Contract
愛知xxx書士会調停センター手続実施規程第1章 x x
(趣 旨)
第1条 この規程は,愛知xxx書士会調停センター設置規則(以下「設置規則」という。)第15条の規定に基づき,愛知xxx書士会(以下「本会」という。)が設置した愛知xxx書士会調停センター(以下「本センター」という。)が行う紛争解決手続(以下「調停手続」という。)の実施に関して必要な事項を定める。
(用語)
第2条 この規程において使用する用語は,特別の定めのある場合を除くほか,裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成16年法律第15
1号),設置規則において使用する用語の例による。
2 本規程における「調停」とは,第1回調停期日から最終の調停期日の終了までをいう。
(紛争の範囲)
第3条 本センターは,次の紛争の範囲における調停手続を取り扱うものとする。
(1) 司法書士法(昭和25年5月22日法律第197号)第3条第1項第7号の範囲内の民事に関する紛争
(2) 司法書士法第3条第1項第7号の範囲を超える民事に関する紛争のうち,不動産賃貸借に関する紛争
(3) 相続に関する紛争(相続財産に不動産を含むものに限る。)
(守秘義務)
第4条 運営管理者,運営委員,手続実施者(設置規則第12条に定める手続 実施者名簿への登載を受けた者,及び弁護士名簿に登載された弁護士を 含む。),本会の役員,事務職員(愛知xxx書士会調停センター運営規 程第12条の事務職員をいう。以下同じ。)及び本センターで実施される 調停手続に関与する者は,次の各号のいずれかに該当する場合を除いて,本センターの業務遂行上知り得た秘密について他に漏らしてはならない。その職を辞した後も同様とする。
(1) 法律に基づき所持する文書等の提出又は証言を求められたとき
(2) 本センターの事業に関する研究及び研修の目的に限り,当事者の同意を得た上で,当事者を特定できる情報を秘し,かつ紛争の内容が特定されないよう秘密保持に配慮した措置を講じた上で開示するとき
2 前項に規定する者(事務職員を除く。)は,その就任後,速やかに,本センターに対し秘密保持に関する誓約書を提出しなければならない。
(調停手続の非公開の原則)
第5条 本センターが実施する調停手続は,非公開とする。ただし,手続実施者は,当事者の同意を得た者であって,且つ,調停の実施に支障がないと認めた者(以下「関係者」という。)を,調停に臨席させ,必要があると認められるときは,意見を述べさせることができる。
2 手続実施者は,調停の実施に支障があると認められる場合は,関係者を退席させることができる。
(代理人)
第6条 本センターにおいて実施される調停手続は,次に掲げる者でなければ代理人となることができない。
(1) 法定代理人
(2) 弁護士,その他法令により裁判外紛争解決手続の代理人となることができる者
(3) 法人が当事者となっている場合の当該法人の使用人従業員であって,手続実施者が相当と認めた者
(4) 当事者の親族であって,手続実施者が相当と認めた者
2 代理人は,その代理権を証明する書面を本センターに提出しなければならない。
(書類の送達等)
第7条 調停手続に関する書類の送達は,配達証明郵便若しくは直接手渡しによって行う。ただし,送達を受けるべき者が正当な理由なく,その受領を拒んだときは,特定記録郵便によることとする。
2 書類の送達以外の通知その他の事務連絡(前項の送達も含めて,以下「送達等」という。)については,電話,ファクシミリ,電子メール,その他通知すべき内容に応じて適宜の方法によって行うことができる。
第2章 調停手続の実施
第1節 調停手続の利用申立て
(利用説明及び利用契約の締結)
第8条 事務長は,本センターを利用しようとする者(以下「利用者(相手方も含む。以下同じ。)」という。)に対して,本センターの利用に先立ち,次に掲げる事項について説明しなければならない。なお,この説明は,書面を交付し又は電磁的記録を提供して行うものとする。
(1) 第14条に規定する手続実施者の選任に関する事項
(2) 愛知xxx書士会調停センター報酬・手数料規程に定める事項
(3) 調停手続の開始から終了に至るまでの標準的な手続の進行
(4) 次に含まれる当事者又は第三者の秘密の取り扱いの方法
(イ)調停手続において陳述される意見
(ロ)調停手続において提出又は提示される資料
(ハ)手続実施記録
