発注担当課は，詳細設計完了後速やかに，当該工事の工事数量が記載された「請負代金内訳書」の様式（電子データ／EXCEL 形式）を受注者に配布する。なお，本方式適用工事は，全て「請負代金内訳書」を配布し提出を求める。
広島県企業xx価契約単価合意方式試行実施要領の解説
１ 始めに
総価契約単価合意方式（以下「本方式」という。）については，「広島県企業xx価契約単
価合意方式試行実施要領（以下「実施要領」という。）」及び「広島県企業xx価契約単価合意方式試行実施要領の解説（以下「本解説」という。）」に基づき行うものとしている。
本解説は，実施要領の内容を発注者，受注者ともに的確に理解するとともに，単価協議・合意の具体的な手順等を示すことにより，円滑な実施等に資することを目的とするものである。
２ 工事工種体系
設計書は，原則として「新土木工事積算大系」（国土交通省）における「工事工種体
系」の構成内容と用語を基本としている。
「新土木工事積算大系」とは，工事数量総括表および積算設計書における工事内容の表示方法を工種の分類毎に標準的に規定するとともに，使用する用語・項目毎の表示単位などの記述方法についても標準化し，契約内容の明確化を図ることを目的に，工事の具体的項目をレベル１からレベル４までの４つの体系階層（レベル）でツリー状に整理し，使用する単位について規定しているものである。
工事工種体系においては，この体系階層のことを「レベル」と呼んでおり，定義は以下のとおりである。
レベル | 名称 | 内容 | 補足説明 | 備考（例） |
レベル１ | 工事区分 | 工事発注ロットおよび発注者を考慮してレベル０を分割した もの | xx工 管布設工 | |
レベル２ | 工種 | レベル１を構成する要素のうちで，一定の構造を持つ部位を施工するための一連作 業の総称 | 複数の工事区分で共通的に行われる工種については，主体となる工事区分で体系化している | xx工 管路土工管渠工 |
レベル３ | 種別 | 体系全体の見通しをよくするため，レベル ２とレベル４をつな ぐレベル区分 | 工種によっては，表示しない場合もある。また，可能な限り，施工順序に従った構成とする | 掘削工 管防護工管布設工 |
レベル４ | 細別 | 工事を構成する基本的な単位目的物もしくは単位仮設物であって，単位とともに契約数量を表示するレ ベル | 積算・見積り時にはこのレベル項目が価格算出の基本となる | 掘削埋戻 土砂等運搬 均しコンクリート鋳鉄管布設 |
３ 合意単価等を用いることが不適当な場合【別紙約款 24】
＜１＞請負代金額の変更方法
請負代金額の変更方法については，原則として単価合意書に記載の合意単価等を基礎として請負代金額を変更することとするが，以下のような場合には，単価合意書に記載の合意単価等を用いることが不適当なことがあるので，変更時の価格を基礎として協議して定めることとしている。
（１）数量の増減が著しく単価合意書の記載事項に影響があると認められる場合で，特別な理由がないとき
工事材料等の購入量が大幅に増え材料単価が安くなる場合や，大型の機械により施工することで施工単価が安くなる場合など，著しい数量の増減があった場合。
（２）施工条件が異なる場合で，特別な理由がないとき
設計図書と現場条件に相違があった場合や，発注者から工事目的物の構造や材料規格について変更を指示した場合など，施工条件が異なる場合。
（３）単価合意書に記載のない工種が生じた場合で，特別な理由がないとき
単価合意書に添付の単価表又は数量総括表に記載のない項目が生じた場合。
（４）単価合意書の記載事項によることが不適当な場合で，特別な理由がないとき 請負者の任意性が強いものとして当初一式金額で合意した作業土工について，請負
者の責に帰すべきでない作業土工の金額変更が生ずる場合など，上記（１）から（３）に該当しないが単価合意書に記載の合意単価等を用いることが不適当な場合。
※「特別な理由」とは，請負者の責に帰すべきものとして変更の対象にならない場合や，大幅な数量増減や施工条件変更にもかかわらず単価変動が無い場合などが該当する。尚，「特別な理由がないとき」に変更時の価格を基礎とするのであるから，
「特別な理由があるとき」は「その他の場合」として単価合意書に記載の合意単価等を基礎とすることとなる。
