P3
生命保険の契約をお考えの皆さまへ
契約
生命保険の に
あたっての手引
この手引は、生命保険の「契約にあたってのポイント」、「商品の選び方」、「契約時の留意点」、「保障内容の見直し方法と留意点」などを解説したものです。生命保険の契約の際に参考としてご一読ください。なお、実際に生命保険を契約する際には、保険商品の内容を理解するために必要な事項を記載した
「契約概要」、契約にあたって特に注意すべき事項を記載した「注意喚起情報」、約款の重要な事項・諸手続きなどを解説した「ご契約のxxx」を必ず読んで内容を確認してください。
※医療保険、がん保険、介護保険、傷害保険などは、生命保険会社と損害保険会社で共通に取り扱われています。損害保険会社の商品をご検討の皆さまは、日本損害保険協会のホームページ(http://xxx.xxxxx.xx.xx/)をご覧ください。
平成28年7月改訂
「生命保険の契約にあたっての手引」活用の前に
はじめに 生命保険の契約にあたって
「5つのポイント」
手引の該当ページ
P3
その1
生命保険の「商品」の選び方を確認しましょう
P4~P5
生命保険商品には、死亡保障・医療保障・介護保障・老後保障など、保障ニーズによってさまざまな種類があります。生命保険商品を選ぶうえで大切な 4つのステップについて確認しましょう。
その2
生命保険を「契約」する際の留意点を確認しましょう
P6~P11
実際に生命保険を契約する前に、あらかじめこの手引で、契約申込みの流れを確認しましょう。また、保険金・給付金などを受取れない場合や投資性の強い生命保険に関する留意点などについても確認しましょう。
その3
【既に保険を契約している皆さま】 生命保険の
「見直し方法」と留意点を確認しましょう
P12~P13
生命保険契約は、契約してから長期にわたって継続するのが一般的です。契約後、家族構成や収入の変化などから見直しを行う機会が多くあります。生命保険がいざというときにきちんと役立つよう、見直し方法についても確認しましょう。
その4
生命保険の主な「主契約」と「特約」を確認しましょう
P14~P17
生命保険の主契約と特約にはどんな種類があるのか、それぞれどんなときに保険金・給付金などを受取れるのかを確認しましょう。
生命保険について知っておきたい情報・
おわりに
生命保険用語集
P18~P19
2
はじめに
生命保険の契約にあたって
「5つのポイント」
ポイント1 自分に合った生命保険を選びましょう。
●生命保険を選ぶ際には、自分の生活設計に基づいた、現在の、そして将来の保障ニーズと生命保険の種類・内容が合っていることが大切です。次のチェック・ポイントを参考に積極的に情報収集し、自分のニーズに合った生命保険を選びましょう。
●生命保険の内容をよく理解して申込むためには、生命保険会社、営業職員、保険代理店に相談することも大切です。
保障ニーズと生命保険の種類・内容は合っていますか?
必要な保障が必要な期間確保されていますか?
生命保険商品を選ぶ際のチェック・ポイント
受取る保険金や給付金、年金の金額は適切ですか?
保険料の払込期間は適切ですか?
詳しくは、P4~[その1 生命保険の「商品」の選び方を確認しましょう]を必ずお読みください。
ポイント2 保険料は現在だけでなく、将来も払込みが可能な金額か確認しましょう。
●一般的に生命保険の保険料は長期にわたって払込む必要があります。生活環境や収入の変化も考慮し、将来にわたって保険料を払込めるかを確認してください。
ポイント3 生命保険契約にかかわる留意点をしっかりと確認しましょう。
●一般的に生命保険は長期にわたる契約です。自ら積極的に情報を収集して十分に検討し、納得したうえで契約することが重要です。
●契約後すぐに解約すると、解約返戻金はそれまで払込んだ保険料より少ない金額になり、多くの場合、解約返戻金はまったくないか、あってもごくわずかです。申込み前にもう一度自分のニーズに合った生命保険か、確認しましょう。
●乗り換え(新たな生命保険に契約し直すこと、P13参照)による解約についても不利益になる場合がありますので、注意することが大切です。
ポイント4 「契約概要」・「注意喚起情報」・「ご契約のxxx」を必ず契約前に読んで、
内容をよく確認しましょう。
●生命保険会社が契約の申込みにあたって交付する「契約概要」・「注意喚起情報」・「ご契約のxxx」には生命保険商品や契約内容についての重要事項が記載されています。これらを必ず契約前に読んで内容をよく確認しておくことが大切です。
詳しくは、P6~[その2 生命保険を「契約」する際の留意点を確認しましょう]を必ずお読みください。
ポイント5 保障ニーズの変化に合わせて見直しましょう。
●年齢、家族構成や環境の変化に伴い、保障ニーズも変化することがあります。自分と家族を長期的に守るために、一度選んだ生命保険でも、保障ニーズの変化に合わせて見直していくことが重要です。
詳しくは、P12~[その3 生命保険の「見直し方法」と留意点を確認しましょう]を必ずお読みください。
3
その1
生命保険の「商品」の選び方を確認しましょう
ステップ1 「保障ニーズの明確化」
①保険種類の選択
●自分や家族に考えられる経済的リスクを確認し、「死亡保障」、「医療保障」、「介護保障」、「老後保障」など、保障の目的をはっきりさせることが必要です。
●主な保険種類の保障内容は、P14~[その4 生命保険の主な「主契約」と「特約」を確認しましょう]をお読みください。
保障ニーズの例
保障期間・ニーズの内容
対応する
主な保険種類(主契約)
死亡保障 死亡した場合の
遺族保障
遺族保障と三大疾病の医療保障
医療保障
介護保障老後保障
保障期間は
一定の時期まででよい
満期保険金を受取りたい
保障期間は一生涯にしたい
死亡とがん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えたい
