(8) 報告書、運用者研修資料、取扱説明書、完成図書(CD 含む)の提出
ブルースタジオ制作スタジオ
同期信号発生器の更新仕 様 書
令和3年6月
放送大学学園
1.目的
放送大学学園(以下、「学園」という。)のブルースタジオ、制作スタジオで使用している同期信号発生器について、老朽化などにより更新を行うこととする。
この仕様書は、機器更新を含めた整備に関わる契約条項及び仕様を定めるものである。
2.請負範囲
(1) 事前打合せ、現場調査
(2) システム設計、機器調達
(3) 作業工程表、手順書ほか関連資料の提出
(4) 旧機器・線材類の撤去および指定場所への移動
(5) 新機器の搬入、据付作業および既存システムとの接続作業
(6) システムの動作確認、現用機器との結合調整と総合動作確認
(7) 運用者へのシステムの説明とトレーニング、および検収
(8) 報告書、運用者研修資料、取扱説明書、完成図書(CD 含む)の提出
3.設置場所
学園 西制作棟 ブルースタジオ 副調整室 放送・研究棟 制作スタジオ 副調整室
4.納期
令和4年3月31日(木)
(装置の機能、性能検査、検収を含む)
5.整備内容
(1) 機能要件等
① 各装置に使用する回路および機構は、長期にわたり安定して動作することを前提とし、試験、実験または使用実績によって、安定性が高いことを確認されたものであること。
② 保守作業が容易に行える構造とし、障害時の復旧作業が迅速に実施できること。
③ 使用する部品は、一般性のある量産品で信頼性の高いものを使用すること。特殊な部品を使用する場合は、品質管理が十分行われたもので、故障の際は早期に入手できるものであること。
④ 故障または誤操作によって、装置が損傷しない設計とすること。
⑤ 塵埃、静電気、誘導などにより動作不良が発生しにくい構造であること。
⑥ 外部からの雑音に対して、誤動作しないこと。
⑦ 各装置および付属機器から発生する騒音および振動を極力少なくし本装置の動作ならびに接続する装置、隣接する機器に悪影響を与えないこと。
(2) 取締規則、諸規定類
各装置、機器の設計、製作、据付、調整は当仕様書によるほか、以下の各規格に準拠するものであること。
① 国際電気標準会議規格(IEC)
② 米国放送技術・映像工学に関する規格(SMPTE)
③ (一社)電波産業会(ARIB)
(3) 構成
ブルースタジオ
名 称 | 仕 様 | 数量 |
シンクジェネレーター | LEADER 製 LT4610 または同等品 | 2式 |
チェンジオーバー | LEADER 製 LT4448 または同等品 | 1式 |
その他 | 必要な部材、資材 | 1式 |
制作スタジオ
名 称 | 仕 様 | 数量 |
シンクジェネレーター | LEADER 製 LT4610 または同等品 | 2式 |
チェンジオーバー | LEADER 製 LT4448 または同等品 | 1式 |
その他 | 必要な部材、資材 | 1式 |
(4) 機器仕様
・フル HD 信号(1920×1080/59.94i)が出力されること。
・リダンダント(冗長)電源になっていること。
① シンクジェネレーター
・以下の信号の出力数があること。
(A) HD-SDI 信号:2 系統以上
(B) NTSC ブラックバースト信号、3 値同期信号:6 系統以上
(C)AES/EBU デジタルオーディオ信号:1 系統以上
(D)AES/XXX xxxxxxx:1 系統以上
(E) ワードクロック信号:1 系統以上
・以下の信号の入力があり、ループスルーできること。
(A) NTSC ブラックバースト信号、3 値同期信号
・以下のテストパターンが出力できること。
(A) 100%カラーバー
(B) 75%カラーバー
(C)マルチフォーマットカラーバー(ARIB STD-B28))
(D)チェックフィールド
(E) フラットフィールド
(白 100%、黒 0%、赤 100%、緑 100%、青 100%)
・テストパターンが 8 方向(上下左右とその組み合わせ)でスクロールできること。
・エンベデッドオーディオとして、HD-SDI に 16ch 重畳でき、チャンネルごとに周波数やレベルを調整できること。
・AES/EBU 出力として、チャンネルごとに周波数やレベルを調整できること。
・音声周波数は、SILENCE、400Hz、800Hz、1kHz を選択できること。
・音声レベルは、-60~0dBFS の範囲で 1dBFS ステップの調整ができること。
・映像と音声が同期したリップシンクパターンが出力できること。
② チェンジオーバー
・全体で 11 系統以上の信号が扱えること。
・以下の信号数を扱えること。
(A) HD-SDI 信号:2 系統以上
(B) NTSC ブラックバースト信号、3 値同期信号:6 系統以上
(C)AES/EBU デジタルオーディオ信号:2 系統以上
(D)ワードクロック信号:1 系統以上
・同期信号発生器の立ち上がり時間を考慮し、フォールト検出を開始するまでの時間を設定できること。
・入力信号に異常が検出された場合、どの系統で異常が発生したか容易に確認できること。
・障害が復旧した際に、容易な操作で本番系に戻せること。
③ その他
