Contract
人事・給与関係業務情報システムの次期システム機器更改に係る
構築及び賃貸借・保守
(政府共通プラットフォーム)
(案)
2018 年(平成 30 年)2 月人 事 院
目次
(1)調達件名
人事・給与関係業務情報システムの次期システム機器更改に係る構築及び賃貸借・保守(政府共通プラットフォーム)
(2)調達の目的
本調達は、平成 31 年度に予定されている次期システム機器更改に併せて、機器更改後の政府共通プラットフォーム上での機器運用を開始するため、機器構築(データ移行含む)及び賃貸借・保守を実施するものである。
(3)業務・情報システムの概要等
現行の人事・給与関係業務情報システム(以下「人事・給与システム」という。)の概要については、「別添1 人事・給与システムの概要」に示すとおりである。人事・給与システムが対象としている人事・給与等業務については、「別添2 業務の概要・情報システム化の範囲」に示すとおりである。
本調達における全体のプロジェクト体制は、「別添1 人事・給与システムの概要
(4)人事・給与システムの運用・保守体制」に示すとおりである。
(4)次期システム機器構築に伴う考慮事項
本調達では、現行の政府共通プラットフォーム d パターン 1 から政府共通プラットフォーム a パターン 2 への人事・給与システムの導入を移行に起因する障害を起こすことなく実施することが求められる。今回の移行に際しての考慮すべき事項の概要を「別添8 次期システム移行考慮事項」にまとめたので参考にすること。以下に特に考慮すべき事項を示す。
ア 政府共通プラットフォームから提供される環境及びサービス
本調達では、政府共通プラットフォーム担当府省が設置するデータセンタ施設、通信回線、監視サービス等の政府共通プラットフォームのサービスを活用するとともに、次期の人事・給与システムを構築し、その上で、利用者の人事・給与データ(以下「府省データ」という。)を移行するものである。政府共通プラットフォームから提供される環境及びサービスを「別添8 表 1 次期システムへの移行
(1) 資源提供環境」に示す。
イ 政府共通プラットフォーム担当府省との責任分界点
人事・給与システム管理府省と政府共通プラットフォーム担当府省との責任分界点について、現行システムからの変更箇所を「別添8 表2 次期システムへの移行(2) 責任分界点の現行システムからの変更箇所」に示す。なお、政府共
1 政府共通プラットフォーム d パターンとは、政府共通プラットフォームが施設・設備及びネットワークを提供するパターンである。ネットワーク機器、サーバ、ストレージ装置、OS 及びミドルウェア等は、人事・給与システム管理府省にて導入する必要がある。
2 政府共通プラットフォーム a パターンとは、政府共通プラットフォームが施設・設備、ネットワーク、ネットワーク機器、サーバ、ストレージ装置、OS 及びミドルウェアを提供するパターンである。提供されないミドルウェア等は、人事・給与システム管理府省にて導入する必要がある。
通プラットフォーム担当府省との OS・ミドルウェアの提供、インストール及び設定に関する OS・ミドルウェアごとの責任分界点は、「別添9 OS・ミドルウェア責任分界点」に示す。また、政府共通プラットフォーム担当府省との運用、保守、バックアップ、リストアに関するサービスごとの責任分界点は、「別添10 運用・保守責任分界点」に示す。
主な変更点は以下のとおり。
(ア) サービス利用依頼書 3 の様式で指定されている OS・ミドルウェアのインストール及び設定等に関しては、政府共通プラットフォーム担当府省の作業範囲となる。
(イ) サービス利用依頼書の様式で指定されていないミドルウェアのインストール及び設定値等に関しては、受託者の作業範囲となる。
(ウ) システムバックアップ及びデータバックアップに関して、受託者はサービス利用依頼書を作成し、人事・給与システム管理府省より政府共通プラットフォーム担当府省に依頼する。バックアップの作業は、サービス利用依頼書に基づき政府共通プラットフォーム担当府省にて実施する。
(エ) システムリストア及びデータリストアに関して、受託者はサービス利用依頼書を作成し、人事・給与システム管理府省より政府共通プラットフォーム担当府省に依頼する。リストアの作業は、サービス利用依頼書に基づき政府共通プラットフォーム担当府省にて実施する。また、リストア後のリカバリは、運用サービス担当業者(PF)にて実施する。
ウ 各業務別の留意点
本調達における業務ごとの留意点を以下に示す。後述「3. 業務の実施内容に関する事項」の業務実施及び計画書等の策定に当たっては、本留意事項を考慮の上、業務実施等を行うこと。
(ア) 機器ソフトウェア
①政府共通プラットフォームの利用
・機器については政府共通プラットフォームにて提供されること。
・人事・給与システム管理府省と政府共通プラットフォーム担当府省の責任分界点について留意すること。
②政府共通ネットワークの利用(ネットワーク構成・性能、セグメント分け)
・業務用ネットワークと運用管理ネットワークを分離、運用管理はリモート操作を前提とすること。
③OS、ミドルウェアのバージョンアップ
・現行システムに導入している OS、ミドルウェアからのバージョンアップを行う。ただし、一部は政府共通プラットフォームから提供されるものに合わせるために、ミドルウェアの変更があるので留意すること。
④情報セキュリティへの対応
・暗号化及び電子署名に対して使用するアルゴリズム及びそれを利用し
3 サービス利用依頼書とは、政府共通プラットフォームにおける機器・ソフトウェアの提供(インストール及び設定)、運用(バックアップ・リストア)や保守(監視・ウィルス対策)等、政府共通プラットフォームから提供されているサービスを利用する際に使用するものである。なお、サービス利用依頼書は閲覧可能な資料である。
た安全なプロトコルについて、「電子政府推奨暗号リスト」に記載された暗号化及び電子署名のアルゴリズムが使用可能な場合には、それを使用すること。
・新たな環境下での情報セキュリティリスクの識別と対応を行うこと。
(移送データ等)
・資源の有効活用及び障害の未然防止のためのキャパシティ管理を強化した監視の仕組みを構築すること。
(イ) データ移行
①データ移行計画の作成
平成30年1月現在において、全府省約27万人の常勤職員のデータを保有し本番稼動中であることに十分注意して、計画停止を最小化するなどにより業務影響を最小化したデータ移行計画を立案すること。
なお、移行データ量、ネットワーク状況、システム停止可能期間、利用状況などは、時期および府省によっても異なることに留意すること。
②データ移送方法の検討
現行システムからのデータ移送に際しては、大部分が個人情報であることに留意して、プライバシー及びセキュリティ保護の観点から、最適な移送方式を検討し提案すること。
③データ保証方式の設計
移行に際して、データの消失や整合性を破壊することがないように、移行手順を検討し、事前の検証、移行リハーサル、移行後のデータ確認方法などを含め、データ保証に関する移行方式を設計し提案すること。
④その他
データ移行の際に媒体を使用する場合には、受託者が用意すること。また、使用後のデータ削除に必要なソフトウェア又は器具等は受託者が用意すること。
(ウ) アプリケーションプログラムの動作確認及び性能テスト支援
・現行システムに導入している OS、ミドルウェアからのバージョンアップによる、次期システムの動作確認及び性能テストに対して、平成 31 年 4月以降に実施を予定している実機器による動作確認テスト及び性能テストの工程において、次期システム改修担当業者からの問合せや機器等の設定変更の依頼について対応及び支援すること。なお、支援には、システムパラメータ最適化等のシステムチューニングまでを連携して行うことを含むものとする。
・他システム 4 との連携における、次期システム改修担当業者の作業を支援すること。
エ 日程に係る留意点
本調達における日程の留意点を以下に示す。
4 他システム:職員等利用者共通認証基盤(GIMA)、国有財産総合情報管理システム、標準共済システム、官庁会計システム、国税電子申告・納税システム(e-Tax)、地方税ポータルシステム(eLTax)
(ア) 機器ソフトウェア
・平成 31 年 1 月上旬に政府共通プラットフォーム担当府省より、機器が払い出されるため、実機を使用する作業はこれ以降となる。
・「人事・給与関係業務情報システムの機器更改に係る改修業務」にて実施されるアプリケーションプログラムの動作確認テスト(平成 31 年 4 月予定)までに構築を完了させること。
・新しい環境が利用可能となる前に受託者が用意する環境でも実施可能なテストがあるなどの理由で、自社環境でのテストを希望する場合は、人事院専任部門と協議し承認を得ること。
(イ) データ移行
・平成 31 年 9 月末までに本番移行を完了させること。
・移行リハーサルは機器構築完了後に新しい環境で実施すること。
オ 他の業者との連携に関する留意点
本調達における他の業者との連携に関する留意点を「別添8 表3 次期システムへの移行(3) 他の業者との連携に関する留意点」に示す。なお、連携については、システム統合化(SI)の視点で、システム全体として、最適化を実現するための改修・設定の変更協議を含むものとする。
(5)契約期間
契約期間は、契約締結日から平成 35 年 3 月 31 日までとする(賃貸借・保守期間
は、平成 31 年 4 月 1 日から平成 35 年 3 月 31 日までとする)。
(6)業務スケジュール
業務スケジュールは次の図1のとおりである。
ェクト管理支援
調達
プロジェクト管理支援
(本番稼働府省支援等)
調達
プロジェクト管理支援
(府省運用支援等)
調達
xxx
x保守
アプリケーション保守
(平成29年3月末まで)
プリケ
保守
次期システム
調達 更改に係る影響調査・分析
システム改
(性能・機能
次期 ステム改修
機器及びソフトウェア賃貸借・保守
(平成30年2月末まで)
機器及びソフトウ 賃貸借・保
守【延
データ移行
調達
PF機器構築
PF機器(賃貸借・保守)
(平成35年3月末まで)
運用サービス業務【延長】
運用サービス業務
(平成30年2月末まで
調達
準
備
運用サービス業務
データ退避等業
(平成30年2月末ま
等業務
ヘルプデスク(平成34年2月末まで)
ヘルプデスク
(平成30年2月末ま
調達
)
で
ヘルプデスク
退避
タ
ー
デ
調達
)
務
で
データ退避等
)
システム運用
ア
】
ェ
長
本番用機器
(政府共通PF)
運用等
シ
調達
修
)
ョ
ーシ
ア ン
調達
ショ
ー
ケ
システム保守・改修
ジ
ロ
プ
プロジェクト管理支援
システム改修等
