(2)業務 M/M:国内 0.40M/M、現地 0.40M/M、合計 0.80M/M
公示番号:180532国名:モンゴル国
担当部署:東・中央アジア部東アジア課
案件名:ゾド対策(気候変動適応策)にかかる調査(畜産)
1.担当業務、格付等
(1)担当業務:畜産
(2)格 付:3 号
(3)業務の種類:調査団参団
2.契約予定期間等
(1)全体期間:2019 年 1 月下旬から 2019 年 3 月下旬まで
(2)業務 M/M:国内 0.40M/M、現地 0.40M/M、合計 0.80M/M
(3)業務日数:
国内準備 4 日、現地業務 12 日、国内整理 4 日
現地業務期間等の具体的条件については、10.特記事項を参照願います。
3.簡易プロポーザル等提出部数、期限、方法
(1)簡易プロポーザル提出部数:1 部
(2)見積書提出部数:1 部
(3)提出期限:12 月 26 日(12 時まで)
(4)提出方法:専用アドレス (x-xxxxx@xxxx.xx.xx)への電子データの提出又は郵送(x000-0000 xxxxxxxxxx 0 xx 00 xxxxxxxxx)(いずれも提出 期限時刻必着) 提出方法等詳細については JICA ホームページ(ホーム
>JICA について>調達情報> 公告・公示情報/結果>コンサルタント等契約案件公示(業務実施契約(単独 型))>業務実施契約(単独型)公示にかかる応募手続き)(xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxxx/xxx/xxxxxxxxx.xxx)をご覧ください。な お、JICA 本部 1 階調達部受付での受領は廃止しておりますので、ご持参いただいても 受領致しかねます。ご留意ください。
(5)評価結果の通知:提出されたプロポーザルは JICA で評価・選考の上、各プロポーザル 提出者の契約交渉順位を決定し、2019 年 1 月 18 日(金)までに個別に通知します。
4.簡易プロポーザル評価項目及び配点 | |
(1)業務の実施方針等: | |
①業務実施の基本方針 | 16 点 |
②業務実施上のバックアップ体制等 | 4 点 |
(2)業務従事予定者の経験能力等: | |
①類似業務の経験 | 40 点 |
②対象国又は同類似地域での業務経験 | 8 点 |
③語学力 | 16 点 |
④その他学位、資格等 (計 100 点) | 16 点 |
類似業務 | 畜産分野に係る各種業務 |
対象国/類似地域 | モンゴル国/全途上国(特に寒冷地) |
語学の種類 | 英語 |
5.条件等
(1)参加資格のない社等:特になし
(2)必要予防接種:特になし
6.業務の背景
モンゴル国の農牧業は、鉱業に次いで GDP の約 10.7%(2017 年)を占
め、労働人口のおよそ 3 割を吸収する同国の基幹産業である。しかし、伝統的な牧畜は気候変動の影響を受けやすく、なかでも「ゾド」と呼ばれる寒冷害は農牧業従事者の 8 割超を占める遊牧民の生活に甚大な影響をもたらしている。伝統的に、xxとは「冬春季における牧草及び水の欠如・不足による家畜の体重減の結果、家畜の大量死をもたらす自然災害」と定義されているが、家畜の死亡は遊牧民の所得の大幅低下につながり、生活必需品の不足、教育や医療へのアクセスも奪うことになる。モンゴル国では 1940 年以降、減少傾向にある降水量が夏の干ばつ発生を助長しており、牧草や水が欠如したまま冬を迎えた場合はゾド発生につながるため、以前は約 10 年に 1 度の頻度でゾドが発生していたのに対し、近年は 3~4 年に 1 度の頻度で起きている。例えば、2010 年には約 1,100 万頭(全体の 25%)の家畜が死亡しており、年間のゾド被害による経済的損失は GDP の 6%を超えた。また、国際赤十字・赤新月社連盟
(IFRC)は、2017 年、モンゴル国が 2 年連続でゾドに見舞われ、多数の遊牧
