Contract
2 0 1 5 年4 月1 日一部改正 2 0 1 7 年4 月1 日一部改正 2017年12月1日一部改正 2019年10月1日一部改正 2 0 2 2 年9 月1 日
近鉄バス株式会社
IC乗車券取扱規則
第1章 x x
(目的)
第1条 この規則は、近鉄バス株式会社(以下「当社」という。)で使用することができるICチップを搭載した電子式証票(同様の機能を有する媒体も含む。以下「ICカード」とい
う。)の取り扱い及び運賃等に関して必要な事項を定め、旅客の利便性向上と円滑な利用の促進を図ることを目的とします。
(適用範囲)
第2条 ICカードによる当社の旅客運送について、当社運送約款に定めがない場合または運送約款と異なる取り扱いの場合は、この規則が優先します。
2 この規則に定めのない事項については、当社運送約款、または当社で使用可能なICカードの発行者が定める規定等の定めるところによるほか、この運送約款に定めのない事項については、法令の定めるところまたは一般の慣習によります。
3 この規則が変更された場合、以後のICカードによる旅客の運送等については、変更された規則の定めるところによります。
4 当社とICカードによる共通利用が可能な社局内の運送等については、当該社局の運送約款等の定めによります。
(用語の意義)
第3条 この規則における主な用語の意義は、次の各号に揚げるとおりとします。
(1)「ストアードフェア」(以下「SF」という。)とはICカードに予め電子的に記録された金銭的価値で、運賃の支払い等に充当するものをいいます。
(2)「ポストペイ」とは、ICカードで当社のバスに乗車した場合の片道普通旅客運賃を後払いすることをいいます。
(3)「プリペイド」とは、ICカードで当社のバスに乗車した場合の運賃相当額をSFにて支払うことをいいます。
(4)「チャージ」とは、ICカードに入金してSFを積み増しすることをいいます。
(5)「ICカード読取機」とは、ICカードからの情報を読み取りまたは書き込みするために、バス車内の乗降口等に設置された装置をいいます。
(6)「記名人」とは、当社のバスで使用可能なICカードに本人名が記載されている旅客をいいます。
(7)「特別割引用ICカード」とは、第1種身体障がい者・介護者、および第1xx的障がい者・介護者用特別割引ICカードをいいます。
(契約の成立時期及び適用規定)
第4条 ICカードによる旅客運送の契約は、乗車時にICカードをICカード読取機に触れて
乗車記録をしたときに成立します。
2 前項の規定により契約の成立した時以後における取り扱いは、別段の定めをしない限り、全てその契約の成立したときの規定によります。
(旅客の同意)
第5条 旅客は、この規則及びこれに基づいて定められた規定を承認し、かつ、これに同意したものとします。
(ICカード取扱区間等)
第6条 当社は、ICカードが使用できる車両、またはICカード読取機等にはICカードを取り扱う旨の所定の標識を表示するとともに、ICカード取扱車の運行区間を関係の営業所その他の事業所(以下「営業所等」という。)に掲示します。
(ICカード取扱区間等の制限、または停止)
第7条 当社は、旅客運送等の円滑な実施を確保するため等、必要があるときは、次に掲げるI Cカードの利用の制限または停止を行います。
(1)乗車区間、乗車経路、乗車方法もしくは乗車するバス車両の制限。
(2)発売もしくは再発行等を行う箇所、枚数、時間及び方法の制限または停止。
2 前項の規定による制限または停止をする場合には、その旨を当該車両や営業所等に掲示します。
3 本条に基づくICカードの利用の制限または停止に対し、当社はその責を負いません。
第2章 発 行
(発行者)
第8条 当社で使用可能なICカードは、当社が発行することを認めた者が発行します。
(使用可能なICカードの名称、有する機能及び発行者名)
第9条 当社で使用可能なICカードの名称、有する機能及び発行者名は別表1の定めるところによります。ただし、日本国外で発行されたICカードは第22条から第26条まで並びに第
34条第2項及び第3項は適用しません。
(ICカードの発行申込方法等)
第10条 当社で使用可能なICカードの発行申込方法及び発行方法は、当該ICカードの発行者が別に定めます。
(ICカードの所有権)
第11条 ICカードの所有権は特に定めるものを除き、当該ICカードの発行者に帰属します。
(ICカードの紛失等の再発行)
第12条 ICカードの盗難または紛失等による再発行については、当該ICカードの発行者の定めるところによります。
第3章 使 用
(使用方法)
第13条 ICカードは、旅客が停留所相互間を乗車の目的で、乗車時並びに下車時にICカー
