Contract
(公社)大阪府産業資源循環協会 青年部
特 集
令和2年2月7日撮影
①さんぱいフォーラム
②産業廃棄物処理委託契約書の電子化サービスに
― 私たちが残したもの“2R”―
終了報告
関する意識調査
アンケート結果
開催期日 | 受講日数 | 定 員 | |
2020年 | 10月 2日㈮ | 1日 | 100名 |
2021年 | 11月25日㈬ | 1日 | 100名 |
1月29日㈮ | 1日 | 100名 | |
3月19日㈮ | 1日 | 100名 |
新型コロナウィルス感染症対策として一回の定員を100名から30名に減らして開催しております。上記開催期日の講習会は全て定員に達したので受付を締め切りました。現在、追加開催を検討しており、詳細が決まりましたら弊会ホームページで発表いたします。
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特集●さんぱいフォーラム
― 私たちが残したもの“2R”― 終了報告 2
●産業廃棄物処理委託契約書の電子化サービスに関する意識調査:
アンケート結果 26
行 政 情 報● 38
事 業 報 告● 41
クローズアップ①●大阪府産業資源循環協会表彰受賞者等のご紹介 42
クローズアップ②●令和2年度年度無災害表彰受賞事業所のご紹介 43
クローズアップ③●全国産業資源循環連合会表彰受賞者等のご紹介 44
クローズアップ④●環境啓発用グッズ(公募イラスト掲載タンブラー)の
提供について 45
クローズアップ⑤●全国産業資源循環連合会近畿地域ブロック協議会
大規模災害発生時の災害廃棄物処理等の応援に関する協定締結 47
事 業 案 内●
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•新型コロナ感染症感染拡大を受けた10月以降の協会対応について
入退会情報●
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•新規入会員 •退会者一覧 •入会のメリット
バックナンバーのご案内● 57
•Clean Life •よくわかるシリーズ •廃棄物法制等普及促進シリーズ
編 集 後 記● 60
表紙写真:令和2年2月7日開催 さんぱいフォーラム
―私たちが残したもの “2R”― 企画運営の青年部
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さんぱいフォーラム
―私たちが残したもの“2R”―
特集①
開催日時:令和2年2月7日(金)14時00分(受付 13時30分)
16時40分 終了
開催場所:大阪府立労働センター(エル・おおさか)南ホール大阪市中央区北浜東3丁目14番
プログラム
開会挨拶:片渕 昭人(公益社団法人大阪府産業資源循環協会会長)
講 演 1:「2R」への挑戦!
~食ロス&プラ問題を中心に~
浅利 美鈴 氏(京都大学大学院地球環境学堂准教授)
講 演 2:プラスチック類の資源循環利用の現状
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冨田 斉 氏(一般社団法人プラスチック循環利用協会広報学習支援部長)
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氏(京都大学大学院地球環境学堂 准教授)
浅利 美鈴
「2Rへの挑戦!~食ロス&プラ問題を中心に~」
講演1
皆さん、こんにちは。京都大学の浅利と申します。ちょっとのど風邪をひいてしまいまして、あまり声が張れないんのですが、頑張って進めたいと思います。
「2Rへの挑戦!~食ロス&プラ問題を中心に~」ということで、お話しさせて頂きます。私は京都大学地球環境学堂という、ちょっと皆さんには聞き慣れないような所属ではないかなと思いますが、大学院だけのところに所属しております。もし何か今日ご質問等がございましたら、「めざせごみゼロ(mezase530 @gmail.com)」というメードアドレスを使っていますので、気軽にお問い合わせいただけたらなと思います。
今の所属は地球環境学堂というところですけれども、もともとは工学部の出身です。エンジニアリングの工学部ですね。もともと衛生工学とかの流れの学部におりました。ただ、大学に入りましてすぐに体育会系のスキー部に入りまして、今年は暖冬ということでなかなか雪が降らないという話がありますね。今日は寒いですけれども、当時は10月ぐらいに北海道に着雪しましたら、北海道に行きまして、ゴールデンウィークぐらいまでずっと転戦しているというような大学生活を始めました。
当時はそれでも結構理解のある先生がおられて、体育会系といったら単位をくださるような方もおられまして、そういう意味では機嫌よく学生生活を送っておりました。ただ、2回生のときに大けがをいたしました。そこから半年入院して、10回ぐらい手術をするという目に遭いまして、そこから松葉づえをつきつき、大学に行くようになりました。
私自身は、地球環境問題にやはり興味がありまして、何とかしたいという思いを持って入学をしていました。ところが、怪我をきっかけに通うようになった大学の現状を目の当たりにし、自分の足元である大学、京都大学自体がすごく環境負荷が高いということにそのとき気づきまして、クラスメイトに「明日から京大ゴミ部というのを立ち上げる」と告げて活動を始めました。最初は京都大学にISO14001を取得してもらって環境配慮型のシステムを導入するということ
を掲げて活動を始めました。
ところが当時、いろんな研究室に行って省エネの資料を貼ったり、ごみ分別の呼びかけをしたりしたんですけれども、ほとんど見向きもしてもらえないといいますか、研究は聖域なので、そんなところに土足で踏み込んでくるなと、ましてや省エネなんて、そんなちまちましたことやっていられるかというような雰囲気でした。
今でこそ京大でも、光熱水 が確か数十億円かかっており、運営 が毎年1%減らされているなかで、ばかになりませんので、逆に「どうやったら省エネ、節減できるか」というふうに聞いてこられるようになりました。ですが当時は、そういうとこまでは達してなくて、すごくつらいといいますか、やるせない思いをしたのを覚えております。ここの写真にあるようにそういう偉い先生方にいくら呼び掛けても、手応えがないなということで、子どもたちを集めて環境教育をしたりというようなこともしておりました。
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そうこうしているうちに、4回生になりまして研究室を選ばなければいけないという状況になりました。ちょうどそういう活動を始めておりましたので、何かそういうマインドを分かってくださる先生はおられないかなと探しておりました。そうしたところ、漫画を描くユニークな京大の先生がいるぞということを聞き
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つけまして、それで門戸をたたきました。それが皆さんでしたらご存じの方もかなりおられるんじゃないでしょうか、高月紘先生です。ちょうどこの漫画の右の下に「High Moon」というサインが入っておりますが、「高月」、英語でそのままのペンネームで漫画を描かれる先生です。れっきとした環境研究の有名な先生で、ごみの研究をメインにされています。そういったことから私自身は、ごみの研究に入っていきました。
「ごみをやりたい」というわけではなかったのですけれども、いろんなご縁で今に至っているというところです。
この漫画自体もすごく面白いなと思っていまして、環境問題に関する意思とか行動のレベルを表す階段があって、勉強をする人はどんどんと高みを目指していくと。でも、その階段の存在に気づかない人もたくさんいる。環境問題の解決に向けては、こういう人たちにもこの階段の存在を知ってもらって一段でも上がってもらうことが力になるんじゃないかと。すごく感銘を受けたのを覚えております。そういう意味では、机上の研究で高みを目指していくだけではなくて、やっぱり特にこういう問題に関しては人の流れのなかにもまれてやっていかなければいけないなと思ったのを今でも覚えております。
その階段の下を、例えばこれは京都髙島屋の1階に見立てた企画を行ってきました。百貨店1Fのオープンスペースには1日に10万人ぐらい人が通られるとのこと。そこに百貨店にちなんで100のエコな製品を並べて発信したりする「びっくり!エコ100選」という企画を10年近く実施しました。あと、このなかにも受験いただいている方がおられると聞いておりますが、仲間を増やしていこうということで、「3R・低炭素社会検定」なるものもしています。もう何と 13回になるということで、本当に高月先生も、私もなんですが、すごく粘り強いので、「継続こそ」というところかなと思ったりしています。それから、市民協働発電事業等々もやっておりますし、大学のなかでのいろんな活動もさせていただいております。
特に皆さんと若干関連する部分というところでは、いろんなリユース、今日は「2R」が1つのキーワードだということですが、いろいろと単に捨ててしまうのではなくて、新しい価値を見いだしていこうということで、量はそれほどでもないんですけれども、学内でもリユースに取り組ませていただいております。
これは着物なのですが、全国から若者への着物の寄贈をお願いしています。今たんすに着物が4億枚ぐら
い眠っていると言われておりまして、それを私たちで着付けの練習をして、受け継いでいくという、そんな取り組みなんかもさせていただいております。
それから、今日はSDGsということですが、私たちも京都を中心に「超SDGsコンソーシアム」を立ち上げまして取り組ませていただいております。このなかにも勉強会等に参加いただいている仲間もおられます。しっかりとこういう廃棄物業界も目を向けていくいいチャンスじゃないかなというふうに思っております。
それから、そのSDGsの取り組みのなかでぜひ皆さまにも足をお運びいただきたいなと思っているのが、
3月12日から15日まで4日間にわたって京都大学でおこないます「超SDGsシンポジウム」です。サブテーマが「プラスチックと持続可能性」という、こんな企画もいたします。プログラムがご覧の通りで、今ちょうどリーフレットがもうすぐできるところですが、盛りだくさんの取り組みになっております。おむつのリサイクル、SDGs教育、あと海ごみ関係、それから万博に向けて地域循環共生圏をどういうふうに作っていくか。さまざまな視点からやりますので、ぜひとも足をお運びいただけたら、うれしいなと思います。
今日は、ごみの実態からということで、皆さんには釈迦に説法というお話も多いと思いますけれども、特に家庭ごみ、一般廃棄物を中心に私のほうからご紹介をさせていただきたいなと思っております。
何よりも大切といいますか、ぜひご紹介したいのが、「ごみ調査」なるものでございます。40年間、高月先生ともども守ってきた調査ですので、この紹介をまずはしたいと思います。時間が余りましたら、京都大学における学生さんとの取り組み、「京大プラ・イド宣言」なるプラスチックの取り組みもご紹介できたらなというふうに思っております。
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まずはクイズを出したいのですが、このあたりは皆さんには釈迦に説法だと思いますので、回答を見せていこうと思います。3R検定でよくやる質問でもございます。日本人が1人1日に出すごみ、一般廃棄物ですね、の重さというのは、約1キロということで。ただ、産業廃棄物も含めると、今は10キロぐらいですかね、そういうかたちになっているということであります。市民の方にはどれだけ多くのごみを出しているか、これは老若男女問わず、全員が日々これだけのごみを出していますので、そういう意味ではやっぱりごみは量との戦いであるということをお示ししていると
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ころです。
その家庭ごみを私たちは徹底して調査してきました。これが私たちのサンプルということで、1980年に先ほどの漫画の高月紘先生が京都市と共同で始められた調査になります。少なくとも毎年1回、だいたい
1回の調査は1カ月ぐらいかけてます。
といいますのも、やっぱり地域によってごみの組成は違いますので、町家が多いとかマンションとか、典型的な地域を選ぶというのがまずあります。それから、最近では分別の項目が増えましたので、ここに出ている燃やすごみだけではなくて、缶、瓶、ペットとか、プラスチック製容器包装とか、小型金属類、そういうものも分析いたしますので、約1カ月がかりの調査になります。
これが調査の風景でございまして、これは粗分けの状況です。朝取ってきたごみを2人で組になって、主に素材別に粗分けしていくということをしまして、この時点でだいぶ特性が見えてくるんです。手前に紙袋、それからもう1つ奥のところにプラスチックの容器包装が飛び出ているのがお分かりいただけるかと思います。やっぱりこういうものがかさばっていますので、それぞれ大きい入れ物に入れますと、生ごみとか、おむつとか、そういうものが出てくるということ
になります。
これはそこで終わりではなくて、次がさらにその素材だけではなくて、どういうふうに使われてきた、どういうものかというところまで細かく見ていきます。例えばこれは紙製の容器包装なのですけれども、手の付いた紙袋であったり、お菓子の箱とか牛乳パックとか、そういうことで分けていきます。さらに細かく分けることもございます。
こうして、だいたい300種類ぐらいに分類しまして、ごみ減量にはどうしたらいいのか。それから、 40年のデータがありますので、社会がどう変化してきたかということを見ていくということになります。これが重量での、いわゆる一般廃棄物、家庭ごみの 内訳ということです。これは京都に限らず、ほぼ全国、もっと言いますとほぼ世界中でよく似た傾向になっているんじゃないかなと思います。やはり食料品が圧倒的に多くなっています。後でお見せしますが、かさではあまり多くないのですけれども、やはり水分が多いですので、食料品が一番多くなっているという
ことです。
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それから、ここでもう1つ注目しておいていただきたいのが、使い捨て商品です。今日も、私も含めてですけれども、マスクをたくさん使用されていますが、
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湿重量の約2割がいわゆるシングルユース、使い捨ての商品ということになります。多いのはティッシュとか紙ふきん、それからおむつ、最近はやりのストローとかカイロとか、そういうものもございます。
特に最近目立つなというのが、おむつです。私がこの調査に入った20年前は、大人用のおむつなんて見たことがなかったんですが、今やこんな感じでして、上のほうはちょっとちっちゃいのでお分かりいただけると思いますが、子ども用で、下が大人用です。
それからこの写真では、もう1つよく似た素材のものを一緒に写真に撮りました。分類としてはおむつに分類はしていないのですけれども、この右のものは、皆さんはお分かりになりますでしょうか。皆さんでしたらプロなのでお分かりになるかもしれませんが、これはペット用のシートなのです。これも私が調査に入ったときは見たこともなかったのですが、この5年ぐらいでぐんぐんと増えてきました。やっぱり家で犬や猫を飼われるご家庭が増えているということ、それからこういうのが非常に便利だということがあるのかなと思います。
それから、ほかの使い捨て商品等の傾向ということで、こちらのグラフは調査を始めて以来の40年間の推移を表したグラフになっております。来年の夏から無料配布が禁止になるレジ袋が、左の上にございますが、40年前はあまりなかったのが、ちょっと増えまして、高止まりして、それで1回減りました。このとき、全国的にそうですけれども、マイバッグの持参運動とか、京都の場合は小売店と消 者団体と行政とで協定を結んで、原則的に有料化というようなことに取り組みましたので、1回減ったんですけれども、それ以降はなかなか減らない、減り止まりしているという状況です。これが次の初夏からどうなっていくかというところ、注目したいなと思っております。
それから、もう1つ増えているなというのが、右の上の使い捨てのカップ・トレー等です。これは主に飲食の関係で、例えばお総菜が入っていたり、コンビニのいろんな食べ物が入っていたりということで、これはじわじわと増えてきております。やっぱり単身化が進んだり、共働き等々、便利な世の中になっていますので、こういうものをうまく使って暮らしている方がたくさんおられるのだと思います。それから、紙おむつも見てのとおり、最初、40年前はほぼゼロだったのが、今やこんなかたちで増えてきているということです。
それから、1つですね、完全に減っているものもあ
ります。宣伝用の紙で、これはチラシとかダイレクトメールですけれども、おそらく新聞とかを取らなくなったり、ウェブ化が進んだりということで、そもそも減ったということもあります。また、分別が進んでいる、特に雑紙の分別が進んでいるということもあるのかなと思います。
それで生ごみですね、今日はクローズアップしてくださいということでしたので、ぜひともご紹介したいと思っております。これも私たちの調査の一環なのですが、5年に1度、生ごみを徹底して分けるということをしております。
こんなかたちで、さっきの粗分けのラインから出てきた生ごみばかりを集めてきまして、割り箸を使いながら細かく分けていきます。お茶がらなのか、紅茶がらなのか、それからパスタなのか、蕎麦なのか、うどんなのかというような、気の遠くなるような分別をしております。これは研究室のメンバーで気合を入れて始めるんですけれども、1人、2人と脱落していきまして、最後に残っているのは、粘り強い女子だけ。黙々とやっているという、こんな調査でございます。そうして得られたデータがこちらになります。 ちょっと古いんですけれども、分かりやすいデータです。年によって若干ばらつきがあるんですけれども、典型的なものということでご紹介したいと思います。これは生ごみだけを取り上げたときの内訳でして、 まず大きく分けますと、右のほうの黄色の調理くずと、それから左のほうの食べ残しに分けることができます。調理くずは、野菜の皮とか魚の骨ということで、堆肥化には向いていると思うんですけれども、致
し方ないかなというようなものが出ております。
それに対して、特に今日やっぱり注目したい部分が、食べ残しですね。一般的には「食品ロス」と言われる部分です。それがほぼ調理くずと同量出ているということで、40%以上がこういうかたちで出ている。これが非常にもったいないという指摘がされているというところです。
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この食べ残しのなかでも、下に書いてございます手つかずの食品というのが、全体のなかでも3割ぐらい、28%ということです。中身を見ていきますと、これは145世帯の3日分のごみから出てきた手つかずの食品なのですけれども、本当にありとあらゆるものが出てまいります。たまに自治体の方は、「自分の自治体からは出ないよ」とおっしゃられるのですが、決してそんなことはなくて、本当にどこでやっても出てくるなと思っております。
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ただ、昔もゼロだったわけではなくて、これはジグザグと経年的に写真を並べておりますが、左の上が 1980年代、そして86年、89年というふうに並んでおります。ぱっと見て、まずすごく写真映えするといいますか、今どきでしたらインスタ映えと言ってもいいのかもしれませんが、すごく容器包装を含めてカラフルになって撮りがいがあるなと感じることがございます。やはり消 者の方をうまくくすぐる、そういうふうになっているなと感じて見ております。
それから、じっくりと観察していますと、本当に消者行動が見えてきてすごく面白いんですよね。例え ばこれはすごく分かりやすいと思うのですが、真ん中に「担々麺」と「焼そば」の袋入りインスタント麺の写真があるかと思います。これはそれぞれ3食、4食がそろって捨てられています。間違いなく5食セットで買われたと思うんですけれども、1食、2食しか食べられずに捨てられているということです。5食セットのほうが安いことは安い、割安だと思うんですが、こうやって捨ててしまうんだったら、本当に必要な1食を買ったほうがよかったんじゃないかというふうに
言える例じゃないかなと思います。
それからもう1つ、この右上、それから右端の真ん中ぐらいを見ていただきたいのですが、右上は箱に入っていますが、チーズケーキでした。それで右の真ん中あたりに金色のラインが入っている袋があると思いますが、これは東京でちょっと有名なつくだ煮なんです。この調査は京都で年末にやったんですけれども、おそらく両方とも東京駅の刻印がございまして、手土産なり、帰省土産、お歳暮とかでもらわれたんじゃないかなと思うんですが、口に合わなかったのか、食べる習慣がなかったのか、そのまま捨てられているという。本当に人にものをあげるのも考えないといけない時代になったんだなというふうに思っています。
