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第10回 国立大学法人山梨大学契約監視委員会議事概要
開催日及び場所 | 令和2年7月3日(金)本部棟5階第一会議室 |
委 員 | 委員長 xx xx(国立大学法人山梨大学監事)委 員 xx x(弁護士) 〃 xx xx(公認会計士・税理士) |
審議事項 | 1 個別契約案件に係る調査・審議について 2 入札・契約の過程に係る手続等に関する再苦情処理について 3 契約に係る入札談合に関する情報等について |
委員からの意見・質問、 それに対する回答等 | 下記のとおり |
委員会による意見の具申又は勧告の内容 | 全体としては特に問題なく処理されていると判断した。 |
抽出案件 | 備考 | |||||
① 一般競争(政府調達) | 0/ | 3 | 件 | 審議対象期間: 令和2年1月1日~ 令和2年5月31 日 | ||
② 一般競争(政府調達以外) | 4/ | 22 | 件 | |||
③指名競争 | 0 | 件 | ||||
④企画競争による随意契約 | 0 | 件 | ||||
⑤公募による随意契約 | 1/ | 2 | 件 | |||
⑥その他の随意契約 | 7/ | 53 | 件 | |||
合 | 計 | 12/ | 80 | 件 |
意見・質問 | 説明・回答 |
1 個別契約案件に係る調査・審議について ○令和2年1月1日から令和2年5月3 1日までの間に締結した契約のうち、委員が抽出した契約案件 12 件について、契約の妥当性等の点検を行ったが、特に問題となる契約はなかった。審議の概要は以下のとおりである。 |
1. 静音ワークステーション
〔その他の随意契約〕
・競争を許さない理由、予定価格の算出方法などについて説明いただきたい。
・購入先は、メーカーか。
・相当に特殊なものか。
・提示された価格は、仕様書や公表されている価格と比較しているか。
2.附属中学校教育用パソコン一式
〔その他の随意契約〕
・予定価格の算出方法、落札までの経緯、1者入札であったことについて説明いただきたい。
・個人型受託研究で使用する設備の購入で、研究者の意向に沿った仕様としています。契約方式については、機種選定の結果、競争を許さない性質のものと判断して随意契約としています。予定価格の算出は、他大学の納入実績と納入業者の参考見積額を参考に設定しました。
・直接販売しているメーカーとなります。
・ワークステーションということで様々なことができると思います。今回、受託研究ということもあり、研究者の要望に沿った仕様のものが購入できるように進めました。
・比較しています。
・教育用パソコンの一括購入契約で、見積公告を行った上で随意契約をしています。応札業者は、1者のみでした。予定価格は、他大学の納入実績、業者の参考見積額、インターネットによる市場調査を行い、最も安価であった価格を採用しています。なお、見積り公告後に、業者から提出された本見積書は、参考見積額より更に低い価格でしたので、落札率が低くなりました。
・1者応札にならないような努力をしているか。 | ・規定のとおり学内掲示版に見積公告を行い、本学ホームページにも掲載しました。 |
・仕様書でメーカーを指定しているのか。 | ・メーカーを指定して仕様のレベルを示していますが、購入対象は同等以上のものとしています。 |
・参考見積書は、複数の業者から徴収しないのか。1者に固定されているような気がするが。 | ・参考見積書の徴収は1者ですが、並行してインターネットによる市場調査及び他大学の実績を調査し、最低価格を予定価格としております。また、同等品でも可とし、l0日間の見積公告をしています。 |
・パソコンのような汎用性の高いもの は、まずは見積り合わせを行なって候補を決めた方がよいのではないか。 | ・公告期間を長くする等、複数の業者を呼べるようにしていきたいと思います。 |
・準備期間が充分確保されていないように見えたが、新型コロナウイルスの影響か。 | ・そうではありません。しかし、学内の予算なので、もう少し早い段階から取りかかれば、期間を長く設定できたと思います。 |
3.病棟等クラーク業務請負 一式 〔一般競争(政府調達以外)〕 | |
