Contract
第1編 共通編
第1章 x x
第 1101 条 適 用
1.設計業務共通仕様書(以下「共通仕様書」という。)は、島根県の発注する土木工事に係る設計及び計画業務(当該設計及び計画業務と一体として委託契約される場合の土木工事予定地等において行われる調査業務を含む。以下「設計業務等」という。)に係る土木設計業務等委託契約書(以下「契約書」という。)及び設計図書の内容について、統一的な解釈及び運用を図るとともに、その他の必要な事項を定め、もって契約の適正な履行の確保を図るためのものである。
2.設計図書は、相互に補完し合うものとし、そのいずれかによって定められている事項は、契約の履行を拘束するものとする。
3.特記仕様書、図面、共通仕様書又は指示や協議等の間に相違がある場合、又は図面からの読み取りと図面に書かれた数字が相違する場合など業務の遂行に支障が生じた若しくは今後相違することが想定される場合、受注者は監督職員に確認して指示を受けなければならない。
4.測量業務及び地質・土質調査業務等に関する業務については、別に定める各共通仕様書によるものとする。
第 1102 条 用語の定義
共通仕様書に使用する用語の定義は、次の各項に定めるところによる。
1.「発注者」とは、契約担当者をいう。
2.「受注者」とは、設計業務等の実施に関し、発注者と委託契約を締結した個人若しくは会社その他の法人をいう。又は、法令の規定により認められたその一般承継人をいう。
3.「監督職員」とは、契約図書に定められた範囲内において、受注者者又は管理技術者に対する指示、承諾又は協議等の職務を行う者で、契約書第8条第1項に規定する者であり、総括監督員、xx監督員及び監督員を総称していう。
4.本仕様で規定されている総括監督員とは、総括調査業務を担当し、主に、受注者に対する指示、承諾または協議、および関連業務との調整のうち重要なものの処理を行う者をいう。また、設計図書の変更、一時中止または契約の解除の必要があると認める場合における契約担当者(会計規則第
2条第5項に規定する契約担当者をいう。)に対する報告等を行うとともに、xx監督員及び監督員の指揮監督並びに調査業務のとりまとめを行う者をいう。
5.本仕様で規定されているxx監督員とは、xx調査業務を担当し、主に、受注者に対する指示、承諾または協議(重要なものおよび軽易なものを除く)の処理、業務の進捗状況の確認、設計図書の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査で重要なものの処理、関連業務との調整(重要なものを除く)の処理を行う者をいう。また、設計図書の変更、一時中止または契約の解
除の必要があると認める場合における総括監督員への報告を行うとともに、監督員の指揮監督並びにxx調査業務および一般監調査務のとりまとめを行う者をいう。
6.本仕様で規定されている監督員とは、一般調査業務を担当し、主に、受注者に対する指示、承諾または協議で軽易なものの処理、業務の進捗状況の確認、設計図書の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査(重要なものを除く)を行う者をいう。また、設計図書の変更、一時中止または契約の解除の必要があると認める場合におけるxx監督員への報告を行うとともに、一般調査業務のとりまとめを行う者をいう。
7.「検査職員」とは、設計業務等の完了検査及び指定部分に係る検査にあたって、契約書第 30 条第2項の規定に基づき、検査を行う者をいう。
8.「管理技術者」とは、契約の履行に関し、業務の管理及び統括等を行う者で、契約書第9条第1項の規定に基づき、受注者が定めた者をいう。
9.「照査技術者」とは、成果物の内容について技術上の照査を行う者で、契約書第 10 条第1項の規定に基づき、受注者が定めた者をいう。
10.「担当技術者」とは、管理技術者のもとで業務を担当する者で、受注者が定めた者をいう。
11.「同等の能力と経験を有する技術者」とは、当該設計業務等に関する技術上の知識を有する者で、特記仕様書で規定する者又は発注者が承諾した者をいう。
12.「契約図書」とは、契約書及び設計図書をいう。
13.「契約書」とは、土木設計業務等委託契約書をいう。
14.「設計図書」とは、仕様書、図面、数量総括表、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書をいう。
15.「仕様書」とは、共通仕様書及び特記仕様書(これらにおいて明記されている適用すべき諸基準を含む。)を総称していう。
16.「共通仕様書」とは、各設計業務等に共通する技術上の指示事項等を定める図書をいう。
17.「特記仕様書」とは、共通仕様書を補足し、当該設計業務等の実施に関する明細又は特別な事項を定める図書をいう。
18.「数量総括表」とは、設計業務等に関する工種、設計数量および規格を示した書類をいう。
19.「現場説明書」とは、設計業務等の入札等に参加する者に対して、発注者が当該設計業務等の契約条件を説明するための書類をいう。
20.「質問回答書」とは、現場説明書に関する入札等参加者からの質問書に対して、発注者が回答する書面をいう。
21.「図面」とは、入札等に際して発注者が交付した図面及び発注者から変更又は追加された図面及び図面のもとになる計算書等をいう。
22.「指示」とは、監督職員が受注者に対し、設計業務等の遂行上必要な事項について書面をもって示し、実施させることをいう。
23.「請求」とは、発注者又は受注者が契約内容の履行あるいは変更に関して相手方に書面をもって
行為、あるいは同意を求めることをいう。
24.「通知」とは、発注者若しくは監督職員が受注者に対し、又は受注者が発注者若しくは監督職員に対し、設計業務等に関する事項について、書面をもって知らせることをいう。
25.「報告」とは、受注者が監督職員に対し、設計業務等の遂行に係わる事項について、書面をもって知らせることをいう。
26.「申出」とは、受注者が契約内容の履行あるいは変更に関し、発注者に対して書面をもって同意を求めることをいう。
27.「承諾」とは、受注者が監督職員に対し、書面で申し出た設計業務等の遂行上必要な事項について、監督職員が書面により業務上の行為に同意することをいう。
28.「質問」とは、不明な点に関して書面をもって問うことをいう。
29.「回答」とは、質問に対して書面をもって答えることをいう。
30.「協議」とは、書面により契約図書の協議事項について、発注者又は監督職員と受注者が対等の立場で合議することをいう。
31.「提出」とは、受注者が監督職員に対し、設計業務等に係わる事項について書面又はその他の資料を説明し、差し出すことをいう。
32. 「提示」とは、受注者が監督職員または検査員に対し業務に係わる書面またはその他の資料を示し、説明することをいう。
33.「書面」とは、手書き、印刷等の伝達物をいい、発行年月日を記録し、署名又は押印したものを有効とする。
(1) 緊急を要する場合は、ファクシミリまたは電子メールにより伝達できるものとするが、後日書面と差し換えるものとする。
(2) 電子納品を行う場合は、別途監督職員と協議するものとする。
34.「照査」とは、受注者が、発注条件、設計の考え方、構造細目等の確認及び計算書等の検算をすることをいう。