それから、すごく物議を醸したといいますか、まったく想像ができないものも出てきます。ここは大阪の皆さまですので、「あっ」と思われるかと思いますが、ちょうど真ん中に豚まんが5個パックで入っています。そのまま捨てられていまして、何でかなと。私の説は、もうお父さんが亡くなりそうなときに、最後に死に目に豚まんが食べたいと思いながら息を引き取られたんじゃないかなということを考えたりもしているんですけれども、皆さんもそういう想像がいろいろできるものもたくさんございます。
それから、最近目立つものについて。ブロッコリー
も常連さんなんですけれども、特にスーパーなんかを見ていましても、単身世帯向けの食べきりのパック、少量パックというのもよく見ます。容器包装も当然増えるんですが、例えばこれはブロッコリーですね。やっぱり縦に切るので痛みやすい。ですので、その日のうちに売り切ることになるんだと思います。こんなかたちで捨てられただけではなく、容器包装も引っ付いて捨てられていると。無駄なく便利とのシールがはられているんですけれども、丸々無駄になってしまったみたいな、そういう悲しい事例も多々ございます。こういう食ロスというのは、約11兆円に上ると。 それは日本の農業・水産業の総生産額に匹敵するという漫画を高月先生が10年ぐらい前に描かれています。今はたぶんこの食ロスというのは11兆円以上になっていると考えられますし、農業・水産業の国内総生産高というのが、実は今もう10兆円を切っているそうです。そういう意味では、日本でつくったものを丸々捨ててしまっているという大変にもったいない状
況にあるということかと思います。
それから、私たちはずっと京都で調査してきたんですが、これを全国に広げていこうと、環境省もいろんなところでごみ調査を推奨しています。SDGsにもその食ロスを減らすという目標もありますが、特に食ロスの計量化というのを進めています。そのご縁で、私も福井県のほうの調査にお手伝いに入らせていただきました。今まで京都で見たことがないようなものも出てきまして、それがこれなんです。これも一応、食品ロスという分類にしたんですが、皆さまもたぶんすぐに想像ができるかと思います。おそらくこれは自家栽培とかでつくられた野菜や果物類だと思います。
お話を聞いていますと、昔は、できすぎたものや腐ったものは、畑にすき込んでいたけれど、今は鳥獣害があるので、すき込むとシカとかイノシシとかが掘り起こしに来るので、ごみとして捨てるしかないというようなお話をされていまして、本当にいろんなものとつながるんだということを痛切に感じたところでございます。
ちょっと細かな話になるんですけれども、日本のなかでの生ごみの発生量を示したグラフになっております。上のほうがいわゆる事業系とか産業系ですね、事業者系のもので、下が家庭系になっています。
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家庭系から見ていきますと、だいたいその家庭系の生ごみというのが800万トンぐらい出ていて、そのうちの300万ぐらい、289万トンがいわゆる食品ロスであるということです。それに対して事業系もほぼ
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同じぐらいで、事業系の生ごみというのはだいたい 800万トンぐらいで、うち可食部、食べられると思う量が357万トンですので、300万トン強ということで、これはほとんど家庭と事業系で変わらないですね。
よく市民の方でコンビニのごみとか、そっちに目が奪われがちなんですけれども、やっぱり家庭の罪というのはかなり深いなというのを、これを見ていると感じるところです。特に家庭のものは、なかなかリサイクルも進まないということは、皆さんもよくご存じかと思いますし、事業系のほうも外食産業、レストラン業や観光業とか、そういうところでやっぱり壁があって、それは今後の大きな課題じゃないかなというふうに感じているところです。
よく言われますのが、世界の食糧の支援量というのが、国連が扱っている量というのが、だいたい年間 300万トンと言われていますので、日本では家庭から300万トン、それから事業系から360万トンということで、その支援している量の倍ぐらいを無駄に捨ててしまっているという、そんな数字が出てくるわけです。
そんな話をしていますと、「やっぱり賞味期限が使われ出してから、よりそういう生活になったんじゃないか」というご指摘をいただくことがあります。高月先生もそんな漫画を描かれています。われわれも毎回、この期限もチェックしています。こうやって期限順に並べてみますと、 期限前のものもあるのにはちょっと驚きです。例えばこれはエビですが、半額セールとはいえ、800円ぐらいのものを400円で買われて、かなり日にちも余裕があるんですが、何があったのか分かりませんけれども、こういうものが捨てられています。それから、やっぱり1週間切れというのが多くて、5日ぐらいで悪くなるものに消 期限が印字されていますので、その影響もあると思いますが、1週間切れというのが多くはなっています。
ただ、面白かったのは、結構長いのもありまして、例えば1年とか、このときに一番長いのは6年もの
(6年以上前に期限が切れたもの)もありました。ここの写真では右の上にあるちょっと有名な、たぶんこれはフランスだと思いますが、のチョコレートですね、これが6年ものというのが出てまいりました。これが私にはすごく謎で、そういう意味ではこの理由を考えたいなということで、アンケート調査なんかもしてきております。
簡単にアンケート調査の結果もご紹介したいなと思
います。先ほど期限表示のお話をいたしましたが、「次の食品類を購入する際に期限表示を確認して新鮮なものを選んでいますか」と尋ねましたら、水色の濃いのが「ほぼ必ず確認する」、それから薄いのは「どちらかというと確認する」ということで、ぱっと見て、やっぱり圧倒的に全部の品目を通じて6割以上の方がチェックされている。さらに8割、9割の方が、生鮮食品にいたっては確認されているということです。日本人ほどこの期限表示を確認している国民はいないんじゃないかなと思います。
皆さんもぜひ海外に行かれたら、スーパーで観察していただきたいと思うんですけれども、特に欧米の方というのは、どちらかというと日にちよりも、添加物とかそっちのほうを気にされているなという印象を受けます。もっと言うと、アジアからの留学生にいたっては、「そんな期限なんていい加減だから、そんなのを見てもしようがないよ」というような、そんな反応の子もいたりもします。
それから、「開封されないまま期限が切れていたときにどのように対応しますか」と尋ねました。緑の部分が一番多くはなってまして、4割から5割ぐらいでしょうか、「匂いや味を確認して問題なかったら食べます」という方が一番多くはなっているので、ちょっと安心はしました。ただ、一方でピンク色の部分ですね、「開封等せずにそのまま捨てる」という方も、全ての品目において2割から3割おられました。そういう意味では、こういうものが先ほどの食品ロスにつながっているという部分は大きいのではないかなと思います。
それから、また同じく品目別に「その手つかず食品を廃棄したときの原因はなんでしょうか」というふうに尋ねました。これも全ての品目において黄色が一番多くて、「食べるつもりだったけれど、見たら期限が切れていて捨てました」という方が多いんですが、ちょっと特徴的なものを見てみますと、例えば上から
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3つ目に菓子類というのがございます。これはほかのに比べて濃い水色とか紫が多いんですけれど、何かといいますと、「他者からもらったけれど、食べる機会がなかった」とか、「口に合わなかった」、そういう嗜好品特有の原因もあるのかなと思います。先ほどもらいものが捨てられていると申し上げましたが、そういう時代になってしまったというところがあると思います。こういうものをできれば、いわゆるフードドライブとかで救出できたら、いいんだろうなということで、いろんな取り組みも進められているところです。
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それから、こちらは「冷凍庫や冷蔵庫、食品庫の在庫チェックをどの程度おこなっていますか」と。先ほど1週間切れのものが非常に多いので、週に何回かはチェックしてもらう必要があるだろうなと思っています。それでいきますと、この赤が週に1回程度で、それよりも左、水色とか緑の部分が週に3回程度以上ということになります。なので、赤をボーダーに見ていただければと思いますが、例えば一番下の野菜庫に関しては、半分ぐらいの方は「週に2、3回は見てますよ」ということなんですけれども、それ以外の方は実はなかなかその頻度まで見られていないということがあると思います。
それから、もう1つここで注目すべきは、その他の食品庫というところです。冷凍庫、冷蔵庫、それから加えて食品庫というのを聞きました。食品庫は、人によって棚に入れておられたり、引き出しに入れておられたりいろいろだと思います。そのように食品を収納している場所を食品庫というふうに考えて、「何カ所ぐらいありますか」と、「それぞれどのぐらいチェックしていますか」と尋ねました。
そうしますと、まずその他の食品庫の数が6カ所以上ある家庭が6割以上ということで、かなりのご家庭がものすごくいろんなところに食べ物を分散して置かれているという傾向が見えてまいりました。皆さんもちょっと指折り数えていただければと思いますし、私もそうなんですけれども、ついつい買ってどこかに置いていたりとか、ちょっと非常食に置いといたりとか、すぐに食べられるようにと置いていたりとか、そういうので気づいたら、存在を忘れてしまっていたりとか、なかなか在庫管理ができない。そういう状況にもなるのかなというふうに思います。このあたりのものの管理の仕方も重要になってくるのかなと思ったりもしております。
こうして見ますと、本当に食品ロスの生まれる原因というのはさまざまございます。ライフスタイルも変化してきましたし、流通も変わってきました。それから、社会全体の価値観の変化もございます。そういう意味では、なかなか一筋縄では解決できない課題があるのかなと思います。
ただ、そうも言ってられませんので、いろんなところに行きましたら、できるだけ自分でできることも始めてみましょうということを、一緒に宣言をさせていただいています。そういう意味では、まず個人でできることということでは、先ほど申し上げましたとおり、食品の収納庫の数を減らしてできるだけ目が行き
届くようにするというのも、有効な手だてではないかなと思います。それから、在庫管理ですね。
それから、買い物時の工夫というところでは、1番に「空腹で買い物をしない」というのを挙げさせていただきました。これはアメリカのある研究者の研究によりますと、腹ぺこで買い物に行くグループと、小腹を満たして行くグループで比べますと、倍ぐらい購入量が違うというような結果も出ておりますので、そういう意味では、心理的にも身体的にも、こういうのって影響するんだろうなというふうに思っております。それから、最近はコンビニとかでもいろんな論争が ありますが、在庫をあまり抱えすぎない。それでも消者として理解をしてあげる、そういうふうになって いく必要があるのかなとか。昨今は、すごく冷凍食品とかレトルト食品も進化していますので、そういうものをうまく活用していくというのもあるのかなと思っ
たりもいたします。
それから、右のほうにいきますと、その他というところの3つ目に書いてございますフードドライブ。これも最近よく耳にするようになりました。フードバンクは、いわゆるスーパーさんとか小売さんが出てきたものをまとめて必要とされているところに寄贈するという仕組みですが、それを個人ベースでもできるようにしようということでされているのがフードドライブです。ある時間とか場所とかを決めて、みんなで食べないものを持ち寄って、それを寄贈していくというような取り組み、これも徐々に浸透しているかなと思います。
それ以外にもさまざま今始まっております。リサイクル等と併せてこういうもったいないもの、先ほどの
「300万トン×2」という量、これは本当にただただ無駄といいますか、もったいないものだと思いますので、それを減らしていくことが大きな命題ではないかなと思います。
それから、この後にプラスチックの話も少ししていきたいなと思っていまして、先ほどは重さでごみの内訳をご紹介しましたが、こちらは、かさですね、容器包装で見たときのごみの内訳になっております。先ほどとはずいぶん違いまして、先ほどは食料品が圧倒的に多かったんですが、こうなりますと容器包装が圧倒的に多くなります。その大半がプラスチックであったりもします。ここは皆さんには釈迦に説法だと思いますので、飛ばしていきたいと思いますが。
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このデータが、いろいろなご意見もある容器包装リサイクル法ではありますが、このデータが日本で初め
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ての容器包装リサイクル法の制定に一役買ったということは、われわれとしてある意味誇りでもございます。
それから、ここから少し大きな視点でということでいきたいと思いますが、こちらは非常に貴重なデータだと思います。京都市の一般ごみですけれども、その 100年間の推移ということで、職員の方が非常に一生懸命データを集められて積み上げられたデータがこちらになります。
真ん中より左ぐらいに「ごみゼロ」というところがございまして、これは統計値がなかったということもありますが、限りなくゼロに近かっただろうというふうに考えております。第二次世界大戦のときですね。それから戦後十数年ぐらいは、戦前レベルで推移してきたんですけれども、それが前のオリンピックあたりからぐぐぐっと増えまして、それでドルショック、オイルショックでがたがたしながらも、またバブル景気に乗ってずっと増えてきたと。
そのがたがたした後に増えているあたりですね、それがちょうど40年前のこのあたりで、高月先生、それから京都市の方々は「このまま行ったら、もう処理が追いつかない」と。何とか処理をするためのごみの組成を学ぶんじゃなくて、ごみを減らすためのごみの組成を調べようということで、ああいう細組成調査を始められたというような背景がございます。
それから、 ここがピークでありまして、 これは 2000年です。日本全体でも一般廃棄物に関しては
2000年がピークになっております。京都市はこのピーク時から半減以下にするという目標を立てて取り組んでまいりまして、実は去年、半減というのを達成いたしました。ですが、そこから半減以下にするという、その以下がなかなかしんどくて、今乾いた雑巾を一生懸命にしぼっていると言われる、そんな状況です。
この100年ですね、高月先生の漫画ではこういう漫画なんかもございます。ごみだけではなくて、ライフスタイルがどんどんと変わっていったということで
すね。それから、もっと広い視点で見ますと、こうい
にさせろ」「気安く買わせろ」「混乱をつくり出せ」ということで、よくこれだけ並べたなと思うわけですが、まさにこういう商戦に乗って私たちの社会が動いてきたという部分が大いにあるんじゃないかなと思います。
そんななかで今あらためて言われているのが「2R
(にあーる)」ということで、発生抑制、リユース、再使用ですね、ということになるわけです。私は20年間ずっとごみに携わってきましたが、本当の意味での、京都の場合は「もったいない」とか「始末の文化」ということをよく言うんですけれども、本当にこれを理解している人というのは、戦後まもなくに生まれた方以外はほとんどいなくなってきているなと感じております。
一方で、皆さん、特に若い人は、小さいときからものに苦労したことがないという人が圧倒的に多いですので、逆に断捨離といいますか、ものに振り回されたくない。そんな傾向もあるのかなと、非常にそういう意味では面白いなと思って見ている部分もございます。それからこんな「物除け姫」という高月先生の漫画もございます。京都でいきますと、最終的な境地としては、こういうところに行き着かないといけないのかなと思ったりするわけです。
それで徐々に締めていきたいと思いますが、最近、特に京都の場合は1300年の歴史ということで、それこそSDGsを体現しているような都市だと言われています。特に循環型社会という意味では、江戸時代が注目されていて、いろんな本とかも出ているかと思います。
その江戸時代の暮らしぶりを考えるのにちょっと面白いデータがありますので、1問クイズを出させていただきたいなと思います。「江戸時代、一般的に1人
1日どれぐらいのお米を食べていたでしょうか」と。平均的にということで考えていただければと思います。普通サイズのお茶わん2杯から15杯。自分でご飯を炊かれる方は何合というので見ていただければと思いますが、せっかくなので挙手を、考えた末に挙手
をしていただけたら、うれしいなと思いますので、お
ちりあくた じんるい
う塵芥の字を使った塵類というふうになっているんじゃないかなという、こんな見方もございます。
それから、1970年代ですね、どんどんとごみが増えたあの時代、ものを売る側はこんなことを言っていました。「もっと使わせろ」「捨てさせろ」「無駄遣いをさせろ」「季節を忘れさせろ」「贈り物をさせろ」「組み合わせで買わせろ」「きっかけを投じろ」「流行遅れ
決めいただきたいと思います。
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では、1番のお茶わん2杯ぐらいだろうという方、いかがでしょう、おられますでしょうか。はい、ありがとうございます。そこそこおられますね。たぶん今はこれよりも少なくなっていると言われています。パン食のほうが多くなっているということですので、1杯もいってないんじゃないかなと思います。
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次、お茶わん3杯ぐらいはあるだろうという方、どうでしょうか。こちらのほうがちょっと多いですかね。はい、ありがとうございます。次、倍になりましてお茶わん6杯ぐらいはいっているだろうという方、いかがでしょうか。これはちょっと減りましたかね。はい、ありがとうございます。次いきましょう、お茶わん10杯は食べているだろうという方、これも20人ぐらいおられますね。はい、ありがとうございます。最後ですね、お茶わん15杯は食べているだろうという方、これもぼちぼちとおられますね。はい、ありがとうございます。
答えは、お茶わん10杯ということなんです。結構もりもりと食べていたのですよね。というよりかは、ほぼご飯しか食べてなかったというのが正確なのかもしれません。江戸時代の農業の総生産高というのは、お米に換算して3000万石ぐらいと。江戸時代、1人
1年に食べる米の量というのが1石、この1石がお茶わん10杯ぐらいに相当すると言われています。江戸時代の日本の総人口というのが、今の4分の1ぐらいの3000万人ぐらいということで、これでずっと数百年間はバランスしていたと。バランスしていたというか、それで人口を統制していたりもしていたわけですけれども、そういうところがわれわれのルーツではあるわけです。
ところが昨今はどうかといいますと、いろんな指標がございますが、例えばエコロジカル・フットプリント、私たちが消 している資源とかエネルギーの量を計算して、それを仮に世界中の人が同じ生活レベルで暮らすと、地球何個分になるかというのを計算した結果になります。
例えばこの一番左はアメリカですが、もし世界中の人がアメリカ人並みの暮らしをしようとすると、地球は4個必要になると。笑ってられなくてですね、日本は地球2.4個ぐらいが必要になると。よくドイツとかそういうところはすごく環境先進国みたいに見えたりするんですけれども、こうやって見ますと、先進国というのは軒並み地球2個分以上の暮らしをして、世界の負荷を上げていることは間違いないと思います。
何と一番右の「World」と書いているのが、世界の平均的な暮らしなんですが、これがすでに地球1.5個分になっているということで、高月先生の漫画でいきますと、地球銀行は破産寸前。これは漫画じゃなくて、本当にそういう状態になってきているということでございます。
そういう意味では、今日は生ごみとか、あとこれか
らちょっとだけプラスチックの話をしようと思いますけれども、日々流れるごみのお話を主にしてきたわけですが、それ以外にもごみ、特に皆さんとの接点というところでは、非常に懸念しているのが、こういう家屋とか、家財のごみであります。
