Contract
標準鉄道利用運送約款
最終改正 平成31年4月1日 国土交通省告示第320号
標準鉄道利用運送約款
目次
第xx 総則(第一条・第二条)第二章 利用運送契約
第xx 利用運送の申込み及び引受け(第三条-第十一条)第二節 貨物の受取及び引渡し(第十二条-第二十一条) 第三節 運賃及び料金(第二十二条-第二十八条)
第四節 事故及び指図(第二十九条-第三十二条)第五節 責任(第三十三条-第四十二条)
第三章 附帯業務等(第四十三条-第四十七条)
標準鉄道利用運送約款
第xx 総則
(事業の種類等)
第一条 当社は、鉄道運送事業者(軌道経営者を含む。以下同じ。)が行う貨物の運送又は当該運送を利用して貨物利用運送事業者が行う貨物の運送に係る次の貨物利用運送事業を行います。
第一種貨物利用運送事業(貨物利用運送事業法第二条第七項に規定する事業をいう。)第二種貨物利用運送事業(同法同条第八項に規定する事業をいう。)
2 当社は、前項の事業に附帯する業務を行います。
(適用範囲)
第二条 当社の経営する貨物利用運送事業は、この約款の定めるところにより、この約款に定めのない事項は、法令又は一般の慣習によります。ただし、この約款に定めのない事項であって鉄道(軌道を含む。以下同じ。)による運送に係るものについては、その鉄道運送に適用される法令、その鉄道運送事業者の定めた約款その他の規則及びその鉄道運送において行われている慣習によります。
2 当社は、前項の規定にかかわらず、法令に反しない範囲で、特約の申込みに応じることがあります。
第二章 利用運送契約
第xx 利用運送の申込み及び引受け
(受付日時)
第三条 当社は、受付日時を定め、店頭に掲示します。
2 前項の受付日時を変更する場合には、あらかじめ店頭に掲示します。
(利用運送の順序)
第四条 当社は、利用運送の申込みを受けた順序により、貨物の利用運送を行います。ただし、鉄道の輸送上の事由その他正当な事由があるときは、この限りではありません。
(貨物の種類及び性質の確認)
第五条 当社は利用運送の申込みがあったときは、貨物の種類及び性質を明告することを申込者に求めることがあります。
2 当社は、前項の場合において、貨物の種類及び性質につき申込者が告げたことに疑いがあるときは、申込者の同意を得て、その立会いの上で、これを点検することがあります。
3 当社は、前項の規定により点検をした場合において、貨物の種類及び性質が申込者の明告したところと異ならないときは、これにより生じた損害の賠償をします。
4 当社が第二項の規定により点検をした場合において、貨物の種類及び性質が申込者の明告し
たところと異なるときは、申込者に点検に要した費用を負担していただきます。
(引受拒絶)
第六条 当社は、次の各号の一に該当する場合には、利用運送の引受けを拒絶することがあります。
一 当該利用運送の申込みが、この約款によらないものであるとき。
二 申込者が、前条第一項の規定による明告をせず、又は同条第二項の規定による点検の同意を与えないとき。
三 当該利用運送に関し、申込者から特別の負担を求められたとき。
四 当該利用運送が、法令の規定又は公の秩序若しくは善良な風俗に反するものであるとき。五 天災、鉄道の輸送事情の逼迫その他のやむを得ない事由があるとき。
(荷造り)
第七条 荷送人は、貨物の性質、重量、容積、運送距離、鉄道運送の取扱種別等に応じて、運送に耐えるように荷造りをしなければなりません。
2 当社は、荷造りが十分でない貨物であっても、当社が他の貨物に対して損害を与えないと認め、かつ、荷送人が書面により荷造不備による当該貨物の損害を負担することを承諾したときは、その利用運送を引き受けることがあります。
(外装表示等)
第八条 荷送人は、貨物の外装に次の事項を見やすいように表示しなければなりません。ただし、当社が、必要がないと認めたときは、この限りではありません。
一 荷送人及び荷受人の氏名又は商号及び住所二 品名