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
平成31年度
平成30年度
平成29年度
平成28年度
図1 業務スケジュール(点線が本件の調達範囲)
2. 調達案件及び関連する調達案件の調達単位、調達の方法等に関する事項
(1)調達案件及びこれと関連する調達案件の調達単位、調達の方式、実施時期
関連する調達案件の調達単位、調達方式、実施時期は次の表1のとおりである。
表1 調達案件及び関連調達案件について(点線が本件の調達範囲)
No | 調達案件名 | 調達の方式 | 実施時期 | 補足 |
1 | 本番用機器( 第四 期)(延長) | 随意契約 | 調達済 (契約期間) 平成 28 年 8 月 ~平成 30 年 2 月 | |
2 | 機器及びソフトウ ェア賃貸借・保守 (政府共通プラッ トフォームへの移 行) | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 25 年 6 月 ~平成 30 年 2 月 | |
3 | 運用サービス業務 (政府共通プラッ トフォーム) | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 26 年 1 月 ~平成 30 年 2 月 | |
4 | ヘルプデスク業務 | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 26 年 4 月 ~平成 30 年 2 月 | |
5 | プロジェクト管理 支援業務 | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 27 年 1 月 ~平成 30 年 2 月 | |
6 | バックアップデー タ退避等業務 | 一般競争入札 (最低価格落札方式) | 調達済 (契約期間) 平成 27 年 3 月 ~平成 30 年 2 月 | |
7 | アプリケーション 保守業務 | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 29 年 4 月 ~平成 31 年 10 月 | |
8 | プロジェクト管理 支援業務(府省導入支援及び本番府省 運用) | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 方式)) | 調達済 (契約期間) 平成 29 年 4 月 ~平成 30 年 3 月 | |
9 | ヘルプデスク業務 | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算 | 調達済 (契約期間) 平成 29 年 12 月 ~平成 34 年 2 月 |
No | 調達案件名 | 調達の方式 | 実施時期 | 補足 |
方式)) | ||||
10 | 運用サービス業務 | 随意契約 | ・契約相手方決定 平成 30 年 3 月 | |
11 | 機器及びソフトウ ェア賃貸借・保守 | 随意契約 | ・契約相手方決定 平成 30 年 3 月 | |
12 | 次期システム機器 更改に係る改修業 務(調達中) | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算方式)) | ・意見招請(官報公示)平成 29 年 11 月 ・入札公告(官報公示)平成 30 年 1 月 ・落札者決定 平成 30 年 4 月頃 | |
13 | 次期システム機器 更改に係る構築及 び賃貸借・保守(政府共通プラットフォーム)(本調達) | 一般競争入札 (総合評価方式(技術点と価格点の配点割合を 1:1 とする加算方式)) | ・意見招請(官報公示)平成 30 年 2 月 ・入札公告(官報公示)平成 30 年 5 月 ・落札者決定 平成 30 年 7 月頃 |
(2)調達案件間の入札制限
ア 人事院 CIO 補佐官及びその支援スタッフ等の属する事業者に対する入札制限
人事院 CIO 補佐官及びその支援スタッフ等(常時勤務を要しない官職を占める職員、「一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律」(平成 12 年法律
第 125 号)に規定する任期付職員及び「国と民間企業との間の人事交流に関する
法律」(平成 11 年法律 224 号)に基づき交流採用された職員は除く。)が現に属す
る又は過去 2 年間に属していた事業者及びこの事業者の「財務諸表等の用語、様
式及び作成方法に関する規則」(昭和 38 年大蔵省令第 59 号)第 8 条に規定する親会社及び子会社、同一の親会社を持つ会社並びに緊密な利害関係を有する事業者は、本調達仕様書に基づく入札に参加することはできない。
イ 人事・給与システムに係るプロジェクト管理支援業務を受注した事業者に対する入札制限
プロジェクト管理支援業務事業者及びこの事業者の「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和 38 年大蔵省令第 59 号)第 8 条に規定する親会社及び子会社、同一の親会社をもつ会社並びに緊密な利害関係を有する事業者は、本調達仕様書に基づく入札に参加することはできない。
(1)要件定義
受託者は、次期システムの「要件定義書」を作成すること。また、「要件定義書」の作成においては、別添3~別添3-4及び別添6の機器等構成を基に、以下に示す事項を記載した「要件定義書」を作成し、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
・インフラ要件
・ネットワーク要件
・情報セキュリティ要件
・性能要件
・信頼性要件
・テスト要件
また、受託者は、運用方針、運用スケジュール、通常時運用、障害時運用及び保守時運用等に基づき「運用要件定義書」を作成し、人事院専任部門の承認を得ること。
(2)設計・構築実施計画書及び運用・保守計画書等の作成
受託者は、プロジェクト計画書及びプロジェクト管理要領と整合をとりつつ、人事院専任部門と調整の上、設計・構築実施計画書、運用・保守計画書、設計・構築実施要領及びデータ移行計画書の案を作成し、人事院専任部門の承認を得ること。
なお、本調達は平成 31 年 10 月までには更改後の機器等において本番稼働を運用することが必須となるため、各作業を遅滞なく進めることが重要となる。
各計画策定に当たっては、各計画に含まれる作業において外的要因及び受託者における想定外の作業量増加等による作業遅延が生じた場合の対処方針を決め、その後の作業に影響を及ぼすことが想定される作業工程の場合には、予めそのリスクを想定した計画策定やリスク対処方法を計画に記載すること。
ア 設計・構築実施計画書
設計・構築実施計画書については、調達仕様書、要件定義書等に基づき、少なくとも次に掲げる事項について記載するものとする。また、附属文書として、業務項目、業務内容、スケジュールをより詳細に階層化し、担当者を記載した作業分解図(WBS)を作成するものとする(ただし、「⑤運用・保守形態等」は除く。)。
イ 運用・保守計画書
運用・保守計画書については、調達仕様書、要件定義書等に基づき、必要に応じて関連する他の事業者の支援を受けて、運用・保守計画書の作成を行うこと。運用・保守計画書には、通常時における月次の作業内容、その想定スケジュール、障害発生時における業務内容を取りまとめ、原則として、次に掲げる事項について記載するものとする。
また、附属文書として、運用業務フローなどの作業項目、作業内容、スケジュール等について記載するものとする。
①業務概要
設計・構築及び運用・保守の対象範囲、業務概要等について記載する。
②業務体制に関する事項
人事院専任部門のみならず、設計・構築及び運用・保守に携わる関係機関、情報システムの利用者、関係事業者、人事院 CIO 補佐官等、設計・構築に関連する全ての関係者について、その体制、関係者間の関係性、役割分担・責任等について記載する。
③スケジュールに関する事項
プロジェクト計画書及び調達仕様書に基づき、業務内容、スケジュール等について記載する。
④成果物に関する事項
設計・構築及び運用・保守によって納品される成果物、品質基準、担当者、納入
期限、納入方法、納入部数等について記載する。
⑤運用・保守形態等
運用・保守において採用する運用・保守形態(オンサイト、リモート等)運用環境等を必要に応じて記載する。
⑥実施の前提条件、制約条件等、その他特記事項
上記①から⑤までに掲げる事項のほか、設計・構築及び運用・保守の実施における前提条件、時間、予算等の制約条件等について記載する。
ウ 設計・構築実施要領
設計・構築実施要領には、プロジェクト管理要領等と整合性を確保しつつ、少なくとも次に掲げる事項について記載するものとする。
①コミュニケーション管理
関係事業者等との合意形成に関する手続、連絡調整に関する方法、参加すべき会議・開催頻度・議事録等の管理等について記載する。特に人事院専任部門との仕様における認識の相違が生じないよう、人事院専任部門が議事録の正確性を確認し、修正する手順も合わせて盛り込むものとする。
②体制管理
作業体制の管理手法等について記載する。
③工程管理
設計・構築作業、その工程の管理手法等について記載する。
④品質管理
成果物の品質を確保するため、品質基準、品質管理方法等について記載する。
⑤リスク管理
設計・構築における作業を阻害する可能性のあるリスクを適切に管理するため、リスク認識の手法、リスクの管理手法、顕在時の対応手順等について記載する。
⑥課題管理
設計・構築において解決すべき問題について、発生時の対応手順、管理手法等について記載する。
⑦構成管理
設計・構築における情報システムの構成(ハードウェア、ソフトウェア製品、ネットワーク、外部サービス、施設・区域、公開ドメイン等)の管理手法等について記載する。
⑧変更管理
設計・構築の進捗により発生する変更内容について、管理対象、変更手順、管理手法等について記載する。
⑨情報セキュリティ対策
設計・構築における情報漏えい対策等について記載する。
エ データ移行計画書
移行計画においては、まず移行対象を網羅的に洗い出し人事院専任部門と合意すること。次にデータ移行計画書には、各府省庁の府省データや他システムとの連携及びネットワークの切替え等について、サーバ別、府省庁別それぞれの観点で、移行の方法、対象、環境、ツール、段取り及び移行スケジュール等を記載すること。また、データ移行計画書の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。また「3.(6)ウ 本番移行」前までに「データ移行計画書」の変更が必要になった