35.「検査」とは、契約図書に基づき、検査職員が設計業務等の完了を確認することをいう。
36.「打合せ」とは、設計業務等を適正かつ円滑に実施するために管理技術者等と監督職員が面談により、業務の方針及び条件等の疑義を正すことをいう。
37.「修補」とは、発注者が検査時に受注者の負担に帰すべき理由による不良箇所を発見した場合に受注者が行うべき訂正、補足その他の措置をいう。
38.「協力者」とは、受注者が設計業務等の遂行にあたって、再委託する者をいう。
39.「使用人等」とは、協力者又はその代理人若しくはその使用人その他これに準ずるものをいう。
40.「了解」とは、契約図書に基づき、監督職員が受注者に指示した処理内容・回答に対して、理解して承認することをいう。
41.「受理」とは、契約図書に基づき、受注者、監督職員が相互に提出された書面を受け取り、内容を把握することをいう。
第 1103 条 受発注者の義務
受注者は、契約の履行に当たって業務等の意図及び目的を十分理解したうえで業務等に適用すべき諸基準に適合し、所定の成果を満足するような技術を十分に発揮しなければならない。
受注者及び発注者は、業務の履行に必要な条件等について相互に確認し、円滑な業務の履行に努めなければならない。
第 1104 条 業務の着手
受注者は、特記仕様書に定めがある場合を除き、契約締結後 15 日(土曜日、日曜日、祝日等
(行政機関の休日に関する法律(昭和 63 年法律第 91 号)第1条に規定する行政機関の休日(以下「休日等」という。))を除く)以内に設計業務等に着手しなければならない。この場合において、着手とは管理技術者が設計業務等の実施のため監督職員との打合せを行うことをいう。
第 1105 条 設計図書の支給及び点検
1.受注者からの要求があった場合で、監督職員が必要と認めたときは、受注者に図面の原図若しくは電子データを貸与する。ただし、共通仕様書、各種基準、参考図書等市販されているものについては、受注者の負担において備えるものとする。
2.受注者は、設計図書の内容を十分点検し、疑義のある場合は、監督職員に報告し、その指示を受けなければならない。
3.監督職員は、必要と認めるときは、受注者に対し、図面又は詳細図面等を追加支給するものとする。
第 1106 条 監督職員
1.発注者は、設計業務等における監督職員を定め、受注者に通知するものとする。
2.監督職員は、契約図書に定められた事項の範囲内において、指示、承諾、協議等の職務を行うものとする。
3.契約書の規定に基づく監督職員の権限は、契約書第8条第2項に規定した事項である。
4.監督職員がその権限を行使するときは、書面により行うものとする。ただし、緊急を要する場合、監督職員が受注者に対し口頭による指示等を行った場合には、受注者はその指示等に従うものとす る。なお、監督職員は、その口頭による指示等を行った後、後日書面で受注者に指示するものとす る。
第 1107 条 管理技術者
1.受注者は、設計業務等における管理技術者を定め、発注者に通知するものとする。
2.管理技術者は、契約図書等に基づき、業務の技術上の管理を行うものとする。
3.管理技術者は、設計業務等の履行にあたり、技術士(総合技術監理部門(業務に該当する選択科目)又は業務に該当する部門)、国土交通省登録技術者資格(資格が対象とする区分(施設xxx
-業務)は特記仕様書による)、シビルコンサルティングマネージャ(以下「RCCM」という。
)※、土木学会認定土木技術者(特別上級土木技術者、上級土木技術者又は1級土木技術者)※等の業務内容に応じた資格保有者又はこれと同等の能力と経験を有する技術者であり、日本語に堪能
(日本語通訳が確保できれば可)でなければならない。
※国土交通省登録技術者資格となっている分野以外
4.管理技術者に委任できる権限は契約書第9条第2項に規定した事項とする。ただし、受注者が管理技術者に委任できる権限を制限する場合は発注者に報告しない限り、管理技術者は受注者の一切の権限(契約書第9条第2項の規定により行使できないとされた権限を除く)を有するものとされ発注者及び監督職員は管理技術者に対して指示等を行えば足りるものとする。
5.管理技術者は、監督職員が指示する関連のある設計業務等の受注者と十分に協議の上、相互に協力し、業務を実施しなければならない。
6.管理技術者は、照査結果の確認を行わなければならない。
7.管理技術者は、原則として変更できない。ただし、死亡、傷病、退職、出産、育児、介護等やむをえない理由により変更を行う場合には、同等以上の技術者とするものとし、受注者は発注者の承諾を得なければならない。
第 1108 条 照査技術者及び照査の実施
1.受注者は、業務の実施にあたり、照査を適切に実施しなければならない。
詳細設計においては、成果物をとりまとめるにあたって、設計図、設計計算書、数量計算書等について、それぞれ及び相互(設計図-設計計算書間、設計図-数量計算書xx)の整合を確認する上で、確認マークをするなどしてわかりやすく確認結果を示し、間違いの修正を行うための照査
(以下、「赤黄チェック」という)を原則として実施する。
なお、赤黄チェックの資料は、監督職員の請求があった場合は速やかに提示しなければならない。
2.設計図書に照査技術者の配置の定めのある場合は、下記に示す内容によるものとする。
(1)受注者は、設計業務等における照査技術者を定め、発注者に通知するものとする。
(2)照査技術者は、技術士(総合技術監理部門(業務に該当する選択科目)又は業務に該当する部門)、国土交通省登録技術者資格(資格が対象とする区分(施設xxx-業務)は特記仕様 書による)、RCCM(業務に該当する登録技術部門)※、土木学会認定土木技術者(特別上級土木技術者、上級土木技術者又は1級土木技術者)等の業務内容に応じた資格保有者又は これと同等の能力と経験を有する技術者でなければならない。
※国土交通省登録技術者資格となっている分野以外
(3)照査技術者は、照査計画を作成し業務計画書に記載し、照査に関する事項を定めなければならない。
(4)照査技術者は、設計図書に定める又は監督職員の指示する業務の節目毎にその成果の確認を行うとともに、成果の内容については、受注者の責において照査技術者自身による照査を行わ なければならない。
(5)照査技術者は、成果物納入時の照査報告の際に、赤黄チェックの根拠となる資料を、発注者に提示するものとする(詳細設計に限る)。
(6)照査技術者は、特記仕様書に定める照査報告毎における照査結果の照査報告書及び報告完了時
における全体の照査報告書をとりまとめ、照査技術者の責において署名捺印のうえ管理技術者に提出するものとする。
3.照査技術者は、原則として変更できない。ただし、死亡、傷病、退職、出産、育児、介護等やむをえない理由により変更を行う場合には、同等以上の技術者とするものとし、受注者は発注者の承諾を得なければならない。
第 1109 条 担当技術者
1.受注者は、業務の実施にあたって担当技術者を定める場合は、その氏名その他必要な事項を監督職員に提出するものとする。(管理技術者と兼務するものを除く)
なお、担当技術者が複数にわたる場合は、適切な人数とし、8名までとする。ただし、受注者が設計共同体である場合には、構成員毎に8名までとする。
