Contract
「エムウェーブ長寿命化改修第1期 その1工事及びその2工事」に係る契約者の選定経緯について
令和6年6月
xx市
目 次
1. 工事概要 1
2. 契約者決定までの経緯 1
(1) 契約者決定の流れ 1
(2) 契約者決定までの主な経緯 2
(3)工事実施者の選定方式 3
(4)工事実施者の選定方法 3
3.技術協力業務に係る競争参加資格確認等 4
(1)競争参加資格確認 4
(2)審査結果 4
4.技術協力業務に係る技術提案審査 4
(1)技術提案審査の概要 4
(2)審査結果 5
5.価格等交渉 6
(1)実施方法 6
(2)経過 6
(3)価格等の妥当性の確認について 8
6.契約相手方の決定 8
7.技術提案・交渉方式に係る選定委員会の経緯 9
1. 工事概要
(1) | 発 注 者 | xx市 | |
(2) | 工 事 名 | エムウェーブ長寿命化改修第1期 | その1工事 |
エムウェーブ長寿命化改修第1期 | その2工事 | ||
(3) | 工事場所 | xx市大字北xx | |
(4) | 工事内容 |
「その1工事」
ア 電気設備
受変電設備改修、中央監視設備改修
イ 機械設備
空気調和設備改修、製氷設備改修、給水設備改修、消火設備改修
「その2工事」
ア 建築
防水改修、屋根改修、建具改修、内装改修イ 電気設備
動力設備改修、雷保護設備改修、電力貯蔵設備改修
ウ 機械設備
空気調和設備改修、自動制御設備改修、消火設備改修、さく井設備改修
(5) 工期
「その1工事」 令和6年3月19日 | ~ | 令和7年10月31日 |
「その2工事」 令和6年6月28日 | ~ | 令和7年10月31日 |
2. 契約者決定までの経緯
(1) 契約者決定の流れ
① 公募型プロポーザル方式等に係る契約手続き開始公告
② 参加申込書の提出
③ 技術提案書の提出
④ 最優秀者の選定・決定
⑤ 技術協力業務・価格等の交渉※
⑥ 見積合わせの執行・契約者の決定
-1-
※:「価格等の交渉」とは、発注者及び最優秀者が、基本協定書第3条に規定する技術協力業務を踏まえて作成する設計の内容や成果物に基づき、工事費の見積りの内容その他の本工事請負契約の締結に必要な条件等について協議し、合意を目指すプロセスである。
(2) 契約者決定までの主な経緯
日 付 | x x |
令和 5 年1月 19 日(木) | 第 1 回選定委員会 基本設計(案)について実施要領(案)について |
令和 5 年 3 月 29 日(水) | 第2回選定委員会基本設計について 実施要領(案)について |
令和 5 年 4 月 12 日(水) | 実施要領公表 |
令和 5 年 4 月 13 日(木)から 令和 5 年 4 月 19 日(水)まで | 参加申込に関する質問受付 |
令和 5 年 5 月 2 日(火)まで随時 | 参加申込に関する質問回答 |
令和 5 年 5 月 10 日(水)まで | 参加申込書等の提出 |
令和 5 年 5 月 15 日(月) | 参加資格要件確認結果通知 |
令和 5 年 5 月 16 日(水)から 令和 5 年 5 月 31 日(水)まで | 技術提案書等に関する質問受付 |
令和 5 年 6 月 13 日(火)まで随時 | 技術提案書等に関する質問回答 |
令和 5 年 6 月 23 日(金)まで | 技術提案書等の提出 |
令和 5 年 7 月 10 日(月) | 第3回選定委員会 技術等審査(プレゼンテーション・ヒアリング) |
令和 5 年 7 月 12 日(水) | 最終審査結果通知・公表 |
令和 5 年 7 月 21 日(金) | 基本協定書、設計協力協定書締結 |
令和 5 年 8 月 28 日(月) | 技術協力業務委託契約締結 |
令和 5 年 9 月 28 日(木) 令和 5 年 10 月 31 日(火) 令和 5 年 11 月 30 日(木) 令和 5 年 12 月 18 日(月) 令和 5 年 12 月 22 日(金) | 価格等交渉(第1回)価格等交渉(第2回)価格等交渉(第3回)価格等交渉(第4回)価格等交渉(第5回) |
契約者決定までの主な経緯は「表-1」のとおりである。表-1 契約者決定までの主な経緯
令和 5 年 12 月 25 日(月) | 第4回選定委員会 「その1工事」価格交渉内容の確認 |
令和 6 年 1 月 18 日(木) | 価格等交渉(第6回) |