ド読取機に触れて乗車記録、並びに下車記録をしたときに、当該乗車区間に有効な片道普通乗車券として使用することができます。この場合には当社運送約款第21条第2項を適用しません。
2 旅客が乗車時にICカード読取機に触れず乗車記録がなかった場合であって、下車時に係員が旅客の乗車した停留所を知ることができないときは、当該運行系統または区間の始発の停留所から乗車したものとみなします。ただし旅客が当社運送約款第21条第2項の規定により整理券を所持し、下車時にICカードを使用する場合はこの限りではありません。
3 当社は、旅客運送等の円滑な実施を確保するため等、必要があるときは、第1項に定める方法とは異なる使用方法を定めることがあります。
(ポストペイ機能の優先)
第14条 ポストペイ機能及びプリペイド機能の両機能が有効であるICカード(以下「両機能付きICカード」という。)を当社において使用する場合は、ポストペイ機能付きICカードとして取り扱います。ただし、ポストペイ機能が制限されている場合は、プリペイド機能付き ICカードとして取り扱います。
(効力)
第15条 ICカードを第13条の規定により使用する場合の効力は、次の各号に定めるとおりとします。
(1)当該乗車区間において片道1回の乗車に限り有効とします。
(2)途中下車の取り扱いはいたしません。
(使用上の制限事項)
第16条 使用者が記名人であるICカード(以下「記名式ICカード」という。)においては記名人以外が使用することはできません。また、記名式でないICカード(以下「持参人式I Cカード」という。)においては持参人1名が使用できます。
2 10円未満のSFは、運賃に充当することはできません。
3 1回の乗車につき、2以上のICカードを同時に使用することはできません。
4 ICカードは、他の乗車券と併用して使用することはできません。ただし、プリペイド機能により運賃を支払う場合であって、ICカード内のSFが当該区間の運賃に満たない場合は不足額を現金で支払うことができます。
5 ICカードを使用する旅客は、乗車時にICカード読取機に触れて乗車記録をしたICカード以外の乗車券等で下車することはできません。
6 偽造、変造若しくは不正に作成され、または不正に取得されたICカードは、使用できません。
7 第1種身体障がい者、および第1xx的障がい者用特別割引ICカードを使用する記名人を伴わず、介護者用特別割引ICカードを単独で使用することはできません。
(乗降の制限)
第17条 次の各号の一に該当する場合には、ICカードを使用して乗降することはできません。
(1)当社とICカードによる共通利用が可能な社局において、入場駅における自動改札機による改札を受けたICカードを、出場時に使用しなかったために出場記録がないICカードを当該状態のまま当社で使用しようとするとき。
(2)ICカードの破損、ICカード読取機の故障等やむを得ない事情によりICカードの読み取りができないとき。
第4章 ポストペイ機能付きICカード
(片道1回乗車に適用される運賃の確定時期)
第18条 ポストペイ機能付きICカードを第13条の方法で使用する場合、ポストペイにおける片道1回乗車の利用日時及び適用される運賃の確定時期は、旅客の運送が完了し旅客が下車するときとします。
(運賃計算期間)
第19条 前条に定める運賃の計算期間は、月初めから月末までの1か月間とし、毎月末日に締切るものとします。ただし、運賃計算期間内の使用であっても、通信障害等やむを得ない事情により翌月以降の運賃計算期間に繰り越す場合があります。
2 運賃計算における1日とは、当日の午前3時から翌日の午前3時までとします。
(利用額割引)
第20条 当社のバスを第13条に定める方法で利用した際のポストペイ機能による支払い運賃
(以下「ポストペイ普通運賃」という。)に対しては、適用条件を定めた所定の割引(以下
「利用額割引」という。)を適用します。ただし、運送約款第24条の各号に定める割引が適用される場合は、この限りではありません。
2 当社のバスを第13条に定める方法によらず利用した際のポストペイ機能による支払い額
(以下「ポストペイ減額運賃」という。)には、利用額割引を適用しません。
3 旅客は、当該ポストペイ機能付きICカードの発行者が当社に利用額割引適用後のポストペイ普通運賃、並びにポストペイ減額運賃を立替払いすることを予め異議なく承諾するものとします。当該運賃はICカードの発行者が定める方法で決済されます。
(利用額割引の計算)
第21条 利用額割引の計算は、運賃計算期間内における、同一のICカードにおけるポストペイ普通運賃の総額に対し、別表2に定める適用区分毎にそれぞれの逓減率を乗じ、その金額