2.担当技術者は、設計図書等に基づき、適正に業務を実施しなければならない。
3.担当技術者は照査技術者を兼ねることはできない。
第 1110 条 提出書類
1.受注者は、発注者が指定した様式により、契約締結後に関係書類を監督職員を経て、発注者に遅 滞なく提出しなければならない。ただし、契約金額に係る請求書、請求代金代理受領承諾書、遅延 利息請求書、監督職員に関する措置請求に係る書類及びその他現場説明の際に指定した書類を除く。
2.受注者が発注者に提出する書類で様式が定められていないものは、受注者において様式を定め、 提出するものとする。ただし、発注者がその様式を指示した場合は、これに従わなければならない。
3.受注者は、契約時又は変更時において、契約金額が 100 万円以上の業務について、業務実績情報システム(以下「テクリス」という。)に基づき、受注・変更・完了時に業務実績情報として「登録のための確認のお願い」を作成し、受注時は契約締結後、15 日(休日等を除く)以内に、登録内容の変更時は変更があった日から、15 日(休日等を除く)以内に、完了時は業務完了後、15 日
(休日等を除く)以内に、書面により監督職員の確認を受けたうえで、登録機関に登録申請しなければならない。なお、登録できる技術者は、業務計画書に示した技術者とする(担当技術者の登録は8名までとする)。
また、受注者は、契約時において、予定価格が 1,000 万円を超える競争入札により調達される建設コンサルタント業務において調査基準価格を下回る金額で落札した場合、テクリスに業務実績情報を登録する際は、業務名称の先頭に「【低】」を追記した上で「登録のための確認のお願い」を作成し、調査職員の確認を受けること。
例:【低】○○○○業務
また、登録機関に登録後、xxxxより「登録内容確認書」をダウンロードし、直ちに監督職員に提出しなければならない。なお、変更時と完了時の間が、15 日間(休日等を除く)に満たない場合は、変更時の提出を省略できるものとする。
また、本業務の完了後において訂正または削除する場合においても、速やかに発注者の確認を受
けた上で、登録機関に登録申請し、登録後にはxxxxより「登録内容確認書」をダウンロードし、
発注者に提出しなければならない。
第 1111 条 打合せ等
1.設計業務等を適正かつ円滑に実施するため、管理技術者と監督職員は常に密接な連絡をとり、業務の方針及び条件等の疑義を正すものとし、その内容についてはその都度受注者が書面(打合せ記録簿)に記録し、相互に確認しなければならない。
なお、連絡は積極的に電子メール等を活用し、電子メールで確認した内容については、必要に応じて打合せ記録簿を作成するものとする。
2.設計業務等着手時及び設計図書で定める業務の区切りにおいて、管理技術者と調査職員は打合せを行うものとし、その結果について受注者が書面(打合せ記録簿)に記録し相互に確認しなければならない。
3.管理技術者は、仕様書に定めのない事項について疑義が生じた場合は、速やかに監督職員と協議するものとする。
4.打合せ(対面)の想定回数は、特記仕様書又は数量総括表による。
5.監督職員及び受注者は、「ワンデーレスポンス」※に努める。
※ワンデーレスポンスとは、問合せ等に対して、1日あるいは適切な期限までに対応することをいう。なお、1日での対応が困難な場合などは、いつまでに対応するかを連絡するなど、速やかに何らかの対応をすることをいう。
第 1112 条 業務計画書
1.受注者は、契約締結後 14 日(休日等を含む)以内に業務計画書を作成し、監督職員に提出しなければならない。
2.業務計画書には、契約図書に基づき下記事項を記載するものとする。
(1)業務概要 (2)実施方針
(3)業務工程 (4)業務組織計画
(5)打合せ計画 (6)成果物の品質を確保するための計画
(7)成果物の内容、部数 (8)使用する主な図書及び基準
(9)連絡体制(緊急時含む) (10)使用する主な機器
(11)その他
(2)実施方針又は(11)その他には、第 1131 条個人情報の取扱い、第 1132 条安全等の確保
及び第 1136 条行政情報流出防止対策の強化に関する事項も含めるものとする。
なお、受注者は設計図書において照査技術者による照査が定められている場合は、業務計画書に照査技術者及び照査計画について記載するものとする。
3.受注者は、業務計画書の重要な内容を変更する場合は、理由を明確にしたうえで、その都度監督職員に変更業務計画書を提出しなければならない。
4.監督職員が指示した事項については、受注者は更に詳細な業務計画に係る資料を提出しなければならない。
第 1113 条 資料の貸与及び返却
1.監督職員は、設計図書に定める図書及びその他関係資料を、受注者に貸与するものとする。
2.受注者は、貸与された図面及び関係資料等の必要がなくなった場合は直ちに監督職員に返却するものとする。
3.受注者は、貸与された図書及びその他関係資料を丁寧に扱い、損傷してはならない。万一、損傷した場合には、受注者の責任と費用負担において修復するものとする。
4.受注者は、設計図書に定める守秘義務が求められる資料については複写してはならない。
第 1114 条 関係官公庁への手続き等
1.受注者は、設計業務等の実施に当たっては、発注者が行う関係官公庁等への手続きの際に協力しなければならない。また、受注者は、設計業務等を実施するため、関係官公庁等に対する諸手続きが必要な場合は、速やかに行うものとする。
2.受注者が、関係官公庁等から交渉を受けたときは、遅滞なくその旨を監督職員に報告し協議するものとする。
第 1115 条 地元関係者との交渉等
1.契約書第 11 条に定める地元関係者への説明、交渉等は、発注者又は監督職員が行うものとするが、監督職員の指示がある場合は、受注者はこれに協力するものとする。これらの交渉に当たり、受注者は地元関係者に誠意をもって接しなければならない。
2.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施に当たっては、地元関係者からの質問、疑義に関する説明等を求められた場合は、監督職員の承諾を得てから行うものとし、地元関係者との間に紛争が生じないように努めなければならない。
3.受注者は、設計図書の定め、あるいは監督職員の指示により受注者が行うべき地元関係者への説明、交渉等を行う場合には、交渉等の内容を随時、監督職員に報告し、指示があればそれに従うものとする。
4.受注者は、設計業務等の実施中に発注者が地元協議等を行い、その結果を設計条件として業務を実施する場合には、設計図書に定めるところにより、地元協議等に立会するとともに、説明資料及び記録の作成を行うものとする。
5.受注者は、前項の地元協議により、既に作成した成果の内容を変更する必要を生じた場合には、指示に基づいて、変更するものとする。なお、変更に要する期間及び経費は、発注者と協議のうえ定めるものとする。
第 1116 条 土地への立ち入り等
1.受注者は、屋外で行う設計業務等を実施するため国有地、公有地又は私有地に立ち入る場合は、契約書第 12 条の定めに従って、監督職員及び関係者と十分な協調を保ち設計業務等が円滑に進捗するように努めなければならない。なお、やむを得ない理由により現地への立ち入りが不可能となった場合には、直ちに監督職員に報告し指示を受けなければならない。
