ラジオアイソトープ研究センターは、研究者に RI 研究の場を提供するとともに、RI 研究に伴う放射線障害防止に関する教育を行い、医学・生物学分野に広く貢献することを目的とする。
仕 様 書
1 委託名
横浜市立大学 xxキャンパス ラジオアイソトープ研究センター 管理業務委託
2 履行場所
xxxxxxxx 0-0 xx市立大学 xxキャンパス
3 履行期間
令和5年4月1日から令和6年3月31日
4 契約区分
確定契約
5 支払方法
部分払(12回以内/年)
6 委託代金の支払場所
株式会社横浜銀行 xx支店
7 契約保証金免除
8 その他
委託者公立大学法人横浜市立大学と受託者とは、おのおの対等な立場における合意に基づいて委託契約を締結し、xxに従って誠実にこれを履行するものとする。
ラジオアイソトープ研究センター管理業務 仕様明細書
委託者及び受託者は、横浜市立大学 xxキャンパスのラジオアイソトープ研究センターについての保守管理業務を本仕様書の明細に基づき実施するものとする。
本業務は、放射性同位元素等の規制に関する法律(昭和 32 年 6 月 10 日法律第 167 号)(以下「放射線規制法」という。)による許可を受ける事業所において行うものであり、同法およびその他の関連法規を遵守し、ラジオアイソトープ研究センター設立の趣旨(※)をふまえて作業するものとする。
※ ラジオアイソトープ研究センター設立の趣旨
ラジオアイソトープ研究センターは、昭和 62 年4月 横浜市立大学xxキャンパスに、本学における医学・生物学分野での教育研究を推進するために設立された。
ラジオアイソトープ研究センターは、研究者に RI 研究の場を提供するとともに、RI 研究に伴う放射線障害防止に関する教育を行い、医学・生物学分野に広く貢献することを目的とする。
1. 履行場所
xxxxxxxx 0-0 xx市立大学 xxキャンパス ラジオアイソトープ研究センター
2.業務従事に関する事項
(1) 受託者は、xxキャンパス ラジオアイソトープ研究センターに常駐作業員を1名配置すること。
また、受託者が委託者のために配置する作業員は、本仕様明細書に基づく日常業務及びその他のRI管理業務に従事する。
(2) 受託者は作業員に対して本仕様明細書を熟知させ、業務を遂行できるようにさせなければならない。また、委託者、受託者の双方で協議の上、作業員の作業の遂行能力が不十分であると認める場合には、受託者は対応策を速やかに講じなければならない。
(3) 委託者及び受託者は、作業員の作業状況について、必要に応じて協議の場を設けること。
(4) 受託者は、契約の履行にあたり、委託業務管理等責任者を定め、履行期間の始期までに氏名、その他の必要な事項を委託者に通知しなければならない。委託業務管理等責任者を変更した場合も同様とする。
委託業務管理等責任者は、契約の履行に関して、委託者のラジオアイソトープ研究センターの目的・意義等を充分理解し、保守管理業務が滞りなく実施できるよう委託者と密に情報共有を行いながら常駐作業員の統括・指揮及び労務管理が行える者とする。
3.服務規律等
(1) 受託者及び作業員は効率性を心掛け、作業を遅滞なく遂行しなければならない。
(2) 作業員は業務運営の効率性を常に考慮しなければならない。
(3) 作業員は、個人情報保護法に基づく諸規定を遵守し、職務上知り得た事柄について他に漏らしてはならない。
(4) 管理業務上知り得た情報に関して受託者およびその作業員はその内容について守秘義務を負うものとし、それは履行期間終了後にも及ぶ。
(5) 作業中に何らかの異常を発見した場合には、直ちに、放射線取扱xx者に報告しなければならない。
4.業務日
委託者の業務日は、原則、平日として土曜日、日曜日、国民の祝日及び年末年始(12月29日から1月3日)は除くものとする。
5.業務時間
業務時間は原則として1日あたり7時間30分とする。勤務時間は、原則として9時から17時
