Contract
下関地域総合武道館(仮称)整備等事業
事業仮契約書（案）
平成２１年●月●x
x 口 県
下関地域総合武道館(仮称)整備等事業事業仮契約書
１．事 業 名 下関地域総合武道館(仮称)整備等事業
２．事 業 場 所 下関市大字xx及び大字xx地内
３．事 業 期 間 自 xx県議会の議決のあった日から起算して 7 日を超えない範囲内においてxx県知事が定める日
至 平成 33 年 3 月 31 日
４．契 約 金 額 別紙 8 に定めるところにより算出したサービス対価の額
５．契約 保証金 （本件施設の施設整備に関する契約保証金）
金●●●,●●●,●●●円
ただし、事業者は、事業契約条項第 59 条に規定するところに従い履行保証保険契約を締結した場合、これを免除する。
上記の事業について、xx県と事業者は、おのおの対等な立場における合意に基づいて、別添の条項によってxxな契約を締結し、xxに従って誠実にこれを履行するものとする。
なお、この契約は仮契約として締結されるものであり、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成 11 年法律第 117 号)第 9 条の規定に基づきxx県議会の議決を経た後、xx県知事が事業者に対し、本契約を成立させる旨の意思表示をしたときに、本契約としての効力が生じることとし、この仮契約を本契約とする。xx県議会の議決が得られなかったときは、この仮契約は無効となり、xx県及び事業者が本事業の準備に関して既に支出した費用は各自の負担となる。
この仮契約締結の証として本書 2 通を作成し、当事者記名押印の上、県と事業者が各自１通を保有する。
平成２１年●●月●●日
県 xx県
xx県知事 ● ● ● ● 印
事業者 xx県●●市●●丁目●番●号
株式会社 ●●●●●●●●
代表取締役 ● ● ● ● 印
下関地域総合武道館(仮称)整備等事業
目 次
第 1 章 用語の定義 2
第 1 条 （定義） 2
第 2 章 総則 4
第 2 条 （目的） 4
第 3 条 （公共性及び民間事業者の趣旨の尊重） 4
第 4 条 （本件事業の概要） 4
第 5 条 （事業日程） 4
第 6 条 （事業者の資金調達） 4
第 7 条 （事業者の専念義務等） 4
第 8 条 （関係者協議会） 4
第 9 条 （安全規定） 4
第 10 条 （建設用地） 5
第 11 条 （許認可及び届出等） 5
第 3 章 本件施設の設計 6
第 12 条 （本件施設の設計） 6
第 13 条 （設計図書の変更） 7
第 14 条 （設計図書等の著作権） 7
第 15 条 （著作権の侵害の防止） 7
第 16 条 （特許xxの使用） 8
第 4 章 本件施設の建設 9
第１節 総則 9
第 17 条 （本件施設の建設） 9
第 18 条 （施工計画書等） 9
第 19 条 （本件工事の第三者による施工） 9
第 20 条 （事業者による工事監理者の設置） 9
第 21 条 （工事現場の管理） 10
第 22 条 （建設に伴う各種調査） 10
第 23 条 （調査等の第三者への委託） 10
第 24 条 （本件施設の建設に伴う近隣対策） 10
第 2 節 県による確認等 11
第 25 条 （本件工事に関する県による説明要求及び建設現場立会い） 11
第 3 節 工事の中止等 11
第 26 条 （工事の中止等） 11
第 27 条 （工期の変更） 12
第 28 条 （本件施設の完成遅延等による費用負担） 12
第 4 節 損害等の発生 12
第 29 条 （本件工事中に第三者に生じた損害） 12
第 5 節 本件工事の完了及び引渡し 12
第 30 条 （事業者による完了検査） 12
第 31 条 （県による本件施設の工事完成確認等） 13
第 32 条 （事業者による本件施設の維持管理業務体制整備） 13
第 33 条 （県による本件施設の維持管理業務体制確認） 13
第 34 条 （事業者による本件施設の引渡し及び県による所有権の取得） 14
第 35 条 （瑕疵担保責任） 14
第 5 章 本件建物の維持管理 15
第 1 節 維持管理業務 15
第 36 条 （維持管理業務） 15
第 37 条 （維持管理業務計画書） 15
第 38 条 （維持管理業務に伴う近隣対策） 15
第 39 条 （維持管理業務の第三者による実施） 16
第 40 条 （要求性能の保持） 16
第 41 条 （本件建物の修繕） 16
第 42 条 （従事職員名簿の提出等） 16
第 2 節 損害・損傷等の発生 17
第 43 条 （第三者に及ぼした損害） 17
第 6 章 サービス対価の支払 18
第 44 条 （サービス対価の支払） 18
第 45 条 （サービス対価の支払方法） 18
第 46 条 （虚偽報告によるサービス対価の返還） 18
第 47 条 （サービス対価の見直し） 18
第 7 章 契約の終了 19
第 1 節 契約期間 19
第 48 条 （契約期間） 19
第 2 節 事業者の債務不履行による契約解除 19
第 49 条 （事業者の債務不履行による契約解除） 19
第 50 条 （本件施設の引渡前の解除） 20
第 51 条 （本件施設の引渡以後の解除） 21
第 3 節 県の事由による契約解除 21
第 52 条 （県の事由による契約解除） 21
第 4 節 法令変更による契約解除 21
第 53 条 （法令変更による契約の解除） 21
第 5 節 不可抗力による契約解除 22
第 54 条 （不可抗力による契約解除） 22
第 6 節 本事業契約の終了に際しての処置 22
第 55 条 （本事業契約の終了に際しての処置） 22
第 56 条 （終了手続の負担） 22
第 7 節 モニタリング及び要求水準未達成に関する手続 22
第 57 条 （モニタリング及び要求水準未達成に関する手続） 22
第 8 章 表明及び保証、誓約 24
第 58 条 （事業者による事実の表明及び保証、誓約） 24
第 9 章 保証 25
第 59 条 （契約保証金） 25
第 10 章 法令変更 26
第 60 条 （通知及び協議） 26
第 61 条 （法令変更による増加費用等の扱い） 26
第 11 章 不可抗力 27
第 62 条 （通知及び協議） 27
第 63 条 （不可抗力による増加費用等の扱い） 27
第 64 条 （不可抗力による第三者に対する損害の扱い） 27
第 12 章 その他 28
第 65 条 （公租公課の負担） 28
第 66 条 （協議） 28
第 67 条 | （融資金融機関との協議） ............................................. | 28 |
第 68 条 | （第三者割当て） ..................................................... | 28 |
第 69 条 | （年間事業計画書・計算書類等の提出） ................................. | 28 |
第 70 条 | （秘密保持） ......................................................... | 28 |
第 13 章 雑則 30
第 71 条 （請求、通知等の様式その他） 30
第 72 条 （延滞利息） 30
第 73 条 （解釈） 30
第 74 条 （準拠法） 30
第 75 条 （管轄裁判所） 30
別紙
別紙 1 事業日程表
別紙 2 事業概要書
別紙 3.1 基本設計図書
別紙 3.2 実施設計図書
別紙 4.1 工事開始前の提出書類
別紙 4.2 施工時の提出書類
別紙 5 保険等の取扱い
別紙 6 工事完成図書
別紙 7 目的物引渡書様式
別紙 8 サービス対価の算出方法及び支払方法
別紙 9 モニタリング及びサービス対価の減額
別紙 10 法令変更による増加費用及び損害の負担
別紙 11 不可抗力による増加費用及び損害の負担割合
別紙 12 出資者誓約書様式
別紙 13 保証書様式
別紙 14 年間事業計画書
別表 サービス対価の各回支払内訳
前文
xx県（以下「県」という。）は、下関地域総合武道館（仮称）の整備等事業について、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用し、施設の整備、維持管理等を行うことを目的として、「下関地域総合武道館（仮称）整備等事業」（以下「本件事業」という。）を実施することとした。
県は、本件事業の実施にあたり、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律（平成 11 年法律第 117 号）の趣旨に則り、民間企業の能力を最大限に活用するために、本件
施設（第 1 条(28)で定義）の設計・建設及び維持管理からなる事業を一体の事業として実施することとし、株式会社●●●●●●●●（以下「事業者」という。）と、本件事業の実施に関して以下の各条項記載のとおり合意した(以下、この合意を「本事業契約」という。)。
県と事業者は、本事業契約とともに、入札説明書等、提案書類（それぞれ第 1 条(24）、(22)、で定義する。）に定める事項が適用されることを確認する。
第１章 用語の定義
（定義）
第１条 本事業契約において使用する用語の定義は、次のとおりとする。
(1) 「維持管理期間」とは、平成 23 年 7 月 1 日から平成 33 年 3 月 31 日までの期間又は県と事業者との合意により変更された期間をいう。
(2) 「維持管理企業」とは、「事業者」から第 39 条により本件建物の維持管理業務の全部又は大部分の委託を受けた者をいい、＜企業名＞をいう。
(3) 「維持管理業務」とは、本件建物に関する以下の業務をいう。ア 建築物保守管理業務
イ 建築設備保守管理業務ウ 環境衛生管理業務
エ 警備業務
(4) ｢維持管理業務計画書」とは、第 37 条の規定に基づき事業者により作成される書面をいう。
(5) 「維持管理費相当額」とは、別紙 8 第Ⅰにおいて定義された意味を有する。
(6) 「基本協定書」とは、本件事業に関し平成●年●月●日に県と落札者が締結した基本協定書をいう。
(7) ｢建設企業」とは、事業者から第 19 条により本件施設の整備工事の全部又は大部分の委託を受け又は請け負った者をいい、＜企業名＞をいう。
(8) 「県の延滞利率」とは、年 5％（ただし、xx県会計規則第 134 条に規定する割合が改定された場合には改定後の割合の最低値を適用する）。
(9) 「工期」とは、本件施設の建設期間をいい、工事開始日から本件施設完工日までの期間をいう。
(10) 「工事開始日」とは、平成 21 年●月●日をいう。
(11) 「工事完成確認通知書」とは、第 31 条第 4 項に定める工事完成確認通知書をいう。
(12) ｢工事完成図書」とは、本件工事完了時に事業者が作成する別紙 6 に記載する図書をいう。
(13) 「工事監理企業」とは、事業者から第 20 条第 1 項により本件施設の整備工事の工事監理者として定められた者をいい、＜企業名＞をいう。
(14) 「サービス対価」とは、第 44 条及び別紙 8 に基づき県が事業者に対して支払う金銭をいい、施設整備費相当額及び維持管理費相当額から構成される。
(15) 「施設整備業務」とは、以下に規定する業務をいう。
ア 事前調査業務及びその関連業務（県が示した調査以外に事業者が必要とする調査を含む。）
イ 設計（基本設計・実施設計）及びその関連業務ウ 建設工事及びその関連業務
エ 工事監理業務
オ 什器備品等調達・設置業務
カ 建設に伴う近隣対応・対策業務キ 所有権取得に係る支援業務
(16) 「施設整備費相当額」とは、別紙 8 第Ⅰにおいて定義された意味を有する。
