Contract
令和4年度馬毛島係留施設等築造工事に係る契約者の選定経緯について
令和4 年1 0 月1 1 日
国土交通省九州地方整備局
目 次
1.案件概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.1
2.経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.3
3.競争参加資格確認・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.5
4.技術提案審査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.5
5.価格等の交渉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13
6.契約相手方の決定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.15
7.技術提案・交渉方式に係る専門部会の経緯・・・・・・・・・・・・P.16
1.案件概要
(1)発注者
国土交通省 九州地方整備局
(2)案件名
1)係留施設等の詳細検討にかかる技術協力業務
2)令和4年度馬毛島係留施設等築造工事
(3)施工場所
鹿児島県西之表市馬毛島地先
(4)案件内容
1)技術協力業務
類似事例の収集整理 | 2項目 |
現地調査 | 3日 |
詳細検討の確認 | 1式 |
施工計画の作成 | 1式 |
技術情報等の提出 | 1式 |
全体費用の算出 | 1式 |
関係機関等との協議資料作成支援 | 1式 |
技術提案 | 1式 |
詳細検討調整協議 | 5回 |
2)施工
(対象施設)
一般桟橋、燃料桟橋・ドルフィン、防波堤、接続施設、消波堤防、係留施設、付帯施設(港内消波工)
(当初契約内容)
【南防波堤】
基礎工 | 1式 |
本体工(RCケーソン) | 1式 |
本体工(HBケーソン) | 1式 |
被覆・根固工 | 1式 |
xxx | 1式 |
【北防波堤】 | |
基礎工 | 1式 |
本体工(RCケーソン) | 1式 |
被覆・根固工 | 1式 |
xxx | 1式 |
付属工 | 1式 |
消波工 | 1式 |
【消波堤防】 | |
消波工 | 1式 |
【南接続施設(南係留岸壁含む)】
海上地盤改良工 1式
基礎工 1式
【北接続施設(北係留岸壁含む)】
海上地盤改良工 1式
【東防波堤】
基礎工 1式
本体工(HBケーソン) 1式
仮設工 1式
(5)履行期間
1)技術協力業務 令和3年12月7日から令和4年7月29日まで
2)施工 令和4年10月5日から令和8年3月17日まで
2.経緯
(1)契約者決定の流れ
公募型プロポーザル方式に係る手続開始の公示
競争参加資格確認申請書の提出
技術提案書の提出 優先交渉権者の選定
技術協力業務・価格等の交渉
見積合せの執行・契約者の決定
(2)契約者決定までの主な経緯
契約者決定までの主な経緯は表-1のとおりである。
表-1 契約者決定までの主な経緯
日付 | 内容 |
令和3年8月5日 令和3年8月6日 | 技術提案・交渉方式に係る専門部会(第1回) |
令和3年8月10日 | 入札契約手続運営委員会(公示内容確認) |
令和3年8月12日 | 手続開始の公示 |
令和3年8月13日 ~令和3年9月2日 | 競争参加資格確認申請書の提出期間 |
令和3年9月8日 | 入札契約手続運営委員会(技術提案書の提出要請者決 定) |
令和3年9月13日 | 技術提案書の提出要請 |
令和3年9月14日 ~令和3年10月25日 | 技術提案書の提出期間 |
令和3年11月2日 | 技術提案書提出者に対してのヒアリング |
令和3年11月16日 | 技術提案・交渉方式に係る専門部会(第2回) |
令和3年11月19日 | 入札契約手続運営委員会(優先交渉権者決定) |
令和3年11月25日 | 優先交渉権者選定通知 |
令和3年12月7日 | 基本協定締結、技術協力業務契約締結 |
令和3年12月14日 | 詳細検討協力協定締結 |
令和4年8月1日 ~令和4年8月17日 | 価格等の交渉(6回) |
令和4年8月18日 | 技術提案・交渉方式にかかる専門部会(第3回) |
令和4年9月6日 | 入札契約手続運営委員会(契約相手方特定) |
令和4年9月7日 | 特定通知 |
令和4年9月15日 | 見積合せ |
令和4年10月5日 | 工事請負契約締結 |
(3)契約者の選定方法
本案件の対象となる係留施設等は、離島における大規模な港湾の施設であり、本案件に係る施工は、外洋に面した離島での海上作業という、極めて特殊な条件下での施工になる。また、本案件に係る施工を早期かつ確実に実施するために は、仕様の前提となる条件を確定できない早期の段階から、施工を念頭に置いた技術的な知見を詳細検討に反映することが必要である。
このような状況下で、発注者は、高度で専門的な施工の知見等を防衛省が実施する詳細検討業務に反映させる必要があるため、詳細検討段階から施工者独自のノウハウを取り入れる発注方式(技術提案・交渉方式(技術協力・施工タイ
プ))を採用することとした。