三 個数
四 その他貨物の取扱いに必要な事項
2 荷送人は、当社が認めたときは、前項各号に掲げる事項を記載した荷札をもって前項の外装表示に代えることができます。
(送状)
第九条 荷送人は、利用運送の申込みに際し、次に掲げる事項を記載した送状を一口ごとに交付しなければなりません。ただし、当社が必要がないと認めた事項については、記載する必要がありません。
一 貨物の品名、重量又は容積及び個数並びに荷造りの種類及び記号二 荷送人及び荷受人の氏名又は商号並びに住所及び電話番号
三 集貨先及び配達先(団地、アパートその他高層建築物にあっては、その名称及び電話番号を含む。)又は貨物の受取及び引渡しの場所
四 作成年月日 五 発駅及び着駅
六 鉄道運送の取扱種別
七 運賃、料金(第二十四条に規定する積込料及び取卸料、第二十五条に規定する待機時間料、第四十三条第一項に規定する附帯業務料等をいう。)、燃料サーチャージ、有料道路利用料、諸掛金、立替金その他の費用(以下「運賃、料金等」という。)の額その他その支払に関する事項
八 次に掲げる場合は、その旨
イ 貨物の車両又は鉄道の車両への積込み又は取卸しを委託するとき。ロ 第四十三条第一項に規定する附帯業務を委託するとき。
ハ 貨物の着扱店留置その他特別の取扱いを請求するとき。ニ 着地の取扱店を指定するとき。
ホ 運送保険契約を締結するとき。
ヘ 損傷その他貨物に異状があるとき。ト 免責特約があるとき。
九 その他必要な事項
2 荷送人は、送状の交付に代えて、当社の承諾を得て、送状に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができます。この場合において、当該荷送人は、送状を交付したものとみなします。
(貴重品及び危険品についての特則)
第十条 荷送人は、貴重品については、前条第一項各号に掲げる事項のほか、当該貨物が貴重品である旨及び価額その他の必要な事項を送状に明記しなければなりません。
2 荷送人は、危険品については、前条第一項各号に掲げる事項のほか、当該貨物が危険品である旨を明告するとともに、その旨及び当該貨物の品名、性質その他の当該貨物の安全な運送に必要な事項を送状に明記し、かつ、これらの事項を貨物の外部の見やすい箇所に表示しなければなりません。
3 前二項の貴重品及び危険品とは、それぞれ鉄道運送事業者の定める約款その他の規則による貴重品及び危険品をいいます。
(代替輸送)
第十一条 当社は、荷送人の利益を害しない限り、申込みを受けた貨物の運送を他の運送機関による運送に変更することがあります。
2 前項の場合において、運送上の責任は、この約款に基づいて当社が負います。
第二節 貨物の受取及び引渡し
(受取及び引渡しの場所)
第十二条 当社は、送状に記載された集貨先又は受取場所において荷送人又は荷送人の指定する者から貨物を受け取り、送状に記載された配達先又は引渡場所において荷受人又は荷受人の指定する者に貨物を引き渡します。
(積付け、積込み又は取卸し)
第十二条の二 貨物の積付けは、当社の責任においてこれを行います。
2 当社は、貨物の積込み又は取卸しを引き受けた場合には、当社の責任においてこれを行います。
(管理者等に対する引渡し)
第十三条 当社は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に掲げる者に対する貨物の引渡しをもって荷受人に対する引渡しとみなします。
一 配達先が住宅の場合 その配達先における同居者又はこれに準ずる者二 配達先が前号以外の場合 その管理者又はこれに準ずる者
(再配達)
第十四条 当社は、荷受人の不在その他当社が責任を負わない事由により、配達した貨物を持戻ったときは、荷受人の請求により、その者の費用において再配達します。
2 当社は、貨物を持戻ったときは、荷受人にその旨を通知します。
(留置権行使)
