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財産法の基礎2 第9回 消費貸借ほか無償契約 知識確認ミニテスト
氏名 学籍番号
次の10の文章の正誤を示し、正しければ番号に○を、誤っている場合には、その誤った個所に二重の取消線を引きなさい(10分間ミニテストなので理由まで書かなくても良いが理由を十分考えること)。
01 使用貸借契約は、当事者間の人的な信頼関係に基づくものであるが、貸主が死亡しても契約は終了しない。
02 Xは、資材置き場としてYからY所有の土地を無償で借り受ける契約を結んだところ、土地の引渡しを受ける前に、無権限のZがその土地の通路部分に物を置いたため資材が搬入できない場合、XはYの所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使して、妨害の排除を求めることができる。
03 民法の定める消費貸借は、利息を払う特約があっても、片務の要物契約であるから、貸主は借主に対して、合意された金銭を貸す義務を負わない。また、元本となる金銭の交付が行われる前に作成されたxx証書に基づく強制執行に対して、債務者は、後に元本の交付を受けたとしても、債務者は作成されたxx証書の無効を主張して、執行を排除できる。
※「されても、」は誤記でした。お詫びして修正します。
04 死因贈与は、遺言で行われる遺贈とは異なって要式行為ではないが、遺贈と同様に異なるところはなく、贈与者の死亡によって効力を発生するほか、書面で行った死因贈与であっても、遺言と同様の方式により撤回できる。
05 判例の見解によれば、金銭消費貸借契約の予約に基づいて発生する借主の権利は、金銭債権であるから、借主は、この権利を反対債権として相殺を主張することができる。
06 AがBに地続きとなっている甲地と乙地をひとまとめにして贈与する旨の口頭の合意が成立し、AがBに甲地の引渡しと所有権移転登記をした後、Aが贈与の撤回をBに通知した場合には、 Bは、Aに対して、乙地の引渡しと所有権移転登記を請求することができない。
07 XがYから頼まれ、1週間後の返却と定めて、講義ノートをYに好意で貸した。この場合において、YがXに無断でそのノートをZに貸してZが所持しているときには、XはZから即時にノートの返還を求めることができる。YがZから返却されてノートを所持しているときには、1週間経たないうちであっても、XはYにノートの返還を求めることができる。
08 使用貸借契約において、目的物の保存に要する費用は借主が負担しなければならない。これに対して、目的物の改良に要する費用は、貸主が負担しなければならないから、借主が目的物の改良を行った場合には、貸主は、投下費用と目的物の増価額を選択して借主に償還しなければならない。
09 準消費貸借の前提とされていた旧債務が実際には存在しなかったとしても、準消費貸借契約は有効である。
10 返還時期を定めずに金銭の消費貸借がされた場合においても、貸主は、返還請求の時から直ちに遅延損害金を取れるわけではない。これに対して、借主は、いつでも借入金を返還することができ、利息を支払う特約があっても、返還時以降の利息を払う義務は生じない。
2011/10/31