(17) 「実施方針（修正版）」とは、県が平成 20 年 6 月 17 日に公表した下関地域総合武道館(仮称)整備等事業実施方針（修正版）をいう。
(18) 「設計企業」とは、「事業者」から第 12 条第 9 項により本件施設の設計の委託を受け又は請け負った者をいい、＜企業名＞をいう。
(19) 「設計・建設工事期間」とは、本事業契約締結日から本件施設完工日までの期間をいう。
(20) ｢設計図書」とは、入札説明書等に基づき、事業者が作成した別紙 3.1 記載の「基本設計
図書」及び別紙 3.2 記載の「実施設計図書」その他の本件施設についての設計に関する図
書（第 13 条に基づく設計図書の変更部分を含む。）をいう。
(21) ｢大規模修繕」とは、以下の修繕等をいい、詳細は建築物修繕措置判定手法（旧建設大臣官房官庁営繕部監修）における「大規模修繕」の記載と同内容の修繕をいう。
①建築物については、建物の一側面、連続する一面全体又は全体に対して行う修繕
②設備については、電気設備、機械設備系統の更新
(22) 「提案書類」とは、落札者が入札手続において県に提出した提案書、県からの質問に対する回答書その他落札者が本事業契約締結までに提出した一切の書類をいう。
(23) 「入札説明書」とは、本件事業に関し平成 20 年 7 月 22 日に公表した入札説明書の本編をいう。
(24) 「入札説明書等」とは、入札説明書、本事業契約、基本協定書、要求水準書及び提案書類等を総称していう。
(25) 「不可抗力」とは、暴風、豪雨、洪水、高潮、雷、地滑り、落盤、地震その他の自然災害、又は戦争、テロリズム、放射能汚染、火災、騒擾、騒乱、暴動その他の人為的な現象のうち通常の予見可能な範囲外のもの（入札説明書で水準が定められている場合及び設計図書で水準が示されている場合には、その水準を超えるものに限る。）などであって、県又は事業者のいずれの責めにも帰さないものをいう。ただし、法令の変更は、「不可抗力」に含まれない。
(26) 「法令」とは、法律・政令・省令・条例・規則、若しくは通達・行政指導・ガイドライン、又は裁判所の判決・決定・命令・仲裁判断、その他公的機関の定める一切の規程・判断・措置等を指す。
(27) 「本件工事」とは、本件事業に関し設計図書に従った本件施設の建設工事、什器備品等の調達及び設置その他施設整備業務に基づく業務をいう。なお、本事業契約において使用される「建設」には、什器備品等の調達及び設置の意味を含む。
(28) 「本件施設」とは、本事業契約及び設計図書に基づき事業者が設計･建設する下関地域総合武道館(仮称)及びその他関連する一切の施設をいう。
(29) 「本件施設完工日」とは、本件施設が実際に完工して、事業者が県から工事完成確認通知書を受領した日をいう。
(30) 「本件施設完成予定日」とは、平成 23 年 6 月 30 日又は本事業契約に従い変更された日をいう。
(31) 「本件施設維持管理開始日」とは、平成 23 年 7 月 1 日又は県と事業者との合意により変更された日をいう。
(32) ｢本件施設引渡日｣とは、第 34 条に基づき、事業者が県に対し、本件施設を引渡し、所有権を移転する日をいう。
(33) 「本件建物」とは、「本件施設」のうち、建物外部の植栽、駐車場等を除く事業者の実施する維持管理業務の対象となる建物（建物を機能させるための建設用地に敷設した各種設備を含む。）をいう。
(34) 「要求水準書」とは、本件事業に関し平成 20 年 7 月 22 日に入札説明書とともに公表した施設整備・維持管理業務に係わる要求水準書をいう。
(35) 「落札者」とは、本件事業に関し県が実施した総合評価一般競争入札により落札者として選定された者をいい、＜グループ名＞をいう。
第２章 総則
（目的）
第２条 本事業契約は、県及び事業者が相互に協力し、本件事業を円滑に実施するために必要な一切の事項を定めることを目的とする。
（公共性及び民間事業者の趣旨の尊重）
第３条 事業者は、本件施設が行政サービス施設としての公共性を有することを十分理解し、本件事業の実施にあたっては、その趣旨を尊重する。
２ 県は、本件事業が民間事業者によって実施されることを十分理解し、その趣旨を尊重する。
（本件事業の概要）
第４条 本件事業は、本件施設の設計及び建設、本件施設の工事完成時における本件施設所有権の県による取得、維持管理、並びにこれらに付随し関連する一切の事業により構成される。
２ 事業者は、本件事業を、入札説明書等に従って善良なる管理者の注意をもって遂行しなければならない。なお、本件施設の施設整備業務及び維持管理業務の概要は、別紙 2 の「事業概要書」のとおりとする。
３ 事業者は、本件事業を実施するために必要な一切の手段については、自らの責任において確保するものとする。
（事業日程）
第５条 事業者は、本件事業を別紙 1 に記載された日程に従って遂行する。
（事業者の資金調達）
第６条 本件事業の実施に関する一切の費用（本件施設の施設整備業務、維持管理業務及びこれらに関連する一切の費用を含むがこれに限られない。）は、本事業契約で特段の規定がある場合を除きすべて事業者が負担する。本件事業に関する事業者の資金調達はすべて事業者の責任において行う。
（事業者の専念義務等）
第７条 事業者は、県の事前の承認なく、本件事業及びこれに付帯する業務以外の事業を行ってはならない。
２ 落札者の構成員及び協力企業（入札説明書に定められた構成員及び協力企業をいう。以下同じ。）の事情に起因する事業悪化については、その原因のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
（関係者協議会）
第８条 県及び事業者は、本件事業に関する協議を行うことを目的とした、県及び事業者等により構成される関係者協議会を設置する。関係者協議会の協議事項、構成員、開催手続その他の事項に関する詳細は、県と事業者が協議して定める。また、本項により設置される関係者協議会は、必要に応じて本件事業に関して事業者に融資する金融機関（以下「融資金融機関」という。）の参加を求め、意見聴取することができるものとする。
（安全規定）
第９条 事業者は、本件施設の安全性を確保するよう努めなければならない。
２ 事業者は、本件施設における事故又は災害時になすべき被害防止措置及び報告等を定めた県が合理的に満足する行動指針を作成し、本件施設維持管理開始日の 3 か月前までに県に提出し、承認を受けなければならない。
３ 事業者は、本件施設における事故や災害を予防するための注意事項及び点検事項等を定めた規程を設け、本件事業の終了まで随時改善のための見直しを行うものとする。
４ 事業者は、前項において定めた規程に基づく本件施設の安全点検等を定期的に実施するものとし、その結果を、毎年 4 月 10 日までに県に対して文書で報告する。
５ 事業者は、前項の規定にかかわらず、前項の安全点検により不備・不具合等を発見したときは、速やかに県に報告する。
（建設用地）
第 10 条 本件施設の建設用地は、xx県下関市大字xx下関北運動公園内の土地（以下「本件土地」という。）とし、県は、事業者が本件施設の施工上必要とする期間中これを確保しなければならない。
２ 設計・建設工事期間及び開業準備期間中の建設用地の管理・使用は、別紙 1 に記載された日程に従うものとし、事業者が善良な管理者の注意義務をもって行う。
３ 本件土地以外に必要な本件施設の建設に要する仮設資材置場等で、県が建設用地内に確保できる土地以外に必要となる土地の確保は、事業者の責任及び費用負担において行う。
４ 事業者は、施設整備業務を遂行する目的以外のために建設用地を使用してはならず、第三者に建設用地を使用又は収益させてはならない。また、建設用地の形状、地質を変更してはならない。
５ 本件施設又はその出来形の甲への引渡しにより建設用地が不用となった場合において、建設用地に事業者が所有し、又は管理する工事材料、建設機械器具、仮設物その他の物件（事業者の業務を受託し又は請負う者が所有し、又は管理するこれらの物件を含む。）があるときは、事業者は、当該物件を撤去して県に引渡さなければならない。
（許認可及び届出等）
第 11 条 本事業契約上の義務を履行するために必要な一切の許認可は、事業者がその責任及び費用負担において取得・維持し、また、必要な一切の届出についても事業者がその責任及び費用負担において提出しなければならない。ただし、県が取得・維持すべき許認可及び県が提出すべき届出はこの限りでない。
２ 事業者は、前項の許認可等の申請に関し、県に事前説明及び事後報告を行うものとする。事業者は、県に事前説明を行った上で、第 12 条第3 項に定める県の基本設計内容の確認の以前に、事業者の責任において、確認申請等の許認可申請手続に着手することができるものとする。
３ 県は、事業者からの要請がある場合は、事業者による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供その他について協力する。
４ 事業者は、県からの要請がある場合は、県による許認可の取得、届出及びその維持等に必要な資料の提供その他について協力する。
５ 事業者は、許認可の取得の遅延により生じた増加費用又は損害を負担する。ただし、県が取得すべき許認可の取得の遅延により生じた増加費用又は損害は、合理的な範囲で県が負担する。また、法令変更に起因する場合の増加費用又は損害については第 10 章、不可抗力に起因する場
合は第 11 章に従うものとする。
第 3 章 本件施設の設計
（本件施設の設計）
第 12 条 事業者は、県と協議の上、自らの責任及び費用負担において本件施設の設計を行う。
２ 事業者は、本事業契約締結後速やかに、入札説明書等をもとに本件施設の基本設計を開始し、その進捗状況につき県による定期的な確認を受ける。当該確認の時期については、協議により定める。なお、本事業契約締結以前において県と落札者との間で既に協議が開始されている場合、県及び事業者はかかる協議の結果を引き継ぐものとする。
３ 事業者は、別紙１に記載された日程に従い、別紙 3.1 に定める「基本設計図書」を県に提出する。県は、設計内容を確認し、その結果（是正箇所がある場合には是正要求を含む。）を基本設計図書を受理した日から速やかに事業者に通知する。
４ 事業者は、前項に基づき提出した基本設計図書の設計内容について県から確認を得た後速やかに、本件施設の実施設計を開始し、その進捗状況につき県による定期的な確認を受ける。当該確認の時期については、協議により定める。事業者は、別紙１に記載された日程に従い、別紙 3.2 に定める「実施設計図書」を県に提出する。県は、設計内容を確認し、その結果（是正箇所がある場合には是正要求を含む。）を実施設計図書を受理した日から速やかに事業者に通知する。
５ 県は、本件施設が入札説明書等に基づき設計されていることを確認するために、本件施設の設計状況その他について、事業者に事前に通知した上で事業者に対してその説明を求めることができ、またその他の書類の提出を求めることができる。
６ 事業者は、前項に定める設計状況その他についての説明及び県による確認の実施につき県に対して最大限の協力を行い、また設計企業をして、県に対して必要かつ合理的と県が認める説明及び報告を行わせなければならない。
７ 県は、前 2 項に基づく説明の内容に関して、指摘事項がある場合には適宜これを事業者に伝え、又は意見を述べることができる。
８ 県は、事業者から提出された設計図書が入札説明書等若しくは県と事業者との協議において合意された事項に従っていないと認めた場合、事業者の責任及び費用負担において修正することを求めることができる。また、事業者は、県からの指摘により又は自ら設計に不備・不具合等を発見したときは、自らの責任及び費用負担において速やかに設計図書の修正を行い、修正点について県に報告し、その確認を受ける。設計の変更について不備・不具合等が発見された場合も同様とする。