30分までとする。また、これらの勤務時間には1時間の休憩が含まれる。ただし、管理業務上の理由から勤務時間を変更する場合がある。その際は、委託者と受託者の双方で協議の上、勤務時間を変更する。また、非常時には放射線取扱xx者の要請により放射線業務に従事しなければならない。
6.放射線障害防止法に基づく測定業務
(1)測定項目
(Ⅰ)排水中放射性物質濃度測定
(Ⅱ)表面汚染密度測定(管理区域内)
(Ⅲ)空間線量率測定(管理区域内,管理区域境界,事業所境界)
(Ⅳ)排気中放射性物質濃度測定
(2)測定回数
(Ⅰ) 排水中放射性物質濃度測定 排水の都度及び 3 ヶ月に 1 回
(Ⅱ) 表面汚染密度測定(管理区域内)
1 ヶ月に 1 回
(Ⅲ) 空間線量率測定(管理区域内,管理区域境界,事業所境界)
1 ヶ月に 1 回
(Ⅳ)排気中放射性物質濃度測定
3 ヶ月に 1 回
(3)測定方法
(Ⅰ)排水中放射性物質濃度測定
① 液体シンチレーション測定によるβ線測定
② γカウンターによるγ線測定
(Ⅱ)表面汚染密度測定(管理区域内)
① 液体シンチレーション測定によるβ線測定
② γカウンターによるγ線測定
③ サーベイメータによる測定(日常業務として実施)
(Ⅲ)空間線量率測定(管理区域内、管理区域境界、事業所境界)サーベイメータおよび外部被ばく線量計による測定
(Ⅳ)排気排水中放射性物質濃度測定四半期毎に算出
(4)測定器
原則として委託者所有のものを用いるが、排水中放射性物質濃度測定については必要に応じて委託先業者での機器を用いた測定も必要となる場合もあるので、委託先については非密封 RIを扱える管理区域を持ち上記に対応できる必要がある。
(5)報告
測定項目ごとに記録し、指定の報告書により 2 週間以内に報告する。
(6)費用
表面汚染密度測定に用いる消耗品については委託者が負担する。
(7)その他
ア 作業にあたっては、放射線取扱xx者と協議をし、その指示に従うとともに研究活動に支障のないようにする。
イ 汚染の発生が判明した場合には、放射線取扱xx者に報告し、汚染の拡大防止に努めるとともに、放射線取扱xx者の確認後に、除染処理を行う。
7.管理業務、各種帳票の記録
放射線規制法第 20 条、第 25 条及び同施行規則第 24 条の規定に基づき、受託者は放射線取扱xx者(または本学職員)と協議の上、日常的なラジオアイソトープ研究センターの管理等に関し、次の業務を行う。
(1) 内部被ばく線量測定(放射線障害防止法第 20 条(測定)に基づき算出する。)
(2) 放射線障害防止法第 20 条第2項の規定に基づき、放射線量測定業務等に従事する者の業務中にうける被ばく放射線量の測定結果を記録、管理するとともに、1か月毎に測定結果を放射線業務従事者に通知する。
(3) 日常的なラジオアイソトープ研究センターの管理に関する庶務業務主要業務
ア.外部被ばく線量計の準備・測定依頼・結果処理イ.RIの発注・受入れ
ウ.RIの受入れ・払出・返却エ.受け払い簿チェック
オ.管理区域内利用者対応カ.教職員学生対応
(4) 教育訓練実施に関する業務
(5) ラジオアイソトープ研究センター内に整備されている研究機器について日常点検を行い、異常があった場合には対処しなければならない。なお、放射線取扱xx者の指示により修理をする場合の費用は委託者が負担する。
(6) 排水設備、排気設備の日常点検業務。
(7) 放射性給排気フィルターの差圧チェック。(月 2 回及び管理責任者の指示があった場合)
(8) 監督官庁の立ち入り検査の際及び、監督官庁への書類提出の際に必要となる資料作成およびその補助を行う。
(9)ラジオアイソトープ研究センターが印刷物・資料等の発行を行うにあたり、受託者は放射線取扱xx者からの指示によりラジオアイソトープ研究センターに関係する資料(設備関係等)の作成を行う。
