建物の名称・所在地等 名 称 所在地 種 類 構造等 造 階建 戸 面 積 敷 地 面 積建 築 面 積延 べ 面 積 ㎡㎡㎡ 住戸部分 別紙「住戸明細表」に記載の通り その他の部分 廊下、階段、エントランス 建物設備 ガ ス上 水 道 下 水 道 エレベーター共聴アンテナ管 理 人 室 有(都市ガス・プロパンガス)・無 水道本管より直結・受水槽・井戸水公共下水・浄化槽有・無有(BS・CS・CATV)・無有・無有・無有・無 附属施設等 駐 車 場自転車置場物 置...
xxxxx住宅原賃貸借標準契約書
頭書
(1)賃貸借の目的物
建物の名称 ・所在地等 | 名 称 | |||
所在地 | ||||
種 類 | ||||
構造等 | 造 階建 戸 | |||
x x | 敷 地 x x 建 築 x x延 べ x x | ㎡ ㎡ ㎡ | ||
住戸部分 | 別紙「住戸明細表」に記載の通り | |||
その他の部分 | 廊下、階段、エントランス | |||
建物設備 | ガ ス 上 水 x x 水 道 エレベーター共聴アンテナx x x x | x(都市ガス・プロパンガス)・無 水道本管より直結・受水槽・井戸水公共下水・浄化槽 有・無 有(BS・CS・CATV)・無有・無 有・無 有・無 | ||
附属施設等 | 駐 車 場自転車置場物 置 | 有(本契約の対象に含む・含まない)・無有(本契約の対象に含む・含まない)・無有(本契約の対象に含む・含まない)・無有(本契約の対象に含む・含まない)・無有(本契約の対象に含む・含まない)・無 |
(2)契約期間
始期 | 年 | 月 | 日から | 年 | 月間 |
終期 | 年 | 月 | 日まで |
(3)引渡日
年 月 日
(4)賃料等
金 額 | 支 払 期 限 | 支 払 方 法 | ||
賃 料 | 円 | 当月分・翌月分を毎月 日まで | 振込又は持 参 | 振込先金融機関名: 預金:普通・当座口座番号: 口座名義人: |
持参先: | ||||
初回の賃料改定日 | 本契約の始期から 年を経過した日の属する日の翌月1日 | |||
2回目以降の 賃料改定日 | 初回の賃料改定日経過後 年毎 |
※ 甲及び乙は、賃料改定日において、本契約書第5条第3項の規定に基づく協議の上、賃料を改定することができる。また、賃料は、初回の賃料改定日以前も含めて、賃料改定日以外であっても、借地借家法第32条の規定により、甲と乙による協議等の上、改定されることがある。
金 | 額 | 支 払 | 期 | 限 | 支 払 方 法 | |
敷 金 | 賃料 | か月相当分 円 | 月 | 日まで | 振込又は持 参 | 振込先金融機関名: 預金:普通・当座口座番号: 口座名義人: |
持参先: |
(5)賃料支払義務発生日
引渡日から
(6)転貸の条件
条件項目 | 条件の有無 | 条件の内容 |
転貸借契約において定めるべき事項 | 有 | 乙は、転貸借契約を締結するに際し、当該契約が転貸借契約であることを転借人に開示するとともに、本契約書第8条第2項 及び第21条に規定する内容を契約条項とすること。 |
契約態様 | 有・無 | 普通賃貸借契約に限る・定期賃貸借契約に限る |
契約期間 | 有・無 | |
賃 料 | 有・無 | |
共 益 費 | 有・無 | |
敷 x | x・無 | |
転 借 人 | 有・無 | |
民泊(住宅に人を宿泊さ せるサービス)の可否 | 可・否 | □ 住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業 □ 国家戦略特区法に基づく外国人滞在施設経営事業 |
そ の 他 | 有 |
(7)乙が解約をすることができない期間
本契約の始期から 年
※ 乙が解約をすることができない期間内であっても、上記(4)に記載のとおり、賃料は、甲と乙による協議等の上、改定されることがある。
(8)管轄裁判所
地方裁判所
住戸明細表
(1)賃貸借の目的物
建物名称 | |
(2)住戸内の設備
設 備 | 有無 | 備 考 |
エアコン一基 | 有・無 | |
バルコニー(1階は除く) | 有・無 | |
オートロック | 有・無 | |
システムキッチン | 有・無 | |
フローリング床 | 有・無 | |
床暖房 | 有・無 | |
追焚き機能付xx | x・無 | |
浴室乾燥機 | 有・無 | |
独立洗面所 | 有・無 | |
クローゼット又は1間収納 | 有・無 | |
大型下足入れ | 有・無 | |
電話2回線以上 | 有・無 | |
宅配ボックス | 有・無 | |
有・無 | ||
有・無 | ||
有・無 | ||
有・無 |
(3)住戸内訳
間取り | x | x | 戸数 | 備 考 |
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ | |||
壁芯・内法 | ㎡ |
(契約の締結)
第1条 貸主(以下「甲」という。)及び借主(以下「乙」という。)は、頭書(1)に記載する賃貸借の目的物(以下「本物件」という。)について、以下の条項により、転貸することを目的とする賃貸借契約(以下「本契約」という。)を締結した。
(契約期間)
第2条 契約期間は、頭書(2)に記載するとおりとする。
2 甲及び乙は、協議の上、本契約を更新することができる。
(引渡し)
第3条 甲は、頭書(3)に記載する引渡日(以下「引渡日」という。)に、乙に対し、本物件を引渡さなければならない。
2 甲は、乙が本物件の適切な管理を行うために必要な情報を提供しなければならない。
3 甲が、引渡日に本物件を引渡さず、又は、前項に定める情報を提供せず、そのために生じた乙の損害は、甲が負担するものとする。
(使用目的)
第4条 乙は、居住のみを目的として本物件を転貸するものとする。
(賃料)
第5条 乙は、頭書(4)の記載に従い、賃料を甲に支払わなければならない。
2 1か月に満たない期間の賃料は、1か月を 30 日として日割計算した額とする。
3 甲及び乙は、頭書(4)に記載する賃料改定日において、次の各号の一に該当する場合には、協議の上、賃料を改定することができる。
一 土地又は建物に対する租税その他の負担の増減により賃料が不相当となった場合