(5) 当事者が調停手続を終了させるための要件及び方式
(6) 手続実施者が調停によっては当事者間に和解が成立する見込みがないと判断したときは,速やかに当該調停手続を終了し,その旨を当事者に送達すること
(7) 当事者間に和解が成立したときは,調停合意書(第27条に規定する調停合意書をいう。以下同じ。)を作成すること,その作成者,通数その他調停合意書の作成に係る事項
2 利用者は,本会と書面により利用契約を締結しなければならない。
3 事務長は,第1項に定める事務を,指名した運営委員に行わせることができる。
(調停手続の受付場所)
第9条 調停手続の申立ての受付は,本センターの主たる事務所において行う。
(申立書)
第 10 条 申立人が,調停手続の申立てをする場合には,調停申立書(以下「申立書」という。)に必要事項を記載して,本センターに提出するものとする。
2 申立書には,次に掲げる事項を記載しなければならない。ただし,第
3号から第6号までの事項は,事務長が申立人から聞き取り記載することができる。
(1) 当事者の氏名(又は名称。以下同じ。),住所(又は居所。以下同じ。)及び連絡先(電話番号,携帯電話番号,ファクシミリ番号,電子メールアドレス。以下同じ。)並びに当事者が法人であるときは,その代表者の氏名及び資格
(2) 代理人を定めた場合は,その代理人の資格(当該代理人が弁護士,その他法令により裁判外紛争解決手続の代理人となることができる者でないときは,申立人と当該代理人との関係を含む。),氏名,住所及び連絡先
(3) 紛争の概要
(4) 請求で主張する利益の額
(5) 請求の内容又は求める解決の要旨
(6) その他参考となる事情
3 申立書には,次に掲げる書類を添付するものとする。
(1) 申立人の運転免許証の写し,旅券の写しその他本人確認ができる書類
(2) 申立人が法人であるときは,その代表者の資格を証明する書面
(3) 代理人によって申立てをするときは,その権限を証明する書面
(4) その他参考となる資料
4 調停手続は,第1項の申立てを受付けたときに開始する。
5 事務長は,第2項に定める事務を,指名した運営委員に行わせることができる。
(受理又は不受理の決定)
第 11 条 事務長は,前条の申立てがなされた場合,速やかに事案審査会(運営規程第6条の事案審査会をいう。以下同じ。)で審議決定し,受理の決定の場合は,当事者の氏名及び住所,紛争の概要,受理日付を明記した受理証を申立人に送達し,不受理の決定の場合は,その旨を記載した書面を送達しなければならない。
2 事務長は,次の各号のいずれかに該当する場合は,前項による事案審査会で審議することなく,不受理の決定をすることができる。
(1) 申立てに係る事案が,第3条に規定する紛争の範囲外の紛争の場合
(2) 申立てに係る事案が,当該紛争の内容や性質上,本センターの調停において解決を図ることに適さないと認められる場合
(相手方への送達)
第 12 条 事務長は,前条の申立ての受理の決定をしたときは,速やかに,相手方に対して第8条第1項各号を記載した書面及び次に掲げる事項を記載した書面を送達しなければならない。
(1) 調停手続の申立てがあったこと及びその概要
(2) 本センターの実施する調停に応じるか否か及びその回答期限
2 前項の送達ができなかった場合は調停手続を終了するものとし,速やかにその旨を記載した書面を申立人に送達しなければならない。
(相手方からの回答)
第 13 条 事務長は,前条の相手方からの回答を受け取ったときは,速やかにその旨を申立人に通知しなければならない。
2 事務長は,相手方が調停手続の申立ての送達を受けた日から前条第1項第2号に定める回答期限内に本センターの調停手続に参加する意思を表明しない場合は,適宜の方法により相手方に参加を勧誘するものとする。
3 相手方が調停手続を依頼しない旨を回答したとき又は前項の勧誘後も相手方がその意思を表明しないときは,事務長は,当該調停手続を終了するものとし,速やかにその旨を申立人に送達しなければならない。
4 事務長は,第1項及び第2項に定める事務を,指名した運営委員に行わせることができる。
第2節 手続実施者の選任等
(手続実施者の選任)
第 14 条 センター長は,事案審査会の第11条第1項の申立ての受理決定に基づき,本センターに備え置く手続実施者名簿又は弁護士名簿に登載されている者の中から,速やかに手続実施者1名以上を選任するものとする。
