キ 建築物環境総合性能評価システム(CASBEE)認証取得のための申請書作成・申請手続(Sランク取得を目標とする)(手数料の納付は含まない。)
八女市新庁舎建設基本・実施設計業務委託特記仕様書
この仕様書は、八女市(以下「委託者」という。)が発注する下記の業務に関して、受注者が当該業務を履行するために必要な事項を定めるものとする。
第1 業務概要
1 業務名称
八女市新庁舎建設基本・実施設計業務
2 履行期間
契約締結日の翌日から令和3年2月25日(木)まで
※法令に基づく各種申請業務等の完了を含む。
※基本設計は令和2年3月19日(木)までに完了すること。
3 建設予定地
xxxxx000xx(現本庁敷地内)
4 業務内容
新庁舎建設工事並びにこれに附帯する外構工事等に係る基本設計及び実施設計業務、旧本庁舎・保健センター・車庫等の解体設計業務等
5 設計与条件
(1)建築概要ア 本庁舎
① 用途:庁舎
(平成31年国土交通省告示第98号 別添第二 第4号第2類)
② 主要構造:基本設計で決定する
③ 階数:地上5階建て程度(基本設計で決定する)
④ 延床面積:12,000㎡程度(基本設計で決定する)
⑤ 耐震安全性:「官庁施設の総合耐震・対津波計画基準」(平成25年3月29日付国営計第126号、国営整第198号、国営設第135号)による耐震安全性の目標は次のとおりとする。
構造体:Ⅰ類、建築非構造部材:A類、建築設備:甲類
⑥ その他:公用車車庫、保健センターの整備については基本設計で決定する。
(2)敷地概要
ア 敷地面積:約15,500㎡ ※現状であり今後変更の可能性ありイ 地域・地区:商業地域・準防火地域・八女市文化的景観計画区域
ウ 建ぺい率:80%エ 容積率:400%オ 前面道路
① xx:県道 96 号線(幅員約 12.6m)
② 東側:市道xx 147 号線(幅員約 12.6m)
③ 南側:市道xx 91 号線(幅員約 9~10.6m)
④ 西側:県道 4 号線(幅員約 7.4~11.7m)
(3)解体対象施設
ア 本庁舎(xx)
構造・規模・延床面積:鉄筋コンクリート造・地上4階建・4,732㎡イ 本庁舎(北棟)
構造・規模・延床面積:鉄筋コンクリート造・地上4階建・3,217㎡ウ 保健センターxx
構造・規模・延床面積:鉄骨造・地上3階建・515㎡エ 保健センターxx
構造・規模・延床面積:鉄骨造・地上3階建・565㎡オ 車庫
構造・規模・延床面積:鉄筋コンクリート及び鉄骨造・平屋(一部2階)建て・約205㎡
カ 駐輪場
(4)屋外付帯工事
ア 駐車場整備:対象面積約12,500㎡
(駐車台数 310台以上 ※基本設計で決定する)イ 自転車駐輪場整備:駐輪台数 ※基本設計で決定する
ウ 屋外活動・休憩スペース施設周囲の舗装・擁壁・排水・囲障・植栽等エ 既存屋外付帯撤去または移設:舗装・植栽・石碑等
6 建設の条件
(1)事業予算(概算)
ア 新庁舎建設工事:約57.8億円(屋外付帯工事を含む)イ 解体工事:約2.7億円
(2)工期(予定)
令和3年(2021年)7月から令和5年(2023年)12月まで
7 設計の条件
(1) 受託者は、当該設計業務の遂行に当たり、工事施工に関わる工法選定を行う上で汎用的な工法を含めて検討すること。また、施工業者が限定されるような特許取得工法等は原則活用しない。
(2) コストの管理により、ライフサイクルコストを考慮に入れたコスト縮減に配慮を行うこと。
(3) 市内事業者にも工事に参画する機会がxxに与えられるよう、工事発注の形態を視野に入れた設計上の工夫について協議すること。
(4) 八女産木材、八女産建材、八女伝統工芸品等を活用した新庁舎とすること。
第2 業務仕様
本特記仕様書に記載されていない事項は、「公共建築設計業務委託共通仕様書(平成 20 年 3 月 31 日付け国営整第 176 号、最終改定平成 31 年 3 月 29 日付け国営整第 200号)」による。また、同共通仕様書に規定のない事項については、委託者と受託者の協議により決定することとし、その場合、同共通仕様書における「発注者」は八女市業務委託契約約款(以下「約款」という。)の「委託者」と読替えて適用する。
1 設計業務の種類
(1)基本設計
ア 建築(総合)基本設計に関する業務イ 建築(構造)基本設計に関する業務ウ 電気設備基本設計に関する業務
エ 機械設備基本設計に関する業務オ 外構基本設計に関する業務
(2)実施設計
ア 建築(総合)実施設計に関する業務イ 建築(構造)実施設計に関する業務ウ 電気設備実施設計に関する業務
エ 機械設備(昇降機含む。)実施設計に関する業務オ 既存建築物解体実施設計業務
カ 外構実施設計に関する業務
2 設計業務の内容及び範囲
(1) 各業務に先立ち現地調査等を行い、現況を十分に把握し、その結果を委託者に文書で報告すること。
(2)基本設計
ア 設計条件等の整理
① 条件整理
八女市新庁舎建設基本計画に基づき、諸室機能及び耐震性能や設備機能の水準など様々な要求その他の諸条件を設計条件として整理する。
② 設計条件変更等の場合の協議
委託者から提示される要求の内容が不明確若しくは不適切な場合又は内容に
