提出先メールアドレス 筑波総務課 ush inya@ni b i ohn.go. j p
入 札 説 明 書 類
件名:霊長医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務 一式
令和4年2月
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
①入札説明書・・・・・・・・・・・・・・・・1部
②仕様書・・・・・・・・・・・・・・・・・・1部
③契約書(案)・・・・・・・・・・・・・・・・1部
① ~③:応札にあっては、内容を熟知すること。
④質疑書・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 部
⑤ご担当者連絡先・・・・・・・・・・・・・・1部
④~⑤:期限(令和4年3月1日)までにメールにて提出すること。また、④質疑書は質疑の有無に関わらず提出すること。
⑥競争参加資格確認関係書類・・・・・・・・・1部
⑦誓約書・・・・・・・・・・・・・・・・・・2種
⑧保険料納付に係る申立書・・・・・・・・・・1部
⑥~⑧:期限(令和4年3月14日)までに提出すること。
⑨入札書・・・・・・・・・・・・・・・・・・1部
⑨:1回目の応札は契約権限を有する代表者が行うこと。また、提出期限(令和4年3月15日)を厳守すること。
⑩入札書等記載要領・・・・・・・・・・・・・1部
⑪入札辞退届・・・・・・・・・・・・・・・・1部
⑪:応札しない場合、令和4年3月15日までに提出すること。
⑫委任状・・・・・・・・・・・・・・・・・・1部
⑬年間委任状・・・・・・・・・・・・・・・・1部
⑫~⑬:内容を熟知し、該当する場合は、
開札当日(令和4年3月16日)、開札会場へ持参すること。
入 札 説 明 書
「霊長医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務 一式」に係わる入札公告(令和4年2月22日付)に基づく入札等については、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所会計規程(平成17規程第7号)(以下「会計規程」という。)及び国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所契約事務取扱要領(平成17要領第8号)(以下「契約事務取扱要領」という。)に定めるもののほか、この入札説明書によるものとする。
1 契約担当者
契約担当役
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 理事長 xx xx
2 委託業務内容
(1)契 約 件 名 霊長医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務 一式
(2)仕 様 等 詳細は別添「仕様書」のとおり。
(3)契 約 期 間 自:令和4年4月1日 至:令和7年3月31日
(4)納 入 場 所 茨城県つくば市八幡台1-1
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センタ
ー
(5)入 札 方 法
入札金額については、総価で行う。なお、落札決定に当たっては、入札書に記載された金額に当該金額の10パーセントに相当する額を加算した金額(当該金額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。)をもって落札価格とする。入札者は、消費税に係る課税事業者であるか免税事業者であるかを問わず、見積もった契約金額の110分の100に相当する金額を記載すること。
(6)入札保証金及び契約保証金 全額免除
3 競争参加資格
(1)契約事務取扱要領第4条及び第5条の規定に該当しない者であること。
(2)令和1・2・3年度(平成31・32・33年度)厚生労働省一般競争入札参加資格(全省庁統一資格)「役務の提供」のA~Cのいずれかの等級に格付けされている者であること。
(3)当該役務・物品等を確実に履行・納入できると認められる体制等を有している者であること。
(4)資格審査申請書又は添付書類に虚偽の事実を記載していないと認められる者であること。
(5)経営の状況又は信用度が極度に悪化していないと認められる者であること。
(6)その他契約事務取扱要領第3条の規定に基づき、契約担当役が定める資格を有する者であること。
(7)公益法人においては、「政府関連公益法人の徹底的な見直しについて」(平成21年12月25日閣議決定)の内容について問題がない者であること。
(8)暴力団が実質的に経営を支配する者又はこれに準ずる者に該当しないこと。
(9)法人格を持つ事業体であること。さらに、消費税及び地方消費税並びに法人税について、納付期限を過ぎた未納税額がないこと。
(10)「個人情報の保護に関する法律(平成15年5月30日法律第57号)を遵守し、個人情
報の適切な管理能力を有している事業者であること。
(11) 次の各号に掲げる制度が適用される者にあっては、この入札の入札書提出期限の直近2年間(⑤及び⑥については2保険年度)の保険料について滞納がないこと。
①厚生年金保険 ②健康保険(全国健康保険協会が管掌するもの) ③船員保険 ④国民年金 ⑤労働者災害補償保険 ⑥雇用保険
注) 各保険料の内⑤及び⑥については、当該年度における年度更新手続を完了すべき日が未到来の場合にあっては前年度及び前々年度、年度更新手続を完了すべき日以降の場合にあっては当該年度及び前年度の保険料について滞納がない(分納が認められているものについては納付期限が到来しているものに限る。)こと。
(12)医科学研究用霊長類の管理に関する経験豊富な獣医師及び技術者麻薬取扱免許を有する者を従事させることができること。
(13)獣医師及び技術者のバックアップ要員を有していること。
4 提出書類等
(1)質疑書・ご担当者連絡先
令和4年3月1日(火)17時00分までにメールにて提出すること。また、質疑書は質疑の有無に関わらず提出すること。
提出先メールアドレス 筑波総務課 ush inya@ni b i ohn.go. j p
katou-kun iji@n i b iohn.go. j p
2)競争参加資格確認書類等
この一般競争に参加を希望する者は、本入札説明書3の競争参加資格を有することを証 明する書類等(※)を令和4年3月14日(月)17時00分までに下記5(1)の場所に提出しなければならない。また、開札日の前日までの間において、契約担当役等から当該書類に関し説明を求められた場合には、これに応じなければならない。
(※)とは下記の書類である。
①資格審査結果通知書(全省庁統一資格)の写し
②会社概要
③公益法人については、3(7)を証明する書類
④誓約書(3(3)の誓約書及び3(8)の誓約書)
⑤保険料納付に係る申立書(3(11)の申立書)
(3)入札書
提出期限は令和4年3月15日(火)17時00分 (郵送の場合も同様)詳細は下記5を参照。
(4)入札辞退届
応札しない場合、開札前日(令和4年3月15日)までに提出すること。
(5)委任状・年間委任状
該当する場合は、開札当日(令和4年3月16日)に開札会場へ持参すること。
5 入札書等の提出場所等
(1)入札書等の提出場所、契約条項を示す場所及び問い合わせ先
〒305-0843
茨城県つくば市八幡台1-1
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター筑波総務課
電話:029-837-2121
(2)入札書等の提出方法
①入札書は別紙入札書様式にて作成し、直接に提出する場合は封筒に入れ封印し、かつその封皮に氏名(法人の場合はその名称又は商号)及び「令和4年3月16日開札 霊長
医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務 一式 入札書在中」と記載しなければならない。
②郵便(書留郵便に限る)により提出する場合は二重封筒とし、表封筒に「令和4年3月
16日開札 霊長医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務 一式 入札書在中」の旨記載し、中封筒の封皮には直接に提出する場合と同様に氏名等を記載し、上記
5の(1)宛に入札書の受領期限までに送付しなければならない。なお、電報、ファクシミリ、電話その他の方法による入札は認めない。
③入札者は、その提出した入札書の引換え、変更又は取り消しをすることはできない。
④入札書の日付は、提出日を記入すること。
(3)入札の無効
次の各号の一に該当する場合は、入札を無効にする。
①本入札説明書に示した競争参加資格のない者
②入札条件に違反した者
③入札者に求められる義務を履行しなかった者
④入札書の金額が訂正してある場合
⑤入札書の記名又は押印が抜けている場合
⑥再度入札において、前回の最低金額を上回る金額で入札している場合
(4)入札の延期等
入札者が相連合し又は不穏の挙動をする等の場合であって、競争入札をxxに執行することができない状態にあると認められるときは、当該入札を延期し、又はこれを取りやめることがある。
(5)代理人による入札
①代理人が入札する場合には、入札書に競争参加者の氏名、名称又は商号、代理人であることの表示及び当該代理人の氏名を記入して押印をしておくとともに、開札時までに代理委任状を提出しなければならない。
②入札者又はその代理人は、本件業務委託にかかる入札について他の入札者の代理人を兼ねることができない。
6 開札及び落札後の手続き
(1)開札の日時及び場所
令和4年3月16日(水)10時40分
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター 共同利用管理棟セミナー室
(2)開札
①開札は、入札者又はその代理人を立ち会わせて行う。ただし、入札者又はその代理人が立ち会わない場合は、入札事務に関係のない職員を立ち会わせて行う。
②入札者又はその代理人は、開札時刻後においては、開札場に入場することはできない。
③入札者又はその代理人は、開札場に入場しようとするときは、入札関係職員の求めに応じ競争参加資格を証明する書類、身分証明書又は入札権限に関する委任状を提示又は提出しなければならない。
④入札者又はその代理人は、契約担当役が特にやむを得ない事情があると認めた場合のほか、開札場を退場することができない。
⑤開札をした場合において、入札者又はその代理人の入札のうち、予定価格の制限に達した価格の入札がないときは、再度の入札を行う。
(3)落札者の決定方法
①入札書が公告及び入札説明書に定められた条件を満たしている者。
②会計規程第41条及び契約事務取扱要領第16条1項の規定に基づいて作成された予定
価格の制限の範囲内である者。
③入札金額が競争参加者の中で最低価格である者。
④当該内容を確実に実施し、契約書の内容を誠実に遵守することができると、契約担当役が認めた者。
(4)落札条件に該当する者が複数のとき
前項に定められた落札の条件に該当する者が複数いるときは、直ちに該当する者にくじを引かせ、落札者を決定するものとする。この場合において、当該入札者のうち、くじを引けない者がある時は、これに代わって入札事務に関係のない職員にくじを引かせ、落札者を決定するものとする。
(5)契約書の作成
①契約の相手方を決定したときは、遅滞なく契約書を取り交わすものとする。
②契約書を作成する場合において、契約の相手方が遠隔地にあるときは、まず、その者が契約書の案に記名押印し、更に契約担当役等が当該契約書の案の送付を受けてこれに記名押印するものとする。
③上記②の場合において契約担当役等が記名押印したときは、当該契約書の1通を契約の相手方に送付するものとする。
④契約担当役等が契約の相手方とともに契約書に記名押印しなければ、本契約は確定しないものとする。
契 約 書(案)
1.件 名 医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託業務
2.履 行 場 所 茨城県つくば市八幡台1-1
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類科学研究センター
3.契 約 期 間 自 令和4年4月 1日
至 令和7年3月31日
4.契 約 金 額 総額 金 円
(うち消費税及び地方消費税額金 円)月額 金 円
(うち消費税及び地方消費税額金 円)
5.契約保証金 全 額 免 除
上記について、契約担当役 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 理事長 xx xx
(以下「甲」という。)と、<落札業者>とは、次の条項により請負契約を締結する。
(xxxxの原則)
第1条 甲、乙両者は、xxを重んじ誠実に本契約を履行しなければならない。
(総則)
第2条 乙は、別添の基本仕様書及び業務仕様書並びに標準作業手順書(以下「仕様書等」という。)に基づき、頭書の請負金額をもって、頭書の期間中に業務を完全に履行しなければならない。
2 この契約書及び仕様書等に定めのない事項については、甲乙協議して定める。
(再委託の禁止)
第3条 乙は、本業務を自ら実施するものとし、甲の事前の書面による同意なくして、本業務の全部または一部を第三者に再委託してはならない。
2 乙は、甲の書面による同意を得て、本業務の全部または一部を第三者に再委託する場合、乙は、本業務の品質保持、秘密保持および個人情報保護等、本契約に定められる乙の義務と同等の義務を当該第三者に負わせるとともに、その履行を甲に対し保証する。
(特許xxの使用)
第4条 乙は、業務の遂行に特許xx、第三者の権利の対象となっている施行方法を使用する場合
には、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。
(関係諸法令の遵守)
第5条 乙は、実験動物関連の法令及び国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の各種規程等を遵守し、その一切の責任を負わなければならない。
2 乙は、労働災害の発生に対して、その一切の責任をもたなければならない。
(業務計画等)
第6条 乙は、業務の施行にあたり、自己の有する専門的な知識と技術及び経験に基づいて、業務計画を策定するものとする。
2 前項の計画は、仕様書等に掲げた内容を満足させるものでなければならない。
3 乙は、この計画に基づいて、日常業務を遂行するものとする。
(貸与品、支給品の管理)
第7条 乙は、貸与又は支給された物品等を善良なる管理者の注意をもって管理し、また使用しなければならない。
(管理物件に対する決定権)
第8条 当該業務の遂行上生じる管理物件の消耗破損及び故障の小修理は適宜乙がこれを行う。ただし、管理物件の保存、基本修理、施設の取り替えまたは新設については、甲がその修理を決定するものとする。
(現場責任者等)
第9条 乙は、この契約の履行にあたり現場責任者及び技術作業員を定め、その氏名等を甲に届けるものとする。
2 現場責任者は、契約書及び仕様書等に基づく業務の実施において、業務員の配置の決定、業務の遂行に関する指示及び風紀、労働安全衛生並びに事故防止について監督を行うものとする。
3 現場責任者及び技術作業員が行った行為については、乙は一切の責任を持たなければならない。
(業務状況の報告)
第 10 条 乙は、当該業務の状況を別に定める様式により定期的に報告しなければならない。
(損害予防措置等)
第 11 条 乙は、業務の実施にあたり、基盤研及び第三者に危害等をあたえないよう、未然に防止するための措置をとらなければならない。
2 緊急時の対応として、業務中に事故が発生し、または発生の恐れがあるときは、直ちにこれを防止するための必要な措置をとるとともに早急に甲に連絡し、指示を受けるものとする。
(担当職員)
第 12 条 甲は、この契約の適正な履行を確保するため担当職員を選定することができる。
2 担当職員は、この契約書または、仕様書等に定められた事項の範囲内において次の各号に掲げる職務を行うものとする。
一 第8条による管理物件の判断
二 第 10 条による乙の報告内容の検討、検査及び確認三 乙の現場責任者との連絡と調整
(業務の変更)
第 13 条 甲は、必要がある場合には、業務内容等を変更することができる。この場合において、請負金額を変更する必要があるときは、甲乙協議して書面により定めるものとする。
(物価変動による請負金額等の変更)
第 14 条 甲または乙は、契約期間内に著しい物価の変動その他予期することのできない特別の理由に基づく経済情勢の激変等により、請負金額が著しく不適当であると認められるときは、甲乙協議して請負金額の変更を行うことができる。
(一般的損害)
第 15 条 業務履行に関して生じた損害は、乙の負担とする。ただし、甲の責に帰する事由による場合はこの限りでない。
(甲の所有物の損害)
第 16 条 業務履行中または業務履行外に甲が所有し、もしくは占有する建物及び物件を損傷した場合は、乙はこれを原状に復し、または、その損害を賠償しなければならない。ただし、甲の責に帰する事由による場合はこの限りでない。
(第三者への責任)
第 17 条 乙は、業務の履行について第三者に損害を及ぼしたときはその賠償の責を負うものとする。ただし、甲の責に帰する事由による場合はこの限りでない。
(検査)
第 18 条 甲は、乙が行う業務について、甲の任命する職員に検査を実施させることができる。
2 乙は、前項の検査に合格しないときは、職員の指示するところにより遅滞なく処置しなければならない。
(請負代金の支払)
第 19 条 乙は、検査に合格した場合は、毎月末毎にとりまとめ、所定の手続きにより請負代金を甲に請求するものとする。
2 甲は、前項の規定により適法な支払請求書の提出があったときは、当該請求書を受理した日から起算して 30 日以内に支払わなければならない。
3 前項の支払請求書の内容が不備または不当なため、甲がその理由を明示してこれを乙に返付し、是正を求めたときは、返付の日から是正された支払請求書を受理した日までの期間は前項の期間に 算入しない。
(支払遅延利息)
第 20 条 甲は、自己の責に帰するべき事由により前条の期限内に代金を支払わない場合には、乙に対し、政府契約の支払延滞防止等に関する法律(昭和24年12月12日法律第256号)第8条の規定により計算した額の延滞利息を支払うものとする。
(甲の解除権)
第 21 条 甲は、乙が次の各号の一に該当するときは、契約を解除することができる。
一 正当な理由なしに仕様書に定める業務を実施せず、また実施する意思がないと認めたとき。二 乙またはその使用人が甲の行う検査に際し不正な行為を行ったとき。
三 前各号に掲げる場合のほか、乙が契約に違反し、その違反により、契約の目的を達成できないと認められるとき。
2 甲は、履行することができないと認めたときは、直ちに契約を解除することができる。
(乙の解除権)
第 22 条 乙は、次の各号の一に該当する理由があるときは、契約を解除することができる。
一 第 13 条の規定により業務内容を変更したため、頭書の請負金額が3分の2以上減少したとき。二 その他正当な理由で、かつ、xがそれを認めたとき。
2 乙は、契約の解除をするときは、その2カ月前に甲に通告しなければならない。
(違約金)
第 23 条 甲が、第 21 条により、または乙が前条第2項の通告なしに契約を解除したときは、乙は
請負金額の100分の 10 に相当する額を違約金として甲の指定する期限内に納付しなければならない。
2 前項の違約金は、損害賠償金の予定または一部と解しないものとする。
(解除による物件の引き取り)
第 24 条 契約を解除した場合において、乙は貸与品、支給品、その他甲の所有に属する物件があるときには、これを甲に返還し、もしくは原状に復すると共に、乙の所有物件は甲の定めた期間内に引き取らなければならない。
2 前項の場合において、乙が正当と認められる理由なしに前項の期間内に乙の所有物件を引き取らず、もしくは原状に復さないときは、甲は乙に代わってその物件を処分し、また原状に復することができる。この場合において、乙は甲のとった措置について異議の申し立てをすることができないと共に、これに要した費用を負担しなければならない。
(損害賠償)
第 25 条 乙は、この契約に定める義務に違反したことにより甲に損害を与えたときは、その損害に相当する金額を損害賠償として甲に支払わなければならない。
2 第 21 条の規定に基づいて、甲がこの契約を解除したことにより甲に損害が生じたときは、前項の規定を準用する。
(違約金・賠償金の控除)
第 26 条 乙が、この契約に基づく違約金または賠償金を甲の指定する期間内に納付しないときは、甲がこの契約に基づき乙に支払うべき金額を控除し、なお不足を生ずるときはさらに追徴する。
(談合等の不正行為に係る解除)
第 27 条 甲は、本契約に関して、次の各号の一に該当するときは、本契約の全部又は一部を解除することができる。
x xx取引委員会が、xxx乙の代理人(xxx乙の代理人が法人の場合にあっては、その役員又は使用人。以下同じ。)に対し、私的独占の禁止及びxx取引の確保に関する法律( 昭和2
2年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第7条又は同法第8条の2(同法第8条第
1項第1号若しくは第2号に該当する行為の場合に限る。)の規定による排除措置命令を行ったとき、同法第7条の2第1項(同法第8条の3において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による課徴金の納付命令を行ったとき、又は同法第7条第18項若しくは第21項の規定による課徴金の納付を命じない旨の通知を行ったとき。
x xxx乙の代理人が刑法(明治40年法律第45号)第96条の3若しくは同法第198条又は独占禁止法第89条第1項の規定による刑の容疑により公訴を提起されたとき(乙の役員又はその使用人が当該公訴を提起されたときを含む。)
