(以下「OP運転」という。),または排気ガスの温度設定を通常の運転値を超過して上昇させることにより出力を上昇させる運転
【発電設備用】
(ひな型)
2022 年◯月◯日
◯◯株式会社
x x x 力 パ ワ ー グ リ ッ ド 株 式 会 社
電源Ⅱ周波数調整力の提供に関する契約書
◯◯株式会社(以下「甲」という。)と東京電力パワーグリッド株式会社
(以下「乙」という。)とは,2021 年 8 月 30 日に乙が公表した「2021 年度電源Ⅱ周波数調整力募集要綱」(以下「募集要綱」という。)を承諾のうえ,甲が周波数制御および需給バランス調整等のための電源Ⅱ周波数調整力を乙に提供することについて,次のとおり契約(以下「本契約」という。)する。
(電源Ⅱ周波数調整力)
第 1 条 甲は,乙が周波数制御および需給バランス調整等を実施するため,別紙 1 (契約設備一覧表)の発電設備(揚水発電所における揚水設備を含み,以下「契約設備」という。)を用いて,乙に対して電源Ⅱ周波数調整力を提供するものとする。
なお,この場合,契約設備は,第 3 項の規定に該当する場合を除き,乙の託送供給等約款(以下「約款」という)15(供給および契約の単 位)(4)に規定する調整電源(以下「調整電源」という。)に,また,契約設備のうち可変速揚水発電設備については,約款附則 5(揚水発電設備等が設置された需要場所に接続供給を行なう場合の特別措置)(3)に規定する「当社が指定する系統安定上必要な調整機能を有する揚水発電設備等であって別途当社と調整に関する契約を締結する設備」に,それぞれ該当するものとする。
2 本契約において電源Ⅱ周波数調整力の提供とは,甲が乙の指令に従い,契約設備について以下の運転を行なうことをいう。
( 1 ) 起動および停止
契約設備の起動(起動後,乙の電力系統に並列するまでを指し,揚水起動を含む。)または停止を行なうこと。
( 2 ) 出力の増減
契約設備の出力を募集要綱に規定する周波数調整機能および需給バランス調整機能等を使用し,発電を実施することにより増減させること。
( 3 ) 揚水運転
xxから上池へ水を汲み上げる機能(以下「揚水運転機能」という。)を有する契約設備について,乙の電力系統に並列し,原則としてポンプ水車の空転状態(以下「揚水待機」という。)を経て,水の汲み上げを行なうこと。
( 4 ) 需給ひっ迫時対応
乙の供給区域の需給ひっ迫時等の緊急の場合,甲の同意のうえ,乙の指令に従い契約設備について定格出力値を超えた発電
(以下「OP運転」という。),または排気ガスの温度設定を通常の運転値を超過して上昇させることにより出力を上昇させる運転
(以下「ピークモード運転」という。)を行なうこと。
( 5 ) 調相運転
揚水待機の状態において力率調整を行なうことにより無効電力調整が可能な機能(以下「調相運転機能」という。)を有する契約設備について,乙の指令により無効電力を供給または吸収すること。
( 6 ) ブラックスタート
乙の電力系統からの電力供給を受けずに発電機の起動が可能な機能(以下「ブラックスタート機能」という。)を有する契約設備について,乙の指令に従いブラックスタート機能を活用して発電機の起動を行なうことをいう。
なお,この機能の維持および管理は甲の責任において行なうこととし,この機能を有する契約設備が複数ある場合には,甲はその機能に制約が生じる計画停止が重複しないように可能な限り調整を行なう(乙が調整を行なう場合は,甲はそれに協力する。)ものとする。
3 乙は,次の各号に該当する場合,各号に規定する期間について調整電源として扱わないものとする。
( 1 ) 火力発電機が設備故障等により突発的に乙の電力系統から切り離された(以下「トリップ」という)場合および揚水発電機がトリップし,当該揚水発電所内に運転可能な発電機が1台もない場合
トリップが発生した時刻から並列もしくは作業終了した時刻までの間とする。ただし,期間の算定にあたっては,当該時刻を含む30分単位(以下「30分コマ」という)で算定するものとする。