二 土地又は建物の価格の上昇又は低下その他の経済事情の変動により賃料が不相当となった場合三 近傍同種の建物の賃料に比較して賃料が不相当となった場合
4 乙は、転借人から受領した賃料について、整然と管理する方法により、自己の固有財産及び他の賃貸人の財産と分別して管理しなければならない。
(賃料支払義務発生日)
第6条 乙は、頭書(5)に記載する賃料支払義務発生日から賃料を甲に支払わなければならない。
(敷金)
第7条 乙は、本契約から生じる債務の担保として頭書(4)に記載する敷金を甲に交付するものとする。
2 甲は、乙が本契約から生じる債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、乙は、本物件を返還するまでの間、敷金をもって当該債務の弁済に充てることを請求することができない。
3 甲は、本物件の返還があったときは、遅滞なく、敷金の全額を乙に返還しなければならない。ただし、本物件の返還時に、賃料の滞納その他の本契約から生じる乙の債務の不履行が存在する場合には、甲は、当該債務の額を敷金から差し引いた額を返還するものとする。
4 前項ただし書の場合には、甲は、敷金から差し引く債務の内訳を乙に明示しなければならない。
5 乙は、転貸借契約から生じる転借人の債務の担保として、転借人から交付された敷金について、整然と管理する方法により、自己の固有財産及び他の賃貸人の財産と分別して管理しなければならない。
(転貸の条件等)
第8条 甲は、頭書(6)に記載する転貸の条件に従い乙が本物件を転貸することを承諾する。ただし、乙は、暴力団、暴力団関係企業、総会屋若しくはこれらに準ずる者又はその構成員(以下総称して「反社会的勢力」という。)に本物件を転貸してはならない。
2 乙は、前項に定める条件のほか、次の各号に定める内容を転貸条件としなければならない。 一 乙及び転借人は、それぞれ相手方に対し、次のイからニまでに定める事項を確約すること。
イ 自らが反社会的勢力でないこと。
ロ 自らの役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)が反社会的勢力ではないこと。
ハ 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、この契約を締結するものでないこと。ニ 自ら又は第三者を利用して、次の行為をしないこと。
(1) 相手方に対する脅迫的な言動又は暴力を用いる行為
(2) 偽計又は威力を用いて相手方の業務を妨害し、又は信用を毀損する行為
二 転借人は、乙の承諾の有無にかかわらず、本物件の全部又は一部につき、反社会的勢力に転借権を譲渡し、又は再転貸してはならないとすること。
三 転借人は、本物件の使用にあたり、次のイからハまでに掲げる行為を行ってはならないとすること。
イ 本物件を反社会的勢力の事務所その他の活動の拠点に供すること。
ロ 本物件又は本物件の周辺において、著しく粗野若しくは乱暴な言動を行い、又は威勢を示すことにより、付近の住民又は通行人に不安を覚えさせること。
ハ 本物件に反社会的勢力を居住させ、又は反復継続して反社会的勢力を出入りさせること。
四 乙又は転借人の一方について、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの催告も要せずして、転貸借契約を解除することができるとすること。
イ 第一号の確約に反する事実が判明した場合
ロ 契約締結後に自ら又は役員が反社会的勢力に該当した場合
五 乙は、転借人が第二号に規定する義務に違反した場合又は第三号イからハまでに掲げる行為を行った場合には、何らの催告も要せずして、転貸借契約を解除することができるとすること。
(乙の管理事務及び転貸)
第9条 乙は、本物件を善良なる管理者としての注意をもって管理しなければならない。
2 乙は、管理事務の内容に応じて甲との合意に基づき定めた期日に、甲と合意した頻度に基づき定期に、甲に対し、本物件の管理事務に関する報告をしなければならない。この場合の管理事務に関する報告の対象には、頭書(6)に記載する転貸の条件の遵守状況を含むものとする。
(建物維持管理費用の分担)
第 10 条 別表第1に掲げる部分の建物維持管理は乙の負担で行うものとする。
2 前項に定める建物維持管理の費用を除き、建物の維持管理費用は甲が負担するものとする。
(基幹事務の一括再委託の禁止)
第 11 条 乙は、家賃、敷金等の受領に係る事務、賃貸借契約の更新に係る事務及び賃貸借契約の終了に係る事務については、これを一括して他の者に委託してはならない。
(個人情報保護法等の遵守)
第 12 条 甲及び乙は、本物件の管理を行うに際しては、個人情報保護法及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律を遵守し、個人情報及び個人番号について適切な対処をすることができるように、互いに協力するものとする。
(反社会的勢力の排除)
第 13 条 甲及び乙は、それぞれ相手方に対し、次の各号の事項を確約する。一 自らが反社会的勢力ではないこと。
二 自らの役員が反社会的勢力ではないこと。
三 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、この契約を締結するものでないこと。四 自ら又は第三者を利用して、次の行為をしないこと。
イ 相手方に対する脅迫的な言動又は暴力を用いる行為
ロ 偽計又は威力を用いて相手方の業務を妨害し、又は信用を毀損する行為
2 乙は、甲の承諾の有無にかかわらず、本物件の全部又は一部につき、反社会的勢力に賃借権を譲渡してはならない。
(禁止又は制限される行為)
第 14 条 乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の全部又は一部につき賃借権を譲渡してはならない。
2 乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の増築、改築、移転、改造若しくは模様替又は本物件の敷地内における工作物の設置をしてはならない。
(修繕)
第 15 条 甲は、次に掲げる修繕を除き、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。
