JICA:
議事録
件 名: 契約監視委員会(2020 年度第 1 回) |
日 時: 2020 年 9 月 24 日(木)10:00~12:00 |
場 所: JICA 本部 6 階役員会議室及び Teams 会議 |
委員長: xx xx xx会計事務所(公認会計士・税理士) 委 員: xx xx xxxx会計士・税理士事務所(公認会計士・税理士)xx xx 日本大学危機管理学部 教授 xx x xxx法律事務所(弁護士) xx xx 国際協力機構 監事 |
JICA : xx xx 理事 調達・派遣業務部(事務局) xx xx 部長他 総務部、企画部、ガバナンス・平和構築部、他関係部署 |
議 題: 1.2019 年度総括/2020 年度運営方針 2.2020 年調達等合理化計画/2019 年度自己評価 3.変更契約の点検(2019 年度) 4.2 回連続一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度) 5.参加意思確認公募となった契約(研修委託契約を除く)の点検(2019 年度) |
JICA:
これより 2020 年度第 1 回契約監視委員会を開催させていただきます。今年はコロナ禍の
影響で、例年より遅れての第 1 回の開催となりました。また、初めてのオンラインでの開催になります。委員の皆さまにおかれましては、よろしくお願いいたします。今回の契約監視委員会から、委員長をxxxxxにお願い致しております。
お手元の資料にございますとおり、本日の議題は五つでございます。 それでは議題 1 から始めさせていただきます。資料 1 をご覧ください。
議題 1 2019 年度総括/2020 年度運営方針
JICA:
それでは、最初の議題でございます「2019 年度総括/2020 年度運営方針」について、なるべく簡潔に、要点を私のほうからご説明させていただければと思います。
最初にお話しさせていただく内容は 2019 年度、昨年度に 4 回開催いたしました契約監視
委員会の総括的な内容になります。資料 1 として共有させていただいたものを活用させて
いただきますが、具体的には 2 ページ目から 4 ページ目にかけて説明いたします。
まず 2 ページ目には、主な審議事項と点検の方法について記させていただいております。
まず、1.競争性のない随意契約につきましては、委員の皆さまに抽出いただいた 10 件を対象に点検を行いました。また 2.一者応札・応募でございますが、2 年連続で一者応札・応募となった全 6 案件、さらに 2018 年度に一者応札・応募となった契約のうち、委員の皆さ
まに抽出いただいた 12 件を対象に点検を行いました。さらに、2018 年度及び 2019 年度に
参加意思確認公募によって契約を締結しました技術協力研修以外の契約、全 4 件についても個別点検を行いました。そして 3.変更契約でございますけれども、当初の契約金額から 50%以上金額が増加しましたコンサルタント契約 5 件及び一般契約 2 件、全部で 7 件の契約について点検を行いました。
次に 3 ページ目、点検の結果でございますけれども、まず 1.競争性のない随意契約では、対象となりました 10 件について「概ね妥当」とご判断いただきました。次に 2.一者応札・応募につきまして、1)2 回連続で一者応札・応募となった全 6 案件について点検いただきましたが、「概ね妥当」とご判断いただきました。さらに 2)コンサルタント契約 8 案件、さらに 3)技術協力研修に係る契約要件についても「概ね妥当」とご判断いただきました。そして 4)参加意思確認公募の対象 4 件及び、3.変更契約の対象 7 件についても「概ね妥当」とのご判断をいただきました。また、3 ページ目から 4 ページ目にかけてございますとおり、参加意思確認公募につきましては、研修委託契約における適用基準についても審議いただき、新たな考え方についてご承認いただきました。そして 4 ページ目には、昨年度 4 回開催いたしました委員会における審議・報告事項を一覧にまとめてございます。
ここまでが 2019 年度の契約監視委員会の総括でございまして、5 ページ目には今年度、
2020 年度の契約監視委員会における審議対象事項と開催予定をまとめてございます。審議
対象事項につきましては、昨年度の第 4 回契約委員会でご相談させていただきました事項と変えておりませんが、2020 年度はコロナ禍での対応ということで、先般委員の皆さまにもメールベースでございますがご相談させていただき、今年度については、年度内 2 回の開催とさせていただく方向で調整させていただければと思っております。
議題 1 に係る当方からの報告・説明は以上でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
JICA:
それでは委員の皆さまにおかれまして、ご質問等ある場合には挙手をお願いします。大丈夫でしょうか。それでは引き続き、議題 2 に移らせていただきます。
議題 2 2020 年調達等合理化計画/2019 年度自己評価
JICA:
続きまして、議題2の「2020 年度調達等合理化計画/2019 年度自己評価」について説明させていただきます。6 ページ目から 10 ページ目にかけて 2020 年度調達等合理化計画、そ
して 11 ページ目から 13 ページ目にかけて 2019 年度の自己評価について、まとめさせてい
ただいております。こちらも要点を絞ってお話しさせていただければと思います。まず 6 ページ目から 7 ページ目にかけまして、2019 年度の競争性のない随意契約についてまとめております。特徴といたしましては、弊機構における競争性のない随意契約につきまして、10年ほど前の 2009 年度には件数ベースで 38.45%という実績でございましたが、その後は改善傾向にありました。しかしながら、2019 年度は件数ベースで 32.9%となっておりまして、 2018 年度との比較で見ると増加傾向となっております。この背景といたしましては、2019年度は大学との連携で進める事業・案件が増加したことなどが関係しているものと思われます。実際に大学との連携案件につきましても、資料中にございますが、前年度の 26 件から 111 件へ増加したといった背景がございました。
そして、次の 7 ページ目は、一者応札・応募の実績についてまとめさせていただいております。一者応札・応募につきましては、2017 年度から 2018 年度にかけて、契約件数、また契約全体から見た比率におきましても減少傾向にございましたが、2018 年度から 2019 年度にかけては契約件数、そして、契約全体から見た比率においても増加に転じました。この背景といたしましては、研修委託契約において、参加意思確認公募の適用を促進したことがあると見ています。すなわち、適用を進めたけれども結果的に手が上がらず、一者応札・応募という結果になり、一者応札・応募の実績が増えたと見ています。
そして、これらの実績・傾向も踏まえつつ、次の 8 ページ目には 2020 年度に重点的に取り組む分野についてまとめておりますので、こちらも簡単に説明させていただければと思います。まず 2.(1)競争性のない随意契約の適切な運用に向けた取組、(2)競争入札及び企画競争における一者応札・応募の削減に向けた取組。この二つにつきましては、先ほど直近の実績についてご報告させていただきましたが、今年度も継続してモニタリングを行い、契約監視委員会でご報告、そして点検を行っていくことができればと考えております。次に
(3)技術評価の強化(質の向上)と価格要素バランスの確保についてでございますが、2019年度から QCBS を導入いたしました。国際機関ですとか円借款などで一般的に採用導入されております競争方式であり、技術プロポーザルの評価に際して、技術評価に価格評価を加算して、契約交渉相手先を決定する方式でございますが、2020 年度も引き続き同制度の円滑な定着を図っていくことができればと思っております。QCBS につきましては、後ほど、もう一度少し触れさせていただければと思います。次に(4)契約全般に係る事務の簡素化と合理化につきましては、ここに記載しておりますとおり、既にさまざまな取り組みを行っております。例えば、一部の契約につきましては、電子入札システムを適用する動きも出てきております。引き続き事務の合理化・簡素化に係る検討調整を進めてまいりたいと思っております。
そして 9 ページ目でございますが、一番上の四角で囲む形で、今年度直面しております事 態について特記させていただきました。具体的には、コロナ禍の影響に伴い、例年よりも随 意契約の増加、そして契約変更の増加といった事態が考えられますが、これらの適用の可否、
そして価格の妥当性につきましては、手続きの迅速性と慎重な審査をうまく両立して判断していくことができればと思っております。
9 ページ目には、ガバナンスの徹底についても記載させていただいております。例年どおり、契約実績の公表、不正事案防止に向けた取組、そして組織内における研修機会の拡大、国内拠点、海外拠点に対する支援強化といった事項に取り組んでまいりたいと思っております。
9 ページ目の中ほどの 4.自己評価の実施方法以降、10 ページ目にかけての内容につきましては、昨年度の合理化計画と同じ内容を踏襲して記載させていただいております。
最後に 11 ページ目から 13 ページ目にかけて、自己評価結果の一覧表をまとめさせていただきました。既にご説明させていただいた内容と重複するものもございますが、1 点、先ほどの説明との関連で補足させていただきますと、11 ページ目の一番下から 12 ページにかけまして、QCBS の実績について記載しております。昨年 4 月以降、新規調査案件を対象に、昨年度は 88 件の QCBS を実施いたしました。また、この制度の導入に伴い、一部の品目に合意単価を適用するなどしたことから、精算の簡素化につながったといった声も聞こえてきておりますので、補足的にご説明させていただきました。本件議題に係る私からの報告・説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
JICA:
議題 2 についてご質問等あれば挙手をお願いします。大丈夫でしょうか。それでは、議題
3 に移らせていただきます。議題 3 以降は、個別案件の審議になります。議題 3 変更契約の点検(2019 年度)
委員:
それでは、個別案件の審議に入っていきたいと思います。14 ページ、資料3のところに 3
件挙がっておりますが、まず 1 番目のカンボジア国シェムリアップ市の案件につきましてご説明をいただけますでしょうか。
No. 1 シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確認調査
JICA:
本件、まず資料 3 の一覧表の方で簡単にご覧いただきますと、カンボジアのシェムリアップ市、アンコールワットの足元の土地になりまして、観光都市でございます。ここで都市の環境を改善するために、今、日本でも言われておりますスマートシティということで、新しい技術なども入れながら都市の改善を図っていく、観光の産業にも資するということで始まるプロジェクトになります。
本件は基礎情報収集・確認調査ということで、まだプロジェクトに至るには成熟度が低い
ような状況で、その形成に資するようなことで情報の収集、まず確認をして、これで非常にいい形になっていけば、ゆくゆくは技術協力プロジェクトにもつなげたいと思って始まった調査になっております。
契約の締結日をご覧いただきますと、2020 年の 2 月 11 日ということで、ちょうどコロナの影響が始まった、これから厳しくなっていくというタイミングでございました。このタイミングで契約が始まりまして、金額でございますけれども、当初契約 3500 万円強。変更後の金額でございますが、こちらは 8300 万円強ということで記載がございますけれども、こ
れは途中でこの金額が想定されていたのですが、詳細の契約交渉の中で今 8100 万円強で契約の交渉が出来上がって、近々契約締結という変更の予定となってございます。
案件概要のシートでございますけれども、1.基礎情報におきましては大体今申し上げたような形でございまして、これが(5)になりますけれども、現時点としまして、変更後の金額が先ほど申し上げましたように、最終的な契約金額としましては、おそらく 81,254,800円ということで、ほぼここに記載してある金額と同様でございますけれども、8100 万円強。期間も当初 2021 年の 1 月 29 日まで想定していたものが、現時点では来年の 6 月 30 日までということになっております。
2.でございますけれども、これまで 2 回変更の契約を行ってきてございまして、第 1 回目の変更が、これは現地に渡航が困難な中で、沿革で調査を進めるために人月の国内と海外の比率も若干変わりまして、日本人の方は国内から、現地で請けていただくような現地のコンサルタントが下請で入ることで、現地での作業を円滑化するということで変更したものが、この第1回の契約変更になっております。
第 2 回の変更でございますけれども、こちらのほうが大きくなっておりますが、人月的にも約 19 人月増加してございまして、これは主に国内作業で、現地での情報をベースにしまして、国際的な動向も踏まえて、コロナによって大きな影響を被る観光都市シェムリアップに対して、コロナ禍でどう今後向かっていくかというところのご助言をさせていただけるように、情報の収集を強化したものになっております。
(2)変更の経緯・内容のところをご覧いただきますと、先ほど申し上げましたように、観光業が中心なシェムリアップで大きな影響が出てくるところ、ここで現状のレビューの ところに新型コロナウイルスの影響調査ということで、大きな追加業務が入ってまいりま して、それからそこを踏まえて、解決及びアプローチの検討のときには、新型コロナウイル スの世界的な流行により、観光業、ならびに周辺産業に与えられた影響を整理し、改善に向 けたアプローチを検討する。それで、被害をもたらした復興に向けてロードマップですとか、こういったものをいち早く、今は来年の 1 月を目途に、この速報レポートの作成ということ を想定してございまして、この作業を行っているというところになっております。
かつ、優先プロジェクトを抽出する際には、新型コロナの影響も踏まえた上での優先プロジェクトの抽出ということで、コロナを踏まえたものになるという、こういった形でございまして、本件新型コロナの影響が始まった中でやむを得ずの部分、それから、コロナの影響
を踏まえて、その中でも途上国にできるだけ早いタイミングで貢献していきたいというところから、この契約変更をさせていただいているというような状況になってございます。
ご説明は以上でございます。委員:
この件につきまして、特にご意見のある委員、いらっしゃいますでしょうか。委員:
これは、与えられた情報の中で、基礎情報収集調査という比較的簡易な調査でありながら、 3500 万からが 8300 万に変更されたのでということで、大幅な契約変更だと判断し選定をい たしました。しかしながら、この資料を見る限りにおいて、コロナの影響を踏まえた変更で あるということがよく分かりましたので、この時点では特に質問等はございません。
委員:
私も選定した者なのですけれども、やはりこの金額がかなり大きいということで選んでいたのですが、今回はコロナの影響ということでかなりの増額になってしまっているのですが、逆に言うと、これはJICA さんの案件ってやはりこういった形で、他の案件もかなりコストがかかっているというか、増額しているという状況なのでしょうか。
JICA:
二つのケースがあるかと思うのですけれども、本件で言いますと、第 1 回目の契約変更と
第 2 回目の契約変更、これがだいぶ性格が異なるもの、ちょうど二つのパターンが入っているのではないかなと思われます。
第 1 回目の契約変更につきましては、新型コロナで現地に渡航が困難な中で、当初想定していたものでは、どういった形でできるだけ効率的にやるのかということで、若干のコストが現地に受ける人がいるがために増えましたけれども、当初に向けてできるだけ効率的にやっていこうというものが第 1 回目の変更でございます。
第 2 回目の変更になりますと、これは大きく状況が変わっている、世界的にコロナ禍でどういう形で、途上国の方々も大きな影響を受けている中で、我々としての協力をより効果的に行っていくのかという観点から、強化させていただいたというものになっておりまして、考え方として、時間があるようなケースにおいては、別途の契約を新たなものとして立ち上げるということがあり得るのだとは思うのですけれども、本件におきましては、できるだけ早いタイミングでそこの影響を分析し、カンボジア側にも提供するということが今、我々がまさに開発協力の機関として求められているところではないかと。それを、既存の契約を活用させていただく形で、既存のものを効果的に行うということで、契約の変更をさせていただいたという、この二つが入っていて、多かれ少なかれ、いろいろなところでこの二つを転がしているというのが、今の状況だと認識してございます。
委員:
通常であれば別の契約という形で、また新たに決裁を取るような形になっているのだけれども、今回は特別な事情があってということになるのですね。
JICA:
微妙なところがこの第 2 回目の変更契約についてはあるのかなと思います。通常だったらどうだったかというのが、まさにコロナがあったのでこういう状況になったということがございますので、なかなかどっちだと言い切れないところがございますけれども、コロナ禍において効果的な協力を迅速に行っていくために取った措置とお考えいただければありがたいと思います。
委員:
はい、分かりました。金額が増えてしまった場合に、もう最初に決裁を取っているからといってどんどん増えてしまうのかなと心配したのですが、あくまでも今回はコロナといった、通常ではない状況の中で対応されているという理解でいいですか。
JICA:
本件につきましては、そのように考えてございます。委員:
分かりました。他に委員の皆さん、いかがでしょうか。委員:
18 ページの下から 4 行目辺りを見ているのですが、この大幅な変更は結果的にやむを得 ないと思うのですけれども、こういう「当初契約時点から最適路線の確定後に、業務を追加 することとしていた」ということはあると思うのですが、これは最初の契約の入札の時点で、公告の中で明らかにしているのでしょうか。
委員:
すみません。18 ページは、次の案件の様ですが、そのときでもよろしいですか。もし、今のカンボジアの件でも同じお話であれば、続けていただければと思うのですが。
委員:
今の件にはなかったでしたかね。いずれにしろ、あらかじめ大幅な契約の追加が予想されるような場合に、事前にその趣旨を明らかにしておくのが望ましいと思うのです。そういうことはしていたのでしょうか。
JICA:
はい。本件に関しましては、契約が 2 月でしたので、コロナの影響が微妙に出始めていたときではあったものの、少なくとも公示等をかけている段階では、コロナというものが一切想定されない中で契約まで至ったと。その後、新型コロナの影響が大きく国際的にも、また、特にこのシェムリアップという観光都市につきましては出てきたことによりますので、当初想定はし難いことだったのかなと考えてございます。
委員:
はい、分かりました。委員:
また、次の案件のときに、もう一度触れてみたいと思います。
他にはいかがでしょうか。特になければ、本件につきましてはご説明いただいたことで了解いたしますので。
JICA:
はい、ありがとうございます。
No.2 フィリピン国ダルトンパス東代替道路建設事業協力準備調査(QCBS)【有償勘定技 術支援】
委員:
では引き続きまして、フィリピン国ダルトンパスの道路の案件ということで、ご説明いただきたいと思います。
JICA:
こちら、フィリピンのマニラの北方、ルソン島の中部にダルトンパスという、峠を越える道路が約 60 キロあるのですけれども、そこの東側に、新たにトンネルを含めて約 50 キロの代替の道路をつくろうというものでして、「協力準備調査」とございますが、先ほどの情報収集・確認調査とは異なるものでして、こちらはいわゆるフィージビリティスタディと呼ばれる事業計画を策定するという調査になります。
