Contract
信託業法施行規則(暫定版)
(平成十六年十二月二十八日内閣府令第百七号)
信託業法(平成十六年法律第百五十四号)及び信託業法施行令(平成十六年政令第四百二十七号)の規定に基づき、並びに同法及び同令を実施するため、信託業法施行細則
(大正十一年大蔵省令第五十七号)の全部を改正する内閣府令を次のように定める。
目次
第一章 総則(第一条―第四条)第二章 信託会社
第一節 総則(第五条―第二十六条)第二節 主要株主(第二十七条)
第三節 業務(第二十八条―第四十一条の八)第四節 経理(第四十二条・第四十三条)
第五節 監督(第四十四条―第五十一条)
第六節 特定の信託についての特例(第五十一条の二―第五十三条)第三章 外国信託業者(第五十四条―第六十七条)
第四章 指図権者(第六十八条)第五章 信託契約代理店
第一節 総則(第六十九条―第七十五条)第二節 業務(第七十六条―第七十八条)
第三節 経理(第七十九条・第七十九条の二)第四節 監督(第八十条)
第五章の二 指定紛争解決機関
第一節 通則(第八十条の二―第八十条の五) 第二節 業務(第八十条の六―第八十条の十三)
第三節 監督(第八十条の十四・第八十条の十五)第六章 雑則(第八十一条―第八十三条)
附 則
第一章 総則
(定義)
第一条 この府令において「信託業」、「信託会社」、「管理型信託業」、「管理型信 託会社」、「外国信託会社」、「管理型外国信託会社」、「信託契約代理業」、「信 託契約代理店」、「指定紛争解決機関」、「手続対象信託業務」、「苦情処理手続」、
「紛争解決手続」、「紛争解決等業務」又は「手続実施基本契約」とは、それぞれ信託業法(以下「法」という。)第二条第一項、第二項、第三項、第四項、第六項、第七項、第八項、第九項、第十項、第十一項、第十二項、第十三項、第十四項又は第十
五項に規定する信託業、信託会社、管理型信託業、管理型信託会社、外国信託会社、管理型外国信託会社、信託契約代理業、信託契約代理店、指定紛争解決機関、手続対象信託業務、苦情処理手続、紛争解決手続、紛争解決等業務又は手続実施基本契約をいう。
(訳文の添付)
第二条 法、信託業法施行令(以下「令」という。)又はこの府令の規定により内閣総理大臣、金融庁長官又は財務局長(財務支局長を含む。以下同じ。)に提出し又は委託者、受益者(信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。次条、第三十七条第一項第五号及び第五項、第三十八条第一号の二、第七号及び第八号、第四十一条第一項第三号、第三項第三号、第五項第一号の二及び第四号、第四十一条の四並びに第六十八条第一項第三号において同じ。)若しくは顧客に交付する書類で、特別の事情により日本語で記載することができないものがあるときは、その訳文を付さなければならない。
(外国通貨の換算)
第三条 法、令又はこの府令の規定により作成し、内閣総理大臣、金融庁長官若しくは財務局長に提出し又は委託者、受益者若しくは顧客に交付する書類中、外国通貨により金額を表示するものがあるときは、当該金額を本邦通貨に換算をした金額及びその換算に用いた標準を付記しなければならない。ただし、これらを付記することが困難な場合は、この限りではない。
(親法人等又は関連法人等)
第四条 令第二条第二項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる法人等(同項に規定する法人等をいう。以下この条において同じ。)とする。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて他の法人等の意思決定機関(同項に規定する意思決定機関をいう。以下この項において同じ。)を支配していないことが明らかであると認められるときは、この限りでない。
一 他の法人等(破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定を受けた他の法人等その他これらに準ずる他の法人等であって、有効な支配従属関係が存在しないと認められるものを除く。以下この項において同じ。)の議決権の過半数を自己の計算において所有している法人等
二 他の法人等の議決権の百分の四十以上、百分の五十以下を自己の計算において所有している法人等であって、次に掲げるいずれかの要件に該当するもの
イ 当該法人等が自己の計算において所有している議決権と当該法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、当該他の法人等の議決権の過半数を占めていること。
ロ 当該法人等の役員(取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員を含む。)、監査役又はこれらに類する役職にある者を
いう。第五十三条第二項、第五十四条第二項、第五十八条第一項第三号の二、第六十三条第一項第二号及び別表第七を除き、以下同じ。)、業務を執行する社員若しくは使用人である者、又はこれらであった者であって当該法人等が当該他の法人等の財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができるものが、当該他の法人等の取締役会その他これに準ずる機関の構成員の過半数を占めていること。
ハ 当該法人等と当該他の法人等との間に当該他の法人等の重要な財務及び営業又は事業の方針の決定を支配する契約等が存在すること。
ニ 当該他の法人等の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。)の総額の過半について当該法人等が融資(債務の保証及び担保の提供を含む。以下同じ。)を行っていること(当該法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係のある者が行う融資の額を合わせて資金調達額の総額の過半となる場合を含む。)。
ホ その他当該法人等が当該他の法人等の意思決定機関を支配していることが推測される事実が存在すること。
三 法人等が自己の計算において所有している議決権と当該法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の法人等の議決権の過半数を占めている場合(当該法人等が自己の計算において議決権を所有していない場合を含む。)における当該法人等であって、前号ロからホまでに掲げるいずれかの要件に該当するもの
2 令第二条第三項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて法人等(当該法人等の子法人等
(同条第二項に規定する子法人等をいう。以下この条において同じ。)を含む。)が子法人等以外の他の法人等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないことが明らかであると認められるときは、この限りでない。一 法人等(当該法人等の子法人等を含む。)が子法人等以外の他の法人等(破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定を受けた子法人等以外 の他の法人等その他これらに準ずる子法人等以外の他の法人等であって、当該法人 等がその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることがで きないと認められるものを除く。以下この項において同じ。)の議決権の百分の二 十以上を自己の計算において所有している場合における当該子法人等以外の他の法
人等
二 法人等(当該法人等の子法人等を含む。)が子法人等以外の他の法人等の議決権の百分の十五以上、百分の二十未満を自己の計算において所有している場合における当該子法人等以外の他の法人等であって、次に掲げるいずれかの要件に該当するもの
イ 当該法人等の役員、業務を執行する社員若しくは使用人である者、又はこれらであった者であって当該法人等がその財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができるものが、その代表取締役、取締役又はこれらに準ず
る役職に就任していること。
ロ 当該法人等から重要な融資を受けていること。
ハ 当該法人等から重要な技術の提供を受けていること。
ニ 当該法人等との間に営業上又は事業上の重要な取引があること。
ホ その他当該法人等がその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることが推測される事実が存在すること。
三 法人等(当該法人等の子法人等を含む。)が自己の計算において所有している議決権と当該法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び当該法人等の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、子法人等以外の他の法人等の議決権の百分の二十以上を占めている場合(当該法人等が自己の計算において議決権を所有していない場合を含む。)における当該子法人等以外の他の法人等であって、前号イからホまでに掲げるいずれかの要件に該当するもの
3 特別目的会社(資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第三項に規定する特定目的会社及び事業内容の変更が制限されているこれと同様の事業を営む事業体をいう。以下この項において同じ。)については、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者(同条第十二項に規定する特定借入れに係る債権者を含む。)に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業がその目的に従って適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した法人等(以下この項において「譲渡法人等」とい う。)から独立しているものと認め、第一項の規定にかかわらず、譲渡法人等の子法人等に該当しないものと推定する。
4 令第二条第五項の規定は、第一項各号及び第二項各号の場合においてこれらの規定に規定する法人等が所有する議決権について準用する。
第二章 信託会社第一節 総則
(免許の申請)
第五条 法第三条の免許を受けようとする者は、別紙様式第一号により作成した法第四 条第一項の申請書及び同条第二項の規定による添付書類並びにその写し一通を、その 者の所在地を管轄する財務局長を経由して、内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 法第四条第二項第六号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。一 純資産額及びその算出根拠を記載した書面
二 信託業務以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容及び方法を記載した書面であって第二十八条第二項各号に掲げる事項が明確に記載されているもの
三 取締役(相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、会社に対し取締役と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この項、第十三条第一号の二及び第四十八条第一項第二号において同じ。)及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及
び執行役(相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、会社に対し執行役と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この項、第十三条第一号の二及び第四十八条第一項第二号において同じ。))の履歴書及び住民票の抄本(これらの者が外国人であり、かつ、国内に居住している場合には、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第十九条の三に規定する在留カードの写し、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成三年法律第七十一号)第七条第一項に規定する特別永住者証明書の写し又は住民票の抄本。第八十条の五第三項第三号を除き、以下同じ。)又はこれに代わる書面
三の二 取締役、執行役及び監査役の旧氏(住民基本台帳法施行令(昭和四十二年政令第二百九十二号)第三十条の十三に規定する旧氏をいう。以下同じ。)及び名を当該取締役、執行役及び監査役の氏名に併せて別紙様式第一号により作成した法第四条第一項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該取締役、執行役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
四 会計参与設置会社にあっては、会計参与の履歴書(会計参与が法人であるときは、当該会計参与の沿革を記載した書面。以下同じ。)及び住民票の抄本(会計参与が 法人であるときは、当該会計参与の登記事項証明書。以下同じ。)又はこれに代わ る書面
四の二 会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて別紙様式第一号により作成した法第四条第一項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
五 取締役、執行役、会計参与及び監査役が法第五条第二項第八号イからチまでのいずれにも該当しない者であることを当該取締役、執行役、会計参与及び監査役が誓約する書面
六 主要株主(法第五条第五項に規定する主要株主をいう。第五十四条第二項第七号、第六十三条第一項第五号及び別表第八を除き、以下同じ。)の商号、名称又は氏名、本店若しくは主たる事務所の所在地又は住所若しくは居所及び当該主要株主が保有 する議決権の数を記載した書面
七 主要株主が法第五条第二項第九号イ及びロ並びに第十号イからハまでのいずれにも該当しない者であることを免許申請者が誓約する書面
八 次に掲げる事項に関する社内規則イ 信託財産に関する経理
ロ 帳簿書類の作成及び保存並びに閲覧
ハ 第四十条第二項各号に掲げる業務の運営(当該業務に関する社内における責任体制を明確化する規定を含むものに限る。)
九 信託業に係る業務が定款の事業目的に定められていない場合にあっては、当該業務のその事業目的への追加に係る株主総会の議事録(会社法(平成十七年法律第八十六号)第三百十九条第一項の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面。以下同じ。)
十 信託業務に関する知識及び経験を有する者の確保の状況並びに当該者の配置の状況を記載した書面
十一 その他法第五条の規定による審査をするため参考となるべき事項を記載した書面
(業務方法書の記載事項)
第六条 法第四条第三項第一号に掲げる事項は、次に掲げる財産の区分により記載するものとし、第四号、第八号、第九号、第十一号及び第十三号に掲げる財産についてはその細目を記載するものとする。
一 金銭
二 有価証券(第十二号に掲げるものを除く。)三 金銭債権
四 動産
五 土地及びその定着物六 地上権
七 土地及びその定着物の賃借権八 担保権
九 知的財産権(知的財産基本法(平成十四年法律第百二十二号)第二条第二項に規定する知的財産権をいう。第三十七条第一項第七号及び第五十一条の七第一項第一号トにおいて同じ。)
十 特定出資(資産の流動化に関する法律第二条第六項に規定する特定出資をいう。)
十一 暗号資産(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第五項に規定する暗号資産をいう。以下同じ。)
十二 電子記録移転有価証券表示権利等(金融商品取引業等に関する内閣府令(平成十九年内閣府令第五十二号)第一条第四項第十七号に規定する電子記録移転有価証券表示権利等をいう。以下同じ。)
十三 前各号に掲げる財産以外の財産
十四 前各号に掲げる財産のうち、種類を異にする二以上の財産
2 法第四条第三項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。一 信託業務の運営の基本方針
二 信託契約締結の勧誘、信託契約の内容の明確化及び信託財産の状況に係る情報提供に関する基本方針
(免許の審査)
第七条 内閣総理大臣は、法第三条の免許の申請に係る法第五条第一項に規定する審査をするときは、次に掲げる事項に配慮するものとする。
一 資本金の額及び純資産額が令第三条に規定する額以上であること。
二 純資産額が、収支見込対象期間(業務の開始を予定する日の属する事業年度(業務の開始を予定する日以降の期間に限る。)及び当該事業年度の翌事業年度から起算して三事業年度を経過するまでの期間をいう。)を通じて令第三条に規定する額
を下回らない水準に維持されると見込まれること。
三 信託財産の分別管理、信託契約締結の勧誘、信託契約の内容の明確化、信託財産の状況に係る情報提供並びに信託財産に関する経理、帳簿書類の作成及び保存並びに閲覧に関し業務の執行方法が定められ、委託者及び受益者が保護されると見込まれること。
四 経営体制、業務運営体制及び業務管理体制に照らし、次に掲げる状況にある等十分な業務遂行能力を備えていると認められること。
イ 信託業務に関する十分な知識及び経験を有する者が確保されていること。
ロ 管理又は処分(信託の目的の達成のために必要な行為を含む。以下同じ。)を 行う財産に関する十分な知識及び経験を有する者(第三者に法第二十二条第三項 各号に掲げる業務を除く信託業務を委託して管理又は処分を行う場合にあっては、当該第三者を含む。)が確保されていること。
ハ 経営者が、その経歴及び能力等に照らして、信託業務を公正かつ的確に遂行することができる十分な資質を有していること。
ニ 第四十条第一項各号のいずれにも適合すること。
五 信託業務以外の業務を営む場合にあっては、法第五条第二項第七号に該当するか否かを判断するにあたって、第二十八条第三項各号に掲げる基準に適合すると認められること。ただし、同項第一号イに掲げる基準にあっては、信託業務の開始後合理的な期間内に兼業業務が信託業務に付随するものになることが見込まれることとする。
(心身の故障のため信託業に係る職務を適正に執行することができない者)
第七条の二 法第五条第二項第八号イに規定する内閣府令で定める者は、精神の機能の障害のため信託業に係る職務を適正に執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
(心身の故障により株主の権利を適切に行使することができない者)
第七条の三 法第五条第二項第九号イ及び同項第十号ハ(1)に規定する内閣府令で定める者は、精神の機能の障害により株主の権利を適切に行使するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
(純資産額の算出)
第八条 信託会社の純資産額は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める金額とする。
一 当該信託会社が子会社等(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
(昭和五十一年大蔵省令第二十八号)第二条第三号に規定する子会社及び同条第七号に規定する関連会社をいう。第四十二条第二項第一号及び第四十三条において同じ。)を有する場合 当該信託会社の貸借対照表及び連結貸借対照表のそれぞれについて資産の部に計上されるべき金額の合計額から負債の部に計上されるべき金額の合計額(他に営んでいる業務に関し法令の規定により負債の部に計上することが義務付けられている引当金又は準備金のうち利益留保性の引当金又は準備金の性質
を有するものがある場合には、当該引当金又は準備金の金額を除く。次号において同じ。)を控除した金額のうちいずれか低い方の金額
二 前号以外の場合 当該信託会社の貸借対照表の資産の部に計上されるべき金額の合計額から負債の部に計上されるべき金額の合計額を控除した金額
2 前項の資産及び負債の評価は、計算を行う日において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従って評価した価額によらなければならない。
3 前項の場合において、次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に定める金額を評価額とする。
一 金銭債権又は市場価格のない債券について取立不能のおそれがある場合 取立不能見込額を控除した金額
二 市場価格のない株式についてその発行会社の資産状態が著しく悪化した場合 相当の減額をした金額
三 前二号以外の流動資産の時価が帳簿価額より著しく低い場合であって、その価額が帳簿価額まで回復することが困難と見られる場合 当該時価
四 第一号又は第二号以外の固定資産について償却不足があり、又は予測することのできない減損が生じた場合 償却不足額を控除し、又は相当の減額をした金額
五 繰延資産について償却不足がある場合 償却不足額を控除した金額
(会社の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実が存在するものとされる事実)
第九条 法第五条第五項に規定する内閣府令で定める事実は、次に掲げる事実とする。一 役員若しくは使用人、又はこれらであった者で会社の財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができるものが、当該会社の取締役、執行役又
はこれらに準ずる役職に就任していること。 二 会社に対して重要な融資を行っていること。
三 会社に対して重要な技術を提供していること。
四 会社との間に営業上又は事業上の重要な取引があること。
五 その他会社の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることが推測される事実が存在すること。
(保有の態様その他の事情を勘案して保有する議決権から除く議決権)
第十条 法第五条第五項に規定する内閣府令で定める議決権は、次に掲げる議決権とする。
一 信託業を営む者が信託財産として保有する株式又は出資に係る議決権(法第五条第七項第一号の規定により当該信託業を営む者が自ら保有する議決権とみなされるものを除く。)
二 法人の代表権を有する者又は法人の代理権を有する支配人が、当該代表権又は代理権に基づき、議決権を行使することができる権限若しくは当該議決権の行使について指図を行うことができる権限又は投資を行うのに必要な権限を有する場合における当該法人の保有する株式又は出資に係る議決権
三 会社の役員又は従業員が当該会社の他の役員又は従業員と共同して当該会社の株
式の取得(一定の計画に従い、個別の投資判断に基づかず、継続的に行われ、各役員又は従業員の一回当たりの拠出金額が百万円に満たないものに限る。)をした場合(当該会社が会社法第百五十六条第一項(同法第百六十五条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定に基づき取得した株式以外の株式を取得したときは、有価証券関連業(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二十八条第八項に規定する有価証券関連業をいう。以下同じ。)を行う金融商品取引業者(同法第二条第九項に規定する金融商品取引業者をいう。以下同じ。)に委託して行った場合に限る。)において当該取得をした会社の株式を信託された者が保有する当該会社の株式に係る議決権(法第五条第七項第一号の規定により当該信託された者が自ら保有する議決権とみなされるものを除く。)
四 相続人が相続財産として保有する会社の株式又は出資(当該相続人(共同相続の場合を除く。)が単純承認(単純承認したものとみなされる場合を含む。)若しくは限定承認した日までのもの又は当該相続財産の共同相続人が遺産分割を了していないものに限る。)に係る議決権
(資本金の額の減少の認可)
第十一条 信託会社(管理型信託会社を除く。)は、法第六条の規定により資本金の額の減少について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官又は財務局長(以下「金融庁長官等」という。)に提出しなければならない。
一 減資前の資本金の額二 減資後の資本金の額三 減資予定年月日
四 減資の方法
2 前項の申請書には次に掲げる書類及びその写し一通を添付しなければならない。一 理由書
二 資本金の額の減少の方法を記載した書面三 株主総会の議事録
四 最終の貸借対照表(関連する注記を含む。以下同じ。)
五 会社法第四百四十九条第二項の規定による公告及び催告(同条第三項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によってした場合にあっては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
六 株券発行会社が株式の併合をする場合には、会社法第二百十九条第一項本文の規定による公告をしたことを証する書面又は当該株式の全部について株券を発行していないことを証する書面
七 その他次項の規定による審査をするため参考となるべき事項を記載した書類
3 金融庁長官等は、第一項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 資本金の額の減少により、業務の公正かつ的確な遂行が阻害されるおそれがないこと。
二 資本金の額の減少が、欠損を解消するために行う場合その他経営維持のためやむを得ない事由によるものであること。
三 減資後の資本金の額が令第三条に規定する額以上であること。
四 減資後の純資産額が、減資をした日の属する事業年度(減資をする日以降の期間に限る。)及び当該事業年度の翌事業年度から起算して三事業年度を通じて令第三条に規定する額を下回らない水準に維持されると見込まれること。
(登録等の申請)
第十二条 法第七条第一項の登録を受けようとする者は、別紙様式第二号により作成した法第八条第一項の申請書及び同条第二項の規定による添付書類並びにその写し一通を、その者の本店の所在地を管轄する財務局長に提出しなければならない。
2 前項の規定は、法第七条第三項の登録の更新を受けようとする者について準用する。
(登録申請書の添付書類)
第十三条 法第八条第二項第五号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 第五条第二項第一号から第三号まで、第四号及び第五号から第九号までに掲げる書面
一の二 取締役、執行役及び監査役の旧氏及び名を当該取締役、執行役及び監査役の氏名に併せて別紙様式第二号により作成した法第八条第一項の申請書に記載した場合において、第五条第三号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該取締役、執行役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
一の三 会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて別紙様式第二号により作成した法第八条第一項の申請書に記載した場合において、第五条第四号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
二 営もうとする信託業が管理型信託業に該当することを証する書面
三 管理型信託業務に関する知識及び経験を有する者の確保の状況並びに当該者の配置の状況を記載した書面
四 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項を記載した書面
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講じようとする当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
(業務方法書の記載事項)
第十四条 第六条第一項の規定は、法第八条第三項第一号(法第五十二条第二項において準用する場合を含む。)に規定する引受けを行う信託財産の種類の記載について準用する。
2 第六条第二項の規定は、法第八条第三項第六号(法第五十二条第二項において準用する場合を含む。)に規定する内閣府令で定める事項について準用する。
(管理型信託会社登録簿の縦覧)
第十五条 管理型信託会社が現に受けている登録をした財務局長は、その登録をした管理型信託会社に係る管理型信託会社登録簿を当該管理型信託会社の本店の所在地を管轄する財務局又は福岡財務支局に備え置き、公衆の縦覧に供するものとする。
(純資産額の算出)
第十六条 第八条の規定は、法第十条第二項の規定により同条第一項第三号の純資産額を計算する場合について準用する。
(営業保証金の供託の届出等)
第十七条 法第十一条第一項、第四項又は第八項の規定により供託をした者は、別紙様式第三号により作成した供託届出書に、当該供託に係る供託書正本を添付して金融庁長官等に提出しなければならない。
2 信託会社が既に供託している供託物の差替えを行う場合は、差替えのために新たに供託をした後、その旨を差替え後の供託に係る供託書正本を添付して金融庁長官等に届け出なければならない。
3 金融庁長官等は、前二項の供託書正本を受理したときは、保管証書をその供託者に交付しなければならない。
(営業保証金に代わる契約の相手方)
第十八条 令第十条に規定する内閣府令で定める金融機関は、次に掲げるものとする。一 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第二条に規定する長期信用銀
行
二 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号)第二条第一項に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)
三 株式会社商工組合中央金庫
(営業保証金に代わる契約の締結の届出等)
第十九条 信託会社は、法第十一条第三項の契約を締結したときは、別紙様式第四号により作成した保証契約締結届出書に契約書の写しを添付して金融庁長官等に届け出るとともに、契約書正本を提示しなければならない。
2 信託会社は、営業保証金に代わる契約の変更又は解除を行おうとする場合は、別紙様式第五号により作成した保証契約変更承認申請書又は別紙様式第六号により作成した保証契約解除承認申請書により、金融庁長官等に承認を申請しなければならない。
3 金融庁長官等は、前項の規定による承認の申請があったときは、当該承認の申請を
した信託会社が営業保証金に代わる契約を変更し、又は解除することが受益者の保護に欠けるおそれがないものであるかどうかを審査するものとする。
4 信託会社は、金融庁長官等の承認に基づき営業保証金に代わる契約の変更又は解除をしたときは、別紙様式第七号により作成した保証契約変更届出書に当該契約書の写しを添付し、又は別紙様式第八号により作成した保証契約解除届出書に契約を解除した事実を証する書面を添付して金融庁長官等に届け出るとともに、契約の変更の場合には当該契約書正本を提示しなければならない。
(営業保証金の追加供託の起算日)
第二十条 法第十一条第八項に規定する内閣府令で定める日は、営業保証金の額が不足した理由につき、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日とする。一 信託会社が金融庁長官等の承認を受けて法第十一条第三項の契約(以下この号及び次号において「契約」という。)の内容を変更したことにより、同条第十項に規 定する供託した営業保証金の額(同条第三項に規定する契約金額を含む。)が令第
九条に定める額に不足した場合 当該契約の内容を変更した日
二 信託会社が金融庁長官等の承認を受けて契約を解除した場合 当該契約を解除した日
三 令第十一条第一項の権利の実行の手続が行われた場合 信託会社が信託会社等営業保証金規則(平成十六年/内閣府/法務省/令第二号)第十一条第三項の支払委託書の写しの送付を受けた日
四 令第十一条第一項の権利の実行の手続を行うため、同条第七項の規定により金融庁長官等が供託されている有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)の換価を行い、換価代金から換価の費用を控除した額を供託した場合 信託会社が信託会社等営業保証金規則第十二条第四項の供託通知書の送付を受けた日
(営業保証金に充てることができる有価証券の種類)
第二十一条 法第十一条第九項に規定する内閣府令で定める有価証券は、次に掲げるものとする。
一 国債証券(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものを含む。以下同じ。)
二 地方債証券
三 政府保証債券(金融商品取引法第二条第一項第三号に掲げる有価証券のうち政府が元本の償還及び利息の支払について保証しているものをいう。以下同じ。)
四 金融庁長官が指定した社債券その他の債券(記名式のもの及び割引の方法により発行されるもの並びに前号に掲げるものを除く。)
(営業保証金に充てることができる有価証券の価額)
第二十二条 法第十一条第九項の規定により有価証券を営業保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、次の各号に掲げる有価証券の区分に従い当該各号に定める額とする。
一 国債証券 額面金額(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものにあっては、振替口座簿に記載又は記録された金額。以下この条及び第三十七条第一項第三号において同じ。)
二 地方債証券 額面金額百円につき九十円として計算した額
三 政府保証債券 額面金額百円につき九十五円として計算した額
四 前条第四号に規定する社債券その他の債券 額面金額百円につき八十円として計算した額
2 割引の方法により発行した有価証券については、その発行価額に次の算式により算出した額を加えた額を額面金額とみなして、前項の規定を適用する。
((額面金額-発行価額)/発行の日から償還の日までの年数)×発行の日から供託の日までの年数
3 前項の算式による計算において、発行の日から償還の日までの年数及び発行の日から供託の日までの年数について生じた一年未満の端数並びに額面金額と発行価額との差額を発行の日から償還の日までの年数で除して得た金額について生じた一円未満の端数は、切り捨てる。
(届出の手続等)
第二十三条 信託会社は、法第十二条第一項又は第二項の規定による届出をするときは、別表第一上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表 下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、同欄に定める添付書類及びその写しは、当 該届出書の提出後遅滞なく提出すれば足りる。
2 金融庁長官等は、管理型信託会社からその登録をした財務局長の管轄する区域を超えて本店の位置の変更があったことの届出書を受理した場合においては、当該届出書及び管理型信託会社登録簿のうち当該管理型信託会社に係る部分その他の書類並びにその写し一通を、当該変更後の本店の所在地を管轄する財務局長に送付するものとする。
3 前項の規定による書類の送付を受けた財務局長は、当該管理型信託会社を管理型信託会社登録簿に登録するものとする。
