Contract
土地売買仮契約書(案)
売主・奈良市(以下「甲」という。)と買主・○○○○(以下「乙」という。)は、土地の売買に関し、次のとおり契約を締結する。
この契約(以下「本件契約」という。)は仮契約であり、地方自治法(昭和22年法律第
67号)第96条第1項第8号の規定による奈良市議会の同意議決(以下「議会の議決」という。)をもって、この契約書と同一の条項により、本契約として成立(以下「本契約成立」という。)するものとする。ただし、令和7年3月31日までに奈良市議会の議決を得られなかった場合には、本件契約は効力を失うものとし、本件契約が効力を失ったことに関して、甲は一切の責任を負わないものとする。
(売買物件)
所 在 地 | 地 目 | 登記簿面積(㎡) |
xxxxxxxx 00 x 00 | 学校用地 | 7,074.69 ㎡ |
第1条 甲は、次の土地(以下「本件土地」という。)を乙に売り渡し、乙はこれを買い受けるものとする。
(売買代金)
第2条 本件土地の売買代金は、金524,942,000円とする。
2 本件土地の売買対象面積は、公簿面積によるものとし、これと実測面積が相違する場合であっても、甲及び乙は、相手方に対し、売買代金の増額若しくは減額の請求、更正登記手続の請求その他何らの異議を申し立てないものとする。
(契約保証金)
第3条 乙は、本件契約の締結と同時に契約保証金として、売買代金の100分の10の金524,942,000円を甲の発行する納入通知書により、甲の指定する金融機関に納入しなければならない。
2 前項の契約保証金には、利息を付さないものとする。
3 第1項の契約保証金は、第18条に定める損害賠償額の予定又はその一部と解釈しないものとする。
4 甲は、本件土地の売却につき議会の議決が得られたときは、次条第2項の規定に従い、第1項の契約保証金を前条に定める売買代金の一部に充当するものとする。
5 甲は、本件土地の売却につき議会の議決が得られず、本件契約が無効となったときは、乙に対して、第1項の契約保証金を返還するものとする。
6 甲は、乙が本件契約に定める義務を履行しないときは、契約保証金を甲に帰属させるものとする。
(売買代金の支払い)
第4条 乙は、第2条に定める売買代金と前条第1項に定める契約保証金の差額を、甲が本件土地の売却に係る議会の議決後速やかに発行する納入通知書により、納入期日(納
入通知書発行日から起算して30日以内)までに納入しなければならない。
2 甲は、乙が前項に定める義務を履行したときは、契約保証金を売買代金に充当するものとする。
3 乙は、第1項に定める金額を納入期日までに納入しないときは、納入期日到来の日の翌日から納入する日までの日数に応じ、その未納入額につき年14.6パーセントの割合で計算した金額を遅延損害金として、甲に支払わなければならない。
4 甲は、乙が売買代金及び遅延損害金を納入すべき場合において、納入された金額が売買代金及び遅延損害金の合計額に満たないときは、先ず遅延損害金から充当するものとする。
(所有権の移転及び本件土地の引渡し等)
第5条 本件土地の所有権は、乙が前条の定めにより売買代金(売買代金の支払いが遅延した場合は、遅延損害金を含む。)を完納した後に、甲から乙に移転するものとする。
2 乙は、所有権移転登記に必要となる書類等を甲が指定する期日までに甲に提出しなければならない。
3 本件土地の所有権移転登記に係る登録免許税その他の費用は、乙の負担とする。
4 本件土地の引渡しは、第1項の規定により本件土地の所有権が移転したときに、引渡し時の現状有姿にて行われたものとし、甲は、本件土地の引渡し時に本件土地に存在する、甲所有の残置物のすべてについて所有権を放棄するものとし、乙はその責任及び費用負担において、当該残置物の処理等を行う。
(危険負担)
第6条 本契約成立の時から本件土地の引渡しの時までに、本件土地が、双方の責めに帰すことのできない事由により滅失し、又は毀損したときであっても、乙は、その滅失又は毀損を理由として、甲に対し、履行の追完請求、売買代金の減額請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。この場合において、乙は、売買代金の支払いを拒むことができない。
(契約不適合責任の免除)
第7条 甲は、乙に対し、一切の契約不適合責任を負わないものとし、乙は、本件契約締結後、本件土地に契約不適合(地中埋設物、地質、土壌汚染等を含むがこれらに限らない。)があることを発見しても、履行の追完請求、売買代金の減額請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
(土地利用等の条件)
第8条 乙は、本件土地を利用するに当たり、関係法令等を遵守しなければならない。
2 乙は、本件土地の開発に際し開発許可が必要な開発行為については、都市計画法(昭和43年法律第100号)その他関係法令に基づく許可を得た上で実施しなければならない。