この調査を始める段階で、すでに候補のルートが三つほどございまして、そのルートを選定するというところを含めて、この調査を実施するという計画でございました。そのルートが決まらないと、環境社会配慮の関連の調査の範囲というものが確定できないということで、こちらは、先ほども委員の方から言及されましたが、この調査の公示の段階で、環境社会配慮関連の業務については競争の範囲外とすると。すなわち、それはルートが選定された後に契約を変更する形で、環境社会配慮関連の調査の内容とボリュームを確定すると、こういうことがもう公示の資料の中で明記をされておったというものでございます。
したがいまして、その調査の開始を相手国政府とも協議をして確定した段階で、そのルートで必要な環境社会配慮関連の調査の業務範囲について契約交渉を改めて行い、追加的な契約変更を行ったということでございます。その結果、2 億 200 万円余りから 3 億 400 万円余りに、約 50%契約金額が増額をしたというものでございます。
それでは、その契約変更の内容について、18 ページからの資料で、担当からご説明させていただきます。
JICA:
代わりまして、担当から説明をさせていただきます。
1.基礎情報のところですけれども、契約相手先は(2)にございますとおり、日本工営と共同企業体でございまして、当初の契約金額は約 2.02 億円、昨年 9 月に契約を締結しております。
案件の概要につきましては、先ほどご説明をさせていただいたとおりでございますけれ
ども、マニラがございますルソン島の北方地域で、北の方は山岳地域になっているのですけれども、こちらとマニラ首都圏とを結ぶダルトンパスの東側に、代替となるバイパスを整備する事業でございまして、こちら協力準備調査ということで、既存調査のレビュー、あるいは事業目的、概要、事業スケジュール等について、調査を依頼したものでございます。
2.でございますけれども、今回ご説明をさせていただきますのが、第 1 回及び第 2 回契約変更に伴う金額変更の経緯でございます。
説明資料に記載がございますとおり、当初の契約額約 2.02 億円から、2 回の契約変更を経まして、約 3.04 億円に増額しております。このうち、大部分は先ほど説明があったとおり、当初の公示段階から契約変更を予定しておりました。
具体的に申し上げますと、今回は既存道路が存在しない山岳地域に、トンネル区間を含む幹線道路を新設するものでございます。全く何もない山岳地域に道路を建設することになりますので、実際に現地調査をしないと、どのルートを通すのか、あるいはトンネルの位置というものが特定できませんでした。そうすると、特に環境社会配慮に関する調査、例えば環境影響調査ということで、具体的には保護区を通過するのかどうか、あるいは雨季・乾季の調査が必要だったのかどうか、はたまた住民移転計画調査で、移転対象となる人数の規模感も路線によっては異なってまいります。またこの案件は、先住民が居住する地域を通過いたしますので、そういった先住民族計画調査の対象範囲、こういった調査に対して必要な投入量が、公示の段階では見通すことができませんでした。
そのため、調達部とも相談した上で、公示の際の企画競争説明書の段階から、環境社会配慮関連の調査業務については調査開始後に契約変更を行い、追加発注される想定であることを明記して公示を行い、当初契約を締結いたしました。その後、調査の進捗に応じまして、自然環境調査、住民移転調査、先住民調査等の内容の範囲が確定したために、2020 年 1 月と 3 月に契約変更を行いました。これら当初より想定しておりました契約金額の増額分が、
消費税を含めて約 9700 万円に上っておりまして、今回の契約金額の大半を占めるものでご
ざいます。残りの 450 万円なのですけれども、こちらが現地調査を進める中で、複数の沢で土石流の危険があることが新たに判明いたしました。本事業は、災害時の代替道路としての役割を果たすものでございますので、災害時であっても安全な道路機能が維持されているという必要がございます。そのため、土石流対策についても、追加的に検討を行う必要があるということで、契約変更を行ったものでございます。
最後、今後の改善点でございますけれども、先ほどご説明いたしましたとおり、その大部分が当初の公示段階から、調査途中での契約変更を予定したものでございます。他方、土石流対策については、なかなか現地の状況からというのは難しいとも考えておりますが、山がちな現地の地形・地質条件に鑑みれば、あらかじめ予想できた可能性もあるということで、計画を立てる段階で対象地の地形的な特徴についても、今後より一層注意を払っていきたいと考えております。説明は以上です。
委員:
契約変更前提という話の案件でしたけれども、いかがでしょうか。何かコメントがあればお願いします。
委員:
はい。今の説明の中で、予め明らかにされていたということで、そういう場合は結構だと思います。
委員:
今回は増額ですけれども、当然ながら減額になることもあり得るということですか。
JICA:
この調査については、環境社会配慮関連調査が必要であるということは、それは分かっていましたので、ただその範囲を確定することが当初の段階ではできないので、後々に追加をするという想定だったので、これに関して言えば増額を想定していたということです。
委員:
増額を想定したということですね。なるほど、分かりました。
よろしいでしょうか、他の委員の皆さま。よろしければ次の案件に進みたいと思います。次は人事部の、職階別研修に関する案件になります。では、よろしくお願いいたします。
No.3 2019 年度及び 2020 年度職階別研修(新任管理職・xx調査役/主事・業務職・評価 者向け)実施業務
JICA:
今回の案件につきましては、職員向けの研修を人事部で行っているのですけれども、その中の外部講師に委託する契約が対象になっています。今回の新型コロナの影響に対応した契約変更というところが、概要になっています。資料に基づいて、簡単に補足説明させていただきます。
元々の原契約は、2019 年度に実施する職階別研修を対象にしておりまして、契約相手方としてはシンメトリー・ジャパン株式会社を一般競争入札で選定しておりました。
人事部が実施している職階別研修、全体としては9件やっていまして、その中で、すべてを外部講師に委託しているわけではなくて、人事部が直接職員に向けて講義を実施しているものもあるのですけれども、内容的に例えばリーダーシップ研修とかマネジメント研修といったような、専門的な知見を有した方にお話しいただくようなものをまとめて契約をしているというものです。それが元々19 年度では 4 件想定していました。
今回、2 回契約変更を行っているのですけれども、21 ページの2.のところに入っていただければと思います。まず 1 回目は、今お話しした 4 件のうち、一番年度の後半に考えていました評価者研修を対象としています。これは、新しく管理職になった者が人事評価をするために、部下の評価というのをどういうふうに進めていったらいいのかというような内容なのですけれども、当初予定が 2 月 28 日ということで、まさにコロナの影響が出だしたこ
ろでして、これは元々対面型でやることを想定した研修ですので、このタイミングにおいて実施するのは難しかろうということで、まず 1 回目の変更では、2020 年度に実施するということで、実施時期の変更の契約変更を行いました。
22 ページの方に入っていただければと思うのですけれども、もう一度、今度は 2020 年度が始まりまして、通常同じような内容を毎年年度ごとに一般競争入札でやってきているのですけれども、4 月、5 月と緊急事態宣言もあり、我々の組織としての契約、公示手続きもどういう形でやっていくのか非常に見えない状況でした。一方で研修自体はしっかりと準備していかないといけないということで、5 月、6 月のタイミングで調達・派遣業務部とも相談しまして、本件については内容的に、2019 年度に行っていたものを 2020 年度にも大きく変更するものではないというものでもありましたので、こういうコロナの状況下において、2020 年度も基本的には 2019 年度で行っていた研修をそのまま延長契約変更という形で対応するというのが望ましかろうということで、そのような契約変更を行いました。
2020 年度については、四つの研修のうち、実は業務職研修、業務職というのは、JICA に入って最初の 3、4 年目ぐらいの階層のことを言うのですけれども、ここの部分については、研修の内容というよりは、対象の年次を見直して、実施する年次を 1~2 年後ろ倒そうという話、これは、コロナの関係とは全然別で検討しておりましたので、業務職研修分だけ 2020
年度は実施しないことにしましたので、そこの分を抜いて 3 件分を 2020 年度に追加したという形になります。
金額的には、2019 年度の各研修のそれぞれの金額と、2020 年度に実施するものというのは、同額という形で進めております。私の方からの説明は以上になります。
委員:
こちらの案件につきまして、選定された委員、いかがでしょうか。委員:
1 点確認させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。
当初契約は、契約期間が 2019 年 9 月 3 日から 2020 年 3 月 31 日までであったものを、
2020 年度も 2019 年度と同じことをということで、契約期間を 2019 年 9 月 3 日から 2021 年
3 月 31 日まで、すなわち、1 年間延ばす形で対応したという理解になるのですか。
JICA:
はい。委員のご指摘のとおりで、そのような形になります。
分かりにくいのは、1 回目の契約については、2019 年度の最後に予定していたものを、
2020 年度の上半期に実施するという想定だったわけで、1 回目の変更契約のところは、契約
履行期間は 2020 年の 10 月 30 日としていたのですが、2 回目の変更をトータルで見ますと、
2020 年度末までという形で変更いたしました。委員:
ありがとうございます。承知いたしました。委員:
これはコロナの影響がやはり大きかったということなのですよね。では、特になければ、これはそういったことで了解させていただきます。
議題 4 2 回連続一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度)
委員:
それでは引き続きまして、一者応札・応募の案件に移りたいと思います。まず、24 ページ、情報システム室のシステム開発関連につきまして説明をお願いいたします。
No.1 情報システム企画開発技術支援業務
JICA:
資料に沿ってご説明申し上げたいと思います。24 ページからになります。
本件の内容ですが、当室は情報システムを全体的に統括している部門なのですけれども、 JICA 内では 100 を超えるというか、数百のシステムが全体としてございます。当室の方では、主にメールとかインターネットの基盤については自らやっているのですが、各部が持っているシステム、例えば業務関係、人事関係、経理関係等のシステムは各部門の業務主管で担当しているという状況になっております。こういったシステムについての助言、特に他部が主管しているシステムに助言を行うというのが、この内容になっております。
契約件名は「情報システム企画開発技術支援業務」ということで、金額は 750 万円となっ
ております。今回のものについては、今年の 4 月から今度の 3 月 31 日までということで、
1 年間の契約になっております。契約相手は、ITbook という会社が受注されているという状
況でございます。今回、関心表明は 3 社あったのですが、結果的には一者応札になってしまったという状況でございます。
業務内容を少し詳しくお話しいたしますけれども、以下に書いてあるようなもの、専門的・技術的な観点から行うというのがございまして、まずは他部が行っているような情報システムの調達に係る支援・助言ということで、例えば調達仕様書や積算の妥当性の確認等をやっていただきます。それから、システムの企画・設計、運用に係る支援・助言ということで、企画書のレビューといったことを行う業務になっています。それから RPA(Robotic Process Automation)といいまして、定型業務の自動化を行うような動きがあるのですが、こういったものを組織内で本格導入するための支援・助言を行うことも入れております。それから予算関連の助言。最後に最新技術動向、これは日本政府の IT 関係の施策の最新情報とか、または JICA の IT 環境を改善する上での助言等の情報提供ということでございます。こういう業務内容で公告を行ったのですが、結果的に 1 社しかなかったということでございます。
今回講じている取り組みとしましては仕様書の見直しということで、前回の契約が 9 カ
月間と短かったこともありますので、これを通年に変更したということでございます。それから業務等の準備期間の十分な確保ということで、業務開始前 3 カ月強前から公告を開始しているという状況でございます。それから 25 ページにもありますけれども、公告周知方法の改善ということで、事前の応募勧奨を 3 社に行った上で、その 3 社については公示があったので、メール等で連絡をするといったことを行っておりました。そういった中で、今回一つになってしまったのですが、事後にヒアリングを行った結果としましては、2 社、株式会社グローバル・パートナーズ・テクノロジーという会社と株式会社プロアクションという会社から聞いているのですけれども、関心はあったのですが、他業務のタイミングとの兼ね合いで、なかなか適任者を出せなかったというような回答が 2 社とも出てきているという状況でございます。
こういった一つの背景でございますけれども、情報システムを扱う業務ということもございますので、厳格な情報保全の必要、ならびに契約に関するということで、かなりいろいろな条件が入ってくるということが一つの特徴かと思っております。
それから契約条件としてあると思われますのが、本件の受託者については、この契約によって得た情報、例えばシステム開発等の調達仕様書・業務仕様書の作成に関与してしまった案件には、もう入札できない、参加できないということがありますので、特に大手・中堅のシステム会社・コンサルタントでは、関心が低くなる傾向になるのではないかと考えております。
それから週 2 回、私どもの執務室の方にお越しいただいて執務をするというような契約にしておりますので、しかも単年度ということもありますので、なかなか関心が集まらないということになっているのではないかと考えております。
それからその他として書いておきましたのは、このとき同じタイミングで、似たような案件の応札が重なってしまいまして、その関係で調整がつきにくくなってしまったのかなと考えております。
こういったプロセスもあって、今後の措置として考えていますのは、26 ページになりますけれども、まず出勤体制、出勤日数の関係の調整を考えたいと思っています。それから、今、単年度の契約になっておりますので、これを複数年度の契約にするなど、より魅力的な条件になるようにしたいと考えております。私からの説明は以上でございます。
委員:
本件につきましては、2 委員から選定いただいているようですが、いかがでしょうか。委員:
はい。今のご説明を伺って、妥当なのかと。この種の業務は受け手がいっぱいいるのではないかと思っていたものですから、なぜこのような形で応募者が限定されてしまうのかという理由がよく分からなかったというのが、選定させていただいた理由です。今のように受け手が技術的にはあるかもしれないけれども、その他の制約上、大変なのかというところは理解できましたので、納得いたしました。
委員:
はい。私がこの案件を選んだのは、こういうシステム開発技術というのは、私自身もかつて発注者側で悩んだことがあるのですが、一度何年かやってもらったりすると、技術がどんどん発注者側のシステムに蓄積していくので、他社がなかなか入れないというか、1 社独占になりがちなのですね。それはそれで便利なところはあるのですけれども、一方で競争性の確保がだんだんできない、あるいはマンネリ化していくという傾向があるので、どういう風に工夫されているのかなと思って、関心を持ったのですが。ただ、今の説明の中であれ、と思ったのは、25 ページの下から二つ目の箱ですけれども、「契約条件の特殊性」というところで、「①本件業務受託者(関連会社含む)は、システム開発等の調達仕様書/業務仕様書の作成に直接関与した調達案件及び、調達関連情報に接した調達案件に参加することはできない」というので、これに関わると、その次は受注できなくなるのですか。どうしても関わった会社がノウハウを持つので、その社のノウハウを活用しないと翌年の発注がなかなか使えなくて、その社を排除してしまうと非常に手戻りとか非効率が生じるような気がするのですが、それはどうされているのかなと思いまして。
JICA:
はい。大きなシステムで要件定義等をしてしまった会社の場合にはそういうこともありうるのですけれども、今回の場合には、各部が持っているいろいろなシステムについてピンポイントで助言をしていくといった業務になっているということがございます。
いずれにしましても、本件については調達のxx性という観点から、やはり 1 回得てしまった情報を基に出してくるというのはよろしくないだろうということで、こういった内容のものを一般事項として契約に含めているという状況でございます。
委員:
調達のxx性という観点から見た場合にはいかがですか。委員:
そうすると、排除されるのはその調達の書類のうちのどこかの一部に関わったような会社ということなのですね。
JICA:
はい、そのまさに受注した会社と親会社、子会社といった資本関係がある会社については、排除するということにしております。
委員:
はい、分かりました。委員:
理由があって排除しているということだと思うのですが、確かに効率性というのですか、そういった面では逆に負の効果かなと思う面もあるので、何か違った形で、xx性となってしまうと確かに排除するという話になるかもしれないですけれども、差し障りがない形で効率的にまた引き受けてもらえるとか、そういうことがあってもいいのかと思うのですが。
検討されているとは思うのですけれども。
JICA:
xx、魅力的な案件にするということについては、工夫したいと思っております。やはり、契約の期間とか勤務体制に加え、規模自体非常に小さいこともあって、なかなか大手がこれに対応してやることに見合った感じではないところもありますので、どうしても中堅あたりが出てくると思うのですが、実際の開発段階ではやはり大手が出てくることが多いので、この辺をうまく合わせていくことについては、今後検討したいと考えております。
委員:
はい、分かりました。
JICA:
一つ質問をさせていただきたいのですけれども。
私もこの委員会を長いことやっているのですが、全く逆の意見をおっしゃられる方々も結構いらっしゃるのですね。少しでも先立つ調査などに関わった会社は、須らく排除すべきであると。それは、効率性よりもxx性の方が優先するのだという、そういう前提に立っての発言だと思うのですけれども、今、公共調達の世界の中で、少し考え方が変わってきていると理解してもよろしいのでしょうか。委員にお伺いしたいのですが。
委員:
いや、なかなか答えが出ない問題かと思いますが、私の経験だと、多くの場合、国が直接 というのではなくて、関係の財団法人とか団体のところでシステムを持っているケースが 多くて、そこが苦労しながらやっていると。特定の会社に集中しながら、何年も経つとマン ネリ化していってどこかでチェンジするとか、かなり苦労をしながらやっているような気 がするので、それを本当に公共で、役所で発注するとなるとなかなか悩ましい問題だなとか、xx性を確保しようとし過ぎると非常に非効率が、手戻りとか質の低下とかいろいろな問 題も出てくるので、なかなか答えの出ない問題だなと思っています。
委員:
そうですね、トレンドというよりは、永遠の課題だと思うのですね。やはりバランスかとは思うのですけれども、xx性を欠くというのは税金を使っている中で非常に問題になってくると思いますので、そういう中で経済合理性、効率性というのを無視してもいけないのかなと思いますね。
JICA:
それを個別に説明していくということですよね。委員:
そうだと思いますね。やはり効率性は大事だと思っていますので、その中でxx性が担保されているといった説明ができればいいのかなと個人的には思っておりますけれども。他の委員の方、何かご意見はありますか。
委員:
公告期間が 2019 年 12 月 23 日から 2020 年 1 月 15 日という形で、結構日程を取った期間にはなっていますけれどもが、年末年始、クリスマスの期間に重なっていますので、皆さんが仕事を休んでいるような時期に公告期間を長く取っても、応募してくださる方がいるのか、十分に公告期間を設定できているのかというのが、若干疑問が生じると思いました。