2 センター長は,申立てにかかる紛争の内容が第3条第2号及び第3号のときは,速やかに手続実施者名簿から手続実施者を選任するとともに弁護士名簿から手続実施者1名を選任しなければならない。
3 複数の手続実施者が選任された場合は,手続実施者の互選によりxxを選任しなければならない。互選による決定ができないときは,第2項の場合には弁護士名簿から選任した手続実施者をxxとし,それ以外の場合
にはセンター長の決するところによる。
4 センター長は,手続実施者及びxxの選任について,事案審査会の意見を求めることができる。
5 事務長は,第1項及び第2項の場合,速やかにその旨を当事者に通知しなければならない。
6 複数の手続実施者が選任された場合において,手続実施者間で意見が分かれたときは,その意思決定は,xxの決するところによる。
(手続実施者の除斥)
第 15 条 手続実施者になろうとする者が次の各号のいずれかに該当する場合は,当該調停において手続実施者となることができない。
(1) 当事者(法人の社員であるときを含む。)であるとき,又は申立てにかかる紛争事件(以下「紛争事件」という。)について当事者と共同権利者,共同義務者若しくは償還義務者の関係にあるとき
(2) 当事者の配偶者,4親等内の血族,3親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき,又はあったとき
(3) 当事者の後見人,任意後見人,後見監督人,任意後見監督人,保佐人,保佐監督人,補助人若しくは補助監督人であるとき,又はあったとき
(4) 紛争事件について証人又は鑑定人となったとき
(5) 紛争事件について当事者の代理人,関係者若しくは補佐人であるとき,又はあったとき
(6) 紛争事件について当事者の一方から相談を受けたことがあるとき
(7) 当事者と任意後見契約を締結している等,当事者の代理人となる蓋然性が高い契約関係にあるとき
(8) 紛争事件について運営管理者又は運営委員会の委員として関与したとき
(9) 紛争事件について仲裁判断をしたとき
2 手続実施者に選任された者が前項各号のいずれかに該当することが明らかとなった場合は,センター長は,手続実施者を解任しなければならない。
3 センター長は,前項により手続実施者を解任した場合は,前条に基づき速やかに後任の手続実施者を選任しなければならない。
4 事務長は,前項の場合,速やかにその旨を当事者に通知しなければならない。
(手続実施者の忌避)
第 16 条 当事者は,手続実施者について調停手続のxxを妨げるべき事情がある場合は,本センターに対して忌避の申立てを行うことができる。
2 忌避の申立ては,忌避の理由を記載した忌避申立書を本センターに提出してしなければならない。
3 センター長は,当事者から忌避の申立てがあった場合は,当該手続実施者の意見を聞いた上でその可否を決しなければならない。
4 センター長は,前項の決定に当たり,事案審査会の同意を得なければならない。
5 事務長は,第3項の決定がされたときは,その決定を当事者に通知しなければならない。
6 前条第3項及び第4項の規定は,忌避の決定があった場合に準用する。
(手続実施者の回避)
第 17 条 手続実施者になろうとする者が第15条第1項各号若しくは前条第1項に該当すると判断した場合,又は手続実施者として不適当と思慮した場合には,自ら回避しなければならない。
(手続実施者の辞任)
第 18 条 手続実施者は,次の各号のいずれかに該当する場合には,辞任することができる。
(1) 第15条第1項各号若しくは第16条第1項に該当すると判断した場合,又は手続実施者として不適当と思慮した場合
(2) 正当な理由があるとき
2 第15条第3項及び第4項の規定は,辞任の場合に準用する。
(手続実施者の解任)
第 19 条 センター長は,手続実施者に調停手続のxxな実施を妨げる事由があると認められるときは,当該手続実施者を解任することができる。
2 センター長は,前項の解任をする場合は,当該手続実施者の意見を聞いた上で決定しなければならない。
3 センター長は,前項の決定に当たり,事案審査会の同意を得なければならない。
4 第15条第3項及び第4項の規定は,解任の決定があった場合に準用する。
(手続実施者に対する不当な影響の排除)
第 20 条 本会の役員は,手続実施者に対して,法令,設置規則,この規程,その他の定めを遵守させる場合を除き,手続実施者が独立して行う職務に関し,直接又は間接にかかわらずいかなる命令又は指示を行ってはならない。