本方式は、技術提案に基づき選定された優先交渉権者と技術協力業務の契約を締結し、別の契約に基づき実施している詳細検討に技術提案内容を反映させ、価格等の交渉を行い、交渉が成立した場合に施工の契約を締結するものである。
(4)契約者の選定体制
技術提案等の審査・評価は、九州地方整備局の入札契約手続運営委員会に諮ったうえで決定した。技術的な課題に対して専門的な意見を求め、また、中立かつxxな審査・評価の確保を図るため、学識経験者で構成する「九州地方整備局港湾空港部総合評価技術委員会小委員会(技術提案・交渉方式に係る専門部会)」
(以下、「専門部会」という。)を開催した。専門部会は、以下に示す学識経験者
3名で構成し、公示前、技術審査段階、交渉段階の3段階において意見聴取を行った。なお、専門部会は非公開とした。
技術提案・交渉方式に係る専門部会の委員(敬称略、五十xx)
九州大学工学研究院 | 教授 | xx | xx |
九州大学工学研究院 | 教授 | xx | xxx |
九州大学工学研究院 | 教授 | xx | x |
3.競争参加資格確認
(1)競争参加資格確認
競争参加資格確認は、競争参加者としての適正な資格と必要な実績を有するかを審査するものである。
(2)審査結果
令和3年9月2日までに3者の応募があった。3者から提出された競争参加資格確認申請書について資格審査を行った結果、いずれの者も競争参加資格を満たしていた。競争参加資格を有する3者に対し、令和3年9月13日付けで技術提案書の提出要請を通知した。
4.技術提案審査
(1)技術提案審査の概要
技術提案審査あたり、以下の4提案を求めた。
1)技術協力業務の実施に関する提案
2)防波堤における、施工期間の短縮を意識した施工上の課題と対応策に関する提案
3)燃料桟橋及び一般桟橋における、「施工期間の短縮を意識した施工上」及び「維持管理上」の課題と対応策に関する提案
4)海上作業時における安全確保の課題と対応策に関する提案
技術提案書は、3者すべてから提出があった。3者に対して技術提案を評価 し、技術協力業務及び価格等の交渉を行う優先交渉権者1者及び次順位以下の交渉権者を決定した。技術提案の評価は、各者90分のヒアリングを実施し技術提案内容の確認を行ったうえで、上述の提案項目に関する提案内容を審査することで行った。
なお、公示後、技術提案書等の作成に関する質問期間(令和3年8月13日~令和3年10月11日)に、53件の質問を受領・回答している。
(2)審査結果
審査にあたっての評価基準及び配点は表-2、審査結果は表-3、表-4のとおりである。
表-2 評価基準
評価項目 | 評価基準 | 配点 | ||
技術提案 | 技術協力業務の実施に関する提案 | 理解度 | 業務目的、現地条件、与条件の内容理解度について、以下である場合に優位に評価する。 ・業務目的、現地条件、与条件に対して、適切かつ論理的に整理されており、本業務を遂行するに当たっ て理解度が高い場合 | 10点 ※評価は 6段階とする |
実施手順及び実施体制 | 業務実施手順を示す実施フロー及び実施体制について、以下である場合に優位に評価する。 ・実施手順の妥当性及び手順上の具体的な工夫がある場合 ・業務工程で与条件に対して、主要ポイントの抽出に対する着眼点が適切である場合 ・本業務の内容、規模に対して十分(具体的)な実施 体制が確保されている場合 | 10点 ※評価は 6段階とする | ||
防波堤におけ る、施工期間の短縮を意識した施工上の課題と対応策に関する提案 | 的確性 | 防波堤における、施工期間の短縮を意識した施工上の課題と対応策について、以下である場合に優位に評価する。 ・現場条件等を踏まえ提案された工法や施工手順等について、施工上の課題が適切かつ論理的に整理されており、その対応策として有効な提案がある場合 | 30点 ※評価は 6段階とする ※提案は 5提案までとする | |
実現性 | 提案内容の実現性について、以下である場合に優位に評価する。 ・提案された内容について、実施事例や類似事例(事例は国内外を問わない。)の記述があり、提案に十分(具体的)な裏付けがある等の場合 ・提案された内容について、施工期間の短縮を意識した内容となっており、資機材、作業船の調達等に十 分(具体的)な裏付けがある等の場合 | 15点 ※評価は 6段階とする | ||
燃料桟橋及び一般桟橋におけ る、「施工期間の短縮を意識した施工上」及び 「維持管理上」の課題と対応策に関する提案 | 的確性 | 燃料桟橋及び一般桟橋における、「施工期間の短縮を意識した施工上」及び「維持管理上」の課題と対応策について、以下である場合に優位に評価する。 ・現場条件等や当該施設の特殊性(代替施設が施設内にない、施設の長期的利用等)を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題が適切かつ論理的に整理されてお り、その対応策として有効な提案がある場合 | 30点 ※評価は 6段階とする ※提案は 5提案までとする | |