第十五条 当社は、着地において運賃、料金等の支払を受けるべき貨物については、その支払を受けた後でなければ、当該貨物の引渡しをいたしません。
2 当社は、商人である荷送人が弁済期にある運賃、料金等を支払わなかったときは、その荷送人との利用運送契約によって当社が占有する荷送人所有の貨物を留置することがあります。
(荷送人に対する指図の催告)
第十六条 当社は、荷受人を確知することができない場合には、遅滞なく荷送人に対し相当の期間を定め、その貨物の処分につき指図することを催告することができます。
2 当社は、次の各号に掲げる場合には、遅滞なく荷受人に対し相当の期間を定め、その貨物の受取を催告し、その期間経過後、さらに荷送人に対し前項に規定する指図と同じ内容の催告をすることができます。
一 荷受人が着地において支払うべき運賃、料金等を支払わないとき。
二 荷受人が貨物の受取を拒み、又はその他の事由によりこれを受け取ることができないとき。
(着地において運賃、料金等の支払を受けるべき貨物の返還)
第十七条 当社は、着地において運賃、料金等の支払を受けるべき貨物であって、荷受人がその支払を行わない場合において、前条第二項に規定する指図を催告したのち、相当の期間を経過しても、当該貨物の引渡しを完了することができないときは、荷送人の負担において、荷送人に当該貨物を返還することができます。
(引渡不能貨物の寄託と通知)
第十八条 当社は、当社が責任を負わない事由により、貨物の引渡しをすることができないときは、荷送人又は荷受人の負担をもって貨物を倉庫営業者に寄託することがあります。
2 当社は、前項の規定により貨物の寄託をしたときは、遅滞なくその旨を荷送人又は荷受人に通知します。
3 当社は、第一項の規定により貨物の寄託をした場合において、倉荷証券の発行があったときは、その証券の交付をもって貨物の引渡しに代えることがあります。
4 当社は、第一項の費用の弁済を受けるまで倉荷証券を留置することがあります。
(引渡不能貨物の供託)
第十九条 当社は、荷受人を確知することができない場合又は第十六条第二項各号に掲げる場合には、その貨物を供託することがあります。
2 当社が前項の規定により貨物の供託をしたときは、遅滞なく荷送人又は荷受人にその旨を通知します。
3 前二項の規定は、第十六条第二項各号に掲げる場合について準用します。この場合において、前項中「荷送人」とあるのは「荷送人及び荷受人」と読み替えるものとします。
(引渡不能貨物の競売)
第二十条 当社は、荷送人及び荷受人を確知することができない場合は、発駅及び着駅の営業所に次の各号に掲げる事項を公告した後xxを経過しても、なお、その権利者を知ることができないときは、その貨物を競売することがあります。ただし、損敗しやすい貨物は公告後xx以内でも競売することがあります。
一 発駅及び着駅
二 貨物の品名、荷姿及び数量三 貨物の保管場所
四 公告後xx以内に申出がないときは競売する旨五 公告者の氏名又は名称及び住所
2 当社は、第十六条第一項の指図を催告しても荷送人がその指図をしないときは、その貨物を競売することがあります。ただし、損敗しやすい貨物は催告しないでも競売することがあります。
3 当社は、第十六条第二項の指図を催告しても荷送人がその指図をしないときは、その貨物を競売することがあります。ただし、損敗しやすい貨物は催告しないでも競売することがあります。
4 当社は、第二項の規定により競売をしたときは荷送人に、前項の規定により競売をしたときは荷送人及び荷受人に、遅滞なくその旨を通知します。
5 当社は、第一項から第三項までの規定により競売をしたときは、その代価をもって運賃、料金等及び催告又は競売に要した費用に充当し、なお不足があるときは、その不足額の支払を荷送人に請求し、余剰があるときは、その残額を供託します。
(引渡不能貨物の任意売却)