病気やケガに備えたい
がんに備えたい介護に備えたい
老後の生活費を確保したい
定期保険
養老保険
変額保険(有期型)
終身保険
利率変動型積立終身保険変額保険(終身型)
特定疾病保障保険医療保険
がん保険介護保険
個人年金保険
変額個人年金保険
※保険種類の詳細については、生命保険会社・営業職員・保険代理店にご確認ください。
②保障期間(保険期間)の決定
●生命保険の保障がいつからいつまで必要かを考えます。適切な保障期間は、個人の生活設計によって異なります。たとえば右の点を参考に検討してください。
死亡保障の保障期間を考えるとき
• 子どもの独立時期
• 配偶者の平均余命 など
老後保障の保障期間を考えるとき
• 定年の時期
• 公的年金の受取開始時期 など
③保険金・給付金・年金など給付額の決定
●必要な保険金額などは、家族構成・収入・資産状況・子どもの年齢、公的年金や健康保険の公的保障などで異なります。たとえば以下の点を参考に検討してください。
死亡保障の必要額を考えるとき
一般的には、必要資金総額(遺族の生活費、子どもの教育・結婚資金、住居・葬儀費用など)から、万一のときにあてにできる収入(遺族年金、死亡退職金など)や自己資産(預貯金、有価証券など)を差し引いた不足分が、必要な死亡保障額の目安となります。
医療保障の必要額を考えるとき
一般的には、公的医療保険でどこまで保障されるのかを考慮して入院・手術保障額などを検討する必要があります。なお、公的医療保険制度には、1カ月間に一定限度額以上の自己負担が発生した場合に給付を受けることができる高額療養費制度があります。
4
ステップ2 「積極的に情報収集」
●生命保険会社のコールセンターや営業職員を通じて、いろいろな質問・相談を行うことができます。また、生命保険を取り扱う保険代理店などに質問・相談する方法もあります。
●電話やインターネットで資料請求をしたり、生命保険会社の窓口や来店型の保険代理店に出向いて直接資料を収集することもできます。
ステップ3 「商品内容の検討」
●「契約概要」、「生命保険設計書」、「パンフレット」などで商品内容を検討してください。
複数の生命保険商品を比較することも、有用な情報収集となります。
商品比較にあたっては、保険料だけでなく、保障内容などほかの要素も考慮に入れたうえで検討しましょう。また、保障内容が同じでも、保険期間や配当金の支払方法の違いなどにより保険料が異なりますので、それぞれの「契約概要」で必ず確認しましょう。
◆生命保険会社もしくは営業職員や保険代理店には、契約者・被保険者が保険加入の適否を判断するのに必要な情報(保険金の支払い条件、保険期間、保険金額、告知義務の内容、責任開始期(日)、契約の失効等)を提供する義務があります。
◆さらに、複数の生命保険会社の商品を取り扱う保険代理店の場合は、取扱商品のうち「比較可能な商品の一覧」の提供と「特定の商品の提案やそれを勧める理由」を説明する義務があります。
注意
!
生命保険の仕組みを確認しましょう。
①生命保険は組み合わせでできています
●一般的に生命保険は、「主契約」と、「主契約」に付加する「特約」を組み合わせて契約することが
できます。死亡・医療・介護・老後保障などの主契約と特約を組み合わせて、保障ニーズに合った商品を選択する必要があります。
②保険料の払込み
●生命保険会社に払込む保険料の払込期間・方法・経路には、主に以下の種類があります。
「一定期間の保険(定期保険など)」の保険料払込期間は、保険期間と同一となっている場合が
払込期間
多く、「一生涯の保険(終身保険など)」では、保険料の払込みを満了する年齢(60歳など)を定める「有期払」や、生きている限り払込む「終身払」があります。
払込方法
払込経路
「月払」、「半年払」、「年払」があります。また、半年払・年払の保険料をまとめて数回分払込む
「前納」、月払の保険料をまとめて数回分払込む「一括払」もあります。このほか、保険期間全体の保険料を契約時に一度に払込む「一時払」もあります。
なお、2010年4月以降に結んだ「半年払」「年払」の契約が、解約などによって消滅した場合は、未経過月の保険料相当額が払戻されます。一時払の場合、このような払戻しはありません。
口座振替扱、団体扱、送金扱、クレジットカード扱などがあります。
③生命保険の「更新」とは
●保険種類によっては、主契約・特約の保険期間満了時に、健康状態に関係なく原則としてこれまでと
同じ保障内容・保障額で保障を継続できる「更新」を利用できます。
※保険料は、更新時の年齢や保険料率で再計算され、通常、更新前よりも高くなります。
※「更新を希望しない」、「保険金額を減らして更新したい」場合などは、契約者から更新前に申し出る必要があります。申し出がなければ、自動的に更新されるのが一般的です。
●保険種類によっては、保険期間が終了するまで更新がない「全期型」もあります。
※契約するときの保険料は、「更新型」よりも高くなります。
ステップ4 「生命保険商品の決定」
●生命保険商品を決定し、契約を申込みます。次ページ以降を参照してください。
5
その2
生命保険を「契約」する際の留意点を確認しましょう
1.契約申込みの経路
「対面販売」
●生命保険会社の営業職員や保険代理店の担当者、保険仲立人を通じて申込む方法です。
「通信販売」
●新聞広告などをもとに資料請求を行い、届いた書類に記入・返信することで申込む方法です。
●インターネットで申込み、契約の手続きが完了するものもあります。
◆営業職員、保険代理店などには告知を受ける権限や契 を締結する権限はありません。
◆営業職員は、生命保険会社に所属し、契 締結の媒介を行います。
◆損害保険会社の代理店が保険会社を代理して契 締結の権限をもつのとは異なり、生命保険会社の代理店は、契 締結の媒介を行います。
◆営業職員、保険代理店の媒介する契は、生命保険会社の承諾がなければ成立しません。
注意
!