・予定価格の算出方法、入札の競争相手、その入札額等について説明いただきたい。 | ・応札業者は2者です。予定価格の算出方法は、参考見積額と本学資料により積算した価格を比較して、安価である業者の参考見積額を予定価格に採用しました。 応札者がその価格で入札したので、落札率が100%となっています。 |
・もう1者の入札価格はいくらか。 | ・(金額を回答) |
・大学の資料による積算は、専門性や有 | ・資格は考慮していません。 |
資格者のレベルを勘案して算出しているのか。 | |
・単年度の契約額だけではなくて、ある程度の複数年に跨がる情報で比較しなければならないと感じたがどうか。 | ・本学資料で積算する場合は、過去の契約を含めて比較検討しています。但し、病院は現在再整備中であり、種々の変動が生じていますので、一律的な比較は難しいと思います。 |
4.予約変更センター等請負業務 一式 〔一般競争(政府調達以外)〕 | |
・予定価格の算出方法、入札の競争相手、その入札額等について説明いただきたい。 | ・応札業者は2者です。積算した価格と参考見積額と比較して、安価となった方を予定価格として採用しました。 (競争相手の名称及び入札額を回答) |
・消費税が10%となり、内製化を検討する必要もあるのではないか。 | ・そうです。但し、単純な費用の比較だけでなく専門性や交代要員の確保など、総合的に検討しています。 |
5.物流管理業務及び洗浄滅菌・手術室補助業務 一式 〔一般競争(政府調達以外)〕 | |
・予定価格の算出方法、落札までの経緯、1者入札であったことについて説明いただきたい。 | ・公告により数者が仕様書を受け取りましたが、結果的に1者入札となりました。業務を分かりやすく明文化するなど、新規の参入がしやすいように仕様書の工夫をしましたが、結果に反映されませんでした。 |
・4月からの契約であるが、現在の契約先と同じ業者の継続か。 | ・そうです。 |
・新しい業者が参入するためには、あ る程度時間をとらないと、積算が厳しいのではないか。 | ・入札説明会の前日に仕様書を受け取っていますので、問題はなかったと思います。かなりの人員を揃えなければな |
りませんので、仕様書に目を通して、入札を控えたのかもしれません。 | |
・入札になぜ参加しなかったのか理由を確認してはどうか。 | ・問題の有無を確認しながら、検討したいと思います。 |
6.スキャンセンター業務等請負業務一式 〔一般競争(政府調達以外)〕 | |
・予定価格の算出方法、入札の競争相手、その入札額等について説明いただきたい。 | ・応札業者は2者です。参考見積額と本学で積算した価格を比較して安価である参考見積額を予定価格として採用しました。応札者が入札時に参考見積額より下げてきたため、1回目の入札で予定価格を下回る金額で落札されました。 |
・昨年度と同じ業務の契約か。 | ・そうです。 |
・昨年度と比較して、契約金額が下がっているが、業務が減ったのか。 | ・業務の変動は、ありません。 |
7.検査部薬用冷蔵庫 一式 〔公募による随意契約〕 | |
・契約までの経緯について説明いただきたい。 | ・大学病院の新型コロナウイルスへの対応として、検査部を移設することになり、低温庫も移動する必要が生じました。そこで、当初から購入を予定していた低温庫を前倒しで購入することにしました。調達までの期間が短かったことと、購入金額が一定額未満であると予測できたことから、公募による随意契約としました。公告期間は1週間とり、掲示を行うなどの周知を図りましたが、結果は1者応札となりました。 |
・複数の参考見積書があればよいと思うが。
8.山梨大学仮設待合所設置業務 一式
〔その他の随意契約〕
・契約の経緯を説明いただきたい。
・設置とリースは別契約ということだが、リースの金額はいくらか。
・緊急随契で契約しているが、高額の場合はどのような方法で調達するのか。
9.医学部キャンパス建物清掃業務
〔その他の随意契約〕
・契約の経緯を説明いただきたい。
・複数者から見積りを提出してほしいので公募しているのですが、施工日が特定しており、公告期間もこれ以上は動かせない状況でした。
・新型コロナウイルスに関係した緊急随契で、3月の全国的に感染が拡大している状況下での調達でした。新型コロナウイルス関連の患者対応として、陽性の患者と擬陽性の患者、感染していない患者の待合を分けるため、早急に待合所を設けなければなりませんでした。病院を取り巻く環境を考えると体制の整備は急務でありました。短期間での設置は、オリンピックの影響もある中で、資材の確保ができる業者であることが大前提で、入札という選択肢はありませんでした。
