消費者ローン契約規定〔A〕
消費者ローン契約規定〔A〕
1
(2020 年4月1日)
2
【目 次 】
第1条(元利金の返済方法) | ・・・1 |
第2条(損害金) | ・・・1 |
第3条(元利金返済額等の自動支払い) | ・・・1 |
第4条(利率の変更) | ・・・1 |
第5条(元利金返済額の変更) | ・・・3 |
第6条(利率または元利金返済額の変更通知) | ・・・4 |
第7条(未払利息の取扱い) | ・・・4 |
第8条(最終回返済額の取扱い) | ・・・4 |
第9条(xx補給) | ・・・4 |
第 10 条(繰り上げ返済) | ・・・4 |
第 11 条(担保) | ・・・5 |
第 12 条(期限前の全額返済義務) | ・・・5 |
第 13 条(銀行からの相殺) | ・・・6 |
第 14 条(借主からの相殺) | ・・・6 |
第 15 条(債務の返済等にあてる順序) | ・・・6 |
第 16 条(履行請求の効力) | ・・・7 |
第 17 条(代り証書等の差し入れ) | ・・・7 |
第 18 条(印鑑照合) | ・・・7 |
第 19 条(費用の負担) | ・・・7 |
第 20 条(連帯保証人に対する情報提供) | ・・・7 |
第 21 条(届出事項) | ・・・7 |
第 22 条(xx後見人等の届出) | ・・・8 |
第 23 条(報告および調査) | ・・・8 |
第 24 条(債権譲渡) | ・・・8 |
第 25 条(団体信用生命保険) | ・・・8 |
第 26 条(xx証書作成義務) | ・・・9 |
第 27 条(管理回収の委託) | ・・・9 |
第 28 条(反社会的勢力の排除) | ・・・9 |
第 29 条(本規定の変更) | ・・・10 |
第 30 条(準拠法・合意管轄) | ・・・10 |
(保証) | ・・・10 |
(保証提携先(または保険者)がある場合のお知らせ) | ・・・10 |
(郵送契約の場合の特約) | ・・・10 |
(連帯債務の場合の特約) | ・・・11 |
附則 第 1 条(本規定の適用) | ・・・11 |
第 2 条(利率の変更に関する特約) | ・・・11 |
第 3 条(元利金返済額の変更に関する特約) | ・・・11 |
(参考資料)「消費者ローン契約規定」用語解説 | ・・・13 |
本規定は、借主が貸主:株式会社北九州銀行(以下、「銀行」というものとします。)との間に締結した消費者ローン契約書にもとづく契約(以下、「ローン契約」というものとします。)に適用されるものとします。
第1条(元利金の返済方法)
1.元利金の返済方法は、元利均等返済方法とします。
元利均等返済:毎回の返済について、元金部分と利息部分の合計額が一定となるように銀行が計算した額を返済する方法
最終返済日には、最終加算返済部分を加算して元金の返済を行うものとします。
2.利息は、次の方法により計算された額を各返済日(ローン契約借入要項に定める返済日としますが、返済日が銀行の休日の場合には、その日の翌営業日とします。以下同じ。)に後払いするものとします。
①毎月返済部分の利息は、毎月返済部分の元金残高(xx単位100円)×利率×1/12で計算するものとします。
②年2回増額返済部分の利息は、年2回増額返済部分の元金残高(xx単位100円)×利率×月数×1/12で計算するものとします。
③最終加算返済部分の利息は、毎月返済部分の利息と同様に計算のうえ、毎月返済部分の利息に加えて支払うものとします。
④借入日から第1回返済日までの期間中または据置期間中に1か月未満の端数日数がある場合、その端数日数については1年を365日とし、日割で利息計算するものとします。このため、元利均等返済の方法による場合であっても、第1回返済額は毎回の返済額とは異なる場合があることを借主は承諾するものとします。
第2条(損害金)
元利金の返済が遅れたときは、遅延している元金に対し年 14%(1年を 365 日とし、日割で計算するものとします。)の損害金を支払うものとします。
第3条(元利金返済額等の自動支払い)
元利金返済額等を借主(連帯債務の場合は連帯債務者甲)名義預金口座からの自動支払いの方法により支払う場合(第10条によって繰り上げ返済をする場合および第12条、第25条もしくは第28条によってローン契約による債務全額を返済しなければならない場合を除きます。)は次の各号によるものとします。
①借主は元利金の返済のため、各返済日までに毎回の元利金返済額(年2回増額返済併用の場合には、増額返済日に増額返済額を毎月の返済額に加えた額とします。以下同じ。)相当額を返済用預金口座に預け入れておくものとします。
②銀行は、各返済日に普通預金・総合口座の通帳、同払戻請求書または小切手によらず返済用預金口座から払い戻しのうえ、毎回の元利金の返済にあてるものとします。ただし、返済用預金口座の残高が毎回の元利金返済額に満たない場合には、その元利金返済額全額が遅延するものとします。
③毎回の元利金返済額相当額の預け入れが各返済日より遅れた場合には、銀行は元利金返済額と損害金の合計額をもって前項と同様の取扱いができるものとします。
④借主は、借入金の担保・保証に関連して負担する不動産登記費用、保証料、事務取扱手数料、火災保険料、ローン契約による債務に関する銀行の立替費用および支払を振込みで行う場合の銀行宛に支払う振込み手数料を第2号と同様の方法で支払うことを銀行に委託するものとします。
⑤借入利率に保証委託先保証会社(以下、「保証会社」というものとします。)所定の保証料を含む場合、銀行は借主に通知することなく保証料を支払うものとします。
第4条(利率の変更)
1.ローン契約による借入について変動金利が適用される場合に利率変更の基準となる利率を「基準利率」といい、利率は基準利率の変動に伴い基準利率の変動幅と同一幅で引下げまたは引上げられるものとします。
2.基準利率の変動幅を算出するための基準利率を比較する基準となる日を「基準日」というものとします。
3.基準利率に用いられている金利の取扱いが廃止されるなど金融情勢の変化、その他相当の事由がある場合には、銀行は基準利率に用いられている金利を一般に相当とみとめられる他の金利に変更することができるものとし、変更後初回における前回との比較は銀行が相当と認める方法によるものとします。以後、変更した基準利率に用いられている金利の取扱いが廃止された場合も同様とします。
4.利率は、借主が選択した下記①から⑥の金利変動方式にもとづき、下記のとおり変更されるものとします。
①変動金利(住宅ローン基準金利・双方向型)の利率の変動
イ.毎年4月1日、10月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前回基準利率とを比較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更するものとします。ただし、借入日の翌日以降最初に到来する基準日においては、その基準日における基準利率と借入日現在のローン契約による債務の適用利率の基準となる銀行所定の日の基準利率とを比較するものとします。
ロ.上記イ.の4月1日基準日に決まる新利率は、同年6月の返済日の翌日から12月の返済日まで適用するものとします。10月1日基準日に決まる新利率は、同年12月の返済日の翌日から翌年6月の返済日まで適用するものとします。
ハ.固定金利の適用
a.変動金利適用期間中に、銀行所定の変更契約証書を提出することにより申し込んだうえで、変動金利から固定金利へ変更できるものとします。この場合、申込日の翌日以降最初に到来する毎月の返済日に、銀行がホームページに掲載する所定の固定金利により適用利率を見直すものとします。見直し後の利率は、上記申込日の翌日以降最初に到来する毎月の返済日の翌日より適用します。また、固定金利の適用期間は銀行がホームページに掲載する所定のものとします。
b.固定金利適用期間が満了した場合は、満了日に固定金利から変動金利に変更するものとし、同時に適用利率を銀行がホームページに掲載する所定の利率に見直すものとします。見直し後の利率は、上記満了日の翌日より適用し、以降は上記イ.ロ.と同様とします。ただし、上記満了日以降、引続き固定金利を選択する場合は、上記満了日の前日までに上記a.と同様に、銀行所定の変更契約証書を提出することにより申し込んだうえで、固定金利を適用することができるものとします。この場合、上記満了日に銀行がホームページに掲載する所定の固定金利により適用利率を見直すものとします。見直し後の利率は、上記満了日の翌日より適用します。また、固定金利の適用期間は銀行がホームページに掲載する所定のものとします。
c.固定金利適用の申込は、借入と同時に行うこともできるものとし、この場合、固定金利は借入日より適用されるものとします。