(業務方法書の変更の認可)
第二十四条 信託会社(管理型信託会社を除く。)又は外国信託会社(管理型外国信託会社を除く。)は、法第十三条第一項の認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。 一 変更の内容
二 変更予定年月日
2 前項の申請書には次に掲げる書類及びその写し一通を添付しなければならない。一 理由書
二 変更後の業務方法書案
三 業務方法書の変更箇所の新旧対照表
四 その他次項に規定する審査をするため参考となるべき事項を記載した書類
3 金融庁長官等は、第一項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 業務方法書の変更の内容が法令に適合していること。
二 信託業務に関する十分な知識及び経験を有する者の確保の状況、管理又は処分を行う財産に関する十分な知識及び経験を有する者(第三者に法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く信託業務を委託して管理又は処分を行う場合にあっては、当該第三者を含む。)の確保の状況、業務管理に係る体制等に照らし、申請者が当該申請に係る変更後の業務を的確に遂行することができること。
三 当該申請の内容が委託者又は受益者の利益を損なうものでないこと。
(業務方法書の変更の届出)
第二十五条 法第十三条第二項の規定により届出を行う管理型信託会社又は管理型外国信託会社は、前条第一項各号に掲げる事項を記載した届出書及び同条第二項に掲げる書類並びにその写し一通を、金融庁長官等に提出しなければならない。
(取締役の兼職の承認の申請)
第二十六条 信託会社の常務に従事する取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執 行役。以下この条において同じ。)は、法第十六条第一項の承認を受けようとすると きは、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を当該信託会社を経由して、金融庁長官等に提出しなければならない。
一 氏名及び信託会社における役職名
二 他の会社の常務に従事する場合にあっては、次に掲げる事項イ 兼職先の商号
ロ 兼職先における役職名及び代表権の有無ハ 就任年月日及び任期
三 事業を営む場合にあっては、当該事業の内容及び事業所の名称
2 前項の申請書には次に掲げる書類及びその写し一通を添付しなければならない。一 理由書
二 当該申請に係る信託会社の同意書
三 信託会社での職務内容及び職務に従事する態様を記載した書面四 他の会社の常務に従事する場合にあっては、次に掲げる書類
イ 当該他の会社での職務内容及び職務に従事する態様を記載した書面ロ 信託会社と当該他の会社との取引関係を記載した書面
ハ 当該他の会社の定款、最終の事業報告の内容を記載した書面並びに最近における財産及び損益の状況を記載した書面
五 事業を営む場合にあっては、信託会社と当該事業を営む取締役との取引関係を記載した書面
3 金融庁長官等は、第一項の承認の申請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合に限り承認するものとする。
一 取締役が常務に従事しようとする他の会社が、当該取締役が従事する信託会社の
委託を受けてその業務の一部を遂行する会社又は当該信託会社が海外において設立した会社(これらの会社に準ずるものを含む。)であり、かつ、これらの会社が別会社となった理由が当該信託会社の経営の合理化その他合理的な理由によるものであると認められる場合
二 取締役が常務に従事しようとする他の会社との業務提携の内容その他信託会社の経営方針に照らして当該取締役が兼職することに相当の理由があると認められる場合
三 取締役が営もうとする事業が、主として当該取締役の家族又はその使用人によって営まれるものであって、当該取締役が重要な事項についてのみ指示すれば足りるものと認められる場合
四 前三号に掲げる場合を除くほか、当該取締役の信託会社における業務に支障を来すおそれがないと認められる場合
4 法第十六条第一項の承認を受けた取締役は、その従事する職務又はその営んでいる事業の内容の変更をしようとするときは、同項の規定による承認を受けなければならない。ただし、次に掲げる場合にあってはこの限りでない。
一 代表権の有無について異動がある場合
二 新たに会長、社長、副社長、専務取締役、常務取締役若しくは代表執行役の地位に就いた場合又はこれらの地位について異動がある場合
三 取締役の担当する職務について変更がある場合
四 使用人を兼務している取締役がその兼務を解かれた場合、又は新たに使用人を兼務する取締役となった場合(使用人として担当している職務の内容について変更する場合を含む。)
五 当該承認に係る会社の商号について変更がある場合
5 法第十六条第一項の承認を受けた取締役は、前項各号に規定する職務若しくは事業の内容に変更があったとき、信託会社の常務に従事する取締役でなくなったとき、又は承認を受けて兼職している他の会社の常務に従事しないこととなったとき若しくは事業を営まないこととなったときは、遅滞なく、その旨を当該信託会社を経由して、金融庁長官等に届け出なければならない。
6 第一項の規定による申請書又は当該申請書に添付すべき書類(以下この項において
「申請書等」という。)の提出については、当該申請書等が電磁的記録(法第三十四 条第二項に規定する電磁的記録をいう。以下同じ。)をもって作成されているときは、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次 に掲げるものにより行うことができる。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ 取締役の使用に係る電子計算機と信託会社の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 取締役の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法
7 前項の「電子情報処理組織」とは、取締役の使用に係る電子計算機と、信託会社の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
第二節 主要株主
(主要株主の届出の手続等)
第二十七条 法第十七条第一項(法第二十条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 商号、名称又は氏名及び主たる営業所若しくは事務所の所在地又は住所若しくは居所
二 法人である場合は、代表者の氏名三 保有する議決権の数
2 法第十七条第一項に規定する総株主の議決権の数は、対象議決権(法第五条第五項に規定する対象議決権をいう。)を保有することとなった日の総株主の議決権の数とする。ただし、当該議決権の数を知ることが困難な場合には、直近の有価証券報告書又は半期報告書(以下この項において「有価証券報告書等」という。)に記載された総株主の議決権の数(有価証券報告書等が提出されていない場合には、商業登記簿その他の書類の記載内容により計算された総株主の議決権の数)とすることができる。
3 法第十七条第二項(法第二十条において準用する場合を含む。次項において同じ。)に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 個人である場合は、住民票の抄本又はこれに代わる書面
二 主要株主の旧氏及び名を当該主要株主の氏名に併せて法第十七条第一項の対象議決権保有届出書に記載した場合において、前号に掲げる書類が当該主要株主の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
三 法人である場合は、登記事項証明書又はこれに代わる書面
4 信託会社の主要株主となった者又は持株会社の株主若しくは出資者は、別紙様式第九号により作成した法第十七条第一項の対象議決権保有届出書に当該届出書の写し一通及び同条第二項の規定による添付書類一部を添付して、居住者(外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第五号に規定する居住者をいう。第五十二条第三項において同じ。)である場合はその主たる営業所又は事務所の所在地(個人である場合は、その住所又は居所とし、外国会社である場合は、国内における営業所の所在地とする。)を管轄する財務局長に、非居住者(同法第六条第一項第六号に規定する非居住者をいう。第五十二条第三項及び第六十一条第二項において同じ。)である場合は関東財務局長に提出しなければならない。
5 令第二条第五項の規定は、第一項第三号の場合において法第十七条第一項の主要株主となった者の保有する議決権について準用する。この場合において、令第二条第五項中「第百四十七条第一項又は第百四十八条第一項(これらの規定を同法第二百二十八条第一項、第二百三十五条第一項、第二百三十九条第一項及び第二百七十六条(第
二号に係る部分に限る。)において準用する場合を含む。)」とあるのは「第百四十七条第一項又は第百四十八条第一項」と、「株式又は出資」とあるのは「株式」と読み替えるものとする。
第三節 業務
(兼業の承認の申請)
第二十八条 信託会社は、法第二十一条第二項の承認を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を金融庁長官等に提出しなければならない。
一 兼業業務(法第二十一条第一項の規定により営む業務以外の業務をいう。以下同じ。)の種類
二 兼業業務の開始予定年月日
2 法第二十一条第三項に規定する営む業務の内容及び方法を記載した書類は、次に掲げる事項が明確となるよう記載しなければならない。
一 兼業業務が信託業務の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれがないこと。二 兼業業務が信託業務に関連するものであること。
3 金融庁長官等は、第一項の承認の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 兼業業務が次に掲げるところにより営まれることが見込まれ、信託業務の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれがないこと。
イ 人員配置その他の兼業業務の執行体制の状況に照らして、兼業業務が信託業務に付随するものとなっていること。
ロ 兼業業務を行う部門と信託業務を営む部門が明確に分離されていること。ハ 兼業業務を的確に遂行するための体制が整備されていること。
ニ 兼業業務の運営に関する法令遵守の体制が整備されていること。
ホ 兼業業務の運営に関する内部監査及び内部検査の体制が整備されていること。二 信託業務を的確に遂行するために必要とされる知識及び経験と兼業業務を的確に遂行するために必要とされる知識及び経験の共通性その他の業務の内容及び方法を
勘案して、兼業業務が信託業務に関連するものであると認められること。
4 信託会社は、法第二十一条第四項の承認を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
一 兼業業務の内容又は方法の変更の内容二 変更予定年月日
5 前項の申請書には次に掲げる書類及びその写し一通を添付しなければならない。一 理由書
二 変更後の兼業業務に係る業務の内容及び方法を記載した書面
三 兼業業務に係る業務の内容及び方法を記載した書面の新旧対照表
6 金融庁長官等は、第四項の承認の申請があったときは、第三項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
(信託業務の委託の適用除外)
第二十九条 法第二十二条第三項第三号に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 信託行為に信託会社が委託者又は受益者(これらの者から指図の権限の委託を受けた者を含む。)のみの指図により信託財産の処分その他の信託の目的の達成のために必要な行為に係る業務を行う旨の定めがある場合における当該業務
二 信託行為に信託業務の委託先が信託会社(信託会社から指図の権限の委託を受けた者を含む。)のみの指図により委託された信託財産の処分その他の信託の目的の達成のために必要な行為に係る業務を行う旨の定めがある場合における当該業務
三 信託会社が行う業務の遂行にとって補助的な機能を有する行為
(手続対象信託業務に関する苦情処理措置及び紛争解決措置)
第二十九条の二 法第二十三条の二第一項第二号に規定する苦情処理措置として内閣府令で定める措置は、次の各号のいずれかとする。
一 次に掲げるすべての措置を講じること。
イ 手続対象信託業務関連苦情(法第二条第十二項に規定する手続対象信託業務関連苦情をいう。以下この項及び第三項において同じ。)の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる業務運営体制を整備すること。
ロ 手続対象信託業務関連苦情の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するための社内規則(当該業務に関する社内における責任分担を明確化する規定を含むものに限る。)を整備すること。
ハ 手続対象信託業務関連苦情の申出先を顧客に周知し、並びにイの業務運営体制及びロの社内規則を公表すること。
二 金融商品取引法第七十七条第一項(同法第七十八条の六及び第七十九条の十二において準用する場合を含む。)の規定により金融商品取引業協会(同法第二条第十三項に規定する認可金融商品取引業協会又は同法第七十八条第二項に規定する認定金融商品取引業協会をいう。次項第一号において同じ。)又は認定投資者保護団体
(同法第七十九条の十第一項に規定する認定投資者保護団体をいう。同号及び第三十条の二十三第一項第十号において同じ。)が行う苦情の解決により手続対象信託業務関連苦情の処理を図ること。
三 消費者基本法(昭和四十三年法律第七十八号)第十九条第一項又は第二十五条に規定するあっせんにより手続対象信託業務関連苦情の処理を図ること。
四 令第十八条の三各号に掲げる指定を受けた者が実施する苦情を処理する手続により手続対象信託業務関連苦情の処理を図ること。
五 手続対象信託業務関連苦情の処理に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる経理的基礎及び人的構成を有する法人(法第八十五条の二第一項第一号に規定する法人をいう。次項第五号において同じ。)が実施する苦情を処理する手続により手続対象信託業務関連苦情の処理を図ること。
2 法第二十三条の二第一項第二号に規定する紛争解決措置として内閣府令で定める措置は、次の各号のいずれかとする。
一 金融商品取引業協会又は認定投資者保護団体のあっせん(金融商品取引法第七十七条の二第一項(同法第七十八条の七及び第七十九条の十三において準用する場合
を含む。)に規定するあっせんをいう。)により手続対象信託業務関連紛争(法第二条第十三項に規定する手続対象信託業務関連紛争をいう。以下この条において同じ。)の解決を図ること。
二 弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第三十三条第一項に規定する会則若しくは当該会則の規定により定められた規則に規定する機関におけるあっせん又は当該機関における仲裁手続により手続対象信託業務関連紛争の解決を図ること。
三 消費者基本法第十九条第一項若しくは第二十五条に規定するあっせん又は同条に規定する合意による解決により手続対象信託業務関連紛争の解決を図ること。
四 令第十八条の三各号に掲げる指定を受けた者が実施する紛争の解決を図る手続により手続対象信託業務関連紛争の解決を図ること。
五 手続対象信託業務関連紛争の解決に関する業務を公正かつ的確に遂行するに足りる経理的基礎及び人的構成を有する法人が実施する紛争の解決を図る手続により手続対象信託業務関連紛争の解決を図ること。
3 前二項(第一項第五号及び前項第五号に限る。)の規定にかかわらず、信託会社等
(法第二条第十五項に規定する信託会社等をいう。)は、次の各号のいずれかに該当する法人が実施する手続により手続対象信託業務関連苦情の処理又は手続対象信託業務関連紛争の解決を図ってはならない。
一 法又は弁護士法の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
二 法第八十五条の二十四第一項の規定により法第八十五条の二第一項の規定による指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人又は令第十八条の三各号に掲げる指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人
三 その業務を行う役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この号において同じ。)のうちに、次のいずれかに該当する者がある法人
イ 禁錮以上の刑に処せられ、又は法若しくは弁護士法の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない 者
ロ 法第八十五条の二十四第一項の規定により法第八十五条の二第一項の規定による指定を取り消された法人において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者又は令第十八条の三各号に掲げる指定を取り消された法人において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者
(信託の引受けに係る行為準則)
第三十条 法第二十四条第一項第五号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 委託者に対し、信託契約に関する事項であってその判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、誤解させるおそれのあることを告げ、又は表示する行為
二 自己との間で信託契約を締結することを条件として自己の利害関係人(法第二十九条第二項第一号に規定する利害関係人をいう。以下この章において同じ。)が委託者に対して信用を供与し、又は信用の供与を約していることを知りながら、当該
委託者との間で当該信託契約を締結する行為(委託者の保護に欠けるおそれのないものを除く。)
三 その他法令に違反する行為
(特定信託契約)
第三十条の二 法第二十四条の二に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる信託契約以外の信託契約とする。
一 公益信託ニ関スル法律(大正十一年法律第六十二号)第一条に規定する公益信託に係る信託契約
二 金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号。以下
「兼営法」という。)第六条に規定する信託契約のうち、元本に損失を生じた場合にその全部を補てんする旨を定めるもの
三 信託財産を次に掲げるもののみにより運用することを約する信託契約であって、顧客が支払うべき信託報酬その他の手数料の額が信託財産の運用により生じた収益の額の範囲内で定められるもの(前号に掲げるものを除く。)
イ 預金等(預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第二条第二項に規定する預金等をいう。)のうち、決済用預金(同法第五十一条の二第一項に規定する決済用預金をいう。)、預金保険法施行令(昭和四十六年政令第百十一号)第三条各号(第四号を除く。)に掲げる預金等及び特定預金等以外のもの
ロ 貯金等(農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第二項に規定する貯金等をいう。)のうち、決済用貯金(同法第五十一条の二第一項に規定する決済用貯金をいう。)、農水産業協同組合貯金保険法施行令(昭和四十八年政令第二百一号)第六条各号(第四号を除く。)に掲げる貯金等及び特定貯金等以外のもの
四 法第二条第三項各号のいずれかに該当する信託に係る信託契約
五 信託財産のうち金銭、有価証券、為替手形及び約束手形(有価証券に該当するものを除く。)以外の物又は権利であるものの管理又は処分を行うことを目的とする信託に係る信託契約(前号に掲げるものを除く。)
2 前項第三号イの「特定預金等」とは、協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の五の十一に規定する特定預金等、信用金庫法
(昭和二十六年法律第二百三十八号)第八十九条の二に規定する特定預金等、長期信用銀行法第十七条の二に規定する特定預金等、労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第九十四条の二に規定する特定預金等及び銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第十三条の四に規定する特定預金等をいい、同号ロの「特定貯金等」とは、農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の二の四に規定する特定貯金等、水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条の十一に規定する特定貯金等、農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第五十九条の三に規定する特定預金等及び株式会社商工組合中央金庫法(平成十九年法律第七十四号)第二十九条に規定する特定預金等をいう。
(契約の種類)
第三十条の三 法第二十四条の二において準用する金融商品取引法(以下「準用金融商品取引法」という。)第三十四条に規定する内閣府令で定めるものは、特定信託契約
(法第二十四条の二に規定する特定信託契約をいう。以下同じ。)とする。第三十条の四 削除
(申出をした特定投資家に交付する書面の記載事項)
第三十条の五 準用金融商品取引法第三十四条の二第三項第四号に規定する内閣府令で定める事項は、申出者(同項に規定する申出者をいう。)は、同条第二項の規定による承諾を行った信託会社のみから対象契約(同項に規定する対象契約をいう。第三十条の七の二において同じ。)に関して特定投資家(金融商品取引法第二条第三十一項に規定する特定投資家をいう。以下同じ。)以外の顧客として取り扱われることになる旨とする。
(情報通信の技術を利用した提供)
第三十条の六 準用金融商品取引法第三十四条の二第四項(準用金融商品取引法第三十四条の三第十二項(準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する場合を含む。)、第三十四条の四第三項及び第三十七条の三第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの
イ 信託会社(準用金融商品取引法第三十四条の二第四項に規定する事項の提供を行う信託会社との契約によりファイルを自己の管理する電子計算機に備え置き、これを当該事項を提供する相手方(以下この条において「顧客」という。)又は当該信託会社の用に供する者を含む。以下この条において同じ。)の使用に係る電子計算機と顧客等(顧客及び顧客との契約により顧客ファイル(専ら顧客の用に供せられるファイルをいう。以下この条において同じ。)を自己の管理する電子計算機に備え置く者をいう。以下この条において同じ。)の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」という。)を送信し、顧客等の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記録する方法(同項に規定する方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、同項に規定する事項の提供を行う信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
ロ 信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された記載事項を電気通信回線を通じて顧客の閲覧に供し、顧客等の使用に係る電子計算機に備えられた当該顧客の顧客ファイルに当該記載事項を記録する方法(準用金融商品取引法第三十四条の二第四項に規定する方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
ハ 信託会社の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記録された記載
事項を電気通信回線を通じて顧客の閲覧に供する方法
ニ 閲覧ファイル(信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルであっ て、同時に複数の顧客の閲覧に供するため記載事項を記録させるファイルをいう。以下この条において同じ。)に記録された記載事項を電気通信回線を通じて顧客 の閲覧に供する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法
2 前項各号に掲げる方法は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。 一 顧客が顧客ファイル又は閲覧ファイルへの記録を出力することにより書面を作成
できるものであること。
二 前項第一号イ、ハ又はニに掲げる方法(顧客の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記載事項を記録する方法を除く。)にあっては、記載事項を顧客ファイル又は閲覧ファイルに記録する旨又は記録した旨を顧客に対し通知するものであること。ただし、顧客が当該記載事項を閲覧していたことを確認したときはこの限りでない。
三 前項第一号ハ又はニに掲げる方法にあっては、記載事項に掲げられた取引を最後に行った日以後五年間(当該期間が終了する日までの間に当該記載事項に係る苦情の申出があったときは、当該期間が終了する日又は当該苦情が解決した日のいずれか遅い日までの間)次に掲げる事項を消去し又は改変することができないものであること。ただし、閲覧に供している記載事項を書面により交付する場合、顧客の承諾(令第十二条の三に規定する方法による承諾をいう。)を得て前項第一号イ若しくはロ若しくは第二号に掲げる方法により提供する場合又は顧客による当該記載事項に係る消去の指図がある場合は、当該記載事項を消去することができる。
イ 前項第一号ハに掲げる方法については、顧客ファイルに記録された記載事項ロ 前項第一号ニに掲げる方法については、閲覧ファイルに記録された記載事項
四 前項第一号ニに掲げる方法にあっては、次に掲げる基準に適合するものであること。
イ 顧客が閲覧ファイルを閲覧するために必要な情報を顧客ファイルに記録するものであること。
ロ 前号に規定する期間を経過するまでの間において、イの規定により顧客が閲覧ファイルを閲覧するために必要な情報を記録した顧客ファイルと当該閲覧ファイルとを電気通信回線を通じて接続可能な状態を維持させること。ただし、閲覧の提供を受けた顧客が接続可能な状態を維持させることについて不要である旨通知した場合は、この限りでない。
3 第一項第一号の「電子情報処理組織」とは、信託会社の使用に係る電子計算機と、顧客ファイルを備えた顧客等又は信託会社の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
(電磁的方法の種類及び内容)
第三十条の七 令第十二条の三第一項及び第十二条の四第一項の規定により示すべき方
法の種類及び内容は、次に掲げる事項とする。
一 前条第一項各号又は第三十条の七の三第一項各号に掲げる方法のうち信託会社が使用するもの
二 ファイルへの記録の方式
(特定投資家への復帰申出をした者が同意を行う書面の記載事項)
第三十条の七の二 準用金融商品取引法第三十四条の二第十一項に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 準用金融商品取引法第三十四条の二第十一項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
二 対象契約が特定信託契約である旨
三 復帰申出者(準用金融商品取引法第三十四条の二第十一項に規定する復帰申出者をいう。以下この条において同じ。)が次に掲げる事項を理解している旨
イ 準用金融商品取引法第四十五条各号(第三号及び第四号を除く。)に掲げる規定は、対象契約に関して復帰申出者が当該各号に定める者である場合(同条ただし書に規定する場合を除く。)には適用されない旨
ロ 対象契約に関して特定投資家として取り扱われることがその知識、経験及び財産の状況に照らして適当ではない者が特定投資家として取り扱われる場合には、当該者の保護に欠けることとなるおそれがある旨
四 承諾日以後に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、復帰申出者を再び特定投資家として取り扱う旨
五 復帰申出者は、承諾日以後いつでも、準用金融商品取引法第三十四条の二第一項の規定による申出ができる旨
(情報通信の技術を利用した同意の取得)
第三十条の七の三 準用金融商品取引法第三十四条の二第十二項(準用金融商品取引法第三十四条の三第三項(準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する場合を含む。)以下この条において同じ。)に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの
イ 信託会社の使用に係る電子計算機と準用金融商品取引法第三十四条の二第十二項の規定により同意を得ようとする相手方(以下この条において「顧客」とい う。)の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された顧客の同意に関する事項を電気通信回線を通じて当該顧客の閲覧に供し、当該信託会社の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該顧客の同意に関する事項を記録する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに同意に関する事項を記録したものを得る方法
2 前項各号に掲げる方法は、信託会社がファイルへの記録を出力することにより書面を作成することができるものでなければならない。
3 第一項第一号の「電子情報処理組織」とは、信託会社の使用に係る電子計算機と、顧客の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合の期限日)
第三十条の八 準用金融商品取引法第三十四条の三第二項に規定する内閣府令で定める場合は、信託会社が一定の日を定め、次に掲げる事項を当該信託会社の営業所の公衆の見やすい場所への掲示その他の適切な方法により公表している場合とする。
一 当該日
二 次項に規定する日を期限日(準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第二号に規定する期限日をいう。次条第二項第一号及び第三十条の十において同じ。)とする旨
2 準用金融商品取引法第三十四条の三第二項に規定する内閣府令で定める日は、信託会社が前項の規定により定めた日であって承諾日(同条第二項第一号に規定する承諾日をいう。次条第二項第三号及び第三十条の十において同じ。)から起算して一年以内の日のうち最も遅い日とする。
(申出をした特定投資家以外の顧客である法人が同意を行う書面の記載事項)
第三十条の九 準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第四号イに規定する内閣府令で定める事項は、準用金融商品取引法第四十五条各号(第三号及び第四号を除く。)に掲げる規定は、対象契約(同項第二号に規定する対象契約をいう。次項及び第三十条の十の二において同じ。)に関して申出者(準用金融商品取引法第三十四条の三第二項に規定する申出者をいう。次項において同じ。)が当該各号に定める者である場合には適用されない旨とする。
2 準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 期限日以前に締結した対象契約に関して法令の規定又は契約の定めに基づいて行う行為については、期限日後に行うものであっても、申出者を特定投資家として取り扱う旨
二 申出者は、準用金融商品取引法第三十四条の三第二項の規定による承諾を行った信託会社のみから対象契約に関して特定投資家として取り扱われることになる旨
三 申出者は、承諾日以後いつでも、準用金融商品取引法第三十四条の三第九項の規定による申出ができる旨
(申出をした特定投資家以外の顧客である法人が更新申出をするために必要な期間)第三十条の十 準用金融商品取引法第三十四条の三第七項に規定する内閣府令で定める
期間は、十一月(次の各号に掲げる場合にあっては、当該各号に定める期間)とする。一 承諾日から期限日までの期間が一年に満たない場合(次号に掲げる場合を除
く。) 当該期間から一月を控除した期間
二 承諾日から期限日までの期間が一月を超えない場合 一日
2 準用金融商品取引法第三十四条の三第八項に規定する場合における前項の規定の適用については、同項中「承諾日」とあるのは、「前回の期限日の翌日」とする。
(特定投資家以外の顧客への復帰申出をした法人に交付する書面の記載事項)
第三十条の十の二 準用金融商品取引法第三十四条の三第十一項に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 準用金融商品取引法第三十四条の三第十項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
二 対象契約が特定信託契約である旨
三 承諾日以後に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、準用金融商品取引法第三十四条の三第九項の規定による申出をした法人を再び特定投資家以外の顧客として取り扱う旨
(特定投資家として取り扱うよう申し出ることができる営業者等)
第三十条の十一 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項第一号に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる要件のいずれかに該当するものとする。
一 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項の規定による申出を行うことについてすべての匿名組合員の同意を得ていないこと。
二 その締結した匿名組合契約(商法(明治三十二年法律第四十八号)第五百三十五条に規定する匿名組合契約をいう。第五十二条第四項第三号において同じ。)に基づく出資の合計額が三億円未満であること。
2 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項第一号に規定する内閣府令で定める個人は、次に掲げる者とする。
一 組合契約(民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約をいう。ロ並びに第五十二条第一項第一号、第四項第四号及び第七号並びに第六項第一号において同じ。)を締結して組合の業務の執行を委任された組合員である個人(次に掲げる要件のすべてに該当する者に限る。)
