（２） ｢本指定国移行手続き」とは、特許協力条約（以下「PCT 」という。） 第 22 条（１）に基づく指定官庁（欧州特許庁も含む）への手続きの内、本契約にその支援対象として定められたものをいう。
（申請機関）（以下「申請機関」という。）は、以下に掲げる出願（以下「基礎出願」という。）に基づく特許権取得及びその実施について、国立研究開発法人科学技術振興機構（以下「機構」という。）の費用支援を受けるために、権利化支援に関する契約約款（以下「契約約款」という。）を理解し、契約約款を用いることに同意し、ここに権利化支援に関する契約（以下「本契約」という。）を締結する。
１．科学技術振興機構整理番号： | （申請番号） | |
２．案件名： | （案件名） | |
３．優先権主張の基礎となる国内出願（基礎出願）： | ||
（出願番号） （出願人） | ||
４．支援対象
区分 | 国又は出願 ［出願別整理番号］ | 支援割合 |
（出願ルート） | （採択国）［（申請番号）-(機関コード)-(国コード) ］ | （支援割合） |
５．優先関係
機構と申請機関の間において、本契約締結との先後を問わず、基礎出願の対象となる発明に関する共同研究契約又は委託研究契約が存在する場合、かかる共同研究契約又は委託研究契約の規定が本契約に優先して適用される。
上記を証するため、本契約を作成し、機構及び申請機関は記名押印の上、各１通を保管するものとする。
平成 年 月 日
機構 xxxxxx区四番町５‐３サイエンスプラザ国立研究開発法人科学技術振興機構
分任契約担当者 知的財産マネジメント推進部長 xx xx
申請機関 （住所）
（機関名）
（契約者名）
権利化支援に関する契約約款
（定義）
第１条 本約款における用語の定義は、次の各号に定めるところによる。
（１） ｢本出願」とは、権利化支援に関する契約書（以下「本契約」という。）に記載された基礎出願に基づく優先権主張を伴う出願の内、本契約にその支援対象として定められたものをいう。
（２） ｢本指定国移行手続き」とは、特許協力条約（以下「PCT 」という。） 第 22 条（１）に基づく指定官庁（欧州特許庁も含む）への手続きの内、本契約にその支援対象として定められたものをいう。
（３） ｢締約国の指定」とは、欧州特許出願に際して申請機関が行う欧州特許条約締約国の指定のうち、本契約にその支援対象として定められたものをいう。
（４） ｢本特許権」とは、本出願、本指定国移行手続き又は締約国の指定を経て生じる特許権をいう。
（５） ｢支援対象国」とは、本出願、本指定国移行手続き又は締約国の指定を行うことによって本特許権が成立する国をいう。
（６） 「支援割合」とは、（１）から（３）に関する出願における申請機関の持分比率あるいは費用負担率のうちいずれか低い比率をいう。
（７） ｢実施料収入」とは、一時金、ランニングロイヤリティー、不実施補償金、技術開示料オプションフィー、その他名称を問わず本特許権又はその特許を受ける権利に関して申請機関が第三者から収受したものと機構が認める対価をいう。
（８） 「支援期間」とは、本出願及び本指定国移行手続き又は締約国の指定に関する審議を行った機構の知的財産審査委員会の開催日以降、本契約の終了日までの期間をいい、申請機関はこの期間に発生した第３条に定める費用について機構に請求を行うことができる。
（９） 「請求期限」とは、第３条に基づき申請機関が機構にその費用を請求することができる期限をいう。
イ 支援期間内においては費用発生日（現地代理人の請求書発行日。現地代理人を介さない手続きの場合は国内代理人の請求書発行日）から１年が経過した日
ロ 機構による支援継続要否判断の結果支援終了となる場合においては機構の指定する日ハ 申請機関からの支援終了申請がなされた場合においては機構の指定する日
（特許出願）
第２条 申請機関は、速やかに基礎出願に基づく前条（１）から（３）に関する出願手続きを開始するものとする。
（費用支出）
第３条 本特許権を成立させるために申請機関が支払った費用のうち、別紙１「支援対象外費用」に該当せず且つ機構が認める費用について、本契約４．支援対象に記載された申請機関の支援割合に対応する額のうち８０%を、機構が申請機関に支出する。
２ 申請機関は、前条第１項に定める本出願、本指定国移行手続き又は締約国の指定の後、前項に定める機構からの支出を受けるため、機構が別途定める様式及び必要書類により、費用発生の都度速やかに機構に請求を行うものとする。請求期限内に機構に請求書が到達しなかった費用については、申請機関はその支出を機構に求めることができない。但し、年度xxで機構から申請機関に別途請求書送付時期を指定する場合には、通知する指定期間内に申請機関は機構に請求を行うことができる。
３ 申請機関の手続きの瑕疵により生じた費用、本支援の趣旨に照らして不適切な用途に支出された費用及び支援対象費目であることが判別できる情報の付されていない費用は支援対象外とする。