(銭未満切り捨て。)を合算(円未満切り捨て。)するものとします。
2 前項に定める利用額割引の計算は、当社が別に定める特別の適用条件を付した適用区分、または逓減率を適用することがあります。
(登録型割引)
第22条 当社は、前2条に定める利用額割引とは別の割引方法(以下「登録型割引」とい。)を定めることがあります。なおこの割引は、旅客によるICカードの登録手続きが必要なほ か、次の各号に掲げる適用条件を付すことがあります。なお、当社が定める登録型割引は別表
3のとおりです。
(1)適用対象旅客(登録資格)
(2)適用する地区、エリアまたは停留所相互間(以下「適用区間」という。)
(3)適用区間の割引計算方法
(4)適用区間外の割引計算方法
2 ポストペイ減額運賃には登録型割引を適用しません。
3 旅客は、当該ポストペイ機能付きICカードの発行者が当社に登録型割引適用後のポストペイ普通運賃、並びにポストペイ減額運賃を立替払いすることを予め異議なく承諾するものとします。当該運賃はICカードの発行者が定める方法で決済されます。
(登録型割引の計算)
第23条 旅客からの前条に定める登録型割引の登録申し込みがあり、かつ当該登録が適用対象月末日終了時点で有効である場合に限り、適用対象月の登録したICカードのポストペイ普通運賃について、利用額割引に代えて登録型割引を適用し、次の各号の割引計算を行います。
(1)利用月の個々の片道1回乗車のポストペイ普通運賃を、適用条件に定める適用区間内であるか否かによって適用区間ポストペイ普通運賃と適用区間外ポストペイ普通運賃に区分します。
(2)適用区間ポストペイ普通運賃は適用区間の割引計算方法により計算します。
(3)適用区間外ポストペイ普通運賃は適用区間外の割引計算方法により計算します。
(4)第2号と第3号で計算した額を合算した額をポストペイ登録型割引運賃とします。
(登録型割引の適用区間の区分方法)
第24条 前条第1号に定める適用区間ポストペイ普通運賃と適用区間外ポストペイ普通運賃に区分する方法は次の各号のとおりです。
(1)乗車停留所、下車停留所の両方が適用区間内である片道1回乗車の運賃は適用区間ポストペイ普通運賃として区分します。
(2)乗車停留所、下車停留所のいずれか一方、または両方の停留所が適用区間外である片道1回乗車の運賃は適用区間外ポストペイ普通運賃として区分します。
(登録型割引の登録、変更または解除の申し込みの受付)
第25条 第22条第1号に定める条件が付されていない登録型割引の登録、変更または解除の申し込みは、当社が受付業務を委託した株式会社スルッとKANSAIが運営するインターネットサービス「PiTaPa倶楽部」で申し込むことができます。
2 登録型割引の登録、変更または解除の申し込みは、旅客が希望する適用月の前月1日から当月15日までの間に受付します。
3 旅客はICカード1枚につき当社の登録型割引を1つ登録することができます。複数のI Cカードの場合は、全て記名同一人の利用であってもICカードごとに登録が必要であり、登録型割引も別々に適用します。
(登録型割引の適用期間)
第26条 登録型割引の適用期間は月単位とし、第22条第1号に定める条件が付されていないものについては、ICカードの有効期限を超えない範囲で、旅客の希望により1か月から12か月後を最長として任意の月を指定することができるほか、解除するまで無期限で自動的に更新することもできます。
2 第22条第1号に定める条件に小児がある場合、登録型割引の適用期間は、最長でも12歳に達する日の属する年度末(3月)までとします。
3 第22条第1号に定める条件に学生がある場合、登録型割引の適用期間は、最長でも適用開始月の属する年度末(3月)までとします。
(ポストペイ機能の制限または停止)
第27条 当社は、次の各号の事項に該当する場合には、ポストペイ機能、または利用額割引、登録型割引のサービスを制限、または停止することがあります。
(1)電子計算機の故障及び電子計算機作動プログラムの異常が発生したとき
(2)通信回線が不良になったとき
(3)ICカード読取機の故障
(4)前各号のほか、ポストペイ機能、または利用額割引、登録型割引のサービスを通常どおりに提供できないと当社が判断したとき
(ICカードの制限または停止)
第28条 ICカード発行者が特定のICカードについて使用を停止した場合は、旅客は当該I Cカードにより当社のバスを利用することはできません。
2 ポストペイ機能付きICカードにおいて、一定期間の利用が予め当該カードの発行者が定める限度額をこえた場合には、当該ICカードのポストペイ機能で当社のバスを利用することはできません。