( 2 ) 電源Ⅱ周波数調整力を提供する契約設備において,乙からの指令が定格指令(需給ひっ迫時対応は含まない)時かつLFC指令を除外しているにもかかわらず第 2 条第 1 項に定めるBG計画値を下回る運転となる場合
当該条件に該当する30分コマとする。
( 3 ) 電源Ⅱ周波数調整力を提供する契約設備において,乙からの指
令が最低指令時かつLFC指令を除外しているにもかかわらずBG計画値を上回る運転となる場合
第 2 条第 1 項に定めるBG計画値において並解列中または停止中の場合を除き,当該条件に該当する30分コマとする。
(発電計画等の提出)
第 2 条 甲は,電力広域的運営推進機関(以下「広域機関」という)を通じ て,契約設備ごとの当該調整電源のバランシンググループの発電計画値および揚水式発電所における揚水設備については当該揚水設備のバランシンググループの需要計画値(以下総称して「BG計画値」という)を乙に提出するものとする。
なお,甲の提出するBG計画値は,契約設備の使用実態および系統状況に則したものとする。
2 甲は,乙が必要と認める場合,乙の要請にもとづき発電計画値,発電可能電力,発電可能電力量およびその他の運用制約等を乙に直接提出するものとする。
3 第1項により甲が提出したBG計画値が不適切な値であった場合,甲は,乙が必要と認めた場合に限り,乙の要請にもとづき適切なBG計画値を直接乙に再提出するものとする。
(受電地点および送電上の責任分界点)
第 3 条 受電地点および送電上の責任分界点は,契約設備に関し,乙との間で約款にもとづき締結されている発電量調整供給契約の定めに準ずるものとする。
(財産分界点および管理補修)
第 4 条 財産分界点および管理補修は,契約設備に関し,乙との間で約款にもとづき締結されている発電量調整供給契約の定めに準ずるものとする。
(発電所名,所在地,受電地点特定番号,定格出力,電圧および力率)
第 5 条 契約設備の名称,所在地,受電地点特定番号,定格出力,電圧および力率は別紙 1 のとおりとする。
(設備要件)
第 6 条 甲は,契約設備について,募集要綱に記載の設備要件を満たすものと
する。
(需給運用への参加)
第 7 条 乙は,約款にもとづく当日計画の提出締め切り(以下「ゲートクローズ」という。)後に,第 2 条にもとづき提出されたBG計画値等を確認のうえ,甲に対し,電源Ⅱ周波数調整力の提供を求めることができるものとし,甲は,特別の事情がある場合を除き,これに応じるものとする。ただし,契約設備のうち乙との間で電源Ⅰ周波数調整力の提供に関する契約(以下「電源Ⅰ周波数調整力契約」という。)が別途締結されている契約設備については,電源Ⅰ周波数調整力契約に,電源Ⅰ需給バランス調整力の提供に関する契約(以下「電源Ⅰ需給バランス調整力契約」という。)が別途締結されている契約設備については,電源Ⅰ需給バランス調整力契約にもとづくものとし,厳気象対応調整力としての機能についての契約(以下「電源Ⅰ´厳気象対応調整力契約」という。)が別途締結されている契約設備については,電源Ⅰ´厳気象対応調整力契約にもとづくものとする。
2 前項に係らず,乙が電源Ⅱ周波数調整力を必要とする場合,乙は甲に対してゲートクローズ前でも,第 2 条にもとづき甲が提出する発電可能電力等の範囲で電源Ⅱ周波数調整力の提供を求めることができるものとし,甲は,可能な限りこれに応じるものとする。
なお,この場合,約款にもとづく甲のBG計画値に織り込む必要はないものとする。
3 乙の電力系統において契約設備に係る制約が生じ,契約設備の出力抑制または増加が必要となった場合は,乙は速やかに甲に制約の内容について連絡するとともに,甲はBG計画値を速やかに制約に応じたものに変更するものとし,乙はこれに必要な協力をするものとする。
4 乙は,甲の契約設備の停止時期に対し調整を要請できるものとし,甲は可能な限りこれに協力するものとする。
(運用要件)
第 8 条 甲は,契約設備について次の各号の運用要件を満たすものとする。