イ 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項の規定による申出を行うことについて他のすべての組合員の同意を得ていること。
ロ 当該組合契約に基づく出資の合計額が三億円以上であること。
二 有限責任事業組合契約(有限責任事業組合契約に関する法律(平成十七年法律第四十号)第三条第一項に規定する有限責任事業組合契約をいう。ロにおいて同
じ。)を締結して組合の重要な業務の執行の決定に関与し、かつ、当該業務を自ら執行する組合員である個人(次に掲げる要件のすべてに該当する者に限る。)
イ 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項の規定による申出を行うことについて他のすべての組合員の同意を得ていること。
ロ 当該有限責任事業組合契約に基づく出資の合計額が三億円以上であること。
(特定投資家として取り扱うよう申し出ることができる個人)
第三十条の十二 準用金融商品取引法第三十四条の四第一項第二号に規定する内閣府令で定める要件は、次に掲げる要件の全てに該当することとする。
一 取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日(準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第一号に規定する承諾日をいう。次号、次条第二項、第三十条の十四第二項第三号及び第三十条の十四の二において同じ。)における申出者(準用金融商品取引法第三十四条の四第二項に規定する申出者をいう。以下この条及び第三十条の十四において同じ。)の資産の合計額から負債の合計額を控除した額が三億円以上になると見込まれること。
二 取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日における申出者の資産
(次に掲げるものに限る。)の合計額が三億円以上になると見込まれること。
イ 有価証券(ホに掲げるもの及びヘに掲げるもの(不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第二条第九項に規定する特例事業者と締結したものに限 る。)を除く。)
ロ デリバティブ取引(金融商品取引法第二条第二十項に規定するデリバティブ取引をいう。第三十七条第一項第四号において同じ。)に係る権利
ハ 農業協同組合法第十一条の二の四に規定する特定貯金等、水産業協同組合法第十一条の十一に規定する特定貯金等、協同組合による金融事業に関する法律第六条の五の十一に規定する特定預金等、信用金庫法第八十九条の二に規定する特定預金等、長期信用銀行法第十七条の二に規定する特定預金等、労働金庫法第九十四条の二に規定する特定預金等、銀行法第十三条の四に規定する特定預金等、農林中央金庫法第五十九条の三に規定する特定預金等及び株式会社商工組合中央金庫法第二十九条に規定する特定預金等
ニ 農業協同組合法第十一条の十の三に規定する特定共済契約、消費生活協同組合法(昭和二十三年法律第二百号)第十二条の三第一項に規定する特定共済契約、水産業協同組合法第十五条の十二に規定する特定共済契約、中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の七の五第二項に規定する特定共済契約及び保険業法(平成七年法律第百五号)第三百条の二に規定する特定保険契約に基づく保険金、共済金、返戻金その他の給付金に係る権利
ホ 特定信託契約に係る信託受益権
ヘ 不動産特定共同事業法第二条第三項に規定する不動産特定共同事業契約に基づく権利
ト 商品市場における取引(商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第二条第十項に規定する商品市場における取引をいう。)、外国商品市場取引
(同条第十三項に規定する外国商品市場取引をいう。)及び店頭商品デリバティブ取引(同条第十四項に規定する店頭商品デリバティブ取引をいう。)に係る権利
三 申出者が最初に当該信託会社との間で特定信託契約を締結した日から起算して一年を経過していること。
(特定投資家以外の顧客である個人が特定投資家とみなされる場合の期限日)
第三十条の十三 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項に規定する内閣府令で定める場合は、信託会社が一
定の日を定め、次に掲げる事項を当該信託会社の営業所の公衆の見やすい場所への掲示その他の適切な方法により公表している場合とする。
一 当該日
二 次項に規定する日を期限日(準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において 準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第二号に規定する期限日をいう。次条第二項第一号及び第三十条の十四の二において同じ。)とする旨
2 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項に規定する内閣府令で定める日は、信託会社が前項の規定により定めた日であって承諾日から起算して一年以内の日のうち最も遅い日とする。
(申出をした特定投資家以外の顧客である個人が同意を行う書面の記載事項)
第三十条の十四 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融 商品取引法第三十四条の三第二項第四号イに規定する内閣府令で定める事項は、準用 金融商品取引法第四十五条各号(第三号及び第四号を除く。)に掲げる規定は、対象 契約(同項第二号に規定する対象契約をいう。次項及び第三十条の十四の三において 同じ。)に関して申出者が当該各号に定める者である場合には適用されない旨とする。
2 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 期限日以前に締結した対象契約に関して法令の規定又は契約の定めに基づいて行う行為については、期限日後に行うものであっても、申出者を特定投資家として取り扱う旨
二 申出者は、準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第二項の規定による承諾を行った信託会社のみから対象契約に関して特定投資家として取り扱われることになる旨
三 申出者は、承諾日以後いつでも、準用金融商品取引法第三十四条の四第四項の規定による申出ができる旨
(申出をした特定投資家以外の顧客である個人が更新申出をするために必要な期間)第三十条の十四の二 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用
金融商品取引法第三十四条の三第七項に規定する内閣府令で定める期間は、十一月
(次の各号に掲げる場合にあっては、当該各号に定める期間)とする。
一 承諾日から期限日までの期間が一年に満たない場合(次号に掲げる場合を除く。) 当該期間から一月を控除した期間
二 承諾日から期限日までの期間が一月を超えない場合 一日
2 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用金融商品取引法第三十四条の三第八項に規定する場合における前項の規定の適用については、同項中
「承諾日」とあるのは、「前回の期限日の翌日」とする。
(特定投資家以外の顧客への復帰申出をした個人に交付する書面の記載事項)
第三十条の十四の三 準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する準用
金融商品取引法第三十四条の三第十一項に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 準用金融商品取引法第三十四条の四第五項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
二 対象契約が特定信託契約である旨
三 承諾日以後に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、準用金融商品取引法第三十四条の四第四項の規定による申出をした個人を再び特定投資家以外の顧客として取り扱う旨
(広告類似行為)
第三十条の十五 準用金融商品取引法第三十七条各項に規定する内閣府令で定める行為は、郵便、信書便(民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者又は同条第九項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項に規定する信書便をいう。)、ファクシミリ装置を用いて送信する方法、電子メール(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号に規定する電子メールをいう。)を送信する方法、ビラ又はパンフレットを配布する方法その他の方法(次に掲げるものを除く。)により多数の者に対して同様の内容で行う情報の提供とする。
一 法令又は法令に基づく行政官庁の処分に基づき作成された書類を配布する方法 二 個別の企業の分析及び評価に関する資料であって、特定信託契約の締結の勧誘に
使用しないものを配布する方法
三 次に掲げる全ての事項のみが表示されている景品その他の物品(ロからニまでに掲げる事項について明瞭かつ正確に表示されているものに限る。)を提供する方法
(当該事項のうち景品その他の物品に表示されていない事項がある場合にあっては、当該景品その他の物品と当該事項が表示されている他の物品とを一体のものとして 提供する方法を含む。)
イ 商品の名称(通称を含む。)
ロ この号に規定する方法により多数の者に対して同様の内容で行う情報の提供をする信託会社の商号又はその通称
ハ 令第十二条の五第二項第一号に掲げる事項及び第三十条の十八第二号に掲げる事項(これらの事項の文字又は数字が当該事項以外の事項の文字又は数字のうち最も大きなものと著しく異ならない大きさで表示されているものに限る。)
ニ 次に掲げるいずれかの書面の内容を十分に読むべき旨
(1) 準用金融商品取引法第三十七条の三第一項に規定する書面(以下「契約締結前交付書面」という。)
(2) 第三十条の二十二第一項第二号に規定する目論見書(同号の規定により当該目論見書と一体のものとして交付される書面がある場合には、当該目論見書及び当該書面)
(3) 第三十条の二十二第一項第三号ロに規定する契約変更書面
(特定信託契約の締結の業務の内容についての広告等の表示方法)
第三十条の十六 信託会社がその行う特定信託契約の締結の業務の内容について広告又は前条に規定する行為(以下「広告等」という。)をするときは、準用金融商品取引法第三十七条第一項各号(第二号を除く。)に掲げる事項について明瞭かつ正確に表示しなければならない。
2 信託会社がその行う特定信託契約の締結の業務の内容について広告等をするときは、令第十二条の五第一項第二号に掲げる事項及び第三十条の十八第二号に掲げる事項の 文字又は数字をこれらの事項以外の事項の文字又は数字のうち最も大きなものと著し く異ならない大きさで表示するものとする。
3 信託会社がその行う特定信託契約の締結の業務の内容について基幹放送事業者(放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第二条第二十三号に規定する基幹放送事業者をいい、日本放送協会及び放送大学学園(放送大学学園法(平成十四年法律第百五十六号)第三条に規定する放送大学学園をいう。)を除く。第三十条の十九第一項第二号において同じ。)の放送設備により放送をさせる方法又は同項各号に掲げる方法
(音声により放送をさせる方法を除く。)により広告をするときは、前項の規定にかかわらず、令第十二条の五第二項第一号に掲げる事項及び第三十条の十八第二号に掲げる事項の文字又は数字をこれらの事項以外の事項の文字又は数字のうち最も大きなものと著しく異ならない大きさで表示するものとする。
(顧客が支払うべき対価に関する事項)
第三十条の十七 令第十二条の五第一項第一号に規定する内閣府令で定めるものは、手数料、報酬、費用その他いかなる名称によるかを問わず、特定信託契約に関して顧客が支払うべき対価(以下「手数料等」という。)の種類ごとの金額若しくはその上限額又はこれらの計算方法(当該特定信託契約に係る信託財産の価額に対する割合又は当該特定信託契約の締結を行うことにより生じた利益に対する割合を含む。以下この項において同じ。)の概要及び当該金額の合計額若しくはその上限額又はこれらの計算方法の概要とする。ただし、これらの表示をすることができない場合にあっては、その旨及びその理由とする。
2 特定信託契約に係る信託財産の運用が投資信託受益権等(金融商品取引法第二条第一項第十号若しくは第十一号に掲げる有価証券に表示されるべき権利又は同条第二項第五号若しくは第六号に掲げる権利をいう。以下この条において同じ。)の取得により行われる場合には、前項の手数料等には、当該投資信託受益権等に係る信託報酬その他の手数料等を含むものとする。
3 前項の投資信託受益権等に係る財産が他の投資信託受益権等に対して出資され、又は拠出される場合には、当該他の投資信託受益権等を同項の投資信託受益権等とみなして、前二項の規定を適用する。
4 前項の規定は、同項(この項において準用する場合を含む。)の規定により第二項の投資信託受益権等とみなされた投資信託受益権等に係る財産が他の投資信託受益権等に対して出資され、又は拠出される場合について準用する。
(顧客の判断に影響を及ぼす重要事項)
第三十条の十八 令第十二条の五第一項第三号に規定する内閣府令で定める事項は、次
に掲げる事項とする。
一 当該特定信託契約に関する重要な事項について顧客の不利益となる事実
二 暗号資産等の信託(信託財産の管理又は処分において、暗号資産及び暗号資産関連有価証券(金融商品取引業等に関する内閣府令第百四十六条の三第二項に規定する暗号資産関連有価証券をいう。第三十三条第一項第五号において同じ。)を含む財産の信託並びに暗号資産関連デリバティブ取引(同令第百二十三条第一項第三十五号に規定する暗号資産関連デリバティブ取引をいう。)を行う信託をいう。以下同じ。)を内容とする特定信託契約について広告等をする場合にあっては、次に掲げる事項
イ 暗号資産は、本邦通貨又は外国通貨でないこと。
ロ 暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済のために使用することができること。
(基幹放送事業者の放送設備により放送をさせる方法に準ずる方法等)
第三十条の十九 令第十二条の五第二項に規定する内閣府令で定める方法は、次に掲げるものとする。
一 一般放送事業者(放送法第二条第二十五号に規定する一般放送事業者をいう。)の放送設備により放送をさせる方法
二 信託会社又は当該信託会社が行う広告等に係る業務の委託を受けた者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容(基幹放送事業者の放送設備により放送をさせる方法又は前号に掲げる方法により提供される事項と同一のものに限る。)を電気通信回線を利用して顧客に閲覧させる方法
三 常時又は一定の期間継続して屋内又は屋外で公衆に表示させる方法であって、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出させ、又は表示させるもの並びにこれらに類するもの
2 令第十二条の五第二項第二号に規定する内閣府令で定める事項は、第三十条の十五第三号ニ及び前条第二号に掲げる事項とする。
(誇大広告をしてはならない事項)
第三十条の二十 準用金融商品取引法第三十七条第二項に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 特定信託契約の解除に関する事項
二 特定信託契約に係る損失の全部若しくは一部の負担又は利益の保証に関する事項三 特定信託契約に係る損害賠償額の予定(違約金を含む。)に関する事項
四 特定信託契約に関して顧客が支払うべき手数料等の額又はその計算方法、支払の方法及び時期並びに支払先に関する事項
五 電子記録移転有価証券表示権利等に関する特定信託契約について広告等をする場合にあっては、次に掲げる事項
イ 電子記録移転有価証券表示権利等の性質
ロ 電子記録移転有価証券表示権利等に係る保有又は移転の仕組みに関する事項 六 暗号資産等の信託を内容とする特定信託契約について広告等をする場合にあって
は、次に掲げる事項イ 暗号資産の性質
ロ 暗号資産の保有又は移転の仕組みに関する事項
ハ 暗号資産の取引高若しくは価格の推移又はこれらの見込みに関する事項ニ 暗号資産に表示される権利義務の内容に関する事項
ホ 暗号資産を発行し、若しくは発行しようとする者、暗号資産に表示される権利に係る債務者又は暗号資産の価値若しくは仕組みに重大な影響を及ぼすことができる者の資力若しくは信用又はその行う事業に関する事項
(契約締結前交付書面の記載方法)
第三十条の二十一 契約締結前交付書面には、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項各号(第二号から第四号まで及び第六号を除く。)に掲げる事項を産業標準化法
(昭和二十四年法律第百八十五号)に基づく日本産業規格(次項及び第三項において
「日本産業規格」という。)Z八三〇五に規定する八ポイント以上の大きさの文字及び数字を用いて明瞭かつ正確に記載しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、契約締結前交付書面には、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第五号及び第三十条の二十三第一項第七号に掲げる事項を枠の中に日本産業規格Z八三〇五に規定する十二ポイント以上の大きさの文字及び数字を用いて明瞭かつ正確に記載し、かつ、次項に規定する事項の次に記載するものとする。
3 信託会社は、契約締結前交付書面には、第三十条の二十三第一項第一号に掲げる事項及び準用金融商品取引法第三十七条の三第一項各号(第二号から第四号まで及び第六号を除く。)に掲げる事項のうち顧客の判断に影響を及ぼすこととなる特に重要なものを、日本産業規格Z八三〇五に規定する十二ポイント以上の大きさの文字及び数字を用いて当該契約締結前交付書面の最初に平易に記載するものとする。
(契約締結前交付書面の交付を要しない場合)
第三十条の二十二 準用金融商品取引法第三十七条の三第一項ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 顧客と同一の内容の特定信託契約を締結したことがあり、かつ、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項の規定により当該顧客に当該特定信託契約に係る契約締結前交付書面を交付したことがある場合(当該顧客から契約締結前交付書面の交付を要しない旨の意思の表明があった場合に限る。)
二 当該顧客に対し目論見書(金融商品取引法第二条第十項に規定する目論見書をいい、前条に規定する方法に準ずる方法により当該契約締結前交付書面に記載すべき事項のすべてが記載されているものに限る。)を交付している場合(目論見書(同項に規定する目論見書をいう。)に当該事項のすべてが記載されていない場合にあっては、当該目論見書及び当該事項のうち当該目論見書に記載されていない事項のすべてが記載されている書面を一体のものとして交付している場合を含む。)又は同法第十五条第二項第二号に掲げる場合
三 既に成立している特定信託契約の一部の変更をすることを内容とする特定信託契約を締結しようとする場合においては、次に掲げるとき。
イ 当該変更に伴い既に成立している特定信託契約に係る契約締結前交付書面の記載事項に変更すべきものがないとき。
ロ 当該変更に伴い既に成立している特定信託契約に係る契約締結前交付書面の記 載事項に変更すべきものがある場合にあっては、当該顧客に対し当該変更すべき 記載事項を記載した書面(以下「契約変更書面」という。)を交付しているとき。
四 当該顧客に対し、簡潔な重要情報提供等を行い、かつ、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第五号及び第七号に掲げる事項(第三号ロに規定する場合にあっては、同号の変更に係るものに限る。)について当該顧客の知識、経験、財産の状況及び特定信託契約を締結する目的に照らして当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度による説明をしている場合(当該顧客に対し契約締結前交付書面(第三号ロに規定する場合にあっては、契約締結前交付書面又は契約変更書面。以下この号並びに第四項第二号及び第三号において同じ。)に記載すべき事項を、電子情報処理組織を使用して顧客の閲覧に供する方法により提供している場合において、次に掲げる要件の全てを満たすときに限り、当該顧客から契約締結前交付書面の交付の請求があった場合を除く。)
イ 当該契約締結前交付書面に記載すべき事項を、当該顧客の使用に係る電子計算機の映像面において、当該顧客にとって見やすい箇所に前条に規定する方法に準じて表示されるようにしていること(当該閲覧に供する方法が第三十条の六第二項第一号に掲げる基準に適合するものである場合を除く。)。
ロ 当該契約締結前交付書面に記載すべき事項に掲げられた取引を最後に行った日以後五年間(当該期間が終了する日までの間に当該事項に係る苦情の申出があったときは、当該期間が終了する日又は当該苦情が解決した日のいずれか遅い日までの間)、当該顧客が常に容易に当該事項を閲覧することができる状態に置く措置がとられていること。
2 準用金融商品取引法第三十四条の二第四項及び令第十二条の三の規定並びに第三十条の六及び第三十条の七の規定は、前項第二号の規定による同号に規定する書面の交付及び同項第三号ロの規定による契約変更書面の交付について準用する。
3 金融商品取引法第二条第一項第十号に規定する投資信託の受益証券(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第二項に規定する委託者非指図型投資信託の受益権に係るものに限る。)に係る目論見書(第一項第二号の規定により目論見書と一体のものとして交付される書面がある場合には、当該目論見書及び当該書面)に対する第一項第二号の規定の適用については、同号中「前条に規定する方法に準ずる方法により当該」とあるのは、「当該」とする。
4 第一項第四号の「簡潔な重要情報提供等」とは、次に掲げる事項を簡潔に記載した書面の交付又は当該書面に記載すべき事項の第三十条の六第一項各号に掲げる方法による提供をし、これらの事項について説明をすること(第一号の質問例に基づく顧客の質問に対して回答をすることを含む。)をいう。
一 準用金融商品取引法第三十七条の三第一項各号(第二号から第四号まで及び第六号を除く。)に掲げる事項(第一項第三号ロに規定する場合にあっては、同号の変更に係るものに限る。)のうち特定信託契約の締結についての顧客の判断に資する主なものの概要及びこれに関する質問例
二 契約締結前交付書面に記載すべき事項の提供を受けるために必要な情報及び当該提供を受ける事項の内容を十分に読むべき旨
三 顧客から請求があるときは契約締結前交付書面を交付する旨
(契約締結前交付書面の記載事項)
第三十条の二十三 準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。ただし、第一号の二及び第十二号並びに第三項各号に掲げる事項については、当該契約締結前交付書面が委託者又は委託者から指図の権限の委託を受けた者(委託者又は委託者から指図の権限の委託を受けた者が令第二条第一項各号に掲げる者である場合に限る。)のみの指図により信託財産の管理又は処分が行われる信託に係るものである場合は、この限りでない。
一 当該契約締結前交付書面の内容を十分に読むべき旨一の二 信託の目的の概要
二 損失の危険に関する事項
三 当該信託に係る受益権の譲渡手続に関する事項
四 当該信託に係る受益権の譲渡に制限がある場合は、その旨及び当該制限の内容五 次に掲げる事項について特別の定めをする場合は、当該定めに関する事項
イ 受託者が複数である場合における信託業務の処理ロ 受託者の辞任
ハ 受託者の任務終了の場合の新受託者の選任ニ 信託終了の事由
六 受託者の公告の方法(公告の期間を含む。以下同じ。)
七 顧客が行う特定信託契約の締結について金利、通貨の価格、金融商品市場(金融商品取引法第二条第十四項に規定する金融商品市場をいう。)における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として損失が生ずることとなるおそれがある場合にあっては、次に掲げる事項
イ 当該指標
ロ 当該指標に係る変動により損失が生ずるおそれがある理由八 当該特定信託契約に関する租税の概要
九 顧客が当該信託会社に連絡する方法
十 当該信託会社が対象事業者(金融商品取引法第七十九条の十一第一項に規定する対象事業者をいう。以下この号において同じ。)となっている認定投資者保護団体
(当該特定信託契約が当該認定投資者保護団体の認定業務(同法第七十九条の十第一項に規定する認定業務をいう。)の対象となるものである場合における当該認定投資者保護団体に限る。)の有無(対象事業者となっている場合にあっては、その名称)
十一 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 信託会社が法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 信託会社の法第二十三条の二第一項第二
号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
十二 当該信託会社の業務又は財務に関する外部監査の有無並びに当該外部監査を受けている場合にあっては、当該外部監査を行った者の氏名又は名称並びに当該外部監査の対象及び結果の概要
十三 当該特定信託契約が電子記録移転有価証券表示権利等に関するものである場合にあっては、当該電子記録移転有価証券表示権利等の概要その他当該電子記録移転有価証券表示権利等の性質に関し顧客の注意を喚起すべき事項
2 信託会社が信託法(平成十八年法律第百八号)第二条第十二項に規定する限定責任信託の引受けを行った場合にあっては、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、前項各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項とする。
一 限定責任信託の名称
二 限定責任信託の事務処理地(信託法第二百十六条第二項第四号に規定する事務処理地をいう。)
三 給付可能額(信託法第二百二十五条に規定する給付可能額をいう。)及び受益者に対する信託財産に係る給付は当該給付可能額を超えてすることはできない旨
3 信託会社が特定信託契約の締結後に当該特定信託契約に基づき特定の銘柄の対象有価証券(金融商品取引業等に関する内閣府令第九十六条第四項に規定する対象有価証券をいう。以下この項及び第三十七条第七項において同じ。)を信託財産とする方針であるときにおける準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、第一項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項とする。
一 当該対象有価証券の名称、当該対象有価証券の価額の算出方法並びに当該対象有価証券に係る権利を有する者に当該価額を報告する頻度及び方法に関する事項
二 当該対象有価証券の発行者、当該対象有価証券に係る権利を有する者から出資又 は拠出を受けた資産(以下この号及び第四号において「ファンド資産」という。) の運用に係る重要な業務を行う者、ファンド資産の保管に係る重要な業務を行う者 並びにファンド資産の運用及び保管に係る業務以外の前号に掲げる事項(同号に規 定する価額の算出方法又は当該価額を報告する方法に関する事項に限る。)に係る 重要な業務を行う者(次号において「ファンド関係者」という。)の商号又は名称、住所又は所在地及びそれらの者の役割分担に関する事項
三 当該信託会社とファンド関係者との間の資本関係及び人的関係
四 ファンド資産に係る外部監査の有無及び当該外部監査を受ける場合にあっては、当該外部監査を行う者の氏名又は名称
(投資者の保護に欠けるおそれが少ないと認められる信用格付)
第三十条の二十四 準用金融商品取引法第三十八条第三号に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 当該特定信託契約に係る資産証券化商品(金融商品取引業等に関する内閣府令第二百九十五条第三項第一号に規定する資産証券化商品をいう。以下この号において同じ。)の原資産の信用状態に関する評価を対象とする金融商品取引法第二条第三十四項に規定する信用格付(実質的に当該資産証券化商品の信用状態に関する評価
を対象とするものと認められるものを除く。)
二 前号に掲げるもののほか、当該特定信託契約に係る有価証券以外の有価証券又は当該特定信託契約に係る有価証券の発行者以外の者の信用状態に関する評価を主たる対象とする金融商品取引法第二条第三十四項に規定する信用格付(実質的に当該特定信託契約に係る有価証券又は当該有価証券の発行者の信用状態に関する評価を対象とするものと認められるものを除く。)
(信用格付業者の登録の意義その他の事項)
第三十条の二十五 準用金融商品取引法第三十八条第三号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 金融商品取引法第六十六条の二十七の登録の意義
二 信用格付(金融商品取引法第二条第三十四項に規定する信用格付をいう。以下この条において同じ。)を付与した者に関する次に掲げる事項
イ 商号、名称又は氏名
ロ 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。)である ときは、役員(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものにあっては、その代表者又は管理人)の名称又は氏名
ハ 本店その他の主たる営業所又は事務所の名称及び所在地
三 信用格付を付与した者が当該信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要
四 信用格付の前提、意義及び限界
2 前項の規定にかかわらず、特定関係法人(金融商品取引業等に関する内閣府令第百十六条の三第二項に規定する特定関係法人をいう。以下この項において同じ。)の付与した信用格付については、準用金融商品取引法第三十八条第三号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 金融商品取引法第六十六条の二十七の登録の意義
二 金融庁長官が金融商品取引業等に関する内閣府令第百十六条の三第二項の規定に基づき、その関係法人(同令第二百九十五条第三項第十号に規定する関係法人をいう。)を当該特定関係法人として指定した信用格付業者の商号又は名称及び登録番号
三 当該特定関係法人が信用格付業(金融商品取引法第二条第三十五項に規定する信用格付業をいう。)を示すものとして使用する呼称
四 信用格付を付与した特定関係法人が当該信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要又は当該概要に関する情報を第二号に規定する信用格付業者から入手する方法
五 信用格付の前提、意義及び限界
(禁止行為)
第三十条の二十六 準用金融商品取引法第三十八条第九号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 第三十条各号に掲げる行為
二 次に掲げる書面の交付に関し、あらかじめ、顧客(特定投資家(準用金融商品取引法第三十四条の二第五項の規定により特定投資家以外の顧客とみなされる者を除き、準用金融商品取引法第三十四条の三第四項(準用金融商品取引法第三十四条の四第六項において準用する場合を含む。)の規定により特定投資家とみなされる者を含む。)を除く。以下この号において同じ。)に対して、準用金融商品取引法第三十七条の三第一項第五号及び第七号に掲げる事項(ハに掲げる書面を交付する場合にあっては、当該書面に記載されている事項であって同項第五号及び第七号に掲げる事項に係るもの)について顧客の知識、経験、財産の状況及び特定信託契約を締結する目的に照らして当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度による説明をすることなく、特定信託契約を締結する行為
イ 契約締結前交付書面
ロ 第三十条の二十二第一項第二号に掲げる場合にあっては、同号に規定する目論見書(同号の規定により当該目論見書と一体のものとして交付される書面がある場合には、当該目論見書及び当該書面)
ハ 契約変更書面
三 特定信託契約の締結又は解約に関し、顧客(個人に限る。)に迷惑を覚えさせるような時間に電話又は訪問により勧誘する行為
四 暗号資産等の信託を内容とする特定信託契約の締結若しくはその勧誘をするに際し、又はその行う当該特定信託契約の締結の業務に関して広告等をするに際し、顧客(金融商品取引業者等(金融商品取引法第三十四条に規定する金融商品取引業者等をいい、暗号資産に関する金融商品取引行為(同条に規定する金融商品取引行為をいう。)を業として行う者に限る。)及び暗号資産交換業者等(資金決済に関する法律第二条第八項に規定する暗号資産交換業者又は同条第九項に規定する外国暗号資産交換業者をいう。)を除く。次号において同じ。)に対し、裏付けとなる合理的な根拠を示さないで、第三十条の二十第六号イからホまでに掲げる事項に関する表示をする行為
五 顧客に対し、第三十条の十八第二号イ及びロに掲げる事項を明瞭かつ正確に表示しないで(書面の交付その他これに準ずる方法を用いる場合にあっては、当該事項の文字又は数字を当該事項以外の事項の文字又は数字のうち最も大きなものと著しく異ならない大きさで表示しないことを含む。)暗号資産等の信託を内容とする特定信託契約の締結の勧誘をする行為
六 自己又は第三者の利益を図ることを目的として、その行う暗号資産等の信託を内容とする特定信託契約の締結の業務の対象とし、若しくは対象としようとする有価証券の売買その他の取引等に係る暗号資産等(金融商品取引法第百八十五条の二十三第一項に規定する暗号資産等をいう。以下この号並びに第四十条第十項第二号及び第四号において同じ。)又は当該信託会社に関する重要な情報であって顧客の暗号資産等に係る有価証券の売買その他の取引等に係る判断に影響を及ぼすと認められるもの(当該信託会社の行う当該特定信託契約の締結の業務の全ての顧客が容易に知り得る状態に置かれている場合を除く。)を、第三者に対して伝達し、又は利用する行為(当該信託会社の行う特定信託契約の締結の業務の適正かつ確実な遂行に必要なものを除く。)
(信託契約の内容の説明を要しない場合)
第三十一条 法第二十五条ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 委託者が適格機関投資家等(金融商品取引法第二条第三項第一号に規定する適格機関投資家並びに信託会社、外国信託会社、信託契約代理店及び法第五十条の二第一項の登録を受けた者をいう。以下同じ。)である場合(当該適格機関投資家等から法第二十五条の規定による説明を求められた場合を除く。)