また，「協議」とは，これらを踏まえて，請負代金額の変更部分の総額を協議するということである。
４ 単価個別合意方式における単価合意の方法【実施要領６，７】
単価協議・合意は次の手順により行う。
＜１＞請負代金内訳書の様式配布
発注担当課は，詳細設計完了後速やかに，当該工事の工事数量が記載された「請負代金内訳書」の様式（電子データ／EXCEL 形式）を受注者に配布する。なお，本方式適用工事は，全て「請負代金内訳書」を配布し提出を求める。
＜２＞請負代金内訳書の提出
① 受注者は，「内訳書」を詳細設計完了後１４日以内に電子データ（EXCEL 形式）及び紙出力（押印あり）を提出する。
② 発注担当課は「，内訳書」の記載内容に記入漏れ等が無いか確認を行う。
③ 「内訳書」に記載の金額が，入札時の工事費内訳書と金額の違いがあったとしても，一致するように修正を依頼せず，そのまま受け取る。
＜３＞単価協議開始日の通知
発注担当課は，「請負代金内訳書」を受領後，速やかに「工事打合せ簿」にて協議開始日を受注者に通知する。
＜４＞単価協議
① 単価協議は，協議開始日以降，受発注者間で速やかに開始する。
② 単価合意は受注者が提出した請負代金内訳書に基づき，詳細設計完了後の工事数量総括表を基本として，工事数量総括表の直接工事費及び共通仮設費(積み上げ分)の細別に関する単価(一式の場合は金額)，共通仮設費(率計上分)，現場管理費，一般管理費等の金額を，妥当性を確認のうえ合意するものとする。
③ 単価合意に至るまでの間，複数回の協議を行った場合は，受注者は，その都度
「合意単価表（案）」の修正を行い，電子データ（EXCEL 形式）及び紙出力で発注担当課へ提出する。なお，紙での提出においては，工事打合せ簿の形式により提出する。
④ 協議区分と合意内容は下表のとおりとする。
【協議区分と合意の内容】
協 議 区 分 | 合意の内容 | 備 考 | |
Ⅰ | 直接工事費 | 単価（円） | 細別（ﾚﾍﾞﾙ 4）毎に合意する。 〔最下位が種別の場合は種別で合意する。〕合意単価は円止とする。 一式の場合は金額で合意する。 |
Ⅱ | 間接工事費（積上げ分） | 単価（円） | 細別（ﾚﾍﾞﾙ 4）毎に合意する。 〔最下位が種別の場合は種別で合意する。〕合意単価は円止とする。 一式の場合は金額で合意する。 |
Ⅲ | 間接工事費（率分） | 金額（円） | 合意金額は円止とする。 |
Ⅳ | 一般管理費 | 金額（円） | 合意金額は円止とする。 |
Ⅴ | 業務委託料 | 金額（円） | 合意金額は円止とする。 |
＜５＞単価協議の留意事項
単価協議は上表の範囲内で合意することを基本とする。 残土処分費等，条例等により価格が固定されているものについては，原則として官積算単価の１００％で合意することとする。
＜６＞ 単価合意書締結
① 受注者から最終的な単価表（案）が提出された場合，発注担当課は，「単価合意書」を作成し，電子ファイルで受注者に送付する。
② 受注者は，「単価合意書」（２通）に押印し，発注担当課へ提出する。
③ 発注担当課は，受注者から提出された「単価合意書」（２通）を契約担当課へ送付する。
④ 契約担当課は，「単価合意書」に所長印を押印し，発注担当課へ送付する
⑤ 発注担当課は，上記「単価合意書」１通を受注者へ送付し，残りの１通を保管する。
《単価個別合意が成立しなかった場合》
協議開始日を含め，１４日以内に単価合意が成立しなかった場合は，単価包括合意方式による「単価合意書」（様式３）を締結する。（「９ 単価包括合意方式における合意の方法」を参照）
５ 単価個別合意方式における請負金額の変更【実施要領８，約款 24】
別紙建設工事請負契約約款第２４条においては請負代金変更の際，合意単価以外を用いる４つの場合と合意単価を用いる場合を定めている。これらの場合に用いる積算単価はそれぞれ下記のとおりとする。
＜１＞直接工事費及び共通仮設費（積上げ分）の変更額の算定
【単価合意書記載の単価以外を用いる場合】
（１） 数量の増減が著しく単価合意書記載の単価に影響があると認められる場合で特別な理由がないとき
(例）｢掘削(土砂)｣の内容が，｢普通土 30,000m3 未満｣⇒｢30,000m3 以上｣となるなど官積算単価が変更。