2 乙は、本契約に関して、乙又は乙の代理人が独占禁止法第7条の2第13項又は第16項の規定による通知を受けた場合には、速やかに、当該通知文書の写しを甲に提出しなければならない。
(談合等の不正行為に係る違約金)
第 28 条 乙は、本契約に関し、次の各号の一に該当するときは、甲が本契約の全部又は一部を解除するか否かにかかわらず、違約金(損害賠償金の予定)として、甲の請求に基づき、請負(契約)金額(本契約締結後、請負(契約)金額の変更があった場合には、変更後の請負(契約)金額)の100分の10に相当する額を甲が指定する期日までに支払わなければならない。
x xx取引委員会が、x又は乙の代理人に対し、独占禁止法第7条又は同法第8条の2(同法第8条第1項第1号若しくは第2号に該当する行為の場合に限る。)の規定による排除措置命令を行い、当該排除措置命令又は同法第66条第4項の規定による当該排 除措置命令の全部を取り消す審決が確定したとき。
二 xx取引委員会が、乙又は乙の代理人に対し、独占禁止法第7条の2第1項(同法第8条の
3において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による課徴金の納付命令を行い、当該納付命令又は同法第66条第4項の規定による当該納付命令の全部を取り消す審決が確定したと
き。
三 xx取引委員会が、乙又は乙の代理人に対し、独占禁止法第7条第18項又は第21項の規定による課徴金の納付を命じない旨の通知を行ったとき。
四 乙又は乙の代理人が刑法第96条の3若しくは同法第198条又は独占禁止法第89条第1項の規定による刑が確定したとき。
2 乙は、契約の履行を理由として、前各項の違約金を免れることができない。
3 第1項の規定は、甲に生じた実際の損害の額が違約金の額を超過する場合において、甲がその超過分の損害につき賠償を請求することを妨げない。
(違約金に関する遅延利息)
第 29 条 乙が前条に規定する違約金を甲の指定する期日までに支払わないときは、乙は当該期日を経過した日から支払をする日までの日数に応じ、年3.0パーセントの割合で計算した額の遅延利息を甲に支払わなければならない。
(属性要件に基づく契約解除)
第 30 条 甲は、乙が次の各号の一に該当すると認められるときは、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
一 法人等(個人、法人又は団体をいう。)の役員等(個人である場合はその者、法人である場合は役員又は支店若しくは営業所(常時契約を締結する事務所をいう。)の代表者、団体である場合は代表者、理事等、その他経営に実質的に関与している者をいう。)が、暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第 77 号)第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下同じ)又は暴力団員(同法第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)であるとき
二 役員等が、自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって、暴力団又は暴力団員を利用するなどしているとき
三 役員等が、暴力団又は暴力団員に対して、資金等を供給し、又は便宜を供与するなど直接的あるいは積極的に暴力団の維持、運営に協力し、若しくは関与しているとき
四 役員等が、暴力団又は暴力団員であることを知りながらこれを不当に利用するなどしているとき
五 役員等が、暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有しているとき
(行為要件に基づく契約解除)
第 31 条 甲は、乙が自ら又は第三者を利用して次の各号の一に該当する行為をした場合は、何らの催告を要せず、本契約を解除することができる。
一 暴力的な要求行為
二 法的な責任を超えた不当な要求行為
三 取引に関して脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為四 偽計又は威力を用いて契約担当役の業務を妨害する行為五 その他前各号に準ずる行為
(表明確約)
第 32 条 乙は、前2条各号のいずれにも該当しないことを表明し、かつ、将来にわたっても該当しないことを確約しなければならない。
2 乙は、前2条各号の一に該当する者(以下「解除対象者」という。)を下請負人等(下請負人(下請が数次にわたるときは、すべての下請負人を含む。)及び再委託者(再委託以降のすべての受託者を含む。)並びに自己又は再受託者が当該契約に関して個別に契約する場合の当該契約の相手方
をいう。以下同じ。)としないことを確約しなければならない。
(下請負契約等に関する契約解除)
第 33 条 乙は、契約後に下請負人等が解除対象者であることが判明したときは、直ちに当該下請人等との契約を解除し、又は下請負人等に対し契約を解除させるようにしなければならない。
2 甲は、乙が下請負人等が解除対象者であることを知りながら契約し、若しくは下請負人等の契約を承認したとき、又は正当な理由がないのに前項の規定に反して当該下請負人等との契約を解除せず、若しくは下請負人等に対し契約を解除させるための措置を講じないときは、本契約を解除することができる。
(契約解除に基づく損害賠償)
第 34 条 甲は、第30条、第31条及び第33条第2項の規定により本契約を解除した場合は、これにより乙に生じた損害について、何ら賠償ないし補償することは要しない。
2 乙は、甲が第30条、第31条及び第33条第2項の規定により本契約を解除した場合において、甲に損害が生じたときは、その損害を賠償するものとする。
第 35 条 甲は引き渡された物品について、検査終了後に、種類、品質又は数量が契約の内容に適合しないこと(以下、「不適合」という。)を発見したときは、乙に対し、納品後1年以内に限り、相当の期間を定めて、甲の指定した方法により、目的物の修補、代替品の納入を求めることができる。民法第562条第1項但書は本契約には適用しない。
2 前項の期間内に乙が目的物の修補あるいは代替物の納入をしないときは、甲は乙に対して代金の減額を請求することができる。
3 本条の規定は、不適合について、甲が乙に対して損害賠償を請求し、あるいは契約を解除することを妨げない。
(協議)
第 36 条 甲乙間に問題又は、疑義が生じた場合及びこの契約に定めない事項については、その都度、甲乙協議のうえ決定するものとする。
(裁判管轄)
第 37 条 この契約に関する訴えは、大阪地方裁判所の管轄に属するものとする。
この契約締結の証として、本書2通を作成し、双方記名捺印のうえ各自1通を保有する。
令和 年 月 日
甲 大阪府xx市彩xxxx7丁目6番8号契約担当役
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事長 xx xx
x
医科学研究用霊長類飼育管理等(第8棟)委託基本仕様書
この仕様書は、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 霊長類医科学研究センター内において、医科学研究用霊長類の飼育管理、健康管理、検査、病理診断等を遂行するための委託体制等の基本的な仕様を示すものである。
1.委託業務実施場所
(1)名 称 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(以下「研究所」という。)
(2)部 署 霊長類医科学研究センター(以下「霊長類センター」という。)
(3)所 在 地 茨城県つくば市八幡台1-1
(4)契 約 期 x xx4年4月1日~令和7年3月31日
2.受託者の責務
(1)関係法令等の遵守
受託者は、この業務の遂行に当たっては、実験動物関連の諸法令及び研究所の各種規程ならびに作業手順書等を遵守し誠実に実施する。
(2) 履行上の注意
① 受託者は、研究施設の用途・計画・規定等に対応し、動物福祉等に配慮した環境のもと、適正かつ経済的な業務を行うと同時に、業務の内容を十分に理解した上で、人の安全を第一に考えて業務を遂行すること。
② 受託者は、火災、停電、断水その他の災害や不測の事態が発生した場合は、速やかに委託者に連絡するとともに、その事態の収拾に努めるなど的確な措置を行うこと。
③ サル類の管理等に関して、他の霊長類センター内関連の受託業者と情報の連携を執ること。
(3) 信用失墜行為の禁止
受託者は、委託者の信用を失墜する行為をしてはならない。
(4) 業務体制及び業務従事者の管理
① 業務従事者の配置及び身分の明確化
受託者は、業務を遂行するために必要な知識、技術等(GLPに準拠した試験
等を実施する技術を含む)を有する業務従事者の必要数を業務現場に配置すること。また、その業務体制に対し委託者より疑義があった場合は、速やかに対応すること。尚、委託者が不適切と判断した業務従事者は、当施設での業務作業を行うことは出来ないこととする。また、委託者は、上記必要条件を満たした獣医師を含む作業従事者の確保・配置を受託者に要求することが出来ることとする。
② 業務従事者の指導教育
受託者は、業務の実施に先立って委託者が必要と判断した業務従事者に、指定された講習、オリエンテ-ション等(以下「研修」という。)を受けさせること。
③ 委託者が行う業務研修には、業務従事者を必ず参加させること。
④ 業務従事者の健康管理
受託者は、労働安全衛生法第66条(昭和47年6月8日法律第57号)に基づき、定期健康診断を実施するとともに、常に業務従事者の健康管理に留意し、業務従事者が伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものに罹患した場合は同省令で定めるところにより当該従事者を業務に従事させてはならない。なお、定期健康診断の実施状況を必ず報告すること。
⑤ 業務従事者の連絡系統
受託者は業務従事者の中から各種担当者等を選任し、受託者からの指示、指導、連絡等の確保を図らなければならない。各種担当者等が変更された場合には業務に支障が生じないよう、遅滞なくその旨を委託者に報告しなければならない。
(5) 業務報告等
① 勤務計画表の提出
受託者は、委託者の指定した又はあらかじめ委託者の承諾を得た様式の勤務計画表を当該月の前月の25日までに委託者に提出すること。なお、契約開始月分については、契約締結後速やかに提出すること。また、委託者は、勤務計画表を保安管理上の目的以外に使用しない。
② 業務計画に関する資料の提出
受託者は業務計画に関する資料の提出を委託者より求められたときには速やかに提出すること。
③ 業務報告書の提出
1) 受託者は、毎日の業務終了(17時)後、委託者の指定した、又はあらかじめ委託者の承諾を得た様式の業務日誌に、実施業務の内容の他、妊娠確認数などの必要事項を記録すること。また、同様に月報を作成し、翌月15日までに日誌とともに委託者に提出し、確認を得ること。なお、
日誌及び月報の作成費用は受託者の負担とする。
2) 受託者は、この委託業務に関する業務連絡は、それぞれの必要のある研究所職員に行うこと。
④ 区分経理書の提出
委託者が求めたときには速やかに委託業務に関する詳細な区分経理書を提出すること。
(6) 関係書類等の取扱い
受託者は、業務の仕様書及びその他繁殖育成等サル類の記録に関する全ての関係書類等を、委託者の許可なしに持ち出し、複写もしくは複製してはならない。また関係書類は、整理整頓のうえ受託者の事務室の保管庫等に保管の上、業務終了後は速やかに研究所に帰属すること。
(7)損害予防措置等
① 危害及び損害予防措置
受託者は、業務の実施に当たり、委託者及び第三者に危害又は損害を与えないように、万全の措置をとらなければならない。危害又は損害を与えた場合、もしくはそのおそれのある場合には、受託者は直ちに委託者に報告すること。
② 損害補償
1) 業務履行中に受託者が負傷もしくは死亡することがあっても、故意過失がある場合を除き委託者は一切の責めを負わない。
2) 受託者の責により第三者に損害を与えた場合は、受託者は損害賠償の責を負う。
3) 明らかに受託者の責務でサルが負傷あるいは死亡した場合は、受託者は損害賠償の責を負う。
③ 破損箇所に対する措置
受託者は、業務中に発見した委託業務に係わる検査機器等の破損や、故障箇所について、状況は全て記録し委託者に速やかに報告する。なお、受託者の責により器物に損傷を与えたときは、ただちに、その原状回復を図り、その経費は受託者の負担とする。
(8)管理運営業務への参加
受託者は、委託者が必要と認めた防災訓練、会議、その他管理運営上必要な業務に参加すること。
(9)調査報告及び改善義務
委託者は、受託者の業務に関して調査し、又は受託者に報告を求め、必要のあ
るときは改善を求めることができる。この場合、受託者は、直ちにこれに応じてその結果を報告し、改善を実施すること。
なお、受託者は、改善策の作成及び実施にあたり、研究所に対して必要な助言、協力を求めることができる。
(10)円滑的な業務の推進
受託者は円滑に業務を推進すべく業務従事者同士もしくは委託者との間において協調性を確保し、これを本事業実施期間中は保持する措置を講じなければならない。
3.勤務体制
勤務体制については、2(5)①で作成した「勤務計画表」に基づいて作成し、実施すること。
(1)勤務体制
365日のサル類管理体制をとること。また、夜間・休日においては、連絡網を作成して緊急時に対応できる出勤体制を整えること。1あるいは2級実験動物技術者資格を有し、サル類取扱の実務経験5年以上の者を業務責任者として配置すること。また、これらの者はxx雇用の者であること。なお、後進育成のため上記条件に該当しない者を宛てる場合はあらかじめ委託者の許可を得ること。また、麻薬取扱免許を有する者を1名以上配置すること。
(2)業務従事者の名簿提出
受託者は契約締結後速やかに業務従事者、各種担当者名簿を提出すること。また、変更があった場合も同様とする。
(3)指導教育
受託者は常に業務に関する教育及び訓練を実施し、動物に関わる者としての責務を認識し、技能向上に努めること。
(4)受託者の服務規律
受託者は、次に掲げる事項を厳守しなければならない。
① 受託者の服装に関しては特に指定しないが、節度ある服装で規律を守り互いに協力して業務を遂行しなければならない。動物室内など特定の場所では委託者の定める服装等で業務にあたること。
② 勤務中は、礼儀正しく品行を慎み、訪問者に対しては、親切・丁寧を旨とし、
かりにも粗暴な言動があってはならない。
③ 勤務中は、所定の場所以外での喫煙、その他職務の遂行を怠るような行為はしないこと。
④ 勤務中は、飲酒してはならない。
(5)勤務体制に関わる義務
① 受託者は、職務遂行にあたっては、全力を挙げて信用保持に努め、いかなる場合でも、委託者の名誉や信用を失墜するを傷つける行為をしてはならない。
② 勤務する業務xxは、常に清潔の保持に努めること。また、室内には関係者以外の者を出入りさせてはならない。
③ 勤務する業務xxには、業務上必要な物品以外は持ち込まないこと。
④ 受託者の更衣、休憩、仮眠は委託者の指定した場所において行うものとする。
4.守秘義務
受託者は、職務上知り得た知識・技術・情報を第三者に漏らしてはならない。ただし、委託者がその内容について許可した場合はその限りではない。このことは、契約の解除及び契約期間満了後においても同様とする。
5.緊急体制
(1)受託者は、本業務執行に当たり、火災、地震等の緊急事態が発生したときは、研究所が定める消防計画(以下「消防計画」という)に基づき、緊急連絡網により速やかに連絡をとること。また、的確に判断して災害発生の初動措置を行うこと。
(2)受託者は、急病人、負傷者等の不測の事故が発生した場合、速やかに指定する医療機関又は救急車(119番)の要請を行い、一次対応を行うと同時に委託者に報告すること。
(3)受託者は、サル室環境の異常やサルの逃走など不測の事態のときには、的確に判断して措置を行い、委託者に連絡をすること。なお、人の安全を何よりも優先し、社会への影響を考慮した判断が行えるように日ごろから様々な事態について意識して業務にあたること。
6.費用負担区分
(1)委託者の負担
① 委託業務を遂行するために必要な光熱水費、内線電話、一部の飼料(旧世界ザル用固型飼料及び青果等。青果等とは果実・野菜・根菜類。)
② 業務の遂行に必要な施設に関わるもの
(2)受託者の負担
① 文具・諸用紙等の事務用消耗品
② サル類飼料代など業務に直接関与する経費(但し、研究所が購入する旧世界ザル飼料代として固型飼料及び青果等を除く)
③ 委託業務に必要な消耗品(シリンジ、※注射針、防護衣類、グロ-ブ、検査試薬など)、委託者があらかじめ持ち込みを承諾した備品(輸送箱、各種診断機器など)及び修理費用
※可能な限り針刺し防止機能付きの針を使用すること。
④ 感染症サル飼育業務等に必要な貸与品及びサル類に関するデータの維持管理等に関わる費用
(3)上記以外のその他費用負担区分が不明確なものについては、委託者との協議により決定するものとする。
7.貸与品の管理
(1)貸与品
受託者は、委託者から貸与された物品について借用物品管理簿を備え、その管理及び使用を適正に行うこと。
(2)持ち込み物品リストの提出
受託者は、契約締結後速やかに受託業務に係る持ち込み物品について委託者の承諾を得た後、そのリストを提出すること。
8.居室及び検査業務実施場所
委託業務遂行上に必要な居室及び検査業務実施場所は、委託者が別に定める場所を貸与する。なお、委託者の許可を得た場合、受託者の施設で検査業務の一部を実施することができる。
委託者が受託者に対し場所の変更を提示したときには、受託者は速やかに対処すること。また、これらの場所は原則として本業務以外の用途に使用できないものとする。なお、これらの場所を受託者の都合により使用する場合には、別途、研究所規程
等に基づき申請し許可を得るものとする。
9.諸手続に関わる資料の提供
受託者は業務遂行上、関係ある諸法令、条例及び規律を遵守するとともに、必要な諸官庁等への連絡、届出、手続等を遅滞なく処理するための資料等を作成し、委託者に提供すること。
10.受託者変更に伴う引継ぎ業務
契約の更改又は契約解除等により受託者に変更があった場合は、本件受託者は本件業務が引き続き円滑に遂行できるよう、次の受託者に対して適切な業務引継ぎを行うこと。なお、業務引継ぎに要する費用は、本件受託者が負担するものとする。
11.外注について
特殊技術等を必要とする業務であってやむを得ず外注しなければならない場合は、予め委託者の許可を得なければならない。
12.疑義の解釈
基本仕様書の解釈について疑義が生じた場合、又は当該仕様書に定めのない事項については、委託者と受託者の協議により定めるものとする。
13.裁判管理
この契約に関する訴えは、大阪地方裁判所の管轄に属するものとする。
以 上
医科学研究用霊長類飼育管理等(第 8 棟及び共同利用分)委託業務仕様書
1 . 以下のサル類を対象として飼育管理に必要な作業を行うこと。
○国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(以下「研究所」という。)に所属するサル類、約 150 頭ただし、共同利用施設利用申請書及び共同研究契約に基づいた外部研究者等へ供給したサル類を除くが、
共同利用施設利用申請書に基づいて外部研究者等へ供給したサル類については状況確認を行う。
2 . 以下の飼育管理に関連する施設管理を行うこと。
○動物飼育エリア及び指定された居室の清掃
○当該施設の環境(空調、温度、湿度、照度等)の確認
3 . 当該委託業務を実施するための人材は以下のとおりとする。
○獣医師1名以上を含む5名以上を作業登録者とする
○作業登録者より、業務責任者を指定する
4 . 当該委託業務を実施する施設は以下のとおりとする。
○霊長類感染症実験施設(第 8 棟)
BSL2(P2)及びBSL3(P3)の実験施設
5 . 以下の飼育管理業務を行うこと。
○所定の方法に従った飼育室内への入退室
○臨時入棟者の管理
○目視による健康観察(元気、食欲、便性状)
○観察記録の作成と保管
○給餌
○飼育室内の清掃、消毒
○飼育ケージ、ラック、飼料箱の洗浄、滅菌および定期的交換
○飼育環境の確認(温湿度、照明、逃亡・死亡・異常の有無)
○適時、動物の状態を担当研究者に報告する
○担当研究者より動物の基本的な処置(食欲不振や外傷等の処置)に関する指示があったときには、その都度対応する。
6 . 委託者の指示に従い当該業務遂行上必要な以下の処置を行うこと。
○動物の搬入
○動物の搬出
○麻酔、保定
○体重測定
○投与、採血
○研究所の研究者が実施する飼育管理に係る基本的研究技術のサポート
7 . その他以下の業務を行うこと。(詳細は別添標準作業手順書参照)
○死体処理
○死亡報告
○委託業務に用いる薬品類(消毒薬、麻酔薬等)の適切な使用及び保管管理
○廃棄物の適切な処理及び搬出
○物品の適切な動物飼育内への搬入及び搬出
○事故・サル逃亡発生時の適切な対応
○委託業務で生じた各種情報の管理と報告
○委託業務を実施するための統括者の選出
○委託者との定期的実務者会議の遂行及び同会議での正確な情報提供
○害虫等の駆除
○麻薬(ケタミン等)の適切な管理と補充
○消耗品の管理と補充
○設置機器、器具等の管理
○アイソレータケージ、排水滅菌装置、大型オートクレーブ等の設置備品の運用・維持・管理ただし、更新・修繕・補修については予め双方で協議するものとする
8 . 共同利用に係る外部研究者管理サルの状況確認
令和3年度 20 頭程度
○目視での生死の確認等
9 . 以下の当該業務に関連する作業に協力すること。
○委託者から要請された施設運営に関連する会議への出席
○標準作業手順書の修正、更新等
○当該業務以外について研究所が委託している企業との連携
10 . ここに記載のない事項については別途協議して決定することとする。
(様式 1)
動物棟入棟記録(第○棟)
霊長類医科学研究センター
