Contract
１—１—１—１ 適用
1. 本共通仕様書（以下「共通仕様書」という。）は、堺市上下水道局（以下「局」という。)が発注する送配水管布設工事及び上下水道施設土木工事並びに舗装工事、機械・電気設備工事、建築工事その他これらに類する工事（以下「工事」という。）に係る、工事請負契約書（以下「契約書」という。）及び設計図書の内容について、統一的な解釈及び運用を図るとともに、その他必要な事項を定め、もって契約の適正な履行の確保を図るためのものである。
2. 受注者は、共通仕様書の適用に当たっては、建設業法第 18 条に定める建設工事の請負契約の原則に基づく施工管理体制を遵守しなければならない。また、受注者はこれら監督、検査（完成検査、中間検査、出来形検査）に当たっては、地方自治法施行令第 167 条の 15 に基づくものであることを認識しなければならない。
3. 契約図書に添付されている契約図面（数量総括表を含む）及び特記仕様書に記載された事項は、この共通仕様書に優先する。
4. 特記仕様書、契約図面（数量総括表を含む）の間に相違がある場合、又は契約図面からの読み取りと契約図面に書かれた数字が相違する場合、受注者は監督員に確認して指示を受けなければならない。
5. 設計図書は、ＳＩ単位を使用するものとする。ＳＩ単位については、ＳＩ単位と非ＳＩ単位が併記されている場合は（ ）内を非ＳＩ単位とする。
6. 共通仕様書に記載のない事項は堺市建設局土木部発行「土木工事共通仕様書」、これに加えて、送配水管工事においては、日本水道協会発行「水道工事標準仕様書」に従うものとする。
１—１—１—２ 用語の定義
1. 「発注者」とは、局をいう。
2. 「受注者」とは、工事の実施に関し、発注者と請負契約を締結した個人若しくは会社その他の法人をいう。
3. 「監督員」とは、総括監督員、xx監督員及び工事監督員を総称していう。
4. 「契約図書」とは、契約書及び設計図書をいう。
5. 「設計図書」とは、仕様書、金額を記載しない設計書（以下「金抜設計書」という。）、契約図面（数量総括表を含む）、現場説明書及び質問回答書をいう。
6. 「仕様書」とは、各工事に共通する共通仕様書及び各工事に規定される特記仕様書を総称していう。
7. 「共通仕様書」とは、各建設作業の順序、使用材料の品質、数量、仕上げの程度、施工方法等工事を施工する上で必要な技術的要求、工事内容を説明したもののうち、あらかじめ定型的な内容を盛り込み作成したものをいう。
8. 「特記仕様書」とは、共通仕様書を補足し、工事の施工に関する明細又は工事に固有の技術的要求を定める図書をいう。
9. 「契約図面」とは、契約時に設計図書の一部として、契約書に添付されている図面をいう。
10. 「数量総括表」とは、工事施工に関する工種、設計数量及び規格を示した書類をいい、図面に含まれるものとする。
11. 「図面」とは、入札に際して発注者が示した設計図、発注者から変更又は追加された設計図、工事完成図等をいう。なお、設計図書に基づき監督員が受注者に指示した図面及び受注者が提出し、監督員
が書面により承諾した図面を含むものとする。
12. 「現場説明書」とは、工事の入札に参加するものに対して発注者が当該工事の契約条件等を説明するための書類をいう。
13. 「質問回答書」とは、質問受付時に入札参加者が提出した契約条件等に関する質問に対して発注者が回答する書面をいう。
14. 「指示」とは、契約図書の定めに基づき、監督員が受注者に対し、工事の施工上必要な事項について書面をもって示し、実施させることをいう。
15. 「指導」とは、工事の施工に関する事項について、実施及び改善すべきことを示し、工事が適正に施工されるように導くことをいう。
16. 「承諾」とは、契約図書で明示した事項について、発注者もしくは監督員又は受注者が書面により同意することをいう。
17. 「協議」とは、書面により契約図書の協議事項について、発注者または監督員と受注者が対等の立場で合議し、結論を得ることをいう。
18. 「提出」とは、監督員が受注者に対し、又は受注者が監督員に対し工事に係る書面又はその他の資料を説明し、差し出すことをいう。
19. 「提示」とは、監督員が受注者に対し、又は受注者が監督員または検査担当に対し工事に係る書面又はその他の資料を示し、説明することをいう。
20. 「報告」とは、受注者が監督員に対し、工事の状況又は結果について書面をもって知らせることをいう。
21. 「通知」とは、発注者又は監督員と受注者又は現場代理人の間で、工事の施工に関する事項について、書面をもって互いに知らせることをいう。
22. 「連絡」とは、監督員と受注者または現場代理人の間で、契約書第 17 条に該当しない事項または緊急で伝達すべき事項について、ファクシミリ、電子メールなどの署名または押印が不要な手段により互いに知らせることをいう。なお、後日書面による連絡内容の伝達は不要とする。
23. 「調査」とは、工事周辺状況及び設計図書と現状等の比較、調整を行うことをいう。
24. 「電子納品」とは、電子成果品を納品することをいう。
25. 「情報共有システム」とは、監督員及び受注者の間の情報を電子的に交換・共有することにより業務効率化を実現するシステムのことをいう。
26. 「書面」とは、手書き、印刷物等による工事打合せ簿等の工事帳票をいい、発行年月日を記載し、署名又は押印したものを有効とする。ただし、情報共有システムを用いて作成され、指示、承諾、協議、提出、報告、通知が行われた工事帳票については、署名又は押印がなくても有効とする。
(1) 緊急を要する場合は、ファクシミリ又は E メールにより伝達できるものとする。
(2) 電子納品を行う場合は、別途監督員と協議するものとする。
27. 「工事帳票」とは、施工計画書、工事打合せ簿、品質管理資料、出来形管理資料等の定型様式の資料、及び工事打合せ簿等に添付して提出される非定型の資料をいう。
28. 「確認」とは、契約図書に示された事項について、監督員、検査担当または受注者が臨場もしくは関係資料により、その内容について契約図書との適合を確かめることをいう。
29. 「調整」とは、工事が設計図書のとおり実施されていく段階において生じる種々の問題を処理し、工
事の流れを円滑にすることをいう。
30. 「立会」とは、契約図書に示された項目において、監督員が臨場によりその内容について契約図書との適合を確かめることをいう。
31. 「受理」とは、契約図書に基づき、監督員、受注者が相互に提出された書類を受け取り、内容を把握することをいう。
32. 「段階確認」とは、設計図書に示された施工段階において、監督員が臨場等により、出来形、品質、規格、数値等を確認することをいう。
33. 「工事検査」とは、検査担当が契約書第 31 条、第 37 条、第 38 条に基づいて、契約の適正な履行を確保するため又はその受ける給付の完了の確認（給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合おいて行う工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分の確認を含む）をするための必要な検査を行うことをいう。
34. 「検査担当」とは、契約書第 31 条第 2 項の規定に基づき、工事検査を行うために発注者が定めた者をいう。
35. 「同等以上の品質」とは、特記仕様書で指定する品質又は特記仕様書に指定がない場合、監督員が承諾する試験機関の品質確認を得た品質又は監督員の承諾した品質をいう。なお、試験機関での品質の確認のために必要となる費用は、受注者の負担とする。
36. 「工期」とは、契約図書に明示した工事を実施するために要する準備及び後片付け期間を含めた始期日から終期日までの期間をいう。
37. 「工事開始日」とは、工期の始期日又は設計図書において規定する始期日をいう。
38. 「工事着手日」とは、工事開始日以降の実際の工事のための準備工事（現場事務所等の設置または測量をいう。）詳細設計を含む工事における詳細設計又は工場製作を含む工事における工場製作工のいずれかに着手する日をいう。
39. 「工事」とは、本体工事及び仮設工事又はそれらの一部をいう。
40. 「本体工事」とは、設計図書に従って、工事目的物を施工するための工事をいう。
41. 「仮設工事」とは、各種の仮工事であって、工事の施工及び完成に必要とされるものをいう。
42. 「工事区域」とは、工事用地、その他設計図書で定める土地又は水面の区域をいう。
43. 「現場」とは、工事を施工する場所、工事の施工に必要な場所及び設計図書で明確に指定される場所をいう。
44. 「ＳＩ」とは、国際単位系をいう。
45. 「現場発生品」とは、工事の施工により現場において副次的に生じたもので、その所有権は発注者に帰属する。
46. 「ＪＩＳ規格」とは、日本産業規格をいう。また設計図書のＪＩＳ製品記号は、ＪＩＳの国際単位系
（ＳＩ）移行（以下「新ＪＩＳ」という。）に伴い、すべて新ＪＩＳの製品記号としているが、旧Ｊ ＩＳに対応した材料を使用する場合は、旧ＪＩＳ製品記号に読み替えて使用出来るものとする。
47. 「ＪＷＷ♙規格」とは、日本水道協会規格をいう。
48. 「ＪＳＷ♙Ｓ規格」とは、日本下水道協会規格をいう。
49. 「ＷＳＰ規格」とは、日本水道鋼管協会規格をいう。
50. 「ＪＤＰ♙規格」とは、日本ダクタイル鉄管協会規格をいう。
51. 「ＰＴＣ規格」とは、配水用ポリエチレンパイプシステム協会規格をいう。
52. 「請負代金額」とは、入札書に記載された金額に当該金額の消費税及び地方消費税の相当額を加えて得た金額をいう。
１—１—１—３ 諸法令等の遵守
1. 受注者は当該工事に関する諸法令を遵守し、工事の円滑な進捗を図るとともに、諸法令の適用運用は受注者の責任において行わなければならない。また、改正等があった場合は最新のものを適用すること。なお、主な法令は以下に示すとおりである。
(1) 水道法
(2) 工業用水道事業法
(3) 下水道法
(4) 地方自治法
(5) 建設業法
(6) 下請代金支払遅延等防止法
(7) 労働基準法
(8) 労働安全衛生法
(9) 作業環境測定法 (10)じん肺法
(11)雇用保険法
(12)労働者災害補償保険法 (13)健康保険法
(14)中小企業退職金共済法
(15)建設労働者の雇用の改善等に関する法律 (16)出入国管理及び難民認定法
(17)道路法 (18)道路交通法 (19)道路運送法
(20)道路運送車両法 (21)砂防法
(22)地すべり等防止法 (23)河川法
(24)海岸法 (25)港湾法 (26)xx法
(27)漁港漁場整備法 (28)航空法
(29)公有水面埋立法 (30)軌道法
(31)xxx (32)環境基本法
(33)火薬類取締法 (34)大気汚染防止法 (35)騒音規制法 (36)水質汚濁防止法
(37)湖沼水質保全特別措置法 (38)振動規制法
(39)悪臭防止法
(40)廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (41)文化財保護法
(42)砂利採取法 (43)電気事業法 (44)電気工事士法 (45)電気用品安全法 (46)消防法
(47)危険物の規制に関する政令
(48)ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法 (49)測量法
(50)建築基準法 (51)都市公園法
(52)建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律 (53)土壌汚染対策法
(54)宅地造成及び特定盛土等規制法 (55)駐車場法
(56)海上交通安全法 (57)海上衝突予防法
(58)海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律 (59)船員法
(60)船舶職員法及び小型船舶操縦者法 (61)船舶安全法
(62)自然環境保全法 (63)自然公園法
(64)公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 (65)国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律 (66)河川法施行法
(67)技術士法 (68)漁業法
(69)計量法
(70)厚生年金保険法 (71)航路標識法
(72)資源の有効な利用の促進に関する法律 (73)最低賃金法
(74)職業安定法 (75)会計法 (76)所得税法
(77)水産資源保護法 (78)船員保険法 (79)著作xx
(80)電波法
(81)土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法 (82)労働保険の保険料の徴収等に関する法律
(83)農薬取締法
(84)毒物及び劇物取締法
(85)特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律 (86)公共工事の品質確保の促進に関する法律
(87)警備業法 (88)空港法
(89)行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律
(90)高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
2. 受注者は当該工事に関する諸条例等を遵守し、工事の円滑な進捗を図るとともに、諸条例等の適用運用は受注者の責任において行わなければならない。なお、主な諸条例等は以下に示すとおりである。
(1) 堺市環境基本条例
(2) 大阪府生活環境の保全等に関する条例
(3) ガス爆発事故の防止に関する緊急の措置について
(4) 堺市循環型社会形成推進条例
(5) 堺市上下水道局会計規程
(6) 堺市水道事業給水条例
(7) 堺市暴力団排除条例
(8) 堺市下水道条例
(9) 堺市個人情報の保護に関する条例
3. 受注者は、諸法令等を遵守し、これに違反した場合発生する責務が、発注者に及ばないようにしなければならない。
4. 受注者は、当該工事の計画、図面、仕様書及び契約そのものが第１項の諸法令等に照らし、不適当であったり、矛盾していることが判明した場合には、直ちに監督員と協議しなければならない。
１—１—１—４監督員