一 別表第2に掲げる修繕
二 乙が転貸するために必要として行う修繕
三 乙の責めに帰すべき事由(転借人の責めに帰すべき事由を含む。)によって必要となった修繕
2 前項の規定に基づき甲が修繕を行う場合は、甲は、あらかじめ乙を通じて、その旨を転借人に通知しなければならない。この場合において、甲は、転借人が拒否する正当な理由がある場合を除き、当該修繕を行うことができるものとする。また、緊急を要する場合には、甲は、乙又は転借人において修繕できることを容認するものとし、この場合、乙は、速やかに甲にその旨を報告しなければならない。
3 乙は、第1項各号に掲げる修繕を行うに際しては、その内容及び方法についてあらかじめ甲と協議し、乙の費用負担において行わなければならない。
(甲の通知義務等)
第 16 条 甲は、当該物件の登記内容の変更等、本契約の履行に影響を及ぼすものとして別表第3に掲げる事由が生じた場合には、乙に対して、遅滞なく通知しなければならない。
2 甲は、本物件の住宅総合保険、施設所有者賠償責任保険等の損害保険の加入状況を乙に通知しなければならない。
(契約の解除)
第 17 条 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されないときは、本契約を解除することができる。
一 第5条第1項に規定する賃料支払義務二 第8条第2項に規定する義務
三 第 15 条第3項に規定する乙の費用負担義務
2 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されずに当該義務違反により本契約を継続することが困難であると認められるに至ったときは、本契約を解除することができる。
一 第4条に規定する本物件の使用目的遵守義務二 第 14 条各項に規定する義務
三 その他本契約書に規定する乙の義務
3 甲又は乙の一方について、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの催告も要せずして、本契約を解除することができる。
一 第 13 条第1項各号の確約に反する事実が判明した場合 二 契約締結後に自ら又は役員が反社会的勢力に該当した場合
4 甲は、乙が第8条第1項ただし書に規定する義務又は第 13 条第2項に規定する義務に違反した場合には、何らの催告も要せずして、本契約を解除することができる。
(期間内の解約)
第 18 条 乙は、甲に対して少なくとも6月前に解約の申入れを行うことにより、本契約を解約することができる。ただし、本契約の契約期間の始期から起算して頭書(7)に記載する期間が経過するまでは解約することができない。
(契約の終了)
第 19 条 本契約は、本物件の全部が滅失その他の事由により使用できなくなった場合には、これによって終了する。
(本物件の返還)
第 20 条 乙は、本契約が終了する日までに(第 17 条の規定に基づき本契約が解除された場合にあっては、直ちに)、頭書(1)に記載する住戸部分のうちの空室及びその他の部分について、転貸借に関する通常の使用に伴い生じた当該部分の損耗及び当該部分の経年変化を除き、第 15 条第1項第三号に規定する修繕を行い、返還日を事前に甲に通知した上で、甲に本物件を返還しなければならない。
2 乙は、前項の返還をするときには、甲又は甲の指定する者に対して、本物件の適切な管理を行うために必要な情報を提供しなければならない。
(地位の承継)
第 21 条 本契約が終了した場合(第 19 条の規定に基づき本契約が終了した場合を除く。)には、xは、転貸借契約における乙の転貸人の地位を当然に承継する。
2 前項の規定は、転借人について第8条第2項第一号の確約に反する事実が判明した場合又は転借人が同項第二号に規定する義務に違反した場合若しくは同項第三号イからハまでに掲げる行為を行った場合の当該転借人に係る転貸借契約については、適用しない。
3 第1項の規定に基づき甲が転貸借契約における乙の転貸人の地位を承継する場合、乙は、転借人から交付されている敷金、賃貸借契約書、その他地位の承継に際し必要な書類を甲に引き渡さなければならない。
(協議)
第 22 条 甲及び乙は、本契約書に定めがない事項及び本契約書の条項の解釈について疑義が生じた場合は、民法その他の法令及び慣行に従い、誠意をもって協議し、解決するものとする。
(管轄裁判所)
第 23 条 本契約から生ずる権利義務について紛争が生じたときは、頭書(8)に記載する地方裁判所を管轄裁判所とする。
(特約条項)
第 24 条 本契約の特約については、下記のとおりとする。
甲:
乙:
印
印
別表第1(第 10 条第1項関係:乙が行う建物維持管理)
*サブリース事業を行うための原賃貸借契約の借主として、乙が行う共用部分の建物維持管理。
別表第2(第 15 条第1項・第3項関係:修繕の内容)
別表第3(第 16 条関係:甲が乙に、遅滞なく通知しなければならない事由)
下記貸主(甲)と借主(乙)は、本物件について上記のとおり賃貸借契約を締結したことを証するため、本契約書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各自その1通を保有する。
記名押印欄
平成 | 年 | 月 | 日 | |||
貸 | 主(甲) | 住 所 | 〒 | |||
氏 名 | 印 | |||||
電話番号 | ||||||
借 主(乙) | 所在地 〒 | |||||
商号(名称) | 印 | |||||
※1 | 賃貸住宅管理業者登録番号 | |||||
( | )第 | 号 | ||||
実務経験者等 | ||||||
氏名 | 印 | |||||
※2 | 賃貸不動産経営管理士登録番号( | ) | 号 |
※1 賃貸住宅管理業者登録番号は、賃貸住宅管理業者登録規程第5条第1項第2号の登録番号を記載する。
※2 記名押印する実務経験者等が賃貸不動産経営管理士の場合は登録番号を記載する。
《サブリース住宅原賃貸借標準契約書 作成にあたっての注意点》
頭書関係
本頭書の記載により、xxxxx住宅原賃貸借標準契約書の基本的内容を明確化しています。なお、本契約書は居住のみを目的とした新築(建築中を含む)の民間賃貸住宅1棟全体を対象にしています。