2 手続実施者は,調停手続に関し,法令,設置規則,この規程,その他の定めを遵守し,調停手続の実施に当たっては,何人からも命令又は指示を受けず,中立性を保持しつつxxにその職務を行わなければならない。
3 手続実施者は,調停手続の実施に当たり,本会の役員及び当事者から,不当な影響を受けた場合には,速やかにセンター長に報告しなければならない。
4 前項の報告を受けたセンター長は,速やかに不当な影響を排除するために必要な措置を講じなければならない。
5 センター長は,前項の措置を講じるに当たり,運営委員会の意見を求めることができる。
第3節 調停の実施
(調停の開始)
第 21 条 調停は,事務長が当事者に対して通知した第1回調停期日に,当事者及び手続実施者が集合して開始する。
2 第1回の調停は,事務長が当事者及び手続実施者の日程を調整して決定し,当事者に通知する。
3 第2回以降の調停は,手続実施者が当事者間の日程を調整して決定し,当事者に通知する。
4 調停場所は,次の順位に従って調停期日ごとに決定し,当事者に通知する。
(1) 本センターの主たる事務所所在地
(2) 当事者及び手続実施者の全員が合意した場所
5 手続実施者は,調停期日に当事者のいずれかが欠席した場合においても調停期日を行うことができる。この場合,手続実施者は,次回の調停期日において,欠席した当事者に対し,前回の調停期日の概要を伝えなければならない。
(調停の進行)
第 22 条 手続実施者は,利用者の自発的参加及び自己決定権を尊重して,調停を進行しなければならない。
2 当事者の主張は,調停における書面の提示又は口頭により行うものとする。
3 手続実施者は,一方若しくは双方の当事者の要請がある場合又は適当と認める場合には,事案の内容を勘案し,認否の自由を示した上で,和解案を提示することができる。
4 手続実施者は,相当と認めるときは,当事者の同意を得て,調停の結果に利害関係を有する者を調停に出席させることができる。
(期日回数と調停期間の制限)
第 23 条 手続実施者及び当事者は,3回以内の調停期日で和解が成立するように努めるものとする。
2 調停の開始より4か月を経ても和解が成立しないときは,手続実施者は当事者から本センターの利用に関して継続の同意を得るように努めるものとする。
(調停手続の中断)
第 24 条 手続実施者は,次の各号のいずれかに該当する場合には,4か月以内の期間を定めて調停手続を中断する決定をすることができる。
(1) 当事者又は本センターが紛争事件に関連して捜査機関の捜査を受けたとき
(2) 紛争事件が民事裁判に係属したとき
(3) 当事者の一人が疾病により調停に参加できないとき
(4) その他,当事者の一人の申出により手続実施者が必要と認めたとき
2 手続実施者が前項の決定をしたときは,事務長は,当事者に対して,次に掲げる事項を記載した書面を送達しなければならない。
(1) 調停手続を中断した旨
(2) 調停手続を中断する期間
(3) 調停手続を中断した理由
3 手続実施者は,第1項により定めた期間を経過したときは,当事者の意見を聴いて,調停手続を再開するか否かを決定するものとする。
第4節 調停手続の終了
(調停手続の取下げ)
第 25 条 申立人は,理由を開示することなく,いつでも調停手続の取下げをすることができる。
2 前項の取下げをするには,次に掲げる事項を記載した取下書を作成し,本センターに提出しなければならない。
(1) 申立人の氏名及び住所
(2) 代理人が取下書を提出する場合にあっては,代理人の資格,氏名,住所及び連絡先
(3) 調停手続を取り下げる旨
3 手続実施者が取下書を受領したときは,手続実施者は速やかにその旨を事務長に報告するとともに,取下書を本センターに提出しなければならない。
4 調停手続は,本センターが取下書を受領したときに終了する。
5 事務長は,前項により調停手続が終了したときは,その旨を記載した書面を当事者に送達するものとし,相手方に送付する書面には,申立人が提出した取下書の写しを添付しなければならない。
(相手方の離脱)
第 26 条 相手方は,理由を開示することなく,いつでも調停手続から離脱することができる。
2 前項の離脱をするには,次に掲げる事項を記載した離脱書を作成し,本センターに提出しなければならない。
(1) 相手方の氏名及び住所
