Contract

辻堂新町商店街街づくり協定書

※街づくりの協定をする時代的背景と基本理念

私達の街「辻堂新町商店街」は、xx、辻堂新町・xx地区住民の台所を満す新鮮な食料品中心の商店街として親しまれてまいりましたが、近年、駅xxの開設、駅前道路の整備、「ニチイ辻堂店」の出店と大きな商業環境の変化に合い、通行量が著しく低下してしまいました。そして、今後もxx踏切立体交差事業による車交通の減少や駅前の商業施設の増加などの変化に見舞われることが確実であります。

しかし、反面、このような変化は、周辺の人口増、新交通網の整備、駅前の流動人口増などxx駅前の発展を意味するものでもあります。私達は、商連の「フィジィビリティ・スタディ事業」の中で、街づくり研究会（略称「xx」）を組織し、”駅前のお客を引ける”個性的で魅力ある街づくりとはナニか？この一年間に亘り鋭意研究を重ねてきたのであります。そして、得た結論が・・・・・・－“新鮮ＩＣＨＩ”「湘南バザール」－というキャッチフレーズで表現した基本コンセプト（街が目指す特色づくりの方針、考え方）であります。その意味は、”新鮮”とは・・・・生鮮xxを主力にした新町の持味を生かし、いつも新鮮さを武器にアピールしていこうということであり、“ＩＣＨＩ”とは・・・・・市場の賑いと「xxx番」の願いをかけたイマ風の表現、”湘南バザール”は・・・・湘南という若者にとってあこがれ感の強い４番打者ブランドと新鮮・取れたて、南国の明るい陽射しの開放感のあるバザールをオーバーラップさせたイメージ・コンプレックス（複合）の戦略発想でもあります。こうしたことから、この「街づくり協定」は、単に建物に関連するハード面の取決めだけでなく、駅前の変化や大店法規制緩和時代の将来を展望したソフト戦略を含めた”街づくり”を進めるための指針として定めるものであり、今後、情熱と努力の結集を誓うものであります。この協定は、私達の約束ごととしてxx市の協力、指導を得ながら推進していくものですから、共に手をたずさえて事に当るとともに、 私達のこの協定を遵守してまいります。

１．協定書の目的

本協定書は、辻堂新町商店街振興組合における関係者（組合員及び商店街区域関係者）が上記の基本理念に基づき、街づくりに対する意思の統一を図り、この地区の永続的な発展を願い、調和のとれた魅力と活力のある街づくりを積極的に進めることを目的とします。

２．街づくりの基本方針

通りの基本コンセプトを、“新鮮ＩＣＨＩ”「湘南バザール」とし、

①xxx番の新鮮な商品やサービスの提供と魅力あるスタンプの提供

②市場の活気と国際色風の演出

③湘南イメージの個性の強い街並みづくり

の３つを、広い意味の”街づくり戦略３本柱”として進めます。

（１）オーストラリア・ゴールドコースト的イメージの街並みづくりを目標とし、水・海・緑・アウトドアをテーマ・コンセプトに取入れます

（２）タウンイメージをゴールドコーストの”市場”とし、国際色風、南国風が溢れる演出を進めます

（３）建物・店舗デザインに、湘南海岸・ゴールドコースト（オーストラリア）や海に関連したモチーフをできるだけ取入れた若々しく明るいイラストを採用します。具体例として、［ＥＩＪＩＮ ＳＵＺＵＫＩ］デザインのイラストを、