銀行などで加入しても、それは生命保険会社との契約です。
銀行や信用金庫、証券会社などは、保険代理店として生命保険商品を販売していることがあります。この場合、銀行などで申込みをしても、それは生命保険会社と結ぶ生命保険の契で預貯金ではありません。
2.契約申込みの流れ
●生命保険会社もしくは営業職員や保険代理店には、生命保険商品を提案するにあたって、事前にどのような保障が必要かなど保険加入を検討している人の意向を把握する義務があり、その意向に沿って商品の提案・説明を行います。
「契 概要」
「注意喚起情報」
「ご契 のxxx」
1 申込書に署名・押印し、生命保険会社に提出
2 告知
(診査)
3 第1回保険料 充当金の払込み
生命保険会社の承諾
の確認
ステップ1~3
※ステップ1~3の順番は、前後することがあります。
保険証券の受領
x xx
ステップ1 「申込書の提出」
●申込書には、生命保険会社と契約を結ぶ契約者と、保険の対象になる被保険者がそれぞれ署名します(押印が必要な場合もあります)。契約者と被保険者が別人の契約では、通常、被保険者の同意が必要です。
●契約者は、「契約概要」・「注意喚起情報」・「ご契約のxxx・約款」の受領書等に署名します。
◆「契 概要」・「注意喚起情報」・「ご契 のxxx」は必ずよく読み、内容についてわからない点があれば生命保険会社、営業職員、保険代理店に説明を求めるなどして、申込み前に十分理解しておくことが大切です。
※変額保険・変額個人年金保険や外貨建ての生命保険などの場合は、投資性の強い金融商品としてよく理解しておきたいことがあります(P10[6.投資性の強い生命保険の留意点]を参照してください)。
◆「意向確認書面」で申込み内容が自分のニーズに合っているか、申込み前によく確認することが大切です。
※生命保険会社は、一定の保険契の申込みにあたって、契 者のニーズと保険商品の内容が一致しているかを最終的に「意向確認書面」で契 者に確認する手続きが義務づけられています。
注意
!
6
ステップ2 「告知(診査)」
●被保険者は、現在の健康状態、過去の傷病歴、職業などを、告知書や生命保険会社の指定した医師などの質問に、事実をありのまま告げる「告知義務」があります。
●「告知(診査)」は、契約者間で保険料負担をxxにするために重要です。
◆現在の健康状態、過去の傷病歴、職業などについて事実を告げなかったり、偽りの告知をしたなどの「告知義務違反」があった場合は、営業職員などからそのように告知するよう勧められたときなどを除き、契約(特約)が解除されて、保険金や給付金などが受取れなくなることがあります。
◆傷病歴などがあっても、「保険料の割増」や「保険金の削減」、「特定部位不担保」など特別条件つきで契約できる場合や、これらの特別条件なしに通常どおり契約できる場合があります。また、傷病歴がある人への引受範囲を拡げた商品を取り扱う生命保険会社もあります。
◆既に契約している生命保険の解約や転換によって新たな生命保険を契約する場合や、失効した契約をもとに戻す(復活する)場合も同様に告知義務があります。
◆営業職員や生命保険面接士などには告知受領権がないため、口頭で伝えても告知したことにはなりません。
注意
!
ステップ3 「保険料の払込み」
●第1回保険料充当金を払込みます。申込みが生命保険会社に承諾された場合は、第1回目の保険料に充てられ、承諾されない場合は返金されます。
申込みを取り消す方法があります。
生命保険には、申込みを取り消せる「クーリング・オフ制度」があります。
●一般的に、「クーリング・オフに関する書面を受取った日」か「申込日」
のいずれか遅い日から、その日を含めて8日以内ならば申込みを撤回でき、保険料は返金されます。
●生命保険会社や商品によっては9日以上の期間を設けたり、
「申込日からその日を含めて8日以内」などの取り扱いもあります。
●手続きは、生命保険会社の本社か支社あてに、はがき、または
封書を郵送することによって行います。
<クーリング・オフ申し出の記入例>
クーリング・オフ制度が適用されない場合
●契約にあたり、生命保険会社が指定した医師の診査を受けた場合
●保険期間が1年以内の契約の場合 など
※クーリング・オフ制度の取り扱いは、生命保険会社や商品によって異なります。詳しくは、生命保険会社にご確認ください。
生命保険会社の承諾~契約成立
●ステップ1~3までの手続きが終了し、生命保険会社が契約を承諾すると、通常、ステップ2またはステップ3のいずれか遅いときにさかのぼって保障が始まります。このように、生命保険会社が契約上の責任を開始する時期を「責任開始期(日)」といいます。
●生命保険会社によっては、ステップ3「保険料の払込み(第1回保険料充当金)」を口座振替にする取り扱いがあります。その場合は、口座からの引落しを待たずに、ステップ1、2の2つが終わった時点にさかのぼって保障が始まります。
保険証券の受領
●生命保険会社から送られてくる保険証券の内容が、申込んだ内容と合っているか確認しましょう。誤りがある場合は、すみやかに生命保険会社に連絡をしましょう。
7
3.保険料の払込猶予期間・失効・復活
注意
!