二 委託者との間で同一の内容の金銭又は特定売掛債権の信託契約を締結したことがある場合(当該委託者から法第二十五条の規定による説明を要しない旨の意思の表明があった場合に限る。)
三 信託会社の委託を受けた信託契約代理店が法第七十六条において準用する法第二十五条の規定により委託者に対して当該信託契約の内容について説明を行った場合 四 貸付信託法(昭和二十七年法律第百九十五号)第二条第一項に規定する貸付信託の契約による信託の引受けを行う場合において、委託者に対して同法第三条第二項
に規定する信託約款の内容について説明を行った場合
五 資産の流動化に関する法律第二百二十三条に規定する特定目的信託契約による信託の引受けを行う場合において、委託者に対して同法第二百二十六条第一項各号及び資産の流動化に関する法律施行規則(平成十二年総理府令第百二十八号)第百十六条第三号から第二十一号までに掲げる事項について説明を行った場合
2 前項第二号の「特定売掛債権」とは、当該委託者と債務者である取引先との継続的取引契約によって生じる売掛債権をいう。
(信託契約締結時の書面交付を要しない場合)
第三十二条 法第二十六条第一項ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 委託者が適格機関投資家等であって、書面又は第三十四条第一項に規定する電磁的方法により当該委託者からあらかじめ法第二十六条第一項に規定する書面の交付を要しない旨の承諾を得、かつ、当該委託者からの要請があった場合に速やかに当該書面を交付できる体制が整備されている場合
二 委託者と同一の内容の金銭又は特定売掛債権(前条第二項に規定する特定売掛債権をいう。)の信託契約を締結したことがあり、かつ、法第二十六条第一項の規定により当該委託者に当該信託契約に係る書面を交付したことがある場合(当該委託者から同項に規定する書面の交付を要しない旨の意思の表明があった場合に限
る。)
三 貸付信託法第二条第一項に規定する貸付信託の契約による信託の引受けを行った場合において、委託者に対して同条第二項に規定する受益証券を交付した場合
四 資産の流動化に関する法律第二百二十三条に規定する特定目的信託契約による信託の引受けを行った場合において、委託者に対して同法第二条第十五項に規定する受益証券を交付した場合
(信託契約締結時の交付書面の記載事項)
第三十三条 法第二十六条第一項第四号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。
一 当初取得する信託財産の種類及び価額又は数量
二 信託財産の権利の移転に関する事項(信託財産に属する財産の対抗要件の具備に関する事項を含む。)
三 第一号の信託財産の取得日以後において信託財産を取得する予定がある場合においては、取得予定日、信託財産の種類及び取得にあたっての条件
四 特定寄附信託(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第四条の五第一項に規定する特定寄附信託をいう。第三十七条第一項第十四号において同じ。)にあっては、当初信託元本額
五 暗号資産等の信託にあっては、次に掲げる事項
イ 暗号資産は、本邦通貨又は外国通貨ではないこと。
ロ 暗号資産の価値の変動を直接の原因として損失が生ずるおそれがあるときは、その旨及びその理由
ハ 暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済のために使用することができること。
ニ 取り扱う暗号資産(暗号資産関連金融指標(金融商品取引法第百八十五条の二十二第一項第一号に規定する暗号資産関連金融指標をいう。)及び暗号資産関連有価証券に関するものを含む。)の概要及び特性(当該暗号資産が、特定の者によりその価値を保証されていない場合にあっては、その旨又は特定の者によりその価値を保証されている場合にあっては、当該者の氏名、商号若しくは名称及び当該保証の内容を含む。)
ホ その他暗号資産の性質に関し参考となると認められる事項
2 法第二十六条第一項第六号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。一 信託財産の管理又は処分により取得する財産の種類
二 信託財産である金銭を固有財産又は他の信託財産である金銭と合同運用する場合は、その旨及び当該信託財産と固有財産又は他の信託財産との間の損益の分配に係る基準
3 法第二十六条第一項第八号に規定する法第二十九条第二項各号に掲げる取引の概要には、当該取引の態様及び条件を含むものとする。
4 法第二十六条第一項第九号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。一 不特定又は未存在の受益者がいる場合は、その範囲、資格その他受益者となる者
を確定するために必要な事項
二 信託法第百二十三条第一項、第百三十一条第一項又は第百三十八条第一項の規定により信託管理人、信託監督人又は受益者代理人を指定する場合は、当該信託管理人、信託監督人又は受益者代理人に関する事項
三 委託者が受益者を指定又は変更する権利を有する場合は、当該権利に関する事項四 受益権の取得につき受益者が信託の利益を享受する意思を表示することを要件と
する場合は、その旨
5 法第二十六条第一項第十号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。
一 受益者に交付する信託財産の種類二 信託財産を交付する時期及び方法
三 前二号に掲げる事項につき受益者により異なる内容を定める場合は、その内容
6 法第二十六条第一項第十一号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。一 信託報酬の額又は計算方法
二 信託報酬の支払の時期及び方法
7 法第二十六条第一項第十六号に規定する内閣府令で定める事項は、第三十条の二十三第一項第二号から第六号まで及び第十一号に掲げる事項とする。
8 信託会社が信託法第二条第十二項に規定する限定責任信託の引受けを行った場合にあっては、法第二十六条第一項第十六号に規定する内閣府令で定める事項は、前項各号に掲げるもののほか、第三十条の二十三第二項各号に掲げる事項とする。
(情報通信の技術を利用する方法)
第三十四条 法第二十六条第二項(法第二十七条第二項及び法第二十九条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる方法(第六十八条を除き、以下「電磁的方法」という。)とする。一 電子情報処理組織を使用する方法のうちイからニまでに掲げるもの
イ 信託会社等(信託会社又は信託会社との契約によりファイルを自己の管理する電子計算機に備え置き、これを委託者若しくは信託会社の用に供する者をいう。以下この条において同じ。)の使用に係る電子計算機と委託者等(委託者又は委託者との契約により顧客ファイル(専ら当該委託者の用に供せられるファイルをいう。以下この条において同じ。)を自己の管理する電子計算機に備え置く者をいう。以下この条において同じ。)の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」とい う。)を送信し、委託者等の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記録する方法(法第二十六条第二項に規定する方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、信託会社等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
ロ 信託会社等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された記載事項を電気通信回線を通じて委託者の閲覧に供し、委託者等の使用に係る電子計算機に備えられた当該委託者の顧客ファイルに当該記載事項を記録する方法(法第二十六条第二項に規定する方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、信託会社等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
ハ 信託会社等の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記録された記載事項を電気通信回線を通じて委託者の閲覧に供する方法
ニ 閲覧ファイル(信託会社等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルであって、同時に複数の委託者の閲覧に供するため当該記載事項を記録させるファイルをいう。以下この条において同じ。)に記録された記載事項を電気通信回線を通じて委託者の閲覧に供する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項
を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法
2 前項各号に規定する方法は、次に規定する基準に適合するものでなければならない。一 委託者が閲覧ファイル又は顧客ファイルへの記録を出力することにより書面を作
成できるものであること。
二 前項第一号イ、ハ及びニに規定する方法(委託者の使用に係る電子計算機に備えられた顧客ファイルに記載事項を記録する方法を除く。)にあっては、記載事項を顧客ファイル又は閲覧ファイルに記録する旨又は記録した旨を委託者に対し通知するものであること。ただし、委託者が当該記載事項を閲覧していたことを確認したときはこの限りでない。
三 前項第一号ニに規定する方法にあっては、委託者が閲覧ファイルを閲覧するために必要な情報を顧客ファイルに記録するものであること。
四 前項第一号ハ又はニに規定する方法にあっては、当該記載事項に掲げられた取引を最後に行った日以後五年間(当該期間が終了する日までの間に当該記載事項に係る苦情の申出があったときは、当該期間が終了する日又は当該苦情が解決した日のいずれか遅い日までの間)次に掲げる事項を消去し又は改変することができないものであること。ただし、閲覧に供している記載事項を書面により交付する場合、委託者の承諾(令第十三条第一項に規定する方法による承諾をいう。)を得て前項第一号イ、ロ若しくは同項第二号に掲げる方法により交付する場合又は委託者による当該記載事項に係る消去の指図がある場合は、当該記載事項を消去することができる。
イ 前項第一号ハに規定する方法については、顧客ファイルに記録された記載事項ロ 前項第一号ニに規定する方法については、閲覧ファイルに記録された記載事項 五 前項第一号ニに規定する方法にあっては、前号に定める期間を経過するまでの間において、第三号の規定により委託者が閲覧ファイルを閲覧するために必要な情報 を記録した顧客ファイルと当該閲覧ファイルとを電気通信回線を通じて接続可能な 状態を維持させること。ただし、閲覧の提供を受けた委託者が接続可能な状態を維
持させることについて不要である旨通知した場合はこの限りでない。
3 第一項第一号の「電子情報処理組織」とは、信託会社等の使用に係る電子計算機と、顧客ファイルを備えた委託者等又は信託会社等の使用に係る電子計算機とを電気通信 回線で接続した電子情報処理組織をいう。
第三十五条 令第十三条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により示すべき方法の種類及び内容は、次に掲げる事項とする。
一 前条第一項各号に規定する方法のうち信託会社が使用するもの二 ファイルへの記録の方式
(計算期間の特例)
第三十六条 法第二十六条第三項に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 計算期間が信託の設定後最初の計算期間であって二年未満である場合
二 計算期間の初日から一年を経過した日(次号及び第四号において「応当日」という。)が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日、一月二日、一月三日又は十二月二十九日から十二月三十一日までの日(次号及び第四号において「休日等」という。)である場合において、その翌日を当該計算期間の末日とする場合
三 応当日及びその翌日が休日等である場合において、応当日の翌々日を当該計算期間の末日とする場合
四 応当日からその翌々日までが休日等である場合において、応当日から起算して三日後の日を当該計算期間の末日とする場合
(信託財産状況報告書の記載事項等)
第三十七条 法第二十七条第一項本文に規定する信託財産状況報告書(以下この条にお いて「報告書」という。)には、次に掲げる事項を記載しなければならない。ただし、第十五号から第十七号まで及び第七項本文に掲げる事項については、受益者が特定投 資家である場合又は当該報告書が委託者若しくは委託者から指図の権限の委託を受け た者(委託者若しくは委託者から指図の権限の委託を受けた者が令第二条第一項各号 に掲げる者である場合に限る。)のみの指図により信託財産の管理若しくは処分が行 われる信託若しくは第三十条の二第一項各号(第二号を除く。)に掲げる信託に係る ものである場合は、この限りでない。
一 計算期間の末日(以下この条において「当期末」という。)現在における資産、負債及び元本の状況並びに当該計算期間中の収支の状況
二 株式につき、計算期間中における売買総数及び売買総額並びに銘柄(信託財産の二分の一を超える額を金融商品取引法第二条第一項に規定する有価証券(同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利を含む。)に投資することを目的とする信託であって、当期末現在において信託財産の総額の百分の一を超える額を保有している場合における当該銘柄に限る。次号において同じ。)ごとに次に掲げる事項イ 信託財産の計算期間の直前の計算期間の末日現在における株式数
ロ 当期末現在における株式数
ハ 当該株式の売却を予定する信託の場合には、当期末現在における株式の時価総額
三 公社債(所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第九号に掲げる公社債をいう。)につき、種類ごとに計算期間中における売買総額及び銘柄ごとに当期末現在における額面金額の総額(当該公社債の売却を予定する信託の場合には、時価総額を含む。)
四 デリバティブ取引が行われた場合には、取引の種類ごとに、当期末現在における取引契約残高又は取引残高及び計算期間中における取引契約金額若しくは取引金額 五 不動産、不動産の賃借権又は地上権につき、次に掲げる事項(ロ及びハに掲げる事項にあっては、受益者(受益者である資産の流動化に関する法律第二条第三項に 規定する特定目的会社が発行する資産対応証券を取得した者その他実質的に当該信 託の利益を享受する者(第六項において「実質的受益者」という。)を含む。以下 この項及び第四十一条第五項第二号において同じ。)からあらかじめ記載を要しな
い旨の承諾を得た場合を除く。)
イ 不動産の所在、地番その他の不動産を特定するために必要な事項
ロ 不動産の売却を予定する信託の場合には、物件ごとに、当期末現在における価格(鑑定評価額、公示価格、路線価、固定資産税評価額(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第三百八十一条第一項又は第二項の規定により土地課税台帳又は土地補充課税台帳に登録されている価格をいう。)その他の資料に基づき合理的に算出した額をいう。)
ハ 不動産に関して賃貸借契約が締結された場合には、物件ごとに、当期末現在における稼働率及び当該物件に関して賃貸借契約を締結した相手方の総数並びに計算期間中における全賃料収入(当該全賃料収入について、やむを得ない事情により記載できない場合には、その旨)
ニ 当該不動産の売却が行われた場合には、計算期間中における売買金額の総額六 金銭債権につき、次に掲げる事項
イ 当期末現在における債権の種類及び額(債権の種類ごとの総額で足りる。)その他の債権の内容に関する事項
ロ 債権の売買が行われた場合には、計算期間中における債権の種類ごとの売買総額
七 知的財産権につき、次に掲げる事項(ハに掲げる事項にあっては、受益者からあらかじめ記載を要しない旨の承諾を得た場合を除く。)
イ 知的財産権の種類その他の知的財産権を特定するために必要な事項
ロ 知的財産権に関して、設定行為により、実施権及び使用権その他の権利(以下この号において「実施権等」という。)が設定された場合には、知的財産権ごとに、実施権等の範囲その他の実施権等の設定行為の内容に関する事項
ハ 知的財産権の売却を予定する信託の場合には、知的財産権ごとに、当期末現在における評価額
ニ 知的財産権ごとに、計算期間中における取引の状況
八 暗号資産につき、計算期間中における売買総数及び売買総額並びに種類ごとに次に掲げる事項
イ 信託財産の計算期間の直前の計算期間の末日現在における数量ロ 当期末現在における数量
ハ 当該暗号資産の売却を予定する信託の場合には、当期末現在における暗号資産の時価総額
九 電子記録移転有価証券表示権利等につき、計算期間中における売買総数及び売買総額並びに銘柄ごとに次に掲げる事項
イ 信託財産の計算期間の直前の計算期間の末日現在における数量ロ 当期末現在における数量
ハ 当該電子記録移転有価証券表示権利等の売却を予定する信託の場合には、当期末現在における電子記録移転有価証券表示権利等の時価総額
十 第二号から前号までの財産以外の財産(次号に掲げる信託に係る受益権を除く。以下この号及び第七項において「対象財産」という。)につき、対象財産の種類ごとに、次に掲げる事項(ただし、ハに掲げる事項にあっては、受益者からあらかじ
め記載を要しない旨の承諾を得た場合を除く。)
イ 当期末現在における対象財産の種類、権利者の氏名又は名称その他の対象財産を特定するために必要な事項
ロ 対象財産に関して権利が設定された場合には、対象財産ごとに、当該権利の権利者の氏名又は名称その他の当該権利の内容に関する事項
ハ 対象財産の売却を予定する信託の場合には、対象財産ごとに、当期末現在における評価額
ニ 対象財産ごとに、計算期間中における取引の状況
十一 受益権を他の信託の受託者に取得させることを目的とする信託に係る受益権につき、当該受益権に係る信託財産の種類ごとに、直前の計算期間に係る第二号から前号までに掲げる事項
十二 信託事務を処理するために債務(信託事務処理に関し通常負担する債務を除 く。)を負担している場合には、当該債務の総額及び契約ごとの債務の金額その他当該債務の内容に関する事項(当該債務が借入れである場合にあっては、総借入金額並びに契約ごとの借入先の属性、借入金額、返済期限、当期末残高、計算期間及び借入期間における利率、返済方法、担保の設定に関する事項並びに借入の目的及び使途を含む。)
十三 当該信託財産に係る法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く信託業務を第三者に委託する場合にあっては、委託先の氏名又は商号若しくは名称、住所又は所在地、委託に係る報酬及び委託する業務の内容
十四 信託契約締結の時において、特定寄附信託の要件を満たす信託契約にあっては、計算期間中における信託財産からの寄附金額、寄附先の名称及び寄附年月日
十五 計算期間における信託財産の状況の経過(信託財産の価額の主要な変動の要因を含む。)
十六 信託財産の価額の推移
十七 当該信託会社がその業務又は財務に関する外部監査を受けている場合において、計算期間において当該外部監査に係る報告を受けたときは、当該外部監査を行った 者の氏名又は名称並びに当該外部監査の対象及び結果の概要
2 信託会社は、前項第一号に掲げる事項の記載に当たっては、当期末現在における資 産、負債及び元本の状況については当期末現在における貸借対照表に、計算期間中の 収支の状態については当該信託財産の計算期間中の収支計算書に代えることができる。
3 報告書は、信託財産の状況を正確に判断することができるよう明瞭に記載しなければならない。
4 第一項各号に掲げる事項の金額は、百万円単位をもって表示することができる。ただし、信託財産の状況を的確に判断することができなくなるおそれがあるときは、この限りでない。
5 信託会社は、信託財産の計算期間の終了後又は信託行為によって設定された期間の 終了後、遅滞なく、当該信託財産に係る報告書を作成し、これを受益者に交付しなけ ればならない。ただし、信託行為によって設定された期間の終了後に受益者に当該報 告書を交付すべき場合において、第三十八条各号に該当するときは、この限りでない。
6 信託会社は、第一項第五号の規定にかかわらず、実質的受益者が金融商品取引法第
二条第三項第一号に規定する適格機関投資家である場合又は同法第五条第一項に規定 する特定有価証券を取得している者であり、かつ、受益者が当該特定有価証券に関し て同法第二十四条第五項において準用する同条第一項又は第三項の規定により有価証 券報告書を提出している場合(当該特定有価証券に関して同法に基づく有価証券報告 書の提出義務が課せられていない場合においては、第三者からの報告に基づき、第一 項第五号ロ及びハに掲げる事項について実質的受益者に報告を行っている場合)には、受益者(受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該受益者代理人を含む。)か らあらかじめ記載を要しない旨の承諾を得ることにより、同号ロ及びハに掲げる事項 の記載を省略することができる。
7 信託会社は、対象財産に対象有価証券(当期末現在におけるその保有額の当該対象財産の評価額に対する割合が百分の三に満たないものを除く。)が含まれているときにおける報告書には、第一項各号に掲げる事項のほか、第三十条の二十三第三項各号に掲げる事項を記載しなければならない。ただし、当該報告書の交付前一年以内に信託契約に係る顧客に対し交付した当該信託契約に係る契約締結前交付書面若しくは契約変更書面又は報告書に当該事項の全てが記載されている場合は、この限りでない。
(信託財産状況報告書の交付頻度)
第三十七条の二 法第二十七条第一項本文に規定する内閣府令で定める場合及び内閣府令で定める期間は、次の各号に掲げる場合及びその区分に応じ当該各号に定める期間とする。
一 信託行為において計算期間より短い期間ごとに信託財産状況報告書を作成し、受益者に交付する旨の定めがある場合(次号に掲げる場合を除く。)当該信託行為において定める期間
二 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号。以下この号及び第四十条第十三項において「平成二十五年厚生年金等改正法」という。)附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十五年厚生年金等改正法第一条の規定による改正前の厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号。第四十条第十三項において「改正前厚生年金保険法」という。)第百三十条の二第一項又は国民年金法
(昭和三十四年法律第百四十一号)第百二十八条第三項の規定による信託契約である場合 三月
(信託財産状況報告書の交付を要しない場合)
第三十八条 法第二十七条第一項ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 受益者が適格機関投資家等であって、書面又は電磁的方法により当該受益者(受 益者代理人が現に存する場合にあっては、当該受益者代理人を含む。以下この号に おいて同じ。)からあらかじめ信託財産状況報告書の交付を要しない旨の承諾を得、かつ、当該受益者からの信託財産の状況に関する照会に対して速やかに回答できる 体制が整備されている場合
一の二 受益者が受益証券発行信託(信託法第百八十五条第三項に規定する受益証券
発行信託をいう。以下同じ。)の無記名受益権(同法第百十条第三項に規定する無記名受益権をいう。以下同じ。)の受益者であって、当該受益者のうち、信託会社に氏名又は名称及び住所の知れている者に対して信託財産状況報告書を交付し、かつ、その他の者からの要請があった場合に速やかに信託財産状況報告書を交付できる体制が整備されている場合
二 信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合において、当該信託管理人又は受益者代理人に信託財産状況報告書を交付する場合
三 投資信託及び投資法人に関する法律第三条に規定する委託者指図型投資信託契約による信託の引受けを行った場合において、投資信託委託会社(同法第二条第十一項に規定する投資信託委託会社をいう。以下同じ。)に対し、当該投資信託委託会社が同法第十四条第一項の運用報告書を作成するために必要な情報を提供している場合
四 金融商品取引法第三十四条に規定する金融商品取引業者等(投資運用業(同法第二十八条第四項に規定する投資運用業をいう。)を行う者に限る。)の指図により信託財産の管理又は処分を行う旨の信託契約による信託の引受けを行い、当該信託の受益者が当該金融商品取引業者等の顧客のみである場合において、当該金融商品取引業者等に対し、当該金融商品取引業者等が同法第四十二条の七第一項に規定する運用報告書を作成するために必要な情報を提供している場合
五 商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)第二条第四項に規定する商品投資顧問業者の指図により信託財産の管理又は処分を行う旨の信 託契約による信託の引受けを行い、当該信託の受益者が当該商品投資顧問業者の顧 客のみである場合において、当該商品投資顧問業者に対し、当該商品投資顧問業者 が同法第二十条に規定する報告書を作成するために必要な情報を提供している場合 六 確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第二条第七項第一号ロに規定する資産管理機関として信託財産の管理又は処分を行う旨の信託契約による信託の引受 けを行った場合において、同法第二十三条に規定する企業型記録関連運営管理機関 等に対し、当該企業型記録関連運営管理機関等が同法第二十七条に規定する通知を
するために必要な情報を提供している場合
七 取引について、当該取引ごとの内容を書面又は電磁的方法により提供することにより信託財産状況報告書の交付に代える旨の承諾を受益者からあらかじめ書面又は電磁的方法により得ている場合であって、かつ、当該取引の内容が書面又は電磁的方法により受益者に提供される場合
八 他の目的で作成された書類又は電磁的記録に第三十七条第一項各号に規定する事項が記載又は記録されている場合であって、かつ、当該書類又は電磁的記録に記載又は記録された内容が書面又は電磁的方法により受益者に提供される場合
九 受益証券発行信託の引受けを行った場合であって、次に掲げるすべての要件を満たす場合
イ 当該受益証券発行信託に係る受益権が、金融商品取引所(金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所をいう。以下同じ。)に上場されており、かつ、特定上場有価証券(同条第三十三項に規定する特定上場有価証券をいう。以下この号及び第四十一条第五項第九号において同じ。)に該当しないこと又は
特定投資家向け有価証券(同法第四条第三項に規定する特定投資家向け有価証券をいう。以下この号及び第四十一条第五項第九号において同じ。)に該当すること。
ロ 次の(1)又は(2)に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該(1)又は
(2)に定める要件に該当すること。
(1) 当該受益権が金融商品取引所に上場されている場合(当該受益権が特定上場有価証券である場合を除く。) 信託財産状況報告書に記載すべき事項に係る情報が当該金融商品取引所の定める開示方法により正しく開示されること。
(2) 当該受益権が特定投資家向け有価証券に該当する場合信託財産状況報告書に記載すべき事項に係る情報が金融商品取引法第二十七条の三十二第一項に規定する発行者情報として同項又は同条第二項の規定により提供され、又は公表されること。
ハ 受益者からの要請があった場合に速やかに信託財産状況報告書を交付できる体制が整備されていること。
ニ 当該受益証券発行信託の信託行為において、ロについての定め及び受益者からの要請がない限り信託財産状況報告書を交付しない旨の定めがあること。
2 法第二十六条第二項、令第十三条第一項及び第二項の規定並びに第三十四条及び第三十五条の規定は、前項第二号の規定による信託財産状況報告書の交付について準用する。
(信託財産を自己の固有財産及び他の信託財産と分別して管理するための体制の整備に関する事項)
第三十九条 信託会社(当該信託会社から法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く信託業務の委託を受けた者を含む。)は、管理場所を区別することその他の方法により信託財産に属する財産と固有財産及び他の信託の信託財産に属する財産とを明確に区分し、かつ、当該信託財産に係る受益者を判別できる状態で管理しなければならない。
2 信託会社は、法第二十二条第一項の規定により信託財産の管理を第三者に委託する場合においては、当該委託を受けた第三者が、信託財産の種類に応じ、信託財産に属する財産と自己の固有財産その他の財産とを区分する等の方法により管理することを確保するための十分な体制を整備しなければならない。
3 信託会社は、前二項の規定によるもののほか、信託財産に属する暗号資産及び電子 記録移転有価証券表示権利等を管理するときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法により、管理しなければならない。ただし、顧客の利便の確保 及び信託業の円滑な遂行を図るために、その営む信託業の状況に照らし、次の各号に 定める方法以外の方法で管理することが必要な最小限度の暗号資産(当該暗号資産の 数量を本邦通貨に換算した金額が、その管理する信託財産に属する暗号資産の数量を 本邦通貨に換算した金額に百分の五を乗じて得た金額を超えない場合に限る。)及び 電子記録移転有価証券表示権利等については、この限りでない。
一 信託会社が自己で管理する場合 信託財産に属する暗号資産及び電子記録移転有
価証券表示権利等を表示する財産的価値を移転するために必要な情報を、常時インターネットに接続していない電子機器、電磁的記録媒体その他の記録媒体(文書その他の物を含む。)に記録して管理する方法その他これと同等の技術的安全管理措置を講じて管理する方法
二 信託会社が第三者をして管理させる場合 信託財産に属する暗号資産及び電子記録移転有価証券表示権利等の保全に関して、当該信託会社が自己で管理する場合と同等の顧客の保護が確保されていると合理的に認められる方法
4 信託会社は、前項ただし書の規定による暗号資産と同じ種類及び数量の暗号資産
(以下この項及び第四十三条第一項第二号において「履行保証暗号資産」という。)を自己の暗号資産として保有し、次の各号に掲げる履行保証暗号資産の区分に応じ、当該各号に定める方法により、当該履行保証暗号資産以外の自己の暗号資産と分別して管理するものとする。この場合においては、前項各号の規定を準用する。
一 信託会社が自己で管理する履行保証暗号資産 履行保証暗号資産と信託財産に属する暗号資産、他の信託の信託財産に属する暗号資産及び履行保証暗号資産以外の自己の暗号資産とを明確に区分し、かつ、いずれが履行保証暗号資産であるかが直ちに判別できる状態(履行保証暗号資産の数量が自己の帳簿により直ちに判別できる状態を含む。次号において同じ。)で管理する方法
二 信託会社が第三者をして管理させる履行保証暗号資産 当該第三者において、当該履行保証暗号資産とそれ以外の暗号資産とを明確に区分させ、かつ、いずれが当該履行保証暗号資産であるかが直ちに判別できる状態で管理させる方法
5 信託会社は、信託業務の処理及び計算を明らかにするため、第一号及び第二号に掲げる帳簿書類を別表第二により作成し、次の各号に掲げる書類の区分に応じ、当該各号に定める期間保存しなければならない。
一 信託勘定元帳 信託財産の計算期間の終了の日又は信託行為によって設定された期間の終了の日から十年間
二 総勘定元帳 作成の日から五年間
三 信託業務(法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く。)の委託契約書 委託契約の終了の日から五年間
(信託財産に損害を生じさせ、又は信託業の信用を失墜させることのない体制の整備に関する事項)
第四十条 信託会社(当該信託会社から法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く信託業務の委託を受けた者を含む。)は、次に掲げるところにより、内部管理に関する業務を適正に遂行するための十分な体制を整備しなければならない。
一 内部管理に関する業務を的確に遂行することができる人的構成を確保すること。二 内部管理に関する業務を遂行するための社内規則(当該業務に関する社内におけ
る責任体制を明確化する規定を含むものに限る。)を整備すること。
三 内部管理に関する業務に従事する者を信託財産の管理又は処分を行う部門から独立させること。
2 前項の「内部管理に関する業務」とは、次に掲げる業務をいう。
一 法令遵守の管理(業務の内容が法令(外国の法令を含む。)又は法令に基づく行
政官庁の処分(外国の法令に基づく同様の処分を含む。)(以下この号において
「法令等」という。)に適合するかどうかを判断すること及び当該法令等を役員及び使用人に遵守させることをいう。)に関する業務
二 内部監査及び内部検査に関する業務三 財務に関する業務
3 信託会社は、委託を行った信託契約代理店の信託契約代理業務の適切な運営を確保するため、信託契約代理店に対する指導及び信託契約代理店の信託契約代理業務に係る法令の遵守状況の検証を行うための十分な体制を整備しなければならない。
4 信託会社は、本店その他の営業所を他の信託会社、外国信託会社又は金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行令(平成五年政令第三十一号)第二条各号に掲げる金融機関をいう。第六十一条第三項及び第七十二条第二項を除き、以下同じ。)の本店その他の営業所、事務所若しくは代理店(金融機関代理業者等(銀行法第二条第十五項に規定する銀行代理業者、長期信用銀行法第十六条の五第三項に規定する長期信用銀行代理業者、信用金庫法第八十五条の二第三項に規定する信用金庫代理業者、協同組合による金融事業に関する法律第六条の三第三項に規定する信用協同組合代理業者、労働金庫法第八十九条の三第三項に規定する労働金庫代理業者、農業協同組合法第九十二条の二第三項に規定する特定信用事業代理業者、水産業協同組合法第百六条第三項に規定する特定信用事業代理業者及び農林中央金庫法第九十五条の二第三項に規定する農林中央金庫代理業者並びに農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律(平成八年法律第百十八号)第四十二条第三項の認可に係る業務の代理を行う農業協同組合、漁業協同組合及び水産加工業協同組合をいう。第七十二条第二項第一号において同じ。)の営業所又は事務所を含む。)と同一の建物に設置してその業務を営む場合には、顧客が当該信託会社を当該他の信託会社、外国信託会社又は金融機関であると誤認することを防止するための適切な措置を講じなければならない。
5 信託会社は、電気通信回線に接続している電子計算機を利用してその業務を営む場