実現性 | 提案内容の実現性について、以下である場合に優位に評価する。 ・提案された内容について、実施事例や類似事例(事例は国内外を問わない。)の記述があり、提案に十分(具体的)な裏付けがある等の場合 ・提案された内容について、施工期間の短縮を意識した内容となっており、資機材、作業船の調達等に十分(具体的)な裏付けがある等の場合 ・提案された内容について、当該施設の特殊性(代替施設が施設内にない、施設の長期的利用等)を踏まえた維持管理に関する内容となっており、提案に十 分(具体的)な裏付けがある等の場合 | 15点 ※評価は 6段階とする | ||
海上作業時における安全確保の課題と対応策に関する提案 | 的確性 | 海上作業時における安全確保の課題と対応策について、以下である場合に優位に評価する。 ・着眼点、施工上の課題が適切かつ論理的に整理されており、その対応策として、安全確保のための有効な提案がある場合 | 20点 ※評価は 6段階とする ※提案は 5提案までとする | |
実現性 | 提案内容の実現性について、以下である場合に優位に評価する。 ・提案された内容について、実施事例や類似事例(事例は国内外を問わない。)の記述があり、提案に十 分(具体的)な裏付けがある等の場合 | 10点 ※評価は 6段階とする | ||
合計 | 140点 |
表-3 審査結果
件名:係留施設等の詳細検討にかかる技術協力業務選定通知日:令和3年11月25日
業者名 | 技術提案 | 合計点 | 概要 | |||
評価項目1) | 評価項目2) | 評価項目3) | 評価項目4) | |||
A社 | 18 | 33 | 39 | 26 | 116 | 交渉権者 |
B社 | 18 | 45 | 45 | 22 | 130 | 優先交渉権者 |
C社 | 10 | 24 | 30 | 18 | 82 | 交渉権者 |
※凡例
A社:東洋・若築・みらい特定建設工事共同企業体 B社:五洋・東亜特定建設工事共同企業体
C社:xx建設株式会社九州支店
表-4 個別評価
評価項目 | A社 | B社 | C社 | |
1)技術協力業務の実施に関する提案 | 理解度 | A | A | B’ |
実施手順及び実施体制 | A’ | A’ | B | |
2)防波堤における、施工期間の短縮を意識した施工上の課題と対応策に関する提案 | 的確性 | B | A | B’ |
実現性 | A | A | A’ | |
3)燃料桟橋及び一般桟橋における、「施工期間の短縮を意識した施工上」及び「維持管理上」の課題 と対応策に関する提案 | 的確性 | A’ | A | B |
実現性 | A | A | A’ | |
4)海上作業時における安全確保の課題と対応策に関する提案 | 的確性 | A’ | B | B’ |
実現性 | A | A | A |
※凡例
A社:東洋・若築・みらい特定建設工事共同企業体 B社:五洋・東亜特定建設工事共同企業体
C社:xx建設株式会社九州支店
各評価項目の評価の考え方は以下のとおりである。
1)技術協力業務の実施に関する提案
①理解度
A (10 点): 業務目的、現地条件、与条件について、適切かつ論理的に整理されており、本業務を遂行するに当たって理解度が特に高い場合
A’(8 点) : 業務目的、現地条件、与条件について、適切かつ論理的に整理されており、本業務を遂行するに当たって理解度が高い場合
B (6 点) : 業務目的、現地条件、与条件について、整理されており、本業務を遂行するに当たって理解度が評価に値する場合
B’(4 点) : 業務目的、現地条件、与条件について、記述があるが、内容が一般的である場合
C (2 点) : 業務目的、現地条件、与条件について、記述があるが、内容が不明確である場合
- (0 点) : 業務目的、現地条件、与条件について、記述がない、または内容が不適切である場合
②実施手順及び実施体制
A (10 点): 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、適切かつ論理的に整理されており、内容が特に優れている場合
A’(8 点) : 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、適切かつ論理的に整理されており、内容が優れている場合
B (6 点) : 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、整理されており、内容が評価に値する場合
B’(4 点) : 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、記述があるが、内容が一般的である場合
C (2 点) : 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、記述があるが、内容が不明確である場合
- (0 点) : 実施手順及び手順上の具体的な工夫、主要ポイントの抽出に対する着眼点、実施体制の確保について、記載がない、または記載内容が不適切である場合
2)防波堤における、施工期間の短縮を意識した施工上の課題と対応策に関する提案
①的確性
A (30 点): 現場条件等を踏まえた施工上の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が具体的に記載されており、内容が特に優れている場合
A’(24 点): 現場条件等を踏まえた施工上の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が優れている場合