『地球家族』という写真集、これは十数年前に出たものです。ドイツ人のフォトジャーナリストの方が世界30カ国を回られまして、家の中にあるものを全て家の前に出してくださいと。この場合は家の上ですけれども、そう言って回られました。例えばこれはアフリカのマリという国ですが、シンプルな国の1つだと思います。本当に家族は10人ぐらいで多いんですけれども、生活必需品だけで暮らしておられると。日本にも来られました。それがこんな感じでございまして、まだ昭和な香りがいたしますけれども、家族は4人です。こたつにご夫婦と妹さんがいて、ピアノの前にお姉さんということです。
私はこれがすごく印象的ではあったんですけれども、特にこれがフラッシュバックする瞬間がありました。それが東日本大震災です。2週間後から災害廃棄物の処理の計画策定の支援に現地に入っていたのですが、すごい物量でした。津波で押し寄せたりとか、そういうことも当然あったんですけれども、それにしても。もちろん家自体がごみになっていますし、その中身も一瞬にして廃棄物になって、すごい物量で。そのときに思い出したのが先ほどの写真で、私たちはこれだけため込んでいて、本当に将来は大丈夫かなと思ったのを覚えております。災害があって一気に出る場合もありますけれども、なくてもいずれ処理しないといけないものがあると。
これは日本における物質フローということで、毎年ちょっと遅れながら出されているものです。こっちから資源が入ってきて消 されていく流れになっていまして。ここが輸入ですね、輸入資源、それからこっちが国内の資源で、それでこう消 されていくんです。エネルギー消 とか、それから輸出というのもあるのですが、ごくわずかですね、この輸出なんて。廃棄物の発生はここです。ですので、全体の3分の1ぐらいが廃棄物として流れまして、その半分ぐらいが循環利用しているという、そんな状況になるのですが。
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ここで注目していただきたいのが、ここの蓄積純増、これが全体のなかの3分の1ぐらいを占めていまして、これが先ほどのように災害があったら、一気に廃棄物になってしまう。でも、なくても、いずれは処理しなければいけない。これはたぶん皆さまもひしひ
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しと感じておられる部分があるんじゃないでしょうか。これをいかにスムーズに循環させていくかというのは、本当に私たちに突きつけられている課題ではないかなと思います。今後いろんなインフラが老朽化して処理を求められます。そういうときにどうやって利用していくか。 そこは非常に関心を持ちつつも、ちょっとある意味では怖いなと思いながら見ているところではあります。
これが2Rをよく表した高月先生の漫画ではないかなと思います。高月先生の漫画のなかでもよく引用される漫画かと思います。資源、エネルギーがどんどんと社会に蛇口から入ってきています。それをせっせ、せっせとリサイクルしてきたわけですけれども、元栓を閉めたほうが早いんじゃないかと言っている人がいます。確かにそうですね。
ただ、現在はこれが閉まると困る人がたくさんおられると。ビジネスをされている方、役所の方、経産省の方、困ります。皆さんのなかにも、処理する廃棄物が減って困るという方もおられるかもしれませんが、やっぱりいかに付加価値を高めていくか。そこが非常にものの循環も含めて重要になってくるんじゃないかなと思いますし、世界は今そういうふうに向かっていると、肌感覚としても感じているところです。
こういう従来型の2Rだけではなくて、最近はいろんなもののシェアリングとか、あと先ほどのリユースにももっといろんなかたちがあるだろうと。今までのように大量生産、大量消 、大量廃棄、大量リサイクルだけではなく、いろんなかたちで知恵を発揮できる部分があるんじゃないかなと期待しているところです。
残り15分ぐらいありますので、少し学生さんたちと一緒にやっているプラスチックに関する取り組みについても、ご紹介させていただきたいなと思います。私たちは昨年の6月27日、ちょうどG20の前日に この「京大プラ・イド宣言」なるものを発出いたしました。この辺は釈迦に説法かと思いますが、プラスチック自体は何とまだ100年しかたっていない若い素材です。その間に急激に社会にどんどんと出てきたと。非常に便利ですし、何といっても安い。そういう
ことがあるかと思います。
うちの学生もちょっとびっくりしたんですけれども、プラスチックってですね、文系の学生さんのなかには、1つだけプラスチックというものがあると思っている子がいるんですね。PPとかPEとかPETとかとものが分かれているんじゃなくて、そういう子もい
るぐらいです。それもあってか、このプラスチックがどのぐらい生活に浸透しているかということをなかなか実感しないことがあると思います。
そこでそれを実感してもらおうではないかということで、 学生さんたちが今SNSで始めているキャンペーンというのが、「かばんの中のプラ」ということで、誰でもかばんを持っていますので、それを開けてみてプラスチックの製品を並べて、数をカウントして、写真を撮るというものです。見てのとおり左のほうにございますが、カード類とかそういうものも全部プラスチックですし、またかばんも化繊ですから、そういう意味ではプラスチックということで、まあたくさん出てくるわけです。
これをみんなでやってみましたと。さて何個あったでしょうということでいきますと、非常に人による差もあるんですけれども、多い子では248という子もいましたし、少ない子は13という子もいました。皆さんもぜひちょっと機会があったら、やっていただきたいなと思います。この20人のメンバーのかばんの中には、 平均83個のプラスチック製品がありました。いかにプラスチックに囲まれて過ごしているかということです。
世界のなかで今本当にホットになっていると思いますが、世界はちょっと日本とは違うというのを皆さんもご存じかと思います。こちらは世界のプラスチック容器包装のフローで、プラスチックのなかでも製品系としては容器包装が一番多く使われていて、その流れがどうなっているかというのがこちらになっています。
特に問題視されるのが、約3割ぐらいが環境に放出されている、適切に回収されないでいると。それが海ごみなんかになったりするんじゃないかということが今、世界的に言われています。日本ではこれとだいぶ違いまして、かなり回収されているので、同じように考えるとちょっと危ないなと思うんですけれども、いずれにしても世界的にはこういう状況もあるということです。
それから、この議論に火をつけたのは、皆さんもよくご存じのウミガメにストローが突き刺さっている写真かと思います。あれはストローじゃないという説とかもいろいろあるようなんですけれども、何はともあれ、あれは非常にインパクトを持ったと思います。
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それに加えて、これはジャンベックさんという方の推計、これもかなりエイッヤーとやった推計ではあるんですけれども、非常にインパクトを持ちました。さ
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らにダボス会議のなかでは、2050年までに海洋中のプラスチックの量が、重さが、魚の重さを超過するというような試算結果も示されたりもしているということです。
日本においては若干様相が違っておりまして、だいたい900万トンぐらいプラスチックが使われております。そのうちのかなりの部分が、半分ぐらいが容器包装類なんですけれども、リサイクル法、容リ法とか、家電リサイクル法とか、そういうのがありまして、そのなかで200万トンぐらいが回収されています。それ以外は焼却、熱回収されているというような状況かと思います。
最終的には一番右に書いていますとおり、6割ぐらいが熱回収、そして25%ぐらいがいわゆるマテリアルリサイクル的なもの、2割ぐらいがよく分からない未利用も含めた使途ということになってますので、先ほどの海外とはずいぶん違うというのはお分かりいただけるのかなと思います。ちょっとここは時間がないので飛ばしていきますが、それに加えてマイクロプラスチックの問題もあって、なかなか複雑さを極めているなというところです。
国は、プラスチック資源循環戦略というのを出して、本気で取り組むぞということで宣言をしていま
す。具体的な数値目標もかなり積極的に立ててやっておりますが、これからこれを本当にどうやっていくかというところ、まだまだ課題はありますけれども、いろんな意味で挑戦しがいのある分野じゃないかなと思います。
世界はやっぱりすごく早く動いていまして、例えばこの上のグラフは、新しくシングルユースプラスチックの規制を国レベルでした件数を毎年やったものですが、近年ぐぐぐと増えているのがお分かりいただけるかと思います。レジ袋が代表例ですけれども、それだけではなくてペットボトル、容器包装、繊維類、タイヤ等々ということでございます。
プラスチック問題はなかなか難しくて、いろんな側面がありますので、いろんな考え方でそれぞれの課題に対応しなければいけないなというふうに痛切に感じております。まずは枯渇資源を利用しているという点かと思いますが、ただ全体の石油の量からしますと、数%、4%ぐらいしか使っていないというふうにも言われておりますので、これだけでなかなか「プラスチックをやめなさい」というのも言いにくいなというところがあるかと思います。
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それから焼却時の温室効果ガスの排出、これは一定あると思いますし、焼却しなくても、埋め立てるとき
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の処分所消 というのもあるかと思います。それから昨今では、プラごみを中国、アジア諸国が受け入れをしなくなった。そういうあおりもあるかと思いますし、あとプラスチックごみは、どんどんとリサイクルの挑戦もありますけれど、なかなか限界があると、そう簡単にはいかないものもあるということで、技術的な課題もあるのかなと思います。
いずれにしましても、大量生産、大量消 、大量廃棄、それからこの利用の仕方というところには大いに課題があって、1つの考え方として3Rとリニューアブル(Renewable)という方向性が示されているのかなと思います。
一方、ちょっと違う視点というところでは、先ほどのウミガメ騒動じゃないですけれども、海洋プラスチックが水域生態系とか陸域生態系に及ぼす影響、もっと言いますと人に及ぼす影響、そこはまたちょっと次元の違う部分かなと思っておりまして、そういうものに関しては今後、本当にこの製品との付き合い方というのを、プラスチックという資源の付き合い方をまたあらためて考えないといけないのかなというふうに思ったりしております。
ちょっとこれはうっすらとしてしまっているんですけれども、海ごみ対策に関していいますと、元神戸大学の石川先生がまとめておられまして、結論だけを申し上げますと、そのいろんな対策があるけれども、一番効果的なのは、海外の廃棄物処理のシステム構築を支援すること。今垂れ流しになっている海外に日本の技術を持っていくというのが一番の貢献度ではないかというようなことを書いておられまして、私も同感であります。ただ、そもそものプラスチック利用の循環の輪を小さくしていく取組は必須かと。
「京都大学プラ・イド宣言」ということで、これはプラスチックとアイデンディフィケーション
(identification)というのを掛けて「プラ・イド」というふうにしております。
そのなかでいろいろと考えてきました。本当に学生さんと一緒に喧々諤々議論をしてきまして、そんななかで学生さんが1つ素晴らしいアイデアを思いついたといいますか、本当に徹夜続きのなかで考え出したのが、この私たちは「プラ・イド チャート」と、「プラスチック・アイデンディフィケーション・チャート」というふうに呼んでいるんですが、この図であります。
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簡単にご説明しますと、まず左右の軸は、個人の主観として「いる」と思うか、「いらない」と思うか。
それから、縦軸のほうは、客観的に社会で見たときに
「避けられるか」「避けられないか」、つまり代替製品があるとかということですね。そういうふうに分類してみようではないかと。
そうしますと、例えば右上の「いらなくて、避けられるもの」というのは、早期になくしていくことができるんではないかと。でも、一方で左下の「いるし、避けられないもの」というのは、長く長期利用したりとか、リユースしたり、それからバイオプラの開発をしたりとかというふうにしていく対象になるんじゃないかという。こういうグラフをつくってくれました。考え方を整理してくれました。
例えば左から右に持っていくためには、個人の意識の改革が必要で、下から上に持っていくのが、いろんな企業さんの努力とか行政のシステム化ということで、こうやって役割分担をして、ちょっとでも化石系のプラスチックの負荷を減らしていけないかという、そんな試みをしてくれています。今、大規模なアンケート調査をするべく議論をしているところです。
あと、先ほど「かばんの中のプラ」というのがありましたが、その「かばんの中のプラ」を分解してみたら、こんな感じになりましたということです。避けられるものも結構あるけれど、やっぱりエッセンシャルユースも結構あるよねと。やっぱり簡単にはプラスチックから卒業はできないんじゃないかということは考えておりまして、そういう意味では、できるだけ無駄なものは減らしつつ、大切なものにしっかりと技術開発の目を向けていくということが重要なのかなと思っています。
それで先ほどもご紹介いたしましたが、3月12日から15日、このプラチャートも含めまして発信いたします。今はだいたい100社ぐらいがご参加いただけるということで、さまざまなかたちでプラスチックと向き合っておられる会社、団体が参加いたしますので、ぜひご参加いただければなと思います。
それでは、最後ちょっと雑ぱくになりましたけれども、私からの話題提供とさせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。
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~来場者アンケートより~
来場者223名のうち136名からアンケートにご回答いただきました。その中のご意見・ご感想をいくつか抜粋してご紹介いたします。
◆講演1について
・食品ロスは現在の社会問題となっている議題であり、関心が高かった。日本における食品ロスの現状についてはわかりやすく聞きやすかった。しかしながら、もう少し他団体の取り組み事例等を交えて話してほしかった。
・「ごみ調査」からわかることで考えさせることが良いと感じた。もっと詳しく聞きたかった。
・3Rは知ってたが2Rをすすめているとは知らなかった。蛇口を閉める、なるほど。物を全部出す日本は豊かだ。
・生活様式の変化によりゴミ質も変わってきていることについて興味深かった。ただ、食品ロスに関する内容が少なかったように感じた
・たいへんわかりやすくよかったです。今後当社でも何かしらの対応を考えないといけないと思いました。
◆講演2について
・プラスチックの再利用はいろんなものがあるとは知っていましたが、今日のお話でさらに知れておもしろかったです。利用の仕方も生活に合わせたものにしないとなと思います。
・燃やすだけのデータとエネルギー回収のためのとの違いがよく理解できた。
・貴重なデータを多々みせていただいたのですがどこにポイントをおけばいいのかわかりにくかったです。
・プラスチックのことを詳しく知ることができた。リサイクルの詳細まできく機会はあまりないのでよかったと思います。
・プラスチックの再利用について詳しく教えていただいたので、資源循環施策の検討に是非活かしていきたい。
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◆循環型社会の実現に向けた行政や企業、市民、廃棄物処理業者等の様々な取組みについてご意見、ご感想等
・分別方法を徹底周知ではないかと思います。HPやチラシではなく直接指導の場を設けるなど。
・廃プラ問題でストローとスーパーの袋だけ問題視されているのはおかしいと思う。
・循環後の再使用時のコストが初期のコストよりも高いため定着しない。回収コストの除外(国としての方針)、補助金等による低コスト化対策が必要。
・解体に伴う廃棄物がぞんざいに扱われる例がたくさんあり、そういうケースは産廃や建設の協会にも入っていないようです。そういうところが安かろう悪かろうでムリな仕事をしてしまうと優良な業者がワリを食ってしまう。そこが何とかならないか、といつも思います。
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氏(一般社団法人プラスチック循環利用協会 広報学習支援部長)
冨田 斉
「プラスチック類の資源循環利用の現状」
講演2
プラスチック循環利用協会から来ました冨田でございます。実は去年も大阪に来まして、1年ぶりかなということですが、やっぱり間違えてしまったのは、エスカレーターの立つ位置です。思わず左に立ってしまって、前も後ろも人がいなかったということでした。
私自身、24年間、大阪で生まれて住んでいました。その後、民間企業に入って、その入る前の学生のときからプラスチックについて研究をやっておりまして、民間企業でもプラスチックの開発とか、それから製造のほうにも携わっていまして、現在はその最後、使った後のプラスチックをどうするかというようなことに携わっております。
このような内容で説明させていただきます。まず最初、当協会の概要ということで、これはホームページのトップページです。それで今日ご準備させていただいたパンフレット、ここにプラスチックリサイクルの基礎知識と、プラスチックのマテリアルフロー図です。それからLCAを考えると。この3種類のパンフレットを準備させていただきました。もしもっとご入り用であれば、このホームページを開いていただいて、ここをクリックしていただいたら、その申し込みのところに飛ぶことができます。送付代、それからそのものも無料で対応しております。あまりにも量が多かったら、ちょっと考えさせていただきますが。
私どもの協会のあらましですが、プラスチック循環利用協会は、1971年に社団法人プラスチック処理研究協会として発足しました。この71年というのはどんな年かというと、60年の後半、東京ではゴミ戦争というのがありました。大阪にいたのですが、そのゴミ戦争はたまに新聞とかでやっていたような気もします。70年には万博ですね。ちょうどそのころに今で言う使い捨てプラスチックが出てきたと、増え始めてきたということで、時の通産省、今の経産省は、そのころのプラスチックをつくっているメーカーに対して
「つくっているだけではあかん」と、「処理のことも考えろ」ということで、そういう会社さんが会員さんとなって私ども最初のプラスチック処理研究協会が発
足したという経緯です。
それ以降、ミッションとか目的もちょっと変わっているのですが、数年前からはプラスチック循環利用協会ということでやっております。事業内容とか具体的な活動はこういうもので、後でお時間があれば読んでいただければと思います。ちなみに私は、この②の
「プラスチック及び廃プラスチックの循環的な利用に関する教育・学習支援並びに広報」ということで、学校とかに行って教育とかを、それからいろんなところで講演とか、そういうのもやっております。
これからはお手元の資料には載っておりません。まずプラスチックはどんなところに使われているかというのを、身の回りのところからちょっといろいろと説明させていただきたいと思います。食品容器とか包装にいろいろと使われています。生鮮食品とかのラップ、これはプラスチックですね。それから、マヨネーズも、昔はガラス瓶でしたが、今はプラスチックになっています。実はこのマヨネーズのボトルなんかは、一見したら1種類のプラスチックに見えるんですが、こういう3種5層のプラスチックの層からなっております。だから、長持ちするとか、そういうことです。
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それから、よく見るようなスナックのお菓子の袋。これを開いたら、中がキラキラしているのは、アルミ
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ニウムの金属が蒸着されているんですが、それもこの包装をよく見たら、ポリプロピレンとかポリエチレンとかPETとか、こういうプラスチックのフィルムを貼り合わせております。ここに小さく20ミクロンとか、12ミクロンとかと書いておりますが、これを例えば学校で説明するときにはぱっと分からないので、どれぐらいの厚さだといったら、だいたい日本人の女性の髪の毛の太さの平均が80ミクロンぐらいと言われています。それぐらいの厚みだと、0.08ミリですね。シャーペンの芯が0.5ミリなんですが、それの何分の1かというぐらいの太さ、厚みで成り立っているというようなことで説明させていただいています。
