I.議事録への追加署名方法
電子契約サービスで作成された議事録への追加署名方法と署名済議事録の確認方法
<1>概要
議事録への追加署名方法として、以下の4つの方法があります。
①公的個人認証電子証明書を利用した PDF 署名
②公的個人認証電子証明書を利用した XML 署名
③商業登記電子証明書を利用した PDF 署名
④商業登記電子証明書を利用した XML 署名
4つの方法には、利用する「電子証明書」や「署名方法」によって次のようなメリット・デメリットがございますので、これらをご参考の上、適切な追加署名方法をお選びください。
利用する電子証明書 | 署名方法 | メリット | デメリット | |
1 | 公的個人認証電子証明書 | PDF 署名 | ・マイナンバーカードを持っている可能性が高い | ・IC カード R/W が必要 ・代表者のマイナンバーカードが使えない(借りられない)場合がある ・役員全員が持っている可能性は低い ・Acrobat など費用がかかる ・初期設定が面倒 ・有効性確認が面倒 |
2 | 公的個人認証電子証明書 | XML 署名 | ・マイナンバーカードを持っている可能性が高い ・ソフトの準備が少ない | ・IC カード R/W が必要 ・代表者のマイナンバーカードが使えない(借りられない)場合がある ・役員全員が持っている可能性は低い ・初期設定が面倒 ・有効性確認ができない |
3 | 商業登記電子証明書 | PDF 署名 | ・操作方法が比較的楽 ・有効性確認が楽 | ・商業登記電子証明書を持っていない場合が多い ・Acrobat など費用がかかる ・初期設定が面倒 |
4 | 商業登記電子証明書 | XML 署名 | ・ソフトの準備が少ない ・操作方法が比較的楽 ・有効性確認が楽 | ・商業登記電子証明書を持っていない場合が多い |
なお、商業・法人登記オンライン申請を代理人によって行うには、司法書士の先生か弁護士の先生に依頼する必要がありますが、以下では主として依頼者(会社)が司法書士の先生に依頼する場合を念頭に、4つの方法についてxxご説明します。
<2>公的個人認証電子証明書で PDF 署名を追加する方法
はじめに、公的個人認証電子証明書で署名を追加する方法(PDF 署名方式、XML 署名方式共通)の大まかな流れについてご説明します。
Ⓐ 公的個人認証電子証明書(マイナンバーカード)の有効性確認をします。
司法書士の場合、日司連公的個人認証有効性確認システムを利用して有効性確認を行います。
司法書士の面前で利用者クライアントソフトを利用して、本人が有効性を確認することも可能です。
Ⓑ 公的個人認証電子証明書(マイナンバーカード)を利用して議事録へ電子署名を追加します。
PDF 署名方式、XML 署名方式のどちらかで署名を追加します。
司法書士事務所で行う場合と依頼者に行って頂く場合があります。
Ⓒ 依頼者(会社)は司法書士に追加署名済議事録を送ります。
依頼者に行って頂いた場合は、PDF 署名方式、XML 署名方式ともに ZIP ファイルに圧縮してメールに添付し送信して頂きます。
1.公的個人認証電子証明書の有効性確認(公的個人認証有効性確認システム)
司法書士の場合、令和 3 年 2 月 15 日から、日司連公的個人認証有効性確認システムの運用が開始されました。本システムを利用すると、依頼を受けた司法書士の先生が公的個人認証電子証明書の有効性確認ができます。
署名時と申請時にタイムラグがある場合は、署名時に電子証明書の有効性確認を行い、後日、申請時に議事録等に付与された電子署名に添付されている電子証明書の有効性を確認する必要があります。
依頼者
①日司連公的個人認証有効性確認システムの Web サイト(xxxx://xxx.xxxx.xxxxxxxxx.xx/)にアクセスして、スマホ用アプリを以下の QR コードからダウンロードします。
※依頼者様が事務所に来られない場合は、依頼者様のスマホにアプリをダウンロードしていただく必要があります。
依頼者
②スマホにインストールが完了したら、アイコンをタップし、[司法書士会員以外の方はこちらをクリックしてください]をタップします。
依頼者
③司法書士の先生ごとに割り当てられた受付番号を入力し、[確定する]-[カードを読み取る]をタップします。
※受付番号は日司連公的個人認証有効性確認システムにログインすると表示されますので、その番号を依頼者様にお知らせします。
依頼者