場合は、人事院専任部門と協議し、随時修正を行い、改訂版を作成すること。なお、非常勤等職員管理システムから人事・給与システムへのデータ移行は除く。
(3)設計
ア システム方式設計
受託者は、「3.(1)要件定義」で作成した「要件定義書」に基づき「システム方式設計書」を作成すること。「システム方式設計書」の作成においては、次期システムの性能xxxに寄与するミドルウェア設定値について、現行システムにおけるミドルウェア設定値からの変更を次期システム改修担当業者と検討すること。
なお、「システム方式設計書」の作成においては、本番環境機器等については政府共通プラットフォームにて提供されることから、政府共通プラットフォーム担当府省から提供される「システム方式設計書」等がある場合には、それを基に作成することとし、また、別途調達する次期システム改修担当業者がシステム方式設計を行っている場合には、それを参考として、人事院専任部門と表2に定める概要について定義する性能等の要件について協議を行い、承認を得ること。
「システム方式設計書」に記載される要素を「表2 システム方式設計一覧」に記載する。
表2 システム方式設計一覧
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
1 | シ ス テ ム 機 能 設計 | 全 体 シ ス テ ム 構成の設計 | システムを構成するブロック(Web/AP、DB、バ ックアップ等)ごとに、必要な機能概要を設計し、システム構成図、概要説明等で定義する。 |
主 な イ ン フ ラ サ ー ビ ス の 実 現方式の設計 | 時刻補正、名前解決等、必要なインフラ機能の実装方式を検討し、定義する。 | ||
そ の 他 イ ン フ ラ サ ー ビ ス の 実 現 方 式 の 設 計 | 構成管理、オンラインストレージ等、必要な機能の用途、実現方式概要を定義する。 | ||
2 | 性能・拡張性方式設計 | Web/AP 性 能 設 計 | 府省の利用者数、同時アクセス数を基に、人事・給与システムの主な構成要素(Web/AP、DB、NFS、バックアップ等)で確保する必要のあるディスク容量・メモリ量等を算出し、定義する。 |
DB 性能設計 | |||
NFS 性能設計 | |||
バ ッ ク ア ッ プ 性能設計 | |||
デ ィ ス ク 冗 x x | 擬似環境の機器について、ディスクの冗長化に 関する実現方式を定義する。 | ||
拡張性設計 | 利用者数増加時等の拡張性に係る実現方式等 を定義する。 | ||
3 | 信 頼 性 方 式 設 計 | 基本方針 | 負荷分散、OracleRAC、RAID 等で冗長化を図る機能、単体構成とする機能等、環境(本番、擬似等)、機能ごとに検討し、実現方式を定義す る。 |
負荷分散、 OracleRAC 方式設計 |
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
4 | セ キ ュ リ テ ィ 方式設計 | セ キ ュ リ テ ィ 方式設計 | 人事・給与システムの設置環境、従うべき基準、システムの利用者、システムで管理される情報を定義する。また、これらの情報を基に、情報 ごとに必要なセキュリティレベルを定義する。 |
セ キ ュ リ テ ィ 対策の具体化 | 発生し得るセキュリティ上の脅威を定義し、各 脅威に対する対策を定義する。 | ||
ア カ ウ ン ト x x | 人事・給与システムの業務、運用に必要なアカウント、アカウントの命名規約、認証方式等を 定義する。 | ||
アクセス制御、証跡管理 | サーバごとに必要なアカウントについて、アクセスの範囲、不正アクセス対策等、アクセス制御の方式、アクセスログの採取に係る方式等を 定義する。 | ||
暗号化 | 通信の暗号化方式、バックアップデータの暗号 化方式等を定義する。 | ||
ウイルス対策、セ キ ュ リ テ ィ パ ッ チ の 適 用 方式 | ウイルス対策の実装方式等を定義する。 | ||
5 | 外 部 接 x x 式 設計 | 外部接続対象 | GIMA、標準共済、国有、ADAMS 等、外部接続先のシステムと、システムごとの認証方式、ファイル転送方式、接続のためのディレクトリ構成、認証のための証明書等を定義する。 なお、左記「詳細」は接続先システムごとに異なるため、接続に必要な事項についてのみ定義する。 |
SCP | |||
FTP | |||
オフライン | |||
Web-SSO | |||
移 行 期 間 の シ ステム接続 | |||
6 | デ ー タ ベ ー ス 方式設計 | 人給 DB 構成設 計 | 環境ごとの DB 数、各 DB 内の構成(データファ イル、REDO、アーカイブ等)の構成を定義する。 |
人給 DB 格納設 計 | 構成設計で定義した各要素の配置、領域サイズ 等に係る情報を定義する。 | ||
人給 DB 表領域 設計 | 府省の利用者数等の情報を基に、各表領域のサ イズ、自動拡張の方式等を定義する。 | ||
人給 DB メモリ 設計 | 府省の利用者数等の情報を基に、各インスタン スのメモリサイズ等の情報を定義する。 | ||
人給 DB 接続設 計 | Web/AP サーバ、DB サーバとの接続、冗長構成 の DB 間の接続方式等を定義する。 | ||
人給 DB ユーザ、セ キ ュ リ テ ィ 設計 | 人事・給与システムの業務、運用で必要な DB スキーマアカウントを設計し、このセキュリティ情報等を定義する。 |
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
人給 DB エクスポート・インポート設計 | 本番環境の DB サーバから DB データをバックアップサーバに自動で転送する機能を定義する。バックアップサーバよりダンプファイルのエクスポートを自動で行い、本番環境の人給 DB サーバ、検証環境の人給 DB サーバにエクスポートしたデータを手動で転送、インポートする機能を定義する。 | ||
モニタリングツール DB 構成設計 | 各 DB 内の構成(データファイル、REDO 等)の構成を定義する。 | ||
モニタリングツール DB 格納設計 | 構成設計で定義した各要素の配置、領域サイズ等に係る情報を定義する。 | ||
モニタリングツール DB 表領域設計 | 各表領域のサイズ、自動拡張の方式等を定義する。 | ||
モニタリングツール DB メモリ設計 | インスタンスのメモリサイズ等の情報を定義する。 | ||
モニタリングツール DB 接続設計 | 接続方式等を定義する。 | ||
モニタリングツール DB ユーザ、セキュ リティ設計 | 運用で必要な DB スキーマアカウントを設計し、このセキュリティ情報等を定義する。 | ||
7 | Web/AP サ ー バ 論理構成設計 | Web/AP サ ー バ 論理構成設計 | 各府省の利用者数に応じた、メモリサイズ、冗 長化を考慮した配置等の情報を定義する。 |
8 | FAQ 方式設計 | FAQ 方式設計 | 人事・給与システムに関する FAQ システムの方 式を定義する。 |
9 | ネ ッ ト ワ ー ク 方式設計 | ネ ッ ト ワ ー ク 方式設計 | ネットワーク構成、回線の種類、帯域、冗長化 有無、プロトコル等の方式を定義する。 |
イ システム構成設計
受託者は、「(3)設計 ア システム方式設計」で作成した「システム方式設計書」に基づき、「システム構成設計書」を作成すること。また、「システム構成設計書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。「システム構成設計書」に記載される要素を「表3 システム構成設計一覧」に記載する。
表3 システム構成設計一覧
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
1 | シ ス テ ム 構 成 設計 | 目的、設計範囲 | システム構成設計の目的、設計範囲を定義す る。 |
シ ス テ ム 構 成 設計 | 擬似環境の各機器に関する機器構成、重量、電 源、ネットワークポート図、ラック搭載図等を設計し定義する。 |
ウ システム運用・保守設計
受託者は、次期システムにおける具体的な運用実現方法を設計し「システム運用・保守設計書」を作成すること。また、「システム運用・保守設計書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。「システム運用・保守設計書」に記載される要素を「表4 システム運用・保守設計書一覧」に記載する。
表4 システム運用・保守設計書一覧
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
1 | 運用方針・全体 概要 | 運用方針・全体概要 | システムで必要となる運用設計をメニュー化 し、その対象機器、作業の概要を定義する。 |
2 | 運用体制・役割分担 | システムの運用に係るステークホルダーの定 義と、障害対応、保守等を実施する際の役割分担等の概要を定義する。 | |
3 | 通常時運用 | 運 用 ス ケ ジ ュ ール | 定期保守のスケジュール、ジョブスケジューラのスケジュール、外部連携のスケジュール等、 管理すべき運用スケジュールを定義する。 |
起動・停止 | 機器の起動/停止、サービスの起動/停止等、 発生し得る起動停止作業を定義する。 | ||
時刻同期運用 | 時刻同期対象の機器と方式を定義する。 | ||
シ ス テ ム 監 視 運用 | システム監視で検出すべき事象を分類し、各事象の監視方式を定義する。現行システムの監視定義のうち、必要なものは、次期システムへの 移行を行う。 | ||
バックアップ・リカバリ | バックアップ対象のデータと、各データのバックアップ方式、運用フローの概要等を定義す る。 | ||
バッチ運用 | ジョブスケジューリング、異常終了発生時の検知方式、フロー等を定義する。現行システムで動作しているジョブのうち、必要なものは、次 期システムへの移行を行う。 | ||
ログ運用 | 管理対象のログファイルと、各ログファイルに出力される内容の概略やログ切替え方式等を 定義する。 | ||
リモート操作 | リモートでログインして使用する、各製品のマ ネージャ機能等とその用途を環境ごとに整理 |
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
し、その接続方式を定義する。 | |||
構成管理 | モジュール、設計書等、構成管理対象の資産を 整理し、これらの構成管理方式を定義する。 | ||