これはハムですね。よくスーパーに行ったら、4枚とか5枚入りで売っています。実はプラスチックのフィルムを上とか下とかを足したら12枚でなっていると、ハムの枚数よりも多いやないかと。それから、学校なんかでは今、牛乳は紙パックです。われわれのときはガラス瓶でした。めちゃくちゃ重たかったんですが、今は紙パックですが、それを一見したら紙だけのように見えるんですが、実はポリエチレンというプラスチックの薄いフィルムを内側とか表側に貼っているから、漏れないんやと。これがなければ、だだ漏れやということで、そういうようなところにもプラスチックが使われているということで説明をしております。
住宅建材でも、いろんなところに、至るところにプラスチックが使われています。窓枠に、大阪は暖かいのでそんなことないと思うんですが、例えば北海道などに行くと、この窓枠はアルミではなくてプラスチックが多いです。断熱性を得るためです。冬になると、窓枠がよく結露しています。これは非常に熱伝導性がいいからなんであって、それよりも熱伝導性の劣る断熱性のいいプラスチックを使うことで、冷気が中へ入らないようにということで使われております。それから、至るところにですね、ユニットバスもほとんどプラスチックでできているとかということで、床材もそうですね。
眼鏡、コンタクトレンズも、プラスチックです。眼鏡のレンズ、昔はガラスでした。ですけれど、プラスチック開発がされまして、屈折率とか複屈折とかもありまして、今の眼鏡はほとんどがプラスチックでできています。昔のレンズと比べましたら、だいたい半分ぐらいの重さになっています。割れにくく軽いということで、今では眼鏡をしたままでスポーツをする人も結構いるんじゃないかなと思います。
車にはもう至るところにプラスチックが使われています。昔はほとんど金属でした。プラスチックに変わることによって、燃 が非常によくなっております。こんなところにもという、至るところにあると思います。ここにはちょっと載っていないのですが、リアウインドーのワイパー、これは今ほとんどがプラスチックでできています。フロントウインドーのワイパーは金属です。やっぱり風圧の関係があって、フロント側はプラスチックにできないというようなことらしいです。飛行機、電車、船なども、至るところにプラスチックが使われています。
番外編です。これは水族館の水槽です。沖縄の美ら海水族館です。この水族館は、幅が22.5メートル、高さが8.2メートルの水槽に対して、厚みが60センチだったプラスチックの板が使われています。別に沖縄の美ら海水族館だけではなくて、確か海遊館もプラスチックの板が使われていると思います。ガラスでもいいんじゃないかと思うかもしれませんが、プラスチックのほうがずっと加工しやすいとか、それから透明性もいいということです。加工しやすいというのは、もっとちっちゃいのを運んできて、ここでくっつけて組み立てています。なので、これを斜めから見ると、いかにもちっちゃいのをくっつけたというようなことが分かると思います。
投票用紙、これはプラスチックです。昔は紙でした。名前のとおり紙でした。丁寧に折りたたんで投票箱に入れて、後で開票するときにだいぶ時間がかかりました。昔はだいたい翌日に選挙結果が出てました。遅いときには朝になっても選挙結果が分からないということでしたが、今はプラスチックになったということで、きれいにちゃんと折りたたんでも、投票箱の中に入れるとぱっと開くというようなことで、非常に開票作業がスムーズになったと聞いております。
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ほかにもプラスチックでできているものがあります。日本のお金は紙です。けれども、海外のお金は、もはや紙幣とは言えないんですが、プラスチックでできている国もあります。その発端はオーストラリアです。確か30年ぐらい前だったと思いますが、建国か何かそういうので、200周年記念のお札が発行されました。それの評判がよかったのでしょうかね、その後、記念じゃなくなって普通の通貨になってから、ほかの国も使い始めています。こっちがオーストラリアで、こっちが香港、ほかにも何カ国かのお札がプラスチックになっています。手触りも違いますし、どっかに透明な部分があります。日本のお金、紙は、透明な
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部分がありません。
それでプラスチックについてということで、これは生い立ちですね、生誕、いろんな説があると思うんですが、1つとしては1869年にアメリカのハイアット兄弟がセルロイドというプラスチックを開発しました。何でこういうのを開発したかというと、ビリヤードの玉がちょうどそのころは象牙でした。やっぱり象牙が高いとか、希少であるということもあって、それに代わるものが募集されまして、ビリヤードの玉はこのセルロイドが象牙から置き換わるということになりました。
その後、1907年にベークランド博士がフェノール樹脂を開発しました。ご存じの方も多いかと思いますが、商品名でベークライトですね。それでは日本はというと、7年後、三共が品川工場で1914年にこのフェノール樹脂を生産しました。たぶんこれが日本のプラスチックの始まりだと思います。
それ以降、1935年、昭和10年、日本は戦争前ですね。アメリカのデュポンのカローザス博士がポリアミド、商品名でナイロンを開発しました。これが世界初の合成繊維と言われています。ちょうどそのころまでご婦人のストッキングは絹でした。これが出てきたことによって絹にとって代わり、日本の絹産業はそれ以降、衰退の途をたどったと聞いております。
日本全体でプラスチックがどれぐらい生産されているかと。当初はほとんどなかったんですが、ずっと増えてきました。一番多い
ときは、1500万トンぐらいにもいきましたが、最近この数年間ぐらいは 1100万トンぐらいで推移しております。
すみません、ちょっと
1つ忘れましたが、日本では、白川先生が導電性高分子の発見と開発ということでノーベル化学賞を受賞されたのが、これは20年前でしたね。
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では、プラスチックは何でできているかと。プラスチックは原油からできています。これは今の中学校1年生で習っています。プラスチックの原
料は原油だということは習っています。日本ではだいたい原油がこれぐらいの量、ちょっと量はぱっと読めないんですが、原油をほとんど、99.何%は輸入していきます。それを精製して、ガソリンとかナフサ、灯油、軽油、重油という石油製品ができます。ナフサはだいたい原油の10%ぐらいです。日本では原油を精製して得たナフサだけでは足らないので、ナフサだけも輸入しています。それからできたのが、エチレンとかプロピレンとかの石油化学基礎製品です。さらにその一部がプラスチックになっていきます。
プラスチックは2017年にできたのが1102万トンです。これですね、原油量とそれから輸入ナフサ、ナフサももともと原油だったということを考慮して密度を使って重量換算して、それを分母にして、このプラスチック材料の1102万トンを分子にすると、だいたい3%ぐらいとなります。そういうような計算ができます。
プラスチックは世の中にどのぐらいあるのかと。これは本当にごくごく主なプラスチックの特性、主なプラスチックを挙げています。大きく分けると、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂になります。だいたい生産量では9対1ぐらいです。
ここには両方で30種類ぐらいありますが、JIS規格、昔は日本工業規格と言っていたんですが、最近は日本産業規格と名前が変わりましたが、JIS規格では 124種類のプラスチックが記載されていますが、実
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際はもっとたくさんあると思います。開発とかですね、そういうのも含めて数えられないぐらいあると思います。
ここで赤い線でポリエチレンと、それからポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、この5つのプラスチックを赤い線でちょっと引いていますが、これは今の中学生で習っているプラスチックの種類です。だから、今の中学生は5つのプラスチックは最低知っているはずです。今、中学校1年生、もうすぐ、教科書、指導要領が変わります。たぶん3年生に変わるんじゃないかなと思います。いずれにせよ、プラスチックってたくさんあるということです。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に大きく分けて2つに分かれると言いましたが、熱可塑性樹脂というのは加熱すると軟化し、別の形に変形する樹脂です。学校ではチョコレートみたいなものと。チョコレートも、湯せんで温めると軟らかくなると。冷やすとまた固まるというようなものですね。それでまた温めると軟らかくなって、別の形になるということです。熱硬化性樹脂は、加熱すると重合し、不溶不融の状態に硬化する樹脂です。ビスケットみたいなもんかなということでですね、学校では理解してもらっています。
では、次にリサイクルについてということで説明いたします。大きく分けて3つのリサイクルがあります。マテリアルリサイクル、材料リサイクルと言っています。それからケミカルリサイクルで、原料・モノマー化、高炉還元剤、コークス炉化学原料化とかですね。それからサーマルリサイクルで、最近はよくエネルギー回収とも呼ばれていますが、セメント原・燃料化とか、発電とか、RPF。RPFとは、Refuse Paper and Plastic Fuelの略です。それからRDF、RDFは Refuse Derived Fuelの略です。そういうものがあります。
マテリアルリサイクル、材料リサイクルと言いますが、ほとんどは熱可塑性樹脂に採用されているようなものなんですが、廃プラを溶融などして、もう一度原料として使う方法です。ケミカルリサイクルは、廃プラを原料やモノマーに戻して、またプラスチックにしたり、油に戻したり、ガスにして化学原料にしたり、鉄をつくるときの還元剤などとして利用する方法です。それから、サーマルリサイクルです。先ほどご説明いたしましたが、元石油なのでよく燃えます。それを利用して、その燃やしたときのエネルギーを使う方法です。
この3つについて今からもうちょっと詳しくご説明いたします。まず1つ目、マテリアルリサイクル。これは主に産業系の廃プラを原料にしたものです。よく見かけるようなものもあると思います。パレットですね。それから、公園にあるような擬木ですね、家にあるような洗面器とか椅子。あとこの辺の透明なもの、文房具とかハンガー、こういうのも廃プラでできているものはたくさんあります。それ以外に杭とか鉄道標識、車部品、こういうのは今からもうちょっと詳しくご説明いたします。
最初は、再生プラスチックを利用し省エネと高効率生産を実現したイチゴ高設栽培システムの開発ということで、ちょっと見にくいですかね、この辺のこの中に黒っぽいのがあって、プランターの大きなようなものです。それが全部、廃プラでできているということです。高設ですから、ちょっと高い位置にセットしています。だいたいイチゴは下のほうにあるので、後で非常に収 がしにくいと。それも今、農業関係は高齢化が進んでいるので、腰をかがめるのも大変ということなのですが、これぐらい高いところに設置して、そういう作業が楽なようにということで、これは開発されたものです。
2つ目は鉄道標識、鉄道に使われているものです。線路の横に立っています。昔は木でした。よく朽ちていました。今は結構プラスチック、それも廃プラに代わっているものがあります。それから踏切盤、こういうあたりですね、こういうのにも廃プラが結構使われております。
3番目は杭です。普通、一般的なシンプルな境界の杭以外にも、この中にタグを内蔵して残したい記憶と残すべき記録を杭に封じ込めると。それでその杭の側は廃プラを使っているとかですね。それから、情報発信杭ということで、地殻変動とかにもすぐにセンサーで分かるようにとかということで、そういう情報発信杭の外側に廃プラを使っているというようなものです。
4つ目は車とか家電とかにも使っているということです。ここまでくると品質が要求されます。なので、廃プラを入手するときも、かなり高品質なものを入れているらしいです。自動車のエンジンルーム部品とか、そういうところにも使われているということです。
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5つ目は雨水貯留浸透システム。こんな形をしているんですけれども、これはユニットです。これを組み合わせてこういうのに組み立てて。どこに組み立てる
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かというと、例えば公園とか駐車場の下です。大雨が降ったときにここに水をかわすというようなユニットです。このあたりもほとんど廃プラを使っていると聞いております。
産業系廃棄物は、いろんなところでマテリアルリサイクルをされていますが、家から出す一般の廃棄物でマテリアルリサイクルの代表は、ペットボトルじゃないかなと思います。ペットボトルを家から資源ごみとして出す場合、ちゃんとどこの自治体でもこういうことを決めていると思います。キャップを必ず外してください。ラベルも剥がしてください。すすいでください。つぶしてくださいと。それでちゃんとペットボトルの収集日に出していくださいと。
キャップを外すのはつぶせないからです。すすぐのは、別にもともと水が入っていたのはいいんですけれども、水ではなくてジュースとかが入っていたのだったら、それが臭くなるかというのもあって、出すときは簡単でいいですから、すすいでくださいというようなことでちゃんと決まっております。
キャップは外すけれど、キャップと一体化していたリングは絶対に残ります。これは別に外す必要はありません。じゃあ、いつ外れるのかということですが、この後に選別して、粉砕をして洗浄をします。そのときに比重分離というかたちで、ペットボトルはポリエチレンテレフタレートなので、密度が1.3なんぼありますので沈みます。キャップはポリプロピレンかポリエチレン、ポリエチレンが90%ぐらいなんかな、なので、浮きます。そのときにちゃんと分かれます。だから、キャップはちゃんと外してくださいというのは、つぶせないから。だけど、このリングは無理に外さなくていいということです。
そうやってちゃんと分別した、分離してペットだけになったものは、その後、フレークとかペレットにしますと。今はいろんなものにリサイクルされています。またペットボトルになる場合もあります。20%ぐらいはまたペットボトルにリサイクルされています。別にリユースじゃないですからね、大丈夫です。それから、シートにもリサイクルされています。日 本の卵パックのほとんどは元ペットボトルだと言われています。それから糸、繊維ですね、繊維にもリサイクルしたものが使われています。数年前のサッカーW杯の日本代表のユニホームは、一部がこのペットボトルからリサイクルした繊維を使っていたというように聞いています。だから、いろんなところにペットボト
ルはリサイクルされて製品になっています。
どれぐらいリサイクルされているかというのが、このグラフです。だいたい2018年度で85%ぐらいがリサイクルされています。それのトレンドと、それから海外と比べた場合です。日本がこれぐらいですね、 85%前後ですが、それに比べてヨーロッパはその半分ぐらいです。アメリカはさらにその半分というようなことです。日本がいかに優れているかというのが分かると思います。
何でペットボトルってまたペットボトルになるんだというようなことの、ちょっと化学的ですが、よく
「B to B」と言われています。「ボトル to ボトル」のメカニカルリサイクルプロセスなんですが、用途によって使われているPET樹脂の分子量、分子が長いとか短いなんですが、が異なると。一番分子が長いのがボトルです。短いのは短繊維です。これのもっと下になると、たぶん短繊維でも短いのはぬいぐるみの綿ですね。そういうのが当てはまります。それでずっと上に上がっていくと分子が長くなるというようなことです。
ほかの熱可塑性プラスチックもそうなんですが、成形加工等で加熱溶融すると分子量、分子は短くなります。だけど、このペット、ポリエチレンテレフタレートは、固相重合というような方法で、分子量を回復させることができます。そのときに不純物も除去できるということで、回収したペットボトルを粉砕してフレークにして、溶かしてペレット、米粒みたいな形にして、固相重合して、またボトル用の樹脂になるということです。そうやって分子量を伸ばしております。ほかに身の回りにあるプラスチックのリサイクルと しては、こういうトレーが挙げられます。お肉とかお魚が入っている白いトレー、よくスーパーとかの店頭で回収をしていると思います。それがその後にどうなるのかというのが、これです。ここで出して、回収して、リサイクル工場に持っていって、たまに白いものだけだと言っても色付きが入っている場合があるので、それをほとんど手選別します。手選別した後、粉砕して洗って乾燥してから、また熱で溶かしてペレットにすると。それで例えば公園のベンチとか、それか
らまたトレーにするというようなこともあります。 ものによっては「e」の付いたエコトレーというリ
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サイクルしたトレーというのが目に付くかと思います。リサイクルしたトレーは、必ずフィルムが貼られています。このフィルムはバージンのポリスチレンからできたフィルムです。やっぱりリサイクルしたものに直接食品が触れるとよろしくないということで、わ
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ざわざバージンのフィルムを貼っております。テイクアウトのお寿司屋さんとかで、いろんな印刷をしたトレーにお寿司を載せて売られている場合があると思いますが、それはまさしくリサイクルしたトレーからなっているものだと思います。
トレー以外に発泡スチロール、これもしっかりリサイクルされています。発泡スチロールの用途としては、リンゴとかの果物やお野菜が入っている容器とか、それからお魚を入れた場合とかというような容器ですね。それ以外に電気製品の緩衝材、それから実は建材とか土木とかにも使われています。このあたりですと、USJにも敷かれています。東京だと、羽田空港の最新の誘導路にも、この発泡スチロールが敷かれています。そんなところにも使われています。道路とかにも敷かれていますし、住宅にも発泡スチロールは断熱性とかの面で使われています。
それで使った後、結構な割合でリサイクルされています。また発泡スチロールになったり、それから文房具になったりするマテリアルリサイクルが50%を超えています。汚いのは、サーマルリサイクルに回して、燃やしてエネルギーを回収するというので、だいたい足したら90%ぐらいのリサイクルをされております。できたものはこんなものです。こんな内容のものです。
次はケミカルリサイクルについて説明いたします。ケミカルリサイクルは何個かあります。1つ目は原料・モノマー化というものです。これはペットボトルに限っております。使ったペットボトルを砕いてフレークにして、解重合、重合の反対です。分子を逆に切り刻みます。そうしてモノマーにして、もう1回ペットボトル用の樹脂にしたり、原料に戻してまたペットボトル用の樹脂にするという方法でした。かつてやられてました。帝人とかアイエスでやっていましたが、今はいろんな理由があって、もう全て設備がストップしていると聞いております。
もう1つのケミカルリサイクルですが、これは製鉄所で使うということです。1つ目は高炉原料化技術ということで、プラスチックには水素がたくさん含まれています。その水素を利用して鉄鉱石の酸素を、鉄鉱石を酸化すると、鉄鉱石はFe2O3ですから、それを酸化するという方法と。もう1個は、廃プラスチックを蒸し焼きにして、コークスの代わりにして使うというのがコークス炉化学原料化技術。この2種類が製鉄所で廃プラを使うケミカルリサイクルです。
ガス化という方法もあります。今は家庭からの廃プ
ラスチックをこういう低温のガス化炉と高温のガス化炉で、そのプラスチックの中の炭素とか、それから水素をとり出すという方法です。ここには「家庭から」と書いていますが、最近は中国のこともありまして、家庭から以外にも産業系の廃プラもということで検討を始めるというようなことを聞いております。
それでこうやって出てきたガスはどんなガスかということですが、1つは水素が出きます。水素ができましたら、水素を燃料として使う場合、それから空気中の窒素と反応させてアンモニアにする。アンモニアをつくったら、いろんな製品に使われます。アクリル繊維、ナイロン繊維とか、肥料、医薬とかにも、このアンモニアは使われています。