1. 当該工事における監督員の権限は、契約書第 9 条第 2 項に規定した事項である。
2. 監督員がその権限を行使するときは、書面により行うものとする。ただし、緊急を要する場合は監督員が、受注者に対し口頭による指示等を行えるものとする。口頭による指示等が行われた場合には、後日書面により監督員と受注者の両者が指示内容等を確認するものとする。
3. 監督員の役割は次のとおりである。
(1) 総括監督員は、xx監督員及び工事監督員の指揮監督を行い、監督業務を掌理する。
(2) xx監督員は、当該工事における監督業務の指導及び調整を行う。
(3) 工事監督員は、当該工事において主体的に監督業務を行い、現場を掌理する。主に、受注者に対する指示、承諾又は協議の処理、工事実施のための詳細図等の作成、工事実施のための詳細図の交付、受注者が作成した図面の承諾、契約図書に基づく工程の管理、立会、段階確認の実施、工事材料の試験又は検査の実施（他のものに実施させ、当該実施を確認することを含む）、設計図書の変更、変更請負契約に係る設計図書の作成及び契約額の積算、適正な工事の施工を確保する上で必要と認める場合における上司への報告、関連工事の調整、一時中止又は打ち切りの必要があると認める場合における上司への報告を行うとともに、一般監督業務の掌理を行う。
１—１—１—５ 現場技術員
受注者は、設計図書で建設コンサルタント等に委託した現場技術員の配置が明示された場合には、次の各号によらなければならない。
1. 受注者は、現場技術員が監督員に代わり現場に臨場し、立会等を行う場合には、その業務に協力しなければならない。また、書類（計画書、報告書、データ、図面等）の提出に際し、説明を求められた場合はこれに応じなければならない。
2. 現場技術員は、契約書第 9 条に規定する監督員ではなく、指示、承諾、協議及び確認の適否等を行う権限は有しないものである。ただし、監督員から受注者に対する指示または、通知等を、現場技術員を通じて行うことがある。また、受注者が監督員に対して行う報告または通知は、現場技術員を通じて行うことができる。
１—１—１—６ 現場代理人等
1. 受注者は、建設業法並びに契約書第 10 条の規定に基づく現場代理人、xx技術者（監理技術者又は監理技術者補佐）及び専門技術者（設計図書に定める有資格者を含む。以下同じ。）（これらを総称して以下「現場代理人等」という。）の選出をしなければならない。
2. 前項に規定する現場代理人については、受注者の直接的な雇用関係にある自社社員であるとともに、かつ工事現場運営、取締りが行える知識と経験を有する者を受注者は選任し、他の工事（この場合において、建設業法に規定される建設工事を含む。）に従事させてはならない。ただし、本市の「xx技術者及び現場代理人の専任緩和条件の改正について」の条項を除く。
3. 現場代理人の権限は、契約書第 10 条第 3 項のとおりとする。なお、同条第 4 項に該当し、発注者が現場代理人について工事現場における常駐を要しないと認めた場合においては、監督員に連絡をし
て承認を得た上で、職務を代行するものを常駐させなければならない。また、工事現場付近住民に対し十分な広報を行い、工事への協力を得られるように努めなければならない。
4. 現場代理人は工事現場において、他の作業者等と区別するため、腕章を着用するものとする。
5. 監理技術者、監理技術者補佐又はxx技術者の工事現場への専任期間及び専任を要しない期間につ いては、国土交通省において定められている最新の監理技術者制度運用マニュアルによるものとす る（専任以外の監理技術者、監理技術者補佐又はxx技術者及び現場代理人についても同様とする。）。また、工事現場における運営、取締り及び権限の行使に支障がなく、かつ、本市との連絡体制が確保 されると認めた場合には、監理技術者、監理技術者補佐又はxx技術者及び現場代理人の工事現場に おける常駐を要しないものとする。
１—１—１—７ 設計図書の照査等
1. 受注者からの要求があり、監督員が必要と認めた場合、受注者に図面の原図、または複写した図面等
（電子情報を含む）を貸与することができる。ただし、共通仕様書等市販・公開されているものについては、受注者が備えなければならない。
2. 受注者は、施工前及び施工途中において、自らの負担により契約書に係る設計図書の照査を行い、契約書第 17 条第 1 項各号に該当する事実がある場合は、監督員にその事実が確認できる資料を書面により提出し、確認を求めなければならない。なお、確認できる資料とは、現場地形図、設計図との対比図、取合図、施工図等を含むものとする。また、受注者は監督員から更に詳細な説明又は書面の追加要求があった場合は従わなければならない。ただし、設計図書の照査範囲を超える資料の作成については、契約書の規定によるものとし、監督員からの指示によるものとする。
3. 受注者は、契約の目的のために必要とする以外は、契約図書及びその他の図書を監督員の承諾なくして第三者に使用させ、または伝達してはならない。
１—１—１—８ 施工時期及び施工時間
1. 次に掲げる日は休日とする。
(1) 日曜日及び土曜日
(2) 国民の祝日に関する法律に規定する休日
(3) 関係官公庁より指定された日
なお、工程管理にあたっては、作業員の休日の確保を行い、その記録を取ること。
2. 受注者は、設計図書に施工時間が定められていない場合で、休日又は夜間に作業を行う場合は、事前に理由を付した書面によって監督員に提出し、監督員の承諾を得なければならない。
3. 受注者は、設計図書に施工時間が定められている場合でその時間を変更する必要がある場合は、事前に理由を付した書面を監督員に提出し、監督員の承諾を得なければならない。
4. 設計図書に記載のない場合でも、夜間工事を指示することがあるが、受注者はこれを拒むことはできない。また、工事の期間及び時間については、監督員の指示に従うものとする。
１—１—１—９ 特許xx
1. 受注者は「特許xx」を使用する場合、設計図書に特許xxの対象である旨明示が無く、その使用に
関する費用負担を契約書第 8 条に基づき発注者に求める場合、権利を有する第三者と使用条件の交渉を行う前に、監督員と協議しなければならない。
2. 受注者は、業務の遂行により発明又は考案したときは、書面により監督員に報告するとともに、これを保全するために必要な措置を講じなければならない。また、出願及び権利の帰属等については、発注者と協議しなければならない。
3. 発注者が、引渡しを受けた契約の目的物が「著作xx第 2 条第 1 項第 1 号」に規定される著作物に該当する場合は、当該著作物の著作権は発注者に帰属するものとする。なお、前項の規定により出願及び権利等が発注者に帰属する著作物については、発注者はこれを自由に加除又は編集して利用することができる。
１—１—１—１０ 官公庁等への手続き等
1. 受注者は、工事期間中、関係官公庁及びその他の関係機関との連絡を保たなければならない。
2. 受注者は、道路使用許可申請に必要な書類等の作成及び所轄警察署への申請を行わなければならない。費用については受注者の負担とする。工事施工に当たり受注者の行うべき関係官公庁及びその他の関係機関への届出等を、法令、条例又は設計図書の定めにより実施しなければならない。
3. 受注者は、前項に規定する届出等の実施に当たっては、その内容を記載した文書により監督員に報告しなければならない。
4. 受注者は、諸手続に係る許可、承諾等を得たときは、その書面を監督員に提示しなければならない。なお、監督員から請求があった場合は、写しを提出しなければならない。
5. 受注者は、手続きに許可承諾条件がある場合これを遵守しなければならない。なお、受注者は、許可承諾内容が設計図書に定める事項と異なる場合、監督員と協議しなければならない。
6. 受注者は、工事の施工に当たり、地域住民との間に紛争が生じないように努めなければならない。
7. 受注者は、地元関係者等から工事の施工に関して苦情があり、受注者が対応すべき場合は誠意をもってその解決に当たらなければならない。
8. 受注者は、国及び関係自治体、地域住民等と工事の施工上必要な交渉を、受注者の行うべきものにつき、自らの責任において行うものとする。受注者は、交渉に先立ち、監督員に事前報告の上、これらの交渉に当たっては誠意をもって対応しなければならない。
9. 受注者は、前項までの交渉等の内容は、後日紛争とならないよう文書で確認する等明確にしておくとともに、状況を随時監督員に報告し、指示があればそれに従うものとする。
１—１—１—１１ 工事用地等の使用
1. 受注者は、発注者から使用承認あるいは提供を受けた工事用地等は、善良なる管理者の注意をもって維持・管理するものとする。
2. 設計図書において受注者が確保するものとされる用地及び工事の施工上受注者が必要とする用地については、自ら準備し、確保するものとする。この場合において、工事の施工上受注者が必要とする用地とは、営繕用地（受注者の現場事務所、宿舎、駐車場）及び型枠又は鉄筋作業場、機器組立作業用地等専ら受注者が使用する用地並びに構造物掘削等に伴う借地等をいう。
3. 受注者は、工事の施工上必要な土地等を第三者から借用又は買収したときは、その土地等の所有者と
の間の契約を遵守し、その土地等の使用による苦情又は紛争が生じないように努めなければなければならない。
4. 受注者は、第１項に規定した工事用地等の使用終了後は設計図書の定め、又は監督員の指示に従い復旧の上、速やかに発注者に返還しなければならない。工事の完成前に発注者が返還を要求した場合も速やかに発注者に返還しなければならない。
5. 発注者は、第１項に規定した工事用地等について受注者が復旧の義務を履行しないときは受注者の費用負担において自ら復旧することができるものとし、その費用は受注者に支払うべき請負代金額から控除するものとする。この場合において、受注者は、復旧に要した費用に関して発注者に異議を申し立てることができない。
6. 受注者は、提供を受けた用地を工事用仮設物等の用地以外の目的に使用してはならない。
１—１—１—１２ 工事の下請負
受注者は、工事の一部を下請けさせる場合及び原材料等を購入する際は、地元産業の振興と市内業者の育成のため、市内業者へ発注するよう努めること。受注者は、下請負に付する場合には、次の各号に掲げる要件をすべて満たさなければならない。
1. 受注者が、工事の施工につき総合的に企画、指導及び調整するものであること。
2. 下請負者が契約書第７条第 3 項及び第 4 項に該当する者でないこと。
3. 下請負者が契約書第 7 条の 2 第 1 項に該当する者（契約書第 7 条の 2 第 2 項に該当するものは除く）でないこと。
4. 下請負者は、当該下請負工事の施工能力を有すること。なお、下請契約を締結するときは、下請負に使用される技術者、技能労働者等の賃金、労働時間その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境が適正に整備されるよう、市場における労務の取引価格、保険料等を的確に反映した適正な額の請負代金及び適正な工期等を定める下請け契約を締結しなければならない。
１—１—１—１３ 工事の着手
受注者は、特記仕様書に定めのある場合を除き、特別の事情がない限り、契約書に定める工事開始日から 30 日以内に工事に着手しなければならない。
１—１—１—１４ 工事の一時中止
1. 発注者は、契約書第 19 条の規定に基づき、各号に該当する場合においては、あらかじめ受注者に対して通知した上で、必要とする期間、工事の全部または一部の施工について一時中止することができる。なお、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然的又は人為的な事象による工事の中断については、「1-1-1-40 臨機の措置」により、受注者は適切に対応しなければならない。
(1) 埋蔵文化財の発掘調査等の遅延又は埋蔵文化財が新たに発見され、工事の続行が不適当又は不可能となった場合
(2) 関連する他の工事の進捗が遅れたため工事の続行を不適当と認めた場合
(3) 工事着手後、環境問題等の発生により工事の続行が不適当又は不可能となった場合
2. 発注者は、受注者が契約図書に違反し、又は監督員の指示に従わない場合等、監督員が必要と認めた場合には、工事の中止内容を受注者に通知し、工事の全部又は一部の施工について一時中止させることができるものとする。
3. 前１項及び２項の場合において、受注者は施工を一時中止する場合は、中止期間中の維持・管理に関する基本計画書を発注者に提出し、承諾を得るものとする。また、受注者は工事の続行に備え工事現場を保全しなければならない。
１—１—１—１５ 設計図書の変更
設計図書の変更とは、入札に際して発注者が示した設計図書を、発注者が指示した内容及び設計変更の対象となることを認めた協議内容に基づき、発注者が修正することをいう。
１—１—１—１６ 工期変更
1. 契約書第 23 条の規定に基づく工期の変更について、工期変更協議の対象であるか否かを監督員と受注者との間で確認する（本条において以下「事前協議」という。）ものとし、監督員はその結果を受注者に通知するものとする。
2. 受注者は、契約書第 17 条第 5 項及び第 18 条に基づき設計図書の変更または訂正が行われた場合、契約書第 23 条第 1 項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について、必要とする変更日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第 23 条第 2項に定める協議開始の日までに工期変更に関して監督員と協議しなければならない。
3. 受注者は、契約書第 19 条に基づく工事の全部もしくは一部の施工が中止となった場合、契約書第 23条第 1 項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について、必要とする変更日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第 23 条第 2 項に定める協議開始の日までに工程変更に関して監督員と協議しなければならない。
