Contract
運送業者、倉庫業者などの物流業者が、運送中および積込・荷卸し中の受託貨物に生じた偶然な事故による損害に関し、荷主・元請運送人に対して負担する運送契約等の賠償責任をカバーする保険です。
物流業者が、荷主・元請運送人の貨物に発生した
損害の運送契約等の賠償責任をカバーする保険。
国内貨物保険との違いは?
◆国内貨物保険◆
①保険契約者・・・荷主(または物流業者)
②被保険者・・・荷主
③保険の対象・・・貨物自体の損害
★荷主が貨物のためにつける保険と言えます★
(物流業者が荷主のために国内貨物保険をつけることもあります。)
①保険契約者・・・物流業者
②被保険者・・・物流業者
③保険の対象・・・貨物の損害により発生した運送契
約上の物的損害に関する賠償責任。
★物流業者が荷主からの賠償請求に備える保険と言えます★
荷主が貨物保険を手配していても、一般的に物流業者に対して賠償請求をすることが多いです。また貨物保険会社が荷主に保険金を支払った後に物流業者に対して賠償請求することもあるため物流業者は運送業者貨物賠償責任保険のxxが必要です。
運送業者は運賠保険のxx必要があるのか?
運送業者貨物賠償責任保険は直接売買に関わる荷主ではなく、貨物を運ぶ「物流業者専用の保険」と言えます。そのため、荷主にとってはなじみの少ない保険かもしれませんが、物流業者を利用する荷主にとっては自分の貨物を守る大事な保険です。利用する運送業者がしっかり保険を掛けているか、確認することをお勧めします!
なじみの少ない保険ですが・・・
前回は、運送業者貨物賠償責任保険は「物流業者専用の保険」であることをご紹介しました。
今回は実際にどのような事故をカバーする保険なのか。実際の事故例も取り上げつつ説明します。
事故例!
A物流業者は運送業者貨物賠償責任保険(運送契約上の賠償責任担保)(以下、運賠保険)を掛けていました。
荷主から委託されたコンピューターのトラック輸送途中に荷崩れにより10台の外装の破損が発生。A物流業者は新しい箱に包みなおし目的地まで輸送しました。
目的地に到着した際、受取人がコンピューターのディスプレイ1台に損害を発見、荷主はA物流業者に賠償請求しました。A物流会社の従業員はそのディスプレイの損害を確認、運賠保険を手配した保険会社にディスプレイの価格1,800元と10台分の再梱包費用100元を保険金請求を行いました。なお、証券上の一回の事故の賠償限度額は10xxです。この場合、これらの損害は運賠保険でカバー出来るでしょうか?
運送業者貨物賠償責任保険のカバー範囲
今回の事故では・・・・
<貨物自体の損害>
輸送中・荷積み、荷下ろし作業中の偶然な事故により受託貨物に損害が発生した場合に被る、運送契約上の賠償責任 (貨物価額が限度)
トラック輸送中の荷崩れによる損害は保険カバー範囲です。よって、対象物の1,800元は損害としてカバーされます。
<損害防止費用>
損害防止義務を履行するために負担する費用
A物流業者が行った再梱包は、その後の輸送における損害の拡大防止のための費用と考えられます。よって、再梱包費用100元は損害防止費用としてカバーされます。
<争訴費用>
訴訟、仲裁、調停または和解のために要した費用
A物流業者が荷主からの賠償請求に同意しない場合、荷主はA物流業者を訴訟提起する場合があります。事前に保険会社の同意を得た上で A物流会社が自らを守るため訴訟、仲介、調停費用を負担した場合は
運送業者貨物賠償責任保険でお支払いする主な損害
それらの費用も保険でカバーされます。
次回は・・
次回は運送業者貨物賠償責任保険でカバーされない部分をご紹介します。
運送業者貨物賠償責任保険でお支払いする主な損害
前回は、実際にどのような事故をカバーする保険なのか。実際の事故例も取り上げつつ説明しました。今回は、運送業者賠償責任保険ではカバーされない部分をご紹介します。
◼ 被保険者の故意或いは重過失による損害
◼ 発送者の責任による損害
◼ 保険責任開始前に被保険貨物に既に存在していた品質不良或いは数量不足による損害
◼ 被保険貨物の自然消耗、本質的な欠陥、市価切り下げによる損害
◼ 戦争または軍事活動、テロ行為等による損害
◼ 核事件、または核爆発による損
◼ 輸送遅延によりもたらされた損害或いは費用
◼ 間接損害
輸送遅延によりもたらされた損害或は費用とは・・・?