それからもう片は、炭素ですね。炭素は、出てきたときは一酸化炭素にしてとり出されるみたいなんですが、空気中の酸素と反応させて二酸化炭素にします。そうすると、ドライアイスとか液化炭酸ガスです。ドライアイスは冷材として使われていますが、炭酸ガスは炭酸飲料に入っているらしいです。
このようなケミカルリサイクルで、容器包装リサイクル法、また後で説明しますが、その対象のケミカルリサイクル施設をここに挙げております。製鉄所会社か、それかこの昭和電工、この大きく分けて2種類です。それでだいたい場所は偏っています。
次に、サーマルリサイクルについて説明いたします。プラスチックは元石油、原油だったので、よく燃えます。これが発熱量です。廃プラスチックというのは、灯油とかとそんなに発熱量が変わりません。これを利用するのがサーマルリサイクルです。
これは一般廃棄物のごみ発電です。この棒グラフは、これは能力です。それから、このカッコ内は実際の総発電の電力量です。ずっと毎年増えていっているのが分かると思います。例えば新しい焼却炉を、焼却炉を更新する場合ですね、今までプラスチックなどを燃やせなかったものを、プラスチックを燃やせるものにして、さらに発電機の設備を付けるとかということ、それから統合するとかということで、能力がこのように増えていっています。実は一般廃棄物の量は毎年減っていますが、そういうこともあって、ずっと総発電量は毎年増えていってるということです。
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これは1つの例です。ごみ発電の例です。三重県四日市市の例を挙げております。何でこれを挙げたかというと、私が3年間、この四日市に単身赴任でいました。それでちょっとこれが気になったということで、これを挙げさせていただいています。
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平成28年(2016年)4月に四日市市クリーンセンターが稼働します。それで稼働したときの設備が、蒸気タービン発電機で9000キロワットの能力があります。それで発電しますということです。じゃあ、それまではどうしていたかと。それまでは、例えばプラスチックごみは燃やさないごみとして分別して出してました。プラスチックを燃やさないごみとして出していますので、2週間に1回しか回収に来ません。お総菜とかが入ったプラスチック、これも2週間に1回しか回収に来ません。夏になると、そのまま2週間も置いておくと、やっぱりいろんな臭いがしてきます。ちゃんと洗って置いておかないといけないと。非常に水がもったいないなということだったんです。
それが2016年の4月からは燃やすごみとして扱います。燃やすごみに入れてくださいと。今までは燃やさないごみとして入れていたのを、4月からは燃やすごみとして入れてくださいということで、1週間に
2回、回収しますと。ということで、住民の方もこれで非常に便利になったんじゃないかなと思います。ちなみに私は28年の3月まででしたから、この恩恵を受けることはできませんでした。
サーマルリサイクルのほかに、セメント工場での原・燃料化というのがあります。どこで使われているかというと、この焼成工程の廃プラを赤で囲っていますが、ここで廃プラを入れています。それで燃料の一部として使っています。原料は、この廃プラの中に入っているもので、残った燃えかすが、そのままセメントの中に残るということで、原料ということにもなっております。かつてはタイヤが多かったです。だけど、今はもうほとんどタイヤが減って、廃プラをたくさん使っていまして、2018年度では72万トンぐらい廃プラを使っているというのが現状です。
ほかのサーマルリサイクルとして、固形燃料化、 RPFというのがあります。RPFというのは、先ほど説明しましたが、Refuse Paper and Plastic Fuelで、廃プラと主に紙くずとを破砕後に混ぜて圧縮して、こんな約10ミリ程度の円柱状に成形したものを言います。これで何がいいかというと、ハンドリングがしやすいとか、それからプラスチックを例えばメインにすると、高カロリーの熱量が安定して得られるとか、またその廃プラと紙くずの比率を変えると熱量のコントロールも可能ということです。ちょっと前からですか、中国の廃プラの輸入禁止を受けて、火力発電所の石炭の一部をRPFに置き換えるというようなことも検討されているというようなことを聞いておりま
す。
これは法律ですね、循環型社会形成のための法制度と仕組み基本法ということで、今までのリサイクルは、どういうような法律をもとに進められているかということです。トップが循環型社会形成推進基本法というのがありまして、そのなかに基本計画があって、
5年に1回見直せということがあります。下のほうにいきますと個別リサイクルで、プラスチックに一番関わっているのは容器包装リサイクル法じゃないかなと思います。
次に、家電リサイクル法。家電リサイクル法というのは、冷蔵庫とかを捨てるときにリサイクル料金を払いなさいと。それから自動車リサイクル法は、新車を買うときにリサイクル料金を払いなさいということです。家電リサイクル法は4品目でしたが、家電リサイクル法の対象になっていない、その対象になっていないのは全て小型家電リサイクル法になります。マッサージ機、ルームランナー機、これも小型家電リサイクル法の対象です。
容器包装リサイクル法について説明いたします。こういうプラマークが付いたものが対象です。プラマークが付いたものということで、例えばこういう食品とかが入っていたものです。その中身をつくっているところ、それからその容器包装をつくっているところが、それぞれこの指定法人に再商品化 用を払います。それでリサイクルにはお金がかかりますということで、リサイクル事業者さんに委託 用を支払うということです。なので、よくよく考えてみると、この最終的なリサイクルの 用は、われわれ消 者が負担していると考えてもいいんじゃないかなと思います。
次に、プラスチックの有効利用率についてご説明いたします。これは2018年のですが、昨年12月24日に公表しました。2018年に日本では1067万トンのプラスチック、樹脂を生産しました。同じ年に 891万トンを排出しましたと。
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あと、どうやって処理されたかというのが、この右側になります。例えば、マテリアルリサイクルには 208万トンでした。ケミカルリサイクルには39万トンでした。サーマルリサイクルを足すと、これだけでしたということです。残念ながら、未利用が73万トン、単純焼却が73万トンと、埋立が68万トンでした。分母、この廃プラ排出量891万トンを分母にして、それぞれを分子にすると、マテリアルリサイクルでは23%と、ケミカルリサイクルでは4%と、サーマルリサイクルではこれらを足したら56%と。半分
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以上を燃やしているんじゃないかとよく指摘がありますが、これは全てこの数値から来ています。単純焼却が8%、埋立も8%、足して16%が未利用でしたというのが、2018年のプラスチックの成績ですね、ということです。
もうちょっと細かくトレンドを見ていきたいと思います。これは一般系廃棄物(廃プラ)の処理方法の推移です。全体を見たら、これはずっと毎年、廃プラの排出量が減っているのが分かると思います。処理している量ですね、減っているのが分かると思います。そのなかで減っているのは、埋立とか、それから単純焼却などの処理方法が減っていきます。逆に増えているのは、ここですね、再生利用、マテリアルリサイクルが増えております。1997年にペットボトルが容リ法の対象となりました。2000年にはペットボトル以外のその他の容器包装が容リ法の対象となりまして、ずっと増えていきましたが、そろそろ10年ぐらいから頭打ちかなという感があります。
一方、産業系の廃棄物(廃プラ)を見てみますと、あまり量は変わっておりません。先ほどの一般系と比べてですが、変わっていないというのが分かると思います。これでも埋立とか単純焼却は減っていますが、大きく増えているのは、ここですね、固形燃料、セメント原・燃料が増えているのが分かります。特にこのなかでセメント原・燃料化が増えているんじゃないかなと思います。
再生利用は昔から変わっておりません。何でかというと、再生利用をするためにはやっぱり樹脂の素性が分かっているとか、きれいとか、それからある程度量が見込めるとか、単一のプラスチックであるとかということですね。そういうこともあってですね、昔からずっとマテリアルリサイクル、再生利用はやられているんじゃないかなと思います。
これはですね、マテリアルリサイクルの利用先です。2017年度末に中国が輸入をストップしまして、その辺がどう表れているかということです。輸出されたのが全てマテリアルリサイクルとしてカウントしています。2017年は、輸出がだいたい60%でしたかね、18年は40%を超えるぐらいで。じゃあ、その分はというと、量的には、これを足したら、なんぼだ、そんな変わっておりませんけれども、トータルの量は。だから、やっぱり輸出が減った分は国内でカバーしているというようなことが、このデータからは言えると思います。
次、「LCAを考える」ということで、このパンフ
レットをメインにご説明いたします。ここには最初に
「LCAとは何か」、それから事例が3つ挙げられています。
事例の1つ目はレジ袋についてです。エコバッグとレジ袋と、どちらが二酸化炭素の発生量が少ないのかとかですね、そういうようなことを述べています。
次、3番目と4番目についてご説明いたします。まずLCAというのは、 ライフサイクルアセスメント
(Life Cycle Assessment)のことですが、製品の資源採取から原材料製造、加工、組立、製品使用、さらに廃棄に至るまでの全過程、これをすなわちライフサイクルと言うのですが、これの環境負荷を総合して科学的、定量的、客観的に評価する手法です。
プラスチックの場合ですと、原油を掘ってきます 99.何%は長旅で来ます。この輸送は相当に環境負荷があると思います。それから、原油を精製します。それからまた運んでペレットをつくると、こういう工程でつくられます。それからまた運びます。それで製品製造してから、使って、最後は最終処分に至ると。そのときにどんなものがどれだけ出たとか、どれだけのエネルギーを投入されたとかということです。
説明は3番目の事例ですね。廃プラスチックの有効利用における環境負荷削減の貢献量ということです。マテリアルフロー図にも載っているんですが、84%をリサイクルしましたと。それをもしリサイクルせずに全部を単純焼却した場合と比べて、どれだけ例えば二酸化炭素の発生を減らしたかとか、それからエネルギーを削減したかというのを、このLCAで分析しております。
分析の結果です。PJ(ペタジュール)、10の15乗でしたかね。そのぐらいのエネルギー削減貢献量、一般系で77PJ、 産業系で108PJと、 足したら 185PJですね。このPJのエネルギー削減をしましたと、リサイクルをすることによってですね。
じゃあ、これはどのぐらいの量かというのが、家庭で消 される総エネルギーの304万世帯分に当たりますよということです。一方、二酸化炭素の削減貢献量は、これを足したら1593万トンでしたと。これは家庭から排出される二酸化炭素の370万世帯分に相当しますということです。そういう結果が出ましたということです。なので、ちゃんとリサイクルすることによって、エネルギーの削減とか二酸化炭素の削減に貢献しているということが言えると思います。
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次、最近のプラスチックに関するトピックスということで、ちょっと先ほどの浅利先生ともかぶるところ
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があるかもしれませんが、ご容赦いただければと思います。
もともと出てきたのは2015年ぐらいからじゃないかなと、海洋ごみ・マイクロプラスチックの問題が顕在化してきました。それから、2017年末には中国の廃プラ輸入規制と。そういうこともあって国内で廃プラを循環しないとと、もっと循環を推進しないといけないなということです。これは去年一昨年になってしまったのですかね、日本におけるプラスチック資源循環戦略を策定するというようなことを、この2018年6月策定の第4次循環型社会形成推進基本計画でこれが明記されまして、この策定が進みました。
これが問題になっています海洋ごみですね。これは最近よく見るデータです。陸上から海洋に流出したプラスチックごみの発生量を人口密度や経済状態等から国別に推計した結果です。これが全てですね。これが日本だったら、6万トンとなっていますが、最小値が
2かな、2から6万トンという具合に言われていますが、そんなに出たんかなということですが、ゼロではないだろうと思います。
下のほうには、これは東京の荒川、これは長崎か、これも東京の荒川の河口ということで、このぐらいのプラスチックのごみが川とか海に出ていると。川なんかは完全に陸域由来がほとんどなので、国内で出ているということです。だろうと思います。
マイクロプラスチックってよく言われていますが、マイクロプラスチックというのは2種類あります。一次的と二次的があります。一次的というのは、わざわざマイクロサイズでつくられたものです。洗顔料とか歯磨き粉などのスクラブに利用されているマイクロビーズで、これは日本はすごいんですね。自主規制を呼び掛けたので、まったくかどうかは分かりませんが、ほとんど使われていないと思います。二次的なマイクロプラスチックというのは、大きなものが自然環境中のいろんな要因で小さくなったものです。
海洋ごみ等を取り巻く動きについてということで、最近の主な動向ということでちょっと書いております。先ほど説明しましたが、2015年6月にG7のエルマウサミットで問題になりました。それ以降、もうこれは一昨年になるんですね、G7のシャルルボワサミットでG7の「海洋プラスチック憲章」を承認しましたが、日米は参加しなかったというのが、まだ記憶に残っておられる方も多いかなと思います。
それで去年になりますかね、国としてはプラスチック資源循環戦略を策定しましたと。5月31日にこういう連名で策定したということです。 これはもうちょっとまた後で説明いたします。
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それで海外も、海外というか、G20なので一応海外にしていますが、6月15日には長野で環境大臣の関係の閣僚会合があり、それからその6月末には大阪
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でG20の大阪サミットがありましたと。そのなかで 2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的汚染をゼロにまで削減することを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が合意されましたということです。
当初このプラスチック資源循環戦略が、そのG20で公表されるんじゃないかということで、それを目指して策定するということを聞いていたんですが、結局、公表されなかったみたいです。このなかでマイルストーンが決められています。リデュース、リユース・リサイクルと。このなかで例えばリサイクルは、 2035年までに使用済みプラスチックを100% リユース・リサイクル等、「等」がありますね、により有効利用すると。これは概要なので、詳しいのは環境省のホームページに出ています。
さらに6番では、2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入すると。 約を取ったら 197万トンだったと思いますが、今、日本では年間
1100万トンぐらいのプラスチックをつくっています。そのうちの2割弱をこういう具合に導入するというようなことです。現在、どれぐらいのバイオマスプラスチックが日本で使われているかというと、去年で確か一桁だったんじゃないかなと思います。
これが令和元年5月31日に戦略が策定されまして、そのなかに海洋プラスチック対策もあります。海洋プラスチック対策につきましては、実際にアクションプランも出ております。そのなかで概要を書きました。
ごくごく当たり前なことだと思います。回収・適正処理をこれまで以上に徹底するとか、ポイ捨て・不法投棄及び非意図的な海洋流出の防止を進めると。それでもなお環境中に排出されたごみについては、まず陸域での回収に取り組むと。いったん海洋に流出したプラスチックごみについても、回収に取り組む。海洋に流出しても影響の少ない素材の開発や、こうした素材への転換などを促進していくということです。
あと海洋プラスチックに関する日本の産業界。先ほどまでは国についてだったんですが、産業界もいろんな自主的な取り組みをおこなっております。経団連、それからJaIME、CLOMAですね、これは読んどいていただければいいと思います。
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ちょっと時間が少なくなってきましたが、もう1つは、中国における廃棄物輸入規制ということで、ちゃんと中国政府は段取りを踏んで2017年12月から施行しました。2018年の頭から急に全体ですね、全体
が減りました。これは中国と香港ですかね、がくっと減っています。その分、例えばタイとかが一瞬増えたんですが、それも規制とかがありまして、今はこれぐらいで推移しているということです。
これはトータルです。17年と18年と19年の各国と、それから全体ですね。この差がどこにいったとかというのが、いろいろ話題になっているんじゃないかなと思います。それ以外にバーゼル条約締結ということで、バーゼル条約の附属書の改正をおこないますと。2021年1月から発効するということです。これも多かれ少なかれ、プラスチック、廃プラに影響があるんじゃないかなと思います。
それで国は、それぞれの各都道府県に対して「廃プラスチック類等に係る処理の円滑化等について」ということで、まず去年の5月に通知を出しています。産業廃棄物も処理の検討をしてほしいということです。その後、調査した結果も出ています。その調査をした結果が11月なんですが、それでもまた同じように各市町村に対しては廃プラスチック類の受け入れを積極的に検討するように依頼するというようなことが出ております。あまり進んでいないとか聞いていますが。ちょっと今のところを簡単にまとめますと、中国の 廃プラスチック輸入規制とバーゼル条約の附属書改正に対しては、国内循環とか、これは国内で再生ですね。それで国内で原料化して他国へ輸出するとか、国内で消 と。別に再生じゃなくて、ほかのリサイクル手法も使って、とにかく国内で廃プラを使っていくと、リサイクルしていくというのがいいんじゃないか
なと思います。
あと「おわりに」ということで書いておりますが、この辺は読んでいただければと思います。ご清聴、ありがとうございました。
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産業廃棄物処理委託契約書の
電子化サービスに関する意識調査
アンケート結果
特集②
公益社団法人大阪府産業資源循環協会産業廃棄物処理委託契約書電子化推進プロジェクト
■趣 旨
産業廃棄物処理委託契約書の事務に関しては、廃棄物処理法による規制や収入印紙の取扱い等、日々、その作成と管理に時間をとられ、この契約書で法令上の問題はないか、産廃行政や税務署等から指摘を受けないかと不安を抱えながら、廃棄物処理の業務に従事する産業廃棄物処理業者側の実情を推察できます。
このような状況下において、電子マニフェストの普及拡大と呼応するかのように、以上の問題を解消するものとして「契約書の電子化サービス」(いわゆる電子契約)を利用する事例が増えてきており、本会としても、その動向に注目しているところであります。
つきましては、電子契約に対する会員企業の意識を調査することにより、その実態や展望の一端を把握し、「新たな収入源となる事業」を検討していくための基礎データとするべく、本調査を実施いたしました。
■期 間
令和2年6月26日から令和2年7月6日まで
■対 象
会員企業のうち、法令上、産業廃棄物処理の受託が可能であるもの 285社
■回答件数
117社(回答率41.1%)
■業種区分※
◦収集運搬 97社(83%)
◦積替保管 35社(30%)
◦中間処理 70社(60%)
◦最終処分 6社( 5%)
※複数の業種区分を有する会員企業は重複して算定
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Q1
委託契約書を「紙」ではなく、パソコン上で管理しても法令違反にならないことをご存知ですか?
