、当該破壊検査の実施を理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
2 完成確認の結果、新築住宅等の状況が、市の確認を受けた設計図書、本契約、入札説明書等又は事業提案書等の内容を逸脱していることが判明した場合、市は、判明した事項の具体的内容を明らかにし、事業者に対し期間を定めてその是正を求めることができ、事業者は自らの費用をもってこれに従わなければならない。事業者は、当該是正の完了後速やかに、市に是正の完了を報告しなければならない。
3 前項の是正要求に対し、事業者は意見陳述を行うことができ、客観的に合理性が認められる場合は、市は是正要求を撤回又は変更する。
4 市は、事業者が第2項の是正の完了を報告した日から14日以内に、再完成確認を実施する ものとする。当該再完成確認の結果、新築住宅等の状況がなおも市の確認を受けた設計図書、本契約、入札説明書等又は事業提案書等の内容を逸脱していることが判明した場合の取扱いは、前2項の定めるところに準じるものとする。
5 事業者は、設備・器具等の取扱いに関する市への説明を試運転とは別に実施する。
(市による完成確認書の交付)
第27条 市が前条第1項に定める完成確認を実施し、前条第2項の規定に基づく是正を求めず、
若しくは前条第3項の規定に基づき是正要求を撤回した場合、又は前条第4項に定める再完成確認を実施し、前条第2項の規定に基づく是正を求めず、若しくは前条第3項の規定に基づき是正要求を撤回した場合において、事業者が別紙11に記載する完成図書等を市に対して提出した場合には、市は、完成図書等受領後14日以内に、事業者に対して完成確認書を交付する。
2 市は、前項の完成確認書の交付を行ったことを理由として、本件工事の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(本件工事期間の変更)
第28条 市が事業者に対して本件工事期間の変更を請求した場合、市と事業者は協議により当該変更の当否を定めるものとする。
2 事業者が不可抗力又は法令の変更等事業者の責めに帰すことのできない事由により工事期間を遵守できないことを理由として本件工事期間の変更を請求した場合、市と事業者は協議により当該変更の当否を定めるものとする。
3 前2項において、市と事業者の間において協議が調わない場合、市が合理的な本件工事期間を定めるものとし、事業者はこれに従わなければならない。
(工事の中止)
第29条 市は、必要があると認める場合、その理由を事業者に通知した上で、本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させることができる。
2 市は、前項に従い本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させた場合、必要があると認めるときは工事期間を変更することができる。
3 事業者は、自己の責めに帰さない事由により、本件工事が一時中止されている場合、中止の原因となる事由が止んだ場合には、本件工事の再開を市に求めることができる。
(工事の中止又は工事期間の変更による費用等の負担)
第30条 市は、市の責めに帰すべき事由により本件工事を中止し又は工事期間を変更した場合、当該工事の中止又は工事期間変更に因って市に生じた増加費用又は損害及び事業者に生じた 合理的な増加費用又は損害を第43条 (市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)記載の対 価とは別に負担しなければならない。
2 事業者は、事業者の責めに帰すべき事由により本件工事を中止し又は工事期間を変更した場合、当該工事の中止又は工事期間変更に因って事業者に生じた増加費用又は損害及び市に生じた合理的な増加費用又は損害を負担しなければならない。
3 不可抗力により本件工事が中止され又は工事期間が変更された場合、当該工事の中止又は工事期間変更に因って市及び事業者に生じた増加費用又は損害の負担については、第52条
(不可抗力による損害等)第2項によるものとする。
4 法令の変更により本件工事が中止され又は工事期間が変更された場合、当該工事の中止又は工事期間変更に因って市及び事業者に生じた増加費用又は損害の負担については、第55条
(法令変更による追加費用)第2項によるものとする。
(本件工事中に事業者が第三者に与えた損害)
第31条 事業者が本件工事の施工に関し第三者に損害を与えた場合、事業者は、法令に基づき当該損害を当該第三者に対して賠償しなければならない。ただし、当該損害のうち当該第三者又は市の責めに帰すべき理由により生じたものを除く。
第6章 入居者移転支援業務
(入居者移転支援業務)
第32条 入居者移転支援業務は、事業者のうち入居者移転支援企業が担当し、入居者移転支援業務に関する市の事業者への通知や文書の交付その他の連絡は事業統括者に対して行えば足りるものとする。
2 事業者は、本契約、入札説明書等、事業提案書等、別紙5記載の事業日程及び第33条
(入居者移転支援業務計画書)に定める入居者移転支援業務計画書に従って、入居者移転支援業務を行う。
3 事業者は、入居者移転支援業務を行うにあたっては、公営住宅法、高齢者の居住の安定確保に関する法律、宅地建物取引業法、個人情報保護法その他、同業務に関連する諸法令を遵守しなければならない。
4 事業者は、入居者移転支援業務を行うにあたっては、第三者の身体、財産又は権利を侵害しないような措置を自らの責任で行うものとし、適切な措置を怠ったために第三者に損害が生じた場合、事業者がこれを賠償し、市に一切の負担をかけないものとする。
5 入居者移転支援業務に要する費用は、本契約に別段の定めがある場合を除き、全て事業者が負担するものとし、市は第44条 (入居者移転支援業務に係る対価の支払い)第1項で定める入居者移転支援業務に係る対価を除き、事業者に何らの金員も支払わないものとする。
(入居者移転支援業務計画書等)
第33条 事業者は、入居者移転支援業務の実施に先立ち、入札説明書等及び事業提案書等に従った内容の入居者移転支援業務計画書並びにセルフモニタリング計画書及び要求水準書等確認計画書を作成し、市に提出してその確認を受けるものとする。入居者移転支援業務計画書、セルフモニタリング計画書及び要求水準書等確認計画書の提出後に修正が必要となった場合、事業者は、市と協議し、市の確認を得たうえで、これを修正するものとする。
2 市は、前項の確認を理由として、入居者移転支援業務の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(第三者の使用)
第34条 事業者は、入居者移転支援業務を第三者に委任し、又は請け負わせてはならない。ただし、入居者移転支援業務のうち、再委託する事により第三者の権利利益に影響を与える恐れがない業務等については、あらかじめその内容を明らかにして市の承諾を得たときはこの限りではない。
2 事業者は、前項の者が入居者移転支援業務にあたってさらに別の第三者に委託する場合にも、前項に準じるものとする。
3 入居者移転支援業務の委託(再委託、再々委託等を含む。以下、本章において同じ。)はすべて事業者の責任において行うものとし、入居者移転支援業務に関して事業者が業務の一部を委託する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、すべて事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
(市による説明要求)
第35条 市は、入居者移転支援業務の進捗状況について、事業者から報告を受けることができるものとする。
2 市は、入居者移転支援業務が、本契約、入札説明書等、事業提案書等及び第33条 (入居者移転支援業務計画書)に定められた入居者移転支援業務計画書に従い実施されていることを確認するため、市が必要とする事項について、事業者に事前に通知した上で、事業者又は受託者等に対してその説明を求めることができるものとする。
3 前2項に規定する報告又は説明の結果、入居者移転支援業務が本契約、入札説明書等、事業提案書等及び第33条 (入居者移転支援業務計画書)に定められた入居者移転支援業務計画書の内容を逸脱していることが判明した場合、市は事業者に対してその是正を求めるものとし、事業者は自らの費用と責任をもってこれに従わなければならない。
4 前項の是正要求に対し、事業者は意見陳述を行うことができ、客観的に合理性が認められる場合は、市は是正要求を撤回又は変更する。
5 市は、本条に規定する説明又は報告の受領を理由として、入居者移転支援業務の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
(事業者による入居者移転支援業務報告)
第36条 事業者は市に対して、要求水準書に従って入居者移転支援業務の各業務段階ごとに報告を行うとともに、市の求めに応じて随時、報告及び説明を行う。
(セルフモニタリング等)
第37条 事業者は、本契約、入札説明書等、事業提案書等及び第33条 (入居者移転支援業務計画書)に定められた入居者移転支援業務計画書に基づいて入居者移転支援業務を遂行するため、セルフモニタリング計画書及び要求水準等確認計画書に基づきセルフモニタリングを実施し、仮移転開始日以降の2ヶ月間及び新築住宅等への戻り移転可能日以降の2ヶ月間については週1回、それ以外の期間については月1回、セルフモニタリング報告書を市に提出するものとする。
2 事業者は、何らかの事由で入居者移転支援業務に関し、本契約、入札説明書等、事業提案書等、入居者移転支援業務計画書の内容を充足していない状況又は逸脱している状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を直ちに市に対して報告・説明しなければならない。
3 事業者の業務の状況が本契約、入札説明書等、事業提案書等及び入居者移転支援業務計画
書の内容を客観的に逸脱しているとの合理的な疑いが存する場合、市は事業者に対して、当該疑いのある点についての必要かつ合理的な説明及び報告を求めることができる。
4 前項の説明及び報告を受けても前項の疑いが解消しない場合、市は事業者に対して、当該疑いのある点についての検査を行うよう求めることができる。
5 前4項のモニタリングの結果、事業者による入居者移転支援業務の遂行が本契約、入札説明書等、事業提案書等及び入居者移転支援業務計画書の内容を充足せず、又は逸脱していると市が判断した場合には、市は当該業務について改善要求措置を行うものとし、事業者はこの要求に従わなければならない。
6 市は、前項の措置が完了するまでは、入居者移転支援業務に係る対価の支払いを留保する。
7 入居者移転支援業務は、戻り移転が終了(第39条 (市への引継ぎ)の規定により入居者移転支援業務の履行を免れた部分を除く)し、その後の戻り移転完了確認業務が完了した時をもって、完了したものとする。
(入居者対応)
第38条 事業者は、自らの責任及び費用負担において、誠意をもって入居者対応を行い、入居者移転支援業務のスムーズな実施に努めなければならない。
2 事業者が入居者移転支援業務を行うこと自体に対する入居者の反対への対応によって事業者に追加費用又は損害が生じた場合には、市は合理的な範囲で当該追加費用又は損害を負担するものとする。
(市への引継ぎ)
第39条 事業者が要求水準に従って業務遂行を行ったにもかかわらず、入居者の事由、市の事由、不可抗力事由又は法令変更事由により、仮移転期限後20日を過ぎても入居者の仮移転・希望本移転及び退去の完了を確認することができる状況にならなかった場合、又は戻り移転期限後20日を過ぎても戻り移転対象世帯の戻り移転完了を確認することができる状況にならなかった場合、事業者はそれぞれの未履行部分の移転完了の確認義務を免れ、当該部分について市へ引継ぐものとする。
(入居者移転支援業務の中止)
第40条 市は、必要があると認める場合、その理由を事業者に通知した上で、入居者移転支援業務の全部又は一部の実施を一時中止させることができる。
2 市は、前項に従い、入居者移転支援業務の全部又は一部を一時中止させた場合、必要があると認めるときは入居者移転支援業務期間を変更することができる。