d.変動金利から固定金利への変更は、ローン契約による債務の借入期間中繰り返し行うことができるものとします。ただし、固定金利適用の申込日の翌日以降最初に到来する毎月の返済日から最終返済日までの残存期間が、銀行がホームページに掲載する所定の固定金利適用期間より短い場合、固定金利への変更はできないものとします。
e.固定金利適用期間中は、変動金利への変更、適用利率の変更ならびに固定金利適用期間の変更はできないものとします。
f.変動金利から固定金利へ変更する場合には、借主は、銀行がホームページに掲載する所定の手数料を支払うものとします。
なお、銀行が手数料を変更するにあたっては第29条の規定を適用するものとします。
g.上記にかかわらず、元利金の返済が遅延している場合は、固定金利への変更はできないものとします。
②変動金利(住宅ローン基準金利・都度型)の利率の変動
イ.毎月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前月1日の基準利率とを比較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更するものとします。ただし、借入日の翌日以降最初に到来する基準日においては、その基準日における基準利率と借入日現在のローン契約による債務の適用利率の基準となる銀行所定の日の基準利率とを比較するものとします。
ロ.上記イ.の毎月1日基準日に決まる新利率は、当該基準日の翌月の返済日の翌日から適用するものとします。
ハ.借入期間中に本ローンの固定金利(全期間)、変動金利(住宅ローン基準金利・年2回型)、変動金利
(長期プライムレート・年2回型)、変動金利(長期プライムレート・年1回型)への変更は行わないものとします。
③変動金利(住宅ローン基準金利・年2回型)の利率の変動
イ.毎年4月1日、10月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前回基準利率とを比較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更するものとします。ただし、借入日の翌日以降最初に到来する基準日においては、その基準日における基準利率と借入日現在のローン契約による債務の適用利率の基準となる銀行所定の日の基準利率とを比較するものとします。
ロ.上記イ.の4月1日基準日に決まる新利率は、同年6月の返済日の翌日から12月の返済日まで適用する
ものとします。10月1日基準日に決まる新利率は、同年12月の返済日の翌日から翌年6月の返済日まで適用するものとします。
ハ.借入期間中に本ローンの固定金利(全期間)、変動金利 (住宅ローン基準金利・都度型)、変動金利
(長期プライムレート・年2回型)、変動金利(長期プライムレート・年1回型)への変更は行わないものとします。
④変動金利(長期プライムレート・年2回型)の利率の変動
イ.毎年4月1日、10月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前回基準利率とを比較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更するものとします。ただし、借入日の翌日以降最初に到来する基準日においては、その基準日における基準利率と借入日現在のローン契約による債務の適用利率の基準となる銀行所定の日の基準利率とを比較するものとします。
ロ.上記イ.の4月1日基準日に決まる新利率は、同年6月の返済日の翌日から12月の返済日まで適用するものとします。10月1日基準日に決まる新利率は、同年12月の返済日の翌日から翌年6月の返済日まで適用するものとします。
ハ.借入期間中に本ローンの固定金利(全期間)、変動金利(住宅ローン基準金利・都度型)、変動金利(住宅ローン基準金利・年2回型)、変動金利(長期プライムレート・年1回型)への変更は行わないものとします。
⑤変動金利(長期プライムレート・年1回型)の利率の変動
イ.毎年10月1日を基準日とし、利率は基準日における基準利率と前回基準利率とを比較し、差が生じた場合にその差と同一幅で変更するものとします。ただし、借入日の翌日以降最初に到来する基準日においては、その基準日における基準利率と借入日現在のローン契約による債務の適用利率の基準となる銀行所定の日の基準利率とを比較するものとします。
ロ.上記イ.の10月1日基準日に決まる新利率は、同年12月の返済日の翌日から翌年12月の返済日まで適用するものとします。
ハ.借入期間中に本ローンの固定金利(全期間)、変動金利(住宅ローン基準金利・都度型)、変動金利(住宅ローン基準金利・年2回型)、変動金利(長期プライムレート・年2回型)への変更は行わないものとします。
⑥借主が固定金利(全期間型)を選択した場合には、当初借入利率は変更しないものとします。
5.社員ローン(会社と銀行との協定にもとづく借入をいうものとします。以下同じ。)の場合は、前各項の定めにかかわらず利率については会社の定めに従うものとします。
第5条(元利金返済額の変更)
1.変動金利適用期間中の元利金返済額の変更
①変動金利適用期間中の元利金返済額は、前条による利率の変更がある場合でも、「変動金利を適用した日の翌日以降5回目の10月1日および以後5回目ごとの10月1日」(以下、「返済額変更基準日①」というものとします。)をそれぞれ経過した直後の12月の返済日までは変更しないものとします。ただし、元利金返済額の内訳である元金、利息の額は変わるものとし、また、元金の返済を据え置いている場合は、毎回の利息支払額が変わるものとします。
②元利金返済額は各返済額変更基準日①直後の12月の返済日に、同日現在の借入残高、最終返済日までの残存期間、当該返済額変更基準日①において算定した利率等により、残存期間を変えずに銀行が再計算するものとします。ただし、新元利金返済額は、変更前の元利金返済額の1.25倍を超えないものとします。また、算出した元利金返済額が変更前の毎回の元利金返済額より少なくなる場合は、ローン契約借入要項において指定した方法によって新元利金返済額を決定するものとします。
返済額減額 :残存期間を変えず、元利金返済額を減額する方法残存期間短縮 :元利金返済額を変えず、残存期間を短縮する方法
返済額減額(下限付):当初の毎月の元利金返済額を下限とし、元利金返済額を減額する方法
③元利金返済額の変更は、返済額変更基準日①直後の1月以降最初の返済から行うものとします。
2.固定金利変更時および適用期間満了日の取扱い
①元利金返済額は、固定金利への変更時の利率見直し日、および固定金利の適用期間満了時の利率見直し日(以下、あわせて「利率見直し日」というものとします。)の都度、利率見直し日現在の借入残高、最終返済日までの残存期間、銀行がホームページに掲載する所定の適用利率等により、銀行が残存期間を変えずに再計
算するものとします。
なお、元利金返済額の変動幅に上限はないものとします。
②元利金返済額の変更は、利率見直し日の翌日以降最初の返済から行うものとします。
3.社員ローンの場合は、前各項の定めにかかわらず元利金返済額の変更については会社の定めに従うものとします。
第6条(利率または元利金返済額の変更通知)
利率または元利金返済額が変更された場合、銀行は借主に対して原則として変更後最初の返済日以前に、変更後の利率または元利金返済額を銀行所定の方法により通知するものとします。
第7条(未払利息の取扱い)
1.利率の変更により、毎月の約定利息が所定の毎回の元利金返済額(第5条による変更後は変更後の毎回の元利金返済額)を超える場合、その超過額(以下、「未払利息」というものとします。)の支払いは繰り延べるものとします。
2.別段の定めがある場合を除き、前項の未払利息が生じる場合、毎月返済部分の未払利息は翌月以降の毎回の元利金返済額より支払うものとし、未払利息、約定利息、元金の順に充当するものとします。以後の支払いについても、同様とします。また、年2回増額返済部分についても、同様とします。
第8条(最終回返済額の取扱い)
1.最終返済日においては、借主は、元金残高に、最終回利息を加えた額を最終回返済額として一括して支払うものとします。
なお、未払利息がある場合には、未払利息も加えた額を最終回返済額とします。
2.前項の場合、最終返済日に一括して返済することが困難なときは、銀行の同意を得て返済方法、返済期限を変更することができるものとします。この場合、最終返済日の3か月前の返済日までに銀行に書面で申し出るものとします。
第9条(xx補給)
1.社員ローンの場合において、会社から別途xx補給を受ける場合、xx補給の内容は会社の定めによるものとします。
2.前項の場合、各返済日において支払われる元利金返済額のうち、直前の返済日の翌日(第1回返済日の場合は借入日)における借入金元本残高に対し、当該日から当該返済日までの期間について当初借入利率または第