相互矛盾がある場合若しくは整理した設計条件に変更がある場合において、委託者に説明を求め又は委託者と協議する。
イ 法令上の諸条件の調査及び関係機関との打合せ
① 法令上の諸条件の調査
基本設計に必要な範囲で、建築物の建築に関する法令及び条例上の制約条件を調査する。
② 建築確認申請等に係る関係機関との打合せ
基本設計に必要な範囲で、建築確認申請等を行うために必要な事項について関係機関と事前に打合せを行う。
ウ 上下水道、ガス、電力、通信等の供給状況の調査及び関係機関との打合せ
基本設計に必要な範囲で、敷地に対する上下水道、ガス、電力、通信等の供給状況等を調査し、必要に応じて関係機関との打合せを行う。
エ 基本設計方針の策定
① 総合検討
設計条件に基づき、基本設計を取りまとめていく考え方を総合的に検討し、その上で業務体制、業務工程等を立案し、設計業務実施計画書を作成する。
② 建設敷地の前提条件の整理
a 新庁舎建設予定の敷地について、法規制、面積、形状、接道条件等の前提条件を整理する。
b 敷地に隣接する建物(おりなす八女交流棟、研修棟)等を調査し、連携整備する可能性を探る。
③ 庁舎の整備方針及び必要性、機能の検討
次の項目について、その整備方針及び必要機能を検討、整理する。 a 耐震性能の確保
b 危機管理機能の確保
c セキュリティ機能の確保
d 分かりやすく安心して利用できる窓口環境 e ユニバーサルデザインの取組み
f 利用しやすい駐車場・駐輪場
g 機能性・効率性に優れた執務環境 h 会議室、書庫・倉庫の適正配置 i フレキシビリティの確保
j 公用車駐車場、福利厚生機能等の確保 k 市民利便機能
l 市民協働・市民交流機能 m 市民に開かれた庁舎・議会 n 地域性への配慮
o 再生可能エネルギーの利用
p 省エネルギー技術の導入
q 長寿命化・ライフサイクルコスト縮減への配慮
r 八女産木材、八女産建材、八女伝統工芸品等の活用 s 八女市らしさの具現化
t その他必要な事項
④ 庁舎等の規模の設定
八女市新庁舎建設基本計画、執務環境調査結果等に基づき、各執務室や必要な機能及び面積規模を設定する。
⑤ その他の各計画案の作成
高さ、外観等の景観面の検討及び日影規制、騒音、電波障害等の環境面の検討を踏まえ、建設予定地における庁舎、駐車場等の配置計画を作成する。
条件整理、機能検討等を踏まえ、階構成、ゾーニング等を計画し、各階計画を作成する。
各計画については、複数案を用意し、基本設計方針策定の経緯を明確にする。
⑥ 概算事業費の算定
a イニシャルコストの算定
上記の建物配置計画に基づき、本体工事及びこれに附帯する外構工事など全体の概算事業費を各案毎に算定する。また、構造種別、基礎方式、設備システム等における比較検討も行う。
b ランニングコストの算定
運用費、保全費、更新費、一般管理費等の概算費用を案毎に算定する。
⑦ 事業スケジュールの検討
新庁舎竣工までの事業スケジュールを検討し、段階ごとに協議検討すべき内容等を詳細に明示する。
⑧ 基本設計方針の策定及び委託者への説明
総合検討の結果を踏まえ、基本設計方針を策定し、委託者に対して説明する。オ 基本設計図書の作成
基本設計方針に基づき、委託者との協議の上、基本設計図書を作成する。カ 概算工事費の検討
基本設計の中間地点及び基本設計図書の作成が完了した時点において、当該基本設計図書に基づく工事に通常要する費用を積算し、工事費概算書(工事費内訳明細書、数量調書等を除く。以下同じ。)を作成する。なお、基本設計図書の作成が完了した時点においては、年度割額も算出する。
キ 基本設計内容の委託者への説明等
基本設計を行っている間、委託者に対して作業内容や進捗状況を報告し、必要な事項について委託者の意向を確認する。また、基本設計図書の作成が完了した時点において、基本設計図書を委託者に提出し、委託者に対して設計意図(当該設計に係る受託者の考えをいう。以下同じ。)及び基本設計内容の総合的な説明を行う。
ク オフィス環境整備業務受託者との連携
別に発注するオフィス環境整備業務(執務空間レイアウト調査、サイン計画、備品整備計画等)の受託者と共に協議、連携し、基本設計へ反映させること。
(3)実施設計
ア 要求等の確認
① 委託者の要求等の確認
実施設計に先立ち又は実施設計期間中、委託者の要求等を再確認し、必要に応じて、設計条件の修正を行う。
② 設計条件の変更等の場合の協議
基本設計以降の状況等の変化によって、施設の機能、規模、予算など基本的条件に大幅な変化が生じる場合又はすでに設定した設計条件を大幅に変更する必要がある場合においては、委託者と協議する。
イ 法令上の諸条件の調査及び関係機関との打合せ
① 法令上の諸条件の調査
建築物の建築に関する法令及び条例等の制約条件について、基本設計の内容に即した詳細な調査を行う。
② 建築確認申請等に係る関係機関との打合せ
実施設計に必要な範囲で、建築確認申請等を行うために必要な事項について関係機関と事前に打合せを行う。
ウ 実施設計方針の策定
① 総合検討
基本設計に基づき、意匠、構造、設備及び外構の各要素について検討し、必要に応じて業務体制、業務工程等を変更する。
② 実施設計のための基本事項の確定