・ケーブル類は、既設ケーブルを基本的に流用する。新規ケーブルは請負業者にて布線すること。
・制作スタジオについては、現行の系統更新ではなく、CB、BLACK、 OSC、SILENCE、CLOCK もチェンジオーバーを使用し、各所に送る系統とする。
(5) 工事期間など
① 工事後、運用者への機器説明ならびに運用研修を行うこと。
② 工事は、土日、祝日を含む短期間で実施し、期間には工事後の運用研修も含むこととする。詳細は別途、技術・運行課(以下、「主管課」という。)と協議して決めるものとする。
6. 保証等
(1) 請負者は本仕様書に定める装置の性能を、本運用開始後 1 年間無償保証するものとする。
(2) 納入後、1 年点検を無償で実施すること。
7.実施工程表
(1) 請負の実施に先立ち、番組制作業務に支障がないよう主管課と打合せ、実施工程表を作成・提出し、承認を得ること。
(2) 実施工程表を変更する必要が生じた場合は、その内容を主管課に報告し承認を得ること。
8.作業管理
(1) 管理責任者は、作業手順書を作成し現場を管理するとともに、作業者は手順書に沿って作業を実施すること。
(2) 作業を実施する際、現設備に影響が無いよう適切に措置を講ずること。
9.留意事項
請負者は、以下の事項について留意のうえ、適切に対応すること。
(1) 本請負で知り得た機密情報を厳重に保持し、事前の同意なしに第三者に貸与、提供、開示、教示又は漏洩してはならない。また、本請負の一部を第三者に請け負わせ又は再委託する場合には、主管課の承認を得た上で同趣旨の機密保持義務を当該者に課すこと。
(2) 請負者は、本請負の実施に先立ち、主管課と十分打ち合わせを行い、実施業務や関連設備の安定運用に留意し、事故の無いよう万全を期すこと。
(3) 請負者は、現場の安全等に対して十分に注意を払いながら作業を行い、作業中の事故の防止に努めること。万が一、事故が発生した場合には、応急処置を施すとともに主管課に連絡し、その指示に従うこと。
(4) システムの設置、接続、調整等を行う者は、一般社団法人電波産業会(ARIB)会員であって、過去3年間に放送局等へ映像機器等の納入実績を有し、発注者から契約の中途解約等がなく、納入したものが発注者側の業務に影響を与えず問題なく運用されていること。
(5) 本請負に必要な装置等の搬入出を行う場合には、既設物等に損傷や衝撃等を与えないよう適宜養生又は補強を施して行うこと。
(6) 本請負に必要となる工具類は、原則、請負者が確保すること。学園備え付けの測定器や工具類が必要な場合には学園に使用許可を得ること。
(7) 本請負に必要な材料、消耗品等一切の機材等は請負者が準備すること。
(8) 本請負に必要なものとして請負者が用意した装置や機材等の保管及び取扱いの全ては、請負者が責任を持って適切に行うこと。
10.検査
請負者は、全ての作業が終了した後、主管課の検査を受けなければならない。
11.提出物について
(1) 入札時に提出が必要なもの
① 提案する各機器の詳細内容を示すカタログ、仕様記述文書等。
② 各機器図、システム簡易系統図
③ 作業工程表
④ アフターサービス、メンテナンスのための窓口等の体制表
⑤ 過去3年間の放送局等への映像機器等契約実績表
(2) 契約締結後に提出が必要なもの
契約締結後、請負者は主管課と打ち合わせの上、下記の書類等を含めた納入仕様書を提出すること。なお、提出した書類に変更が生じた場合には、速やかに主管課に報告を行い、その内容を反映した新たな書類を 提出すること。
① 作業工程表
② 実施体制および現場監督者(安全管理者)、並びに作業者一覧
③ 既設システムを含むシステム完成後の各種系統図等
④ 現地作業日報 1部
⑤ 運用研修資料(部数は別途)、完成図書 CD-ROM 電子データ1部完成図書 スタジオ毎に3部(計6部)、機器取扱説明書4部
⑥ 迅速で十分なアフターサービス、メンテナンスのための窓口等の体制表
12.補償等
(1) 設備の設計上の不具合やバグ等の欠陥が生じた場合には、無償でその改修とシステムの調整を迅速に行うこと。
(2) 請負者が故意又は過失により学園の設備や装置、造営物又は、第三者に与えた損傷等に対する補償は、請負者が行うこと。また、造営物等に 損傷を与えた場合には、学園の指示に従って速やかに原形に修復する こと。
13.その他
(1) 通常使用状態において、装置の故障、損傷等の不具合が発生した場合は直ちに対応できる体制が整備されていること。また、障害発生機器の 代替機手配、入れ替え等の対応も円滑に実施すること。
(2) 迅速で十分なアフターサービス及びメンテナンス体制を確立すること。
(3) 10年以上の保守サポート継続が可能であること。
(4) 疑義が生じた場合には、双方協議のうえ、これを解決するものとする。
(5) 請負者は、本請負の全部を一括あるいは分割して第三者に請け負わせ 又は再委託してはならない。なお、本請負の一部を第三者に請け負わせ又は再委託する必要がある場合には、事前にその旨を学園に申請して 承認を得なければならない。
<付属資料>
ブルースタジオ 映像系統図、音声系統図、同期系統図、映像ラック外観図制作スタジオ 映像系統図、音声系統図、同期系統図、映像ラック外観図