それと、業務等準備期間の十分な確保ということで、開始前 3 カ月ぐらい公告を開始したと書いてあるのですけれども、皆さんいろいろな案件を複数抱えて仕事をやっていらっしゃると思いますので、4 月からスタートで、3 カ月強というのが果たして十分な確保ができる期間なのかというのは検討されたほうがいいのではないのか、という 2 点、気付きましたので指摘します。
JICA:
はい、ありがとうございます。仰るとおりで、まさにお正月の時期となりますので、工夫次第だと思っています。
一方で、実は応募勧奨という意味においては、数カ月前からよろしくという話はしてきているのですね。十分に準備ができる時間があったとは思うのですが、より幅広くという観点からは工夫したいと思っております。
それから、準備期間についてもどこまであればいいのかというのは悩ましいのですが、この事業については比較的金額規模も小さく、シンプルな契約だと思っておりましたので、これで妥当かなと思っておりましたが、今後検討していきたいと考えております。ありがとうございます。
委員:
他に何かございますでしょうか。では、無いようですので次にいきたいと思います。
次は、一者応札の件の中南米部ですね。日系人支援にかかわる件で、ご説明の方、お願いいたします。
No.2 2020-2024 年度移住者・日系人支援にかかる運営管理業務
JICA:
中南米部では、中南米地域で資金協力をはじめ、いろいろな業務をやっておりますけれども、そのうちの一つで、戦前から続く日本人移住者及び日系人の支援・連携という事業をやっています。
今回、2020 年から 2024 年度の移住者・日系人支援にかかる運営管理業務について 2 回連続で一者入札になりました。業務内容としましては、一つ目が日系団体が実施する日本語教師研修や巡回診療といった活動への助成金交付事業、二つ目が日系社会の次なるリーダーになられる方々に対し主に日本の大学院就学のための学費や滞在費を支援する日系社会リーダー育成事業で、この二つの業務の実施促進になります。
元々助成金の対象となっている事業自体は、JICA ができる 1974 年以前から実施している
移住者支援の事業で、この実施促進業務を 1998 年以降、民間団体に委託をしており、特命随契や一者入札が続いておりました。
二つ目の日系社会リーダー育成事業は 2000 年から開始したもので、これについても一者応札がございました。
2015・2016 年度は、この二つを統合して、加えて新しく始まりました中南米の日系の大学生を 1 カ月間日本に滞在させて、日本の生活や大学生活を経験していただく大学生プログラムと併せてやっておりました。助成金単体では一者応札が続き、応札に至らない理由として業務量が小さいと十分な利益を見込めない、あるいは社内の体制構築が難しい等々ありましたので、これを一緒にいたしました。
2017 年度からは、大学生プログラムは、中学生・高校生のプログラムとの親和性が高いということで、各社の希望もありましたし、我々としても運営上、そちらのほうが望ましいということで、これを切り離して助成金と日系社会リーダー育成事業を一緒にしたということでございます。
前回も一者入札でしたので、今回、一者応札にならないために講じた措置としまして、利益幅を取るために 3 年から 5 年間の契約に延長しました。入札を検討する期間を十分確保
するために、昨年の 7 月から関係各社に対しては説明会を実施しておりました。加えて、公
告期間についても、前回の 2 倍の 2 カ月間公告をしているところです。加えて、応募勧奨を各社にしてまいりました。
その結果、残念ながら 1 社しか応札されませんでした。「一者応札・応募となった理由」として、三つございます。一つは各社とも他の事業が忙しいということと、どちらかというと、中学生・高校生・大学生のプログラムの方が各社の経験値が高いということでそちらでの関心が高いこと。
三つ目は、助成金事業については、各国日系移住地をきちんと理解していないとなかなか難しい業務ということで、海外日系人協会の理解が深いということで、遠慮されるということがございました。
そういう状況で、今後、我々としては、この助成金事業と日系社会リーダー育成事業を分割した契約とすることも検討したいと考えています。日系社会リーダー育成事業は、類似した事業は他のところでもやっており、経験値が高いところもありますので、応募が出てくるだろうと思います。助成金事業については、今後、他の事業と一緒にするか、いろいろ考えていきたいと思っております。以上になります。
委員:
本件につきましては、2 委員が選定しているのですけれども、コメントをいただけますでしょうか。
委員:
これについては、特に気になったところはなかったのですが、一者応札にならないように仕様書の見直しを、契約期間を 3 年から 5 年に延長して利益幅を広げたということなので
すが、このことは一者応札とならないための、どちらかといえば応札者にとってプラスの話になるのでしょうか。
JICA:
はい、ありがとうございます。元々関心を持っていただけるところが小さな組織ですので、しかも助成金についていえば各日系移住地の理解も深めなければいけないですとか、現地 側と信頼関係を結んでいくためには、情報を交換しながら、あるいは時には訪問する必要が あり、3 年間よりも 5 年間でやったほうが利益が出るのではないかと考えたところです。
委員:
分かりました。ここに預け金として 3 億円の金額が記載されていますが。
JICA:
留学生の学費・滞在費でございます。受託者から大学又は留学生に振り込むための預け金になります。
委員:
分かりました。委員:
私の理解は、海外日系人協会というのは、日系社会の歴史や現状・課題を熟知している、そういう団体だと理解しておりまして、その知見は圧倒的だと考えています。したがって、新規参入の可能性が高い場合は、契約の工夫をするべきだと思いますけれども、そうした余地はほとんどないのではないかと考えています。したがって、契約のために事業の内容をゆがめるべきではないと私は思っております。一者応札が絶対にだめとかいうのではなく、仮に他に適当な団体が存在しない場合には、無理して複数の応札者を求める、あるいは契約を分けるなどの、そういう外形的な契約部分に労力を注ぐのではなくて、事業の質を向上するというところに注ぐべきではないかと思っています。
もちろん、契約を継続することによってマンネリ化をするということもありますから、そこはしっかりとモニタリングをしていくということだと思いますし、契約監視委員会等のこういう場で契約の内容について、時々点検をするということが重要だと思います。したがって、複数応札を実現するために、契約を複数にする必要はないと考え、人を受け入れればいいというだけではなくて、これは日系社会に対する支援の一環としてなので、日系社会のことをしっかり熟知している団体と適切な契約を結ぶというのが、私は妥当ではないかと思っています。
JICA:
ありがとうございました。海外日系人協会はそのトップを全国知事会の会長が務められています。もともと移住事業自体、明治のころから、民間企業も参画しておりますが、日本政府、各自治体が主力となってやってきた経緯もありまして、各知事が歴史的な役割を理解され今でも対応している事業になります。
そういった組織が、自治体と一緒になってやっているということですので、委員の言われ
るとおり、私どもとしても中身のほうに注力して、この海外日系人協会と一緒に、きちんとやるべきことを、質の高い事業を、信頼関係醸成をしつつ、今後も続けていければと思っております。
委員:
実は私も同じような考えでして、これは先ほどの効率性の話ではないですけれども、どこ の団体ができるという仕事でもないのかなと思っております。ただ先ほどの、契約をとにか く取らなくては、他の参入をしなくてはいけないということで、いろいろ契約をくっつけた りされた様なのですが、逆に言うと、透明性を確保するためにはシンプルに、何でもかんで も丸投げで一つに任せるというよりは、やはりシンプルな業務といったことで契約してい った方が、透明性を確保されるのではないかと思います。今回いろいろまた分離されるとい うことなので、それはそれでいい方向なのではないかと思っています。よろしいでしょうか。 JICA:
ありがとうございました。委員:
次の案件は国内機関ということで、まず四国センターの中小企業海外展開支援業務です。
No.3 中小企業海外展開支援業務
JICA:
それでは説明をさせていただきます。お手元にある資料の方と若干順番等前後しますが、まず契約の背景について説明をさせていただきます。
開発途上国では、JICA を含めドナーによる開発援助の額が、民間企業による投資額より少なくなっています。すなわち、民間企業の額が上回っているという状況になっておりまして、こういった企業の活動を途上国の開発に活用できないかということで、JICA の方で約
10 年ほど前から、新しいプログラムとして民間企業との連携を促進するというものを立ち上げました。
このプログラムは企業の直接的な収益活動を支援するということではなくて、これだけ国内の内需が縮小している状況において、海外展開を希望している企業であって、かつ、その内容が途上国の SDGs、公益・公共性の高い内容に貢献できるということを条件に、海外展開の可能性を検討する調査について、JICA が費用を企業に委託契約という形で支援をするというものになっております。
このプログラムは、企業からの提案をJICA が募集して審査するものですので、プログラムの目的達成のためには企業からの熟度の高い提案を増やしていく必要があるということで、今回の契約で、企業からの熟度の高い提案を増やしていくということを目的にした契約となります。
契約内容でございますが、JICA の新しいプログラムの広報、関心企業への助言、自治体、
JETRO、それ✎ら銀行等、企業と関係の深い関係機関との連携を促進するという❦とになっ ております。調達にあたっての応募資格要件ですが、お手元にある資料にございますとおり、競争性を阻害するような特別な要件はございません。通常の調達で設定されるような一般 的な要件のみとなっております。応募する人、あるいは企業については、経験年数といった ものは特に設定しておりませんので、関心応札者の提案、あるいは従事者の経験等で審査を するという形で契約をしております。それ✎ら、法人、個人共に応募ができるという内容に なっております。公募・調達の内容、改善点ですが、前回の一者応札という結果を踏まえて、 業務内容の理解を高めるため今回はプレ公告を実施しております。その後に業務内容の説 明会を実施、それ✎ら契約金額を見直しております。それに加えて、応募勧奨を行うために、関係機関に情報を広く展開をしたという❦とがございます。
それにおいてもなお今回も一者応札となった背景としましては、対象地域は高知県としているのですけれども、❦れは高知県庁の方針で、県庁としても海外展開を支援したいというと❦ろがありましたので、JICA の民間連携促進という方針と合致しており、県庁内にそういう海外展開を支援するようなチームを県が公式に立ち上げたので、そ❦のメンバーとして活動をしていくという❦とが主目的になっております。一方で、高知県を含む四国は、
❦ういった海外展開ですと✎開発途上国を対象とするような知見を持っているようなコンサルタント、あるいは個人が少ないという状況と、契約内容✎ら高知在住でないと厳しいのではない✎、利益の確保が難しいのではない✎という印象を受け、敬遠された可能性があるのではない✎と分析しております。ただし、調達の条件においては、法人の拠点を高知に置く❦と、ないしは四国に置く❦とですと✎、高知、四国に在住するという❦とは条件としておりません。以上が契約の概要になります。
委員:
❦の案件、私が選定させていただいたのですが、もともと業務の内容が分✎りづら✎った という❦とで、今ご説明いただきました。とはいってもまだ分✎っていないのですけれども、企業に対して営業を✎けるようなイメージなのです✎。営業マン的な仕事をするという❦ となのでしょう✎。
JICA:
はい、おっしゃるとおりです。契約した受託者がJICA プログラムに関心のありそうな企業に行って、もちろん営業を✎けるのですが、JICA としても企業✎ら出た提案全てをプログラムの中で採択をするわけではございませんので、より途上国の開発に貢献できる内容であって、✎つ企業としても海外展開がその後もできるだろうという内容へと熟度を高めてい✎ないと、採用はされないという❦とでございます。そもそも、それ以前にプログラムがまだ新しくできたば✎りで、国内で知られていないという❦ともございまして、まずは企業に知っていただく。それで、❦れなら応募してみたいという企業に対して、コンサルテーションを行う。それ✎ら、そういった企業がより増えていくように、関係機関との連携を促進するというのが、契約の主目的となります。以上です。
委員:
34 ページの事後点検の結果講じた措置として、オンラインでも説明会は行った結果として、やはり一者し✎応募しな✎ったという❦とになるのですね。
JICA:
そうです。プレ公告もやって説明会もやって、情報を✎なり展開したのですけれども、それでも一者のみの応札という❦とになりました。
委員:
一者だけという❦とについての原因は✎なり分析されていると思うのですが、例えば❦れ、今のデジタルが進んだ中で、営業活動というのでしょう✎、実際の業務の内容が、高知にいないといけない比重はやはり高いのでしょう✎。
実際に企業を回ったりですと✎、高知の方に、あるいは四国の各県のほうに通わないと、やはりまずいような業務になってしまうのでしょう✎。デジタルの時代になってきて、✎なりの業務が東京にいてもできるような内容なの✎どう✎。
JICA:
はい、仰るとおりで現地にいる❦とは重要でございます。企業のノウハウだったり知見を直接見て、目利きをするというと❦ろが重要な業務になります。四国の場合、提案いただく案件の内容が、例えば防災の現場に使うようなものであったり農業であったりという❦とがございますので、企業のノウハウ、知見はその現場に行✎ないとな✎な✎分✎らないという状況で、高知に一定期間いる必要があるという❦とが、敬遠された背景にあるのではない
✎と考えております。以上です。委員:
なるほど。そういった意味でいうと、やはりその土地、高知の方に馴染んだ方が必要になってくるという側面もあるの✎なと思いますし、工夫していただくし✎ないの✎なというと❦ろなのですが。逆に他の地域でも同じような事業をやっていて、それは地元の方が、あるいは地元の法人ですね、個人ではなく法人が関与されているといった状況でしょう✎。 JICA:
はい、ありがとうございます。高知にいらっしゃる方が地の利があるという❦とは言えるの✎もしれませんが、一方で企業が応募してくる分野が非常に多岐にわたって、全ての分野に精通している人材というのはまずいないので、応募条件としては❦の分野を 10 年やっていないと厳しいと✎、そういう❦とは設定していないので、特定技術に対する技術力云々というと❦ろよりも、広く営業するという❦とで、我々としては必ずしも居住地等で有利不利という❦とではなく、誰でも応募できるような要件としております。
それ✎ら、2 点目にいただいたコメントについて、他のと❦ろでも似たような事業はやっていると私は認識をしておりますが、他の拠点の❦となので、詳細については把握をしておりません。以上です。
委員:
個人の方がというと❦ろが気になると❦ろではあるのですけれども、成果物に関しての評価と✎、そういったものは結構されているという理解でよろしいです✎ね。
JICA:
はい、ご指摘のとおりで、通常の活動においての指示に加え、契約の中で成果物を設定して、我々のほうで内容を確認して、もちろん通常の契約と同様、何✎お✎しい点があれば修正を指摘・指示する❦とになっております。
委員:
今❦の業務内容が高知県と連携してという❦とだったのですが、四国は四つ、他の県もあると思います。そうすると、高知県だけではなく、他の三県とも一緒に連携する形であれば、他の県の人も入りやす✎ったの✎なとは思うのですが、高知だけを取ったのはどうしてなのでしょう✎。
JICA:
はい、ありがとうございます。業務内容は必ずしも高知県 100 パーセントではなく、実際には他県の企業に対しても活動をしておりますし、他県で企業向けセミナーなども実施しております。高知県庁が「地産外商」と言いまして、地産地消ではなくて地産を外商、外に売り出していくという強いポリシーを打ち出していて、我々新しいプログラム、民間企業連携と合致をしたという❦とで、県庁内に特別のチームが組まれた背景があり、よって高知県がメインになっております。それ✎ら、高知県の場合は他の県と比べて、やはり人口ですと
✎企業数が少ないので、より力を入れていく必要があるという背景がございました。以上でございます。
委員:
分✎りました。はい。委員:
他にはい✎がでしょう✎。特に無いようなので、❦の件は❦ういった形で進めたいと思います。では次の案件、沖縄の方、お願いいたします。
No.4 2020~2024 年度沖縄センター施設管理・運営業務
JICA:
案件は今年度✎ら 2024 年度までの当センターの施設管理運営業務です。一般競争入札で
競争資格申請者が 1 名、株式会社沖縄ダイケンが受託しています。応募要件に、沖縄に営業所を有する者という点を、前回 2015 年✎らの契約✎ら入れています。共同企業体も 4 者まで OK、補強もOK で、一部再委託も認めています。
当センターは途上国✎ら研修員を受け入れて、❦のセンターで宿泊して、研修コースを実施しているというのが基本的な業務です。❦の他にいろいろな外部公開セミナーですと✎、協力隊の募集と✎、地域における国際協力の仕事をしています。他にも県民に国際協力を理
解してもらうセミナー等をやっています。センターは 1985 年にできて、35 年になる古いものです。他の国内拠点と比べても大変広く、敷地面積は約 3 万 2500 平米あります。建物は
三つ、管理・研修棟という私たちスタッフがいて研修を実施する 3 階建ての建物、食堂等が
ある 2 階建ての厚生棟、研修員が泊まる 3 階建て 104 室の宿泊棟があります。❦の他にも、図書室やセミナールームがあるニライホールという別館があり、更に体育館、プール、グラウンド、テニスコートがあります。1985 年にできたという❦ともあって、大変広い大きなセンターです。
❦のセンターの施設の管理運営を業務委託しており、(資料の)業務内容にありますとおり、全体を総括する業務、一般来館者を受け付けるフロントと宿泊棟で研修員の宿泊業務を行うフロントの他に、清掃、警備、設備、プール管理、食堂運営、研修員を運ぶバスも含めての車両運行、それ✎ら、先ほどの広いセンターの中にいろいろな植栽がありますので、植栽維持管理といった業務で構成されています。
契約の経緯・変遷には過去 3 回分を書いていますが、3 つ前まではプロポーザル選定方式でしたが、2012 年度の契約✎ら一般競争入札に変更しています。そして、今回の 1 つ前の 2015 年✎ら 19 年度の5年間の契約で、沖縄ダイケンの一者応札になり、今回も同じようにダイケンの一者入札になりました。
2 回連続で一者応札にならないようにという❦とで、仕様書ももう一度見直して、業務が分✎りやすいように、本部の関係部にも見てもらっていますが、詳しく書き直したり、入札説明会を実施しました。また、12 月 6 日✎ら公告を開始していますが、先ほどご指摘がありましたが、いわゆるクリスマス、年末になる前に見られるように、12 月の初めに公告を始めました。それ✎ら、県内メディアを通じて公告周知も行った他、事前の応募勧奨という
❦とで、過去に関心を示して実際にプロポーザルを出していただき、✎つ、今JICA の他の国内拠点で同じような業務を行っていると❦ろに応募勧奨を行いました。
今回ヒアリングを行った結果としては、ヒアリング行った2者とも、沖縄で人員を準備する余力がな✎ったという❦とです。特に1者✎らは、公告時期と✎、業務期間、おおま✎な業務内容をプレ公示してもらえれば、人員確保の時間が取れたのではない✎というご意見をいただきました。もう少し早めに皆さんに❦ういう業務があるという❦とをお知らせするプレ公示を行うなどすれば、一者応札を避けられた可能性があるの✎なと考えています。
講ずる❦ととした措置は、プレ公示を行うという❦とです。それ✎ら、県内にはどうしても❦ういう❦とができる、共同企業体を組んでいいとはしていますが、な✎な✎手を挙げていただけないという❦とになりますと、やはり九州地域まで範囲を広げて、広く情報提供を行っていく必要があるの✎なと思っています。