4. 受注者は、契約書第 21 条に基づき工期の延⾧を求める場合、契約書第 23 条第 1 項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について、必要とする延⾧日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付の上、契約書第 23 条第 2 項に定める協議開始日までに工期変更に関して監督員と協議しなければならない。
5. 受注者は、契約書第 22 条第 1 項に基づき工期の短縮を求められた場合、可能な短縮日数の算出根拠、変更工程表その他必要な資料を添付し契約書第 23 条第 2 項に定める協議開始日までに工期変更に関して監督員と協議しなければならない。
１—１—１—１７ 工程表
受注者は、契約書第 3 条に規定する工程表を所定の様式に基づき作成し、監督員を経由して発注者に提出しなければならない。
１—１—１—１８ 施工体制台帳
1. 受注者は、当該建設工事を施工するために下請契約を締結したときは、建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律（以下「公共工事入札契約適正化法」という。）の定めに従い、
施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置くとともに、その写しを速やかに監督員に提出しなければならない。また、施工体制台帳の記載事項等に変更があったときは、その都度、速やかに変更された施工体制台帳の写しを提出しなければならない。
2. 上記下請契約を締結した場合、受注者は、各下請負人の工事現場における施工の分担関係を明示した施工体系図を作成し、これを工事現場の工事関係者が見やすい場所及び公衆が見やすい場所に受注者の建設業許可票及び施工体系図を掲げるとともに、その写しを速やかに監督員に提出しなければならない。また、施工体系図の記載事項等に変更があったときは、その都度、速やかに施工体系図を変更しなければならない。
3. 第１項の受注者は、監理技術者、監理技術者補佐、xx技術者（下請負者を含む）及び第１項の受注者の専門技術者（専任している場合のみ）に、工事現場内において、工事名、工期、顔写真、所属会社名の入った名札等を着用させなければならない。
4. 施工体制台帳及び施工体系図の作成等に関しては、建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の定めに従うものとするほか、施工体系図では建設工事だけではなく建設工事以外を請け負う下請負人（産業廃棄物及び建設発生土処理業者（収集運搬業者、中間処理・最終処分者）、並びに警備業者等）においても、記載すべき下請負人の対象として扱うこととし、建設発生土等の搬出先についても、施工体系図の中で明示するものとする。
5. 受注者は、監督員等から公共工事の施工に関する技術上の管理をつかさどる者の設置状況及びその 他の工事現場の施工体制が施工体制台帳の記載に合致しているかどうかの点検を求められたときは、これを受けることを拒んではならない。
6. 建設業法施行規則（第十四条の二の四）の改正に伴い、施工体制台帳の記載および再下請け通知に関する内容について、以下の事項を追加する。
(1) 監理技術者を補佐する者について、氏名及び保有資格を記載することとする。
(2) 当該建設工事の従事者に関する事項を追加する。具体的には、当該建設工事に従事する者の作業員名簿の提出
氏名、生年月日及び年齢
職種
社会保険の加入状況
被共済者であるか否かの別
安全衛生に関する教育を受けているときは、その内容
建設工事に係る知識及び技術又は技能に関する資格（※工事に従事する者が希望しない場合は記載を要しない。）
１—１—１—１９ 建設副産物
1. 受注者は、工事により生じる建設副産物の処理等については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」を遵守するほか、設計図書に基づき措置しなければならない。ただし、設計図書に明示がない場合は監督員と協議しなければならない。
2. 受注者は、建設副産物対策として、発生抑制を考慮した工法・資材の採用、処理方法に応じた分別の徹底、破砕・脱水・乾燥等による減量化に努めなければならない。
3. 受注者は、産業廃棄物の適正処理を計画的かつ効率的に行うものとし、工事現場から発生する産業廃棄物の処理計画について、種類毎の発生量と分別・保管・運搬・中間処理・最終処分等の方法を施工計画書に記載しなければならない。
4. 受注者は、産業廃棄物が搬出される工事に当たっては、産業廃棄物管理票（マニフェスト）又は電子マニフェストにより、適正に処理されていることを確認するとともに、搬出車両記録について自重計技術基準適合証及び自動車検査証を踏まえ、その書類を整理し、監督員に提示しなければならない。また、受注者は、マニフェストシステムの実施管理を行うため、処理結果を記した「マニフェスト管理台帳」を作成し、工事完成後速やかに監督員に提出しなければならない。ただし、電子マニフェストを使用する場合は、別途監督員と協議するものとする。
5. 受注者は、掘削により発生した石、砂利、砂その他の材料を工事に用いる場合、設計図書の定めによるものとするが、設計図書に明示がない場合には、本体工事または設計図書に指定された仮設工事にあっては、監督員と協議するものとし、設計図書に明示がない任意の仮設工事にあたっては、監督員の承諾を得なければならない。
6. 受注者は、建設副産物適正処理推進要綱（国土交通事務次官通達）、再生資源の利用の促進について
（建設大臣官房技術審議官通達）、建設汚泥の再生利用に関するガイドライン（国土交通事務次官通達、）を遵守して、建設副産物の適正な処理及び再生資源の活用を図らなければならない。
7. 受注者は、工事により発生した建設副産物を、即日処分地又は一次保管場所へ搬出しなければならない。また、土地所有者及び住民より苦情のないように対策を講じて管理し、受注者において処分するものとする。また、建設副産物の処分に関する以下の書類を提出しなければならない。
(1) 建設廃棄物の処理
受注者は、施工計画書の建設副産物処理計画に下記の書類を含むものとする。
① 事業者と産業廃棄物収集・運搬業者及び産業廃棄物処分業者（中間処理業者、最終処分業者）の「建設廃棄物処理委託契約書」の写し（二者間の契約書の写しをそれぞれ提出すること。）
② 産業廃棄物収集・運搬業者の許可証の写し
③ 産業廃棄物処分業者（中間処理業者、最終処分業者）の許可証の写し
④ 工事現場から建設廃棄物処分地への経路図面
⑤ ただし、受注者が自ら建設廃棄物の収集・運搬を行う場合は、①における運搬・収集に係る委託契約書及び②は必要ない。
(2) 建設発生土の処理
① 受注者は、工事現場から建設発生土処分地までの経路を、施工計画書の建設副産物処理計画に記すこと。
② 受注者は建設発生土受入契約書（又は見積書）の写しを施工計画書に添付すること。
③ 受注者は、工事完了後速やかに処分（受入）を証明する本証と写しを監督員に提出すること。また搬出車両記録について自重計技術基準適合証及び自動車検査証を踏まえ適正に管理し、監督員または検査担当から請求があった際は提示すること。
8. 受注者は、改良土の購入及び建設発生土の処分について、発注者が指定する「購入及び発生土処分地・施設」を変更する場合は、改良土利用計画により監督員に承諾を得るものとする。建設発生土の公共工事間利用の受入又は再資源化施設における処分に関する諸手続きが必要な場合は、監督員の
指示を受けること。また、現場条件や数量に変更が生じた場合は監督員と協議するものとし、設計変更の対象とする。ただし、現場条件や数量の変更がなく、発注者の積算上の処分先と受注者の上記承諾を得た処分先が異なる場合については設計変更の対象としない。また、搬入に当たっては建設廃棄物が混入しないよう分別に努めなければならない。
9. 受注者は、コンクリート、コンクリート及び鉄から成る建設資材、木材、アスファルト混合物等を工事現場に搬入する場合には、法令に基づき、再生資源利用計画を作成し、施工計画書に含め監督員に提出しなければならない。また、受注者は、資源の有効な利用促進に関する法律施工令で対象工事となるものは、再生資源利用計画を工事現場の公衆が見やすい場所に掲げ、計画及び実施状況の記録を工事完成後、５年間保存しなければならない。
10. 受注者は、建設発生土、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、廃路盤材、建設発生木材、建設汚泥又は建設混合廃棄物を工事現場から搬出する場合には、再生資源利用促進計画を作成し、施工計画書に含め監督員に提出しなければならない。また、受注者は、資源の有効な利用促進に関する法律施行令で対象工事 となるものは、再生資源利用促進計画を工事現場の公衆が見やすい場所に掲げ、計画及び実施状況の記録を工事完成後、５年間保存しなければならない。
11. 受注者は、再生資源利用計画及び再生資源利用促進計画を作成した場合には、工事完了後速やかに実施状況を記録した「再生資源利用計画書（実施書）」及び「再生資源利用促進計画書（実施書）」を監督員に提出しなければならない。
12. 受注者は、当該工事が「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に規定する対象工事である場合には、所定の様式により書面を作成し、監督員に提出しなければならない。
13. 受注者は、工事の施工により発生する産業廃棄物をその発生場所以外の場所で自ら一時保管しようとするときは、保管場所の面積や量の多少にかかわらず、廃棄物処理法に定める保管基準を遵守するとともに、保管の用に供される場所の面積が 300 ㎡以上の事業場においては、廃棄物処理法及び堺市循環型社会形成推進条例の規定に基づく必要書類を市⾧に提出しなければならない。また、保管の用に供される場所の面積が 300 ㎡未満であり、保管を行う敷地等の面積が 300 ㎡以上の事業場（併設する駐車場や残土・資材置場などのスペ—スを含む事業場全体を対象とする。）においては、堺市循環型社会形成推進条例の規定に基づく必要書類を市⾧に提出しなければならない。ただし、保管を行う敷地等の面積が 300 ㎡未満の事業場で保管する場合については除くものとする。届出期限は保管開始日の 14 日前までとし、提出先・問い合わせ先は、堺市環境局 環境保全部 環境対策課とする。また、市⾧から堺市産業廃棄物保管届出受理書の交付を受けた場合は、その写しを直ちに監督員に提出しなければならない。
１—１—１—２０ 建設リサイクル法通知済シール
受注者は、監督員から建設リサイクル法通知済シールを受け取った際は、直ちに「建設業法」の規定により掲げる標識に貼り付けなければならない。なお、建設リサイクル法通知済シールは工事終了後速やかに標識からはがすものとする。
１—１—１—２１ 特定建設作業の届出
受注者は、著しい騒音・振動を発生する特定建設作業（当該作業がその作業を開始した日に終了するも
のは除く）を規制地域内で行う場合は、騒音規制法、振動規制法及び大阪府生活環境の保全等に関する条例に基づき、必要書類を作成し以下の届出を行うとともに規制基準を遵守しなければならない。
1. 届出期限 特定建設作業を開始する８日以上前まで
2. 提出書類
(1) 特定建設作業実施届出書
(2) 特定建設作業が行われる場所の周辺状況の見取図
(3) 特定建設作業及び当該特定建設業に伴う建設工事の工程表
(4) 道路工事等で、夜間に特定建設作業を行う場合は、道路使用許可の写し等
3. 提出部数 各 2 部
4. 届出書の提出先・問い合わせ先 堺市環境局 環境保全部 環境対策課
１—１—１—２２ コリンズ（CORINS）への登録
受注者は、受注時または変更時において工事請負代金額が 500 万円以上の工事について、工事実績情報システム（コリンズ）に基づき、受注・変更・完成・訂正時に工事実績情報として作成した「登録のための確認のお願い」をコリンズから監督員にメール送信し、監督員の確認を受けたうえ、受注時は契約後、土曜日、日曜日、祝日等を除き 10 日以内に、登録内容の変更時は変更があった日から土曜日、日曜
日、祝日等を除き 10 日以内に、完成時は工事完成後、土曜日、日曜日、祝日等を除き 10 日以内に、訂
正時は適宜登録機関に登録をしなければならない。登録対象は、工事請負代金額 500 万円以上（単価契約の場合は契約総額）の全ての工事とし、受注・変更・完成・訂正時にそれぞれ登録するものとする。また、登録機関発行の「登録内容確認書」は、コリンズ登録時に監督員にメール送信される。なお、変更時と工事完成時の間が 10 日間（土曜日、日曜日、祝日等を除く）に満たない場合は、変更等の登録申請を省略できる。また、本工事の完成後において訂正または削除する場合においても同様に、コリンズから発注者にメール送信し、速やかに発注者の確認を受けた上で、登録機関に登録申請しなければならない。
１—１—１—２３ 数量の算出及びしゅん工図
受注者は、舗装道路本復旧工事において出来形測量を実施し、その結果をもとに図面を作成しなければならない。その図面をもとに出来形数量を算出し、その結果を監督員に提出しなければならない。品質及び出来形の合格判定値は、堺市建設局土木部発行の「土木工事施工管理基準及び規格値」によるものとする。
１—１—１—２４ 公共基準点の測量
1. 工事により、公道上に設置されている公共基準点の効用に支障をきたすおそれがある場合、基準点の復元を可能とする引照点の設置を行うものとする。
2. 受注者は、現場着手前に監督員の指示により公共基準点の計測を行うものとする。また、新たに対象となったものについては、監督員の指示により適宜行うものとする。
3. 引照点設置数は、2 点以上で放射法での設置を行うものとする。
4. 対象基準点
5. 引照点設置場所の選定について
(1) 設置場所は公道敷内で工事等の影響がなくかつ、保全に適した地点を選定する。
(2) 地点を選定する。
(3) 引照点設置の写真撮影を行う。（設置前の状況も含む。）
(4) 引照点設置作業については、堺市路政課発行の堺市公共基準点取扱基準、堺市基準点復元作業マニュアルを参照すること。
6. 報告書の作成は以下の添付図面を作成すること。
(1) 基準点及び引照点の写真(設置前及び設置後)
(2) 引照点図（測量資料）
(3) 位置図
(4) 平面図
(5) その他