該細別(レベル 4)の比率(官積算単価に対する合意単価の比率をいう。以下本項同様)に変更後の条件により算出した官積算単価を乗じる。
（２） 施工条件が異なる場合で特別な理由がないとき
(例）ダンプトラック運搬において,指定場所の変更により，運搬距離が変更。既存の工種(レベル 2)に，新たな種別(レベル 3)または細別(レベル 4)
が追加された場合は，当該工種(レベル 2)の比率に官積算単価を乗じる。
既存の細別(レベル 4)の積算条件が変更された場合は，当該細別(レベル 4)の比率に変更後の条件により算出した官積算単価を乗じる。
（３）単価合意書に記載のない工種が生じた場合で特別な理由がないとき
新規に工種(レベル 2)が追加された場合の直接工事費及び共通仮設費（積み上げ分）については，合意した工事と施工体制が異なると判断し，標準積算基準により算出した官積算単価とする。
ここで新規工種（レベル２）が追加された場合とは，工事工種体系の工種の用語上で同一の用語となる場合を除く。
なお，実施要領単価合意書（単価表）に記載の「変更時の価格を基礎として協議する」とは，新規工種（レベル 2）は官積算単価を使用した上で，請負代金額の変更部分の総額を協議するということである。
（４）単価合意書記載の単価によることが不適当な場合で特別な理由がないとき
(例）｢作業土工｣(一式）において，目的物の形状変更に伴い数量が増減変更。
上記（１）または（２）に該当しないが，合意単価によることが不適当な場合は，当該細別(レベル 4)の比率に変更後の条件により算出した官積算単価を乗じる。ただし，当該単価が細別(レベル 4)ではなく，工種(レベル 2)または種別(レベル 3)のものである場合は，当該工種(レベル 2)の比率に変更後の条件により算出した官積算単価を乗じる。
【単価合意書記載の単価を用いる場合】
上記（１）～（４）以外の場合は，合意単価を用いる。
＜２＞間接工事費（率分）及び一般管理費等の変更額の算定
間接労務費，工場管理費，共通仮設費（率分）及び一般管理費等などの率計算により算出する項目については，＜１＞の単価を基礎として算出した積算基準書で定める対象額〔Ｂ〕に，変更前の対象額に対する合意金額の比率〔Ｃ〕，積算基準書の率式を利用した変更前後の低減割合〔Ｄ〕を乗じて算出する。
変更積算の共通仮設費（率分）の対象となる項目の合計金額変更前の共通仮設費(率分)の合意金額（Ｃ1）
変更前の共通仮設費(率分)の対象となる項目の合計金額（Ｃ2） Ｂを積算基準書の率式に代入した値（Ｄ1）
Ｄ＝Ｃ2 を積算基準書の率式に代入した値（Ｄ2）
（算定式）共通仮設費（率分）＝Ｂ×Ｃ×Ｄ
Ｂ＝
Ｃ＝
Ｄ＝
（例）設計変更にて共通仮設費(率分)対象額が，3,000 万円⇒3,300 万円と
なった場合の積算例 Ｂ＝33,000,000 円 Ｃ1＝ 3,150,000 円 Ｃ2＝30,000,000
Ｃ＝Ｃ1／Ｃ2 ＝ 3,150,000 円／30,000,000 円
Ｄ1＝10.85％（小数点第３位四捨五入第２位止め） Ｄ2＝10.95％（小数点第３位四捨五入第２位止め） Ｄ＝Ｄ1／Ｄ2 ＝ 10.85％／10.95％
共通仮設費(率分) ＝ Ｂ×Ｃ×Ｄ
＝33,000,000 × 3,150,000／30,000,000 × 10.85／10.95
＝3,433,356 円
６ 単価個別合意方式における請負代金額の変更後の単価合意【約款３⑤，⑥】
別紙建設工事請負契約約款第３条第５項及び第６項の規定に基づき請負代金額の変更後の単価合意を実施するものとする。
但し，以後，契約変更かつ部分払いが無いことが明らかな場合は，単価協議は不要とする。
＜１＞契約変更後の単価合意の方法
（１）単価合意は,内訳書（様式 1-1）を基本とし,直接工事費,間接工事費,一般管理費等及び業務委託料等の単価等を合意する。
（２）単価合意は,受注者が提出した内訳書（様式 1-1）に基づき行うものとする。
（３）一度合意した単価合意書（様式 2）の単価は,原則変更しないものとする。
（４）請負者は，契約変更後 14 日以内に変更した「請負代金内訳書」を，契約担当課に提出する。
（５）単価合意書に記載のない直接工事費及び共通仮設費(積み上げ分)の細別に関する単価(一式の場合は金額)，共通仮設費(率計上分)，現場管理費及び一般管理費等の金額について単価協議を行う。