キ ャ パ シ テ ィ 管理運用 | 監視、分析が必要なキャパシティ情報(OS、ミ ドルウェア等)を整理し、これらの監視方式等を定義する。 | ||
セ キ ュ リ テ ィ 運用 | システムで実装するセキュリティ対策を定義 する。 | ||
デ ー タ ベ ー ス 運用 | ログ、AWR の活用、断片化発生時の対処方法、 アーカイブログ枯渇時の対処方法等、DB の運用で必要な対処方法を定義する。 | ||
消耗品管理 | 主にテープ媒体のラベル付与等の管理、廃棄方 法を定義する。 | ||
4 | 障害時運用 | 障 害 時 運 用 方 針、障害時対応方式 | 発生し得る障害と対策方法を、HW 障害、ソフトウェア障害、セキュリティ障害、他システムとの接続に係る障害等、事象ごとに定義する。冗長構成としている機能については、片系で障 害が発生した際の影響を整理する。 |
イ ン シ デ ン ト /問題管理 | 人事・給与システムのインシデント管理、問題管理の目的、概要、記録すべき内容等を定義す る。 | ||
5 | 保守時運用 | 保 守 時 運 用 方 針 | 保守実施における基本的なルール(実施頻度、保守対象箇所、障害修正の適用方針等)を定義 する。 |
保 守 項 目 と 範 囲 | 保守実施における保守項目と範囲を定義する。 | ||
保守方式 | 保守実施における保守方式を定義する。 | ||
6 | 命名規約 | メ ッ セ ー ジ 規 約 | 命名が必要な各項目について、命名規約を定義 する。 |
ジョブ・ジョブ ネット名規約 | 命名が必要な各項目について、ジョブ・ジョブ ネット名規約を定義する。 | ||
ロ グ フ ァ イ ル 名規約 | 命名が必要な各項目について、ログファイル名 規約を定義する。 | ||
媒 体 ラ ベ ル 名 規約 | 命名が必要な各項目について、媒体ラベル名規 約を定義する。 | ||
7 | 運 用 補 完 ア プ リ ケ ー シ ョ ン 一覧 | Linux 系 | 人事・給与システムの運用効率化等のために事前に作成する各種スクリプト、その用途を定義 する。 |
Windows 系 | 人事・給与システムの運用効率化等のために事 前に作成する各種スクリプト、その用途を定義 |
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
する。 | |||
8 | 管 理 対 象 ロ グ ファイル一覧 | 管 理 対 象 ロ グ ファイル一覧 | 管理対象のログファイルを機器ごと、製品ごと に定義する。 |
9 | バ ッ ク ア ッ プ 業務一覧 | バ ッ ク ア ッ プ 業務一覧 | 自動、手動で実施する各種バックアップ処理を 一覧で整理し、利用方法、起動タイミング等を定義する。 |
10 | バ ッ ク ア ッ プ 構成図 | バ ッ ク ア ッ プ 構成図 | バックアップ業務のフローを定義する。 |
11 | ジ ョ ブ ネ ッ ト 構成一覧 | ジ ョ ブ ネ ッ ト 構成一覧 | 運用で使用するジョブネットを一覧化し、用 途、起動タイミング等を定義する。 |
エ システム環境設計
受託者は、「(3)設計 イ システム構成設計」で作成した「システム構成設計書」に基づき「システム環境設計書」を作成すること。また、「システム環境設計書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。「システム環境設計書」に記載される要素を「表5 システム環境設計一覧」に記載する。
表5 システム環境設計一覧
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
1 | ネ ッ ト ワ ー ク 設計 | IP アドレス、ホスト名一覧 | 各サーバに必要なインタフェースを整理し、インタフェースごとの IP アドレスとホスト名を 定義する。 |
ルーティング | 人事・給与システムを構成する各機器のノー ド、宛先、経由に係る情報を定義する。 | ||
フ ァ イ ア ウ ォ ールルール | 必要な通信が実施できるよう、ファイアウォー ルの送信元/送信先のアドレス、ポート等に応じたルールを定義する。 | ||
アドレス変換 | 必要なアドレス変換について、一覧情報として 定義する。 | ||
負 荷 分 散 方 式 一覧 | 負荷分散すべき各サーバのインタフェース等、 負荷分散の実装に必要な情報を定義する。 | ||
負荷分散 FQDN 一覧 | 負荷分散の対象となる各府省の人事・給与シス テムの URL、アドレス等を定義する。 | ||
2 | 機 器 パ ラ メ ー タ設計 | ネ ッ ト ワ ー ク 機 器 パ ラ メ ー タ設計 | 擬似環境のネットワーク機器に関するポート設定、VLAN、ログ等の実現方式を定義する。 |
サ ー バ 機 器 パ ラメータ設計 | 擬似環境のサーバ機器に関する設定情報を定 義する。 | ||
3 | ソ フ ト ウ ェ ア パ ラ メ ー タ 設 計 | OS 環境設計(各環 境 / サ ー バ ごと) | 各サーバの OS の設定情報を定義する。 |
項 番 | 概要 | 詳細 | 記載内容 |
Oracle 環 境 設 計(各環境/サ ーバごと) | 各 DB サーバの Oracle、OracleRAC の設定情報を定義する。 | ||
Oracle バ ッ ク ア ッ プ 環 境 設 計(各環境/サ ーバごと) | ストレージ内ディスクコピー等、各 DB サーバのバックアップ実装に必要な情報を定義する。 | ||
人給 Web/AP 環 境設計 | SSO の実装に必要な情報を定義する。 | ||
FAQ 設計 | FAQ の実装に必要な情報を定義する。 | ||
4 | そ の 他 定 義 情 報 | ア カ ウ ン ト 一 覧、パッチ情報 一覧等 | 作成すべきアカウントの一覧、適用するパッチを定義する。 |
5 | サ ー ビ ス 利 用 依頼書 | サ ー ビ ス 利 用 依頼書 | 政府共通プラットフォームから提供される機器及びソフトウェアに対して、サービス利用依 頼書の記載要領に従い、設定情報を記載する。 |
オ データ移行方式設計
受託者は、「データ移行方式設計書」の作成を行うこと。「データ移行方式設計書」には、各府省庁の府省データや他システムとの連携及びネットワークの切替え等について、サーバ別、府省庁別それぞれの観点で、移行方式を詳細に策定すること。また、方式設計においては、まず移行対象を網羅的に洗い出し人事院専任部門と合意すること。
なお、「データ移行方式設計書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。また、「3.(6)ウ 本番移行」前までに「データ移行方式設計書」の変更が必要になった場合は、人事院専任部門と協議し、随時修正を行い、改訂版を作成すること。
(4)構築
受託者は、「3.(3)設計 エ システム環境設計」で作成した「システム環境設計書」に基づき、各機器、各サーバの「構築手順書」及び「構築手順チェックシート」を作成すること。また、「構築手順書」に従い、各機器、各サーバの構築を実施し、「構築手順チェックシート」で手順の抜け漏れがないことを確認すること。
(5)テスト業務
受託者は、表6に示すテストを実施すること。また、人事院専任部門が主体として実施する受入テストの支援を実施すること。テストの概要は、次のとおりである。
表6 テスト一覧
No. | テスト の区分 | テストの概要 | 範囲 |
1 | 単体テスト | 新規に設置した機器について、機器単体 | ハードウェア、 |
No. | テスト の区分 | テストの概要 | 範囲 |
の機能及び性能に関する基本動作が正しく機能することを機器単位ごとに確認す る。 | OS、ミドルウェア | ||
2 | 運用管理テスト | 人事・給与システムについて、政府共通プラットフォームの提供サービス(ソフトウェア及び機能)及び本調達で新たに設置した機器が正しく機能することを確 認する。 | ハードウェア OS、ミドルウェア、 ネットワーク |
3 | 総合テスト | 新規に設置した機器について、機器のネットワーク接続または政府共通プラットフォームとのネットワーク接続が正しく機能することをサーバ単位別に確認す る。その際には、政府共通プラットフォーム上の他のシステムへ悪影響を及ぼしていないことや、政府共通プラットフォーム上で動作する場合の情報セキュリティ要件に関するテストも含めること。DBの手動エクスポート、手動インポート及び定期バックアップ等の保守動作を確認する。人事・給与システムについて、システム全体として要件どおりにシステムが構築されていることを確認するため、連続運転や異常時の切替え等が正しく機能することを確認する信頼性テスト、他システムとの通信が正しく機能することを確認する疎通テストを実施する。(なお、ここでいう「他システム」とは、職員等利用者共通認証基盤(GIMA)、国有財産総合情報管理システム、標準共済システム、官庁会計システム、国税電子申 告・納税システム(e-Tax)、地方税ポータルシステム(eLTax)である。) このほか、 ・障害テスト(障害が起きた場合の切替え等の確認、運用再開までの時間・手順の確認)、 ・運用テスト(操作が設計どおりに実行できるか、ログ検索できるか等)、 ・セキュリティテスト(想定される攻撃に対して、システムが耐えうるかどうか等の脆弱性検査) などを実施する。 なお、セキュリティテストについて |
No. | テスト の区分 | テストの概要 | 範囲 |
は、擬似環境を対象に実施を予定している。ただし、擬似環境ルータに関して は、別途調達しているヘルプデスク担当業者にて用意がされており、セキュリティテストにおいて問題が生じた場合、擬似環境ルータの設定変更等の作業はヘルプデスク担当業者にて実施することを想定している。 |
また、受託者は、以下に示す作業内容により、各テスト等を実施すること。
ア 単体テスト
(ア) 単体テスト仕様書及び単体テスト結果報告書作成
受託者は、「3.(3)設計 エ システム環境設計」で作成した「システム環境設計書」で作成した「システム環境設計書」に基づき、各機器、各サーバの「単体テスト仕様書」を作成すること。また、「単体テスト仕様書」に従い、各機器、各サーバの単体テストを実施すること。なお、単体テストの実施結果に基づき「単体テスト結果報告書」を作成し、人事院専任部門に報告すること。
イ 運用管理テスト
(ア) 運用管理テスト計画策定
受託者は、政府共通プラットフォームの提供するサービス(ソフトウェア及び機能)が正常に動作することが確認できる運用管理テスト計画を策定し、