令和 6 年 2 月 1 日(木) | 「その1工事」見積合わせ |
令和 6 年 2 月 5 日(月) | 「その1工事」工事請負契約仮契約の締結 |
令和 6 年 3 月 1 日(金) 令和 6 年 3 月 12 日(火) 令和 6 年 3 月 15 日(金) | 価格等交渉(第7回)価格等交渉(第8回) 価格等交渉(第9回) |
令和 6 年 3 月 19 日(火) | 「その1工事」本契約の締結 (3月議会議決の日) |
令和 6 年 3 月 26 日(火) | 第5回選定委員会 「その2工事」価格交渉内容の確認 |
令和 6 年 5 月 9 日(木) | 「その2工事」見積合わせ |
令和 6 年 5 月 13 日(月) | 「その2工事」工事請負契約仮契約の締結 |
令和 6 年 6 月 28 日(金) | 「その2工事」本契約の締結 (6月議会議決の日) |
(3)工事実施者の選定方式
エムウェーブ長寿命化改修は、大規模な修繕工事である。過去の修繕工事において漏水による屋根下地合板の腐食が確認されており、本工事においても損傷の不可視部分が存在するなど仕様の前提となる現場の実態把握に制約があること、冬期のアイスリンクの利用を優先させるという施工条件のもと、1ユニット約 1200 ㎡の吊屋根が約3mの段差で東西に7段ずつ連なる特徴的な形状をした屋根の葺き替え作業を品質を確保した上で効率よく安全に施工すること、狭い機械室内で搬入経路を確保し、効率よく更新作業を行い、メンテナンスなど必要なスペースを確保した計画とすること等、きわめて特殊な条件下での施工となる。したがって、品質を確保した上で、安全に効率的に工事を進めるため、施工上の課題や施工計画(施工順序、仮設計画、工程計画など)について、発注者が最適な仕様を設定できない工事であることから「国土交通省直轄工事における技術提案・交渉方式の運用ガイドライン」に基づき、設計段階から施工者独自のノウハウ等を活用する発注方式である「技術提案・交渉方式」のうち「ECI方式(技術協力・施工タイプ)」を採用することとした。
この方式は、技術提案に基づき選定された最優秀者と技術協力業務の契約を締結したうえで、設計に最優秀者の技術提案内容を反映し、価格等の交渉を行った結果、その交渉が成立した場合に施工の契約を締結するものである。
(4)工事実施者の選定方法
技術提案等の審査・評価は、「xx市大規模施設の長寿命化改修事業に係る実施設
計技術協力事業者選定委員会(以下、「選定委員会」という。)」を設置し、公告前段階、技術提案審査段階、価格等の交渉段階の3段階において審議および意見聴取を行った。なお、選定委員会は非公開とし、中立かつxxな審査・評価の確保を図るため、学識経験者を含む「表-2」の委員で構成する。
表-2 xx市大規模施設の長寿命化改修事業に係る実施設計技術協力事業者選定委員会
区 分 | 氏 名 | 役 職 等 | |
学識経験者 | xx | xx | 信州大学工学部建築学科 教授 |
xxxx xx | xx(第1回・2回)xx(第3回) xx(第4回・5回) | 国土交通省 関東地方整備局 ⻑野営繕事務所⻑ | |
xxx xx(第1回・2回・ 3回・4回) | ⻑野県 建設部 施設課⻑ | ||
xx市 | xx | xx | 商工観光部⻑ |
xxxx 回) | xx(第1回・2回)xx(第3回・4回・5 | ⽂化スポーツ振興部⻑ | |
xx | xx | 建設部⻑【委員⻑】 |
3.技術協力業務に係る競争参加資格確認等
(1)競争参加資格確認
競争参加資格確認は、競争参加者としての適正な資格と必要な実績を有するかを審査するものである。
(2)審査結果
令和5年5月10日までに1者の応募があり、提出された参加申込書等について資格審査を行った結果、競争参加資格を満たしていた。
競争参加資格を有する1者に対し令和5年5月15日付で競争参加資格確認通知の送付及び技術提案書の提出要請を行った。
4.技術協力業務に係る技術提案審査
(1)技術提案審査の概要
技術提案審査にあたり、以下の5提案を求めた。ア 施工上の課題に関する提案
イ 工程管理に関する提案
ウ 環境への負荷低減に関する提案
エ 地域貢献に関する提案
オ 概算工事費に関する提案
競争参加資格を有する1者の技術提案の評価は、技術提案と約35分のヒアリングを基に技術提案内容の確認を行ったうえで、上述の提案項目に関する提案内容を審査することで行った。
(2)審査結果