3 ポストペイ機能付きICカードにおいて、当該カードに記載しているカード有効期限の終了月の翌月以降は、当該ICカードで当社のバスを利用することはできません。
(免責)
第29条 当社が前2条に定める制限または停止を実施した場合で、予定していた利用額割引または登録型割引を受けることができない場合が生じることについては、当社はその責を負いません。
第5章 プリペイド機能付きICカード
(運賃の減額)
第30条 プリペイド機能付きICカードを第13条に定める方法で使用する場合は、下車時に当該乗車にかかる運賃相当額を当該ICカードのSFから減額します。
2 特別割引用ICカードは当社が適用する割引後の運賃を減額します。
(チャージ)
第31条 旅客は、ICカードが使用できる当社の車両及び当社の営業所等でプリペイド機能付きICカードにチャージはできません。
(SFの確認)
第32条 旅客は、プリペイド機能付きICカードのSFをICカード読取機や当社の営業所等で確認することはできません。
(SFの払戻し)
第33条 当社はSFの払戻しを行いません。
(両機能付きICカード)
第34条 両機能付きICカードにおいて、旅客はICカード発行者に予め申し込むことによ
り、当社のICカード読取機において当該ICカードのSF残額が1,000円(小児カードは
500円)以下であった場合に2,000円(小児カードは1,000円)のSFを自動的に積増(以下「オートチャージ」という。)することができます。なお、オートチャージの支払い
方法は、当該ICカード発行者が定めるところによります。
2 ポストペイ機能が制限されている場合はオートチャージできません。
第6章 無 効
(無効となる場合等)
第35条 ICカードは、次の各号の一に該当する場合は無効とします。また、第1号及び第2号の場合においては、当該ICカードを回収します。
(1)記名式ICカードを記名人以外の旅客が使用したとき
(2)偽造、変造及び不正に作成されたICカードを使用したときまたは使用しようとしたとき
(3)適用対象旅客(登録資格)を限定したICカードをその資格を有しない旅客が使用したとき
(4)乗車開始後の持参人式ICカードを他人から譲り受けて使用したとき
(5)ICカードをその使用条件に基づかないで使用したとき
(6)その他、ICカードを不正乗車の手段として使用したとき
(割増運賃等)
第36条 前条の規定によりICカードを無効とした場合は、運送約款第27条を準用し、割増運賃及び割増料金を申し受けます。
附 則
別表1(第9条関係)
当社で使用可能なICカードの名称、有する機能及び発行者名
ICカードの名称 | 有する機能 | ICカード発行者名 |
PiTaPa | ポストペイ機能 | 株式会社スルッとKANSAI |
プリペイド機能 | ||
特別割引用ICカード | ||
大阪市敬老優待乗車証 | プリペイド機能 | 大阪市健康福祉局及び株式会社スルッとKANSAI |
神戸市敬老優待乗車証 | プリペイド機能 | 神戸市保健福祉局及び株式会社スルッとKANSAI |
神戸市福祉乗車証 | プリペイド機能 | 神戸市保健福祉局及び株式会社スルッとKANSAI |
ICOCA | プリペイド機能 | 西日本旅客鉄道株式会社 |
Kitaca | プリペイド機能 | 北海道旅客鉄道株式会社 |
PASMO | プリペイド機能 | 株式会社パスモ |
Suica | プリペイド機能 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
manaca | プリペイド機能 | 株式会社名古屋交通開発機構 |
株式会社エムアイシー | ||
TOICA | プリペイド機能 | 東海旅客鉄道株式会社 |
はやかけん | プリペイド機能 | 福岡市交通局 |
nimoca | プリペイド機能 | 株式会社ニモカ |
SUGOCA | プリペイド機能 | 九州旅客鉄道株式会社 |
別表2(第21条関係)
適用区分及び逓減率(大人・小児共通)
適用区分 | 逓減率 |
0円を超えて 1,000円まで | 1.000 |
1,000円を超えて 2,000円まで | 0.800 |
2,000円を超えて | 0.900 |
別表3(第22条関係)
名 称 | 適用区間 | 適用条件 | 適用割引計算 | 非適用割引計算 |
金額式全線プラン | 近鉄バス全線 (高速バス、リムジンバスを除く) | 大人一ヵ月上限額 ※基準運賃額×60×0.7 | 一ヵ月利用額上限額以上 | 一ヵ月利用額上限額未満 |
小人一ヶ月上限額 ※大人一ヶ月上限額/2十の位に四捨五入 | 一ヵ月利用額上限額以上 | 一ヵ月利用額上限額未満 |