年 | ・ | 月 | ・ | 日 | 入棟 退棟 時刻 時刻 : ~ : 24時間表示 | 氏 名 | 入 | 棟 | 目 | 的 | 記 事 | ||||
飼育管理 | 検査治療 | 実験試験 | 採材 (補助) | 見学 (案内) | 点検修理工事 | 巡察 | |||||||||
【注1】「入棟目的」欄の記載法:該当枠内に○印記入のこと。
【注2】「見学」「点検・修理・工事」の目的で入棟する者にあっては、入棟前に「健康調査」を記入、提出のこと。
(様式 2)
一時立ち入り許可申請書
令和 年 月 日
霊長類医科学研究センター長 殿
申請者:
名 前
所 属
下記のとおり霊長類医科学研究センター施設への立ち入りを申請いたします。
該当する施設に○を付けて下さい。
(医科学実験施設、感染症実験施設(P2 区域)、感染症実験施設(P3 区域)、第1・2棟、第3棟、第7棟、研究本館)
記
1.立ち入り者: 氏 名・所 属・身 分
1)
2)
3)
4)
5)
6)
2.立ち入り日時: | 令和 | 時 | 年 | 分 | 月 ~ | 日( 時 | ) 分 | |
3.目 | 的: | 1 4 | 納入 その他( | 2 | 修理 | 3 見学 | ) |
4.対応 担当 者:
5.責 任 者:
入退室に当たっては、
対応担当者の指示に従い、事故があった場合には基盤研事故対応マニュアルに基づき対応します。動物飼育区域への立ち入りに際しては、
センター長許可印
本人、家族、近接者に結核、麻疹、風疹、インフルエンザ等の感染者はいません。
(様式 3)
動物棟入棟健康調査票
令和 年 月 日
対応者:
入棟者
氏名 所属
目的 □見学 □修理・工事 □その他( )入棟区域: 繁殖育成棟:□第1棟 □第2棟 □第7棟
実験棟 : □第 3 棟 □医科学実験施設
□感染症実験施設 (□BSL2管理区域 □BSL3管理区域 □検疫区域)
入棟時間 : : 〜 :
1) 発熱している場合は入棟を控えてください(心配な場合は体温計をご利用ください。)
2) 動物室入棟前には必ず薬用石鹸で手洗いを実施してください。
3) 防護衣装着については担当者の指示に従い、正しく装着してください。
4) 特にマスク装着は正確に実施してください。
5) 施設内での行動については、バイオハザード防止の観点から担当者の指示に従い十分に注意して行動してください。
6) ヒト、サル間に共通感染症があることを理解していただき、動物飼育区域への立ち入りに際しては、本人、家族、近接者に結核、麻疹、風疹、インフルエンザ等の感染者がいる場合には事前に申告をお願いします。
7) バイオハザードの疑いのある事故が発生した場合には、事故の大小にかかわらず、すみやかに担当者に報告をしてください。「事故発生時の対応マニュアル」に従って対応いたします。
最近 1 ヶ月間について本人、家族、職場で下記の感染症が認められていない場合はチェックをお願いします。
麻疹(はしか) | 本人 □ | 家族及び隣人 □ |
風疹(三日はしか) | □ | □ |
おたふくかぜ | □ | □ |
結核 | □ | □ |
インフルエンザ | □ | □ |
下記の健康検査にお答えください。
発熱 | □ある | □ない |
風邪症状 | □ある | □ない |
その他流行性疾患 | □ある | □ない |
本調査票は動物棟の管理上必須のものですが、他には情報を公開しないことをお約束いたします。
表 題 | 飼育管理作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 001 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 | ||||
年 | 月 | 日 |
責任者: 印
承認日: 年 月 日
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
基本的事項
霊長類医科学研究センターにて飼育されるサル類は、医科学研究に供されることを目的とした実験動物であり、より良質な医科学研究を遂行するためには、より良質な実験動物の飼育管理を遂行する必要がある。このため、サル類取扱の経験および医薬基盤・健康・栄養研究所(以下「基盤研」という。)の各種規程の理解度をもとに、基盤研職員が不適切と判断した作業員は当センターでの作業を行うことは出来ないこととする。また、基盤研職員は、上記必要条件を満たした獣医師含む作業員の確保・配置を受託者に要求することが出来る。以下に一般飼育・実験施設(第
1、2、3、7棟)、飼料棟、洗濯室に関する手順を記す。感染症実験施設(第8棟)および医科学実験施設(第6棟)についてはそれぞれ SOP/ A/ 014 および SOP/ A/ 015 に、ツパイについては SOP/ A/ 016 に記載する。
1.動物飼育区域への入退方法
・棟内衛生の保持および作業員並びにサル類の健康確保のため、入棟のつど防護衣を着用する。
・入退棟記録を作成し、感染症が発生した場合の原因究明の資料とするほか入棟者に事故が発生した場合の迅速な対応に役立てる。
・繁殖育成業務管理者は健康状態が思わしくない作業員に対し入室可否の判断をする。また動物室内で健康状態に異常を生じた作業員に対しては、その旨を報告させその後の処置を講じるとともに担当者へ報告する。なお健康状態チェックのために体温計および血圧計を常備する。
・ 節電のために更衣室、シャワー室、廊下、前室、後xxの照明や個別空調は使用外時間帯においては消灯する。
・各動物室への管理作業は、基本的に微生物レベルの高いものから低いものの順で行う。第 3 棟においては、旧世界ザルの後に新世界ザルの順に行う。
(1)入退室
A)動物飼育区域への入室
a)技術員室入り口前の流し台において薬用石鹸と流水で手指を充分に洗浄する。 b)防護衣類を持って技術員室あるいは更衣室前室へ入室する。
c)動物棟入棟記録用紙(様式1)に入棟時刻、氏名等を記入する。第3 棟においては、d)の入棟後に記入する。 d)第 1・2・7棟については更衣室前にて、また、第3棟については、上記a)に続けて、作業着類を持ってカード
キーで開扉して入棟する。
e)更衣室にて脱衣後、防護衣類(第 1・2・7棟:作業着、頭巾、マスク、綿手袋、靴下、第3棟一般区域:インナースーツ(シャツ、短パン)、作業着、頭巾、マスク、綿手袋、靴下、第3棟感染実験区域:インナースーツ、タイベックスーツ、頭巾、マスク、綿手袋、靴下、但し実験内容等により変更する必要性が生じた時には担当者と協議により決める。)を着用する。
f)長靴を履いて、飼育区域へ入室する。
g)廊下にてゴム手袋を装着し、専用のビニール前掛け、腕カバーおよび防護面を着用する。 h)必要に応じて無線機を装備し、作業員間での連絡に使用する。
i )動物室前室を通過し、動物室扉を開け、設置されている足踏み消毒槽で長靴を消毒した後に動物室へ入室する。
J )第 3 棟においては、旧世界サル飼育室から新世界サル飼育室への移動に際しては、専用のゴム手袋、前掛
け、腕カバーに交換する。1−3室(一般区域)から4−6室(ツパイ飼育区域あるいは感染実験区域)への移動においては、インナースーツ以外を所定の場所で脱ぎ、更衣室で新たに作業着を除く衣類を装着し、感染実験区域扉前にてタイベックスーツおよびマスクを装着する。f -i)に準ずる。
B)動物飼育区域から退室
a)動物室内において、手指やビニール前掛けを消毒洗浄後、足踏み消毒槽で長靴を消毒して動物室前室を通過し廊下へ出る。
b)ビニール前掛け、腕カバーは消毒薬槽に浸した後、所定の場所に戻し、乾燥させる。 c)防護面をアルコール消毒後、所定の場所に保管する。
d)最後の退室者は無線で呼びかけ、残っている者がいないか確認し、廊下の照明を消灯する。 e)ゴム手袋は医療廃棄物入れへ、マスクは可燃物廃棄物入れへ、それぞれ廃棄する。
f)長靴を脱ぎ、所定の場所に収容する。第 1・2・7棟については防護衣類を脱衣し衣類別に滅菌缶に入れる。第3棟についてはインナースーツ以外を脱衣し、滅菌缶に入れる。タイベックスーツも滅菌しおよそ5回まで再利用する。
g)シャワーで十分に体を洗い流す。第3棟については、シャワー室でインナースーツを脱衣し、滅菌缶に入れ、シャワーで体を洗い流す。
h)使用済みの防護衣類が入った滅菌缶は収容物がいっぱいになり次第、表面をアルコール消毒して所定の場所まで運び出す。
i )第1・2・7棟については更衣室、また、第3棟については、下記k)に続けて、確実に閉扉して退棟する。 j )最後の退室者は脱衣室、シャワー室、更衣室の消灯を確認する。
k)動物棟入棟記録用紙(様式1)に退棟時刻を記入する。
l )入退棟記録は、感染症が発生した場合の原因究明の資料とするほか入棟者に事故が発生した場合の迅速な対応に役立てる。
C)臨時入棟者の入退室
a )基盤研の一時立ち入り許可申請書(様式2)および動物棟入棟健康調査票(様式3)を確認する。 b )動物室内での注意事項や入退室方法等の説明を行う。
c )入退室は「1-(1)入退室」に準じる。
d )入棟者には必ず担当者を付け、適切な防護衣類の着用を確認し、棟内での行動を充分に把握する。
2.サル健康観察
・サルの健康観察は、健康状態を常に把握するため全頭に対して毎日行う。
・サルが死亡または供給後も、要求に応じて健康観察データを提供できるようにデータを保存する。
・作業員間で健康観察の判断基準に差が無いよう、管理者は作業員の技術レベルを統一する。
(1)観察と記録 A)作業準備
飼育棟ごとに配置した端末コンピューターが有る場合、それから携帯型情報端末(POT)へ観察用データをダウンロードする。
B)観察
a)携帯型情報端末(POT)あるいは筆記用具等を持って動物飼育室内へ入り、1頭ずつ観察し、POTへ入力あ
るいは用紙に記入する。POT入力項目以外は筆記用具でメモを取る。サルには「おはよう」等の呼びかけをして安心させるよう心がけ、またその反応も観察する。
b)基本的な観察項目と判定基準は、次のとおりとする。
・元気状態・・・+(活発)、 ± (おとなしい)、-(あまり動かない)
・食欲・・・・・+(完食)、 ± (やや残し)、-(ほとんど食べない)
・便性状・・・・N(正常)、L(軟便),W(水様便)
・メンスの有無・・1(++:多い)、2(+:普通)、3(-:少ない、ない)これらの項目を、前日の情報と比較しながら観察・入力する。
c)基本的な観察項目以外にも被毛や皮膚、負傷の有無に注意を払い、必要に応じ懐中電灯を使用して入念に観察する。
d)食欲不振やメンスなどの継続状況は、洗濯バサミ等の補助具を利用して飼育現場でも把握する。
e)作業員は担当区域の観察を終了後、無線機で他の作業員に異常の有無を連絡し、さらに詳細な観察や治療が必要な場合は複数人で処置する。
C)データの取り扱い
a)POTを端末コンピューターに接続し、ホストコンピューターのデータベースを更新する。または、エクセルなどのソフトに記録を入力する。
b)更新内容から異常サルをリストアップし、下痢や食欲不振が続くサルの治療指示書を作成し、対応する。 c)要求に応じて過去データを表示、印刷する。
3.飼料調整、運搬
・日々の飼料の計量・洗浄・細切と飼料の専用バットでの各飼育棟への運搬および飼料棟の衛生管理を行う。
・飼料の在庫確認を行い、常に不足が生じぬようサル類を維持できる量があるように管理する。
(1)作業項目
A)飼料出庫指示
オフィスコンピューターから室別管理頭数を確認し、各室、頭数に合った飼料量を計算する。また、棟間、室間の動物移動の場合は、飼料管理担当者に連絡し、その都度、飼料出庫量を飼料棟作業者に指示する。
B)飼料調整・運搬
a)前日計量しておいたリンゴ等と固型飼料を飼料保管庫より取り出す。 b)フードスライサーを用いて各室分の計量してあるリンゴ等を短冊状に細切する。
c)飼料専用バットに入ったリンゴ等と固型飼料を運搬車両に載せ、各棟の飼料搬入口まで運搬する。
d)翌日使用するリンゴ等は傷つけない様、洗果機を用いて洗浄後、飼料専用のバットに入れ飼料保管庫に保存しておく。
e)飼料伝票を元にリンゴ等、固型飼料を計量する。原則、翌日までの計量とするが、土日、大型連休の場合は翌々日あたりまで計量しておくことがある。
f)飼料専用バット(リンゴ等用、固型飼料用)を運搬車両で各棟の飼料搬入口で回収する。 g)回収した飼料専用バットはすぐに飼料棟で洗浄し、可動式の棚に並べて乾燥させておく。 h)全ての作業が終了したら、飼料棟内の整理整頓、床の消毒後約3分以上経ってから床の水を切る。
C)飼料棟の維持および衛生管理
a)運搬車両にガソリンを補給する際は担当者に連絡し、飼料棟まで運んでもらう。 b)運搬車両の荷台は常に清掃を行い、清潔に保つよう気をつける。
c)害虫が飼料棟に混入する可能性があるため注意する。主に6月~10月頃までゴキブリ捕獲器等を数箇所設置して目視確認する。また、殺虫剤も準備しておく。
D)機器の保守・点検
a)洗果機は主に専用洗浄ブラシがあり、磨耗することによってリンゴ等に傷をつけたり洗浄出来なくなる可能性があるため、専門業者に依頼し必要に応じて交換する。
b)フードスライサーは、平目カッター刃の磨耗が激しいので交換出来るように予備刃は2枚準備しておく。また、交換した平目カッター刃は専門業者に研磨の依頼をする。
c)計量計は故障すると飼料調整が出来なくなるため、必ず予備機を1台は準備しておく。
d)電動リフトが故障した場合は、ヒューズが切れているか否かを確認する。また、バッテリーで作動するため、週1回は充電を行う。
e)運搬車両のタイヤの磨耗、エンジンオイル交換時期等をよく確認しておく。 f)降雪時は運搬作業に支障が出るため、タイヤチェーンを装着し運搬を行う。
g)洗果機、フードスライサー、計量計、電動リフト、運搬車両等の機器の保守・点検を行った場合は、それぞれの機器使用・点検記録に記入する。
4.給餌
・給餌作業の技術レベルを統一する。
(1)作業項目
A)リンゴ等・固型飼料の分配
飼料搬入口より飼料専用バットを取り出す。飼料専用バットには各室の表示がされており、その表示にあった飼料を台車に載せて各室の前室または後室に運ぶ。
B)給餌前後の確認
a)各動物室扉に緑・赤のプラカードが表示されている。 b)赤プラカードとは、給餌を行っていけないという表示である。 c)緑プラカードとは、給餌を行っても良いという表示である。 d)飼育管理担当者はプラカード表示色を必ず切り替える。
e)飼育管理作業者は各動物室扉のプラカード表示色を確認する。
f)赤から緑にプラカードが切り替わっていた場合、飼育管理作業者は給餌を行う。 C)給餌方法と注意事項
a)緑ビニールテープは保育飼育(親仔飼育)であり、通常量の1.5倍量の給餌を行う。
b)赤ビニールテープとは2頭で飼育を行っているところであり、2倍量(2頭分)の給餌を行う。また3頭あるいは
4頭で飼育を行っているところでは、その頭数分の赤ビニールテープが表示されているのでそれに従う。
c)午前、給餌用のスコップを用いてリンゴならば100g(約5切れ)を給餌する。他の青果・根菜等については基盤研担当者と協議により決める。
d)午後、給餌用のスコップを用いて固型飼料(基盤研購入の飼料ならば70g)の給餌を行う。給餌用スコップ一杯で70g になるようになっている。他の固型飼料の量については基盤研担当者と協議により決める。 e)給餌後のバットは水洗い後備え付けのヨード系消毒液(デオメイトYなど)を散布し飼料搬入口へ運ぶ。
f)基本的には午前中にリンゴ等、午後に固型飼料を給餌する。 g)作業等で麻酔薬を投与している場合は、覚醒を確認後、給餌を行う。
D)終了確認
給餌が全頭に対して行われことを確認したことで給餌作業を終了する。
5.体重測定
・サルの健康管理の一環として体重測定を行う。
・精密機械である体重計の性能の維持に努める。
(1)測定の仕方
A)ゼロポイント調整
a)サルを収容する測定箱またはバットを体重計に載せ、ゼロポイントを調整する。 b)測定箱またはバットを消毒して繰り返し測定する場合、測定のたびに調整する。
c)体重計の性能を損なわないよう載せる時には細心の注意を払い、やさしく載せる。 B)値の読み取り
a)サルを収容した測定箱またはバットをやさしく体重計に載せる。
b)無麻酔のサルは値が一定するまで待つ。一定しない場合は表示の振れ幅の上限、下限を確認する。 c)表示(振れている場合は中央値)を読み取り、体重を記録する。
d)前回測定値と比較して読み取り値が正しいか判断し、大幅に減少している場合は保定検診を行うなどの対応をする。
e)使用した測定箱やバットを充分に消毒する。
6.飼育室清掃
・サルの健康を保持するために、飼育棟内は定期的に清掃を行い、衛生的に管理する。
(1)管理方法 A)清掃頻度
a)サル飼育室の清掃・・・毎日 b)シャワー室の清掃・・・2週毎 c)動物室室内通路清掃・・月毎
B)サル飼育室の清掃
a)動物室に入室し足踏み消毒漕、手洗い洗面器に一定量に希釈したヨード系消毒液(デオメイトYなど)を準備する。
b)飼育技術員の観察終了箇所からxx清掃を始める。
c)通路に備え付けの消毒薬装置で通路や汚物、残餌にヨード系消毒液を散布する。十分に消毒薬が浸透した後、通路や汚物、残餌を井水で洗い流す。
d)洗浄水バルブを開け、汚物受け床に水を流しながら、水切りで残餌・糞を掻き出す。
e)ケージ前網、餌箱にお湯をかけながらふやかす。餌箱に残った前日の餌を取り除き洗い流す。
f)一通りふやかしが終了したらホーサーで水をかけて汚れを流し落とす。落ちない汚れはハンドブラシを用いてこすり落とす。
g)洗浄水バルブを開け、汚物受け床をデッキブラシでブラッシングしながら床に付いた汚れを洗い流す。 h)洗浄バルブをゆっくり閉める。
i)常に節水を心がける。 C)尿石洗浄
a)洗浄水バルブを開け、汚物受け床をデッキブラシでブラッシングしながら洗い流す。
b)水切りでたまり水を除去する。(水切りは丁寧に行う。水が残っていると薬液が薄まってしまい効果が減少する)
c)速効性のある尿石除去剤(ネオバスキーAL - HS原液など)をジョウロで散布する。15分位経ったところでポリッシャー洗浄する。
d)もう一度水切りでたまり水を除去し洗浄できなかった尿石部位に滞留性の高い尿石除去剤(ネオバスキーA L-VISなど)を刷毛で塗布する。
e)翌日、塗布した部位をポリッシャー洗浄する。これでだいたいの尿石は除去できる。
f)ポリッシャーは使用後、本体は水洗いし、電気コードタオルで拭き取って巻き戻す。次にブラシ部を外し洗浄する。その後本体とともに所定の場所に保管する。
D)動物室室内通路清掃
a)次亜塩素酸ナトリウム水溶液(1000ppm)等をジョウロに入れ床に散布する。
b)ポリッシャー洗浄。ポリッシャーブラシは飼育室床用ではないナイロン製のブラシを使用する。 c)洗浄後乾いたモップで拭き取る。
d)ポリッシャー使用後は、本体は水洗いし、電気コードは汚れていたらタオルで拭き取って巻き戻す。次にブラシ部を外し洗浄する。その後本体とともに所定の場所に保管する。
E)シャワー室の洗浄
a)専用の長靴に履き替え清掃用具を準備する。
b)靴脱ぎ場、脱衣場、シャワー室廊下、シャワー室、ロッカーの汚れを掃除機で吸い取り、雑巾がけする。
c)シャワー室は、側面・床・排水溝に洗剤(マジックリン等)をスプレーし、スポンジ等で洗いシャワー水で洗い流す。最後に排水溝の毛髪等を取り除く。
d)ごみ箱の中身を捨てる。
e)シャワー室に備えられている石鹸・ボディシャンプー・ヘアーシャンプーを必要に応じて補充する。 f)足拭きマットを交換する。
F)終了確認
飼育室内の清掃状況を確認することで清掃作業を終了する。
7.サル移動
・棟内および棟間でサルを移動する際の安全確保
(1)移動作業
A)室内での移動
a)麻酔下または無麻酔下で行う。
b)入れ墨(顔面、大腿部内側)で個体番号を確認する。 c)必要に応じて体重測定を行う。
d)移動先アドレスを確認し、ケージに収容する。 e)ケージ扉および側面の施錠を確認する。
f)最後に覚醒を確認する。 B)室間での移動
a)原則麻酔下で行う。但し、動物の状態によっては無麻酔下で行うことが出来ることとする。麻酔は塩酸ケタミンを推奨するが、塩酸ケタミンの使用・保管に当たっては、麻薬施用者免許もしくは麻薬研究者免許を保持する者が厳密に行う。
b)入れ墨(顔面、大腿部内側)で個体番号を確認する。 c)必要に応じて体重測定を行う。
d)運搬箱に動物を入れて廊下を通過する。
e)移動先アドレスを確認し、ケージに収容する。 f)ケージ扉および側面の施錠を確認する。 g)最後に覚醒を確認する。
C)棟間での移動
a)事前に、または作業中に連絡を取り合い、円滑に移動を行う。 b)原則麻酔下で行う。
c)入れ墨(顔面、大腿部内側)で個体番号を確認する。 d)必要に応じて体重測定を行う。
e)運搬箱に動物を入れ、蓋をしてプラットホームへ運ぶ。
f)棟間は動物移送車を使用して目的のプラットホームへ運ぶ。
g)動物移送車を運転する者は、ガウン、手袋、マスク、キャップ、長靴の防護衣類を身につける。 h)プラットホームから運び入れ、移動先アドレスを確認し、ケージに収容する。
i)ケージ扉および側面の施錠を確認する。 j)最後に覚醒を確認する。
D)終了確認
移動サルの個体番号および移動先アドレスをそれぞれ確認し、記録することで、移動作業を終了する。 E)順化、順応
動物倫理を配慮し、移動後のサル類が新たな環境へ順化、順応させることを目的として、健康状態や行動を入念に観察する。
8.ケージ洗浄
・汚れた飼育ケージの洗浄方法を示し、衛生的管理を行う。
(1)実施手順 A)洗浄場所
a)第1棟…1~4の後室 b)第2棟…各部屋の後室 c)第 3 棟…飼育室の後室 d)第7棟…洗浄室
B)高圧洗浄機を使用したケージ洗浄
a)リフター等を使いケージをはずし、台車を使い飼育室からケージを洗浄室へ運ぶ。 b)ヨード系消毒液(デオメイト Y など)をケージ隅々にかけ消毒する。
c)ケージにお湯をかけ汚れをふやかす。 d)ポリバケツにお湯を入れる。
e)高圧洗浄機の給水ホースを洗浄水容器に入れ高圧洗浄機の運転を開始する。(注、給水をしないで運転しないこと。)
f)洗浄ノズルをケージ6面の網目に向け、糞尿、残餌、被毛等を洗い流す。ケージ前隅は残餌などで汚れやすいので念入りに洗う。