民が家畜を失う破滅的な事態に直面していると発表し、国際的な緊急支援の要請に乗りだす等、ゾドが気候変動によりもたらされる災害であることは世界的にも認知されている。また、畜産業振興の観点では、ゾド発生が予測された場合、冬が到来する前に遊牧民は家畜の一斉屠殺を行うことが多く、供給過多により食肉市場価格が 50%暴落することが国連機関の調査で報告されている。さらに、遊牧民がゾド被害により多くの家畜を失ってやむなく都市に移転する現象がモンゴル国ではxx続いており、首都ウランバートル市への人口集中が進んだ結果、大気汚染や基礎インフラ不足などの都市問題が顕在化してきてお り、ゾド被害の最小化はモンゴル国にとって喫緊の課題となっている。
かかる状況下、モンゴル政府は、「Sustainable Development Vision 2030」
(2016 年制定)において、四大目標の一つ「環境の持続性」の下に「気候変動への対応」を掲げているほか、パリ協定に基づく「自国が決定する貢献
(Nationally Determined Contribution:NDC)」(2016 年承認)においても、適応行動の目標として「自然災害に対する早期警報システムの強化・改善」を掲げている。
一方、日本政府は、対モンゴル国別開発協力方針において重点分野「環境と調和した均衡ある経済成長の実現」を設定し、産業多角化を推進するための農牧業振興、環境に優しい安全な都市の開発のために気候変動対策及び防災能力強化にかかる協力を進めるとしている。これまで JICA は、モンゴル国での気候変動緩和策にかかり「温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上プロジェクト」(2017 年 11 月~)を実施しているほか、農牧業振興の観点からは「獣医・畜産分野人材育成能力強化プロジェクト」を通じて獣医師や畜産技術者の人材育成を実施、さらには「農牧業バリューチェーン開発のためのマスタープランプロジェクト」(2019 年度開始予定)で生 産・加工・流通・販売における付加価値連鎖の仕組み開発のためのマスタープラン策定を行う予定である。しかしながら、モンゴル国での農牧業セクターへの影響が大きい気候変動適応策にかかる対応は不十分であり、新規案件の形 成・実施が望まれている。また、日本環境省は、「モンゴルにおける気候変動影響評価支援業務」(2017 年)のなかで「ゾド発生早期予測システム」の構築を検討しているほか、「二国間クレジット(JCM)推進のための MRV 等関連するモンゴルにおける技術行動化事業委託業務」(2017 年)においては、ゾド適応策となり得る「再生可能エネルギーを利用した冷凍貯蔵システム」の実証を行ってきた。今後は、これらの実証事業の社会実装化も求められる。
本業務では、以上のような背景を踏まえ、モンゴル国におけるゾド被害の現況を把握し、今後の JICA による協力事業の可能性(気候変動適応策にかかる外部資金活用の可能性を含む)について検討する。
7.業務の内容
本業務では、主に気候変動影響の文脈におけるモンゴル国の畜産業に関する現状・課題を分析するとともに、気候変動対策にかかる外部資金の活用も考慮に入れた支援の方向性を検討する。本業務従事者は、他の調査団員と協議・調整しつつ、担当分野に係る以下の調査を行う。具体的担当事項は次のとおりとする。
(1)国内準備期間(2019 年 1 月下旬)
①モンゴル国の畜産業にかかる既存の資料、情報、データを整理・分析・検討するとともに、JICA が別途手交するフォーマット(英文)をもとにして調査すべき情報を把握し、詳細な調査内容及び工程を検討する。
②現地で調査すべき情報を検討し、モンゴル政府側関係機関(自然環境・観光省、食糧・農牧業・軽工業省、非常事態庁を想定)や地方自治体、他ドナー等、対象別に質問票(案)を作成し、現地調査前に JICA 東・中央アジア部に提出する。
③現地調査に先立ち、JICA モンゴル事務所、地球環境部、農村開発部、東・中央アジア部によるテレビ会議での打合せに同席する。
(2)現地業務期間(2019 年 2 月中旬~2 月下旬)以下の項目について、情報収集と分析を行う。