●生命保険の契約を有効に継続させるためには、払込方法に応じた期日までに継続的に保険料を払込む必要があります。
4.保険金・給付金などの受取り
◆保険料の払込みがストップし、払込猶予期間が経過すると契約が「失効」(契約の効力がなくなる)してしまい、万一の場合、保険金などが受取れません。
◆契約の失効後、「復活」により契約をもとに戻せる場合があります。「復活」が可能な期間および取り扱いの可否については、生命保険会社や商品によって異なります。詳しくは、生命保険会社にご確認ください。
●支払事由、請求手続き、保険金・給付金などを受取れる場合または受取れない場合については、「ご契約のxxx・約款」、請求手続きなどに関するガイドブック、生命保険会社のホームページに記載されているので、ご確認ください。
●生命保険会社からの手続きに関するお知らせなど、重要な案内が届かないおそれがあるので、契約者の住所などに変更がある場合は、必ず生命保険会社に連絡してください。
●保険金・給付金などの支払事由に該当した場合
すみやかに生命保険会社の担当者、最寄りの営業所や支社、コールセンターに連絡してください。契約内容によっては、複数の保険金・給付金などを受取れる場合があるので、よく確認しましょう。
●以下の場合には、保険金・給付金などが受取れないこと(免責事由)があります。なお、生命保険会社によって取り扱いが異なる場合があるので、詳しくは生命保険会社にご確認ください。
死亡保険金・死亡給付金が受取れない場合
◆告知した内容が事実と相違(告知義務違反)し、契約(特約)が解除されたとき
<例>気管支ぜんそくの発作があり通院していることを告知書で告知せずに契約し、契約1年後に気管支ぜんそく重積発作を原因として亡くなったケース。
◆保険料の払込みがなく、契約が失効していたとき
◆「保険金や給付金などをだましとる目的で事故を起こした」などの重大事由で契約が解除となったとき、また、契約や復活に際して詐欺行為や保険金を不法に取得する目的の行為があり、契約が取消しまたは無効となったとき
◆契約した保険の責任開始期から一定期間内(2年~3年)に被保険者が自殺したとき
◆契約者または死亡保険金(給付金)の受取人の故意によって被保険者が死亡したとき
◆戦争その他の変乱によるとき など
災害による保険金・給付金が受取れない場合
(上記「死亡保険金・死亡給付金が受取れない場合」の項目のほか、下記に該当するとき)
◆契約者または被保険者の故意または重大な過失によるとき
◆災害死亡保険金(給付金)の受取人の故意または重大な過失によるとき
◆被保険者の犯罪行為によるとき
◆被保険者の精神障害の状態を原因とする事故によるとき
◆被保険者の泥酔の状態を原因とする事故によるとき
◆被保険者が法令に定める運転資格を持たないで運転している間に生じた事故によるとき
◆被保険者が法令に定める酒気帯び運転またはこれに相当する運転をしている間に生じた事故によるとき
◆地震、噴火または津波によるとき など
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高度障害保険金・入院給付金などが受取れない場合
◆責任開始前の病気やケガを原因とする場合
高度障害保険金や入院給付金など(死亡保険金は除きます)について、保障の責任開始前に生じた病気やケガを原因とする場合は、約款に特に定めがない限り、過去の傷病歴(傷病名・治療期間など)や健康状態などについて契約時などに告知しているときであっても、保険金・給付金は受取れないことが一般的です。契約に特別条件が付加されている場合も同様です。
(「特別条件」については、P7[ステップ2告知(診査)]を参照してください)
「指定代理請求人」などによる請求ができる場合があります。
被保険者が受取人となる高度障害保険金・入院(手術)給付金などについて、受取人である被保険者本人が請求できない「特別な事情」がある場合には、あらかじめ指定代理請求人に関する特約を付加することなどにより、代理人が請求することができます。指定代理請求人に対しては、支払事由および代理請求できる旨を説明しておくことが大切です。
※「特別な事情」・・・ 本人が、余命もしくは病名を知らされていないため、請求できない場合など
5.保険料と配当金
保険料
●保険料は、将来についての見込みをもとに加入者ごとに決められ、xxに負担し合います。実際の保険料は、次の3つの「予定率」をもとに決められます。
予定死亡率
契約の期間中に、亡くなる人はどのくらいか。
予定利率
資産運用をして、得られる収益はどのくらいか。
予定事業費率
生命保険会社の経費はどのくらいか。
配当金
●配当金は、見込みと実際の差により生じるいわば「保険料の事後精算」で、毎年必ず受取れるわけではありません。
●生命保険には有配当保険と無配当保険があり、有配当保険には主に2つのタイプがあります。
有配当保険
配当金のある保険
無配当保険
はじめから配当金を支払わないことにし、保険料負担を軽くした保険
3利源配当タイプ
上記3つの「予定率」をもとに立てた予測と、実際の率との差によって「余り」があった場合に、毎年配当金を受取れる生命保険です。通常、配当の対象となるのは契約後3年目からです。
利差配当タイプ
「予定利率」だけをもとに立てた予測と、実際の率との差によって「余り」があった場合に配当金を受取れる生命保険です。通常、「余り」があれば契約後6年目から5年ごとに配当金を受取れます。
注意
!
◆預貯金の利息(あらかじめ約束された利率をもとに受取れるもの)とは意味が異なります。
◆設計書・提案書に配当金が記載されている場合、その金額は保証されたものではありません。直近の決算における配当率などがそのまま続くと仮定して計算された試算値です。
9
6.投資性の強い生命保険の留意点
●「変額保険・変額個人年金保険」「外貨建ての生命保険」「市場価格調整(MVA: Market Value Adjustment)を利用した生命保険」には市場リスクがあり、投資性の強い生命保険としてよく理解しておきたいことがあります。
商品の特徴と市場リスクに関して
変額保険・変額個人年金保険
外貨建ての生命保険
市場価格調整(MVA)を利用した生命保険
※市場リスクがあるものとは、株価・債券の価格・為替などの変動によって受取額が払込保険料の総額を下回り、損失が生ずるおそれのある生命保険のことです。
注意
!
特 徴 | 市場リスクに関する留意点 |
• 株式や債券を中心とする「特別勘定」で資産を運用し、その運用実績によって保険金(年金)や解約返戻金が増減する保険種類です。 | •「特別勘定」の資産は、国内外の株式・債券などで運用しており、運用実績が保険金額や積立金額・将来の年金額などの増減につながるため、株価や債券価格の下落、為替の変動により、積立金額、解約返戻金額は払込保険料の総額を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。 |
特 徴 | 市場リスクに関する留意点 |
• 終身保険、養老保険、個人年金保険などの保険種類について、保険料の払込みや保険金などの受取りを外貨建てで行う仕組みを取り入れたものです。 | • 為替レートの変動により、受取る円換算後の保険金額が契約時における円換算後の保険金額を下回ることや、受取る円換算後の保険金額が払込保険料の総額を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。 |
特 徴 | 市場リスクに関する留意点 |
• 終身保険、養老保険、個人年金保険などの保険種類について、市場価格調整により解約返戻金が変動する仕組みを取り入れたものです。一般的に、積立金額に所定の「市場価格調整率」を用いて、解約時点の運用資産(債券など)の価値を解約返戻金に反映(控除・加算)します。 | • 市場金利に応じた運用資産の価格変動が解約返戻金に反映されるため、市場金利の変動により解約返戻金が払込保険料の総額を下回ることがあり、損失が生じるおそれがあります。 • 具体的には、中途解約時の市場金利が契約時と比較して上昇した場合は解約返戻金が減少し、逆に、下落した場合は増加することがあります。 |
10
注意
!
