別紙1 契約電源等一覧表(電源Ⅰ-a DR)
電源Ⅰ周波数調整力契約書(DR)【標準契約書】
○○株式会社(以下「甲」という。)と九州電力送配電株式会社(以下「乙」という。)とは、2022 年 9 月 1 日に乙が公表した 2022 年度電源Ⅰ周波数調整力募集要綱(以下「募集要綱」という。)に承諾の上、甲が落札した電源Ⅰ周波数調整力の提供について、次のとおり契約する。なお、乙の指令に応じて発電した調整力電力量に関する内容については、甲乙間で別途締結する「電源Ⅱ周波数調整力契約書」によるものとする。
(電源Ⅰ周波数調整力)
第1条 甲は、乙が周波数制御や需給バランス調整等を実施するために、第3条の設備要件を満たす別紙1(契約電源等一覧表)の単独の需要家または複数の需要家を集約する事業者(以下「アグリゲーター」といい、需要家とアグリゲーターとを合わせて「契約電源等」という。)により生じた調整力を用いて、電源Ⅰ周波数調整力を乙に提供するものとする。
2 この契約において、電源Ⅰ周波数調整力の提供とは、次のものをいう。
(1)第2条に規定する需要抑制を行う需要家の需要場所において、同条に規定する契約電力を、常時、契約電源等により甲が乙の指令に従い調整力を供出可能な状態で維持(以下「待機」という。)すること。なお、個別の需要家が電気の使用の抑制等を行うことを以下「DR」といい、アグリゲーターが乙からの指令を受け、各需要家に指示し、DRにより調整力を供出することを以下
「調整」という。
(2)甲が乙の指令に従い、契約電源等により電源Ⅰ周波数調整力契約電力の範囲内で調整すること。
(契約電力、需要家の供出電力、需要場所および供給地点特定番号)
第2条 アグリゲーターの契約電力、需要抑制を行う需要家の供出電力、需要場所、供給地点特定番号は別紙1のとおりとする。
(設備要件)
第3条 甲は、契約電源等について、募集要綱に記載の設備要件を満たすものとする。
(運用要件)
第4条 甲は、契約電源等について次の各号の運用要件を満たし、法令遵守または公衆安全確保等のやむを得ない事由がある場合を除き、乙の指令に従うものとする。
(1)乙の指令から第5条であらかじめ定める点検等の期間(以下「停止期間」という。)を除き5分以内に契約電力まで出力(DRにより電力系統側に発生する余力を「出力」という。)増減が可能であること。(以下乙の指令から甲が出力増減するまでの時間を「発動時間」という。)
(2)甲は停止期間を除き、乙の指令に従った調整および待機が可能であること。
(3)1日の中で、最初に乙の指令に応じた出力増減をした時刻から、原則として、
8時間にわたり乙の指令に応じた調整継続が可能であること。
(4)甲は、契約電源等に不具合が生じた場合、速やかに乙に連絡のうえ、遅滞なく復旧できるよう努めること。
(5)甲は、契約電源等の不具合が解消した場合、速やかに乙に連絡すること。
(6)甲は(2)の要件を満たすため、乙の事前の承諾を得た場合を除き、電源Ⅰ周波数調整力の提供を目的に調整および待機する契約電源等の契約電力を本契約の目的以外に活用しないこと。
(停止計画)
第5条 甲は乙が定める期日までに契約期間における契約電源等の停止計画の案を乙に提出し、乙との協議により停止計画の調整に応じるものとする。
2 甲は、前項の停止計画の案の策定および乙との協議にあたっては、次の各号の事項を遵守するものとする。
(1)停止期間は、原則として夏期(7~9 月)及び冬期(12~2 月)を除く時期に設定すること。ただし、事前の協議により乙が夏期及び冬期に設定することを認めた場合は、この限りでない。
(2)停止期間は、法令上の規制期間を遵守した上で、期間短縮に努めること。
(3)甲は、乙が停止期間の変更を希望した場合、特別な事情がない限りこれに応じること。
(料金の算定)
第6条 料金は、契約電源等ごとに別紙2に定める月間料金とする。
(目的外利用割戻料金)
第7条 甲が乙への電源Ⅰ周波数調整力提供の目的以外に契約電源等の契約電力を活用した(以下、「目的外利用」とする)場合、第2項のとおり目的外利用割戻料金を算定する。ただし、電源Ⅰ周波数調整力を供出可能な代替電源を乙に提示し、乙が差替えを認める場合は割戻の対象外とする。
2 目的外利用割戻料金は、契約電源等ごとに以下の式にて算定する。
目的外利用割戻料金=
基本料金
365
×目的外利用日数 ×1.5
3 第2項にて算出した目的外利用割戻料金を当該月の月間料金から割引くものとする。
(停止割戻料金)