第二十一条 当社は、荷受人を確知することができない場合又は第十六条第二項各号に掲げる場合において、貨物が損敗しやすいものであって、前条の手続をとるいとまがないときは、荷送人又は荷受人の利益のためにxxな第三者を立ち会わせて、当該貨物を売却することがあります。
2 前項の規定による売却には、前条第四項及び第五項の規定を準用します。
第三節 運賃及び料金
(運賃及び料金)
第二十二条 運賃及び料金並びにその適用方法は、当社が別に定める運賃料金表によります。
2 個人(事業として又は事業のために運送契約の当事者となる者を対象とするものを除く。)を対象とした運賃及び料金並びにその適用方法は、店頭に掲示します。
(運賃、料金等の支払方法)
第二十三条 当社は、運賃、料金等については、利用運送の引受けをしたときに荷送人から申し受けます。
2 前項の場合において、運賃、料金等の額が確定しないときは、荷送人からその概算額の前渡しを受け、確定後これを精算します。
3 当社は、第一項の規定にかかわらず、運賃、料金等を着払とすることを認めることがありま
す。ただし、貨物の価額が運賃、料金等を担保するに足りないものについては、着払の取扱いをいたしません。
(積込料又は取卸料)
第二十四条 当社は、貨物の積込み又は取卸しを引き受けた場合には、当社が別に定める料金又は実際に要した費用を収受します。
(待機時間料)
第二十五条 当社は、車両が貨物のxx又は着地に到着後、荷送人又は荷受人の責により待機した時間(荷送人又は荷受人が貨物の積込み若しくは取卸し又は第四十三条第一項に規定する附帯業務を行う場合における待機した時間を含む。)に応じて、当社が別に定める料金を収受します。
(延滞料)
第二十六条 当社は、利用運送の引受けをしたときまで(着払の運賃、料金等にあっては、着地において荷受人に引渡しをしたときまで)に荷送人又は荷受人が運賃、料金等を支払わなかったときは、当該期日の翌日から支払をした日までの期間に対し、年利十四・五パーセントの割合で延滞料を申し受けます。
(運賃請求権)
第二十七条 当社は、貨物の全部又は一部が天災その他のやむを得ない事由により滅失し、若しくは相当程度の損傷が生じたとき又は当社が責任を負う事由により滅失したときは、当該滅失し、又は損傷を生じた貨物に係る運賃、料金等を請求しません。この場合において、当社は、既に運賃、料金等の全部又は一部を収受しているときは、これを払い戻します。
2 当社は、貨物の全部又は一部がその性質若しくは欠陥又は荷送人が責任を負う事由によって滅失したときは、運賃、料金等の全額を収受します。
(特別費用)
第二十xx xの各号の一に該当する場合には、これに要した費用は荷送人又は荷受人の負担とします。
一 荷送人又は荷受人の指示により集貨先又は配達先を変更したとき。
二 第三十一条第一項の規定により荷送人の指図に応じたとき又は同条第二項の規定により運送経路又は運送方法を変更したとき。
三 その他当社が特別の負担をしたとき。
第四節 事故及び指図
(貨物の処分権)
第二十九条 荷送人は、当社に対して、利用運送の取消し、荷受人の変更、貨物の返送その他の処分を請求することができます。
2 前項の処分を請求しようとする者は、当社に対し書面による通知を行わなければなりません。
3 第一項に規定する荷送人の権利は、貨物が到達地に到着した場合において、荷受人が貨物の引渡し又はその損害賠償の請求をしたときは、行使することができません。
4 当社は、第一項の規定にかかわらず、運輸上の支障が生じるおそれがあると認める場合には、
指図に応じないことがあります。
5 前項の規定により指図に応じないときは、遅滞なくその旨を荷送人に通知します。
(運賃、料金等の払戻しと追徴)
第三十条 当社は、前条第一項の処分に応じた場合は、その処分に応じて鉄道運送事業者等の定めた約款その他の規則に準じて、運賃、料金等の払戻しをし、又は追徴金を申し受けます。
(運送経路等の変更)