2.受注者は、設計業務等実施のため植物伐採、垣、柵等の除去又は土地若しくは工作物を一時使用
する時は、あらかじめ監督職員に報告するものとし、報告を受けた監督職員は当該土地所有者及び占有者の許可を得るものとする。なお、第三者の土地への立ち入りについて、当該土地占有者の許可は、発注者が得るものとするが、監督職員の指示がある場合は受注者はこれに協力しなければならない。
3.受注者は、前項の場合において生じた損失のため必要となる経費の負担については、設計図書に示す外は監督職員と協議により定めるものとする。
4.受注者は、第三者の土地への立ち入りに当たっては、あらかじめ身分証明書交付願を発注者に提出し身分証明書の交付を受け、現地立ち入りに際しては、これを常に携帯しなければならない。なお、受注者は、立ち入り作業完了後 10 日以内(休日等を除く)に身分証明書を発注者に返却しなければならない。
第 1117 条 成果物の提出
1.受注者は、設計業務等が完了したときは、設計図書に示す成果物(設計図書で照査技術者による照査が定められた場合は照査報告書を含む。)を業務完了報告書とともに提出し、検査を受けるものとする。
2.受注者は、設計図書に定めがある場合、又は監督職員の指示する場合は履行期間途中においても、成果物の部分引き渡しを行うものとする。
3.受注者は、成果物において使用する計量単位は、国際単位系(SI)とする。
4.受注者は、「電子納品運用ガイドライン(簡易版)【業務編・工事編】島根県土木部技術管理課
(以下「ガイドライン」という。)に基づいて作成した電子データにより成果物を提出するものとする。
ガイドラインで特に記載が無い項目については、監督職員と協議のうえ決定するものとする。
第 1118 条 関係法令及び条例の遵守
受注者は、設計業務等の実施にあたっては、関連する関係諸法令及び条例等を遵守しなければならない。
第 1119 条 検 査
1.受注者は、契約書第 30 条第1項の規定に基づき、業務完了報告書を発注者に提出する際には、契約図書により義務付けられた資料の整備がすべて完了し、監督職員に提出していなければならない。
2.発注者は、設計業務等の検査に先立って受注者に対して検査日を通知するものとする。この場合 において受注者は、検査に必要な書類及び資料等を整備するとともに、屋外で行う検査においては、必要な人員及び機材を準備し、提供しなければならない。この場合検査に要する費用は受注者の負 担とする。
3.検査職員は、監督職員及び管理技術者の立会の上、次の各号に掲げる検査を行うものとする。
(1)設計業務等成果物の検査
(2)設計業務等管理状況の検査
設計業務等の状況について、書類、記録及び写真等により検査を行う。
なお、電子納品の検査時の対応についてはガイドラインに基づくものとする。
第 1120 条 修 補
1.受注者は、修補は速やかに行わなければならない。
2.検査職員は、修補の必要があると認めた場合には、受注者に対して期限を定めて修補を指示することができるものとする。
3.検査職員が修補の指示をした場合において、修補の完了の確認は検査職員の指示に従うものとする。
4.検査職員が指示した期間内に修補が完了しなかった場合には、発注者は、契約書第 30 条第2項の規定に基づき検査の結果を受注者に通知するものとする。
第 1121 条 条件変更等
1.契約書第 17 条第1項第5号に規定する「予期することのできない特別な状態」とは、契約書第
28 条第1項に規定する天災その他の不可抗力による場合のほか、発注者と受注者が協議し当該規定に適合すると判断した場合とする。
2.監督職員が、受注者に対して契約書第 17 条、第 18 条及び第 20 条の規定に基づく設計図書の変更又は訂正の指示を行う場合は、指示書によるものとする。
第 1122 条 契約変更
1.発注者は、次の各号に掲げる場合において、設計業務等委託契約の変更を行うものとする。
(1)設計業務等内容の変更により契約金額に変更を生じる場合
(2)履行期間の変更を行う場合
(3)監督職員と受注者が協議し、設計業務等施行上必要があると認められる場合
(4)契約書第 29 条の規定に基づき契約金額の変更に代える設計図書の変更を行った場合
2.発注者は、前項の場合において、変更する契約図書を次の各号に基づき作成するものとする。
(1)第 1121 条の規定に基づき監督職員が受注者に指示した事項
(2)設計業務等の一時中止に伴う増加費用及び履行期間の変更等決定済の事項
(3)その他発注者又は監督職員と受注者との協議で決定された事項
第 1123 条 履行期間の変更
1.発注者は、受注者に対して設計業務等の変更の指示を行う場合において履行期間変更協議の対象であるか否かを合わせて事前に通知しなければならない。
2.発注者は、履行期間変更協議の対象であると確認された事項及び設計業務等の一時中止を指示した事項であっても残履行期間及び残業務量等から履行期間の変更が必要でないと判断した場合は、履行期間の変更を行わない旨の協議に代えることができるものとする。
3.受注者は、契約書第 21 条の規定に基づき、履行期間の延長が必要と判断した場合には、履行期間の延長理由、必要とする延長日数の算定根拠、変更工程表その他必要な資料を発注者に提出しなければならない。
4.契約書第 22 条に基づき発注者の請求により履行期限を短縮した場合には、受注者は、速やかに業務工程表を修正し提出しなければならない。
第 1124 条 一時中止
1.契約書第 19 条第1項の規定により、次の各号に該当する場合において、発注者は、受注者に通知し、必要と認める期間、設計業務等の全部又は一部を一時中止させることができるものとする。
なお、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然的又は人為的な事象(以下「天災等」という。)による設計業務等の中断については、第 1133 条臨機の措置により、受注者は、適切に対応しなければならない。
(1)第三者の土地への立ち入り許可が得られない場合
(2)関連する他の業務等の進捗が遅れたため、設計業務等の続行を不適当と認めた場合
(3)環境問題等の発生により設計業務等の続行が不適当又は不可能となった場合
(4)天災等により設計業務等の対象箇所の状態が変動した場合
(5)第三者及びその財産、受注者、使用人等並びに監督職員の安全確保のため必要があると認めた場合
(6)前各号に掲げるもののほか、発注者が必要と認めた場合
2.発注者は、受注者が契約図書に違反し、又は監督職員の指示に従わない場合等、監督職員が必要と認めた場合には、設計業務等の全部又は一部の一時中止を命ずることができるものとする。
3.前2項の場合において、受注者は屋外で行う設計業務等の現場の保全については、監督職員の指示に従わなければならない。
第 1125 条 発注者の賠償責任
発注者は、以下の各号に該当する場合、損害の賠償を行わなければならない。
(1)契約書第 26 条に規定する一般的損害、契約書第 27 条に規定する第三者に及ぼした損害について、発注者の責に帰すべき損害とされた場合