第8条 乙の指令の有無に係らず、乙の責とならない甲の電力設備の事故や当日の計画外の点検、契約電源等の需要減等の事由により、甲が電源Ⅰ周波数調整力の全部または一部を乙に提供できない場合は停止状態(以下「停止」という。)とし、事由発生当日のみを対象として停止割戻料金を第2項のとおり算定する。ただし、停止を生じた理由が天変地異等やむを得ない事由によるものである場合は、停止の対象としないことができるものとする。
2 停止割戻料金については、契約電源等ごとに以下の式にて算定するものとする。
停止割戻料金=
基本料金 (365-52)×24
×停止割戻時間×1.5
3 第2項にて算定した停止割戻料金を当該月の月間料金から割引くものとする。
(超過停止割戻料金)
第9条 乙の指令の有無に係らず、乙の責とならない甲の電力設備の事故や点検、契約電源等の需要減等の事由により、停止を生じた日数(原則として第8条による停止割戻料金を適用した日をのぞく、以下「停止日数」という。)の契約期間を通じた累計が 52 日を超過した場合は、超過した日数(以下「超過日数」という。)に
ついて超過停止割戻料金を第2項のとおり算定する。なお、1日において 24 時間に満たない停止が発生した場合においても停止日数1日として算定するものとする。ただし、停止を生じた理由が天変地異等やむを得ない事由によるものである場合において、甲と乙との協議にて合意した期間については、停止の対象としないことができるものとする。
2 超過停止割戻料金については、契約電源等ごとに以下の式にて算定するものとする。
超過停止割戻料金=
基本料金
365-52
×超過日数
ただし、代替電源等による供出を含め、甲より電源Ⅰ周波数調整力の一部でも供出可能の申し出があり、乙がそれを認めた場合は、超過停止割戻料金算定上の停止日数については、以下の算出式により修正した上で合計する。
修正後の停止日数=
契約電力-一部供出電力契約電力
× 修正前の停止日数
3 第2項にて算定した超過停止割戻料金を年度末の3月分の月間料金から割引くものとする。
(料金等の支払い)
第10条 第6条、第7条、第8条および第9条により算定した料金については、原則として、乙が料金等の算定のために発行する仕入明細書、仕入明細書(対価の返還)を「適格請求書等保存方式」における適格請求書等として甲に通知する。なお、乙が発行する適格請求書等で、請求書発行区分が第 19 条第2項(1)または(2)に該当する場合、通知日の翌日から起算して5日以内に甲から記載内容の誤りに関する連絡がない場合、当該適格請求書等の記載内容に同意したものとみなす。甲は、翌月 12 日までに乙に請求し、乙は同月 22 日(但し、22 日が金融機関の休業日の場合はその翌営業日)までに支払うものとする。ただし、請求書の受領が翌月 13 日以降であった場合は、請求書受領後 10 日以内(但し、請求書受領後 10日目の日が金融機関の休業日にあたる場合はその翌営業日まで)に甲に支払うも
のとする。
2 前項の支払いが、それぞれの支払期限までに行なわれなかった場合、支払期限の翌日以降支払い済みに至るまでの間の延滞日数に応じ年 10 パーセント(閏年の日を含む期間についても、365 日あたりの割合とする)の延滞利息を相手方は支払うものとする。
3 第7条に定める目的外利用割戻料金、第8条に定める停止割戻料金および第9条に定める超過停止割戻料金の合計が月額料金を上回る場合は、第1項および第
2項に準じて、その差額を甲が乙に支払うものとする。
(電源Ⅰ周波数調整力の提供期間および契約の有効期間)
第11条 本契約にもとづく甲から乙への電源Ⅰ周波数調整力の提供期間は 2023 年4月1日から 2024 年3月 31 日までとする。
2 本契約の有効期間は、契約締結の日から本契約にもとづくすべての債務の履行が完了した日までとする。
(合意による解約)
第12条 甲乙いずれか一方がやむを得ない事由により本契約の全部または一部の解約を希望する場合で、あらかじめ書面をもって相手方にその旨を申し出て、相手方と誠意をもって協議し合意が得られたときは、本契約の全部または一部を解約することができるものとする。
(契約の解除)
第13条 甲または乙が、本契約に定める規定を遵守することを著しく怠った場合、甲または乙はその相手方に対して、書面をもって本契約の履行を催告する。
2 前項の催告を行なった後、30 日を経過しても相手方が本契約を履行しなかった場合、甲または乙は、本契約を解除することができるものとする。