4条により変更された利率からxx補給率を差し引いた利率によって計算した金額を利息の支払いにあてるものとし、残余の部分を元本の返済にあてるものとします。また、xx補給率により計算した利息は会社の定める精算方式に従い毎回の元利金返済額とは別に各返済日に支払うものとします。
第10条(繰り上げ返済)
1.借主が、ローン契約による債務を期限前に繰り上げて返済できる日はローン契約借入要項に定める毎月の返済日とし、この場合には繰り上げ返済日の10営業日前までに銀行へ通知するものとします。
2.繰り上げ返済にあたり、年2回増額返済部分の未払利息または第7条に定める未払利息がある場合には、繰り上げ返済日に支払うものとします。
3.借主が繰り上げ返済をする場合には、銀行がホームページに掲載する所定の手数料を支払うものとします。なお、銀行が手数料を変更するにあたっては第29条の規定を適用するものとします。
4.一部繰り上げ返済をする場合に、繰り上げ返済できる金額は下表①のとおりとし、繰り上げ返済を行った後の残額の返済方法は、下表②のとおり変更されるものとします。また、一部繰り上げ返済をする場合には、前三項によるほか、銀行所定の方法により取扱うものとします。
毎月返済のみの場合 | 年2回増額返済併用の場合 | ||
① | 一部繰り上げ返済できる金額 | 繰り上げ返済日に続く月単位の返済元金の合計額 | 下記の(1)と(2)の合計額 (1)繰り上げ返済日に続く6か月単位 (以下、「繰上対象期間」というものとします。)に取りまとめた毎月の返済元金の合計額 (2)繰上対象期間中に返済日が到来する 年2回増額返済元金 |
② | 一部繰り上げ返済後の返済方法 | 借主の選択により、次のいずれかの方法とします。 期限繰上方式:毎回の元利金返済額を変更せず、最終期限を繰り上げる方式 再計算方式 :最終期限を変更せずに毎回の元利金返済額をローン契約借入要項によって指定した返済方法に従って再計算する方式 なお、最終回返済額が、毎回の元利金返済額に比べて一定限度を超えて多い場合や、繰り上げ返済後も第7条に定める未払利息を生じる場合には、期限繰上方式によっても最終期限が繰り上がらない場合や、再計算方式によると返済額が増加する場合もあることを借主は承諾するものとします。また、段階金利の場合は、返済期日を繰り上げたうえで、繰り上げ後の返済額が変更となる場合があること を借主は承諾するものとします。 |
第11条(担保)
1.担保価値の減少、借主または連帯保証人の信用不安等の債権保全を必要とする相当の事由が生じた場合(ローン契約による債務の保証提携先(または保険者)がある場合は、その債務の保証提携先(または保険者)が支払いを停止した場合、手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分を受けた場合、その他信用状態に著しい変化があった場合を含みます。)には、銀行からの請求により、借主は遅滞なくローン契約による債権を保全しうる担保、連帯保証人をたて、またはこれを追加、変更するものとします。
2.借主および連帯保証人は、担保について現状を変更し、または第三者のために権利を設定し、もしくは譲渡するときは、あらかじめ書面により銀行の承諾を得るものとします。銀行は、その変更等がなされても担保価値の減少等債権保全に支障を生ずるおそれがない場合には、これを承諾するものとします。
3.ローン契約による債務の期限の到来または期限の利益の喪失後、その債務の履行がない場合には、かならずしも法定の手続によらず、一般に妥当と認められる方法、時期、価格等により銀行において担保を取立または処分のうえ、その取得金から諸費用を差し引いた残額を、法定の順序にかかわらず、ローン契約による債務の返済にあてることができるものとし、なお残債務がある場合には、借主は直ちに返済するものとします。また、ローン契約による債務の返済にあてた後、なお取得金に余剰の生じた場合には、銀行はこれを権利者に返還するものとします。
4.借主および連帯保証人の差し入れた担保について、事変、災害、輸送途中のやむをえない事故等銀行の責めに帰すことができない事情によって損害が生じた場合には、銀行は責任を負わないものとします。
第12条(期限前の全額返済義務)
1.借主について次の各号の事由が一つでも生じた場合には、借主はローン契約による債務全額について期限の利益を失い、ローン契約借入要項に定める返済方法によらず、直ちにローン契約による債務全額を返済するものとします。
①借主について、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、または特別清算開始等の法的債務整理手続開始の申立があったとき
②借主が手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分を受けたとき
③借主または連帯保証人の預金その他の銀行に対する債権について仮差押、保全差押または差押の命令、通知が発送されたとき
なお、連帯保証人の預金その他の銀行に対する債権の差押等については、銀行の承認する担保を提供し、または連帯保証人をたてる旨を借主が遅滞なく銀行に書面にて通知したこと等により、銀行が従来どおり期限の利益を認める場合には、銀行は書面にてその旨を借主に通知するものとします。
④借主が保証委託を行い、保証を受けている保証会社から保証の中止または解約がなされたとき
⑤社員ローンの場合、借主が死亡・退職・解雇等の理由により会社の社員でなくなったことを銀行が知ったとき
⑥借主が住所変更の届出を怠るなど、借主の責めに帰すべき事由によって銀行に借主の所在が不明となり、銀行から借主にあてた通知が届出の住所に到達しなかったとき
⑦借主が支払いを停止したとき
2.次の各号の事由が一つでも生じた場合には、借主は、銀行からの請求によって、ローン契約による債務全額について期限の利益を失い、ローン契約借入要項に定める返済方法によらず、直ちにローン契約による債務全額を返済するものとします。
①借主が返済を遅延し、銀行から書面により督促しても、次の返済日までに元利金(損害金を含むものとします。)を返済しなかったとき
②借主が銀行取引上の他の債務について期限の利益を失ったとき
③借主が第11条第1項、同条第2項または第17条の規定に違反したとき
④担保の目的物について差押または競売手続きの開始があったとき
⑤借主の銀行に対する届出内容や書類提出に、故意による虚偽があると認められるとき
⑥連帯保証人に前項または本項の各号の一つでも該当の事由が生じたとき
⑦前各号のほか、借主の信用状態に著しい変化が生じるなど、元利金(損害金を含むものとします。)の返済ができなくなる相当の事由が生じたとき
3.前項の場合において、借主が住所変更の届出を怠る、または借主が銀行からの請求を受領しない等、借主の責めに帰すべき事由により、請求が延着し、または到達しなかったときは、通常到達すべき時に期限の利益が失われたものとします。
第13条(銀行からの相殺)
1.銀行は、ローン契約による借主の債務のうち各返済日が到来したもの、または前条、第25条第6項もしくは第28条によって借主が返済しなければならないローン契約による債務全額と、借主の銀行に対する預金その他の債権とを、その債権の期限のいかんにかかわらず相殺することができるものとします。この場合、書面により通知するものとします。
2.前項によって相殺をする場合には、債権債務の利息および損害金の計算期間は銀行による相殺計算実行の日までとし、預金その他の債権の利率については、預金規定等の定めによるものとします。ただし、期限未到来の預金その他の債権の利息は、期限前解約利率によらず約定利率により1年を365日とし、日割で計算するものとし、外国為替相場については銀行による相殺計算実行時の相場を適用するものとします。
3.借主がローン契約による債務を履行しなければならない場合には、銀行は連帯保証人の保証債務と連帯保証人が銀行に対して有する預金その他の債権とを、その債権の期限にかかわらず相殺することができるものとします。この場合も、銀行はこれをすみやかに書面により連帯保証人に通知するものとし、前項の定めは連帯保証人についても同様とします。
第14条(借主からの相殺)
1.借主は、ローン契約による債務と期限の到来している借主の銀行に対する預金その他の債権とを、ローン契約による債務の期限が未到来であっても、相殺することができるものとします。
2.前項によって相殺をする場合には、相殺計算を実行する日はローン契約借入要項に定める毎月の返済日とし、相殺できる金額、相殺に伴う手数料および相殺計算実行後の各返済日の繰り上げ等については第10条に準じるものとします。この場合、借主は相殺計算を実行する日の10営業日前までに銀行へ書面により相殺の通知をし、銀行所定の手続を行うものとします。