( 1 ) 甲は,契約設備や周波数調整機能等に不具合が生じた場合,速やかに乙に連絡のうえ,遅滞なく復旧できるよう努めること。
( 2 ) 甲は,契約設備や周波数調整機能等の不具合が解消した場合,速やかに乙に連絡すること。
( 3 ) 甲は,本契約に定める事項,募集要綱,約款,系統運用ルー ル,広域機関の業務規定および送配電等業務指針のほか,本契約に付帯して交換する申合書および別途締結する電源Ⅰ周波数調整力契約等(以下総称して「本契約等」という。)を遵守するものとする。
なお,契約設備の所有者が甲以外の者である場合,甲は,その者に本契約等を遵守させること。
(起動回数)
第 9 x xからの起動指令にもとづく起動操作の回数(以下「起動回数」という。)は,契約設備ごとに,最後に停止した時間から起動までの時間
(以下「停止時間」という。)に応じた範囲を,あらかじめ甲と乙の合意のもと設定し,その範囲ごとに実際に起動を行なった回数からBG計画値にて計画される起動回数を減じた値とする。
2 前項により算定された起動回数については,第13条第 3 項の調整電力量の通知と併せて,乙から甲へ通知するものとする。
(電力量の計量)
第10条 契約設備ごとの電力量(以下「実績電力量」という。)は,原則として契約設備ごとにその受電地点に取り付けた記録型計量器により受電電圧と同位の電圧で,30分単位で計量するものとする。ただし,契約設備ごとにその受電地点で計量することができない場合の実績電力量は,別途甲乙の協議により定めるものとする。
2 計量器の故障等により,電力量を正しく計量できない場合は,約款30
(電力および電力量の算定)に準じて協議により実績電力量を決定するものとする。
(計量器等の取付け)
第11条 電源Ⅱ周波数調整力の提供に係る料金の算定上必要な記録型計量器,その付属装置(計量器箱,変成器,変成器の 2 次配線等をいう。)および区分装置(力率測定時間を区分する装置等をいう。)は,原則とし て,乙が選定し,乙の所有として,乙が取り付けるものとする。ただ し,約款62(計量器等の取付け)にもとづき取り付ける計量器で代替可能な場合は,当該計量器で代替するものとし,本契約にもとづき,あらためて計量器等を取り付けることはしないものとする。
2 乙は,前項に係る工事に要する費用の全額を工事負担金として甲から申し受けるものとする。
3 法令等により,本契約にもとづき取り付けた計量器およびその付属装置ならびに区分装置を取り替える場合は,甲が低圧で受電する場合を除き,甲は実費を乙に支払うものとする。
(通信設備等の施設)
第12条 契約設備に対する乙の指令の受信および契約設備の現在出力等の乙への伝送等に必要な通信設備および伝送装置は,次のとおり施設するものとする。
( 1 ) 契約設備構内の通信装置,出力制御装置等
甲が選定し,甲の所有として,甲が取り付けるものとする。また,その工事に要する費用は甲が負担するものとする。
( 2 ) 契約設備から最寄りの変電所,通信事業所までの間の通信線等乙が選定し,乙の所有として,乙が取り付けるものとする。ま
た,その工事に要する費用は甲が負担するものとする。
( 3 ) 上記( 1 )および( 2 )以外の通信線等
乙が選定し,乙の所有として,乙が取り付けるものとする。また,その工事に要する費用は乙が負担するものとする。ただし,保安通信電話や転送遮断装置等,発電機等連系に必要な装置の情報伝送において,伝送路を専有している場合はこの限りでない。
(調整電力量の算定)
第13条 調整電力量は,契約設備ごとに次のとおり算定するものとする。
第10条で算定した30分ごとの実績電力量からゲートクローズ時点における30分ごとのBG計画値を減じた値とする。
なお,受電端と異なる電圧で実績電力量の計量を行なう場合は,甲乙協議により定めた方法により,計量した実績電力量を受電端に補正したうえで,調整電力量の算定を行なうものとする。
2 前項の調整電力量については,以下の区分で算定する。
( 1 ) 上げ調整電力量
調整電力量が正の場合の電力量(ただし,需給ひっ迫対応電力量を除く。)