3 前項に関わらず、甲または乙が本契約に定める規定に違反し、その履行が将来にわたって客観的に不可能となった場合、契約電源等の滅失等の事象により本契約の履行が物理的に不可能となった場合、または次の各号のいずれかに違反した場合は、何らの通知、催告を要せず本契約を解除することができる。
(1)破産手続開始、民事再生手続、会社更生手続、特別清算手続その他倒産関連法規にもとづく手続き開始の申立てを受け、または自ら申し立てを行ったとき
(2)解散の決議を行ったとき
(3)監督官庁より営業許可取消し、停止等の処分を受けたとき
(4)支払停止もしくは支払不能の状態に陥ったとき、または手形もしくは小切手が不渡りとなったとき
(5)第三者より差押え、仮差押え、仮処分もしくは競売の申立て、または公租公課の滞納処分を受けたとき
(6)資産または信用状態に重大な変化が生じ、本契約にまたは債務の履行が困難になるおそれがあると認められるとき
(7)その他、前各号に準じる事由が生じたとき
4 本契約にもとづく甲の周波数調整力の提供に必要となる、電気事業法および関連法令に定める届出等の事業開始手続きが提供期間の始期までに完了しないことが明らかとなった場合、乙は、本契約をただちに解除できるものとする。
5 甲と乙が締結する電源Ⅱ周波数調整力契約書が解約または解除された場合、本契約も当然に解約又は解除されるものとする。
(解約または解除に伴う賠償)
第14条 本契約の解除において、契約を解除された当事者は、その相手方において発生した損害を賠償しなければならない。
2 第12条に基づく解約の際に当事者に発生する損害の賠償については協議で定める。
(契約の承継)
第15条 甲または乙が第三者と合併し、またはその事業の全部もしくは本契約に関係のある部分を第三者に譲渡するときは、あらかじめ相手方に書面によりその旨を通知し、相手方の承認を受けたうえで、本契約をその承継者に承継させるものとする。
(反社会的勢力への対応)
第16条 甲または乙は、その役員、責任者もしくは実質的に経営権を有する者(以下
「その役員等」という)が、暴力団、暴力団員、暴力団関係者、総会屋、その他の反社会的勢力(以下「反社会的勢力」という)であってはならない。
2 甲または乙は、相手方が次の各号のいずれかに該当する場合は、第13条第 1 項および第 2 項の規定に関わらず、催告することなく契約を解除することができるものとする。
(1)反社会的勢力であると認められる場合
(2)自己、自社もしくは第三者の不正の利益を図る目的または、第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に反社会的勢力を利用していると認められる場合
(3)反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供するなどの関与をしていると認められる場合
(4)相手方の請負人もしくはその役員等(下請負が数次にわたる場合は、そのすべての下請負人もしくはその役員等を含む。以下同じ。)または本契約履行のために相手方もしくはその下請負人が使用するものが、反社会的勢力である場合または反社会的勢力との間に社会的に非難されるべき関係を有していると認められる場合で、相手方が、当該下請負人との関係を速やかに遮断しまたは当該相手方またはその下請負人が使用する者を本契約履行から速やかに排除するなど、適切な対応をとらないとき
(5)その役員等が、反社会的勢力との間に、社会的に非難されるべき関係を有していると認められる場合
3 甲または乙は、自らの下請負人もしくはその役員等または本契約履行のため甲または乙自らもしくは自らの下請負人が使用するものが、前項各号に該当することが判明した場合、相手方に速やかに報告するものとする。
4 甲または乙が第2項により契約を解除した場合、相手方に損害が生じても、これを一切賠償する責を負わない。
(損害賠償)
第17条 甲または乙が、本契約に伴い、相手方もしくは第三者に対し、自らの責に帰すべき事由により損害を与えた場合、甲または乙はその賠償の責を負うものとする。
2 前項の規定により第三者に損害を与えた当事者は、その賠償に対して無関係の当事者について一切の関与をさせないものとする。
(事業税相当額)
第18条 本契約において事業税相当額とは、地方税法および特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律の規定により課される事業税に相当する金額をいい、収入割相当額とは、事業税相当額のうち収入割に相当する金額をいい、適用する事業税率は別紙3のとおりとする。
2 料金算定時の収入割相当額および事業税相当額の算定方法は次のとおりとする。