3 事業者は、自己の責めに帰さない事由により、入居者移転支援業務が一時中止されている場合、中止の原因となる事由が止んだ場合には、入居者移転支援業務の再開を市に求めることができる。
(入居者移転支援業務の中止による費用等の負担)
第41条 市は、前条による入居者移転支援業務の一時中止が事業者の責めに帰すべき事由によ
るものである場合を除き、入居者移転支援業務の一時中止に伴う費用増加を必要とした場合は、その合理的費用を負担する。また、市は、その他事業者に損害を及ぼした場合、当該損害を賠償しなければならない。
第7章 新築住宅等の所有権移転・引渡し等
(所有権移転・引渡し)
第42条 事業者は、別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡しの日までに、市から完成確認書の交付を受けたうえ、市に対し、新築住宅等の所有権を移転して事業用地とともに引渡すものとする。
(市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)
第43条 市営住宅等整備業務に係る対価は、金●●円(消費税、地方消費税相当額別途、以下同じ。)とし、その内訳は次の各号に掲げるとおりとする。
(1) | 調査業務費 | 金●●円 |
(2) | 設計業務費 | 金●●円 |
(3) | 建設業務費(既存住宅等の解体撤去費を含む) | 金●●円 |
(4) | 工事監理業務費 | 金●●円 |
2 市は、前項の市営住宅等整備業務に係る対価のうち、第46条(対価の一部支払)により一部支払をした対価を除いた部分を事業者に支払うものとする。なお、建設業務費について、既に対価の一部支払いの対象となった出来高以外の部分については、市による完成確認終了時を基準とする別紙6記載の物価変動率で調整するものとする。
3 事業者は、第1項の各業務が終了し、市の確認を受けた後、当該業務に係る対価について市に請求書を提出する。
4 市は事業者より請求書の提出を受けた日から40日以内に、当該業務に係る対価を事業者に支払うものとする。
5 前項の支払いは、代表企業の指定する口座に振り込み送金する方法により支払うものとする。
(入居者移転支援業務に係る対価の支払い)
第44条 入居者移転支援業務に係る対価は、金●●円(消費税、地方消費税相当額別途)とする。
2 市は、前項の入居者移転支援業務に係る対価のうち、第46条(対価の一部支払)により一部支払をした対価を除いた部分を事業者に支払うものとする。
3 事業者は、戻り移転が終了し、その後の戻り移転完了確認業務が完了した後、入居者移転支援業務に係る対価について市に請求書を提出する。
4 市は事業者より請求書の提出を受けた日から40日以内に一括して入居者移転支援業務に係る対価を事業者に支払うものとする。
5 前項の支払いは、代表企業の指定する口座に振り込み送金する方法により支払うものとする。
(保証契約の変更)
第45条 事業者は、市営住宅等の整備に係る対価が減額された場合において、第69条(契約保証金等)第1項の履行保証保険契約を変更したときは、変更後の保険証券を直ちに市に提出しなければならない。
2 事業者は、工期の変更が行われたときは、市に代わりその旨を保証事業会社に直ちに通知するものとする。
(対価の一部支払)
第46条 事業者は、令和7年度以降の毎年度末において、第4項による市の確認を受けた後、市営住宅等整備業務に係る対価について、継続中の業務の出来形部分に相応する費用(以下「出来高」という。)の10分の9以内の額(対価の一部支払後の残額は支払留保分とする。)の一部支払を請求するものとする。なお、出来高(支払留保分を含む)については、出来高確認終了時を基準とする別紙6記載の物価変動率で調整するものとし、調整の結果確定した出来高の額は、以降の物価変動如何にかかわらず変更しないものとする。
2 事業者は、令和7年度末において、第4項による市の確認を受けた後、入居者移転支援業務に係る対価のうち、事業者が既に履行した業務に関する対価について、一部支払を請求するものとする。
3 事業者は、前2項の一部支払を請求しようとするときは、あらかじめ、当該請求に係る出来高ないしは履行済みの業務部分を確認し、それらを示す資料を提出して、市に報告しなければならない。
4 市は、前項の場合において、当該報告を受けた日から14日以内に、事業者の立会いの上、出来高ないしは履行済みの業務部分の確認を行い、当該確認の結果を事業者に通知しなければならない。この場合において、市は、必要があると認めるときは、その理由を事業者に通知して、出来形部分を最小限度破壊して確認することができる。なお、市は、本項による確認を行ったことを理由として、本件工事ないしは入居者移転支援業務の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
5 前項の場合において、確認又は復旧に直接要する費用は、事業者の負担とする。
6 事業者は、第4項の規定による市の確認があったときは、対価の一部支払を請求することができる。この場合においては、市は、当該請求を受けた日から40日以内に一部支払金を支払わなければならない。
7 前項の規定により一部支払金の支払があった後、市営住宅等整備業務に係る対価について再度の対価の一部支払の請求をする場合においては、その支払額は、第1項記載の額から、既に一部支払の対象となった市営住宅等整備業務に係る対価の額を控除した額とする。
(債務負担行為に係る契約の特則)
第47条 債務負担行為に係る契約において、各会計年度における市営住宅等整備業務に係る対価の支払の限度額は、令和6年度は金0円とし、令和7年度以降の支払額は各年度における歳出予算の範囲内とする。
2 市は、予算上の都合その他必要があるときは、前項の支払の限度額の変更を事業者に対して請求することができるものとし、市は、事業者と協議を行ったうえで、前項の支払の限度額を変更できるものとする。
3 事業者は、前会計年度末において前条第1項及び第6項の規定により請求することができる額が、前会計年度において第1項に規定する支払の限度額を超えた場合においては、当該会計年度の当初に当該超過額について、市と協議を行ったうえで、前条第1項ただし書にかかわらず対価の一部支払を請求することができる。この場合においては、市は、当該請求を受けた日から40日以内に一部支払金を支払わなければならない。
4 事業者は、前項の一部支払について、当該会計年度の予算の執行が可能となる時期以前に請求することはできない。
(新築住宅等の所有権移転・引渡しの遅延に伴う費用負担等)
第48条 新築住宅等の所有権移転・引渡しが、市の事由により別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日より遅れた場合、市は、事業者に対して当該遅延に伴い事業者が負担した合理的な増加費用に相当する額を、第43条 (市営住宅等の整備に係る対価の支払い)記載の対価とは別に支払わなければならない。
2 新築住宅等の所有権移転・引渡しが、事業者の事由により別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日よりも遅れた場合、事業者は市に対して、市営住宅等の整備に係る対価につき名古屋市契約規則(昭和39年規則第17号)第33条に定めるところにより計算した履行遅延による違約金及び市に生じた損害が当該違約金の額を超過する場合にはこの超過分相当額の賠償金を合わせて支払わなければならない。
3 不可抗力により新築住宅等の所有権移転・引渡しが別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日よりも遅れた場合に、当該遅延に伴い市又は事業者が負担した合理的な増加費用又は被った合理的損害については、事業者は契約金額の100分の1に至るまでの金額を負担し、市はその余を負担する。ただし、不可抗力事由による遅延に関して保険金が事業者に支払われた場合には、当該保険金額相当額のうち契約金額の100分の1を超える部分は市の負担部分から控除する。
(契約不適合責任)
第49条 市は、別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日から5年以内(ただし植木に ついての枯木等の瑕疵については、1年以内)に当該新築住宅等に契約不適合が発見された場 合、事業者に対してその責任と費用負担において、相当の期間を定めてその契約不適合の修補 を行うことを請求し、代替物の引渡しを請求し、又はそれらに代え若しくはそれらとともに損 害の賠償を請求し、又は市営住宅等整備業務に係る対価を減額することができる。ただし、事 業者の故意又は重大な過失に起因する契約不適合及び「住宅の品質確保の促進等に関する法律」
(平成11年法律第81号)に定める住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵については、新築住宅等の引渡し・所有権移転の日から10年が経過するまでその契約不適合若しくは瑕疵 の修補を請求し、代替物の引渡しを請求し、又はそれらに代え若しくはそれらとともに損害の 賠償を請求し、又は市営住宅等整備業務に係る対価を減額することができる。
2 事業者は、前項の修補、代替物の引渡し及び損害賠償債務の履行に備えて、別紙5記載の新築住宅等の建設工事期間の初日の前日までに、当該新築住宅等のすべての住戸について、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(平成19年法律第66号)に基づく「住宅建設瑕疵担保保証金」を同法の規定に基づき供託することを約するか、又は同法に基づく「住宅建設瑕疵担保責任保険契約」を締結しなければならない。なお、事業者は、市に対し、別紙
5記載の新築住宅等の建設工事期間の初日の前日までに、「住宅建設瑕疵担保保証金」を供託する場合は供託所の所在地、名称、建設瑕疵負担割合等を記載した説明書を提出し、「住宅建設瑕疵担保責任保険契約」を締結する場合は保険証書の原本を提示した上で、原本に基づき正写したことに相違ない旨を記載したその写しを提出して、それぞれその履行について報告しなければならない。
3 事業者は、新築住宅等の所有権移転・引渡しの日から、別途市が事業者と協議の上定める日 までの間(ただし、2年間を下回らないものとする。)、新築住宅等の不具合に関する新築住宅 等の入居者からの申し出があり、市が対応を指示した場合には、直ちに現場確認を行い、必要 な調整や入居者対応等の初期対応を行った上で、その内容及び結果を市に報告するものとする。
4 前項の現場確認の結果、修補を要することが判明した場合において、それが第1項に定める契約不適合若しくは瑕疵に該当する場合には、事業者は、速やかに然るべき修補を行った上で、市に報告するものとする。ただし、市が修補に代えて事業者に対する損害賠償を選択した場合はこの限りではない。また、事業者が修補を行った場合であっても、市が第1項に従い、事業者に対する損害賠償を請求することは妨げられない。
(一年点検)
第50条 事業者は、新築住宅等の引渡し後、1年経過した時点で、新築住宅等の住戸の外部施設の点検を市の立ち合いのもとで実施する。
2 事業者は、新築住宅等の引渡し後、1年経過するまでの間、市が戻り移転対象世帯その他新築住宅に居住する者から新築住宅等の不具合に関する情報を得た場合に随時行う確認作業に立ち会わなければならない。
3 前2項の事業者立ち会いによる点検等の結果、施工上の契約不適合若しくは瑕疵が確認された場合は、事業者は、事業者の責任及び費用負担により当該契約不適合若しくは瑕疵を補修し、市に報告するものとする。ただし、市が修補に代えて事業者に対する損害賠償を選択した場合はこの限りではない。また、事業者が修補を行った場合であっても、市が事業者に対し損害賠償を請求することは妨げられないものとする。
第8章 不可抗力及び法令変更
(不可抗力)
第51条 市又は事業者は、本契約の締結日後に不可抗力により、本契約に基づく自己の債務を本契約どおりに履行することができなくなった場合、その内容の詳細を記載した書面をもって直ちにこれを相手方に通知(以下本条及び次条において「履行不能通知」という。)し、当該債
務が不可抗力により履行不能であるとの相手方の確認を得るものとする。当該履行不能通知を受けた相手方は、速やかに確認結果を通知(以下本条において「履行不能確認通知」という。)するものとする。