合には、顧客が当該信託会社と他の者を誤認することを防止するための適切な措置を講じなければならない。
6 信託会社は、その取り扱う個人である顧客に関する情報の安全管理、従業者の監督 及び当該情報の取扱いを委託する場合にはその委託先の監督について、当該情報の漏 えい、滅失又は毀損の防止を図るために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
7 信託会社は、その取り扱う個人である顧客に関する情報(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第十六条第三項に規定する個人データに該当するものに限る。)の漏えい、滅失若しくは毀損が発生し、又は発生したおそれがある事態が生じたときは、当該事態が生じた旨を金融庁長官等に速やかに報告することその他の適切な措置を講じなければならない。
8 信託会社は、信用情報に関する機関(資金需要者の借入金返済能力に関する情報の収集及び信託会社に対する当該情報の提供を行うものをいう。)から提供を受けた情報であって個人である資金需要者の借入金返済能力に関するものを、資金需要者の返済能力の調査以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならない。
9 信託会社は、その取り扱う個人である顧客に関する人種、信条、門地、本籍地、保健医療又は犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報(その業務上知り得た公表されていない情報をいう。)を、適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならない。
10 信託会社は、暗号資産等の信託を行う場合(第三号については、信託財産に属する電子記録移転有価証券表示権利等を管理する場合を含む。)には、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 暗号資産の特性、取引の内容その他の事情に応じ、顧客の保護を図り、及び信託業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な体制を整備する措置
二 暗号資産の特性及び自己の業務体制に照らして、顧客の保護又は信託業務の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認められる暗号資産等に係る有価証券の売買その他の取引等を取り扱わないために必要な措置
三 業務の内容及び方法に応じ、当該業務に係る電子情報処理組織の管理を十分に行うための措置
四 信託会社が、その行う暗号資産等の信託の対象とし、若しくは対象としようとする有価証券の売買その他の取引等に係る暗号資産等又は当該信託会社に関する重要な情報であって顧客の暗号資産等に係る有価証券の売買その他の取引等に係る判断に影響を及ぼすと認められるもの(当該信託会社の行う暗号資産等の信託の全ての顧客が容易に知り得る状態に置かれている場合を除く。)を適切に管理するために必要な措置
11 信託会社は、前項の規定によるほか、暗号資産及び電子記録移転有価証券表示権利等を表示する財産的価値を移転するために必要な情報の漏えい、滅失、毀損その他の事由に起因して、法第二十八条第三項の規定により信託財産に属する財産と固有財産及び他の信託の信託財産に属する財産とを分別して管理する信託財産に属する暗号資産、電子記録移転有価証券表示権利等で顧客に対して負担する暗号資産及び電子記録移転有価証券表示権利等の管理に関する債務の全部を履行することができない場合における当該債務の履行に関する方針(当該債務を履行するために必要な対応及びそれを実施する時期を含む。)を定めて公表し、かつ、実施するための措置を講じるものとする。
12 信託会社は、金融商品取引業等に関する内閣府令第百三十条第一項第十五号に規定する場合において、同号の金融商品取引業者が対象有価証券(同条第三項に規定する対象有価証券をいう。以下この項において同じ。)の取得又は買付けの申込みをするために講じた同号イからハまでに規定する措置により、当該対象有価証券の価額若しくは同条第六項に規定する監査報告書等を入手した場合又は当該金融商品取引業者から、当該金融商品取引業者が同条第一項第十五号の権利者に交付した金融商品取引法第四十二条の七第一項の運用報告書に記載された当該対象有価証券に係る同令第百三十四条第一項第二号ロに掲げる事項(以下この項において「記載事項」という。)の通知を受けた場合において、当該価額、当該監査報告書等及び当該記載事項を照合すること並びにその結果を当該権利者に対して通知することを確保するための十分な体制を整備しなければならない。
13 信託会社は、平成二十五年厚生年金等改正法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる改正前厚生年金保険法第百三十条の二第一項の規定による信託契約(以下この項及び次条第二項ただし書において「年金信託契約」とい う。)を締結し、当該年金信託契約に基づき、平成二十五年厚生年金等改正法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる改正前厚生年金保険法第百三十条の二第二項に規定する年金給付等積立金の運用(以下この項及び次条第二項第八号において「積立金の運用」という。)を行う場合において、当該年金信託契約の相手方である存続厚生年金基金(平成二十五年厚生年金等改正法附則第三条第十一号に規定する存続厚生年金基金をいう。以下この項及び次条第二項において同じ。)から平成二十五年厚生年金等改正法附則第五条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる改正前厚生年金保険法第百三十六条の四第三項の規定により同項に規定する事項を示されたときに、当該存続厚生年金基金に対して、その示されたところに従って当該積立金の運用を行うことによる利益の見込み及び損失の可能性について、当該存続厚生年金基金の知識、経験、財産の状況及び年金信託契約を締結する目的に照らして適切に説明を行うための十分な体制を整備しなければならない。
(信託財産に係る行為準則)
第四十一条 法第二十九条第一項第三号に規定する内閣府令で定める取引は、次に掲げる取引とする。
一 取引の相手方と新たな取引を行うことにより自己又は信託財産に係る受益者以外の者の営む業務による利益を得ることを専ら目的としているとは認められない取引
二 第三者が知り得る情報を利用して行う取引
三 当該信託財産に係る受益者に対し、当該取引に関する重要な事実を開示し、書面又は電磁的方法による同意を得て行う取引
四 その他信託財産に損害を与えるおそれがないと認められる取引
2 法第二十九条第一項第四号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。ただし、第六号から第八号までに掲げる行為については、年金信託契約である場合に限る。
一 信託財産の売買その他の取引を行った後で、一部の受益者に対し不当に利益を与え又は不利益を及ぼす方法で当該取引に係る信託財産を特定すること。
二 他人から不当な制限又は拘束を受けて信託財産に関して取引を行うこと、又は行わないこと。
三 特定の資産について作為的に値付けを行うことを目的とした取引を行うこと。 四 信託財産に係る受益者(信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあって
は、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。)に対し、取引に関する重要な事実を開示し、書面又は電磁的方法による同意を得て行う場合を除き、通常の取引の条件と比べて受益者に不利益を与える条件で、信託財産に属する財産につき自己の固有財産に属する債務に係る債権を被担保債権とする担保権を設定することその他第三者との間において信託財産のためにする行為であって受託者又は利害関係人と受益者との利益が相反することとなる取引を行うこと。
五 重要な信託の変更等(法第二十九条の二第一項に規定する重要な信託の変更等を
いう。以下同じ。)をすることを専ら目的として、受益者代理人を指定すること。六 存続厚生年金基金が公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令(平成二十六年政 令第七十四号。次号において「平成二十六年経過措置政令」という。)第三条第二 項の規定によりなおその効力を有するものとされる公的年金制度の健全性及び信頼 性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の 整備等に関する政令(平成二十六年政令第七十三号)第一条の規定による廃止前の 厚生年金基金令(昭和四十一年政令第三百二十四号。同号において「廃止前厚生年 金基金令」という。)第三十九条の十五第一項の規定に違反するおそれがあること を知った場合において、当該存続厚生年金基金に対し、その旨を通知しないこと。 七 存続厚生年金基金から、平成二十六年経過措置政令第三条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる廃止前厚生年金基金令第三十条第一項第一号の規 定に違反し、信託財産の運用として特定の金融商品(金融商品取引法第二条第二十 四項に規定する金融商品をいう。)を取得させることその他の運用方法の特定があ
った場合において、これに応じること。
八 積立金の運用に関して、存続厚生年金基金に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げること。
3 法第二十九条第二項に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。一 委託者若しくは委託者から指図の権限の委託を受けた者(これらの者が令第十四条第一項各号に掲げる者である場合を除く。)又は受益者若しくは受益者から指図
の権限の委託を受けた者のみの指図により取引を行う場合
二 信託の目的に照らして合理的に必要と認められる場合であって、次に掲げる取引の種類に応じ、それぞれ次に定める方法により取引を行う場合
イ 次に掲げる有価証券(金融商品取引法第二条第一項及び第二項に規定する有価証券をいい、有価証券に係る標準物(同法第二条第二十四項第五号に掲げるものをいい、以下単に「標準物」という。)並びに同条第一項第二十号に掲げる有価証券であってこれらの有価証券に係る権利を表示するもの及び同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利のうちこれらの有価証券に表示されるべきものを含む。)の売買
(1) 金融商品取引所に上場されている有価証券(標準物を除く。) 取引所金融商品市場(金融商品取引法第二条第十七項に規定する取引所金融商品市場をいう。以下この号において同じ。)において行うもの又は前日の公表されている最終価格に基づき算出した価額若しくはこれに準ずるものとして合理的な方法により算出した価額により行うもの
(2) 店頭売買有価証券(金融商品取引法第二条第八項第十号ハに規定する店頭売買有価証券をいう。) 店頭売買有価証券市場(同法第六十七条第二項に規定する店頭売買有価証券市場をいう。)において行うもの又は前日の公表されている最終価格に基づき算出した価額若しくはこれに準ずるものとして合理的な方法により算出した価額により行うもの
(3) (1)及び(2)に掲げる有価証券以外の有価証券で、次に掲げるもの前日の公表されている最終価格に基づき算出した価額又はこれに準ずるもの
として合理的な方法により算出した価額により行うもの
(i) 金融商品取引法第二条第一項第一号から第五号までに掲げる有価証券
(同項第十七号に掲げる有価証券であって、これらの有価証券の性質を有するものを含む。(ii)において同じ。)
(ii) 金融商品取引法第二条第一項第九号に掲げる有価証券のうち、その価格が認可金融商品取引業協会(同条第十三項に規定する認可金融商品取引業協会をいう。(ii)において同じ。)又は外国において設立されている認可金融商品取引業協会と類似の性質を有する団体の定める規則に基づいて公表されるもの
(iii) 金融商品取引法第二条第一項第十号及び第十一号に掲げる有価証券
ロ 金融商品取引法第二条第二十一項に規定する市場デリバティブ取引及び同条第二十三項に規定する外国市場デリバティブ取引 取引所金融商品市場又は外国金融商品市場(金融商品取引法第二条第八項第三号ロに規定する外国金融商品市場をいう。)において行うもの
ハ 不動産の売買 不動産鑑定士による鑑定評価を踏まえて調査した価格により行うもの
ニ その他の取引 同種及び同量の取引を同様の状況の下で行った場合に成立することとなる通常の取引の条件と比べて、受益者に不利にならない条件で行うもの
三 個別の取引ごとに当該取引について重要な事実を開示し、信託財産に係る受益者の書面又は電磁的方法による同意を得て取引を行う場合
四 その他受益者の保護に支障を生ずることがないものとして金融庁長官(令第二十条第二項の規定により金融庁長官の指定する信託会社及び外国信託会社を除く信託会社及び外国信託会社にあっては、財務局長)の承認を受けて取引を行う場合
4 信託会社は、法第二十九条第三項の規定により、信託財産の計算期間ごとに、遅滞なく、次の各号に掲げる事項を記載した書面を作成し、受益者に交付しなければならない。
一 取引当事者が法人の場合にあっては商号又は名称及び営業所又は事務所の所在地、個人の場合にあっては個人である旨
二 信託財産との取引の相手方となった者が信託会社の利害関係人である場合には、当該利害関係人と信託会社との関係(信託財産との取引の相手方となった者が信託会社から信託業務(法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く。)の委託を受けた者の利害関係人である場合にあっては、当該利害関係人と委託を受けた者との関係)
三 取引の方法
四 取引を行った年月日
五 取引に係る信託財産の種類その他の当該信託財産の特定のために必要な事項
六 取引の対象となる資産又は権利の種類、銘柄、その他の取引の目的物の特定のために必要な事項
七 取引の目的物の数量(同一の当事者間における特定の継続的取引契約に基づき反復してなされた取引にあっては、当該信託財産の計算期間における取引の数量)
八 取引価格(同一の当事者間における特定の継続的取引契約に基づき反復してなされた取引については、当該信託の計算期間における当該価格の総額)
九 取引を行った理由
十 当該取引に関して信託会社(当該信託会社から法第二十二条第三項各号に掲げる業務を除く信託業務の委託を受けた者を含む。)又はその利害関係人が手数料その他の報酬を得た場合には、その金額
十一 当該書面の交付年月日十二 その他参考となる事項
5 法第二十九条第三項ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 受益者が適格機関投資家等であって、書面又は電磁的方法により受益者(受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該受益者代理人を含む。以下この号において同じ。)からあらかじめ書面の交付を要しない旨の承諾を得、かつ、当該受益者からの個別の取引に関する照会に対して速やかに回答できる体制が整備されている場合
一の二 受益者が受益証券発行信託の無記名受益権の受益者であって、当該受益者のうち、信託会社に氏名又は名称及び住所の知れている者に対して書面を交付し、かつ、その他の者からの要請があった場合に速やかに書面を交付できる体制が整備されている場合
二 委託者若しくは委託者から指図の権限の委託を受けた者(これらの者が令第十四条第一項各号に掲げる者である場合を除く。)又は受益者若しくは受益者から指図の権限の委託を受けた者のみの指図により法第二十九条第二項各号に掲げる取引が行われたものである場合であって、書面又は電磁的方法により受益者(実質的受益者を含み、信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該信託管理人又は受益者代理人を含む。以下この号において同じ。)からあらかじめ書面の交付を要しない旨の承諾を得、かつ、当該受益者からの個別の取引に関する照会に対して速やかに回答できる体制が整備されている場合
三 信託管理人又は受益者代理人が現に存する場合において、当該信託管理人又は受益者代理人に書面を交付する場合
四 法第二十九条第二項各号の取引について当該取引ごとの内容を書面又は電磁的方法により提供することにより同条第三項に規定する書面の交付に代える旨の承諾を受益者から書面又は電磁的方法によりあらかじめ得ている場合であって、かつ、当該取引の内容が書面又は電磁的方法により受益者に提供される場合
五 投資信託及び投資法人に関する法律第三条に規定する委託者指図型投資信託契約による信託の引受けを行った場合において、投資信託委託会社又は金融商品取引法第四十二条の三第一項に基づき委託を受けた者(令第十四条第一項各号に掲げる者を除く。)のみの指図により法第二十九条第二項各号の取引が行われたものである場合であって、かつ、受益者(受益者代理人が現に存する場合にあっては、当該受益者代理人を含む。)からの個別の照会に対して速やかに回答できる体制が整備されている場合
六 第三項第二号イ及びロに掲げる取引を行う場合
七 金銭債権(コールローンに係るもの、譲渡性預金証書をもって表示されるもの又は金融機関への預金若しくは貯金に係るものに限る。)の取得及び譲渡を行う場合 八 兼営法第六条の規定により元本の補填の契約をした金銭信託の受益権の取得及び
譲渡を行う場合
九 受益証券発行信託の引受けを行った場合であって、次に掲げる全ての要件を満たす場合
イ 当該受益証券発行信託に係る受益権が、金融商品取引所に上場されており、かつ、特定上場有価証券に該当しないこと又は特定投資家向け有価証券に該当すること。
ロ 次の(1)又は(2)に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該(1)又は
(2)に定める要件に該当すること。
(1) 当該受益権が金融商品取引所に上場されている場合(当該受益権が特定上場有価証券である場合を除く。)書面に記載すべき事項に係る情報が当該金融商品取引所の定める開示方法により正しく開示されること。
(2) 当該受益権が特定投資家向け有価証券に該当する場合 書面に記載すべき事項に係る情報が金融商品取引法第二十七条の三十二第一項に規定する発行者情報として同項又は同条第二項の規定により提供され、又は公表されること。
ハ 受益者からの要請があった場合に速やかに書面を交付できる体制が整備されていること。
ニ 当該受益証券発行信託の信託行為において、ロについての定め及び受益者からの要請がない限り書面を交付しない旨の定めがあること。
(公告又は各別に催告をすることを要しない重要な信託の変更等)
第四十一条の二 法第二十九条の二第一項に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 公益信託ニ関スル法律第一条に規定する公益信託である場合
二 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託である場合
三 貸付信託法第二条第一項に規定する貸付信託である場合
四 資産の流動化に関する法律第二条第十三項に規定する特定目的信託である場合 五 社債、株式等の振替に関する法律第二条第十一項に規定する加入者保護信託であ
る場合
六 確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第六十五条第三項に規定する資産運用契約のうち同条第一項第一号に規定する信託である場合
七 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)附則第二十条第三項に規定する適格退職年金契約に係る信託である場合
(重要な信託の変更等の公告の方法)
第四十一条の三 法第二十九条の二第一項の規定による公告は、信託会社における公告の方法によりしなければならない。
(重要な信託の変更等の公告に係る受益証券発行信託の特例)
第四十一条の四 受益証券発行信託の受託者である信託会社が前条の規定により公告する場合には、当該信託会社は、当該信託会社に氏名又は名称及び住所の知れている無記名受益権の受益者に対しては、各別に法第二十九条の二第一項各号に掲げる事項を催告しなければならない。
(重要な信託の変更等の公告又は催告事項)
第四十一条の五 法第二十九条の二第一項第三号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 重要な信託の変更等をしようとする理由二 重要な信託の変更等の内容
三 重要な信託の変更等の予定年月日四 異議を述べる期間
五 異議を述べる方法
(重要な信託の変更等をしてはならないとき)
第四十一条の六 法第二十九条の二第三項に規定する内閣府令で定めるときは、各受益権の内容が均等でない場合において、当該信託の受益権の信託財産に対する持分(以下この条及び次条において「元本持分」という。)が法第二十九条の二第一項の規定による公告又は催告の時における当該信託の受益権の元本持分の合計の二分の一を超えるときとする。
(重要な信託の変更等の適用除外の受益者承認基準)
第四十一条の七 法第二十九条の二第四項第二号に規定する内閣府令で定めるものは、各受益権の内容が均等でない場合において、当該信託の受益権の元本持分の合計とする。
(費用等の償還又は前払の範囲等の説明事項)
第四十一条の八 法第二十九条の三に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 信託報酬に関する事項
二 信託財産に関する租税その他の費用に関する事項三 信託受益権の損失の危険に関する事項
四 信託法第四十八条第五項(同法第五十四条第四項において準用する場合を含
む。)に規定する合意を行おうとするときまでに確定した費用等(同法第四十八条第一項に規定する費用等をいう。)又は信託報酬がある場合にはその額
第四節 経理
(事業報告書の作成等)
第四十二条 法第三十三条に規定する事業報告書(法第五十条の二第十二項の規定により読み替えて適用する場合にあっては、自己信託報告書)は、別紙様式第十号(外国信託会社にあっては別紙様式第十号の二、法第五十条の二第一項の登録を受けた者にあっては別紙様式第十号の三、法第五十二条第一項の登録を受けて同項に規定する特定大学技術移転事業に該当する信託の引受けを行う同項に規定する承認事業者(以下
「承認事業者」という。)にあっては別紙様式第十号の四)により、作成しなければならない。
2 前項の事業報告書には、次の各号(法第五十条の二第一項の登録を受けた者及び承認事業者にあっては、第二号及び第三号を除く。)に掲げる書類を添付しなければならない。
一 信託会社(外国信託会社、法第五十条の二第一項の登録を受けた者及び承認事業 者を含む。以下この号において同じ。)が子会社等を有する場合にあっては、当該 信託会社及びその子会社等の連結貸借対照表(関連する注記を含む。以下同じ。)、連結損益計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)及び連結株主資本等変動計算 書(関連する注記を含む。以下同じ。)
二 別紙様式第十一号により作成した株式保有状況表
三 別紙様式第十二号により作成した常務に従事する取締役(指名委員会等設置会社にあっては執行役、外国信託会社にあっては国内における代表者及び支店に駐在する役員)の兼職及び兼業状況報告書
四 別紙様式第十三号により作成した業務委託の状況表
五 法第二十九条第二項各号に規定する取引の概要を記載した書類
六 外国信託会社にあっては、その本国において作成された直近の事業報告書又はこれに代わる書類
七 法第五十条の二第一項の登録を受けた者にあっては、当該者を連結子会社(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第二条第四号に規定する連結子会社をいう。以下同じ。)とする者(当該者を連結子会社とする者を除く。)がいる場合にあっては、当該者の連結貸借対照表、連結損益計算書及び連結株主資本等変動計算書
(業務及び財産の状況に関する説明書類の縦覧)
第四十三条 法第三十四条第一項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる事項とする。
一 信託会社の概況及び組織に関する次に掲げる事項イ 商号
ロ 沿革及び経営の組織
ハ 株式の保有数の上位十位までの株主の氏名又は商号若しくは名称並びにその株式の保有数及び総株主の議決権に占める当該株式の保有数に係る議決権の数の割合
ニ 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役。以下第四十七条までにおいて同じ。)の氏名及び役職名
ホ 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称ヘ 本店その他の営業所の名称及び所在地
ト 営んでいる業務の種類
二 信託会社の業務の状況に関する次に掲げる事項イ 直近の事業年度における信託業務の概要
ロ 直近の五事業年度における信託業務の状況を示す指標として次に掲げる事項
(1) 信託報酬
(2) 信託勘定貸出金残高
(3) 信託勘定有価証券残高((5)に掲げる事項を除く。)
(4) 信託勘定暗号資産残高及び履行保証暗号資産残高
(5) 信託勘定電子記録移転有価証券表示権利等残高
(6) 信託財産額
ハ 直近の二事業年度における信託財産の状況を示す指標として次に掲げる事項
(1) 別紙様式第十四号により作成した信託財産残高表
(2) 金銭信託、年金信託、財産形成給付信託及び貸付信託(以下「金銭信託等」という。)の期末受託残高
(3) 信託期間別の金銭信託及び貸付信託の元本残高
(4) 金銭信託等の種類別の貸出金、有価証券及び暗号資産の区分ごとの期末運用残高
(5) 金銭信託等に係る貸出金の科目別(証書貸付、手形貸付及び手形割引の区分をいう。)の期末残高
(6) 金銭信託等に係る貸出金の契約期間別の期末残高
(7) 担保の種類別(有価証券、債権、商品、不動産、保証及び信用の区分をいう。)の金銭信託等に係る貸出金残高
(8) 使途別(設備資金及び運転資金の区分をいう。)の金銭信託等に係る貸出金残高
(9) 業種別の金銭信託等に係る貸出金残高及び貸出金の総額に占める割合
(10) 中小企業等(資本金三億円以下の会社又は常時使用する従業員が三百人以下の会社若しくは個人をいう。ただし、卸売業にあっては資本金一億円以下の会社又は常時使用する従業員が百人以下の会社若しくは個人を、サービス業にあっては資本金五千万円以下又は常時使用する従業員が百人以下の会社若しくは個人を、小売業及び飲食店にあっては資本金五千万円以下又は常時使用する従業員が五十人以下の会社若しくは個人をいう。)に対する金銭信託等に係る貸出金残高及び貸出金の総額に占める割合
(11) 金銭信託等に係る有価証券の種類別(国債、地方債、社債、株式その他の証券の区分をいう。)の期末残高
(12) 暗号資産の種類別の期末残高ニ 信託財産の分別管理の状況
ホ 信託業務以外の業務の状況
三 信託会社の直近の二事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項
イ 貸借対照表、損益計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)及び株主資本等変動計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)
ロ 各事業年度終了の日における借入金の主要な借入先及び当該借入金額
ハ 各事業年度終了の日における保有する有価証券及び暗号資産の取得価額、時価並びに評価損益
ニ イに掲げる書類について公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。以下この条において同じ。)又は監査法人の監査を受けている場合にはその旨
四 信託会社の内部管理の状況に関する事項
五 子会社等を有する場合にあっては、信託会社及びその子会社等の状況に関する次に掲げる事項
イ 信託会社及びその子会社等の集団の構成
ロ 子会社等の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地、資本金又は出資金、事業の内容並びに信託会社及び他の子会社等が保有する議決権の数の合計並びに当該子会社等の総株主の議決権に占める当該保有する議決権の数の割合
ハ 信託会社並びにその子会社等の連結貸借対照表、連結損益計算書及び連結株主資本等変動計算書
ニ ハに掲げる書類について公認会計士又は監査法人の監査を受けている場合にはその旨
六 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 信託会社が法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 信託会社の法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
2 前項の規定にかかわらず、外国信託会社に係る法第三十四条第一項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる事項とする。
一 外国信託会社の概況及び組織に関する次に掲げる事項イ 商号及び本店の所在地
ロ 沿革及び経営の組織
ハ 外国信託会社の株式の保有数又は出資額の上位十位までの株主又は出資者の氏名、商号若しくは名称及びその総株主又は総出資者の議決権に占める当該株式又は出資に係る議決権の割合
ニ 役員の氏名及び役職名
ホ 国内における代表者の氏名及び役職名
ヘ 主たる支店(法第五十三条第一項に規定する主たる支店をいう。以下同じ。)その他の支店の名称及び所在地
ト いずれかの支店において営んでいる業務の種類二 支店の業務の状況に関する次に掲げる事項
イ 直近の事業年度における信託業務の概要
ロ 直近の五事業年度における信託業務の状況を示す指標として前項第二号ロに掲
げる事項
ハ 直近の二事業年度における信託財産の状況を示す指標として前項第二号ハに掲げる事項
ニ 信託財産の分別管理の状況ホ 信託業務以外の業務の状況
三 支店の直近の二事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項イ 貸借対照表及び損益計算書
ロ 各事業年度終了の日における借入金の主要な借入先及び当該借入金額
ハ 各事業年度終了の日における保有する有価証券及び暗号資産の取得価額、時価並びに評価損益
四 支店の内部管理の状況に関する事項
五 外国信託会社の業務の全部に関し作成された直近の貸借対照表及び損益計算書
(日本語で記載されるものに限る。)
六 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 外国信託会社が法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 外国信託会社の法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
3 前二項の規定にかかわらず、法第五十条の二第一項の登録を受けた者に係る法第三十四条第一項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる事項とする。
一 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の概況及び組織に関する次に掲げる事項イ 商号
ロ 沿革及び経営の組織
ハ 役員及び業務を執行する社員の氏名及び役職名
ニ 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う主たる営業所並びにその他の営業所の名称及び所在地
ホ 営んでいる業務の種類
二 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の業務の状況に関する次に掲げる事項 イ 直近の事業年度における信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に
係る事務の概要
ロ 直近の五事業年度における信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の状況を示す指標として次に掲げる事項
(1) 信託報酬
(2) 信託財産額
(3) 信託財産の概要
ハ 直近の二事業年度における信託財産の状況を示す指標として次に掲げる事項
(1) 信託財産残高表
(2) 信託財産の種類ごとの件数、元本額ニ 信託財産の分別管理の状況
ホ 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務以外の業務の状
況
三 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の直近の三事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項
イ 貸借対照表、損益計算書及び株主資本等変動計算書又は社員資本等変動計算書ロ イに掲げる書類について公認会計士又は監査法人の監査を受けている場合には
その旨
四 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の内部管理の状況に関する事項
五 子会社等を有する場合にあっては、法第五十条の二第一項の登録を受けた者及びその子会社等の直近の三事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項
イ 法第五十条の二第一項の登録を受けた者及びその子会社等の連結貸借対照表、連結損益計算書及び連結株主資本等変動計算書
ロ イに掲げる書類について公認会計士又は監査法人の監査を受けている場合にはその旨
六 法第五十条の二第一項の登録を受けた者を連結子会社とする者(当該者を連結子会社とする者を除く。)がいる場合にあっては、当該者及び同項の登録を受けた者の直近の三事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項
イ 当該者及び法第五十条の二第一項の登録を受けた者の連結貸借対照表、連結損益計算書及び連結株主資本等変動計算書
ロ イに掲げる書類について公認会計士又は監査法人の監査を受けている場合にはその旨
七 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 法第五十条の二第一項の登録を受けた者が法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
4 前三項の規定にかかわらず、承認事業者に係る法第三十四条第一項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる事項とする。
一 承認事業者の概況及び組織に関する次に掲げる事項イ 商号又は名称
ロ 沿革及び経営の組織
ハ 役員の氏名及び名称並びに役職名
ニ 主たる営業所又は事務所並びにその他の営業所又は事務所の名称及び所在地ホ 営んでいる業務の種類
二 承認事業者の業務の状況に関する次に掲げる事項イ 直近の事業年度における信託業務の概要
ロ 直近の五事業年度における信託業務の状況を示す指標として次に掲げる事項