3.第1項によって相殺をする場合には、債権債務の利息および損害金の計算期間は銀行による相殺計算実行の日までとし、預金その他の債権の利率については、預金規定等の定めによるものとします。また、外国為替相場については銀行による相殺計算実行時の相場によるものとします。
なお、借主が相殺する場合には、借主は、第 10 条第3項に定める手数料を支払うものとします。
第15条(債務の返済等にあてる順序)
1.銀行から相殺をする場合に、ローン契約による債務のほかに銀行取引上の他の債務があるときは、銀行は債権保全上等の事由により、どの債務との相殺にあてるかを指定することができ、借主は、その指定に対して異
議を述べないものとします。
2.借主から返済または相殺をする場合に、ローン契約による債務のほかに銀行取引上の他の債務があるときは、借主はどの債務の返済または相殺にあてるかを書面による通知をもって指定することができるものとします。
なお、借主がどの債務の返済または相殺にあてるかを指定しなかったときは、銀行が指定することができ、借主はその指定に対して異議を述べないものとします。
3.借主の債務のうち一つでも返済の遅延が生じている場合などにおいて、前項の借主の指定により債権保全上支障が生じるおそれがあるときは、銀行は遅滞なく異議を述べ、担保・保証の状況等を考慮してどの債務の返済または相殺にあてるかを指定することができるものとします。
4.第2項のなお書きまたは第3項によって銀行が指定する借主の債務については、その期限が到来したものとします。
第16条(履行請求の効力)
1.借主は、連帯保証人およびこれらの債務を引き受けた者ならびにこれらの包括承継人のいずれかに対して履行の請求が行われた場合、その効力が自身に対しても生じるものとすることを承諾するものとします。
2.連帯保証人は、他の連帯保証人およびこれらの債務を引き受けた者ならびにこれらの包括承継人のいずれかに対して履行の請求が行われた場合、その効力が自身に対しても生じるものとすることを承諾するものとします。
第17条(代り証書等の差し入れ)
事変、災害等銀行の責めに帰すことのできない事情によって証書その他の書類が紛失、滅失または損傷した場合には、借主は、銀行の請求によって代り証書等を差し入れるものとします。
第18条(印鑑照合)
銀行が、ローン契約にかかる諸届等に使用された印影を、消費者ローン契約書に押印の印影または返済用預金口座の届出印鑑と相当の注意をもって照合し、もしくは借主が入力した暗証番号その他必要情報を銀行の記録と照合するなど、銀行所定の方法による照合を実施して相違ないと認めて取扱ったほか、取引者がその権限を有しないと見込まれる特段の事情がない、と銀行が過失なく判断して行った取引は有効な取引とします。
第19条(費用の負担)
次の各号に掲げる費用は借主が負担するものとします。
①抵当権の設定、抹消または変更の登記に関する費用
②担保物件の調査または取立もしくは処分に関する費用
③借主または連帯保証人に対する権利の行使または保全に関する費用
第 20 条(連帯保証人に対する情報提供)
1.ローン契約による借入金に事業の用に供する資金が含まれている場合には、借主は、連帯保証人に対して次の各号に関して銀行に対して提供した情報と同じ情報を提供したことを表明します。
①借主の財産および収支の状況
②借主が本債務以外に負担している債務の有無、その額および履行状況
③借主が本債務の担保として他に提供し、または提供しようとするものがある場合は、その旨およびその内容
2.借主は、連帯保証人から銀行に対して請求があった場合には、委託を受けた連帯保証人であるか否かにかかわらず、銀行が当該連帯保証人に対して主たる債務の元本およびこれに付随する利息、遅延損害金等一切の債務にかかる次の各号の情報を提供することを承諾するものとします。
①不履行の有無
②残額
③弁済期が到来しているものの額
第21条(届出事項)
1.印章を紛失したとき、または氏名、住所、印鑑、電話番号、その他銀行に届け出た事項に変更があったときは、借主は直ちに銀行に銀行所定の方法により届け出るものとします。
2.借主が前項の届出を怠ったため、銀行が借主から最後に届出のあった氏名、住所等にあてて通知または送付書類を発送した場合には、延着しまたは到達しなかったときでも通常到達すべき時に到達したものとします。
第22条(成年後見人等の届出)
1.借主は、家庭裁判所の審判により、借主につき補助・保佐・後見が開始された場合には、直ちに成年後見人等の氏名その他必要な事項を書面により銀行に届け出るものとします。また、借主の補助人・保佐人・成年後見人等につき、家庭裁判所の審判により、補助・保佐・後見が開始された場合にも、同様に届け出るものとします。
2.借主は、家庭裁判所の審判により、借主につき任意後見監督人の選任がなされ任意後見契約の効力が生じた場合には、直ちに任意後見人の氏名その他必要な事項を書面により銀行に届け出るものとします。
3.借主は、借主または借主の補助人・保佐人・成年後見人等につきすでに補助・保佐・後見開始の審判を受けている場合、または任意後見監督人の選任がなされ任意後見契約の効力が生じている場合にも、前二項と同様に届け出るものとします。
4.借主は、前三項の届出事項に取消または変更等が生じた場合にも同様に届け出るものとします。
5.銀行が相当の注意をもって意思能力を確認し、借主または借主の補助人・保佐人・成年後見人等が行為能力者であると認めて取引したときは、前四項の届出の前に生じた損害は、借主が負担とするものとします。
6.連帯保証人についても、前五項の規定を適用するものとし、銀行が必要と認めた場合、借主は連帯保証人の追加もしくは変更をすることを承諾するものとします。
なお、届出前に行った保証については、当然に有効であることを確認します。
第23条(報告および調査)
1.借主は、銀行が債権保全上必要と認めて請求をした場合には、担保の状況ならびに借主および連帯保証人の信用状態について直ちに報告し、また調査に必要な便益を提供するものとします。
2.借主は、担保の状況、または借主もしくは連帯保証人の信用状態に重大な変化が生じたとき、またはそのおそれがあるときは、銀行から請求がなくとも、直ちに報告するものとします。
第24条(債権譲渡)
1.借主は、銀行が将来ローン契約による債権を他の金融機関などに譲渡(信託を含むものとします。本条において以下同じ。)すること、および銀行が譲渡した債権を再び譲り受けることをあらかじめ承諾するものとします。
2.前項により債権が譲渡された場合、銀行は譲渡した債権に関し、譲受人(信託譲渡をした場合における信託の受託者を含むものとします。本条において以下同じ。)の代理人になるものとします。借主は銀行に対して、従来どおりローン契約借入要項に定める返済方法によって毎回の元利金返済額を支払い、銀行はこれを譲受人に交付するものとします。
第25条(団体信用生命保険)
1.ローン契約借入要項において、団体信用生命保険の付保を「有」とした場合は、借主は、銀行と当該団体信用生命保険の生命保険会社とによる、借主を被保険者とし、銀行を保険金受取人および保険料負担者とする団体信用生命保険契約を締結することに同意するものとします。
2.被保険者は健康に異常なく、前項の保険契約にもとづき被保険者が別に生命保険会社に告知した事項は事実に相違ないことを誓約します。
3.借主または連帯保証人は、ローン契約による債務の最終返済日以前に、被保険者に第1項の保険契約に定める保険事故が発生したときは、遅滞なく銀行に通知のうえ、その指示に従うものとします。
4.前項により銀行が生命保険会社から保険金を受領したときは、銀行は受領金相当額の借主の銀行に対する債務につき期限のいかんにかかわらず返済があったものとして取扱うものとします。ただし、ローン契約による借入後2年以内に銀行が上記保険金を受領したときは、ローン契約による借入後2年を経過するまでローン契約による債務が存続するものとします。
5.前項の場合、保険事故発生日の翌日以降返済日までの利息その他費用等不足する金額については、借主は銀行の請求があり次第直ちに支払うものとします。
6.第4項ただし書の留保期間内に万一被保険者の告知義務違反により生命保険会社より銀行が保険金の返還を
請求されたときは、借主は返還すべき金額に相当するローン契約による債務につき直ちに返済するものとします。
7.万一借主が銀行に対するローン契約による債務の返済を怠ったまま保険期間を経過する場合は、借主は銀行の請求により保険期限の延長、または別に銀行が指定する保険会社と銀行が借主を被保険者、銀行を保険金受取人、債務金額を保険金額とし、保険期間を銀行の任意とする生命保険を締結することに同意するものとします。
なお、この場合銀行の支払う保険料その他の費用は借主が負担するものとします。
第26条(公正証書作成義務)
借主と連帯保証人は、銀行の請求があるときは、直ちにローン契約による債務について強制執行の認諾がある公正証書を作成するため必要な手続きをとるものとします。このために要した費用は借主と連帯保証人が負担するものとします。