「運用管理テスト計画書」を作成すること。また、「運用管理テスト計画書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
(イ) 運用管理テスト仕様書作成
受託者は、「イ 運用管理テスト (ア) 運用管理テスト計画策定」で作成した「運用管理テスト計画書」に基づき、政府共通プラットフォームの提供するサービス(ソフトウェア及び機能)が正常に動作することが確認できるテスト内容を策定し、「運用管理テスト仕様書」を作成すること。また、「運用管理テスト仕様書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
(ウ) 運用管理テスト実施
受託者は、「イ 運用管理テスト (イ) 運用管理テスト仕様書作成」で作成した、「運用管理テスト仕様書」に基づき、運用管理テストを実施すること。
(エ) 運用管理テスト実施結果報告
受託者は、運用管理テストの実施結果に基づき、「運用管理テスト実施報告書」を作成し、人事院専任部門に報告すること。
ウ 総合テスト
(ア) 総合テスト計画策定
受託者は、各機器、各サーバ間及び他システムとの連携等を考慮した総合テスト計画を策定し、「総合テスト計画書」を作成すること。また、「総合テスト計画書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
(イ) 総合テスト仕様書作成
受託者は、「ウ 総合テスト (ア) 総合テスト計画策定」で作成した「総合テスト計画書」に基づき、各機器、各サーバ間及び他システムとの連携を考慮したテスト内容を策定し、「総合テスト仕様書」を作成すること。また、「総合テスト仕様書」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
(ウ) 総合テスト実施
受託者は、「ウ 総合テスト (イ)総合テスト仕様書作成」で作成した、「総合テスト仕様書」に基づき、総合テストを実施すること。
(エ) 総合テスト実施結果報告
受託者は、総合テストの実施結果に基づき、「総合テスト実施報告書」を作成し、人事院専任部門に報告すること。
エ 次期システム機器更改に係る改修業務の受入テスト支援
本調達の受託者は、別途調達する次期システム機器更改に係る改修業務で人事院専任部門が策定する受入テスト計画書の作成に当たり、必要となる情報提供等の支援を行うこと。また、運用サービス担当業者(PF)と調整・連携した上で、受入テストが実施できるよう、検証環境を構築するとともにテストデータの整備の支援を行い、受入テストにおいては人事院専任部門やプロジェクト管理支援業者からの問合せへの対応や、人事院専任部門からの要請により立会での支援を実施すること。
なお、テスト結果として異常値が出た場合、速やかに課題一覧に登録・報告し、人事院専任部門及び次期システム改修担当業者等と協議の上、善後策(システムチューニング)を講ずること。
(6)データ移行
本調達では、政府共通プラットフォーム d パターンに設置されている人事・給与システム(非常勤システムを除く。)の府省データを政府共通プラットフォーム aパターンに設置する人事・給与システムへ移行する。移行作業については、平成 31 年 1 月に機器等を政府共通プラットフォームから提供され、現行の機器等につ
いては、平成 31 年 10 月末までの賃貸借・保守契約となっていることから、平成
31 年 9 月末までにはデータ移行し、更には現行機器等と更改後の機器及びアプリケーションにおけるデータ突合作業や並行稼働を経た上で、更改後の機器等において本番稼働を開始する必要があることに留意し、以下の作業を実施すること。このため、作業遅延を生じさせないために、人事院専任部門と少なくとも2週間ごとには作業進捗報告を行うこと。
ア 手順書作成等
受託者は、「3.(2)エ データ移行計画書」で作成した「データ移行計画書」及び「3.(3)オ データ移行方式設計書」で作成した「データ移行方式設計書」に基づき、「表7 作成物一覧」に記載されている設計書等のドキュメントの作成を行うこと。
「表7 作成物一覧」の手順書は、府省データの移行に係るファイルバックアップ取得方法、ファイル移送方法、ファイル投入方法、他システムとの連携及びネットワークの切替え等システム運用業務全般について、一般的なシステムのデータ移行に関する知識を有している者が特別の訓練等を経ることなく作業を行えるレベルまで詳細に記載すること。
また、「表7 作成物一覧」に記載されているツール及び手順書等の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
イ リハーサル
受託者は、人事院専任部門及び政府共通プラットフォーム担当府省が用意する移行元・移行先の環境を利用し、「表7 作成物一覧」のツール、手順書及びテスト仕様書に基づきファイルバックアップ取得、ファイル移送、ファイル投入、他システムとの連携及びネットワークの切替え等のリハーサル作業を政府共通プラットフォーム担当府省、運用サービス業者(PF)及び次期システム改修担当業者と協力して行うこと。
また、受託者は、リハーサル作業の一部として移行前データと移行後データのデータ検証及び各府省からの接続による動作確認の結果に問題がないことを確認し、リハーサル作業のデータ移行完了判定を行うこと。
受託者は、データ移行リハーサル作業の終了時に作業内容等を要約した「データ移行リハーサル実施報告書」を作成し、人事院専任部門の承認を得ること。なお、データ移行リハーサル作業時に「表7 作成物一覧」のツール、手順書及びテスト仕様書の変更が必要になった場合、受託者は、人事院専任部門と協議し、随時修正を行うこと。
ウ 本番移行
受託者は、人事院専任部門及び政府共通プラットフォーム担当府省が用意する移行元・移行先の環境を利用し、「データ移行計画書」及び「表7 作成物一覧」のツール、手順書及びテスト仕様書に基づき、ファイルバックアップ取得、ファイル移送及びファイル投入、他システムとの連携及びネットワークの切替え等の本番移行作業を政府共通プラットフォーム担当府省、運用サービス業者(PF)及び次期システム改修担当業者と協力して行うこと。
また、受託者は、本番移行作業の一部として移行前データと移行後データのデータ検証を行い、その結果を人事院専任部門に報告し承認を得ること。また、人事院専任部門を通じ、各府省からの接続による動作確認及びデータ確認を行った結果、問題がないことを確認し本番移行作業のデータ移行完了判定を行うこと。移行前後のデータ検証作業を行うに当たっては、更改後の機器等において平成 31 年
10 月までに本番稼働することを前提として、期間内にデータ移行の漏れや差異が生じることなく本番稼働できるデータ移行をすることを保障することとし、そのために必要なデータ検証の方法を予め人事院専任部門に提案し、承認を得た上で行うこと。
受託者は、本番移行作業の終了時に、作業内容等を要約した「データ移行作業実
施報告書」を作成すること。
表7 作成物一覧
項番 | 分類 | 作成物名称 |
1 | 設計書 | データ整合性確認ツール設計書 |
2 | データ整合性確認用データ取得ツール設計書 | |
3 | データ移行ツール設計書 | |
4 | ツール | データ整合性確認ツール |
5 | データ整合性確認用データ取得ツール | |
6 | データ移行ツール | |
7 | 手順書 | データ移行手順書 |
8 | 移行後データ確認手順書 | |
9 | 移行後動作確認手順書 | |
10 | テスト仕様書 | 他システム接続切替え確認テスト仕様書 |
(7)運用要件
ア 運用要件設計書の作成
受託者は、「運用要件定義書」に従い、システムにおける具体的な運用実現方法を設計し、「システム運用・保守設計書」を作成すること。作成に当たっては、政府共通プラットフォームとの連携を含めた内容とすること。
イ 運用・保守マニュアルの作成
受託者は、現行システムの「運用・保守マニュアル」を基に本調達の運用設計
を実施して「運用・保守マニュアル」を作成し、人事院専任部門の承認を得ること。運用設計に当たっては、人事・給与システムのアプリケーション保守担当業者(又 は設計・開発担当業者)、政府共通プラットフォーム担当府省との調整が必要となるため、人事院専任部門が行う調整に当たり、資料作成、調整のための会議同席、関連情報の収集等の支援を行うこと。また、作成した「運用・保守マニュアル」についての運用サービス担当業者(PF)からの質問については、漏れなく適時に回答するとともに、その質問と回答について記録を残し、今後の運用・保守に活かせるようにすること。
ウ 操作マニュアルの作成
受託者は、運用・保守マニュアル一式に含めて(「運用・保守マニュアル」の別添資料として)、人事・給与システムの運用に必要となる各機器・ソフトウェアの操作手順及び操作方法を記述したマニュアル(以下「操作マニュアル」という。)を本調達の操作マニュアルとして作成し、人事院専任部門の承認を得ること。
また、作成した操作マニュアルに関する運用サービス担当業者(PF)からの質問については、漏れなく適時に回答するとともに、その質問と回答について記録を残し、今後の運用・保守に活かせるようにすること。
エ 運用支援プログラム等の作成
受託者は、バックアップ、ウイルス定義ファイルの更新等の定常的作業について、効率化と作業品質の向上を目的とした運用業務支援プログラム(シェルスクリプト等)を設計・開発すること。
また、現行システムで使用している運用ジョブについて、次期システムでも同様の
機能を実現すること。なお、現行システムでは、「Systemwalker Operation Manager」で運用ジョブを管理している。さらに、現行システムの監視定義を基に、次期システムで使用できるように製品名やバージョン等を修正し、定義変更が必要な場合は変更を反映し、監視定義を設定するこ
と。
オ その他参考情報
人事・給与システムにおける「情報システムの操作・監視等」、「データ管理」に関しては、現行システムに係る「システム運用・保守設計書」を参照すること。
(8)保守要件
ア 基本方針
受託者は、運用サービス担当業者(PF)と連携し保守業務を実施すること。
受託者は納入する機器・ソフトウェア等一式に不具合が生じた場合、受託者の責任において他の業者と密接に連携して直ちに回復させ、人事・給与システムの継続運用を維持すること。なお、対象となる機能ごとに、求められる信頼性
(「別添3 人事・給与システムの要件」の「3 信頼性等要件」を参照すること。)、可用性要件に応じた保守を行うこと。
また、受託者は、納入する機器・ソフトウェア等一式に関する保守業務に必要なドキュメントを整備、作成する。人事院専任部門が年に 1 回以上実施する災害復旧訓練に参加し、報告すること。報告に当たり「災害復旧訓練参加報告書」を作成し、人事院専任部門の指示する期日までに提出し承認を得ること。
