ア) みやま市の全域エリア合計 105k ㎡を基本とする。
予約制乗合タクシー実証実験業務委託基本仕様書
令和 6 年6月
みやま市総合政策課
予約制乗合タクシー実証実験業務委託基本仕様書
本仕様書は、みやま市が実施する予約制乗合タクシー実証実験業務委託について必要な事項を定める。また、本仕様書に定めのない事項については、発注者と受注者が協議して定める。
1.業務名称
予約制乗合タクシー実証実験業務
2.業務の目的
本年度、みやま市にとって持続可能かつ有効な公共交通体系に関する見直しを検討するにあたって、市民の移動需要に応え、その生活の質向上や地域の活性化に寄与する本市の実情に応じた新たな交通サービスの実現可能性を探るため、予約制乗合タクシーの実証実験を実施する。本業務は、その趣旨に沿った適切なシステムを導入し、実証実験の円滑なプロジェクトマネジメントを実施することを目的とする。
3.委託期間
①契約締結日から令和7年3月 31 日(月)まで
②実証運行 第1期 令和6年10月1日(火)から令和 6 年 11 月 30 日(土)まで第2期 令和7年 2月1日(土)から令和7年 2 月 28 日(金)まで
4.業務内容
(1)運行内容
① 運行区域
(ア) みやま市の全域エリア合計 105k ㎡を基本とする。
(イ) 詳細は別添1「運行区域図」のとおり
② 乗降ポイント
運行区域内の利用者が指定する任意のポイントから任意のポイント(ドア to ドア)の予約が可能であること。
③ 実証方針案
第1期:瀬高地区、xx・xx地区の2エリアの市民を対象として、それぞれ1か月ずつフルデマンドの実証を実施することで、市民の移動需要を調査する。
第2期:第1期のデータを参考として、効率的なセミデマンド運行を検討し、1か月実施する。セミデマンド運行の方針は、発着時間の指定及び指定エリア内フルデマンド(中心地のみ降車ポイント指定)を想定しているが、第1期の調査結果により適宜修正する。
④ 運行事業者
本実証実験における運行事業者は、みやま市地域公共交通会議における協議に基づき、別紙予約
制乗合タクシー実証実験運行業務委託基本仕様書のもと、xx地区タクシー協会みやま支部と協議の上、再委託先を指定することとする。本協議における代表者連絡先については 8 に記載する。
(2)業務内容
① 業務内容
(ア) 予約制乗合タクシーを活用した交通システムの構築に関すること。
(イ) プロジェクトマネジメントその他実証実験に必要な業務支援に関すること。
② 設計・協議
(ア) 本市と綿密な打ち合わせを行い、使用者や地域に配慮した設計とすること。
(イ) 業務の進捗管理を遺漏なく行うこと。
③ システム構築業務
(ア)予約制乗合タクシーの配車に係る、本書に示す要求水準に沿ったシステムを構築し、調整を行うこと。
(イ)システムはクラウドシステムとして、本市のセキュリティポリシーを遵守し、構築すること。
(ウ)提供するデータセンターの場所を日本国内とすること。
④ 利用方法の説明・指導
(ア) 本市担当者への説明・指導
(イ) 運行事業者への説明・指導
(ウ) 住民説明会における説明・指導に係る相談・支援
⑤ 保守・運用
(ア) 本市の就業時間内(平日 8:30~17:00 まで)は本市及び運行事業者からの電話及び電子メール等による問い合わせの受付を行うこと。
ただし、緊急時においては、この限りでない。
(イ) システム障害が発生した際は、速やかに復旧の措置を講じること。
また、障害の原因や対応状況について、復旧までの間、本市に随時報告すること。
⑥ プロジェクトマネジメント
(ア) 業務進捗管理
契約後から実証実験終了までの間、本市と随時打ち合わせを行い、事業進捗に係る相談・支援を行うこと。
(イ) 地域合意形成に向けた支援
地域住民や地元交通事業者、関係各所(地方運輸局等)への説明・協議を行うにあたり、委託業務範囲に係る資料の準備や説明事項の整理に関し、相談・支援を行うこと。
(ウ) 交通事業者による運行体制構築に向けた支援
運行業務を担う交通事業者への業務委託において、業務委託の内容の準備等に関し、相談・支援を行う。
(エ) 利用促進に向けた支援
利用者登録支援に向けたチラシ作成や、プレスリリース、住民説明会の実施に当たり、委託業務範囲に係る企画の立案や、資料の準備、説明事項の整理等に関し、相談・支援を行うこと。
(オ) その他実証実験に関する支援