④マイナンバーカードをスマホの背面に当てて、[カードに記載される基本情報を読み取る]をタップします。
依頼者
⑤パスワードを入力し[OK]をタップすると、電子証明書に記録されている氏名や住所等の基本情報と、電子証明書の有効期間満了日等が表示されます。
確認して問題なければ、『上記の情報を地方公共団体情報システムで有効確認を行い、確認結果と上記の基本情報を「日司連公的個人認証有効性確認システム」へ送信することを同意します。』にチェックを入れ、[有効確認]をタップします。
基本情報の確認
名前性別
生年月日住所
有効期限満了日
XXXXXXXXXX XX
発行者
地方公共団体情報システム機構
上記の情報を地方公共団体情報システム
で有効確認を行い、確認結果と上記の基本情報を「日司連公的個人認証有効性確認システム」へ送信することを同意します。
一致性検証結果一覧
司法書士
⑥日司連公的個人認証有効性確認システムにログインして[有効性確認結果一覧]をクリックすると、送信した情報が表示され有効性の確認ができます。
日司連公的個人認証有効性確認システム
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
日司連公的個人認証有効性確認システム
有効性確認結果一覧
〇〇市〇町〇番〇号
xx〇〇
依頼者又は司法書士
2.公的個人認証電子証明書で PDF 署名の追加をする方法
PDF 署名を追加する方法は電子定款への署名と同じ方法です。ここでは、電子認証キット PRO を使った署名方法を説明します。なお、公的個人認証電子証明書を利用する場合は、署名プラグインソフト以外に IC カードリーダライタや利用者クライアントソフトが必要になりますので、以下の説明を参考にご準備ください。
(1)公的個人認証電子証明書を利用した PDF 署名の事前準備
ア.IC カードリーダライタ
IC カードリーダライタを準備して、そのドライバをパソコンにインストールします。マイナンバーカードに対応しているリーダライタは下のような機種があります。
型番 | 製造会社 |
ACR39-NTTCom | NTT コミュニケーションズ株式会社 |
ACR1251CL-NTTCom | NTT コミュニケーションズ株式会社 |
RC-S380 | ソニー株式会社 |
詳細は地方公共団体情報システム機構の「マイナンバーカードに対応した IC カードリーダライタ一覧」(xxxxx://xxx0.xxxx.xx.xx/xxxxxxx/xxx/xxx_xxxxxx00.xxx)をご覧ください。
イ.利用者クライアントソフト
公的個人認証サービスポータルサイト(xxxxx://xxx.xxxx.xx.xx/xxxxx.xxxx)から利用者クライアントソフトをダウンロードして、パソコンにインストールします。利用者クライアントソフトは誰でも無料で利用できます。
ウ.必要なソフトウェア
クラウドサインなどの電子契約サービスで作成された議事録に、代表取締役の公的個人認証電子証明書や商業登記電子証明書で署名を行うには、PDF 署名(署名プラグインを利用した署名)と XML 署名の 2 種類あり、それぞれ以下のソフトが必要になります。
署名 方法 | 必要なソフトウェア | 署名検証 | |
署名プラグインソフト | 必要なPDF 編集ソフト | ||
署名 ( 署名プラグインを利用し た署名) | 法務省署名プラグイン (無料) | Adobe Acrobat2017、DC | 署名検証機能なし |
電子認証キット PRO (※1) | Adobe Acrobat2017 、 DC 、 2020 、SkyPDF Professional 7 for Legal (※2) | 署名検証機能あり | |
XML 署名 | 法務省申請用総合ソフト(無料) | 署名検証機能なし (※3) |
※1 弊社電子認証キットには PRO 版と STD 版がありますが、電子署名にご利用いただけるのは PRO 版になります。
※2 SkyPDF Professional 7 for Legal は、株式会社スカイコム社の製品です。
※3 法務省の申請用総合ソフトで付与された XML 署名は電子認証キット PRO で検証することができます。
(2)初期設定
Acrobat 等 PDF 作成ソフトの署名プラグイン設定を行います(電子定款の場合と同じです)。
①電子契約サービスで作成(署名)された PDF ファイルを Acrobat で開き、上部メニューの[編集]-