(2) 代理人が離脱書を提出する場合にあっては,代理人の資格,氏名,住所及び連絡先
(3) 調停手続から離脱する旨
3 手続実施者が離脱書を受領したときは,手続実施者は速やかにその旨を事務長に報告するとともに,離脱書を本センターに提出しなければならない。
4 調停手続は,本センターが離脱書を受領したときに終了する。
5 事務長は,前項により調停手続が終了したときは,その旨を記載した書面を当事者に送達するものとし,申立人に送付する書面には,相手方が提出した離脱書の写しを添付しなければならない。
(和解が成立する見込みがない場合)
第 27 条 手続実施者は,次の各号のいずれかに該当する場合には,当事者間に和解が成立する見込みがないものとして,速やかに調停手続を終了しなければならない。
(1) 当事者の一人が調停の継続を望まないとき
(2) 当事者の一人が和解を成立する意思がないことを明確にしたとき
(3) 当事者の一人が正当な理由なく,3回以上又は連続して2回以上調停期日を欠席したとき
(4) 直ちに和解が成立する見込みがなく,かつ,紛争の性質や当事者の置かれた事情にかんがみて,調停を継続することが,当事者に対し,和解の成立により獲得することが期待される利益を上回る不利益を与える蓋然性があるとき
(5) 前各号に掲げるもののほか,当事者間に和解が成立する見込みがないと手続実施者が判断したとき
2 手続実施者は,前項各号の規定により調停手続を終了したときは,速やかに事務長に,調停手続を終了した旨,終了した年月日及びその事由を報告しなければならない。
3 事務長は,前項により調停手続の終了の報告を受けたときは,その旨及び理由を記載した書面を当事者に送達しなければならない。
(和解の成立)
第 28 条 調停手続は,和解が成立したときに終了する。
2 和解が成立したときは,手続実施者は,和解成立の日時,合意事項を記載した合意書(以下「調停合意書」という。)を作成する。ただし,当事者が調停合意書の作成を望まない場合は,この限りではない。
3 手続実施者は,前項ただし書により調停合意書を作成しない場合は,調停において,和解成立の日時,合意事項を当事者に読み聞かせ,同意を得なければならない。
4 調停合意書は,当事者が署名押印するとともに,手続実施者が立会人として署名押印する。
5 調停合意書の作成通数は,当事者の数に1を加えた数とする。
6 調停合意書は,調停においては手続実施者が当事者に直接それぞれに各1通交付し,調停外においては事務長が当事者にそれぞれに各1通送達する。残りの1通は,本センターで保管する。
(その他の調停手続の終了)
第 29 条 調停手続は,前4条の規定による場合のほか,次の各号のいずれかに該当する場合に終了する。
(1) 紛争解決の目的が公序良俗に反すると手続実施者が判断したとき
(2) 第3条に規定する紛争の範囲外の紛争と手続実施者が判断したとき
(3) 当事者の一人が手続実施者の指揮に従わないため,調停手続の実施が困難であると手続実施者が判断したとき
(4) センター長が第20条第4項の必要な措置を講じたにもかかわらず,不当な影響の排除ができないと手続実施者が判断したとき
2 手続実施者は,前項各号の規定により調停手続を終了したときは,速やかに事務長に,調停手続を終了した旨,終了した年月日及びその事由を報告しなければならない。
3 事務長は,前項により調停手続終了の報告を受けたときは,その旨及び理由を記載した書面を当事者に送達しなければならない。
第3章 記録の保管と開示
(手続実施記録の作成及び保管)
第 30 条 手続実施者は,次の各号に掲げる事項を記載した手続実施記録を作成し,調停終了後速やかに本センターに提出しなければならない。
(1) 本センターと当事者との間で利用契約を締結した年月日
(2) 当事者及びその代理人の住所,氏名(代理人については,その資格。)
(3) 手続実施者の氏名
(4) 調停手続実施の経緯
(5) 調停手続の結果(調停手続終了の事由及びその年月日を含む。)
(6) 調停において請求がなされた年月日及び当該請求の内容
(7) 和解が成立した場合にあっては,その合意の内容
2 本センターは,前項により提出された手続実施記録を調停終了後10年間保管しなければならない。
(事務連絡記録の作成及び保管)
第 30 条の1 本センターは,第7条の規定による送達等に関し,事務連絡記録を作成し,調停終了後10年間保管しなければならない。