業務の分割によって契約を分けるというような❦とについても、現時点では要望は聞✎れていないのですが、次回契約が近くなったときに改めてヒアリングをして、そのようなご要望があるようでしたら考えていきたいと思っています。
❦❦には書いていないのですが、先ほど申し上げた沖縄に営業所を有する者というのが、
な✎な✎沖縄に営業所を持っていると❦ろがなくて、九州までなら営業所があるというと
❦ろがありますので、そういう参加資格の縛り方といいます✎、そ❦も検討し直す必要があるの✎なと、❦の資料を提出した後でもう一度考えたと❦ろです。説明は以上です。
委員:
❦の指定管理というのは、施設の管理を丸投げするような形のお仕事だと思うのですが、例えば今回コロナ禍において、実質的に運営自体は 100%稼働していた✎となると、ほとん ど稼働はしていないだろうというのが想定されます。今回のようなときは特に影響しない の✎も知れませんが、通常、指定管理者のやる気を出すような形で、頑張ればうまみが出る ような、単なる固定ではなく変動的な部分も、何✎うまい具合に仕組みとしてリンクさせて、入札者にプラスになるような仕組みがあると、よいのではない✎と思います。単純に施設管 理を丸ごと任せるというよりも、やる気を出してもらって、民間のいろいろなノウハウや知 恵等の工夫をする、施設の丸投げというよりもやる気が出るような、色を付けるような形で やったほうが面白いのではない✎とは思います。
契約金額も 10 億円なので、5 年間で 10 億円だと 1 年間で 2 億円となり、単純に仕事をやってもらうよりも、何✎企画をしてもらって面白い形にするとよいと思います。沖縄はホテルなどたくさんありますし、そうしたノウハウもあって、人を集めるような❦ともやってもらえると思いますので。稼働率など❦❦では資料には何も記載されていないのですが、施設を有効利用はしてもらえるのではない✎と思います。
JICA:
はい、ありがとうございます。インセンティブ的なと❦ろについて説明をしていませんでしたが、食堂の運営についてはいわゆる独立採算としています。研修員の朝食・昼食・夕食を提供してもらう他、一般の方向けにも開放していて、ハラル料理やエスニック料理を出せるという❦とで、一般のお客さんにも結構来ていただいています。ご指摘の点については、実は、今回コロナで帰れなくなった研修員がいて、研修員の食事は出さなければいけない一方で、一般のお客様がな✎な✎来てくれなくなるという❦ともあり、むしろ食堂の独立採算が厳しいほうに動いてしまったという❦とがあります。
それ✎ら、宿泊施設は一般開放していなくて、出張者と✎研修の講師と✎、事業の関係者は宿泊できるのですが、今回のように研修員が渡航できなくなると、古い施設ですので、清掃と✎、風通しと✎はやってい✎ないといけなくて、基本的な業務は今も続いています。けれども、研修員が来ない❦とによって、本来やるはずの業務もなくなったり、創意工夫でおもてなしをして、研修員✎らも非常に高く評価してもらって、そういった評価が他のと❦ろで事業を受託するときにもメリットになっているという❦とが、今回のコロナでは働✎なくなったという❦とがあります。❦れらは沖縄の観光業界全体の課題でもありますので、❦ういう中でどのように受託団体とやっていく✎、私たちも考えていきたいと思います。
委員:
先ほどもお話に出ていた、2015 年✎ら沖縄に営業所があるという❦とを要件に加えたと
の❦となのですが、営業所があれば、連携を取りやすいというのは分✎るのですけれども、それ以外に何✎❦れといった理由はおありなのでしょう✎。
JICA:
いえ、過去のものも確認したのですが、今ご指摘のあった、連携が取りやすいという❦と以外に、特にどうしてもという❦とでもないの✎なと思っています。過去の契約は、九州・沖縄で競争参加資格を有する者という❦とで、特に沖縄に営業所がある者と明示的に書いてはいな✎ったので、その経緯を確認したのですが、詳しいと❦ろは判明しませんでした。委員:
承知いたしました。今、何でそういう質問をさせていただいた✎というと、案件シートによると、過去 10 年間沖縄ダイケンさんが結局ずっと契約しているという状況だと思います。
今回事後のヒアリングを行ってくださった 2 者が仰っているのは、人員確保のための時間 がほしいという❦とだと思うのですが、そ❦は確✎にプレ公示を行う、準備期間をある程度 長くするという❦とで対応できるの✎なと思うのですが、1 者がおっしゃっている、沖縄で の人員の確保ないし準備というものは、本土に比べてコストが✎✎る。コストの問題も出て くると、単に準備期間だけという❦とでは対応できないの✎なと。そうであるとすると、沖 縄に営業所があるという❦とに極めて大きな合理的な理由がないにも✎✎わらず、そ❦を 要件に掲げていると、ある意味失礼な言い方になるけれども、ある特定のと❦ろと契約した くて、そういう要件を入れているのではない✎という見方をされてしまう可能性が否めな いと思うのです。一者応札が続く❦と自体は、合理的な理由があればけっして悪い❦とだと 思っていないのですが、どうしてそうなってしまうの✎という理由がきちんと付✎ないと いけないと思っていますので、場合によっては、先ほどもう既に視野に入れておられるとい う❦とですが、応募資格要件についての見直しも必要なの✎なと、そんな印象を持ちました。以上でございます。
JICA:
はい、ありがとうございます。営業所の件につきましては、国内拠点 15 カ所で共通要件になっているの✎どう✎というと❦ろも含めもう一度確認して、特に沖縄は本土✎ら✎なり離れていますので、そういった地理的な特異性も考えて、❦の競争資格をどう考えていくの✎、本部ともよく相談していきたいと思います。ありがとうございます。
委員:
他にはよろしいでしょう✎。ではそういった❦とで、今のご意見を参考にしていただければと思います。
残りの案件で、参加意思確認公募について進めていきたいと思いますので、まずタイ国の件お願いいたします。
議題 5 参加意思確認公募となった契約(研修委託契約を除く)の点検(2019 年度)
No.1 タイ国未来型都市持続性推進プロジェクトステージ 4、5 No.2 ザンビア橋梁維持管理能力向上プロジェクトフェーズ II
JICA:
それでは、社会基盤部のほう✎らタイの未来型都市開発と、それ✎らザンビアの橋梁維持管理の技術協力プロジェクト、2 件とも参加意思確認公募という❦とでご説明をさせていただきます。2 件になりますので、それぞれ別添の案件シートをご覧いただければと思います。
まず、タイ国の未来型都市持続性推進プロジェクトのステージ 4、5 という❦とでございまして、事業としましてはステージ 1、2、3、それ✎ら 4、5 という❦とが❦❦で追加されて、一つのプロジェクトになっております。
❦の契約自体は、2019 年 8 月 30 日✎ら 2021 年の 6 月 30 日、9900 万円の契約になってございますけれども、❦れに先立ちまして 2015 年✎ら❦のプロジェクト、ステージ 1 ✎ら始まっておりまして、そちらのほうが約 5 億円弱ぐらいの契約が行われて、そのプロジェクトのステージ 3 が終わったと❦ろで、❦のステージ 4、5 につきまして、新たに❦ちらの参加意思確認公募を経て、契約を同じ株式会社アルメック VPI と行ったというものになっております。
背景・経緯のと❦ろでございますけれども、タイにおきまして首都バンコク、❦れ以外の主要都市が非常に小さな規模になっておりまして、それら地方都市を新しい時代に適した形に持っていく、そのための制度・仕組みをタイにおいて構築していくというような事業になってございます。ステージ 1、2、3 で、ガイドラインの策定・普及まで行ってまいりましたが、❦のタイミングでタイのほう✎ら、さらにそれが実際に普及して確立していくためには、先の❦のモデル、ガイドライン策定のときに行った 6 都市のフォローアップですと✎、
それ✎ら新しく 2 都市、特に南部の経済回廊、❦れは南の細くなっていると❦ろでございまして、インド洋と❦の東側をつなぐ非常に狭いと❦ろになっておりまして、❦❦は地形学的にも非常に重要なと❦ろという❦とで、❦❦の 2 都市を取り上げてパイロットプロジェク
トとして実施すると。その❦とによりまして、❦のステージ 3 までで作成いたしましたガイドラインが、❦れが改善されて現地で普及していくという❦とで追加的なリクエストがございまして、❦れは事業の目的を達成するためには重要なものとして取り上げさせていただきました。
そういった経緯でございましたので、4.参加意思確認公募にて調達した理由にございますように、2005 年の当初の契約のとき企画競争を行いまして、4 社の応札があって、❦のアルメック VPI が選ばれて、❦のステージ 1、2、3 の事業をやってまいりましたが、非常に緻密なステージ 3 までのガイドラインの策定等も作業をしていただき、タイ側✎らも高く評価を得ていたので、タイ側✎らは❦のアルメック VPI にお願いしたいという声があったのですけれども、そ❦は別契約になりますので、改めて契約・選定を行うというプロセスの中で、それであれば本件、参加意思確認公募を行う❦とによりまして、アルメック VPI が先方
の❦れまでの経緯、それ✎らタイ側の意向等もあって有力であるものの、他の企業にもチャンスをという上で、参加意思確認公募を行いまして、特に他✎らの手が上がらな✎ったという❦とで、❦のアルメック VPI が受注されたというような経緯になってございます。
それ✎ら、次のザンビアの橋梁維持管理能力向上プロジェクトフェーズⅡでございますけれども、❦ちらフェーズⅠの案件が 2015 年✎ら 2017 年、約 2 年のプロジェクトがございました。❦❦でザンビアの橋梁維持管理の基礎的なと❦ろが行われ、それを踏まえまして❦のプロジェクトのフェーズⅡという❦とで、2019 年✎ら開始してございますけれども、❦ちらの中で契約が二つ出てくるというような形になって、その二つ目の契約が❦の参加意思確認公募に当たっております。
その経緯といたしましては、まず❦のフェーズⅡの大元になると❦ろ、全体的な実施を行いますと❦ろは別途、大日本コンサルタントというコンサルタント企業が請けてプロジェクトを始めてございます。そ❦に、後ほど述べさせていただきますような経緯で、新たに一つ活動を付け加える、追加するという❦とが出てまいりまして、そのために❦の国立大学法人岐阜大学、❦❦との契約というのが追加されて、❦れを参加意思確認公募を経て❦の岐阜大学が受注したというような経緯になってございます。
2.の背景・経緯のと❦ろでございますけれども、今申し上げましたようなと❦ろでフェーズⅡが始まりまして、フェーズⅡの内容といたしましては、41 ページの下のほうにございますように、本技プロフェーズⅡではフェーズⅠで作成したガイドブック類のさらなる充実に加え、持続的な橋梁技術者の育成が可能な体制の構築を行うという❦とでございます。
❦の技術者の育成というと❦ろにつきまして、次のページの3.業務内容にございますように、ザンビアにおきまして、ザンビア第一の大学でございますザンビア大学、❦❦がその技術者の育成を行うに当たって、❦❦と結果的には提携関係にございます岐阜大学が受注をしたというような形になってございます。
❦ちらの TOR、活動を考える際におきまして、ザンビア大学、それ✎らザンビアの道路庁、❦ちらは案件の形成をしている段階で、ザンビア大学と岐阜大学が協定を結びましたので、その協定に基づいてぜひご協力をしてもらいたいというのが先方側✎らあったと❦ろがあるもので、岐阜大学というのが非常に大きな存在として出てまいったわけでございます。一方で、可能性としましては他の大学でも同様のサービスができる可能性はあるという
❦とで、本件参加意思確認公募に✎けまして、他の大学等✎らは手が上がらな✎ったという
❦とで、❦の岐阜大学が先ほど申し上げましたような契約を受注したと、そういった経緯になっているものでございます。
以上 2 件、社会基盤部担当案件の参加意思確認公募でございましたけれども、いずれにしましても経緯等を踏まえますと、やはり先行している企業、あるいは大学の優位なと❦ろが非常に大きなと❦ろがございましたが、参加意思確認公募を行う❦とで他の企業、大学にも
競争の可能性を持った上で、最終的に他✎ら手が上がらな✎ったという❦とで、それぞれア ルメック、または岐阜大学と契約をしたというものになってございます。以上でございます。委員:
ただ今、経緯や採用理由について説明いただいたのですけれども、ご意見やご質問がある方、いらっしゃいますでしょう✎。特によろしいです✎。
では最後になりますが、北海道センターの空調設備更新工事の件、お願いいたします。
No.3 JICA 北海道(札幌)空調設備その他更新工事
JICA:
では、案件概要と参加意思確認公募の経緯を✎いつまんで説明します。
❦ちらのセンターは、竣工して約 25 年です。老朽化で修繕も増えてきて、そういったと
❦ろで胆振東部地震が来まして、配管の損傷も発生しました。そういった状況で今回、予算が認められましたので、空調設備などの大規模な更新をする❦とになりました。
今回の工事は、地下にあるポンプ類、それ✎ら研修員が寝泊まりする 3 階✎ら 5 階までの客室にあります空調の機器、それらをつなぐパイプ、配管を工事の対象としております。参加意思確認公募に至った経緯は資料のとおりですが、我々としましては札幌市内に事 務所がある 25 社、入札の資格があるほとんどの業者に応募勧奨をしたのです。さらに業界
新聞にも入札の掲載をしたのですが、2 度の入札は不調になりました。
業者の方にヒアリングしたと❦ろ、ちょうど北海道の業界全体の人手不足、❦れが原因となったという❦とで、もうど❦の業者も同じ❦とをおっしゃられていましたので、どうしたもの✎と困っていたと❦ろ、最初✎らずっとお声掛けしていた❦のセンターの施設を建設した設備業者に相談に。すると何と✎対応いただけそうという意思表示があったので、❦の業者との契約を想定した参加意思確認公募を行う❦とにいたしました。というのが概要と経緯でございます。以上です。
委員:
本件についても何✎質問のある委員の方はいらっしゃいます✎。委員:
今、入札の希望者がいな✎ったという❦となのですが、当初は 1500 万円で入札としてい
て、最終的には変更契約で 2 億 5100 万円になっていると理解しました。そうすると、当初
✎ら 2 億 5 千万円の案件だったら、もっと手を挙げる人がいた可能性があるのではと思い
ました。当初 1500 万円の案件という❦とで公示して、結果的に 2 億 5100 万円という❦と
は、当初の金額よりも 10 倍以上の金額が最終的な契約金額になっています。そうすると、
結果的には、当初想定の 1500 万円の残りの金額分に関しては、単に❦のダイダン株式会社と随意契約しているというのが実態なのではない✎と思われる可能性があるので、当初の契約金額の段階で、ある程度❦のくらいの大きい契約になるのであれば、最初✎らそうであ
ったら、入札で手を挙げる人がいないという❦とにはならな✎ったのではないの✎と思ったのですが、い✎がでしょう✎。
JICA:
はい、ありがとうございます。今回、補正予算を使った関係で、年度を分けて契約するという❦とについても本部の指示に従って手続きをしております。ただ、入札の公告のときにも、ちゃんと補正予算として全額が使えるようになれば変更契約をする❦とについては、入札の説明に書いていますし、契約書の中にもそのように書いております。
ですので、入札の公告をして、その年度について使えるお金としては 1500 万とし✎言えないのですけれども、全体としてはそれなりの規模の事業量がある❦と✎ら、金額もそれなりになるという❦とは、事業関係者の方は分✎るようにしております。
委員:
分✎りました。はい。委員:
今のお話は、最終的な 2 億幾らの変更後の契約になるという❦とを、他の業者も知っているはずだという❦となのです✎。
JICA:
はい、そのとおりでございます。委員:
今のお話を伺うと、公告でどういう記載をされていたの✎、何✎書類はあるのです✎。
JICA:
はい、公告の書類はございます。読み上げます。入札公告の資料ですね。
まず❦ちらについては、2019 年度の参加意思確認公募の書類を今ご紹介しますが、参加意思公募のと❦ろで、工期のと❦ろには 2020 年 3 月下旬と書いていまして、そ❦に完成予定日は 2020 年度の財源措置が成された段階で契約を延長し変更するという❦とを説明しておりまして、業務の内容については 2020 年度、財源措置がなされる❦とを想定した全業務が記載しております。
❦の書き方だと、業者の方は、予算の都合で❦のような書き方をせざるを得ないのだというのは理解していただけるようになっております。
委員:
はい、分✎りました。委員:
それは❦ういう書き方で分✎るという❦とで、具体的に先ほどの 25 社ほど説明して回ったときにも、そういう理解を確認しているという❦とでいいのでしょう✎。
JICA:
はい、そのとおりでございます。委員:
はい、分かりました。普通と言ったらおかしいですけれども、そういうことがあり得るということですね。分かりました。
特に意見がなければ、これで進めたいと思います。ありがとうございました。
JICA:
これで本日の議題、全て終了いたしました。
JICA:
委員長、今日は初回にもかかわらず、スムーズに議事進行いただきまして、大変ありがとうございました。次回以降もよろしくお願いいたします。
JICA
それでは今回の契約監視委員会、これですべて終了となります。委員の皆さま、今日はご出席、どうもありがとうございました。
次回の契約監視委員会、来年の3月を予定しております。一同:
ありがとうございました。
以上
2020 年 9 月 24 日独立行政法人国際協力機構
2020 年度第 1 回契約監視委員会 議事次第
1. 日時: 2020 年 9 月 24 日(木) 10:00~12:00
2. 場所: JICA 本部 6 階 役員会議室 及び Teams 会議
3. 議事:
(2)2020 年度調達等合理化計画/2019 年度自己評価 資料2
(3)変更契約の点検(2019 年度) 資料 3
(4)2 回連続一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度) 資料 4
(5)参加意思確認公募となった契約(研修委託契約を除く)の点検(2019 年度)資料5
4. 出席者:
(1) 委員
伊藤 | 邦光 | 伊藤会計事務所(公認会計士・税理士) |
石村 | 光代 | 石村公認会計士・税理士事務所(公認会計士・税理士) |
木下 | 誠也 | 日本大学危機管理学部(教授) |
遠山 | 康 | 遠山康法律事務所(弁護士) |
戸川 | 正人 | JICA 監事 |
(2) JICA
植嶋 卓巳理事
調達・派遣業務部(事務局)東城 康裕部長 他
総務部審議役、企画部審議役、ガバナンス・平和構築部長
以上
資料 1
契約監視委員会の活動状況について(案)
< 2019 年度総括 >
主な審議事項と点検の方法
1 競争性のない随意契約
2018 年度に新規締結した競争性のない随意契約全 686 件を 15 種類の調達種別1 に分類したうえで、機構の規程等2 に照らして競争性のない随意契約とするためには特別な理由を要するコンサルタント等契約/ローカルコンサルタント/各種業務委託などの契約から、各委員が、契約金額、契約内容及び分野の多様性を考慮しつつ、特別な理由を再確認すべきと判断した 10 件に対して、個別点検を行った。(第 2 回委員会)
2 一者応札・応募
2018 年度及び 2019 年度に 2 回連続一者応札・応募となった契約全 6 件について、個別
点検を行った。(第 1 回、第 3 回委員会)
また、2018 年度に一者応札・応募となったコンサルタント等契約(110 件)及び技術協力研修(157 件)について、分野、事業形態及び調達方法をもとに分類したリストから、各委員の視点で抽出した 12 件に対して、個別点検を行った。(第 4 回委員会)
さらに、2018 年度及び 2019 年度に参加意思確認公募によって契約を締結した技術協力研修以外の契約全 4 件について、個別点検を実施した。(第 1 回、第 3 回委員会)なお、今
年度は 2018 年度第 4 回委員会において継続検討事項となっていた、研修委託契約における
参加意思確認公募の適用基準についても審議を行った。(第 3 回委員会)
3 変更契約
2019 年度からの新規審議事項として、2018 年度に新規契約締結したコンサルタント等契