g)狭体板は狭体バーを手前に引きナイロンタワシ等を使用して洗う。
h)洗い終わったケージを放置すると他のケージの汚れが付着するので洗浄室から運び出し一時保管するか元の場所に掛ける。
C)ハンドブラシを使用した洗浄(軽微な汚れ)
a)洗浄するケージには餌箱をケージの上に載せておくと目印になる。 b)ケージは移動せずに消毒液(アイオデットなど)をかけ消毒する。
c)数分後お湯をかけふやかす。
d)片手にお湯のノズルを持ち片手にハンドブラシを持ち、前網、餌箱、ケージ内部をブラッシングする。ケージ前隅は残餌などで汚れやすいので念入りに洗う。
e)狭体板は狭体バーを手前に引きナイロンタワシ等を使用して洗う。 f)最後に餌箱をケージの中に入れる。
D)終了確認
ケージ内外の清掃状況及びケージ、餌箱、扉等の破損の有無を確認することで、ケージ洗浄作業を終了する。
9.ケージ交換
・架台上の汚れた飼育ケージや壊れたケージを交換する。
(1)実施手順
A)麻酔下で実施する場合
a)サルをケージから取り出している間に汚れケージにヨード系消毒薬(デオメイトYなど)をよくかける。 b)リフターを使って汚れケージを架台から外し、洗浄可能な場所へ運ぶ。
c)ケージを外した後の架台や壁を適切に消毒・洗浄する。 d)油圧式リフトを使って新しいケージを架台へ取り付ける。
e)交換後のケージに壊れ等異常の無いことを確認する。また、飲水用カプラーを適切な位置(高さ)に取り付ける。
f)飲水用ホースを設置する。また飲水用カプラーから正常に飲水が出ることを確認する。 g)取り出していた動物を新しいケージへ戻し、施錠する。
h)サルが覚醒して異常のないことを確認する。 B)無麻酔下で実施する場合
a)サルを捕獲して一時的に体重測定箱に収容する。 b)汚れケージにヨード系消毒薬をよくかける。
c)A)麻酔下で実施する場合 a)~g)を実施する。 d)サルに異常のないことを確認する。
C)終了確認
設置したケージの固定および破損等の有無を確認し、サルをケージ内に収めることでケージ交換作業を終了する。
10.飼育環境の確認
・飼育環境の保全・維持に努める。
(1)実施手順
A)適時、温度・湿度・照度等のチェックを行い、異常があった時には直ちに基盤研の各担当者に報告する。照明時間は、7:00 から 19:00 の 12 時間とする。室温は、25 ± 3℃、湿度 60%とする。
B)サル類の逃亡・死亡・異常を発見したときには、直ちに対処し基盤研に報告する。
C)害虫等の進入による病原体の感染・拡散等を防止するために、捕獲罠、殺虫剤等を使用して、その排除に努める。施設等に不備がある際には、直ちに担当者に報告する。
11.補記
・新世界ザルについて、旧世界ザルの飼育管理作業と異なるところを補記する。
(1)飼育環境
新世界ザルのケージ内には止まり木を設置し、飼育室内の照明はxx灯とする。
照明時間は 7:00 から 19:00 の 12 時間とする。リスザルは室温 25 ± 2℃、湿度 60 ± 5%とする。タマリン、マーモセットは室温 27 ± 2℃、湿度 60 ± 5%とする。
給水は水道水の自動給水とする。
(2)給餌量
A)リスザル
毎日の給餌量は新世界ザル用固型飼料50g、リンゴ50g、バナナ1 / 5 本(1cm ぐらいの輪切り)、ウズラのゆで卵1個とする。
B) タマリン
毎日の給餌量は新世界ザル用固型飼料50g、リンゴ10g(1cm位の棒状に切る)とする。週1回バナナ 1 / 5 本(1cm ぐらいの輪切り)、週2回(火・金)ウズラのゆで卵1個とする。
C) マーモセット
毎日の給餌量は新世界ザル用固型飼料30gを粉ミルクと蜂蜜でふやかしたもの、リンゴ10g(1cm位の棒状に切る)とする。
週1回バナナ 1 / 5 本(1cm ぐらいの輪切り)、週2回(火・金)ウズラのゆで卵1個とする。
(3)補食
新世界ザルついては、週2~3回コオロギ、ミルワーム等を個体の嗜好性に応じて、適宜与えることも考慮する。
表 題 | 繁殖作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 002 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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責任者: 印
承認日: 年 月 日
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.交配
・良質なサルを安定的に供給するために計画的な交配を行う。
・ 遺伝的(家系)情報と過去の実績をもとに交配する雌雄を決定する。
・ インドネシア、フィリピン、マレーシア産の家系を絶やすことのないように、上記に従って維持すること。産地間の交配も行うが、この場合は維持家系ではない。
・ 遺伝的疾患家系(黄斑変性、心疾患およびその他に新規に発見される家系性疾患)のサルについても、その家系を絶やすことなく維持すること。その他に、詳細な検査により必要とされるラインを追加することがある。この場合、適宜連絡すること。
・ 交配方法は主にオスザル1とメスザル1を同居させる3日間交配法(1 対1 交配)と、オスザル1にメスザル2を隔日で同居させる隔日3ヶ月間交配法(隔日交配)を実施する。このほかにも長期間交配法(長期交配)などにより適宜同居させ、交配を行うことも可能である。同居においては、メンス発現の間隔や交配履歴などを考慮して、7日間交配・14 日間隔日交配など個体に即して対応し、交配をセットすることも実施する。
・ 出生仔および離乳仔については、SPF(10ページ以降の「13.離乳」項目および SOP/ B / 002を参照のこと)となるように繁殖等の作業を行う。
・ 長期不妊やメンス不順など繁殖不適個体の抽出を随時行い、繁殖候補から除外する。
(1)作業内容および手順 A)1対1交配
a)メンス発現サルの中からメスザルを選別する。ただし、交配相手となる適したオスザルがいない時、妊娠あるいは妊娠診断待ち個体、体調に問題が見られる個体等については除く。
b)メスザルの家系番号を参考にして親子や兄弟の関係にない交配相手のオスザルを選ぶ。
c)オスザルの使用記録とメスのメンス発現から原則11日目の予定日を照合する。使用中の場合は違うオスザルを選ぶ。
d)交配開始日と交配から原則 4 日後あるいは8日後の分離日を確認する。 e)交配予定日前日までに、メスザルに軽く麻酔をかけ、オスザルの隣ケージに移す。 f)交配期間中(給餌時間を除く)は、仕切り板をはずしてオスザルとメスザルを同居させる。 g)同居中はメスザルが負傷しないか注意して観察する。
h)分離は、サルを軽く麻酔するか、無麻酔で捕獲し、メスザルを元のケージに戻す。
i)必要に応じて、交配 20 回以上実施しても妊娠しない個体などを対象に血中エストラジオールを測定し、排卵時期と雌雄同居日のズレを確認する交配により繁殖効率の向上をはかる。以下、その詳細を記す。
j)交配開始頃から交配対象のメスから採血し、アッセイ装置および専用測定試薬を使用するなどして、血中のエストラジオールを排卵が確認できるまで連日測定する。
k)エストラジオールのピーク値、低値を読み取り、排卵日を同定する。 l)排卵日が推定された日あるいは翌日まで同居させる。
m)この方法について対象数は、年間約 100 頭あるいは約 500 サンプルの測定とし、妊娠が得られない場合は
実験への供給対象とする。ただし、同一個体へのエストラジオール測定については、それぞれ性周期の 3 回以内とする。このような供給対象個体において実験への供給がなければ、交配の継続も可能である。
B)隔日交配
a)隔日交配用オスザルの隣ケージの空き状態を確認し、空きが生じたら交配可能なメスザルを選別する。 b)メスザルの家系番号を参考にして親子や兄弟の関係にないオスザルを選ぶ。
c)交配開始予定日を決定する。
d)1対1交配と同様に同居させる。
e)オスザルケージに向かって左側のメスザルは奇数日に、右側のメスザルは偶数日に同居するよう仕切り板の開閉を行う。
f)同居期間は原則14週までとし、その間に妊娠診断を行い、妊娠した時点で交配を終了し分離する。 C)長期交配
a)長期交配用オスザルの隣ケージの空き状態を確認し、空きが生じたら交配可能なメスザルを選別する。 b)メスザルの家系番号を参考にして親子や兄弟の関係にないオスザルを選ぶ。
c)交配開始予定日を決定する。
d)1対1交配と同様に同居させる。
e)同居期間は原則14 週までとし、その間に妊娠診断を行い、妊娠した時点で交配を終了し分離する。
D)人工授精
a)雌雄同居により妊娠が得られず、家系等の維持に必要な場合に実施する。
b)雌の排卵時期を同定するために、メンス確認後 9 日目から連日 1 -2ml 採血する。
c)血液を遠心して、血清を分離、採取する。
d)マニュアルあるいは測定装置(AIA-360 など)および専用測定試薬を使用するなどして、血中のエストラジオールを排卵が確認できるまで連日測定する。
e)エストラジオールのピーク値、低値を読み取り、排卵日を同定する。 f)同定した排卵日に電気採精を行うために、雄に麻酔を処置する。
g)雄を保定台に固定し、直腸電気刺激用のプローブに潤滑用ゼリーを付ける。 h)電気派生器の電圧を上げて電気刺激を与えることで、射精を誘導する。
i)精液を遠沈管に採取し、直ちに排卵日を同定した雌(麻酔下)の子宮頸あるいは子宮内に注入する。 E)データの管理
a)スケジュールや交配の記録の管理にはコンピューターを使用し正確な記録を取る。 b)過去の履歴を参照し相手オスザル決定の参考とする。
2.妊娠診断
・交配開始日を基準に原則5週目(隔日交配および長期交配は6週目)に超音波診断装置を用いて確定の妊娠診断を行い、子宮の大きさから妊娠週齢を推定する。3 週目(23 -27 日)に超音波診断あるいは血中ホルモン測定による早期妊娠診断も併用し、不妊であれば次の交配に回す。
・非妊娠の場合は1対1交配由来ザルは次の交配を実施し、隔日交配および長期交配由来ザルは続けて同居交配させ、原則10週目と14週目(分離時)、および分離後5週目となる19週目に妊娠診断を行う。
(1)作業内容および手順
A)妊娠診断作業指示書作成
a)これまでの記録あるいはデータベースから診断対象サルを検索し、妊娠診断作業指示書を作成する。
b)作業指示書には、入れ墨番号、アドレス、交配日、相手オス番号、交配方法、前回体重などを記入、他各種記入欄を設ける。
B)超音波診断装置による妊娠診断
a)超音波診断装置のフォーカスや表示倍率を設定する。
b)麻酔したサルを装置に運び、下腹部にエコーゼリーを塗り探触子をあてて、画面上に子宮像を映し出す。
c)子宮内腔に胎嚢が認められ、卵黄嚢や胎仔が観察できれば妊娠陽性と判定する。5週齢前後であれば、胎仔に明瞭な心拍が確認できる。妊娠と判定した場合、画像を静止させ、距離計測スイッチを押し、胎嚢および子宮の長径と短径を計測し、作業指示書結果伝票に計測値を記入する。
d)非妊娠時の正常子宮内腔は完全に閉じているため、超音波画像では円形の子宮断面に対し、中央に明瞭な1本線が認められるので、その場合は作業指示書結果伝票に非妊娠と記入する。
e)下腹部と探触子のゼリーを拭き取る。
f)サルをケージに戻し、使用したバットを消毒する。
C)血中ホルモン測定による早期妊娠診断
a)麻酔したサルから2ml採血をする。そこから血清を分離、採取する。 b)血液を遠心して、血清を分離、採取する。
c)全自動免疫測定装置(AxSYM アナライザーなど)および専用測定試薬を使用するなどして、血中のβ-CG を測定する。
d)測定値を読み取り、妊娠の可否を判定する。 D)記録
妊娠診断終了後は、作業指示書の記載内容を確認し、終了の記録を残す。
3.妊娠ザル管理
・定期的に超音波検査等の保定検診を行うことにより、胎仔の順調な成長を確認する。
・妊娠母体の順調な体重増加を確認する。
・超音波診断装置の操作方法および診断者の技術レベルを統一する。
(1)作業項目
A)超音波検査
a)超音波検査により胎仔心拍を確認する。
*基本的には妊娠の原則12wと22wで検査を実施する
b)正常な発育状態であるかどうかを確認するため、胎仔頭部横径(BPD)を測定する。 B)記録
体重、胎位、胎仔心拍、胎仔頭部横径、麻酔量を記録する。 C)対応
妊娠22W で胎位が骨盤位であれば、胎位変換を行う。
4.胎位調査
・骨盤位(逆子)による死産を回避するために、妊娠末期の胎仔の位置を確認し、異常胎位でないか調査する。
・過去の産歴や産次回数等を事前に調査しておき、分娩時に備える。
(1)胎位調査作業
・基本的に無麻酔下で妊娠155日齢から分娩前日まで妊娠ザルの腹壁から胎仔の頭部位置を連日調査する。
・正常な胎位は妊娠ザルに対し、胎仔の頭部が下方にある。(頭位)
・異常な胎位は妊娠ザルに対し、胎仔の頭部が上方(骨盤位)、または横にある。(横位)
・結果を記録する。
・異常胎位は胎位変換術を行なう。
5.胎位変換
・妊娠末期の異常胎位を修復(子宮内で胎仔を回転)し、骨盤位や横位による死産を回避する。
・死産を回避し、正常出生率を増加させることにより生産数を上げる。
(1)作業項目
A)変換前作業
a)無麻酔下で妊娠ザルに負担をかけないように保定する。 b)変換前に超音波診断装置で胎仔心拍を確認する。
B)変換作業
妊娠ザルの腹壁に手を当て、胎仔の頭部を妊娠ザルの下腹部方向へ下げる。もう一方の手は胎仔の臀部を妊娠ザルの上腹部方向へ上げて、胎仔を正常な胎位(頭位)へ修復する。
C)変換後作業
a)変換作業を行ったことによる胎仔死亡がなかったか超音波診断装置で胎仔心拍を確認する。また、カラーフローモードで臍帯が胎仔の首に巻き付いていないか合わせて確認する。
b)結果を記録する。 D)対応
異常胎位を連続数日間、あるいは異常胎位を繰り返す場合は、帝王切開手術をおこなう。
6.分娩処理
・出生した新生仔の体重、性別、外傷、奇形の有無等を検査する。
・胎盤を娩出しているか、子宮の状態等を触診する。
・分娩した母ザルの保育状態、乳腺の発達、乳分泌状況等を確認し検査し、出生した新生仔が順調に成長できるかどうか判断する。
(1)作業項目
A)分娩処理作業(母ザル)
a)処理前作業
・胎位調査記録で状況を調べ参考にする。
・分娩した母ザルの保育状況をよく観察する。
・塩酸ケタミン麻酔薬を投与する。
b)処理作業
・母ザルをケージ内から取り出し体重測定をする。
・乳腺の発達と乳分泌を確認する。
・腹壁から子宮を触診して大きさを確認する。胎盤が娩出されずに遺残している場合は獣医師の判断により、感染症を予防するために抗生剤を投与する。
・胎盤が臍帯と結合している場合、または床に落下していた場合は速やかに回収し、娩出されていれば形態と重量を記録する。
・保育状態がぎこちないようであれば、可能な限り無麻酔下で作業することが望ましい。
・仔ザルが摂餌するようになった時のために、ケージ内にメッシュの床網を敷いて、餌が落ちないようにする。
・ケージ扉前面に記載を行い、餌を1.5頭分給餌するように表示する。 c)分娩処理作業(新生仔)
・性別を確認する。
・被毛の手入れ具合を確認する。
・被毛の乾燥状態を確認する。
・歯牙萌出の有無を確認する。
・外傷の有無を確認する。外傷がある場合は治療する。
・外貌奇形の有無を確認する。
・排便の有無を確認する。
・臍帯が乾燥している場合は、腹壁から2cmを残しはさみで切断する。臍帯の元をイソジン塗布する。
・臍帯が湿潤している場合は、腹壁から1cmの所を縫合糸で結束し、結束した所から1cmの所をはさみで切断する。臍帯の元にイソジンを塗布する。
・体重測定をする。
・体温の低下が認められた場合は、必要に応じ温湯浴を行なう。
・母ザルが保育拒否あるいは保育を継続させることが困難と判断した場合、哺育履歴を考慮して、人工保育もしくはxx保育にする。
・母ザルおよび子ザルの状況を確認し、記録することで、分娩処理作業を終了する。
B)新生仔動物番号登録
新生仔には 10 桁の動物番号登録を行う。
a)一桁目はサル種(1:カニクイザル)、二桁目に世代、三桁目に雌雄(1:メス、2:オス)をつける。 b)4〜7 桁目には生まれ年月を入れる(2009 年 10 月生まれであれば 0910)。
c)8〜10 桁目にその年に生まれた通し番号を付ける(その年に生まれた 49 頭目であれば 049)。 d)以上の番号を並べた 10 桁の番号をその個体の動物番号としてコンピューター上に登録する。
e) 新生仔出生登録用紙(様式4)に記入する。
7.流産、死産の対応
・胎仔の生死を正確に判定し、流産あるいは死産登録を行う。
・早期に次回の交配活動に復帰できるよう、また母体の健康維持を目的とした安全な堕胎処置を行う。
(1)作業内容および手順
A)動物の麻酔と検査台への移動 B)超音波検査
a)仰向けの動物の下腹部にエコーゼリーを適量塗り、探触子をあてる。
b)子宮内胎仔の有無や胎仔心拍の有無を確認し、心拍が画像上不鮮明な場合には、カラードップラーを用いて検索する。
c)子宮内胎仔の消失や胎仔心拍が認められない場合、流産または死産と判定する。
d)診断終了後、探触子および動物に付着したエコーゼリーを拭き取り、動物をケージに戻す。 C)流産登録、死産登録
a)妊娠134日齢以前に死亡した場合を流産、妊娠135日齢以降に死亡した場合を死産とする。
b)妊娠末期に胎仔が死亡した状態で娩出された場合には、解剖を行い、死産または出生直後の死亡かの判定を行う。
c)母体の動物番号・アドレス・体重と死亡胎仔の胎齢、判定可能であれば性別、流産あるいは死産かを記録し、パソコンに入力する。
D)堕胎法
原則として帝王切開手術により死亡胎仔を摘出する。それ以外に下記の方法を適応する事も検討できるものとする。
a)生理食塩水で湿らせた滅菌ガーゼと共にラミナリア杵を子宮孔へ挿入後、24時間後に抜去する。 b)プロスタグランジン F2αを筋肉内投与し、陣痛を促進する。
c)b)で娩出が認められない場合、へガール拡張器で子宮孔を広げ、胎盤鉗子で胎仔および付属物を掻爬する。
d)b)で娩出が認められない場合、帝王切開手術により死亡胎仔を摘出する。 E)堕胎後処置
a)外科的侵襲を伴う堕胎法を行った場合には、感染防止のため、抗生物質投与を行う。 b)堕胎処置により、出血が多く認められる場合には、止血剤や輸液等の投与を行う。
8.帝王切開手術(SOP/ B/ 001 参照)
実施の有無、手法等は獣医師により適格に判断して実施すること。以下、基本的な手法を示すが獣医師の判断を優先することとする。
・妊娠末期の胎位検査で骨盤位を繰り返す場合
・長期在胎(妊娠期間170日以上)の場合
・破水、妊娠末期の出血が認められた場合
・超音波検査にて前置胎盤を確認した場合
・過去の保育歴で保育不良が継続している場合
・妊娠を維持することで母体の健康状態が悪化する場合
・難産や異常産の場合
(1)作業内容および手順 A)準備
a)吸入麻酔装置、ベットサイドモニターの準備を行う。
b)手術台にビニールシート・吸収シート・ヒーターをセットし、保定帯を準備する。
c)滅菌済の手術器具や縫合糸、ガーゼ、滅菌吸収性ゼラチンゲル(ゼルフォームなど)、手袋、ガウン、ドレープを準備し、腹腔内洗浄用の生理食塩水を保温しておく。
d)抗生物質、塩酸ケタミン、硫酸アトロピンを準備する。 e)体重計を準備する。
f)新生仔蘇生用に清潔なタオル、マスク、喉頭鏡、気管チューブ、アンビューバックを準備する。 B)前処置・手術前準備等
a)動物は絶食にしておく
b)動物に塩酸ケタミン、硫酸アトロピン、抗生物質を投与する。 c)超音波検査により胎仔心拍を確認する。
d)バリカンで手術部位および周辺部を広範囲に剃毛する。 e)保定帯を用いて手術台に動物を保定する。
f)吸入マスクを装着し、酸素吸入開始。
g)心電図電極、SPO2プローブ、体温測定プローブを動物に接続する。
h)動物の全身状態が悪い場合には、予め気管挿管による呼吸の確保や点滴による静脈ラインの確保を行う。 i)無影灯を点灯する。
j)手術部位を消毒薬(イソジンなど)で消毒する
k)術者、助手は滅菌手袋、滅菌ガウンを無菌的に装着する。
l)器具台に滅菌ドレープをひき、滅菌器具、メス刃、縫合糸、ガーゼ、滅菌吸収性ゼラチンゲル、生理食塩水用
30mlシリンジと18G 針を無菌的に準備し、生理食塩水を無菌的にシリンジに吸う。 m)動物を滅菌ドレープで覆い、タオル鉗子でドレープを固定する。
C)手術
a)腹部正中皮膚はメスで切開し、皮下織は鉗子で鈍性剥離し白線を露出する。 b)アリス鉗子とピンセットで腹筋を持ち上げメスで白線を小切開する。
c)アリス鉗子で切開部の腹膜全体を把持して固定し、鈍性剪刀で白線を切開する d)子宮を露出し、腹腔より取り出す。
e)子宮漿膜面から尾部を確認し、羊水に満たされ、血管走行のない部分を約5cm メスで切開する。 f)羊膜を破り、ガーゼで尾を掴み素早く胎仔を取り出す。
g)臍帯部に2箇所鉗子をかけてその間を剪刀で切断する。
h)胎仔蘇生補助者により胎仔の蘇生をおこなう。胎仔の頭部を軽く掴み下に向けて振り、口腔内容物除去などの処置を迅速に行う。それでも呼吸が確認されない場合には、気管チューブを挿管もしくはマスクをセットし、アンビューバックで空気を送り込むなどの緊急処置を行う。
i)胎仔の蘇生を確認したら、臍帯を胎仔臍部で結紮し余剰を切除し、イソジンを塗布する。 j)胎仔の体をタオルで拭いて乾燥させ、新生仔登録を行い、人工保育室へ移動させる。
k)胎仔摘出後は、必要に応じてケタミン麻酔を追加するか、0.5~2.0%のイソフルレン吸入麻酔で母体を維持する。
l)ガーゼを用いて胎盤・羊膜等子宮内容物を可能な限り剥離する。
m)滅菌吸収性ゼラチンゲルを子宮内に挿入後、吸収糸で子宮の縫合を行う n)腹腔内を温生理食塩水で十分に洗浄後、余剰の生理食塩水をガーゼで除去する。 o)腹膜と皮下織を吸収糸で縫合後、皮膚を非吸収糸で縫合する。
p)皮膚縫合に移る際に麻酔量を下げ、術後の覚醒が速やかに行われるよう調節する。
q)この際に、母体に影響が無い程度で切開箇所の一部皮膚や、胎児付属物である胎盤、臍帯、羊膜等の材料提供を行うことも考慮する。
D)術後