7. その他
計測を行う者は、測量士補以上の資格を有する者とし、事前に証明書等の写しを提出し監督員の承諾を得ること。
１—１—１—２５ 履行報告
受注者は、契約書第 11 条の規定に基づき、履行状況を監督員に書面により報告しなければならない。
１—１—１—２６ 工事関係者に対する措置請求
1. 発注者は、現場代理人が工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に関して、著しく不適当と認められるものがあるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な措置をとるべきことを請求することができる。
2. 発注者又は監督員は、xx技術者（監理技術者又は監理技術者補佐）、専門技術者（これらの者と現場代理人を兼務する者を除く。）が工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に関して、著しく不適当と認められるものがあるときは、受注者に対して、その理由を明示した書面により、必要な
措置をとるべきことを請求することができる。
１—１—１—２７ 施工管理
1. 受注者は、工事の施工に当たっては、施工計画書に示される作業手順に従い施工し、品質及び出来形が設計図書に適合するよう、十分な施工管理を行なわなければならない。
2. 監督員は、以下に揚げる場合、設計図書に示す品質管理の測定頻度及び出来形管理の測定頻度を変更することができるものとする。この場合、受注者は、監督員の指示に従うものとする。これに伴う費用は、受注者の負担とする。
(1) 工事の初期で作業が定常的になっていない場合
(2) 管理試験結果が限界値に異常接近した場合
(3) 試験の結果、品質及び出来形に均一性を欠いた場合
(4) 前各号に揚げるもののほか、監督員が必要と判断した場合
3. 受注者は、施工に先立ち工事現場又はその周辺の一般通行人等が見易い場所に、工事目的、工事期間、発注者名及び受注者名を記載した標示板を設置し、工事完成後は速やかに標示板を撤去しなければならない。ただし、標示板の設置が困難な場合は、監督員の承諾を得て省略することができるものとする。
4. 受注者は、工事期間中現場内及び周辺の整理整頓に努めなければならない。
5. 受注者は、施工に際し施工現場周辺並びに他の構造物及び施設などへ影響を及ぼさないよう施工しなければならない。また、影響が生じた場合には直ちに監督員へ連絡し、その対応方法等に関して監督員と速やかに協議するものとする。また、損傷が受注者の過失によるものと認められる場合、受注者自らの負担で原形に復元しなければならない。
6. 受注者は、施工に際し施工現場周辺並びに他の労働環境の改善に努めなければならない。また、受注者は、作業員が健全な身体と精神を保持できるよう作業場所、現場事務所及び作業員宿舎等における良好な作業環境の確保に努めなければならない。
7. 受注者は、工事中に物件を発見又は拾得した場合、直ちに関係機関へ通報するとともに、監督員へ連絡し、その対応について指示を受けるものとする。
8. 受注者は、発注者の定める施工管理基準（出来高管理基準及び品質管理基準）により施工管理を行い、また、写真管理基準により工事の工事写真による写真管理を行って、その記録及び関係書類を作成、保管し、工事完成時に監督員へ提出しなければならない。ただし、それ以外で監督員からの請求があった場合は直ちに提示しなければならない。
9. 上記基準において定められていない工種または項目については、監督員と協議の上、施工管理を行うものとする。
なお、デジタル工事写真の小黒板情報電子化については、デジタル工事写真の小黒板情報電子化に関する特記仕様書に基づき、工事契約後、監督員の承諾を得たうえで実施することができる。
１—１—１—２８ 調査・試験等に対する協力
1. 受注者は、発注者が自ら又は発注者が指定する第三者が行う調査及び試験に対して、監督員の指示によりこれに協力しなければならない。この場合、発注者は具体的な内容等を事前に受注者に通知する
ものとする。
2. 受注者は、当該工事が発注者の実施する公共事業労務費調査の対象工事となった場合には、次の各号に掲げる協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
(1) 調査票等に必要事項を正確に記入し、発注者に提出する等、必要な協力をしなければならない。
(2) 調査票等を提出した事業所を発注者が、事後に訪問して行う調査・指導の対象になった場合には、その実施に協力しなければならない。
(3) 正確な調査票等の提出が行えるよう、労働基準法等に従い就業規則を作成するとともに賃金台帳を調整・保存する等、日頃より使用している現場労働者の賃金時間管理を適切に行わなければならない。
(4) 対象工事の一部について下請契約を締結する場合には、当該下請負工事の受注者（当該下請工事の一部に係る二次以降の下請負人を含む｡）が前号と同様の義務を負う旨を定めなければならない。
3. 受注者は、当該工事が発注者の実施する諸経費動向調査の対象工事となった場合には、調査等の必要な協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
4. 受注者は、当該工事が発注者の実施する施工合理化調査の対象工事となった場合には、調査等の必要な協力をしなければならない。また、工期経過後においても同様とする。
5. 受注者は、工事現場において独自の調査・試験等を行う場合、具体的な内容を事前に監督員に説明し、承諾を得なければならない。
また、受注者は、調査・試験等の成果を発表する場合、事前に発注者に説明し、承諾を得なければならない。
6. 受注者は、新技術情報提供システム（ＮＥＴＩＳ）等を利用することにより、活用することが有用と思われるＮＥＴＩＳ登録技術が明らかになった場合は、監督員に報告するものとする。
１—１—１—２９ 監督員による検査（確認を含む。）及び立会等
1. 受注者は、設計図書に従って、工事の施工について監督員の立会を請求するに当たっては、書面により監督員に提出しなければならない。
2. 監督員は、契約図書どおり施工されているかどうかの確認をするために必要に応じ、工事現場又は製作工場に立ち入り、立会し、又は資料の提出を請求できるものとし、受注者はこれに協力しなければならない。
3. 受注者は、監督員による検査（確認を含む。）及び立会に必要な準備、人員及び資機材等の提供並びに写真その他資料の整備をするものとする。なお、監督員が製作工場において立会及び監督員による検査（確認を含む。）を行う場合、受注者は監督業務に必要な設備等の備わった執務室を提供しなければならない。
4. 監督員による検査（確認を含む。）及び立会の時間は、監督員の勤務時間内とする。ただし、やむを得ない理由があると監督員が認めた場合は、この限りではない。
5. 受注者は、契約書の規定に基づき、監督員の立会を受け、材料検査（確認を含む。）に合格した場合にあっても、契約書に規定する義務（改造義務等）を免れないものとする。
6. 受注者は、次の各号に該当するときは、事前に監督員に対し、立会を求めることとする。
(1) 工事に使用する材料のうち、調合を要するものがある場合
(2) 現場又は製作工場において、材料又は製品の試験を行う場合
(3) 完成後、外部から確認できない部分の工事を施工する場合
(4) 杭打ち及びコンクリート打込み工事を施工する場合
(5) 墨出し又は鉄筋及び鉄骨の組立、その他構造上重要な部分の工事を施工する場合
(6) 機械類の据付け又は火気取扱い場所の工事を施工する場合
１—１—１—３０ 工事完成検査
1. 受注者は、契約書第 31 条の規定に基づき、工事完成届を監督員に提出しなければならない。
2. 受注者は、工事完成届を監督員に提出する際には、次の各号に掲げる要件をすべて満たさなければならない。
(1) 設計図書（追加、変更指示を含む｡）に示されるすべての工事が完成していること
(2) 契約書第 16 条第 1 項の規定に基づき、監督員が請求した改造が完了していること。
(3) 設計図書により義務付けられた工事記録写真、出来形管理資料、品質管理資料、工事関係図及び工事報告書等の資料の整備がすべて完了していること。
(4) 契約変更を行う必要が生じた工事においては、最終変更契約を発注者と締結していること。
3. 発注者は、工事完成検査に先立って、監督員を通じて受注者に対して検査日を通知するものとする。
4. 検査担当は、監督員及び受注者の臨場の上、工事目的物を対象として契約図書と対比し、次の各号に掲げる検査を行うものとする。
(1) 工事の出来形について、形状、寸法、精度、数量、品質及び出来ばえ
(2) 工事管理状況に関する書類、記録及び写真等
5. 検査担当が必要と認めた場合は、破壊検査等を命じることがあるが、受注者はこれを拒むことはできない。なお、これに要する費用はすべて受注者の負担とする。
6. 検査担当は、修補の必要があると認めた場合には、受注者に対して期限を定めて修補の指示を行うことができるものとする。
7. 修補の完了が確認された場合は、その指示の日から補修完了の確認の日までの期間は、契約書第 31条第 2 項に規定する期間に含めないものとする。
8. 受注者は、当該工事完成検査については、１—１—１—２９ 第 3 項の規定を準用する。
9. 舗装道路本復旧工事の工事完成検査において、道路管理者立会いの上検査する場合がある。
１—１—１—３１ 出来形検査
1. 受注者は、契約書第 37 条第 2 項の部分払の確認の請求を行った場合、又は契約書第 38 条第 1 項の工事の完成の通知を行った場合は、出来形部分に係わる検査を受けなければならない。
2. 受注者は、契約書第 37 条に基づく部分払の請求を行うときは、前項の検査を受ける前に工事の出来高に関する資料を作成し、監督員に提出しなければならない。
3. 検査担当は、監督員及び受注者の臨場の上、工事目的物を対象として工事の出来高に関する資料と対比し、次の各号に掲げる検査を行うものとする。
(1) 工事の出来形について、形状、寸法、精度、数量、品質及び出来ばえ
(2) 工事管理状況に関する書類、記録及び写真等
4. 受注者は、検査担当の指示による修補については、1—1—１—３０第 6 項の規定に従うものとする。
5. 受注者は、当該出来高検査については、1—１—１―２９ 第 3 項の規定を準用する。
6. 発注者は、出来形検査に先立って、監督員を通じて受注者に対して検査日を通知するものとする。
１—１—１—３２ 中間技術検査
中間技術検査とは、公共工事の品質向上を図るため、施工上重要な段階において、施工中に検査を行うものとする。対象工事は特記仕様書に明記するものとする。また、検査の時期については、概ね出来高が 50％を目安とするが、詳細な時期及び内容については、監督員と十分な協議を行いその指示に従うこと。
１—１—１—３３ 部分払出来高査定
受注者は、契約書第37 条に基づく部分払に伴う出来高について、監督員が行う査定を受けるものとする。当該査定は、下水道工事では「下水道土木工事出来高査定運用基準」「下水道施設工事出来高査定運用基準」に基づくものとする。
１—１—１—３４ 部分使用
1. 発注者は、受注者の同意を得て部分使用できるものとする。
2. 受注者は、発注者が契約書に基づく当該工事に係わる部分使用を行う場合には、臨時検査又は 監督員による品質及び出来形等（確認を含む）の検査を受けるものとする。
１—１—１—３５ 文化財の保護
1. 受注者は、現場が埋蔵文化財包蔵地域である場合、監督員及び大阪府埋蔵文化財担当者と十分打合せを行い、文化財の保護に努めるものとする。
2. 受注者は、工事の施工に当たって文化財の保護に十分注意し、使用人等に文化財の重要性を十分認識させ、工事中に文化財を発見した場合は直ちに工事を中止し、設計図書に関して監督員に協議しなければならない。
3. 受注者が、工事の施工に当たり、文化財その他の埋蔵物を発見した場合は発注者との契約に係る工事に起因するものとみなし、発注者が当該埋蔵物の発見者としての権利を保有するものである。
１—１—１—３６ 環境対策
1. 受注者は建設工事に伴う騒音振動対策技術指針、関連法令及びに仕様書の規定を遵守の上、騒音、振動、大気汚染、水質汚濁等の問題については、施工計画及び工事の実施の各段階において十分に検討し、周辺地域の環境保全に努めなければならない。
2. 受注者は、環境への影響が予知され、又は発生した場合は、直ちに応急措置を講じ監督員に連絡し、監督員の指示があればそれに従わなければならない。また、第三者からの環境問題に関する苦情に対しては、誠意をもってその対応に当たり、その交渉等の内容は、後日紛争とならないよう文書で確認する等明確にしておくとともに、状況を随時監督員に報告し、指示があればそれに従うものとする。
3. 受注者は、工事の施工に伴い地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者への損害が生じた場合に
は、受注者が善良な管理者の注意義務を果たし、その損害が避け得なかったのか否かの判断をするための資料を監督員に提出しなければならない。
4. 受注者は、工事の施工に当たり表 1—1 に示す建設機械を使用する場合は、「特定特殊自動車排気ガス規制等に関する法律」に基づく技術基準に適合する特定特殊自動車、または、「排出ガス対策型建設機械指定要領」、「排出ガス対策型建設機械の普及促進に関する規程」又は「第３次排出ガス対策型建設機械指定要領」に基づき指定された排出ガス対策型建設機械を使用しなければならない。
排出ガス対策型建設機械を使用できないことを監督員が認めた場合は、平成 7 年建設技術評価制度公募課題「建設機械の排出ガス浄化装置の開発」、またはこれと同等の開発目的で実施された民間開発建設技術の技術審査・証明事業、あるいはこれと同等の開発目的で実施された建設技術証明事業により評価された排出ガス浄化装置を装着することで、排出ガス対策型建設機械と同等とみなす。ただし、これにより難い場合は、監督員と協議するものとする。
排出ガス対策型建設機械を使用する場合、現場代理人は施工現場において使用する建設機械の写真撮影を行い、監督員に提出するものとする。
受注者はトンネル坑内作業において表 1—2 に示す建設機械を使用する場合は、排出ガス 2011 年