2 前項の場合において、その相手方から履行不能確認通知を受けた市又は事業者は、当該履行不能な債務について本契約に基づく履行期日における履行義務を免れ、同時に当該義務に対応する対価支払請求権も消滅するものとする。ただし、不可抗力により相手方に発生する損害を最小限にするように努力しなければならない。
(不可抗力による損害等)
第52条 市及び事業者は、前条の規定による履行不能通知を受けた場合、当該不可抗力に対応するため、相手方と協議の上、直ちに新築住宅等の設計、本件工事、別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日、市営住宅等整備業務に係る対価、入居者移転支援業務の内容、入居者移転支援業務期間、入居者移転支援業務に係る対価等の必要事項につき、本契約の変更を行う。
2 本契約の締結後、不可抗力事由により、市営住宅等整備業務に関し、市、事業者又は第三者に生じた合理的な追加費用又は損害(以下本項においてこれらをあわせて「損害等」という。)については、事業者は、損害等のうち、契約金額の100分の1に至るまでの金額を負担し、これを超える金額については市が負担する。ただし、不可抗力事由に関して保険金が事業者に支払われた場合には、当該保険金額相当額のうち契約金額の100分の1を超える部分は市の負担部分から控除する。
3 本契約の締結後、不可抗力事由により、入居者移転支援業務に関し、市、事業者又は第三者に生じた合理的な追加費用又は損害は、市が負担する。
(不可抗力による解除)
第53条 本契約の締結後、不可抗力により本事業の継続が不能となった場合又は本事業の継続に過分の費用を要する場合、市は、事業者と協議を行ったうえで、本契約を解除できる。
2 前項により本契約が解除される場合、入居者移転支援業務について、市は、事業者がすでに履行した入居者移転支援業務の債務に相当する対価を支払うものとする。支払うべき対価の支払方法及び仕掛かり中の当該業務の継続の是非、対応等については、市と事業者とが協議して定める。
3 第1項により本契約が解除される場合において、新築住宅等について第42条 (所有権移転・引渡し)による所有権移転・引渡し又は引渡しが既に完了している場合、当該完了している部分については、本契約の解除の影響を受けないものとし、市は、第43条 (市営住宅等整備業務に係る対価の支払い)の定めに従って当該部分の対価を支払うものとする。
4 第1項により本契約が解除される場合において、市営住宅等整備業務で第42条 (所有権移転・引渡し)による所有権移転・引渡しが完了していないものについては、市は、事業者がすでに履行した業務に相当する対価(建設中の新築住宅等の出来形に相当する分)から第46条 (対価の一部支払)により一部支払をした費用を除いた額を支払うものとし、その余の対価の支払いは免れるものとする。ただし、事業者が不可抗力に起因して当該出来形に関して保
険金を受領し、又は受領する場合には、市は当該保険金額を控除した金額を事業者に支払えば足りるものとする。
(法令変更)
第54条 市又は事業者は、本契約の締結日後に法令が変更されたことにより、本契約に基づく自己の債務を本契約どおりに履行することができなくなった場合、その内容の詳細を記載した書面をもって直ちにこれを相手方に通知(以下本条及び次条において「履行不能通知」という。)し、当該債務が法令変更により履行不能であるとの相手方の確認を得るものとする。当該履行不能通知を受けた相手方は、速やかに確認結果を通知(以下本条において「履行不能確認通知」という。)するものとする。
2 前項の場合において、その相手方から履行不能確認通知を受けた市又は事業者は、当該履行不能な債務について本契約に基づく履行期日における履行義務を免れ、同時に当該義務に対応する対価支払請求権も消滅するものとする。ただし、法令変更により相手方に発生する損害を最小限にするように努力しなければならない。
(法令変更による追加費用)
第55条 市及び事業者は、前条の規定による履行不能通知を受けた場合、当該法令変更に対応するため、双方協議の上、直ちに新築住宅等の設計、本件工事、別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日、市営住宅等整備業務に係る対価、入居者移転支援業務の内容、入居者移転支援業務期間、入居者移転支援業務に係る対価等の必要事項につき、本契約の変更を行う。
2 本契約の締結後に行われた法令変更により追加費用が生じる場合で、市営住宅等整備業務又は入居者移転支援業務に直接関係する法令の変更の場合(消費税及び地方消費税その他類似の税制度の新設・変更による場合を含む。)は市が合理的範囲の追加費用を負担し、それ以外の法令の変更の場合は事業者が追加費用を負担しなければならない。
(法令変更による協議解除)
第56条 本契約の締結後に行われた法令変更により、本事業の継続が不能となった場合又は本事業の継続に過分の費用を要する場合、市は、事業者と協議を行ったうえで、本契約を解除できる。
2 前項により本契約が解除される場合の措置については、第53条 (不可抗力による解除)第2項を準用する。
第9章 用地活用業務
(用地活用業務)
第57条 用地活用企業は、本契約、入札説明書等、事業提案書等、別紙5記載の事業日程及び用地活用業務に関する業務計画書に従って、市との間で、別途市が定める様式により活用用地の【売買契約(以下、「本件売買契約」という。)/賃貸借契約(以下、「本件賃貸借契約」という。)】を締結し、用地活用業務を行う。
(【活用用地売買契約/活用用地賃貸借契約】の締結)
第58条 用地活用企業は、既存住宅等の解体撤去が完了し、活用用地の分筆登記が完了した場合において、市に申し出たときには、市との間で、市における所定の手続を経た上で、【事業提案書における活用用地提案価格調書/事業提案書における活用用地提案賃借条件調書】
(以下「調書」という。)に記載の【活用用地の提案価格を既存住宅等の解体撤去が完了し活用用地の確定測量を実施した後、売買契約を締結する時点での公示地番号「名古屋東-10」の地価変動に基づき補正した額を活用用地の対価とし/活用用地の賃貸借条件にて】、【本件売買契約/本件賃貸借契約】を締結する。
2 用地活用企業が、活用用地について市が行う行政財産から普通財産への変更手続が完了するまでに【本件売買契約/本件賃貸借契約】の締結を申し出なかった場合において、市が求めた場合には、用地活用企業は、直ちに市との間で、【本件売買契約/本件賃貸借契約】を締結しなければならない。
3 第1項の規定にかかわらず、事業者の責めに帰すべき事由により特定事業契約が解除された場合には、市は【本件売買契約/本件賃貸借契約】を締結しないことができる。
(活用用地の対価の修正)【賃貸借契約の場合は本条を削除し以下の条数繰り上げ】
第59条 前条にかかわらず、分筆登記後の登記簿上の地積による活用用地の面積が調書に記載の面積から変動した場合、本件売買契約における活用用地の対価は、調書に記載の活用用地に係る単価に、活用用地の登記簿上の地積を乗じて得られる金額とする。また、提案時点と市が次条に規定する適正価格を決定する時点との間に地価変動があった場合、入札説明書
●●頁●(●)に記載のとおり活用用地の対価の修正を行うものとする。
(適正価格)【賃貸借契約の場合は本条を削除し以下の条数繰り上げ】
第60条 前2条にかかわらず、活用用地についての名古屋市公有財産規則(昭和39年規則第43号)第48条が準用する同規則第6条第2項に規定する評定価額(以下「適正価格」という。)が活用用地の対価(前条による活用用地の対価の修正がなされた場合には修正後の対価)を上回った場合には、用地活用企業は、適正価格での活用用地の売買について市と協議する。
2 用地活用企業が適正価格をもって活用用地を買い受けることとした場合、用地活用企業 は、市との間で、速やかに本件売買契約書の様式(ただし、活用用地の対価は適正価格に修正するものとする。)により売買契約を締結する。
3 用地活用企業が売買を行わないこととした場合であっても、用地活用企業は、市に対し、それまでの契約準備に要した費用、違約金、損害金等、一切の請求をしない。
(違約金)
第61条 用地活用企業が、その責めに帰すべき事由により、【本件売買契約/本件賃貸借契約】を締結しなかった場合には、事業者は、市に対し、活用用地の【購入提案価格(第59条による活用用地の対価の修正がなされた場合には修正後の対価)の10%/活用用地の提
案賃料年額の2年分】に相当する違約金を支払うとともに、市が被った損害の額が当該違約金を超過する場合は、さらにかかる超過額についても市に賠償する。
第10章 事業期間及び契約の終了
(事業期間)
第62条 市営住宅等整備業務及び入居者移転支援業務に係る事業期間は、本契約書記載のとおり、本契約が効力を生じたときから、新築住宅等の所有権移転・引渡しに係る一切の手続が完了し、新築住宅への戻り移転等及びその後のモニタリングが完了し、市営住宅等整備業務に係る対価及び入居者移転支援業務に係る対価の支払が完了するまでとする。ただし、それ以前に本契約が解除された場合又は本契約上の規定に従って終了した場合は、本契約が解除された日又は終了した日までとする。
(市による任意の契約解除)
第63条 市は、事業者に対して、180日以上前に通知を行うことにより、特段の理由を付することなく本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等整備業務、入居者移転支援業務又は用地活用業務について当該業務の全部が終了している場合には、解除の効力は当該業務に関する契約に影響を及ぼさないものとする。
(市による契約解除)
第64条 市は、事業者又は構成員が次の各号に掲げるいずれかの事由に該当するときは、何らの催告なく、本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等整備業務、入居者移転支援業務又は用地活用業務について当該業務の全部が終了している場合には、解除の効力は当該業務に関する契約に影響を及ぼさないものとする(この場合でも第67条 (契約解除に伴う損害賠償等)は適用される)。
(1) その責めに帰すべき事由により、本契約の全部又は一部の履行が不能となったとき。
(2) その責めに帰すべき事由により、別紙5記載の新築住宅等の所有権移転・引渡し日より3ヶ月以内に当該新築住宅等が完成しないとき又は完成する見込みがないと明らかに認められるとき。
(3) その責めに帰すべき事由により、本件工事が30日以上中断されたとき又は本事業を放棄したと認められるとき。
(4) その他、入札説明書等に規定する入札参加資格を満たさなくなったとき。
2 市は、事業者又は構成員が次の各号に掲げるいずれかの事由に該当するときは、事業者に対し、30日以上の期間を設けて催告を行った上で、本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等整備業務、入居者移転支援業務又は用地活用業務について当該業務の全部が終了している場合には、解除の効力は当該業務に関する契約に影響を及ぼさないものとする(この場合でも第67条 (契約解除に伴う損害賠償等)は適用される)。
(1) 設計又は本件工事に着手すべき期日を過ぎても設計又は本件工事に着手せず、30日以上
の期間を設けて催告を行ってもなお設計又は本件工事に着手せず、かつ当該遅延について市が満足すべき合理的な説明がなされないとき。
(2) 市の承諾なく、事業用地を本事業の遂行以外の目的に使用若しくは収益したとき又は形質を変更したとき。
(3) 前2号に掲げる事由のほか、本契約又は本契約に基づく合意事項のいずれかに違反し、その違反により契約の目的を達することができないと認められるとき。
3 市は、構成員が、本契約に関し、次の各号に掲げるいずれかの事由に該当した場合、本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等整備業務、入居者移転支援業務又は用地活用業務について当該業務の全部が終了している場合には、解除の効力は当該業務に関する契約に影響を及ぼさないものとする(この場合でも第67条 (契約解除に伴う損害賠償等)は適用される)。