なお、調査全体としてウランバートル市にとどまらず、周辺県(例:ドンドゴビ県、ドルノゴビ県、ウムヌゴビ県)における調査も想定している。また、新規案件の検討をする際には、先方政府、遊牧民を巻き込むよう留意すること。
①モンゴル国におけるゾド適応行動
モンゴル政府側関係機関や地方自治体、遊牧民への聞き取り調査をもとに、ゾド適応行動を確認する。
ア) ゾドに対する備え(牧草作り、防寒シェルター設置、早期屠殺等の基本的な冬支度)を行う際に参考にする情報の内容と入手手段、入手のタイミング
イ) 適応手段とその課題
②気候変動適応策による畜産業振興の可能性
気候変動適応策が同時に農牧業振興に資することが望ましく、ICT を活用した家畜管理及びバリューチェーン(生産・加工・流通・販売における付加価値連鎖の仕組み)構築や、環境にやさしい貯蔵システムの活用可能性を検討する。具体的には、以下に関する現状と課題について情報収集を行い、将来的な畜産業の発展可能性を検討する。
ア) 家畜頭数管理と飼養頭数制限の現状と課題、ICT 活用の可能性
イ) 家畜保険(天候インデックス型保険等)導入に向けた現状と課題、ICT 活用の可能性
ウ) 食肉トレーサビリティの現状と課題、ICT 活用の可能性
エ) 食肉加工業におけるコールドチェーン・システムの現状と課題、環境にやさしい冷凍貯蔵システム活用の可能性
オ) 上記ア)~エ)における民間企業参入の可能性
③モンゴル国における畜産業にかかるドナー及び民間セクターの協力概況
ア) 国際機関(世界銀行、アジア開発銀行、国連機関)、二国間ドナー(日本環境省含む)、国際 NGO によるモンゴル国の畜産業における協力方針、既往協力案件、実施・計画中案件(特に気候変動適応に係るもの)等を整理する。
イ) 上記ア)の整理結果を踏まえ、コファイナンス先を含む他ドナー及び民間セクターの資金・リソースを巻き込んだ案件形成の可能性及び課題を他の調査団員とともに整理する。
④ジェンダー・環境社会配慮
調査の実施に際しては、遊牧コミュニティにおける男女の労働や力関係の現状、ジェンダーに関連する社会規範・慣習、男女で異なるニーズや課題等についても調査を行い、それらが明らかになった場合、ゾド対策の文脈においてジェンダー課題やニーズに対して対応するための取り組みを他の調査団員とともに提案する。
また、ゾド対策を推進するにあたり、JICA 環境社会配慮ガイドライン、および外部資金スキームの事例として GCF の環境社会配慮関連規定において、考慮すべき事項を抽出し、必要な情報を取りまとめる。
(3)帰国後整理期間(2019 年 3 月上旬)
①収集資料の整理・分析を行う。
②帰国報告会(JICA モンゴル事務所、地球環境部、農村開発部、東・中央アジ
ア部が参加するテレビ会議)にて担当分野に係る調査結果を報告する。
③現地業務の担当分野に係る調査結果を踏まえ、JICA が別途手交するフォーマット(英文)に従い、必要な情報を取りまとめる。この際に、外部資金スキーム
(GCF を想定)の投資基準や最新の案件審査の議論も踏まえる。
④担当分野に係る調査報告書(案)を JICA 東・中央アジア部に提出し、フィードバックを得て最終化する。
8.報告書等
業務の実施過程で作成、提出する報告書等は以下のとおり。
-業務完了報告書(xx 3 部)
調査報告書(xx)を添付し、2019 年 3 月 11 日までに電子データをもって提出することとする。
9.見積書作成に係る留意点
本公示の積算を行うにあたっては、「コンサルタント等契約における経理処理ガイドライン」
(xxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxxxxx/xxxxxx/xxxxxxxxx/xxxxxxxxxx/xxxxxxxxx.xx ml)を参照願います。留意点は以下のとおりです。
(1)航空賃及び日当・宿泊料等
航空賃及び日当・宿泊料等は契約に含みます(見積書に計上して下さい)。
航空経路は、日本⇒ウランバートル、ウランバートル⇒日本を標準とします。
(2)宿泊費について
宿泊費は契約に含みます(見積書に 1 泊 11,600 円を定額計上して下さい)。安全上の理由等により、宿舎の手配は JICA モンゴル事務所が行います。