４ 著しく高額の請求については、機構が申請機関に個別に内容を確認し、支援対象外とする場合がある。
（実施料収入の取り扱い）
第４条 申請機関は、いずれかの支援対象国における特許を受ける権利又は本特許権に関して、実施料収入を得た場合、かかる実施料収入についての機構の事前の書面による承諾がない限り、前条に基づき機構が支出した費用のうち、当該支援対象国に関する費用支出相当額を次項以下に従い、機構に返還するものとする。
２ 申請機関は、前項に基づく申請機関の支払いについて、当該支援対象国に関して機構が行った費用支出相当額の累計から前年度までの申請機関による返還額の累計を控除した額を上限として、機構が第８条及び第９条に定める報告に基づき各年度の実施料収入の額を確定後、速やかに当該実施料収入の額の半分を機構に返還するものとする。なお、本契約において、「年度」とは機構の事業年度である毎年 4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの期間をいうものとする。
３ PCT 出願が支援対象となっている場合、PCT 出願の移行手続き前に発生した全指定国に共通する手
続きに関する費用（国際出願費用等）を本指定国移行手続きを行う国の数で除して得られた金額については、当該移行の行われた国に関する機構の費用支出相当額として算入されるものとする。
４ 欧州特許出願が支援対象となっている場合、欧州特許の付与が公告されるまでの欧州特許出願締約国に共通する手続きに関する費用を締約国の指定が行われた国の数で除して得られた金額については、当該締約国に関する機構の費用支出相当額として算入されるものとする。
（費用支出の終了）
第５条 機構は、各支援対象国において次の各号の一の事由が生じた場合には、第３条に基づく機構の 費用支出の全部又は一部を終了するものとし、括弧書きがあるときはそれぞれ括弧書きに定める日を、それ以外については機構が定める日をもって費用支出を終了する。
（１）前条に基づき支援対象国毎に計算された申請機関の返還額の累計が、機構の費用支出相当額の累計総額に至った場合
（２）当該支援対象国における特許を受ける権利又は本特許権が申請機関から第三者に対し譲渡された場合
（３）支援対象国において、拒絶査定が確定した場合、放棄、出願取り下げがなされた場合、もしくは本特許権について無効が確定した場合
（４）機構が当該指定国における本出願について移行手続きに関して支援すべきでないと判断した場合
（５）本出願において、指定国移行期限が到来した場合（指定国移行期限日）
（６）本出願、本指定国移行手続き又は締約国の指定において、申請機関からの支援終了申請がなされた場合（申請機関による終了申請日）
（７）申請機関が本契約の条項に違反した場合
（８）主務官庁からの指示、行政指導又は財政上の問題等により機構が本契約に基づく支援を行うことが困難な状況に至った場合
（９）その他機構が必要と判断した場合
２ 機構は、原則として本出願から３年が経過した時点において費用支出の必要性について支援対象国毎に検討し、その唯一の裁量に基づき必要性が低いと判断した場合には、申請機関にその旨通知の上、以降の費用支出を行わない。
（費用支出の終了に基づく支援費の返還）
第６条 前条第１項（３）、（５）、（６）、（８）及び（９）の事由により費用支出が終了した場合、機構の書面による別途の指示がない限り、申請機関は機構に対し、費用支出を終了した支援対象国に関する機構の費用支出相当額から申請機関が第４条に基づき返還した額を控除した額を返還するものとする。
２ 前条第１項（２）に従い費用支出が終了した場合、機構の書面による承諾がない限り、申請機関は機構に対し、第３条に基づき機構が支出した金額全額から申請機関が第４条に基づき返還した額全額を控除した額を返還するものとする。但し、返還額は本特許権の譲渡価格から申請機関の自己負担分
（外国出願に係る機構の支援対象外の費用）及び本特許権の譲渡に要する費用（譲渡に伴う活動費用、名義変更費用、発明者への還元分）がある場合には、これを控除することができる。
３ 第１項にかかわらず、申請機関の責によらずして前条第１項（３）に従い費用支出が終了した場合、返還を要しないものとする。
４ 第１項にかかわらず、前条第１項（５）あるいは（６）に従い費用支出が終了した場合、申請機関における知的財産マネジメント戦略に基づく終了事由であり且つ機構が特に認める場合については、返還を要しないものとする。
５ 前条第１項（７）に従い費用支出が終了した場合及び第１２条に基づき本契約が終了する場合、機構の書面による承諾がない限り、申請機関は機構に対し、第３条に基づき機構が支出した金額全額から申請機関が第４条に基づき返還した額全額を控除した額を返還するものとする。
６ 本条に基づく申請機関の支払い方法については、機構、申請機関別途協議の上定める。