[環境設定]-[署名]-[詳細]をクリックします。
②次の画面が表示されますので、デフォルトの署名方法のプルダウンメニューから、[LegalSign]を選択し、[OK]をクリックします。
③以上で、初期設定は完了です。
(3)PDF 署名の追加方法
①電子契約サービスで作成(署名)された PDF ファイルを Acrobat で開き、[表示]-[ツール]-[証明書]-[開く]をクリックします。
②証明書に関するメニューが表示されますので、[電子署名]をクリックします。カーソルが矢印マークから十字マークに変わりますので、印影イメージを挿入したい位置を指定します。
③電子署名画面が表示されますので、[署名情報選択]をクリックして、利用する電子証明書を選択します。公的個人認証電子証明書はIC カードに格納されていますので、[IC カード]を選択し[決定]をクリックします。
④IC カード選択画面が表示されますので、[公的個人認証サービス(個人番号カード)]を選択し、
[OK]をクリックします。
⑤次の画面が表示されますので、パスワードを入力し[OK]をクリックします。
⑥電子署名画面が表示されますので、氏名や理由を入力し、必要に応じて[印影を作成]をクリックして印影を作成し、[電子署名]をクリックします。
⑦次の画面が表示されますので、適宜ファイル名を調整し[保存]をクリックします。
⑧PDF ファイルに電子署名が付与され、印影を作成した場合には、印影イメージが表示されます(右
側)。
※左側はクラウドサインによって付された印影イメージです。同一署名者が複数署名を行っても問題
ありません。
依頼者
3.依頼会社から司法書士への署名済議事録の送信
メール送信時には、署名済議事録をZIP ファイルに圧縮する必要があります。
<3>公的個人認証電子証明書で XML 署名を追加する方法
依頼者様(企業)において電子署名する場合は、無料の申請用総合ソフトを利用すると、PDF 編集ソフトが必要なく XML 署名を行うことができます。ただし、司法書士事務所で公的個人認証電子証明書でXML署名された議事録を受け取った場合、現状では電子証明書の有効性確認ができませんので、ご注意ください。
依頼者又は司法書士
1.公的個人認証電子証明書の有効性確認
前述 P3~P5 の「1.公的個人認証電子証明書の有効性確認」の箇所をご覧ください。
依頼者又は司法書士
2.公的個人認証電子証明書で XML 署名の追加をする方法
(1)公的個人認証電子証明書を利用した XML 署名の事前準備
ア.IC カードリーダライタ
前述 P6 の「IC カードリーダライタ」の箇所をご覧ください。
イ.利用者クライアントソフト
前述 P6 の「利用者クライアントソフト」の箇所をご覧ください。ウ.必要なソフトウェア
前述 P6~P7 の「必要なソフトウェア」の箇所をご覧ください。
(2)XML 署名の追加方法
①申請用総合ソフトを起動し、[ツール]-[オプション]-[IC カード切替]をクリックします。
②オプション画面のタブが切り替わりますので、[登録]をクリックし IC カードライブラリの登録を行います。使用する IC カードライブラリに「公的個人認証サービス(個人番号カード)」を選択して[設定]をクリックします。 (①②の操作は初回のみで結構です。)
③初回の設定が完了し、[ツール]-[PDF ファイルの署名]をクリックすると、次の画面が表示されますので、[参照]をクリックして電子署名する PDF ファイルを選択します。
④PDF ファイルを選択後、出力先欄の[参照]をクリックして署名後のファイルを保存するフォルダを指定します。よろしければ[IC カードで署名]をクリックします。
⑤確認画面が表示されますのでマイナンバーカードを IC カードリーダーライタに挿入し、[OK]をクリックします。
⑥次の画面が表示されますので、パスワードを入力し[確定]をクリックします。指定したフォルダに
PDF ファイルと署名情報ファイルが出力されます。
※オンライン申請に添付する場合は、PDF ファイルと署名情報ファイル(XML ファイル)の両方が格納されたフォルダごと添付する必要があります。
依頼者
3.依頼会社から司法書士への署名済議事録の送信
メール送信時には、署名済議事録をZIP ファイルに圧縮する必要があります。
★ご注意★