費用に関して
負担する諸費用のうち、主なものは以下のとおりです。
保険契約関係費
契約時の初期費用や、保険期間中、年金受取期間中の費用など、契約の締結・
維持・管理に必要な経費です。
資産運用関係費
投資信託の信託報酬や、信託事務の諸費用など、特別勘定の運用により発生する
費用です。
解約控除
契約日から一定期間内の解約の場合に積立金から控除される金額です(解約時
のみ発生します)。
※諸費用の合計は上記を足し合わせた金額となります。
※リスクの内容、負担する諸費用やその料率は、商品によって異なりますので、詳しくは商品ごとのパンフレット、「契約締結前交付書面」(「契約概要」および「注意喚起情報」からなります)、「ご契約のしおり」などで確認しましょう。
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その3
【既に保険を契約している皆さま】 生命保険の
「見直し方法」と留意点を確認しましょう
1.生命保険の見直し方法の種類
「保障を増やす方法」
• 追加契約 → 2.
• 特約の中途付加 → 3.
• 転換 → 4.
「保険の種類を変える方法」
• 転換 → 4.
「保障の範囲を拡げる方法」
• 追加契約 → 2.
• 特約の中途付加 → 3.
• 転換 → 4.
「保障を減らす方法」
• 保険金の減額 → 5.
• 特約の解約 → 6.
※これらの方法を利用できない場合がありますので、詳しくは、生命保険会社・営業職員・保険代理店にご確認ください。
2.「追加契約」により、保障内容を変更する
●現在の契約に追加して別の新しい生命保険を契約する方法で、告知(診査)が必要です。
●保険金額を増やしたり、今までの契約とは異なる内容で保障を充実させることができます。
●現在の契約に加えて、追加した契約の保険料を払込む必要があります。
3.「特約の中途付加」により、保障内容を変更する
「死亡保障を準備する特約の中途付加」
●現在の契約に定期保険特約などを中途付加して死亡保険金額を増額する方法で、告知(診査)が必要です。
●増額する部分の保険料は、増額時の年齢や保険料率で計算されます。
「医療保障、介護保障を準備する特約の中途付加」
●現在の契約に病気やケガに備える特約などを中途付加する方法で、告知(診査)が必要です。
●中途付加したときの年齢や保険料率で計算された特約保険料などを払込む必要があります。
4.「転換」の活用により、保障内容を変更する
●転換は、現在契約している生命保険の積立金を利用して新たな生命保険を契約する方法で、告知(診査)が必要です。
●現在の契約の積立部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」として、新しい契約の保険料の一部に充当します。まったく新たに契約するよりは保険料負担が軽減されます(下図を参照してください)。
●現在の契約の一部を転換する場合を除き、もとの契約は消滅します。
●転換部分については、特別配当(長期継続した契約が支払対象)を受取る権利がもとの契約の継続期間と通算され、新しい契約に引き継がれます。
転換の仕組み
<現在契約している生命保険> <転換を活用し、新しく契約する生命保険>
毎回の保険料
払込部分 新しい保険の保障額
転換部分(下取り部分)
転換価格を充当
▲ ▲ ▲ ▲ ▲
契約 現在 (満期) 転換契約 満期
12
注意
!
転換に関して
◆同じ生命保険会社でなければ利用できません。
◆生命保険会社によって取扱基準が異なります。たとえば、新しい生命保険の保険金額が転換前の契約の保険金額を下回らないことなどの基準を設けている場合があります。
◆保険料は、転換するときの年齢や保険料率で計算されます。
◆新規の契約と同様に、告知(診査)が必要です。
◆保険種類などによっては保険料が上がることがあります(転換時の予定利率がもとの契約の予定利率よりも下がる場合など)。
◆貯蓄性の高い商品から保障性の高い商品へ転換する場合、現在の契約の積み立てた部分を新しい契約に充当することから、転換前と転換後で保障内容・積立部分がどのように変わるのか、よく確認し納得したうえで契約することが大切です。
転換における生命保険会社の情報提供
生命保険会社は転換の利用を勧める場合、転換以外の方法や転換した場合の新旧契約の内容比較などについて、書面(転換を利用する場合の重要事項説明書面や契約概要など)を用いて説明することが義務づけられています。この書面により、生命保険会社、営業職員、保険代理店からよく説明を聞いて内容を確認する必要があります。
5.現在の生命保険の「保険金を減額」する
●主契約や特約の保障額を減らす方法で、これにより保険料負担が軽減されます。
●減額は一部解約のことで、減額した部分は解約したものとして取り扱われます。減額部分に対応する解約返戻金があれば、それを受取れます。
●主契約、特約いずれも減額の対象になります。また、減額した場合、各種特約の保障額が同時に減額される場合があります。
●生命保険会社や商品によっては、最低の保険金額基準などを設定している場合があり、それを下回る減額はできません。
6.現在の生命保険の「特約を解約」する
●付加している特約のみ解約する方法で、これにより解約した特約分の保険料負担がなくなります。
●解約した特約に解約返戻金があれば、それを受取れます。
●複数の特約を付加している場合、生命保険会社や特約の種類によっては、ほかの特約も同時に解約しなければならない場合があります。
注意
!
