8.LED化の効果
グリーンリースを活用した弊社ビルの
全館LED化について
有限会社xxビル
代表取締役 xxxx
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1.会社概要
2.建物概要
3.事業者及び関係者
4.取組みの経緯
5.事業概要
6.グリーンリースの契約内容
7.実施にあたり苦労した点
8.LED化の効果
9.まとめ
会 社 名 | 有限会社xxビル | |
所 在 地 | xxxxxxxxxxxxxxx00xx00 | |
事業内容 | 不動産賃貸業 | YK駿河台ビル (11室) |
xxxxxxx (12室) | ||
米国 LosAngeles住宅 (4室) | ||
売電事業 | xxx発電設備による売電 (宮崎県西都市) |
YK駿河台ビル | ||
所在地 | xxx区xx駿河台一丁目7番地10 | |
構造 | SRC造 地上9階地下1階 | |
延床面積 | 2084.915㎡(630.69坪) | |
竣工年月 | 1990年(平成2年)3月 | |
建物用途 | 事務所・店舗 | |
テナント数 | 10(2フロアー使用1社) | |
テナントの利用目的 | 2~9階 | 事務所 (事業対象7フロアー) |
1階 | 診療所、物品販売店舗 | |
地下1階 | デザイン事務所・カフェ |
xxレオマビル | ||
所在地 | 港区xx二丁目10番6号 | |
構造 | SRC造 地上11階地下1階 | |
延床面積 | 1434.016㎡(433.79坪) | |
竣工年月 | 1991年(平成3年)11月 | |
建物用途 | 事務所・店舗 | |
テナント数 | 11(2フロアー使用1社) | |
テナントの利用目的 | 2~11階 | 事務所 (事業対象8フロアー) |
1階 | コンビニ店舗 (事業対象外) | |
地下1階 | ゴルフスクール |
(有) xxビル
所有者・事業者
テナント様
①グリーンリース契約締結
②申請書類
作成協力
④LED照明
工事施工
⑤事業検査
⑥補助金交付
③事業申請
xxx
施工会社
ダイキンエアテクノ(株)
LED照明の最適化提案
4.取組みの経緯
(1)2012年空調設備更新
ビルオーナー
両ビル空調設備の
省エネ型への更新を計画
経済産業省
「節電改修支援事業補助金」
施工会社
ダイキンエアテクノ(株)
②申請 ④補助金交付
③申請協力・施工
<背 景>
東日本大震災後の電力需給ひっ迫
①改修計画策定・ 補助金申請業務相談
結果
オーナー
・ビルの省エネ化、グレードUP
・工事費負担減(オーナーに節電メリット還元なし)
テナント
・節電メリットを全面的に享受
LEDへの改修にあたって、オーナー側も節電メリットの一部還元される「グリーンリース」制度を検討
(2)グリーンリースを活用したLED化の取組み
①グリーンリース利用を
空調の更新が終わったので、次は照明も最新のものにしたい
オーナーも
節電メリットの一部を享受したい
前提とした照明設備改修の相談
オーナー
③グリーンリースの提案
②改修内容の立案
・グリーンリース申請のサポート
ダイキンエアテクノ(株)
YK駿河台ビル
テナント
xxレオマビル
テナント
①オーナーが、以前に空調設備の改修を行った
施工会社に、照明設備の改修について相談
②設備施工会社のアドバイスをもとに、オーナーがグリーンリースの内容を検討
③オーナーが両ビルのテナントに直接説明し、
グリーンリースを提案
5.事業概要
工事名 | YK駿河台ビル照明更新(LED化)工事 | xxレオマビル 照明更新(LED化)工事 | |||||
対象範囲 | 専用部:7F(実施済)を除く9フロアー 共用部:実施済部分と非常照明を除く全て | 専用部:11・6・2・1F(実施済)を除く8フロアー 共用部:実施済部分と非常照明を除く全て | |||||
更新機器台数 | 専用部 | 273台、共用部 27台、計 300台 | 専用部 163 | 台、共用部 | 9台、計 172台 | ||
工期 | 2018.10.27~2018.11.30 | 2019.5.25~2019.6.30 | |||||
事業費 | 改修工事費 900万円 補助金 390万円 | 差額 510万円 | 改修工事費 460万円 補助金 170万円 | 差額 290万円 | |||
年間消費電力 | 実施前 | 71,433Kw | 改修後想定 18,656Kw | 実施前 | 29,033Kw | 改修後想定 8,429Kw | |
削減効果(想定) | (差額 52,777KwX80%) 42,222Kw/年 (削減率 59.1%) | (差額 20,604KwX80%) 1,6483Kw/年 (削減率 56.8%) | |||||
グリーンリース料 | 502,800円/年(1テナント平均 4,650円/月) | 224,760円/年(1テナント平均 2,340円/月) |
6.グリーンリースの契約内容
GL料算定方法 | ①各テナントの既存照明と更新するLED照明を、器具ごとの消費電力と台数をリストアップし、その器具ごとの稼働時間・営業日数を乗じて1か月間の消費電力を算出してテナント毎の削減電力量を算定 |
②その削減量の80%(安全率20%加味)に電力単価(実施前1年間の 平均値)を乗じて理論上の削減金額を算出。その月額の半額をグ リーンリース料とした。 (節電メリットをテナントとオーナーが等分に享受する) | |
GL期間 | 1度LEDに更新したら、少なくとも10年間は取り換える必要なく、節電メリットも継続することから、10年間継続することとした。 |
各テナントへの説明 | 各テナント毎のLED照明位置、器具リスト、節電効果とグリーンリース料を図表化しグリーンリース覚書(案)に添付してオーナーが説明。 (説明資料次ページ)グリーンリースの趣旨を理解され賛同頂けた。 |
現状調査 | LED化を計画するため、またGL料算定のためにも交換前の現状を正確に把握する必要があったが、テナントで増設 や改修したものもあり、また稼働時間も部屋ごとに異な るため、図面との照合やテナントへのヒヤリングを行い、 実施契約作成迄苦労した。 |
申請手続 | テナントの同意を得ている証として覚書(案)にテナントのサインをもらい、その写しを添付して申請することとなっているが、テナントによっては本社まで話しを上げてからでないとサインも頂けないところがあり、全部揃うのに時間がかかった。 |
YK駿河台ビル | 専用部電気使用量(動力除く)削減実績月平均4,429Kw(想定3,374KW) 削減率33.8% |
xxレオマビル | 専用部電気使用量(動力除く)削減実績月平均1,738Kw(想定1,299KW) 削減率28.58 % |
テナントの声 | ・明るくなった ・LEDでも眩しくない ・蛍光灯の取替が不要になって助かる |
9.まとめ
新築大型ビルでは当然最新式の省エネ型設備となっているが、賃貸ビルの大部分を占める既存の中小ビルでは省エネ型設備への更新が進んでいない。その原因は、専用部分は省エネ化してもそのメリットはテナントが受けるため、オーナーにとって費用対効果が悪く、資金的に余裕のない中小ビルが二の足を踏む要因となっていた。
グリーンリース制度およびその補助金を利用すれば、オーナーにもメリットの一部が還元されるため、省エネ設備への更新を推進し易くなります。
皆様もこれを参考にしてビルの省エネ化を推進して頂き、地球温暖化防止に僅かでも貢献して頂ければ幸いと存じます。