第三十一条 当社は、天災その他やむを得ない事由により、当初の運送経路又は運送方法によることができなくなったときは、その処理について期限を定めて荷送人の指図を催告します。
2 前項の場合において、当社の定めた期限までに荷送人の指図がないとき、又は荷送人の指図をまついとまがないと認めたときは、荷送人の利益のために、当社の裁量により運送経路又は運送方法を変更することがあります。
3 当社は、前項の規定により運送経路又は運送方法を変更したときは、遅滞なく荷送人にその旨を通知します。
(危険品の処分)
第三十二条 当社は、第十条第三項に定める危険品につき、同条第二項による明告及び明記がなかった場合において、運送上の危険を除去するため、その貨物の取卸し、一時留置その他の必要な処分をすることがあります。明告及び明記があった場合において、その貨物が他の貨物に損害を与えるおそれが生じたときも同様とします。
2 前項前段の規定による処分に要した費用は、荷送人の負担とします。
3 第一項の規定による処分をしたときは、遅滞なくその旨を荷送人に通知します。
第五節 責任
(損害賠償責任)
第三十三条 当社は、貨物の受取から引渡しまでの間にその貨物が滅失し若しくは損傷し、若しくはその滅失若しくは損傷の原因が生じ、又は貨物が延着したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負います。ただし、当社が、自己又はその使用人その他当社が運送を委託した者がその貨物の受取、集配、積卸し、引渡し、保管及び運送について注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りではありません。
2 前項の規定にかかわらず、コンテナに詰められた貨物の滅失、損傷については、当該貨物が次の要件を満たし、かつ、当社が運送に関し通常払うべき注意義務を尽したことを証明したときは、当社に対し損害賠償の請求をしようとする者は、当社又は当社の使用人その他利用運送のために使用した者の故意又は過失によるものであることを証明しなければなりません。
一 荷送人が当該貨物をコンテナに詰めたとき。二 コンテナの封印に異常がないとき。
(貴重品についての特則)
第三十四条 当社は、第十条第三項に定める貴重品については、その種類及び価額の明告がないときは、その滅失、損傷又は延着について損害賠償の責任を負いません。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しません。
一 利用運送契約の締結の当時、貨物が貴重品であることを当社が知っていたとき。二 当社の故意又は重大な過失によって貴重品の滅失、損傷又は延着が生じたとき。
(荷送人の申告等の責任)
第三十五条 当社は、貨物の内容を容易に知ることができないものについて、送状の記載により又は荷送人の申告により貨物受取書等に品名、数量及び価額を記載したときは、その記載について責任を負いません。
(送状等の記載の不実等による責任)
第三十六条 当社は、送状又は外装表示若しくは荷札における記載が、不実、不正確又は不完全であったために生じた損害については、その責任を負いません。
2 前項の場合において、当社が損害を被ったときは、荷送人がその責任を負うものとします。
(免責)
第三十七条 当社は、次の事由による貨物の滅失、損傷又は延着については、損害賠償の責任を負いません。
一 荷送人又は荷受人の故意、過失
二 貨物のきず、自然の消耗、虫食、鼠害
三 貨物の性質による発火、爆発、むれ、かび、腐敗、変色、変質、さびその他これに類似する事由
四 同盟罷業、同盟怠業、暴動、政治的又は社会的騒擾その他の事変、強盗五 不可抗力による火災、風水害等
六 法令又は公権力の発動による運送の差止め、開装、没収、抑留又は第三者への引渡し
(損害賠償額)
第三十八条 当社が責任を負う事由により貨物が滅失又は損傷した場合は、その引渡しがされるべき地及び時における貨物の価額を限度として賠償します。