基本設計の段階以降に検討された事項のうち、委託者と協議して合意に達しておく必要のあるもの及び検討作業の結果、基本設計の内容に修正を加える必要があるものを整理し、実施設計のための基本事項を確定する。
③ 実施設計方針の策定及び委託者への説明等
総合検討の結果及び確定された基本事項を踏まえ、実施設計方針を策定し、委託者に対して文書にて説明する。
エ 実施設計図書の作成
① 実施設計図書の作成
実施設計方針に基づき、委託者と協議の上、技術的な検討、予算との整合の検討等を行い、実施設計図書を作成する。なお、実施設計図書においては、工事施工者が施工すべき建築物及びその仕様、工事材料、細部の形状、寸法、設備機器等の種別、品質及び特に指定する必要のある施工に関する情報(工法、工事監理の方法、施工管理の方法等)を具体的に表現する。
② 建築確認申請等図書の作成
関係機関との事前の打合せ等を踏まえ、実施設計に基づき、必要な建築確認申請等図書を作成する。
オ 工事費の検討
実施設計図書の作成が完了した時点において、当該実施設計図書に基づく工事に通常要する費用を算出し、工事費内訳明細書を作成する。
実施設計の中間地点において、基本設計完了時の工事費概算書の更新を行う。カ 実施設計内容の委託者への説明等
実施設計を行っている間、委託者に対して作業内容や進捗状況を報告し、必要な事項について委託者の意向を確認する。また、実施設計図書の作成が完了した時点において実施設計図書を委託者に提出し、委託者に対して設計意図及び実施設計内容の総合的な説明を行う。
キ オフィス環境整備業務受託者との連携
別に発注するオフィス環境整備業務(執務空間レイアウト調査、サイン計画、備品整備計画等)の受託者と共に協議、連携し、実施設計へ反映させること。
(4)本業務に含まれるその他の業務ア 工事費の積算
実施設計図書の作成が完了した時点において、当該実施設計図書に基づく工事に通常要する費用を積算し、次の資料を作成する。また、業務に際しては、建築積算資格者の活用を図ること。
① 積算数量算出書
② 単価作成資料
③ 見積徴収(3社以上)
④ 見積検討資料
⑤ 工事費内訳書
イ 概略工事工程表の作成ウ 総合仮設計画の作成
エ 確認申請等手続(手数料の納付は含まない。) オ 開発許可申請手続(手数料の納付は含まない。)
カ 関係法令等に基づく各種申請手続(手数料の納付は含まない。)
キ 建築物環境総合性能評価システム(CASBEE)認証取得のための申請書作成・申請手続(Sランク取得を目標とする)(手数料の納付は含まない。)
ク 建築物のエネルギー消費性能向上に関する計算書の作成及び申請手続き
ケ 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年 6 月法律第
91 号)、福岡県福祉のまちづくり条例に基づく評価・資料作成・認定取得コ 長期保全計画書の作成(ライフサイクルコストがわかるもの)
公共建築工事標準仕様書の保全に関する資料に準ずる。サ 自然換気シミュレーション業務
シ 空調シミュレーション業務(議場、その他大空間となる室それぞれにおいて、冷・
暖房について行う)
ス 建築物構造性能評価(免震構造等)及び免震構造計算適合判定(大臣認定)の資料作成及び申請手続き
セ リサイクル計画書の作成
設計にあたって、建設副産物対策(発生の抑制、再利用の促進、適正処理の徹底)について検討を行い設計に反映させるものとし、その検討内容をリサイクル計画書として取りまとめる。
ソ 色彩計画書の作成(屋根、外壁、天井、床、壁など主要材料の簡易な色彩計画)タ 透視図の作成
基本設計、実施設計各々において完成予想図を作成する。
① 基本設計時:外観2種(A2額有)
② 実施設計時:鳥瞰1種及び外観2種(A2額有)、内観1種(A3額有)チ 模型製作
① 基本設計終了時:検討模型(周辺の街区を含む)
② 実施設計終了時:完成模型(周辺の街区を含む)
※ 実施設計の成果物は基本設計時に提出した成果物を実施設計内容に修正したものとする。
ツ CGシミュレーション
① CGによる動画シミュレーションの検討
内観(5室以上)、外観とも各30秒以上(基本及び実施設計終了時)
※ 実施設計の成果物は基本設計時に提出した成果物を実施設計内容に修正したものとする。
テ 会議等の運営支援
① 市民説明会等(3回程度)の資料作成、出席、議事録作成等の運営支援を行う。
② 必要に応じて庁内推進組織(推進本部、推進部会、分科会)、議会、その他関係機関との会議の資料作成、出席、議事録作成等の運営支援を行う。
ト パブリックコメントの実施支援
パブリックコメントにおける市民意見の整理、分析、意見反映の検討等の支援を行う。
ナ 電波障害の調査及び報告書の作成
※別紙1「電波障害予測調査業務特記仕様書」参照ニ 地質調査及び報告書の作成
※別紙2「地質調査業務特記仕様書」参照。
ヌ 模擬地震波作成業務(別紙3「模擬地震波作成業務特記仕様書」参照)ネ 土壌汚染対策法に基づく土壌含有量調査
ノ アスベスト調査及び報告書の作成(既存建物の分析手数料は含まない。)分析が必要な場合は市担当者と協議する。
ハ 近隣地域の日照障害に係る検討業務
ヒ 各種補助等申請関係資料の作成