評価項目 | 評価事項 | 配点 | 合計 | |
提案項目 | 施工上の | 高所での屋根改修工事について | 特優/10.0、 | /30.0 |
課題 | (品質や安全を確保し、経済的で効率よく施工する提案) | 優/8.0、 | ||
普/6.0、 | ||||
やや劣/4.0 | ||||
劣/0.0 | ||||
設備機器の更新について | 特優/10.0、 | |||
(品質や安全を確保し、経済的で効率よく施工する提案) | 優/8.0、 | |||
普/6.0、 | ||||
やや劣/4.0 | ||||
劣/0.0 | ||||
施工上特に注意すべき事項と解決策(2項目まで) | 特優/5.0×2、 | |||
(施工計画上の課題認識と解決策の提案) | 優/4.0×2、 | |||
1項目×5点 | 普/3.0×2、 | |||
やや劣/2.0×2 | ||||
劣/0.0×2 | ||||
工程管理 | 工程管理について | 特優/10.0、 | /20.0 | |
(週休2日推進に関する提案) | 優/8.0、 | |||
(事業期間を遵守するための工程管理に関する具体的提案) | 普/6.0、 | |||
やや劣/4.0 | ||||
劣/0.0 | ||||
休館期間短縮について | 算定式による | |||
(適正な品質を確保した上で休館期間を短縮する提案)算定 | ||||
式 | ||||
得点=配点(10点)×(最短休館日数提案者の休館日数/当該 | ||||
応募者の休館日数) | ||||
算定式により得点を算出し、小数第3位を切り捨てし、小数 | ||||
点第2位まで求めたものを評価点とする | ||||
環境配慮 | 環境負荷低減について | 特優/10.0、 | /10.0 |
審査にあたっての評価基準及び配点は「表-3」のとおりである。表-3 評価項目に対する評価事項と配点
(資源の消費や廃棄物の発生が環境に与える負荷の低減に適切に対処する提案) (更新機器の耐用年数と維持管理(メンテナンスの頻度と費 用)に関する提案) | 優/8.0、 普/6.0、 やや劣/4.0 劣/0.0 | |||
地域貢献 | xx市内建設事業者の活用方法について (より多くの市内建設事業者活用の具体的提案) (工事費のうち、市内建設事業者が受け持つ割合の提案)算定式 xx市内の建設事業者の活用割合=1 次下請けに市内建設事業者を活用する想定額(税抜き)÷工事費見積額(直接工事 費)×100 | 算定式による 50%以上/5.0、 30%以上/4.0、 20%以上/3.0、 10%以上/2.0、 10%未満/0.0 | /10.0 | |
xx市内企業からの調達計画について (より多くの市内企業活用の具体的提案) | 特優/5.0、優/4.0、 普/3.0、 やや劣/2.0 劣/0.0 | |||
価格項目 | 工事費 | (発注者の指定する上限額未満となっていること) (工事費見積書及び工事費見積内訳書の適正さ) (提案縮減工事費) (工事費縮減の取組及びその具体性、実現性) | 価格評価算定表による | /30.0 |
競争参加資格を有する1者から技術提案を受け、選定委員会において審査を行った結果、鹿島・xx・xx特定建設工事共同企業体を最優秀者とし、契約の締結に向けて優先的に交渉する相手として決定した。
5.価格等交渉
(1)実施方法
発注者及び最優秀者で技術協力業務の契約を締結するに当たり、設計業務及び技術協力業務完了後の工事の契約に向けた価格等の交渉等に関する基本協定を令和5年7月21日に締結した。
(2)経過
基本協定書に基づき、9回の価格等交渉を実施した。主な経過は以下の通りである。
【第1回】令和5年9月28日(木)
「その1工事,その2工事共通」
・基本設計内容の確認
・技術提案内容の確認
・全体スケジュールの確認
・技術協力業務及び設計業務、発注者の役割分担の確認
・初期段階の全体工事費の提出
【第2回】令和5年10月31日(火)
「その1工事,その2工事共通」
・技術協力業務及び設計業務の進捗確認
・全体スケジュールの確認
・中間段階の全体工事費の提出
【第3回】令和5年11月30日(木)
「その1工事,その2工事共通」
・技術協力業務及び設計業務の進捗確認
・全体スケジュールの確認
・中間段階の全体工事費の提出
【第4回】令和5年12月18日(月)
「その1工事」
・実施設計の図面に基づく工事費内訳書の提出