2 前項の場合において、滅失又は損傷のため支払うことを要しない運賃その他の費用は、賠償額より控除します。
3 第一項の場合において、貨物の価額又は損害額について争いがあるときは、xxな第三者の鑑定又は評価によりその額を決定します。
4 当社が責任を負う事由により貨物が延着した場合の損害賠償の額は、特約のある場合を除き、運賃、料金等の総額を限度とします。
(悪意又は重大な過失)
第三十九条 当社は、前条の規定にかかわらず、当社の悪意又は重大な過失により貨物が滅失、損傷又は延着したときは、一切の損害を賠償します。
(当社の責任の消滅)
第四十条 貨物の損傷又は一部損失についての当社の責任は、荷受人が異議をとどめないで貨物を受け取ったときは、消滅します。ただし、貨物に直ちに発見することができない損傷又は一部滅失があった場合において、荷受人が引渡しの日から二週間以内に当社に対してその旨の通知を発したときは、この限りではありません。
2 前項の規定は、貨物の引渡しの当時、当社がその貨物に損傷又は一部滅失があることを知っていたときは、適用しません。
3 荷送人が第三者から委託を受けた利用運送の一部又は全部を当社が行う場合において、当該
貨物の利用運送に係る荷受人が貨物の引渡しの日から二週間以内に、荷送人に対して、貨物に直ちに発見することのできない損傷又は一部滅失があった旨の通知を発したときは、荷送人に対する当店の責任に係る第一項ただし書の期間は、荷送人が当該通知を受けた日から二週間を経過する日まで延長されたものとみなします。
第四十一条 当社の責任は、貨物の引渡しがされた日(貨物の全部滅失の場合にあっては、その引渡しがされるべき日)から一年以内に裁判上の請求がされないときは、消滅します。
2 前項の期間は、貨物の滅失、損傷又は延着による損害が発生した後に限り、合意により、延長することができます。
3 荷送人が第三者から委託を受けた利用運送の一部又は全部を当社が行う場合において、荷送人が第一項の期間内に損害を賠償し又は裁判上の請求をされたときは、荷送人に対する当社の責任に係る同項の期間は、荷送人が損害を賠償し又は裁判上の請求をされた日からxxを経過する日まで延長されたものとみなします。
(賠償に基づく権利取得)
第四十二条 当社が貨物の全部の価額を賠償したときは、その貨物に対する一切の権利は当社に帰属します。
第三章 附帯業務等
(附帯業務等及び附帯業務料)
第四十三条 当社は、貨物の荷造り、保管又は仕分、代金の取立て、立替え、検収及び検品、横持ち及び縦持ち、棚入れ、ラベル貼り、はい作業その他の通常貨物利用運送事業に附帯して一定の時間、技能、機器等を必要とする業務(以下「附帯業務」という。)等を引き受けた場合には、当社が別に定める料金又は実際に要した費用を収受し、当社の責任においてこれを行います。
2 個人(事業として又は事業のために運送契約の当事者となる者を対象とするものを除く。)を対象とした料金は、主たる事務所その他の営業所において掲示します。
(品代金取立ての追付等)
第四十四条 品代金取立ての追付又は取立代金の変更は、当該貨物の発送前にして、かつ、関係書類の発送前に限り、その取扱いをいたします。
(品代金取立料の払戻し)
第四十五条 当社は、品代金取立ての取扱いをした貨物に対し、荷送人が当該貨物の発送後、代金取立ての委託を取消した場合、又は荷送人若しくは荷受人が責任を負う事由により、代金の取立てが不能となった場合には、品代金取立料の払戻しをいたしません。
(xx)
第四十六条 利用運送の申込みに際し、当社の申出により荷送人が承諾したときは、当社は、荷送人の署名又は記名捺印をいただき、荷送人の費用によって運送保険の締結を引き受けます。
2 保険料率その他運送保険に関する事項は、店頭に掲示します。
(附帯業務等についての責任)
第四十七条 当社が附帯業務等を引き受けた場合における当社の責任については、第二章第五節
(責任)の規定を準用します。