a)麻酔を切り、術野をイソジン等で消毒する。
b)保定を解除し、意識・感覚レベル、呼吸状態が安定していれば、体重測定後、洗浄消毒したケージに戻し、覚醒を確認する。
c)手術器具の滅菌消毒・洗浄乾燥および手術室の清掃を行う。 d)手術当日から3日間、抗生物質を投与する。
e)母ザルの出血が大量に継続して認められる場合、必要に応じて止血剤や輸液を投与する。 f)母ザルの保育歴や状態に応じて、術後翌日もしくは翌々日に実仔を戻す処置を行う。 g)術後1週目から2週目の間に抜糸を行う。
E)終了確認
母xxおよび子ザルの状態を確認し、記録することで、帝王切開手術を終了する。
9.帝王切開新生仔の実母への戻し
・帝王切開手術で出生した新生仔を実母に戻し保育させる。
(1)作業項目
A)実母への戻し準備
a)実母の過去の保育状況等を調査し、実母への戻しが可能か検討する。 b)実母のケージにメッシュステンレス床網をセットする。 c)保育中の表示(ケージにグリーンテープを貼るなど)をする。
B)戻し作業(原則帝王切開手術翌日)
a)翌日午前中、実母の健康状態、術創縫合部の状況等から判断し、実母保育が可能か判断する。
b)実母保育が可能な場合は、午前中人工保育室から出生仔をタオルで包み動物運搬箱に入れ実母のいる飼育室へ運ぶ。
c)ケージ前扉を開け新生仔を実母の胸に付ける。この時、実母が新生仔をよく抱き寄せるか、危害を加えないか十分観察する。
d)実母への戻しが成功した場合、その結果を新生仔出生登録用紙(様式4)に記載する。 e)以後、実母の術創縫合部の経過や保育行動を観察する。
f)実母保育がうまくいかないときは、人工保育(2−11)あるいはxx保育(2−12)を検討する。
10.保育xx・仔ザルの体重測定
・母ザルおよび母ザルに保育されている仔ザルの成長記録と健康管理を行う。
・母サルの健康管理を行う。
(1)作業項目 A)測定頻度 a)仔ザル
出生後1週~3週間は原則週1回。それ以後は原則18.21.24.27.30週齢に体重測定を行う。必要に応じてそれ以外に実施することもある。
b)母ザル
分娩後、原則3.18.21.24.27.30週日に体重測定を行う。必要に応じてそれ以外に実施することもある。 B)測定作業
a)体重計に体重測定箱を載せ体重計の0表示を確認する。
b)対象となる母ザルに麻酔する。(仔ザルは無麻酔下で処置する) c)麻酔下の母ザルを体重測定箱に入れ体重を測定する。
d)無麻酔の仔ザルは体重測定箱内で動き回るため様子を見ながら静止したところで素早く計測する。
e)体重を記録する。
11.人工保育
・母ザルの保育拒否、または発育不全仔、負傷および帝王切開等による出生仔を人工的に離乳まで飼育する。判断は獣医師により的確に行う。
・SPF サルとその他のサルが交わることのないように、実施する。
・1日4回、9時、11時、13時及び16時頃に授乳を行うこととし、仔の体調によって適宜授乳の追加等の対応を執る。
(1)作業項目 A)調乳作業
a)生後約4ヶ月齢までの仔ザルには専用のプラスティックビーカーに、人工保育準備室内に記載してある頭数分のヒト新生児用粉ミルクを入れる。
b)記載の分量のお湯を、電気ポットから別のビーカーに取り、ミルクに入れて良くかき混ぜ溶かす。 c)記載の分量の湯冷ましを、ミルクに入れてかき混ぜながら冷ます。
d)1頭毎に哺乳瓶に分注し乳首を取り付ける。
e)生後4ヶ月齢以降の仔ザルには専用のプラスティックビーカーに、人工保育準備室内に記載してある頭数分のヒト離乳用粉ミルクを入れる。
以下、b),c),d)と同様に調乳する。 B)授乳作業
a)出生直後から14日齢位までは、作業者が1頭毎に哺乳瓶を持って授乳する。
b)14日齢以降は保育箱の上部に哺乳瓶を挿しておくと仔ザルが自ら持って飲むようになる。 c)生後14日齢を過ぎた仔ザルでも自ら飲ない場合は、作業者が哺乳瓶を持って授乳する。 d)ケージ飼育の生後約4ヶ月齢を過ぎた仔ザルは、ケージの扉に哺乳瓶を挿しておく。
C)保温管理
a)出生直後から8週齢位までは、保温性に優れた保育箱を使用する。
b)ペット用パネルヒーターを敷き、その上に2つ折りのタオルとペットシートを載せる。 c)敷いたタオル以外にもう1枚タオルを入れる。
d)8週齢を過ぎた仔ザルは保育箱をプラスティック製に変えて、ペット用パネルヒーターを取り外す。 e)保育箱内には引き続きタオルを1枚入れる。
D)清掃作業
a)哺乳瓶は水道水でよく洗浄し、0.5%次亜塩素系消毒薬(ピュアラックスなど)に浸けて消毒する。 b)消毒した哺乳瓶は水道水で洗い流し、専用の籠に逆さにして乾燥させる。
c)生後8週齢位までの保育箱は、週に1回以上洗浄し、0.5%次亜塩素系消毒薬で消毒する。 d)プラスティック製の保育箱は毎日洗浄し、0.5%ヨード系消毒薬(デオメイト Y など)で消毒する。 e)ペットシートは毎日交換する。
f)タオルは固形物などの汚れを軽く洗い落とし、0.5%次亜塩素系消毒薬に浸し消毒する。 g)0.5%次亜塩素系消毒薬に浸したタオルを洗濯機に入れ、洗濯する。 h)乾燥機で乾燥させた後、たたむ。
i)ケージ飼育では仔ザルが濡れないように注意して清掃する。 E)終了確認
対象ザルの状態を確認し、作業内容を記録することで、人工保育作業を終了する。
12.xx保育
・出生時または保育中に母xxから保育拒否された仔ザルを、他の保育中母ザルに保育させる(2頭保育になる)。あるいは、死産または離乳後間もない母ザルに保育させる。
・SPF サルとその他のサルが交わることのないように、実施する。
(1)作業項目
A)xx保育作業(2頭保育)
a)xxの体温が低い場合は、40℃前後のお湯に入れるか、保温をして平熱にする。 b)すでに保育されている仔ザルとxxは、ほぼ同体重のもので行う。
c)xxを保育中の母ザルケージの前に連れて行き、最初は作業者の後方で母ザルに見えないようにしておく。
(母ザルが興奮するため)
d)xxをケージの扉越しに見せて、母ザルが興味を示すか観察する。 e)母xxがxxを欲しがるようであれば、扉を開けてxxを手渡す。 f)xxをよく抱き寄せているか、危害を加えないか、しばらく観察する。
g)2頭保育は1頭保育に比べて、体重成長が遅いので頻繁に体重測定等を行い、よく観察を続ける。 h)保育がうまくいかないときは、人工保育(2−11)を行う。
B)xx保育作業
a)xxの体温が低い場合は、40℃前後のお湯に入れてあげるか、保温をして平熱にする。 b)母ザルは死産または離乳後間もない時期のものを選び、乳腺の発達と乳分泌があることを確認する。
c)xxを保育中の母ザルケージの前に連れて行き、最初は作業者の後方で母ザルに見えないようにしておく。
(母ザルが興奮するので)
d)xxをケージの扉越しに見せて、母ザルが興味を示すか観察する。 e)母ザルがxxを欲しがるようであれば、扉を開けてxxを手渡す。 f)xxをよく抱き寄せているか、危害を加えないか、しばらく観察する。 g)保育がうまくいかないときは、人工保育(2−11)を行う。
C)終了確認
母xxおよび子ザルの状態を確認し、作業内容を記録することで、xx保育作業を終了する。
13.離乳
・ウイルス抗体検査と顔面入れ墨後、母ザル保育から仔ザルを分離して、同日分離の他の仔ザルと同居させる。
・人工保育仔も同様の検査後、検査結果によりこれまで同居していた仔ザル以外と同居させる場合がある。
(1)作業項目 A)離乳準備
a)オフコン等にて現在の飼育サル一覧(保育中のサルを体重降順に並べ替える)を表示する。 b)離乳時期(およそ生後 6 ヶ月)サルをリストアップする。
c)採血・入れ墨の作業指示書を作成する。 d)移動先の飼育ケージを確保する。
B)離乳前作業および検査(顔面入れ墨、採血)
a)顔面入れ墨
・保育中の母ザル(実母保育・xx保育の場合)に塩酸ケタミン0.3ml を筋肉内注射し麻酔状態になったところで、仔ザルに塩酸ケタミン0.2ml を筋肉内注射する。
・仔ザルが麻酔状態になったところで母ザルから引き離し体重測定する。
・顔面の指定箇所に個体番号下3桁を点状に入れ墨する。
b)採血
・大腿部内側から EDTA 血 1ml を採血する。
c)検査
・母及び仔ザルの採血
SRV(WB)(PCR).SVV.SA8.EBV.CMV.SFV等、担当者と協議したものを対象とする。
C)離乳作業
・検査結果を基に離乳個体を選抜する。
・母ザル(実母保育・xx保育の場合)に麻酔し、麻酔状態で体重測定箱に入れ体重測定する。
・仔ザルを引き離し体重測定後体重測定箱に入れたまま離乳先飼育ケージへ移動する。SRV(WB)(PCR). SVV.SA8等、担当者と相互に協議した上で、必要と判断したウイルスの検査結果が陰性の場合はSPFとして管理する。その他のサルは一般飼育室で管理する。
・旧世界ザルにおける一般的な SPF 検査項目が陰性であることに加えて、人工保育仔の採血でSRV(WB)(P CR)、SVV、SA8の検査結果が陰性の場合はSPFgrade1として管理する。さらにEBV.CMV.SFV等を加えた項目について、担当者と協議した上で、必要と判断した検査結果が陰性の場合はSPFgrade2として管理する。育成中のモニタリングにおける検査項目については、担当者との協議の上決定し、SPF 動物の管理に努める(SOP/ B/ 002 参照)。
・その他のサルは一般飼育室で管理する。
・離乳後1週間は、個体間のコミュニケーションがとれるまで一日に数回観察または必要に応じて触診し怪我や健康状態をチェックすると良い。
・離乳ザルの状態等を確認し、作業内容を記録することで、離乳作業を終了する。
14.入れ墨
・サルの取り違いをなくすための一つの方法として、入れ墨を行う。
(1)作業項目
A)顔面入れ墨
a)出生した新生仔を人工保育にする場合は無麻酔下で、あるいは離乳作業時の仔ザルに行なう場合は麻酔下で行う。
b)1mlのツベルクリン接種用の注射器に滅菌済みの墨汁を入れる。
c)出生した新生仔に顔面入れ墨を行なう場合は、無麻酔で保定者が新生仔の体と頸部を動かない程度に軽く保定する。
d)術者が一方の手で頭部を持ち、アルコール系消毒剤で消毒する。 e)注射器で顔面の所定の場所の皮内に墨汁を接種する。
f)接種後は固く絞ったアルコール綿で墨汁を拭き取り入れ墨が確実に入ったことを確認する。 B)大腿部内側入れ墨
a)年齢が1歳半前後になったもの、あるいは過去に大腿部内側入れ墨を入れたが入れ墨が不明瞭なものに麻酔下で入れ墨をする。原則は左大腿部内側に入れるが、皮膚が黒色である等、何らかの要因で同部位に入れられない場合は右大腿部内側に入れる。
b)サルを作業台に仰向けに乗せ、左大腿部内側の被毛をバリカンで刈毛する。 c)アルコール系消毒剤で消毒する。
d)術者が一方の手で左下腿部を持ち、もう一方の手で電動入れ墨器を持つ。 e)補助者が電動入れ墨器の針先に滅菌済みの墨汁を数滴垂らす。 f)補助者は入れ墨をする皮膚を軽く引っ張り、皮膚を張る。
g)10桁動物番号の内、6桁を間違えないように入れる。例:1320510089は305089となる。
h)入れ墨後は固く絞ったアルコール綿で墨汁を拭き取り入れ墨が確実に入ったことを確認する。
15.補記
新世界ザルについて、旧世界ザルの繁殖作業と異なるところを補記する。
1.交配時期はサル種を考慮して決定、実施する。
2.1対1もしくは単雄複雌で長期同居方式にて行う。
3.妊娠診断は、数ヶ月に一度など適宜、触診で行う。
4.多仔出産の場合は人工哺育を行う。
5.適宜、担当者と協議の上実施する。
表 題 | 育成作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 003 |
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.育成ザル管理
・離乳直後から性成熟までの成長記録と健康管理を行う。
(1)作業項目 A)測定頻度
・離乳後1週~6週間は毎週1回、それ以後は8、15、28、41、54、67、80、93、119、145、171週齢時に体重測定を行う。必要に応じてそれ以外に実施することもある。
B)体重測定作業
a)体重測定するサルに麻酔する。(原則80週齢までのサルは無麻酔処置) b)サルが麻酔状態になったところで体重測定箱に入れ体重測定する。 c)体重計の目盛りは目の高さで計測する。
d)体重を記録する。 C)異常ザルの対応
・特に複数頭で同居している場合は、いじめ、体重減少、負傷、直腸脱等に十分に注意して観察を行う。
・削痩や動作が鈍いなどの異常ザルを発見した時は、速やかに保定検診、体重測定等を行い、必要に応じて分離などの対応をする。
2.SPF(Specific Pathogen Free)ザル管理法
・SPF ザル群の微生物学的清浄度を維持するため、作業方式を遵守する。
・基本的に SPF ザルの管理後に conventional レベルのサル類の管理を SPF ザルと同様に行う。
(1)管理方法
A)一般飼育室との相違点
a)SPF 飼育室入室前に手袋を交換する。
b)今まで履いていた長靴を脱ぎ、各 SPF 室専用長靴に履き替える。
c)毎日の観察はSPF 飼育室を先に行う。SPF ランク(SPFgrade2→SPFgrade1)の順に観察を行う。洗濯バサミは専用のものを使用する。
d)SPF 飼育室内での体重測定は共用の体重計を持ち込み、専用のバットもしくは体重測定箱を用いる。
e)超音波診断装置は共用するため、使用時には探触子はアルコールで拭いてから使用する。移動用バットは専用のものを用いる。
f)採血は専用のバスマットを用いる。
g)治療は部屋ごとに用意した治療薬を用い、他の部屋との共用は避ける。 h)給餌は専用の給仕スコップを使う。
i)清掃は専用ブラシ、水切りを用いる。
j)新しくケージを運び入れる場合は必ず大型オートクレーブで滅菌する。使用手順については、SOP / A/ 014(感染症)に準じる。
B)モニタリング項目
・SOP/ B/ 002 を参照。担当者との協議の上で決定する。 C)微生物検査陽転ザルの排除方法
a)検査項目の陽転ザルおよびそれとの同居ザル(麻酔下)は、微生物統御レベルで下位の部屋へ移動する。
b)使用していたケージはオートクレーブで滅菌処理をする。 D)新規SPFザルの搬入方法
a)検査項目の陰性ザル(麻酔下)を充分に消毒した体重測定箱またはバットにいれる。 b)SPF飼育室へ運搬し、ケージに収容する。
3.疾患家系および自然発生疾患サルの管理
・疾患サルの抽出、および疾患ザルの疾患状況をモニタリングする。
(1)抽出方法
・定期健康診断の結果などを考慮し、疾患ザルの可能性があった場合には担当者と協議の上、疾患の抽出、維持・管理を行う。
4.補記
新世界ザルについて、旧世界ザルの育成作業と異なるところを補記する。
1.仔ザルでは特にケージ端部に足・指詰めを起こすことがあるため、観察時に留意する。
表 題 | 供給および払い出し作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 004 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.払い出し準備
・サルを研究目的使用、外部他施設などへ供給するための払い出す手順を示す。
・サル類の供給や所属(繁殖群、育成群、資源群、研究群)等に関しては、「国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所実験用霊長類管理規程」に則り、実験用霊長類資源調整委員会またはサル類の状態等によって決められる。
・検査内容は SOP/ B/ 002「定期健康診断」の項に準じるとともに、寄生虫および赤痢検査も併せて実施する。
・実験計画書、供給目的、供給場所、使用者などの判断により検査を省略することも出来る。例えば、棟間移動なしあるいは3ヶ月(場合により最大 6 ヶ月まで)以内の定期健康診断実施歴が有るときなど。ただし、後者においては、寄生虫および赤痢検査を実施する。また、P3 実験区域以外における外部研究者使用目的あるいは要望があるときには、B ウイルス検査を実施する。変更の必要性が生じたときは、担当者と協議によって決める。
・担当者から指示を受けて、資源群サルを研究群に移管し、必要な場合はサルの移動を行う。指示は「サル所属変更指示書」(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所実験用霊長類管理規程付属様式)に従って行われる。
(1)作業手順
A)動物の選び出し
a)記録書類やコンピューターの個体情報を確認して払い出し候補サルを選び出す。あるいは、研究者等の指定サル。
b)選び出した動物の払い出し前検査を行う。 B)払い出し前検査
a)供給予定日よりも前に SOP/ B/ 002「定期健康診断」項目および寄生虫・赤痢検査を行う。
b)担当獣医師が検査結果を確認し、払い出すサルを確定する。
c)「払い出し検査報告書」、「健康検査票」、その他個体情報の要望があるときはそれらを提示する。 C)外部移動の場合:輸送ケージの準備およびケージ内収容(払い出し前日)
a)動物に塩酸ケタミン麻酔を行う。
b)動物番号の確認、栄養状態、全身状態を観察、体重測定し動物を輸送ケージに入れる。またリンゴ等を適当量入れる。
c)動物を入れた輸送用ケージは所定の場所に置き、麻酔の覚醒を確認する。
D)払い出し作業(当日)
a)払い出す動物が飼育されている施設の受け入れ出し口に、空調機を運転した状態でサル輸送車を待機させる。
b)輸送用ケージを輸送用ラックに乗せる。
E)輸送トラックの準備
a)法に則ったサル輸送の手続き、輸送トラックの手配を行う。
b)前項以外の場合には、法に則ったサル輸送の手続き確認を行う。 F)内部棟間移動の場合:
a)SOP / A/ 001「サル移動」C の項に準じる。
G)内部棟内移動の場合:
a)SOP / A/ 001「1 -8 サル移動」A および B の項に準じる。
H)終了、報告
サル類の状態、ケージ梱包の状態を確認し、払い出し作業を終了する。「サル所属変更指示書」によって管理換えが行われた時は、「サル所属変更報告書」(霊長類管理規程付属様式)を提出する。
表 題 | 検疫作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 005 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.検疫の目的
基盤研が利用するサル類の導入において実施する検疫について、検疫作業員等およびサル類の安全を確保するとともに良質なサル類等の確保と検疫業務の円滑かつ効率的実施に資することを目的とする。
2.検疫に関わる規程および手続き
(1)検疫関連規程の遵守
検疫担当者は霊長類センター内規「サル類検疫実施細則」および研究所の定める関連規程を遵守しなければならない。検疫は検疫区域で行わなければならない。
(2)検疫の実施
サル類をセンター内に導入する場合は特別の理由がある場合を除き、以下に述べる検疫を必ず実施しなければならない。事前の検査結果により安全管理上問題があると判断される場合、センター長は検疫の実施を差し止めることができる。
A)防護衣類
作業中は専用のインナースーツ、タイベックスーツ、頭巾、N95マスク、綿手袋、靴下、ビニール前掛け、ゴム長靴、2重ゴム手袋、ビニール腕カバー、防護面、無線機を着用する。
B)消毒
動物に触れる場合には、1頭毎にヨード系消毒液(たとえば、デオメイトY1%液、有効ヨード150ppm)で手指を消毒する。また、動物に直接接触した器具、器材等も、1頭毎に消毒するか新しいものを使用する。 C)検疫室への入退室
a) 検疫期間中に関係者以外の入室は原則として禁止する。検疫担当者は入室するに当たり、磁気カードを用いてシャワー室に入り、入退出記録用紙に必要事項を記載する。毎日1回は室圧を確認し、所定の書類に記載する。室圧に異常がある場合は検疫責任者に報告する。
b) P2 シャワー室でインナーに着替え、準備室でタイベックスーツ等の防護衣類を着用する。原則として、P2感染実験動物と検疫中の動物がクロスしないよう管理するため、P2 動物室で作業した者は一旦、タイベックスーツを共通後室の入口で脱ぎ、準備室で新しいタイベックスーツに着替えてから再入室すること。
また、検疫期間中は検疫室・検収室と P2 共通後室間の出入りは行わない。
c) P2 のクリーン廊下を通り、ABSL2 動物室 1(以下、検疫室)の前室から入る(パスルーム 2 から餌や必要な物品を取ってから入室する)。
d) 退室時には前掛け、腕カバー、防護面、長靴をヨード系消毒液で消毒する。動物室 1 前室のゴミ箱に手袋やマスクは廃棄し、タイベックスーツは前室の小型オートクレーブで高圧蒸気滅菌する。作業者はインナースーツのままシャワー室に戻り、シャワーを浴びて退出する。
e) 検収室・検疫室からの物品の搬出は可能なかぎり高圧蒸気滅菌処理し、その後焼却処分する。記録用紙や観察用紙は、ABSL2 後室 1 に設置されたスキャナで取り込み、外部のプリンターで印刷し保管する。その他器材はヨード系消毒液や消毒用アルコール噴霧により消毒・殺菌する。
f) 採取した検体は、予め前室のスノコに検体輸送箱を、蓋を開けた状態で置いておき、検体容器の外側を消毒用アルコールで噴霧した後、検体を輸送箱内に入れる。退出時には、綿手袋で輸送箱の上蓋を閉め、
シャワー室を経由し外部へ持ちだす。 D)移動の禁止
検疫期間中は可能な限り、検疫室入室後の同日において、他飼育室への入室を控えるよう心掛ける。 E)検収業務の実施方法
a)輸送トラックを捕獲室に入れシャッターを閉じる。
b)担当獣医師が輸送トラック荷台内の動物について異常の有無を観察する。衰弱している動物の取扱いは検収作業の最後に行う。動物が捕獲室内で逃亡した場合は、捕獲網を使用し捕獲する。
c)輸送用ケージを検収室に搬入する。搬入終了後、輸送トラック荷台内を消毒、洗浄する。動物の番号確認を行う。動物が検収室内で逃亡した場合は、捕獲網を使用し捕獲する。
d)輸送用ケージの前扉前面に挟体付きキャッチングボックスを置き、前扉を開けて動物を挟体付きキャッチングボックスへ追い込み、扉を施錠する