( 2 ) 下げ調整電力量
調整電力量が負の場合の電力量
( 3 ) 需給ひっ迫対応電力量
乙の指令にもとづき,OP運転またはピークモード運転をした時間帯における第15条による甲の申出単価にて指定した出力を超える部分の電力量
3 前項により算定された調整電力量については,原則として翌々月◯日までに,乙から甲へ通知するものとする。
(料金の算定)
第14条 本契約における料金は本条各号の金額に第25条で定める事業税相当額または収入割相当額,および第26条で定める消費税等相当額を加算した金額(ただし,事業税相当額は,乙が支払いを受ける場合に加算するものとし,収入割相当額は,甲の事業税に収入割を含む場合で,乙の事業税の課税標準とすべき収入金額の算定にあたり,地方税法の規定により乙の収入とすべき金額の総額から乙が甲に料金として支払うべき金額に相当する金額が控除される場合に限り加算するものとする。以下同
じ。)とする。
なお,各号の金額の単位は 1 円とし,料金算定過程における端数処理は行なわず,最終的な金額が確定した時点でその端数は切り捨てを行なうものとする。
( 1 ) 上げ電力量料金
契約設備ごと,30分コマごとに,前条により算定された「上げ調整電力量」「需給ひっ迫対応電力量」に,次条において定めた申出単価を乗じた金額を料金算定期間に亘って合計した金額とする。
なお,契約設備が需給調整市場における取引に用いられる場合
(需給調整市場に関する契約が締結されている場合)は,需給調整市場における調整電力量料金とあわせて算定することとする。
( 2 ) 下げ電力量料金
契約設備ごと,30分コマごとに,前条により算定された「下げ調整電力量」に,次条において定めた申出単価を乗じた金額を料金算定期間に亘って合計した金額とする。
なお,契約設備が需給調整市場における取引に用いられる場合
(需給調整市場に関する契約が締結されている場合)は,需給調整市場における調整電力量料金とあわせて算定することとする。
( 3 ) 起動費
契約設備ごとに第 9 条により設定される停止時間の範囲ごと
に,第 9 条により算定した「起動回数」に次条により設定される甲の申出単価を乗じて費用を算定し,その全ての範囲の料金算定期間の合計金額とする。
( 4 ) 揚水運転費
契約設備ごとに揚水運転を行なうために要した電力・電力量に応じ,約款にもとづき甲が負担する接続送電サービスに対応する料金(消費税等相当額を除くものとする。)に相当する額の料金算定期間の合計額とする。ただし,甲の揚水計画値がその月の揚水実績値を超過している場合は,超過分に対し約款にもとづいた料金算定を行ない,甲から乙へその料金を支払うものとする。
( 5 ) 調相運転費
契約設備ごとに調相運転および揚水待機を行なったことにより増加した所内電力量相当分(以下「所内電力量増加分」とい
う。)等の応分費用に相当する額の料金算定期間の合計金額とする。なお,所内電力量増加分等は甲の責任において算定することとし,その値を乙に通知するものとする。
( 6 ) ブラックスタート機能維持費
契約設備ごとにブラックスタート機能を維持するための年経費
(保安点検費,減価償却費,非常用電源燃料費,訓練費等とす る。)を12で除した月間均等額とし,各月 1 円未満の端数を切り
捨てのうえ,年度末の3 月分の料金で調整するものとする。ただし,乙の責とならない甲の契約設備の事故や点検等により,乙の系統安定上必要な機能に制約がかかる事象が生じた場合は,算定期間ごとにその日数に応じた割戻料金の算定を行なうものとす る。
なお,ブラックスタート機能を維持するための年経費は,別途甲乙の協議により定めるものとする。
年経費:********円 4 ~ 2 月料金:********円
3 月料金:********円
(電力量料金および起動費に係る単価の登録)
第15条 前条第 1 項の( 1 ),( 2 )および( 3 )について,甲は,契約設備ごとに土曜日から翌週金曜日(以下「適用期間」という。)までの以下の申出単価および申出単価の算定基準となる火力発電機の熱消費量特性曲線より求めた定数(契約設備が火力発電機の場合に限る。)を毎週火