イ 対象範囲
本調達における受託者の保守業務の対象範囲を次に示す。
(ア)納入する機器及びソフトウェア等一式について
①保守設計
②障害対応
③保守支援及び運用支援
④各種問合せ対応
⑤製品に対するサポートサービス
(保守期間は賃貸借期間と同一の期間とする)
(イ)保守作業に必要な手順書類の作成
(ウ)作成した手順書類に基づく確実な保守作業の実施
なお、政府共通プラットフォームから提供された機器・ソフトウェア等に関
しても、設定変更した箇所については、製品サポートサービスを除き、上記業務を実施するものとする。
ウ ソフトウェア要件の確認
受託者は、各サーバに搭載するソフトウェア、バージョン等の条件を整理し、
「要件確認ソフトウェア一覧表」を作成すること。また、「要件確認ソフトウェア一覧表」の作成においては、人事院専任部門と協議を行い、承認を得ること。
エ 保守設計要件
受託者は、納入する機器・ソフトウェア等一式に係る保守設計について、別途調達
する運用サービス担当業者(PF)との連携を考慮した上で、次のとおり行うこと。
・受託者は、人事・給与システムの機器・ソフトウェア等一式に係る保守設計に当たっては、「保守体制表」を作成の上、人事院専任部門に提出し承認を得ること。
・人事・給与システムの機器・ソフトウェア等一式に係る保守計画について、保守作業の実施に必要な計画及び手続等を示した「運用・保守計画書」を作成の上、人事院専任部門に提出し承認を得ること。
オ 保守手順書の整備
受託者は、納入する機器・ソフトウェア等一式に係る保守手順について、「運用・保守手順書」を作成の上、人事院専任部門に提出し承認を得ること。当該手順書の策定に当たっては、現行システムの「運用・保守手順書」の構成、様式等と統一すること。
カ 保守業務要件
受託者は、人事院専任部門の指示の下、納入する機器・ソフトウェア等一式の保守及び人事・給与システムのアプリケーション保守支援並びに運用支援を行うこと。保守作業は「イ 対象範囲」に記載されている内容とし、発生する費用は全て本調達に含むものとする。なお、別途運用サービス担当業者(PF)から業務上の指示があった場合には適宜対応すること。
キ 保守対応時間等
(ア)機器等保守
人事・給与システムは 24 時間 365 日利用できることを前提としている。このため、可能な限り機器等の障害等が発生した場合であっても、迅速に対応し、その上で運用サービス担当業者等によるデータ復旧及びシステム復旧を経て、少なくとも利用者である各府省の中核となる勤務時間(9:00~19:00)においてシステムを復旧する必要があり、納入する機器等の保守は、次のとおりとする。
・ 24 時間 365 日、専用電話にて保守全般に係る受付を行うこと。
・ 機器障害等の保守は、24 時間 365 日のオンサイトによる対応とすること。
・ 機器障害の回復又は応急処置が可能な保守員を確保し、障害通知を受けてから 4 時間以内に現地に到着し、迅速に復旧作業に着手すること。ただし、復旧作業は 24 時間 365 日行うこととする。
(イ)ソフトウェア保守・技術相談等
ソフトウェア保守・技術相談、その他各種問合せに対しては、平日 9:00~ 19:00 に対応すること。また、製品バージョンアップ等への対応については、人事院専任部門と協議の上、適宜更新・適用作業を行うこと。
ク 機器・ソフトウェア等一式に係る情報等の提供
受託者は、納入する機器・ソフトウェア等について、その内容を人事院専任部門にて確認を受けた上で、保守サービスを確実に受けられる状態を確保すること。
受託者は、納入するシステムに関する技術的問題、セキュリティ脆弱性(セキュリティホール)、ソフトウェアのバグ、パッチ及びバージョンアップ等の情報については、適時に取得するように努め、重要な事項については、速やかに事院専任部門に提供し、対応を協議すること。
ケ パッチ等の配付管理
配付管理については、次のとおりとする。
・擬似・運用管理環境へのウイルス対策ソフトウェア定義ファイルの配付及び管理は、運用サービス担当業者(PF)において実施する。また、本番環境及び検証環境に設置する機器のウイルス対策ソフトウェア定義ファイルの配付は、政府共通プラットフォームにおいて実施する。受託者は、関連資料の作成・提示など必要な運用サービス担当業者(PF)の支援を行うこと。
・本番環境、検証環境及び擬似・運用管理環境へのセキュリティパッチの配付及び管理は、受託者において実施する。
コ ウイルス情報の提供とウイルス感染時の対応
人事・給与システムにおいて導入しているウイルス対策ソフトウェアのメーカーより緊急に対応が必要なウイルスパターンの提供がなされた場合は、受託者は、速やかに人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)に報告・提供すること。また、受託者は、納入する機器・ソフトウェア等一式内でウイルス感染が検知された場合は、直ちに必要な対処と連絡を行い、人事院専任部門の指示に従い、他の業者と連携し、ウイルス除去及びウイルス感染による被害の復旧の支援を行うこと。
サ オンサイト対応
オンサイト対応については、次のとおりとする。
・受託者は、納入する機器等の障害に対して、オンサイト対応(技術者の派遣による現地での障害機器・部品の交換、正常復帰確認作業・報告等)を行うこと。
・受託者は、障害対応の連絡・問合せについて人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)からの直接の連絡により対応可能な体制を確保すること。
・受託者は、障害発生時等に迅速な対応を可能とするため、一元的な対応窓口を設置すること。
・受託者は、人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)に具体的な資料を添付し、障害内容の報告を行うこと。
シ 障害時の原因究明と対策
受託者は、自らの保守範囲内について障害が発生した場合、人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)の指示に従い、速やかに原因究明を行うこと。なお、障害対応時におけるバックアップ等では、個人情報に触れる可能性があるために、バックアップとリストアに関しては人事・給与システム管理室において運用サービス担当業者 (PF)が行うので、運用サービス担当業者(PF)と連携して性能、可用性等も含めた障害対応作業を実施すること。
ス 技術支援
受託者は、納入する機器・ソフトウェア等一式に関して、人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)から技術的な質問、支援を求められた場合には、速やかに対応すること。なお、質問に対する回答は、原則、翌日までに行うこと。ただし、困難な場合は、人事院専任部門と協議し対応すること。
セ 保守報告
受託者は、保守に関する作業を実施した際には、作業完了後、速やかに「保守報告書」を作成し、人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)に作業完了の報告を行い、承認を得ること。
ソ 定期点検
受託者は、納入する機器等一式について他の業者と調整の上、毎年2回定期点検を行うこと。定期点検には、検出した問題点の修理又は予防処置(部品交換等)を含むものとする。定期点検の実施に当たっては、その計画等について運用サービス担当業者(PF)のレビューを経た上で、事前に人事院専任部門の承認を得ること。また、その結果を「定期点検報告書」として運用サービス担当業者(PF)を通じて人事院専任部門に報告し、承認を得ること。
タ 臨時保守(製品保証)
部品の磨耗等により納入する機器の正常な稼働が保てないと思慮される場合又は開発元・製造元等によるリコールが行われる場合には、部品の交換、整備及びリコールの実施等について、人事院専任部門及び運用サービス担当業者(PF)と協議の上、受託者の負担と責任において必要な対応を行うこと。
チ データ消去
受託者は、ハードディスクその他全てのデータ媒体の交換・撤去に当たっては、第三者がデータ復元ソフトウェア等を利用してもデータが復元されないように、装置の物理的な破壊又はデータ消去手段等を用いた手順を事前に人事院専任部門に提示し承認を得ること。また、受託者は、完全にデータを削除するとともに、これを証する書類として「データ消去報告書」を人事院専任部門に提出すること。
(9)各事業者間の調整
本業務を実施するに当たって、複数の事業者が参画していることから、以下について留意すること。
・人事・給与システムにおいては、複数の事業者が関与するため、受託者は人事院専任部門の指示に従い、これら関係する他の事業者と適切な関係を築き、適切な支援を行うこと。
・保守作業の遂行に当たっては、人事・給与システムの次期システム改修担当業者及び運用サービス担当業者(PF)等からの情報提供及び支援が不可欠であることから、受託者は必要に応じ、人事院専任部門を通じて、各事業者及び政府共通プラットフォームから必要な情報及び支援を受けられるものとする。
・受託者は、保守作業の実施に当たっては、関係事業者と日程や作業に係る手続き等、その他作業実施に当たっては、必要な事項について調整すること。
(10)成果物の範囲、納品期日等
ア 成果物
本業務における納入成果物及び納入時期を、「別添5 納入成果物等一覧」に示す。なお、人事院専任部門が必要とする資料がある場合には、別途協議の上、必要な対応を行うものとすること。
イ 納品方法
・成果物は、全て日本語で作成すること。
・用字・用語・記述符号の表記については、「公用文作成の要領(昭和 27 年4月4日内閣閣甲第 16 号内閣官房長官依命通知)」を参考にすること。
・情報処理に関する用語の表記については、日本工業規格(JIS)の規定を参考にすること。
・成果物は紙媒体及び電磁的記録媒体により作成し、人事院専任部門から特別に示す場合を除き、原則紙媒体は1部、電磁的記録媒体は2部を納品すること。
・紙媒体による納品について、用紙のサイズは、原則として日本工業規格A列4番とするが、必要に応じて日本工業規格A列3番を使用すること。
・電磁的記録媒体による納品について、CD-R 又は DVD-R とする。電磁的記録媒体に保存する形式は Microsoft Word2013 又は Word2016、Excel2013 又は Excel2016、Power Point2013 又は Power Point2016 及び PDF 形式とする。ただし、人事院専任部門が別途形式を定めて提出を求めた場合はこの限りではない。