以下の事項に注意して記入してください。なお、該当する事項のない欄には「-」を記入してください。
(1)「賃貸借の目的物」関係
①「名 称」-建物の名称(○○マンション、○○荘など)を記入してください。
②「所在地」-住居表示を記入してください。
③「構造等」-鉄筋鉄骨造、軽鉄骨造、木造等の構造を記入し、建物の階数(住戸が何階にあるかではなく、建物自体が何階建てかをいう。)と建物内の住戸の数を記入してください。
〔用語の説明〕
・ ○○造……主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいう。)がどのような構造かをいいます。
④「x x」-敷地面積と建築面積、延べ面積を記入してください。
⑤「住戸部分」-「住戸明細表関係」参照。
⑥「その他の部分」-建物内の専有部分以外の部分(廊下、階段、エントランス等)を記入してください。
⑦「建物設備」-各附属設備についてその設備がある場合には「有」、ない場合には「無」に○をつけてください。また、特に書いておくべき事項(設備の概要など)があれば右の空欄に記入してください。
あらかじめ記載されている設備以外で書いておくことが適当なものがあれば、
「管理人室」の下の余白を利用してください。
⑧「附属施設等」-各附属施設についてその施設がある場合には「有」に○をつけ、更に「本契約の対象に含む」か「含まない」かに、ない場合には「無」に○をつけてください。また、特に書いておくべき事項(施設の概要など)があれば右の空欄に記入してください。
あらかじめ記載されている附属施設以外で書いておくことが適当なものがあれば、
「物置」の下の余白を利用してください。
(2)「契約期間」関係
「契約期間」-契約の始期と終期及び何年何か月の契約なのかを記入してください。
(3)「引渡日」関係
「引渡日」-貸主が借主に本物件を引き渡す日を記入してください。
(4)「賃料等」関係
①「支払期限」-当月分・翌月分の該当する方に○をつけてください。
②「支払方法」-振込又は自動口座振替の場合は、貸主側の振込先金融機関名等を記入してください。
「預金」欄の普通預金・当座預金の該当する方に○をつけてください。
(5)「賃料支払義務発生日」関係
「賃料支払義務発生日」-賃料の支払い義務を発生させる日を引渡日としています。なお、転借人
(入居者)を募集するためにある程度の期間が必要な場合には、その必要な期間を引渡日に加算した日を賃料支払義務日とすることも可能です。その場合「引渡日から」の後に「○○日を経過した日」と書き加え、記載事項の上に貸主と借主とが押印してください。
(6)「転貸の条件」関係
①「契約態様」-普通賃貸借契約に限る、又は定期賃貸借契約に限る場合は「有」に○をつけ、そのどちらかを選択します。条件を付さない場合は「無」に○をつけます。
②「契約期間」-契約期間を○年~○年に限定する場合は「有」に○をつけ、その期間の幅を「条件の内容」に記入します(○年以内等の記入でも構いません)。借主に一任する場合は「無」に○をつけます。
③「賃 料」 -賃料を○円~○円に限定する場合は「有」に○をつけ、その賃料額の幅を「条件の内容」に記入します(○円以上等の記入でも構いません)。借主に一任する場合は「無」に○をつけます。
④「共益費」 -共益費を○円~○円に限定する場合は「有」に○をつけ、その共益費の幅を「条件の内容」に記入します(○円以内等の記入でも構いません)。借主に一任する場合は「無」に○をつけます。
⑤「敷 金」 -敷金を○か月~○か月に限定する場合は「有」に○をつけ、その月数の幅を「条件の内容」に記入します(○か月以内等の記入でも構いません)。借主に一任する場合は「無」に○をつけます。
⑥「転借人」 -「学生限定」等、どのような転借人に転貸するかを定めておく場合は「有」に○をつけ、その内容を「条件の内容」に記入します。借主に一任する場合は「無」に○をつけます。
⑦「その他」 -貸主が必要に応じてその他の条件を付けることが可能です。その場合は、「その他」の欄を利用してください。
〔住戸明細表関係〕
住戸明細表は契約書に添付します。以下の事項に注意して記入してください。なお、該当する事項のない欄には「-」を記入してください。
(1)「賃貸借の目的物」関係
この欄には、契約書と同じ内容を記入してください。建物を特定するために必要です。
①「名 称」-建物の名称(○○マンション、○○荘など)を記入してください。
②「所在地」-住居表示を記入してください。
(2)「住戸内の設備」関係
表内の設備がある場合は「有」に○をつけ、ない場合は「無」に○をつけてください。補足等は備考欄に書いてください。選択肢を設けていない設備で書いておくことが適当なものがあれば、「宅配ボックス」の下の余白を利用してください。
(3)「住戸内訳」関係
この欄は、建物内の住戸の内訳を記入してださい。
①「間取り」-ワンルーム、○K、○DK、○LDKと記載してください。
〔用語の説明〕
イ K・・・・台所
ロ DK・・・1つの部屋が食事室と台所を兼ねているもの
ハ LDK・・1つの部屋が居間と食事室と台所を兼ねているもの
②「x x」-壁芯か内法かのどちらかに○をつけ(又はどちらかを消し)、その右に面積を記入してください。
③「戸 数」-同一間取り、同一面積の住戸の戸数を記入してください。同じ間取りであっても面積が違う場合等は、別の欄に記入してください。
④「備 考」-(2)「住戸内の設備」の補足等を記入してください。
条文関係
〔第8条(転貸の条件等)関係〕
本契約書第8条第1項及び第2項に規定する「転貸の条件」の遵守義務について、第9条第2項で貸主と合意した頻度に基づき当該条件の遵守状況の報告を借主に義務付けています。
〔第 24 条(特約条項)関係〕
空欄に特約として定める事項を記入し、項目ごとに、記載事項の上に貸主と借主が押印し、最後に確認的に貸主と借主が記名、押印してください。
主要な特約条項として、次の事項を挙げることができます。
①借主に、借主の社員の社宅としての使用を認める場合
(記載例)
第4条の規定にかかわらず、xは本物件について、乙の自己使用を認める。
〔別表関係〕
別表第1~別表第3については、以下に記載する内容を、貸主と借主が協議、合意の上、各表の空欄に記入してください。
(1)「別表第1」関係(第 10 条第1項関係)