２Ｆ部分にウオールペイント風に取入れたり、オペラハウスをモチーフにしたデザインを店舗改装の時に部分的にあしらう・・・・・など考えられます。

（４）街のテーマカラーとして、コバルトブルー、オレンジ、ホワイト、パステルピンク、イエロー・・・・・の多用を進めます

（５）広告・看板に、テーマカラーをアレンジしたり、ヨコ文字を取入れるなど、できるだけ陽気な南国イメージが醸し出されるようにしていきます

（６）コンセプトに沿った業態を増すことを課題とし、タウンテイスト（街の個性、特色）を出していく長期的な街づくりを進めます

３．用語の定義

（１）この協定書において「建築物」とは、建物及び建物に付属する門扉・堀をいいます。

（２）「建築」とは建築物の新築・増改築をいいます。

（３）「改装」とは建築物の模様替・修繕をいいます。

（４）「市の指導要綱」とは

・xx市建築物の建築に関する指導要綱

・xx市開発行為及び中高層建築物の建築に関する指導要綱

・xx市ワンルーム形式建築物指導基準をいいます。

４．街づくり推進組織の設置

（１） 街づくりの推進と本協定の適正な運用を図るため、「辻堂新町街づくり委員会」（以下、「委員会」という）を辻堂新町商店街振興組合に設置します。

（２）「委員会」は、次に掲げる事項について、関係者の意見を集約、決定、実行するとともに、必要に応じて公共団体等関係団体・機関とも連絡調整を行うものとします。

①本協定の適用区域に関すること

②権利変動に伴う協定の効力に関すること

③建築物の建築に関すること

④建築物の改装（模様替・修繕）に関すること

⑤道路等の取り壊しに関すること

⑥道路等の維持管理に関すること

⑦その他必要と認める事項に関すること

（３）「委員会」は、辻堂新町商店街振興組合の組合員及び準組合員の合計１４名以内をもって構成し、委員長には理事長若しくは副理事長が就任するものとします。なお、必要に応じて地区内関係者を加えることができるものとします。

５．適用区域

当振興組合の区域内を協定適用区域とします。

ただし、必要に応じて、一体的に発展して欲しい地区には、協定適用区域に準じた建築計画を要請するものとします。

６．権利変動（新規出店者等及び退店者等）に伴う協定の効力

本協定の適用区域内の土地・建物等の権利及びモール事業に係わる債務が変動する場合には、新権利者等は、本協定を旧権利者等から継承する義務を負うものとします。

７．建築物の建築に伴う手続きについて

（１）市の指導要綱に該当する建築物については、事前協議申請前に承認を得る。

（２）市の指導要綱に該当しない建築物については、建築確認申請前に承認を得る。

（３）（１）（２）で承認を得るには「委員会」に建築計画概要書（様式１号）

を提出して行なうものとし、委員会は速やかに協議・調整を図り通知書（様式

２号）により承認するか、再検討についての依頼をするか通知するものとする。

（４）上記（１）及び（２）の事前調整事項は、おおむね次のとおりとします。

①建築物の用途

２で規定したテーマ・コンセプトに沿った街づくりを進めるため、可能な限り物販、飲食、サービスの用途とします。ただし、風紀を害すると思われるもの並びに街づくりの基本方針に反するものは避けるものとします。

②建築物等の形態に関する事項

ア.建築物の高さ・・・・・・建築基準法の定めるところによるイ.１階の取り扱い・・・・・・・・・・・別途、細目に定めるウ.外壁のデザイン・色・・・・・・・・・別途、細目に定めるエ.看板、広告物・・・・・・・・・・・・別途、細目に定める

８．建築物の改装（模様替、修繕）

建物所有者及び借家人等の商業関係者は、可能な限り、街づくりの基本方向に沿った改装に努めるものとします。

９．道路の取り壊し

（１）道路整備事業の施行部分に何らかの変化（舗石等の掘り返し等）を及ぼす工事

の施工については、事前に「委員会」に工事計画を説明し、同意を得るものとします。なお、公共事業等については、説明を受けるのみとします。

（２）「委員会」は、前号の場合、同意する前に公共団体等関係団体・機関と協議するものとします。

（３）様式１号の事業施行者は、自己の負担で現状に復するものとします。

１０. 道路等の維持管理

「委員会」は、適用区域が常時良好な状態を保つように、次に掲げる事項のうち、公共物等の管理保全については、別途管理規定により、またその他の事項については、別途細目により、それぞれ維持・管理を行うものとします。

（１）街路灯・シンボルタワー等・・・・・・・・別途、管理規定に定める

（２）舗石等の局部的補修・・・・・・・・・・・別途、管理規定に定める

（３）道路の清掃・・・・・・・・・・・・・・・別途、管理規定に定める

（４）車両交通の自主規制・・・・・・・・・・・別途、細目に定める

（５）荷捌き・・・・・・・・・・・・・・・・・別途、細目に定める

（６）自動販売機・・・・・・・・・・・・・・・別途、細目に定める

（７）ゴミ処理・・・・・・・・・・・・・・・・別途、細目に定める

（８）占用物件等・・・・・・・・・・・・・・・別途、管理規定に定める

（９）その他行政機関の指示事項

１１．駐車場の確保

関係者は、路上における駐車を避けるととに、顧客用駐車場の確保に努めるものとします。

１２．その他

（１）本協定書の適用区域の隣接地区については、可能なかぎり、本協定書の趣旨に沿うよう関係者に協力をお願いしていくものとします。

（２）各条項の細目については、必要に応じ、見直しや別途取り決めるものとし、管理協定についても、必要に応じ公共団体等関係機関と協議するものとします。

附 則

１.施行日 本協定は、平成５年１月１日より施行します。

辻堂新町街づくり協定細目

１．建築物の形態に関する事項

（１）１階の取り扱い

歩行者空間を豊かにするため、建築物を建築する場合の１階部分（別図１の県道辻堂停車場・xx線に面する部分）は、１．５ｍ以上の壁面線後退を行うものとする。なお、止む得ず業務型店舗（銀行、証券、保険会社、マンション等）を１階に設置する場合は、規模や土地の形状等を勘案しながら「委員会」と、その都度、壁面線後退を協議するものとする。

