Contract
社会保険労務士法人 xx事務所 モデル契約書/通知書等(2020.3)
労働者派遣基本契約書
○○○○株式会社(以下「甲」という。)と○○○○株式会社(以下「乙」という。)とは、乙がその労働者を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という)に基づき、甲に派遣するにあたり、以下のとおり基本契約を締結する。
(目的)
第1条 本契約は、乙が、労働者派遣法及び本契約に基づき、乙の雇用する労働者(以下「派遣労働者」という。)を甲に派遣し、甲が派遣労働者を指揮命令して業務に従事させることを目的とする。
(適用範囲)
第2条 本契約に定める事項は、特に定めのない限り、本契約の有効期間中、甲乙間において別途締結する労働者派遣個別契約について適用する。
(個別契約)
第3条 甲及び乙は、乙が甲に労働者派遣を行う都度、本契約に基づき労働者派遣個別契約(以下「個別契約」という。)を締結する。当該個別契約には、労働者派遣法の定めに基づき、派遣労働者の従事する業務内容、就業場所、就業期間、その他の必要な事項について規定するものとする。
(派遣料金)
第4条 甲は、本契約に基づく労働者派遣の対価として乙に派遣料金を支払う。派遣料金は業務内容等により、別途定めるものとする。なお、経済事情に著しい変化が生じた場合には、甲乙協議の上派遣料金を改定することができる。
(派遣先責任者)
第5条 甲は、自己の雇用する労働者の中から、事業所ごとに派遣先責任者を選任するものとする。派遣先責任者は、派遣労働者を指揮命令する者に対して、個別契約に定める事項を遵守させるほか、適正な派遣就業確保のための措置を講じなければならない。
(派遣元責任者)
第6x xは、自己の雇用する労働者の中から、事業所ごとに派遣元責任者を選任するものとする。派遣元責任者は、派遣労働者の適正な就業確保のための措置を講じなければならない。
(指揮命令者)
第7条 甲は、自己の雇用する労働者の中から、就業場所ごとに指揮命令者を選任するものとする。指揮命令者は、業務の処理について、個別契約に定める事項を守って派遣労働者を指揮命令し、契約外の業務に従事させることのないよう留意し、派遣労働者が安全、正確かつ適切に業務を処理できるよう、業務処理の方法、その他必要な事項を派遣労働者に周知し指導する。
(適正な就業条件の確保)
第8条 乙は、甲が派遣労働者に対し、個別契約に定める労働を行わせることにより、労働基準法等の法令違反が生じないよう労働基準法等に定める時間外、休日労働協定、その他所定の法令上の手続等をとるとともに、適正な就業規則を定め、派遣労働者に対し適切な労務管理を行い、甲の指揮命令等に従って職場の秩序・規律・企業秘密を守り、適正に業務に従事するよう派遣労働者を教育、指導しなければならない。
2.甲は、派遣労働者に対し、労働基準法等の諸法令並びに本契約及び個別契約に定める就業条件を守り、当該派遣就業が円滑に行われるよう努めなければならない。
(適正な労働者の派遣義務)
第9条 乙は、本契約の目的を達成するために必要な資格、能力、知識、技術、技能、健康、経験等があり、派遣就業の目的を達する適正な労働者を甲に派遣しなければならない。
2.甲は、派遣労働者が前項の目的達成に必要な要件を欠いていると認めたときは、代替要員の派遣を求めることができる。派遣労働者が当該要件を欠くに至った場合も同様とする。
(代替要員の確保)
第10条 乙は、派遣労働者の病気、事故その他の事由により派遣労働者の人員に欠員が生じるおそれがある場合は、直ちにその欠員の補充を行わなければならない。ただし、甲においてその必要がない旨乙に連絡したときはこの限りではない。
(苦情処理)
第11条 甲及び乙は、派遣労働者から苦情の申出があった場合には、互いに協力して迅速な解決に努めなければならない。
2.前項により苦情を処理した場合には、甲及び乙は、その結果について必ず派遣労働者に通知しなければならない。
(派遣労働者の個人情報の保護)
第12条 乙が甲に提供することができる派遣労働者の個人情報は、労働者派遣法第35条の規定により派遣先に通知すべき事項のほか、当該派遣労働者の業務遂行能力に関する情報に限るものとする。ただし、利用目的を示して当該派遣労働者の同意を得た場合及び紹介予定派遣において法令上許されている範囲又は他の法律に定めのある場合は、この限りではない。
2.甲及び乙は、業務上知り得た派遣労働者の個人情報を正当な理由なく他に漏らしてはならない。
(企業秘密及び個人情報の守秘義務)
第13条 乙は、派遣業務の遂行により知り得た甲及び取引先の業務上の秘密を、他に漏らし又は不正に利用してはならず、派遣労働者にもその遵守を徹底させなければならない。本契約又は個別契約終了後においても同様とする。