９ 事業者は、本件施設の設計を設計企業に委託し又は請け負わせるものとし、事前に県の承諾を得た場合を除き、設計企業以外の者に、本件施設の設計を委託し又は請け負わせてはならない。設計企業その他の者への設計の委託又は発注は全て事業者の責任において行うものとし、設計企業その他本件施設の設計に関して事業者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は全て事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
10 県が第 3 項及び第 4 項の設計図書を事業者から受領し、それを確認したことを理由として、事業者は、本件施設の設計及び建設の全部又は一部に係る本事業契約上の責任を免れるものではない。
11 事業者は、本件施設の設計の進捗状況に関して、定期的に県と打合わせを行うものとする。打合せの時期については、県と事業者が別途協議して定める。
12 県と事業者との間の増加費用又は損害の負担は、以下のとおりとする。
(1) 設計費用が増加する場合又は損害が発生した場合、事業者が当該増加費用又は当該損害を負担する。ただし、県の責めに帰すべき事由（①県の指示又は請求（事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）、又は②本事業契約、入札説明書、要求水準書若しくは設計図書の県による変更（当該変更が入札日前までに公表された場合又は事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）等）により設計費用が増加する場合又は損害が発生した場合、県が合理的な範囲で当該増加費用又は当該損害を負担する。
(2) 法令の変更又は不可抗力により設計費用が増加する場合又は損害が発生した場合、第 10
x又は第 11 章の規定に従う。
13 県が前項第 1 号の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、施設整備費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
（設計図書の変更）
第 13 条 県は、前条第 3 項、第 4 項又は第 8 項の規定に従い県が確認した設計図書について、本件工事開始前及び工事中において必要があると認めるときは、事業者に対して、工期の変更を伴わずかつ事業者の提案の範囲を逸脱しない限度で、変更内容を通知して、本件施設の設計図書の変更を求めることができる。事業者は、県から当該通知を受領した後 15 日以内に、県に対して当該設計図書の変更に伴い発生する費用の有無、工期又は工程の変更の有無の検討結果を報告しなければならない。
２ 前項の規定にかかわらず、県が工期の変更を伴う設計変更又は事業者の提案の範囲を逸脱する設計変更の提案を行う場合には、事業者は、その当否及び費用負担について、県との協議に応じるものとする。
３ 事業者は、県の事前の承諾を得た場合を除き、設計図書の変更を行うことはできない。
４ 設計図書の変更により、本件施設の設計、建設又は維持管理に係る費用が減少する場合、県及び事業者は、協議により、合理的な範囲内で当該費用の減少分をサービス対価から減額する。設計図書の変更により、本件施設の設計、建設又は維持管理に係る費用が増加する場合、前条第 12 項、第 17 条第 4 項又は第 36 条第 3 項の規定に従う。
（設計図書等の著作権）
第 14 条 県は、設計図書及び工事完成図書その他本事業契約に関して県の要求に基づき作成される一切の書類（以下「設計図書等」という。）について、県の裁量により無償利用する権利を有し、その利用の権利は、本事業契約の終了後も存続する。
２ 前項の設計図書等及び本件施設が著作xx（昭和 45 年法律第 48 号）第 2 条第 1 項第 1 号に
定める著作物に該当する場合には、著作権法第 2 章及び第 3 章に規定する著作者の権利の帰属は、著作権法の定めるところによる。
３ 事業者は、県が当該設計図書等及び本件施設を次の各号に掲げるところにより利用をすることができるようにしなければならず、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、著作権法第 19 条第１項又は第 20 条第１項に定める権利を自ら行使し、又は著作者（県を除く。以下本条において同じ。）をして行使させてはならない。
(1) 成果物又は本件施設の内容を公表すること。
(2) 本件施設を写真、模型、絵画その他の媒体により表現すること。
４ 事業者は、本事業契約に別段の定めがある場合を除き、次の各号に掲げる行為を自らなし、又は著作者にさせてはならない。ただし、あらかじめ県の承諾を得た場合は、この限りでない。
(1) 第 2 項の著作物に係る著作権を第三者に譲渡し、又は承継させること。
(2) 設計図書等及び本件施設の内容を公表すること。
(3) 本件施設に事業者の実名又は変名を表示すること。
（著作権の侵害の防止）
第 15 条 事業者は、その作成する成果物及び関係書類（設計図書等及び本件施設を含む。以下同じ。）が、第三者の有する著作権を侵害するものではないことを県に対して保証する。
２ 事業者は、その作成する成果物及び関係書類が、第三者の有する著作権等を侵害し、第三者に対してその損害の賠償を行い、又は必要な措置を講じなければならないときは、事業者がその賠償額を負担し、又は必要な措置を講ずる。当該著作権等の侵害に関して、県が損害の賠償を行い又は費用を負担した場合には、事業者は、県に対し、直ちに当該損害及び費用の全額を補償する。
（特許権等の使用）
第 16 条 事業者は、特許権等の工業所有権の対象となっている技術等を使用するときは、その使用に関する一切の責任（ライセンスの取得、ライセンス料の支払及びこれらに関して発生する費用の負担を含むが、これらに限られない。）を負わなければならない。
第 4 章 本件施設の建設
第１節 総則
（本件施設の建設）
第 17 条 事業者は、自らの責任と費用負担において、本件施設を別紙 1 に記載された日程に従い本件施設完成予定日（閉庁日（県の閉庁日をいう。以下同じ。）である場合は直前の開庁日（県の開庁日をいう。以下同じ。）。）までに完成させ、県から工事完成確認通知書の交付を受ける。
２ 事業者は、本件施設の工期中、別紙 5 第Ⅰに定める保険に加入し、又は第 19 条第 1 項の規定により本件施設の整備工事を受託し若しくは請け負う者（以下「工事請負人等」という。）をして別紙 5 第Ⅰに定める保険に加入させなければならない。当該保険の保険料は事業者の負担とする。事業者は、当該保険の証券又はこれに代わるものとして県が認めたものの写しを本件施設の建設工事開始に先立ち県に提出しなければならない。
３ 県と事業者との間の増加費用又は損害の負担は、以下のとおりとする。
(1) 建設費用が増加する場合又は損害が発生した場合、事業者が当該増加費用又は当該損害を負担する。ただし、県の責めに帰すべき事由（①県の指示又は請求（事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）、又は②本事業契約、入札説明書、要求水準書若しくは設計図書の県による変更（当該変更が入札日前までに公表された場合又は事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）等）により建設費用が増加する場合又は損害が発生した場合、県が合理的な範囲で当該増加費用又は当該損害を負担する。
(2) 法令の変更又は不可抗力により建設費用が増加する場合又は損害が発生した場合、第 10 章又は第 11 章の規定に従う。
４ 県が前項第 1 号の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、施設整備費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
（施工計画書等）
第 18 条 事業者は、別紙 4.1 に定める書類を本件工事開始前に県に提出する。
２ 事業者は、別紙 1 に記載された日程に従って詳細な工事工程表（月間工事工程表及び週間工事工程表）を作成して県に提出した上で、これに従って工事を遂行する。県に提出した工事工程表に変更が生じた場合は速やかに県に通知し、承諾を得なければならない。
３ 事業者は、工事現場に常に工事記録を整備し、県の要求があった際には速やかに開示する。
４ 事業者は、別紙 4.2 に定める書類を施工時に県に提出する。
５ 県は、必要と認めた場合には随時、事業者から建設業法（昭和 24 年法律第 100 号）第 24 条
の 7 に規定する施工体制台帳の提出及び施工体制に係る事項についての報告を求めることができる。
（本件工事の第三者による施工）
第 19 条 事業者は、本件工事を建設企業に委託し又は請け負わせるものとし、事前に県の承諾を得た場合を除き、建設企業以外の者に、本件工事の全部又は一部を委託し又は請け負わせてはならない。ただし、本件工事にかかる主たる業務の従たる部分又は従たる業務については、工事開始日前に県へ届け出ることにより、建設企業が第三者へ再委託し又は孫請人を使用することができる。
２ 建設企業その他の者の使用は全て事業者の責任において行うものとし、建設企業その他本件工事に関して事業者が使用する一切の第三者の責めに帰すべき事由は、事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
（事業者による工事監理者の設置）
第 20 条 事業者は、自己の責任及び費用負担で工事監理者を設置し、工事開始日までに県に対し
て工事監理者の氏名又は名称（経歴及び資格を含む。）を通知する。また、本件施設の建設工事専任の現場代理人、監理技術者及び主任技術者を設置し、工事開始日までにその氏名等の必要事項を県に対して通知する。なお、事業者は、工事監理企業を工事監理者として定めるものとし、事前に県の承諾を得た場合を除き、工事監理企業以外の者を工事監理者として定めてはならない。また本件施設の建設企業が工事監理者になることはできない。
２ 事業者は、工事監理者をして、県に対して、本件工事につき定期的な報告を行わせる。
３ 県は、必要と認めた場合には、随時、直接工事監理者に対して本件工事に関する事前説明及び事後報告を求め、又は事業者を通じて工事監理者に本件工事に関する事前説明及び事後報告を行わせるよう求めることができる。
４ 工事監理者の設置は、全て事業者の責任と費用負担において行い、工事監理者の設置及びその活動により生じた増加費用及び損害は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者がこれを負担する。
（工事現場の管理）
第 21 条 事業者は、事業者の責任及び費用負担において工事現場における安全管理及び警備等を行う。本件工事の施工に関し、建設機械器具等必要な設備の盗難又は損傷等により追加の費用が発生した場合、当該増加費用は事業者が負担する。ただし、不可抗力により追加の費用が発生した場合は、第 11 章の規定に従う。
（建設に伴う各種調査）
第 22 条 事業者は、本件工事に必要な測量調査、土壌調査、地質調査その他の調査を、すでに県が行ったものを除き、自己の責任及び費用負担により行う。また、事業者は当該調査等を行う場合、調査の日時及び概要を県に事前に連絡し、かつ、当該調査を終了したときは当該調査に係る報告書を作成し、県に提出してその確認を受けなければならない。