（６）単価合意書に記載のある単価の変更は行わない。
＜２＞変更積算における端数処理等
（１）工事価格
工事価格は千円止めとする。
（２）直接工事費及び間接工事費積上げ分
合意比率に変更官積算単価を乗じて単価を算出する場合，合意比率は端数処理
を行わず，連続計算を行い，小数点以下を切り捨てし，円止めとする。
（例）当初合意単価＝7,800 円，当初官積算単価＝8,200 円である場合で，
類似工種（変更官積算単価＝6,750 円）を新規追加する場合の積算例
合意比率＝ 7,800 円／8,200 円 変更官積算単価 ＝ 6,750 円
⇒ 類似工種の変更単価 ＝ 7,800／8,200×6,750 ＝ 6,420.73170…
≒ 6,420 円（円止め）
（３）間接工事費（率分）
間接工事費（率分）は小数点以下を切り捨てし，円止めとする。なお，積算基準書の率式を利用した変更前後の低減割合〔Ｄ〕の構成要素であるＤ1 およびＤ2についてはそれぞれ小数点第３位四捨五入第２位止めとして計算する。
（４）一般管理費等
一般管理費等は小数点以下を切り捨てし，円止めとする。
また，変更後の工事価格は千円止めとするため，一般管理費等は工事価格が千円止めとなるように調整するものとする。
７ 単価包括合意方式における単価合意の方法【実施要領９】
単価包括合意方式は，協議開始日を含め，１４日以内に「単価個別合意方式」による単価合意が成立しなかった場合を前提とする。
＜１＞単価合意書締結
① 発注担当課は，協議開始日を含め，１４日以内に「単価個別合意方式」による単価合意が成立しなかった場合，「単価合意書」を作成し，電子ファイル（PDF 形式）等で受注者に送付する。
② 受注者は，「単価合意書」（２通）に押印し，発注担当課へ提出する。
③ 発注担当課は，受注者から提出された「単価合意書」（２通）を契約担当課へ送付する。
④ 契約担当課は，「単価合意書」に所長印を押印し，発注担当課へ送付する。
⑤ 発注担当課は，上記「単価合意書」１通を受注者へ送付し，残りの１通を保管する。
８ 単価包括合意方式における請負金額の変更【実施要領 10】
別紙建設工事請負契約約款第２４条においては請負代金変更の際，合意単価以外を用いる４つの場合と合意単価を用いる場合を定めている。これらの場合に用いる積算単価はそれぞれ下記のとおりとする。
＜１＞直接工事費・共通仮設費(積上げ分)の変更額の算定
【単価合意書別紙(工事数量総括表)に記載の項目以外を用いる場合】
（１）数量の増減が著しく単価合意書記載の単価に影響があると認められる場合で特別な理由がないとき
(例）｢掘削(土砂)｣の内容が，｢普通土 30,000m3 未満｣⇒｢30,000m3 以上｣となるなど官積算単価が変更。
契約の一次官積算額に対する請負額の比率(｢請負比率｣という。以下本項同様)に変更後の条件により算出した一次官積算単価を乗じる。
（２）施工条件が異なる場合で特別な理由がないとき
(例）ダンプトラック運搬において,指定場所の変更により，運搬距離が変更。既存の工種(レベル 2)に，新たに種別(レベル 3)または細別(レベル 4)
が追加された場合は，請負比率に一次官積算単価を乗じる。 (例）「掘削（土砂）」が「掘削（軟岩）」に変更。
既存の細別(レベル 4)の積算条件が変更された場合は，請負比率に変更後の条件により算出した一次官積算単価を乗じる。
（３）単価合意書に記載のない工種が生じた場合で特別な理由がないとき
新規に工種(レベル 2)が追加された場合の直接工事費及び共通仮設費（積み上げ分）については，合意した工事と施工体制が異なると判断し，標準積算基準により算出した官積算単価とする。
ここで新規工種（レベル２）が追加された場合とは，工事工種体系の工種の用語上で同一の用語となる場合を除く。
なお，単価合意書（様式 3）に記載の「変更時の価格を基礎として協議する」とは，新規工種（レベル 2）は官積算単価を使用した上で，請負代金額の変更部分の総額を協議するということである。
（４）単価合意書記載の単価によることが不適当な場合で特別な理由がないとき
(例）｢作業土工｣（一式）において，目的物の変更に伴い数量が増減変更。