（権利確保・実施許諾に関する努力等）
第７条 申請機関は有用な権利の確保に努めるとともにその経済性にも配慮するものとする。
２ 申請機関は本特許権が実施されるよう最大限努力するものとする。
３ 機構は、申請機関より希望があった場合は、J-STORE（研究成果展開総合データベース）により本案件にかかる内容を公開することができるものとする。公開する内容については機構、申請機関別途協議の上定める。
（実施許諾）
第８条 申請機関は、当該支援対象国における特許を受ける権利又は本特許権について、実施許諾を行う場合又は既に実施許諾が行われている場合あるいは第三者に対し譲渡した場合には、速やかに当該実施許諾の内容を機構に報告しなければならない。
（報告書の提出）
第９条 申請機関は、契約締結日から契約終了日まで年度ごとに当該支援対象国における特許を受ける権利又は本特許権につき所定の様式によるライセンス活動状況等報告書（電子ファイルに限る。）を機構に対し提出しなければならない。
（秘密保持）
第１０条 機構及び申請機関は、本支援の実施にあたり相手方より開示を受け又は知り得た相手方の技術上及び業務上その他の一切の情報のうち相手方より秘密である旨の書面による明示があった情報
（以下「秘密情報」という。）について、これを第三者に開示・漏洩してはならない。但し、相手方の書面による事前の承諾を受けた場合を除く。
２ 機構及び申請機関は、秘密情報に関する資料及び秘密情報を保存した媒体等について適切に管理しなければならない。
３ 前二項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、本契約において秘密情報として扱わない。
（１）開示を受け又は知得した時点において、既に自己が保有していたことを証明できる情報
（２）開示を受け又は知得した時点において、既に公知となっていた情報
（３）開示を受け又は知得した後、自己の責めによらずに公知となった情報
（４）正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく取得したことを証明できる情報
（５）相手方から開示された情報とは無関係に独自に取得したことを証明できる情報
（６）公開を前提として相手方から提出を受けた文書に記載された情報
４ 機構及び申請機関は、秘密情報について、法令により開示が義務付けられているとき、又は関係する府省若しくは裁判所その他の公的機関に開示を求められたときは、必要且つ相当な範囲でこれを開示することができる。但し、開示する場合は、速やかに相手方へその内容を書面にて通知するものとする。
（協議）
第１１条 本契約又は本約款の各条項について疑義が生じた場合及び本契約又は本約款に定めのない事項について、これを定める必要があるときには、機構、申請機関協議の上定める。
（契約解除）
第１２条 機構及び申請機関は、以下に掲げる場合、何らかの催告を行うことなく本契約は直ちに解除できるものとする。
（１）相手方が本契約に違反し、当該違反行為の是正を書面で催告し、６０日以内に当該違反行為が是正されない場合
（２）違反行為が客観的に治癒不可能である場合
（３）申請機関につき、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算その他倒産手続開始の申し立てが行われた場合
（４）機構又は申請機関が解散した場合
（有効期間）
第１３条 本契約の有効期間は、本契約の締結の日から、次の各号の一の事由が生じた日とする。
（１）本出願のうち PCT 出願の場合、本契約の締結の日から３年が経過した年度の末日
（２）本出願のうち PCT 非加盟国への出願及び本指定国移行手続き又は締約国の指定の場合、基礎出願日から７年が経過した年度の末日
（３）第５条に基づき費用支出を終了する場合、機構の指定する日
（４）本特許権の不成立・無効が全ての支援対象国において確定する日
（５）本特許権が全ての支援対象国において消滅する日のいずれか早い日
２ 前条第二項又は前項に基づく契約の終了にかかわらず、第４条、第６条、第８条及び第１０条の規定は存続するものとする。
別紙１ 支援対象外費用
１）日本国出願に関する費用
・但し、PCT 出願の支援案件について、日本国への移行書面の提出（PCT19 条補正・34 条補正の写しの提出を含む）に係る公的費用及び付随する代理人費用は支援対象
２）分割出願手続きに関する費用
・但し、手続を行うかどうかの事前検討費用は支援対象
３）審判請求に関する費用
・但し、手続を行うかどうかの事前検討費用は支援対象
４）訴訟、その他紛争処理に関する費用
５）登録維持年金、その他特許料が納付された後の費用
・但し、登録料に登録維持年金が含まれる場合の当該登録維持年金は支援対象
６）1 言語につき税抜き 100 万円を超える翻訳費用
７）日当、交通費
８）消費税