第27条(管理回収の委託)
銀行は、借主に対して有する債権の管理・回収業務を、「債権管理回収業に関する特別措置法」にもとづき法務大臣より営業許可を受けた債権管理回収専門会社に対して委託することができるものとします。
第28条(反社会的勢力の排除)
1.借主または連帯保証人(ローン契約に関する借主と保証会社との間の保証委託契約にもとづく借主の保証会社に対する債務の連帯保証人を含むものとします。本条において以下同じ。)は、現在、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団等、その他これらに準ずる者(以下、あわせて「暴力団員等」というものとします。)に該当しないこと、および次の各号のいずれにも該当しないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないことを確約します。
①暴力団員等が経営を支配していると認められる関係を有すること
②暴力団員等が経営に実質的に関与していると認められる関係を有すること
③自己、自社もしくは第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に暴力団員等を利用していると認められる関係を有すること
④暴力団員等に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められる関係を有すること
⑤役員または経営に実質的に関与している者が暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有すること
2.借主または連帯保証人は、自らまたは第三者を利用して次の各号の一つでも該当する行為を行わないことを確約します。
①暴力的な要求行為
②法的な責任を超えた不当な要求行為
③取引に関して、脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為
④風説を流布し、偽計を用いまたは威力を用いて銀行の信用を毀損し、または銀行の業務を妨害する行為
⑤その他前各号に準ずる行為
3.借主または連帯保証人が、暴力団員等もしくは第1項各号のいずれかに該当し、もしくは前項各号のいずれかに該当する行為をし、または第1項の規定にもとづく表明・確約に関して虚偽の申告をしたことが判明し、借主とのローン契約を継続することが不適切である場合には、借主は、銀行からの請求があり次第、銀行に対する一切の債務について期限の利益を失い、ローン契約借入要項に定める返済方法によらず、直ちに債務を弁済するものとします。
4.前項の場合において、借主が住所変更の届出を怠る、あるいは借主が銀行からの請求を受領しないなど、借主の責めに帰すべき事由により、請求が延着し、または到達しなかった場合は、通常到達すべき時に期限の利益が失われたものとします。
5.第3項の規定の適用により、借主または連帯保証人に損害が生じた場合にも、借主または連帯保証人は銀行になんらの請求をしないものとします。また、銀行に損害が生じたときは、借主または連帯保証人がその責任を負うものとします。
第29条(本規定の変更)
1.銀行は、金融情勢その他状況の変化等相応の事由があると認められる場合には、民法第548条の4の規定にもとづき本規定の各条項を変更できるものとします。
2.前項により規定を変更する場合、銀行は、変更を行う旨、変更後の規定の内容、その効力発生時期を、店頭表示、インターネット、またはその他相当の方法で公表することにより周知するものとします。
3.前二項による変更は、公表の際に定める適用開始日から適用されるものとし、公表の日から適用開始日までは変更の内容に応じて相当の期間をおくものとします。
第30条(準拠法・合意管轄)
1.ローン契約にもとづく借主および連帯保証人と銀行との間の諸取引の契約準拠法は日本法とします。
2.ローン契約にもとづく取引に関し訴訟の必要が生じた場合には、銀行の本店または取引店の所在地を管轄する裁判所を管轄裁判所と定めるものとします。
(保 証)
1.連帯保証人は、借主の委託を受けて、借主がローン契約によって負担する一切の債務について、借主と連帯して保証債務を負い、その履行については、ローン契約に従うものとします。
2.ローン契約による借入金に事業の用に供する資金が含まれている場合には、連帯保証人は、借主から次の各号に関する情報の提供を受けたことを表明します。
①借主の財産および収支の状況
②借主が本債務以外に負担している債務の有無、その額および履行状況
③借主がローン契約の担保として他に提供し、または提供しようとするものがあるときは、その旨およびその内容
3.銀行からの通知等は、連帯保証人のいずれか一人に到達すれば、連帯保証人全員に対して効力を生じることを連帯保証人はあらかじめ承認します。
4.連帯保証人は、借主の銀行に対する預金その他の債権をもって相殺は行わないものとします。
5.連帯保証人は、銀行が相当と認めるときは担保または他の保証を変更、解除しても、免責を主張しないものとします。
6.連帯保証人がローン契約による保証債務を履行した場合、代位によって銀行から取得した権利は、借主と銀行との間に、ローン契約による残債務または連帯保証人が保証している他の契約による残債務がある場合には、銀行の同意がなければこれを行使しないものとします。
7.連帯保証人が借主と銀行との取引についてほかに保証をしている場合には、その保証はこの保証契約により変更されないものとし、また、ほかに限度額の定めのある保証をしている場合には、その保証限度額にローン契約による保証の額は含まれないものとします。連帯保証人が借主と銀行との取引について、将来ほかに保証した場合にも同様とします。
8.連帯保証人は、主債務者が随時変動金利を固定金利に、または固定金利を変動金利に変更することについて、それが銀行の通常の変動ルールの範囲内である限り、あらかじめ承諾するものとします。
9.連帯保証人が、この保証債務の整理について平成25年12月5日に経営者保証に関するガイドライン研究会(全国銀行協会および日本商工会議所が事務局)が公表した経営者保証に関するガイドライン(公表後の改定内容を含むものとします。)に則った整理を申し立てた場合には、銀行は同ガイドラインにもとづき当該整理に誠実に対応するよう努めるものとします。
(保証提携先(または保険者)がある場合のお知らせ)
第 12 条により、借主にローン契約による債務全額の返済義務が生じた場合には、銀行はローン契約による債務の保証提携先(または保険者)に対してローン契約による債務全額の返済を請求するものとします。
保証提携先(または保険者)が借主に代わってローン契約による債務全額を銀行に返済した場合は、借主は保証
提携先(または保険者)にローン契約による債務全額を返済するものとします。
(郵送契約の場合の特約)
借主が消費者ローン契約書およびこれに付随する書類(以下、本特約において「契約書等」というものとします)を銀行に郵送する方法によりローン契約を締結する場合は、次の各号によるものとします。
①事変、災害等銀行の責めに帰すことのできない事情によって契約書等が紛失または滅失し銀行に到達しなかった場合には、委託者は、第 17 条の規定により代り証書等を銀行に差入れるものとします。
②前号の場合で銀行からの請求によっても借主が代り証書等を差入れないときは、借主は、ローン契約が成立しないことを承諾するものとします。
③前二号の場合または配達業者の遅配等銀行の責めに帰すことのできない事情によって契約書等が銀行に延着
した場合には、借主は、これらによって生じた損害の賠償を銀行に請求することができないものとします。
(連帯債務の場合の特約)
連帯債務の場合は、次の各号によるものとします(以下、本特約において「連帯債務者」とは、ローン契約における「借主」および「連帯債務者」全員とします。)。
①銀行からの通知等は、連帯債務者のいずれか一人に到達すれば、連帯債務者全員に対して効力を生じることを連帯債務者はあらかじめ承諾するものとします。
②ローン契約借入要項記載の返済用預金口座の名義人は連帯債務者のいずれか一人ですが、その出捐割合は連帯債務の負担割合と同一とすることを連帯債務者は銀行に保証するものとします。したがって、返済用預金口座からの元利金の返済は、連帯債務者の連帯債務の負担割合どおりに銀行になされるものであることを連帯債務者はあらかじめ承諾するものとします。
③第10条による繰り上げ返済、第12条による返済および第14条による相殺の場合、銀行は連帯債務の負担割合により連帯債務者が返済したものとして取扱うことを連帯債務者はあらかじめ承諾するものとします。
④連帯債務者の一人に対して銀行が債務の免除または担保の変更、解除をしても他の連帯債務者は銀行に対して
免責を主張しないものとします。
附 則
第1条(本規定の適用)