基準に適合するものとして、「特定特殊自動車排出ガス規制等に関する法律施行規則第 16 条第 1 項
第 2 号もしくは第 20 条第 1 項第 2 号のロに定める表示が付された特定特殊自動車、または、「排出
ガス対策型建設機械指定要領」もしくは「第 3 次排出ガス対策型建設機械指定要領」に基づき指定されたトンネル工事用排出ガス対策型機械を使用しなければならない。
トンネル工事用排出ガス対策型機械を使用できないことを監督員が認めた場合は、平成 7 年度建設機械技術評価制度公募課題「建設機械の排出ガス浄化装置の開発」、またはこれと同等の開発目標で実施された建設技術審査証明事業により評価された排出ガス浄化装置を装着（黒煙浄化装置付）することで、トンネル工事用排出ガス対策型建設機械と同等とみなす。ただし、これにより難い場合は、監督員と協議するものとする。
表 1‐1
機 種 | 備 考 |
一般工事用建設機械 | ディーゼルエンジン |
バックホウ | （エンジン出力 7.5kw 以 |
トラクタシャベル（車輪式） | 上、260kw 以下）を搭載し |
ダンプトラック | た建設機械に限る |
ブルドーザ | ただし、道路運送車輛の保 |
発動発電機（可搬式） | 安基準が定められている |
空気圧縮機（可搬式） | 自動車で、有効な自動車検 |
油圧ユニット | 査証の交付を受けている |
（以下に示す基礎工事用機械のうち、ベースマシンとは別に、独立 | ものは除く。 |
したディーゼルエンジン駆動の油圧ユニットを搭載しているもの： | |
油圧ハンマ、バイブロハンマ、油圧式鋼管圧入・引抜機、油圧式杭 | |
圧入･引抜機、アースオーガ、オールケーシング掘削機、リバースサ |
ーキュレーションドリル、アースドリル、地下連続壁施工機、全回転型オールケーシング掘削機） ロードローラ、タイヤローラ、振動ローラ ホイールクレーン |
表 1‐2
機 械 | 備 考 |
トンネル工事用建設機械 | ディーゼルエンジン（エンジン出力 30kw～ |
バックホウ | 260kw）を搭載した建設機械に限る。 |
トラックショベル | ただし、道路運送車輛の保安基準に排出ガス基 |
大型ブレーカ | 準が定められている自動車の種別で有効な自動 |
コンクリート吹付機 | 車検査証の交付を受けているものは除く。 |
ドリルジャンボ | |
ダンプトラック | |
トラックミキサ |
5. 受注者は、軽油を燃料とする特定特殊自動車の使用にあたって、燃料を購入して使用するときは、当該特定特殊自動車の製作等に関する事業者又は団体が推奨する軽油（ガソリンスタンド等で販売されている軽油をいう。）を選択しなければならない。また、監督員から特定特殊自動車に使用した燃料の購入伝票を求められた場合、提示しなければならない。なお、軽油を燃料とする特定特殊自動車の使用にあたっては、下請負者等に関係法令等を遵守させるものとする。
6. 受注者は、資材（材料及び機材を含む）、工法、建設機械または目的物の使用にあたっては、環境物品等（国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律（「グリーン購入法」という。）第 2 条に規定する環境物品等をいう。）の使用を積極的に推進するものとする。
7. 受注者は、建設工事に伴う騒音振動対策技術指針（建設大臣官房技術審議官通達）によって低騒音型・低振動型建設機械を設計図書で使用を義務付けている場合には、低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規定（国土交通省告示）に基づき指定された建設機械を使用しなければならない。ただし、施工時期・現場条件等により一部機種の調達が不可能な場合は、認定機種と同程度と認められる機種又は対策をもって協議することができるものとする。
１—１—１—３７ 機械器具等
1. 受注者は、工事着手前に必要な諸機械器具を完備し、工事に支障のないようにしなければならない。
2. 工事に使用する建設機械等は、使用目的や施工条件に合った、適切な機種を選定しなければならない。
3. 受注者は、土木工事に使用する建設機械の選定、使用等については、設計図書により建設機械が指定されている場合には、これに適合した建設機械を使用しなければならない。ただし、より条件に合った機械がある場合には、監督員の承諾を得て、それを使用することができるものとする。
4. 受注者は、建設機械等を運転する場合、関係法規の定めを遵守し、架空線、埋設物、構築物及び道路等に損傷を与えることのないようにしなければならない。
5. 受注者は、機械使用に当たり、地下埋設物等に細心の注意を払い破損することのないように施工しなければならない。なお、地下埋設物等に損傷を与えるおそれのある場合は人力にて施工しなければならない。
6. 受注者は、機械使用に当たり、道路面、道路工作物、附近のブロック塀、家屋その他に損傷を与えたり、油が散乱したり付着したりすることのないように十分に配慮しなければならない。また、機械の排気によって、植樹等に影響を与えることのないように配慮しなければならない。
7. 受注者は、架空線、構築物あるいは作業場の境界附近で機械を操作する場合、輪止めの設置、ブームの回転に対するストッパーの使用、近接電線に対する絶縁材の装着あるいは誘導員の配置等の措置を講じなければならない。
8. 受注者は、可動式の建設機械等を休止させておく場合、傾斜のない堅固な地盤の上に置くとともに、運転者の当然行うべき措置を講じなければならない。
9. 受注者は、掘削背面に重機を置く場合、地山が崩壊しないように防護措置を講じなければならない。
10. 建設機械等の運転者は、建設機械運転技能講習修了者等、有資格者とする。
１—１—１—３８ 受注者相互の協力
受注者は、契約書第 2 条の規定に基づき隣接工事または関連工事の請負業者と相互に協力し、施工しなければならない。また、他事業者が施工する関連工事が同時に施工される場合にも、これら関係者と相互に協力しなければならない。
１—１—１—３９ 工事中の安全確保
1. 受注者は、工事に係る事故を未然に防止するために有効、かつ適切な対策を講じなければならない。
2. 受注者は、土木工事安全施工技術指針(国土交通省大臣官房技術審議官通達)、建設機械施工安全技術指針(国土交通省大臣官房技術調査課⾧、国土交通省総合政策局建設施工企画課⾧通達)を参考にして、常に工事の安全に留意し現場管理を行い災害の防止を図らなければならない。ただし、これらの指針は当該工事の契約条項を超えて受注者を拘束するものではない。
3. 受注者は、「建設工事公衆災害防止対策要綱（建設事務次官通達）」を遵守して災害の防止を図らなければならない。
4. 受注者は、工事施工中、監督員及び管理者の許可なくして、流水及び水陸交通の支障となるような行為又は公衆に支障を及ぼすなどの施工をしてはならない。
5. 受注者は、建設工事公衆災害防止対策要領（建設省事務次官通達）を遵守して災害の防止を図らなければならない。また、次の各号に掲げる事項を遵守し、工事の安全を確保しなければならない。
(1) 労働安全衛生法、同規則
(2) 道路管理者、河川管理者、鉄道・軌道事業者及び警察署⾧等による工事許可条件・施工条件
(3) 埋設物管理者等による施工条件等
(4) ガス爆発事故の防止に関する通達
(5) 酸素欠乏症等防止規則
(6) 高気圧作業安全衛生規則
(7) その他必要な事項
6. 受注者は、工事箇所及びその周辺にある地上地下の既設構造物に対して支障を及ばさないよう必要な措置を施さなければならない。
7. 受注者は、災害防止のため、作業員を手配、資材及び機器の準備等について、監督員の指示がある場合はこれに従わなければならない。また、豪雨、出水、土石流、その他天災に対しては、天気予報などに注意を払い、常に災害を最小限に食い止めるため防災体制を確立しておかなくてはならない。
8. 受注者は、仮締切施設等の巡視及び点検を行わなければならない。なお、降雨等により付近に浸水のおそれが生じた場合は、監督員との協議に基づき、その撤去等の措置を講じるものとする。
9. 受注者は、工事現場、材料置場及び作業場等に、工事関係者以外の者が、立入ることのないよう措置するものとし、フェンス、ロープ、保安施設等により囲うとともに、立入り禁止の標示をしなければならない。工事付近における事故防止のため一般の立入りを禁止する場合は、その区域に、柵、門扉、立入禁止の標示等を設けなければならない。
10. 受注者は、工事期間中、安全巡視を行い、工事区域及びその周辺の監視あるいは連絡を行い、安全を点検・確保しなければならない。
11. 安全巡視に関して､本市より報告書の提出を求めることがある｡
12. 現場作業員は作業に従事する場合、ヘルメット、作業服、作業靴等を着用し、作業に従事すること。
13. 受注者は、現場事務所、作業員宿舎、休憩所、または作業環境等の必要な改善を行い、快適な職場環境を形成するとともに、地域との積極的なコミュニケーション及び工事現場周辺の美装化に努めるものとする。
14. 受注者は、所轄警察署、道路管理者、鉄道・軌道事業者、河川管理者、道路占用物管理者、労働基準監督署等の関係者及び関係機関と緊密な連絡を取り、工事中の安全を確保しなければならない。
15. 受注者は、工事中における安全の確保をすべてに優先させ、労働安全衛生法等関連法令に基づく措置を常に講じておくものとする。特に重機械の運転、電気設備等については、関係法令に基づいて適切な措置を講じておかなければならない。
16. 受注者は、災害発生時においては、第三者及び作業員等の人命の安全確保をすべてに優先させるものとし、応急処置を講じるとともに、直ちに監督員及び関係機関に連絡通報しなければならない。
17. 受注者は、工事の施工箇所に地下埋設物件等が予想される場合には、当該物件の位置、深さ等を調査し監督員に報告しなければならない。
18. 受注者は、施工中、管理者不明の埋設物等を発見した場合は、監督員に連絡し、その処置については、占用者全体の現地確認を求め、管理者を明確にしなければならない。
19. 受注者は、地下埋設物件等に損害を与えた場合は、応急措置を講じるとともに、直ちに監督員及び関係機関に連絡及び通報するとともに、当該損害を補償しなければならない。
20. 受注者は、工事中に爆弾等の爆発物を発見又は拾得した場合、監督員及び関係官公庁へ直ちに通知し、指示を受けるものとする。
１—１—１—４０ 臨機の措置
1. 受注者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置をとらなければならない。ま
た、受注者は、措置をとった場合には、その内容を直ちに監督員に通知しなければならない。
2. 監督員は、暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波、地すべり、落盤、火災、騒乱、暴動その他自然的または人為的事象（以下「天災等」という。）に伴い、工事目的物の品質・出来形の確保及び工期の遵守に重大な影響があると認められるときは、受注者に対して臨機の措置をとることを請求することができる。
3. 公衆災害等に起因することが十分考えられる現場において、臨機の対応が必要であると判断した場合、工事現場の巡視等を行う当該課の職員から監督員に確認したのち、指示する。また、当該職員は、その内容を速やかに監督員に対して報告し、後日、監督員は、契約書第 9 条第 4 項に記載のとおり、受注者に対して指示、承諾又は協議を書面により行うこととする。
１—１—１—４１ 交通安全管理
1. 受注者は、工事施工中、所轄警察署⾧及び道路管理者の許可なく、交通の支障となるような行為等をしてはならない。
2. 受注者は、工事用運搬路として、公衆に供する道路を使用するときは、積載物の落下等により路面を損傷し、あるいは汚損することのないようにするとともに、特に第三者に工事公害による損害を与えないようにしなければならない。なお第三者に工事公害による損害を及ぼした場合は、契約書第 28条によって処理するものとする。
3. 受注者は、工事用車両による土砂、工事用資材及び機械などの輸送を伴う工事については、関係機関と打合せを行い、交通安全に関する担当者、輸送経路、輸送期間、輸送方法、輸送担当業者、交通誘導警備員の配置、標識安全施設等の設置場所、その他交通安全等輸送に関する必要な事項の計画を立て、書面で監督員に提出するものとし、災害の防止を図らなければならない。
4. 受注者は、供用中の公共道路に係る工事の施工に当たっては、交通の安全について、監督員、道路管理者及び所轄警察署と打合せを行うとともに以下の基準等に基づき安全対策を講じなければならない。
(1) 道路標識、区画線及び道路標示に関する命令
(2) 道路工事現場における標示施設等の設置基準（建設省道路局⾧通知）
(3) 道路工事現場における標示施設等の設置基準の一部改正について(道路局⾧通知)
(4) 道路工事現場における工事情報板及び工事説明看板の設置について（国土交通省道路局路政課
⾧、国道・防災課⾧通知）
(5) 道路工事保安施設設置基準（案）(建設省道路局国道第一課通知)
(6) 道路工事保安施設設置基準（堺市建設局）
(7) 道路工事現場における標示施設等の設置基準（堺市建設局）
また、工事で歩行者用道路の形態を変更する場合は、交通誘導警備員が不在となる日祝日、夜間工事等では、仮設の視覚障碍者用の点字、誘導ブロック（シート等）を設置しなければならない。夜間の掘削箇所、工事用機器類の設置箇所等、危険を伴う箇所には、上記の基準に基づいて十分な夜間照明を行わなければならない。
5. 受注者は、設計図書において指定された工事用道路を使用する場合は、設計図書の定めに従い、工事用道路の維持管理及び補修を行わなければならない。
6. 受注者は、指定された工事用道路の使用開始前に当該道路の維持管理、補修及び使用方法等の計画書を監督員に提出しなければならない。この場合において、受注者は、関係機関に所要の手続きをとるものとし、発注者が特に指示する場合を除き、標識の設置その他の必要な措置を行わなければならない。
7. 発注者が、工事用道路に指定するもの以外の工事用道路は、受注者の責任において使用するものとする。