フ その他本業務に必要な業務については、委託者と受託者が協議のうえ定めるものとする。
3 業務の実施
(1)一般事項
ア 基本設計業務は、提示された設計与条件及び適用基準に基づき行う。
イ 実施設計業務は、提示された設計与条件、基本設計図書及び適用基準に基づき行う。
ウ 積算業務は、市担当職員の承諾を受けた実施設計図書及び適用基準に基づき行う。エ 市担当職員の指示により「設計説明書」に必要事項を記入の上、関連する資料と
ともに市担当職員に提出する。
オ 受託者は、基本設計業務の成果を基本設計図書等にまとめ、委託者の承諾を得た上で次の実施設計に移るものとする。
カ 受託者は、業務の実施に当たっては、関係法令等を遵守すること。
キ 受託者は、業務の実施に当たっては、委託者と協議を行い、その意図や目的を十分に理解した上で適切な人員配置のもとで進めること。
ク 受託者は、業務の進捗に関して、委託者に対して定期的に報告を行うこと。
ケ 業務の実施に関し疑義が生じた場合には、速やかに委託者と協議を行い、指示を仰ぐこと。
コ 業務上知り得た情報は、漏らしてはならない。特に、設計内訳書については、慎重に取扱うこと。
(2)業務計画書の提出
ア 受託者は、契約締結後14日以内に業務計画書を作成の上委託者に提出し承認を得ること。
イ 業務計画書には次の事項を記載すること。(任意様式)
① 検討業務内容
② 業務遂行方針
③ 業務詳細工程
④ 業務実施体制及び組織図
⑤ 管理技術者、各xx及び担当技術者の一覧表及び経歴書
管理技術者及び各xxの配置及び要件等については、八女市新庁舎建設基本設計・実施設計業務委託公募型プロポーザル実施要領に記載のとおりとする。
⑥ 協力者がある場合は、協力者の概要及びその技術者の一覧表
⑦ 業務フローチャート
⑧ 打合せ計画(業務詳細工程に併記可)
⑨ その他委託者が必要とする事項
ウ イに定める事項の記載内容又は変更が生じた場合には、速やかに委託者に文書で
提出し、承認を得ること。
(3)打合せ及び議事録
ア 業務を適正かつ円滑に実施するため、委託者と受託者は次の時期に打合せを行い、業務方針の確認、条件等の疑義を正すものとし、その内容については受託者がその 都度記録し、委託者の確認を得ること。
① 業務着手時
② 委託者又は受託者が必要と認めたとき
③ その他(基本設計完了前、実施設計完了前、積算業務完了前 等)
(4)履行期間内の中間提出書類について
中間提出を求める資料については市担当者と協議の上、時期等を決定する。
(5)引渡し前における成果品の使用等
ア 仕様書に規定がある場合又は市担当職員が指示し、受託者がこれに承諾した場合は、履行期間途中においても成果品の全部又は一部を使用することができる。
イ 引渡し前における成果品の全部又は一部の引渡しを求めた場合には、部分引渡承諾書を提出するものとする。
(6)検査
ア 業務が完了したときは、完了届により通知するとともに、成果品を提出し委託者の検査を受けること。
イ 業務完了期限前であっても、委託者が予め成果品の提出期限を指定した場合には、その指定する期限までにその時点における成果品を提出し、検査を受けること。
(7)適用基準等
本委託業務の実施に当たって、建築基準法その他関係法令及びこれに基づく条例規則等(下記参照)の規定のほか、特記なき場合は国土交通省大臣官房官庁営繕部が制定又は監修したもの(すべて最新年版)によるものとする。
ア 共通
・官庁施設の基本的性能基準
・官庁施設の総合耐震・対津波計画基準
・官庁施設の環境保全性基準
・官庁施設のユニバーサルデザインに関する基準
・公共建築工事積算基準
・公共建築工事標準単価積算基準
・公共建築工事共通費積算基準
・建築設計業務等電子納品要領
・官庁営繕事業に係る電子納品運用ガイドライン(営繕業務編)
・建設副産物適正処理推進要綱
・高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準
・官庁施設の環境保全性に関する基準(グリーン庁舎基準)
・福岡県福祉のまちづくり条例
・福岡県建築基準法施行条例
・福岡県建築基準法施行細則
・八女市文化的景観条例
・八女市地域防災計画イ 建築
・建築設計基準
・建築構造設計基準
・構内舗装・排水設計基準
・建築工事標準詳細図
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
・建築物解体工事共通仕様書
・敷地調査共通仕様書
・建築工事設計図書作成基準ウ 建築積算
・公共建築数量積算基準
・公共建築工事内訳書標準書式(建築工事編)
・公共建築工事見積標準書式(建築工事編)エ 設備
・建築設備計画基準
・建築設備設計基準
・雨水利用・排水再利用設備計画基準
・公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)
・公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
・公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)
・公共建築設備工事標準図(機械設備工事編)