(2)発注者が契約に違反し、その違反により契約の履行が不可能となった場合
第 1126 条 受注者の賠償責任
受注者は、以下の各号に該当する場合、損害の賠償を行わなければならない。
(1)契約書第 26 条に規定する一般的損害、契約書第 27 条に規定する第三者に及ぼした損害について、受注者の責に帰すべき損害とされた場合
(2)契約書第 39 条に規定する瑕疵責任に係る損害
(3)受注者の責により損害が生じた場合
第 1127 条 部分使用
1.発注者は、次の各号に掲げる場合において、契約書第 32 条の規定に基づき、受注者に対して部分使用を請求することができるものとする。
(1)別途設計業務等の使用に供する必要がある場合
(2)その他特に必要と認められた場合
2.受注者は、部分使用に同意した場合は、部分使用同意書を発注者に提出するものとする。
第 1128 条 再委託
1.契約書第6条第1項に規定する「主たる部分」とは、次の各号に掲げるものをいい、受注者は、これを再委託することはできない。
(1)設計業務等における総合的企画、業務遂行管理、手法の決定及び技術的判断等
(2)解析業務における手法の決定及び技術的判断
2.契約書第6条第3項ただし書きに規定する「軽微な部分」は、コピー、ワープロ、印刷、製本、速記録の作成、翻訳、トレース、模型製作、計算処理(単純な電算処理に限る)、データ入力、アンケート票の配布、資料の収集・単純な集計、電子納品の作成作業、その他特記仕様書に定める事項とする。
3.受注者は、第1項及び第2項に規定する業務以外の再委託にあたっては、発注者の承諾を得なければならない。
4.地方自治法施行令第百六十七条の二第 1 項の規定に基づく随意契約により契約を締結した業務においては、発注者は、前項に規定する承諾の申請があったときは、原則として業務委託料の3分の
1以内で申請がなされた場合に限り、承諾を行うものとする。ただし、業務の性質上、これを超えることがやむを得ないと発注者が認めたときは、この限りではない。
5.受注者は、設計業務等を再委託に付する場合、書面により協力者との契約関係を明確にしておくとともに、協力者に対し適切な指導、管理のもとに設計業務等を実施しなければならない。
なお、協力者は、島根県の測量・地質調査・建設コンサルタント等有資格者である場合は、指名停止期間中であってはならない。
第 1129 条 成果物の使用等
1.受注者は、契約書第5条第5項の定めに従い、発注者の承諾を得て単独で又は他の者と共同で、成果物を発表することができる。
2.受注者は、著作権、特許権その他第三者の権利の対象となっている設計方法等の使用に関し、設計図書に明示がなく、その費用負担を契約書第7条に基づき発注者に求める場合には、第三者と補償条件の交渉を行う前に発注者の承諾を受けなければならない。
第 1130 条 守秘義務
1.受注者は、契約書第1条第5項の規定により、業務の実施過程で知り得た秘密を第三者に漏らしてはならない。
2.受注者は、当該業務の結果(業務処理の過程において得られた記録等を含む)を第三者に閲覧さ
せ、複写させ、又は譲渡してはならない。ただし、あらかじめ発注者の承諾を得たときはこの限りではない。
3.受注者は、本業務に関して発注者から貸与された情報その他知り得た情報を第 1010 条に示す業務計画書の業務組織計画に記載される者以外には秘密とし、また、当該業務の遂行以外の目的に使用してはならない。
4.受注者は、当該業務に関して発注者から貸与された情報、その他知り得た情報を当該業務の終了後においても第三者に漏らしてはならない。
5.取り扱う情報は、アクセス制限、パスワード管理等により適切に管理するとともに、当該業務の
みに使用し、他の目的には使用しないこと。また、発注者の許可なく複製・転送等しないこと。
6.受注者は、当該業務完了時に、業務の実施に必要な貸与資料(書面、電子媒体)について、発注者への返却若しくは消去又は破棄を確実に行うこと。
7.受注者は、当該業務の遂行において貸与された発注者の情報の外部への漏洩若しくは目的外利用が認められ又そのおそれがある場合には、これを速やかに発注者に報告するものとする。
第 1131 条 個人情報の取扱い
1.基本的事項
受注者は、個人情報の保護の重要性を認識し、この契約による事務を処理するための個人情報の取扱いに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう、個人情報の保護に関する法律
(平成 15 年 5 月 30 日法律第 57 号)、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成 15
年 5 月 30 日法律第 58 号)、行政手続きにおける特定の個人を識別刷る番号の利用等に関する法律
(平成 25 年法律第 27 号)等関係法令に基づき、次に示す事項等の個人情報の漏えい、滅失、改ざん又はき損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
2.秘密の保持
受注者は、この契約による事務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに第三者に知らせ、又 は不当な目的に使用してはならない。この契約が終了し、又は解除された後においても同様とする。
3.取得の制限
受注者は、この契約による事務を処理するために個人情報を取得するときは、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。また、当該利用目的の達成に必要な範囲内で、適正かつxxな手段で個人情報を取得しなければならない。
4.利用及び提供の制限
受注者は、発注者の指示又は承諾があるときを除き、この契約による事務を処理するための利用目的以外の目的のために個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。
5.複写等の禁止
受注者は、発注者の指示又は承諾があるときを除き、この契約による事務を処理するために発注者から提供を受けた個人情報が記録された資料等を複写し、又は複製してはならない。
6.再委託の禁止及び再委託の措置
受注者は、発注者の指示又は承諾があるときを除き、この契約による事務を処理するための個人 情報については自ら取り扱うものとし、第三者にその取り扱いを伴う事務を再委託してはならない。
なお、再委託に関する発注者の指示又は承諾がある場合においては、個人情報の適切な管理を行 う能力を有しない者に再委託することがないよう、受注者において必要な措置を講ずるものとする。
7.事案発生時における報告
受注者は、個人情報の漏えい等の事案が発生し、又は発生するおそれがあることを知ったときは、速やかに発注者に報告し、適切な措置を講じなければならない。なお、発注者の指示があった場合 はこれに従うものとする。また、契約が終了し、又は解除された後においても同様とする。
8.資料等の返却等
受注者は、この契約による事務を処理するために発注者から貸与され、又は受注者が収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料等を、この契約の終了後又は解除後速やかに発注者に返却し、又は引き渡さなければならない。