善良なる管理者としての注意をもって、貸主は管理しなければなりません(第9条第1項)。建物維持管理において借主の負担で行うものを別表第1に記載します。どのような項目を借主の負担とするかについて検討するときは、以下を参考にしてください。
・共用部分及び共用部分の設備の点検
・給排水の設備点検
・受水槽の点検
・植栽、清掃の状態等の点検
(2)「別表第2」関係(第 15 条第1項及び第3項関係)
居住により必要となる軽微な修繕として借主が負担するものを別表第2に記載します。どのような項目を借主負担とするかについて検討するときは、以下を参考にしてください。
・畳表の取替え、裏返し
・障子紙の張替え
・ふすま紙の張替え
(3)「別表第3」関係(第 16 条関係)
貸主が借主に通知しなければならない事項を別表第3に記載します。
〔記載例〕
本物件の売却 |
本契約に優先する抵当権の実行(差し押さえ・仮差し押さえ) |
〈承諾書(例)〉
○年○月○日
賃借権譲渡の承諾についてのお願い
(貸主) 住所
氏名 ○ ○ ○ ○殿
(借主) 所在地
商号(名称) ○ ○ ○ ○ 印
私が賃借している下記(1)の住宅の賃借権のので、承諾願います。
記
を、下記(2)の者に譲渡したい
承 諾 書
上記について、承諾いたします。
敷金は、契約書第7条第3項ただし書に基づく精算の上、返還いたします。
(なお、 )
○年○月○日
(貸主) 住所
氏名 ○ ○ ○ ○ 印
(1)賃借権譲渡承諾書(例) (サブリース住宅原賃貸借標準契約書第 14 条第1項関係)
全部
一部
(1)住 宅 | 名 称 | |
所 在 地 | ||
(2)譲受人 | 住 所 | |
氏 名 |
〔注〕
1 借主は、本承諾書の点線から上の部分を記載し、貸主に2通提出してください。貸主は、承諾する場合には本承諾書の点線から下の部分を記載し、1通を借主に返還し、1通を保管してください。
2 「全部」又は「一部」の該当する方に○を付けてください。
3 (1)の欄は、契約書頭書(1)を参考にして記載してください。
4 一部譲渡の場合は、譲渡部分を明確にするため、図面等を添付する必要があります。
5 承諾に当たっての確認事項等があれば、「なお、」の後に記載してください。
○年○月○日
増改築等の承諾についてのお願い
(貸主) 住所
氏名 ○ ○ ○ ○殿
(借主) 所在地
商号(名称) ○ ○ ○ ○ 印
私が賃借している下記(1)の住宅の増改築を、下記(2)のとおり行いたいので、承諾願い
ます。
記
(貸主) 住所
氏名 ○ ○ ○ ○ 印
○年○月○日
)
上記について、承諾いたします。
(なお、
承 諾 書
(2)増改築等承諾書(例) (サブリース住宅原賃貸借標準契約書第 14 条第2項関係)
(1)住宅 | 名 称 | |
所 在 地 | ||
(2)増改築等の概要 | 別紙のとおり |
〔注〕
1 借主は、本承諾書の点線から上の部分を記載し、貸主に2通提出してください。貸主は、承諾する場合には本承諾書の点線から下の部分を記載し、1通を借主に返還し、1通を保管してください。
2 「増改築等」とは、契約書第 14 条第2項に規定する「増築、改築、移転、改造若しくは模様替又は本物件の敷地内における工作物の設置」をいいます。
3 (1)の欄は、契約書頭書(1)を参考にして記載してください。
4 増改築等の概要を示した別紙を添付する必要があります。
5 承諾に当たっての確認事項等があれば、「なお、」の後に記載してください。例)収去等についての事項
《サブリース住宅原賃貸借標準契約書 解説コメント》
サブリース住宅原賃貸借標準契約書(以下「本契約書」という。)コメントは、本契約書の性格、内容を明らかにする等により、本契約書が実際に利用される場合の指針として作成したものである。
※以下に示す民法の条文は平成 29 年改正後のものである。
全般関係
① 本契約書にいうサブリース住宅とは、サブリース事業(賃貸住宅管理業者が建物所有者(家主)等から建物を転貸目的にて賃借し、自らが転貸人となって入居者(転借人)に転貸するシステムによって行う賃貸住宅管理業)によって管理が行われる賃貸住宅である。
② 本契約書は転貸借を目的とした契約であるため、その旨を契約書に明記している。なお、本契約書は居住のみを目的とした民間賃貸住宅1棟全体(建築中の建物を含む。)を目的物とした普通借家契約である。
③ 賃貸住宅管理業者登録規程(平成 23 年9月 30 日国土交通省告示第 998 号。以下「登録規程」という。)第3条は、賃貸住宅管理業を営もうとする者が賃貸住宅管理業者登録簿に登録を受けることができる旨を定め、同条によって登録を受けた賃貸住宅管理業者(以下「登録業者」という)に対して、賃貸住宅管理業務処理準則(平成 23 年9月 30 日国土交通省告示第 999 号。以下「処理準則」という。)の遵守を義務
づけている(登録規程第 17 条)。本契約書には、登録業者に義務づけられる処理準則による遵守事項が契約上の義務として定められている。
④ 登録業者は、処理準則第9条第1項によって、賃貸住宅を転貸するために自らを賃借人とする賃貸借契約を締結したときは、賃貸人に対し、遅滞なく、同項所定の事項を記載した書面(以下「処理準則第9条の書面」という。)を交付しなければならないものとされている。本契約書には、同項所定の事項が記載されているので、本契約書を賃貸人に対して交付することによって、処理準則第9条の書面を交付したものとすることが考えられる。
⑤ 登録業者が、本契約書を処理準則第9条の書面として作成する場合には、実務経験者等をして、当該書面に記名押印させなければならない(処理準則第9条第3項)。
実務経験者等とは、登録規程第7条に規定する者であり(処理準則第5条第1項)、管理事務に関し6年以上の実務の経験を有する者又はこの者と同程度の実務の経験を有すると国土交通大臣が認定した者である(登録規程第7条)。認定の申請に係る者が、一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会の賃貸不動産経営管理士資格制度運営規程第 17 条に基づく賃貸不動産経営管理士試験に合格し、同規程第 31 条に基づく登録を受けている者(以下「賃貸不動産経営管理士」という。)である場合には、国土交通大臣による認定が行われるものとされている(賃貸住宅管理業者登録規程及び賃貸住宅管理業務処理準則の解釈・運用の考え方(平成 23 年 10 月 25 日国土動指第 46 号。以下「ガイドライン」という。)登録規程第7条関係(3)