・建築設備工事設計図書作成基準
・建築設備耐震設計・施工指針
・建築設備設計計算書作成の手引オ 設備積算
・公共建築設備数量積算基準
・公共建築工事内訳書標準書式(設備工事編)
・公共建築工事見積標準書式(設備工事編)
(8)貸与資料
ア 測量調査報告書(または、左記資料は基本設計期間内に貸与する)
イ 八女市新庁舎建設基本計画(本編及び資料編)※市ホームページ上で公開中ウ 八女市市庁舎敷地現況配置図
エ 八女市市庁舎図面(本庁舎、保健センター、車庫)オ 埋蔵文化財試掘調査結果資料
カ オフィス環境整備に関する資料(報告書、成果図書等) 等
(9)成果物等の情報の適正な管理
ア 発注者の承諾なく成果物等の情報を業務の履行に関係しない第三者に閲覧させる、提供するなど(ホームページへの掲載、書籍への寄稿等を含む)しないこと。 イ 業務履行のための協力者等への図面等の情報の交付等は、必要最小限の範囲で行
うこと。
ウ 成果物等の情報の送信又は運搬は、業務の履行のために必要な場合のほかは、発注者が認めた場合に限る。また、必要となる情報漏えい防止を図るため、電子データによる送信又は運搬に当たってのパスワードによる保護、情報の暗号化等必要となる措置を講ずること。
エ 貸与品等の情報は、業務の履行に必要な範囲に限り使用するものとし、使用後は発注者に返却する。また、複製等については適切な方法により消去又は廃棄する。 オ 契約の履行に関して知り得た秘密については、後の契約において秘密の保持が求
められるものとなるので特に注意すること。
カ 成果物等の情報の紛失、盗難等が生じたこと又は生じた恐れが認められた場合は、速やかに発注者に報告し、状況を把握するとともに必要な措置を講ずること。
キ 写真の著作権の権利等について
受注者は写真の撮影を再委託する場合は、次の事項を条件とすること。
① 写真は、八女市が行う事務並びに八女市が認めた公的機関の広報に無償で使用することができる。この場合において、著作者名を表示しないことができる。
② 発注者の承諾なく写真を公表(閲覧、複写、譲渡)しないこと。
ク 上記アからキまでの規定は、契約終了後も対象とする。また、協力者等も対象とする。
(10)その他、業務の履行に係る条件等ア 業務の進捗状況の報告
週ごとに業務の全般的な経過及び次週の予定を記載した「週報」を市担当職員に提出する。
イ 業務完了後の協力等
次について委託者の要請があった場合、受託者はこれに協力する。
① 現場説明の実施
② 質疑回答書の作成
③ 設計図書に疑義が生じた場合又は設計変更の必要が生じた場合
④ 会計検査等への立会 ウ 成果物等の使用について
提出されたCADデータについては、当該施設に係る工事の請負業者に貸与し、当該工事における施工図の作成、当該施設の完成図の作成及び完成後の維持管理に使用することがある。
4 成果物、提出部数等
各業務における成果品等の提出部数については、以下のとおりとする。ただし、市担当者と再度協議し、確認すること。
(1)基本設計
ア 基本設計方針の策定による成果品納品リスト
x x | 提出部数等 |
基本設計方針説明書 | 2部 (A4 ファイル綴じ) |
設計、配置及びデザインのコンセプト並びに設計条件に 関する検討書 | 2部 |
各案の比較検討書 | 2部 |
成果図書 建物の規模及び配置計画諸室の規模及び配置計画建物設備計画 外構計画 敷地及び建物内の動線計画事業費概算書 防災計画防犯計画工程計画構造計画 耐震対策検討書 | 各2部 (A4 ファイル綴じ) |
電子データ(成果品の電子データを収納した CD-R) | 2部 |
イ 基本設計成果品納品リスト
x x | 提出部数等 |
基本設計図(下表ウに掲げる成果図書) | 3部(ファイル入り) (A4 又はA3 サイズ) |
打合せ記録簿 | |
設計意図説明書 | |
事業スケジュール工程表 | |
工事工程表 | |
工事費概算書(工事種別毎、年度割額含む) | |
地質調査報告書 | 2部(A4 サイズ) |
電波障害予測調査報告書 | |
模擬地震波作成報告書 | |
土壌含有量調査報告書 | |
CGシミュレーション | 3部 CD-R |
検討模型 | 一式(写真含む) |
透視図(外観 2 種・カラー表現・A2 アルミ額縁入り) | 一式 |
設計説明パンフレット(10 頁程度) | 100 部(原版データ含む) |
電子データ(成果品の電子データを収納した CD-R) | 2部 |
ウ 基本設計成果図書
設計の種類 | 成果図書 |
① 総合 | 1)計画説明書 2)仕様概要書 3)仕上概要表 4)面積表及び求積図 5)敷地案内図 6)配置図 7)平面図(各階) 8)断面図 9)立面図(各面) 10)矩計図(主要部詳細) |
② 構造 | 1)構造計画説明書 2)構造設計概要書 |
設計の種類 | 成果図書 | |||
③ | 設備 | a | 電気設備 | 1)電気設備計画説明書 2)電気設備設計概要書 3)各種技術資料 |
b | 給排水衛生設備 | 1)給排水衛生設備計画説明書 2)給排水衛生設備設計概要書 3)各種技術資料 | ||