上記（１）または（２）に該当しないが，単価合意書に記載の項目によることが 不適当な場合は，請負比率に変更後の条件により算出した一次官積算単価を乗じる。
【単価合意書別紙(工事数量総括表)に記載の項目を用いる場合】
上記（１）～（４）以外の場合は，請負比率に一次官積算単価を乗じる。 (例）（１）～（４）に該当しない数量増減変更。
＜５＞共通仮設費(率分)，現場管理費及び一般管理費等の変更額の算定
間接労務費，工場管理費，共通仮設費(率分），共通仮設費(イメージアップ経
費)，現場管理費，技術者間接費，機器管理費，据付間接費，設計技術費及び一般管理費等などの率計算により算出する項目については，（１）の単価を基礎として算出した積算基準書で定める対象額〔Ｂ〕に，５．（２）の当該「合意金額」を「一次官積算金額×請負比率」，「合計金額」を「一次官積算合計金額×請負比率」に置きかえて算出した比率〔Ｃ〕に，積算基準書の率式を利用した変更前後低減割合を乗じた率〔Ｄ〕を乗じて算出する。
（算定式） 共通仮設費(率分)＝Ｂ×Ｃ×Ｄ
変更積算の共通仮設費(率分)の対象となる項目の二次官積算合計金額
〔変更前の共通仮設費(率分)の一次官積算金額〕×請負比率（Ｃ1）
変更前の共通仮設費(率分)の対象となる項目の一次官積算合計金額×請負比率（Ｃ2）
Ｂを積算基準書の率式に代入した値（Ｄ1） Ｃ2 を積算基準書の率式に代入した値（Ｄ2）
Ｂ＝
Ｃ＝
Ｄ＝
９ 単価包括合意方式における請負代金額の変更後の単価合意【約款３⑤,⑥】
別紙建設工事請負契約約款第３条第５項及び第６項の規定に基づき請負代金額の変更後の単価合意を実施するものとする。
但し，以後，契約変更かつ部分払いが無いことが明らかな場合は，単価協議は不要とする。
＜１＞契約変更後の単価合意の方法
（１） 協議開始日から起算して１４日以内に単価個別合意方式による単価合意が成立しなかった場合は,単価包括合意方式とし,単価合意書（様式 3）を締結する。
（２） 単価合意は，工事数量総括表に記載の項目について，当初契約の予定価格（変更契約の場合は官積算額）に対する請負代金額の比率に基づき行うものとする。
（３） 受発注者間で締結した単価合意書（様式 3）は,開示請求があった場合には原則として公表するものとする。
（４） 請負者は，契約変更後１４日以内に変更した「請負代金内訳書」を，契約担当課に提出する。
（５） 合意済みの項目および変更後工事数量総括表に記載の項目の全てについて，改めて契約変更の考え方を合意する。
10 部分払【約款 37⑥】
（１）別紙建設工事請負契約約款第 37 条のとおり，部分払金の額の算定を単価合意書の記載事項に基づいて行う。
（２）工事数量総括表で表示される単位より細かい単位もしくは異なる単位（例えば，
「工事現場に搬入済みの工事材料」等）での支払いを請求された場合は，資材費の
みの計上は物価資料等により，それ以外の場合は，該当する工種の内訳について請負者から提出を受け，その内訳の項目，単位，数量，単価等に基づき数量の検測等を行い支払いに応ずる方法が可能と考えられる。なお，その内訳の合計額が各工種の金額と一致すること，並びに，内訳の項目・数量等が特記仕様書，図面等の設計図書の項目・数量等と整合することに留意する必要がある。
【参考】
単価協議・合意のフロー図
受注者
発注者
（１）請負代金内訳書の配布様式
詳細設計完了後速やかに（※１）
（２）請負代金内訳書の提出
詳細設計完了後 14 日以内
（３）単価協議
協議開始の日（※２）以降速やかに
（４）単価合意書締結
単価個別合意方式：14 日以内
単価包括合意方式：14 日以降速やかに
契約担当課
発注（積算）
担当課
※１ 詳細設計完了後に速やかに（発注時設計条件により）数量総括表を変更する。（総価契約の金額を変更しない設計変更を行い，単価協議を実施する。）
※２ 協議開始日は，工事打合せ簿で日付を指定する。
（様式１－１）
平成○○年○○月○○日
請 負 代 x x 訳 書
受注者
住 所 商号又は名称 代 表 者 名 印
工種区分・工種・種別・細別 | 規 格 | 単位 | 数量 | 合意単価 | 金 額 | 適 用 |
○○ | 式 | |||||
○○ | 〃 | ○○ | ||||
○○ | 〃 | |||||