（２）外壁のデザイン・材質・色

①景観条例に該当する建築物は下記による配慮をし都市計画課に申請し「委員会」に報告する。

② ①に該当しない建築物は下記による配慮をする。

ア.基本的にはモールと調和したデザイン・材質とし、統一のデザインは採らないものとする。

イ.建築物の色は、協定２（４）のテーマカラーを基調として採用する。ウ.極力、店舗前面をリングシャッター等明るいものとする。

エ.デザインは、協定２の②、③を取り入れて設計するものとする。

ただし、業種等により、止むを得ず他系色を使用する場合には、街づくり委員会の承認を受けなければならないものとする。

（３）看板、広告物、日除け類

看板、広告物、日除け類は商店街にとって、ある賑わいをもたらすものであるが、あまり多過ぎると街全体が混沌としてしまう。

こういう状態を避けるため、次のような広告物等の限定を行うものとする。ア.看板は、袖看板、軒下看板、壁面看板を原則とする。

イ.置看板類の設置は自己敷地内とし、原則として、物販店は使用しないものとする。

ウ.屋上型看板、日除け型看板については、「委員会」とその都度協議するものとする。

エ.メーカーの看板は極力付けないものとする。ただし、止むを得ない場合には、メーカーの表示は個店名の表示より小さくするものとする。

オ.上記、ア～エの看板の形態、材質、色彩については、委員会の意見を聞かなければならないものとする。

２．道路等の維持管理に関する事項

（１）車両交通の自主規制

商店街専用の駐車場、駐輪場の確保に努めるものとする。また、違法駐車の追放キャンペーンを商店街として取組むとともに、歩行者の妨げとなる歩道上の自転車等については、店頭の店舗が責任をもって撤去するものとする。

（２）荷捌き

荷捌きは、原則として午前中に行うものとし、来街者の多い時間帯は極力避けるものとする。また、公道から直接行う荷捌きは特殊な業種、商品以外極力行わないものとする。

（３）自動販売機

セットバック等における自己敷地内の自動販売機の設置についても、歩行者空間や歩行者の安全確保の面から極力設置しないものとする。

（４）ゴミ処理

一般ゴミは、指定された収集日当日に、決められた場所に整然と出すものとし、前日からのゴミ出しは絶対行わないものとする。なお、生ゴミ（残飯等）は、ゴミ専用袋に入れたうえ、さらにポリバケツ等に入れるなどして散乱やモールの汚染を防ぐものとする。

辻堂新町街づくり協定管理規定

１．道路等の維持管理

（１）街路灯・シンボルタワー等

街路灯・シンボルタワー等の商店街財産の景観施設やストリートファニチャー等については、組合が善良な管理者の注意をもって維持管理をするものとする。なお、施設等が滅失し、又は効用を喪失する等重大な損害を受けたときは、すみやかに市に届け出をするものとする。

また、組合施設等へのはり紙及び広告類の掲示は、「委員会」の承認を得て行うとともに組合員以外については禁止するものとする。

（２）舗石等の局部的補修

ビル建設等に伴うモールの掘削については、市に申請する「道路占用掘削申請」及び警察に申請する「道路使用許可申請」の相当期間前に、「委員会」と事前協議するものとする。なお、自費復旧工事の構造及び施行方法については、市及び建築施主との３者協議を行うものとする。

（３）道路の清掃

モール（石張舗石）の清掃管理については、街づくりの観点から、市に依存するだけでなく、市及び組合のそれぞれの役割分担を次のとおり決定し行うものとする。

市の役割

ア.車道路面の清掃イ.雨水桝の清掃

組合の役割

ウ.歩道路面の清掃及びxx

xx、水洗に際しての薬剤等の使用については、市と協議するとともに、薬品、雑排水の植樹桝流入の防止に注意するものとする。

（４）占用物件等

組合員（個店）が止むなく道路占用の必要が生じた場合には市に道路占用許可申請をする前に「委員会」と協議するものとする。