本市に対して、実証実験全体に対する助言・支援を同事業の自主運営実績・他自治体での本格運行(実証を除く)支援実績等に基づき、相談・支援を行うこと。
(カ) 運行開始後の定着・改善支援
運行開始後、利用データの実績集計・分析を毎月実施・報告し、運行体制の改善について、相談・支援を行うこと。
⑦ その他運行開始準備業務
(ア) ドライバー用タブレット
運行に必要な乗務員用タブレット等の備品については受託者が手配し、本市に貸与すること。なお、故障時の補償・通信費についても手配すること。
・3 台分(3 台分の補償・通信費含む)
(イ) パンフレット制作・印刷費
運行概要、利用方法を含むパンフレットの制作・印刷を行うこと
・パンフレットデザイン制作 1式(A3 表裏、利用方法・乗降エリアマップ含む)
・印刷 20,000 部(マットコート 90kg)
(3)システム概要
① デマンド配車システムは、効率的な運行ルートの作成、運行をサポートする目的で、以下(5)を全て満たす「デマンド配車システム」、「ユーザーアプリ」、「ドライバーアプリ」、「管理者Web」の機能をクラウド型システムにて構成されること。
② ユーザーアプリの利用が困難な利用者に配慮し、電話による配車受付手段も具備すること。
(4)システムの提供範囲
① 本市が指定するエリアにおいて、3 台の車両がデマンド運行を行う体制とする。
② 各車両は相乗りで運行されるものとし、本市が指定するエリア内の任意のポイントから任意のポイント(ドア to ドア)にて乗降可能とする。
③ 運行事業者(オペレーター1名を含む。)及び運行車両は、本市が別途事業者と協議の上、手配を想定する。
④ 車両のラッピングに関して、契約者が保有するデザインを提供すること。
(5)システムに関わる要件
① 予約・配車・運行管理に関わる基本機能(デマンド配車システム)
(ア) 効率的な自動配車、自動ルート生成が具備されていること。
(イ) 1つのシステム内で利用者を限定した複数の料金区分(大人・小児・障がい者等)の設定が可能であること。なお、利用者は市民に限定し、本市が本人確認・利用許可判断を実施する。
(ウ) 乗車予約関連の操作に特化した専用スマートフォンアプリ、及び同様の機能を備えたWebからの予約の双方を具備していること。
(エ) 利用者からの予約(電話・アプリ・Web)を受け付け、瞬時に運行車両へ乗車降車情報をリアルタイムに配信できること。
(オ) 電話での予約を受け付ける際に、オペレーターによる管理者Webへの手動登録ができること。
(カ) 予約可能な運行曜日及び運行時間のシステム設定が可能なこと。
(キ) 予約締切時間を任意に指定することができること。
(ク) 予約受付方法は「即時予約」「事前予約」方式の双方に対応可能であり、国内での実績を有すること。ただし、実証運行の実績は含めない。なお、本実証運行では前日までの予約締切とし、「即時予約」は将来観点で対応が可能なこと。
(ケ) 運行範囲及び敷地内経路(10 箇所まで)・通行不可道路の設定が可能であること。
(コ) 車椅子等を利用するユーザーに対し、自動の乗降時間延長・乗降拠点の制限などをはじめとした、特別ロジックによる配車が可能であり、国内での実績を有すること。ただし、実証運行の実績は含めない。
(サ) 鉄道や路線バスとの乗り継ぎ利便性向上のため、指定した時間・場所に強制的に立ち寄る「任意地点強制配車」がシステム設定でき、国内での実績を有すること。ただし、実証運行の実績は含めない。
(シ) エリア別の運賃設定の他に距離別の運賃設定ができ、国内での実績を有すること。ただし、実証運行の実績は含めない。なお、本実証運行では直線距離を根拠とした距離別運賃設定を実施する。
(ス) 交通系ICカードやクレジットカード決済等のキャッシュレス決済サービスと連携できる機能を保持し,国内での実績を有し、国内での実績を有すること。ただし、実証運行の実績は含めない。なお、本実証運行では車内での現金決済のみとし、キャッシュレス決済サービスとの連携は将来観点で対応が可能なこと。
② ユーザーアプリ
(ア) 予約の確定及び予約状況の確認、そのキャンセル、乗降ポイントの案内、車両位置情報の確認ができること。
(イ) 乗車人数、乗車希望時間を任意に指定することができること。
(ウ) ユーザーが指定した現在地、目的地を踏まえ、システムが乗車降車ポイントを確定し、ユーザーアプリ上でも確認できること。
(エ) 英語表記に対応していること。