3 乙は、本件土地を本契約成立の日の翌日から起算して5年以内(以下「履行期間」という。)に、奈良市旧xx小学校跡地活用に係る市xx売却(地域に開かれた介護施設の整備)プロポーザルにおける提案内容(以下「提案事業」という。)に係る事業の運営を開始しなければならない。ただし、乙が履行期間内に、災害等の不可抗力により提案事
業を開始することができない場合において、事前に当該理由及び新たな期日を記載した書面を甲に提出し、甲の書面による承認を得たときは、この限りではない。
4 乙は、提案事業を実施することができないやむを得ない事情が発生したときは、当該理由を記載した書面を甲に提出し、提案事業の変更につき甲の書面による承認を得なければならない。
5 乙は、本件土地の利用用途について、甲から要望があったものについて誠意をもって対応するものとする。
(所有権の移転等の禁止)
第9条 乙は、本契約成立の日から10年間(以下「用途指定期間」という。)は、本件土地を提案事業に示した用途以外の用に供してはならない。
2 乙は、用途指定期間内において、甲の承認を得ずに、本件土地の所有権を第三者に移転し、又は本件土地に抵当権その他の権利を設定してはならない。
3 乙は、甲の承認を得て本件土地について第三者に所有権を移転し、又は権利を設定する場合には、本件契約に定める義務を書面により承継させなければならない。
(買戻特約及び登記)
第10条 甲は、乙が前条第1項及び第2項に定める義務に違反したときは、本件土地の買戻しをすることができる。
2 前項の買戻しの期間は、本契約成立の日から10年間とする。
3 甲は、第1項の買戻しに当たり、乙が負担した契約費用を返還することを要しない。
4 甲は、第5条に定める所有権移転登記の申請と同時に、買戻特約登記を申請する。この場合において、登録免許税及び甲が指定する司法書士に対する報酬等の登記に要する諸費用は、乙が負担するものとする。
5 乙が甲の承認を得て本件土地を分筆したときは、甲は、分筆後の面積に応じて売買代金を按分した額を分筆後の各土地の売買代金(以下「分筆後代金」という。)とする買戻特約の変更登記を申請する。
6 甲は、次の各号のいずれかに該当するときは、乙又は乙から本件土地を譲り受けた第三者の請求により買戻特約の抹消登記を申請する。
(1)第2項に規定する買戻しの期間が満了したとき。
(2)その他甲が必要と認めるとき。
7 乙は、前3項の規定による登記の申請に必要な書類等をあらかじめ甲に提出しなければならない。
(買戻権の行使)
第11条 甲が前条第1項の規定による買戻権を行使するときは、次によるものとする。
(1)買戻代金は、乙が支払った売買代金(前条第5項により分筆したときは、分筆後代金)から第16条に定める違約金を差し引いた額とする。ただし、当該買戻代金には、利息を付さないものとする。
(2)乙は、甲に対し、乙が本件契約締結のために支出した費用、本件土地及び本件土地上に建築した建築物に投じた必要費並びに有益費等の費用並びに公租公課を請求することができない。
(3)甲に損害があるときは、甲は乙に対しその賠償を請求することができる。
(4)乙に損害があっても、乙は甲に対しその賠償を請求することができない。
(原状回復義務)
第12条 甲が第15条の規定により本件契約を解除したとき、又は第10条の規定による買戻しをしたときは、乙は、甲の指示により本件土地を原状に復して甲に返還しなければならない。
2 乙は、前項の規定により本件土地を返還するときは、甲の指定する期日までに本件土地の所有権移転登記の申請に必要な書類等を甲に提出しなければならない。
3 第1項の場合において本件土地が滅失し、又は損傷しているときは、乙は、甲に対し、その損害に相当する金額を支払わなければならない。
(用途に関する遵守事項)
第13条 乙は、本件土地を使用するに当たって、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1)騒音、悪臭が発生する用途又は環境を汚染する用途に使用してはならないこと。
(2)風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1号に規定する風俗営業、同条第5項に規定する性風俗関連特殊営業その他これらに類する業及びこれらの業の利便を図るための用に供してはならないこと。
(3)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下
「暴力団対策法」という。)第2条第2号に規定する暴力団その他の反社会的団体及びそれらの構成員がその活動のために利用する等、公序良俗に反する用途に使用してはならないこと。
(4)無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成11年法律第147号)第5条に規定する観察処分を受けた団体の事務所などの用に供してはならないこと。