ただし、発注者が、廃棄又は消去など別の方法を指示したときは、当該指示に従うものとする。
9.管理の確認等
(1)受注者は、取扱う個人情報の秘匿性等その内容に応じて、この契約による事務に係る個人情報の管理の状況について、年1回以上発注者に報告するものとする。なお、個人情報の取扱いに係る業務が再委託される場合は、再委託される業務に係る個人情報の秘匿性等その内容に応じて、再委託先における個人情報の管理の状況について、受注者が年1回以上の定期的検査等により確認し、発注者に報告するものとする。
(2)発注者は、受注者における個人情報の管理の状況について適時確認することができる。また、発注者は必要と認めるときは、受注者に対し個人情報の取り扱い状況について報告を求め、又 は検査することができる。
10.管理体制の整備
受注者は、この契約による事務に係る個人情報の管理に関する責任者を特定するなど管理体制を定め、第 1112 条で示す業務計画書に記載するものとする。
11.従事者への周知
受注者は、従事者に対し、在職中及び退職後においてもこの契約による事務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに第三者に知らせ、又は不当な目的に使用してはならないことなど、個人情報の保護に関して必要な事項を周知しなければならない。
第 1132 条 安全等の確保
1.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施に際しては、設計業務等関係者だけでなく、付近住民、通行者、通行車両等の第三者の安全確保に努めなければならない。
2.受注者は、特記仕様書に定めがある場合には所轄警察署、道路管理者、鉄道事業者、河川管理者、労働基準監督署等の関係者及び関係機関と緊密な連絡を取り、設計業務等実施中の安全を確保しな ければならない。
3.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施に当たり、事故が発生しないよう使用人等に安全教育の徹底を図り、指導、監督に努めなければならない。
4.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施にあたっては安全の確保に努めるとともに、労働安全衛生法等関係法令に基づく措置を講じておくものとする。
5.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施にあたり、災害予防のため、次の各号に掲げる事項を厳
守しなければならない。
(1)屋外で行う設計業務等に伴い伐採したxxxを焼却する場合には、関係法令を遵守するとともに、関係官公署の指導に従い必要な措置を講じなければならない。
(2)受注者は、喫煙等の場所を指定し、指定場所以外での火気の使用を禁止しなければならない。
(3)受注者は、ガソリン、塗料等の可燃物を使用する必要がある場合には、周辺に火気の使用を禁止する旨の標示を行い、周辺の整理に努めなければならない。
6.受注者は、爆発物等の危険物を使用する必要がある場合には、関係法令を遵守するとともに、関係官公署の指導に従い、爆発等の防止の措置を講じなければならない。
7.受注者は、屋外で行う設計業務等の実施にあたっては豪雨、豪雪、xx、地震、落雷等の自然災害に対して、常に被害を最小限にくい止めるための防災体制を確立しておかなければならない。災害発生時においては第三者及び使用人等の安全確保に努めなければならない。
8.受注者は、屋外で行う設計業務等実施中に事故等が発生した場合は、直ちに監督職員に報告するとともに、監督職員が指示する様式により事故報告書を速やかに監督職員に提出し、監督職員から指示がある場合にはその指示に従わなければならない。
第 1133 条 臨機の措置
1.受注者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。また、受注者は、措置をとった場合には、その内容をすみやかに監督職員に報告しなければならない。
2.監督職員は、天災等に伴い成果物の品質および履行期間の遵守に重大な影響があると認められるときは、受注者に対して臨機の措置をとることを請求することができるものとする。
第 1134 条 履行報告
受注者は、契約書第 14 条の規定に基づき、履行状況報告を作成し、監督職員に提出しなければならない。
第 1135 条 屋外で作業を行う時期及び時間の変更
1.受注者は、設計図書に屋外で作業を行う期日及び時間が定められている場合でその時間を変更する必要がある場合は、あらかじめ調査職員と協議するものとする。
2.受注者は、設計図書に屋外で作業を行う期日及び時間が定められていない場合で、休日等又は夜間に作業を行う場合は、事前に理由を監督職員に提出しなければならない。
第 1136 条 行政情報流出防止対策の強化
1.受注者は、本業務の履行に関する全ての行政情報について適切な流出防止対策をとり、第 1112条で示す業務計画書に流出防止策を記載するものとする。
2.受注者は、以下の業務における行政情報流出防止対策の基本的事項を遵守しなければならない。
(関係法令等の遵守)
行政情報の取り扱いについては、関係法令を遵守するほか、本規定及び発注者の指示する事項を遵守するものとする。
(行政情報の目的外使用の禁止)
受注者は、発注者の許可無く本業務の履行に関して取り扱う行政情報を本業務の目的以外に使用してはならない。
(社員等に対する指導)
1)受注者は、受注者の社員、短時間特別社員、特別臨時作業員、臨時雇い、嘱託及び派遣労働者並びに取締役、相談役及び顧問、その他全ての従業員(以下「社員等」という。)に対し行政情報の流出防止対策について、周知徹底を図るものとする。
2)受注者は、社員等の退職後においても行政情報の流出防止対策を徹底させるものとする。
3)受注者は、発注者が再委託を認めた業務について再委託をする場合には、再委託先業者に対し本規定に準じた行政情報の流出防止対策に関する確認・指導を行うこと。
(契約終了時等における行政情報の返却)
受注者は、本業務の履行に関し発注者から提供を受けた行政情報(発注者の許可を得て複製した行政情報を含む。以下同じ。)については、本業務の実施完了後又は本業務の実施途中において発注者から返還を求められた場合、速やかに直接発注者に返却するものとする。本業務の実施において付加、変更、作成した行政情報についても同様とする。
(電子情報の管理体制の確保)
1)受注者は、電子情報を適正に管理し、かつ、責務を負う者(以下「情報管理責任者」という。) を選任及び配置し、第 1112 条で示す業務計画書に記載するものとする。
2)受注者は次の事項に関する電子情報の管理体制を確保しなければならない。イ 本業務で使用するパソコン等のハード及びソフトに関するセキュリティ対策ロ 電子情報の保存等に関するセキュリティ対策
ハ 電子情報を移送する際のセキュリティ対策
(電子情報の取り扱いに関するセキュリティの確保)
受注者は、本業務の実施に際し、情報流出の原因につながる以下の行為をしてはならない。イ 情報管理責任者が使用することを認めたパソコン以外の使用