・(金額を回答)
・同じように緊急随契の方法で契約します。
・既存契約の変更契約です。平成30年に総合評価落札方式により契約を行い、その契約書と仕様書に双方の合意があれば、期間延長できるものとしています。但し、価格変動がありますので、年度末に大学が積算した価格と参
考見積額を比較し、安価な方を予定価格に採用しています。 | |
・予定価格は業者から提出された参考見積額か。 | ・そうです。 |
・大学の積算価格はいくらか。 | ・(金額を回答) |
・契約の性質又は目的が競争を許さないことになるのか。 | ・変更契約なのでそうしました。 |
・単純に、競争を許さないときには該当しないのではないか。期間を決めているものは、延長すれば全て競争を許さないことになる。 | ・その通りですが、それなりの理由があります。現在、病棟再整備が進行しており、頻繁に面積等の変更が生じています。ある程度の便宜を図っていただいていることもありまので、その期間中は、変更契約で補えるような形をとっています。 |
・来年度の契約も変更契約が可能か。 | ・変更契約を行うことも可能ですが、改めて検討する予定です。 |
・仕様書に面積等の含みを持たせて、業者に判断をしてもらうことは出来ないのか。 | ・今年度はある程度新棟が完成しますので、見直しの検討を考えています。 |
・契約は1年間で、双方の同意で更新ができるということか。 | ・そうです。今は、合意があれば続けられる状況です。 |
・令和2年度は新棟の整備があり、4月の段階では業務範囲が定まらないた め、延長しておいて新棟が完成したら改めて考えるということか。 | ・そうです。今年は特に面積が変動し、清掃場所も変わってくるので、途中で変更契約をしなければならないと思います。 |
・次回は競争が成立するようお願いしたい。 | ・了解しました。 |
10.人工呼吸器 一式 |
人工呼吸器 一式人工呼吸器 一式
〔その他の随意契約〕
・3件の契約について、一括して特徴等の説明をいただきたい。
・一式とあるが、3件の契約は何れも呼吸器は1台か。
・金額の差はどのような性能の差か。
・定価に対して購入した金額は安価になっているか。
・この時期なので、高くなったということはないのか。
・新型コロナウイルスの感染が想定を超えるスピードで拡大し、本学附属病院においても人工呼吸器の不足が懸念される状況になりました。ただ、世界的にも同様で、人工呼吸器納入の確約をとるのは難しい状況でした。そこで、直接メーカーへ何台の調達が可能であるかを確認し、並行して新型コロナウイルスに対応できる機種の選定を進めました。金額に幅があるのは、機能差になります。先ずは、人工呼吸器の確保が最優先で、4月中に整備したいとの要請もあり、発注しました。少し遅れていれば、4月の納品は間に合いませんでした。
・何れも各2台です。
・持ち運びが容易だったり、電源を備えていたり、自発呼吸を感知してそれをフォローするなど、性能がかなり高いものもあります。
・定価と比較すると相当安い金額です。
・緊急の調達ではありましたが、他大学への実績照会や本学の実績を調査して、金額の妥当性は確認しています。時期的な要因で、高くなっているということはありません。
2 入札・契約の過程に係る手続等に関する再苦情処理について | ○事務担当から、令和2年2月21日 (前回委員会開催日)から本日までの間で、再苦情処理に関する事案はなかった旨の報告があった。 |
3 契約に係る入札談合に関する情報等について | ○事務担当から、令和元年11月に医薬品に関する談合に関する報道があったが、その後の措置が確定していないため、特段の処置を行っていない旨が報告された。また、令和元年5月に医療事務受託契約に係る談合が中部地方を中心にあったとの報道があり、本学でも一部契約実績があったが、こちらも現状において、その後の処分等の連絡は決まっていないので、取引停止などの処置は行っていない状況である旨の報告があった。 |
4 その他 ○今後のスケジュールについて ・次回の開催は、令和2年6月~12月分の契約を審議対象として、令和3年 3月上旬頃に開催することとした。 | |
(以上) |