約全 496 件のうち、変更契約に伴い当初の契約金額から 10%以上金額が増加した契約 33件を抽出し、その中でも特に契約金額が 50%以上増加した 5 件について、及び一般契約についても当初契約金額から 50%以上増加した 2 件について、個別点検を行った。(第 3 回委
1 競争性のない随意契約の「調達種別」毎の件数:
コンサルタント等契約【5 件】、技術協力研修【161 件】、草の根/科学技術/BOP/PPP【0 件】、ローカルコンサルタント【48 件】、各種業務委託【166 件】、システム関連(開発・運用・保守)【35 件】、建物管理・保守【2 件】、光熱水料・通信費【22 件】、工事(建設、土木含む)【8 件】、情報提供サービス【33 件】、製造
(印刷製本含む)【1 件】、賃貸借(家賃)【146 件】、賃貸借(物品)【4 件】、物品購入【35 件】、その他【20件】
2 競争性のない随意契約に関しては、「独立行政法人国際協力機構会計規程」「競争性のない随意契約の取扱いについて(通知)」及び「競争性のない随意契約に係るガイドライン(執務参考資料)」でその運用を厳しく規制しており、個々の契約締結に先立っては、これら規制基準に適した内容であるか否かを、調達部が必ず確認しなければならないこととなっている。
員会)
点検の結果
1 競争性のない随意契約
個別点検対象となった契約 10 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
2 一者応札・応募
1)2 回連続一者応札・応募
個別点検対象となった 6 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
⮚ 2 回連続一者応札・応募は、少ないほうが望ましいというのは共通認識でありつつ、全体的に件数も減少傾向であることから、業務の性質上、一者応札・応募とならざるを得ない案件については、引き続き契約監視委員会で審議を行い、個々の案件において改善を図っていくことが妥当とあるとのコメントがされた。
2)コンサルタント等契約
個別点検対象となった 8 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
⮚ 一者応札の背景説明及び回避のための改善提案としては問題ないが、一者応札となった案件において、後続案件(無償の本体業務)受注を想定して過度に安価な価格で応札された事例があり、制度の改善により、過当な価格競争とならないようにすべきであるとの指摘がされた。
3)技術協力研修
個別点検対象となった 4 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
4)参加意思確認公募(技術協力研修以外)
個別点検対象となった 4 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
3 変更契約
個別点検対象となった 7 件は、点検の結果、概ね妥当と判断された。
4 その他
1)研修委託契約における参加意思確認公募の適用基準
2018 年度第 4 回契約監視委員会のフォローアップとして、参加意思確認公募の適用基準について、契約相手方の要件を「所管地域」に限定していた基準はすべて廃止し、公益機関
や受注実績の多寡を理由とする基準も必ずしも競争性を排除し得ないため廃止する整理と した。また、研修受託者としての特定者に求める要件を「案件形成の経緯」及び「研修分野に関する知見の蓄積」という 2 点に限定し明確化するとともに、市場を通じたサービス等の調達が困難であるものを、新たな判断基準として追加する改定案として委員の承認を得た。委員より、「参加意思確認公募」について「参加者の有無を確認する公募手続き」とする
ことが適切ではないかとの指摘がされ、今後の検討課題とした。
2019 年度審議/報告事項
開催時期 | 審議/報告事項 |
第 1 回委員会 ( 6 月 14 日) | ⮚ 2 回連続一者応札・応募となった契約の点検 ⮚ 参加意思確認公募(研修委託契約を除く)契約の点検 ⮚ 2018 年度の総括/ 2019 年度の運営 ⮚ 2019 年度調達等合理化計画の確認 |
第 2 回委員会 ( 9 月 12 日) | ⮚ 2018 年度競争性のない随意契約の点検 ⮚ 研修委託契約における参加意思確認公募について |
第 3 回委員会 (12 月 25 日) | ⮚ 2 回連続一者応札・応募の点検 ⮚ 参加意思確認公募(研修委託契約以外)の点検 ⮚ 変更契約の点検 ⮚ 2019 年度上半期契約実績の確認 |
第 4 回委員会 ( 3 月 11 日) | ⮚ 2018 年度コンサルタント等契約及び研修委託契約に係る一者応札・応募の点検 ⮚ 2020 年度の契約監視委員会の運営について |
委 員 (敬称略)
不破 | 邦俊 | 公認会計士 |
石村 | 光代 | 石村公認会計士・税理士事務所(公認会計士・税理士) |
木下 | 誠也 | 日本大学危機管理学部(教授) |
遠山 | 康 | 遠山康法律事務所(弁護士) |
戸川 | 正人 | 独立行政法人国際協力機構(監事) |
以上 |
2020 年度の契約監視委員会の運営について(案)
2020 年 9 月 24 日
JICA 調達・派遣業務部
1.審議対象事項
(1)競争性のない随意契約
⮚ 競争性のない随意契約の点検(2019 年度)【任意抽出】
⮚ 変更契約の点検(2019 年度)【任意抽出】
(2)競争性の確保
⮚ 2 回連続一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度)【任意抽出】
⮚ 参加意思確認公募となった契約(研修委託契約を除く)の点検(2019 年度)【全件抽出】
⮚ コンサルタント等契約のうち一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度)【任意抽出】
⮚ 研修委託契約のうち一者応札・応募(参加意思確認公募を含む)となった契約の点検
(2019 年度)【任意抽出】
(3)各種報告
⮚ 調達等合理化計画(2020 年度計画案及び 2019 年度自己評価)
⮚ 契約実績(2020 年度上半期)
2.開催予定
審議/報告事項 | |
第 1 回 (9 月 24 日) | ⮚ 2019 年度総括/2020 年度運営方針 ⮚ 2020 年度調達等合理化計画/2019 年度自己評価 ⮚ 2 回連続一者応札・応募となった契約の点検(2019 年度)【任意抽出】 ⮚ 参加意思確認公募となった契約(研修委託契約を除く)の点検(2019年度)【全件抽出】 ⮚ 変更契約の点検(2019 年度)【任意抽出】 |
第 2 回 (2021 年 3 月予定) | ⮚ 上半期契約実績 ⮚ 競争性のない随意契約の点検(2019 年度)【任意抽出】 ⮚ コンサルタント等契約及び研修委託契約のうち一者応札・応募となった契約(参加意思確認公募を含む)の点検(2019 年度)【任意抽出】 ⮚ 2021 年度運営方針(案) |
以 上
資料 2
2020 年度独立行政法人国際協力機構調達等合理化計画
2020 年 9 月
「独立行政法人における調達等合理化の取組の推進について」(平成 27 年 5 月 25 日総務大臣決定)に基づき、独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)は、事務・事業の特性を踏まえ、PDCA サイクルにより、公正性・透明性を確保しつつ、自律的かつ継続的に調達等の合理化に取り組むため、2020 年度独立行政法人国際協力機構調達等合理化計画を以下のとおり定める。
1. 調達の現状と要因の分析
(1)競争性のない随意契約
機構における 2019 年度の契約状況は、表 1 のようになっており、契約件数は 2,756 件、
契約金額は 753 億円である。競争性のある契約は 1,849 件(67.1%)、602 億円(80.0%)、競争性のない契約は 907 件(32.9%)、150 億円(20.0%)となっている 3。なお、2019 年度より、契約実績額の集計方法が変更4となり、金額については 2018 年度以前との同じ条件での比較はできない。
機構における競争性のない随意契約の全体に占める割合は、2009 年度に件数ベースで 38.45%という高い割合に達した。これを契機に改善に向けた各種取組に努め、2011 年度には件数ベースで 16.6%にまで減少したが、その後は微増に転じて 2017 年度に至っていた。
2019 年度は、競争性のない随意契約が、件数ベースで 32.9%まで増加した。(2018 年度比 7.3 ポイント増)これは、競争性のない随意契約の件数自体が以下の要因により増加したことに加え、競争性のある契約数が減少し、相対的な比率が上昇したこと、などのいくつかの要因があると思われる。前者については、2018 年度に開始した JICA 開発大学院連携による大学との契約が本格化したことによる、参加大学との契約が増加したこと5等が影響していると考えられる。後者については、公示が年度後半に集中したことに伴い業務の平準化を行い、一部の案件は契約日が 2020 年度にずれこんだことから年度内に契約した競争性のある調達の件数が減少した等、複数の要因により、相対的な比率が上昇したと推測される。
表1 2019 年度の調達全体像
(単位:件、億円)
3 パーセントは、当該年度に締結された全契約の合計件数又は合計金額に対する割合を示す。以下、同じ。
4 コンサルタント等契約等で、1 つの契約内で契約書を複数に分割して契約する案件(期分け案件)において、従来は当該年度に履行期間が開始される各期の金額を計上していたが、2019 年度以降は期分け案件でも、第 1 期開始年度に通期の金額を集計することとした。これにより、実質継続契約(期分け案件の第 2 期目以降)の区分もなくなっている。
5 2018 年度 26 件⇒2019 年度 111 件へ増加している。(ただし、2018 年度はデータ上、開発大学院連携での区分が無かったため、個別案件名で判断。)
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 比較増△減 | ||||||
件数 | 金額 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | ||
競争性のある 契約 | 2,398 (75.0%) | 1,170 (89.2%) | 2,144 (75.8%) | 786 (79.2%) | 1,849 (67.1%) | 602 (79.9%) | ▲ 295 (▲13.8%) | ▲ 184 (▲23.4%) | |
競争入札等 | 283 (8.9%) | 142 (10.8%) | 273 (9.6%) | 104 (10.5%) | 281 (10.2%) | 144 (19.1%) | 8 (2.9%) | 40 (38.5%) | |
企画競争・ 公募 | 2,115 (66.2%) | 1,028 (78.4%) | 1,871 (66.1%) | 682 (68.8%) | 1,568 (56.9%) | 458 (60.8%) | ▲ 303 (▲16.2%) | ▲ 224 (▲32.8%) | |
競争性のない 随意契約 | 798 (25.0%) | 141 (10.8%) | 686 (24.2%) | 207 (20.9%) | 907 (32.9%) | 151 (20.1%) | 221 (32.2%) | ▲ 56 (▲27.1%) | |
合計 | 3,196 (100.0%) | 1,311 (100.0%) | 2,830 (100.0%) | 992 (100.0%) | 2,756 (100.0%) | 753 (100.0%) | ▲ 74 (▲2.6%) | ▲ 239 (▲24.1%) |
(注1)数値は四捨五入しているため、合計において一致しない場合がある (注2)比較増△減は、2018年度から2019年度の伸び率を示す。
(2)一者応札・応募
機構における 2019 年度の一者応札・応募の状況は、表2のようになっており、契約件数で見れば 584 件(31.9%)、契約金額では 243 億円(41.0%)である。全契約に締める一者応札・応募による近年の契約の割合は、予算ひっ迫問題で案件数が減少したことを受け、 2018 年度は減少したが、2019 年度は大きく増加している。
表2 2019 年度一者応札・応募状況(実質継続案件を除く)
2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 比較増△減 (2019/2018年度) | ||
2者以上 | 件数 | 1,218件 (68.5%) | 1,175件 (74.9%) | 1,244件 (68.1%) | 69件 (5.9%) |
金額 | 380億円 (32.9%) | 334億円 (57.8%) | 350億円 (59.0%) | 16件 (4.8%) | |
1者 | 件数 | 560件 (31.5%) | 394件 (25.1%) | 584件 (31.9%) | 190 (48.2%) |
金額 | 429億円 (67.1%) | 244億円 (55.7%) | 243億円 (41.0%) | ▲1億円 (▲0.4%) | |
合計 | 件数 | 1,778件 (100.0%) | 1,569件 (100.0%) | 1,828件 (100.0%) | 259 (16.5%) |
金額 | 809億円 (100.0%) | 578億円 (100.0%) | 593億円 (100.0%) | 15 (2.6%) |
(注1)数値は四捨五入しているため、合計において一致しない場合がある
(注2)合計欄は、競争契約(一般競争、指名競争、企画競争、公募)を行った契約の合計。
ただし、本表においては不落随意契約を除外しているため、表1の「競争性のある契約」の件数及び金額とは一致しない。
2019 年度に 1 者応札・応募の件数が増加した要因の一つとして、研修委託契約における参加意思確認公募の増加があげられる。研修委託契約については、これまで競争性のない随意契約である特命随意契約で調達するケースが一定量あったが、競争性のある随意契約である参加意思確認公募の適用範囲を再整理し、適用を進めたことで、1 者応札・応募の件数が増加6したと考えられる。
6 研修委託契約における参加意思確認公募の件数 131 件(2018 年度)⇒236 件(2019 年度)
なお、機構の調達において、大きな割合を占める7コンサルタント等契約8の一者応札・応募率については、前述の通り、予算ひっ迫問題の影響で、2017 年度以前の 30%前後(件数ベース比率)の水準から、2018 年度は 25.5%まで減少した。2019 年度は 1.9 ポイント増の 27.4%となっている。
2.2020 年度において重点的に取り組む分野(【 】は評価指標)
上記 1.調達の現状と要因の分析を含め総合的な検討を行った結果、事業実施・監理能力強化、契約の競争性の拡大及び調達関連事務の合理化・適正化に重点的に取り組むこととし、具体的には以下のとおり、調達の改善及び事務処理の効率化に努めることとする。
(1)競争性のない随意契約の適切な運用に向けた取組
機構が制定している「競争性のない随意契約に係るガイドライン」に沿って、調達・派遣業務部による内部統制機能を働かせながら、競争性のない随意契約の適切な運用状況について引き続き適切なモニタリングを行っていくとともに、契約監視委員会における継続的な点検を実施していく。
【契約監視委員会における点検結果】
(2)競争入札及び企画競争における一者応札・応募の削減に向けた取組
一者応札・応募件数の大きな割合を占めるコンサルタント等契約に関して、改善のため の具体的方策を検討するとともに、契約監視委員会における継続的な点検を実施していく。
【契約監視委員会における点検結果】
(3)技術評価の強化(質の向上)と価格要素バランスの確保
2019 年4月より順次QCBS(Quality and Cost Based Selection)方式を導入してきたが、2020 年度は技術協力プロジェクト業務に対しても導入し、価格要素の加味が限定的であった従来の契約に技術評価と価格要素の一層適切なバランス確保を図る。また、導入後の状況を適切にモニタリングし、必要な制度調整を行う。
【QCBS 方式による契約件数】
(4)契約全般に係る事務の簡素化と合理化
電子入札システムシステムの活用により、対面によらない入札会や価格開封会を導入する。また、調達・派遣業務部に設置されている BPR(Business Processing Re-engineering)タスクフォースを通じ、調達業務の合理化及び簡素化やペーパーレス化を促進し、 RPA(Robotic Process Automation)を活用した業務効率化や AI を活用した精算のオンライン化の検討を行う。
【電子入札システムシステムの導入実績】
7 2018 年度の全契約(2,830 件、992 億円)に対し、コンサルタント等契約は、496 件、489 億円。これを割合にすると、件数で 17.5%、金額で 49.3%となる。
2019 年度の全契約(2,752 件、820 億円)に対し、コンサルタント等契約は、504 件、320 億円。これを割合にすると、件数で 18.3%、金額で 39.0%となる。
8 コンサルタント等契約とは、主に海外で実施される業務について、高度な専門的知見を有する民間の企業、大学、団体、個人等から役務の提供を受ける契約を言う。
2020 年度はコロナ禍の影響を受け、機構会計規程第 23 条第 2 号「緊急を要するため競争に付し得ないとき。」等を理由とした競争性のない随意契約や既存契約に係る契約変更の増加が想定されるが、その適用の可否、価格の妥当性については、手続きの迅速性にも配慮しつつ慎重に審査を行うこととする。
3.調達に関するガバナンスの徹底(【 】は評価指標)
上記 2.の取組に加え、ガバナンスの徹底のため、以下の取組について継続する。
(1)契約の透明性の向上
契約の透明性を確保する観点から、契約取引先の選定過程、選定基準、選定結果、一定の関係のある法人との契約実績等の公表を行っており、この取組を継続していく。
【公表の実績】
(2)不正事案防止に対する取組の強化
コンサルタント等契約における現地再委託・現地傭人契約を抽出検査してきた「第三者抽出検査)において、2019 年度より同検査の対象として民間連携事業を追加したが、引き続き、この方向を継続していく。
民間連携事業おける経費実地検査(契約履行期間中及び精算確定後案件の双方対象)を継続していく。
官製談合防止セミナーを機構内で実施し、機構内関係者の啓発を実施し不正事案防止の取組を強化する。 【経費実地検査の抽出検査件数】
(3)組織全体に対する調達に関するコンサルテーション機能の強化
調達・派遣業務部内事務能力強化や組織全体への契約制度の周知及び経験・知識別職員等向け研修機会の拡大に加え、国内拠点、海外拠点に対する支援等を強化する。
【研修・支援等の実施実績】
4.自己評価の実施方法
調達等合理化計画の自己評価については、各事業年度に係る業務の実績等に関する評価の一環として、年度終了後に実施し、自己評価結果を主務大臣に報告し、主務大臣の評価を受ける。主務大臣による評価結果を踏まえ、その後の調達等合理化計画の改定・策定等に反映させるものとする。
5.推進体制
(1)推進体制
本計画に定める各事項を着実に実施するため、調達部担当理事を総括責任者とし、調達・
派遣業務部の主導により調達等合理化に取り組む。また、取組の推進結果等について、調達・派遣業務部から内部統制を担当する総務部担当理事に報告する。
総括責任者 調達・派遣業務部担当理事副総括責任者 調達・派遣業務部長
(2)契約監視委員会による点検
監事及び外部有識者によって構成する契約監視委員会は、本計画の策定及び自己評価の 際の点検を行うとともに、これに関連して、2回連続の一者応札・応募契約、参加意思確 認公募案件、競争性のない随意契約及び一者応札・応募契約のうち契約監視委員により抽 出された案件などに該当する個々の契約案件の事後点検を行い、その審議概要を公表する。
6.その他
調達等合理化計画及び自己評価結果等については、機構のウェブページにて公表する。また、新たな取組の追加等があった場合には、計画の改定を行う。
以上
2019 年度 独立行政法人国際協力機構調達等合理化計画の自己評価結果
調達等合理化計画・評価項目 【 】内は評価指標 | 業務実績 | 自己 評価 |
2.2019 年度において重点的に取り組む分野 上記 1.調達の現状と要因の分析等を含め総合的な検討を行った結果、事業実施・ | ||