1.2020年3月31日以前に「消費者ローン契約規定〔A〕」にもとづいて消費者ローン契約を締結した借主および連帯保証人は、本規定が契約時の規定内容の一部を変更したものであることを確認のうえ、2020年4月1日より本規定が適用されることを承諾するものとします。
2.前項にかかわらず、2019 年5月6日以前に「消費者ローン契約書〔A〕」にもとづいて消費者ローン契約を締結した借主および連帯保証人は、同契約書が定める条項に代わり、本規定が適用されることを承諾するものとします。
第2条(利率の変更に関する特約)
前条にかかわらず、2010年4月30日以前に「金銭消費貸借契約証書」により消費者ローン契約を締結した借主および連帯保証人は、同契約書が定める条項に代わり、本規定が適用されることを承諾するものとし、さらに本規定第4条第4項第1号ロ、同第3号ロ、同第4号ロ、および同第5号ロの各末尾に次を追加して適用されることを承諾するものとします。
「ただし、年2回増額返済がある場合には、4月1日基準日に決まる新利率は、同年6月1日以降、最初に到来する増額返済日の翌日から6か月後の返済日まで適用するものとし、10 月1日基準日に決まる新利率は、同年 12 月1日以降、最初に到来する増額返済日の翌日から6か月後の返済日まで適用するものとします。」
第3条(元利金返済額の変更に関する特約)
2010年4月30日以前に「金銭消費貸借契約証書」により消費者ローン契約を締結した借主および連帯保証人は、前条とともに、本規定第5条第1項を次のとおり変更して適用されることを承諾するものとします。
1.変動金利適用期間中の元利金返済額の変更
①借入後、毎年 10 月1日での5回目に到来する基準日において算定した借入利率を適用するまでは、その間に借入利率の変更があっても金銭消費貸借契約証書の借入要項に記載した毎回の元利金返済額(毎月返済の部分および半年ごと増額返済の部分。以下、「毎回返済額」というものとします。)は変更しないものとします。
②借入後、毎年 10 月1日での5回目に到来する基準日において算定した借入利率を適用する場合は、その借入利率、その適用時期における約定未償還元金、残存期間等にもとづいて新しい返済額を算出するものとします。ただし、この新しい毎回返済額は、変更前の毎回返済額の 1.25 倍を限度とします。なお、この限度を超
える未払利息等は、第7条により支払うものとします。この新しい毎回返済額は、その後さらに毎年 10 月1
日での5回目に到来する基準日において算定した借入利率を適用してさらに新しい毎回返済額を算出するまでは、その間に借入利率の変更があっても変更しないものとします。
③以後、毎年 10 月1日での5回目ごとに到来する基準日において算定した借入利率を適用する場合に限り、前項と同様に新しい毎回返済額を算出するものとします。
以 上
(参考資料)「消費者ローン契約規定」用語解説
本解説は、消費者ローン契約規定に記載された用語を、分かりやすく解説したものです。各用語の後ろの〔 〕内には規定の該当する条項が記載されています。
ご契約内容を十分ご理解いただくために、本解説をご参照ください。別途、銀行取引約定書につき弊行と合意いただいた場合は、消費者ローン契約書の規定に銀行取引約定書の規定が優先しますのでご注意ください。
1.連帯保証人
保証人は、借主がローン等を返済できない場合に、借主に代わって返済する義務を負う人をいいますが、「連帯保証人」とは、さらに借主と連帯して返済義務を負う人をいいます。連帯責任を負わない保証人は、債権者からローン等の返済を請求された場合でも、まず借主に請求するよう求め、また借主に返済資力のあることを証明すれば支払を拒むことができます。しかし「連帯保証人」の場合は、借主と同様の連帯責任を負うので、債権者が借主に請求したか否かや借主に資力が残っているか否かにかかわらず、借主の債務不履行があり債権者から請求を受けたときは直ちに借主に代わって返済する義務を負い、借主より先に財産に対する差押え(後記23.参照)等の強制執行を受けることもあります。金融機関に対する保証は、一般に連帯保証となっています。
なお、「連帯保証人」がローンの借主に代わって債務の返済をしたときは、連帯保証人はローンの借主に対して求償することができ、この求償のために債権者の権利に代位(後記42.参照)することができます。
2.非提携ローン・提携ローン
消費者ローンには、商品・サービスの販売業者等と銀行が提携し販売業者等を通じて借入申込のあった方に貸出す「提携ローン」と、そのような提携関係がなく借入希望者が直接銀行に申し込み銀行が貸出す「非提携ローン」とがあります。
なお、その他に銀行が企業と協定を結び一定の条件の下で当該企業の従業員に対して貸出す「社員ローン」があります。
3.銀行の休日〔規定第1条第2項〕
銀行の休日は、銀行法で「日曜日その他政令で定める日に限る」とされています。具体的には、「日曜日」のほか、「祝日」、「国民の休日」、「12月31日から翌年の1月3日までの4日間」および「土曜日」です。
4.年2回増額返済併用〔規定第1条第2項他〕
一般には、ボーナス時などに年2回、通常の毎月返済額に一定額を上乗せして返済する方式のことをいいます。
5.損害金〔規定第2条〕
借主が約定どおり元利金の返済を行わない場合、返済日の翌日から入金日までの期間について、返済が遅延している元金に所定の利率を乗じて算出された金額を、違約金としてお支払いいただくものです。
6.元利金返済額等の自動支払い〔規定第3条〕
元利金返済額等の自動支払いとは、毎回の返済額等を銀行の窓口等で返済するのではなく、返済日当日に、コンピューター処理により自動的にご指定の借主の預金口座から引き落され支払われる方式のことをいいます。
7.保証料〔規定第3条第5項〕
保証会社(後記12.参照)は、連帯保証人になるにあたり、借主から保証料をいただきます。
保証料の支払方法は、お借入時に一括して借主から保証会社にお支払いいただく「一括前払い型」と、借主から銀行へお支払いいただく金利の中から銀行が保証会社へ支払う「利息組込み型」の2通りとなります。年収に占める返済額の割合などにより、利息組込み型でもお借入時に借主から保証会社へ保証料をお支払いいただくことがあります。
一括前払い型で、繰り上げ返済(後記8.参照)、借入期間の短縮等が行われ、保証会社の保証金額が減額、または保証期間が短縮された場合、保証会社所定の料率、方法により未経過保証料が返還されることがあります
(返還金から保証会社所定の事務手数料が差し引かれます。)。ただし、保証会社が代位弁済を行った場合、未経過保証料は返還されません。
8.繰り上げ返済〔規定第10条〕
借入当初の契約で定められた期限よりも前に、残っている債務額の一部または全部を繰り上げて返済することをいいます。一部を繰り上げ返済をする場合には、繰り上げ返済後も毎回の返済額を変更せず、最終返済期限を繰り上げる方法と、最終返済期限を変更せずに繰り上げ返済後の元本残高をもとにその時点の適用金利で返済額を計算し直す方法があります。こうした繰り上げ返済を行うには、銀行所定の手数料がかかるのが一般的です。お借入のローンの種類や個々のお借入の内容等により、繰り上げ返済について制約がある場合がございますので、具体的なお手続き等については、お取引店担当窓口までご照会ください。
〔繰り上げ返済についてのご注意点(一般の場合の例)〕
・ご返済が滞っている場合は、延滞を解消してからのお手続となります。
・据置期間を設けている場合、据置期間中は一部繰り上げ返済はできません。
・お借入いただいた後、初回返済の前には一部繰り上げ返済はできません。
・一部繰り上げ返済の場合、最終回の返済額が約定返済額に比べて一定限度を超えて多いときには、最終回返済額への返済に優先的に充当されることにより、一部繰り上げ返済後も最終返済期限が繰り上がらなかったり、変更後の毎回の返済額が変更前の毎回返済額より多くなる場合もあります。
9.未払利息〔規定第10条第2項、第4項〕
「未払利息」とは、発生しているが支払われていない利息のことです。繰り上げ返済を行う場合、次の未払利息について清算が必要となる場合があります。
①繰り上げ返済による年2回増額返済部分の未払利息
例えば、増額返済月を4か月経過した時点で繰り上げ返済を行う場合、増額返済分の利息は一般に6か月分を後払いする取扱いとなっているため、前回の増額返済以降の4カ月分の利息が未払利息となり、ご清算いただく必要が生じます。
②規定第7条に定める未払利息
例えば、借入後一定期間毎回の元利金返済額が一定に保たれるために、適用利率が急激に上昇し毎回の発生利息がそれを超える場合、超過した利息額は未払利息となり、後に繰り延べられることになります。繰り上げ返済を行う場合にこの未払利息があるときには、ご清算いただく必要が生じます。
10.担保価値の減少〔規定第11条第1項〕