曜日,14時までに需給調整市場システムに登録するものとする。甲が当該期限までに単価の登録を行なわない場合は,甲があらかじめ需給調整市場システムに登録した申出単価(以下「初期登録単価」という。)を対応する適用期間の料金の算定に適用するものとする。
なお,各申出単価については,コストを踏まえた設定とするものとする。
V 1 :上げ調整電力量に適用する単価(円/キロワット時)
V 2 :下げ調整電力量に適用する単価(円/キロワット時)
V 3 :起動費算定に適用する単価
(円/回,第 9 条により定める停止時間の範囲ごとに設定)
V 4 :需給ひっ迫対応電力量に適用する単価(円/キロワット時)
各申出単価については,第25条で定める事業税相当額または収入割相当額を除いた金額とする。また,V 1 ,V 2 およびV 4 は銭単位で登録するも
のとし,V 3 は円単位での登録とする。
2 甲は,第1項により申出単価を登録した後,ゲートクローズまでの 間,申出単価の変更を行なうことができるものとする。ただし,契約設備が電源Ⅰ′厳気象対応調整力の提供に関する契約が締結されている場合,または需給調整市場における取引に用いられる場合(需給調整市場に関する契約が締結されている場合)の当該変更期限は,当該契約の規定によるものとする。
なお,初期登録単価を変更する場合は,甲が需給調整市場システムに再登録するものとする。
3 甲が,第 1 項および第 2 項にもとづき,単価の登録および変更を行なうに際し,需給調整市場システムを利用するために必要となる機材および通信設備等は,甲の責任と負担において用意するものとする。
4 甲は,需給調整市場システムにおいて,需給調整市場運営者が定める操作方法に従い操作し,需給調整市場システムを通じて行われた処理について,甲は一切の責任を負うものとする。
(料金の算定期間)
第16条 甲または乙が相手方に支払う料金の算定期間は,毎月 1 日から当該末日までの期間とする。
(料金等の支払い)
第17条 第14条により算定した料金について,乙は原則として,翌々月15日ま
でに,需給調整市場システムを通じ,甲に通知する。甲または乙は原則として,当該通知日の翌日から起算して 6 日以内に相手方に請求し,当該相手方は同月末日(末日が金融機関の休業日の場合はその直前の営業 日)までにその相手方に支払うものとする。ただし,請求が当該通知日の翌日より起算して 6 日以内に行なわれなかった場合は,その遅延した日数に応じ支払期日を延伸するものとする。
なお,契約設備が需給調整市場における取引に用いられる場合(需給調整市場に関する契約が締結されている場合)の支払期日について,本項に定めのない事項は需給調整市場に関する契約によるものとする。
2 前項の支払いが,支払期限までに行なわれなかった場合,支払期日の翌日以降の延滞日数に応じ年10パーセント(閏年の日を含む期間についても, 365 日あたりの割合とする。)の延滞利息を相手方は支払うものとする。
3 第14条第 1 項の各号にて算定した各金額が不適当と認められる場合 は,各金額の再算定を行なうものとする。再算定の結果,適切な金額と既精算金額との間に差額が発生した場合は,次の料金支払いに合わせて精算するものとする。
4 契約設備が需給調整市場における取引に用いられる場合(需給調整市場に関する契約が締結されている場合)は,需給調整市場に関する契約にもとづく料金とあわせて料金等の授受を行なうこととする。
(契約期間および契約の有効期間)
第18条 本契約にもとづく甲から乙への調整力の提供期間は2022年 4 月 1 日か
ら2023年 3 月31日までとする。ただし,契約期間満了の 3 ヶ月前までに
甲乙いずれからも別段の意思表示がない場合,契約期間満了後も 1 年ごとに同一条件で契約が継続されるものとする。
2 本契約の有効期間は,契約締結の日から本契約にもとづくすべての債務の履行が完了した日までとする。
(合意による解約)