減額・解約による乗り換えに関して
◆保険金の減額や特約の解約をしたときの解約返戻金は、保険種類・契約時の年齢・保険期間・経過年数などによって異なりますが、通常は払込んだ保険料より少なくなります。特に契約後、短期間で解約したときの解約返戻金はまったくないか、あってもごくわずかです。
◆現在の生命保険を解約し、新しい生命保険に乗り換える場合は、契約年齢が上がるため保険料が割高になったり、健康状態によっては、新たに契約できない場合があります。解約した生命保険をもとに戻すことはできないため、新しい生命保険の契約成立後に解約手続きを行うなど、慎重に対応することが必要です。
◆保険料の計算基礎となる予定利率・予定死亡率などが、減額・解約される契約と新たな契約とで異なることがあります。たとえば、予定利率が下がることによって、主契約などの保険料率が上がる場合があります。
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その4
生命保険の主な「主契約」と「特約」を確認しましょう
主な「主契約」の種類
●生命保険商品の主な主契約の種類は下表のとおりですが、さまざまな種類・特徴があり、商品の検討にあたっては以下の点を確認することも大切です。
◆保険期間は、「一定期間」と「一生涯」があります。
◆配当金は、あるものとないものがあります(有配当保険と無配当保険、P9参照)。
◆満期保険金は、あるものとないものがあります。
◆告知(診査)がないものがあります(無選択型)。
◆市場リスクを有するものがあります(P10参照)。
<主契約の名称・イメージ図の見方>
※イメージ図の は、将来の保険金・給付金や年金の支払いに備えて積み立てられる部分を表しています。
※名称の(定期型・終身型)の記載は、一定の保険期間を定めた「定期型」と保険期間が一生涯の「終身型」があることを示しています。
※死亡保険金を受取れる主契約については、所定の高度障害状態に該当すると死亡保険金と同額の高度障害保険金を受取れます。
※ここに記載されている保険種類は例示であり、これら以外の保険種類もあります。また、名称、保障内容は生命保険会社や商品の取り扱いによって異なる場合があります。詳しくは、生命保険会社にご確認ください。
主に死亡を保障する主契約
主契約の名称・イメージ図
定期保険
保障内容・特徴
保険期間は一定で、その間に死亡した場合に死亡保険金を受取れます。
死亡保険金
▲ 契約
死亡保険金
養老保険
▲ 契約
終身保険
保険料払込期間
保険料払込期間
▲満期
満 期保険金
▲満期
• 満期保険金はありません。
• 保険金額が保険期間中一定で変わらない定額タイプが一般的ですが、保険料が一定で、契約後一定期間ごとに保険金額が減っていく「逓減定期保険」や、保険金額が増えていく「逓増定期保険」もあります。
• 死亡後、所定の期間にわたって年金が受取れる「収入保障保険」もあります。
保険期間は一定で、死亡した場合に死亡保険金を、満期時に生存していれば満期保険金を受取れます。
• 死亡保険金と満期保険金は同額です。
• 受取る満期保険金が払込保険料総額を下回る場合もあります。
死亡した場合に死亡保険金を受取れます。保険期間は定期保険や
<有期払の例>
死亡保険金 終身
養老保険と異なり一定ではなく、一生涯死亡保障が続きます。
• 満期はありません。
• 保険料の払込みが、一定年齢または一定期間で終了する「有期払」と一生涯払い続ける「終身払」があります。
▲ 契約
保険料払込期間
▲ 払込満了
※無選択型終身保険では、契約後2年間など一定期間内に病気により死亡した場合は死亡保険金ではなく、既に払込んだ保険料相当額を受取れます。
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主契約の名称・イメージ図
利率変動型積立終身保険(アカウント型)
保障部分(特約または単体保険)
その他の保障
医療保障
死亡保障
保障内容・特徴
貯蓄機能をもつ保険(主契約)に、死亡保障の特約や医療保障の特約などを組み合わせる保険です。単体保険を組み合わせる生命保険会社もあります。
• 積立金を途中で引き出したり、保険料に充当することができます。
• 予定利率は一定期間ごとに見直され変動します。
積立部分
▲
死亡 終身保険金
▲
• 保険料払込期間満了後にそのときの積立金をもとにして、所定の金額までの範囲で、健康状態にかかわらず終身保険に移行できます。
• 積立期間中に死亡した場合は、主契約の部分としては積立金相当額の
死亡給付金を受取れるのが一般的です。
契約
保険料払込期間
払込満了
変額保険
<有期型の例>
満期時に満期保険金が基本保険金を上回った場合
変動保険金
基本保険金
死亡保険金
満 期保険金
株式や債券を中心に資産運用し、その運用実績によって保険金や解約返戻金が増減する保険で、投資リスクは契約者が負うことになります。
•「有期型」と「終身型」があり、有期型では満期を迎えると満期保険金を受取れますが、その金額は資産運用の実績によって変動し、最低保証はありません。また、解約返戻金にも最低保証はありません。
• 死亡した場合は基本保険金に加えて変動保険金を受取れます。基本保険金額は運用実績にかかわらず最低保証されるので、変動保険金がマイナスになった場合でも、基本保険金額は受取れます。
▲ ▲
契約 満期
保険料払込期間
※P10[6.投資性の強い生命保険の留意点]を参照してください。
満期時に満期保険金が基本保険金を下回った場合
変動保険金
基本保険金
死亡保険金
満 期保険金
▲ ▲
契約 満期
保険料払込期間
主に死亡と三大疾病、医療を保障する主契約
特定疾病保障保険(定期型・終身型)
<定期型の例>
がん、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の状態になった場合に、生前に
死亡保険金と同額の特定疾病保険金を受取れます。
▲契約
▲満期
• 特定疾病保険金を受取った時点で、契約は消滅します。
• 特定疾病保険金を受取ることなく死亡した場合は、死亡保険金を受取れます。
• 満期保険金はありません。
保険料払込期間
医療保険(定期型・終身型)
病気やケガで入院したり、所定の手術を受けた場合に入院給付金や
手術給付金を受取れます。
• 死亡した場合の保障はまったくないか、あっても金額は少額です。
• 満期保険金はありません。保険期間の満了時に所定の条件を満たしている場合、無事故給付金を受取れる商品もあります。
がん保険(定期型・終身型)
がんで入院したり、所定の手術を受けた場合に給付金を受取れます。
• 死亡した場合の保障はまったくないか、あっても金額は少額です。
• がん診断給付金や退院後療養給付金を受取れるものもあります。
• 一般的に契約してから90日経過後に保障が開始されるため、契約後90日以内の待ち期間中にがんと診断された場合、保険契約は無効となります。
※がんの種類によっては一部対象とならない場合もあるので、「ご契約のしおり・約款」などでよく確認する必要があります。
特定疾病保険金(死亡保険金)
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主に介護を保障する主契約
寝たきりや認知症によって、約款に定める所定の要介護状態になり、その状態が一定の期間継続した場合に、一時金や年金を受取れます。
• 公的介護保険の要介護認定に連動して受取れるものもあります。
• 死亡した場合には、死亡給付金を受取れますが金額は少額です。また、介護保障と同額の死亡保障のある商品もあります。
• 介護年金支払事由に該当しないまま所定の時期に生存していた場合、健康祝金を受取れる商品もあります。
介護保険(定期型・終身型)
主に老後を保障する主契約
主契約の名称・イメージ図
個人年金保険
<10年保証期間付終身年金の例>
保証期間 10年
保障内容・特徴
契約時に定めた年齢から年金を受取れます。
• 年金を受取る期間などによって、「保証期間付終身年金」や「確定年金」などの種類があります。
死亡給付金
▲ ▲
契約 年金受取開始
終身 保証期間付終身年金
保証期間中は生死に関係なく年金を受取れ、その後は被保険者が
年金 生存している限り終身にわたり年金を受取れます。
確定年金
生死に関係なく契約時に定めた一定期間、年金を受取れます。
保険料払込期間
年金
受取期間
変額個人年金保険
<10年保証期間付終身年金
(保険料:一時払、年金額:定額タイプ)の例>
年金原資が払込保険料を上回った場合
保証期間
株式や債券を中心に資産運用し、その運用実績によって年金や解約返戻金が増減する保険で、投資リスクは契約者が負うことになります。
• 資産運用の実績によって年金原資は変動し、払込保険料の総額を上回る場合も下回る場合もあります。
• 主な種類は、「保証期間付終身年金」と「確定年金」です。
料
時払保険
一
死亡
給付金
▲
10年
年金原資
▲
• 年金原資は最低保証があるものとないものがあります。
終身 • 年金開始前の死亡時に受取る死亡給付金は、最低保証があるものと
年 ないものがあります。
金
• 解約返戻金には最低保証のないものがほとんどです。
契約
積立期間
(運用期間)
年金受取開始
年金
受取期間
※P10[6.投資性の強い生命保険の留意点]を参照してください。
年金原資が払込保険料を下回った場合
一時
保
払 死亡
険 給付金
料
▲
保証期間
年 10年 終身
金
原 年
資 金
▲
契約
積立期間
(運用期間)
年金受取開始
年金
受取期間
注意
!