○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | |
○○ | 式 | ○○ | ||||
○○ | 〃 | |||||
○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | |
直接工事費 | 式 | |||||
共通仮設 | 〃 | |||||
共通仮設費（積上げ分） | 〃 | |||||
○○費 | 〃 | |||||
○○ | 〃 | ○○ | ||||
共通仮設費（率計上） | 〃 | ○○ | ||||
純工事費 | 〃 | |||||
現場管理費 | 〃 | ○○ | ||||
工事原価 | 〃 | |||||
一般管理費等 | 〃 | ○○ | ||||
工事価格 | 〃 | |||||
業務委託料 | 〃 | |||||
消費税相当額 | 〃 | |||||
工事費計 | 〃 |
（様式１－２）
単 価 表
工種区分・工種・種別・細別 | 規 格 | 単位 | 数量 | 合意単価 | 金 額 | 適 用 |
○○ | 式 | |||||
○○ | 〃 | ○○ | ||||
○○ | 〃 | |||||
○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | |
○○ | 式 | ○○ | ||||
○○ | 〃 | |||||
○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | |
直接工事費 | 式 | |||||
共通仮設 | 〃 | |||||
共通仮設費（積上げ分） | 〃 | |||||
○○費 | 〃 | |||||
○○ | 〃 | ○○ | ||||
共通仮設費（率計上） | 〃 | ○○ | ||||
純工事費 | 〃 | |||||
現場管理費 | 〃 | ○○ | ||||
工事原価 | 〃 | |||||
一般管理費等 | 〃 | ○○ | ||||
工事価格 | 〃 | |||||
業務委託料 | 〃 | |||||
消費税相当額 | 〃 | |||||
工事費計 | 〃 |
なお、本単価表に記載のない工種（レベル２）が追加された場合の直接工事費及び共通仮設費（積み上げ分）については、変更時の価格を基礎として協議する。
（単価個別合意方式の場合）
（様式２）平成○○年○○月○○日
単 価 合 意 書
平成○○年○○月○○日に契約した○○工事における契約の変更に用いる単価又はは金額（契約単位が一式の項目については単価ではなく金額）について、別添の単価表のとおり合意する。
以上、単価合意の証として本書２通を作成し、当事者間記名押印の上、各自１通を保有する。
発注者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印
請負者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印
（単価包括合意方式の場合）
（様式３）平成○○年○○月○○日
単 価 合 意 書
平成○○年○○月○○日に契約した○○工事における契約の変更に用いる単価等の考え方について、下記のとおり合意する。
契約変更等において用いる単価等は、別紙の工事数量総括表に記載の項目については、本契約の予定価格に対する請負代金額の比率を乗じたものを変更時の価格の基礎とす
る。
なお、別紙に記載のない工種（レベル２）が追加された場合の直接工事費及び共通仮設費（積み上げ分）については、変更時の価格を基礎とする。
【工事数量総括表を別紙として添付】
※ 複数回変更する場合は、以下のとおり記載
契約変更等においては、変更時の価格に、第○回変更契約時までの請負比率を乗じたものを基礎とする。
なお、別紙に記載のない工種（レベル２）が追加された場合の直接工事費及び共通仮設費（積み上げ分）については、変更時の価格を基礎とする。
以上、単価合意の証として本書２通を作成し、当事者間記名押印の上、各自１通を保有する。
発注者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印
請負者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印