ロ セキュリティ対策の施されていないパソコンの使用 ハ セキュリティ対策を施さない形式での重要情報の保存
ニ セキュリティ機能のない電磁的記録媒体を使用した重要情報の移送ホ 情報管理責任者の許可を得ない重要情報の移送
(事故の発生時の措置)
1)受注者は、本業務の履行に関して取り扱う行政情報について何らかの事由により情報流出事故にあった場合には、速やかに発注者に届け出るものとする。
2)この場合において、速やかに、事故の原因を明確にし、セキュリティ上の補完措置をとり、事故の再発防止の措置を講ずるものとする。
3.発注者は、受注者の行政情報の管理体制等について、必要に応じ、報告を求め、検査確認を行う場合がある。
第 1137 条 暴力団員等による不当介入を受けた場合の措置
1.受注者は、暴力団員等による不当介入を受けた場合は、断固としてこれを拒否すること。
また、不当介入を受けた時点で速やかに警察に通報を行うとともに、捜査上必要な協力を行うこと。下請負人等が不当介入を受けたことを認知した場合も同様とする。
2.1.により警察に通報又は捜査上必要な協力を行った場合には、速やかにその内容を発注者に報告すること。
3.1.及び2.の行為を怠ったことが確認された場合は、指名停止等の措置を講じることがある。
4.暴力団員等による不当介入を受けたことにより工程に遅れが生じる等の被害が生じた場合は、発注者と協議しなければならない。
第 1138 条 保険加入の義務
受注者は、雇用保険法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び厚生年金保険法の規定により、雇用者等の雇用形態に応じ、雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加入しなければならない。
第2章 設計業務等一般
第 1201 条 使用する技術基準等
受注者は、業務の実施にあたって、最新の技術基準及び参考図書並びに特記仕様書に基づいて行うものとする。特に、環境配慮については、環境影響評価法、島根県環境影響評価条例の遵守のほか、島根県公共事業環境配慮指針に基づいて行うものとする。
なお、使用にあたっては、事前に監督職員の承諾を得なければならない。
第 1202 条 現地踏査
1.受注者は、設計業務等の実施にあたり、現地踏査を行い設計等に必要な現地の状況を把握するものとする。
2.受注者は、発注者と合同で現地踏査を実施する場合は、実施後に確認した事項について整理し、提出しなければならない。なお、適用及び実施回数は特記仕様書又は数量総括表による。
第 1203 条 設計業務等の種類
1.設計業務等とは、調査業務、計画業務、設計業務をいう。
2.この共通仕様書で規定する設計業務等は、新たに設ける各種施設物を対象とするが、供用後における改築又は修繕が必要となる各種施設物についても、これを準用するものとする。
第 1204 条 調査業務の内容
調査業務とは、第 1202 条の現地踏査、文献等の資料収集、現地における観測・測定等の内で、特記仕様書に示された項目を調査し、その結果の取りまとめを行うことをいう。
なお、同一の業務として、この調査結果を基にして解析及び検討を行うことについても、これを調査業務とする。
第 1205 条 計画業務の内容
計画業務とは、第 1113 条に定める貸与資料及び第 1201 条に定める技術基準等及び設計図書等を用いて解析、検討を行い、各種計画の立案を行うことをいう。
なお、同一の業務として解析、検討を行うための資料収集等を行うことについても、これを計画業務とする。
第 1206 条 設計業務の内容
1.設計業務とは、第 1113 条に定める貸与資料及び第 1201 条に定める技術基準等及び設計図書等を用いて、原則として概略設計、予備設計又は詳細設計を行うことをいう。
2.概略設計とは、地形図、地質資料、現地踏査結果、文献及び設計条件等に基づき目的構造物の比較案または最適案を提案するものをいう
3.予備設計とは、空中写真図又は実測図、地質資料、現地踏査結果、文献、概略設計等の成果物及び設計条件に基づき、目的構造物の比較案について技術的、社会的、経済的な側面からの評価、検討を加え、最適案を選定した上で、平面図、縦横断面図、構造物等の一般図、計画概要書、概略数
量計算書、概算工事費等を作成するものをいう。
なお、同一の業務として目的構造物の比較案を提案することについてもこれを、予備設計とする。
4.詳細設計とは、実測平面図(空中写真図を含む)、縦横断面図、予備設計等の成果物、地質資料、現地踏査結果及び設計条件等に基づき工事発注に必要な平面図、縦横断面図、構造物等の詳細設計 図、設計計算書、工種別数量計算書、施工計画書等を作成するものをいう。
第 1207 条 調査業務の条件
1.受注者は、業務の着手にあたり、第 113 条に定める貸与資料、第 1201 条に定める技術基準等及び設計図書を基に調査条件を確認する。受注者は、これらの図書等に示されていない調査条件を設定する必要がある場合は、事前に監督職員の指示または承諾を受けなければならない。
2.受注者は、現地踏査あるいは資料収集を実施する場合に、第 1113 条に定める貸与資料等及び設計図書に示す調査事項と照合して、現地踏査による調査対象項目あるいは資料収集対象項目を整理し、監督職員の承諾を得るものとする。
3.受注者は、本条2項に基づき作業した結果と、第 1113 条の貸与資料と相違する事項が生じた場合に、調査対象項目あるいは資料収集対象項目を監督職員と協議するものとする。
4.受注者は、設計図書及び第 1201 条に定める技術基準等に示された以外の解析方法等を用いる場合に、使用する理論、公式等について、その理由を付して監督職員の承諾を得るものとする。
第 1208 条 計画業務の条件
1.受注者は、業務の着手にあたり、第 1113 条に定める貸与資料、第 1201 条に定める技術基準等及び設計図書を基に計画条件を確認する。受注者は、これらの図書等に示されていない計画条件を設定する必要がある場合は、事前に監督職員の指示または承諾を受けなければならない。
2.受注者は、現地踏査あるいは資料収集を実施する場合に、第 1113 条に定める貸与資料等及び設計図書に示す計画事項と照合して、現地踏査による調査対象項目あるいは資料収集対象項目を整理し、監督職員の承諾を得るものとする。
3.受注者は、本条2項に基づき作業を行った結果と、第 1113 条の貸与資料と相違する事項が生じた場合に、調査対象項目あるいは資料収集対象項目を監督職員と協議するものとする。
4.受注者は、設計図書及び第 1201 条に定める技術基準等に示された以外の解析方法等を用いる場合に、使用する理論、公式等について、その理由を付して監督職員の承諾を得るものとする。
第 1209 条 設計業務の条件
1.受注者は、業務の着手にあたり、第 1113 条に定める貸与資料、第 1201 条に定める技術基準等及び設計図書を基に設計条件を設定し、監督職員の承諾を得るものとする。また、受注者は、これらの図書等に示されていない設計条件を設定する必要がある場合は、事前に監督職員の指示または承諾を受けなければならない。