c | 空調換気設備 | 1)空調換気設備計画説明書 2)空調換気設備設計概要書 3)各種技術資料 | ||
d | 昇降機 | 1)昇降機計画説明書 2)昇降機設計概要書 3)各種技術資料 | ||
④ | 外構 | 1)外構計画説明書 2)外構設計概要書 | ||
⑤ | その他 | 1)防災計画書 2)コスト縮減計画書 3)建築物の環境配慮に係る計画書 4)建築環境総合性能評価制度 5)CASBEE 目標値報告書 6)透視図 7)長期保全計画書 8)リサイクル計画書 9)アスベスト調査報告書 | ||
(注) 1 建築物の計画に応じ、作成されない図書がある場合がある。 2 「総合」とは、建築物の意匠に関する設計並びに意匠、構造及び設備に関する設計を取りまとめる設計を、「構造」とは、建築物の構造に関する設計を、「設備」とは建築物の設備に関する設計をいう。 3 ②及び③に掲げる成果図書は、①に掲げる成果図書に含まれる場合がある。 4 「計画説明書」には、設計主旨及び計画概要に関する記載を含む。 5 「設計概要書」には、仕様概要及び計画図に関する記載を含む。 6 電子データ等の提出については、「官庁営繕事業に係る電子納品ガイドライン」及び「建築設計業務等電子納品要領」による。 7 電子データは、最新のウィルスチェックを行うこと。 |
(2)実施設計
ア 実施設計成果品納品リスト
x | x | 提出部数等 | ||
設計業務実施計画書 | 設計委託概要、業務工程表 | 2部 | ||
実施設計図 (次表イに掲げる成果図書) | 製本(A1)二ツ折り | 2部 | ||
製本(A3 縮小)二ツ折り | 3部 | |||
解体設計図書(旧庁舎、保健センター、車庫) | A1,A3 | 各1部 | ||
積算図書 | 積算数量算出書 (単価表、代価表含む。) | 各1部 ( A4 ファイル綴じ及び Excel データ) | ||
見積書比較表(見積徴収3社以上) | ||||
単価作成資料 | ||||
工事費内訳書(金入り・金抜き) | ||||
年度別工事費内訳書 | ||||
概略工事工程表 | 1部 | |||
計算書 | 構造計算書 | 各1部 (A4 ファイル綴じ) | ||
設備設計計算書 | ||||
行政届出 | 建築確認申請図書 | 市保存分1部 | ||
建築確認申請関連図書 (建築確認申請提出に伴う各条例及び指導要綱) | 市保存分1部 | |||
建築構造物性能評価申請図書 | 市保存分1部 | |||
CASBEE 認証 | 市保存分1部 | |||
省エネ性能確保計画図書 | 市保存分1部 | |||
福岡県福祉のまちづくり条例に基づく届出書 | 市保存分1部 | |||
その他法・条例等申請図書 | 市保存分1部 | |||
透視図 | 鳥瞰 1 及び外観 2 種・カラー表現・ A2 アルミ額縁入り | 一式 | ||
内観 1 種(カラー表現・A3 アルミ額縁入り ) | ||||
完成模型 | 1/250~1/200 程度 | 一式 | ||
CGシミュレーション | 3部 CD-R | |||
設計説明パンフレット(10 頁程度) | 100 部(原版データ含む) | |||
打合せ記録簿 | 1部 (A4 ファイル綴じ) | |||
各種技術資料 | 1部 (A4 ファイル綴じ) | |||
図面データ | JWW形式、PDF 形式 | 2部(CD-R) | ||
電子データ | 成果品の電子データを収納した CD-R | 2部(CD-R) |
イ 実施設計成果図書
設計の種類 | 成果図書 |
① 総合 | 1)建築物概要書 2)仕様書 3)仕上表 4)面積表及び求積図 5)敷地案内図 6)配置図 7)平面図(各階) 8)断面図 9)立面図(各面) 10)矩計図 11)展開図 12)天井伏図(各階) 13)平面詳細図 14)断面詳細図 15)部分詳細図 16)建具表 17)工事費内訳明細書(解体費含む) 18)各種計算書 |
② 構造 | 1)仕様書 2)構造基準図 3)伏図(各階) 4)軸組図 5)部分断面表 6)標準詳細図 7)部分詳細図 8)構造計算書 9)工事費内訳明細書 |
③ 設備 | a 電気設備 | 1)仕様書 2)敷地案内図 3)配置図 4)受変電設備図 5)電力貯蔵設備図 6)xxx発電設備図 7)非常電源設備図 8)幹線系統図 9)電灯、コンセント設備平面図 (各階) 10)動力設備平面図(各階) 11)電気自動車用充電設備図 12)電熱設備図 13)雷保護設備図(避雷設備図) 14)構内交換設備図 15)映像、音響設備図 16)拡声設備図 17)誘導支援設備図 18)呼出設備図 19)テレビ電波障害防除設備図 20)監視カメラ設備図 21)駐車場管制設備図 22)防犯、入退室管理設備図 23)中央監視制御設備図 24)構内配電線路図 25)通信・情報設備系統図 26)通信・情報設備平面図(各階) 27)火災報知等設備系統図 28)火災報知等設備平面図(各階) 29)屋外設備 30)工事費内訳明細書 31)各種計算書 |