・工事費内訳書における積算手法について説明
・技術提案にかかる工事計画、施工方法の説明
【第5回】令和5年12月22日(金)
「その1工事」
・工事費内訳書が価格等の交渉成立条件を満たしていることを確認
「その2工事」
・技術協力業務及び設計業務の進捗確認
・全体スケジュールの確認
・中間段階の全体工事費の提出
【第6回】令和6年1月18日(木)
「その2工事」
・技術協力業務及び設計業務の進捗確認
・全体スケジュールの確認
・中間段階の全体工事費の提出
【第7回】令和6年3月1日(金)
「その2工事」
・実施設計の図面に基づく工事費内訳書の提出
・工事費内訳書における積算手法について説明
・技術提案にかかる工事計画、施工方法の説明
【第8回】令和6年3月12日(火)
「その2工事」
・工事費内訳書の数量や単価について確認・協議
【第9回】令和6年3月15日(金)
「その2工事」
・工事費内訳書が価格等の交渉成立条件を満たしていることを確認
上記9回の価格等交渉を踏まえ、発注者において、価格等の交渉成立条件を満たしていることを確認し、価格等の妥当性を確認できたことから、「その1工事」については、令和5年12月25日に開催した第4回選定委員会、「その2工事」については、令和6年3月26日に開催した第5回選定委員会で意見を伺った。
(3)価格等の交渉成立条件について
最優秀者、設計者及び市の三者による設計・価格協議を踏まえて、最優秀者の見積りの総額が、市が「市の積算基準」で算定した工事価格以下であることを確認した。また、最優秀者の見積りの各工種における各科目の直接工事費が、市が「市の積算
基準」で算定した直接工事費と著しく乖離していないことを確認した。
(4)その他
価格等交渉過程で決定した施工条件等については、特記仕様書、設計図に記載し契約に反映させた。
(5)見積合わせ
「その1工事」 実施日時 令和6年2月1日(木)
「その2工事」 実施日時 令和6年5月9日(木)
6.契約相手方の決定
(1)工事名 エムウェーブ長寿命化改修第1期 その1工事エムウェーブ長寿命化改修第1期 その2工事
(2)契約者 鹿島・xx・xx特定建設工事共同企業体
(3)工事場所 xx市大字北xx
(4)工事請負契約締結日
「その1工事」 令和6年3月19日(令和6年3月議会議決の日)
「その2工事」 令和6年6月28日(令和6年6月議会議決の日)
(5)契約金額
「その1工事」
予定価格 1,261,700,000円(消費税及び地方消費税を含む)契約金額 1,261,315,000円(消費税及び地方消費税を含む)
「その2工事」
予定価格 3,272,500,000円(消費税及び地方消費税を含む)契約金額 3,272,500,000円(消費税及び地方消費税を含む)
7.技術提案・交渉方式に係る選定委員会の経緯
本工事の契約手続きにあたっては、中立かつxxな審査・評価の確保を図るため、学識経験者を含む選定委員会において、全5回の意見聴取を行った。
各委員会の開催日及び意見聴取事項等は以下のとおり。
【第1回 公告前段階】
(1)開催日:令和5年1月19日(木)
(2)意見聴取事項
・会議の公開、非公開について
・基本設計(案)について
・実施要領(案)について
(3)主な意見
・基本設計内容について
・技術提案内容について
【第2回 公告前段階】
(1)開催日:令和5年3月29日(水)
(2)意見聴取事項
・基本設計について
・実施要領(案)について
・今後のスケジュールについて
(3)主な意見
・基本設計内容について
・技術提案の採点方法について
【第3回 技術提案審査段階】
(1)開催日:令和5年7月10日(月)
(2)意見聴取事項
・審査結果について
・価格等交渉について
(3)主な意見
・プレゼンテーション内容について
・選定理由について
【第4回 「その1工事」価格等交渉段階】
(1)開催日:令和5年12月25日(月)
(2)意見聴取事項
・公募型プロポーザル提案後の設計・価格協議の経過について
・価格等の交渉の成立条件と「その1工事」の価格等の交渉経緯について
・公表資料について
(3)主な意見
・市の積算基準による単価の設定について
・「その2工事」の進捗状況について
【第5回 「その2工事」価格等交渉段階】
(1)開催日:令和6年3月26日(火)
(2)意見聴取事項
・価格等の交渉の成立条件と「その2工事」の価格等の交渉経緯について
(3)主な意見
・特になし