２ 事業者は、前項に定める調査等を実施した結果、県が本件事業の入札手続において提供した本件土地に関する参考資料の内容と齟齬を生じる事実を発見したときは、その旨を直ちに県に通知し、その確認を求めなければならない。この場合において、県及び事業者は、その対応につき協議するとともに、当該事実の影響を早期に除去すべく適切な対応手順に則り、早急に対応措置をとり、相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。なお、県は、当該提出した本件土地に関する参考資料の誤謬、欠落その他の不備に起因して事業者に発生した損害又は増加費用について合理的な範囲でこれを負担する。
３ 県は、本件土地の地質障害、地中障害物等及び埋蔵文化財、不発弾等の発掘に起因して発生する合理的な増加費用及び損害を負担する。
４ 県は、必要と認めた場合には随時、事業者から本条に規定される調査に係る事項について報告を求めることができる。
（調査等の第三者への委託）
第 23 条 事業者は、前条の調査に着手する日から合理的期間前までに、県に対してその旨を申し出た上で、当該調査の全部又は一部を第三者に委託することができる。
２ 前項に基づく、受託者の使用は、全て事業者の責任及び費用負担において行い、受託者の責めに帰すべき事由は、その原因及び結果のいかんを問わず、事業者の責めに帰すべき事由とみなす。
（本件施設の建設に伴う近隣対策）
第 24 条 事業者は、本件工事に先立って、自己の責任及び費用負担において、周辺住民に対して事業の全体的な計画及び工事実施計画（施設の配置、施工時期、施工方法等の計画をいう。）につき説明を行い、了解を得るよう努めなければならない。県は、必要と認める場合には、事業者が行う説明に協力する。
２ 事業者は、自己の責任及び費用負担において、騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶、大気
汚染、水質汚染、臭気、電波障害その他、本件工事が近隣住民の生活環境に影響を与える事態が発生する可能性があることを勘案し、合理的に要求される範囲の近隣対策（当該近隣対策の要否及び内容の検討のための調査を含む。以下、本条において同じ。）を実施する。当該近隣対策の実施について、事業者は、県に対して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。
３ 事業者は、県の事前の承諾を得ない限り、近隣対策の不調を理由として事業計画の変更をすることはできない。ただし、県は、事業者がさらなる調整によっても近隣住民の了解が得られないことを具体的かつ合理的に明らかにした場合であって、県が事業計画の変更が必要と判断した場合には、事業計画の変更を承諾するものとする。
４ 近隣対策の結果、本件施設の工事完成の遅延が見込まれる場合には、県及び事業者は協議の上、工事完成日を変更することができる。
５ 近隣対策の結果、事業者に生じた費用又は損害については、事業者が負担する。
６ 前項にかかわらず、本件事業を企画・推進すること自体に対する住民反対運動・訴訟等に対する対応は県がその費用及び責任において行うものとする。
７ 事業者は、本件工事の着工後の本件施設の建設の近隣住民の生活環境に与える影響に関する住民反対運動・訴訟等に対する対応を、事業者の費用及び責任において行う。
第 2 節 県による確認等
（本件工事に関する県による説明要求及び建設現場立会い）
第 25 条 県は、本件工事の進捗状況について、随時、事業者に対して報告を要請することができ、事業者は、県の要請があった場合には当該報告を行わなければならない。また、県は、本件施設が設計図書に従い建設されていることを確認するために、本件施設の建設について、時期及び内容について事前に通知した上で、事業者に対して中間確認を求めることができる。
２ 県は、本件工事開始前及び工期中、随時、本件工事について事業者に対して質問をし、説明を求めることができる。事業者は、県から当該質問を受領した後速やかに、県に対して回答を行わなければならない。県は、事業者の回答内容が合理的でないと判断した場合、本件工事に関する協議を行うことができる。
３ 県は、工期中、事業者に対する事前の通知を行うことなく、随時、本件工事に立ち会うことができる。
４ 前 3 項に規定する報告、中間確認、説明、又は立ち会いの結果、建設状況が入札説明書等及び設計図書の内容を逸脱していると県が認めた場合、県は、事業者に対してその是正・修補を求めることができ、事業者はこれに従わなければならない。
５ 事業者は、工期中において事業者が行う又は工事請負人等をして行わしめる、工事監理者が定める本件施設の検査又は試験について、事前に県に対して通知する。県は、当該検査又は試験に立ち会うことができる。
６ 県の事業者に対する報告及び説明の要求、中間確認又は県の本件工事への立会いを理由として、事業者は、本件施設の設計及び建設の全部又は一部に係る本事業契約上の責任を免れるものではない。
第 3 節 工事の中止等
（工事の中止等）
第 26 条 県は、自然的又は人為的な事象に起因し工事の続行ができない場合、あるいは県の判断により設計図書の変更が必要となった場合など、必要と認めた場合には、事業者に対して本件工事の中止の内容及び理由を通知して、本件工事の全部又は一部の施工を、一時中止させることができる。
２ 県は、前項により本件工事の全部又は一部の施工を一時中止させた場合において、必要と認めたときには、工期を変更することができる。
３ 第 1 項に基づく本件工事の施工の一時中止によって費用又は損害が生じた場合、事業者が当該費用又は損害を負担する。ただし、本件工事の施工の一時中止が事業者の責めに帰すことのできない事由に基づく場合は、事業者に生じた①本件工事の続行に備え工事現場を維持するための合理的な費用、②労働者、建設機械器具等を保持するための合理的な費用、及び③その他本件工事の施工の一時中止及びその続行に起因する合理的な増加費用及び損害については県がこれを負担する。
４ 県が前項の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、施設整備費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
５ 本件工事の施工の一時中止が法令の変更又は不可抗力に起因する場合には、第 10 章又は第 11 章の規定に従う。
（工期の変更）
第 27 条 県が事業者に対して工期の変更を請求した場合、県と事業者は協議により当該変更の当否及び期間を定める。
２ 事業者は、事業者の責めに帰すことのできない事由により工期を遵守できない場合に限り、工期の変更を請求できる。事業者が工期の変更を請求した場合、県と事業者は協議により当該変更の当否及び期間を定める。
３ 前 2 項の協議にもかかわらず、工期の変更を請求した日から 30 日以内に工期の変更の当否について合意が成立しない場合は、県が当該変更の当否及び変更する場合の合理的な工期を定めて事業者に通知するものとし、事業者はこれに従うものとする。
（本件施設の完成遅延等による費用負担）
第 28 条 本件施設の完成が遅延した場合（備品の設置の遅延による場合を含む。）、事業者は、本件施設完成予定日から本件施設完工日までの期間（両端日を含む。）において、施設整備費相当額に県の延滞利率と同率の割合で計算した遅延損害金を県に対して支払う。ただし、県の責めに帰すべき事由により本件施設の完成が遅延した場合（県の責めに帰すべき事由による備品の設置の遅延による場合を含む。）は、県は、当該遅延に伴い事業者に生じた合理的な増加費用及び損害額に相当する金額を負担する。
２ 法令の変更又は不可抗力により、工期延長等が生じ、本件施設の完成が遅延した場合、当該遅延に起因して事業者に生じた合理的な増加費用及び損害の負担については、第 10 章又は第
11 章の規定に従う。
３ 県が第 1 項の規定に基づき費用を負担する場合、県の選択により、施設整備費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
４ 事業者は、使用前の工事目的物、材料他関連工事の不具合等、又は、シックハウス病等の建築資材等に起因する病気の発生に起因して発生する増加費用及び損害を負担する。
第 4 節 損害等の発生
（本件工事中に第三者に生じた損害）
第 29 条 事業者が本件工事を実施する過程で、又は実施した結果、第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を賠償しなければならない。ただし、その損害（第 17 条第 2 項の規定により付された保険によりてん補された部分を除く。）のうち、県の責めに帰すべき事由により生じたものについては、県が合理的な範囲で負担する。
２ 本件工事の施工に関し不可抗力により第三者に損害が発生した場合は、第 11 章の規定に従う。
第 5 節 本件工事の完了及び引渡し
（事業者による完了検査）
第 30 条 事業者は、事業者の責任及び費用負担において本件工事の完了検査を行う。
２ 事業者は、県に対して、事業者が前項の完了検査を行う 7 日前までに、当該完了検査を行う旨を通知する。
３ 県は、事業者が前 2 項の規定に従い行う完了検査への県の立会いを求めることができる。た
だし、県による当該立会いの実施を理由として、事業者は、本件施設の設計及び建設の全部又は一部に係る本事業契約上の責任を免れるものではない。
４ 事業者は、第 1 項の完了検査において、本件施設の仕様が充足されているか否かについて、県が適当と認める方法により検査し、その結果を速やかに検査済証その他の検査結果に関する書面の写しを添えて本件工事の完了届とともに県に提出する。
（県による本件施設の工事完成確認等）
第 31 条 前条第 4 項の完了届を県が受領した場合、県は、事業者から本件施設における工事完成図書の交付を受け、本件施設において説明を受けること等により、本件施設が入札説明書等に規定された性能及び仕様を充足していることを確認する。
２ 県は、前項の確認（以下「工事完成確認」という。）の結果、本件施設が入札説明書等に定められた水準を満たしていない場合、事業者に対して補修、改造又は改善を求めることができる。当該補修、改造又は改善にかかる費用は、事業者が負担する。
３ 工事完成確認の方法は、以下のとおりとする。
(1) 県は、事業者又は工事請負人等並びに工事監理者立会いのもとで、本件施設において工事完成確認を実施する。
(2) 工事完成確認は、本件施設と設計図書との照合及び工事完成図書の確認により実施する。
(3) 設備・備品等の試運転・性能検査等は、県による工事完成確認前に事業者が実施し、その報告書を県に提出する。なお、県は、試運転・性能検査等に立ち会うことができる。施設等の試稼動等は、事業者の責任及び費用負担により行う。
(4) 事業者は、試運転・性能検査とは別に、機器・備品等の取扱いに関する県への説明を実施する。
４ 県は、第 1 項の事項につき確認し、かつ、事業者が、別紙 5 第Ⅱに掲げる種類及び内容を有
する保険に加入し、又は受託者等（第 39 条第 1 項で規定する事業者が維持管理業務を委託する
者をいう。）をして別紙 5 第Ⅱに掲げる種類及び内容を有する保険に加入させ、その保険証券の
写しを別紙 6 に掲げる工事完成図書とともに県に対して提出した場合、工事完成図書受領後 14日以内に、事業者に対して工事完成確認通知書を交付する。
５ 事業者は、県の工事完成確認通知書を受領しなければ、本件施設の維持管理業務を開始することはできない。
６ 県による工事完成確認通知書の交付を理由として、事業者は、本件施設の設計及び建設の全部又は一部に係る本事業契約上の責任を免れるものではない。
（事業者による本件施設の維持管理業務体制整備）
第 32 条 事業者は、要求水準書に基づき本件施設完成予定日までに、本件施設の維持管理業務に必要な人員を確保し、かつ、本件施設維持管理開始日までに、維持管理業務に必要な訓練、研修、性能テスト等を行う。