・納品後人事院専任部門において改変が可能となるよう、図表等の元データも併せて納品すること。
・成果物の作成に当たって、特別なツールを使用する場合は、担当職員の承認を得ること。
・既に提出した成果物について、変更を行う場合には、人事院専任部門の承認を受けた上で、速やかに変更部分の差替え版を提出すること。なお、一部の納入成果物については、別途提出部数を人事院専任部門が指示する場合がある。
・成果物が外部に不正に使用されたり、納品過程において改ざんされたりすることのないよう、安全な納品方法を提案し、成果物の情報セキュリティの確保に留意すること。
・電磁的記録媒体により納品する場合は、不正プログラム対策ソフトウェアによる確認を行うなどして、成果物に不正プログラムが混入することのないよう、適切に対処すること。
・成果物については、エコマークやグリーンマーク認定等の環境へ配慮したものを使用すること。
・書面の成果物及び提出物は、人事院専任部門より指示された背表紙を添付すること。
・納入検査は、納入成果物を対象に人事院専任部門が実施する。
・納入検査の実施に当たり、人事院専任部門より必要とする資料の提出が求められた場合には、受託者はそれに応じること。
ウ 納品場所
原則として、成果物は次の場所において引き渡しを行うこと。ただし、人事院専任部門が納品場所を別途指示する場合には、この限りではない。
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(11)引継ぎ要件
今回、政府共通プラットフォーム d パターンから政府共通プラットフォーム a パターンへ人事・給与システムを移行するに当たり、運用サービス担当業者(PF)を新たに調達する予定である。移行後の運用サービス業務を円滑に進めることを保証するためには、受託者から十分な機器・ソフトウェア構築内容の情報提供を行う必要がある。
そのため、受託者は、運用サービス担当業者(PF)に対して必要な文書を整え、十分な引継ぎを計画的に実施すること。
ア 運用サービス担当業者(PF)への引継ぎに係る計画書の作成
受託者は、構築期間内において、運用サービス担当業者(PF)が設置後の機器を安定的に稼働及びメンテナンスできるよう、以下の内容を満たした引継ぎを実施し、その結果について人事院専任部門に書面により報告すること。
(ア) システム運用業務に係る作業内容、設定等を記載した引継ぎ資料を作成すること。
(イ) 引継ぎ計画を策定し、引継ぎ期間、期限等について、人事院専任部門の承認を得ること。
(ウ) 承認された引継ぎ期間中に運用サービス担当業者(PF)に対面で説明し、引継ぎを実施すること。
イ 運用サービス担当業者(PF)への引継ぎ
受託者は、運用サービス担当業者(PF)に対して、以下の内容を満たした人事・給与システムの運用に必要な情報提供等の引継ぎを受託者の負担と責任において実施し、その結果を人事院専任部門に書面により報告すること。また、受託者は、
「引継計画書」を作成し、人事院専任部門の承認を得ること。なお、引継計画書の作成に当たっては、実施体制と役割、詳細な作業及びスケジュール、実施結果報告書の作成と評価、人事・給与システムの運用に必要な更新機器の構成及び設定情報等について整理し、引継計画書に記載すること。
(ア) 人事・給与システムの運用に必要となる詳細な作業内容、実施結果報告書の作成・評価、更新機器の構成及び設定情報等について整理した資料を作成すること。
(イ) 引継ぎ計画を策定し、引継ぎ期間、期限等について、人事院専任部門の承認を得ること。
(ウ) 承認された引継ぎ期間中に運用サービス担当業者(PF)に(ア)及び(エ)にて作成した資料を基に、対面で説明を実施すること。
(エ) (ア)にて作成した資料より、更新機器の保守作業に必要となる内容を「運用・保守マニュアル」として取りまとめ、作成すること。
ウ 運用サービス担当業者(PF)における資料修正等への支援
受託者は、運用サービス担当業者(PF)において実施する資料修正等の作業への支援を実施すること。
(1)業務実施体制
プロジェクトの推進体制及び本件の受託者に求める作業実施体制は「表8 本調達の受託者における責任者一覧」のとおりである。本調達の受託者は、本件の業務を履行できる責任体制を設けるとともに、本業務の実施体制図を提出し、人事院専任部門の承認を得ること。
実施体制においては、「表8 本調達の受託者における責任者一覧」項番 1 に示す全体管理責任者を選任するとともに、「表8 本調達の受託者における責任者一覧」の項番 2~4 に示す担当責任者を置くものとする。なお、これらの全体管理責任者及び担当責任者(以下「責任者」という。)については、原則として兼務しないものとする。やむを得ず兼務する場合には、人事院専任部門の承認を得ること。また、受託者の情報セキュリティ対策の管理体制については業務実施体制とは
別に作成する。受託者は、当該業務の実施において情報セキュリティを確保するための体制(委託事業の実施に当たり、委託先企業又はその従業員、再委託先、若しくはその他の者による意図せざる変更が加えられないための管理体制など)を整備すること。
表8 本調達の受託者における責任者一覧
項番 | 責任者名称 | 業務内容 | |
1 | 全体管理責任者 | プロジェクト全体が円滑に進行するように全体管理及び他の業者との連携を行うとともに、プロジェクト全て の運営に係る責任を持つ。 | |
2 | 構築責任者 | 人事・給与システムの構築業務を統括する。 | |
3 | 情報システムセキュリティ責任者 | プログラム、データ、ドキュメント等プロジェクト内でやり取りされる情報の保護、管理及びプロジェクト全ての項目に関してセキュリティの脅威が潜んでいないか 確認し、指摘、改善を行う。 | |
4 | テスト実施責任者 | テスト計画の策定を行い、テストデータの作成、テストの実施及びテスト結果の確認を実施し、プログラムの正 確性を確保する。 |
(2)業務要員に求める資格等の要件
ア 全体管理責任者に必要な要件
全体管理責任者については、以下の要件を満足していること。また、業務経歴概要を記載した書類(様式は自由とするが、以下に記載する資格要件を充足していることが分かるもの)を、人事院専任部門に提出すること。
a.主要担当者として、5年以上のプロジェクト管理経験を有すること。 b.PMBOK に基づくプロジェクト管理手法について精通しているとともに、利
用経験を有すること。
c.EVM の手法について精通しているとともに、利用経験を有すること。
d.以下の資格又は能力のいずれかを有すること。
・IT コーディネータ
・PMP(Project Management Professional)
・情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ
・ 同上 IT ストラテジスト
・経済産業省の IT スキル基準(ITSS)に基づき、プロジェクト・マネジメント職種、IT アーキテクト職種、コンサルタント職種、IT スペシャリスト職種のレベル5以上に相当する等、相応のプロジェクト管理能力又はシステム設計能力を有すること。
イ 担当責任者に必要な要件
担当責任者は、以下の要件を満足していること。また、業務経歴概要を記載した書類(様式は自由とするが、以下に記載する資格要件を充足していることが分かるもの)を、人事院専任部門に提出すること。
a.主要担当者として、3年以上のプロジェクト管理経験を有すること。 b.以下の資格又は能力のいずれかを有すること。
・IT コーディネータ
・PMP(Project Management Professional)
・情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ
・ 同上 IT ストラテジスト
・経済産業省の IT スキル基準(ITSS)に基づき、プロジェクト・マネジメント職種、IT アーキテクト職種、コンサルタント職種、IT スペシャリスト職種のレベル4以上に相当する等、相応のプロジェクト管理能力又はシステム設計能力を有すること。
ウ 責任者の変更
責任者については、プロジェクトの開始から終了まで担当できるものを任命すること。やむをえない事情で離任せざるをえなくなった場合には、事前に人事院専任部門と相談し、同等の資格を有する者を後任者として配置し、十分な引継ぎ期間を設け、本業務に影響しないよう配慮すること。なお、適切な業務の遂行が期待できないと人事院専門部門が判断した責任者については、変更を要請することがある。
(3)業務場所
・本調達の業務場所は、本調達の受託者が用意する場所において行うことを原則とする。ただし、人事院専任部門が指定する事業所及び人事院庁舎内にて業務を行う場合には、人事院専任部門の指示に従うこと。
・本調達における業務に必要な電子計算機及び消耗品は、特に定めのある場合を除き、本調達の受託者が用意する。また、人事院庁舎内に常駐して行う業務の実施に当たって必要となる什器・機器等についても、本調達の受託者が用意するものとし、その持ち込み及び設置に関して人事院専任部門と協議の上これを行うこと。契約期間が満了する際には、本調達の受託者は持ち込んだ什器・機器等の撤去及び原状回復について人事院専任部門と協議の上、本調達の受託者の負担と責任において、速やかにこれを行うこと。
(4)業務の管理に関する要領
ア 情報セキュリティ対策
本調達の受託者は、人事院専任部門と協議の上、人事・給与システムの次期システム構築及び賃貸借・保守業務を実施する際の情報セキュリティ対策実施要領を策定し、人事院専任部門の承認を得ること。
受託者は、本業務の実施に当たり、次の文書に記載された事項を遵守し、電子政府の推進に関する政府決定等(今後策定されるものも含む。)に従うこと。また、データ保護については、「別添4 データ保護・管理要領」を遵守すること。なお、解釈が困難な場合は、人事院専任部門に照会すること。
①「政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガイドライン」
(平成 26 年 12 月 3 日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定(平成 29 年
5 月 9 日改定))
②「人事院情報セキュリティポリシー」(平成 29 年 3 月 29 日決定)
③「行政機関の保有する個人情報の適切な管理のための措置に関する指針」
(平成 16 年 9 月 14 日総管情第 84 号(平成 29 年 5 月 26 日総管管第 130 号改定))
④「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)」(平成 26 年 12 月 18 日個人情報保護委員会(平成 29 年 5 月 30