法務省オンライン申請の添付ファイルには使用できない文字があります(半角スペース、全角スペース、半角記号、全角記号の一部等)。また、同一申請に同名のファイル名は利用できません。こうした署名済ファイルやフォルダを受け取った際は、PDF 署名したファイルはファイル名の変更ができますが、XML 署名したフォルダやファイルは名称の変更ができませんので、再度、ファイル名を変更して署名をしなおしていただく必要がありますので、ご注意ください。
<4>商業登記電子証明書で PDF 署名を追加する方法
依頼者又は司法書士
依頼者様(企業)において商業登記電子証明書をお持ちの場合は、公的個人認証電子証明書と同様に PDF 署名、XML 署名の追加を行うことができます。商業登記電子証明書は公的個人認証電子証明書のように有効性の確認に特段の制約なく、誰でも行うことができます。
1.商業登記電子証明書で PDF 署名の追加をする方法
(1)商業登記電子証明書を利用した PDF 署名の事前準備
商業登記電子証明書はファイル形式のため、公的個人認証電子証明書のように IC カードリーダライタの準備は必要ありません。また、利用者クライアントソフトも必要ありません。
商業登記電子証明書の有効性確認は誰でも制約なく行うことができますので、公的個人認証電子証明書のような事前の有効性確認の必要はありません。
ア.必要なソフトウェア
前述 P6~P7 の「必要なソフトウェア」の箇所をご覧ください。
(2)初期設定
前述 P7 の「初期設定」の箇所をご覧ください。
(3)PDF 署名の追加方法
①電子契約サービスで作成(署名)された PDF ファイルを Acrobat で表示し、[表示]-[ツール]-
[証明書]-[開く]をクリックします。
②電子署名画面が表示されますので、[署名情報選択]をクリックして、利用する電子証明書を選択します。商業登記電子証明書はファイル形式ですので、[ファイル]を選択し、[決定]をクリックします。
③ファイル選択画面が表示されますので、タイプ欄で[PKCS#12 形式]を指定し、ファイル欄で[参照]ボタンから商業登記電子証明書を選択します。次に、パスワードを入力して、[決定]をクリックします。
④電子署名画面が表示されますので、氏名や理由を入力し、必要に応じて[印影を作成]をクリックして印影を作成し、[電子署名]をクリックします。
側)。
⑤PDF ファイルに電子署名が付与され、印影を作成した場合には、印影イメージが表示されます(右
※左側はクラウドサインによって付された印影イメージです。同一署名者が複数署名を行っても問題ありません。
依頼者
2.依頼会社から司法書士への署名済議事録の送信
メール送信時には、署名済議事録をZIP ファイルに圧縮する必要があります。
<5>商業登記電子証明書でXML 署名を追加する方法
依頼者又は司法書士
依頼者様(企業)において商業登記電子証明書をお持ちの場合は、公的個人認証電子証明書と同様に PDF 署名、XML 署名の追加を行うことができます。商業登記電子証明書は公的個人認証電子証明書のように有効性の確認に特段の制約なく、誰でも行うことができます。
1.商業登記電子証明書で XML 署名の追加をする方法
(1)商業登記電子証明書を利用した XML 署名の事前準備
商業登記電子証明書はファイル形式のため、公的個人認証電子証明書のように IC カードリーダライタの準備は必要ありません。また、利用者クライアントソフトも必要ありません。
商業登記電子証明書の有効性確認は誰でも制約なく行うことができますので、公的個人認証電子証明書のような事前の有効性確認の必要はありません。
ア.必要なソフトウェア
前述 P6~P7 の「必要なソフトウェア」の箇所をご覧ください。
(2)XML 署名の追加方法
①申請用総合ソフトを起動し、[ツール]-[PDF ファイルの署名]をクリックすると、次の画面が表示されますので、[参照]をクリックして電子署名する PDF ファイルを選択します。
②PDF ファイルを選択後、出力先欄の[参照]をクリックして署名後のファイルを保存するフォルダを指定します。よろしければ[ファイルで署名]をクリックします。
③ファイル選択画面が表示されますので商業登記電子証明書を選択し、[開く]をクリックします。
④次の画面が表示されますので、パスワードを入力し[確定]をクリックします。指定したフォルダに
PDF ファイルと署名情報ファイルが出力されます。
※オンライン申請に添付する場合は、PDF ファイルと署名情報ファイル(XML ファイル)の両方が格納されたフォルダごと添付する必要があります。