監理能力強化、契約の競争性の拡大及び調達関連事務の合理化・適正化に重点的に取 | ||
り組むこととし、具体的には以下の通り、調達の改善及び事務処理の効率化に努める | ||
こととする。 | ||
(1)競争性のない随意契約の適切な運用に向けた取組 | ||
機構が制定している「競争性のない随意契約に係るガイドライン」に沿って、調達 | ガイドラインに沿って調達部計画・制度課において、対象案件の合議を実施 | ○ |
部による内部統制機能を働かせながら、競争性のない随意契約の適切な運用状況に ついて引き続き適切なモニタリングを行っていくとともに、契約監視委員会におけ | した。また、契約監視委員会(4 回実施)において、全 905 件の対象案件を 同同委員会委員が確認の上その中から委員によって抽出された計 10 件の競 | |
る継続的な点検を実施していく。 【契約監視委員会における点検結果】 | 争性のない随意契約について、その内容について詳細な点検を実施した。ま | |
た、契約変更も検査の対象に追加し、計 7 件の審議を実施した。 | ||
(2)競争入札及び企画競争における一者応札・応募の削減に向けた取組 | ||
一者応札・応募件数の大きな割合を占めるコンサルタント等契約に関して、改善の | 契約実績の定期的なモニタリングと分析、契約監視委員会(4 回実施、計 25 | ○ |
ための具体的方策を検討するとともに、契約監視委員会における継続的な点検を実 | 件の一者応札・応募案件について審議を実施)による点検を実施した。 | |
施していく。 【契約監視委員会における点検結果】 | ||
(3)技術評価の強化(質の向上)と価格要素バランスの確保 価格要素の加味が限定的であった従来のコンサルタント等契約に新たに QCBS | QCBS については、2019 年 4 月より新規調査案件 88 件(基礎情報収集・確 | ○ |
(Quality and Cost Based Selection)方式を導入し、技術評価と価格要素の一層適切なバランス確保を図る。また、導入後の状況を適切にモニタリングしていく。 【QCBS 方式による契約件数】 (4)契約事務の簡素化と効率化 QCBS 方式の導入に伴い、コンサルタント等契約の精算事務を一部簡素化する。また、職員の事務能力強化に向けた研修機会の拡大に加え、国内拠点、海外拠点に 対する遠隔研修や直接支援等を強化する。 【研修・支援等の実施実績】 3.調達に関するガバナンスの徹底(【 】は評価指標) 上記 2.の取組に加え、ガバナンスの徹底のため、以下の取組について継続する。 (1)競争性のない随意契約に関する内部統制の継続 新たに競争性のない随意契約を締結する場合は、原則として調達部の合議を受けなければ契約事務を進めることができないこととなっている。また、一定金額以上の競争性のない随意契約に際しては、契約担当役の決裁を要する場合もある。こうした調達部による内部統制を継続する。 【調達部による確認件数】 (2)契約の透明性の向上 契約の透明性を確保する観点から、契約取引先の選定過程、選定基準、選定結果、 | 認調査、協力準備調査(有償)、詳細設計業務)に適用済み。その後、事後評価や協力準備調査(有償)等、その他の案件に対しても段階的に適用開始した。 2019 年 4 月からのQCBS 方式の導入により、導入案件については約 44%の精算書類削減が行われた。また、職員の事務能力強化に向けた研修については、民連担当者向け研修を 1 回(9 講座)、草の根担当者研修を 3 回、公共調 達連続セミナーを 2 回(連続 13 回)、機材担当者向け研修を2回実施し、在 外・国内支援については、海外 13 拠点での調達支援及び 2 回の地域セミナ ー、国内においては、計 26 回の公共調達セミナーを実施した。 調達部に対する合議は、事前協議及び本決裁の二回にわたって協議を受けることを徹底し、合議漏れの防止を図ると共に、競争性のない随意契約の適正性確保に努めた。また、高度な経営判断を要する事案については、随意契約審査委員会を含む経営層による検討が加わる制度を継続した。(2019 年度は随意契約審査委員会の実績は無) 外部審査は 94 件実施した。(外部審査 選定時 65 件、選定後 12 件、契約監 | ○ 〇 ○ |
一定の関係のある法人との契約実績等の公表を行っている。こうした公表は、原則として契約を締結した日から起算して 72 日以内(4 月 1 日から 4 月 30 日までの間に 締結した契約については 93 日以内)に行うこととしており、この取組を継続していく。 また、一般競争入札による契約については、原則として予定価格も事後公表する。 【期日以内の公表実績】 (3)不正事案防止に対する取組の強化 調達部内に設置した調達に係る苦情対応窓口の継続的運用を行う。 また、特に海外の現場で実施される現地再委託契約に不正事案が発生する可能性が高いことに鑑み、これまで精算が確定したコンサルタント等契約における現地再委託契約のみを抽出検査してきたが、この取組に民間連携事業を追加して、継続していく。 【現地再委託契約の抽出検査件数】 | 視委員会 17 件)また、契約取引先の選定過程、選定基準、選定結果、一定の | |
関係のある法人との契約実績等の公表について、概ね計画通り実施した。 | ||
不正事案防止に対する取組の強化として、以下の取り組みを行った。 | ○ | |
・第三者抽出検査を 10 カ国で 61 件実施。4 月公表の措置に係る再発防止策 である経費実地検査を民連案件で 2 件実施した。 ・「官製談合防止セミナー」を実施し、機構内関係者の啓発を行った。(2019年 12 月) | ||
・「調達手続きの適正な実施に関する執務要領」の制定・施行、対外窓口の設 | ||
置を行った。(2019 年 4 月) | ||
以上 |
資料 3
①コンサルタント等契約 | ||||||||||
No | 主管部署 | 件名 | 調達種別 | 当初契約 | 変更後金額 | 増加率 (※) | 契約相手方 | 委員回答 | ||
契約締結日 | 契約完了日 | 契約金額 | ||||||||
1 | 社会基盤部 | カンボジア国シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確認調査(一般競争入札(総合評価落札方式)) | コンサルタント等契約 | 2020/2/21 | 2021/6/30 | 35,297,900 | 83,233,337 | 135.8% | 日本工営株式会社 株式会社アルメックVPI | 伊藤委員長戸川委員 |
2 | 東南アジア・大洋州部 | フィリピン国ダルトンパス東代替道路建設事業協力準備調査(QCBS)【有償勘定技術支援】 | コンサルタント等契約 | 2019/9/27 | 2020/12/21 | 202,313,100 | 304,059,800 | 50.3% | 日本工営株式会社 株式会社片平エンジニアリング・インターナショナル 大日本コンサルタント株式会社中日本高速道路株式会社 | 石村委員 |
②一般契約 | ||||||||||
No | 主管部署 | 件名 | 調達種別 | 当初契約 | 変更後金額 | 増加率 (※) | 契約相手方 | 委員回答 | ||
契約締結日 | 契約完了日 | 契約金額 | ||||||||
3 | 人事部 | 2019年度及び2020年度職階別研修(新任管理職、主任調査役、主事、業務職・評価者向け)実施業務 | その他業務・サービス | 2019/9/3 | 2021/3/31 | 1,540,000 | 2,817,650 | 83.0% | シンメトリー・ジャパン株式会社 | 遠山委員 |
※増加率(%)=(変更後金額‐当初契約金額)/当初契約金額 |
No.1
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | シェムリアップ市の都市環境改善にかかる情報収集・確 認調査 |
(2)契約相手名称 | 日本工営株式会社 アルメック VPI |
(3)当初契約金額 当初契約期間 | 35,297,900 円 |
2020 年 2 月 21 日から 2021 年 1 月 29 日 | |
(4)業務の概要 | シェムリアップ市の都市環境改善にかかる基礎情報収集を行うもの。 世界文化遺産であるアンコール遺跡群を擁するシェムリアップ市は、観光産業を基軸とした地域振興が重要な課題である。急激な観光客増加により、自動車の急増、廃棄物や汚水排出の増加による環境悪化、交通渋滞の深刻化、犯罪の増加などが顕在化しており、インフラ整備や観光サービス向上等の対応が追いついていないため、遺跡保全や環境保護の観点から、遺跡地区および州内の観光資源の持続的な開発や地域住民の生活環境の向上が喫緊の課題となっていた。シェムリアップ州政府からは、先進的な技術であるスマート技術も含めた形での都市課題の解決に対する要望が寄せられ、本調査にてシェムリアップ市の都市開発にかかる既存計画のレビューを行い、現況把握、問題分析を通じ、モビリティ改善、観光サービス改善、廃棄物・排水、セキュリティ等の都市課題を整理し、この都市課題の解決策をスマートシティに象徴される先 進的な手法・技術も含め検討することとしていた。 |
(5) 変更後契約金額 変更後契約期 間 | 83,233,337 円 |
2020 年 2 月 21 日から 2021 年 6 月 30 日 |
2.金額増額の経緯・概要
(1)第 1 回変更
変更後契約金額 | 39,053,300 円 | |
内訳 | 業務量・報 酬 | 10 人月、26,381,300 円 |
直接経費 | 12,672,000 円 |
変更後履行期間 | 2020 年 2 月 21 日から 2021 年 6 月 30 日 |
変更の経緯・内容 | 新型コロナウィルスの影響により、現地渡航ができなくなっ たため、遠隔で調査を進めるため、現地傭人を追加したもの。 |
(2)第2回変更
変更後契約金額 | 81,254,800 円 | |
内訳 | 業務量・報 酬 | 29.2 人月、16,962,000 円 |
直接経費 | 58,942,000 円 | |
変更後履行期間 | 2020 年 2 月 21 日から 2021 年 6 月 30 日 | |
変更の経緯・内容 | ∙ 2020 年の新型コロナウィルスは観光業を中心としているシェムリアップにおけるホテル、レストラン、店舗、旅行ガイドなどを含む観光業に大打撃を与えている。これを踏まえ、シェムリアップ州政府からは都市環境改善の最優先事項としての新型コロナウィルスの影響を踏まえた観光セクターの現状の把握、課題の解決策の検討、復興に向けたロードマップの検討を早急に行ってほしい旨要望があった。 ∙ 上記の経緯から、本調査における観光分野の調査の一部として、特記仕様書に以下を追加した。 (2)シェムリアップ市における既存計画、現状のレビューの一部として、 3) 新型コロナウィルスの影響調査 (7)都市課題の整理、解決策及びアプローチの検討の一部として、以下を追加。 新型コロナウィルスの世界的流行により、観光業、ならびに周辺産業や市民の生計にもたらされた影響を整理し、その都市課題の改善に向けた解決策及び複数のセクターに対するアプローチの検討 (11)新型コロナウィルスがもたらした被害からの復興に向けたロードマップの策定 (13)新型コロナウィルス影響調査 速報レポートの作成、協議 (14)優先プロジェクトの抽出の一部として、以下を追加。 新型コロナウィルスの世界的流行がもたらした被害からの復興のために必要な優先プロジェクトの抽出 |
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
3.今後の改善点等
観光都市シェムリアップ市における都市課題改善にかかる調査において、観光分野の改善は最優先分野であったところ、新型コロナウィルスの影響によるシェムリアップ観光業への影響は甚大なものであり、シェムリアップにおける新型コロナウィルスの現状と対策について緊急的に把握、対策を講じる必要があったことから、契約変更での対応とした。
No.2
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | フィリピン国ダルトンパス東代替道路建設事業協力準備調査 (QCBS)【有償勘定技術支援】 |
(2)契約相手名称 | 日本工営株式会社 株式会社片平エンジニアリング・インターナショナル大日本コンサルタント株式会社 中日本高速道路株式会社 |
(3)当初契約金額 当初契約期間 | 202,313,100 円 |
2019 年 9 月 27 日~2020 年 9 月 23 日 | |
(4)業務の概要 | フィリピンのマニラ首都圏とルソン島中北部を結ぶ主要幹線道路であるダルトンパスの東側に、代替となるバイパス道路 (トンネル区間を含む)を整備する事業に係る調査業務。 具体的には、対象事業について、既存調査のレビューの実施や、事業の目的、概要、事業費、実施スケジュール、本邦技術の適用、事業実施体制、運営・維持管理体制、環境社会配慮等、有償資金協力事業として実施するための必要な調査を行 う。 |
(5)変更後契約金額 変更後契約期間 | 304,059,800 円 |
2019 年 9 月 27 日~2020 年 12 月 21 日 |
2.金額増額の経緯・概要
(1)第1回変更
変更後契約金額 | 277,546,500 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 47.97 人月・112,206,600 円 |
直接経費 | 165,339,900 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 9 月 27 日~2020 年 12 月 21 日 | |
変更の経緯・内容 | 主な変更の経緯と内容は以下のとおり。 ●環境社会配慮に係る調査(含む先住民族計画)及び用地取得・住民移転計画については、調査が一定程度進捗し、バイパス道路の線形やトンネルの位置が確定しなければ、具体的な調査対象地域、必要な調査数量等が見通せないことから、当初契約時点から最適路線の確定後に、これら業務を追加することとしていた。また、そのため、当初契約金額でもこれら業務については対象外としていた。 ●本契約変更は、調査が進捗し、最適路線が確定したため、 |
当初契約時点の予定に基づき、必要な調査数量等を算出し、環境社会配慮に係る調査、用地取得・住民移転計画案、及び、先住民族計画案の作成に係る契約変更を実施したもの。(但し、先方所管官庁と調査内容の調整が完了していなかった先住民族計画におけるヒアリング調査等に係る現地再委託調査については除く。)
●また、調査の中で、事業対象地域に貴重種がいることが判明したことから、環境影響調査では、2 季調査(雨期・乾季)を実施することとなった。そのため、雨期の開始時期を踏ま
え、契約の履行期限を延長したもの。
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更
変更後契約金額 | 304,059,800 円 | |
内 訳 | 業務量・報酬 | 49.72 人月・116,000,500 円 |
直接経費 | 188,059,300 円 | |
変更後履行期間 | 2019 年 9 月 27 日~2020 年 12 月21日 | |
変更の経緯・内容 | 主な変更の経緯と内容は以下のとおり。 ●環境社会配慮に係る調査のうち、残る先住民族計画のヒアリング調査等に係る現地再委託調査についても、上記同様、最適路線確定後に業務を追加することとしていた。第 1 回契約変更(2020 年 1 月)には間に合わず、時間を要していたものの、2020 年 1 月後半に、先住民対応を所管する国家先住民委員会(NCIP)との間で、先住民族計画に係る調査内容について確認を得たことから、直ちに先住民族計画の現地再委託調査業務追加に係る契約変更を行ったもの。 ●また、現地の自然条件調査を進める中で、事業対象地に 19箇所の沢が土石流危険渓流であることが新たに判明した。本バイパス道路は災害時の代替道路としての機能が求められており、災害時にも安全な道路機能が維持できるよう、橋梁や砂防ダム等による土石流対策の検討を追加的に行うことと し、業務追加の契約変更を行ったもの。 |
19
3.今後の改善点等
上述の通り、本契約の契約変更の大部分は、必要な調査数量や調査期間が当初契約時点では見通せないことから、当初計画より、調査途中段階での契約変更(業務追加)を予定していたもの。土石流対策の必要性については、調査をすすめる中で事後的に判明したものではあるが、現地の地形・地質条件に鑑みれば予め想定できた可能性もあり、計画を立てる段階で対象地の地形的な特徴等についても、一層の注意を払っていきたい。
No.3
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | 2019 年度及び 2020 年度職階別研修(新任管理職・主任調 査役/主事・業務職・評価者向け)実施業務 |
(2)契約相手名称 | シンメトリー・ジャパン株式会社 |
(3)当初契約金額 当初契約期間 | 1,540,000 円 |
2019 年 9 月 3 日から 2020 年 3 月 31 日まで | |
(4)業務の概要 | JICA では、すべての職員が組織の向かうべき方向性を理解し、キャリアパスの節目において、職階に応じた自己の役割の再確認するための意識・動機付けを行うとともに、必要とされるスキルを身につけることを目的とする 「職階別研修」を年間 9 件実施している。このうち、新任管理職研修、主任調査役/主事研修、業務職研修、評価者研修の 4 件において、外部講師を招いてマネジメント、リーダーシップ、人事評価等について具体的な知識・スキルを学ぶセッションを設けており、本業務はこれらのセッションの企画・ 運営を委託するもの。 |
(5) 変更後契約金額 変更後契約期 間 | 2,817,650 円 |
2019 年 9 月 3 日から 2021 年 3 月 31 日まで |
2.金額増額の経緯・概要
(1)第1回変更
変更後契約金額 | 変更なし | |
内訳 | 業務量・報酬 | 2019 年度:976,250 円 2020 年度:376,750 円 ※2019 年度:新任管理職研修、主任調査役/主事研修、業務職研修分(講師料) ※2020 年度:評価者研修分(講師料) |
直接経費 | 2019 年度:137,500 円 2020 年度:49,500 円 ※2019 年度:新任管理職研修、主任調査役/主事研修、業務職研修分(テキスト代) ※2020 年度:評価者研修分(テキスト代) | |
変更後履行期間 | 2019 年 9 月 3 日から 2020 年 10 月 30 日まで | |
変更の経緯・内容 | 2020 年 2 月 28 日(金)に実施を予定していた 2019 年度評 |
価者研修につき、新型コロナウイルス感染症の日本国内における感染拡大をふまえ、延期が妥当と判断したもの。2 月末時点ではいつ実施できるか確定できなかったため、各部署において人事評価の年央レビュー面談が実施されるまでの研修実施を念頭に置き、契約期間を 10 月末までとした。
本契約変更に伴い、2019 年度に評価者研修分を除いた金額を部分払いし、2020 年度に評価者研修分を支払う複数年度契約となったが、契約金額総額の変更はない。
(註)報酬は「直接人件費+その他原価+一般管理費等」の合計とする。以下、同じ。
(2)第2回変更
変更後契約金額 | 2,817,650 円 | |
内訳 | 業務量・報酬 | 2019 年度:976,250 円 2020 年度:1,505,900 円(2019 年度評価者研修分(376,750 円)+ 2020 年度職階別研修分(1,129,150 円)) ※2019 年度:新任管理職研修、主任調査役/主事研修、業務職研修分(講師料) ※2020 年度:2019 年度評価者研修、2020 年度新任管理職研 修、主任調査役/主事研修、評価者研修分(講師料) |
直接経費 | 2019 年度:137,500 円 2020 年度:198,000 円(2019 年度評価者研修分(49,500 円)+ 2020 年度職階別研修分(148,500 円)) ※2019 年度:新任管理職研修、主任調査役/主事研修、業務職研修分(テキスト代) ※2020 年度:2019 年度評価者研修、2020 年度新任管理職研 修、主任調査役/主事研修、評価者研修分(テキ スト代) | |
変更後履行期間 | 2019 年 9 月 3 日から 2021 年 3 月 31 日まで | |