e)挟体装置で動物を固定後、速やかに塩酸ケタミン約7.5mg / kg(三共ケタラール50約0.15ml/㎏)と硫酸アトロピン約0.05mg / kg(タナベ硫酸アトロピン約0.1ml / kg)を動物の大腿部外側筋肉内に注射する。
麻酔効果が確認された後、動物を挟体付きキャッチングボックスより取り出して運搬用バットに入れる。体重を測定した後、番号札に体重を記載し運搬用バットに入れる。なお、追加麻酔については担当獣医師の指示を受ける。
f)動物の性別、外部生殖器、口腔内、顔貌、体格、被毛状態、栄養状態、脈拍、便性状について視診、触診を行い、出血、外傷、発疹、外部寄生虫、鼻汁、膿瘍、口腔粘膜面・舌・口腔内の水疱、潰瘍等の有無を観察する。さらに雌については、妊娠、経産、外陰部出血の有無を観察する。また、衰弱している動物や外傷のある動物については治療の指示等を行う。これらの検査情報および処置内容は記録係に伝える。
g)記録係は、「検収検査記録用紙」に動物の各種個体情報を記載・保管する。
h)採血係は、麻酔下動物より採血を行う、採血補助係は、採血管を試験管ラックに収納する。この際、EDTA含有採血管については血液が凝固していないことを確認する。
i)ツベルクリン反応試験やインターフェロン-γ遊離試験等による結核感染診断のための処置を講ずる。
j)必要に応じて消毒剤や駆虫剤を用いて薬浴する。使用した薬液は再使用せずに捨てる。薬浴後、ペーパータオル(1頭毎交換する)を用いて体表面をふき取り、番号札とともに運搬用バット内へ動物を戻す。
k)運搬用バットに入れた動物を検疫室へ運び、ケージ内へ収容する。獣医師から栄養剤投与の指示があった動物については投与を実施する。
l)全ての動物を収容後、全個体について麻酔の覚醒を確認後、給餌を行う。
m)検収室・捕獲室の後片づけを行い、輸送用ケージはヨード系消毒液で十分に消毒した後、検収作業で出た他の廃棄物と共に、大型オートクレーブで高圧蒸気滅菌を行い、専門業者に廃棄を依頼する。返却を必要とする輸送用ケージは、ヨード系消毒液で十分消毒する。死体は、原則として高圧蒸気滅菌後に焼却処分とする。(死体処理ならびに大型オートクレーブ使用法については、感染症実験施設における作業手順書を参照)
n)新世界ザルについては1~2週間の馴化期間後に検収作業を実施する。
F)検疫期間中の飼育管理方法
検疫期間中の業務は、検疫責任者と担当者、関係者が常に情報を共有しながら所定の業務を遂行する。原則として、P2 感染実験動物と検疫中の動物がクロスしないよう管理するため、他飼育室の管理後は、新しいタイベックスーツに着替え、クリーン廊下を通り前室から検疫室に入ること。また、検疫室・検収室と共通後室間の直接の
行き来は行わない。 G)観察・検査および測定方法
検疫期間中は動物ごとに次にあげる観察、検査および測定を実施し、その結果を記録・保管する。 a)健康状態の観察等
健康状態の観察等については検収時、検疫終了前検査時に行うほか、毎日の業務としても行われる。
この場合、特に動物の食欲、活動性、便性状ならびに運動機能異常、麻痺、鼻汁、咳、外傷、発疹、出血等、さらに雌においては月経等についても十分に留意する。
ア)体重測定
全動物について体重測定を行う。測定は検収時、検疫終了前検査時の計2回実施する。イ)ツベルクリン試験
ツベルクリン反応試験やインターフェロン-γ遊離試験等による結核感染診断のための処置を講ずる。ウ)赤痢菌の検査
研究用は検収時の 1 回のみ、繁殖用は検収時、検疫8日目、15日目(終了前検査時)の計3回実施する。
なお、検疫初日と15日目(終了前検査時)は直腸スワブで、8日目はシードスワブで落下便を検査する。落下便で検査する際には、前日に汚物受け皿の水を貯めないか、もしくは網やシートを敷くなどの準備し、可能な限り新鮮なものから採取する。
エ)サルモネラの検査
研究用は検疫 2 日目の 1 回のみ、繁殖用は検疫2日目、8日目の計2回、いずれも落下便で実施す
る。
オ)寄生虫卵の検査
研究用は検疫2日目の 1 回のみ、繁殖用は検疫2日目と15日目(終了前検査時)の計2回、実施する。
なお、検査で陽性個体が出た場合には、駆虫剤投与後に駆虫効果確認のための寄生虫検査を適時入れること。
カ)異常便(軟、泥状、水様性、粘液性、粘血便)の検査
発症の状況に応じ病原細菌を検査する。必要により内部寄生虫およびウイルス検査を実施する。キ)皮膚膿瘍の検査
発見の都度、類鼻疽菌を主眼にした細菌検査を行う。ク)ウイルス抗体検査
Bウイルス、サル水痘様ウイルスの抗体検査を検収時、検疫終了前検査時の計2回実施する。ケ)血液検査
血算、TP、BUN、GLU、ALT(GPT)、CRPの測定を検収時、検疫終了前検査時の計2回実施する。コ)新世界ザルについての検査内容については別表(4)検査内容の概要を参照する。
サ)その他
導入目的(例:繁殖用など)や検疫依頼者の希望により、上記以外の細菌検査、寄生虫検査、ウイルス検査および血液検査等を実施する(例:麻疹ウイルス, SIV, STLV, SRV など)。
b)観察、検査および測定結果に対する処置
検疫担当者は、前記観察・検査等の結果、動物全般あるいは特定の個体に異常を発見または各検査で異常所見が認められた場合は、直ちに検疫責任者に連絡する。
連絡を受けた検疫責任者は担当獣医師に動物の状態および異常検査値の詳細を報告する。その後、検疫担当者は直ちに当該動物群または個体の状態を把握し、担当獣医師の指示に基づき次に揚げる処置を講ずるとともに、治療処置の理由、治療内容、治療結果等を記録する。
尚、この際の処置は緊急事態を除き、原則として検疫依頼者の了解を得なければならないものとする。切創、挫創、裂創などがある場合には、イソジンを塗布する。
不潔創、化膿創に対しては、洗浄薬塗布後、必要に応じて抗生物質を投与する。著しく開いた創傷には縫合を行う。
ア)死亡動物を発見した場合原則として焼却処分する。
イ) 重度な発疹、運動機能異常、麻痺などがあり、狂犬病等動物相互間またはヒトにとり危険と思われる疾患が疑われる場合
検疫責任者は基盤研職員を含めた緊急会議を速やかに召集する。ウ)皮膚の膿瘍などから類鼻疽菌が分離された場合
検疫責任者は基盤研職員を含めた緊急会議を速やかに召集する。エ)結核感染診断により感染と判定された場合
原則として直ちにxx殺処分し、焼却する。オ)細菌性赤痢が検出された場合
原則として、症状の有無にかかわらずこれらの病原菌が分離された動物に抗生物質投与を含む適切な処置をとる。また、担当獣医師は、管轄保健所へ報告する。
抗生物質投与後、2日以上あけ3回の検査を行い陰性であることを確認する。
(3回の検査は、原則として1日以上あけて実施する。)カ)サルモネラ菌が検出されても症状がでていない場合
治療を行わず観察を続ける。ただし2回の検査で陽性であった場合および下痢症状が認められた場合は抗生物質による治療を行う。
抗生物質投与後、2日以上あけ3回の検査を行い陰性であることを確認する。
キ)前号に記載した病原菌が分離されず、かつ3日以上下痢便の排泄が認められた動物に対して止瀉薬等による適切な処置をとる。著しい下痢による全身状態の悪化が認められた場合は、皮下輸液等の対症療法を行う。
この様な処置でも治癒しない場合は、細菌寄生虫またはウイルスの検査を行い適切な処置をとる。ク)寄生虫検査で蠕虫卵が検出された場合
駆虫薬を投与する。また、同一群の1/3以上に検出された場合は、全頭に対して駆虫剤を投与する。
ケ)呼吸器病で、鼻汁または咳が認められた場合抗生物質の投与を含む適切な処置をとる。
コ)骨折や直腸脱などの外科的疾患の場合その都度、適切な処置をとる。
サ)血液検査で異常値が認められた場合
異常項目をよく検討し適切な処置をとる。 c)感染症が疑われる異常動物等への対応
健康状態の観察や検査結果において感染症が疑われる動物が発見された場合
検疫担当者は、直ちに担当獣医師ならびに検疫責任者にその旨を報告し、その指示を受けるものとする。検疫責任者は、直ちに基盤研職員と相互に緊急会議を開き、事後の処理について相互に討議を行う。
H)検疫終了前検査時の職務分担等 a)検疫終了前検査業務の実施方法
ア)捕獲・麻酔・体重測定係は、ケージの挟体装置を手前に引き、動物を固定した後、塩酸ケタミン約7.5 mg/ kg(三共ケタラール50約0.15ml/㎏)と硫酸アトロピン約0.05mg/ kg(タナベ硫酸アトロピン約0.1 ml/ kg)を大腿部外側に筋肉内注射を行う。麻酔された動物を取り出し、運搬用バットに入れ体重を測定した後、体重を記載した番号札を添える。なお、追加麻酔については獣医師の指示を受ける。
イ)担当獣医師により、外部生殖器、口腔内、歯牙萌出、顔貌、体格、被毛状態、栄養状態、脈拍、便性状について視診、触診を行い、外傷、発疹、外部寄生虫、鼻汁、膿瘍、口腔粘膜面・舌・口腔内の水疱、潰瘍等の有無を観察する。さらに雌については、妊娠、外陰部出血の有無を観察する。
記録係は、担当獣医師の伝える上記情報を「検疫終了前検査記録用紙」に記録する。
ウ)麻酔下動物より採血を行い、採取した血液を試験管ラックに収納する。この際、EDTA 含有採血管については血液が凝固していないことを確認する。
エ)ツベルクリン反応試験やインターフェロン-γ遊離試験等による結核感染診断のための処置を講ずる。
オ)運搬用バットにあらかじめ用意したヨード系消毒液(デオメイトY1%液、有効ヨード150ppm、約40℃)と駆虫剤(ネグホン;メトリホナート0.1%約40℃)の混合液約10リットルを用いて薬浴する。その後、タオル(1頭毎交換する)を用い、体表面をふき取る。ふき取りが終了した動物を番号札とともに別の運搬用バットへ入れる。使用した薬液は動物毎に捨てる。なお、この薬浴は、検疫終了後、動物を別棟・別室へ移動する際に行っても良いものとする。
カ)動物を元のケージへ戻し、作業終了後、全個体について麻酔の覚醒を確認後、給餌を行う。キ)上記検疫終了前検査作業の終了後、検査場所の後かたづけ、消毒等を行う。
b)事故発生時の対応
検疫作業中事故が発生した場合には、直ちに周囲の者にその旨を知らせる。
特に動物からの咬傷事故、針刺し事故をおこした場合には、事故発生時対応手順書に従い、応急手当をする。その際、事故と関係のある動物の個体番号を確実に記録するとともに、速やかに検疫責任者に報告し、指示を受けるものとする。また、検疫期間中に身体に異常を感じた者は検疫責任者に報告し、指示を受けるものとする。
事故により動物に異常が発生した場合、速やかに検疫責任者に報告し、指示を受けるものとする。
(3)センター施設導入検疫実施期間
導入検疫(国内で生まれたサル類若しくは国外由来でかつ輸入検疫済み のサル類) | |
検疫実施期間 | 3 週間以上 |
備 考 | 動物の状態に応じて導入後1週から2週の順化期間をおいた後、検収を行う場合がある。 新世界サルでは原則2週間の順化期間を設ける。 |
(4)検査内容の概要
検 疫 対 象 | ||
マカカ属サル | 新世界サル | |
検 査 x x | ① Bウイルス、サル水痘ウイルスに関する抗体検査(事前検査:検疫開始前の 2ヶ月以内) ② 外部触診(検収時、終了前検査時の計2回) ③ 結核感染診断(検収時、終了前検査時の計2回) ④ ウイルス抗体検査:Bウイルス、サル水痘ウイルス(検収時、終了前検査時の計2回) ⑤ 血液学検査・生化学検査(検収時、終了前検査時の計2回) ⑥ 寄生虫検査(研究用は検疫2日目、繁殖用は検疫2日目と終了前検査時の計2回) ⑦ 赤痢菌(研究用は検収時のみ、繁殖用は検収時、検疫8日目、15日目の計3回) ⑧ サルモネラ検査(研究用は検疫2 日目のみ、繁殖用は検疫2日目、8日目の 計2回) | ① ヘルペスサイミリ、ヘルペスタマリヌスに関する抗体検査(原則として事前検査:検疫開始前の2ヶ月以内) ② 外部触診(検収時、終了前検査時の計2回) ③ ツベルクリン反応試験、インターフェロン-γ遊離試験等(適時) ④ ウイルス抗体検査:ヘルペスサイミリ、ヘルペスタマリヌス(検収時、終了前検査時の計2回) ⑤ 血液学検査・生化学検査(検収時、終了前検査時の計2回) ⑥ 寄生虫検査(馴化期間中、検収翌日の計2回) ⑦ 赤痢菌(研究用は検収時のみ、繁殖用は検収時、検疫8日目、15日目の計3回) ⑧ サルモネラ検査(研究用は検疫 2 日目のみ、繁殖用は検疫2日目、8日目の計2回) |
(5)異常発生時の対応
A)検疫期間中にサル類に異常が見られた際は、直ちに検疫責任者に連絡し、対応を協議しなければならない。 B)検疫期間中にサル類が死亡した際、担当獣医師が必要と認めた場合は、病理解剖を行うものとする。
(6)検疫終了
A)検疫責任者は(3)項の検疫期間を経過し、検疫を終了したものと認めるには、以下の検疫終了判定基準を満たさなければならない。
a)結核菌、赤痢菌の感染がないこと。
b)サルモネラの感染がない若しくは症状がないこと。 c)重度の寄生虫感染がないこと。
d)Bウイルス、サル水痘ウイルス抗体が陰性であること。 e)BSL3、4の病原体に罹患していないこと。
f)その他、著しい体重減少、血液検査上の異常等が認められないこと。 B)検疫責任者は、検疫が終了した場合は、基盤研統括管理者に報告しなければならない。
(7) 検疫修了後の所内動物移動
飼育管理作業手順書のサル移動に準じるが、第 8 棟 ABSL2 区域に移動させる場合には、動物の入った輸送箱は後室 1 を通じて共通後室 1 に運び、共通後室から動物室に移動する。
表 題 | 死体処理作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 006 |
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.死体処理
・死亡した個体を安全かつ衛生的に処理する。
・突然死あるいは不審死などは感染症の可能性も考慮し、実施者は身につけている防具や飼育環境の消毒を念入りに行うなど、衛生的な対応に努める。
・霊長類センター内規の「廃棄物処理指針」に従う。
(1)作業内容および手順 A)死亡確認~連絡まで
a)発見者から死亡時の状況を確認する。
b)死亡状況を確認する(飼育環境、被毛の状態、外傷の有無、食欲の有無、天然孔より分泌物の有無、便性状、死亡前の臨床歴等)
c)体重測定を行う。(死亡前の体重との比較を行う) d)管理コードを調べ、その個体の所属先を確認する。 e)a)~d)の内容をふまえ記録する。
f)研究者の所有ザルの場合、研究者へ連絡し、状況の説明や採材内容等を確認する。 B)解剖室へ搬送後解剖する場合
a)厚手のビニール袋に死体を入れ、口をナイロン結束バンドで縛る。
b)ビニール袋の周囲に充分消毒薬を散布した上、死亡登録用紙(1部)を添えて死体運用バケツに入れる。 c)バケツ全体にさらにしっかり消毒薬を噴霧し、動物室の飼料搬入口から外界へ出す。
d)死体運搬用バケツは焼却棟担当者に連絡し、第6棟解剖室へ搬送してもらう。 e)解剖終了後は焼却のため焼却棟担当者に連絡し、処分を依頼する。
C)解剖を行わない場合
a)厚手のビニール袋に死体を入れ、口をナイロン結束バンドで縛る。 b)ビニール袋周囲に消毒薬を散布し、死体運搬用箱に入れる。
c)運搬用箱全体にさらにしっかり消毒薬を噴霧し、飼料搬入口に仮置きする。 d)焼却のため焼却棟担当者に連絡し、処分を依頼する。
D)感染実験または感染症を疑う斃死個体
a)解剖を行う場合は、第8棟解剖室・バイオセイフティー対応型解剖台の中にて作業を行う。
b)オートクレーブバッグ(外側袋)に黒ビニール袋(内側袋)を入れ、袋の口を外側へ巻き込んだ状態でセットする。そこへ剖検個体または斃死個体を入れ、速やかに両袋の口を巻き上げて露出のない状態とする。
c)ビニール袋周囲に消毒薬を散布し、滅菌缶に入れる。
d)滅菌缶は第8棟解剖室冷蔵パスボックスを経由して、P2区大型オートクレーブまで移動し、滅菌処理を行う。その後、大型オートクレーブ取り出し側より滅菌缶を取り出し、死体の入ったオートクレーブバッグを再度新しい黒ビニール袋(三重包装となる)に入れてナイロン結束バンドで口を縛り、死体運用箱に入れ、受入出口に仮置きする。
e)焼却のため焼却棟担当者に連絡し、処分を依頼する。
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表 題 | 死亡報告手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 007 |
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.死亡報告
・死亡した個体の臨床情報や解剖時の所見を関係者に正確に伝える。
・死亡報告は可能な限り速やかに行い、感染症の疑いがある場合には、消毒や移動制限等の対応方法を所内関係者と検討する。
・霊長類センター内規の「サル類のxx殺に関する指針」に従う。
(1)作業内容および手順
A)死亡個体発見者あるいは死亡登録用紙から死亡時の状況を知る。 B)生存中の臨床履歴を調べる。
C)病理解剖の結果から、特徴的な解剖所見をまとめる。 D)A)~C)をまとめて報告する。
E)担当獣医はこの死亡報告書を責任者ならびに現場関係者にメールあるいは口頭で報告し、対応方法を検討する。
F)担当職員へ死亡報告書をメールで送る。
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表 題 | 消毒液の使用と管理手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 008 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.消毒薬の使用と管理
・有効な消毒薬の選択と使用方法、薬剤の保管、使用者の安全確保を行う。
・消毒薬は使用量、使用対象をしっかり守って使用する。人体に対する影響を考慮する。現場での消毒薬は病原体に対して絶対的な効果を保障するものではなく物理的な除去が前提であることを確保する。
・一部、例として製品名を挙げて、以下に示す。
(1)使用法
A)アルコール系消毒剤
a)定められた濃度に調整して使用する。 b)使用対象
・手袋
・聴診器
・手術台
・テーブル
・輸液バッグ、ビタミン剤、抗生物質などのゴム栓部
・ネームプレート、洗濯バサミなどのプラスチック
・滅菌缶
・指示書
・その他の機器類 c)使用上の注意
・過敏症のヒトに配慮し大量にスプレーしない。
・傷口や粘膜に使用しない。
・変質する製品があるので保管に注意する。
B)セーフメイト C(主成分:第四級アンモニウム塩/ 塩化ベンザルコニウム、ADEKA クリーンエイド株式会社)もしくは同等品
a)調整法:水道水で0.3~1.5%に希釈する。 b)使用対象
・手術器具等
c)使用上の注意
・混合禁止薬剤:陰イオン界面活性剤(石けんや一部の合成洗剤など)
・微生物汚染されやすいので開封、分注後はその日に使う。
・生体に使用する場合は傷口には使用しない。
・繊維、布(綿ガーゼ、ウール、レーヨンなど)
・血液、体液などの有機物により殺菌力が低下する。
C)デオメイト Y(主成分:ヨード系、ADEKA クリーンエイド株式会社)もしくは同等品 a)調整法:水道水で200倍~500倍希釈する。
b)使用対象
・手袋(500倍)
・前掛け(500倍)
・腕カバー(500倍)
・長靴(200倍)
・バット(500倍)
・マット(500倍)
・体重測定箱(500倍)
・台車(500倍)
・ハンドブラシ(200倍)
・デッキブラシ(200倍)
・床(200倍)
c)使用上の注意
・アナフィラキシーショックが起こる可能性がある。
・ヨードによる甲状腺代謝障害を避けるため、熱傷部位、腟、口腔粘膜への使用を禁止する。
・石けん類によって殺菌作用が弱まる。
・眼に入らないようにする。
・金属腐食性がある。
D)ピューラックス(主成分:次亜塩素酸ナトリウム)もしくは同等品 a)調整法:水道水を用いて0.01%~0.05%で使用する。
b)使用対象
・タオルの漂白
・床
・便
・その他:スペクトルが広いので腐食性を考慮すれば何でもよい。 c)使用上の注意
・酸と混ぜると塩素が発生する。
・皮膚に付いた場合にはすぐに水かせっけんで洗う。
・目に入った場合にはすぐに水でよく洗う。
・金属腐食性があるが使用後よくすすげば問題ない。
E)ベルコムローション(主成分:塩化ベンザルコニウム/ 速乾性すり込み式手指消毒剤、xx製薬)もしくは同等品 a)調整法:そのまま使用する。
b)使用対象:手袋用 c)使用上の注意
・石鹸と一緒に使用しない。
・アルコールを含むので過敏症に注意する。
表 題 | 廃棄物の搬出作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 009 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.廃棄物の搬出方法
・環境保全およびバイオハザード防止の観点に立った、廃棄物の分類と搬出方法および遵守法を確立する。
・廃棄物は可燃物、一般廃棄物、非感染性産業廃棄物(一般産業廃棄物)、感染性産業廃棄物(医療廃棄物)に分類して廃棄する。動物室から排出される廃棄物については、全てオートクレーブ滅菌あるいはアルコール消毒等の処置後搬出する事とする。
・霊長類センター内規の「廃棄物処理指針」に従う。
(1)分別廃棄(動物室) A)可燃物
a)可燃物は紙類、布、生ごみ、皮、木、カット綿、ガーゼ、死体、臓器、手術着、白衣等である。
b)可燃物は、飼料袋等内部が見えない紙袋に入れて、オートクレーブ滅菌処理後、各動物棟の受入出口に仮置きする。
B)一般廃棄物
a)一般廃棄物は電池と電球等である。
b)一般廃棄物は、アルコール消毒後受入出口に仮置きする。
C)非感染性産業廃棄物はプラスチック類、ガラス、金属に分別し、内部が確認できるビニール袋に廃棄する。 a)プラスチック類は試薬容器、発砲スチロール、ゴム長靴、ゴーグル、ブラシ、シリンジの包装紙等である。
b)ガラス類は薬品ビン、試薬ビン、ビーカー等のガラス類容器であり、その内容物は洗浄済みであること。破損物については、別途容器に入れて安全な対応を行う。