2.乙は、派遣業務の遂行により知り得た甲の役員・従業員等及び取引先の個人情報について、他に漏らし又は不正に利用してはならず、派遣労働者にもその遵守を徹底させなければならない。本契約又は個別契約終了後においても同様とする。
(安全衛生等)
第14条 甲及び乙は、労働安全衛生法等に定める諸規定を遵守し、派遣労働者の安全衛生等の確保に努めるものとする。
2.乙は、労働安全衛生法に定める雇入れ時の安全衛生教育を行った上、甲に派遣しなければならない。
3.乙は、派遣労働者に対し、必要に応じて雇入れ時の健康診断を行うとともに、派遣就業に適する健康状態の労働者を甲に派遣しなければならない。
(福利厚生施設の利用)
第15条 甲は、乙の派遣労働者に対し、食堂、更衣室、レクリエーション施設等の施設又は設備について、利用することができるよう便宜供与に努めるものとする。
(損害賠償)
第16条 派遣業務の遂行において、派遣労働者が本契約又は個別契約に違反し、もしくは故意又は重大な過失により甲に損害を与えた場合は、乙は甲に賠償責任を負うものとする。ただし、その損害が、甲が使用する者の派遣労働者に対する指揮命令等により生じたと認められる場合は、この限りではない。
2.前項の場合において、その損害が、派遣労働者の故意又は重大な過失と指揮命令等との双方に起因するときは、甲及び乙は、協議して損害の負担割合を定めるものとする。
(契約解除)
第17条 甲又は乙は、相手方が正当な理由なく労働者派遣法その他の関係法令又は本契約もしくは個別契約の定めに違反した場合には、是正を催告し、相当な期間内に是正がないときは、契約の全部又は一部を解除することができる。
2.甲又は乙は、相手方が次の各号の一に該当した場合には、何らの催告を要せず、将来に向かって本契約を解除することができる。
(1)手形交換所の取引停止処分があったとき。
(2)公租公課の滞納処分のあったとき。
(3)財産上の信用にかかわる差押、仮差押、仮処分、強制執行、競売等を受けたと き。
(4)破産、民事再生、会社整理、会社更生等の申立があったとき。
(5)営業を廃止し、又は清算に入ったとき。
(6)労働者派遣法等関係法令に違反して、一般労働者派遣事業の許可を取り消され、もしくは事業停止命令を受け、又はその有効期間の更新ができなかったとき。
3.本条に基づく解除については、損害賠償の請求を妨げないものとする。
(派遣契約の中途解除)
第18x xは、自己のやむを得ない事情により個別契約期間が満了する前に契約の解除を行おうとする場合には、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることとする。
2.甲は、前項に定める派遣労働者の新たな就業機会の確保ができない場合には、契約の解除を行おうとする日の少なくとも30日前に、乙にその旨を予告しなければならない。
3.甲は、前項の契約解除の予告日から契約の解除を行おうとする日までの期間が30日に満たない場合には、少なくとも契約の解除を行おうとする日の30日前の日から当該予告当日までの期間の日数分の派遣労働者の賃金に相当する額について、損害の賠償を行わなければならない。
4.甲の解除がxxx違反その他甲の責に帰すべき事由に基づく場合には、前項にかかわらず、甲は当該派遣契約が解除された日の翌日以降の残余期間の派遣料金に相当する額について賠償を行わなければならない。
5.甲は、契約の解除を行う場合であっても、乙から請求があったときは、契約の解除を行う理由を乙に対し明らかにする。
(有効期間)
第19条 本契約の有効期間は、○○○○年 4月 1日から○○○○年 3月31日までの1年間とするが、本契約期間満了の1ヶ月前までに、甲乙いずれからも契約終了の意思表示のない限り、本契約は同一の条件で更に1年間更新するものとし、以降も同様とする。
2.本契約が有効期間満了又は解除により終了した場合も、すでに契約した個別契約については、別段の意思表示のない限り、当該個別契約で定める期間有効に存続するものとする。
(解除制限)
第20x xは、乙の派遣労働者の国籍、信条、性別、社会的身分、派遣労働者が労働組合の正当な行為をしたこと等を理由として、本契約を解除することはできない。
(協議)
第21条 本契約に定めのない事項及び本契約の条項の解釈につき疑義の生じた事項については、甲乙協議の上決定するものとする。
(管轄裁判所)
第22条 本契約について紛争が生じた場合、甲の本社所在地を管轄する地方裁判所を管轄裁判所とする。
本契約締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名捺印の上、各1通を保有する。
甲 : 印
乙 : 印
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