(10)その他、建物内の水栓のパッキン、電灯、フィルターの交換等軽作業は必要が生じた時に行う。作業に要する消耗品等は委託者が負担する。なお、以上の業務に遅滞が生じた場合は、放射線取扱xx者に報告し、受託者は速やかにこれを処理しなければならない。
(11)放射性同位元素の使用、保管、廃棄に関する記録、個人被ばく線量に関する記録、管理区域に立ち入った者に関する記録、電離健康診断実施およびその結果に関する記録並びに、教育訓練実施関係記録など「放射性同位元素等に規制に関する法律」第 25 条(記帳義務)で定められた書類について作成・記帳・管理・保存するとともに、その整理を行い、併せてそれらのデータのコンピュータへの入力を行う。
(12)受託者は、履行期間中のラジオアイソトープ研究センターに関する書類一式及び電子データを保全し、履行期間終了と同時に委託者に提出するものとする。また、履行期間に限らずそれらのデータ及びその複写物(紙媒体、電子媒体を含む)を放射線取扱xx者の指示によらず当センターから持ち出してはならない。また、放射線取扱xx者の指示によらずそれらの一部あるいはすべてに関して削除してはならない。
8.清掃業務
放射線取扱xx者と協議の上、ラジオアイソトープ研究センター内および施設周辺非常階段、屋上などの清掃業務を次のとおり行う。
(1) 日常清掃
(2) 放射能除去清掃業務
ラジオアイソトープ研究センター内の実験室・測定室・飼育室その他の場所において、不測の事故等で基準以上の放射能汚染が発生した場合、放射線取扱xx者と協議の上直ちに放射能除去清掃作業にとりかからなければならない。
(3)その他
ア.受託者は、実験衣の洗濯を行う。
イ.ラジオアイソトープ研究センター内の給排気口については、毎月1回以上清掃を行うこ
と。
9.RI廃棄物分別・詰め替え・梱包業務
ラジオアイソトープ研究センターから排出される放射能汚染のある実験材や実験動物の死体につき、最終処分が可能な状態に分別するとともに、併せて収納、梱包業務を行う。
専用容器に分別・保管されている廃棄物を、放射線取扱xx者と協議の上、(社)日本アイソトープ協会(以下「JRIA」という)の集荷・処分委託請負基準に整理されていることを確認した上、必要があれば分別をやり直し、最終的に出荷可能な状態にすべく専用容器への詰め替え・収納・梱包までの業務並びに帳票の作成を行う。
また、出荷にあたっては、持ち出し時の表面密度の測定を行う。JRIAが集荷出来ない廃棄物についても、分別・収納業務を行う。
当該業務にあたっては必要に応じて、放射線取扱xx者に報告を行い、廃棄物の管理状態を常に把握し、分類・物品名・数量等必要な事項を記帳する。
作業にあたっては、保護服、保護具等を着用し、安全管理に十分注意すること。
10.実験動物の乾燥処理業務
放射能汚染がある使用済実験動物をJRIAが集荷可能な状態にするため、動物乾燥機を運転し乾燥させる(機器の保守作業も含む)。
また、JRIAが集荷するのに前もって、収納容器中の分別状態を確認し、必要があれば適切な処置を講じた上、収納・梱包を行う。
なお、集荷にあたっては、持ち出し時の表面密度の測定を行うとともに、作業にあたっては、放射能汚染が生じないように防護処置を講じ、安全管理に十分注意すること。
11.放射性有機廃液(溶媒)焼却業務
放射線取扱xx者の確認後、研究活動によって排出された放射性有機廃液をラジオアイソトープ研究センター内に設置されている有機廃液焼却装置を運転して焼却する。作業にあたっては、放射能汚染が生じないように防護措置を講じ、安全管理に十分注意する。
冷却塔管理は本契約の対象としない。
12.放射性廃液排水管理装置の運転
放射線取扱xx者の確認後、管理室に設置されている操作盤を操作して使用済放射性廃液の貯水槽への送水操作から施設外への排水にxxxまでの管理を行う。
13.その他
(1) 本仕様明細書に定めのない事項については、関連法規に基づき、委託者と受託者とが協議の上決定されるほか、公立大学法人横浜市立大学委託契約約款により補完される。