２ 事業者は、維持管理業務に関し、前項に規定する研修等を完了し、かつ、要求水準書に従って本件施設を維持管理することが可能となった段階で、本件施設維持管理開始日までに、県による確認を受けるものとする。
（県による本件施設の維持管理業務体制確認）
第 33 条 県は、本件施設完成予定日（閉庁日である場合は直前の開庁日。）までに、入札説明書等との整合性の確認のため、事業者から本件施設における人員配置、業務フロー等に関する書面の交付を受け、説明を受けること等により、本件施設の維持管理業務体制の確認を行う。県は、当該体制が維持管理業務の遂行に支障のないことを確認した場合は、事業者に対し確認通
知書を交付する。
（事業者による本件施設の引渡し及び県による所有権の取得）
第 34 条 事業者は、本件施設に関する工事完成確認通知書の受領と同時に、別紙 7 に定める様式に従った目的物引渡書を県に提出し、かつ本件施設を事業者未使用の状態で県に引き渡し、本件施設の所有権を県に取得させるものとする。
２ 事業者は、前項に定める県の所有権取得に係る登記手続に関する書類の作成等を行うものとする。
（瑕疵担保責任）
第 35 条 県は、本件施設又は本件施設内に設置された機器・備品等に瑕疵があるときは、事業者に対して相当の期間を定めてその瑕疵の修補（備品については交換を含む。以下同じ。）を請求し、又は修補に代え若しくは修補とともに損害の賠償を請求することができる。
２ 前項の規定による瑕疵の修補又は損害賠償の請求は、本件施設の引渡の日から 2 年以内に行わなければならない。ただし、その瑕疵が事業者の故意又は重大な過失により生じた場合、又は住宅の品質確保の促進等に関する法律（平成 11 年法律第 81 号）第 94 条第 1 項に規定する構造耐力上主要な部分若しくは雨水の侵入を防止する部分について生じた場合（構造耐力上又は雨水の浸入に影響のないものを除く。）には、当該請求を行うことのできる期間は、10 年間とする。
３ 事業者は、請負者をして、県に対し本条による瑕疵の修補及び損害の賠償をなすことについて保証させるべく、別紙 13 に定める様式に従った保証書を請負者から徴求し、県に差し入れるものとする。
第 5 章 本件建物の維持管理
第 1 節 維持管理業務
（維持管理業務）
第 36 条 事業者は、自らの責任と費用負担において、入札説明書等に定める条件に従い、本件施設引渡日以降、維持管理業務を開始し、かつ、維持管理期間中、本件建物の維持管理業務を行う。ただし、事業者は、自己の費用及び責任において、維持管理業務にかかる準備を、本事業契約に従い維持管理期間前においても行うものとする。
２ 県は、要求水準書を変更する場合、事前に事業者に対して通知の上、その対応について協議を行い、事業者の合意を得る。
３ 維持管理業務に関して生じた増加費用又は損害の負担については、次の各号に定めるところによる。
(1) 維持管理費用（本件建物の点検・保守・修繕・更新の遅延によるものを含む。）が増加する場合又は損害が発生した場合、事業者が当該増加費用又は当該損害を負担する。ただし、県の責めに帰すべき事由（①県の指示又は請求（事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）又は②本事業契約、入札説明書、要求水準書若しくは設計図書の県による変更（当該変更が入札日前までに公表された場合又は事業者の責めに帰すべき事由に起因する場合を除く。）等）により維持管理費用（本件施設の点検・保守・修繕・更新の遅延によるものを含む。）が増加する場合又は損害が発生した場合、県が合理的な範囲で当該増加費用又は当該損害を負担する。
(2) 法令の変更又は不可抗力により維持管理費用が増加する場合又は損害（本件施設の損傷も含む。）が発生した場合、第 10 章又は第 11 章の規定に従う。
４ 県が前項第 1 号の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、維持管理費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
５ 事業者は、別紙 9 の規定に従って、月間業務報告書、半期業務報告書、及び年間業務報告書
（以下、総称して「業務報告書」という。）を作成し、県に対して提出する。
（維持管理業務計画書）
第 37 条 事業者は、維持管理業務の中・長期的な事業計画（以下「維持管理業務計画書」という。）を作成の上、本件施設維持管理開始日の 90 日前までに県に対して提出し、県と協議、協力して維持管理業務計画書の改善に努力し、本件施設維持管理開始日までに県の確認を受けるものとする。また、事業者は、これ以降１年ごとに、維持管理業務計画書を作成の上、対応する１年ごとの事業年度（4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までをいう。以下同じ。）が開始する日の 90 日前までに県に対して提出し、県と協議、協力して維持管理業務計画書の改善に努力し、当該事業年度の業務が開始する日までに県の確認を受けるものとする。
２ 事業者は、前項の維持管理業務計画書の内容を変更しようとする場合には、あらかじめ県の承諾を得なければならない。
３ 県が事業年度の途中で維持管理業務計画書の内容の変更を請求した場合には、事業者は、当 該変更が本件施設の維持管理体制又は維持管理費相当額から見て実施困難と認められるときは、その理由を県に通知して県と対応を協議するものとし、それ以外の場合には県の請求に沿って 所要の変更を行うものとする。
４ 事業者は、第 1 項から前項に定める維持管理業務計画の変更に係る県の承諾又は請求があったことを理由として、維持管理業務の全部又は一部について、本事業契約上の責任を免れるものではない。
（維持管理業務に伴う近隣対策）
第 38 条 事業者は、自己の責任及び費用負担において、維持管理業務を実施するにあたって合理的に要求される範囲の近隣対策を実施する。当該近隣対策の実施について、事業者は、県に対
して、事前及び事後にその内容及び結果を報告する。また、県は、当該近隣対策の実施について、事業者に対し協力する。
２ 前項の近隣対策の結果、事業者に生じた費用又は損害については、事業者が負担する。
３ 本件施設を運営すること自体に対する住民反対運動・訴訟等に対する対応は県がその費用及び責任において行うものとする。
４ 事業者は、本件施設の維持管理が近隣住民の生活環境に与える影響に関する住民反対運動・訴訟等に対する対応を、事業者の費用及び責任において行う。
（維持管理業務の第三者による実施）
第 39 条 事業者は、本件建物の維持管理業務の全部又は大部分を維持管理企業に委託するものとする。
２ 前項に基づき、維持管理企業が事業者から委託を受け又は請け負った維持管理業務の一部について、さらにその他の第三者にその一部を委託するとき又は下請人を使用するときは、事業者は県に対して速やかにその旨を通知し、県の承認を得なければならない。
３ 県は、必要と認めた場合には、随時、事業者から維持管理業務の遂行体制について報告を求めることができる。
４ 事業者は、県が合理的理由に基づき委託を中止すべき旨の指示をした場合には、自ら委託を中止し、又は委託先の第三者をしてその指示に従わせるものとする。
５ 維持管理企業その他の者の使用は全て事業者の責任において行うものとし、維持管理企業、その他本件施設の維持管理に関して事業者が使用する一切の第三者（以下「受託者等」という。）の責めに帰すべき事由は、事業者の責めに帰すべき事由とみなして、事業者が責任を負うものとする。
（要求性能の保持）
第 40 条 事業者は、契約期間中、本件建物を入札説明書等に定められた要求水準を満たす状態に保持する義務を負う。
（本件建物の修繕）
第 41 条 事業者が、自己の責任と費用負担において、維持管理計画書に定めのない模様替え若しくは本件施設に重大な影響を及ぼす修繕を行う場合、事前に県に対してその内容その他必要な事項を通知し、かつ、県の事前の承諾を得なければならない。
２ 県は、維持管理期間中、本件施設の大規模修繕、模様替え又は増改築を行う必要が生じた場合、事前に事業者に対してその内容その他必要な事項を通知し、かつ、事業者との事前の調整を行った上で、自己の費用と責任において、かかる大規模修繕、模様替え又は増改築を実施することができるものとする。かかる大規模修繕、模様替え又は増改築により事業者の維持管理業務が増加した場合には、県と事業者は協議の上、県が合理的な増加費用又は損害を負担するものとする。
３ 前項の規定にかかわらず、県は、本件施設利用者若しくは第三者の加害行為その他事業者の責めに帰さない事由（自然劣化による場合を除く。）により本件施設が損傷した場合、自己の費用と責任においてこれを修繕するものとする。
４ 県が第 2 項の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、維持管理費相当額を変更し、又は別途事業者にこれを支払うものとする。
５ 法令変更又は不可抗力により本件施設の修繕又は模様替えを行った場合、それぞれ第 10 章又は第 11 章の規定に従うものとする。
（従事職員名簿の提出等）
第 42 条 事業者は、維持管理業務に従事する者（以下「従事職員」という。）の名簿を県に維持管理業務開始前に提出し、異動があった場合、速やかに県に報告しなければならない。
２ 事業者は、維持管理業務の遂行にあたり、維持管理業務開始前に、管理体制、業務分担、緊
急連絡体制等の業務に必要な書類を予め県に提出し、県の承諾を得なければならない。
３ 事業者は、資格が必要な作業には、有資格者を選定し事前に県にその氏名及び資格を届け出なければならない。
４ 県は、従事職員がその業務を行うに不適当と認められるときは、その事由を明記して、事業者に対し交替を請求することができる。これにより生じた増加費用又は損害は事業者の負担とする。
第 2 節 損害・損傷等の発生
（第三者に及ぼした損害）
第 43 条 事業者が維持管理業務を履行する過程で、又は履行した結果、事業者の責めに帰すべき事由により第三者に損害が発生したときは、事業者がその損害を賠償しなければならない。
２ 維持管理業務に関し不可抗力により第三者に損害が発生した場合は、第 11 章の規定に従う。
３ 事業者は、前 2 項に定める損害賠償に係る事業者の負担及びその他の損害に備えるために、本件施設の維持管理期間中、自己の責任及び費用負担において、別紙 5 第Ⅱ記載の保険に加入
し、又は受託者等をして別紙 5 第Ⅱ記載の保険に加入せしめ、第 31 条第 4 項の規定に従いその保険証券の写しを工事完成図書とともに県に対して提出する。
第 6 章 サービス対価の支払
（サービス対価の支払）
第 44 条 県は、本事業契約に基づく事業者の業務遂行のサービス対価を、別紙 8 第Ⅱに記載され
ている方法で支払う。当該サービス対価は金●円に別紙 8 第Ⅱに基づく改定を反映させた額と
し、当該サービス対価に応じた消費税相当額（消費税（消費税法（昭和 63 年法律第 108 号）に
定める税をいう。）及び地方消費税（地方税法（昭和 25 年法律第 226 号）第 2 章第 3 節に定める税をいう。）相当額をいう。以下同じ。）を別途支払うものとする。
２ 前項のサービス対価は、本件施設が利用可能な状態で提供されることに対して支払われる施設整備費相当額、維持管理業務が適切に行われることに対して支払われる維持管理費相当額から構成され、その詳細は別紙 8 及び別表に記載のとおりとする。
３ 第 57 条に基づくモニタリングの結果、入札説明書等に記載された県が求める水準を満たしていない事項が存在することを県が確認したときは、県は別紙 9 に記載する手続に基づいてサービス対価を減額する。