B (18 点): 現場条件等を踏まえた施工上の課題が整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(12 点): 現場条件等を踏まえた施工上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されているが、内容がB評価よりやや劣る場合
C (6 点) : 現場条件等を踏まえた施工上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されているが、内容がB評価より劣る場合
- (0 点) : 現場条件等を踏まえた施工上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等の記載がない、または内容が評価に値しない場合
②実現性
A (15 点): 実施事例が具体的に記載され、提案の裏付けがあり、内容が特に優れている場合
A’(12 点): 実施事例や類似事例が記載され、提案の裏付けがあり、内容が優れている場合
B (9 点) : 実施事例や類似事例が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(6 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価よりやや劣る場合
C (3 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価より劣る場合
- (0 点) : 事例の記載がない、または記載内容が評価に値しない場合
3)燃料桟橋及び一般桟橋における、「施工期間の短縮を意識した施工上」及び
「維持管理上」の課題と対応策に関する提案
①的確性
A (30 点): 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が具体的に記載されており、内容が特に優れている場合
A’(24 点): 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が優れている場合
B (18 点): 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題が整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(12 点): 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されている が、内容がB評価よりやや劣る場合
C (6 点) : 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されている が、内容がB評価より劣る場合
- (0 点) : 現場条件等や当該施設の特殊性を踏まえ提案された設計、工法又は施工手順等について、施工上及び維持管理上の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等の記載がない、または内容が評価に値しない場合
②実現性
A (15 点): 実施事例が具体的に記載され、提案の裏付けがあり、内容が特に優れている場合
A’(12 点): 実施事例や類似事例が記載され、提案の裏付けがあり、内容が優れている場合
B (9 点) : 実施事例や類似事例が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(6 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価よりやや劣る場合
C (3 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価より劣る場合
- (0 点) : 事例の記載がない、または記載内容が評価に値しない場合
4)海上作業時における安全確保の課題と対応策に関する提案
①的確性
A (20 点): 海上作業時における安全確保の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が具体的に記載されており、内容が特に優れている場合
A’(16 点): 海上作業時における安全確保の課題が適切かつ論理的に整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が優れている場合
B (12 点): 海上作業時における安全確保の課題が整理され、課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(8 点) : 海上作業時における安全確保の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されているが、内容がB評価よりやや劣る場合
C (4 点) : 海上作業時における安全確保の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等が記載されているが、内容がB評価より劣る場合
- (0 点) : 海上作業時における安全確保の課題や課題をクリアするための施工方法や施工手順等の記載がない、または内容が評価に値しない場合