変額保険・変額個人年金保険に関して
◆変額保険、変額個人年金保険の契約にあたっては、資産の運用方法(運用資産の種類や評価方法、資産の運用方針)や商品の仕組み(資産の運用実績によって将来受取る保険金などの金額がどのように変動するのか)について、生命保険会社は書面を用いて説明することになっています。わからない点は説明を求め、納得したうえで契約しましょう。また、契約後も運用実績などについて、1年ごとに書面を交付することになっています。
※P10[6.投資性の強い生命保険の留意点]も参照してください。
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主な「特約」の種類
●主契約に「特約」を付加できる基準は商品ごとに異なりますが、生命保険会社の定める範囲内で各種の特約を組み合わせて契約することができます。
●保障内容を充実させるためには、特約の内容を理解したうえで主契約への付加について検討することが重要です。主な特約の種類を保障の内容によって分類すると次のようになります。
※ここに記載されている特約は例示であり、これら以外の特約もあります。また、名称、保障内容は生命保険会社や商品の取り扱いによって異なる場合があります。詳しくは、生命保険会社にご確認ください。
主に死亡を保障する特約
定期保険特約終身保険特約収入保障特約
災害割増特約
死亡・高度障害の場合に保険金を受取れます。
死亡・高度障害の場合に年金を受取れます。
不慮の事故や所定の感染症による死亡・高度障害の場合に保険金を受取れます。
傷害特約
不慮の事故や所定の感染症による死亡の場合、または不慮の事故で所定の身体障害
状態になった場合に保険金・給付金を受取れます。
病気やケガ、介護などを保障する特約
特定(三大)疾病保障特約
がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態の場合、または死亡・高度障害の場合のいずれかで保険金を受取れます。
疾病入院
特約 病気で入院した場合に入院給付金を受取れます。また、病気やケガで所定の手術をした場合に手術給付金を受取れます。
災害入院特約 ケガで入院した場合に入院給付金を受取れます。
受取れます。
成人病(生活習慣病)入院特約 がん、脳血管疾患、心疾患、高血圧性疾患、糖尿病で入院した場合に入院給付金を
がん入院特約
がんで入院した場合に入院給付金を受取れます。また、がんと診断確定された場合やがんで所定の手術をした場合に給付金が受取れるものがあります。
※がんの種類によっては一部対象とならない場合もあるので、「ご契約のしおり・約款」などでよく確認する必要があります。
女性疾病入院
特約 女性特有の病気(子宮、乳房の病気や甲状腺の障害など)で入院した場合に入院給付金を受取れます。
先進医療
特約 厚生労働大臣が定める先進医療に該当する治療を受けた場合に、治療の内容に応じて給付金を受取れます。
介護
特約 寝たきりや認知症により介護が必要な状態になり、その状態が一定期間継続した場合に一時金や年金を受取れます。
リビング・ニーズ
特約 余命6カ月以内と判断された場合に死亡保険金の全部または一部を受取れます。この特約の保険料は不要です。
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おわりに
生命保険について知っておきたい情報・生命保険用語集
生命保険会社の経営状況を知りたいとき
●毎年、生命保険会社が作成している「ディスクロージャー誌」(「○○生命の現状」などの名称が多い)などで知ることができます。「ディスクロージャー誌」には、保険本業での収益力を表わす「基礎利益」や通常の予測を超えた大災害などに対応できる支払いの余力を表わす「ソルベンシー・マージン比率」などの情報が開示されています。生命保険会社の本社・支社・営業所、ホームページなどで閲覧できます。
●「ディスクロージャー誌」として公表するのは1年度に1回ですが、別途、四半期(3カ月)ごとの業績をホームページなどで公表しています。
もしも、生命保険会社が破綻したら、契約はどうなるのでしょうか。
•「生命保険契約者保護機構」によって、保険契は継続されます。ただし、破綻手続きに際して保険金・年金・給付金などの支払いが一定期間凍結されたり、支払額が削減されることがあります。
• 契 条件変更後の解 返戻金に対して、一定期間、特別な控除を行う制度(早期解 控除)が設けられることがあります。
(生命保険契 者保護機構ホームページ http://www.seihohogo.jp/ )
生命保険について、わからないことや困ったことがあるとき
≪問い合わせ・相談≫ 生命保険について、わからないことがあるとき
●契約時や契約後、不明な点や疑問な点が生じたときには、まず、担当の営業職員や保険代理店にお尋ねください。また、各生命保険会社の相談窓口に問い合わせる方法もあります。
●個別の契約内容以外の、一般的な相談については、「(公財)生命保険文化センター」や「(一社)生命保険協会の生命保険相談所」でも対応しています。
≪苦情≫ 生命保険会社との間で、トラブルが起きたとき
●営業職員や保険代理店、生命保険会社との間でトラブルが生じ、生命保険会社と交渉しても解決せず困った場合、
「(一社)生命保険協会の生命保険相談所」でも苦情の申し出に応じています。
≪紛争≫ 生命保険会社と話を進めても、トラブルが解決しないとき
●苦情などが解決せずに生命保険会社との間の紛争に発展する場合には、「(一社)生命保険協会の生命保険相談所」内に裁定(裁判外紛争解決支援)を行う機関として設置された「裁定審査会」を利用する方法もあります。