４ 別紙 8 第Ⅱに定めるサービス対価の支払開始予定日までに第 31 条第 4 項に基づく工事完成確
認通知書が交付されていない場合、又は第 33 条に基づく確認通知書が交付されていない場合、
県は、当該交付までは第 1 項の支払をすることを要しない。当該交付後のサービス対価の支払回数及び支払額は、県が別途定めるものとする。
（サービス対価の支払方法）
第 45 条 別紙 9 に従い、県は、事業者に対し、第 57 条に基づくモニタリングの結果を通知し、当該通知の後、事業者は、県に対してサービス対価の請求書を提出する。
２ 県は、サービス対価を別紙 8 第Ⅱに記載の支払方法（半期に 1 回、事業者の請求書が県に受
理された日から 30 日以内とする。）で、本件施設の維持管理期間中、事業者に対して支払う。
３ サービス対価のうち施設整備費相当額の支払額について物価変動による改定は行わない。
４ サービス対価のうち維持管理費相当額の支払額は、物価変動に伴い、別紙 8 第Ⅱに従って、改定される。
（虚偽報告によるサービス対価の返還）
第 46 条 事業者が県に提出した業務報告書に虚偽の記載があることが判明した場合、事業者は、県に対して、当該虚偽記載がなければ県が別紙 8 第Ⅱに従って減額し得た金額の２倍に相当する金額を返還しなければならない。
（サービス対価の見直し）
第 47 条 金利の変動等に伴うサービス対価の見直しは、別紙 8 第Ⅱに定めるところに従うものとする。
第 7 章 契約の終了
第 1 節 契約期間
（契約期間）
第 48 条 本事業契約は、契約締結日から効力を生じ、平成 33 年 3 月 31 日をもって終了する。
２ 事業者は、前項の契約期間中、要求水準書等に定められた要求水準を満たす状態に保持する義務を負う。
３ 事業者は、契約終了にあたっては、県に対して、要求水準書等記載の業務その他それに付随する業務のために本件施設を県が継続使用できるよう本件施設の維持管理業務に関して必要な事項を説明し、かつ、事業者が用いた維持管理業務に関する操作要領、申し送り事項その他の資料を提供するほか、引継ぎに必要な協力を行う。
４ 県は、契約期間満了の 1 年前から 6 ヶ月前の間に、契約期間終了時において要求水準書等に定められた要求水準が満たされるか判断するために、別途協議により定められた事項について終了前検査を行う。本件施設及び本件施設内の設備の状態が要求水準書等に定められた要求水準を満たしていないことが判明した場合、県は事業者にこれを通知し、事業者は速やかにこれを修繕する。事業者がかかる修繕を行わなかった場合、又は事業者の行った修繕では要求水準書等に定められた要求水準を満たさない場合、県は、サービス対価の支払を留保することができ、かつ、事業者は、県の請求により、要求水準書等に定められた要求水準を満たすために必要な修繕費用を県に支払う。
５ 事業者は、契約期間満了の 6 ヶ月前までに、契約期間満了後の本件施設、本件施設内の設備の修繕・更新の必要性について調査を行い、これを県に報告する。
第 2 節 事業者の債務不履行による契約解除
（事業者の債務不履行による契約解除）
第 49 条 次に掲げるいずれかの事由が生じた場合、県は、事業者に対して通知した上で、本事業契約を解除することができる。ただし、維持管理期間中に要求水準を満たしていないときの契約終了手続は別紙 9 の規定に従う。
(1) 事業者が本件事業を放棄し、30 日間以上にわたりその状態が継続したとき。
(2) 事業者に係る破産手続開始、会社更生手続開始、民事再生手続開始、特別清算手続開始その他の倒産法制上の手続について、事業者の取締会でその申立てを決議したとき又は第三者
（事業者の取締役を含む。）によりその申立てがなされたとき。
(3) 事業者が、重大又は背信的な虚偽の報告を行ったとき。
(4) 本事業契約締結後、事業者又は落札者の構成員若しくは協力企業のいずれかによる本件事業の入札に係る不正な行為が判明したとき。
(5) 第 10 条第 4 項に違反して建設用地を使用したとき。
(6) 前各号に掲げる場合のほか、事業者が本事業契約に違反し、又は表明及び保証が真実でなく、その違反又は不実により本事業の目的を達することができないと県が認めたとき。
２ 県は、事業者が、以下の各号のいずれかの事由に該当した場合、事業者に対して通知した上
で、本事業契約を解除することができる。
(1) 役員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行うことを助長するおそれがある組織(以下「暴力団」という。)の関係者(以下「暴力団関係者」という。)であると認められるとき。
(2) 暴力団関係者が顧問に就任するなど事実上､経営に参加していると認められるとき。
(3) 役員が業務に関し､不正に財産上の利益を得るため､又は債務の履行を強要するために暴力団関係者を使用したと認められるとき。
(4) 役員がいかなる名義をもってするかを問わず､暴力団又は暴力団関係者に対して､金銭､物品その他の財産上の利益を不当に与えたと認められるとき。
(5) 役員が暴力団又は暴力団関係者と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
(6) 下請契約又は資材､原材料の購入契約その他の契約にあたり､その相手方が第 1 号から第 5号に規定する行為を行う者であると知りながら､当該者と契約を締結したと認められるとき。
３ 県は、本事業契約に関し次に掲げるいずれかの事由に該当するときは、何らの催告なく、本
事業契約の全部又は一部を解除することができる。
(1) 落札者の構成員又は協力企業（以下、落札者の構成員又は協力企業のことを「落札者ら」という。）が、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律（昭和 22 年法律第 54 号。以下「独占禁止法」という。）第 49 条第 1 項に規定する排除措置命令を受け、かつ、同条第 6項に規定する期間内に同項の規定による審判の請求をしなかったとき。
(2) 落札者らが、独占禁止法第 50 条第 1 項に規定する納付命令を受け、かつ、同条第 4 項に規
定する期間内に同項の規定による審判の請求をしなかったとき。
(3) 落札者らが、独占禁止法第 52 条第 4 項の規定により審判請求を取り下げたとき。
(4) 落札者らが、独占禁止法第 66 条第 1 項から第 3 項までに規定する審決（同条第 3 項の規定により原処分の全部を取り消すものを除く。）を受け、かつ、当該審決の取消しの訴えを独占禁止法第 77 条第 1 項に規定する期間内に提起しなかったとき。
(5) 落札者らが、独占禁止法第 77 条第 1 項の規定により審決の取消しの訴えを提起した場合に
おいて、当該訴えを却下し、又はその全部若しくは一部を棄却する判決が確定したとき。
(6) 落札者ら又はその使用人その他の従業員について、刑法（明治 40 年法律第 45 号）第 96 条の 3 又は第 198 条の罪における有罪判決が確定したとき。
４ 前 3 項の規定による解除がなされた場合において、既に県に提出されていた本件施設の設計
図書及び工事完成図書その他本事業契約に関して県の要求に基づき作成された一切の書類について、県は、県の裁量により無償にて利用する権利権限を有し、これにつき事業者は、一切の異議を申し立てないものとする。また、設計図書の内容が事業者又は設計企業若しくは建設企業その他第三者が特許権を保有する工法を採用しないと実現できない場合にあっては、事業者は当該企業等から、県が設計図書の内容を実現する限りにおいて当該特許権を無償で使用することができるようにしなければならない。
５ 県は、事業者に第 1 項乃至第 3 項の規定による解除事由が認められる場合又はそのおそれが生じた場合、本件事業の目的が実質的に達成できるように、融資金融機関などの適当な第三者と本件事業の継続について協議を行う等の合理的な措置を講じることができる。
（本件施設の引渡前の解除）
第 50 条 本事業契約締結日以後、事業者の責めに帰すべき事由により、次に掲げる事項が発生した場合は、県は、事業者に対して通知した上で本事業契約を解除することができる。
(1) 事業者が、工事開始日を過ぎても本件工事を開始せず、県が相当の期間を定めて事業者に対して催告したにもかかわらず、事業者から県に対して県が満足すべき合理的説明がなされないとき。
(2) 本件施設完成予定日経過後、相当の期間内に工事を完成する見込みが明らかに存在しないと県が認めたとき。
(3) その他事業者の責めに帰すべき事由により、本事業契約の履行が困難となったとき。
２ 本件施設の引渡前に前条又は前項により本事業契約が解除された場合、事業者は、別段の合意がない限り、県に対して、別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整備費」並びにその消費税及び地方消費税の合計の 10％に相当する額を違約金として支払う。また、県は、本件施設の出来形部分が存在する場合、これを検査の上当該検査に合格した部分を買い受けることができるものとし、当該出来形部分の買受代金と上記違約金を対当額で相殺することができる。この場合において、県に相殺後の残額があるときは、当該残額を、県の選択により①解除前の支払スケジュールに従って、②一括払いにより、又は③解除前の支払スケ
ジュールの残存期間を超えない範囲で県が選択する分割支払スケジュールによって支払う。県と事業者は、当該①又は③の場合に付される金利について協議を行う。事業者に相殺後の残額があるときは、事業者は当該残額を直ちに支払うものとする。
３ 県が被った損害の額が前項の違約金の額を超過する場合は、県は、当該超過額について事業者に損害賠償請求を行うことができる。
４ 事業者は、第 2 項の場合において県が本件施設の出来形部分を買い受けない場合、自己の費用及び責任において、本件施設を撤去し本件土地を原状に復するものとする。
（本件施設の引渡以後の解除）
第 51 条 本件施設の引渡時以降において、事業者の責めに帰すべき事由により、次に掲げる事項が発生した場合は、県は事業者に対して相当の期間を定めて事業者において当該違反行為を治癒すべき旨を通知する。この場合、当該相当期間中に当該違反行為が治癒されないときには、事業者に対して通知をした上で本事業契約を解除することができる。また、県は、別紙 9 に規定する場合、事業者に対して通知をした上で本事業契約を解除することができる。
(1) 事業者が本件施設について、連続して 30 日以上又は１年間において 60 日以上にわたり、維持管理業務を行わないとき。
(2) その他事業者の責めに帰すべき事由により、本事業契約の履行が困難となったとき。
２ 本件施設の引渡後に第 49 条又は前項により本事業契約が解除された場合、事業者は、維持管理費相当額の残額合計の 10％（第 49 条第 1 項第 4 号に該当する場合は、別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整備費」並びにその消費税及び地方消費税の合計の 10％）に相当する違約金を県に対して支払わなければならない。県は、施設整備費相当額の残額と上記違約金を対当額で相殺することができる。この場合において、県に相殺後の残額があるときは、当該残額を、県の選択により①解除前の支払スケジュールに従って、②一括払いにより、又は③解除前の支払スケジュールの残存期間を超えない範囲で県が選択する分割支払スケジュールによって支払う。県と事業者は、当該③の場合に付される金利について協議を行う。
３ 県が被った損害の額が前項の違約金の額を超過する場合は、県は、当該超過額について事業者に損害賠償請求を行うことができる。事業者に相殺後の残額があるときは、事業者は当該残額を直ちに支払うものとする。