(1)甲が事業税相当額に収入割相当額を含む場合で、乙が甲に支払う場合
料金支払い時に収入割相当額を加算する(ただし、甲の事業税に収入割を含む場合で、かつ、乙の事業税の課税標準とすべき収入金額の算定にあたり、地方税法の規定により乙の収入とすべき金額の総額から乙が甲に料金として支払うべき金額に相当する金額が控除される場合に限り加算するものとする。以下同じ。)。なお、収入割相当額に適用する収入割に相当する率は、甲の収入割に相当する率とする。
(2)甲が乙に支払う場合
料金支払い時に事業税相当額を加算する。なお、事業税相当額に適用する事業税率は、乙の事業税率とする。
(消費税等相当額)
第19条 本契約において消費税等相当額とは、消費税法の規定により課される消費税および地方税法上の規定により課される地方消費税に相当する金額をいう。
2 本契約にもとづく料金の算定において本契約第6条、第7条、第8条および第9条により算定した料金に消費税等相当額を加算し、以下の消費税等相当額に関する算定区分(以下、「請求書発行区分」という)ごとに合算した金額を課税標準とする。
(1)乙が甲に支払う料金(仕入明細書)月間料金
(2)甲が乙に支払う料金(仕入明細書における対価の返還)停止割戻料金、超過停止割戻料金
3 消費税等相当額の計算にあたっては、本契約第6条、第7条、第8条および第9条により算定した料金に、本契約第18条第2項(1)に定める収入割相当額または第18条第2項(2)に定める事業税相当額を加算した金額を課税標準とする。
(単位および端数処理)
第20条 本契約において、料金その他の計算における金額の単位は1円とし、その端数は切り捨てるものとする。ただし、第18条で定める収入割相当額、事業税相当額および第19条で定める消費税等相当額を加算して授受する場合は、収入割相当額、事業税相当額および消費税等相当額が課される金額、収入割相当額、事業税相当額ならびに消費税等相当額の単位はそれぞれ1円とし、その端数はそれぞれ切り捨てるものとする。
(運用細目)
第21条 本契約の運用上必要な細目については、別途甲乙間で定めるものとする。
(合意管轄および準拠法)
第22条 本契約に関する訴訟については、福岡地方裁判所をもって第xxの専属的合意管轄裁判所とする。
2 本契約は、すべて日本法に従って解釈され、法律上の効力が与えられるものとする。
(秘密保持義務)
第23条 甲および乙は、本契約の内容及び本契約の履行に当たって知りえた当事者の機密情報(各当事者が「機密」であることを口頭または書面で示した情報をいう)について、第三者に対して開示しないものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りではない。
(1)予め相手方の承諾を得た場合
(2)電気事業法および関係法令にもとづく監督官庁の要請に対して当該監督官庁に提示する場合
(3)調整力の広域的運用に伴い他の一般送配電事業者に提示する場合
(協議事項)
第24条 本契約に定めのない事項については、募集要綱、乙の託送供給等約款、系統運用ルールおよび本契約に付帯して締結する申合書、第21条に定める運用細目等(以下、「本契約等」という。)によるものとする。
2 本契約等により難い特別な事項については、その都度甲乙誠意をもって協議のうえ定めるものとする。
以上、契約締結の証として、本書2通を作成し、記名押印のうえ甲、乙それぞれ
1通を保有する。
20□□年□□月□□日
(住所) ○○県○○市○○町○○番甲 ○○株式会社
取締役社長 ○○ ○○
(住所)xxxxxxxxxxxxxxx 0 x 00 xx 九州電力送配電株式会社
代表取締役社長 xx x
別紙1.契約電源等一覧表
別紙1 契約電源等一覧表(電源Ⅰ-a DR)
事業者名等 | 契約電力 (kW) | 需要家名 | 所在地 | 供出電力 (kW) | 需要場所 | 供給地点特定番号 | 備 考 |
●●A | ○○県○○市×× | ||||||
○○県□□市○○ | |||||||
○○県□□村大字○○ |
別紙2 月間料金一覧表(電源Ⅰ-a DR)
別紙2.月間料金一覧表
事業者名等 | 契約電力 (kW) | 基本料金 (円) | 月間料金 (4月~2月) (円) | 月間料金 (3月) (円) | その他 |
●●A |
別紙3 事業税率(電源Ⅰ-a DR).docx
別紙3.事業税率
○甲の収入割の事業税率(収入割に相当する率)
●.●●%
・小数点以下第 3 位を四捨五入
○乙の収入割の事業税率
●.●●%
・小数点以下第 3 位を四捨五入