①)。
登録業者が、本契約書を処理準則第9条の書面として作成し、賃貸不動産経営管理士に実務経験者としての記名押印をさせる場合には、本契約書における貸主借主の記名押印欄に、賃貸不動産経営管理士の登録番号も明記するものとする。
⑥ 実際のサブリース原賃貸借契約においては、地域慣行、物件の構造や管理の態様等により、契約内容が異なりうるものである。本契約書は全国を適用範囲とする契約書の雛形として作成したものであり、そのサブリース原賃貸借契約にて最低限定めなければならないと考えられる事項について、合理的な内容を持たせるべく作成したものである。個々の契約については、特約による契約内容の補充がされるケースもあると想定されることから、本契約書は、第 24 条において特約条項の欄を設けている。
⑦ 建物所有者(家主)は、同種の行為を反復継続的に行っていない場合には、消費者契約法における消費者に該当する場合がある。
このため、本契約は、消費者契約法第2条第3項に規定する消費者契約に該当する可能性があり、その場合には同法の適用を受けることとなる。
なお、実際に締結された契約に関連して法的な争訟が生じた場合、最終的には、個別具体の事例に即して、司法の場において判断がなされるものであることに留意する必要がある。
⑧ なお、本契約書については、サブリース原賃貸借契約の普及状況等を踏まえ、今後、必要な見直しを行うものである。
頭書関係
① 頭書(3)引渡日(第3条(引渡し)関係)
処理準則第9条の書面の記載事項には、建物の引渡しの時期が含まれるが(処理準則第9条第1項第1号、宅地建物取引業法第 37 条第2項第1号、同条第1項第4号)、頭書(3)引渡日は空欄を埋める形式となっているため、処理準則遵守の観点から、頭書(3)引渡日の欄に、建物の引渡しをなすべき日を記載する必要がある。
② 頭書(4)賃料等(第5条(賃料)及び第6条(賃料支払義務発生日)関係)
処理準則第9条の書面の記載事項には、借賃の支払の時期及び方法が含まれるが(処理準則第9条第1項第1号、宅地建物取引業法第 37 条第2項第2号)、頭書(4)賃料等の賃料の支払期限、支払方法の欄は選択式及び空欄を埋める形式となっているため、処理準則遵守の観点から、頭書(4)賃料等の支払期限、支払方法の欄に、賃料の支払期限、支払方法の該当箇所について、選択するものを明記し、必要箇所を記載する必要がある。
また、本契約書では、敷金が預け入れられるものとされている(第7条第1項)。処理準則第9条の書面の記載事項には、借賃以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、当該金銭の授受の時期及び目的が含まれるが(処理準則第9条第1項第1号、宅地建物取引業法第 37 条第2項第3号)、頭書(4)賃料等の敷金の支払期限、支払方法の欄は選択式及び空欄等を埋める形式となっているため、処理準則遵守の観点から、頭書(4)賃料等の支払期限、支払方法の欄には、本契約書を作成する時点において、既に敷金が授受されている場合には、その旨を明記し、また、まだ敷金が授受されていない場合には、敷金の支払期限、支払方法の該当箇所について、選択するものを明記し、必要箇所を記載する必要がある。
第3条(引渡し)関係
① 本契約書は新築(建築中を含む。)の住宅を対象に含むため、契約の始期と物件の引渡日が異なる場合がある(契約の始期よりも物件の引渡日が後になる)。このため第2条の契約期間とは別に、引渡日の規定を設けている。
② 賃貸住宅管理業者を変更する場合などに、従前管理を行っていた賃貸住宅管理業者との事務の引継ぎや精算に関するトラブルを防止する観点から、第2項では、借主が管理を開始するにあたって、貸主には借主の適切な管理業務を行うために必要な情報を提供する義務がある旨を明記した。
③ 第3項は、物件の引渡日が第1項の「引渡日」よりも遅れたとき、又は、貸主が借主に第2項に規定する必要な情報を提供しなかったときに、これらによって生じた損害を貸主が負担することを定めている。借主は通常、本条項の「引渡日」を始期とする転貸借契約を転借人と締結することから、引渡しが遅延した場合は転借人に対して、予定どおり入居できないことによる損害の補填責任が生じることがあり、また、貸主が借主に適切な情報を提供しなかった場合には借主が不要な支出をせざるを得なくなること等を考慮したためである。
第5条(賃料)関係
① 第3項は、賃貸借当事者間の信義に基づき、租税その他の負担の増減や経済事情の変動が生じた場合にも、できる限り当事者双方の意向を反映した結論に達することを目的とする規定であり、本契約の存続中に賃料を改定するにあたっては、貸主と借主の合意によって改定額を定める必要がある。
また、頭書(4)に記載する初回及び2回目以降の賃料改定日については、契約の当事者が合意したものであり、その遵守が求められるが、普通借家契約においては、当該合意事項によっても、借地借家法第 32 条第1項(借賃増減請求権)の適用は排除されないため、初回の賃料改定日以前も含めて、賃料改定日以外であっても、借主からの賃料の減額請求権は行使できることに留意する必要がある。
【例】契約期間、賃料の固定期間、解約をすることができない期間の例
契約始期
契約始期から 30 年
頭書(2)契約期間:30 年
頭書(7)解約ができない期間:20 年
※ 賃料改定日において、第3項の規定に基づく協議の上、賃料を改定することが
できる。また、初回の賃料改定日以前も含めて、賃料改定日以外でも、普通借家契約においては、借地借家法に基づき、借主からの賃料の減額請求権は行使可能。
※ 頭書(7)の期間内であっても、賃料は、貸主と借主による協議等の上、改定されることがある。
※ 少なくとも6月前の申入れが必要
借主から解約が可能
頭書(4)初回の賃料改定日:契約始期から 10 年経過した日の属する日の翌月1日
頭書(4)2回目以降の賃料改定日:2年毎
いわゆる
賃料の固定期間 10 年
② 貸主と借主の協議の結果、賃料改定額について合意に至らない場合は、最終的には訴訟による解決が必要となる。