依頼者
2.依頼会社から司法書士への署名済議事録の送信
メール送信時には、署名済議事録をZIP ファイルに圧縮する必要があります。
★ご注意★
法務省オンライン申請の添付ファイルには使用できない文字があります(半角スペース、全角スペース、半角記号、全角記号の一部等)。また、同一申請に同名のファイル名は利用できません。こうした署名済ファイルやフォルダを受け取った際は、PDF 署名したファイルはファイル名の変更ができますが、XML 署名したフォルダやファイルは名称の変更ができませんので、再度、ファイル名を変更して署名をしなおしていただく必要がありますので、ご注意ください。
II.署名済議事録の確認方法
<1>概要
1.電子署名の検証について
電子署名された議事録等を司法書士や弁護士の先生が受け取った際は、必ず電子署名の検証を行う必要があります。電子署名の検証では以下の4つの確認を行います。
❶誰が署名したかを確認
❷署名後改ざんされていないかどうかを確認
❷電子証明書が現在も有効であるかどうかを確認
❹法務省へのオンライン申請に利用できる電子証明書かどうかを確認
電子証明書には失効制度があり、証明事項に変更があると電子証明書は失効されます。申請時に電子署名の検証が有効でない場合は、オンライン申請でエラーとなります。
マイナンバーカードに格納された公的個人認証電子証明書の場合、住所が変わったり、氏名が変わったり、死亡すると電子証明書は翌日には失効します。また、商業登記電子証明書も証明事項が変更になる登記が申請されると、リアルタイムで電子証明書は失効状態となります。
そのため、依頼者の署名時に電子証明書が有効であったとしても、申請時までにタイムラグがある場合は、再度、司法書士の先生による電子署名の検証作業が必要となります。
書面申請の添付書面に実印が押印されている場合、印鑑証明書の印影と照合する作業に相当します。
2.署名形式に応じた署名検証
議事録の電子署名にはいくつか形式があり、署名形式に応じた異なる方法によって署名検証を行います。
署名形式 | 追加署名方法 | 検証方法(※) |
電子契約サービス電子署名 のみ | ――― | ・Acrobat Reader で署名情報を検証 |
公的個人認証電子証明書による追加署名あり | PDF 署名 | ・電子認証キット PRO 等で改ざんの有無の検証は可能 ・電子証明書の有効性確認は、司法書士の場合は 日司連公的個人認証有効性確認システムを利用 |
公的個人認証電子証明書による追加署名あり | XML 署名 | ・電子認証キット PRO 等で改ざんの有無の検証は可能 ・電子証明書の有効性確認は不可 |
商業登記電子証明書 による追加署名あり | PDF 署名 | ・電子認証キット PRO 等で改ざんの有無、電子証 明書の有効性確認ともに確認可能 |
商業登記電子証明書 による追加署名あり | XML 署名 | ・電子認証キット PRO 等で改ざんの有無、電子証 明書の有効性確認ともに確認可能 |
※ 検証方法の一例を記載しています。
以下では、上記署名形式に応じた個別の署名検証方法をご説明いたします。
<2>電子契約サービスの電子署名の検証方法(追加署名なし)
追加署名の必要がなく、電子契約サービスで作成された議事録をそのまま添付情報とする場合には、該当の議事録(PDF ファイル)を Acrobat Reader を用いて表示し、電子契約サービス電子署名のみの検証確認を行います。
なお、前頁の4つの署名検証確認のうち、「❶誰が署名したかを確認」については、ここでは「誰の指示で署名したのか」についても確認する必要があります。
①電子契約サービスで作成された議事録を表示し、画面右上の[署名パネル]をクリックすると、左側に署名リストが表示されますので、「❶誰が署名したか」を確認します。
❶クラウドサインの場合、「Xxxxx0.xxx Inc」と表示されていれば OK です。
それぞれの署名がどの時点で付与されたものかについては、各電子契約サービスのホームページで電子署名の検証方法をご確認ください。
②次に、確認したい電子署名の[印影]をクリックすると、「署名の検証のステータス」画面が表示されますので、[署名のプロパティ]をクリックします。
③次の画面が表示されますので、「❶誰の指示で署名したか」「❷署名後改ざんされていないか」を確認します。確認ができましたら、続いて[署名者の証明書を表示]をクリックします。