変更の経緯・内容 | 本業務の対象となる一連の研修は 10 月から開始となる。例年、6 月に公示準備、7 月に公示を行い、8 月下旬~9 月上旬に契約を締結してきたが、本年については新型コロナウイルス感染症の影響を受けた在宅勤務の増加等により、公示手続きに要する日数が従来よりも大幅に増加することが見込まれ、当初計画通りに研修を実施するためには、緊急事態宣言下であった 5 月中に公示準備を開始する必要があった。これらの研修は、研修会場の確保や他関連業務も含めた研修業 務全体の年度計画上、いずれも当初予定通りに実施する必要 |
があったが、5 月の段階では公示・入札プロセスの先行きが見通しにくく、契約開始が 10 月に間に合わない可能性もあったことから、調達・派遣業務部と協議の上、既存契約の延長という形をとることとした(ただし、研修 4 件のうち業務職研修については研修受講者の対象年次を変更することとなった結果今年度は実施しないこととなり、本契約の対象から外している)。
延長後の契約金額については、2019 年度の各研修と同額となっており妥当と判断。
3.今後の改善点等
特になし。
資料 4
2020年度第1回契約監視委員会 2回連続一者応札・応募 点検対象案件リスト | |||||||
①本部 | |||||||
No | 主管 | 件名 | 種別 | 金額 | 締結日 | 相手方1 | 委員回答 |
1 | 情報システム室 | 情報システム企画開発技術支援業務 | システム関連(開発・運用・保守) | 7,535,000 | 2020/3/31 | ITbook株式会社 | 木下委員遠山委員 |
2 | 中南米部 | 2020-2024年度移住者・日系人支援にかかる運営管理業務 | 各種業務委託 | 356,213,437 | 2020/3/19 | 公益財団法人海外日系人協会 | 石村委員 戸川委員 |
②国内機関 | |||||||
No | 主管 | 件名 | 種別 | 金額 | 締結日 | 相手方 | 委員回答 |
3 | 四国センター | 2019-2021年度中小企業海外展開支援業務 | 各種業務委託 | 9,259,260 | 2019/6/20 | 個人 | 伊藤委員長 |
4 | 沖縄センター | 2020-2024年度沖縄センター施設管理・運営業務委託契約 | 建物管理・保守 | 1,004,999,720 | 2020/2/20 | 株式会社沖縄ダイケン | 石村委員遠山委員 |
No.1
一者応札・応募事案フォローアップ票
契約概要
契 | 約 | 件 | 名 | 情報システム企画開発技術支援業務 | |
契 | 約 | 金 | 額 | 7,535,000 円 | |
契 | 約 | 締 | 結 | 日 | 2020 年 3 月 31 日 |
契 | 約 | 期 | 間 | 2020 年 4 月 1 日から 2021 年 3 月 31 日まで | |
契 | 約 | 相 | 手 | 方 | ITbook 株式会社 |
契 | 約 | 方 | 式 | 総合評価落札方式 | |
関 | 心 | 表 | 明 | 者 | 3 社 |
公 | 告 | 期 | 間 | 2019 年 12 月 23 日から 2020 年 1 月 15 日まで | |
応 | 募 | 要 | 件 | 1)全省庁統一資格 令和01・02・03年度全省庁統一資格を有すること 2)日本国登記法人 日本国登記法人であること 3)財務状況の健全性 法人としての財務状況に特に問題がないと判断されること 4)秘密情報保全 業務の履行にあたり、秘密情報保全の適切な体制が構築・保証されている法人であると判断されること。また、本業務の主要な業務従事者について、秘密情報を取扱うに ふさわしい者であると判断されること。 | |
業 | 務 | 内 | 容 | 情報システムの調達に係る支援・助言 情報システムの企画・設計・開発/改修・運用および保守に係る支援・助言 RPA 本格導入に向けた支援・助言 情報システム基盤の予算の計画に係る助言最新技術動向等の収集・共有の支援 | |
契約の経緯・変 遷 | 2019 年度に初めて行った調達案件の継続契約。 |
2回連続一者応札・応募とならないために講じた取組
改善項目 | 状 況 | 具体的な取組内容 |
仕様書の見直し等 | ○ | 契約期間を通年に変更した。 |
入札説明会の開催 | - | |
業務等準備期間の十分な 確保 | ○ | 業務開始前、3 ヶ月強に公告を開始した。 |
公告期間の見直し | - | |
公告周知方法の改善 | ○ | 関心を示した 3 社に公示された旨、メール 等で連絡した。 |
業者選定方式の見直し | - | |
事前の応募勧奨 | ○ | 3 社にメール等で応募を勧奨した。 |
今回、事後点検のために行ったヒアリング結果
相 手 先 名 | 株式会社グローバル・パートナーズ・テクノロジー 株式会社プロアクション |
ヒアリング内容 | 応札には関心はあったが、他業務とのタイミングの兼合 いで適任者を選出できない旨の回答があった。 |
一者応札・応募となった理由、背景、要因等
業務内容の特殊性 | 情報システムを扱う業務のため、厳格な秘密情報保全が求められる一方で、本件に関心を示す小規模企業では法人の秘密情報法保全体制が整っていない場合や情報セキュリテ ィに関する資格・認証を未取得なケースも多い。 |
契約条件の特殊性 | ①本件業務受託者(関連会社含む)は、システム開発等の調達仕様書/業務仕様書の作成に直接関与した調達案件及び、調達関連情報に接した調達案件に参加することはできないため、大手・中堅のシステム会社・コンサルタントからの関心は低くなる傾向にある。 ②週 2 日麹町本部に執務とすることを基本とした単年度契約となっており、契約金額もシステム関連の契約の中では決して大きくないことも関心が集まらない要因となってい ると推測される。 |
その他 | <類似案件の公告> 情報システム室では、本件とは別の「IT インフラ基盤の技術アドバイザリー業務」(※)を 2019 年度から新たに調達 しているが、同案件の入札不調(初回は 2019 年 9 月入札) により再公告が本件公告と同じ 2019 年 12 月となった。結果的には両案件とも一者応札であるが、上記特殊性とあい |
まって関心表明した業者も調整がつきにくくなったものと推測する。 ※主としてメール、グループウェア、ファイルサーバや通 信網等のシステム基盤の運用にかかる技術助言を得るもの。 |
契約相手方の概要
設立年:1990 年 6 月 6 日
東京証券取引所マザーズ上場:2004 年 7 月
主要な業務として、民間向けには IT コンサルティングを行っているが、独立行政法人向けのサービスとして、システムに関するセキュリティ強化支援、刷新可能性調査、最適化計画策定支援、調達支援、及び CIO 補佐官業務等のサ
ービスを展開している。
事後点検の結果、講ずることとした措置
JICA 本部出勤日数等の執務に関する条件の緩和の検討。契約期間を複数年と
する等、より魅力的な調達案件になるよう検討する。
No.2
一者応札・応募事案フォローアップ票
契約概要
契 約 件 名 | 2020-2024 年度移住者・日系人支援にかかる運営管理業務 |
契 約 金 額 | 356,213,437 円 |
契 約 締 結 日 | 2020 年 3 月 19 日 |
契 約 期 間 | 2020 年 4 月 1 日~2025 年 3 月 31 日 |
契 約 相 手 方 | 公益財団法人海外日系人協会 |
契 約 方 式 | 総合評価落札方式 |
関 心 表 明 者 | 0 |
公 告 期 間 | 2019 年 12 月 12 日~2020 年 2 月 12 日 |
応 募 要 件 | (1)機構の契約事務取扱細則第4 条に該当しないこと。 (2)令和01・02・03年度全省庁統一資格を有するこ と。 (3)日本国で施行されている法令に基づき登記されている法人であること。 (4)先に行われた業務等との関連で利益相反が生じると判 断されないこと。 |
業 務 内 容 | (1)移住者の団体に対する助成金交付事業の実施促進業務 (2)日系社会リーダー育成事業運営管理業務 |
契約の経緯・変遷 | (1)助成金交付事業 海外移住事業団時代から移住者に対する援助として実施 1998:事業合理化のため、実施促進業務を民間団体に委託 1998-2010:特命随意契約(公益財団法人海外日系人協会) 2011:総合評価落札方式(一者応札) 2012:総合評価落札方式(一者応札) 2013-2014:総合評価落札方式(一者応札) (2)日系社会リーダー育成事業 2000 年度:開始 2009-2011:プロポーザル方式 2012-2014:総合評価落札方式(一者応札) (3)助成金事業+日系社会リーダー育成事業+日系社会次世代育成研修(大学生プログラム) |
2015-2016:総合評価落札方式(2 者応札) ※助成金事業実施促進業務の応札に至らなかった企業のヒアリング結果(業務量が小さく十分な利益を見込めない、社内での体制構築が難しい、契約者の創意工夫ができるような内容を希望する)を踏まえ、事務支援業務を主とする上記 2 業務及び新設の日系社会次世代育成研修(大学生プログラム)を統合 (4)助成金事業+日系社会リーダー育成事業 2017-2019:総合評価落札方式(一者応札) ※日系社会次世代育成研修(大学生プログラム)は類似性の高い日系社会次世代育成研修(高校生プログラム)と統合 2020-2024:総合評価落札方式(一者応札) |
2回連続一者応札・応募とならないために講じた取組
改善項目 | 状 況 | 具体的な取組内容 |
仕様書の見直し等 | 〇 | 契約期間を 3 年から 5 年間に延長して利益 幅を広げた。 |
入札説明会の開催 | ||
業務等準備期間の十分な 確保 | 〇 | 事業説明・応募勧奨を 7 月から実施した。 |
公告期間の見直し | 〇 | 前回の約 2 倍の 2 か月間とした。 |
公告周知方法の改善 | ||
業者選定方式の見直し | ||
事前の応募勧奨 | 〇 | 日系人関連事業・青少年向け研修事業を実施しているKYODAI、アバンセコーポレーション、JICE、アイシーネットに対して、事業説明・応募勧奨を行った。都内に事務所のある社については訪問・来訪にて直接説明を行っ た。 |
今回、事後点検のために行ったヒアリング結果
相 手 先 名 | KYODAI、アバンセコーポレーション、JICE、アイシーネッ ト |
ヒアリング内容 | KYODA:最終的に他の業務を優先せざるを得なかった。検討 段階では、類似の慈善事業を数年前から行ってきた次世代 |
育成研修を優先して検討。 アバンセコーポレーション:助成金審査と日系社会リーダー育成事業がセットになっており、助成金審査に関する社としての経験値が充分ではない。技術評価点と入札金額で現存の受託者に勝てる見込みがない。 JICE:十分な競争力を発揮できない可能性があった。 アイシーネット:弊社の強みが生かせる内容ではなく、ま たこれまで受注している団体を念頭におくと、弊社が受注できる確率は低いと判断した。 |
一者応札・応募となった理由、背景、要因等
業務内容の特殊 性 | |
契約条件の特殊 性 | |
その他 | 応募勧奨時の打合せでは、各社とも日系人支援には関心が寄せられたが、他事業が多忙、同時に説明した日系社会次世代研修への関心、海外日系人協会との関係についてコメントがあった。 また、事後点検のヒアリングでは、日系人・外国人の研修や招へい事業といった自社の強みが生かせない可能性があり、助成金事業を含む事務支援であることが要因ではない かと思料する。 |
契約相手方の概要
戦後のララ物資支援(約 20%、80 億円を在留邦人・日系人からの援助物 資)、これを契機とした米国、カナダや中南米諸国からの支援活動を背景として、国会議員の間に「在留邦人・日系人の労苦を慰め、同胞愛への謝恩を表する」歓迎の祭典開催の声が上がり、当時、日本に唯一存在していた海外日系人関係の団体である「海外日系人連絡事務局」を中心に、。1957 年(昭
和 32 年)に海外 14 ヵ国から在留邦人・日系人 364 人の参加を得て開催された。
第 2 回大会より名称が「海外日系人大会」に改称され、その事務局として
「海外日系人連絡協会」が設立された。
1964 年(昭和 39 年)、第 5 回大会の年より、協会に全国知事会が参画し、協会会長にも全国知事会会長が就任。以後、歴代の協会会長は全国知事会会長が勤め、知事が協会役員に就任することとなり、全国都道府県からの協会に対する分担金の拠出も開始された。これを機に協会名称も「海外日系人協
会」に名称変更し、1967 年(昭和 42 年)、協会は財団法人の認可を受け、
「財団法人海外日系人協会」が設立された。
2012 年(平成 24 年)、公益法人制度改革に伴い、「公益財団法人 海外日系人協会」へ移行し、現在に至る。
事後点検の結果、講ずることとした措置
助成金事業と日系社会リーダー育成事業を分割した契約とすることについて
検討する。
No.3
一者応札・応募事案フォローアップ票
契約概要
契 | 約 | 件 | 名 | 中小企業海外展開支援業務 | |
契 | 約 | 金 | 額 | 3,912,000 円(2019 年度分、消費税 8%含む) | |
契 | 約 | 締 | 結 | 日 | 2019 年 6 月 20 日 |
契 | 約 | 期 | 間 | 2019 年 6 月 20 日から 2020 年 3 月 31 日まで(入札公告に おいては、業務実施期間は契約開始日から 2 年間であり、年度ごとに更新する旨を記載。)。 | |
契 | 約 | 相 | 手 | 方 | 香野拓司 |
契 | 約 | 方 | 式 | 業務委託 | |
関 | 心 | 表 | 明 | 者 | 1 名 |
公 | 告 | 期 | 間 | 42 日間 | |
応 | 募 | 要 | 件 | 入札公告に掲載した競争参加資格の抜粋 1. 公告日において平成 28・29・30 年度全省庁統一資格の 「役務の提供等」の「A」又は「B」又は「C」又は「D」の等級に格付けされた者(なお、資格保有者でない者についても、要望があれば別途資格審査を設定)。 2. または国際協力人材登録をしている者。 3. 下見積書を提出できる者。 4. 会社更正法又は民事再生法の適用の申し立てを行い、更生計画又は再生計画が発効していない者は、競争に参加する資格がありません。 5. 「独立行政法人国際協力機構契約競争参加資格停止措置規程」に基づく契約競争参加資格停止措置を受けていないこと。 6. 法人の場合、日本国で施行されている法令に基づき登記されていること。 7. 競争から反社会的勢力を排除するため、競争に参加しようとする者(以下「応札者」という。)は入札公告に掲示された競争参加資格のいずれにも該当しないこと、および当該契約満了までの将来においても該当すること はないことについての誓約。 | |
業 | 務 | 内 | 容 | 1. 高知県及びJICA 四国センターの指定する県の企業の情報収集、訪問・面談を行い、「民間連携・中小企業海外展開支援」事業制度の活用可能性のある企業に係る個別相談実績情報データの整理・更新・分析を行い、関心を 示す企業に対し「民間連携・中小企業海外展開支援業務」 |
(以下「支援業務」)の促進と地域性を配慮した助言等の支援を行う。また、これら業務に必要な資料(支援業務概要、プレゼン資料、データベース等)を作成する。 2. 上記各県でJICA 四国センターが行う支援業務に係る説明会・セミナー等の実施支援(会場確保、連絡調整、議事録作成、プレゼン資料作成、広報等)を行う。併せて、国の関係機関、県庁、JETRO、中小企業関係団体、金融機関等と連絡調整を図り、広報に努め集客を図る。特に高知県では、ODA 案件化サポートチームのメンバーとして県や関係団体と協力しつつ、関連の会議、イベント、海外を含む出張等の企画及び実施に加わり、支援業務を通した案件の形成とモニタリングの促進を図る。 3. 企業、大学及び開発コンサルタントとの連携促進を行うと共に、JICA 事業応募企業による企画書等の準備に係る助言、同企画書の質の向上を図るべく開発途上国の開発課題の情報提供(外国語の情報、資料を含む)を行う。 4. 担当県での採択企業等の契約交渉、案件監理、成果品管理に関し、JICA 四国センターへの専門的支援(英語での業務を含む)を行う。 5. 当該支援業務に合わせて民間連携ボランティア、草の根技術協力等のJICA による関連協力制度の情報提供を関係者に行う。 6. 支援業務の遂行に必要な県別データベース(県基本データ、経済データ、企業データ等)を作成する。構成内容は、JICA 四国センターと調整のうえ決定する。 7. その他、JICA 四国センターが指示する中小企業海外展開支援を中心とする民間連携事業に関する業務、および 国内外の出張を行う。 | |
契約の経緯・変遷 | 1. 競争性を確保するため、プレ公告の実施、応札対象を個人だけでなく企業の参加も可能とした。 2. 結果、当該契約相手方 1 名のみの応募があり、審査の結果、同氏と業務委託契約を締結するに至った。 3. 本契約の後継契約では下記「事後点検の結果、講ずることとした措置」のとおり、更なる競争性確保に向け、各 種方策を講じた。 |
2回連続一者応札・応募とならないために講じた取組
改善項目 | 状 況 | 具体的な取組内容 |
仕様書の見直し等 | 〇 | 前回の業務内容には、競争性を阻害するような特殊な業務は含まれておらず、今回も原則、前回契約と同様、同レベルの仕様書とした。一方、四国域外の人材も応募できるよう契約経費を見直した(居住に必要な経費分の 増額)。 |
入札説明会の開催 | 〇 | 業務内容説明会を実施。 |
業務等準備期間の十分な 確保 | 〇 | 2019 年 3 月にプレ公告を行い一定期間を確 保。 |
公告期間の見直し | 〇 | 上記プレ公告に加え、公示日から入札日まで 42 日間を確保。 |
公告周知方法の改善 | 〇 | プレ公告を実施。 |
業者選定方式の見直し | 〇 | 上記「仕様書の見直し等」を記載。 |
事前の応募勧奨 | 〇 | 関係機関等への情報の展開。 |
今回、事後点検のために行ったヒアリング結果
相 手 先 名 | 過去の契約受託者 |
ヒアリング内容 | 契約内容の課題等 |
一者応札・応募となった理由、背景、要因等
業務内容の特殊 | 上述の通り、業務内容に特殊性はなく、開発途上国を対象 |
性 | とするコンサルタントや中小企業支援等の経験があれば対 |
応できる内容であるが、以下の契約条件の特殊性により一 | |
者応札になったものと想定される。 | |
契約条件の特殊 | 高知県を含む四国地域には開発途上国を対象とするコンサ |
性 | ルティング業務を行っている企業が少なく、本事業には他 |
地域からの企業、人材の応募を喚起する必要がある。その | |
ため条件等で四国に拠点があること、及び契約後の従事者 | |
の四国居住は条件としていない。一方で、契約充当経費は、 | |
前回一者応札であったことを踏まえ住居費見合い分を増額 | |
したが、業務内容に見合う利益確保が難しく、複数の応札 | |
者が確保できなかったものと想定される。 | |
その他 | 特になし。 |
契約相手方の概要
香野拓司(首都圏在住、開発コンサルタントにてODA 事業への従事経験を
有する)
事後点検の結果、講ずることとした措置
当該契約の後継調達においては、法人が競争に参加しやすくなるよう経費の再検討(直接費等の計上)、及び契約充当金額を増額した他、プレ公示において「公開意見交換会」をオンラインで開催(15 法人・3 個人事業主、計 24 名
の参加)するなどの措置を講じた。
No.4
一者応札・応募事案フォローアップ票
契約概要
契 | 約 | 件 | 名 | 2020~2024 年度沖縄センター施設管理・運営業務 | ||
契 | 約 | 金 | 額 | 1,004,999,720 円 | ||
契 | 約 | 締 | 結 | 日 | 2020 年 2 月 20 日 | |
契 | 約 | 期 | 間 | 2020 年 4 月 1 日から 2025 年 3 月 31 日(5 年間) | ||
契 | 約 | 相 | 手 | 方 | 株式会社 | 沖縄ダイケン |
契 | 約 | 方 | 式 | 一般競争入札(総合評価落札方式) | ||
関 | 心 | 表 | 明 | 者 | 競争資格申請者1者 | |
公 | 告 | 期 | 間 | 2019 年 12 月 6 日~2020 年 2 月 3 日 | ||
応 | 募 | 要 | 件 | 全省庁統一資格の「役務提供等」の「A」又は「B」の等級 に格付けされ、沖縄に営業所を有する者。 | ||