借地借家法に基づく賃料減額請求権の行使が認められた平成 15 年 10 月 23 日の最高裁判決においては、
「賃料減額請求の当否や相当賃料額を判断するに当たっては、賃貸借契約の当事者が賃料額決定の要素とした事情を総合考慮すべきであり、特に本件契約においては、上記の賃料保証特約の存在や保証賃料額が決定された事情をも考慮すべきである。」とされ、その後の差戻審において、「被控訴人が本件の事業を行うに当たって考慮した予想収支、それに基づく建築資金の返済計画をできるだけ損なわないよう配慮して相当賃料額を決定しなければならないというべきである。」と判断された。
③ 処理準則第9条の書面の記載事項には、借賃について、空室時等に異なる借賃とする定め又は将来の借賃の変動に係る条件に関する定めがあるときは、その内容が含まれるため(処理準則第9条第1項第4号)、本契約書に、空室時等に異なる借賃とする旨を定め、又は、将来の借賃の変動に係る条件に関して定めるときには、これを明記しなければならない。
④ 第4項は、処理準則第 16 条に定める入居者(転借人)から受領した財産の分別管理の義務を、本契約書において明記したものである。「自己の固有財産」とは当該登録業者が賃貸人として転借人から受領する家賃等をいい、「他の賃貸人の財産」とは、当該登録業者が賃借人として賃貸人に支払う家賃等である
(ガイドライン処理準則第 16 条関係2)。入居者(転借人)から受領する家賃等のうち、借主が賃借人として貸主に支払う家賃等の額については、貸主に支払うまでの間、明確に区分して管理しなければならない。
第6条(賃料支払義務発生日)関係
① 本条は、借主から貸主への賃料支払義務の発生する日を明確にするためのものである。
② 転借人を募集するためにある程度の期間が必要な場合には、その必要な期間を引渡日に加算した日を賃料支払い義務日とすることも可能である。なお、この場合には頭書(5)の「引渡日から」の後に「○○日を経過した日」と書き加えることが必要である。
第7条(敷金)関係
① 本条項は、敷金について借主の「債務の担保」と性格づけた上で、その取扱いを定めている。平成 29 年民法改正で、敷金について「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。」という定義が規定された(民法第 622 条の2第1項)。
② 本契約が終了するときは原則として貸主が借主の転貸人の地位を承継するため(第 21 条第1項)、転借人に対する敷金返還義務も引き継ぐこととの均衡上、借主も貸主に対し敷金を交付することとした。
③ 入居者(転借人)から受領する敷金のうち、借主が賃借人として賃貸人に支払う敷金の額については、貸主に支払うまでの間、明確に区分して管理しなければならないことは、第5条④と同様である。
第8条(転貸の条件等)関係
① 本条は、転貸借契約を締結するときにその契約条件をどのような内容にするか等について、貸主と借主であらかじめ合意しておくための規定である。本契約書は本契約の終了時、第 21 条の規定に基づき貸主が借主の転貸人の地位を引き継ぐこととし、転借人の居住を保護することとしたため、転貸の条件をあらかじめ合意しておくこととしたものである。また、第1項ただし書及び第2項において、転貸の重要な条件として、反社会的勢力に転貸してはならないことを明確にし、転貸借契約においても反社会的勢力の排除に係る内容を契約条項とすることとした。
② 民泊をめぐるトラブルを防止するためには、民泊事業としての使用を目的とした転貸を許容するかどうかについて、あらかじめ十分な協議を行い、その結果を踏まえて、頭書(6)転貸の条件、「民泊(住宅に人を宿泊させるサービス)の可否」の欄において、民泊の可否について明確化しておくものとする。 また、民泊事業としての使用を目的とした転貸を許容する場合には、住宅宿泊事業法に基づく事業か、国家戦略特区法に基づく外国人滞在施設経営事業かの別を併せて明記するものとする。
第9条(借主の管理事務及び転貸)関係
① 第2項に定める報告の頻度については、貸主と借主の信頼関係を維持できるよう、業務内容に応じて、適切に実施される必要がある(ガイドライン処理準則第 17 条関係1)。例えば、毎月の家賃の受領については毎月、建物・設備の維持管理状況については1年ごとに報告することなどが考えられる。
② 第2項に定める報告の方法については、報告内容に相応しい適切な方法を各登録業者において定めるものとする(ガイドライン処理準則第 17 条関係1)。
第 11 条(基幹事務の一括再委託の禁止)関係
① 家賃、敷金等の受領に係る事務、賃貸借契約の更新に係る事務又は賃貸借契約の終了に係る事務を基幹事務という(登録規程第2条第2項)、処理準則により、賃貸住宅管理業者には、基幹事務について、一括して他の者に委託してはならないことが義務付けられている(処理準則第 14 条第2項)。本項は、処理準則における基幹事務の一括再委託の禁止を、本契約書において借主の契約上の義務として定めたものである。再委託の時期を問わず結果的に基幹事務の全てについて他者に再委託することや、基幹事務を複数の者に分割して全て委託することも禁止される(ガイドライン処理準則第 14 条関係2)。
② 基幹事務を一括再委託するのでなければ、借主は管理事務を他の者に再委託することができる。借主が、管理事務を再委託する場合には、当該委託先の賃貸住宅管理業者が登録業者でないときであっても処理準則を遵守するよう努めるものとする。(処理準則第 14 条第3項、ガイドライン処理準則第 14 条関係3)。
第 12 条(個人情報保護法等の遵守)関係
① 平成 29 年5月 30 日に改正個人情報保護法が全面施行されたことから、同法及び関係法令の遵守を
義務付ける必要がある。また、平成 28 年1月よりマイナンバー制度が開始されたことから、貸主は、借主が作成する「不動産の使用料等の支払調書」に貸主のマイナンバーを記載するために、借主に対して、マイナンバーを提供するものとしている。
第 14 条(禁止又は制限される行為)関係
① 賃借権の譲渡は、貸主の書面による承諾を条件とすることとしている。なお、賃借権の譲渡が行われた時は、貸主は旧借主(賃借権の譲渡人)に対し敷金返還義務が生じる(民法第 622 条の2第1項)。