知っている | 91社 | 78% |
知らなかった | 26社 | 22% |
⇒「知らなかった」と回答された方
委託契約書の電子化について関心はありますか?
詳しく知りたい | 12社 | 46% |
関心はない | 4社 | 15% |
無回答 | 10社 | 38% |
⇒「関心はない」と回答された方その理由を教えてください
◦現在のところ(関心はない)
委託契約書の電子管理について、「知っている」に8割弱の回答があったこと、また「知らなかった」うちでも5割弱が「詳しく知りたい」と回答していることから、現状において9割弱の 会員企業が認知し、又は肯定的なとらえ方をしていると考えられ、後述するQ2及びQ8の結果とも整合する。
考
察
◦他業務も多忙な為
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Q2
実際に電子契約で、産業廃棄物の処理を受託したことはございますか?
ある | 33社 | 36% |
ない | 58社 | 64% |
⇒「ある」と回答された方
電子契約で受託する年間契約件数を教えてください
~ 49件 | 18社 | 55% |
50件 ~ 99件 | 2社 | 6% |
100件 ~ 499件 | 1社 | 3% |
500件 ~ 999件 | 0社 | 0% |
1000件 ~ | 0社 | 0% |
無回答 | 12社 | 36% |
「ない」と回答された方
今後の予定を教えてください (各々の四捨五入により総計100%とならない)
機会があれば電子契約を利用したい | 24社 | 41% |
電子契約の利用について協議中である | 18社 | 31% |
電子契約を利用する予定はない | 10社 | 17% |
無回答 | 6社 | 10% |
⇒「電子契約を利用する予定はない」と回答された方その理由を教えてください
•普及率が低いこと、処分業者にメリットが無い
•排出事業者がしっかりしていないから
•紙で保管する必要有る(国や自治体の監査等有り、紙ベースで保管しておきたい)
•機会がないから
•件数が多くなく、紙で問題なし
•会社方針
•収入印紙代金問題
•双方から特に要望がない為
•まだ具体的な案件がなく検討に至っていない
電子契約の利用について、「ある」に4割弱もの回答があったことは当初の想定を超える朗報であったが、そのうち5割強は年間契約件数が「~49件」にとどまっているという結果も考慮すると、“平時の業務ツール”としては遥か普及の途上にあると認識せざるを得ない。ただし、「ない」と回答したうちでも7割強は導入の意思がある(「機会があれば電子契約を利用したい」及 び「電子契約の利用について協議中である」)としていることから、普及していく可能性は十分に考えられる。「電子契約を利用する予定はない」と回答した理由も参考にしながら、各々の利用件数が増加するような方策の検討が課題と思われる。
考
察
•需要が少ない為
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Q3
利用したことがある電子化サービスについて、
その運営会社名とサービス名を全て教えてください
weee㈱/e契約 | 9社 | 27% |
弁護士ドットコム㈱/クラウドサイン | 4社 | 12% |
㈱イーリバースドットコム/er-contract | 9社 | 27% |
GMOクラウド㈱/Agree | 0社 | 0% |
㈱インフォマート/B to Bプラットフォーム契約書 | 1社 | 3% |
その他※ | 10社 | 30% |
※その他
•日本産業廃棄物処理振興センター 3社
•積水建設㈱/新Kanたす 2社
•ドキュサイン社/DocuSign 2社
•イーリバースのマニフェスト管理 1社
•ラディックス㈱/クラウド契約管理サービス 1社
•㈱E-STAMP 1社
•㈱アクセル/クラウドスタンプ 1社
利用実績のある電子契約について、「weee㈱/e契約」、「弁護士ドットコム㈱/クラウドサイン」、「㈱イーリバースドットコム/er-contract」の3社/サービスに7割弱の回答があり、現状 における電子契約市場の占有率や実績・知名度を反映した結果と思われる。
以上の結果を踏まえ、近時、本プロジェクトにて当該上位3社に対するヒアリング(情報収集 のための意見交換)を実施する方向で調整を進める。
考
察
•産廃・建設系クラウド電子契約 1社
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Q4
電子契約の利用やサービスは、
電子契約を利用することそれ自体や利用にあたっての運営会社/サービスについて、「排出事業者から指定される」に6割強の回答があり、電子マニフェストに係るASPの採否及びその事業者の選定時と同様の事情が伺える。即ち、会員企業においては、委託者である排出事業者が各々に指定してくる電子契約のサービスに応じ、その種類の分だけ個別利用するという非効率な業務状況が強いられている点を容易に想像できる。
例えば、そのような産業廃棄物処理業者側の非効率な業務状況を改善するため、排出事業者側が指定しようとする運営会社・サービスとのデータ互換も可能とする高付加機能等を備えた‶業界標準の電子契約(産業廃棄物処理業者のための電子契約)″をサービス化することにより、双方とも積極的な電子契約の利用を進めやすくする環境の整備が急務と考えられる。
どこからの要望•指定によるものが多いですか?
自社が積極的に提案し、利用を進めている | 9社 | 27% |
もう一方の受託者(収集運搬業者)から指定される | 1社 | 3% |
もう一方の受託者(処分業者)から指定される | 3社 | 9% |
排出事業者から指定される | 20社 | 61% |
Q5
考
察
電子契約を利用する相手方(排出事業者)には、どのようなところが多いですか?(複数回答可)
建設業者 | 17社 | 52% |
製造業者 | 10社 | 30% |
卸売・小売業者 | 5社 | 15% |
学校・事務所 | 0社 | 0% |
医療関係機関 | 0社 | 0% |
官公庁 | 1社 | 3% |
その他※ | 3社 | 9% |
※その他
電子契約を利用する相手方について、「建設業者」及び「製造業者」とする回答が圧倒的に多く、一般的な委託契約に係る排出事業者の業種内訳と特段傾向上の差異はない点を確認できる。言い換えれば、特定の排出事業種・業界が、他の排出事業種・業界との比較において、想定を超えて 顕著なまでに委託契約書の電子化を進めているような動向は見受けられないように思われる。
考
察
•同業 1社 •無回答 2社
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Q6
契約を結ぶまでの時間を短縮できることが、電子契約のメリットと思いますか?
思う | 21社 | 64% |
思わない | 10社 | 30% |
無回答 | 2社 | 6% |
⇒「思う」と回答された方
電子契約のメリットとして、「契約を結ぶまでの時間を短縮できること」を挙げる回答が6割強あり、契約締結に至る社内稟議・決済(法人としての意思決定)の迅速・効率化を指摘する声と考えられる。ただし、メリットとしてとらえる短縮時間については、「3時間未満」から「1週間以上」まで、ほぼ均一に回答が分散していることから会員企業間で個別差があるように思われる。
なお、‟電子契約を利用したことのある会員企業のうち5割強が50件未満の年間契約件数にとどまっている”というQ2の結果を踏まえると、現状においてでも、少なくとも年間150時間 程度(3時間未満×50件未満)までの時間短縮を実感している会員企業は相応にいるということになる。
考
察
従来の契約締結に至る1件あたりの平均的な所要時間を教えてください
3時間未満 | 4社 | 19% |
3時間以上1日未満 | 0社 | 0% |
1日以上1週間未満 | 2社 | 10% |
1週間以上 | 3社 | 14% |
無回答 | 12社 | 57% |
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Q6-2
契約事務や管理に係るコストを削減できることが、電子契約のメリットと思いますか?
思う | 19社 | 58% |
思わない | 13社 | 39% |
無回答 | 1社 | 3% |
⇒「思う」と回答された方
契約事務や管理に係る年間総費用を教えてください
電子契約のメリットとして、「契約事務や管理に係るコストを削減できること」を挙げる回答が6割弱あり、契約事務や管理に係る書類の保管・保存場所又は設備の維持費及び人件費等の縮減を指摘する声と考えられる。ただし、メリットとしてとらえる削減コストについては、「~99,999円」とする回答が多く、現状においては、年間を通じて縮減できる総費用をそれほど大きく評価していないように思われる。
他方、「契約事務や管理に係るコストを削減できること」を電子契約のメリットと思う会員企業のうち6割弱が「無回答」としている点は留意するべきであり、これを精査・検証することにより、メリットとしてとらえる削減コストの水準は大きく変化する可能性があると考えられる。
考
察
(各々の四捨五入により総計100%とならない)
~ 99,999円 | 4社 | 21% |
100,000円 ~ 499,999円 | 1社 | 5% |
500,000円 ~ 999,999円 | 1社 | 5% |
1,000,000円 ~ 4,999,999円 | 1社 | 5% |
5,000,000円 ~ | 1社 | 5% |
無回答 | 11社 | 58% |
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Q6-3
印紙税を納めなくてよいことが、 電子契約のメリットと思いますか?
思う | 22社 | 67% |
思わない | 10社 | 30% |
無回答 | 1社 | 3% |
⇒思う」と回答された方
電子契約のメリットとして、「印紙税を納めなくてよいこと」を挙げる回答が7割弱あった。これは、単に節税(委託契約書に係る年間印紙税総額について、6割強が「無回答」としている点に留意)の観点からだけでなく、委託契約書やその内容を変更する際の覚書・合意書等に係る印紙税法上の課税物件の種類指定において、税務署が廃棄物処理法に基づく委託基準を十分に踏まえないような指導をし、当該基準遵守の観点によってでは到底あり得ない課税物件の種類指定がなされたために印紙税納付不足と判断され、産業廃棄物処理業者側にとって甚だ不確実な事由 から過怠税が徴収されるリスクを未然に排除できる点を指摘する声と考えられる。
なお、電子契約を利用した場合にあっても、産業廃棄物処理業者側にとって甚だ不確実な事由 から税務署の指導を受ける可能性を、相応のリスクとしてとらえている会員企業は少なからずいるようであり、この点は、後述するQ7の結果(1割強が「印紙税について税務署に指摘されないか不安である」と回答)からも明らかである。
考
察
委託契約書に係る年間総印紙税額を教えてください
~ 49,999円 | 1社 | 5% |
50,000円 ~ 99,999円 | 4社 | 18% |
100,000円 ~ 499,999円 | 3社 | 14% |
500,000円 ~ 999,999円 | 0社 | 0% |
1,000,000円 ~ | 0社 | 0% |
無回答 | 14社 | 64% |
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Q6-4
電子マニフェスト等との関連付けが容易になることが、電子契約のメリットと思いますか?
思う | 12社 | 36% |
思わない | 20社 | 61% |
無回答 | 1社 | 3% |
⇒「思う」と回答された方
電子契約のメリットとして、電子マニフェスト等産業廃棄物に係るその他の電子データとの関連付け及び統合管理を指摘する会員企業(電子マニフェスト利用実績について、7割弱が「有」と回答)は相対的に少なかった。ただし、これは、どのような形式で電子契約(データ)を管理するのかといった点等如何によって評価が分かれるところと考えており、したがってシステムとしてのあり方についても検討し、より具体的なイメージを示した上で、改めて会員企業に意見を伺う必要があるように思われる。
考
電子マニフェスト利用実績の有無を教えてください
有 | 8社 | 67% |
無 | 1社 | 8% |
無回答 | 3社 | 25% |
Q6-5
電子契約のメリットとして、最新の契約情報に係る社内共有を指摘する会員企業は相対的に少なかった。企業組織として即時性のある営業や現場対応が可能になることから、メリットと思う会員企業は相対的に多いと想定していたのだが、翻って‟契約情報の漏えい”をリスクとしてと らえている会員企業が相応にいるということとも考えられる。
考
察
察
電子契約のメリットと思いますか?
最新の契約情報を社内で共有しやすくなることが、
思う | 11社 | 33% |
思わない | 20社 | 61% |
無回答 | 2社 | 6% |
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Q6-6
排出事業者からの要望で利用しているだけで、特に電子契約にメリットはないと思いますか?
思う | 10社 | 30% |
思わない | 21社 | 64% |
無回答 | 2社 | 6% |
Q1、Q2、Q4、後述するQ8の結果を勘案して総合的に判断すると、会員企業は電子契約を利用することに相応のメリットがあると考えており、これに取り組もうとする自発的な意思はあるものの、往々にして、それは委託者である排出事業者から求められるものとなり、そのための運営会社/サービスを一方的に指定されてしまう事情を推察できる。
排出事業者から電子契約の運営会社/サービスを一方的に指定されてしまうことによる産業廃棄物処理業者側の弊害及びこれに対し本会が考える方策の一例については、Q4の考察において 示したとおりである。
Q7
考
察
電子契約を利用するにあたって、問題点や気になる点はございますか?
(複数回答可)
民事上「紙」と同じ証明能力があるのか不安である | 4社 | 12% |
電子署名やタイムスタンプは必須なのか不明である | 3社 | 9% |
電子契約の変更も電子契約が必須なのか不明である | 7社 | 21% |
印紙税について税務署に指摘されないか不安である | 5社 | 15% |
その他※ | 6社 | 18% |
※その他
•なれていないので手間が係る 1社
•先方独自の物で使いづらかった 1社
•契約内容が違う物が明記されていた 1社
•便乗して管理会社が商流に入ること 1社
•電子契約に対する排出事業者の理解が不足している 1社
今後、委託契約書の電子化を推進していくための事業に係る重要啓発事項として留意し参考にさせていただく。
考察
•気になる点は特になし 1社
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Q8
今後の電子契約の利用について、どのようにお考えですか?
