沖縄市北部の川崎川に流入する支流及びその支流の上流部にある湿地帯において、環境省が定めたPFOS 及びPFOA の暫定指針値を上回るPFOS 等有機フッ素化合物が検出されており、当該湿地帯の周辺には、複数の事業所が存在するが、PFOS 等有機フッ素化合物が暫定指針値を超えて検出された原因については不明である。
令和6年度xxxx流湿地帯等の有機フッ素化合物調査業務仕様書
1 事業名
令和6年度xxxx流湿地帯等の有機フッ素化合物調査業務
2 事業期間
委託業務履行期間 契約締結の日から令和7年3月 17 日まで
3 趣旨・目的
沖縄市北部のxx川に流入する支流及びその支流の上流部にある湿地帯において、環境省が定めたPFOS 及びPFOA の暫定指針値を上回るPFOS 等有機フッ素化合物が検出されており、当該湿地帯の周辺には、複数の事業所が存在するが、PFOS 等有機フッ素化合物が暫定指針値を超えて検出された原因については不明である。
本業務は、当該湿地帯、周辺河川、周辺地下水(ボーリング掘削、地下水観測孔の設置、地下水の採取)について、PFOS 等有機フッ素化合物等の水質調査等を行い、汚染状況等を把握するとともに汚染源を検討するための基礎資料とすることを目的とする。
4 業務内容
(1) 計画準備
業務内容、業務実施体制、業務工程等を記載した業務計画書を作成する。
(2) 既存調査結果の把握
既存調査結果を確認し、調査の趣旨、目的等の詳細について把握する。
(3) 現地踏査
沖縄市北部xxxxxx湿地帯等調査予定箇所において現地踏査を行い、調査地一帯の水の流れの状況を把握するとともに、ボーリング掘削・観測孔設置(予定)地点の状況を把握する。なお、踏査に当たっては安全管理を徹底すること。
(4) ボーリング掘削、地下水観測孔、水位計の設置
湿地帯周辺3地点において、機械ボーリングを行い、地下水を採取するための観測孔を設置する(既存井戸については、地下水採取深度を調整するための改良を行う。)。また、地下水位解析を行うため、既存井戸1地点、令和6年度新設井戸3地点において自記式水位計を設置する。
(5) 地質分析
ボーリングコアを採取・分析し、柱状図・断面図を作成する。
(6) 水質試料採取
県と協議の上決定した調査地点8地点(地下水4地点(既存1、新設3)、湿地帯3地点、周辺河川1地点)において採水を行う。なお、採水は1~2日で行い、雨天日は避けるものとする。
(7) 水質分析
採取した水質試料について、別表の項目について水質分析を行う。
測定方法について、有機フッ素化合物については「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の施行について(令和2年5月 28 日 環水xxx第 2005281 号 環水xxx第 2005282 号 環境省水・大気環境局長通知)」に定める測定方法に従うものとし、その他の項目も各公定法に従うものとする。
(8) 地下水位解析
自記式水位計にて地下水位変動を計測し、降雨との関連性、地下水流向等について解析する。
(9) 調査結果の考察、検討
ア 水質分析結果から以下の解析を行う。
① 有機フッ素化合物について
試料中の組成比や、各物質の異性体比(直鎖体:分岐異性体)、分布域などの特徴について考察する。
② 主要イオン濃度について
水質分析試料の主要イオン濃度からヘキサダイヤグラム、トリリニアダイヤグラム等を作成し、その水質分類や分布域などの特徴について考察する。
イ ボーリング調査(地質分析)、地下水位解析、アで行った考察を踏まえ、有機フッ素化合物の汚染状況、供給源(方向)や流出経路等について検討する。
(10) 調査報告書作成
調査結果をとりまとめ、報告書を作成する。
5 一括再委託の禁止等
契約の全部の履行を一括又は分割して第三者に委任し、又は請負わせることができない。また、業務全体の統括、管理など本契約の主たる部分についてはその履行を第三者に委任し、又は請け負わせることができないものとする。契約の一部を第三者に委任し、又は請け負わせようとするときは、あらかじめ書面による沖縄県の承認を得なければならない。ただし、報告書や資料の印刷、製本といった軽微な業務については、この限りではない。
6 打合せ・協議
原則、着手時、中間時、納品時の計3回の打合せ・協議を行う。なお、打合せ方式は、発注者・受託者双方の合意の上で、対面形式あるいは Web 会議形式のいずれかを選択することが出来る。
7 成果物
(1) A4版報告書2部(※長期の使用に耐えうる装丁を行うこと)
(2) 報告書の電子データを収納した電子媒体(CD-R 等)1部
8 著作xxの扱い
(1) 成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商標化権、意匠権及び所有権(以下「著作xx」という。)は、沖縄県が保有するものとする。
(2) 成果物に含まれる請負者または第三者が権利を有する著作物等(以下「著作物」という。)の著作xxは、個々の著作者等に帰属するものとする。
(3) 納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、請負者が当該既存著作物の使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手続きを行うものとする。
9 その他
(1) 請負者は、本業務の遂行上知り得た事項について、第三者に漏らしてはならない。
(2) 請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生じたとき、または本仕様書に記載のない細部については、沖縄県担当者と速やかに協議しその指示に従うこと。
別表 分析項目及び検体数
分析項目 | 検体数 | |
有機フッ素化合物 (直鎖体に加え分岐異性体含む) | ||
1 | PFOS | 8 |
2 | PFOA | 8 |
3 | PFHxS | 8 |
4 | 6:2FTS | 8 |
その他項目 | ||
1 | 水素イオン濃度(pH) | 8 |
2 | 電気伝導度(EC) | 8 |
3 | 酸化還元電位(ORP) | 8 |
4 | 浮遊物質量(SS) | 8 |
5 | ナトリウムイオン | 8 |
6 | カリウムイオン | 8 |
7 | カルシウムイオン | 8 |
8 | マグネシウムイオン | 8 |
9 | 塩化物イオン | 8 |
10 | 重炭酸イオン | 8 |
11 | 硝酸イオン | 8 |
12 | 硫酸イオン | 8 |