(1) 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第8条の4第1項の規定による必要な措置を命ぜられたとき。
(2) 独占禁止法第7条第1項若しくは同条第2項(同法第8条の2第2項及び同法第20条第
2項において準用する場合を含む。)、同法第8条の2第1項若しくは同条第3項、同法第1
7条の2第1項若しくは第2項、又は同法第20条第1項の規定による排除措置命令(以下
「排除措置命令」という。)を受けたとき。
(3) 独占禁止法第7条の2第1項(同条第2項及び第8条の3において読み替えて準用する場合を含む。)、同法第7条の9第1項若しくは第2項、又は同法第20条の2から6のいずれかの規定による課徴金の納付命令(以下「納付命令」という。)を受けたとき(後に同法第6
3条第2項の規定により取り消された場合を含む。)、又は同法第7条の2第1項の規定により課徴金を納付すべき事業者が、同法第7条の4第1項の規定により納付命令を受けなかったとき(同法第7条の2第1項及び同法第8条の3において読み替えて準用する場合を含む。)。
(4) 刑法(明治40年法律第45号)第96条の6若しくは同法第198条又は独占禁止法第
89条第1項第1号若しくは第2項(ただし、同条第1項第1号に係るものに限る。)の規定による罪の容疑により刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第247条の規定に基づく公訴を提起されたとき(事業者のいずれかの構成員の役員又はその使用人が当該公訴を提起されたときを含む。)。
(5) 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の4第2項第2号に該当すると認められたとき。
(6) 事業者の各構成員が入札説明書等において入札参加者の備えるべき参加資格要件を欠くに至ったとき。
4 市は、構成員が、次の各号に掲げるいずれかの事由に該当した場合、本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等整備業務、入居者移転支援業務又は用地活用業務について当該業務の全部が終了している場合には、解除の効力は当該業務に関する契約に影響を及ぼさないものとする(この場合でも第67条 (契約解除に伴う損害賠償等)は適用される)。
(1) 構成員又はその役員等(構成員の役員又はその支店若しくは営業所(常時工事の請負契約を
締結する事務所をいう。)を代表する者をいう。以下、本条において同じ。)が暴力団又は暴力団員等であると認められるとき。
(2) 暴力団員等が顧問に就任するなど事実上、経営に参加していると認められるとき。
(3) 構成員又は役員等が業務に関し、不正に財産上の利益を得るため、又は債務の履行を強要するために暴力団又は暴力団員等を使用したと認められるとき。
(4) 構成員又は役員等がいかなる名義をもってするかを問わず、暴力団又は暴力団員等に対して、金銭、物品その他の財産上の利益を不当に与えたと認められるとき。
(5) 構成員又は役員等が暴力団又は暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
(6) 下請け契約又は資材、原材料の購入契約その他の契約にあたり、その相手方が前各号に規定する行為を行う者等であると知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
5 本条による解除がなされた場合において、既に市に提出されていた新築住宅等の設計図書及び竣工図書等その他本契約に関して市の要求に基づき作成された一切の書類について、市は、市の裁量により無償にて利用する権利権限を有し、これにつき事業者は、一切の異議を申し立てないものとする。設計図書の内容が、事業者ないしは構成員が特許権を保有する工法を採用しないと実現できない場合にあっては、事業者は当該企業から、市が設計図書の内容を実現する限りにおいて当該特許権を無償で使用することができるようにしなければならない。
6 市は、事業者に本条の解除原因が認められる場合又はそのおそれが生じた場合、本事業の目的が実質的に達成できるように、本条の解除原因が生じていない構成員と、本事業の継続について協議を行う等の合理的な措置を講じることができる。
7 本条により市が本契約の全部又は一部に関する契約を解除した場合、前各項において解除の効力の影響が及ばないとされるものを除き、市は遡及的に解除された契約の内容に係る対価支払い義務を免れる。ただし、履行済みの入居者移転支援業務に係る対価についてはこの限りではない。
8 本条により本契約の全部又は一部に関する契約が解除された場合、前各項において解除の効力の影響が及ばないとされるものを除き、事業者はその費用と責任において、原則として、速やかに事業用地を更地に回復して、市に返還しなければならず、また併せて事業者は市に対して解除の対象となった契約に係る業務について既に市から受領した対価がある場合には、これに受領時からの名古屋市契約規則第33条に定める割合により計算(1年を365日として日割り計算)した利息を付して直ちに市に返還するものとする。
9 前項の規定にかかわらず、市は解除後、建設中の新築住宅等の出来形の譲り受けを求めることができる。
10 前項により市が譲り受けを求めた場合には、事業者は、当該出来形を現状のまま、市に引き渡すものとする。
11 前項の場合には、市は、その出来形に相当する金額から第46条 (対価の一部支払)により一部支払をした費用を除いた額を事業者に対して支払うものとし、この支払が完了した時点で当該出来形の所有権は市に移転するものとする。当該支払方法については、事業者と協議の上、市が決定するものとするが、別紙6に準じて解除時以降、代金支払までの間の物価変動による調整を行うものとする。
12 前項の場合、事業者は、市に対し、別紙11に記載する当該出来形の竣工図書等を提出しなければならない。また、市は、必要があると認めるときは、その理由を事業者に通知して、出来形を最小限破壊して検査することができるものとする。
13 事業者は、本条により本契約が解除された場合、事業用地に事業者が所有又は管理する工事材料、建設機械器具その他の物件(第20条 (第三者の使用)の規定に基づく第三者の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下同じ。)があるときは、当該物件の処置について市の指示に従わなければならない。
14 前項の場合において、事業者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件の処置につき市の指示に従わないときは、市は、事業者に代わって当該物件を処分し、事業用地を原状回復し又は片付けその他適当な処置を行うことができる。この場合においては、事業者は、市の処置について異議を申し立てることができず、また、市の処置に要した費用を負担しなければならない。
15 市は、事業者が本事業につき請負又は受託させる第三者が、第3条 (業務遂行の指針)第5項に違反し、入札説明書に規定する「入札参加者の備えるべき参加資格要件」に規定されている非該当でなければならない事由のいずれかの事由に該当する第三者が本事業の一部でも請け負い、又は受託していることが判明した場合、事業者に対し、期限を定めて、当該第三者との間の契約を解除させる等、当該第三者が本事業に直接又は間接に関与しないようにする措置をとるよう指示することができる。事業者が定められた期限までにかかる指示に従わない場合、市は、本契約の全部又は一部を解除することができるものとする。ただし、新築住宅等が既に所有権移転・引渡し済みの場合には、当該新築住宅等に関する部分についてはこの限りではない(この場合でも第67条 (契約解除に伴う損害賠償等)は適用される)。
(事業者による契約解除)
第65条 事業者は、市が市の責めに帰すべき事由により本契約に基づく市の債務を履行しない場合で、かつ、市が事業者による通知の後30日以内に当該債務不履行を是正しない場合、事業者は、本契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、新築住宅等が既に所有権移転・引渡し済みの場合には、当該新築住宅等に関する部分についてはこの限りではない。また、活用用地の所有権移転に関する部分については、活用用地の対価の支払済みの部分については解除することはできない。
(契約解除に際しての措置)
第66条 第63条 (市による任意の契約解除)又は前条の規定に基づき本契約が解除された場合、市は、事業者がすでに履行した債務に相当する対価(出来形に相当する分を含む。)を支払うものとし、その余の対価の支払いは免れるものとする。ただし、事業者は市に対して次条第3項による損害賠償請求を行うことを妨げない。
2 前項の対価を支払った場合、建設中の新築住宅等の出来形の所有権は市に移転するものとする。
3 第1項の対価全額の支払いを受けた場合、事業者は、市に対し、別紙11に記載する当該出来形の竣工図書等を提出しなければならない。また、市は、必要があると認められるときは、
その理由を事業者に通知して、出来形を最小限破壊して検査することができるものとする。
4 事業者は、第63条 (市による任意の契約解除)又は前条の規定に基づき本契約が解除された場合、事業用地等に事業者が所有又は管理する工事材料、建設機械器具その他の物件(第
20条 (第三者の使用)の規定に基づく第三者の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下同じ。)があるときは、当該物件を速やかに撤去するものとする。
(契約解除に伴う損害賠償等)
第67条 事業者は、第64条 (市による契約解除)第1項又は第2項の規定に基づき本契約が解除された場合、契約金額(ただし、新築住宅等の所有権移転・引渡しが終了している場合には、市営住宅等整備業務に係る対価相当額を控除する。)の10分の1に相当する違約金を支払うものとする。ただし、市が被った損害の額が当該違約金を超過する場合は、市は、かかる超過額について別途事業者に損害賠償請求を行うことができる。市は、第69条(契約保証金等)の規定により納付された契約保証金又はこれに代わる担保をもって、違約金等に充当することができるものとする。
2 事業者は、第64条 (市による契約解除)第3項又は第4項の規定に基づき本契約が解除された場合、契約金額の10分の2に相当する違約金及び既に事業者に支払われた金員がある場合には、それに対する、各支払時から返還時までの間の、契約締結日における名古屋市契約規則第46条の2に定める率により計算される利息相当額を支払うものとする。ただし、市が被った損害の額が当該違約金を超過する場合は、市は、かかる超過額について別途事業者に損害賠償請求を行うことができる。市は、第69条(契約保証金等)の規定により納付された契約保証金又はこれに代わる担保をもって、違約金等に充当することができるものとする
3 第64条 (市による契約解除)による契約の解除の場合において、建設中の新築住宅等の出来形評価額が出来形相当額を下回っている場合には、当該差額は市の損害の一部を構成し、第1項に規定する損害賠償請求の対象になるものとする。
4 第63条 (市による任意の契約解除)又は第65条 (事業者による契約解除)による契約の解除の場合は、市は事業者が被った損害について、合理的な範囲で負担する。ただし、この場合、事業者は被った損害を裏付ける資料を市に提出しなければならない。
5 事業者は、第64条 (市による契約解除)の規定に基づき本契約が解除されない場合であっても、事業者がその債務の履行を拒否し、又は事業者の責めに帰すべき事由によって事業者の債務について履行不能となった場合には、第1項に準じて違約金の支払及び損害賠償の責めを負うものとし、市は、第69条(契約保証金等)の規定により納付された契約保証金又はこれに代わる担保をもって、違約金等に充当することができるものとする。
6 構成員のいずれかについて破産手続開始の決定があった場合における破産法(平成16年法律第75号)の規定により選任された破産管財人、更生手続開始の決定があった場合における会社更生法(平成14年法律第154号)の規定により選任された管財人、再生手続開始の決定があった場合における民事再生法(平成11年法律第225号)の規定により選任された管財人や再生債務者が本契約を解除した場合についても、前項と同様とする。