c)金属はアルミホイル、スプレー缶、バイアルビン金属部分、実験機器等の金属片等である。
d)非感染性産業廃棄物は内部が見える袋に入れ、オートクレーブ滅菌処理後、各動物棟受入出口に仮置きする。
D)感染性産業廃棄物(医療廃棄物)
a)感染性産業廃棄物は医療関連のプラスチック類、ガラス類、金属類、針、刃、ペットシートを含み、分別はしない。注射針、縫合針、メス刃、割れガラス等は非貫通性容器に回収する。なお、プラスチック類にはゴム手袋、シリンジ等の使い捨て医療関連消耗品、ガラス類には内容物が残っている試薬・治療薬ビン等が含まれる。
b)感染性産業廃棄物は全て飼育室内でオートクレーブ滅菌処理後に廃棄業者指定の密閉専用容器に収納する。
c)密閉感染性産業廃棄物専用容器は蓋に× 印を書いて、各動物棟の受入出口に仮置きする。
(2)分別廃棄(一般居室) A)可燃物
a)可燃物は紙類、布、生ごみ、皮、木、紙等である。 B)一般廃棄物
a)上記 B および C に準じて分別する。
(3)回収ならびに最終処分法 A)動物室
a)仮置きした全ての廃棄物は、廃棄物回収者へ連絡し、適切な回収の指示を行う。回収者は廃棄物毎に焼却あるいは倉庫に保管する。
b)生物の死体や臓器等の可燃物は、午後14時までに廃棄物回収者へ連絡し、回収の指示を行う。それ以後
については、各動物室内へ一時保管し、翌日以降に回収を依頼する。 B)実験施設および一般居室
a)廃棄物回収者が回収を行い、最終処分者に引き渡す。
表 題 | 物品の棟内搬入・棟外搬出作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 010 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.物品の棟内搬入方法
・搬入物品の制限と搬入方法を示す。
(1)搬入方法 A)物品の選別
a)物品は必要最低限に抑え、不衛生な場合は消毒して搬入する。
b)昆虫の混入を防止するため包装紙を剥がし、基本的にダンボール箱は入れない。 c)頻繁に使用する工具類は棟内に常備しておき工事の際の業者持込量を減らす。
B)搬入箇所の選択
a)パスボックスに入る大きさの物品は極力パスボックスを利用し必要に応じて紫外線照射を行う。 b)大きい物品は納品場所に近い搬入口を利用し必要に応じ消毒する。
c)搬入者は、中で受け取る者へ事前に物品名、搬入場所を連絡する。 d)扉の長期開放を避ける。
2. 物品の棟外搬出方法
・物品の搬出方法を示す。但し、他に記載のあるものについてはそれに準ずる。
(1) 搬出方法
a)原則オートクレーブできる物品についてはオートクレーブにより滅菌する。
b)それ以外のオートクレーブできない物品については、原則アルコールやヨード液の噴霧により消毒する。
c)物品の搬出には、原則受入出し口あるいはパスボックスを利用する。
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表 題 | 飼料の在庫管理等作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 011 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.飼料の在庫管理と発注
・飼料の適切な在庫管理と定期的な飼料の発注を行う。
(1)作業項目
A)在庫管理青果・根菜・野菜等
a)毎週木曜日、飼料棟の在庫確認をする。
b)青果・根菜・野菜等飼料出庫量・在庫量に毎日の出庫量(kg)と在庫(kg)を記載し、出庫量と在庫量を確認する。
B)在庫管理固型飼料
・青果・根菜・野菜等と同様である。 C)飼料発注青果・根菜・野菜等
a)1日の出庫量に13日を掛ける。
b)掛けた数から在庫を引いて発注量とする。
c)業者に電話連絡し、入荷日(火曜日指定)必要量を発注する。
d)入荷日が祝日、大型連休日に重なった場合は2週間分の飼料を発注することとする。 D)飼料発注固型飼料
a)発注日翌日から翌々月の入荷予定日までの日数に2日プラスして1日の出庫量を掛け在庫量を引き発注量とする。
b)業者に電話連絡し、入荷日(水曜日指定)必要量を1ヶ月分発注する。固型飼料は事前に予約しておくことが必要である。
E)その他特殊飼料の発注
注・飼料の納入頻度が少ない飼料に関しては、1週間前に飼料担当者に連絡する。連絡が遅いと納入が出来なくなることがある。
a)新世界ザル用の飼料は在庫量が少なくなってきた時点で発注する。 b)検疫区で使用する飼料は動物入荷数により計算し発注する。
F)飼料の受け入れ作業手順青果・根菜・野菜等
a)荷積みされたトラックから4~5箱おろし計量する。(箱にバラつきがある為。)ダンボール等の重さは引いておく。(約1Kg)
b)専用パレットに載せ、電動リフトを使用し飼料保管庫へ搬入する。
c)受け入れ作業が終了したら、業者に提出する書類を作成する。以下の手順で行う。
・発注数と実際の入荷数を確認。
・1週間分の出庫量、腐敗の確認。
・先週入荷分の腐敗を計算する。(腐敗があった場合)
・青果類納入内訳に入荷数から腐敗(腐敗があった場合)を引いて(端数切捨て)合計を記載し、業者に提出する。
・飼料納入記録は実数字を記載し、控え伝票として業者に提出する。 G)飼料の受け入れ作業手順固型飼料
a)専用パレットに載せ、電動リフトを使用し飼料保管庫へ搬入する。 b)受け入れ作業が終了したら、業者から納品明細書を預かる。
c)納品明細書は2枚綴であり、サインして1枚目の納品明細書は業者に渡す。もう1枚目の納品書は飼育管理担当者が預かる。
表 題 | 事故発生時対応手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 012 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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承認日: 年 月 日
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.事故発生時対応
・サルに関する暴露事故(咬傷、針刺し、サル血液等の粘膜面への接触等)発生時の対応を示す。
(1)対応方法
A)基本的考え方
a)国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター事故対応に関する細則(以下、細則とする)に基づき行動する。
b)第1、2、3、7棟、感染症実験施設および医科学実験施設で負傷あるいはその他の事故が起きたときにはすぐに近くの者に連絡しその解決を行う。
c)なによりも優先することはヒトの安全確保である。
d)第1、2、3、7棟、感染症実験施設および医科学実験施設内のサルは危険な病原体をもっていないことが確認されている。しかし、病原体検査の後に予測できない経路で感染している可能性があること、またxxの病原体に感染している可能性があることを認識し、ヒトの安全に十分に配慮する。
e)事故報告書の取り扱いには十分に注意し、検査結果等の個人情報は最大の配慮のもと管理されその保護に努めなければならない。
B)負傷時の対応 a)負傷者
・すぐに近くにいる者に声をかける。誰もいないときには無線または電話で外部にいる者に事故発生とその状況について知らせる。
・作業を中止し負傷部を流水で傷をよく洗浄し、侵入物、血液を十分にしぼり出す。流水で深部まで、必要に応じブラシをつかって十分に洗う。眼や粘膜は大量の滅菌生食か流水で十分に洗う。ヨードチンキまたはイソジン塗布する。
・各棟の「入退室方法」に従って、すみやかに動物室より出て(作業、実験、検査を中止して)問診票を持参して指定病院にいく。病院に問診書を見せて説明し、治療とともに採血をしてもらう。血液は研究所に持ち帰り血清を第 3 研究棟にて分離する。血清は、基盤研バイオセーフティー委員会に提出する。
・事故報告書(細則:様式1)を作成し庶務課長に提出。センター長に詳細を報告する。
・負傷1ヵ月後病院で再度採血、血液は研究所に持ち帰り担当者に提出する。
・作成書類:事故報告書(細則:様式1)、問診票1(当日)(細則:様式2)、問診票2(負傷1カ月後)(細則:様式
3)
b)庶務課担当者(課長)
・すぐに病院へ行く手配を行う。
・詳しい状況は獣医師より報告がある旨を病院の対応者に連絡する。
・1ヵ月後に病院で採血が行えるように手配を行う。
・書類(事故報告書、問診票1、問診票2)を管理する。 c)獣医師および付き添い者等
・病院へ提出するための問診票を本人が作成できないときには代理で記載する。
・関与したサルの経歴を調査する。
・関与したサルの外部および、口腔内検査、ウイルス抗体検査、必要に応じ血液検査、細菌検査を依頼する。
・状況を把握し、センター長に連絡する。
・関与したサルの1ヵ月後の採血の作業指示を作成する。
・その他、状況に応じ対応する。
・負傷者の経過、予後を把握する。 d)第 3 研究棟
・対象ザルのウイルス検査を行う。
カニクイザル:当日、1ヵ月後の血液の B ウイルス,SIV,STLV,EBV,SRV などの抗体検査ミドリザル:当日、1ヵ月後の血液の SA8,STLV,SIV の抗体検査
・負傷者の血液の血清分離後、登録番号を基盤研庶務課に確認し、バイオセーフティ委員会へ提出する。 e)バイオセーフティ委員会
・血清の保存(事故当日、1ヶ月後) C)Bウイルス暴露事故ガイドライン
a)CDC のガイドラインに準ずる。
(参考文献:Bウイルス(CercopithecineHerpesvirus1)感染予防、研究対応および治療に関するガイドライン、霊長類研究2-:147-164、2004)
b)応急処置
・粘膜暴露:眼または粘膜を滅菌生理食塩水または、水で15分間以上洗浄する。
・皮膚暴露:流水または、洗浄剤(イソジン、クロルヘキシジン、洗剤等)を含む水溶液で15分間以上洗浄する。
c)医療機関での処置項目
・応急処置の評価、全般的な健康状態の問診を行う。
・暴露源、暴露のタイプを記録する(傷の種類、傷の深さおよび暴露部位の特定)。
・局所および全身的な細菌感染防御処置を行う(特に咬傷や汚染ケージによる傷)。
・暴露時および暴露1ヶ月後の採血、血清保存を行う。 d)発症予防措置
・暴露に関与したサルの種類(マカカ属サルにのみ感染性)および状態(高リスク感染源;抗体陽性、口腔内潰瘍等Bウイルス症状発現、免疫抑制状態等)の情報確認と暴露部位(頭頸部および神経近位部位等)、および上記問診により感染のリスクが高いと判断される場合は発症予防措置が推奨される。
・アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルの経口投与
e)感染の危険性が低い場合は下記に示す局所および全身症状の発現について患者に十分説明し、傷のフォローアップを行う。感染症の徴候や症状が認められた場合、確定診断のための患部水疱液の採材とともに速やかに抗ウイルス剤の静脈内投与による治療を開始する。
f)B ウイルス感染症臨床症状
・初期(2日~14日)
ア)口腔内水疱、負傷部付近の潰瘍イ)負傷部付近の疼痛
ウ)近接リンパ節の腫脹
・中期
ア)発熱
イ)進行性もしくは非進行性で負傷部側の麻痺、しびれ、他神経症状ウ)負傷側の四肢の筋肉衰弱、麻痺
エ)結膜炎
オ)持続性のしゃっくり
・後期
ア)副鼻腔炎イ)首の固縮
ウ)24時間以上持続する頭痛エ)吐気、嘔吐
オ)脳幹部症状カ)精神障害
キ)その他脳炎時におこる神経症状、合併症
表 題 | 器具等の洗浄作業等手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 013 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
1.器具等の洗浄作業等
・基盤研所定の洗浄室・洗濯室で委託業務に関連した器具等の滅菌、洗浄を行う。
・器具等を常に使用可能な状態に管理する。
・滅菌が必要な器具等については、滅菌操作を行う。
・廃棄物を滅菌して廃棄する。
(1)作業内容および手順 A)器具等の洗浄、滅菌
a)新規に購入および使用済みの実験器具、委託業務必要器具などをそれぞれに即した洗浄方法を基盤研との協議のもとで行う。
b)乾燥処理後、それぞれに適した状態で保存する。
c)滅菌が必要な器具等については、それぞれに適した滅菌処理(高圧蒸気滅菌、乾熱滅菌など)を行う。 d)洗浄の前に、滅菌処理が必要な器具等においては、滅菌処理後洗浄を行う。
B)作業xxの洗浄
a)動物室から出された着衣等が入った滅菌缶を高圧蒸気滅菌する。
b)洗濯、脱水、乾燥する。
c)作業衣、頭巾、綿手袋、靴下、タオルの一セットおよびインナースーツ(上下)の一セットをビニール袋に入れる。袋には作業衣およびインナーのサイズを明記する。
d)各棟所定の整理棚に作業衣セットを分類整理して置く。前者のセットを第1、2、6、7棟、後者のセットを第8棟、両者を第3棟。
e)空の滅菌缶を各棟所定の場所に置く。
f)作業xxに穴あき、ファスナーの損傷等がある際は、できる限りミシン等を使用して補修を行う。 C)廃棄
a)霊長類センター内規「廃棄物処理指針」に従う。 D)洗浄、滅菌機器等の管理
a)大型オートクレーブを除く関連機器等を異常ないようにメンテナンスを行う。
1
表 題 | 感染症実験施設における作業手順書 |
SOP 番号 | SOP/ A / 014 |
変更履歴 | No. | 提案者 | 責任者 | 承認日(発効日) | ||
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所霊長類医科学研究センター
AB S L 2 使用手順
1 動物室使用方法
1 . 1 ABSL2 入室方法
a) シャワー・更衣室 2 入り口で靴を脱ぐ。衣服を脱ぎ脱衣カゴにいれ、インナースーツ(頭巾、長袖、長(半)ズボン、綿手袋、靴下)に着替える。※インナースーツは一般廊下のロッカーに保管
b) シャワー・更衣室 2 に備付けの「ABSL2 区域入退室記録及び前室空気差圧記録表」に必要事項を記載する。
c) 更衣室 2 から出た所(動物室側)にて廊下専用サンダルを履く。
d) ABSL2 準備室 1 でタイベック防護服、マスク、綿手袋、その上から使い捨てグローブを 2 重(インナーとアウター)に着用する。
e) タイベック防護服の袖口はアウターグローブの中に入れる。
f) タイベック防護服には着用の際、胸元に滅菌テープを貼る(使用回数は 5 回までとする)
g) ABSL2 準備室 2 を通りクリーン廊下 8 に出る。
h) 各前室と各動物室の差圧を確認し記載する(AM、PM 各 1 回)。
※マノメータの黒い針が赤い針と緑の針の間に推移している状況が適正である。
i) クリーン廊下 8 の ABSL2 共通後室 1 につながる扉の前でサンダルを脱ぎ、スノコに上がる。扉を開け ABSL2 共通後室 1 へ行く。
j) ABSL2 共通後室1(解剖処置室2前)で長靴を履く。
k) ダーティ廊下に掛けてあるエプロン、保護面、腕カバーを着用する。作業する動物室の扉に付いている覗き窓から室内を確認し、踏み込み槽で長靴を消毒して入室する。
1 . 2 動物室間および解剖処置室
a) 動物室間の移動はABSL2 共通後室1 を通る。その際踏み込み槽で長靴を消毒する。アウターグローブはヨウ素系消毒液で消毒する。必要に応じアウターグローブを踏み式ゴミ箱に廃棄し、新しいアウターグローブを着ける。
1 . 3 ABSL2 退出方法
a) 踏み込み槽で長靴を消毒し、ABSL2 共通後室1へ出る。
b) ダーティ廊下にある流し台で、エプロン、保護面、腕カバーをヨウ素系消毒薬に浸し十分に消毒する。消毒後所定の場所に掛け乾燥させる。
c) ABSL2 共通後室1(解剖処置室 2 前)でタイベックのチャックを下しフードを外す。アウターグローブを足踏み式ゴミ箱に廃棄する。
d) タイベック防護服を裏返すように脱ぐ。
e) タイベック防護服は表面に触れないように小型オートクレーブ内のカゴに入れ、オートクレーブにかける。(再利用できないものは廃棄用の袋に入れる)。
f) 長靴を脱ぎマスク→インナーグローブの順に、足踏み式ゴミ箱に廃棄する。
※インナーグローブでのドアノブの開閉は禁止する(タイベック防護服を脱いだ | ||
時にインナーグローブが汚染されていると考える)。 | ||
g) | クリーン廊下 8 に出てサンダルを履き、ABSL2 準備室 2 に行く。その際ABSL2 準 備室 1 へオートクレーブ滅菌後 1~4 回目のタイベック防護服を持っていき、ハ | |
ンガーにかける。 | ||
2 飼育管理 | h) i) j) | サンダルを脱ぎシャワー・更衣室 2 へ入り、退出時間を記録する。シャワー・更衣室でインナースーツを脱いで専用の容器に入れる。必要に応じてシャワーを浴び、更衣して出る。 |
2 . 1 観察 | a) | 動物の全身状態、食欲、便性状、その他の異常について 1 頭毎観察し、記録用紙 |
に記載する。 | ||
b) | 動物の異常が認められた場合、直ちに実験中の研究者に動物の状態を報告する。 | |
担当獣医師にも連絡し指示を受ける。 | ||
c) | 記録した用紙をスキャナーで取り込み、データを動物区域外の PC に送る。もし | |
くは原本をオートクレーブで滅菌または消毒薬を噴霧して動物区域外に搬出す | ||
る。 | ||
2 . 2 給餌 | d) a) | 観察用紙は別紙を参照する。 原則として給餌時間は午前中とし、麻酔を施す場合はその動物のみ午後に給餌す |
る。その際は確実に覚醒したことを確認する。午後に実験がある場合は、その都 | ||
度研究者に確認する。 | ||
b) | 固型飼料は基盤研購入の飼料を基本とする。他の固型飼料を使用する場合は、そ | |
の都度基盤研担当者および実験者と話し合い、給餌量を確認する。 | ||
2 . 3 給水 | c) d) a) | 1 日 1 頭当たり捕食としてリンゴ 100g、固型飼料をアカゲザルには 100g、カニクイザルには 70g を給餌する。 給餌後は給餌用スコップと手指を消毒する。 ※飼料は毎日頭数分パスルーム 2 へ取りに行く。 動物の飲料水はRO 純水を使用し、自動給水となっている。 |
b) | 1 日 1 回 5 分間、配管内の水を自動でブローしている。ブロー時間は以下の通り。動物室1 9:30 開始 動物室 2 10:30 開始 動物室 3 11:30 開始 動物室 4 12:30 開始 動物室 5 13:30 開始 動物室 6 14:30 開始 動物室 7 15: 30 開始 動物室 8 16:30 開始 | |
※ブロー時間の変更や停止等の作業は各部屋にある操作盤で行える。 | ||
c) | 配管とノズルの間のチューブの水は自動ブローされないので、敵宜 ノズルチェ | |
ックとともにチューブ内の水を流す。 | ||
2 . 4 清掃 |
a) 手指消毒台と踏み込み槽のヨウ素系消毒薬を新しいものに代える。
b) 床面に落ちた汚物をヨウ素系消毒薬で散布し、数分放置する。 c) ケージに付着した汚れは、ブラシと市水を使用して洗い流す。 d) 床面の汚物は、市水を使用し排水口に流す。
e) 床面の付着した汚れはデッキブラシを使用して洗い落とす。
f) ドライヤーで水を切る。
※温湿度センサーにカバーを常時取り付ける。
3 機材、消耗品等
3 . 1 飼料
a) 飼料はコンテナに頭数分ポリ袋に小分けされ、パスルーム 2 へ運ばれる。
b) クリーン廊下8 よりパスルーム2 へ入室する際インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。飼料はコンテナごと搬入し、退室する。(「機器の取扱い 8カードキーと手の甲認証」を参照)
c) 台車等でクリーン廊下 8 を通り、動物室にコンテナを入れないよう注意し、仕分けされた飼料のみ各動物室へ搬入する。
d) 給餌後のポリ袋は廃棄する。
3 . 2 物品の搬入
A) パスボックスを通す場合
a) パスボックスの使用方法は「機器の取扱い‐1パスボックス」を参照する。
b) 一般廊下にあるABSL2 施設用、又はエリア内の更衣室を出た廊下にあるパスボックスの扉を開ける(パスボックスはストック 7 へ通じるものとABSL2 共通後室 1へ通じるものがある)。
c) パスボックスの殺菌灯のスイッチを入れ、扉を閉める。※殺菌灯を当てられない場合は、スイッチを入れずに扉を閉める。
d) エリア内に入りストック 7 あるいはABSL2 共通後室 1 へ行く。
e) エリア側の扉を開け、物品を搬入する。
f) 殺菌灯のスイッチを切り、扉を閉める。
g) 共通後室1通り所定の場所に物品を持っていく。
B) パスルーム 2 を通す場合
a) 施設内で使用する機材・消耗品等はパスルーム 2 へ搬入する。
b) 包装物から物品を取り出す。
c) クリーン廊下8 よりパスルーム2 へ入室する際インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。物品を搬入し退出する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
d) クリーン廊下 8 を通って所定の場所に搬入する。
3 . 3 物品の搬出
a) 原則として消毒薬で噴霧消毒されていないものはABSL2 の施設の外に出さない。
b) 小型オートクレーブで滅菌した場合は、ストック 7 か ABSL2 共通後室 1 にあるパ
4 動物
スボックスを通し、搬出する。
c) パスルーム 2 を通す際は、クリーン廊下 8 を通り搬出する。廃棄物については「5 廃棄物の処理」を参照。
4 . 1 動物の搬入
a) ABSL2 動物室 1(兼検疫室)および ABSL2 動物室 2 を使用する場合は水洗器の点検を前日までに行う。
b) 所定の容器に入った動物をパスルーム 2 へ搬入する。
c) クリーン廊下8 よりパスルーム2 へ入室する際インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。容器を搬出し退出する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