担保物の価値の減少のこと。例えば、不動産や株式等を担保物として差し入れている場合、これらの担保物は、地価や相場の変動等により価格が大きく変動することがあり、その価格が借入残債務を担保するに不足するほど下落し、価格の回復が相当期間見込めないような状態となることもあります(担保価値が減少した場合、銀行は、状況によって他の担保・保証の追加あるいは担保の変更をお願いすることがあります。)。
11.信用不安〔規定第11条第1項〕
銀行がローンなどの貸出を行う場合、借主の信用状態が健全であることを前提としていますが、貸出後の借主の著しい資産・収入の減少あるいは他の債務の増加等により、借主の返済能力に懸念の生じる場合があります。借主の「信用不安」とは、客観的にみてそのような借主の信用状態に懸念が生じ、返済ができなくなるおそれ
がある場合をいいます。
(借主に「信用不安」が生じた場合には、銀行は借主に対し、「信用不安」を解消するに足りる担保・保証の差し入れ、追加、変更などをお願いすることがあります。)
12.保証提携先(または保険者)〔規定第11条第1項〕
消費者ローン契約における「保証提携先」とは、住宅ローン等において借主の銀行に対する債務について保証を行う「信用保証会社」や「提携ローン」等において同様の保証を行う「提携先企業」などのことをいいます。
「保険者」とは、損害保険会社または生命保険会社をいい、保険契約者である借主が債務の返済ができなくなった場合等に限り、銀行が保険金の支払を受けて債権を回収することのできる「保証保険」の保険者のことをいいます。
借主がローンを返済できない場合には、これら「保証提携先(または保険者)」が借主に代わって銀行に債務全額を返済し、この場合借主は「保証提携先(または保険者)」にこの債務全額を返済することになります。
13.支払いの停止〔規定第11条第1項、第12条第1項第7号〕
「支払いの停止」とは、借主が負う金銭債務や「保証提携先(または保険者)」(前記12.参照)が負う保証債務等の全部または大部分の支払・履行が不能になったことを口頭や行動で(明示または黙示に)表示することをいいます。例えば、借主や「保証提携先(または保険者)」が破産の申立をしたり、店舗を閉鎖して営業を停止した場合などです。
また、債権者に対して債務整理に入る旨の通知、店頭掲示などをした場合や、廃業届を提出した場合も支払いの停止に該当します。
14.手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分〔規定第11条第1項、第12条第1項第2号〕
通常、手形交換所では、手形・小切手の信用秩序を維持するために、取引停止処分制度を設けています。取引停止処分制度とは、同じ手形交換所地域内で6か月間に2回の不渡りを出した約束手形・小切手の振出人または為替手形の引受人は、その交換所に参加している銀行との当座勘定取引および貸出取引が2年間停止されるというものです。
電子債権の取引でも、通常の取引停止処分と同じく、6か月間に2回の決済不能を起こした場合、電子債権記録機関から取引停止処分を受けます。
15.債権保全〔規定第11条第1項、第2項〕
銀行は、貸出した金銭および利息が回収できない事態とならないよう、返済の遅延等の発生を予防するとともに、万一借主が返済できない事態となった場合にも、貸出金が全額回収できるよう必要な措置を講じる必要があります。この措置を「債権保全」といいます。
16.担保の現状変更〔規定第11条第2項〕
銀行が貸出を行う場合に土地や建物等の不動産を担保として差し入れてもらうことがあります。この不動産について、担保価値の変動が生じるような変更を「担保の現状変更」といいます。
例えば、建物の増改築・取壊しなどや、土地を分割して複数の土地として登記する等の変更を行うことをいいます。
17.第三者のための権利の設定〔規定第11条第2項〕
特定の法律関係について、これに関与する者(これを「当事者」といいます。)以外の者のことを「第三者」といいます。消費者ローン契約の場合には、第三者とは、金銭を貸出した銀行と金銭を借入れた借主以外の者のことです。「第三者のための権利の設定」とは、例えば、この「第三者」のために賃借権、質権、抵当権(後記 30.参照)等の権利を設定することをいいます。
18.法定の手続〔規定第11条第3項〕
担保を処分する手続については、担保の種類に応じて各種法律にその定めがあり、その手続を「法定の手続」といいます。ところが「法定の手続」では手続に時間を要することもあり、結果として処分の時期が遅れるなど、より有利に処分できる機会を逃してしまい、借主・銀行双方の利益にならないことがあります。
そこで銀行は、消費者ローン契約時に、担保を「法定の手続」によらず借主との合意のうえで任意の方法で売却し、そのなかから残っている債務額(残債務額)および売却にかかった費用等を回収できるようにしています。例えば、担保不動産を処分する場合に、相応な条件で当該物件を購入したいという第三者が現われたときには、法律にもとづく不動産売却手続をとらずに、借主・銀行双方の合意のもとに第三者に任意に売却することにより、借主・銀行双方にとって時間的・経済的負担を軽くすることができます。
19.諸費用〔規定第11条第3項〕
ここでの「諸費用」とは、担保を取立てたり、処分したりするときに要するもろもろの費用(例えば、売却に伴う手数料や諸税があります。)のことをいいます。
20.法定の順序〔規定第11条第3項〕
「法定の順序」とは、返済された内容(金額、数量等)が債務全体を消滅させることができないとき、その返済を当事者の間で①債務が複数個ある場合にいずれの債務に充当するか、②元本・利息・費用のいずれに充当するか、について合意していない場合に適用される法律(民法)で決められた充当の順序のことをいいます。この民法に規定する具体的な「法定の順序」は以下のとおりです。
①債務が複数個ある場合の充当順序
借主が同一の銀行に同種の複数個の債務を負っている場合で、その全部を返済しきれないときは、借主がその返済をどの債務に充てるかを指定します。その指定がない場合は銀行が指定できますが、借主が異議を申し出ると銀行の指定は効力を発しません。その結果、どの債務に充てるかを定めることができなくなることを防ぐため、最終的な充当方法が法律で定められています。具体的には、
a.返済期限が到来した債務とまだ到来していない債務とでは、返済期限が到来したものを優先すること、 b.ともに期限が到来している複数の債務の場合やともに期限が未到来の複数の債務の場合には、借主に有利な債務(例えば、貸出金利の高低、抵当権等物的担保の有無、手形債務か一般債務かどうかなどを基準に判断)を優先すること、が定められています。
②元本・利息・費用の充当順序
返済期限が到来したものについて返済を行うが、その金額が銀行に対して負担する債務(借入金の元本・利息、担保保全・債権回収費用)全額を返済しきれず、当事者間で充当の順序の定めがない場合、法律では費用、利息、元本の順で充当することを定めています。
消費者ローン契約の場合は、前記の法律の規定どおりの弁済の充当方法によると、銀行および借主の双方にとって有利とはならないことがあることから、必ずしもこれによらないことを約定しています。
21.事変〔規定第11条第4項〕
例えば、内乱等の騒乱や戦争等のような異常な事態をいいます。
22.期限の利益〔規定第12条〕
期限が到来しないことによって当事者が受ける利益のことをいい、消費者ローン契約の場合、借主は「契約で定められた最終返済期限までは、約定どおり返済していれば、借入金全額の返済を求められることはない」という利益のことをいいます。
消費者ローン契約規定第12条第1項に掲げられている事項のいずれかに該当した場合には、当然に借主はこの
「期限の利益」を失い、直ちにこの契約による債務全額を返済しなければならなくなります。また、同契約規定第12条第2項に掲げられている事項のいずれかに該当した場合には、銀行の請求により借主はこの「期限の利益」を失い、直ちにこの契約による債務全額を返済しなければならなくなります。
23.差押え〔規定第12条第1項第3号〕
裁判所の命令や税金の滞納処分等により、借主の財産(土地家屋、家財道具のような有体物または権利等)の使用または処分を禁じることを「差押」といいます。消費者ローン契約規定第12条第1項第3号の「差押」とは、借主に何らかの金銭の支払請求権を有する第三者が、借主の当該消費者ローン契約の相手方である銀行に提供された担保(不動産、有価証券等)や預金債権について、裁判所の命令等により、自己の請求権を確実に確保できるように、担保や預金債権の処分等を禁止すること、またはその状態をいいます。
24.競売手続きの開始〔規定第12条第2項第4号〕
「競売」とは、裁判所が、金銭の支払請求権を有する者(債権者)の申出により、借主に代わって借主の財産を多数の申出人に対して買受の申出を行わせて、最高価格の申出人に競売の対象物を売却する担保処分手続をい