(市のモニタリングの実施)
第68条 市は、本事業の実施状況についてのモニタリングを、第15条(設計)第3項及び第
8項、第21条(工事監理者等)第3項、第23条(市による説明要求及び立会い)第1項、第24条(中間確認)、第36条(事業者による入居者移転支援業務報告)、その他の規定による市の確認及びこれに関連する市への報告等に基づき実施するものとする。
2 市は、モニタリングの実施を理由として、本事業の全部又は一部について何らの責任を負担するものではない。
第11章 契約保証金等
(契約保証金等)
第69条 事業者は、市営住宅等整備業務及び入居者移転支援業務の履行を確保するため、本契約の締結と同時に、次の各号のいずれかに掲げる保証を付さなければならない。ただし、第5号の場合においては、履行保証保険契約の締結後、直ちにその保険証券を市に提出しなければならない。
(1) 契約保証金を納付すること。
(2) 契約保証金に代わる担保となる市が認めた有価証券等を提供すること。
(3) 本契約による債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行又は市が確実と認める金融機関等の保証を付すこと。
(4) 本契約による債務の履行を保証する公共工事履行保証証券による保証を付すこと。
(5) 市を被保険者とする、本契約による債務の不履行により生ずる損害をてん補する履行保証保険契約を締結すること。
(6) 事業者を被保険者とする履行保証保険契約を、設計企業、建設企業、工事監理企業、入居者移転支援企業の全部又は一部の者に締結させること。ただし、保険金請求権に、第67条
(契約解除に伴う損害賠償等)第1項による違約金支払債務を被担保債務とする質権を市のために設定し、保険証券及び質権設定証書を市に提出する。かかる質権の設定の費用は事業者が負担する。
2 前項の保証に係る契約保証金の額、保証金額又は保険金額(第4項において「保証の額」という。)は、契約金額の10分の1以上とし、有効期間は本契約締結の日から別紙5記載の各業務の終了期限のうち最終のものに当たる日までとする。
3 第1項の規定により、事業者が同項第2号又は第3号に掲げる保証を付したときは、当該保証は契約保証金に代わる担保の提供として行われたものとし、同項第4号、第5号又は第6号に掲げる保証を付したときは、契約保証金の納付を免除する。
4 契約金額の変更があった場合には、保証の額が変更後の契約金額の10分の1に達するまでは、市は、保証の額の増額を請求することができ、事業者は、保証の額の減額を請求することができる。
第12章 雑則
(協議)
第70条 市及び事業者は、必要と認める場合は適宜、本契約に基づく一切の業務に関連する事項につき、相手方に対し協議を求めることができる。
(特許権等の使用)
第71条 事業者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他の法令に基づき保護されている第三者の権利の対象となっている工事材料、施工方法等を使用する場合、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、上記使用が市の指示による場合で、かつ、事業者が当該指示の不適当なことを過失なくして知らなかったため市に対しその旨指摘できなかった場合は、この限りでない。
(契約上の地位の譲渡)
第72条 市及び事業者は、本契約に別段の定めのあるほか、相手方の承諾のある場合を除き、本契約上の地位及び権利義務を第三者に譲渡し、担保に提供し、又はその他の処分をしてはならない。
(遅延利息)
第73条 本契約に基づき行うべき支払が遅延した場合には、未払額につき延滞日数に応じ、名古屋市契約規則第33条に定める割合で計算した額の遅延利息を、相手方に請求することができる。
(秘密保持)
第74条 市及び事業者は、本契約の履行に際して知り得た相手方に係る秘密を自己の役員、代理人、コンサルタント及び従業員、事業者から本契約に基づく業務を受託し若しくは請け負った者並びに金融機関等(以下、本条において「役員等」という。)以外の第三者に漏洩したり、かかる秘密が記載された本件秘密文書等を滅失、毀損又は改ざんしてはならず、また、秘密及び本件秘密文書等を本契約等の履行以外の目的に使用してはならない。
2 市及び事業者は、役員等をして、前項に違反させないようにしなければならない。
(個人情報の取扱)
第75条 事業者は、本契約による業務を行うための個人情報の取扱は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び別紙12「情報の保護及び管理のための特記仕様書(業務委託用)」を遵守しなければならない。
(請求、通知等の様式その他)
第76条 本契約に基づく請求、通知、報告、説明、申出、届出、承諾、勧告、指導、催告、要請及び契約終了告知又は解除は、相手方に対する書面をもって行わなければならない。係る書面は事業統括者の名称、所在地宛になされるものとする。
2 本契約の履行に関して、市及び事業者間で用いる計算単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、計量法に定めるものとする。
3 本契約上の期間の定めは、民法(明治29年法律第89号)及び商法(明治32年法律第4
8号)が規定するところによるものとする。
4 本契約の履行に関して、市及び事業者間で用いる通貨単位は、日本円とする。
5 この契約の履行に関して市と事業者の間で用いる言語は、日本語とする。
(準拠法)
第77条 本契約は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈される。
(管轄裁判所)
第78条 本契約に関する紛争は、名古屋地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とするものとし、市及び事業者は、同裁判所の専属的管轄に服することに合意する。
(定めのない事項)
第79条 本契約に定めのない事項について定める必要が生じた場合、又は本契約の解釈に関して疑義が生じた場合は、その都度、市及び事業者が誠実に協議の上、これを定めるものとする。
2 市及び事業者は、本契約の解釈、運用等について、別途書面をもって合意することができる。
(仮契約)
第80条 本契約は、仮契約として締結し、市及び事業者は、PFI法第12条及び名古屋市の議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(昭和39年3月名古屋市条例第43号)の規定による市の議会の議決によって、本契約が締結されたとみなすものとする。
2 市の議会の議決が得られなかった場合においても、事業者は、市に対し、損害賠償の請求その他一切の請求を行わないものとする。
別紙1 事業提案書等
事業提案書等とは、下記の書類をいう。
名称 | 様式 |
○ 基礎審査に関する提出書類 | |
基礎的事項に関する確認書 | 7-1 |
○ 基本方針・実施体制に関する提出書類 | |
表紙 | 8-1 |
本事業に関する基本方針 | 8-2 |
事業実施体制 | 8-3 |
事業の安定性・リスク管理、地域経済等の活性化 | 8-4 |
○ 市営住宅の整備に関する提案書 | |
表紙 | 9-1 |
維持管理への配慮 | 9-2 |
周辺環境との調和 | 9-3 |
共用部 | 9-4 |
専用部 | 9-5 |
○ 工事中の環境対策・安全管理に関する提案書 | |
表紙 | 10-1 |
施工計画 | 10-2 |
環境対策 | 10-3 |
安全管理・労務管理 | 10-4 |
○ 入居者移転の支援に関する提案書 | |
表紙 | 11-1 |
実施体制 | 11-2 |
実施内容 | 11-3 |
○ 用地活用の企画に関する提案書 | |
表紙 | 12-1 |
活用用地の企画力 | 12-2 |
活用用地の確実性 | 12-3 |
○ 企業の技術力に関する提案書 | |
表紙 | 13-1 |
業務遂行力 | 13-2 |
○ 技術者の能力に関する提案書 | |
表紙 | 14-1 |
業務遂行力 | 14-2 |
○ 施設計画提案書(図面集) | |
表紙 | 15-1 |
コンセプト図 | 15-2 |
イメージパース(鳥瞰) | 15-3 |
イメージパース(目線)(新築住宅等・民間施設等) | 15-4 |
面積表 | 15-5 |
仕上表 | 15-6 |
全体配置図兼新築住宅1階平面図 | 15-7 |
新築住宅基準階平面図 | 15-8 |
新築住宅立面図 | 15-9 |
新築住宅断面図 | 15-10 |
新築住宅住戸タイプ別平面図 | 15-11 |
日影図 | 15-12 |
構造計画図 | 15-13 |
電気設備計画図 | 15-14 |
機械設備計画図 | 15-15 |
活用用地計画図 | 15-16 |
工事計画図 | 15-17 |
事業工程表 | 15-18 |
別紙2 本事業の事業範囲
1 事業計画等策定業務
(1) 本契約、入札説明書等及び事業提案書等に基づき、市営住宅等整備業務及び入居者移転支援業務に関する事業計画及び用地活用の計画の策定を行い、市に提出する。
(2) 本契約、入札説明書等及び事業提案書等に基づき、セルフモニタリング計画の策定を行い、市に提出する。
2 市営住宅等整備業務
事業者は、事業用地において以下の業務を行う。
(1) 調査業務
ア 測量調査イ 地質調査
ウ 電波障害調査エ 周辺家屋調査
オ アスベスト含有建材等の有害物質の使用状況調査カ その他必要な調査
(2) 設計業務
ア 基本設計イ 実施設計
ウ 設計住宅性能評価の取得
エ 設計段階における各種許認可申請等手続
(3) 解体撤去業務
ア 既存住宅等の解体撤去に係る設計及び工事
(4) 建設業務
ア 新築住宅等の建設工事 イ 建設住宅性能評価の取得
ウ 建設段階における各種許認可申請等手続きエ 屋内空気中化学物質室内濃度調査
カ 竣工検査
キ 1 年点検の実施
(5) 工事監理業務
ア 既存住宅等の解体撤去に関する工事監理イ 新築住宅等の建設に関する工事監理
(6) その他の業務
ア 完成確認への立会い、引渡し及び所有権移転
イ 事業用地に越境している樹枝の伐採等(※樹枝等の伐採は、本事業とは別契約)ウ 事業用地の確定測量及び分筆登記
エ 近隣住民への事前説明並びに事前調査及び事後調査等への対応
オ 国庫補助金申請関係書類等の作成支援カ 会計実地検査等の支援
キ 家賃算定資料の作成
ク 公有財産台帳登録資料作成ケ 長期修繕計画策定
コ 契約不適合検査の実施
サ 市が行うモニタリングへの協力及び調整
シ 建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用
(7) 上記業務を実施する上で必要な関連業務
3 入居者移転支援業務
事業者は、入居者移転支援業務として以下の業務を行う。
(1) 仮移転支援業務
ア 仮移転説明会の補助業務
イ 仮移転申込受付・抽選業務及び入居決定事務の補助業務ウ 仮移転手続補助業務
エ 駐車場申込受付補助業務オ 入居説明会の実施業務
カ 仮移転対象世帯への鍵渡し業務キ 仮移転完了確認業務
ク 駐車場契約補助業務
(2) 希望本移転支援業務(※業務内容は、仮移転支援業務に準ずる)ア 仮移転支援業務と並行して行う希望本移転支援業務
イ 希望本移転の随時申込受付
(3) 戻り移転支援業務
ア 入居予定者を対象とした内覧会の開催業務
イ 住宅設備仕様選択方式による車いす利用者専用住宅の募集 ウ 戻り移転申込受付・抽選業務及び入居者決定事務の補助業務エ 戻り移転手続補助業務
オ 駐車場申込受付補助業務
カ 戻り移転対象世帯に対する入居説明会の実施業務キ 戻り移転対象世帯への鍵渡し業務
ク 駐車場契約補助業務ケ 移転完了確認業務
(4) 入居者に対する移転相談対応業務ア 相談ダイヤルの開設
イ 相談室の開設(※必須ではなく、提案に委ねる)ウ 引越し業者、片付け業者の紹介
エ 民間賃貸住宅のあっせん
(5) 国庫補助金申請関係書類等の作成支援業務
(6) 会計実地検査等の支援
(7) その他上記業務を実施する上で必要な関連業務
4 用地活用業務