第19条 甲乙いずれか一方がやむを得ない事由により本契約の全部または一部の解約を希望する場合で,あらかじめ書面をもって相手方にその旨を申し出て,相手方と誠意をもって協議し合意が得られたときは,本契約の全部または一部を解約することができるものとする。
(契約の解除)
第20条 甲または乙が,本契約に定める規定を遵守することを著しく怠った場合,甲または乙はその相手方に対して,書面をもって本契約の履行を催告するものとする。
2 前項の催告を行なった後,30日を経過しても相手方が本契約に定める規定を履行しなかった場合,甲または乙は,その相手方の責に帰すべき事由として,本契約を解除することができるものとする。
3 甲または乙が,本契約に定める規定に違反しその履行が将来にわたって客観的に不可能となった場合,意図的な契約不履行が認められた場合または次の各号に該当する場合,甲または乙は,違反または該当した相手方に対して何らの催告を要することなく,本契約を解除することができるものとする。
( 1 ) 破産手続開始,民事再生手続開始,会社更生手続開始,特別清算開始等の申立てがあった場合
( 2 ) 強制執行,差押,仮差押,競売等の申立てがあった場合
( 3 ) 手形交換所から取引停止処分をうけた場合
( 4 ) 公租公課の滞納処分を受けた場合
4 本契約にもとづく甲の電源Ⅱ周波数調整力の提供に必要となる,電気事業法および関連法令に定める届出等の手続きが提供期間の始期までに完了しないことが明らかとなったときには,乙は,本契約をただちに解除できるものとする。
(解約または解除に伴う補償)
第21条 本契約の解約または解除において,その責に帰すべき者の相手方に損害が発生する場合は,その責に帰すべき者は解約または解除により生ずる相手方の損害を賠償しなければならないものとする。
(契約の承継)
第22条 甲または乙が,第三者と合併し,またはその事業の全部もしくは本契約に関係のある部分を第三者に譲渡するときは,あらかじめ相手方に書面によりその旨を通知し,相手方の承認を受けたうえで,本契約をその承継者に承継させるものとする。
(反社会的勢力の排除)
第23条 甲および乙は,相手方が次の各号のいずれかに該当する場合は,何ら
の通知または催告を要しないで,ただちに本契約を解除することができるものとし,この場合,本契約を解除された者は損害賠償その他一切の請求をしないものとする。
( 1 ) 相手方の代表者,責任者,実質的に経営権を支配する者,役員またはその支店もしくは本契約を締結する事務所の代表者が,暴力団,暴力団員,暴力団準構成員,暴力団関係者,総会屋その他これらに準ずる者(以下これらを総称して「反社会的勢力」という。)であると認められる場合
( 2 ) 反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められる場合
( 3 ) 反社会的勢力を利用するなどしたと認められる場合
( 4 ) 反社会的勢力に対して資金等を供給し,または便宜を供与するなどの関与をしていると認められる場合(甲または乙が電気需給契約にもとづき電気を供給する場合を除く。)
( 5 ) 反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していると認められる場合
( 6 ) 自らまたは第三者を利用して,相手方に対して,次のいずれかの行為を行なった場合
イ 暴力的な要求行為
ロ 法的な責任を超えた要求行為
ハ 取引に関して脅迫的な言動をし,または暴力を用いる行為ニ 虚偽の風説を流布し,偽計または威力を用いて相手方の信
用を棄損し,または業務を妨害する行為
2 甲および乙は,自らが前項各号に該当しないことを確約し,将来も前項各号に該当しないことを確約するものとする。
(損害賠償)
第24条 甲または乙が,本契約に伴い,相手方もしくは第三者に対し,自らの責に帰すべき事由により損害を与えた場合,甲または乙はその賠償の責を負うものとする。
(事業税相当額および収入割相当額)