2 乙は、本件土地の所有権を第三者に移転する場合には、前項に定める事項を承継させなければならない。
3 乙は、前項の第三者が本件土地の所有権を移転する場合にも、同様に第1項に定める事項を転得者に承継することを当該第三者に義務付けるものとする。
4 乙は、本件土地を第三者に使用させることができる。ただし、当該第三者に対して第
1項に定める事項に反する用途で使用させてはならない。
(実地調査等)
第14条 甲は、乙の提案事業及び前条に定める内容に関し、必要があると認めるときは、乙に対し、実地調査を行い、又は必要な報告若しくは資料の提供を求めることができる。
2 乙は、正当な理由なく前項に規定する実地調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は報告若しくは関係資料の提出を怠ってはならない。
(契約の解除)
第15条 甲は、乙が次の各号のいずれかに該当する場合は、何ら催告なしに直ちに本件契約を解除することができる。
(1)本件契約に定める義務を履行しないとき。
(2)次のいずれかに該当するとき。
ア 役員等(法人の役員又はその支店若しくは常時契約を締結する事務所の代表者をいう。以下この号において同じ。)が暴力団対策法第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)であると認められるとき。
イ 暴力団(暴力団対策法第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下同じ。)又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められるとき。
ウ 役員等が自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用した等と認められるとき。
エ 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し、又は便宜を供与する等直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与していると認められるとき。
オ 役員等が暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
カ 提案事業に係る資材、原材料の購入契約その他の契約に当たり、その相手方がアからオまでのいずれかに該当することを知りながら、当該者と契約を締結したと認められるとき。
キ 乙が、アからオまでのいずれかに該当する者を提案事業に係る資材、原材料の購入契約その他の契約の相手方としていた場合(カに該当する場合を除く。)に、甲が乙に対して当該契約の解除を求め、乙がこれに従わなかったとき。
ク 乙が、本件契約による債務を履行するに当たり、暴力団又は暴力団員から不当介入を受けたにもかかわらず、遅滞なくその旨を甲に報告せず、又は警察に届け出なかったとき。
2 甲は、前項の規定により本件契約を解除した場合は、これにより乙が損害を受けることがあっても、これを賠償しない。
3 乙は、第1項の規定により本件契約を解除した場合において、甲に損害が生じたときは、その損害を賠償しなければならない。
(違約金)
第16条 乙は、第13条に定める事項に違反したとき、又は前条第1項により本件契約を解除されたときは、売買代金の100分の10に相当する金額を違約金として甲に支払わなければならない。
2 前項の違約金は、第18条に定める損害賠償額の予定又はその一部と解釈しないものとする。
(返還金等)
第17条 甲は、第15条第1項の規定により本件契約を解除した場合は、乙が支払った売買代金を返還する。ただし、当該返還金には利息を付さないものとする。
2 甲は、本件契約を解除した場合において、乙が負担した契約費用及び本件土地に関して支出したその他一切の費用並びに乙が支払った遅延損害金及び前条に定める違約金は返還しない。
(損害賠償)
第18条 乙は、本件契約に定める義務を履行しないことによって甲に生じた損害を賠償しなければならない。
(相殺)
第19x xは、甲が本件契約に基づき乙に対し負担する金銭債務について、乙が本件契約に基づき甲に対し負担する金銭債務と対当額について相殺することができる。
(契約の費用)
第20条 本件契約の締結に要する費用は、乙の負担とする。
(管轄裁判所)
第21条 本件契約に関する一切の紛争については、甲の所在地を管轄する裁判所を第xxの専属的合意管轄裁判所とする。
(契約に定めのない事項)
第22条 本件契約に定めのない事項及び疑義の生じた事項については、甲乙協議の上、定める。
本件契約の締結を証するため、この契約書2通を作成し、甲と乙が記名押印の上、各自その1通を所持する。
令和 年 月 日
x xxxxxxxxxxx0x0x奈良市
奈良市長 印
乙 ○○○○○○○○
○○○○○○○○
○○○○○○○○ 印