事業者は、活用用地を取得し、または、活用用地を賃借して自らの事業として民間施設等の整備、管理、運営等を行う業務、その他これらの業務を実施する上で必要な関連業務を行う。
(以下、余白)
別紙3 事業用地
項目 | 概要 |
事業計画地 | 名古屋市東区芳野二丁目 7 番 20 号地内 |
事業用地面積 | 8,197,29 ㎡ |
用途地域 | 第1種住居地域 |
容積率/建蔽率 | 200%/60% |
地域・地区等 | 準防火地域、31m高度地区、緑化地域制度に基づく緑化率 20%(緑化地域制度 15%+上乗せ 5%)※ただし、上乗せ分については、公共施設整 備に伴う新築住宅等整備用地のみに適用 |
日影規制 | 8 時~16 時、測定点 4.0m、5mライン 4.0 時間、10mライン 2.5 時間 |
事業用地及びその周辺の現況については要求水準書【市営住宅等整備業務及び用地活用業務(付帯事業)編】添付の資料1~7参照すること。
別紙4 新築住宅の附帯施設等
・ 平面駐車場
・ 自転車置場
・ 集会所
・ 防火水槽
・ ごみ置き場
・ 植栽帯等
・ 太陽光発電装置
(以下、余白)
別紙5 事業日程 | ||
・事業契約の締結 | 令和 6 | 年 12 月●●日 |
・市営住宅の設計期間 | 令和 6 | 年 12 月●旬~●年●月 |
・新築住宅等の建設期間 | 令和 7 | 年●月●旬~●年●月 |
・新築住宅等の所有権移転・引渡しの日 | 令和 | 年●●月 |
・入居者の戻り移転の期限 | 令和 | 年●●月末 |
・供用開始 | 令和 | 年●●月1日 |
・入居者移転支援業務の完了日 | 令和 | 年●●月末 |
・用地活用業務の実施 | ||
(以下、余白) |
別紙6 物価変動率による調整
① 対象となる価格
市営住宅等整備業務に対する対価のうち建設業務費(消費税及び地方消費税相当額を除く) ただし、物価変動率*1が±1.5%を超える場合に限って、±1.5%を超える額について
建設業務費を見直す。
なお、入札時の建設業務費に対する物価変動率の調整については、2025年度以降の各年度末及び市による完成確認に際して確認の対象となる出来高毎に、当該出来高の確認終了時点の下記の変動率を適用することとする。
*1:物価変動率=α-1
(出来高確認終了時の1ヶ月前に数値の確定している直近12か月の建設工事費デフレーター*2 の平均値)
α=
(2023年11月から2024年2月の建設工事費デフレーターの平均値)
*2:建設工事費デフレーター:国土交通省総合政策局情報政策課建設経済統計調査室「建設工事費デフレーター(住宅建築・非木造)」
② 計算式
物価変動率>0.015のとき
出来高確認終了時の建設業務費のうち出来高
=(入札時の建設業務費のうち出来高)×(1+(物価変動率)- 0.015)
物価変動率<-0.015のとき
出来高確認終了時の建設業務費のうち出来高
=(入札時の建設業務費のうち出来高)×(1+(物価変動率)+ 0.015)
なお、物価変動率については端数処理を行わず、出来高確認終了時の建設業務費については
1円未満を切り捨てることとする。
③ その他
建設業務費については、特別な要因により建設期間内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動を生じ、建設業務費が不適当となったときは、市又は事業者は、上記①、②の他、相手方に改定の申し入れをして協議することとする。
なお、対価の一部支払を行う場合には、当該一部支払の額を査定するために行う出来高確認の結果、市が確認した出来高に相当する建設業務費の額はその時点で確定するものとし、その後の一部支払時又は完成確認時において上記①、②により建設業務費の見直しがなされる場合であっても、既に確定した建設業務費の部分(出来高に相当する建設業務費の額のうち一部支払されなかった留保分を含む)の再度の見直しは行わないものとする。
別紙7 事業者が解体設計・基本設計完了時に市に対し提出する設計図書
(1)解体設計完了時取りこわし図
仮設計画図
(乗入、搬出入経路の整備、仮囲い、足場、大型重機の搬出入計画(主動線~敷地外)、鉄道近接工事に関する仮設計画等)
(2)基本設計完了時
関係法規チェックリスト(建築・設備共)全体配置計画(敷地概況図共)
各階平面計画立面図
断面図
面積表(建築基準法、公営住宅法)住戸タイプ変更提案図
意匠計画(景観に関する検討書共)構造計画
建築物環境計画書
住宅性能評価に合致させるための基本計画に関する資料全体外構計画
緑化計画
雨水流出抑制計画外観透視図
各設備の配置計画(屋外共)機器一覧表
負荷計算等計算書
ダクト、パイプシャフトスペースの検討電源計画
照明計画通信計画
放送設備計画 防犯・防災計画昇降設備計画
屋外設備計画(景観含む)給排水計画
消火設備計画ガス設備計画
別紙8 事業者が実施設計完了時に市に対し提出する設計図書
成果物・提出部数
(1) 成果物
成果物は、建築の意匠及び構造設計、電気設備、機械設備、外構等工事の実施に必要な実施設計図書とし、別表 1 に掲げるものを標準とする。
(2) 電子納品
1 本業務は電子納品の対象業務とする。
2 本業務の成果品のうち、電子納品の対象とする成果品は別表に示す設計図面(建築・電気設備・機械設備・エレベーター・畳・植栽植樹)及びその他市が指示するものとし、その作成については「電子納品に関する運用基準[建築・建築設備編](名古屋市住宅都市局 平成 22 年 6 月)」に基づき行うものとする。当該基準は、次の URL からダウンロードできる。
http://www.city.nagoya.jp/jigyou/category/39-7-0-0-0-0-0-0-0-0.html
3 オリジナル形式によるCADデータも合わせて電子納品の対象とする。
4 受注者は、電子納品に必要なハード及びソフト環境の整備を行うものとする。なお、利用するパソコンは最新のセキュリティ・ウィルス対策を施すこと。
5 電子納品の対象とする成果品の提出部数は紙媒体1部の他、電子媒体(CD-R)1 部(監督員と協議の上、PDF 形式とすることができるものとする。)とする。
6 納品物については、公共事業の円滑な執行を目的に、関係者(他の設計者や工事業者等)に貸与することがある。
7 その他、電子納品に関する詳細な取扱いについては、市の指示に従うこと。
(別表1)
事業者は、原則として下表の成果物うち○・ 印のものを提出する。詳細については、市と事業者が十分に協議する。
※1 JW_CAD で開くことができる形式(.jww、.sfc、.dxf)とすること
※2「RIBC2」とは(一財)建築コスト管理システム研究所が開発した営繕積算システムのことをいう
成果物 | 部数 | 成果物 | 部数 | ||
共通 | ・○各種技術資料 ・○各種計算書 ・○CAD データ※(1 全図面対象) | 一式一式 一式 | 建築 | ・○仕様書 ・○仕上表 ・○面積表及び求積図 (建築基準法、公営住宅法) ・○敷地案内図 ・○配置図 ・○平面図(各階) ・○断面図 ・○立面図(各面) ・○矩計図 ・○展開図 ・○天井伏図 ・○平面詳細図 ・○断面詳細図 ・○内部詳細図 ・○外部詳細図 ・○建具表 ・○構造図 (ア) 伏図 (イ) 軸組図 (ウ) 各部リスト (エ) 各種基準図 (オ) 各部詳細図 (カ) 架構配筋詳細図 ・○構造計算書 ・その他( ) (以下外構に係るもの) ・○外構平面図 ・○舗装平面図 ・○外構詳細図 ・○排水平面図 ・○排水管桝リスト ・○計画敷地断面図 | 一式各 1 部 各 1 部 |
・DocuWorks データ | |||||
(全図面対象) | 各 1 部 | ||||
・リサイクル計画書 | 各 1 部 | ||||
・○確認申請書関係書類 ・○関係法令協議書及び申請書 ・○住宅性能評価書(設計・建設) ・○打合せ記録簿 ・○中高層条例関連図書 | 一式一式一式一式 一式 | 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 | |||
(電波障害調査報告書を含む) | 各 1 部 | ||||
・○工事費内訳明細書 | 一式 | 各 1 部 | |||
(RIBC2※2 により作成のこと) | 各 1 部 | ||||
・○積算数量算出書 ・○積算数量調書 | 一式 一式 | 各 1 部 各 1 部 | |||
・見積書及び見積り比較書 | 各 1 部 | ||||
・物価資料掲載価格比較書 | 各 1 部 | ||||
・複合単価等の作成 | |||||
(代価表・別紙明細書) | |||||
・○日影図(法定・実日影) ・○透視図 | 一式 一式 | ||||
・敷地現況図 | |||||
・現況レベル図 | |||||
・○団地全体配置図 ・○建築物のエネルギー消費性 | 一式 一式 | 一式 | |||
能の確保のための構造及び | |||||
設備に関する計画(通知書 | 各 1 部 | ||||
及び添付図書) | 各 1 部 | ||||
・○ 建築物環境計画届出書 | 一式 | 各 1 部 | |||
(CASBEE) | 各 1 部 | ||||
・その他 | 各 1 部 | ||||
各 1 部 |
成果物 | 部数 | 成果物 | 部数 | ||
電気設備 | ・○仕様書 | 各 1 部 | 機械設備 | ・○仕様書 | 各 1 部 |
・敷地案内図 | ・敷地案内図 | ||||
・○配置図 ・○各階平面図 ・○平面詳細図 ・○各種系統図、機器仕様 ・○各種結線図・盤関係図 ・○電灯・コンセント配線図 ・○動力設備・配線図 ・○受変電設備図 ・○火災報知設備・配線図 ・○テレビ共同受信設備図 ・○避雷設備図 ・○機器、盤類、照明姿図 ・○構内配線図 ・○部分詳細図 ・○器具詳細姿図 ・○太陽光発電設備・配線図 | 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 | ・○配置図 ・○各階平面図 ・○平面詳細図 ・○機器表 ・○換気設備系統図 ・○換気設備図 ・○排煙設備図 ・○給排水衛生設備系統図 ・○衛生系統図 ・○衛生器具設備図 ・○給水設備図 ・○排水設備図 ・○給湯設備図 ・○消火系統図 ・○消火設備図 ・○ガス設備図 | 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 | ||
・その他 | ・自動制御設備図 | ||||
・屎尿浄化槽設備図 | |||||
・○部分詳細図 ・○屋外配管図 ・○器具詳細姿図 | 各 1 部 各 1 部 各 1 部 | ||||
・その他 |
成果物 | 部数 | 成果物 | 部数 | ||
植栽植樹 | ・○仕様書 | 各 1 部 | エレベーター | ・○仕様書 | 各 1 部 |
・敷地案内図 | ・敷地案内図 | ||||
・配置図 ・○植栽平面図 ・○植樹詳細図 ・その他 | 各 1 部 各 1 部 | ・○配置図 ・○平面図 ・○断面図 ・○エレベーター詳細図 ・○昇降口断面図 ・○器具詳細姿図 | 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 各 1 部 | ||
・その他 | |||||
取壊し | ・○仕様書 ・敷地案内図 ・○撤去配置図 ・平面図 ・立面図 ・平面詳細図 ・断面詳細図 ・部分詳細図 ・その他 | 各 1 部 各 1 部 |
(以下、余白)
別紙9 付保すべき保険の内容
付保すべき保険の内容は、事業者の提案によるものとするが、最低限、下記基準を満たす保険に加入するものとする。また、その他の保険については、事業者で必要と判断するものに加入することとする。
(1) 建設工事保険、組立保険又は土木工事保険(又は類似の機能を有する共済等を含む。以下同じ。)
ただし、建設工事保険…建物の建築を主体とする工事を対象とし、火災保険も含めるものする(一部に付帯設備工事、土木工事を含む場合も対象とする。)。
組立保険 …建物の付帯設備(電気設備、給排水衛生設備その他を含む。)又は機械、機械設備・装置その他あらゆる鋼構造物の組立、据付工事を主体とする工事を対象とする(一部に建築工事及び土木工事を含む場合も対象とする。)。
土木工事保険…土木工事を主体とする工事を対象とする(一部に建築工事及び設備工事を含む場合も対象とする。)。
① 保険契約者:事業者又は建設企業等