日最終改定))
情報セキュリティ対策実施要領の具体的な内容は、以下に示すとおりとする。
・管理目的
・管理対象
・管理体制(管理責任者、管理担当者、運用責任者、運用担当者)
・責任者・担当者の責務と役割
・情報セキュリティ対策(物理的対策、技術的対策、人的対策)
イ 会議体等コミュニケーションに関する業務
本業務においては、各事業者間の調整や情報共有等のため、本調達の受託者は表9に示す会議体に参加し、進捗状況やプロジェクト全体課題の報告を行うこと。また、出席人数及びその他会議体への参加については、別途、人事院専任部門と協議することとする。なお、この中には、個別内容に関する調整・調査・内容検討等のために随時開催される打合せ等は含めない。
表9 人事・給与システムにおける会議体
会議体名 | 会議の目的 | 開催頻度 | 参加者 |
プロジェクト全体会議 | ・人事・給与システムの運用状況を確認し、必要な検討・協議を実施するための全体会議 ・アプリケーション改修に関する進捗を確認し、必要な検討・協議を実施するための会議 ・アプリケーション改修以外の本受注業務の作業状況の共有・協議 を実施するための会議 | 月次 | 人事院専任部門 CIO 補佐官 プロジェクト管理支援担当業者運用サービス担当業者(PF) ヘルプデスク担当業者 ハードウェア保守サービス担当業者アプリケ-ション保守担当業者 次期システム機器更改の改修担当業者 次期システム機器更改の構築等担当業者(本調達の受託者) |
(1)機密保持、資料の取扱い
・人事院専任部門は、本調達の受託者が本仕様書に基づく業務を履行する上で必要な関連資料を随時貸与する。ただし、貸与された資料は指定された期日までに人事院専任部門に返還しなければならない。また、受託者は、貸与された資料を本仕様書に基づく業務の目的以外に使用してはならない。
・本業務において知り得た情報は、本業務の目的以外に利用しないこと。また、本業務における資料や人事院専任部門及び各府省等からの貸与物等に関して情報の漏えいが起こらないよう保管するとともに、本業務の終了時には、責任を持って返還すること。
・受託者の責に起因する情報セキュリティインシデントが発生するなどの万一の事故があった場合、直ちに人事院専任部門に報告すること。これにより損害が発生した場合には損害に対する賠償等の責任を受託者が負うものとする。
(2)遵守する法令等
ア 法令等の遵守
当該調達案件の業務遂行に当たっては、民法、刑法、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、その他関連する諸法律、規則等を遵守し履行すること。
イ その他文書、標準への準拠
(ア)プロジェクト計画書
当該調達案件の業務遂行に当たっては、人事院専任部門が定めるプロジェクト計画書との整合を確保して行うこと。
(イ)プロジェクト管理要領
当該調達案件の業務の管理に当たっては、人事院専任部門が定めるプロジェクト管理要領との整合を確保して行うこと。
(1)知的財産権の帰属
・本調達の受託者は、本契約履行過程で生じた納入成果物に関し、著作権法第 21
条、第 26 条の 3、第 27 条及び第 28 条に定める権利を含む全ての著作権を人事院に譲渡し、人事院はこれを独占的に使用するものとする。なお、受託者は、一切の著作者人格権を行使しないこととし、また、第三者として行使させないものとする。
・納入成果物に第三者が権利を有する著作物が含まれている場合は、人事院専任部門が特に使用を指示した場合を除き、受託者は当該著作物の使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約に係る一切の手続きを行うこと。この場合、当該契約等の内容について、事前に人事院専任部門の承認を得ること。
・本件仕様書に基づく業務に関し、第三者との間で著作権に係る権利侵害の紛争等が生じた場合、当該紛争等の原因が専ら人事院専任部門の責に帰する場合を除き、受託者は自らの責任と負担について一切の処理をすること。なお、人事院専任部門は紛争等の事実を知ったとき、速やかに受託者に通知することとする。
(2)瑕疵担保責任
ア 本調達の受託者は、納入する全ての成果物について瑕疵担保責任を負うものとし、瑕疵担保期間は、検収日から1年間とする。
イ 当該成果物に瑕疵があった場合は、本調達の受託者の負担と責任において、以下のとおり対応し、是正するものとする。
・人事・給与システムのうち、ソフトウェア等のカスタマイズ部分の瑕疵については、修正・対処を行うと同時に、関連するドキュメントを修正の上、速やかに提出する。
(3)検収
・本調達の受託者は、成果物等について、納品期日までに人事院専任部門に内容の説明を実施して検収を受けること。
・検収の実施に当たり、人事院専任部門より必要とする資料の提出が求められた場合には、受託者はそれに応じること。
・検収の結果、成果物等に不備又は誤り等が見つかった場合には、直ちに必要な修
正、改修、交換等を行い、変更点について人事院専任部門に説明を行った上で、指定された日時までに再度納品すること。
(1)競争参加資格
・予算決算及び会計令第 70 条各号のいずれにも該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条第1号に該当しないものとする。
・平成 28・29・30 年度内閣府競争参加資格(全省庁統一資格)において、「役務の提供等」の「A」の等級に格付けされ、関東・甲信越地域の競争参加資格を有する者であること。
・東京都所在の国の機関から指名停止の措置を受けている期間中の者でないこと。
(2)公的な資格や認証等の取得
本調達業務を実施する組織又はサービスを適用範囲に含む次の認証を取得していること。
・「ISO/IEC 27001:2013」認証又は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)
認証
・「ISO 9001」、「JIS Q 9001:2008」又は「JIS Q 9001:2015」認証
(3)受注実績
過去 5 年以内に、本業務と同種の業務、あるいは類似業務について、直接、請負、実施した実績を有すること。
(4)複数事業者による共同提案
・複数の事業者が共同提案する場合、その中から全体の意思決定、運営管理等に責任を持つ共同提案の代表者を定めるとともに、本代表者が本調達に対する入札を行うこと。
・共同提案を構成する事業者間においては、その結成、運営等について協定を締結し、業務の遂行に当たっては、代表者を中心に、各事業者が協力して行うこと。事業者間の調整事項、トラブル等の発生に際しては、その当事者となる当該事業者間で解決すること。また、解散後の瑕疵担保責任に関しても協定の内容に含めること。
・共同提案を構成する全ての事業者は、本入札への単独提案又は他の共同提案への参加を行っていないこと。
・共同提案を構成する全ての事業者は、「7.(1)~(3)」の全ての条件を満たすこと。
(1)再委託の制限及び再委託を認める場合の条件
本調達の受託者は、業務の全部を第三者に再委託することはできない。業務の一部を再委託する場合は、事前に再委託する業務、再委託先等を人事院に書面で提出し、承認を得ること。
業務の一部を委託する際の条件は、以下のとおり。
・本調達の受託者は、業務を一括して再委託してはならない。
・本調達の受託者における責任者を再委託先事業者の社員や契約社員とすることはできない。
・本調達の受託者は再委託先の行為について一切の責任を負うものとする。
・再委託を行う場合、再委託先が「2.(2)調達案件間の入札制限」に抵触しないこと。
・本調達の受託者は、人事院専任部門が受託者に求めるものと同水準の情報セキュリティを確保するための対策を契約に基づき再委託先に行わせること。なお、再委託先に行わせた情報セキュリティ対策及びこれを行わせた結果に関する報告を、受託者に求める場合がある。
また、本調達の受託者は、機密保持、知的財産権等に関して本仕様書が定める本調達の受託者の債務を再委託先業者も負うよう、必要な処置を実施し、人事院に書面で提出し、承認を得ること。なお、第三者に再委託する場合であっても、その最終的な責任を本調達の受託者が負うこと。
(2)承認手続
・本業務の実施の一部を合理的な理由及び必要性により再委託する場合には、あらかじめ再委託の相手方の商号又は名称及び住所並びに再委託を行う業務の範囲、再委託の必要性及び契約金額等について記載した別添の再委託承認申請書を人事院に提出し、あらかじめ承認を得ること。
・前項による再委託の相手方の変更等を行う必要が生じた場合も、前項と同様に再委託に関する書面を人事院に提出し、承認を得ること。
・再委託の相手方が更に委託を行うなど複数の段階で再委託が行われる場合(以下「再々委託」という。)には、当該再々委託の相手方の商号又は名称及び住所並びに再々委託を行う業務の範囲を書面で人事院専任部門に報告すること。
(3)再委託先の契約違反等
再委託(再々委託を含む。以下この項において同じ。)先において、本調達仕様書に定める事項に関する義務違反又は義務を怠った場合には、本調達の受託者が一切の責任を負うとともに、人事院専任部門は、当該再委託先への再委託の中止を請求することができる。
(1)契約変更
本業務の実施によって、契約締結時に想定した業務量あるいは合意した業務内容等が著しく増減した場合には、本調達の受託者と人事院専任部門は協議の上、契約の変更を可能とする。
(2)本仕様書の解釈等
本仕様書の内容及び解釈について疑義が生じた場合は、人事院専任部門に確認すること。
また、本仕様書に記載のない事項に係る業務が生じた場合には、本調達の受託者及び人事院専任部門は双方協議の上、対応を決定するものとする。
(3)契約期間満了時の機器等の撤去及び廃棄
契約期間満了時は、業務を行う上で受託者が設置した機器等の撤去及び廃棄に当たり、第三者がデータ復元ソフトウェア等を利用してデータが復元されないように、受託者は、機器等の物理的破壊又はデータ消去手段等を用いて完全にデータを削除
するとともに、これを証する書類として「データ消去報告書」を人事院専任部門に提出すること。なお、撤去及び廃棄を外部業者に委託する場合についても、同様とする。
(4)機器等の撤去及び廃棄時の関連法令遵守
機器等の撤去及び廃棄に当たり、受託者は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、その他の関連法令を遵守すること。
本仕様書に関する問合せ先は、以下のとおりとする。
人事院事務総局電子化推進室
〒100-8913 東京都千代田区霞が関 1-2-3
TEL 03-3581-5311(代表) FAX 03-3581-5050
以 上