❶ここでは、理由の箇所が「xxxx…によっ
て…押印/入力されました。」と表示されていれば OK です。
❷正当性の概要のxx目が「文書は、こ
の署名が適用された後、変更されていません。」と表示されていれば OK です。
④次の画面が表示されますので、「❹利用できる電子証明書か」を確認します。
❹クラウドサインの場合、発行者が
「 Cybertrust iTrust Signature Certification Authority」と表示されていれば OK です。
⑤同じ画面において、[詳細]をクリックするとタブが切り替わりますので、「❹利用できる電子証明書か」を確認します。
❹クラウドサインの場合、発行者が
「Cybertrust iTrust Signature Certification Authority」と表示されていれば OK です。
依頼者に電子契約サービス名(この場合クラウドサイン)を確認し、法務省ホームページ(アドレスは下記をご覧ください)の電子証明書と照合します。
※xxxx://xxx.xxx.xx.xx/XXXXX/xxxxx00.xxxx#00
⑥同様に、[失効]をクリックするとタブが切り替わりますので、「❷電子証明書が現在も有効であるか」を確認します。
❷xx目が「選択した証明書は有効です」と表示されていれば OK です。
⑦電子契約サービスの電子署名の検証方法は以上になります。署名が複数ある場合は同様の方法で確認してください。
<3>公的個人認証電子証明書による追加署名(PDF 署名)がある場合の検証方法
電子契約サービスの電子署名の検証方法については、P20~P23 をご覧ください。ここでは、追加署名された代表者の電子署名を電子認証キット PRO を利用して検証する方法を説明します。
①公的個人認証電子証明書により追加署名(PDF 署名)した議事録(PDF ファイル)をAcrobat で表示し、追加署名した[印影]をクリックします。
②次の画面が表示されますので、「❶誰が署名したか」「❷署名後改ざんされていないか」を確認します。次に、[証明書詳細表示]及び[証明書有効性確認]をクリックし、「❹利用できる電子証明書か」
「❷電子証明書が現在も有効であるか」を確認します。
❷署名検証状況が「有効」と表示されていれば OK です。
❶ここでは、署名者が「xxxx」と表示されていれば OK です。
❹証明書が「公的個人認証サービス署名用」と表示されていれば OK です。
❷ここでは「エラー」と表示されます。次ページをご覧ください。
※公的個人認証電子証明書の場合、本人や官公庁など限られた人しか有効性の確認ができません。司法書士の場合は、日司連公的個人認証有効性確認システムを利用して有効性確認できますので、以下はその方法を説明します。
一致性検証結果一覧
③司法書士の先生の場合は、日司連公的個人認証有効性確認システムにログインし、有効性確認結果一覧を選択します。署名時に確認した記録が残っていますので、[一致性検証]をクリックします。
日司連公的個人認証有効性確認システム
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
日司連公的個人認証有効性確認システム
有効性確認結果一覧
〇〇市〇町〇番〇号
xx〇〇
④次の画面が表示されますので、公的個人認証電子証明書で追加署名(PDF 署名)された議事録をを画面の枠内にドロップし、[PDF 情報を書き出す]をクリックします。
一致性検証
キャンセル
PDF 情報を書き出す
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
⑤PDF ファイルに含まれる電子証明書が表示されますので、[検証]をクリックします。
一致性検証
証明書 CN::
1.2010XXXXXXXXXXXXXXXX
2.2020XXXXXXXXXXXXXXXX
PDF ハッシ➦値: XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
書類名: 取締役会議事録
キャンセル
検証
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
⑥以前に確認した依頼者の公的個人認証電子証明書と一致した場合は「一致」と表示されます。電子証明書の有効性確認は「一致性検証結果一覧」ページで確認します。
一致性検証結果