② 被保険者:事業者、建設企業、市を含む
③ 保険の対象:本件の事業契約の対象となっているすべての工事
④ 保険の期間:新築住宅等を整備し、市に引き渡すまで
⑤ 保険金額:工事完成価額(消費税及び地方消費税相当額を含む。)とする。
⑥ 補償する損害:水災危険、火災事故を含む不測かつ突発的な事故による損害
(2) 第三者賠償責任保険(又は類似の機能を有する共済等を含む。以下同じ。)
① 保険契約者:事業者又は建設企業
② 被保険者:事業者、建設企業、市を含む
③ 保険の期間:工事期間
④ 保険金額:対人1億円/1名以上かつ10億円/1事故以上、対物1億円/1事故以上とする。
⑤ 免責金額:5万円/1事故以下とする。
※付記事項:
1) 事業者又は建設企業は、上記の保険契約を締結したときは、その保険証券を遅滞なく市に提示する。
2) 事業者又は建設企業は、市の承諾なく保険契約及び保険金額の変更又は解約をすることができない。
3) 事業者又は建設企業は、業務遂行上における人身、対物及び車両の事故については、その損害に対する賠償責任を負い、これに伴う一切の費用を負担する。
別紙10 完成時の確認事項
完成確認は、以下の事項について行うこととする。
Ⅰ 建築工事
1 共通事項
(1) 契約書・設計図書等及び別表2に基づき、形状、寸法、性能、品質、規格、数量、配置、機能、外観、安全等の確認(※)及び管理上の保安について適否について確認する。
(2) 関係官庁、材料メーカー等が行った検査、試験及び明視できない部分等は、報告書、試験成績書、記録写真等により確認する他、必要に応じて必要最低限の破壊検査及びその修繕を行わせることができることとする。
(3) 関係法令、条例、規則に基づく手続きの確認をする。
(4) 竣工図書等(別紙11)の適否について確認する。
(※)安全等の確認については、主に以下の項目について確認する。
・玄関庇の上や屋上等への人の侵入防止対策を施しているか。
・竪樋等を伝っての住戸への侵入防止対策を施しているか。
・廊下及び階段には手摺を設置しているか。
・廊下等には転落防止のための柵を設置しているか。
・エレベーターシャフトや集合郵便受への風雨吹込防止に配慮しているか。
・車路部に無断駐車を起こさせない配置計画としているか。
・歩道と車道が近接する箇所で、歩道への車の乗上げを防ぐ対策を施しているか。
・居室内の付鴨居が家具の転倒防止にも資するように固定され、適切な位置に設置されているか。
・人が触れる部分の部材について、面取り、バリ取り等の措置がされているか。
・通路等において、不要な段差や突出物による転倒を防止する措置がされているか。
(別表2)工事別事項
分類 | 確認する部位 | 確認する項目 |
外部 | 屋根屋上 外壁等 | 防水面、外壁、棟番号 | 材料の品質、規格の確認工法及び仕上りの確認 |
屋根、庇 | 防水、押さえ金物、塗装、シーリング等の確認 工法及び仕上りの確認 | ||
押え金物、吊環、ルーフドレイン、軒樋、竪樋、 タラップ等 | 寸法、形状、塗装、取付固定状態、シーリング等の確認 | ||
共用部分 | エントランスホール 廊下階段 EVホール等 | 内部仕上 | 材料の品質、規格の確認 工法及び仕上りの確認 |
床面、壁面、天井 | 浮き、腰壁の仕上げ、水勾配、塗装、排水溝の形状の確認 | ||
ノンスリップ、階段表示、踏面、ササラ | 材質、寸法、形状、取付状況の確認 工法及び仕上りの確認 | ||
郵便受、掲示板、サイン、入口庇、落下防止庇、建具、手摺、PS扉等 | 材質、寸法、形状、取付状況、動作確認、雨仕舞、キズ、汚れの有無等の確認 | ||
その他 | ピット、点検口、タラップ、機械室、電気室、 ごみ置き場、自転車置き場、駐車場等 | 材料の品質、規格の確認 工法及び仕上りの確認 |
住居部分 | 各部共通 | 仕上 | 材料の品質、規格の確認工法及び仕上りの確認 |
玄関及び廊下 | ドア、建具、床面、壁面、天井等 | 材質、寸法、形状、取付状況、動作確認、キズ、汚れの有無等の確認 | |
和室及び洋室 | 建具、物入れ、スリーブ、カーテンレール、床面、壁面、天井等 | ||
台所及び食事室 | 建具、流し台・コンロ台、レンジフード、吊戸棚、水切り棚、スリーブ、床面、 壁面、天井等 | ||
洗面所及び便所 | 建具、洗濯パン、洗面化粧台、天井点検口、床下点検口、手摺、床面、壁面、天 井等 | ||
浴室 | 建具、手摺、点検口、床面、壁面、天井等 | ||
バルコニー | 手摺、隔板、ルーフドレイン、物干金物、アルミサッシ、避難器具、スリーブ、床面等 |
屋外空間 | 共通 | 外部仕上(舗装等)、インターロッキングブロックの端部納まり | 材料の品質、規格の確認工法及び仕上りの確認 |
外構 | 排水施設、手摺、フェンス(廻り込防止柵含む)、境界杭、屋外スロープ等 | 材質、寸法、形状、取付状況、動作確認、キズ、汚れの有無等の確認 | |
植栽 | 植木、支柱、芝生、肥料等 | 植付位置・状態、形状、水鉢の寸法、支柱と樹木との固定状態等 |
備 考:この基準に記載されていないもの及びこの基準により難いものは市の判定により適宜決定する。
Ⅱ 電気設備工事
1 共通事項
(1) 機器全般について所要の性能試験を実施し、関連調整を要する工事についてはこれら 機器を総合した機能試験を行い、設計図書どおりの効果を確認する。
(2) 各部の品質、規格、性能、数量、配置等の確認並びに管理上の保安について適否確認する。
(3) 関係官庁、材料メーカー等が行った検査、試験及び明視できない部分等は報告書、試験成績書、記録写真等により確認する。
(4) 関係法令、条例、 規則に基づく手続きの確認をする。
(5) 竣工図書等(別紙11)の適否について確認する。
2 工事別事項
工事区分 | 検査項目 | |
屋内配線工事 | 配線の支持方法、配線の色別、端末処理、電線の接続、ホーム分電盤及び配線器具等への接続、管路の布設状況、電線管の接続状態、支持間隔及び取付状態、配管の屈曲、配管に必要なボンド線取付、管端の保護、ボックス等の位置 及び取付状態、塗装状態 | |
外線工事 | 架空 | 建柱及び装柱状態、電線相互及び他の工作物との隔離状態 |
地中 | 支持間隔及び取付状態、ハンドホールの仕上、防水状態、管路等の接続状態 | |
ケーブル工事 | 支持間隔及び取付状態、端末処理、ケーブルの接続状態 | |
電灯、コンセント、動力工事 | 配線と器具類との接続状態、取付位置及び取付状態、点灯状態、照度測定、器具の塗装・汚損、スイッチ及びコンセントの容量、作動及び保護装置、機器への接続及びリード 線の納り | |
配分電盤工事 | 結線と外観及び塗装、内部配線状態及び清掃、盤及び内部機器の銘板の有無、結線図の有無、盤内の過熱、ゆるみ、断線、汚損、取付及び据置状態 | |
弱電設備工事(火災、放送、テレビ共聴) | 取付位置及び取付状態、配線と器具類との接続状態、作動及び機能、器具類の仕上及び汚損 | |
接地設備工事 | 接地極及び位置、接地線の保護状態、各種接地の適否、埋設個所の表示の有無 | |
雷保護設備工事 | 突針・導線の位置及び取付状態、導線の支持間隔、接地線 の状態 | |
昇降機設備工事 | 別に定めるところによる | |
太陽光発電設備工事 | 配線と器具類との接続状態、設置位置及び設置状態、パワコン室の換気状況、パワーコンディショナの扉の開き |
備考:この基準に記載されていないもの及びこの基準により難いものは検査員の判定により適宜決定する
Ⅲ 機械設備工事
1 共通事項
(1) 機器全般について所要の性能試験を実施し、関連調整を要する工事については、これら機器を総合した試験を行ない、設計図書どおりの効果を確認する。
(2) 各部の品質、規格、性能、数量、配置等の確認並びに管理上の保安について適否を確認する。
(3) 関係官公庁、材料メーカー等が行った、検査試験及び明視できない部分等は、報告書、試験成績書、記録写真等により確認する。
(4) 関係法令、条例、規則に基づく手続申請等の確認をする。
(5) 竣工図書等(別紙11)の適否について確認する。
(6) 各種配管工事について次の項目の適否を確認する。ア 壁、床、梁等貫通個所の施工状況
イ 管の伸縮処置と支持固定の適否ウ 配管勾配の適否
エ 泥溜り、空気溜り部分の施工状況オ クロスコネクションの有無
(7) 断熱と塗装について次の項目の適否を確認する。
ア 給排水消火管等への有効な凍結又は結露防止措置状況
イ 冷暖房及び給湯配管並びに機器類への仕様書による断熱施工状況ウ 防錆、仕上げ塗装状況と色分け等の標示状況
2 工事別事項
■衛生設備工事
工事区分 | 検査項目 |
給水設備工事 | 水圧・水量等の確認、飲料用給水タンクの連絡・配管・材質・液面制御、警報装置及び基礎の適否並びに内部清掃状況 |
排水設備工事 | 汚水・雑配水系統の合流式と分流式の区分及び通水の確認、排水ますと接続排水管の関係及び勾配・材質・泥留・深さ・屋内外等の適否、間接排水を要する機器 の排水口空間と防虫措置の適否 |
衛生器具 設備工事 | 器具類の取付状況、ひび割れ・キズの有無、通水、溢水、排水状況及び漏水の有 無 |
給湯設備工事 | 安全装置と機能の確認、湯沸機器に対する換気の適否 |
ガス設備工事 | 管の気密試験、器具の点火試験、燃焼機器周辺の防火措置及び給排気の状況 |
ポンプ 設備工事 | 据付、運転状況及び標準付属品の適否、フートバルブの操作ワイヤーの確認、コンクリート基礎及びグランド排水処理の適否 |
■空気調和設備工事
風道設備工事 | 風道の気密性の確認、風道補強・支持の適否、異常な騒音・振動等の有無、機器の取付状況、風量・風速・気流の分布状況、防火・防煙区画の貫通ヶ所の施工状況 |
ポンプ設備工事 | 衛生設備工事に準ずる |
備考:この基準に記載されていないもの及びこの基準により難いものは検査員の判定により適宜決定する。
別紙11 竣工図書等
1. 完成通知書
2. 竣工引渡書
3. 工事完成後の責任者届
4. 鍵引継書及び明細書(現物とともに)
5. 備品、予備品引渡書及び明細書(現物とともに)
6. 官公庁・事業会社関係書類(各種届出書類)
7. 検査試験成績書
8. 各種検査済証
9. 各戸検針表
10. 取り扱い説明書
11. 保守に関する説明書
12. 電線・ケーブルの許容電流・電圧降下計算書及び確認書
13. 緊急連絡先一覧表
14. 工事関係者一覧表
15. 仕上、機器一覧表
16. 各種保証書
17. 完成原図引渡書及び図書目録
18. 完成原図(完成図)(製本・完成図を TIFF 形式にしたデータを収納した CD-R 又は DVD-R)
19. 完成写真(アルバム及び CD-R 又は DVD-R)
20. 長期修繕計画(引渡し時)
21. 建設住宅性能評価書
22. 化学物質室内濃度調査結果書
23. 建築士法第20条第2項の規定による工事監理報告書
24. 工事の記録(詳細別紙)
25. 「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保に関する法律」に基づく、保険への加入又は保証金の供託を証する書面
26. 施工計画書(工事監理者が確認した記録を含む)
27. 出荷証明書、ミルシート
28. 施工体制台帳、体系図
提出する図書は上記の内容を予定しているが、その他必要な事項等については市と事業者とが協議して定める。
(別紙)工事の記録の詳細内容
A.本件工事は電子納品の対象工事とする。
B.対象となる完成図及びその他成果品資料の電子データの作成については、「電子納品に関する運用基準[建築・建築設備編](名古屋市住宅都市局 平成 22 年 6 月(令和 4 年 4 月改定)」に基づき行うものとする。当該基準は、次の URL からダウンロードできる。
http://www.city.nagoya.jp/jigyou/category/39-7-0-0-0-0-0-0-0-0.html C.成果品の提出部数については、電子媒体(CD-R 又はDVD-R)1 部とする。
D.その他、電子納品に関する詳細な取扱いについては、市と事業者とが協議して定める。
E.受注者は、電子納品に必要なハード及びソフト環境の整備を行うものとする。なお、利用するパソコンは最新のセキュリティ・ウィルス対策を施すこと。
F.サイズ、提出部数等は下記により、ファイルアルバム等に整理して提出する.