業 | 務 | 内 | 容 | 沖縄センター施設管理・運営業務 (1)総括業務 (2)フロント業務 (3)清掃業務(客室整備を含む) (4)警備業務 (5)設備運用管理業務 (6)プール管理業務 (7)食堂運営業務 (8)車両運行管理業務 (9)植栽等維持管理業務 (10)その他業務 | ||
契約の経緯・変遷 | 2009~2011 年度契約(3 年間)では、プロポーザル選定方式により、商船三井興産(株)、東京ビジネスサービス(TBS) (株)、(株)沖縄ダイケンの 3 者が技術提案書を提出し、審査の結果、沖縄ダイケンが第1位となり、(株)沖縄ダイケンと契約締結。 2012~2014 年度契約(3 年間)では、一般競争入札(総合評価落札方式)により、(株)沖縄ダイケンと日本美装(株)が参加し、総合評価の結果、(株)沖縄ダイケンが第一位となり、(株)沖縄ダイケンと契約締結。 2015~2019 年度契約(5 年間)では、一般競争入札(総合評価落札方式)により、(株)沖縄ダイケンの一者応札となり、(株)沖縄ダイケンと契約締結。 本契約(5 年間)でも、一般競争入札(総合評価落札方式) |
により、(株)沖縄ダイケンの一者応札となり、(株)沖縄ダ イケンと契約締結。 |
2回連続一者応札・応募とならないために講じた取組
改善項目 | 状 況 | 具体的な取組内容 |
仕様書の見直し等 | 〇 | 新規参入しやすいように構成を整理し、業 務がわかりやすいように詳しく記述。 |
入札説明会の開催 | 〇 | 12 月 16 日に説明会を実施。 |
業務等準備期間の十分な確保 | 〇 | 入札会後の契約手続き次第ではあるが、基本的に契約業務開始まで 1 か月以上の期間 を確保。 |
公告期間の見直し | 〇 | 公告期間を長くした(約2か月間) |
公告周知方法の改善 | 〇 | 県内メディア(沖縄建設新聞)を通じて、公 告周知を実施。 |
業者選定方式の見直し | × | |
事前の応募勧奨 | 〇 | 3者(商船三井、TBS、沖縄ダイケン)に応 募勧奨を行った。 |
今回、事後点検のために行ったヒアリング結果
相 手 先 名 | 商船三井 |
ヒアリング内容 | JICA 関西で施設管理・運営業務を実施中。業務内容や契約条件について特に問題ないが、今回は沖縄で人員を準備する余力はなかった。 本土企業が沖縄で人員を準備する場合、沖縄の地元企業に 比較して、1.2 倍以上のコストがかかり、更に沖縄での人手不足により、沖縄での人員準備は厳しかった。 |
相 手 先 名 | TBS |
ヒアリング内容 | JICA 東京で施設管理・運営業務を実施中。業務内容や契約条件について特に問題ないが、それなりの人員を沖縄で確保する必要があり、今回はその余力はなかった。 沖縄で人員を確保するためには、約 2 か月間の広告期間でも短く、プレ公示を行うなど人員確保のための時間が欲し かった。 |
一者応札・応募となった理由、背景、要因等
業務内容の特殊 性 | 新規参入の障害となる特殊な業務内容は含まれていない。 |
契約条件の特殊 性 | 新規参入の障害となる特殊な契約条件は含まれていない。 |
その他 | プレ公示を行うなど人員確保のための時間をより確保でき れば一者応札を避けられた可能性がある。 |
契約相手方の概要
株式会社ダイケングループ(1955 年設立)の沖縄拠点として、1973 年に沖縄ダイケン設立。従業員数約 1,700 名。観光関連施設や流通施設及び官公庁等の清掃管理・設備保守管理・警備保安・ホテル客室清掃整備等の各種サービス業務を中心業務とし、「ビルメンテナンス事業」、「エンジニアリング事業」及び
「指定管理事業」を沖縄県内で展開している。資本金 75 百万円。主要取引先は、沖縄県など官公庁、琉球大学など大学、企業(ホテル・病院・学校・会議
場・商業施設・オフィスビルなど)である。
事後点検の結果、講ずることとした措置
・プレ公示を広告開始の 1 か月以上前に行い、新規参入する企業が、沖縄での人員確保のための時間を長めにする。
・商船三井、TBS に応募勧奨を行うことに加え、県内や九州地域で類似施設の指定管理を行っている企業等にも広く情報提供を行う。
・業務の分割による契約ロット分けについては、現時点では要望は聞かれない
が、次回契約が近くなった時にヒアリングを行う。
資料 5
No. | 主管部署 | 契約件名 | 調達種別 | 契約締結日 | 契約完了日 | 契約金額 | 契約相手方 |
1 | 社会基盤・平和構築部 | タイ国未来型都市持続性推進プロジェクト(ステージ4、5)業務実施契約 | コンサルタント等契約 | 2019/8/30 | 2021/6/30 | 99,048,400 | 共同企業体代表者 株式会社アルメックVPI 構成員 株式会社国際開発セ ンター |
ザンビア国橋梁維持管理能力向上プロジェクト フェーズⅡ | 各種業務委託 | 2020/1/21 | 2023/3/31 | 126,170,200 | 国立大学法人岐阜大学 | ||
2 | 北海道センター (札幌) | JICA北海道(札幌)空調設備その他更新工事 | 建設・工事 | 2019/12/16 | 2020/3/31 | 231,000,000 | ダイダン株式会社 |
No.1
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | タイ国未来型都市持続性推進プロジェクトステージ 4、 5 |
(2)契約金額 | 99,048,400 円 |
(3)履行期間 | 2019 年 8 月 30 日~2021 年 6 月 30 日 |
(4)契約相手名称 | 株式会社アルメックVPI |
(5)担当部署 | 社会基盤部都市・地域開発グループ第 2 チーム |
《参加意思確認公募となった理由》
2015 年から 2018 年にかけて実施してきた「未来型都市持続性推進プロジェクト」にて策定した Sustainable Future City Initiative(SFCI) はタイの複雑な行政制 度を踏まえた実現可能な住民参加型アプローチとして実施機関とともに議論を重ね、 3 年間かけて構築・ガイドラインの整備を行ってきており、後続のステージでは、そ こで得られた知見を活用することが求められており、他社がその知見・技術を移転 することは困難と考えられたため。
2.背景・経緯
∙ タイは 1980 年後半からの急速な経済成長により大きく発展し、2012 年に中進国入りした。タイの経済社会開発計画の策定を所管する国家経済社会開発審議会
(NESDC)は、第 12 次国家経済社会開発計画及び 20 か年国家戦略において地方都市における持続可能な開発を位置付けた。
∙ 首都バンコク(人口 831 万人)に続く主要都市は人口 20 万人台、ほとんどの地方都市は人口 10 万人以下の小規模都市であり、権限、財源、人材が十分に地方自治体に移譲されていないという課題がある。
∙ 上記背景を踏まえ、2015 年 7 月より「未来型都市持続性推進プロジェクト」を開始し、ステージ 1「タイの地方都市における未来型都市開発にかかる政策研究」、ステージ 2「モデル都市における開発計画策定」、ステージ 3「タイの地方都市における開発計画策定・事業実施ガイドラインの策定・普及」の活動を行ってきた。本プロジェクトにて策定したSustainable Future City Initiative (SFCI)を踏まえ、この取組を更に発展させるべく、南部経済回廊の 2 都市に対する支援要請があった。
3.業務内容
∙ タイ国「未来型都市持続可能性推進プロジェクト」で策定した Sustainable Future
City Initiative (SFCI)を踏まえ、この取組を更に発展させるべく継続的な支援として 、タイ国の南部経済回廊の 2 都市(チュンポン、ラノーン)においてSFCI モデルを実践実施し、パイロット事業を行い、前フェーズで策定した SFCI ガイドラインの改定ならびにタイ側実施機関の能力強化を行うもの。
4.参加意思確認公募にて調達した理由
∙ 2015 年には企画競争入札により 4 者の応札があり、株式会社アルメック VPI(以下、「特定者」)が選定された。特定者は、2015 年 7 月より、ステージ 1「タイの地方都市における未来型都市開発にかかる政策研究」、ステージ 2「モデル都市における開発計画策定」、ステージ 3「タイの地方都市における開発計画策定・事業実施ガイドラインの策定・普及」の各活動に従事した。
∙ 本プロジェクトにて策定したSustainable Future City Initiative (SFCI)はタイの複雑な行政制度を踏まえた実現可能な住民参加型アプローチとして実施機関 NESDC(Office of the National Economic and Social Development Council)とともに議論を重ね、3 年間かけて構築・ガイドラインの整備を行ってきたものであり、今後のステージではタイ全国への SFCI を展開していくことが計画されており、これまでステージを通じて特定者が策定した未来都市開発に係る提案が採用されて活動を進めてきた。さらに、今後 NESDC が自律的に SFCI モデルを実施していくためには、先に実施されたパイロット事業(フェーズ1)を通じて得られた知見を活用していくことになるが、上述の通り、特定者の知見・技術を活用しているため、他社が NESDC にその知見・技術を移転することは困難であり、そのため、同一コンサルタントによる業務の継続が不可欠と考えられた。
∙ また、実施機関である NESDC は都市課題により深く取り組むため、SFCI を積極的に推進する部署として本プロジェクト実施中の 2018 年 12 月に Urban Divisionを設立し、SFCI の事務局とすることとした。この設立には、本プロジェクトの知見が活用されており特定者の助言も取り入れられた。このため、NESDC からも特定者でなければ本プロジェクトの知見を踏まえた継続的な Urban Division の支援ができないため、特定者による継続支援の要請があった。
∙ なお、タイ側は継続的に SFCI を実施するための予算を確保しており、SFCI が持続的に実施されるためには支援を切れ目なく実施する必要がある。この状況を踏まえ、NESDC に対し、上記ステージ 3 までの活動を踏まえた継続的な能力強化が必要であり、ステージ 3 までを支援した特定者の知見が必要となったため。
No.2
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | ザンビア橋梁維持管理能力向上プロジェクトフェーズ Ⅱ |
(2)契約金額 | 126,170,200 円 |
(3)履行期間 | 2020 年 1 月 21 日~2023 年 3 月 31 日 |
(4)契約相手名称 | 国立大学法人岐阜大学 |
(5)担当部署 | 社会基盤部運輸交通グループ第一チーム |
参加意思確認公募となった理由》
持続的な橋梁技術者育成の実現が重要と考えられることから、ザンビア橋梁維持管理能力向上プロジェクト(以下「本技プロ」)フェーズⅡでは、ザンビア大学を活用した技術者育成体制の構築に取り組むことを検討(日本での岐阜大学の人材育成体制を紹介)している中で、ザンビア大学は岐阜大学と学術交流に係る Memorandum of Understanding(MOU)を締結し、岐阜大学からの技術移転を受ける体制を構築した。
ザンビア大学での技術者育成体制構築にかかる支援は岐阜大学との協働を念頭に策定した活動であることから、かかる業務を行えるのは岐阜大学のみであるところ、同大学の唯一性を確認するため参加意思確認公募による調達を実施した。
《
2.背景・経緯
ザンビア国内における橋梁の多くは 1970 年代あるいはそれ以前に建設され、かつ維持管理作業がなされていないことから老朽化が進んでいる。幹線道路を管理する RDA では 2013 年に橋梁・緊急復旧課を設置し、点検及び補修(外部委託)に着手したが、技術者不足や計画策定・施工管理等の知見がないことから、RDA 職員の橋梁維持管理能力の向上が課題となっている。
上記の状況を受け、JICA は 2015 年 2 月から 2017 年 8 月にかけて本技プロフェーズⅠを実施し、各種ガイドライン整備や OJT、パイロット工事の実施等を通じて、 RDA に対し維持管理作業の基本的知識や技術の習得、契約監理能力の向上を図ってきたが、同国橋梁の適切な維持管理のためにはフェーズⅠ活動成果の普及・展開や維持管理PDCA サイクルの定着、補修技術・特殊橋梁(長大橋)の維持管理技術等の更なる能力向上が不可欠である。特に、先方政府及び RDA は継続的な技術者育成能力の不足を焦眉の課題と認識していることから、本技プロフェーズⅡではフェーズⅡではフェーズⅠで作成したガイドブック類の更なる充実に加え、持続的な橋梁技術者の育成が可能な体制の構築支援を行うこととしている。なおフェーズⅡでは別契約受注
者がガイドブック類の充実等に係る活動を実施中である。
3.業務内容
本契約において達成が期待される成果は「ザンビア大学に、RDA、NCC 等への持続的な橋梁技術者育成体制が構築される」としており、具体的な活動は以下のとおり。活動 1:ザンビア大学内に橋梁維持管理センターを立ち上げる。
ザンビア大学内に橋梁維持管理センターを設立し、オフィス設備や実験施設等の整備、実物大橋梁モデル等研修に用いる展示物設置などを実施する。
活動 2:RDA、ザンビア大学、NCC からなる橋梁技術者育成に係るプラットフォーム を構築する。
本技プロ期間中及び終了以降、ザンビア国内の橋梁技術者育成に係る研修を運営・管理する機関として、RDA・ザンビア大学・NCC から構成されるプラットフォームを設立する。同プラットフォームは研修計画・運営管理を行うとともに、将来的には橋梁維持管理センターの運営管理を担う機関として機能させる。
活動 3:ザンビア大学で実施する橋梁技術者育成研修のカリキュラムを作成する。
橋梁技術者育成研修において使用するカリキュラムを作成する。作成にあたっては、岐阜大学 ME 講座を重要な参考とし、プラットフォームの確認及び JCC の承認を 得る。
活動 4:ザンビア大学で RDA 技術者及び民間コンサルタント/コントラクター技術 者を対象として橋梁技術者育成研修を実施する。
活動 3 で整備したカリキュラムに基づき、RDA、コンサルタント、コントラクターに所属する技術者を対象とした橋梁技術者育成研修を実施する。
4.参加意思確認公募にて調達した理由
本技プロの C/P である RDA は、2017 年にザンビア国のトップ大学であるザンビア大学と技術者育成に係る MOU を締結していたことから、本プロジェクトでは当初、ザンビア大学によるセミナー実施や RDA のOJT における講義支援などを構想していたが、2018 年 5 月にJICA が実施した道路アセットマネジメントのセミナーにザンビア大学が出席した際、本邦における産学官連携した技術者育成の取組みとして、岐阜大学が国土交通省や岐阜県、建設業団体と連携し、管理(行政)側と建設関連業(民間)側双方の技術者に対して短期集中教育を施すことにより、地域における社会資本整備や既存社会資本の維持管理を担う高度な知識を持った人材を育成する「岐阜大学社会基盤メンテナンスエキスパート養成講座」を紹介したところ、ザンビア大学が感銘を受け、ザンビア大学でも同様の取組みを実施したいとの強い意向が表明された。ザンビア大学が岐阜大学との連携を進め、両大学間の信頼関係が確立されたことから、2019 年 1 月 30 日に岐阜大学とザンビア大学は学術交
流に係る MOU を締結した。両大学の MOU 締結を受け、ザンビア大学は技術者育成に関する取組みの技術移転について、岐阜大学に対し強い期待を抱いている。
この流れを受け、2019 年 5 月 6 日の本技プロJCC において、岐阜大学とザンビア大学との MOU を念頭におき、岐阜大学の取組みを技術移転する形で橋梁維持管理センター(仮称)をザンビア大学内に立ち上げ、RDA 等の技術者の持続的な育成を担う体制を構築する取組みを本技プロに成果4として追加することについて、先方政府(RDA の所轄省庁である住宅インフラ開発省)、RDA 及びザンビア大学に説明を行い、同意を得ている。
上記の経緯のとおり、成果4の活動計画は岐阜大学との協働によって策定してきたことから、かかる業務を円滑に遂行できる契約相手方は岐阜大学しか想定できないものの、念のため同相手方の唯一性を確認することを目的として、参加意思確認公募を通じた調達を行うこととした。
No.3
案件概要シート
1.基礎情報
項目 | 概 要 |
(1)契約件名 | JICA 北海道(札幌)空調設備その他更新工事 |
(2)契約金額 | 231,000,000 円 ※ 当初契約金額は 15,070,000 円。 変更契約により 251,460,000 円 |
(3)履行期間 | 2019 年 12 月 16 日から 2020 年 3 月 31 日 ※変更契約により履行期間 2021 年 2 月 15 日まで延長 |
(4)契約相手名称 | ダイダン株式会社 北海道支店 |
(5)担当部署 | 北海道センター(札幌)総務課 |
《参加意思確認公募となった理由》
当初の計画では配管設備及びポンプ等を工事の対象範囲とし、2019 年 5 月及び 7月に一般競争入札公告をしたが、いずれも入札参加者がなく不調となった。近年、道内では工事の発注量が増加傾向にある一方、建設・設備業界は人手不足が続いており、人員の確保が困難な状況であった。一般競争入札により再々公告をしても不調の可能性が高いことから調達内容及び調達方針の見直しをせざる得ず、参加意思確認公募に方針を変更した。
2.背景・経緯
配管設備・ポンプ等は 2018 年 9 月に発生した北海道胆振東部地震の影響を受け、配管の一部が破損、水漏れし、早急に改修する必要が生じていたところ、改修費用として 2018 年度補正予算(第 2 次)が措置された。当該予算は 2019 年度への明許繰越が認められたため、設計業務を経て、2019 年 7 月頃には工事を発注し、2019 年度中に完工すべく調達手続きを行った。
他方、客室ファンコイルユニットおよび空調配管は、老朽化により不具合が発生していたため、既存の施設整備計画に基づき 2019 年度の実施を計画していたところ、
2019 年度施設整備費補助金が措置され、配管設備・ポンプ等とは別工事として、同年中の実施を予定していた。
先立って公告した配管設備・ポンプ等に係る一般競争入札が 2 度にわたり不調とな
ったため、当該 2 工事を一体工事として調達を実施したところ、2019 年 12 月に契約が成立した。
3.業務内容
①配管設備・ポンプ等の更新
空調配管(冷温水管、冷却水管、温水管)の撤去及び改修
冷温水ポンプ 4 台の撤去及び 3 台の改修
冷却水ポンプ 4 台の撤去及び 3 台の改修
給湯昇温用ポンプ 2 台の撤去及び改修温水ボイラー2 台の撤去及び改修
衛生配管(給水管、給湯管)の撤去及び改修給水ポンプユニット 1 台の撤去及び改修
給湯循環ポンプ 2 台の撤去及び改修
雨水ポンプ 2 台の撤去及び改修
排水ポンプ 2 台の撤去及び改修
②客室ファンコイルユニットおよび空調配管の更新
高層棟 3-5 階ファンコイルユニット 107 台の撤去及び改修冷温水配管の撤去及び改修
4.参加意思確認公募にて調達した理由
①上記2のとおり、配管設備・ポンプ等の改修費用として、2018 年度補正予算(第 2 次)が措置され、2019 年度中の完工を予定していた。
②2019 年 5 月及び 7 月に公告した一般競争入札が不調となり、地元業者に業界動向の聞き取りを行った。聞き取りによれば、近年、道内では北海道新幹線の延伸工事や、これに伴う札幌市内の再開発計画事業に関連した工事の発注量が増加、業界全体が多忙を極めていた中、前年に発生した北海道胆振東部地震の復興工事により、業界全体で人員不足が加速した。
③配管工事は相当数の人員を必要とするが、総じて利益率が低い工事でもあった。
④かかる状況下では当初の計画どおりに工事を実施することは不可能であると判断し、調達内容や調達方針を再検討することになり、応札者の関心を高めるため、別工事で 2019 年度中の完工を計画していた客室ファンコイルユニット及び空調配管を対象に含め、工事規模を拡大することとした。
⑤当センター竣工時の元施工業者に受注の可能性を確認したところ、同社が関心を示したため、同社を契約相手先とする参加意思確認公募を実施したが、期限までに参加意思を表明する他社はなかった。