(1) 信託報酬
(2) 信託財産の概要
(3) 信託財産の分別管理の状況
ハ 信託業務以外の業務の状況
三 承認事業者の直近の二事業年度における財産の状況に関する事項として次に掲げる事項
イ 貸借対照表及び損益計算書
ロ イに掲げる書類について公認会計士又は監査法人の監査を受けている場合にはその旨
四 承認事業者の内部管理の状況に関する事項
五 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 承認事業者が法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講ずる当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 承認事業者の法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
5 法第三十四条第一項に規定する内閣府令で定める期間は、四月間とする。
6 法第三十四条第二項に規定する内閣府令で定めるものは、磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録できる物をもって調製するファイルに情報を記録したものとする。
7 法第三十四条第三項に規定する内閣府令で定めるものは、電磁的記録に記録された事項又は当該電磁的記録に記録された事項を掲載したウェブサイトのアドレス(二次元コードその他のこれに代わるものを含む。)を紙面又は映像面に表示する方法とする。
第五節 監督
(合併の認可申請)
第四十四条 信託会社は、法第三十六条第一項の規定による合併の認可を受けようとするときは、法第四条第一項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官に提出するものとする。
一 合併予定年月日二 合併の方法
2 法第三十六条第三項に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げるものとする。一 理由書
二 合併の当事者の登記事項証明書
三 合併の当事者の株主総会の議事録その他必要な手続があったことを証する書面 四 合併の当事者の最終の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書又は社員
資本等変動計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)及び最近の日計表
五 合併後の信託会社(法第三十六条第二項に規定する合併後の信託会社をいう。以下同じ。)が法第五条第二項第六号、第八号、第九号又は第十号に掲げる要件に該当しない旨を誓約する書面
六 合併後の信託会社の定款
七 合併後の信託会社の業務方法書
八 合併後の信託会社の収支の見込みを記載した書面
九 合併後の信託会社の主要株主の氏名又は商号若しくは名称、住所又は所在地及びその保有する議決権の数を記載した書面
十 合併後の信託会社の取締役及び監査役の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十の二 合併後の信託会社の取締役及び監査役の旧氏及び名を当該取締役及び監査役の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該取締役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十一 合併後の信託会社が会計参与設置会社である場合には、合併後の信託会社の会計参与の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十一の二 合併後の信託会社の会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十二 合併後の信託会社の取締役及び監査役の履歴書
十三 合併後の信託会社が会計参与設置会社である場合には、合併後の信託会社の会計参与の履歴書
十四 会社法第七百八十四条の二、第七百九十六条の二又は第八百五条の二の規定による請求をした株主があるときは、当該請求に係る手続の経過を記載した書面
十四の二 会社法第七百八十九条第二項(第三号を除き、同法第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。第四十六条において同じ。)若しくは第七百九十九条第二項又は第八百十条第二項(第三号を除き、同法第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次条において同じ。)の規定による公告及び催告(同法第七百八十九条第三項(同法第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。第四十六条において同じ。)若しくは第七百九十九条第三項又は第八百十条第三項(同法第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次条において同じ。)の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によってした場合にあっては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
十五 合併により消滅する会社又は株式の併合をする会社が株券発行会社である場合には、会社法第二百十九条第一項本文の規定による公告をしたことを証する書面又は当該株式の全部について株券を発行していないことを証する書面
十六 合併により消滅する会社が新株予約権を発行している場合には、会社法第二百九十三条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は同項に規定する新株予約権証券を発行していないことを証する書面
十七 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第十五条第二項の規定による届出が必要な場合にあっては、当該届出をしたことを証明する書類
十八 その他参考となるべき事項を記載した書類
3 第七条の規定は、金融庁長官が法第三十六条第一項の認可の申請に係る同条第四項に規定する審査をする場合について準用する。
(新設分割の認可申請)
第四十五条 信託会社は、法第三十七条第一項の規定による新設分割の認可を受けようとするときは、法第四条第一項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官に提出するものとする。
一 新設分割予定年月日二 新設分割の方法
2 法第三十七条第三項に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げるものとする。一 理由書
二 新設分割の当事者の登記事項証明書
三 新設分割の当事者の株主総会の議事録その他必要な手続があったことを証する書面
四 新設分割の当事者の最終の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書又は社員資本等変動計算書及び最近の日計表
五 設立会社(法第三十七条第二項に規定する設立会社をいう。以下同じ。)が法第五条第二項第六号、第八号、第九号又は第十号に掲げる要件に該当しない旨を誓約する書面
六 設立会社の定款
七 設立会社の業務方法書
八 設立会社の収支の見込みを記載した書面
九 設立会社の主要株主の氏名又は商号若しくは名称、住所又は所在地及びその保有する議決権の数を記載した書面
十 設立会社の取締役及び監査役の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十の二 設立会社の取締役及び監査役の旧氏及び名を当該取締役及び監査役の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該取締役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十一 設立会社が会計参与設置会社である場合には、設立会社の会計参与の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十一の二 設立会社の会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十二 設立会社の取締役及び監査役の履歴書
十三 設立会社が会計参与設置会社である場合には、設立会社の会計参与の履歴書 十四 会社法第八百五条の二の規定による請求をした株主があるときは、当該請求に
係る手続の経過を記載した書面
十四の二 会社法第八百十条第二項の規定による公告及び催告(同法第八百十条第三項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によってした場合にあっては、これらの方法による公告(同法第八百十条第三項の規定により各別の催告をすることを要しない場合以外の場合にあっては、当該公告及び催告))をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせる
ことを目的として相当の財産を信託したこと又は当該新設分割をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
十五 株券発行会社が株式の併合をする場合には、会社法第二百十九条第一項本文の規定による公告をしたことを証する書面又は当該株式の全部について株券を発行していないことを証する書面
十六 会社分割をする会社が新株予約権を発行している場合であって、会社法第七百六十三条第一項第十号に規定するときは、同法第二百九十三条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は同項に規定する新株予約権証券を発行していないことを証する書面
十七 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十五条の二第二項の規定による届出が必要な場合にあっては、当該届出をしたことを証明する書面
十八 その他参考となるべき当該届出をした事項を記載した書類
3 第七条の規定は、金融庁長官が法第三十七条第一項の認可の申請に係る同条第四項に規定する審査をする場合について準用する。
(吸収分割の認可申請)
第四十六条 信託会社は、法第三十八条第一項の規定による吸収分割の認可を受けようとするときは、法第四条第一項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官に提出するものとする。
一 吸収分割予定年月日二 吸収分割の方法
2 法第三十八条第三項に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げるものとする。一 理由書
二 吸収分割の当事者の登記事項証明書
三 吸収分割の当事者の株主総会の議事録その他必要な手続があったことを証する書面
四 吸収分割の当事者の最終の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書又は社員資本等変動計算書及び最近の日計表
五 承継会社(法第三十八条第二項に規定する承継会社をいう。以下同じ。)が法第五条第二項第六号、第八号、第九号又は第十号に掲げる要件に該当しない旨を誓約する書面
六 承継会社の定款
七 承継会社の業務方法書
八 承継会社の収支の見込みを記載した書面
九 承継会社の主要株主の氏名又は商号若しくは名称、住所又は所在地及びその保有する議決権の数を記載した書面
十 承継会社の取締役及び監査役の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十の二 承継会社の取締役及び監査役の旧氏及び名を当該取締役及び監査役の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該取締役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十一 承継会社が会計参与設置会社である場合には、承継会社の会計参与の住民票の
抄本又はこれに代わる書面
十一の二 承継会社の会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十二 承継会社の取締役及び監査役の履歴書
十三 承継会社が会計参与設置会社である場合には、承継会社の会計参与の履歴書 十四 会社法第七百八十四条の二又は第七百九十六条の二の規定による請求をした株
主があるときは、当該請求に係る手続の経過を記載した書面
十四の二 会社法第七百八十九条第二項又は第七百九十九条第二項の規定による公告及び催告(同法第七百八十九条第三項又は第七百九十九条第三項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によってした場合にあっては、これらの方法による公告(同法第七百八十九条第三項の規定により各別の催告をすることを要しない場合以外の場合にあっては、当該公告及び催
告))をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該吸収分割をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
十五 株券発行会社が株式の併合をする場合には、会社法第二百十九条第一項本文の規定による公告をしたことを証する書面又は当該株式の全部について株券を発行していないことを証する書面
十六 会社分割をする会社が新株予約権を発行している場合であって、会社法第七百五十八条第五号に規定するときは、同法第二百九十三条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は同項に規定する新株予約権証券を発行していないことを証する書面
十七 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十五条の二第三項の規定による届出が必要な場合にあっては、当該届出をしたことを証明する書面
十八 その他参考となるべき事項を記載した書類
3 第七条の規定は、金融庁長官が法第三十八条第一項の認可の申請に係る同条第四項に規定する審査をする場合について準用する。
(事業譲渡の認可申請)
第四十七条 信託会社は、法第三十九条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定による事業譲渡の認可を受けようとするときは、同条第二項(同条第五項において準用する場合を含む。)各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載した申請書及びその写し一通を金融庁長官に提出するものとする。
一 事業譲渡予定年月日二 事業譲渡の方法
2 法第三十九条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げるものとする。
一 理由書
二 事業譲渡の当事者の登記事項証明書(これに準ずるものを含む。)
三 事業譲渡の当事者の株主総会の議事録その他必要な手続があったことを証する書面
四 事業譲渡の当事者の最近の日計表
五 譲受会社(法第三十九条第二項(同条第五項において準用する場合を含む。)に規定する譲受会社をいう。以下同じ。)が法第五条第二項第六号、第八号、第九号若しくは第十号又は法第五十三条第六項第六号、第八号若しくは第九号に掲げる要件に該当しない旨を誓約する書面
六 譲受会社の定款(これに準ずるものを含む。)七 譲受会社の業務方法書
八 譲受会社の収支の見込みを記載した書面
九 譲受会社の主要株主(これに準ずるものを含む。)の氏名又は商号若しくは名称、住所又は所在地及びその保有する議決権の数を記載した書面
十 譲受会社の取締役及び監査役又は国内における代表者及び支店に駐在する役員の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十の二 譲受会社の取締役及び監査役の旧氏及び名を当該取締役及び監査役の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該取締役及び監査役の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十一 譲受会社が会計参与設置会社である場合には、譲受会社の会計参与の住民票の抄本又はこれに代わる書面
十一の二 譲受会社の会計参与の旧氏及び名を当該会計参与の氏名に併せて申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該会計参与の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
十二 譲受会社の取締役及び監査役又は国内における代表者及び支店に駐在する役員の履歴書
十三 譲受会社が会計参与設置会社である場合には、譲受会社の会計参与の履歴書 十四 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十六条第二項の規定による
届出が必要な場合にあっては、当該届出をしたことを証明する書類十五 その他参考となるべき事項を記載した書類
3 第七条の規定は、金融庁長官が法第三十九条第一項の認可の申請に係る同条第四項に規定する審査をする場合について準用する。
4 第七条の規定は、金融庁長官が法第三十九条第五項において準用する法第三十九条第一項の認可の申請に係る同条第四項に規定する審査をする場合について準用する。この場合において、第七条第二号中「令第三条」とあるのは、「令第十六条」と読み替えるものとする。
(届出事項)
第四十八条 法第四十一条第一項第三号に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 法第五条第二項第一号から第三号まで、第五号(外国の法令の規定に係る部分に限る。)若しくは第六号又は法第十条第一項第二号若しくは第三号の規定に該当することとなった場合
二 取締役、執行役、会計参与又は監査役が法第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなった事実を知った場合
三 主要株主が法第五条第二項第九号イ若しくはロ又は第十号イからハまでのいずれかに該当することとなった事実を知った場合
四 純資産額が資本金の額に満たなくなった場合
五 破産手続開始、再生手続開始又は更生手続開始の申立てが行われた事実を知った場合
六 定款を変更した場合
七 主要株主に異動があった場合
八 不祥事件が発生したことを知った場合
九 訴訟若しくは調停の当事者となった場合又は当該訴訟若しくは調停が終結した場合
十 外国において駐在員事務所を設置又は廃止した場合
十一 信託契約代理業に係る委託契約を締結した場合又は当該委託契約が終了した場合
十二 自己を所属信託会社(法第六十七条第二項に規定する所属信託会社をいう。以下第六十三条までにおいて同じ。)とする信託契約代理店が訴訟若しくは調停の当事者となったことを知った場合又は当該訴訟若しくは調停が終結したことを知った場合(自己を受託者とする信託契約に係る信託契約代理業に関するものに限る。)
2 法第四十一条第一項の規定による届出を行う信託会社は、別表第三上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
3 第一項第八号の不祥事件とは、信託会社の役職員(役職員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項及び第六十三条第三項において同じ。)、信託業務の委託先又は自己を所属信託会社とする信託契約代理店若しくはその役職員が当該信託会社に係る業務を遂行するに際して次の各号のいずれかに該当する行為を行ったことをいう。
一 詐欺、横領、背任その他の犯罪行為
二 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五号)に違反する行為
三 法又はこれに基づく命令に違反する行為
四 信託財産たる現金、手形、小切手又は有価証券その他有価物の紛失(盗難に遭うこと及び過不足を生じさせることを含む。以下この号及び第六十三条第三項第四号において同じ。)のうち、信託会社の業務又は信託契約代理店の信託契約代理業の業務の特性、規模その他の事情を勘案し、これらの業務の管理上重大な紛失と認められるもの
五 管理の失当により信託財産に百万円以上の損失を与えた場合
六 海外で発生した前各号に掲げる行為又はこれに準ずるもので、発生地の監督当局に報告したもの
七 その他信託会社の業務の健全かつ適切な運営に支障を来す行為又はそのおそれのある行為であって前各号に掲げる行為に準ずるもの
(廃業等の届出)
第四十九条 法第四十一条第二項の規定により届出を行う者は、別表第四上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を、金融庁長官等(信託会社が、合併により株式会社を設立し、信託会社(法第五十二条第三項の規定により信託会社とみなされる者を含む。以下この項において同じ。)以外の株式会社と合併し、又は会社分割により信託会社以外の株式会社に信託業の全部の承継をさせることにより、その地位を当該信託会社以外の株式会社に承継させる場合にあっては、当該株式会社の本店の所在地を管轄する財務局長を含む。)に提出しなければならない。
2 第二十三条第三項の規定は、前項の規定により管理型信託会社に係る書類の提出を受けた財務局長について準用する。
(廃業等の公告等)
第五十条 法第四十一条第三項又は第五項の規定による公告は、官報のほか、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法又は電子公告(会社法第二条第三十四号に規定する電子公告をいう。以下同じ。)によってしなければならない。
2 法第四十一条第三項の規定による公告は、次に掲げる事項についてしなければならない。
一 信託業の廃止、合併、合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散、会社分割による信託業の全部若しくは一部の承継又は信託業の全部若しくは一部の譲渡をしようとする年月日
二 引受けを行った信託関係の処理の方法
3 法第四十一条第四項に規定する届出は、次に掲げる事項を記載した書面により行うものとする。
一 公告の内容二 公告の方法三 公告年月日
4 法第四十一条第五項の規定による公告は、次に掲げる事項についてしなければならない。
一 法第七条第一項又は法第五十二条第一項の登録を受けた旨二 商号及び所在地
三 登録番号及び登録年月日
5 法第四十一条第三項又は第五項の規定による公告を電子公告によってする場合には、次の各号に掲げる公告の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日までの間、継続し て電子公告による公告をしなければならない。
一 法第四十一条第三項の規定による公告 第二項第一号に定める年月日
二 法第四十一条第五項の規定による公告 電子公告による公告を開始した日後一月を経過する日
(監督処分の公告)
第五十一条 法第四十八条の規定による監督上の処分の公告は、官報によるものとする。第六節 特定の信託についての特例
(登録等の申請)
第五十一条の二 法第五十条の二第一項の登録を受けようとする者は、別紙様式第十五号により作成した同条第三項の申請書及び同条第四項の規定による添付書類並びにその写し一通を、その者の信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う主たる営業所の所在地を管轄する財務局長に提出しなければならない。
2 前項の規定は、法第五十条の二第二項において準用する法第七条第三項の登録の更新を受けようとする者について準用する。
(受益権を多数の者が取得することができる場合として規定する有価証券)
第五十一条の三 令第十五条の二第二項第二号ロ(5)に規定する内閣府令で定める有価証券は、次に掲げる有価証券とする。
一 金融商品取引法第二条第一項第五号、第九号、第十四号から第二十号まで又は第二項第一号から第四号まで若しくは第六号に掲げる有価証券(同法第二条第一項第十四号、第十七号若しくは第十八号又は第二項第一号若しくは第二号に掲げる有価証券にあっては、信託会社、外国信託会社又は兼営法第一条第一項の認可を受けて信託業務を営む金融機関が受託者となっている場合における有価証券を除く。)
二 金融商品取引法第二条第一項第四号、第八号又は第十三号に掲げる有価証券(次に掲げる要件を満たすものを除く。)
イ 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託が、法第二条第三項各号に掲げる信託であること。
ロ 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託をしようとする者が法第二十三条第一項、第二十八条第一項及び第二項、第二十九条第一項及び第二項並びに第二十九条の二に掲げる義務を負う旨が信託行為に定められていること。
ハ イ及びロに掲げる事項が資産流動化計画(資産の流動化に関する法律第二条第四項に規定する資産流動化計画をいう。)又は資産信託流動化計画(同条第十四項に規定する資産信託流動化計画をいう。)に定められていること。
(登録申請書の添付書類)
第五十一条の四 法第五十条の二第四項第五号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 純資産額及びその算出根拠を記載した書面
二 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容及び方法を記載した書面並びに当該業務を営むことが同号に掲げる方法によってする信託に係る事務を適正かつ確実に行うことにつき支障を及ぼすことのないことを証する書面
三 役員及び業務を執行する社員の履歴書及び住民票の抄本又はこれに代わる書面 三の二 役員及び業務を執行する社員の旧氏及び名を当該役員及び業務を執行する社
員の氏名に併せて別紙様式第十五号により作成した法第五十条の二第三項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該役員及び業務を執行する社員の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
四 役員及び業務を執行する社員が法第五十条の二第六項第八号に該当しない者であることを当該役員及び業務を執行する社員が誓約する書面
五 次に掲げる事項に関する社内規則イ 信託財産に関する経理
ロ 帳簿書類の作成及び保存並びに閲覧
ハ 第四十条第二項各号に掲げる業務の運営(当該業務に関する社内における責任体制を明確化する規定を含むものに限る。)
六 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務に関する業務が定款の事業目的に定められていない場合にあっては、当該業務のその事業目的への追加に係る株主総会又は社員総会の議事録の写し
七 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務に関する知識及び経験を有する者の確保の状況並びに当該者の配置の状況を記載した書面
八 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項を記載した書面
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講じようとする当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
(信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の内容及び方法を記載した書面の記載事項)
第五十一条の五 第六条第一項の規定は、法第五十条の二第五項第一号の信託財産の種類の記載について準用する。
2 法第五十条の二第五項第七号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の運営の基本方針二 信託行為の内容の明確化及び信託財産の状況に係る情報提供に関する基本方針
(自己信託登録簿の縦覧)
第五十一条の六 法第五十条の二第一項に定める登録を受けた者が現に受けている登録をした財務局長は、当該登録を受けた者に係る自己信託登録簿を当該者の信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う主たる営業所の所在地を管轄する財務局又は福岡財務支局に備え置き、公衆の縦覧に供するものとする。
(法第五十条の二第十項に規定する信託財産に属する財産に関する事項の調査)
第五十一条の七 法第五十条の二第十項に規定する内閣府令で定める調査は、信託法第
三条第三号に掲げる方法によって信託をしたときは、速やかに、次に掲げる事項につき、信託財産に属する財産の種類に応じて適正かつ合理的と認められる方法により行わなければならない。
一 次に掲げる信託財産に属する財産の種類に応じ、それぞれ次に定める事項
イ 有価証券(チ及びヌに掲げる財産を除く。) 銘柄、数量その他の当該有価証券の内容を特定するために必要な事項
ロ 不動産 不動産の所在、地番その他の当該不動産を特定するために必要な事項ハ 不動産の賃借権 賃借権に係る不動産の所在及び地番その他の当該不動産を特定するために必要な事項、賃貸人及び賃借人の氏名又は名称及び住所、賃料、存
続期間その他の当該賃借権の内容を特定するために必要な事項
ニ 地上権 地上権に係る土地の所在及び地番その他の当該土地を特定するために必要な事項、当該土地の所有者及び地上権者の氏名又は名称及び住所、地代、存続期間その他の当該地上権の内容を特定するために必要な事項
ホ 動産(イに掲げる財産を除く。) 動産の種類、名称、型式、製造番号、通常所在する場所その他の当該動産を特定するために必要な事項
ヘ 金銭債権 金銭債権の種類及び額(債権の種類ごとの総額で足りる。)、債権者及び債務者の氏名又は名称及び住所、担保の設定状況その他の当該金銭債権の内容を特定するために必要な事項
ト 知的財産権 知的財産権の種類、出願の番号、登録番号及びその年月日その他の知的財産権を特定するために必要な事項
チ 信託受益権 信託に係る信託財産を特定するために必要な事項及び当該信託の受益権の内容を特定するために必要な事項
リ 暗号資産 種類、数量その他の当該暗号資産の内容を特定するために必要な事項
ヌ 電子記録移転有価証券表示権利等 種類、数量その他の当該電子記録移転有価証券表示権利等の内容を特定するために必要な事項
ル イからヌまでに掲げる財産以外の財産 当該財産の種類、権利者の氏名又は名称及び住所その他の当該財産を特定するために必要な事項
二 信託法第三条第三号に掲げる方法による信託設定時における信託財産に属する財産の価額
2 前項第二号の場合においては、次の各号に掲げる財産の種類に応じ、当該各号に掲げる事項を踏まえて調査しなければならない。
一 市場価格のある有価証券 信託法第三条第三号に掲げる方法によって信託をした日における当該有価証券を取引する市場における最終の価格(当該日に売買取引がない場合又は当該日が当該市場の休業日に当たる場合にあっては、その後最初になされた売買取引の成立価格)
二 不動産 不動産鑑定士による鑑定評価
三 その他の財産 法第五十条の二第一項の登録を受けた者が前項第二号に定める価額の算定に用いた帳簿書類その他の資料及び当該価額の算定方法
3 第一項の調査を行った者は、同項の調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を法第五十条の二第一項の登録を受けた者に提供して報告をしなければなら
ない。この場合において、当該調査を行った者は、当該調査を行うに際して、不正な行為若しくは法令若しくは信託行為の定めに違反する重大な事実があることを発見したときは、その旨を当該書面に記載し、又は当該電磁的記録に記録するものとする。
(兼業業務の健全性)
第五十一条の八 法第五十条の二第十一項に規定する内閣府令で定めるところにより、他に営む業務(以下この条において「兼業業務」という。)を営むことが同条第一項の信託に係る事務を適正かつ確実に行うことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められるものは、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定めるときとする。
一 法第五十条の二第一項の登録を受けた者が連結子会社を有する場合又は同項の登録を受けた者を連結子会社とする者(当該者を連結子会社とする者を除く。以下この条において同じ。)がいる場合にあっては、次のいずれかに該当するとき。
イ 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の損益計算書若しくは連結損益計算書又は同項の登録を受けた者を連結子会社とする者の連結損益計算書(以下この号において「損益計算書等」という。)のいずれかにおいて、連続する二事業年度において経常損失金額が生じているとき(ロに該当する場合を除く。)。
ロ 損益計算書等のいずれかにおいて、連続する三以上の事業年度において経常損失金額が生じているとき。
二 前号に掲げる場合以外の場合にあっては、次のいずれかに該当するとき。
イ 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の損益計算書において、連続する二事業年度において経常損失金額が生じているとき(ロに該当する場合を除く。)。 ロ 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の損益計算書において、連続する三以
上の事業年度において経常損失金額が生じているとき。
2 前項第一号イ又は第二号イに該当する場合であっても、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に該当するときには、兼業業務を営むことが法第五十条の二第一項の信託に係る事務を適正かつ確実に行うことにつき支障を及ぼすおそれがあると認められるものに該当しないものとする。
一 前項第一号イに該当する場合 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の貸借対 照表の純資産額が連続する二事業年度における経常損失金額の合計額を超え、かつ、同項の登録を受けた者又は同項の登録を受けた者を連結子会社とする者の連結貸借 対照表の純資産額が連続する二事業年度における連結損益計算書の経常損失金額の 合計額を超えるとき。
二 前項第二号イに該当する場合 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の貸借対 照表の純資産額が連続する二事業年度における経常損失金額の合計額を超えるとき。
3 前項における純資産額は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める金額とする。
一 法第五十条の二第一項の登録を受けた者が連結子会社を有する場合又は同項の登録を受けた者を連結子会社とする者がいる場合 同項の登録を受けた者の貸借対照表及び連結貸借対照表又は同項の登録を受けた者を連結子会社とする者の連結貸借対照表のそれぞれについて資産の部に計上されるべき金額の合計額から負債の部に計上されるべき金額の合計額(兼業業務に関し法令の規定により負債の部に計上す