(オ) iOS と Android 双方に対応すること。
③ ドライバーアプリ
(ア) ドライバーアプリは乗務員に対するナビゲーション機能を有すること(利用者の乗降場所及び運行ルートの表示など)。また、予約発生時に適切にドライバーに通知する機能を有すること。
(イ) 運行に必要な利用者に関する情報(利用者メモ、乗降場所メモなど)を共有する機能を有していること。
(ウ) 利用者が乗車及び降車した情報を、システムサーバへ送信する機能を有していること。
(エ) インターネット回線のトラブル等でシステムサーバと通信ができない場合でも、受信済みの予約データをもとに運行が継続できること。
(オ) ドライバーアプリは iOS か Android いずれかに対応すること。
④ 運行管理機能(管理者Web)
(ア) 管理者Webは指定のURLにアクセスすることで利用可能とすること。
(イ) 車両予約
管理者Webにて運行車両の予約状況・位置情報を確認できること。
(ウ) 利用者の情報
管理者Webにて利用者情報を登録、修正、削除できること。
(エ) 利用者予約
管理者Webにて利用者の予約状況を把握できること。また、予約情報を登録、修正、削除できること。
(オ) 車両管理
管理者Webにて運行する車両を登録、修正、削除できること。また、運行により取得する乗降データを無料で出力できること。
(カ) 運行管理
異常発生時に管理者Webにて新規の予約受付停止ができること。また、過去の運行記録について確認ができること。
(キ) ドライバーシフト登録
管理者W e b にてドライバーの運転シフト(運転、休憩)が登録、修正、削除ができること。
(ク) 運行実績
利用実績(日別・時間帯別等)を随時確認できること。
利用実績(1 件明細の乗降履歴・日別・時間帯別等)を無料でCSV等のファイル形式でダウンロードすることが管理者権限で制約なく実施できること。
⑤ 操作研修
(ア) 研修計画を作成し、事前に本市の承認を得ること。
(イ) 市や運行事業者等を対象とした操作研修会を実施すること。
(ウ) 研修会の内容は、原則として受講者が端末を実際に操作して行う内容を含んだものとすること。
(エ) 研修会で使用するテキストは受託者が準備すること。
(オ) 研修会場、使用するクライアント端末、プロジェクター及びスクリーンは本市が準備するものとする。ただし、研修内容に応じて本市と十分に協議を行うものとする。
(カ) 必要に応じ、オンライン研修、動画配信による研修など対面を回避した研修手法の提案があること。
⑥ その他の提案
本仕様書は、最低限必要と考えている事項を記載したものであり、受託者は構築の目的や基本方針等を勘案し、その専門的立場から他自治体の事例や今後の技術革新を見据え、本業務の費用の範囲内において効果的な提案がある場合は、積極的な提案を求める。
⑦ 納品物
(ア) プロジェクト計画書
(イ) サービス説明書
(ウ) サービス利用規約
(エ) システム設定書
(オ) 保守・運用体制
(カ) ユーザーアプリマニュアル
(キ) ドライバーアプリマニュアル
(ク) 管理者Webマニュアル
(ケ) 実証実験で得たデータ一式
(コ) 実証実験において購入し、使用した機材一式(提供できる範囲で可。実装時の活用を想定しているもの。)
5.委託料の請求及び支払
委託料の請求及び支払いについては契約前に本市と受託者にて別途協議を行い決定するものとする。
6.秘密の保持
本業務の履行に関して知り得た情報を他に利用、開示してはならない。また、個人情報の取り扱いについては、本市個人情報保護条例を遵守するものとし、データの秘密保持について万全の管理を行うこと。
7.その他の事項
(1) 発注者は、本業務の処理状況について随時調査し、必要な報告を求め、監査することができる。また、本業務の実施について、必要な事項に係る指示をすることができる。
(2) この基本仕様書に定めのない事項が生じた場合については、双方協議の上実施する。
8.担当
(全般)
みやま市総合政策課 公共交通政策係 担当 xx、xx 電話 0944-64-1550 Fax 0944-64-1507 E-mail kotsu@xxxx.xxxxxx.xx.xx
(運行事業者に関する協議)
xx地区タクシー協会みやま支部
瀬高交通自動車有限会社 代表取締役 xx x電話 0944-63-5151
別添1
運行区域図
・本事業での運行区域(黒枠):みやま市の全域エリア合計 105km2