8. 受注者は、特記仕様書に他の受注者と工事用道路を供用する定めがある場合においては、その定めに従うとともに、関連する受注者と緊密に打合せ、相互の責任区分を明らかにして使用するものとする。
9. 公衆の交通が自由かつ安全に通行するのに支障となる場所に材料又は設備を保管してはならない。受注者は、毎日の作業終了時及び何らかの理由により建設作業を中断する時には、交通管理者協議で許可された常設作業帯内を除き一般の交通に使用される路面からすべての設備その他の障害物を撤去しなくてはならない。
10. 受注者は、工事現場において、歩行者通路を確保し整備しなければならない。
11. 受注者は、通行人等に親切丁寧に応対し、通行を妨げたり、家屋・店舗等の出入り口をふさいだりすることのないように十分注意しなければならない。
12. 受注者は、学校通学路に当たる場合、事前に学校当局と十分協議を行い、通学路の安全確保に努めるものとする。その際、通学路には必要に応じて固定式の保安柵を設け、登下校時には必要に応じて交通誘導警備員を配置しなければならない。また、作業場及びその周辺に消火栓、火災報知機、公衆電話等がある場合は、一般の使用に支障がないように措置しておかなければならない。
13. 受注者は、道路使用許可条件に基づいて一般の交通をう回させる場合、特にう回路補助標示板を配置し、常に車の流れが円滑になるように努めなければならない。
14. 受注者は、公安委員会の設置した道路交通標識、交通安全施設等、道路の附属施設を、撤去あるいは移動させてはならない。道路標識等が工事の支障となる場合、受注者は監督員に報告し、その指示に基づき施工しなければならない。仮移設等を行った道路標識等は、工事完了後速やかに、所轄警察署
⾧及び道路管理者の指示に従い、原形に復旧しなければならない。
15. 受注者は、工事現場に交通誘導警備員を配置し、交通整理を行うとともに、盗難防止、危険箇所の早期発見に努めなければならない。また、交通誘導警備員は、他の作業者等と区別するため、腕章を着用しなければならない。
16. 受注者は、建設機械、資材等の運搬にあたり、車両制限令第 3 条における一般的制限値を超える車両を通行させるときは、道路法第 47 条の２に基づき特殊車両通行許可申請を行うこと。（表１—３）
表１—３ 一般的制限値
車両の諸元 | 一般制限値 |
幅 ⾧さ高さ | 2.5m 12.0m 3.8m（但し、指定道路が道路の構造の保全及び交通の危機の防止上支障がないと認めて指定した道路の通行は 4.1m） |
重量 総重量 軸重 隣接軸重の合計 輪荷重 最小回転半径 | 20.0t（但し、高速道路国道・指定道路については、軸距・⾧さに応じ最大 25.0t） 10.0t 隣り合う車軸に係る軸距 1.8m 未満の場合は 18t（隣り合う車軸に係る軸距が 1.3m 以上で、かつ、当該隣り合う車軸に係る軸重が 9.5t 以下の場合は 19t）、1.8m 以上の場合は 20t 5.0t 12.0m |
また、道路交通法施行令第22 条における制限を超えて建設機械、資材等を積載して運搬するときは、
道路交通法第 57 条に基づく許可を得ていることを確認しなければならない。ここでいう車両とは、人が乗車し、または貨物が積載されている場合にはその状態におけるものをいい、他の車両をけん引している場合にはこのけん引されている車両を含む。
17. 受注者は、交通誘導警備に関する一覧表を提出するとともに伝票等を整理・保管し、監督員もしくは検査担当の請求があった場合は提示しなければならない。
18. 受注者は、工事現場の状況、作業状況及び所轄警察署の許可条件・施工条件に応じて、次の各号に掲げるところにより交通誘導警備員を配置し、交通の安全を確保しなければならない。
(1) 設計図書に定めがある場合
(2) 大阪府公安委員会告示（令和 2 年 10 月 1 日第 100 号）に該当する路線で工事を行う場合、警備業法に基づく「警備員等の検定等に関する規則（平成 25 年 7 月 5 日国家公安委員会規則第 8号）」の規定どおり、規制箇所毎に交通誘導警備検定合格者（1 級、または 2 級）（以下「検定合格警備員」という。）を 1 名以上配置するものとする。
(3) 施工計画書の交通安全管理の項に、規制状況別に交通誘導警備員の配置計画箇所を記載するものとする。なお、検定合格警備員を配置する場合は、監督員に当該検定合格証を提示するものとする。
検定合格警備員を配置する上で、監督員に当該検定合格証の提示を求められたときは、これに協力しなければならない。
１—１—１—４２ 既設物件に対する措置
1. 受注者は、工事施工箇所に地下埋設物件等が予想される場合には、当該物件の位置、深さ等を事前に調査し監督員に報告しなければならない。
2. 受注者は、第三者の既設占用物及び局の水道施設等に損傷を与えないように十分注意して施工しなければならない。
3. 受注者は、工事箇所及びその周辺にある地上地下の既設構造物に対して支障を及ぼさないように必要な措置を施さなければならない。
4. 受注者は施工中、管理者不明の地下埋設物等を発見した場合は、監督員に報告し、その処置については占用者全体の立会を求め、管理者を明確にしなければならない。
5. 受注者は、地下埋設物件等に損害を与えた場合は、直ちに応急措置をとり、監督員に報告するととも
に関係機関に連絡し補修しなければならない。なお、これに係る費用は受注者の負担とする。
6. 受注者は、工事中、ガスの漏えいに注意し、定期点検のほか、必要に応じてガス漏れの点検を行わなければならない。ガス管附近において、溶接機、切断機等、火気をともなう機械器具を使用してはならない。ただし、やむを得ない場合は、ガス事業所と協議の上、周囲に可燃性ガスの存在しないことを検知器等によって確認し、熱遮へい装置等、埋設物の保安上必要な措置を講じた上施工するものとする。
7. 受注者は、工事中にガス管を破損若しくはその疑いのある場合又はガスの臭気に気づいた場合は、
「ガス爆発事故の防止に関する措置について」に基づいて、夜間でも直ちにガス事業所へ連絡するとともに、所轄消防署及び所轄警察署にも連絡しなければならない。同時に、附近での火気使用の禁止、車両通行制限、附付近住民の避難誘導等を行い、一酸化炭素中毒、爆発等が発生しないように現場監視を行うものとする。
１—１—１—４３ 爆発及び火災の防止
1. 受注者は、火薬類の使用については、以下の規定によらなければならない。
(1) 受注者は、発破作業に使用する火薬類等の危険物を備蓄し、使用する必要がある場合、火薬類取締法等関係法令を遵守しなければならない、また、関係官公庁の指導に従い、爆発等の防止の措置を講じるものとする。なお、監督員の請求があった場合には、直ちに従事する火薬類取扱保安責任者の火薬類保安手帳及び従事者手帳を監督員に提示しなければならない。
(2) 受注者は、火薬類を使用し工事を施工する場合は、使用に先立ち監督員に使用計画書を提出しなければならない。
(3) 現地に火薬庫等を設置する場合は、火薬類の盗難防止のための立入防止柵、警報装置等を設置し保管管理に万全の措置を講ずるとともに、夜間においても周辺の監視等を行い、安全を確保しなければならない。
2. 受注者は、火気の使用については、以下の規定によらなければならない。
(1) 受注者は、火気の使用を行う場合は、工事中の火災予防のため、その火気の使用場所及び日時、消火設備等を記載した計画書を監督員に提出しなければならない。
(2) 受注者は、喫煙等の場所を指定し、指定場所以外での火気の使用を禁止しなければならない。
(3) 受注者は、ガソリン、塗料等の可燃物の周辺に火気の使用を禁止する旨の表示を行い、周辺の整理に努めなければならない。
(4) 受注者は、伐開除根、掘削等により発生した雑木、草等を野焼してはならない。
１—１—１—４４ 後片付け
1. 受注者は、工事の全部又は一部の完成に際して、一切の受注者の機器、余剰資材、残骸及び各種の仮設物を片付けかつ撤去し、現場及び工事に係る部分を清掃し、かつ整然とした状態にするものとする。ただし、設計図書において存置するとしたものを除く。また、工事検査に必要な足場、はしご等は、監督員の指示に従って存置し、検査終了後撤去するものとする。
2. 受注者は、土砂運搬に際し、土砂を道路上にまき散らさないように、ダンプトラック等の荷台には、シートを被せるなどの措置を講じなければならない。万一、土砂等をまき散らした場合は、直ちに清
掃を行うものとする。
3. 受注者は、工事完了後、丁寧に後片付けし、仮設設備等を完全に撤去し、原形どおりに復旧しなければならない。なお、日々の施工終了後においても、現場周辺の清掃を行うものとする。
１—１—１—４５ 保険の付保及び事故の補償
1. 受注者は、雇用保険法、厚生年金保険法、労働者災害補償保険法（労災保険）、健康保険法及び中小企業退職金共済法の規定により、雇用者等の雇用形態に応じ雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加入しなければならない。
2. なお、労災保険については労災保険成立証明書を提出し、現場には「労災保険関係成立票」を掲示すること。
3. 受注者は、雇用者等の業務に関して生じた負傷、疾病、死亡及びその他の事故に対して責任をもって適正な補償をしなければならない。
１—１—１—４６ 建設業退職金共済制度
1. 受注者は、建設業退職金共済制度に該当する場合は同制度に加入し、その掛金収納書（発注者用）を工事請負契約締結後原則１ヶ月以内（電子申請方式による場合にあっては、工事請負契約締結後原則
４０日以内）に、発注者に提出しなければならない。また、この制度に対する下請の事業主と労働者の意識の向上を図るため、現場事務所及び工事現場の出入口等の見やすい場所に「建設業退職金共済制度適用事業主工事現場標識」（シ—ル）を掲示しなければならない。ただし、自社の退職金制度がある又は中小企業退職金共済制度に加入している等の場合はこの限りではない。この場合、「建設業退職金共済組合掛金収納書」を提出しない理由書を監督員に提出するものとする。
2. 受注者は、「建設業退職金共済証紙受払簿」（以下「受払簿」という。）を整理すること。なお、受払簿の様式及びその記載方法については、建設業退職金共済事業本部のホームページ、建設業退職金共済事業本部が発行する「建設業退職金共済制度事務処理の手引き」等を参照すること。
3. 受注者は、監督員から共済証紙の購入状況等を把握するために確認を求められた場合には、受払簿、その他関係資料を提示しなければならない。
4. また、工事完成後、速やかに掛金充当実績総括表を作成し、監督員に提示しなければならない。
１—１—１—４７ 請負業者賠償責任保険
受注者は、契約書第 56 条に基づき、工事着手前に以下の契約内容を満たした請負業者賠償責任保険に加入すること。保険契約を締結したときは、その証券（以下の契約内容を確認できるもの）またはこれに代わるものの写しを直ちに監督員に提出しなければならない。また、設計変更に際し、工期変更時は速やかに保険期間を変更し、契約金額変更時には保険金額を変更すること。
・てん補限度額 対人賠償
・被害者 1 名当たりのてん補限度額 5,000 万円以上
・1 事故全体のてん補限度額 1 億円以上対物賠償
・1 事故全体のてん補限度額 1,000 万円以上
免責金額（自己負担額） 10 万円以内上記を原則とする。
・被保険者名 堺市上下水道事業管理者、受注者、全下請負人とする。
・保険期間 工事着手日～工期末日＋１か月以上
ただし、工期変更時は速やかに保険期間を変更し、変更工期末日＋１か月以上としなければならない。
※なお、年間契約で請負業者賠償責任保険に加入しており、上記の保険期間の途中で保険契約期間が満了する場合は、契約を更新（延⾧）する旨の誓約書を提出し、契約更新手続後にすみやかに更新後の証券等を提出しなければならない。
受注者は、工事目的物及び工事材料（支給材料を含む。）等を設計図書に定めるところにより火災保険、建設工事保険その他の保険（これに準ずるものを含む。）に付さなければならない。
その場合、加入した保険証書の写しを監督員に提出しなければならない。なお、保険の加入時期は原則として工事着手日とし、終期は工期末より 1 ヶ月以上⾧く取ること。
１—１—１—４８ 事故報告書
1. 受注者は、工事の施工中に事故が発生した場合には、直ちに監督員に連絡するとともに、監督員が指示する様式で指示する期日までに「工事事故報告書」を提出しなければならない。
2. 受注者は、工事現場において死傷者が出た場合は、速やかに臨機の措置を講ずるとともに、その状況等を監督員に連絡しなければならない。また、その詳細について遅延なく書面をもって報告するものとする。
3. 受注者は、その後における工事の施工中の安全が確保されるための措置について、本市の承諾を得た後、工事の施工を再開しなければならない。
１—１—１—４９ 不可抗力による損害
1. 受注者は、災害発生後直ちに被害の詳細な状況を把握し当該被害が契約書第 29 条の適用を受けると思われる場合には、直ちに工事災害通知書を、監督員を通じて発注者に通知しなければならない。
2. 契約書第 29 条第 1 項に規定する「設計図書で定めた基準」とは次の各号に揚げるものをいう。
(1) 波浪、高潮に起因する場合
波浪、高潮が想定している設計条件以上または周辺状況から判断してそれと同等以上と認められる場合
(2) 降雨に起因する場合次のいずれかに該当する場合とする。
① 24 時間雨量（任意の連続 24 時間における雨量をいう。）が 80 ㎜以上
② 1 時間雨量（任意の 60 分間における雨量をいう。）が 20 ㎜以上
③ 連続雨量（任意の 72 時間における雨量をいう。）が 150 ㎜以上
④ その他設計図書で定めた基準
(3) 強風に起因する場合最大風速（10 分間の平均風速で最大のものをいう。）が 15m/秒以上あった場合
(4) 河川沿いの施設にあたっては、河川の警戒水位以上、またはそれに準ずる出水により発生した場合
(5) 地震、津波、豪雪に起因する場合周囲の状況により判断し、相当の範囲にわたって他の一物件にも被害を及ぼしたと認められる場合
3. 契約書第 29 条第 2 項に規定する「受注者が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくもの」とは、設計図書及び契約書第 26 条に規定する予防措置を行ったと認められないもの及び災害の一因が施工不良等受注者の責によるとされるものをいう。