輸送される貨物自体の損害ではなく、物流業者の輸送遅延によりもたらされた物的損害以外の賠償責任。例えば・・・運送契約上に約定された輸送遅延の罰金。違約金等。
輸送遅延によりもたらされた当局の罰金等。輸送遅延により納品できないなどの損害。
間接被害とは・・・?
貨物の損害により発生した直接物的損害に関する賠償責任ではなく、貨物の損害の二次被害としてもたらされた利益の損害、罰金、環境汚染、など直接物的損害以外の賠償損害を指します。
次回は・・
次回は運送業者貨物賠償責任保険の対象となる貨物、除外貨物、条件制限貨物についてご紹介します。
運送業者貨物賠償責任保険でカバーできる貨物
前回は、実際にどのような事故が運送業者賠償責任保険でカバーされるのかをご紹介しました。
◼ ブルドーザー、クレーン車等の作業用特殊自動車
◼ 宝玉石、宝飾品、貴金属製品(金・銀・白金の地金を除く)、美術品および骨董品
◼ 貨紙幣・有価証券類、金・銀・白金の地金
◼ 設計書、模型、帳簿
◼ 引越し荷物・個人の家財
除外貨物
以下除外貨物は本保険対象外となります。
◼ 青果物、生鮮食料品
◼ 保冷・保温・冷蔵・冷凍貨物
◼ 自動車(上記除外貨物を除く)
◼ コンテナ自体および通い箱・パレット等繰返し使用される容器類
◼ ばら積み貨物
◼ 生動物
◼ xx・x・生花、その他植物
◼ 野積み中の貨物
条件制限貨物
以下条件制限貨物は基本条件のオールリスクよりも狭い条件でのカバーとなります。詳しくは別途約款等をご参照願います。
次回は・・
実際に国内で発生した運送業者による賠償事故の発生例をご紹介します。
今回は、どのような貨物がカバーされるのか、どのような貨物がカバーされないのかをご紹介します。
運送業者賠償責任保険では、運送業者が扱う貨物は「対象貨物」「除外貨物」「条件制限貨物」に分かれます。
除外貨物以外の、貴社受託区間における全ての貨物が対象です。
対象貨物
今回は、実際の賠償事故例から、この保険がどのような損害をカバーできるのかをご紹介します。
委託
A貿易会社は機械一台を上海から大連(自社工場)に輸送する業務をB輸送会社に委託しました。B社はC保険会社で運送業者貨物賠償責任保険を付けました。大連工場の担当者が貨物を引き受けた時、外装の破損に気付いたためその場で段ボールを開け中身を確認した所、機械にゆがみが生じていました。大連工場は変形した機械を返品しました。
事故
A貿易会社
保険金請求
B運送会社
修理代
上海 事故 大連
この事故が発覚してすぐ、A社はB社に賠償請求をし、B社は直ちに運送業者貨物賠償責任保険をxxしたC社に事故報告と保険金請求をしました。C社が手配した専門の検査員の立会いのもと、損害の状態と事故の原因を調査後、損害は軽微なので修理可能と判断、合理的 な修理費を保険金として支払いました。
事故対応
B運送会社手配のC保険会社運送業者貨物賠償責任保険
当保険のxxポイント
★上記のような意外事故は輸送途中によく発生します。輸送会社は運送業者貨物賠償責任保険を付ける事で事故による返品でもたらされた損害を回避できます。
★輸送会社が運送業者貨物賠償責任保険を手配している場合、保険会社は事故報告を受けてすぐに専門の検査員を事故現場へ派遣し、専門員は損害の状態と事故の原因を調査します。これにより損失程度及び損害金額を速やかに行うことが可能です。