(2) 業務の目的を達成するために、本仕様書に明示していない事項で必要な作業等が生じた場合は、委託者と受託者の双方で協議を行う。
参考:
施設状況(令和4年12月現在)
xxキャンパス ラジオアイソトープ研究センター
使用核種(うち密封) | 24核種(3核種) |
総面積(うち管理区域) | 1,650 ㎡(1,546 ㎡) |
利用登録者数 | 約 200 名 |
放射線規制法による区分(※) | 特定許可使用者 中規模施設(※附属病院を含む) |
業務一覧 | ||
定期サ−ベイ(報告書作成 | 定期サーベイ (表面汚染密度測定 | RI 廃棄物回収・分別・詰め替え |
排水測定、記録) | 空間線量率測定) | 無機廃液回収 |
環境用 GB 結果・事業所境界(計算) | RIの受入、払出、返却 | 有機廃液回収 |
ガラスバッジ交換 | 受け払い簿チェック | 原液びん処理 |
GB準備、GB測定依頼、結果処理 | (使用記録票入力 | バイアル洗浄 |
内部被ばく線量(計算) | RI使用記録整理) | 動物乾燥処理 |
窓口、接客対応、電話 | 一般廃棄物回収 | 有機廃液調整・焼却 |
鍵、測定器、IDカ−ドの管理 | 現像液・定着液回収 | 貯留槽状況(満水) |
放射線業務従事者の登録 | 現像液・定着液ストック管理 | 排水設備点検(モニタ−盤、異音、 |
健康診断準備、結果処理 | 現像機洗浄 | 水漏れ等) |
臨時健康診断予約 | 環境測定(実験台等) | 空調設備点検(モニタ−盤、異音、 |
教育訓練準備、実施後処理 | 黄衣・スリッパの汚染チェック | ファンベルト等) |
RIの発注、受入 | 黄衣のクリ−ニング | 排気フィルタ−差圧測定 |
機器予約対応 | 管理区域内清掃(実験室・廊下) | 1階非常口チェック【遅番】 |
持ち込み、持ち出し機器管理 | ダスキャッチ剥離 | 排気中濃度(3月平均:計算) |
事務用品管理 | 給排気口清掃・ほか | 排水中濃度(3月平均:計算) |
郵便物回収 | 除染 | 定期教育訓練 |
RI記録(日報)管理 | 蛍光灯の点検、(交換) | 臨時教育訓練 |
RI購入記録入力 | 各部屋の水漏れ・結露チェック | 定期電離健康診断 |
現像機使用枚数確認 | 放射線測定器 OFF,バッテリ−、HV 等 | 管理状況報告書作成 |
個人記録入力 | 放射線測定器回収 | 帳票整理 |
RI事務連絡 | 放射線測定器管理 | 年間スケジュ−ル作成 |
運営費管理 | PC の点検・調整 | 各講座への請求書作成 |
他事業所へ書類発行、受入書類処理 | 冷蔵庫の稼働チェック | RI運営委員会資料作成 |
立ち入り記録(日報)管理 | BAS2500 消耗品交換 | RI委員会資料作成 |
一時立ち入り記録管理 | 使用記録簿のチェック | RI廃棄ドラム缶集荷 |
立ち入り記録(月報)管理 | インキュベータ点検・洗浄 | RI 廃棄ドラム缶貸与 |
放射線環境測定デ−タ−月報管理 | インキュベータ用水用意 | 貯蔵室のRIの整理 |
登録者関係書類管理 | 点検・修理立会い | 一般実験室内のRIの整理 |
ミ−ティング記録管理 | 消耗品補充(倉庫在庫チェック | 有機廃液焼却装置点検 |
月間スケジュ−ル | 2F棚・各階廊下引出へ) | サ−ベイメ−タ−点検 |
申請書、書式、マニュアル作成 | プラスチック容器洗浄・補充 | 液シン点検 |
CPU、環境モニタ-動作確認(朝) | 管理区域内利用者対応 | γ カウンタ−点検 |
CPU、環境モニタ-調整 | 自動現像装置メンテナンス | |
空調稼働時間チェック | 冷蔵庫の温度チェック | |
PC の点検・調整 | その他 | |
管理室内清掃(遅番) | ||
管理室水まわり(各自) |