１—１—１—５０ アスベスト含有建材・製品等の取り扱い
1. アスベスト含有建材・製品等の事前調査を設計図書で指定しているもの、もしくは当該工事で既設設備や建築物の解体、改造、補修を伴う工程を含む工事については、次のとおりとする。
2. 受注者は、アスベスト含有建材・製品等の取り扱いについて、労働安全衛生法、石綿障害予防規則、大気汚染防止法、廃棄物処理法、大阪府生活環境の保全等に関する条例及びその他関連法令、条例の定めにより実施しなければならない。
3. 受注者は、工事着手前に工事作業範囲において、事前調査を実施し、「解体等工事に係る事前調査書面」を監督員に提出し説明しなければならない。なお事前調査の結果、報告の対象となる場合は、工事着手前に環境対策課及び労働基準監督署に報告しなければならない。なお事前調査は、特定建築物建材調査者等の有資格者により実施しなければならない。
１—１—１—５１ ＰＣＢ処理
1. 本工事で撤去する機器については、特記仕様書に定めのある場合、事前にＰＣＢ（微量ＰＣＢ含む）含有の有無を調査し、監督員に報告のこと。
2. ＰＣＢ含有が認められなかった場合は、関係法令に基づき適切な処理を行うこと。
3. ＰＣＢ含有が認められた場合は、ＰＣＢが飛散、流失及び地下への浸透等が無いように、監督員の指示により適当な容器に納め保管すること。
１—１—１—５２ 施設等の管理責任
1. 工事により完成した施設等は、検査によって工事の完成を確認した後であっても引き渡しが完了するまで受注者の責任により管理するものとする。
2. 同一の工事現場で 2 社以上の受注者が同時に施工する場合は、これらの受注者は相互に協力し、工事により完成した施設等を管理しなければならない。
3. 受注者は、前 2 項に規定する管理範囲、または工事の施工・作業占用範囲に発注者の供用等施設がある場合、発注者の当該管理行為を妨げないものとする。当該管理行為にかかる受注者への指示は、原則として監督員が行うものとし、緊急を要する場合はこの限りではない。
１—１—１—５３ 個人情報の取扱い
1. 受注者は、個人情報の保護の重要性を踏まえ、個人情報の取扱いについては、個人の権利利益．受注者は、個人情報の保護の重要性を踏まえ、個人情報の取扱いについては、個人の権利利益を侵害することのないように適切に行わなければならない
2. 受注者は、個人情報の漏えい、滅失、改ざん、損傷等を防止するために必要な措置を講じなければな
らない。
3. 受注者は、この契約及び施工上知ることのできた個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。また、この契約が終了し、又は解除された後においても同様とする。
4. 受注者は、発注者から提供された資料等を複写又は複製してはならない。
１—１—１—５４ 過積載防止
1. 受注者は、車両総重量 8ｔ以上または最大積載量 5ｔ以上のダンプカー等を使用する場合、「土砂等運搬大型自動車に取り付ける自重計技術上の基準を定める省令」に基づき適正に点検整備された自重計を有する車両の使用を徹底しなければならない。
2. 受注者は、土砂等を運搬するダンプカーに備え付けの自動車検査証および「自重計技術基準適合証」の有効期限等を確認しなければならない。また、監督員が指示した場合は直ちにその写しを監督員へ提示しなければならない。
3. 受注者は、土砂等をダンプカー等に積載する場合には、車検証に記載されている最大積載量を超えてはならない。
4. 受注者は、目視や自重計及びトラックスケール等によって土砂等の積載を日常的に管理（記録）し過積載防止の周知徹底に努めなければならない。
5. 受注者は、過積載防止を一層徹底するため、工事関係者への周知徹底および過積載防止への啓発を行うなどして、過積載防止の促進に努めなければならない。
6. 監督員は、工事現場および記録書類等で過積載を確認した場合、積載量の徹底管理および再発防止に向けた取り組みの強化について、受注者へ書面により改善を指示する。
7. 受注者は、書面等により改善指示を受けた場合、速やかに改善を行い監督員へ改善報告書を提出しなければならない。
8. 過積載は法令および仕様書等の遵守事項に反する行為であることから、監督員は工事成績評定では厳格かつ適正に評価する。
9. 「直轄工事におけるダンプトラック過積載防止対策要領」（建設省技調発 第 161 号）に従うものとする。
１—１—１—５５工事現場発生品
受注者は、工事施工によって生じた有価物（機器、ケーブル、配管材料等の金属物）について、現場発生品調書を作成し、発注者が指示する場合は、設計図書または監督員の指示する場所で引き渡さなければならない。なお、現場発生品調書については、金属ごと（鉄、銅など）に、重量、個数等を明記し、撤去・保管状況がわかる写真を添付すること。
１—１—１—５６ 材料置場
1. 材料置場には第三者が立入らないよう､柵､塀の類で囲いをし､同時に不断の注意を払うこと｡
2. 本工事に使用する資材の集積は､十分な安全性をもって行なうこと｡また使用にあたり路上に一時仮置しておく場合は､転倒または移動しないよう設置し､かつ見張りを厳重にすること｡
3. 残土を仮置する場合､定期的に搬出すること｡また付近家屋等に対し､防護の為のシート等で覆い､粉塵等が発生しないようにすること｡
4. 受注者は、「建設リサイクル法」・「廃棄物処理法」・「推進要綱」・「指導要綱」・「処理指針」・「堺市循環型社会形成推進条例」に基づき、産業廃棄物の適正な処理を行なうこと。また「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」が改正され、走行中の運搬車について産業廃棄物収集運搬車に係る表示及び書面の備え付けをすることが、平成 17 年 4 月 1 日より義務付けられたので注意すること。
１—１—１—５７ 支給材料および貸与品
1. 受注者は、発注者から支給材料及び貸与品の提供を受けた場合は、契約書第 15 条第 8 項の規定に基づいて、善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
2. 受注者は、支給材料および貸与品について、その受払状況を記録した帳簿を備え付け常にその残高を明らかにしておかなければならない。
3. 受注者は、工事完成時（完成前であっても工事工程上、支給品の精算が行えるものについてはその時点）には、支給品精算書を監督員に提出しなければならない。
4. 受注者は、契約書第 15 条第 1 項の規定に基づき、支給材料及び貸与品の支給を受ける場合は、品名、数量、品質、規格又は性能を記した要求書をその使用予定日の 14 日前までに監督員に提出しなければならない。
5. 契約書第 15 条第 1 項に規定する「引渡場所」については、設計図書又は監督員の指示によるものとする。
6. 受注者は、契約書第 15 条第 9 項に規定する「不用になった支給材料又は貸与品の返還」については、
監督員の指示に従うものとする。なお、受注者は、返還が完了するまでの材料の損失に対する責任を免れることはできない。また、返還に要する費用は受注者の負担とする。
7. 受注者は、支給材料及び貸与物件の修理等を行う場合、事前に監督員の承諾を得なければならない。
8. 受注者は、支給材料及び貸与物件を他の工事に流用してはならない。
9. 支給材料及び貸与物件の所有権は、受注者が管理する場合でも発注者に属するものとする。
１—１—１—５８ 電力、水道等
1. 工事に使用する電力等の仮設工事費並びにそれらの使用料金等は、全て受注者の負担とする。ただし、特記仕様書に明記されている場合はこの限りでない。
2. 工事用水は水道水を使用するものとするが、これの設備に必要となる手続きおよび配管工事の費用並びに使用料金等は、全て受注者の負担とする。ただし、特記仕様書に明記されている場合はこの限りでない。
１—１—１—５９ 仮設工事
1. 仮設工事で、特に設計図書に構造、寸法等が明示されているものについては、受注者の都合によってその内容を変更してはならない。ただし、指定する構造で施工することが困難な場合は、監督員の承諾を得て変更することができる。
2. 仮設工事で、設計図書に特に内容を明記していないものについては、受注者の責任において計画し、工事に支障のないよう施工しなければならない。
１—１—１—６０ 工事測量
1. 受注者は、工事契約後速やかに必要な測量を実施し、測量標（仮ＢＭ）の設置および用地境界、中心線、縦断、横断等を確認しなければならない。測量結果が設計図書に示されている数値と差異を生じた場合は、監督員の指示を受けなければならない。また、受注者は測量結果を監督員に速やかに提出しなければならない。
なお、測量標を設置するための基準点は監督員と協議するものとする。
2. 受注者は、測量標の設置に当たっては、位置および高さの変動のないように適切な保護をしなければならない。
3. 受注者は、用地幅杭、測量標工事用多角点及び重要な工事用測量標は移設してはならない。ただし、これを存置することが困難な場合は、監督員の承諾を得て移設することができる。また、用地幅杭が現存しない場合は、監督員に報告し指示に従わなければならない。
なお、移設する場合は、隣接土地所有者との間に紛争等が生じないようにしなければならない。
4. 受注者は、工事に必要な丁張り、その他工事施工の基準となる仮設標識を設置し、監督員が示したものは検査を受けなければならない。
5. 受注者は、工事の施工に当たり、損傷を受ける恐れのある杭又は障害となる杭の設置換え、移設及び復元を含めて、発注者の設置した既存杭の保全に対して責任を負わなければならない。
１—１—１—６１ 安全管理組織
1. 受注者は、安全管理組織を設置し、安全施工の確保を図らなければならない。
2. 受注者は、安全管理者を 1 名以上定め、工事現場の安全施工体制を確立しなければならない。なお、安全管理者は、工事関係者へ安全管理に関する事項の周知徹底を図らなければならない。
3. 受注者は、工事現場が隣接し、または同一場所において別途工事がある場合は、受注業者間の安全施工に関する緊密な情報交換を行うとともに、非常時における臨機の措置を定める等の連絡調整を行うため、関係者による工事関係者連絡会議を組織するものとする。
4. 工事現場が同一場所において 2 社以上の工事がある場合、労働安全衛生法第 30 条第 1 項に規定する措置を講じるものとし、同条第 2 項の規定に基づき、監督員から指名を受けた受注者は、これに従うものとし、安全衛生管理体系図を監督員に提出しなければならない。
5. 受注者は、下請業者がいる場合、災害防止協議会を定期的に設置し、安全パトロール等安全管理上必要な活動を行い、その記録を取ること。
１—１—１—６２ 安全教育
1. 受注者は、就業前及び作業開始前には、工事関係に対し、作業に関する安全教育及び指導を行わなければならない。また、建設機械の配置、作業場所及び作業方法等に変更が生じた場合も同様とする。
2. 受注者は、毎朝作業者によるＴＢＭ（ツールボックスミーティング）やＫＹ活動（危険予知活動）を実施するとともに、新規入場者に対し現場に即した安全教育を行わなければならない。
3. 受注者は、工事着手後、当該月の施工作業を対象とする作業員全員の参加により月当たり半日以上の時間を割当て、次の各号から実施する内容を選択し、定期的に安全に関する教育・訓練等を実施しなければならない。
(1) 安全活動のビデオ等視覚資料による安全教育
(2) 当該工事における災害対策訓練
(3) 当該工事現場で予測される事故対策
(4) 工事内容等の周知徹底
(5) 工事安全に関する法令、通達、指針等の周知徹底
(6) その他、安全・訓練等として必要な事項
4. 受注者は、工事の内容に応じた安全教育及び安全訓練等の具体的な計画を作成し、施工計画書に記載して、監督員に提出しなければならない。
5. 受注者は、安全教育及び安全訓練等の実施状況について、ビデオ等、または安全訓練実施報告書を作成し監督員に提示しなければならない。
１—１—１—６３ 酸素欠乏症等防止対策
1. 受注者は、酸素欠乏症等防止規則に基づき、必要な措置を講じなければならない。
2. 受注者は、酸素欠乏症等（前項に規定する規則による）のおそれがある工事現場において、酸素欠乏症等危険作業計画書（所定様式による。）を作成し、監督員に提出しなければならない。
3. 受注者は、酸素欠乏症等防止規則の定めにより次の書類を作成し、監督員に提出しなければならない。ただし、監督員の承諾を得て提出書類の一部を省略することができる。
(1) 酸素欠乏等危険作業主任者並びに調査員届
(2) 酸素濃度及び硫化水素測定事前調査報告書
(3) 酸素欠乏防止に伴う土質調査報告
(4) 酸素及び硫化水素濃度測定記録（写し）
１—１—１—６４ 緊急時の体制
1. 受注者は、緊急時における連絡体制を確立し、施工計画書に記載しなければならない。
2. 受注者は、緊急時連絡体制表を作成するとともに工事関係者に周知しなければならない。
3. 受注者は、緊急時に備えて、次の各号に掲げる機器材を常備しなければならない。
(1) 安全ロープ
(2) 保安柵
(3) 立看板（立入禁止、火気使用禁止等）
(4) 携帯拡声器またはメガホン
(5) 赤旗、注意灯、照明灯、強力ライト
(6) 救急薬品
(7) 消火器
(8) その他必要な機器材
１—１—１—６５ 住民への広報
災害発生時､あるいは災害発生の恐れを生じた場合は､直ちに付近住民に対して､広報活動及び避難誘導等の措置をとること｡
第 2 章 家屋等の事前・事後調査
１—１—２—１ 適用範囲
受注者は、調査に当たって「公共事業に係る工事の施行に起因する地盤変動により生じた建物等の損害等に係る事務処理要領」（建設省経整発第 22 号昭和 61 年 4 月 1 日付）（以下「事務処理要領」という。）に基づき、実施するものとする。
１—１—２—２ 調査区域
調査区域とは、調査を行う区域をいう。調査件数については、設計図書によるものとするが、変更が生じたものについては、監督員の指示によるものとする。
１—１—２—３ 調査上の義務及び心得
1. 受注者は、調査で知り得た内容等を他に漏らしてはならない。
2. 受注者は、調査が権利者の財産に関するものであり、損害等の有無の立証及び費用負担額積算の基礎となることを理解し、正確かつ良心的に行うことはもとより、権利者に不信の念を抱かせる言動を慎まなければならない。