「〇〇〇〇」様の証明書 CN
「2010XXXXXXXXXXXXXXXX」
と一致しました。
検証結果は「一致性検証結果一覧」ページでご確認ください。
OK
一致
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
日司連公的個人認証有効性確認システム
日司連公的個人認証有効性確認システム
※イメージ画面です。実際の画面とは異なります。
一致性検証結果一覧
有効性確認結果一覧
⑦同様に、司法書士の先生の場合は、日司連公的個人認証有効性確認システムにログインし、一致性検証結果一覧を選択します。一致性検証結果一覧には検証結果が表示されます。
xx〇〇 〇〇市〇町〇番〇号 | ||
事前連絡なく、いきなり公的個人認証電子証明書で署名追加された議事録が司法書士事務所へ持ち込まれた際は、依頼者に電子証明書の有効性確認作業(P3~P5)を行っていただき、議事録に付与された電子署名の電子証明書が一致するかどうかを確認します。
<4>公的個人認証電子証明書による追加署名(XML 署名)がある場合の検証方法
電子契約サービスの電子署名の検証方法については、P20~P23 をご覧ください。ここでは、追加署名された代表者の電子署名を電子認証キット PRO を利用して検証する方法を説明します。
①電子認証キット PRO を起動し、[XML 署名付き添付書類の署名検証]をクリックします。
②次の画面が表示されますので、フォルダ内の XML ファイルを選択し、[開く]をクリックします。
③署名検証画面が表示されますので、「❷署名後改ざんされていないか」を確認します。次に、[証明書表示]をクリックし、「❶誰が署名したか」「❹利用できる電子証明書か」を確認します。
❷検証結果が「有効」と表示されていれば OK です。
❶追加署名をした代表取締役等の氏名が表示されていれば OK です。
❹証明書が「公的個人認証サービス署名用」と表示されていれば OK です。
※公的個人認証電子証明書の場合、[有効性確認]をクリックしても有効性検証(「❷電子証明書が現在も有効であるか」の確認)はできません。
❷有効性確認をクリックすると、「公的個人認証の有効性確認は出来ません。」と表示されます。
★ご注意★
公的個人認証電子証明で XML 署名の方法により署名が追加された場合、日司連公的個人認証有効性確認システムでは、現状、電子証明書の有効性確認ができません。
<5>商業登記電子証明書による追加署名(PDF 署名)がある場合の検証方法
電子契約サービスの電子署名の検証方法については、P20~P23 をご覧ください。
①公的個人認証電子証明書により追加署名(PDF 署名)した議事録(PDF ファイル)をAcrobat で表示し、追加署名した[印影]をクリックします。
②次の画面が表示されますので、「❶誰が署名したか」「❷署名後改ざんされていないか」を確認します。次に、[証明書詳細表示]及び[証明書有効性確認]をクリックし、「❹利用できる電子証明書か」
「❷電子証明書が現在も有効であるか」を確認します。
❷署名検証状況が「有効」と表示されていればOK です。
❶ここでは、署名者が「xxxx」と表示されていれば
OK です。
❹証明書が「株式会社〇〇代表取締役○○ 東京法務局登記官」等と表示されていれば OK です。
❷電子証明書の状態が「有効です」と表示されていれば OK です。
<6>商業登記電子証明書による追加署名(XML 署名)がある場合の検証方法
電子契約サービスの電子署名の検証方法については、P20~P23 をご覧ください。
①電子認証キット PRO を起動し、[XML 署名付き添付書類の署名検証]をクリックします。
②署名検証画面が表示されますので、フォルダ内の XML ファイルを選択し、[開く]をクリックします。
❶追加署名をした代表取締役等の氏名が表示されていれば OK です。
❹証明書が「株式会社〇〇代表取締役
○○ 東京法務局登記官」等と表示されていれば OK です。
③次の画面が表示されますので、「❷署名後改ざんされていないか」を確認します。次に、[証明書表示]をクリックし、「❶誰が署名したか」「❹利用できる電子証明書か」を確認します。
❷検証結果が「有効」と表示されていれば OK です。 |
④続いて、上記③と同じ画面の[有効性確認]をクリックし、「❷電子証明書が現在も有効であるか」を確認します。
❷有効性確認結果が「有効」と表示されていれば
OK です。