d) クリーン廊下 8 を通って、指定された動物室に運び込む。
e) 給水ノズル、ケージに故障が無いか確認する。※搬入前日にも確認する。
f) 動物を所定のケージに入れる。
g) 動物の異常が無いか確認し、ケージの扉を閉める。
h) 動物の個体番号、使用研究者、実験名(病原体名)などを記したテプラーをケージに貼り付けるか、移動前日までに新しい移動先に貼り付けて準備しておく。また個体番号と入れ墨の番号を照合する。
i) 動物が覚醒したことを確認する。
j) 動物が入っていた容器は大型オートクレーブで滅菌するか、オートクレーブ滅菌ができない物は、ヨウ素系消毒薬で十分に消毒する。
4 . 2 動物の搬入(検収室を通す場合)
a) ABSL2 動物室 1(兼検疫室)および ABSL2 動物室 2 の水洗器の点検を前日までに行う。
b) 動物運搬車又は所定の容器に入った動物を捕獲室に入れシャッターを閉める。
c) 検収室へ搬入する。
d) 検収室後室に出てABSL2 後室 1 を通り、ABSL2 共通後室 1 から
1 室へ運び込む。又はABSL2 共通後室 1 を通って、2 室へ運び込む。
e) 給水ノズル、ケージに故障が無いか確認する。※搬入日前にも確認する。
f) 動物を所定のケージ入れる。
g) 動物の異常が無いか確認し、ケージの扉を閉める。
h) 動物の個体番号、使用研究者、実験名(病原体名)などを記したテプラーをケージに貼り付けるか、移動前日までに新しい移動先に貼り付けて準備しておく。また個体番号と入れ墨の番号を照合する。
i) 動物が覚醒したことを確認する。
動物が入っていた容器はすべて大型オートクレーブで滅菌するか、オートクレーブ滅菌できない物はヨウ素系消毒液に一昼夜浸漬して十分に消毒する。
4 . 3 室間での動物移動
a) 動物に麻酔を施した後、専用容器に内ビニールシートを敷き動物と個体番号用ラミネートを入れる。気道を確保した後、蓋をして ABSL2 共通後室 1 を通って各部屋へ収容する。
使用した容器は大型オートクレーブで滅菌するか、オートクレーブ滅菌できない物はヨウ素系消毒液で十分に消毒する。
4 . 4 動物死体の処理操作
a) 2 重にしたビニール袋に 1 頭の死体を入れる。最初に死体を黒いポリ袋で包み、外側は 136℃対応ビニール製滅菌袋で包み込む。なお、袋の口は破裂するため密閉しない。
※安全キャビネットやケージから死体を取り出す時は 2 名で作業を行う。1 人が
2重のビニール袋を持ち、もう 1 人は死体を2重のビニール袋に入れる。
b) 死体が入ったビニール袋を滅菌用アルミ缶に入れる。
c) 大型オートクレーブで滅菌する。
d) 滅菌後洗浄滅菌室側でオートクレーブから取り出し、袋の口はタイラップ等を用いて完全に密閉する。搬出した死体は、液漏れの危険がある際には、必要に応じてさらに厚手のビニール袋で包み、最終的に固形飼料袋に入れ閉じる。
e) 速やかに、焼却室に連絡する。
5 廃棄物の処理
5 . 1 動物室および共通後室1
a) 動物室および共通後室1で出た廃棄物(グローブ、マスク、ペットシート等)は、 ABSL2 ダーティ廊下にある大型オートクレーブで滅菌し、滅菌後、廃棄物を洗浄滅菌室でオートクレーブから取り出す。
b) ABSL2 施設から搬出される廃棄物は、必要に応じ液漏れのないようポリ袋で密封する。
5 . 2 ABSL2 解剖処置室
a) ABSL2 解剖処置室からでる医療廃棄物(メス、シリンジ、注射針等)はニードルキャッチャー等に入れ、オートクレーブ可能の容器又は、専用に袋に入れABSL2解剖処置室 1 , 2 ともにABSL2 共通後室 1 へ搬出し、小型オートクレーブで滅菌する。
b) 滅菌後医療廃棄物用容器に入れる。
5 . 3 ABSL2 準備室およびクリーン廊下
a) ABSL2 準備室 1 およびクリーン廊下で出る廃棄物は分別する。
b) 廃棄物はクリーン廊下 8 を通り、パスルーム 2 へ搬出する。
c) クリーン廊下8 よりパスルーム2 へ入室する際インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。廃棄物を搬出し退出する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
6 注意事項
6 . 1 扉の開閉について
6 . 1 . 1 インターロック表示灯
a) 2 つのタイプの表示灯がある。
1、一方の扉を開けるとランプが点灯する。
2、一方の扉を開けると “ ピー ” という警報が鳴り、ランプが点灯する。
b) 原則、ABSL2 の扉を同時解放することは厳禁とする。
6 . 2 排水について
a) パトライトは主たる感染系排水を排出する部屋に設置されている。
b) 滅菌処理装置の排水受け入れができなくなった場合、鳴動(音・光)する。
c) パトライトが鳴動した時は、給水・給湯の使用および排水は行わない。
d) シンク下に排水バルブがあるので、使用開始前に排水バルブが “ 閉 ” であることを確認し、注水後バルブを “ 開 ” とする。
e) 使用開始後は封水深確保のため、定期的に水を補給する。
AB S L 3 使用手順(一般AB S L 3 エリア)
1 動物室使用方法
1 . 1 ABSL3 入室方法
a) シャワー・更衣室 1 入り口で靴を脱ぐ。衣服を脱ぎ脱衣カゴにいれ、インナースーツ(頭巾、長袖、長(半)ズボン、綿手袋、靴下)に着替える。※インナースーツは一般廊下のロッカーに保管
b) シャワー・更衣室 1 から出る前に「ABSL3 区域入退室記録及び前室空気差圧記録表」に必要事項を記載する。
c) ABSL3 前室にて廊下専用サンダルを履く。
d) ABSL3 準備室でタイベック防護服、N95 マスク、その上から使い捨てグローブを
2 重(インナーとアウター)に着用する。
e) タイベック防護服の袖口はアウターグローブの中に入れる。
f) タイベック防護服には着用の際、胸元に滅菌テープを貼る(使用回数は 3 回までとする)。
g) クリーン廊下 1 , 2 , 3 を通りABSL3 共通前室 1 , 2 へ。
h) ABSL3 共通前室 1 , 2 またはABSL3 前室 1 , 2 で差圧および各前室と各動物室の差圧を確認し記入する(AM、PM 各 1 回)。※注:マノメータの黒い針が赤い針と緑の針の間に推移している状況が適正である。逸脱した場合は機械棟および基盤研の担当者に連絡し、差圧が正常に戻るまで管理区域内への入室を禁止する。
i ) 共通前室 1 , 2 で前室専用サンダルに履き替える。各前室でサンダルから専用の長靴に履き換え、タイベック防護服の裾をかぶせるように長靴の外側に出す。
j ) 各前室に掛けてあるエプロン、保護面、腕カバーを着用し、扉に付いている覗き窓から室内を確認する。踏み込み槽で長靴をヨウ素系消毒薬で消毒し各動物室に入室する。
1 . 2 動物室間および解剖処置室
a) 動物室間の移動はABSL3 共通後室 2 , 3 を通る。その際踏み込み槽で長靴をヨウ素
1 . 3 ABSL3 退出方法
系消毒薬で消毒する。アウターグローブはヨウ素系消毒液で消毒する。必要に応じ、アウターグローブを足踏み式ゴミ箱に廃棄し、新しいアウターグローブを着ける。
2 飼育管理
2 . 1 観察
2 . 2 給餌
a) 各動物室前室で、エプロン、保護面、腕カバーをヨウ素系消毒薬に浸し十分に消毒する。消毒後所定の場所に掛け乾燥させる。
b) 踏み込み槽で長靴をヨウ素系消毒薬で消毒する。
c) 各前室でアウターグローブを足踏み式ゴミ箱に廃棄する。
d) タイベック防護服を裏返すように脱ぐ。
e) タイベック防護服は表面に触れないように小型オートクレーブ内のカゴに入れ、オートクレーブにかける。(再利用できないものは廃棄用の袋に入れる)。
f) N95 マスクとインナーグローブを足踏み式ゴミ箱に廃棄する。
※インナーグローブでのドアノブの開閉は禁止する(タイベック防護服を脱いだ時にインナーグローブが汚染されていると考える)。
g) 各前室で長靴を脱ぎ、前室専用サンダルに履き替える。廊下専用サンダルをはいてクリーン廊下 1 , 2 , 3 を通って ABSL3 準備室へ。その際、オートクレーブ滅菌後 1~4 回目のタイベック防護服を持っていき、ハンガーにかける。
h) ABSL3 前室で専用のサンダルを脱ぎシャワー・更衣室 1 へ入り、退室時間を記入する。
i ) シャワー・更衣室 1 でインナースーツを脱いで専用の容器に入れる。
j ) 必要に応じてシャワーを浴び、更衣して出る。
a) 動物の全身状態、食欲、便性状、その他の異常について 1 頭毎観察し、記録用紙に記載する。
b) 動物の異常が認められた場合、直ちに実験中の研究者に動物の状態を報告する。担当獣医師にも連絡し指示を受ける。
c) 記録した用紙をスキャナーで取り込み、データを動物区域外の PC に送る。あるいはオートクレーブをかけて動物区域外に出す(搬出は「3 . 3 物品の搬出」を参照)。
d) 観察用紙は別紙を参照する。
a) 原則として給餌時間は午前中とし、麻酔を施す場合はその動物のみ午後に給餌する。その際は確実に覚醒したことを確認する。午後に実験がある場合は、その都度研究者に確認する。
b) 固型飼料は基盤研購入の飼料を基本とする。他の固型飼料を使用する場合は、その都度基盤研担当者および実験者と話し合い、給餌量を確認する。
c) 1 日 1 頭当たり捕食としてリンゴ 100g、固型飼料をアカゲザルには 100g、カニ
2 . 3 給水
クイザルには 70g を給餌する。
d) アイソレータの中段の扉を開けて給餌する。給餌後は扉を閉める。※給餌用スコップと手指がアイソレータの内側やケージ等に触れてしまった場合は、その都度消毒液を含ませたタオル等で消毒する。
e) 給餌後、使用したスコップやバット類はヨウ素系消毒液で消毒する。
※アイソレータの前扉は 2 台同時に開けて作業をしてはならない。必ず 1 台毎に開けて給餌する。
※飼料は毎日頭数分パスルーム 1 へ取りに行く。
a) 動物の飲料水はRO 純水を使用し、自動給水となっている。
b) 1 日 1 回 5 分間、配管内の水を自動でブローしている。ブロー時間は以下の通り。動物室1 9:00 開始 動物室 2 10:00 開始 動物室 3 11:00 開始 動物室
4 12:00 開始 動物室 5 13:00 開始 動物室 6 14:00 開始 動物室 7 15: 00 開始 動物室 8 16:00 開始
※ブロー時間の変更や停止等の作業は各部屋にある操作盤で行える。
c) 配管とノズルの間のチューブの水は自動ブローされないので、適宜ノズルチェックとともにチューブ内の水を流す。
2 . 4 日常の清掃
a) 手指消毒台と踏み込み槽の消毒液を新しいものに代える。
2 . 4 . 2 動物用陰圧アイソレータ
A) ウエット管理の場合
a) 操作盤(アイソレータ下部左側)の排水のスイッチを排水にする。
b) 操作盤の給水のスイッチを手動にし、残った汚物を流す。
c) 給水スイッチを止め、排水スイッチを ” 閉 ” にする。
d) 排水口がしまったのを確認の後、給水スイッチを ” 自動 ” にし、水を貯める。(自動にしたままでも一定の水位で止まり、溢れることは無い。)
e) アイソレータは原則として1頭当たり週月に1回は清掃する。ヨウ素系消毒液で浸した使い捨てタオル等を用いて前扉の外側を拭き、必要に応じて適宜、前扉を開け、内側を拭く。内側を拭いた場合は1頭毎に手指消毒をし、使用したタオル等は1頭毎に交換する。
※5 台1組でアイソレータの排水管がつながっている。排水管からの空気等の逆流の恐れがある為、同時に複数のアイソレータを操作してはならない。(排水管が繋がっていないアイソレータはこの限りではない)
B) ドライ管理の場合
a) 汚物処理は原則として1 頭当たり週に2 回はアイソレータ内にある汚物受けペットシートを交換する。
b) アイソレータの下のドアを開き汚物トレーを引き出す。
c) 汚物トレーに敷いてあるペットシートを汚物の飛散に注意しながら専用ゴミ袋
に廃棄する。
d) 新しいペットシートを敷く。
e) 手指消毒をしてから扉を閉め、次のケージに移動する。
アイソレータは原則として1頭当たり月に1回は清掃する。ヨウ素系消毒液で浸した使い捨てタオル等を用いて前扉の外側を拭き、必要に応じて適宜、前扉を開け、内側を拭く。内側を拭いた場合は1頭毎に手指消毒をし、使用した使い捨てタオル等は1頭毎に交換する。
C) 日常点検
a) 日常運転(継続運転時)の際以下の項目を確認する。
b) 差圧計(負圧表示):指針値を確認(30Pa)し、数値を記録する。
c) 照明:点灯しているか目視確認。
d) 給気・排気プレフィルター:汚れて目詰まりしていないか目視確認。
e) シンク給水量:シンク内の給水量が通常と比べて増減がないか目視確認。
f) シンク排水口:目詰まりや作動不良を起こしていないか目視確認。
2 . 4 . 3 動物室の床
a) 動物室の床にヨウ素系消毒液を散布する。
b) 床をモップで拭き上げる。又は水切りで排水口にかき集める。
c) 使用したモップ、水切りはヨウ素系消毒液で消毒し、所定の場所にかけて乾燥させる。
2 . 5 実験終了後の清掃
※作業前に各アイソレータ下部左側にある操作盤の養生をする。
2 . 5 . 1 給水装置などの消毒・滅菌
a) 使用したテフロンチューブはケージから外し、廃棄する。
b) 給水ノズルはケージから外し、消毒液に一晩漬けるか、オートクレーブで滅菌する。
2 . 5 . 2 動物用陰圧アイソレータの洗浄
a) アイソレータの内側にヨウ素系消毒液を散布して消毒し、一晩そのままにしておく。汚れがひどい場合は、翌日も同様の作業を行う。
b) 十分に消毒された翌日以降に、アイソレータ内側の汚れは、ヨウ素系消毒液とブラシや使い捨てタオル等を用いて洗い落とす。
c) アイソレータ内が乾いたら新しい給気・排気用フィルターをセットする。
d) アイソレータ上部にあるダクトは、HEPA フィルターの交換時以外ダンパーは常に「開」の状態にしておく。
2 . 5 . 3 ケージ洗浄(注:実験が 1 年を超えて行われる場合は、年 1 回は交換し洗浄する。汚れの酷いケージについては、適時洗浄する。)
a) 動物がいる場合は、空いているケージに移動させる。部屋を移動する場合は研究者に確認する。
b) 作業は必ず 2 名以上で行う。
c) ヨウ素系消毒液をアイソレータ内側やケージに散布し、十分消毒して一晩おく。 d) アイソレータからケージを出して、大型オートクレーブまで運び、滅菌する。 e) 滅菌後、クリーン廊下 5 にあるパスボックスを通じて洗浄滅菌室へ搬出する。
f) 洗浄滅菌室にて洗剤、ブラシ、高圧洗浄機を使ってケージを洗浄する。
g) 洗浄後ケージは洗浄滅菌室で保管する、又はパスボックスを通じて飼育室内へ運び込む。
※水使用時は、温湿度センサーにカバーを取り付ける。
3 機材、消耗品等
3 . 1 飼料
a) 飼料はコンテナに頭数分ポリ袋に小分けされ、パスルーム 1 へ運ばれる。
b) クリーン廊下 4 からパスルーム 1 へ入室する際、インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。
c) 飼料をコンテナごと搬入し退室する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
d) 台車等でクリーン廊下 2 , 3 , 4 を通り、小分けされた飼料のみ各動物室へ搬入する
(コンテナは動物室に入れない)。
e) 給餌後のポリ袋は廃棄する。
3 . 2 物品の搬入
A) パスボックスを通す場合
a) パスボックスの使用方法は「機器の取扱い‐1パスボックス」を参照する。
b) 一般廊下にあるABSL3 施設用パスボックスの扉を開ける(パスボックスは ABSL3
準備室へ通じるものとクリーン廊下 7 へ通じるものがある)。
c) パスボックスの殺菌灯のスイッチを入れ、扉を閉める。※殺菌灯を当てられない場合は、スイッチを入れずに扉を閉める。
d) エリア内に入りABSL3 準備室あるいはクリーン廊下 7 へ行く。
e) エリア側の扉を開け、物品を取り出す。
f) 殺菌灯のスイッチを切り、扉を閉める。
g) クリーン廊下を通って所定の場所に物品を持っていく。
B) パスルーム 1 を通す場合
a) 施設内で使用する機材・消耗品等はパスルーム 1 へ搬入する。
b) 包装物から物品を取り出す。
c) クリーン廊下 4 からパスルーム 1 へ入室する際、インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。
d) 物品を搬入し退室する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
e) クリーン廊下 2 , 3 , 4 を通って所定の場所に搬入する。
3 . 3 物品の搬出
a) 原則として滅菌されていないものはABSL3 施設の外に出さない。
b) オートクレーブで滅菌されたものはクリーン廊下を通って ABSL3 準備室かクリ
4 動物
ーン廊下 7 にあるパスボックスあるいはパスルーム 1 を通して外に出す。
c) 廃棄物については「5 廃棄物の処理」を参照。
4 . 1 動物の搬入
a) 所定の容器に入った動物をパスルーム 1 へ搬入する。
b) クリーン廊下 4 からパスルーム 1 へ入室する際、インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。
c) 容器を搬入し退室する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
d) クリーン廊下 2 , 3 , 4 を通って、指定された動物室に運び込む。
e) 給水ノズル、アイソレータ、ケージに故障が無いか確認する。※搬入前日にも確認する。
f) 動物を所定のケージ入れる。
g) 動物に異常が無いか確認し、ケージおよびアイソレータの扉を閉める。
h) 動物の個体番号、使用研究者、実験名(病原体名)などを記したラミネートをアイソレータに貼り付ける。また個体番号と入れ墨の番号を照合する。
i ) 動物が覚醒したことを確認する。
j ) 動物が入っていた容器はオートクレーブで滅菌するか、オートクレーブ滅菌ができない物はヨウ素系消毒液で十分に消毒する。
4 . 2 室間での動物移動
a) 動物に麻酔を施した後、専用容器にビニールシートを敷き、動物と個体番号用ラミネートを入れる。気道を確保した後、蓋をして ABSL3 共通後室 2 , 3 を通って各部屋へ収容する。
b) 使用した容器はオートクレーブで滅菌するか、オートクレーブ滅菌ができない物はヨウ素系消毒液で十分に消毒する。
*病原体に応じた滅菌方法で対応する。
4 . 3 動物死体の処理操作
a) 2 重にしたビニール袋に 1 頭の死体を入れる。最初に黒いポリ袋で包み、外側は 135℃対応ビニール製滅菌袋で包み込む。なお、袋の口は破裂するため密閉しない。
※安全キャビネットやケージから死体を取り出す時は 2 名で作業を行う。1 人が
2 重のビニール袋を持ち、もう 1 人は死体を 2 重のビニール袋に入れる。
b) 死体が入ったビニール袋を滅菌用アルミ缶に入れる。
c) オートクレーブで滅菌する。
d) 滅菌後オートクレーブから取り出し、クリーン廊下 5 にあるパスボックスを通じて洗浄室へ搬出する。
e) 搬出した死体は、液漏れの危険がある際には、必要に応じてさらに厚手のビニール袋で包み、最終的に固形飼料袋に入れ閉じる。
f) 速やかに焼却室に連絡する。
5 廃棄物の処理
5 . 1 動物室および前室
a) 動物室および前室で出た廃棄物(グローブ、N95 マスク、タイベック、ペットシート等)はオートクレーブで滅菌する。
b) 滅菌後、廃棄物をクリーン廊下 5 にあるパスボックスを通して滅菌洗浄室へ搬出する。あるいはクリーン廊下 2 , 3 , 4 を通ってパスルーム 1 へ搬出する。
c) クリーン廊下 4 からパスルーム 1 へ入室する際、インターロック電気錠のボタンを押し、扉をxxする。
d) 廃棄物を搬出し退室する。(「機器の取扱い 8 カードキーと手の甲認証」を参照)
e) ABSL3 施設から搬出される廃棄物は、必ず液漏れのないようポリ袋で密封する。
5 . 2 ABSL3 解剖処置室
a) ABSL3 解剖処置室からでる医療廃棄物(メス、シリンジ、注射針等)はニードルキャッチャー等に入れ、オートクレーブ可能の容器又は、専用の袋に集めオートクレーブで滅菌する。搬出する際は、各前室の小型オートクレーブで滅菌する。
b) 滅菌後は、医療廃棄物容器に入れる。
c) 医療廃棄物容器は、クリーン廊下 5 にあるパスボックスを通して洗浄室へ搬出する。
5 . 3 ABSL3 準備室およびクリーン廊下
a) ABSL3 準備室およびクリーン廊下で出る廃棄物は分別する。
b) ABSL3 準備室パスボックスを通してホールから出す。
6 注意事項
6 . 1 扉の開閉について
6 . 1 . 1 インターロック表示灯
a) 2 つのタイプの表示灯がある。
1、一方の扉を開けるとランプが点灯する。
2、一方の扉を開けると “ ピー ” という警報が鳴り、ランプが点灯する。
b) 原則、ABSL3 の扉を同時解放することは厳禁とする。
6 . 2 排水について
a) パトライトは主たる感染系排水を排出する部屋に設置されている。
b) 滅菌処理装置の排水受け入れができなくなった場合、鳴動(音・光)する。
c) パトライトが鳴動した時は、給水・給湯の使用および排水は行わない。
d) シンク下に排水バルブがあるので、使用開始前に排水バルブが “ 閉 ” であることを確認し、注水後バルブを “ 開 ” とする。
e) 給水自動にすると一定量給水された後、自動で給水が止まる。解剖処置室の使用手順(AB S L 2,3 共通)
1 解剖作業方法
1 . 1 はじめに
a) 原則として、両面操作型手術台外で死亡動物をそのまま取り出すこと、および剥