2 事務連絡記録には次の各号に掲げる事項を記載するものとする。但し,本センターが保管する書類からその内容が判明する事項については,記載を省略することができる。
(1)書類の名称,第7条第2項に定める通知その他の事務連絡の概要及び送達等の結果
(2)相手先
(3)配達証明郵便の場合の発出年月日 (4)配達証明郵便の場合の到達年月日 (5)直接手渡しした場合の交付年月日
(6)第7条第1項ただし書の場合はその旨(書面が返送された場合にはその旨及び返送された書面の到達年月日)及び特定記録郵便の発出年月日
(7)第7条2項の場合は,その方法
(8)上記各号のほか事務長又は事務長が指名する運営委員が記録すべきであると判断した事項
(資料の保管及び返還等)
第 31 条 本センターは,当事者又は関係者から提出された紛争に関する資料については,その資料の写しを作成した上,原本を直ちに返還する。ただし,手続実施者が必要と認めるときは,預り書を発行し,当該資料を預かることができる。
2 本センターは,前項ただし書の資料について,提出者から返還申出があった場合又は調停手続の終了後速やかにその写しを作成し,提出者の所持する預り書と引き換えに原本を返還する。
3 提出者は,預り書を紛失した場合は,次に掲げる事項を記載した返還申出書を作成し,本センターに提出しなければならない。この場合において,事務長が本人確認のため必要と認めたときは,返還申出書に押印を求めるとともに,当該押印した印鑑の証明書の提出を求めることができる。
(1) 提出者の住所及び氏名
(2) 預り書を紛失した旨
(3) 提出した資料の名称及び数
4 本センターは,提出された資料の写しを,前条第1項に規定する手続実施記録の一部として保管する。
(資料の閲覧又は謄写の請求)
第 32 条 当事者又はこれらの立場にあった者は,調停手続の過程で自らが本センターに提出し保管中の資料等について紛失等の相当な理由がある場合は,本センターに対して閲覧又は謄写を求めることができる。調停合意書についても同様とする。
2 第28条第2項ただし書きの場合,事務長は,当事者の請求に対し相当と判断したときは,必要と認める範囲内において手続実施記録の該当部分の閲覧又は謄写を認めることができる。
3 閲覧又は謄写の費用は,別に定める。
(証明書)
第 33 条 本センターは,当事者が裁判所に提出する必要があるなど相当の理由があると認められるときは,その請求に基づき,次の各号に掲げる事実を記載した証明書を発行する。
(1) 手続実施者が第27条第1項各号の規定により和解が成立する見込みがないとして調停手続を終了したこと,終了した年月日及びその旨を記載した書面を当事者に送達した年月日(当事者が送達を受けた年月日を含む。)
(2) 調停手続において当事者から請求がなされた年月日及びその内容
(3) 本センターにおいて調停手続が継続中であること及び調停手続を開始した年月日
(4) 前3号に掲げるもののほか,センター長が相当と認めるもの
2 証明書発行の費用は,別に定める。
第4章 苦情の対応
(苦情対応手続)
第 34 条 本センターが行う業務に関する苦情を申立てる者は,本センターに対し,苦情の概要を記載した書面を提出しなければならない。
2 事務長は,前項の申立てを受けたときは,運営委員のうち弁護士1名以上を含む3名以上を指名して小委員会を設置し,苦情申立ての内容の調査及び苦情の対応方法の審議を行わせ,運営委員会に対し報告させなければならない。
3 運営委員会は,前項の報告を受け,苦情の対応方法について決議する。
4 センター長は,前項の決議を受け,申立てられた苦情について措置を講じるものとする。
5 事務長は,苦情を申立てた者に対し,調査及び苦情対応の結果を書面又は口頭で通知する。
第5章 雑 則
(本規程の改廃)
第 35 条 本規程の改廃は,理事会の承認を要する。
附 則
(施行期日)
この規程は,理事会の決議の日(平成23年8月27日)から施行する。
(施行期日)
改正後の規程は,理事会の決議の日(平成28年12月17日)から施行する。
(施行期日)
1 改正後の規程は,令和2年度臨時総会において改正された愛知xxx書士会調停センター設置規則の施行のとき(令和3年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 第30条の1の規定は,前項の施行後に開始した調停手続について適用し,施行前に開始した調停手続については、なお従前の例による。