b 給排水衛生設備 | 1)仕様書 2)敷地案内図 3)配置図 4)機器表 5)給排水衛生設備配管系統図 6)給排水衛生設備配管平面図(各階) 7)消火設備系統図 8)消火設備平面図(各階) 9)ガス設備図 10)排水処理設備図 11)その他設置設備設計図 12)部分詳細図 13)屋外設備図 14)工事費内訳明細書 15)各種計算書 | |
c 空調換気設備 | 1)仕様書 2)敷地案内図 3)配置図 4)空調設備系統図 5)空調設備平面図(各階) 6)換気設備系統図 7)換気設備平面図(各階) 8)排煙設備図 9)その他設置設備設計図 10)部分詳細図 11)屋外設備図 12)工事費内訳明細書 13)各種計算書 | |
d 昇降機 | 1)仕様書 2)敷地案内図 3)配置図 4)昇降機平面図 5)昇降機断面図 6)部分詳細図 7)工事費内訳明細書 8)各種計算書 | |
④ 外構 | 1)囲障・外柵塀等平面図・詳細図 2)造園植栽平面図・詳細図 3)舗装等平面図・詳細図 4)雨水排水流出抑制平面図・詳細図等 5)工事費内訳明細書 6)各種計算書 |
⑤ その他 | 1)防災計画書 2)コスト縮減計画書 3)建築物の環境配慮に係る計画書 4)建築環境総合性能評価制度 5)CASBEE 目標値報告書 6)透視図 7)長期保全計画書 8)リサイクル計画書 9)建築物エネルギー消費性能確保計画 10)色彩計画書 11)アスベスト調査報告書 12)積算チェックリスト(国交省監修「営繕工事積算マニュアル」に準ずる。) |
(注) 1 建築物の計画に応じ、作成されない図書がある場合がある。 2 「総合」とは、建築物の意匠に関する設計並びに意匠、構造及び設備に関する設計を取りまとめる設計を、「構造」とは、建築物の構造に関する設計を、「設備」とは建築物の設備に関する設計をいう。 3 電子データ等の提出については、「官庁営繕事業に係る電子納品ガイドライン」及び「建築設計業務等電子納品要領」による。 4 電子データは、最新のウィルスチェックを行うこと。 |
(4)納品等諸事項
ア 成果物は、製本による設計図書と電子納品による。
イ 製本する設計図書は、A1サイズ横、A3サイズ横、左綴じ製本とする。
ウ 使用する言語は日本語、数字は算用数字、通貨は日本円、単位は計量法に定めるものとする。
エ 電子納品は、CD-R に件名を表示すること。内容は「官庁営繕事業に係る電子納品ガイドライン(営繕業務編)」「建築設計業務等電子納品要領」に基づき作成するものとし、事前に市担当職員と協議すること。
5 その他
この特記仕様書は、委託業務の概要を示すものであり、委託契約段階において、修正・追加等を行う場合がある。
(別紙1)
電波障害予測調査業務特記仕様書
1 業務の目的
本業務は、八女市新庁舎建設基本・実施設計業務において、当該設計業務の対象施設の建設における地上デジタルテレビ放送(以下「地デジ」という。)受信障害の範囲を技術的に予測し、建設後の障害対策の必要性及び必要な場合の概算工事費を算出すること等を目的とする。
2 机上検討
(1)放送局チャンネルの電波到来方向の調査を行い、新庁舎建設による影響範囲を机上にて検討する。
(2)検討結果に基づき、受信状況調査の調査箇所を選定する。
3 現地調査
(1)一般社団法人日本 CATV 技術協会「xx物によるテレビ受信障害調査要領(地上デジタル放送)」に基づき調査を行い、報告書を作成する。
(2)調査チャンネル数は、地上デジタル波7チャンネルとする。
(3)調査地点は10箇所とするが、机上検討結果に基づき本市調査職員との協議により決定する。
4 成果品及び提出部数
(1)報告書(机上検討及び実地調査) 2部(A4サイズファイル綴じ)
(2)調査写真(測定地点及び画像評価写真)2部(A4サイズファイル綴じ)
※(1)(2)は合冊としても良い。
5 有資格技術者の選任等
調査及び評価は、第1級CATV技術者の有資格を選任し実施すること。
なお、報告書には調査担当技術者の氏名、登録番号を記載し、資格者証の写しを添付すること。
6 その他
本仕様書に定めのない事項及び疑義が生じた場合については、本市調査職員と協議を行うものとする。
(別紙2)
地質調査業務特記仕様書
1 業務の目的
八女市新庁舎建設基本設計・実施設計を行うにあたり、基礎や杭の設計に必要な地質データを取得することを目的として、新庁舎建設予定地の地質調査を実施するものである。
2 業務の内容
(1)ボーリング調査・標準貫入試験
① ボーリング調査は、深度 30m、5 箇所にて実施する。
想定される地層は、粘性土 8m、礫混じり砂質土 22mである。
② 別紙参考資料①の No.1・No.2・No.4・No.5 は 66φノンコアボーリング、No.3 は 86φノンコアボーリングとする。
③ 調査位置は別紙参考資料①とするが、建物配置決定後に確定するものとする。
④ 掘り止め深度は、N 値 50 以上の地層を 5m確認するまでとするが、N 値 50 以上の地層が継続しない場合などは、市担当職員と協議を行う。
⑤ No.3 ボーリング孔においては、孔内水平載荷試験、PS 検層、密度検層、キャリパー検層を行う。
⑥ 作業開始前、作業終了時の孔内水位を確認する。
(2)xx水平載荷試験
① 孔内水平載荷試験は、杭基礎設計時の水平方向変形係数、地盤係数を求めるために実施する。