ることが義務付けられている引当金又は準備金のうち利益留保性の引当金又は準備金の性質を有するものがある場合には、当該引当金又は準備金の金額を除く。次号において同じ。)を控除した金額
二 前号に掲げる場合以外の場合 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の貸借対照表の資産の部に計上されるべき金額の合計額から負債の部に計上されるべき金額の合計額を控除した金額
4 前項の純資産額の算出については、第八条第二項及び第三項の規定を準用する。
(読替規定)
第五十一条の九 法第五十条の二第一項の登録を受けた者については信託会社(第二十三条第二項及び第三項並びに第二十五条にあっては、管理型信託会社)とみなして、第八条、第十七条から第二十三条まで、第二十五条、第二十九条、第三十七条から第四十一条の八まで、第四十八条(第一項第三号、第七号及び第十号から第十二号まで並びに第二項を除く。)、第五十条(第四項を除く。)及び第五十一条の規定を適用する。この場合において、これらの規定中「信託業務」とあり、及び「信託業」とあるのは、「信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務」とするほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第二十三条第二項 | 本店 | 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う主 たる営業所 |
第二十三条第二項及び 第三項 | 管理型信託会社登録簿 | 自己信託登録簿 |
第二十五条 | 業務方法書 | 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の内容及 び方法を記載した書類 |
第二十九条第一号 | 委託者又は受益者(これらの者から指図の権限の委託 を受けた者を含む。) | 受益者(当該者から指図の権限の委託を受けた者を含む。) |
第二十九条 第三号 | 業務 | 信託法第三条第三号に掲げる方法に よってする信託に係る事務 |
第三十七条第一項第一 号 | 計算期間 | 計算期間(第三十六条各号に掲げる場合を除き、一年を超えないものに 限る。) |
第四十条第一項第三号 | 内部管理に関する業務に従事する者を信託財産の管理又は処分を行う部門から独 立させること。 | 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務の管理に係る体制を整備すること。 |
第四十条第四項 | 本店その他の営業所を | 信託法第三条第三号に掲げる方法に よってする信託に係る事務を行う主たる営業所その他の営業所を |
信託会社、外国信託会社又は金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行令(平成五年政令第三十一号)第二条各号に掲げる金融機関をいう。第六十一条第三項及び第七十二条第二項を除き、以下同 じ。) | 信託会社、外国信託会社、金融機関 (金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行令(平成五年政令第三十一号)第二条各号に掲げる金融機関をいう。第六十一条第三項及び第七十二条第二項を除き、以下同 じ。)又は法第五十条の二第一項の登録を受けた者 | |
当該他の信託会社、外国信託会社又は金融機関 | 当該他の信託会社、外国信託会社、金融機関又は法第五十条の二第一項 の登録を受けた者 | |
第四十一条第三項第一号及び第五 項第二号 | 財務局長 | 受益者又は受益者から指図の権限の委託を受けた者 |
第四十一条第三項第四号 | 金融庁長官(令第二十条第二項の規定により金融庁長官の指定する信託会社及び外国信託会社を除く信託会社及び外国信託会社にあっ ては、財務局長) | 財務局長 |
第四十八条第一項第一号 | 法第五条第二項第一号から第三号まで、第五号(外国の法令の規定に係る部分に限る。)若しくは第六号又は法第十条第一項第二号若 しくは第三号 | 法第五十条の二第六項第一号から第七号 |
第四十八条第一項第二 号 | 取締役、執行役、会計参与又は監査役 | 役員又は業務を執行する社員 |
第四十八条第一項第九号 | 訴訟若しくは調停の当事者となった場合又は当該訴訟若しくは調停が終結した場合 | 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務に関し訴訟若しくは調停の当事者となった場合又は当該訴訟若しくは調停が終結 した場合 |
第四十八条第三項 | 信託会社の役職員(役職員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項及び第六十三条第三項において同じ。)、信託業務の委託先又は自己を所属信託会社とする信託契約代理店若しくはその役 職員 | 法第五十条の二第一項の登録を受けた者の役職員(役職員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項において同じ。) |
に係る業務 | に係る信託法第三条第三号に掲げる 方法によってする信託に係る事務 | |
第五十条第一項 | 法第四十一条第三項又は第 五項 | 法第四十一条第三項 |
電子公告(会社法第二条第三十四号に規定する電子公告をいう。以下同じ。) | 電子公告(公告の方法のうち電磁的方法(会社法第二条第三十四号(定義)に規定する電磁的方法をい う。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって同号に規定するものをとる方法 をいう。以下同じ。) | |
別表第一 | 株主総会の議事録(会社法第三百十九条第一項の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面。 以下同じ。) | 株主総会の議事録(会社法第三百十九条第一項の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面。以下同じ。)又は株主総会に準ずる機関の議事 |
株主総会の議事録その他必 要な手続 | 株主総会(これに準ずる機関を含 む。)の議事録その他必要な手続 | |
取締役、執行役、会計参与 又は監査役 | 役員又は業務を執行する社員 | |
営業所 | 信託法第三条第三号に掲げる方法によってする信託に係る事務を行う営 業所 | |
本店 | 信託法第三条第三号に掲げる方法に よってする信託に係る事務を行う主たる営業所 |
2 法第五十条の二第十二項の規定により読み替えて適用する法第四十一条第一項の規定による届出を行う法第五十条の二第一項の登録を受けた者は、別表第四の二上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
3 法第五十条の二第十二項の規定により読み替えて適用する法第四十一条第二項の規定により届出を行う法第五十条の二第一項の登録を受けた者は、別表第四の三上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
(適用除外)
第五十一条の十 令第十五条の三第九号に規定する内閣府令で定める場合は、賃貸借契約における賃貸人が賃貸借契約に付随して管理する金銭等を信託財産として信託法第三条第三号に掲げる方法によって信託をする場合とする。
(同一の会社集団に属する者の間における信託についての特例)
第五十二条 法第五十一条第一項第四号の規定による内閣府令で定める要件は、次に掲げる要件とする。
一 信託の受益権に対する投資事業に係る組合契約が受託者と同一の会社集団(法第五十一条第一項第一号に規定する会社集団をいう。以下この節において同じ。)に属さない者との間で締結されていないこと。
二 信託の受益権に対する投資事業に係る投資事業有限責任組合契約(投資事業有限 責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第三条第一項に規定する投資 事業有限責任組合契約をいう。第四項第五号及び第七号並びに第六項第二号におい て同じ。)が受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結されていないこと。
三 金融商品取引法第二条第一項第五号又は第十五号に掲げる有価証券(資産の流動化に関する法律第二条第十項に規定する特定約束手形を除く。第四項第六号及び第七号並びに第六項第三号において「有価証券」という。)の発行を目的として設立又は運営される会社が受益者である場合(当該有価証券の発行により受け入れた金銭を信託することにより受益者となる場合に限る。)には、当該有価証券を受託者と同一の会社集団に属しない者が取得していないこと。
四 法第五十一条第一項の信託の受益権、同項第二号に規定する資産対応証券、同項第三号に規定する匿名組合契約に係る権利、信託の受益権に対する投資事業に係る組合契約に係る権利、信託の受益権に対する投資事業に係る投資事業有限責任組合契約に係る権利又は有価証券その他これらに類する権利を担保とする貸付契約が受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結されていないこと。
2 法第五十一条第二項の規定による届出は、次に掲げる事項を記載した書面により行うものとする。
一 受託者の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地及び代表者の氏名(会社法第九百三十三条第一項の規定による登記をした外国会社であって国内に営業所を設けていないものにあっては、これらに加え国内における代表者の氏名及び国内の住所。第二号及び第三号において同じ。)
二 委託者の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地及び代表者の氏名
三 委託者以外の受益者がある場合には、当該受益者の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地及び代表者の氏名
3 法第五十一条第一項の信託の受託者は、前項各号に掲げる事項に変更があった場合 には、遅滞なく、その旨を、居住者である場合には当該受託者の主たる営業所若しく は事務所(当該受託者が外国会社である場合は、国内における営業所)の所在地を管 轄する財務局長に、非居住者である場合には関東財務局長に届け出なければならない。
4 法第五十一条第三項に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。一 委託者、受託者及び受益者が同一の会社集団に属する会社であることを証する書
面
二 特定目的会社(資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社をいう。)が受益者である場合には、その発行する資産対応証券(同条第十一項に規定する資産対応証券をいう。)を受託者と同一の会社集団に属する者のみが取得することを誓約する書面
三 受託者と同一の会社集団に属さない者との間で信託の受益権に対する投資事業に係る匿名組合契約が締結されないことを誓約する書面
四 受託者と同一の会社集団に属さない者との間で信託の受益権に対する投資事業に係る組合契約が締結されないことを誓約する書面
五 受託者と同一の会社集団に属さない者との間で信託の受益権に対する投資事業に係る投資事業有限責任組合契約が締結されないことを誓約する書面
六 有価証券の発行を目的として設立又は運営される会社が受益者である場合(当該有価証券の発行により受け入れた金銭を信託することにより受益者となる場合に限る。)には、当該有価証券を受託者と同一の会社集団に属する者のみが取得することを誓約する書面
七 法第五十一条第一項の信託の受益権、同項第二号に規定する資産対応証券、同項第三号に規定する匿名組合契約に係る権利、第一項第一号に規定する組合契約に係る権利、同項第二号に規定する投資事業有限責任組合契約に係る権利又は同項第三号に規定する有価証券その他これらに類する権利を担保とする貸付契約を受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結されないことを誓約する書面
5 法第五十一条第五項に規定する届出は、次に掲げる事項を記載した書面により行うものとする。
一 法第五十一条第一項の信託の受託者でなくなったときは、その旨及びその理由 二 法第五十一条第一項の信託が法第五十一条第一項各号に掲げる要件のいずれかに
該当しなくなったことを知ったときは、その旨及び該当しなくなった理由
6 法第五十一条第八項第四号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 法第五十一条第一項の信託の受益権に対する投資事業に係る組合契約を受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結すること。
二 法第五十一条第一項の信託の受益権に対する投資事業に係る投資事業有限責任組合契約を受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結すること。
三 受益者が有価証券の発行を目的として設立又は運営される会社であり、かつ、当 該有価証券の発行により受け入れた金銭を信託することにより受益者となった場合 において、当該有価証券を受託者と同一の会社集団に属しない者に取得させること。
四 法第五十一条第一項の信託の受益権、同項第二号に規定する資産対応証券、同項第三号に規定する匿名組合契約に係る権利、第一項第一号に規定する組合契約に係る権利、同項第二号に規定する投資事業有限責任組合契約に係る権利又は同項第三号に規定する有価証券その他これらに類する権利を担保とする貸付契約を受託者と同一の会社集団に属さない者との間で締結すること。
(特定大学技術移転事業に係る信託についての特例)
第五十三条 法第五十二条第一項の登録を受けようとする者は、別紙様式第十六号により作成した同条第二項において準用する法第八条第一項の申請書及び法第五十二条第二項において準用する法第八条第二項の規定による添付書類並びにその写し一通を、その者の主たる営業所若しくは事務所の所在地を管轄する財務局長に提出しなければならない。
2 法第五十二条第二項において準用する法第八条第二項第五号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 純資産額を記載した書面
二 信託業(特定大学技術移転事業(法第五十二条第一項に規定する特定大学技術移転事業をいう。以下同じ。)に該当するものに限る。以下別表第五及び別表第六に おいて同じ。)以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容及び方法を記載 した書面であって第二十八条第二項各号に掲げる事項が明確に記載されているもの 三 役員(いかなる名称を有する者であるかを問わず、申請を行う法人に対し役員と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この号及び次号におい て同じ。)の履歴書(役員が法人であるときは、当該役員の沿革を記載した書面) 及び住民票の抄本(役員が法人であるときは、当該役員の登記事項証明書)又はこ れに代わる書面並びに役員が法第五条第二項第八号イからチまでのいずれにも該当
しない者であることを当該役員が誓約する書面
三の二 役員の旧氏及び名を当該役員の氏名に併せて別紙様式第十六号により作成した法第五十二条第二項において準用する法第八条第一項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該役員の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
四 第五条第二項第五号に掲げる書面
五 大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律
(平成十年法律第五十二号)第四条第一項の規定により同法第二条第一項に規定する特定大学技術移転事業の実施に関する計画について文部科学大臣及び経済産業大臣の承認を受けたことを証する書面
六 信託業務に関する知識及び経験を有する者の確保の状況並びに当該者の配置の状況を記載した書面
七 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項を記載した書面
イ 指定紛争解決機関が存在する場合 法第二十三条の二第一項第一号に定める手続実施基本契約を締結する措置を講じようとする当該手続実施基本契約の相手方である指定紛争解決機関の商号又は名称
ロ 指定紛争解決機関が存在しない場合 法第二十三条の二第一項第二号に定める苦情処理措置及び紛争解決措置の内容
3 第十五条の規定は、法第五十二条第二項において準用する法第九条第二項の特定大学技術移転事業承認事業者登録簿の縦覧について準用する。
4 承認事業者については信託会社(第二十三条第二項及び第三項並びに第二十五条にあっては、管理型信託会社)とみなして、第八条、第十七条から第二十三条まで、第二十五条、第二十八条から第三十条まで、第三十一条から第四十一条の八まで、第四十八条(第一項第三号、第四号、第七号及び第十号から第十二号まで並びに第二項を除く。)、第五十条(第四項を除く。)及び第五十一条の規定を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
第二十三条第 二項 | 本店 | 主たる営業所又は事務所 |
第二十 | 管理型信託会社登録簿 | 特定大学技術移転事業承認事業者 |
三条第 | 登録簿 | |
二項及 | ||
び第三 | ||
項 | ||
第二十 | 信託業務 | 信託業務(特定大学技術移転事業 |
八条第 | に該当するものに限る。以下同 | |
二項第 | じ。) | |
一号 | ||
第四十 | 本店その他の営業所 | 主たる営業所その他の営業所又は |
条第四 | 事務所 | |
項 | ||
信託会社、外国信託会社又は金融 | 承認事業者 | |
機関(金融機関の信託業務の兼営 | ||
等に関する法律施行令(平成五年 | ||
政令第三十一号)第二条各号に掲 | ||
げる金融機関をいう。第六十一条 | ||
第三項及び第七十二条第二項を除 | ||
き、以下同じ。) |
、事務所若しくは代理店(金融機関代理業者等(銀行法第二条第十五項に規定する銀行代理業者、長期信用銀行法第十六条の五第三項に規定する長期信用銀行代理業 者、信用金庫法第八十五条の二第三項に規定する信用金庫代理業 者、協同組合による金融事業に関する法律第六条の三第三項に規定する信用協同組合代理業者、労働金庫法第八十九条の三第三項に規定する労働金庫代理業者、農業協同組合法第九十二条の二第三項に規定する特定信用事業代理業者、水産業協同組合法第百六条第三項に規定する特定信用事業代理業者及び農林中央金庫法第九十五条の二第三項に規定する農林中央金庫代理業者並びに農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律(平成八年法律第百十八号)第四十二条第三項の認可に係る業務の代理を行う農業協同組合、漁業協同組合及び水産加工業協同組合をいう。第七十二条第二項第一号において同じ。)の営業所又は事 務所を含む。)と同一 | と同一 | |
当該他の信託会社、外国信託会社 又は金融機関 | 当該他の承認事業者 | |
第四十八条第一項第一号 | 法第五条第二項第一号から第三号まで、第五号(外国の法令の規定に係る部分に限る。)若しくは第六号又は法第十条第一項第二号若 しくは第三号 | 法第五条第二項第五号(外国の法令の規定に係る部分に限る。)若しくは第六号又は法第五十二条第二項において読み替えて準用する 法第十条第一項第三号 |
第四十八条第一項第 二号 | 取締役、執行役、会計参与又は監査役 | 取締役、執行役、会計参与若しくは監査役又はこれらに準ずる者 |
第四十八条第一項第 六号 | 定款 | 定款又は寄附行為 |
第四十八条第三項 | 信託会社の役職員(役職員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項及び第六十三条第三項において同じ。)、信託業務の委託先又は自己を所属信託会社とする信託契約代理店若 しくはその役職員 | 承認事業者の役職員(役職員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項において同じ。) |
第五十条第一項 | 法第四十一条第三項又は第五項 | 法第四十一条第三項 |
電子公告(会社法第二条第三十四号に規定する電子公告をいう。以下同じ。) | 電子公告(公告の方法のうち電磁的方法(会社法第二条第三十四号 (定義)に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって同号に規定するもの をとる方法をいう。以下同じ。) | |
第五十条第二項第一 号 | 信託業の廃止 | 信託業(特定大学技術移転事業に該当するものに限る。以下この号において同じ。)の廃止 |
別表第一 | 商号の | 商号又は名称の |
新商号 | 新商号又は新名称 | |
旧商号 | 旧商号又は旧名称 | |
定款 | 定款又は寄附行為 | |
株主総会の議事録(会社法第三百十九条第一項の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面。以下同じ。) | 株主総会の議事録(会社法第三百十九条第一項の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面。以下同じ。)又は株主総会に準ずる機関 の議事録 | |
資本金 | 資本金又は出資 | |
株主総会の議事録その他必要な手 続 | 株主総会(これに準ずる機関を含 む。)の議事録その他必要な手続 | |
取締役、執行役、会計参与又は監 査役 | 役員 | |
会社の | 法人の | |
会計参与が | 役員が | |
会計参与の | 役員の | |
信託業務 | 信託業務(特定大学技術移転事業 に該当するものに限る。) | |
営業所の設置 | 営業所又は事務所の設置 | |
営業所の名称 | 営業所又は事務所の名称 |
営業所の組織 | 営業所又は事務所の組織 | |
本店その他の営業所 | 主たる営業所その他の営業所又は 事務所 | |
営業所の廃止 | 営業所又は事務所の廃止 | |
当該営業所 | 当該営業所又は事務所 |
5 法第五十二条第三項の規定により読み替えて適用する法第四十一条第一項の規定による届出を行う承認事業者は、別表第五上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
6 法第五十二条第三項の規定により読み替えて適用する法第四十一条第二項の規定により届出を行う承認事業者は、別表第六上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
第三章 外国信託業者
(免許の申請)
第五十四条 法第五十三条第一項の免許を受けようとする者は、別紙様式第十七号により作成した法第五十三条第二項の申請書及び同条第三項の規定による添付書類並びにその写し一通を、金融庁長官を経由して、内閣総理大臣に提出しなければならない。
2 法第五十三条第三項第五号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 支店の設置を決議した役員会の議事録二 主たる支店の登記事項証明書
三 純資産額及びその算出根拠を記載した書面
四 いずれかの支店において信託業務以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容及び方法を記載した書面であって第六十六条第二項において準用する第二十八条第二項各号に掲げる事項が明確に記載されているもの
五 役員(法第五十三条第六項第八号に規定する役員をいう。以下この項、第五十八条第一項第三号の二、第六十三条第一項第二号及び別表第七において同じ。)及び国内における代表者(法第五十三条第二項に規定する国内における代表者をいう。以下同じ。)の履歴書
六 役員(支店に駐在する役員に限る。次号及び第五十八条第一項第三号の二において同じ。)及び国内における代表者の住民票の抄本又はこれに代わる書面並びに役員及び国内における代表者が法第五条第二項第八号イからチまでのいずれにも該当しない者であることを当該役員及び国内における代表者が誓約する書面
六の二 役員及び国内における代表者の旧氏及び名を当該役員及び国内における代表者の氏名に併せて別紙様式第十七号により作成した法第五十三条第二項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該役員及び国内における代表者の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証
する書面
七 主要株主(当該外国信託業者の議決権の百分の十以上の議決権を保有している株主又は出資者をいう。第六十三条第一項第五号及び別表第八において同じ。)の氏名又は名称及びその保有する議決権の数を記載した書面
八 法第五十三条第六項第九号に規定する確認が行われていることを証する書面九 次に掲げる事項に関する社内規則
イ 信託財産に関する経理
ロ 帳簿書類の作成及び保存並びに閲覧
ハ 第四十条第二項に規定する内部管理に関する業務の運営(当該業務に関する社内における責任体制を明確化する規定を含むものに限る。)
十 その他法第五十三条第五項の規定による審査をするため参考となるべき事項を記載した書面
3 第六条第一項の規定は、法第五十三条第四項において法第四条第三項第一号の規定を準用する場合及び法第五十四条第五項において法第八条第三項第一号を準用する場合について、それぞれ準用する。
4 第六条第二項の規定は、法第五十三条第四項において法第四条第三項第七号を準用する場合及び法第五十四条第五項において法第八条第三項第六号を準用する場合について、それぞれ準用する。
(法第五十三条第一項の免許の審査)
第五十五条 第七条の規定は、内閣総理大臣が法第五十三条第一項の免許の申請に係る同条第五項に規定する審査をする場合について準用する。この場合において、第七条第二号中「令第三条」とあるのは、「令第十六条」と読み替えるものとする。
(資本金の額及び純資産額の計算)
第五十六条 法第五十三条第二項第二号の資本金の額は、発行済株式の発行価額(その発行価額のうち資本金として計上しないこととした額を除く。)の総額並びに株式を発行しないで準備金を減少して資本金として計上した額(これらの額に準ずる額を含む。)を合計して計算しなければならない。
2 法第五十三条第二項第二号の資本金の額を本邦通貨に換算する場合には、申請時における外国為替相場(外国為替及び外国貿易法第七条第一項に規定する基準外国為替相場又は裁定外国為替相場をいう。)によるものとする。
3 第八条の規定は、法第五十三条第八項の純資産額の計算について準用する。
(登録等の申請)
第五十七条 法第五十四条第一項の登録を受けようとする者は、別紙様式第十八号により作成した同条第三項の申請書及び同条第四項の規定による添付書類並びにその写し一通をその者の主たる支店の所在地を管轄する財務局長に提出しなければならない。
2 前項の規定は、法第五十四条第二項において準用する法第七条第三項の登録の更新を受けようとする者について準用する。
(登録申請書の添付書類等)
第五十八条 法第五十四条第四項第四号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 第五十四条第二項第一号、第二号、第五号、第六号及び第七号から第九号までに掲げる書面
二 純資産額及びその算出根拠を記載した書面
三 いずれかの支店において信託業務以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容及び方法を記載した書面
三の二 役員及び国内における代表者の旧氏及び名を当該役員及び国内における代表者の氏名に併せて別紙様式第十八号により作成した法第五十四条第三項の申請書に記載した場合において、第五十四条第二項第六号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該役員及び国内における代表者の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
四 その他申請者が法第五十四条第六項各号に該当しないことを確認するため参考となるべき事項を記載した書面
2 第五十六条の規定は、法第五十四条第七項及び第八項の資本金の額及び純資産額の 計算について準用する。この場合において、第五十六条第一項及び第二項中「第五十 三条第二項第二号」とあるのは「第五十四条第三項第二号」と読み替えるものとする。
(管理型外国信託会社登録簿の縦覧)
第五十九条 第十五条の規定は、管理型外国信託会社登録簿について準用する。
(損失準備金)
第六十条 法第五十五条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)に規定する内閣府令で定める率は、十分の一とする。
(資産の国内保有)
第六十一条 法第五十五条第四項に規定する営業保証金の額として内閣府令で定めるものの額は、法第十一条第一項、第四項又は第八項の規定により供託した営業保証金の額とする。
2 法第五十五条第四項に規定する内閣府令で定める負債の額は、外国信託会社のすべての支店の計算に属する負債のうち本店その他の非居住者に対する債務以外の負債の額とする。
3 法第五十五条第四項の規定により外国信託会社が国内において保有すべき資産は、次に掲げる資産でなければならない。
一 現金及び金融機関(銀行、株式会社商工組合中央金庫及び協同組織金融機関をいう。第七十二条第二項において同じ。)に対する預貯金
二 次に掲げる有価証券イ 国債証券
ロ 地方債証券
ハ 特別の法律により法人の発行する債券
ニ 金融商品取引法第二条第一項第九号に掲げる有価証券(国内の金融商品取引所に上場され、又は同法第六十七条の十一第一項に規定する店頭売買有価証券登録原簿に登録されているものに限る。)
ホ ニに掲げる有価証券を発行する国内の会社の社債券及び約束手形(金融商品取引法第二条第一項第十五号に掲げるものをいう。)
ヘ 金融商品取引法第二条第一項第六号、第十号、第十一号又は第十二号に掲げる有価証券
ト 協同組織金融機関の優先出資に関する法律に規定する優先出資証券
チ 金融商品取引法第二条第一項第十七号に掲げる有価証券のうち同項第一号又は第二号に掲げるものの性質を有する有価証券
三 国内にある者に対する貸付金、立替金その他の債権で国内において確実な担保を受け入れているもの
四 有形固定資産
五 国内にある者に対する差入保証金
(届出の手続等)
第六十二条 法第五十六条第一項又は第二項の規定により届出を行う外国信託会社は、 別表第七上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表 下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、同欄に定める添付書類及びその写しは、当 該届出書の提出後遅滞なく提出すれば足りる。
2 金融庁長官等は、管理型外国信託会社からその管轄する区域を超えて主たる支店の位置の変更があったことの届出書を受理した場合においては、当該届出書及び管理型外国信託会社登録簿のうち当該管理型外国信託会社に係る部分その他の書類並びにその写し一通を、当該変更後の主たる支店の所在地を管轄する財務局長に送付するものとする。
3 前項の規定による書類の送付を受けた財務局長は、当該管理型外国信託会社を管理型外国信託会社登録簿に登録するものとする。
(届出事項)
第六十三条 法第五十七条第一項第三号に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 法第五十三条第六項第一号から第三号まで、第五号(外国の法令の規定に係る部分に限る。)若しくは第六号又は法第五十四条第六項第二号若しくは第三号の規定に該当することとなった場合
二 役員又は国内における代表者が法第五条第二項第八号イからチまでのいずれかに該当することとなった事実を知った場合
三 純資産額が資本金の額に満たなくなった場合
四 定款(これに準ずるものを含む。)を変更した場合五 主要株主に異動があった場合
六 不祥事件が発生したことを知った場合
七 訴訟若しくは調停の当事者となった場合又は当該訴訟若しくは調停が終結した場合
八 信託契約代理店との間で信託契約代理業に係る委託契約を締結した場合又は当該委託契約が終了した場合
九 自己を所属信託会社とする信託契約代理店が訴訟若しくは調停の当事者となったことを知った場合又は当該訴訟若しくは調停が終結したことを知った場合(自己を受託者とする信託契約に係る信託契約代理業に関するものに限る。)
十 法第三十四条第一項の規定により作成した書類(同条第二項の規定により作成された電磁的記録を含む。)について縦覧を開始した場合
2 法第五十七条第一項の規定による届出を行う外国信託会社は、別表第八上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
3 第一項第六号の不祥事件とは、外国信託会社の支店に駐在する役職員又は自己を所属信託会社とする信託契約代理店若しくはその役職員が当該外国信託会社の支店の業務を遂行するに際して次の各号のいずれかに該当する行為を行ったことをいう。
一 詐欺、横領、背任その他の犯罪行為
二 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律に違反する行為三 法又はこれに基づく命令に違反する行為
四 信託財産たる現金、手形、小切手又は有価証券その他有価物の紛失のうち、外国信託会社の業務又は信託契約代理店の信託契約代理業の業務の特性、規模その他の事情を勘案し、これらの業務の管理上重大な紛失と認められるもの
五 管理の失当により信託財産に百万円以上の損失を与えた場合
六 海外で発生した前各号に掲げる行為又はこれに準ずるもので、発生地の監督当局に報告したもの
七 その他外国信託会社の支店の業務の健全かつ適切な運営に支障を来す行為又はそのおそれのある行為であって前各号に掲げる行為に準ずるもの
(廃業等の届出)
第六十四条 法第五十七条第二項の規定により届出を行う者は、別表第九上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を金融庁長官等に提出しなければならない。
(廃業等の公告等)
第六十五条 第五十条第一項の規定は、法第五十七条第三項又は第五項の規定による公告について準用する。
2 法第五十七条第三項の規定による公告は、次に掲げる事項についてしなければならない。
一 信託業の廃止、合併、合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散、信託業の全部若しくは一部の承継又は信託業の全部若しくは一部の譲渡をしようとする年月日
二 支店において引受けを行った信託関係の処理の方法
3 第五十条第三項の規定は、法第五十七条第四項に規定する届出書について準用する。
4 法第五十七条第五項の規定による公告は、次に掲げる事項についてしなければならない。
一 法第五十二条第一項又は第五十四条第一項の登録を受けた旨二 商号及び所在地
三 登録番号及び登録年月日