10.特記事項
(1)業務日程/執務環境
①現地業務日程
現地業務期間は、2019 年 2 月 17 日~28 日を予定していますが、契約交渉の結果、渡航日が数日前後する可能性もあります。但し、現地 M/M、国内 M/M、渡航回数は2.契約予定期間等に記載の数値を上限とします。
②現地での業務体制
本業務に係る調査団構成は、以下のとおりです。
ア)ゾド対策(気候変動適応策)-畜産(本コンサルタント)イ)ゾド対策(気候変動適応策)-気候変動/防災
③便宜供与内容
JICA モンゴル事務所による便宜供与事項は以下のとおりです。ア)空港送迎
あり
イ)宿舎手配
なし(予約のみ)ウ)車両借上げ あり
エ)通訳傭上
あり(日本語ーモンゴル語)オ)現地日程のアレンジ
モンゴル政府関係機関、ドナー機関等との最初のアポイント取付は JICA モンゴル事務所が支援します。
カ)執務スペースの提供なし
(2)参考資料
①本業務に関する以下の資料が、JICA 図書館のウェブサイトで公開されています。
・「モンゴル国 地域総合開発にかかる情報収集・確認調査報告書」(2016 年)
(xxxx://xxxxxxx.xxxx.xx.xx/xxxxxx/xxxxxx/X0000000000.xxxx)
・「モンゴル国 農牧業セクターにかかる情報収集・確認調査報告書」(2017 年)
(xxxx://xxxxxxx.xxxx.xx.xx/xxxxxx/xxxxxx/X0000000000.xxxx)
・「モンゴル国 国家温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上プロジェクト詳細計画策定調査報告書」(2017 年)
(xxxx://xxxxxxx.xxxx.xx.xx/xxxxxx/xxxxxx/X0000000000.xxxx)
②本契約に関する以下の資料を当機構調達部契約第一課にて配布します。配布を望される方は、代表アドレス(xxxx0@xxxx.xx.xx)宛に、以下のとおりメールをお送りください。
ア) 提供資料:「独立行政法人国際協力機構情報セキュリティ管理規程」及び「情報セキュリティ管理細則」
イ)提供依頼メール:
・タイトル:「配布依頼:情報セキュリティ関連資料」
・本文 :以下の同意文を含めてください。
「標記資料を受理した場合、プロポーザル作成に必要な範囲を超えての使用、複製及び第三者への提供は行わず、プロポーザル提出辞退後もしくは失注後に速やかに廃棄することに同意します。」
(3)その他
①業務実施契約(単独型)については、単独(1名)の業務従事者の提案を求めている制度ですので、複数の業務従事者によるプロポーザルは無効とさせて頂きます。
②現地業務期間中は安全管理に十分留意してください。現地の治安状況については、在モンゴル日本大使館及び JICA モンゴル事務所などにおいて十分な情報収集を行うとともに、
現地業務の安全確保のための関係諸機関に対する協力依頼及び調整作業を十 分に行うこととします。また、同事務所と常時連絡が取れる体制とし、特に地方にて活動を行う場合は、現地の治安状況、移動手段等について同事務所と緊密に連絡を取る様に留意することとします。また現地業務中における安全管理体制をプロポーザルに記載してください。なお、現地業務に先立ち外務省「たびレジ」に渡航予定の業務従事者を登録してください。
③本業務の実施にあたっては、「JICA 不正腐敗防止ガイダンス(2014 年 10 月)」
(xxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xx/xxxxxxx/xxx/xxxxxxxx.xxx)の趣旨を念頭に業務を行うこととします。なお、疑義事項が生じた場合は、不正腐敗情報相談窓口または JICA 担当者に速やかに相談してください。
④本業務にかかる契約は「業務の完了を約しその対価を支払う」と規定する約款を適用し、国外での役務提供にかかる対価について消費税を不課税とすることを想定しています。
以上