2.受注者は、現地踏査あるいは資料収集を実施する場合に、第 1113 条に定める貸与資料等及び設計図書に示す設計事項と照合して、現地踏査による調査対象項目あるいは資料収集対象項目を整理し、監督職員の承諾を得るものとする。
3.受注者は、本条2項において、第 1113 条の貸与資料と相違する事項が生じた場合に、調査対象項目あるいは資料収集対象項目を監督職員と協議するものとする。
4.受注者は、設計図書及び第 1201 条に定める技術基準等に示された以外の解析方法等を用いる場合に、使用する理論、公式等について、その理由を付して監督職員の承諾を得るものとする。
5.受注者は、設計に当たって特許工法等特殊な工法を使用する場合には、監督職員の承諾を得るものとする。
6.設計に採用する材料、製品は原則としてJIS、JASの規格品及びこれと同等品以上とするものとする。
7.設計において、土木構造物標準設計図集(建設省(国土交通省))に集録されている構造物については、発注者は、採用構造物名の呼び名を設計図書に明示し、受注者はこれを遵守するものとする。なお、これらに定められた数量計算は単位当たり数量をもととして行うものとする。
8.受注者は、設計計算書の計算に使用した理論、公式の引用、文献等並びにその計算過程を明記するものとする。
9.受注者は、設計にあたって建設副産物の発生、抑制、再利用の促進等の視点を取り入れた設計を行うものとする。
特に、建設リサイクル法に規定する、特定建設資材廃棄物(コンクリート塊、建設発生木材及びアスファルト・コンクリート塊)については、「島根県特定建設資材に係る分別解体等及び特定建設資材廃棄物の再資源化等の促進等の実施に関する指針」に基づき、再資源化等を先導する観点から、最終処分する量をゼロにする設計に努めるものとする。
また、建設副産物の検討成果として、リサイクル計画書を作成するものとする。
10.電子計算機によって設計計算を行う場合は、プログラムと使用機種について事前に監督職員と協議するものとする。
11.受注者は、概略設計又は予備設計を行った結果、後段階の設計において一層のコスト縮減の検討の余地が残されている場合は、最適案として選定された1ケースについてコスト縮減の観点より、形状、構造、使用材料、施工方法等について、後設計時に検討すべきコスト縮減提案を行うものとする。
この提案は概略設計又は予備設計を実施した受注者がその設計を通じて得た着目点・留意事項等
(コスト縮減の観点から後設計時に一層の検討を行うべき事項)について、後設計を実施する技術者に情報を適切に引き継ぐためのものであり、本提案のために新たな計算等の作業を行う必要はない。
12.受注者は、概略設計又は予備設計における比較案の提案、もしくは、概略設計における比較案を予備設計において評価、検討する場合には、新技術情報提供システム(NETIS)等を利用し、有用な新技術・新工法を積極的に活用するための検討を行うと共に、「しまねハツ建設ブランド」登録技術(県内xxx技術)を積極的に活用するための検討を行うものとする。
また、受注者は、詳細設計における工法等の選定においては、新技術情報提供システム(NETI
S)等を利用し、有用な新技術・新工法を積極的に活用するための検討を行うと共に、「しまねハツ建設ブランド」登録技術(県内xxx技術)を積極的に活用するための検討を行い、監督職員と協議のうえ、採用する工法等を決定した後に設計を行うものとする。
13.受注者は、設計にあたり島根県公共土木工事木製構造物等設計指針に基づき木製構造物を利用できる箇所については積極的に活用を検討するものとし、監督職員と協議のうえ、採用する工法等を決定した後に設計を行うものとする。
第 1210 条 調査業務及び計画業務の成果
1.調査業務及び計画業務の成果は、特記仕様書に定めのない限り第2編以降の各調査業務及び計画業務の内容を定めた各章の該当条文に定めたものとする。
2.受注者は、業務報告書の作成にあたって、その検討・解析結果等を特記仕様書に定められた調査
・計画項目に対応させて、その検討・解析等の過程と共にとりまとめるものとする。
3.受注者は、現地踏査を実施した場合には、現地の状況を示す写真と共にその結果をとりまとめることとする。
4.受注者は、検討、解析に使用した理論、公式の引用、文献等並びにその計算過程を明記するものとする。
5.受注者は、成果物の作成にあたって、成果物一覧表又は特記仕様書によるものとする。
第 1211 条 設計業務の成果
成果の内容については、次の各号についてとりまとめるものとする。
(1) 設計業務成果概要書
設計業務成果概要書は、設計業務の条件、特に考慮した事項、コントロールポイント、検討内容、施工性、経済性、耐久性、維持管理に関すること、美観、環境等の要件を的確に解説し取りまとめ るものとする。
(2) 設計計算書等
計算項目は、この共通仕様書及び特記仕様書によるものとする。
(3) 設計図面
設計図面は、特記仕様書に示す方法により作成するものとする。
(4) 数量計算書
数量計算書は、「土木工事数量算出要領(案)」(国土交通省・最新版)により行うものとし、算 出した結果は、「土木工事数量算出要領数量集計表(案)」(国土交通省・最新版)に基づき工種別、区間別に取りまとめるものとする。
ただし、概略設計及び予備設計については、特記仕様書に定めのある場合を除き、一般図等に基づいて概略数量を算出するものとする。
(5) 概算工事費
概算工事費は、監督職員と協議した単価と、前号ただし書きに従って算出した概略数量をもとに算定するものとする。
(6) 施工計画書
1) 施工計画書は、工事施工に当たって必要な次の事項の基本的内容を記載するものとする。 (イ) 計画工程表 (ロ) 使用機械 (ハ) 施工方法
(ニ) 施工管理 (ホ) 仮設備計画 (ヘ) 特記事項その他
2) 特殊な構造あるいは特殊な工法を採用したときは、施工上留意すべき点を特記事項として記載するものとする。
(7) 現地踏査結果
受注者は、現地踏査を実施した場合には、現地の状況を示す写真と共にその結果をとりまとめることとする。
第 1212 条 環境配慮の条件
1.受注者は、「循環型社会形成推進基本法」(平成 12 年 6 月法律第 110 号)に基づき、エコマ
テリアル(自然素材、リサイクル資材等)の使用をはじめ、現場発生材の積極的な利活用を検討し、監督職員と協議のうえ設計に反映させるものとする。
2.受注者は、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(平成 15 年 7 月法律第 100号、以下「グリーン購入法」という。)に基づき、物品使用の検討にあたっては環境への負荷が少ない環境物品等の採用を推進するものとする。
3.受注者は、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(平成 12 年5月法律第 104 号)に基づき、再生資源の十分な利用及び廃棄物の減量を図るなど適切な設計を行うものとする。
4.受注者は、「建設汚泥の再生利用に関するガイドライン」(平成 18 年6月)の趣旨に配慮した設計を行うものとする。
第 1213 条 維持管理への配慮
1.受注者は、各技術基準に基づき、維持管理の方法、容易さ等を考慮し設計を行うものとする。