(外国信託会社に関する適用関係)
第六十六条 外国信託会社については信託会社とみなし、外国信託会社の国内における代表者及び支店に駐在する役員(会計参与若しくは監査役又はこれに準ずる者を除 く。)については信託会社の取締役とみなして、第十七条から第二十二条まで、第二十六条、第二十九条から第四十一条の八まで及び第五十一条の規定を適用する。この場合において、第四十条第四項中「本店その他の営業所」とあるのは、「主たる支店その他の支店」とする。
2 第二十八条及び第四十七条の規定は、法第六十三条第二項において法第二十一条及び法第三十九条の規定を準用する場合について準用する。
(外国信託業者の駐在員事務所の設置の届出等)
第六十七条 法第六十四条第一項に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 外国信託業者に関する次に掲げる事項イ 名称
ロ 主たる営業所の所在地ハ 業務の内容
ニ 資本金の額又は出資の総額
ホ 代表権を有する役員の役職名及び氏名
二 国内に設置しようとする駐在員事務所その他の施設に関する次に掲げる事項イ 名称
ロ 国内における代表者の氏名及び国内の住所ハ 設置の理由
第四章 指図権者
(指図権者の行為準則)
第六十八条 法第六十六条第三号に規定する内閣府令で定める取引は、次に掲げる取引とする。
一 取引の相手方と新たな取引を行うことにより自己又は信託財産に係る受益者以外の者の営む業務による利益を得ることを専ら目的としているとは認められない取引
二 第三者が知り得る情報を利用して行う取引
三 当該信託財産に係る受益者に対し、当該取引に関する重要な事実を開示し、書面による同意を得て行う取引
四 その他信託財産に損害を与えるおそれがないと認められる取引
2 法第六十六条第四号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。一 指図を行った後で、一部の受益者に対し不当に利益を与え又は不利益を及ぼす方
法で当該指図に係る信託財産を特定すること。
二 他人から不当な制限又は拘束を受けて信託財産に関して指図を行うこと、又は行わないこと。
三 特定の資産について作為的に値付けを行うことを目的として信託財産に関して指図を行うこと。
四 その他法令に違反する行為を行うこと。
3 指図権者(法第六十五条に規定する指図権者をいう。以下この条において同じ。)は、第一項第三号の規定による受益者の書面による同意に代えて、第六項で定めるところにより、当該受益者の承諾を得て、当該受益者の同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(第六項及び第七項において「電磁的方法」という。)により得ることができる。この場合において、当該指図権者は、当該受益者の書面による同意を得たものとみなす。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ 指図権者の使用に係る電子計算機と受益者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 指図権者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された当該受益者の同意に関する事項を電気通信回線を通じて受益者の閲覧に供し、当該指図権者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該受益者の同意に関する事項を記録する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに受益者の同意に関する事項を記録したものを得る方法
4 前項各号に掲げる方法は、受益者がファイルへの記録を出力することにより書面を作成することができるものでなければならない。
5 第三項の「電子情報処理組織」とは、指図権者の使用に係る電子計算機と、受益者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
6 指図権者は、第三項の規定により受益者の同意を得ようとするときは、あらかじめ、当該受益者に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又 は電磁的方法による承諾を得なければならない。
一 第三項各号に掲げる方法のうち指図権者が使用するもの二 ファイルへの記録の方式
7 前項の規定による承諾を得た指図権者は、当該受益者から書面又は電磁的方法により電磁的方法による同意を行わない旨の申出があったときは、当該受益者の同意を電磁的方法によって得てはならない。ただし、当該受益者が再び同項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
第五章 信託契約代理店
第一節 総則
(信託契約代理店の登録の申請)
第六十九条 法第六十七条第一項の登録を受けようとする者は、別紙様式第十九号により作成した法第六十八条第一項の申請書及び同条第二項の規定による添付書類並びにその写し一通を添付して、その者の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する財務局長に提出しなければならない。
(登録申請書のその他の記載事項)
第七十条 法第六十八条第一項第六号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 個人である場合において、他の法人の常務に従事するときにあっては、当該他の法人の商号又は名称及び業務の種類
二 法人(金融機関、保険業法第二条第二項に規定する保険会社及び金融商品取引業者(金融商品取引法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業のうち有価証券関連業に該当するものを行う者に限る。)を除く。)である場合において、その役員が、他の法人の常務に従事し、又は事業を営むときにあっては、当該役員の氏名又は名称並びに当該他の法人又は事業所の商号若しくは名称及び事業の種類
(登録申請書のその他の添付書類)
第七十一条 法第六十八条第二項第四号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 個人である場合は、履歴書及び住民票の抄本又はこれに代わる書面
一の二 個人の旧氏及び名を当該個人の氏名に併せて別紙様式第十九号により作成した法第六十八条第一項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該個人の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
二 法人である場合は、役員の履歴書(金融庁長官又はその権限の委任を受けた財務局長若しくは財務支局長に既に同一内容の履歴書を提出しているときを除くものとし、役員が法人であるときは、当該役員の沿革を記載した書面)及び役員(国内における営業所又は事務所に駐在する役員に限る。次号において同じ。)の住民票の抄本(役員が法人であるときは、当該役員の登記事項証明書)又はこれに代わる書面並びに役員が法第七十条第二号ロ(1)又は(2)のいずれにも該当しない者であることを当該役員が誓約する書面
二の二 役員の旧氏及び名を当該役員の氏名に併せて別紙様式第十九号により作成した法第六十八条第一項の申請書に記載した場合において、前号の住民票の抄本又はこれに代わる書面が当該役員の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
三 所属信託会社(兼営法第二条第二項の規定により適用する法第六十七条第二項に規定する所属信託兼営金融機関及び保険業法第九十九条第九項(同法第百九十九条
(同法第二百四十条第一項の規定により適用する場合を含む。)において準用する
場合を含む。)の規定により適用する信託業法第六十七条第二項に規定する所属生命保険会社又は所属外国生命保険会社等を含む。以下同じ。)との間の信託契約代理業に係る業務の委託契約書の写し
四 信託契約代理業以外の業務を営む場合にあっては、当該業務の内容を記載した書面
五 申請者が信託契約代理業務に関する知識を有する者であることを証する書面
(業務方法書の記載事項)
第七十二条 法第六十八条第三項に規定する事項は、次に掲げる事項とする。一 取り扱う信託契約の種類
二 取り扱う信託契約の種類ごとに信託契約の締結の代理又は媒介のいずれを行うかの別(代理及び媒介のいずれも行う場合はその旨)
三 信託契約代理業務の実施体制
2 前項第三号に規定する信託契約代理業務の実施体制には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる体制を含むものとする。
一 営業所又は事務所を他の信託契約代理店、信託会社、外国信託会社又は金融機関の本店その他の営業所、事務所若しくは金融機関代理業者等の営業所又は事務所と同一の建物に設置して信託契約代理業務を営む場合 顧客が当該信託契約代理業務に係る信託契約代理店を当該他の信託契約代理店、信託会社、外国信託会社又は金融機関であると誤認することを防止するための体制
二 電気通信回線に接続している電子計算機を利用して信託契約代理業務を営む場合顧客が当該信託契約代理業務に係る信託契約代理店を他の者であると誤認することを防止するための体制
三 信託会社等(信託会社、外国信託会社、兼営法第一条第一項の認可を受けて信託業務を営む金融機関及び保険金信託業務を行う生命保険会社又は外国生命保険会社等をいう。以下この号及び別表第十において同じ。)が信託契約代理業務を営む場合 顧客が当該信託契約代理業務に係る信託契約を当該信託会社等が引受けを行う信託契約であると誤認することを防止するための体制
(心身の故障により信託契約代理業を適正に行うことができない者)
第七十二条の二 法第七十条第一号イに規定する内閣府令で定める者は、精神の機能の障害により信託契約代理業を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
2 法第七十条第二号ロ(1)に規定する内閣府令で定める者は、精神の機能の障害により信託契約代理業に係る職務を適正に執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
(信託契約代理店登録簿の縦覧)
第七十三条 信託契約代理店が現に受けている登録をした財務局長は、その登録をした信託契約代理店に係る信託契約代理店登録簿を当該信託契約代理店の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する財務局又は福岡財務支局に備え置き、公衆の縦覧に供す
るものとする。
(届出の手続等)
第七十四条 法第七十一条第一項又は第三項の規定により届出を行う信託契約代理店は、別表第十上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表 下欄に定める添付書類並びにその写し一通を、その主たる営業所又は事務所の所在地 を管轄する財務局長に提出するものとする。ただし、やむを得ない事由があるときは、同欄に定める添付書類及びその写しは、当該届出書の提出後遅滞なく提出すれば足り る。
2 財務局長は、信託契約代理店からその管轄する区域を超えて主たる営業所又は事務所の位置の変更があったことの届出書を受理した場合においては、当該届出書及び信託契約代理店登録簿のうち当該信託契約代理店に係る部分その他の書類並びにその写し一通を、当該変更後の主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する財務局長に送付するものとする。
3 前項の規定による書類の送付を受けた財務局長は、当該信託契約代理店を信託契約代理店登録簿に登録するものとする。
(標識の様式)
第七十五条 法第七十二条第一項に規定する内閣府令で定める様式は、別紙様式第二十号に定めるものとする。
第二節 業務
(明示事項)
第七十六条 法第七十四条第三号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 所属信託会社が二以上ある場合において、顧客が締結しようとする信託契約につき顧客が支払うべき信託報酬と、当該契約と同種の信託契約につき他の所属信託会社に支払うべき信託報酬が異なるときは、その旨
二 信託契約の締結の代理又は媒介を行う場合において、顧客から当該信託契約に係る財産の預託を受けるときは、当該預託を受けることについての所属信託会社からの権限の付与の有無
(信託契約代理業に係る行為準則)
第七十七条 法第七十六条において準用する法第二十四条第一項第五号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 顧客に対し、信託契約に関する事項であってその判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、誤解させるおそれのあることを告げ、又は表示する行為
二 信託契約代理業務を営むことにより取得した顧客情報(顧客の財産に関する情報その他の特別な情報をいい、信託契約代理店が信託契約代理業務を行うために所属信託会社に対し提供する必要があると認められる情報及び信託契約代理店が行った
信託契約の締結の代理又は媒介につき顧客に加えた損害を所属信託会社が賠償するために必要であると認められる情報を除く。)が所属信託会社に提供される可能性がある場合において、その旨の説明を書面の交付により行わずに、信託契約の締結の代理又は媒介をする行為
三 当該所属信託会社との間で信託契約を締結することを条件として、所属信託会社、その利害関係人(法第二十九条第二項第一号に規定する利害関係人をいう。)又は 法人である信託契約代理店の利害関係人(令第十四条第一項各号に掲げる者をいう。この場合において、「信託会社」とあるのは「信託契約代理店」と読み替えるもの とする。次号において同じ。)が、信用を供与し、又は信用の供与を約しているこ とを知りながら、当該信託契約の締結の代理又は媒介をする行為(顧客の保護に欠 けるおそれのないものを除く。)
四 金融機関である信託契約代理店が、自己又はその利害関係人の行う信用供与の条件として信託契約の締結の代理又は媒介をする行為(顧客の保護に欠けるおそれのないものを除く。)その他の自己の取引上の優越的な地位を不当に利用して信託契約の締結の代理又は媒介をする行為
五 専ら自己又は顧客以外の者の利益を図る目的をもって、顧客に損害を与えるおそれのある信託契約の締結の代理又は媒介をする行為
六 その取り扱う個人である顧客に関する情報の安全管理、従業者の監督及び当該情報の取扱いを委託する場合にはその委託先の監督について、当該情報の漏えい、滅失又は毀損の防止を図るために必要かつ適切な措置を怠ること。
七 その取り扱う個人である顧客に関する情報(個人情報の保護に関する法律第十六条第三項に規定する個人データに該当するものに限る。)の漏えい、滅失若しくは毀損が発生し、又は発生したおそれがある事態が生じたときに、当該事態が生じた旨をその主たる営業所又は事務所の所在地を管轄する財務局長に速やかに報告することその他の適切な措置を怠ること。
八 その取り扱う個人である顧客に関する人種、信条、門地、本籍地、保健医療又は犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報(その業務上知り得た公表されていない情報をいう。)を、適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を怠ること。
九 その他法令に違反する行為
2 法第二十六条第二項、令第十三条第一項及び第二項の規定並びに第三十四条及び第三十五条の規定は、前項第二号の規定による同号に規定する書面の交付について準用する。
(信託契約の内容の説明を要しない場合)
第七十八条 法第七十六条において準用する法第二十五条ただし書に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 顧客が適格機関投資家等である場合(当該適格機関投資家等から法第七十六条において準用する法第二十五条の規定による説明を求められた場合を除く。)
二 顧客との間で同一の内容の金銭の信託契約の締結の代理又は媒介をしたことがある場合(当該顧客から法第七十六条において準用する法第二十五条の規定による説
明を要しない旨の意思の表明があった場合に限る。)
三 信託契約の締結の媒介をする場合において、所属信託会社が法第二十五条の規定により顧客に対し当該信託契約の内容について説明を行うこととなっている場合
四 兼営法第六条の規定に基づき損失の補てん又は利益の補足を約する特約が付される金銭信託に係る信託契約の締結の代理又は媒介を行う場合(顧客から法第七十六条において準用する法第二十五条の規定による説明を求められた場合を除く。)
第三節 経理
(信託契約代理業務に関する報告書)
第七十九条 法第七十七条第一項の規定により信託契約代理店が提出する報告書は、当該信託契約代理店が法人である場合にあっては別紙様式第二十一号、個人である場合にあっては別紙様式第二十二号により作成しなければならない。
2 財務局長は、法第七十七条第一項の規定により信託契約代理店から提出を受けた報告書を当該信託契約代理店の主たる営業所又は事務所を管轄する財務局又は福岡財務支局に備え置き、公衆の縦覧に供するものとする。
(所属信託会社の説明書類の縦覧)
第七十九条の二 法第七十八条第二項に規定する内閣府令で定める措置は、電磁的記録に記録された事項又は当該電磁的記録に記録された事項を掲載したウェブサイトのアドレス(二次元コードその他のこれに代わるものを含む。)を紙面又は映像面に表示する方法とする。
第四節 監督
(廃業等の届出)
第八十条 法第七十九条の規定により届出を行う者は、別表第十一上欄に掲げる区分により、同表中欄に定める事項を記載した届出書及び同表下欄に定める添付書類並びにその写し一通を、その者の主たる営業所又は事務所を管轄する財務局長に提出しなければならない。
第五章の二 指定紛争解決機関第一節 通則
(心身の故障のため紛争解決等業務に係る職務を適正に執行することができない者)第八十条の二 法第八十五条の二第一項第四号イに規定する内閣府令で定める者は、精神の機能の障害のため紛争解決等業務に係る職務を適正に執行するに当たって必要な
認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
(割合の算定)
第八十条の二の二 法第八十五条の二第一項第八号の割合の算定は、同項の申請をしよ
うとする者に対して業務規程(同項第七号に規定する業務規程をいう。以下この条、次条第一項及び第八十条の十四第二項において同じ。)の内容についての異議の有無並びに異議がある場合にはその内容及び理由を記載した書面(次条において「意見 書」という。)を提出して手続実施基本契約の解除に関する事項その他の手続実施基本契約の内容(法第八十五条の七第二項各号に掲げる事項を除く。)その他の業務規程の内容(法第八十五条の七第三項の規定によりその内容とするものでなければならないこととされる事項並びに同条第四項各号及び第五項第一号に掲げる基準に適合するために必要な事項を除く。)について異議(合理的な理由が付されたものに限
る。)を述べた信託会社等(法第二条第十五項に規定する信託会社等をいう。以下この章において同じ。)の数を当該申請をしようとする者が次条第一項第二号に規定する業務規程等を交付し、又は送付した日(二以上の日にわたって交付し、又は送付した場合には、最も遅い日。第八十条の四において同じ。)に金融庁長官により公表されている信託会社等(次条及び第八十条の五第二項において「全ての信託会社等」という。)の数で除して行うものとする。
(信託会社等に対する意見聴取等)
第八十条の三 法第八十五条の二第一項の申請をしようとする者は、同条第二項の規定により、信託会社等に対し、業務規程の内容を説明し、これについて異議がないかどうかの意見(異議がある場合には、その理由を含む。)を聴取する場合には、次に定めるところにより、説明会を開催してしなければならない。
一 説明会を開催する日時及び場所は、全ての信託会社等の参集の便を考慮して定めること。
二 当該申請をしようとする者は、全ての信託会社等に対し、説明会の開催日(二以上の説明会を開催する場合には、その最初の説明会の開催日)の二週間前までに、次に掲げる事項を記載した書面及び業務規程(第四項、次条及び第八十条の五第二項において「業務規程等」という。)を交付し、又は送付すること。
イ 当該申請をしようとする者の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地及び電話番号その他の連絡先
ロ 説明会の開催年月日時及び場所
ハ 信託会社等は当該申請をしようとする者に対し説明会の開催日(二以上の説明会を開催する場合には、その最後の説明会の開催日)から一定の期間内に意見書を提出しなければならない旨
三 前号ハの一定の期間が、二週間を下らないものであること。
2 法第八十五条の二第二項に規定する結果を記載した書類には、次に掲げる事項の全てを記載しなければならない。
一 全ての説明会の開催年月日時及び場所
二 全ての信託会社等の説明会への出席の有無三 全ての信託会社等の意見書の提出の有無
四 提出を受けた意見書における異議の記載の有無
五 提出を受けた意見書に法第八十五条の二第一項第八号に規定する異議に該当しない異議の記載がある場合には、その旨及び同号に規定する異議に該当しないと判断
した理由
3 前項の書類には、信託会社等から提出を受けた全ての意見書を添付するものとする。
4 業務規程等の交付若しくは送付又は意見書の提出については、当該業務規程等又は意見書が電磁的記録をもって作成されているときには、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるものにより行うことができる。
一 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ 送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法
二 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに記載事項を記録したものを交付する方法
5 前項の「電子情報処理組織」とは、送信者の使用に係る電子計算機と、受信者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
(指定申請書の提出)
第八十条の四 法第八十五条の三第一項の指定申請書は、業務規程等を交付し、又は送付した日から起算して三月以内に提出しなければならない。
(指定申請書の添付書類)
第八十条の五 法第八十五条の三第二項第五号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 法第八十五条の二第一項の申請の日の属する事業年度の直前の事業年度の貸借対照表、収支計算書若しくは損益計算書及び当該事業年度末の財産目録又はこれらに準ずるもの(同項の規定による指定を受けようとする者(第三項において「申請 者」という。)が当該申請の日の属する事業年度に設立された法人(同条第一項第一号に規定する法人をいう。第八十条の十一第三項第三号において同じ。)である場合には、その設立時における財産目録又はこれに準ずるもの)
二 法第八十五条の二第一項の規定による指定後における収支の見込みを記載した書類
2 法第八十五条の三第二項第六号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 第八十条の三第一項第二号の規定により全ての信託会社等に対して交付し、又は送付した業務規程等
二 全ての信託会社等に対して業務規程等を交付し、又は送付した年月日及び方法を証する書類
三 信託会社等に対して業務規程等を送付した場合には、当該信託会社等に対する業務規程等の到達の有無及び到達に係る事実として、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項を証する書類
イ 到達した場合 到達した年月日
ロ 到達しなかった場合 通常の送付方法によって到達しなかった原因
3 法第八十五条の三第二項第七号に規定する内閣府令で定める書類は、次に掲げる書類とする。
一 申請者の総株主等の議決権(総株主、総社員、総会員、総組合員又は総出資者の議決権をいう。次号及び第八十条の十四第二項において同じ。)の百分の五以上の議決権を保有している者の氏名又は商号若しくは名称、住所又は主たる営業所若しくは事務所の所在地及びその保有する議決権の数を記載した書面
二 申請者の親法人(申請者の総株主等の議決権の過半数を保有している法人その他の団体をいう。)及び子法人(申請者が総株主等の議決権の過半数を保有している法人その他の団体をいう。)の商号又は名称、主たる営業所又は事務所の所在地及び事業の内容を記載した書面
三 役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者を含む。以下この項、第八十条の八及び第八十条の九において同じ。)の住民票の抄本(役員が法人であるときは、当該役員の登記事項証明書)又はこれに代わる書面
三の二 役員の旧氏及び名を当該役員の氏名に併せて法第八十五条の三第一項の指定申請書に記載した場合において、前号に掲げる書面が当該役員の旧氏及び名を証するものでないときは、当該旧氏及び名を証する書面
四 役員が法第八十五条の二第一項第四号ロに該当しない旨の官公署の証明書(役員が日本の国籍を有しない場合には、同号ロに該当しない者であることを当該役員が誓約する書面)
五 役員の履歴書(役員が法人である場合には、当該役員の沿革を記載した書面) 六 紛争解決委員(法第八十五条の四第一項に規定する紛争解決委員をいう。第八十
条の十二第二項第三号において同じ。)の候補者並びに紛争解決等業務に関する知識及び経験を有する役員及び職員(以下この号及び次号並びに第八十条の十四において「役員等」という。)の確保の状況並びに当該役員等の配置の状況を記載した書面
七 役員等が、暴力団員等(法第八十五条の九に規定する暴力団員等をいう。第八十条の十四第一項第二号において同じ。)でないことを当該役員等が誓約する書面
八 その他参考となるべき事項を記載した書類第二節 業務
(業務規程で定めるべき事項)
第八十条の六 法第八十五条の七第一項第八号に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げる事項とする。
一 紛争解決等業務を行う時間及び休日に関する事項
二 営業所又は事務所の名称及び所在地並びにその営業所又は事務所が紛争解決等業
務を行う区域に関する事項
三 紛争解決等業務を行う職員の監督体制に関する事項
四 苦情処理手続又は紛争解決手続の業務を委託する場合には、その委託に関する事項
五 その他紛争解決等業務に関し必要な事項
(手続実施基本契約の内容)
第八十条の七 法第八十五条の七第二項第十一号に規定する内閣府令で定める事項は、指定紛争解決機関は、当事者である加入信託会社等(法第八十五条の五第二項に規定する加入信託会社等をいう。以下同じ。)の顧客の申出があるときは、紛争解決手続における和解で定められた義務の履行状況を調査し、当該加入信託会社等に対して、その義務の履行を勧告することができることとする。
(実質的支配者等)
第八十条の八 法第八十五条の七第四項第三号に規定する指定紛争解決機関の株式の所有、指定紛争解決機関に対する融資その他の事由を通じて指定紛争解決機関の事業を実質的に支配し、又はその事業に重要な影響を与える関係にあるものとして内閣府令で定める者は、次に掲げる者であって、事業上の関係に照らして指定紛争解決機関の事業の方針の決定を支配すること及びその事業に重要な影響を与えることができないことが明らかでないと認められる者とする。
一 特定の者が自己の計算において所有している議決権と当該特定の者と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより当該特定の者の意思と同 一の内容の議決権を行使すると認められる者及び当該特定の者の意思と同一の内容 の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、指 定紛争解決機関の議決権の三分の一以上を占めている場合(当該特定の者が自己の 計算において議決権を所有していない場合を含む。)における当該特定の者
二 指定紛争解決機関の役員又は役員であった者三 指定紛争解決機関の役員の三親等以内の親族
四 前二号に掲げる者を代表者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものの代表者又は管理人を含む。次条第四号において同じ。)とする者
五 指定紛争解決機関の役員の三分の一以上が役員若しくは使用人である者又は役員若しくは使用人であった者
六 指定紛争解決機関との間で指定紛争解決機関の事業の方針の決定を支配する契約を締結している者
七 指定紛争解決機関の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。以下この号及び次条第七号において同じ。)の総額の三分の一以上について特定の者が融資(債務の保証及び担保の提供を含む。以下この号及び同条第七号において同じ。)を行っている場合(当該特定の者と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係のある者が行う融資の額を合わせて資金調達額の総額の三分の一以上となる場合を含む。)における当該特定の者
八 前各号に掲げる者のほか、指定紛争解決機関の事業の方針の決定を支配している
ことが推測される事実が存在する者
九 特定の者が前各号に掲げる者に対して、前各号(第二号から第四号までを除く。以下この号において同じ。)に規定する前各号に掲げる者の指定紛争解決機関に対する関係と同様の関係を有する場合における当該特定の者
十 第一号から第八号までに掲げる者が特定の者に対して、次条第一号又は第五号から第八号までに規定する指定紛争解決機関の同条第一号又は第五号から第八号までに掲げる者に対する関係と同様の関係を有する場合における当該特定の者
(子会社等)
第八十条の九 法第八十五条の七第四項第三号に規定する指定紛争解決機関が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配する関係にあるものとして内閣府令で定める者は、次の各号に掲げる者であって、事業上の関係に照らして指定紛争解決機関が当該各号に掲げる者の事業の方針の決定を支配することができないことが明らかでないと認められる者とする。
一 指定紛争解決機関が自己の計算において所有している議決権と指定紛争解決機関と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより指定紛争解決機関の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び指定紛争解決機関の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の法人又は法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるもの(以下この号及び第五号において「法人等」という。)の議決権の三分の一以上を占めている場合(指定紛争解決機関が自己の計算において議決権を所有していない場合を含む。)における当該他の法人等
二 指定紛争解決機関の役員若しくは指定紛争解決機関の使用人又はこれらであった者
三 指定紛争解決機関の役員の三親等以内の親族四 前二号に掲げる者を代表者とする者
五 第二号に掲げる者が他の法人等の役員である者の三分の一以上を占めている場合における当該他の法人等
六 指定紛争解決機関が特定の者との間に当該特定の者の事業の方針の決定を支配する契約を締結している場合における当該特定の者
七 特定の者の資金調達額の総額の三分の一以上について指定紛争解決機関が融資を行っている場合(指定紛争解決機関と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係のある者が行う融資の額を合わせて資金調達額の総額の三分の一以上となる場合を含む。)における当該特定の者
八 前各号に掲げる者のほか、指定紛争解決機関が特定の者の事業の方針の決定を支配していることが推測される事実が存在する場合における当該特定の者
九 前各号に掲げる者が特定の者に対して、前各号(第二号から第四号までを除く。以下この号において同じ。)に規定する指定紛争解決機関の前各号に掲げる者に対する関係と同様の関係を有する場合における当該特定の者
(苦情処理手続に関する記録の記載事項等)
第八十条の十 法第八十五条の十一の規定により、指定紛争解決機関は、その実施した苦情処理手続に関し、次に掲げる事項を記載した記録を作成しなければならない。 一 加入信託会社等の顧客が手続対象信託業務関連苦情(法第二条第十二項に規定す
る手続対象信託業務関連苦情をいう。次条第三項第三号において同じ。)の解決の申立てをした年月日及びその内容
二 前号の申立てをした加入信託会社等の顧客及びその代理人の氏名、商号又は名称並びに当該加入信託会社等の商号又は名称
三 苦情処理手続の実施の経緯
四 苦情処理手続の結果(苦情処理手続の終了の理由及びその年月日を含む。)
2 指定紛争解決機関は、前項に規定する事項を記載した記録を、その実施した苦情処理手続が終了した日から少なくとも五年間保存しなければならない。
(紛争解決委員の利害関係等)
第八十条の十一 法第八十五条の十三第三項に規定する同条第一項の申立てに係る法第八十五条の五第二項に規定する当事者(以下この項において単に「当事者」とい
う。)と利害関係を有する者とは、次に掲げる者のいずれかに該当する者とする。一 当事者の配偶者又は配偶者であった者
二 当事者の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族又はこれらであった者
三 当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
四 当該申立てに係る手続対象信託業務関連紛争(法第二条第十三項に規定する手続対象信託業務関連紛争をいう。次条において同じ。)について当事者の代理人若しくは補佐人又はこれらであった者
五 当事者から役務の提供により収入を得ている者又は得ないこととなった日から三年を経過しない者
2 法第八十五条の十三第三項第三号に規定する内閣府令で定める者は、次に掲げるいずれかの資格を有し、かつ、消費生活相談(消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第十三条第三項第五号イに規定する消費生活相談をいう。)に応ずる業務に従事した期間が通算して五年以上である者とする。
一 独立行政法人国民生活センターが付与する消費生活専門相談員の資格二 一般財団法人日本産業協会が付与する消費生活アドバイザーの資格
三 一般財団法人日本消費者協会が付与する消費生活コンサルタントの資格
3 法第八十五条の十三第三項第五号に規定する内閣府令で定める者は、次に掲げる者とする。
一 次に掲げる職の一又は二以上にあってその年数が通算して五年以上である者イ 判事
ロ 判事補
ハ 検事
ニ 弁護士
ホ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学の学部、専攻科又は大学院の法律学に属する科目の教授又は准教授