●「(一社)生命保険協会の生命保険相談所」が、契約者などからの苦情解決の申し出を受け、生命保険会社へ解決を依頼したあと、原則として1カ月を経過しても問題が解決しない場合に「裁定審査会」に申し立てることができます。裁定に要する費用は無料です。
生命保険についての相談や苦情はこちらへ。
一般相談 | 苦 情 | 受付時間 | TEL | |
(公財)生命保険文化センター 生活情報室 | 月曜~金曜 9:30~16:00 (祝日、年末年始を除く) | 03-5220-8520 | ||
(一社)生命保険協会(本部)生命保険相談所 | 月曜~金曜 9:00~17:00 (祝日、年末年始を除く) | 03-3286-2648 |
• 電話による相談のほか、来訪についても応じています(無料)。なお、電子メール、FAXでの相談には対応していませんので、ご注意ください。(一社)生命保険協会の生命保険相談所では各道府県主要都市に連絡所を設置して相談に応じています。連絡所の電話番号は、上記の生命保険相談所にお尋ねいただくか、同協会のホームページ( http://www.seiho.or.jp/ )をご覧ください。
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主な生命保険用語の解説(五十音順)
行 用 語 解 説 主な該当ページ
あ 意向確認書面
いこうかくにんしょめん
受取人
うけとりにん
か 給付金
きゅうふきん
契約概要
けいやくがいよう
契約者
けいやくしゃ
ご契約のしおり
ごけいやくのしおり
さ 失効
しっこう
支払事由
しはらいじゆう
主契約
しゅけいやく
責任開始期(日)
せきにんかいしき(び)
た 注意喚起情報
ちゅういかんきじょうほう
特約
とくやく
は 被保険者
ひほけんしゃ
復活
ふっかつ
保険期間
ほけんきかん
保険金
ほけんきん
保険証券
ほけんしょうけん
保険料
ほけんりょう
ま 免責事由
めんせきじゆう
や 約款
やっかん
保険契約を申込む人のニーズと生命保険商品の内容が一致しているかを確認するための書面です。
保険金・給付金・年金などを受取る権利をもつ人です。
被保険者が入院・手術をしたとき、不慮の事故により身体に障害を生じたときなどに生命保険会社から受取人に支払われるお金です。
提案されている生命保険商品の内容を理解するために必要な事項が説明されています。
生命保険会社と生命保険の契約を結び、契約上のさまざまな権利(契約内容などの変更権)と義務(保険料を払込む義務)をもつ人です。
契約上の決まりをまとめた約款中の重要な事項・諸手続きなどが説明されています。
保険料の払込猶予期間を過ぎても保険料の払込みがなく、契約の効力が失われることです。生命保険会社が約款で定める、保険金・給付金などが支払われる事由をいいます。
生命保険のベースとなる部分で、主契約のみで契約できます。生命保険会社が契約上の保障を開始する日のことです。
契約するにあたって特に注意すべき事項が説明されています。
主契約に付加して契約することにより、主契約の保障内容を充実させるためのものです。その人の生死・病気・ケガなどが保険の対象となる人です。
失効した契約を効力のある状態に戻すことです。
保険契約によって保障が続く期間です。この期間内に支払事由が発生したときに、生命保険会社から保険金などを受取れます。
被保険者が死亡・高度障害状態のとき、または満期まで生存したときなどに生命保険会社から受取人に支払われるお金です。
保険契約の成立および契約内容を証するために、生命保険会社から契約者に交付される書面で、保険 種類や保険金額、保険期間、契約者・被保険者・受取人などの契約内容を具体的に記載したものです。
契約に基づいて、保障を得る対価として契約者が生命保険会社に払込むお金のことです。
生命保険会社が約款で定める、保険金・給付金などが支払われない事由をいいます。
生命保険会社が保険契約に関する取り決めを記載したものです。一般的に約款の大切な部分を抜き出した「ご契約のしおり」と合わせて1冊となっています。
6
8
8
5, 6
6
6, 8
8
8
5, 14
7
6
5, 17
6, 7, 8
8
4, 14
8
7
5, 9
8
6, 8
主な生命保険用語の索引(五十音順)
行 用 語 | 主なページ | |
あ 営業職員 | 6 | |
か | 解除 | 7, 8 |
解約 | 13 | |
解約返戻金 | 13 | |
クーリング・オフ制度 | 7 | |
契約締結前交付書面 | 11 | |
減額 | 13 | |
更新 | 5 | |
告知(診査)、告知義務 | 7, 12 |
行 用 語 | 主なページ | |
さ 指定代理請求制度(特約) | 9 | |
生命保険契約者保護機構 | 18 | |
た | 追加契約 | 12 |
転換 | 12 | |
投資性の強い生命保険 | 10 | |
特別条件 | 7 | |
特約の中途付加 | 12 | |
行 用 語 | 主なページ | |
は 配当金 | 9 | |
払込猶予期間 | 8 | |
保険代理店 | 6 | |
ま | 無配当保険 | 9 |
や 有配当保険 | 9 | |
予定死亡率 | 9 | |
予定事業費率 | 9 | |
予定利率 | 9, 13 | |
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(公財)生命保険文化センターのホームページには、生命保険選びに役立つ「ほけんガイドWeb」をはじめ、生命保険や生活設計に関するさまざまな情報が掲載されています。ぜひご覧ください。
ホームページアドレス:http://www.jili.or.jp/
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル3階
H18.1初 ⑲H28.7/19,0 0(計376,000)