第 3 節 県の事由による契約解除
（県の事由による契約解除）
第 52 条 県は、本件事業の必要がなくなった場合、本件施設の転用が必要となった場合又はその他県が必要と認める場合には、180 日以上前に事業者に通知することにより、本事業契約の全部又は一部を解除することができる。ただし、本件施設の引渡後は、設計及び建設の業務に関する部分を解除することはできない。
２ 県が、本事業契約上の金銭支払い等の重要な義務に違反し、かつ、県が事業者による通知の後 30 日以内に当該違反を是正しない場合、事業者は本事業契約を解除することができる。
３ 第 1 項又は前項に基づき本事業契約が解除された場合、県は、事業者に対し、当該解除により事業者が被った合理的な範囲の増加費用又は損害（逸失利益を含むが、事業者が出費を免れた金額を控除するものとする。）を賠償する。また、県は、事業者から本件施設（ただし、本件施設が未完成である場合には県が出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分に限る。）の引渡しを受け、その所有権を取得し、サービス対価のうちの施設整備費相当額（ただし、本件施設が未完成であるときは、出来形部分に相応する施設整備費相当額に限る。）の残額を、県の選択により①解除前の支払スケジュールに従って、又は②一括払いにより支払う。
第 4 節 法令変更による契約解除
（法令変更による契約の解除）
第 53 条 第 60 条第 3 項に基づく協議にもかかわらず、本事業契約の締結後における法令変更により、本事業契約の履行のために多大な費用を要する場合その他県が本件事業の継続が困難と判断した場合、県は、事業者と協議の上、本事業契約の全部を解除することができる。この場合、県は、本件施設の出来形部分が存在する場合、事業者から本件施設（ただし、県が出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分に限る。）を買い受けるものとし、サービス対価のうち施設整備費相当額（ただし、出来形部分に相応する施設整備費相当額に限る。）の残額を、県の選択により①解除前の支払スケジュールに従って、又は②一括払いにより支払う。なお、上記①及び②に関して金融費用が発生した場合には、県及び事業者は、合理的な範囲で県が負担することを含め、本事業契約の解除時における県と事業者の清算手続について、県が支払方法を選択するに先立ち協議するものとする。また、事業者がすでに維持管理業務を開始している場合、県は、維持管理業務を終了させるために要する費用を事業者に支払い、その支払方法については県及び事業者が協議により決する。
第 5 節 不可抗力による契約解除
（不可抗力による契約解除）
第 54 条 第 62 条第 3 項の協議にもかかわらず、不可抗力に係る事由が生じた日から 60 日以内に本事業契約等の変更及び増加費用の負担について合意が成立しない場合、県は、同条同項にかかわらず、事業者に通知の上で、本事業契約の全部を解除することができる。この場合、県は、本件施設の出来形部分が存在する場合、事業者から本件施設（ただし、県が出来形部分を検査の上、当該検査に合格した部分に限る。）を買い受けるものとしサービス対価のうち施設整備費相当額（ただし、出来形部分に相応する施設整備費相当額に限る。）の残額を、県の選択により
①解除前の支払スケジュールに従って、又は②一括払いにより支払う。なお、上記①及び②に関して金融費用が発生した場合には、本事業契約の解除時における県と事業者の清算手続について、県が支払方法を選択するに先立ち協議するものとする。県と事業者は、当該①の場合に付される金利について協議を行う。また、事業者がすでに維持管理業務を開始している場合、県は、維持管理業務を終了させるために要する費用を事業者に支払い、その支払方法については県及び事業者が協議により決する。
第 6 節 本事業契約の終了に際しての処置
（本事業契約の終了に際しての処置）
第 55 条 事業者は、本事業契約が終了した場合において、本件施設内（事業者のために設けられた控室等を含む。）に事業者が所有又は管理する工事材料、建設・業務機械器具、仮設物その他の物件（維持管理受託者等の所有又は管理するこれらの物件を含む。以下本条において同じ。）があるときは、当該物件の処置につき県の指示に従わなければならない。
２ 前項の場合において、事業者が正当な理由なく、相当期間内に当該物件の処置につき県の指示に従わないときは、県は、事業者に代わって当該物件を処分、修復、片付けその他の適当な処置を行うことができる。この場合においては、事業者は、県の処置について異議を申し出ることができず、また、県が処置に要した費用を負担する。
３ 事業者は、本事業契約が終了した場合において、その終了事由のいかんに拘らず、直ちに、県に対し、本件施設を維持管理するために全ての必要な資料を引き渡さなければならない。
（終了手続の負担）
第 56 条 事業関係終了に際し、終了手続に伴い発生する諸費用及び事業者の清算に伴う評価損益等については、事業者がこれを負担する。
第 7 節 モニタリング及び要求水準未達成に関する手続
（モニタリング及び要求水準未達成に関する手続）
第 57 条 県は、事業者による要求水準に適合した本件事業の遂行を確保するため、別紙 9 に基づ
き、本件事業の各業務につきモニタリングを行う。
２ 県は、事業者に対し、維持管理期間中、本件建物の維持管理業務について、随時その説明を求め、あわせて県が必要とする書類の提出を請求することができ、また、本件施設において維持管理状況を自ら立会いの上確認することができる。
３ 事業者は、前項に規定する維持管理状況その他についての説明及び県による確認の実施について県に対して最大限の協力を行わなければならない。
４ モニタリングの結果、事業者による本件事業の各業務の遂行が要求水準を満たさないと県が判断した場合には、県は、別紙 9 に従って、当該業務について要求水準を満たすよう指導等を行う。
５ 事業者は、何らかの事由で本件事業に関し、要求水準を満たしていない状況が生じ、かつ、これを事業者自らが認識した場合、その理由及び状況並びに対応方針等を直ちに県に対して報告・説明しなければならない。
６ 県の説明要求及びこれに対する説明の実施又は県による立会いの実施を理由として、事業者は、本件施設の維持管理業務の全部又は一部に係る本事業契約上の責任を免れるものではない。
第 8 章 表明及び保証、誓約
（事業者による事実の表明及び保証、誓約）
第 58 条 事業者は、県に対して、契約締結日現在において、次の事実を表明し、保証する。
(1) 事業者が、日本国の法律に基づき適法に設立され、有効に存在する法人であり、かつ、自己の財産を所有し、本事業契約を締結し、及び本事業契約の規定に基づき義務を履行する権限を有していること。
(2) 事業者による本事業契約の締結及び履行は、事業者の目的の範囲内の行為であり、事業者が本事業契約を締結し、履行することにつき法令上及び事業者の社内規則上要求されている一切の手続を履践したこと。
(3) 本事業契約の締結及び本事業契約に基づく義務の履行が事業者に適用のある法令に違反せず、事業者が当事者であり、若しくは事業者が拘束される契約その他の合意に違反せず、又は事業者に適用される判決、決定若しくは命令の条項に違反しないこと。
(4) 本事業契約は、その締結により適法、有効かつ拘束力ある事業者の債務を構成し、本事業契約の規定に従い強制執行可能な事業者の債務が生じること。
２ 事業者は、本事業契約に基づく債権債務が消滅するに至るまで、次の事項を県に対して誓約
する。
(1) 本事業契約を遵守すること。
(2) 事業者は、県の事前の承諾なしに、本件施設、本事業契約上の地位及び権利義務、並びにその他本件事業等について県との間で締結した契約に基づく契約上の地位及び権利義務について、これを譲渡、担保提供その他の処分をしないこと。ただし、県は合理的な理由なく、当該承諾を留保又は遅延しない。
３ 事業者は、本事業契約に基づく債権債務が消滅するまでは、解散しないことを県に対して誓
約する。
第 9 章 保証
（契約保証金）
第 59 条 事業者は、建設工事の履行を確保するため、本事業契約につき民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第 9 条の規定に基づく山口県議会の議決を経た後、県
が指定する期間内に、別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整備費」並びにその消費税及び地方消費税の合計の 10％以上の額の契約保証金を県に納付しなければならない。ただし、事業者は、建設工事の履行を確保するため、契約保証金に代わり、担保となると県が認めた有価証券等を提供することによってこれに代えることができる。また、事業契約締結の日から本件施設の引渡予定日までを期間として別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整備費」並びにその消費税及び地方消費税の合計の 10％以上の額について、県を被保険者とする履行保証保険契約を締結した場合は、これを免除する。この場合において、事業者は、本事業契約につき前記山口県議会の議決を経た後、県が指定する期間内に当該履行保証保険に係る保険証券を県に提出しなければならない。
２ 県は、前項の契約保証金について、第 34 条の規定により本件施設の引渡しがなされた時点で、契約保証金の返還を行う。
３ 県は、第 1 項の規定により県が受領する契約保証金、有価証券等、又は履行保証保険に基づく保険金を、本事業契約に基づき事業者が県に対して負担する違約金、損害賠償金、その他一切の債務の全部又は一部に充当する。
第 10 章 法令変更
（通知及び協議）
第 60 条 事業者は、本事業契約の締結日以降に法令が変更されたことにより、本件施設が設計図書に従い建設できなくなった場合、又は入札説明書等で提示された条件に従って維持管理できなくなった場合、その内容の詳細を直ちに県に対して通知しなければならない。県及び事業者は、本事業契約に基づく自己の義務が適用法令に違反することとなった場合は、その内容の詳細を直ちに相手方に対して通知しなければならず、通知を発した日以降、当該法令に違反する限りにおいて、履行期日における当該義務の履行義務を免れる。
２ 県及び事業者は、法令変更により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
３ 県が事業者から第 1 項の通知を受領した場合、県及び事業者は、当該法令変更に対応するために、速やかに本件施設の設計、本件施設完成予定日、本事業契約等の変更について協議する。当該協議にもかかわらず、変更された法令の公布日から 120 日以内に本事業契約等の変更について合意が成立しない場合は、県が法令変更に対する対応方法を事業者に対して通知し、事業者はこれに従い本件事業を継続する。
（法令変更による増加費用等の扱い）
第 61 条 本事業契約締結後、法令変更により、本件事業の実施につき事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害の負担は、別紙 10 に従う。
２ 法令変更により、費用の減少がある場合には、県及び事業者は、サービス対価の減額につき協議を行うことができる。
第 11 章 不可抗力
（通知及び協議）
第 62 条 事業者は、不可抗力により、本件施設が設計図書に従い建設できなくなった場合、又は入札説明書等で提示された条件に従って維持管理できなくなった場合、その内容の詳細を直ちに県に通知しなければならない。当該通知を発した日以降、県及び事業者は、本事業契約に基づく履行期日における履行義務を免れる。