用途 | 撮影時期 | 撮影箇所 | サイズ | 提出部数 |
工事写真 | 着工時 | 敷地全景 2 方向以上及び境界などで後日復旧等が必要となる指示か所 | サービス判 | ファイルアルバム1部 |
工事中 | 工程毎及び隠蔽となる部分で工事監理者が指示するか所 | 各工種毎分冊 ファイルアルバム1部 | ||
補助申請写真 | 工事中 | 年度末出来高写真 | デジタルカメラ 400 万画素以上 サービス判 | JPEG 形式 |
完成時 | 建物の外観、南面を含む 2 方向以上 | CD1枚 JPEG 形式 | ||
各住戸タイプの居室、台所、浴室、便所の各 1 カット及び集会所、ポンプ室 外構、植樹、駐車場、防火水槽等 「電子データ等納品要領(住宅工事編)」による | ||||
その他 | 適時 | 建築基準法施行規則第 4 条に基づくシックハウス関係規定の工事写真 | ファイルアルバム1部 | |
建築基準法施行規則第 4 条に基づく配筋写真・鉄骨写真 | ファイルアルバム1部 | |||
完成写真 | 建物の外観 2 方向以上及び建物の各室内 外構全景 2 方向及び外構主体部分等 「電子データ等納品要領(住宅工事編)」による | スチールカメラ 6×7 版以上 デジタルカメラ 400 万画素以上 | ファイルアルバム1部 CD1枚(別途提出の成 果品 CD に含む) JPEG 形式 |
・写真の版権はすべて本市に帰属する。
・完成写真のサイズはネガサイズ相当をいい、プリントサイズはサービス判以上とする。
・完成写真は JPEG 形式の高画質とする。
・全てカラー判とし、撮影時期、方法等は市の指示による。
・工事写真の撮影は、営繕工事写真撮影要領(令和 5 年版)及び国土交通省大臣官房官庁営繕部 監修「営繕工事写真撮影要領(平成 28 年版)による工事写真撮影ガイドブック 建築工事編及び 解体工事編 平成 30 年版」に準じる。
別紙12
情報の保護及び管理のための特記仕様書(業務委託用)
令和6 年3 月
名古屋市住宅都市局
この事務の処理の委託を受けた者は、事務を処理するに当たり、次の「情報取扱注意項目」を遵守しなければならない。
情 報 取 扱 注 意 項 目
(基本事項)
第 1 この事務の処理(以下「本件業務」という。)の委託を受けた者(以下「受注者」という。)は、本件業務を履行するに当たり、情報保護の重要性を認識し、情報の適正な保護及び管理のために必要な措置を講じるとともに、個人の権利利益を侵害することのないようにしなければならない。
(関係法令等の遵守)
第 2 受注者は、本件業務を履行するに当たり、当該業務に係る関係法令のほか、名古屋市情報あんしん条例(平成16年名古屋市条例第41号。以下「あんしん条例」という。)、名古屋市個人情報保護条例(平成 17年名古屋市条例第26号。以下「保護条例」という。)その他情報保護に係る関係法令も遵守しなければならない。
(適正管理)
第 3 受注者は、本件業務に関して知り得た名古屋市
(以下「発注者」という。)から取得した情報及び委託の趣旨に基づき市民等から取得した情報(これらを加工したものを含み、委託の趣旨に基づき発注者に提供される予定のものに限る。以下「取得情報」という。)の漏えい、滅失又は改ざんの防止その他の取得情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(機密情報の取扱いに関する特則)
第 4 受注者は、本件業務を処理するために、機密情報
(名古屋市情報あんしん条例施行細則(平成16年 名古屋市規則第50号。以下「あんしん条例施行細則」という。)第28条第1項第1号に規定する機密情報 をいう。以下同じ。)を収集するときは、当該業務 を処理するために必要な範囲内で、適法かつ公正な 手段により収集しなければならない。
(第三者への提供及び目的外使用の禁止)
第 5 受注者及び本件業務に従事している者又は従事していた者は、取得情報を正当な理由なく第三者に知らせ、又は当該業務の目的外に使用してはならない。
2 前項の規定は、契約の終了(契約を解除した場合を含む。以下同じ。)後においても同様とする。
(再委託の禁止又は制限等)
第 6 受注者は、発注者の承認を得ることなく、本件業務を第三者に委託してはならない。
2 受注者は、本件業務を第三者に委託する場合は、取得情報の取扱いに関し、本件業務において受注者が課せられている事項と同一の事項を当該第三者に遵守させなければならない。
3 受注者は、機密情報の取扱いを伴う本件業務を委託した第三者からさらにほかの第三者に委託
(以下「再々委託」という。)させてはならない。ただし、再々委託することにやむを得ない理由がある場合であって、発注者が認めたときはこの限りではない。
(複写及び複製の禁止)
第 7 受注者は、発注者から指示又は許可された場合を除き、取得情報が記録された資料及び成果物(発注者の指示又は許可を受けてこれらを複写し、又は複製したものを含む。以下同じ。)を複写し、又は複製してはならない。
(情報の返却・廃棄)
第 8 受注者は、発注者の承認を得た場合を除き、取得
情報が記録された資料のうち発注者から取得したものを契約の終了までに返却しなければならない。
2 受注者は、保有する必要がなくなった取得情報を確実かつ速やかに切断、溶解、消磁その他の復元不可能な方法によって処分しなければならない。ただし、発注者の承認を得た場合はこの限りではない。
(情報の授受)
第 9 取得情報並びに取得情報が記録された資料及び成果物の授受は、すべて発注者の指名する職員と受注者の指名する者との間において行うものとする。
(報告等)
第10 受注者は、発注者が取得情報の保護のために実地調査をする必要があると認めたときは、これを拒んではならない。また、発注者が取得情報の保護について報告を求めたときは、これに応じなければならない。
2 受注者は、取得情報の漏えい、滅失又は改ざん等の事故が生じ、又は生ずるおそれがあることを知ったときは、直ちに発注者に報告し、発注者の指示に従わなければならない。
(従事者の教育)
第11 受注者は、本件業務に従事している者に対し、あんしん条例、保護条例その他情報保護に係る関係法令を周知するなど、情報の保護に関し十分な教育を行わなければならない。
2 受注者は、本件業務が個人情報を取り扱う業務である場合、当該業務に従事している者に対し、保護条例に規定された罰則の内容を周知しなければならない。
3 受注者は、情報の取扱いに関するマニュアルを作成し、本件業務に従事している者に対し、その内容並びに守秘義務に関する事項及び情報の目的外使用の禁止又は制限に関する事項を周知しなければならない。
(契約解除及び損害賠償等)
第12 発注者は、受注者が情報取扱注意項目に違反していると認めたときは、次の各号に掲げる措置を講じることができる。
(1) 契約を解除すること。
(2) 損害賠償を請求すること。
(3) 取得情報が漏えいし、市民の権利が害されるおそれがあると認めるときは、あんしん条例第34条の規定に基づきその旨を公表すること。
2 前項第 2号及び第 3号の規定は、契約の終了後においても適用するものとする。
(特定個人情報に関する特則)
第13 受注者は、本件業務が特定個人情報(保護条例第 2条第7号に規定する特定個人情報をいう。以下同じ。)を取り扱う事務である場合、あらかじめ発注者の承認を得た場合を除き、本件業務の履行場所から特定個人情報を持ち出してはならない。
2 受注者は、本件業務において特定個人情報を取
り扱う者を明確にしなければならない。なお、発注者から求めがあるときは、特定個人情報を取り扱う者について速やかに報告しなければならない。
3 受注者は、第1項及び第2項に規定する事項のほか、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第 27号)第2条第12項に規定する個人番号利用事務実施者としての義務を果たすこと。
※ 個人番号関係事務の場合は、「第2条第12項に規定する個人番号利用事務実施者」を「第2条第13項に規定する個人番号関係事務実施者」に修正する
別紙13
障害者差別解消に関する特記仕様書(業務委託用)
令和6年3月名古屋市住宅都市局
この事務の処理の委託を受けた者は、事務を処理するに当たり、障害のある方に対して、次の内容に則った対応を行わなければならない。
(対応要領に沿った対応)
第 1 条 この事務の処理(以下「本件業務」という。)の委託を受けた者(以下「受注者」という。)は、本件業務を履行するに当たり、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25 年法律
第65 号。以下「法」という。)、愛知県障害者差別解消推進条例(平成27 年愛知県条例第56 号)
及び名古屋市障害のある人もない人も共に生きるための障害差別解消推進条例(平成30 年名古屋
市条例第61 号)に定めるもののほか、障害を理由とする差別の解消の推進に関する名古屋市職員対応要領(平成28 年1 月策定。以下「対応要領」という。)に準じて、不当な差別的取扱いの禁止、合理的配慮の提供その他障害者に対する適切な対応を行うものとする。
2 前項に規定する適切な対応を行うに当たっては、対応要領にて示されている障害種別の特性について十分に留意するものとする。
(対応指針に沿った対応)
第 2 条 前条に定めるもののほか、受注者は、本件業務を履行するに当たり、本件業務に係る対応指針
(法第11 条の規定により主務大臣が定める指針をいう。)に則り、障害者に対して適切な対応を行うよう努めなければならない。
(再委託に係る対応)
第 3 条 受注者は、本件業務を第三者に委託する場合は、障害者差別解消に係る対応に関し、この契約において受注者が課せられている事項と同一の事項を当該第三者に遵守させなければならない。