(各々の四捨五入により総計100%とならない)
社の委託契約書を、全て電子契約に変えていきたい | 3社 | 9% |
積極的に電子契約に変えていきたい | 11社 | 33% |
契約内容を踏まえ、一部電子契約に変えていきたい | 13社 | 39% |
できれば、電子契約に変えたくない | 2社 | 6% |
電子契約に変えていくことは考えていない | 3社 | 9% |
無回答 | 1社 | 3% |
⇒「できれば、電子契約に変えたくない」と回答された方その理由を教えてください
•紙の方が検索閲覧しやすい
•相手側に1から説明すると余計に手間がかかる
⇒「電子契約に変えていくことは考えていない」と回答された方その理由を教えてください
電子契約への変更について、8割強が前向きに取り組む(「社の委託契約書を、全て電子契約に変えていきたい」、「積極的に電子契約に変えていきたい」、「契約内容を踏まえ、一部電子契約に変えていきたい」)としており、Q1及びQ2の結果とも整合する。
なお、2割弱が回答した「できれば、電子契約に変えたくない」及び「電子契約に変えていくことは考えていない」の理由については、今後、委託契約書の電子化を推進していくための事業に係る重要啓発事項として留意し参考にさせていただく。
考
察
•効率的でないしメリットがない
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Q9
以上のほか、委託契約書の電子化について、
ご意見•ご質問等がございましたら、ご自由にご記入ください
(順不同)
•現時点で当社の得意先で電子契約を使用の得意先が極少であり利用していない
•先ず勉強不足、きちんとした理解と知識のうえすすめていきたい
•電子契約を利用したとしても、少数しかない場合手数料と手間の方は増えるのではないかと思う
•一般的にどれくらいの導入費及びランニングコストが発生するのか知りたい
•現在加入はしたがまだ利用した事はない
•電子契約について何からはじめたらよいのか分からない
•手続き等を詳しく知りたい
•電子マニフェストと紙マニファストの併用をしているが、契約書も対応出来る準備も検討する
•契約書の電子化に対する法解釈が一般化しておらず、あいまいで分かりにくい(廃掃法、環境省通知、e-文書法での扱い)導入に対する障壁の一因となっている
•是非普及させていただきたいです
•排出事業者の知識不足が感じとれるので、電子までのハードルが高すぎる
•電子契約の中身について、商談も必要では? その上で、電子化(事務的に)
•利用にあたってパンフレット等ありましたら送って頂きたいです
•説明会や講習会があれば参加したい
•電子署名、ID、パスが発行になり設定しています 元請さんの要望で加入しましたが未契約です
•勉強して対応できるようにしていきたい
•大手ゼネコンは通常業務として利用している
•パンフレット等があればいただきたい
•電子化について詳しい情報がほしいです
•利用料金等
•ソフトの導入時コスト及びランニングコストや保守メンテナンス等のコストパフォーマンスが気になります、興味はあります
•利用したい
•排出事業者様の方針に準じます
•排出事業者からの要望はない
•JWNETのような一元化されたシステムが必要だと思う
•電子契約書、許可内容および電子マニフェストを連動させ、現在行っている運搬開始前の、契約の有無および契約内容等の確認作業時間の短縮を希望する
•契約相手先である取引先の電子契約の合意承諾を取るのは難しくないですか
•契約書を電子化する事によりメリット・デメリットを知りたい
今後、委託契約書の電子化を推進していくための事業に係る重要啓発事項として留意し参考にさせていただく。
考察
•知識の向上を図るためにも説明会や委託状況の説明会を開いてほしい
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行政情報
新型コロナウィルス感染症拡大により本紙6月号の発行は見送りとなり、今号でその間に発出された行政情報を掲載するには膨大な量になることから、今号では行政情報の表題リストを掲載いたします。各文書は弊会ウェブサイトの「行政情報」に掲載しておりますので、そちらからご覧ください。
●産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業並びに産業廃棄物処理施設の許可事務等の取扱いについて
(令和2年3月30日環循規発第2003301号)
●災害時の産業廃棄物処理業者との連携体制の強化等について
(令和2年3月31日環循適発第20033118号・環循規発第20033117号)
●優良産廃処理業者認定制度の運用について
(令和2年4月1日環循規発第2004016号)
●緊急事態宣言を踏まえた新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物の円滑な処理について
(令和2年4月7日環循適発第2004077号・環循規発第2004075号)
●廃棄物処理施設の点検及び機能検査における防護服の使用節減の徹底等について
(令和2年4月10日環循適発第2004102号・環循規発第2004101号)
●新型コロナウイルス感染症に対応した産業廃棄物の処理能力を確保するための対応について
(令和2年4月17日環循規発第2004171号)
●新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた更新許可事務における対応について
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(令和2年4月27日環循規発第2004273号)
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ADMINISTRATION INFORMATION
●廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行及び新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物の円滑な処理等について
(令和2年5月1日環循適発第2005013号・環循規発第2005011号)
●新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた更新許可事務等における対応について
(令和2年5月12日環循適発第2005121号)
●新型コロナウイルス感染症に対処するための廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の特例を定める省令の施行について
(令和2年5月15日環循適発第2005152号・環循規発第2005151号)
●漁業系廃棄物処理ガイドラインの改訂について
(令和2年5月29日環循規発第2005261号)
●廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策に係る特例について
(令和2年6月12日基安化発0612第1号)
●廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行について
(令和2年7月16日環循適発第2007161号・環循規発第2007162号)
●建設汚泥処理物等の有価物該当性に関する取扱いについて
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(令和2年7月20日環循規発第2007202号)
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令和2年度
令和2年2月
「石綿含有産業廃棄物」 の 受入れ終了のお知らせについて
日頃から大阪湾広域臨海環境整備センターを御利用いただきありがとうございます。
さて、当センター泉大津沖埋立処分場は、平成4年1月の開業以降、廃棄物の埋め立てが進み、平成13年度末で管理型産業廃棄物の受入れが終了し、以降は、安定型産業廃棄物(石綿含有産業廃棄物を含む。)、陸上残土及び浚渫土砂の受入れを行ってきましたが、石綿含有産業廃棄物については令和2年度で埋立残容量がなくなる見込みとなりました。
つきましては、泉大津沖埋立処分場での石綿含有産業廃棄物の受入れを令和
2年9月30日で終了させていただくこととなりましたのでお知らせいたします。また、これにより、大阪湾広域臨海環境整備センターの全埋立処分場での 石綿含有産業廃棄物の受入れを終了させていただくこととなりましたので、併せてお知らせいたします。
なお、受入状況によっては、終了時期を延長する場合もございます。その際はあらためてお知らせいたしますので、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。
<問い合せ先>
大阪湾広域臨海環境整備センター 業務課電話 06-6204-1722
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事
業
報
告
B u s i n e s s I n f o r m a t i o n
ここでは、公益社団法人大阪産業資源循環協会が実施・協力した事業等(令和2年3月~令和2年9月上旬)の概要を紹介します。
令和元年度第2回大規模災害発生時廃棄物対策近畿ブロック協議会
日 付 令和2年3月2日(月曜日)
場 所 新大阪丸ビル 別館4階4-3号室
内 容 令和元年度に実施した調査・事業等の報告令和元年度大規模災害に備えた廃棄物処理体制検討事業(モデル事業)等の概要近畿地方環境事務所の来年度の取組予定その他情報提供
近畿地方整備局 港湾空港部参画者 龍野 浩一(事務局次長)
木材開発㈱産業廃棄物法研修
日 | 時 | 令和2年6月24日(水曜日)13時00分 |
場 | 所 | 木材開発株式会社 本社 |
(各事業所とのオンライン併用) | ||
内 | 容 | 業務に関係する廃棄物処理法の内容理 |
解を目的とした産業廃棄物処理業実務 | ||
の基礎 | ||
講 | 師 | 龍野 浩一(事務局長) |
参加者数 50名程度
近畿地域協議会
日 時 令和2年7月3日(金曜日)15時30分場 所 スイスホテル南海大阪/芙蓉の間
議 題・令和2年度公益社団法人全国産業資源連合会任期満了に伴う役員等新規(再任)候補者の推薦結果について
・公益社団法人全国産業資源循環連合会近畿ブロック協議会大規模災害発生時の災害廃棄物の処理等の応援に関する協定書
(案)について
・新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う許可講習会等の中止による同講習会等の早期回復措置及び各府県協会への委託費の減収に関する支援について
・全国産業廃棄物連合会活動について参画者 片渕 昭人(会長)
浜野 廣美(副会長)白坂 悦夫(副会長)井出 保(副会長)
國中 賢吉(名誉会長兼顧問)松田 裕雄(専務理事)
河野 俊二(理事)濵田 篤介(理事)福部 忠(理事)塩見 賴彦(理事)田中 公治(理事)國中 賢一(理事)樋口かのこ(理事)中條 寿一(理事)下田 守彦(理事)
龍野 浩一(事務局長)辻岡 昌子(事業主任)
産廃塾(オンライン方式試行)
日 | 時 | 令和2年8月26日(水曜日)15時30分 |
場 | 所 | オンライン研修 |
内 | 容 | 新型コロナウィルス感染症感染防止の |
ため弊会各委員会・部会の委員及び部 | ||
会員が参加しオンライン(ZOOM) | ||
での研修を試行。コロナ禍における事 | ||
業継続や従業員教育などについての意 | ||
見交換や、許可取消事案の情報提供が | ||
なされた。 |
参加者数 8名
司会進行 片渕 則人(組織広報委員) 主催者挨拶 濵田 篤介(組織広報委員長)
優良認定推進研修会
日 時 令和2年9月7日(月曜日)14時00分場 所 本会会議室
内 容 法令改正情報
電子マニフェストの運用
エコアクション21認証登録制度講 師 EA21審査人 西迫一二三氏 参加者数 5名
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大阪府産業資源循環協会表彰受賞者等のご紹介
弊会では会員のうち、産業廃棄物の適正処理の確保、不法投棄の防止及び資源循環等の取組みに顕著な功績のあった法人又は個人を表彰する制度を設けております。弊会表彰規程に基づき厳正に審査した結果、以下の方々のご受賞が決定いたしました。誠におめでとうございます。皆様の今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
なお、例年であれば弊会定時総会において表彰式を行っておりますが、新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から今年度は表彰式を中止し、賞状及び記念品の送付をいたしました。
功労者表彰 優良従事者
福部 | 忠 氏 | (理事) | 穴井 | 進 | 氏 | (株式会社郡幸工業所) |
網岡 | 康英 | 氏 | (株式会社共英メソナ) | |||
河合 | 一彦 | 氏 | (株式会社ジオメイク) | |||
優良事業所表彰 | 北村 | 卓司 | 氏 | (株式会社セツリョウ) | ||
一般部門 株式会社関電L&A | 澤 | 英樹 | 氏 | (株式会社興徳クリーナー) | ||
弘伸商事株式会社 | 中村 | 昌久 | 氏 | (奥村組土木興業株式会社) | ||
都市クリエイト株式会社 | 頓花 | 武 | 氏 | (株式会社ケーシーエス) | ||
建設部門 株式会社総環 | 濱嶋 | 弘之 | 氏 | (大栄環境株式会社) | ||
大幸工③株式会社 | 福山 | 徹 | 氏 | (飯田建設工業株式会社) | ||
株式会社ラルス | 宗重 | 充哲 | 氏 | (株式会社浜田) |
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令和 2 年度 年度無災害表彰受賞事業所のご紹介
弊会では会員企業において安全衛生活動の推進により労働災害の減少に努めた産業廃棄物処理業者及びその役員・従業員を表彰し、もって、産業廃棄物処理業に係る安全衛生の高揚と労働災害の防止に寄与することを目的とした安全衛生表彰要綱を設けております。
弊会安全衛生表彰要項に基づき厳正に審査致しました結果、以下の事業所の受賞が決定いたしました。誠におめでとうございます。皆様の今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
関西クリアセンター株式会社株式会社共英メソナ
株式会社エンタープライズ山要株式会社浜田
株式会社 DINS 堺 バイオエタノール事業所株式会社 DINS 堺 RAC 事業所
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全国産業資源循環連合会表彰受賞者等のご紹介
公益社団法人全国産業資源循環連合会(以下、全産連)では産業廃棄物処理業務に顕著な功績があった者を表彰することによって、業界の発展に資することを目的とした表彰制度を設けており、表彰規程に基づき厳正に審査された結果、弊会会員の以下の方々のご受賞が決定いたしました。誠におめでとうございます。皆様の今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
なお、例年であれば全産連定時総会において表彰式を行っておりますが、新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から今年度は表彰式を中止され、賞状及び記念品の送付を以ってこれに変えられました。
功労者
樋口かのこ 氏 (理事)
地方功労者表彰
塩見 賴彦 氏 (理事)
優良事業所
関西興③株式会社
地方優良事業所表彰
株式会社英翔
株式会社エンタープライズ山要
協同組合大阪府南部リサイクルセンター
優良従事者表彰
佐々木智寅 氏(野村興産株式会社関西営業所)高野 純 氏(株式会社さつき)
永井 順子 氏(株式会社ダイトク)原田 弘美 氏(三洋商事株式会社)山田 禎子 氏(大栄環境株式会社)
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環境啓発グッズ(タンブラー)の提供について
弊会では不法投棄の撲滅やリサイクル推進をテーマに「環境イラストコンテスト」を実施し、入賞作品を環境啓発グッズのタンブラーの図柄に採用し、府内のエコイベントで配布しておりました。ところが今年は新型コロナウィルス感染症の影響に伴うエコイベントが中止となり、タンブラー配布の機会を失ったままとなっております。
そこで、環境啓発にお役立ていただくことを目的に大阪府内の環境に関するイベント、授業、研修等を企画されている団体に無償でタンブラーを提供いたします。
ご希望の方は別紙「環境啓発グッズ(タンブラー)申込書」に必要事項をご記入のうえ、FAXまたはメールで弊会までお送りください。
なお、弊会の配布趣旨に沿わない形での配布と弊会が判断した場合は譲渡をお断りいたしますので、予めご了承願います。
タンブラー仕様容 量:350ml
サイズ:φ82×142mm材 質:PP、AS 他
梱 包:PE袋、個別箱入り
お渡しの条件
1)大阪府内で令和3年3月31日までに開催する環境に関するイベント・授業・研修等でタンブラーが配布されること
2)タンブラーは参加者に無償で配布されること
3)イベント・授業・研修等の終了後に配布風景の写真を弊会に送ってください
※なるべく参加者の顔が分からない様に撮影してください(後ろ姿など)
本件担当
公益社団法人大阪府産業資源循環協会
事務局/福原
電話 06-6943-4016 FAX 06-6942-5314
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環境啓発グッズ(タンブラー)申込書
イベント・授業・研修等の名称 | ||||||
主催者 | ||||||
開催日時 | 令和 年 月 | 日 ~ | 月 | 日 | ||
開催場所 | ||||||
前年度までの実績 | □ 年 月参加者数 | 日 開催名 | □ 今回初開催 | |||
イベント・授業・研修等の内容・目的 | ||||||
上記の内容・目的は以下のチェックした項目に該当するものである □ 環境啓発を目的としたイベント・授業・研修である □ 配布対象は一般市民である □ タンブラーは全て参加者に無償提供する | ||||||
配布の対象 | □ 社会人( 環境関連・環境関連以外 ) □ 上記以外( | □ | 学生 ) | |||
希望個数 | 個 | ※種類は選べません。 ※申込者が多数の場合はお渡し個数に上限を設けます | ||||
引取方法 | □ 大阪府産業資源循環協会に直接引き取りに行く | □ 宅配便(送料着払) |
【申込者】
社名・団体名 | |||
担当者部署・氏名 | |||
TEL | FAX | ||
メールアドレス |
送付先 FAX:06-6942-5314 mail:info@o-sanpai.or.jp
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公益社団法人全国産業資源循環連合会近畿地域ブロック協議会大規模災害発生時の災害廃棄物処理等の応援に関する協定書
近畿ブロック(近畿地方環境事務所管轄区域:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)においては、災害廃棄物処理支援ネットワーク(D.Waste -Net)や近畿地域ブロック協議会などの関係者間の連携強化に向けた取組が進められている。
平成27年1月には、災害時の廃棄物対策に関する情報共有を行うとともに、大規模災害発生時の廃棄物対策に係る広域的な連携について検討し、行動計画の策定を目的に、自治体、民間団体、有識者、国の出先機関などで構成される「大規模災害発生時廃棄物対策近畿ブロック協議会」が設立された。以降、「行動計画」の見直しの取組を実施し、情報伝達訓練、セミナーの開催、各種の調査検討業務を実施してきている。
令和元年度には、その取組の一環の新規調査として、一般廃棄物処理施設と産業廃棄物処理業者の近畿ブロック内協会所属の事業者に対し、災害時の受入・協力意向アンケート調査を行った。また、南海トラフ巨大地震・上町断層帯地震を例としたケーススタディーが実施されるほか、「今後の検討課題」となっている他の地域ブロックとの連携の検討が滋賀県を例としてなされている。
こうした状況を踏まえ、公益社団法人全国産業資源循環連合会近畿地域協議会を構成する各府県協会は、情報共有している先の調査結果をもとに、独自では到底対応できない大規模災害発生時の災害廃棄物処理業務等について、応援に関する協定を次のとおり締結する。
(目的)
第1条 この協定は、大規模災害発生時の災害廃棄物処理業務等について、近畿地域協議会を構成する各府県協会間における応援の要請及び実施に関し必要な事項について定めることを目的とする。
(窓口)
第2条 応援を要請する窓口は、各府県協会の常勤の役員又は事務局担当責任者とする。
(応援内容)
第3条 応援内容は、次のとおりとする。
(1)災害廃棄物処理業務に係る車両台数・資機材・職員の派遣
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(2)解体作業可能事業者、仮置場運営可能な事業者及び共同企業体などの紹介・派遣
(3)仮置場からの受入先となる中間処理施設・最終処分事業者の紹介・利用
(4)前項に掲げるもののほか、特に要請のあった事項
(応援手続)
第4条 応援を要請する各府県協会会長(会長不在の場合は、副会長若しくは常勤の役員)は、各府県理事会若しくは各府県協会内災害対策本部などの機関の議決を経て、次に掲げる事項を明らかにしたうえで、ファックス又はメール等により要請し、後日、要請文書を送付する。
(1)前条に記載する必要とする応援内容
(2)災害廃棄物処理業務の期間
(3)災害廃棄物処理業務を実施する場所及び経路
(4)行政庁が交付した災害廃棄物処理業務に係る文書等がある場合にはその写し
(5)前号に掲げるもののほか、特に必要な事項
(経費負担)
第5条 応援の要請を受託した各府県協会の経 負担は、原則として、各自治体等の契約書及び協定書等に基づく範囲内とする。
(情報共有)
第6条
(1)各府県協会は、あらかじめ、「近年の大規模災害における環境省の取組について」(最新:令和2年3月2日、環境省大臣官房環境影響評価課)や災害廃棄物処理担当者や公 解体制度担当者向け人材育成資料として使用される災害廃棄物処理行政事務のあらまし」(最新:令和元年8月23日、環境省近畿地方環境事務所)や「環境省における災害廃棄物処理に係る補助金制度」(最新: 令和元年度8月23日、環境省近畿地方環境事務所資源循環課)などを常備し、いつでも対応できるよう準備をしておく。
(2)各府県協会は、出来る限り自治体との協定書の締結を図るほか、協会会員の資機材調査結果を少なくとも3年に1回程度自治体等に提供できるよう図るほか、各自治体等の防災計画や災害廃棄物処理計画に基づく訓練等に参画し、平時から災害対策に関する情報の共有に努めるものとする。
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(その他)
第7条 各府県協会は、大規模災害発生時の災害廃棄物処理の相互応援を円滑に行うため、近畿地方環境事務所、各府県行政機関と密接な連携を図るものとする。また、本協定書に定めのない事項については、別途協議するものとする。