3. 受注者は、権利者から要望・陳情等があった場合、その意向を把握したうえで、監督員に報告しなければならない。
4. 受注者は、調査中に家屋等に損害を与えた場合、ただちに復旧等の措置を講じるものとする。
１—１—２—４ 業務報告等
受注者は、調査の実施に先立ち調査計画書等の作成を行い、調査責任者立会いのうえ監督員と協議しなければならない。
１—１—２—５ 業務従事者の資格
受注者は、建築士法第２条に規定する建築士の資格を有する第三者機関の者を調査責任者として選任し、事前に調査責任者の経歴書を監督員に提出しなければならない。
１—１—２—６ 身分証明書の携帯
受注者は、調査責任者及び調査員について、前条の資格を明らかにする身分証明書を携帯させなければならない。なお、権利者等から請求のあった場合には、調査責任者及び調査員は身分証明書を提示しなければならない。
１—１—２—７ 現地踏査
受注者は、調査の着手に先立ち調査区域の現地調査を行い、地域の状況、土地及び建物等の状況を把握しなければならない。
１—１—２—８ 立入り及び立会い
1. 受注者は、調査のために権利者の占用する土地・建物等に立入ろうとする場合、事前に、使用者又は所有者の同意を得なければならない。
2. 受注者は、前項に規定する同意が得られたものにあっては、その日時を、同意が得られないものにあっては、その理由を付して、監督員に報告しなければならない。
3. 受注者は、建物等の立入り調査を行う場合、調査責任者を含む２名以上で行うものとし、使用者又は所有者の立会いを得なければならない。
１—１—２—９ 調査
受注者は、調査の実施に当たって、事務処理要領第２条第５号の建物等の配置及び現況（以下「事前調査」という。）と同第４条の損害等が生じた建物等の調査及び同第７条の費用の負担に係るもの（以下「事後調査」という。）に区分して行うものとする。
１—１—２—１０ 事前調査の一般事項
受注者は、事前調査の実施に当たって、調査区域内に位置する建物等について、建物の所有者ごとに次の各項の調査を行わなければならない。
1. 建物の敷地ごとに、敷地内の建物等（主たる工作物）の位置関係の調査建物ごとに実測による間取り平面及び立面の調査この場合の計測の単位は、以下による。
(1) 建物等の大きさ・⾧さ・高さ等の計測を行うときの単位は、メートルとして小数点以下第２位
（cm）までとする。この場合に、小数点以下第３位（mm）については四捨五入とする。ただし、排水管等で小数点以下第２位までの計測が困難なものはこの限りではない。
(2) 建物等の構造材、仕上げ材等の厚さ・幅・⾧さ等の計測は、ミリメートル単位とする。
2. 建物等の所在地並びに所有者の氏名及び住所の調査現地調査において所有者の氏名及び住所が確認できないときは、登記簿謄本等の閲覧等の方法により調査を行なわなければならない。
１—１—２—１１ 事前調査の損傷調査
1. 受注者は、前条の調査が完了したとき、当該建物等の既損傷箇所については、その状態及び程度を、また、工事の施行に伴い損傷が生じるおそれのある箇所については、その状態を、次の各号について調査を行わなければならない。
(1) 受注者は、調査に当たって計測箇所をデジタルカメラ（有効画素数５００万画素以上）により撮影する。ただし、写真撮影が困難な箇所については、受注者は監督員と協議の上、方法を決定する。
(2) 写真はフルカラーとする。
(3) 光学ズームの使用は可とするが、デジタルズームの使用は禁止する。
(4) 記録は JPEG 形式とし、ノーマル（圧縮率 1/10）で撮影したものとすること。
(5) 写真の信憑性を考慮し、写真編集は回転のみとする。
(6) 受注者は、写真を撮影する時には、必ず撮影対象箇所を指示棒等により指示し、次の事項を明示した黒板と同時に撮影を行うものとする。
① 調査番号・建物番号及び建物使用者又は所有者の氏名
② 損傷及び損傷の程度（計測）
③ 撮影年月日・撮影番号及び撮影対象箇所
(7) 受注者は、調査を次の部位別に行うこと。
① 基礎
② 軸部
③ 開口部
④ 床
⑤ 天井
⑥ 内壁
⑦ 外壁
⑧ 屋根
⑨ 水廻り
⑩ 外構
⑪ その他必要と思われる箇所
(8) 受注者は、各部位の計測単位について幅及び垂直・水平（レベル）測量については１mm、⾧さについては１cm として計測すること。
2. 受注者は、建物の全体又は一部について、次の調査を行わなければならない。
(1) 受注者は、傾斜又は沈下の状況を把握するため、当該建物の四方向を水準測量又は傾斜計等で計
測し、地盤高の測定を１、２箇所程度について行い基準点を明記すること。受注者は、この基準点を事後調査の基準とするため、沈下等のおそれのない堅固な物件に設置すること。
(2) 受注者は、コンクリート布基礎等に亀裂等が生じているときは、建物の外周部の発生箇所及び状況を計測すること。
(3) 受注者は、基礎のモルタル塗り部分に剥離又は浮き上りが生じているときには発生箇所及び状況（大きさ）を計測すること。
3. 受注者は、軸部（柱及び敷居）について、次の調査を行うものとする。
(1) 受注者は、当該建物の工事箇所に最も接近する壁面の両端の柱及び建物中央部の柱を計測する。
(2) 受注者は、柱の傾斜の計測位置を直交する二方向の床（敷居）から１ｍの高さの点とする。
(3) 受注者は、敷居の傾斜の計測位置を柱から１ｍ離れた点とする。
4. 受注者は、開口部（建具等）について、次の調査を行うものとする。
(1) 受注者は、当該建物で建付不良となっている数量調査を行った後、主たる居室から一室につき、 1 箇所程度、全体で５箇所程度を計測する。
(2) 受注者は、測定箇所を柱又は窓枠と建付との隙間の最大値の点とする。
(3) 受注者は、建具の開閉がなめらかに行えないもの又は開閉不能及び施錠不良が生じているものの数量を調査する。
5. 受注者は、床について、次の調査を行うものとする。
(1) 受注者は、えん甲板張り等の居室（タタミ敷の居室を除く。）について、気泡水準器で直交する二方向の傾斜を計測する。
(2) 受注者は、床仕上げ材に亀裂、縁切れ、剥離及び破損が生じているときは、それらの箇所及び状況（最大幅・⾧さ又は大きさ）を計測する。
(3) 受注者は、床束又は大引き・根太等と床材に緩みが生じているときは、その程度を調査する。
6. 受注者は、天井について内壁の調査に準じて行うものとする。
7. 受注者は、内壁のちり切れ（柱及び内法材と壁との分離）について、次の調査を行うものとする。受注者は、居室ごとに発生箇所数の調査を行った後、主たる居室から一室につき１箇所、全体で６
箇所程度の計測を行う。
8. 受注者は、内壁の亀裂について、次の調査を行うものとする。
(1) 受注者は、すべての亀裂を計測する。
(2) 受注者は、亀裂が一壁面に多数発生している場合、その状態をスケッチするとともに、壁面に雨漏れ等のシミが生じているときは、その形状、大きさを調査する。
9. 受注者は、外壁について、次の調査を行うものとする。
受注者は、四方向の立面に生じている亀裂等の数量、形状等をスケッチするとともに、一方向の最大の亀裂から２箇所程度を計測する。
10. 受注者は、屋根（ひさし・雨樋を含む）について、当該建物の屋根伏図を作成し、次の調査を行うものとする。
受注者は、仕上げ材ごとにその損傷の程度を計測する。
11. 受注者は、水廻り（浴槽・台所・洗面所等）について次の調査を行うものとする。
(1) 受注者は、浴槽・台所・洗面所等の床・腰・壁面のタイル張りに、亀裂・剥離・目地切れ等が生
じているときは、すべての損傷を第８項に準じて行う。
(2) 受注者は、給水・排水等の配管に絡み、漏水等が生じているときは、その状況等を調査する。
12. 受注者は、外構（テラス・コンクリートたたき・ベランダ・犬走り・井戸・池・地下タンク・浄化槽・門柱・塀・擁壁等の屋外工作物）について、前 11 項に準じてその状況等の調査を行い、必要に応じ当該工作物の平面図・立面図等を作成し、損傷箇所・状況等を記載する。
１—１—２—１２ 事前調査書等の作成
受注者は、事前調査を行なったとき、次の各号の事前調査書及び図面を作成しなければならない。
1. 調査区域位置図
2. 調査区域平面図
3. 建物等調査一覧表
4. 家屋等事前調査表
5. 建物等調査書（平面図・立面図等）
6. 変状箇所報告書
(1) 損傷調査書
(2) 沈下測定位置図
(3) 地盤沈下測定表
(4) 建物沈下測定表
7. 写真集
１—１—２—１３ 事前調査書及び図面
受注者は、1-1-2-12 事前調査書及び図面を次の各号により作成しなければならない。
1. 受注者は、調査区域位置図について、工事の工区単位ごとに作成するものとし、調査区域と工事箇所を併せて表示するものとする。
2. 受注者は、調査区域平面図について、調査区域内の建物の配置を示す平面図で工事の工区単位又は調査単位ごとに、次により作成するものとする。
受注者は、調査を実施した建物について、建物等調査一覧表で付した調査番号及び建物番号を記載し、建物の構造別に色分けし、建物の外枠（外壁）を着色する。この場合の構造別色分けは、木造を赤色、非木造を緑色とする。
3. 受注者は、建物等調査一覧表について工事の工区単位又は調査単位ごとに、調査を実施した建物等について調査番号・建物番号の順に建物等の所在地・所有者及び建物等の概要等必要な事項を記入する。
なお、建物番号については、同一所有者が２棟以上の建物等を所有している場合にのみ付するものとする。
4. 受注者は、建物等調査図（平面図・立面図等）について、1-1-2-10 事前調査の一般事項及び 1-1-2- 11 事前調査の損傷調査の結果に基づき、建物等ごとに次により作成するものとする。この場合、建物所有者が２棟以上の建物等を所有しているときも同様とする。
(1) 受注者は、建物平面図を縮尺 100 分の 1 で作成し、写真撮影を行なった位置を表示するととも
に建物延べ面積、各階別面積及びこれらの計算式を記入する。
(2) 受注者は、建物立面図を縮尺 100 分の 1 で四面（東西南北）作成し、外壁の亀裂等の損傷位置を記入する。
(3) 受注者は、発生している損傷を表示する必要がある場合は、その他調査図（基礎伏図、屋根伏図及び展開図）を縮尺 100 分の 1 又は 10 分の 1 程度で作成するものとする。
(4) 受注者は、写真撮影が困難で詳細（スケッチ）図を作成することが適当であると認めたものについては、その他の調査図を作成する。
(5) 受注者は、工作物の調査図の損傷の状況及び程度により建物に準じて作成する。
5. 受注者は、損傷調査書について 1-1-2-10 事前調査の一般事項及び 1-1-2-11 事前調査の損傷調査の結果に基づき、建物ごとに建物等の所有者名・建物の概要・名称（室名）・損傷の状況を記載して作成するものとし損傷の状況ついては、事前調査欄に損傷名（亀裂・沈下・傾斜等）及び程度（幅・⾧さ及び箇所数）を記載する。この場合、建物等所有者が２棟以上の建物等を所有している時も同等とする。
6. 受注者は、写真についてカラー写真とし、現地撮影したものを次の各号の記載を行なったうえファイルする。
(1) 撮影番号（事前・事後）
(2) 撮影箇所
(3) 損傷名
１—１—２—１４ 事後調査の一般事項
受注者は、事後調査の実施に当たり、事前調査の結果に基づき変更が生じているか否かの調査を行わなければならない。
１—１—２—１５ 事後調査の損傷調査
受注者は、事後調査の実施に当たり、事前調査を行なった損傷箇所等の変化及び工事によって新たに発生した損傷について、その状態及び程度を 1-1-2-14 事後調査の一般事項の定めるところにより調査を行わなければならない。
１—1—２—１６ 事後調査書等の作成
受注者は、事後調査の実施に当たり、事前調査書及び図面を基に建物等の概要・損傷箇所の変化、更に工事に伴い新たに発生した損傷について、1-1-2-13 事前調査書等の作成の各号に準じて事後調査書及び図面を作成しなければならない。
１—1—２—１７ 費用負担要否の決定
受注者は、事前調査及び事後調査の結果を比較検討し、事前調査時の損傷が拡大したもの又は新たな損傷が発生している場合、事務処理要領第３条（地盤変動等の原因の調査）を行い、工事との因果関係について調査結果を監督員に報告するものとする。
１—1—２—１８ 費用負担額の積算
受注者は、前条の検討の結果、費用負担の必要があると認められ、別途監督員から指示を受けたものについて、事務処理要領第７条（費用の負担）及び同付録の規定に従い、当該建物等に係る費用負担額の積算を行わなければならない。
１—１—２—１９ 成果品
受注者は、事後調査の結果を次の各号により作成しなければならない。
1. 受注者は、調査の成果品として調書原紙・図面原図等の原紙類の原稿をまとめ、この他に成果品２部を作成し、このうち１部を次の各号に則って監督員に提出しなければならない。この場合、用紙の大きさは、♙４版とし、図面等の原図には受注者名を記載し、調査員の押印又は自筆の署名を行うものとする。電子媒体（ＤＶＤ等）も１部を監督員に提出すること。また、もう 1 部は次の（1）、（4）に則って作成すること。
(1) 受注者は、原稿として調査原紙・図面原図等の原紙類をまとめ、権利者毎にファイルし表紙に所在地権利者名を記載する。
(2) 受注者は、成果品のうち１部を権利者 10 名ないし 15 名を単位として着色紙を挿入し索引とし、容易に取りはずすことが可能な方法でつづり、表紙に年度・調査件名・箇所（地区）名・業務の名称及び受注者名を記載する。
(3) 受注者は、成果品の作成に当たり、使用した野帳等の原簿をしゅん工検査日まで保管し、監督員が提示を求めたときは、これに応じなければならない。
(4) 写真はインデックスプリントとし、プリンタはフルカラー600dpi 以上とする。大きさについてはサービスサイズ（♙４で３枚印刷）を標準とし、右側に説明を記入したものを印刷すること。また、用紙、インク等は通常使用の条件のもとで３年間程度に顕著な劣化が生じないものとする。（用紙はファイン専用紙同等以上とする。）監督員の指示があれば、写真用紙にサービスサイズＬ版で焼き付けしたものを提出すること。
(5) 電子媒体には写真データをＪＰＥＧ形式、その他をＰＤＦ形式で保存し、電子媒体等を書き込み不可の状態にして提出すること。