Contract
プレスリリース
2022 年 9 月 13 日
◆ナビゲーションドラッグ(カルパインプローブ)を使った精密医療の確立へ
役
眼科領域でのコンパニオン診断薬開発に関する
千寿製薬への独占ライセンス契約の基本合意を締結
五稜化薬株式会社(本社:札幌市、代表取締役CEO:xxxx、以下「当社」)は、かねてよりxx製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:xxxx、以下「xx製薬」))との間で、当社の技術に基づく医療用診断薬(本件製品)の研究開発に係る協業可能性を協議、検討してまいりました。 その結果、令和4年9月13日付けで、その事業化に関する基本的な事項について合意に達し、基本合意書を締結しましたのでご報告いたします。
本合意は、xx製薬が、眼科領域における神経保護薬として開発しているカルパイン(注1)阻害剤に対して、当社のカルパイン活性検出蛍光プローブ(注2)をコンパニオン診断薬として開発・事業化できる枠組みを対象としています。
眼科領域には、既存治療では進行が抑制できず失明を回避し難い、アンメットメディカルニーズが広く存在します。その一つが網膜神経節細胞死による視機能障害であり、病態の進行を抑制できる神経保護薬による治療方法の確立は、革新的治療をもたらすアプローチとして期待されています。
xx製薬は世界に先駆け、眼科領域における神経保護薬としてカルパイン阻害薬を、また、当社はカルパイン活性を検出する蛍光プローブを開発しております。本合意により、この蛍光プローブを使い、多様な因子が疾患の原因である網膜疾患の患者さんの中からカルパイン阻害薬が奏功する患者さんを層別化することを可能にするコンパニオン診断薬の開発を通して、精密医療を確立させることは、アンメットニーズの解消に繋がるものと考えております。また、本技術は、産学連携で生まれた我が国発の革新的な技術で、世界に先駆け、カルパイン活性化を標的とした精密
医療を確立することを可能にするものであり、社会的意義も極めて大きいものと考えております。
注1) カルパイン:細胞死を誘導する酵素であり、神経保護治療の有力な標的分子とされています
注2) 蛍光プローブ:ある特定の標的分子と反応することでその構造が変化して、 強い蛍光を発したり、蛍光の色調が変化したりする機能性分子の総称です
1.基本合意の内容
基本合意の主な内容は次のとおりです。
(1) 権利:本件製品に係る知財(特許)の独占的通常実施権の許諾
(研究、開発、製造、使用、販売)
(2) 用途:カルパインが原因である眼科疾患の診断及び治療のためのコンパニオン診断薬
(3) 地域:グローバル(全世界)
2.両社の概要
会 社 名 | 五稜化薬株式会社 |
本 社 住 所 | 北海道札幌市中央区北8条西18丁目35番地100 |
代 表 者 | 代表取締役 CEO xx xx |
設 立 | 2010 年(平成 22 年)7 月 |
事 業 x x | 機能性蛍光プローブの製造・販売、受託合成および機能性蛍光プローブを 用いたがん外科手術向けナビゲーションドラッグの開発 |
会 社 名 | xx製薬株式会社 |
本 社 住 所 | 大阪市中央区瓦町三丁目1番9号 |
代 表 者 | 代表取締役社長 xx xx |
設 立 | 1947 年(昭和 22 年)4月 |
事 業 x x | 眼科・耳鼻科用医薬品及びコンタクトレンズ用剤及び動物用医薬品の製造・ 販売、眼科医療機器販売 |
3.【参考】五稜化薬について
当社は、蛍光プローブをヒト組織片に噴霧すると、数分でがん組織のみを選択的に光らせる世界初の新製品を開発・製造し、がんの外科的手術の際に活用するナビゲーションドラッグ事業
(体外及び体内診断薬)を進めております。ナビゲーションドラッグ事業は、「Fluorescent Image- Guided Surgery(蛍光イメージング(注3)を活用した外科手術支援「当社訳」)とも言われ、これからますます注目される分野です。
開発が先行している対象は、乳がん及び食道がんなどがん領域が主体で今後、多様ながんの手術時や健診時などで活用され、がんの早期発見・早期治療、再発予防、術後の早期回復に資する製品の開発・製造に注力する計画ですが、プラットフォーム技術である当社技術の基本特性生かし、これを応用することにより創生した蛍光プローブを、がん以外の組織に適用し、当該組織部分を光らせることが可能です。今般、xx製薬とグローバル開発についての基本合意に達したカルパインプローブは、がん以外の症例分野に開発を拡大していく具体的な可能性を示す最初の製品です。この基本合意にかかわらず、当社は、このカルパインプローブを用いた眼科領域以外の分野での事業化を独自に又は他社と提携して進めることも可能であるため、他用途展開も視野に入れた本技術の社会実装を進めてまいります。
(注3)蛍光イメージング:さまざまな蛍光色素や蛍光タンパク質にレーザーなどの光を当てることで、細胞や特定のタンパク質などの局在や動きを観察できるようにした手法。
<お問合せ>
五稜化薬株式会社担当:xxxx
TEL:000-000-0000 または 000-0000-0000
E-Mail :xxxxxxxxx@xxxxxxxxxxxxx.xxx