② 実施深度は、GL-4mを想定するが、市担当職員と協議の上決定する。
(3)乱れの少ない試料採取
① 地盤材料の強度、変形係数等を確認するため、乱れの少ない試料を採取し、室内土質試験を行う。
② 試料採取は、No.3 ボーリング孔にてデニソンサンプリング(粘性土)、トリプルサンプリング(砂質土)とするが、これによりがたい場合は市担当職員と協議を行う。
③ 別孔による試料採取が必要な場合は、市担当職員と協議を行う。
(4)PS検層
① 工学的基盤までの弾性波速度を求めることを目的としてPS検層を実施する。
② 工学的基盤のS波速度 Vs>400m/sが出現していることを確認し、出現しない場合は、掘り増し等の対応を市担当職員と協議する。
(5)常時微動測定
① 地盤の固有周期を把握することを目的とし、地表面での常時微動測定を実施する。
(6)密度検層、キャリパー検層
① ボーリング孔壁近傍の地盤の密度分布を把握することを目的として、密度検層を実施する。
② 密度検層測定は、深度方向 2 ㎝に1回の割合で行い、同一土質層内の代表的な密度値を求める。
③ 密度値算出に必要となるボーリング孔径を把握するためにキャリパー(孔径)検層も併せて実施する。
(7)室内土質試験
① 土の物理特性及び力学特性を把握することを目的として、室内土質試験を実施する。
② 三軸圧縮試験の条件設定は、CU 条件を設定しているが、採取した土の状態によって最適な試験条件となるよう、市担当職員と協議を行う。
③ 試験項目は以下のとおりとする。
土粒子の密度試験、土の含水比試験、土の湿潤密度試験、
土の粒度試験、土の液性限界・塑性限界試験、土の細粒分含有率試験土の一軸圧縮試験、土の三軸圧縮試験(CU)
地盤材料の変形特性を求めるための繰返し三軸試験
3 報告書の作成
地質調査報告書の内容は以下のとおりとし、提出部数はA4サイズ2部とする。
(1)業務名、調査場所、調査期間
(2)調査会社名、代表者、xx技術者、xx技術者の連絡先
(3)調査地の地形・地質概要
(4)調査位置図、調査方法、使用機材、標高基準点(仮BM)
(5)調査数量、ボーリング柱状図、コア写真、作業状況写真
(6)原位置試験データ、室内土質試験データ、液状化判定データ
(7)調査結果に基づく考察は以下の内容を記載する。
① 地質分布状況:地層構成、想定地質断面図、地層の傾斜(工学的基盤面の傾斜状況)
② 地下水位状況
③ 原位置試験、室内土質試験結果の評価
④ 液状化判定結果
⑤ 基礎工法計画、施工時における留意点
⑥ その他特記すべき事項
4 参考資料
(1)ボーリング調査位置図(概要図)
(2)近隣地点の柱状図
(別紙3)
模擬地震波作成業務特記仕様書
1 業務の目的
本業務は、八女市新庁舎の設計に際して、地質調査結果に基づき、耐震設計に用いる設計用入力地震動を定めることを目的とする。
2 業務の内容
(1)想定地震の選定
① 計画地付近における歴史地震、活断層資料、国や自治体の想定地震を調査し、主な活断層・想定地震の活動周期、発生確率等の整理を行う。
② 上記の整理した内容と過去に発生した地震などを考慮し、経験的手法(距離減衰式に基づく地震動推定など)により、計画地に影響の大きい地震を抽出する。
(2)地盤モデル設定
① 地質調査結果に基づき、計画地における地盤モデル(地震基盤及び工学的基盤を含む)を作成する。
② 工学的基盤以深の地盤モデルは、文献や既往の研究成果などから定める。また、地質調査の常時微動測定結果を用いて考察・調整を行う。
③ 表層地盤モデルは、PS検層結果等を用いて作成し、室内土質試験結果に基づき適切に設定する。
(3)工学的基盤におけるサイト波の作成
① 計画地に最も大きな影響を及ぼす想定地震について、断層モデルを作成し、ハイブリッド合成法を用いて、NS・EW・UD の 3 成分の地盤波の計算を行う。
② 震源モデルは中央防災会議や地震調査研究推進本部などのモデルを参考に、強震動生成域を適切に考慮して設定する。
(4)告示波の作成
① 平 12 建設省告示第 1461 号の設計スペクトルに適合した地震波を作成する。
② レベル1(希に起こる地震動)及びレベル2(極めて希に起こる地震動)で、それぞれ位相特性を 3 波ずつ設定する。位相特性は 1995 年兵庫県南部地震 JMA 神戸、1968年十勝沖地震八戸港、乱数位相とする。
③ 「建物と地盤の動的相互作用を考慮した応答解析と耐震設計(日本建築学会(2006))」に示される係数比を水平動のスペクトルに乗じて、上下動地震波も併せて作成する。
(5)基礎底における地震動の作成
① 工学的基盤から基礎底までの地震動解析にあたっては、浅部地盤の増幅を考慮した
基礎底における地震波を作成する。その際、地震動増幅の計算方法の適用範囲(最大せん断ひずみ)に応じ、等価線形解析、逐次積分法等を適切に選択する。
② 液状化が懸念される場合は、非線形有効応力解析を実施する。
(6)成果品
① 報告書は A4 サイズとし、タイプ製本2部を提出する。
② 模擬地震動のデジタルデータ(テキスト形式またはCSV 形式)も提出する。
③ 上記の電子データを電子媒体に収録し、報告書に綴じ込む。