第8条 この協定書は令和2年7月3日から効力を有するものとし、それぞれが文書をもって協定書の終了を通知しない限り、その効力を有する。
本協定書の成立を証するため、各府県協会の会長が記名押印のうえ各々一通を保有する。
令和2年7月3日
一般社団法人 滋賀県産業資源循環協会
会 長 木 下 茂 ㊞
公益社団法人 京都府産業資源循環協会
会 長 文 盛 厚 ㊞
公益社団法人 大阪府産業資源循環協会
会 長 片 渕 昭 人 ㊞
一般社団法人 兵庫県産業資源循環協会
会 長 東 浦 智 哉 ㊞
一般社団法人 奈良県産業廃棄物協会
会 長 川 崎 勝 也 ㊞
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一般社団法人 和歌山県産業資源循環協会
会 長 目 良 敏 ㊞
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事
業
案
内
B u s i n e s s P r o s p e c t u s
新型コロナウィルス感染症拡大を受けた10月以降の協会対応について
新型コロナウィルス感染防止のため、弊会ではご来所の皆様及び弊会職員の安全を優先した上で、業務を行ってまいります。ご迷惑をお掛けいたしますがご理解いただけます様、お願い申し上げます。また、感染状況によっては変更することがありますので、最新情報は弊会ホームページでお確かめください。
通常通り行います。協会事務局にお越しの際は「マスクの着用」、「アルコール消毒による手指消毒」、「1名(組)ずつの入室」をお願いいたします。マニフェストを窓口でご購入される場合はあらかじめ事務局前廊下の記帳台でマニフェスト購入申込用紙に必要事項をご記入のうえ、ご入室してください。
業務時間 平日 9時00分~17時00分
窓口業務について
従来の講習会は一時中止され、臨時の措置として新型コロナウィルス感染予防に配慮した暫定講習会が実施されています。まず事前にインターネットでオンライン講義を受講(視聴)し、試験のみを指定日時に会場にご来場して受験していただく二段階形式の講習会です。試験日は本紙の裏表紙に掲載しております。詳細は講習会を主催するJWセンターのホームページをご覧ください。
※この講習会の申し込み方法は、JWセンターのホームページで行うインターネット申し込みのみです。申込書の郵送・持参による申し込みは承っておりません。
JWセンター(オンライン講義を活用した暫定講習会) https://www.jwnet.or.jp
産業廃棄物の新規•更新許可講習会及び特別管理産業廃棄物管理責任者講習会について
受講者席の間隔を広げるため、定員を100名から30名に減らして実施しております。4月発表の日程分は既に定員になり締切りいたしました。現在、追加開催を検討しており、詳細は決まり次第、弊会ホームページに掲載いたします。
廃棄物管理士講習会について
●施設見学会
●電子マニフェスト導入実務研修会
●電子マニフェスト操作体験セミナー
●大阪マラソン(産業廃棄物の回収処分協力)
●堺第7-3区「共生の森 植樹祭」
弊会が実施及び実施協力する今年度の以下のセミナー・研修・イベントは中止が決定いたしました。以下の記載のないものも今後の状況によっては、中止・変更することがありますので、最新情報は弊会ホームページをご覧くださいませ。
セミナー•研修•イベント等の開催中止について
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Clean Life オンラインのバックナンバー
3月6日
Vol.228■(災害廃棄物)環境省が市区町村向けに「災害時の初動対応の手引き」を作成
3月9日
Vol.229■新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物の適正処理等について(通知)
3月11日
Vol.230■(環境省からご協力のお願い)プラスチックリサイクル設備導入ニーズ調査アンケートについて
3月13日
Vol.231■特殊貨物船舶運送規則に規定する事務手続き等の改正について
【定価2,000円⇒500円(税込)】〈新入社員研修に!〉2019年度廃棄物管理士講習会テキストを今回限りの会員特別価格で販売します(※数量限定)
3月16日
Vol.232■太陽光発電設備を廃棄処理する際の留意点について(リーフレット等)
3月17日
Vol.233■(全国産業資源循環連合会からのお願い)5月中旬までの事業継続に必要なマスク等の在庫状況調査
3月19日 Vol.234■2020年度「許可申請に関する講習会(新規・更
新)」等の日程表の送付について
3月25日
Vol.235■(大阪府からのお知らせ)新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた対応について
3月26日
Vol.236■新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者対策について
3月30日
Vol.237■(※重要)2020年度許可申請の講習会(4月~
5月開催分)開催中止のお知らせ
Vol.238■〈全国産業資源循環連合会主催〉「産業廃棄物処理e-ラーニング講座(令和2年春期)開講」のご案内
3月31日
Vol.239■建設工事における産業廃棄物管理票の適正な使用について(注意喚起)
4月1日
Vol.240■(中企庁)新型コロナウイルス感染症で資金繰りにご不安を感じている事業者の皆様へ
4月2日
Vol.241■(環境省・厚労省)新型コロナウイルス対策について
・(環境省)新型コロナウイルスに係る廃棄物対策のチラシの周知について(【別添】医療関係機等のみなさまへ、【参考】ご家庭でのマスク等の捨て方について)
・(厚労省要請)新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた職場における対応について
Vol.242■電子申請開始「経営力向上計画に係る認定申請書」
Vol.243■〈※重要〉(環境省)産廃・特管産廃の処理に関連する講習会等の中止・延期に伴う更新許可事務の留意事項について
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4月3日
Vol.244■産廃処理業並びに処理施設の許可事務等の取り扱い通知の改正について(通知)
Vol.245■産業廃棄物処理業者による災害廃棄物に関する支援体制の強化等について(通知)
Vol.246■(大阪府より重要なお知らせ)産廃・特管産廃の処理に関する講習会等の中止・延期に伴う更新許可申請について
Vol.247■労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行ついて
4月6日
Vol.248■産業廃棄物処理事業の継続に必要な個人防護具等の確保等について
Vol.249■産業廃棄物処理業の景況動向調査について
4月8日
Vol.250■使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドラインについて
4月9日
Vol.251■緊急事態宣言を踏まえた新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物の円滑な処理について(通知)
Vol.252■(経済産業省)新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ
4月14日
Vol.253■大阪府からの周知依頼(2点)
1.産業廃棄物処理業許可申請にご来庁の方へ
2.新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を受けた対応について
Vol.254■事業場における労働者の健康保持増進のための指針の一部を改正する件について
Vol.255■「過重労働による健康障害防止のための総合対策について」の一部改正について
Vol.256■(財務省)新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(案)
4月15日
Vol.257■小泉環境大臣からの業界に向けた激励(感謝)文書について(ご連絡)
Vol.258■(環境省からの周知依頼)新型コロナウイルス感染症にかかる通知等について
1.廃棄物処理施設の点検及び機能検査における防護服の使用節減の徹底等について(令和2年4月10日)
2.新型コロナウイルス感染症に係る知見の提供について(令和2年4月10日)
Vol.259■(環境省より)マスクの購入先のご紹介
4月17日
Vol.260■除菌用アルコールジェルのご案内 Vol.261■(大阪府からのお知らせ)新型インフルエンザ
等対策特別措置法に基づく施設の使用制限要請時における適切な廃棄物処理の推進について
別添参考資料1 施設の使用制限の要請等について別添参考資料2 府民の皆さまへ(チラシ)
Vol.262■新型コロナウイルス感染症に係る雇用維持等に対する配慮に関する要請について
4月22日
Vol.263■新型コロナウイルス感染症に対応した産業廃棄物の処理能力を確保するための対応について
(通知)
4月28日
Vol.264■廃棄物処理における新型コロナウイルス感染症対策に関するQ&Aの更新について
5月7日
Vol.265■新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた更新許可事務における対応について(通知)
5月12日
Vol.266■低炭素化補助事業のご案内(・CO2削減ポテンシャル診断推進事業の公募について・省CO2型リサイクル等高度化設備導入促進事業の公募について・ASSET事業の公募について)
Vol.267■政府のコロナ緊急対策について
Vol.268■廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行及び新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物の円滑な処理等について(通知)
Vol.269■(環境省)新型コロナウイルスに係る廃棄物対策のチラシについて
5月13日
Vol.270■(低炭素化関係)設備の高効率化改修支援事業の公募について
Vol.271■新型コロナウイルス感染症に係る資金繰り対策の対象業種拡充について(令和2年5月1日~令和3年1月31日)
Vol.272■(環境省)新型コロナウイルスに係る廃棄物対策のチラシ(4月2日ご案内分)を変更しました
5月15日
Vol.273■大阪労働局からの周知依頼(・令和2年「ST OP!熱中症 クールワークキャンペーン」の実施について・労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行について・高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインの周知について)
Vol.274■新型コロナウイルス対策におけるアルコール検知器の使用について
5月18日
Vol.275■新型コロナウイルス感染症に対処するための廃棄物処理法施行規則の特例を定める省令の施行について
5月22日
Vol.276■(大阪府からのお知らせ)新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく施設の使用制限の要請及び廃棄物処理の適正処理の推進について
Vol.277■(全産連からのお願い)新型コロナウイルス感染症による企業経営への影響に係るインターネット緊急調査の実施について
Vol.278■新型コロナウイルス感染症対策に関する基本的対処方針の変更及び業種ごとの感染拡大防止ためのガイドラインの策定について
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Vol.279■新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援制度について
6月2日
Vol.280■(経済産業省)事業再開支援パッケージ(生産性革命推進事業)の支援が拡充されました
Vol.281■(経産省パンフ)新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ(5月28日18時時点版)
6月3日
Vol.282■低炭素型ディーゼルトラック等普及加速化事業の公募について
6月4日
Vol.283■電動化対応トラック・バス導入加速事業の公募について
6月5日
Vol.284■(厚生労働省)2019年職場における熱中症の発生状況(確定値)等について
Vol.285■マスク入手先の紹介(㈱順志さま)
6月8日
Vol.286■漁業系廃棄物処理ガイドラインの改訂について
6月9日
Vol.287■廃棄物となった牛・豚の原皮の処理について
6月11日
Vol.288■令和2年度廃棄物管理士講習会の実施について
6月12日
Vol.289■労働安全衛生標語(スローガン)の募集について
6月15日
Vol.290■2020年度7月~9月の「許可・特責講習会」の通常講習会の開催中止及び暫定講習会の開催について
6月16日
Vol.291■産業廃棄物処理作業時等における熱中症対策について
6月19日
Vol.292■廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策に係る特例について
6月26日
Vol.293■産業廃棄物処理委託契約書の電子化サービスに関する意識調査について(アンケートへのご回答協力依頼)
7月3日
Vol.294■中小事業者による排出量算定・排出量削減のための環境経営体制構築支援事業の公募について
7月8日
Vol.295■(大阪労働局)令和元年度 職場における熱中症の発生状況について
7月14日
Vol.296■新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援制度について
7月15日
Vol.297■低炭素化補助事業のご案内
・廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏構
築促進事業の二次公募について(3件の公募)
・ASSET事業の二次公募について
7月14日
Vol.298■廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公布・施行について
Vol.299■優良認定推進研修会(電子マニフェスト及びエコアクション21に関する説明会)のご案内
7月21日
Vol.300■(環境省)今後の催物の開催制限等に係る周知について
7月22日
Vol.301■廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行について(通知)
Vol.302■令和2年7月豪雨災害に伴う産業廃棄物処理業許可等の特別措置について
7月28日
Vol.303■建設汚泥処理物等の有価物該当性に関する取扱いについて(通知)
Vol.304■(大阪労働局)熱中症予防の普及啓発・注意喚起について
7月29日
Vol.305■バーゼル法関係のパブリックコメントの開始について(2件)
8月3日
Vol.306■令和2年度「会員名簿」及び「処理処分施設マップ」作成のための調査について
8月6日
Vol.307■(大阪府からのお知らせ)新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた取組について
8月18日
Vol.308■新型コロナウイルス感染拡大下における廃棄物の円滑な処理について
Vol.309■〈全国産業資源循環連合会主催〉「産業廃棄物処理e-ラーニング講座(令和2年度後期) 開講」のご案内
8月19日
Vol.310■石綿障害予防規則等の一部を改正する省令等の施行について
8月27日
Vol.311■(大阪府からのお知らせ)新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた取組について
Vol.312■(環境省)『災害廃棄物の撤去等に係る連携対応マニュアル』公表について
8月28日
Vol.313■優良認定制度の一部改正に係る改正廃棄物処理法施行規則の公布について
9月2日
Vol.314■(低炭素補助事業のご案内)廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏構築促進事業の三次公募について
9月3日
Vol.315■(大阪府からのお知らせ)新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた取組について
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新規入会会員紹介
正 会 員 令和2年3月~令和2年8月に入会した会員
トラックオフ トラックと重機の買取屋
代 表 者 | 金 山 正 人 | ||
住 所 | 〒658-0016 兵庫県神戸市東灘区本山中町2-3-7 | ||
電 話 番 号 | 078-413-2310 | FAX番号 | 078-413-2310 |
業 務 内 容 | 中古車販売業 |
中央電力株式会社
代 表 者 | 平 野 泰 敏 | ||
住 所 | 〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜1-8-16 | ||
電 話 番 号 | 06-7731-2001 | FAX番号 | 06-7731-2002 |
業 務 内 容 | マンション一括受電サービス事業、電力小売事業、エネルギーに関するサービス事業 |
退会会員 令和2年3月~令和2年9月に退会した会員
正 会 員 | 賛助会員 | ||
社 名 合鐵大阪物流㈱ 高陽産業㈱ 髙岡市郎商店 ㈱DINS堺 | 社 | 名 | 逢坂保険㈱ コベルコ建機日本㈱ ㈱シーゲル |
※DINS関西㈱に吸収合併藤原環境㈱
マツダ㈱
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私は週末になると海釣りによく行きます。
その魚の生態や性格、餌や旬の時期、釣れてる地域などは徹底して調べ上げます。狙った魚が釣れなくても「次こそは…」との思いで次回への挑戦、その中でも狙った大物がやっと釣れた時は本当に興奮が収まりません。
しかし、今コロナ禍では船に乗るための移動にも気を使い、船の上でも神経を使うため、よく行く船以外には乗れない状況です。毎年行く長崎のクエ釣りも今回は中止になりました。
仕事においても同様で、今様々な事柄がこのコロナによって閉鎖、中止に追い込まれている。最近では仕事における飲食などはほとんど無くなり訪問して打ち合わせしていたことも電話・メールが主体になりました。会議などはリモート中継が主流で集まることもなく少し寂しいと感じているが今はリモート中心で、コロナがいつ落ち着くかは見通せない中では今後も続くだろう。営業においても出張が出来ない状況ではあったが最近は徐々に世間も動き出しました。
この時期になると大雨や台風など災害廃棄物が例年問題になるが、すでに今年も多くの自然災害が発生しており業界での協力が必要になるだろう。実際ボランティアも被災地で活躍しているが例年とは違い接触に気を付け、暑さ対策もいつも以上に気を使われています。
これからが廃棄物業界の助力が必要となるだろう。
細心の注意を払いながらも互いに困った時は助け合いたい。
編集 公益社団法人 大阪府産業資源循環協会組織広報委員会
Clean Life vol.81
福田 勝
委 員 長 | 濵 | 田 | 篤 | 介 | 委 | 員 | 北 | 本 | かおり |
副委員長 | 田 | 中 | 公 | 治 | 委 | 員 | 渋 | 谷 | 和 義 |
副委員長 | 高 | 好 | 健 | 二 | 委 | 員 | 髙 | 田 | 実佐大 |
委 員 | 伊 | 山 | 雄 | 太 | 委 | 員 | 福 | 田 | 勝 |
委 員 | 尾 | 崎 | 正 | 孝 | 事 務 | 局 | 福 | 原 | 睦 美 |
委 員 | 片 | 渕 | 則 | 人 |
産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の許可申請に関する講習会(新規・更新)特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会
暫定講習会試験日 近畿地区日程表
前)9:50開始 (後)13:30開始
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新規 | 更新 | 特別管理産業廃棄物管理責任者試験 | |||||
産業廃棄物収集運搬試験 | 産業廃棄物 処分試験(※1) | 特別管理産業廃棄物収集運搬試験 | 特別管理産業廃棄物処分試験(※2) | 収集運搬試験 | 処分試験(※3) | ||
受講料 | ¥30,500 | ¥48,700 | ¥46,600 | ¥68,800 | ¥19,900 | ¥25,200 | ¥13,800 |
2020年 10月 | 滋賀会場: 22日(前)(後) 大阪会場: 28日(後) 大阪会場: 29日(後) | 大阪会場: 28日(前) 大阪会場: 29日(前) | |||||
11月 | 大阪会場: 5日(後) 大阪会場: 6日(後) 奈良会場: 17日(前)(後) 京都会場: 19日(前)(後) | 大阪会場: 5日(前) 大阪会場: 6日(前) | |||||
12月 | 大阪会場: 10日(前) 大阪会場: 11日(前) 大阪: 23日(前)(後) | 兵庫会場: 22日(後) 兵庫会場: 23日(後) | 大阪会場: 9日(前)(後) | 大阪会場: 10日(後) 大阪会場: 11日(後) 兵庫会場: 22日(前) 兵庫会場: 23日(前) | |||
2021年 1月 | 兵庫会場: 7日(前)(後) | 兵庫会場: 6日(前)(後) 大阪会場: 14日(後) 大阪会場: 15日(後) 滋賀会場: 21日(後) 滋賀会場: 22日(後) | 大阪会場: 14日(前) 大阪会場: 15日(前) 滋賀会場: 21日(前) 滋賀会場: 22日(前) | ||||
2月 | 大阪会場: 3日(前) 大阪会場: 4日(前) | 大阪会場: 17日(前) 大阪会場: 18日(前) | 和歌山会場: 9日(後) 和歌山会場: 10日(後) 兵庫会場: 25日(後) 兵庫会場: 26日(後) | 和歌山会場: 9日(前) 和歌山会場: 10日(前) 兵庫会場: 25日(前) 兵庫会場: 26日(前) | |||
3月 | 京都会場: 3日(後) 京都会場: 4日(後) | 京都会場: 3日(前) 京都会場: 4日(前) | 大阪会場: 10日(後) 大阪会場: 11日(後) 京都会場: 18日(後) 京都会場: 19日(後) | 大阪会場: 10日(前) 大阪会場: 11日(前) 京都会場: 18日(前) 京都会場: 19日(前) |
(※1)新規処分試験に追加して新規収集運搬試験を受験することができます。
(※2)新規特別管理産業廃棄物処分試験に追加して新規収集運搬試験を受験することができます。
(※3)更新処分試験に追加して更新収集運搬試験を受験することができます。
暫定講習会:「講義」は事前に各自会社や自宅等でオンラインで受講し、「修了試験」は上記日程表に記載した試験会場に来場して受験する2段階形式の講習会となります。
暫定講習会の申込はインターネット申込みのみです。
詳細は講習会主催者のJWセンターのサイト https://www.jwnet.or.jp をご覧ください。
令和2年9月25日発行