います。
「競売手続きの開始」とは、債権者の申出により裁判所が競売の対象物を差押える(前記23.参照)ことをいいます。
具体的には、競売対象物件が不動産の場合には、裁判所から借主に「差押えの通知」が送付されたとき、または裁判所が「不動産の登記簿」に「差押えの登記」を行ったときです。競売対象物件が動産(例えば、株券等有価証券)の場合には、裁判所が差押え対象物を差押え(原則として、裁判所が当該動産を占有すること)たときです。これらの実行により差押えの効力が発生し、競売の手続が開始されたことになります。
25.通常到達すべき時〔規定第12条第3項、第21条第2項〕
本来であれば到達しているときをいい、通常は、郵便局局員が配達した時点となります。また、借主が当該郵便を受領しない、または、郵便局の留置期間が経過した、などにより返送された場合にも同様となります。
26.相殺〔規定第13条、第14条〕
「相殺」とは、二者が互いに同種の目的を有する債権をもっている場合(注)に、実際に相互に支払う代わりに、相互の債権を対等額だけ消滅させることをいいます。
(注) 例えば、銀行が借主から一方では預金をお預りしている場合、銀行と借主とがお互いに同種の債権(金銭債権)を有していることになります。
27.期限未到来の預金〔規定第13条第2項〕
期限の定めのある預金(定期預金など)で、満期が到来していない預金のことです。
28.期限前解約利率〔規定第13条第2項〕
預金の中途解約利率のことです。期限の定めのある預金の場合には、満期が到来していない時点で解約を申し出ると、通常、約定利率(後記29.参照)よりも低い利率が適用されますが、その低い利率のことをいいます。
「期限前解約利率」は、銀行の店頭に備えられた商品概要説明書などに記載されています。
29.約定利率〔規定第13条第2項〕
契約の際に定められた利率のことをいいます。消費者ローン契約規定第14条第2項では、預金の預入時に定められた利率のことをいいます。
30.印影〔規定第18条〕
証書などに押されたハンコのあと。ちなみに、印影の真偽を確認するためにあらかじめ官公署、取引先等に届け出ておく印影のことを「印鑑」といいます。
31.抵当権〔規定第19条第1項第1号〕
「抵当権」とは、借主または第三者が所有する不動産等を、その占有(借主等が自己のためにする意思をもって物を所持する状態)を移さずに、債務の担保(返済できなかった場合の引き当て)として債権者に提供する旨の契約によって成立する債権者の担保権です。
借主が債務を返済しなかった、またはできなかった場合には、抵当権者(この担保権を有する債権者)は、担保を処分して得られた処分代金から残っている債務額(残債務額)および売却にかかった費用を他の債権者に優先して回収ができます。この場合、債権者に担保を提供する者のことを「抵当権設定者」といいます。なお、「抵当権」は当事者の契約により成立し、上記のとおり債権者に対して物の引渡しを必要としないため、当事者以外にはその実態がつかめません。そのため、「抵当権」に関わる権利の設定、消滅などの事実関係を契約当事者以外の第三者に示すため、債権者と抵当権設定者は共同で法務局等に登記・登録を行うこととなっています。
32.権利の行使または保全(に関する費用)〔規定第19条第1項第3号〕
借主または保証人に対する「権利の行使または保全に関する費用」とは、抵当権(前記31.参照)に関する登記費用、担保物件の価値に関する調査費用および処分にかかる費用のほか、債権回収、債権保全(前記15.参照)等のためにかかった費用等をいいます。消費者ローン契約規定第19条第1項第3号では、これらにかかる費用については、借主が負担することを定めています。
33.成年後見人等の届出〔規定第22条〕
「成年後見制度」とは、認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な方を保護し支援する制度で、大きく分けて「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つがあります。
また、「法定後見制度」は、「後見」「保佐」「補助」の3つに分かれ、判断能力の程度など本人の事情に応じて制度を選べるようになっており、それぞれ家庭裁判所によって選ばれた「成年後見人」「保佐人」「補助人」が、本人の利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為をしたり、本人が自分で法律行為をするときに同意を与えたり、本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、本人を保護・支援します。
34.債権譲渡〔規定第24条〕
債権者は自己の有する債権を第三者に譲渡することが法律で認められています。この行為を「債権譲渡」といいます。銀行が住宅ローン等の貸出を行った場合には、銀行は借主に対して「貸出した金銭を利息とともに返済してもらう」という債権を有するわけですが、この債権を第三者に譲ることができるということです。
35.団体信用生命保険〔規定第25条〕
「団体信用生命保険」とは、借主を被保険者とする保険契約で、借主が死亡または所定の高度障害状態になられたとき、生命保険会社が所定の保険金を保険金受取人である銀行または信用保証会社に支払い、その保険金を限度として債務に充当する仕組みの団体保険です。ただし、健康状態等に関し生命保険会社に告知するに際して、事実を記入しなかったり、記入した内容が事実と違っていた場合には、保険契約が解除される場合があります。また、借入後2 年以内に保険金が支払われた場合、借入後2 年を経過するまでは告知義務違反等の事由により保険金支払が取り消される場合がありますので、担保の抹消は借入後2 年を経過するまでは行えません。
万一、保険金支払が取り消された場合は、借主または当該債務の相続人は直ちに残った債務全額を返済しなければならなくなります。
36.公正証書〔規定第26条〕
「公正証書」とは、公証人法で定められた手続に従い、公証人の資格を有する者が、契約といった法律行為や私権に関する事実について記録し作成する証書のことをいいます。
37.債権管理回収業に関する特別措置法、債権管理回収専門会社〔規定第27条〕
「債権管理回収業に関する特別措置法」(通称サービサー法といいます。)は、金融機関などの不良債権処理を促進するなどの目的で、弁護士にだけ許されていた債権回収業務を民間企業が行うことができるよう、1999年
2月に施行されました。
サービサー法に則り、債権回収を専門に行うのが「債権管理回収会社(サービサー)」です。サービサーは債権者から回収の委託を受けるか、債権を譲り受けて回収を行います。
38.反社会的勢力の排除〔規定第28条〕
2007年7月24日付での全国銀行協会「反社会的勢力介入排除に向けた取組み強化について」の申し合わせに準拠して、本条は定めています。
39.準拠法・合意管轄〔規定第30条〕
消費者ローン契約書に基づく取引は日本法を準拠法とすることを定めています。
また、消費者ローン契約書に基づく取引について、万一お客様と当行との間で訴訟が必要となった場合の管轄裁判所を定めるものです。
40.免責〔保証5.〕
「免責」とは、債務の弁済責任を免除されることをいいます。消費者ローン契約規定の保証条項では、保証人が銀行に対する保証債務の弁済責任を免除されることをいいます。
41.保証債務の履行〔保証6.〕
「保証債務の履行」とは、連帯保証人(前記1.参照)が借主に代わって銀行に債務の返済を行うことをいいま
す。
42.代位〔保証6.〕
保証人が保証債務を履行(前記41.参照)することによって、銀行が有する担保権その他の権利を取得することをいいます。
43.保証限度額〔保証7.〕
保証は、特定の債務を対象としてなされるのが原則ですが、銀行取引のような継続的な取引関係においては、反復的に生ずる債務を包括的に保証することを内容とする保証契約があり、そのような保証を根保証といいます。このうち、保証金額の上限を定めることがあり、このときの上限を「保証限度額」といいます。
44.連帯債務〔連帯債務の場合の特約〕
親子リレー型のローンの場合、「連帯債務者甲」「連帯債務者乙」両方とも債務者となり、この場合に債務者が負う債務のことを「連帯債務」といいます。この場合も、
①銀行から借主に対する諸通知等は、いずれか一方に対して行い、双方に対しては行わない
②ローン契約上の「連帯債務者甲」の返済用預金口座からの元利金返済は、債務に関する「連帯債務者甲乙」の連帯債務の負担割合どおりの返済として取扱う
③繰り上げ返済、期限の利益喪失による全額返済、借主からの相殺による返済があった場合、銀行は連帯債務の負担割合により甲乙が返済したものとして取扱う
④銀行が一方に対して債務の免除もしくは担保の変更・解除をしても、他の借主は免責(前記40.参照)を主張しないことを特約しています。
以 上