第 15 条(修繕)関係
① 別表第2は居住により必要となった軽微な修繕で、これを借主(転貸人)の負担で行うこととしている。
② サブリース原賃貸借契約においては、貸主と借主(転貸人)との当該契約が継続している間であっても、転借人が退去するたびに、次の転借人を募集するための室内の修繕が発生することがある。この修繕(借主
(転貸人)が転貸するために必要として行う修繕)は、借主(転貸人)の費用負担で行うこととしている。例えば、経年により劣化した壁クロスの張替えがこれに当たる。
③ 借主(転貸人)の責めに帰すべき事由(転借人の責めに帰すべき事由を含む。)によって必要となった修繕は、借主(転貸人)の負担で行うこととしている。
第 16 条(甲の通知義務等)関係
① 当該物件について登記内容の変更など当該物件に関する重要な事項に変更のあるときは、貸主から借主に通知する義務を定めたものである。通知を義務づける事項については別表第3に記載しておくこととしている。
② 登記内容の変更等の事実は、当該物件の所有者である貸主は当然に認識しているはずであるが、借主には、貸主に報告してもらう以外にこれらを知る方法がないことがある。これらの事項の中には転借人の賃借権を消滅させる恐れもあるところから、この規定を設けている。なお、この規定は、貸主の通知義務の不履行により転借人に損害が発生した場合の借主(転貸人)の義務を軽減するものではない。
③ 第2項は、損害保険の加入状況は管理事務を行う上で重要であることから、貸主に対して、本物件の住宅総合保険、施設所有者賠償責任保険等の損害保険に係る貸主の加入状況を、貸主から借主に対して通知することを義務づけた。
第 17 条(契約の解除)関係
① 処理準則第9条の書面の記載事項には、契約の解除に関する定めがあるときは、その内容が含まれるが
(処理準則第9条第1項第1号、宅地建物取引業法第 37 条第2項第3号)、契約の解除に関して定めるときには、処理準則遵守の観点から、これを明記しなければならない。
第 18 条(期間内の解約)関係
① 本条は、借主から貸主に対して、解約の申入れをすることにより、契約期間中に契約を解約することができる旨を規定したものであるが、借主からの解約は一般的に貸主に与える影響が大きいことから、契約締結後、貸主及び借主の実情に応じて定めた期間が経過するまでは、解約をすることができないこととしている。
また、期間内の解約に関する事項については、賃貸住宅管理業者は、契約が成立するまでの間に、十分な説明を行うことが重要であり、特に、建設と併せて行うサブリース事業の場合には、建物所有者(家主)は長期にわたる事業計画を踏まえて契約の意思決定に至ることが想定されるため、そもそも借主が契約期間中に解約することができないように、期間内の解約を規定する本条を定めない、すなわち解約権を留保しない
ことも含め、十分に協議することが望ましい。
なお、民法は、期間が定められた建物賃貸借契約について期間内に解約することができる旨を定めた場合には、解約申入れの後3か月を経過した時点で賃貸借契約が終了する旨を規定しているところ(民法第 617 条、第 618 条)、本契約書においては、解約申入れ期間を6か月としている。これは、借主からの解約申入れを受けた貸主が、本契約が終了する日までに新しい借主(賃借人兼転貸人)を探す場合には、相当程度の期間が必要になることに配慮したためである。
② 不動産の表示に関する公正競争規約(平成 17 年 11 月 10 日公正取引委員会告示第 23 号)では、実際の
ものよりも優良又は有利であると誤認されるおそれのある表示等が禁止されている(同規約第 23 条)。契約書に本条の期間内解約の条項を設けながら、当該期間を超える長期間の一括借り上げを保証するかのような広告を行うことは、同規約で禁止される表示にあたる可能性がある。
第 20 条(本物件の返還)関係
① 賃貸住宅管理業者を変更する場合などに、従前管理を行っていた賃貸住宅管理業者との事務の引継ぎや精算に関するトラブルを防止する観点から、第2項では、借主が管理を終了し本物件を返還するにあたって、借主には、貸主又は別の賃貸住宅管理業者が適切な管理を行うために必要な情報を提供する義務がある旨を明記した。なお、契約が終了した場合において、急迫の事情があるときは、借主又はその相続人若しくは法定代理人は、貸主又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない(民法第 654 条)。
第 21 条(地位の承継)関係
① 貸主と借主の間のサブリース原賃貸借契約が終了すると、借主は転借人に転貸する権利を失い、結果として借主と転借人の間の転貸借契約も終了することがある。この場合、転借人は自らのあずかり知らないところで発生した事柄の影響で物件を明渡さなければならない事態に陥ってしまい、サブリース事業に対する信頼を失うことにもなりかねない。そこで本条第1項により、本契約が終了した場合、貸主が借主の転貸人の地位を承継することとし、転借人の居住の安定を図ることとしている。サブリース原賃貸借契約の終了原因としては、期間満了、解約申入れ、借主(転貸人)の債務不履行による解除、合意解除などが考えられるところ、地位の承継は、本物件の全部滅失による契約終了の場合を除き、サブリース原賃貸借契約の終了原因が何かを問わない。
② 転借人が反社会的勢力である場合や、反社会的勢力に本物件を再転貸するなど反社会的勢力の排除に反する行為を行っている場合には、当該転借人に係る借主の転貸人の地位は継承しないこととしている。
③ 第1項のような地位承継の条項があれば原則として賃貸借契約は存続し、転借人の居住の安定が確保されることになると考えられる。もっとも、サブリース原賃貸借契約に優先する抵当権の実行がされた場合など、必ずしも本条によってすべての賃貸借契約が継続されることにはならないことに注意を要する。
第 24 条(特約条項)関係
① 貸主が借主に対して、通常の管理業務のほか、例えば、事故や大規模災害等により不定期に実施する清掃、補修工事等の業務を依頼し、借主がこの依頼を承諾する場合には、本条の特約条項として、依頼する業務の内容とこれに対する対価の額及びその支払方法を明記することが望ましい。