②実現性
A (10 点): 実施事例が具体的に記載され、提案の裏付けがあり、内容が特に優れている場合
A’(8 点) : 実施事例や類似事例が記載され、提案の裏付けがあり、内容が優れている場合
B (6 点) : 実施事例や類似事例が記載されており、内容が評価に値する場合
B’(4 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価よりやや劣る場合
C (2 点) : 実施事例や類似事例の記載があるが、内容はB評価より劣る場合
- (0 点) : 事例の記載がない、または記載内容が評価に値しない場合
5.価格等の交渉
(1)実施方法
発注者及び優先交渉権者で技術協力業務の契約を締結するにあたり、詳細検討業務及び技術協力業務完了後の施工の契約に向けた価格等の交渉等に関する基本協定を令和3年12月7日に締結した。
(2)経過
基本協定に基づき、6回の価格等の交渉を実施した。主な経過は以下のとおりである。
【第1回】令和4年8月1日
・交渉の前提条件等の確認。
【第2回】令和4年8月3日
・積算計上項目について確認。
・使用機械の能力根拠について確認。
・積算数量、積算条件について確認。
・積算基準について確認。
・施工方法について確認。
【第3回】令和4年8月5日
・積算条件について確認。
・積算単価、積算数量について確認。
・施工方法について確認。
・積算計上項目について確認。
【第4回】令和4年8月8日
・積算数量について確認。
【第5回】令和4年8月12日
・施工方法について確認。
・積算条件、積算数量について確認。
・積算計上項目について確認。
【第6回】令和4年8月15日~17日
・積算単価、積算数量、積算条件について確認。
・積算計上項目について確認。
・施工方法について確認。
・標準歩掛を使用する項目に関し積算基準等と著しく乖離していないことを確認。
・見積歩掛を採用する項目に関しその根拠として信頼性のある資料が付されていることを確認。
・優先交渉権者の見積りを採用する工種については、施工中の歩掛調査を行うことを確認。
・見積単価については、別途特別調査を実施することを確認。
(3)価格の妥当性の検証について
優先交渉権者から提出された工種毎における見積額の妥当性の検証については、以下のとおり行い、見積条件やヒアリング等により妥当性を確認した。
① 歩掛については、原則、標準歩掛を使用し、優先交渉権者独自のものは優先交渉権者の見積りを採用することを確認した。優先交渉権者の見積歩掛を採用するものについては、施工中の歩掛調査を行うことを確認した。
② 設計単価(労務単価、資材単価、機械経費)については、原則、九州地方整備局の統一単価及び市場単価を使用するとともに、特殊な材料については特別調査単価等を使用することを確認した。
また、優先交渉権を与えた対象施設の総価に対する優先交渉権者の見積額については、標準歩掛を使用する項目に関し積算基準等と著しく乖離していないこ と、見積歩掛を採用する項目に関しその根拠として信頼性のある資料が確認で き、その内容の妥当性が認められた。
以下に示す最終見積額は、価格等の交渉において合意した見積条件に基づく対象施設の総価である。一部、当該見積額に含まれない不確定項目があり、今後精査する。
(最終見積額) 約2,200億円(消費税及び地方消費税含む)
(4)その他
当初の工事請負契約は、示達された予算の範囲内で行うこととし、優先交渉権を与えた対象施設の施工のうち当初の工事請負契約に含まれないものについて は、予算が示達されることを停止条件として契約変更を行うこととした。
価格等の交渉の過程で協議した施工条件等については、特記仕様書に記載し契約に反映させた。
(5)見積合せ
実施日 令和4年9月15日
6.契約相手方の決定
(1)件名
令和4年度馬毛島係留施設等築造工事
(2)契約者
五洋・東亜特定建設工事共同企業体
(3)施工場所
鹿児島県西之表市馬毛島地先
(4)契約締結日
令和4年10月5日
(5)契約金額
予定価格 96,158,535,000 円(消費税及び地方消費税含む)契約金額 96,157,600,000 円(消費税及び地方消費税含む)
7.技術提案・交渉方式に係る専門部会の経緯
本案件の手続にあたっては、中立かつ公正な審査を行うため、学識経験者で構成する専門部会を設置し、全3回の意見聴取を行った。
各委員会の開催日及び意見聴取事項等は以下のとおりである。
【第 1 回専門部会 公示前】
1)開催日:令和3年8月5日
令和3年8月6日
2)意見聴取事項
① 技術提案・交渉方式の適用の可否について
② 契約手続の流れについて
③ 技術提案項目・評価基準について
3)主な意見
・技術提案の評価方法について
・契約手続きについて
【第2回専門部会 技術審査段階】
1)開催日:令和3年11月16日
2)意見聴取事項
① 技術提案の審査について
3)主な意見
・技術提案の評価内容について
【第3回専門部会 交渉段階】
1)開催日:令和4年8月18日
2)意見聴取事項
① 技術協力業務の経緯等について
② 技術提案を踏まえた価格等の交渉経緯について
③ 公表資料について
3)主な意見
・価格等の交渉内容について
・公表資料の記載内容について