第25条 本契約において事業税相当額とは,地方税法および特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律の規定により課される事業税に相当する金額をいい,収入割相当額とは,事業税相当額のうち収入割に相当する金額をいう。
2 料金算定時の収入割相当額および事業税相当額の算定方法は次のとおりとする。
( 1 ) 上げ電力量料金,起動費(乙が支払う場合),揚水運転費(乙が支払う場合),調相運転費およびブラックスタート機能維持費
甲が事業税相当額に収入割相当額を含む場合,上げ電力量料金,起動費(乙が支払う場合),揚水運転費(乙が支払う場
合),調相運転費およびブラックスタート機能維持費に収入割相当額(料金に収入割に相当する率/( 1 -収入割に相当する率)を乗じた金額)をそれぞれ加算する。
なお,収入割相当額に適用する収入割に相当する率は,甲が需給調整市場システムに登録した収入割に相当する率とする。
( 2 ) 下げ電力量料金,起動費(甲が支払う場合)および揚水運転費
(甲が支払う場合)
下げ電力量料金,起動費(甲が支払う場合)および揚水運転費
(甲が支払う場合)に事業税相当額(料金に事業税率/( 1 -事業税率)を乗じた金額)をそれぞれ加算する。
なお,事業税相当額に適用する事業税率は,乙の事業税率とする。
(消費税等相当額)
第26条 本契約において消費税等相当額とは,消費税法の規定により課される消費税および地方税法上の規定により課される地方消費税に相当する金額をいう。
2 消費税等相当額の計算にあたっては,第14条各号の金額に前条第 2 項
( 1 )に定める収入割相当額または前条第 2 項( 2 )に定める事業税相当額を加算した金額を課税標準とする。
(単位および端数処理)
第27条 本契約において,料金その他の計算における金額の単位は 1 円とし,その端数は切り捨てを行なうものとする。ただし,第25条で定める事業税相当額および収入割相当額,ならびに前条で定める消費税等相当額を加算して授受する場合は,事業税および収入割,ならびに消費税が課される金額,事業税相当額および収入割相当額,ならびに消費税等相当額の単位は 1 円とし,その端数はそれぞれ切り捨てるものとする。
2 電力量の単位は, 1 キロワット時とし,その端数は,小数点以下第 1
位で四捨五入するものとする。
(運用細目)
第28条 本契約の運用上必要な細目については,別途甲乙間で協議のうえ定めるものとする。
(合意管轄および準拠法)
第29条 本契約に関する訴訟については,東京地方裁判所の管轄に属するものとする。
2 本契約は,すべて日本法に従って解釈され,法律上の効力が与えられるものとする。
(秘密保持義務)
第30条 甲および乙は,本契約の内容及び本契約の履行に当たって知りえた当事者の機密情報(各当事者が「機密」であることを口頭または書面で示した情報をいう)について,第三者に対して開示しないものとする。ただし,次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りではない。
( 1 ) 予め相手方の承諾を得た場合
( 2 ) 法令の規定にもとづき,官公庁,裁判所等の公的機関から秘密情報の開示の求めがあり,これに応じる場合
( 3 ) 調整力の広域的運用に伴い他の一般送配電事業者に提示する場合
2 本条に定める規定は,本契約終了後も存続するものとする。
(協議事項)
第31条 本契約に定めのない事項については,本契約等によるものとする。
2 本契約等により難い特別な事項については,その都度甲乙誠意をもって協議のうえ定めるものとする。
以上,契約締結の証として,本書 2 通を作成し,記名押印のうえ甲乙各その
1 通を保有する。
2022年◯月◯日
◯◯県◯◯市◯◯町一丁目 1 番 1 号
甲 ◯ ◯ 株 式 会 社
◯◯◯◯◯◯ ◯◯ ◯◯
東京都千代田区内幸町一丁目 1 番 3 号乙 東 京 電 力 パ ワ ー グ リ ッ ド 株 式 会 社
代表取締役社長 ○○ ○○