２ 県及び事業者は、当該不可抗力の影響を早期に除去すべく適切な対応手順に則り、早急に対応措置をとり、不可抗力等により相手方に発生する損害を最小限にするよう努力しなければならない。
３ 県が事業者から第 1 項の通知を受領した場合、県及び事業者は、当該不可抗力に対応するために速やかに本件施設の設計、本件施設完成予定日、本事業契約等の変更について協議する。当該協議にもかかわらず、不可抗力が発生した日から 60 日以内に本事業契約等の変更について合意が成立しない場合は、県が不可抗力に対する対応方法を事業者に対して通知し、事業者はこれに従い本件事業を継続する。
（不可抗力による増加費用等の扱い）
第 63 条 本事業契約締結後、不可抗力により、本件事業の実施につき事業者に合理的な増加費用又は損害が発生した場合、当該増加費用又は損害の負担は、別紙 11 に従う。
（不可抗力による第三者に対する損害の扱い）
第 64 条 不可抗力により、本件事業の実施につき、第三者に損害が発生した場合、当該損害（ただし、第 17 条第 2 項、第 31 条第 4 項に基づき事業者、受託者等が加入した保険等により填補
された部分を除く。）の負担は別紙 11 に従う。
第 12 章 その他
（公租公課の負担）
第 65 条 本事業契約及びこれに基づき締結される合意に関連して生じる公租公課はすべて事業者の負担とする。県は、事業者に対してサービス対価及びこれに対する消費税相当額を支払うほか、本事業契約に関連するすべての公租公課について本事業契約に別段の定めある場合を除き負担しない。
（協議）
第 66 条 本事業契約において、両当事者による協議が予定されている事由が発生した場合、県及び事業者は、速やかに協議の開催に応じなければならない。
（融資金融機関との協議）
第 67 条 県は、融資金融機関との間において、県が本事業契約に基づき事業者に損害賠償を請求し又は契約を終了させる際の融資金融機関への通知、協議に関する事項並びに担保権の設定及び実行につき協議し、本事業契約とは別途定める。
（第三者割当て）
第 68 条 事業者は、事業者の株主又は出資者（匿名組合出資をした者を含む。）以外の第三者に対し新株を割当てるときは、事前に県の承諾を得、また、この場合、事業者は、新株の割当てを受ける者をして、県に対して、速やかに別紙 12 に定める様式に従った誓約書を提出させる。
２ 事業者は、契約期間の終了に至るまで、落札者の構成員が事業者の発行済み株式総数の過半数を保持するよう新株を発行する。
（年間事業計画書・計算書類等の提出）
第 69 条 事業者は、毎事業年度開始 1 か月前までに、別紙 14 に規定する年間事業計画書及び年間収支予算書を作成し、県に提出し、その承諾を得るものとする。これを変更しようとする場合も同様とする。なお、初年度については、事業者は、本事業契約が本契約としての効力が生じた後、速やかに、上記の年間事業計画書及び年間収支予算書を作成し、県に提出し、その承諾を得るものとする。
２ 事業者は、本事業契約締結日以降、契約期間の終了に至るまで、事業年度の最終日から 3 ヶ月以内に、公認会計士又は監査法人の監査済計算書類等（会社法（平成 17 年法律第 86 号）第
435 条第 2 項による貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表、事業報告
及びそれらの附属明細書をいう。）及び第 36 条第 5 項に基づく年間業務報告書を県に提出し、かつ、県に対して監査報告及び年間業務報告を行う。なお、県は当該監査済計算書類等及び年間業務報告書を公開することができる。
３ 事業者は、第 1 項に規定する承諾を受けたことを理由として、本件事業の全部又は一部について、何ら責任を免れることはできない。
（秘密保持）
第 70 条 県及び事業者は、互いに本件事業に関して知り得た相手方の秘密を、相手方の書面による事前の承諾がある場合を除き、相手方、相手方の代理人若しくはコンサルタント又は融資金融機関以外の第三者に漏らし、又は本事業契約の履行以外の目的に使用してはならない。ただし、県若しくは事業者が法令に基づき開示する場合、又は開示の対象が、①すでに公知であった情報、②当事者の責めに帰すことなく公知となった情報若しくは③正当な権限を有する第三者から開示を要求された情報、のいずれかである場合については、この限りではない。
２ 事業者は、本件事業を行うにつき、個人情報を取り扱う場合は、関係法令を適用し、これらの規定に従うほか、県の指示を受けて適切に取り扱うものとする。
３ 県は、事業者が本件事業を行うにつき、取り扱っている個人情報の保護状況について、随時に調査することができる。
４ 県は、事業者が本件事業を行うにつき、個人情報の取扱いが不適切であると認められるときは、必要な勧告を行うことができる。この場合、事業者は直ちに県の勧告に従わなければならない。
第 13 章 雑則
（請求、通知等の様式その他）
第 71 条 本事業契約並びにこれに基づき締結される一切の合意により定められる請求、通知、報告、説明、回答、申出、承諾、承認、同意、確認、催告、要請、契約終了通知及び解除は、書面により行わなければならない。なお、県及び事業者は、当該請求等の宛先を各々相手方に対して別途通知する。
２ 本事業契約の履行に関して県と事業者の間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定めがある場合を除き、「計量法」（平成 4 年法律第 51 号）に定めるところによる。
３ 契約期間の定めについては、民法（明治 29 年法律第 89 号）及び商法（明治 32 年法律第 48号）の定めるところによる。
４ 本事業契約に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。
５ 本事業契約の履行に関して県と事業者間で用いる言語は、日本語とする。
（延滞利息）
第 72 条 本事業契約の各条項に基づき支払うべき金員を所定の期日までに支払わないときは、当該支払義務を負う者は、その相手方に対し、支払期日の翌日から支払日までの当該未払金に県の延滞利率を乗じて得た金額（年 365 日の日割計算、閏年も同じ。）を遅延損害金として支払う。
（解釈）
第 73 条 本事業契約に定めのない事項について定める必要が生じた場合、又は本事業契約の解釈に関して疑義が生じた場合、県と事業者は、その都度、誠意をもって協議し、これを定める。
２ 入札説明書等及び実施方針（修正版）の間に齟齬がある場合、本事業契約、基本協定書、入札説明書に対する質問及び回答書、入札説明書、要求水準書、提案書類、実施方針（修正版）に対する質問及び回答書、実施方針（修正版）の順にその解釈が優先する。また、入札説明書等に定めがない場合、質問回答書のうち事業契約書（案）（別紙を含む。）に係る部分に基づき解釈し、当該解釈は提案書類に優先する。
３ 入札説明書の各資料間で記載内容に矛盾、齟齬が存在する場合には、県及び事業者は、協議の上、当該記載内容に関する事項を決定する。
（準拠法）
第 74 条 本事業契約は、日本国の法令に準拠し、日本国の法令に従って解釈する。
（管轄裁判所）
第 75 条 本事業契約に関する紛争については、山口地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
別紙 1 事業日程表＜第 5 条・第 10 条・第 12 条・第 17 条・第 18 条関係＞
基本設計期間 契約締結日～平成●年●月
実施設計期間 基本設計図書確認の翌日～平成●年●月●日
工事開始日 平成●年●月●日
本件施設完成予定日 平成 23 年 6 月 30 日
本件施設維持管理開始日 平成 23 年 7 月 1 日
維持管理期間終了日 平成 33 年 3 月 31 日
別紙 2 事業概要書＜第 4 条関係＞
＊落札者の提案に基づいて記載します。
Ⅰ 本件施設整備の概要
１ 敷地の概要
２ 事業者提案の特徴
３ 建築物等の概要
４ 設備計画の概要
５ その他の概要
Ⅱ 本件施設維持管理の概要
１ 事業者提案の特徴
２ 業務範囲の概要
Ⅲ 配置図
＊ 落札者の提案に基づいて記載します。
別紙 3.1 基本設計図書＜第 12 条関係＞
1. 基本設計図(Ａ３版)
(1) 共通図
・表紙 ・基本計画説明図
・敷地案内図 ・配置図 ・面積表
(2) 建築(意匠)設計図
・建築計画概要書 ・仕様概要表 ・配置図 ・平面図（各階） ・立面図（各面）
・断面図 ・矩形図（主要部） ・仕上表 ・各室面積表 ・求積表及び面積表
・屋外整備計画図 ・防火区画図 ・日影図
・構造計画概要書(基本構造計画案を含む。)
(3) 電気設備設計図
・電気設備計画概要書 ・照明、音響設備計画概要書(照度分布図・音圧分布図を含む。)
・配置図 ・各設備系統図
・各階平面図(主要機器のプロット図、主要配管等のルート図程度)
・各室必要設備諸元表
(4) 機械設備設計図
・機械設備計画概要書 ・空気調和設備計画概要書 ・給排水衛生ガス設備計画概要書
・汚水処理設備設計画概要書
・配置図 ・各設備系統図
・各階平面図(主要機器のプロット図、主要配管等のルート図程度)
・各階必要設備諸元表
(5) 昇降機設備設計図
・昇降機設備計画概要書
・配置図 ・各設備系統図
・各階平面図(主要機器のプロット図、主要配管等のルート図程度)
(6) 説明資料
・基本設計説明書
・意匠計画書 ・構造計画書 ・ランニングコスト計算書 ・負荷計算書
・電気・機械設備計画書 ・ユニバーサルデザイン検討書 ・採用設備計画比較検討書
・近隣対策検討書(電波障害机上調査書等) ・工事計画書(建設計画、工程計画)
2. 工事費概算書
（1）建築（意匠）
（2）建築（構造）
（3）電気設備
（4）機械設備
(5) 昇降機設備
3.透視図（鳥瞰・メインエントランス部外観・各道場内観〔大道場、剣道場、柔道場、弓道場、相撲場〕）
4.什器備品リスト及びカタログ
5.事前調査資料
6.その他必要図書
※提出時の体裁、部数等については、別途県の指示するところによる。
※提出図書は、ＣＡＤデータ（オリジナルＣＡＤデータ及び変換ＳＦＣデータ）、ＰＤＦデータも提出すること。
※提出する図書等は、上記内容を予定しているが、その他必要な事項等については、事業者との協
議による。
別紙 3.2 実施設計図書＜第 12 条関係＞
1.実施設計説明書(Ａ３版)
2.実施設計図(Ａ１版)
(1) 共通図
・表紙 ・図書目録 ・特記仕様書
・敷地案内図 ・配置図 ・面積表及び求積図 ・工事区分表 ・仮設計画図
・平均地盤算定図 ・敷地高低測量図 ・敷地測量図 ・真北測量図
(2) 建築(意匠)設計図
・仕様書 ・仕様概要表 ・仕上表 ・平面図（各階） ・立面図（各面） ・断面図
・矩形図 ・平面詳細図 ・断面詳細図 ・各部詳細図 ・展開図 ・屋根伏図
・天井伏図 ・建具表 ・工作物等詳細図
(3) 建築(構造)設計図
・構造標準詳細図 ・基礎、杭伏図 ・基礎梁伏図 ・各階伏図 ・軸組図 ・断面リスト
・基礎配筋図 ・各階配筋図 ・鉄骨詳細図 ・構造伏図 ・構造軸組図
・構造各部断面図 ・構造各部詳細図
(4) 屋外整備計画図
・外構平面図 ・縦横断面図 ・各部詳細図 ・雨水排水計画図 ・植栽図
(5) 防火区画図
(6) 日影図
(7) 色彩計画図
(8) 電気設備設計図(屋外も含む｡)
・受変電、発電設備図(機器仕様・結線図、機器配置図、系統図)
・電灯設備図(平面図、系統図、分電盤図、照明器具図)
・動力設備図(平面図、系統図、制御盤図)
・情報通信設備図(機器仕様・姿図、平面図、系統図、端子盤図)
・防災、防犯設備図(機器仕様・姿図、平面図、系統図)
・テレビ共聴設備図(機器仕様・姿図、平面図、系統図)
・避雷針配線及取付図
・照明、音響設備図(機器仕様・姿図、平面図、系統図)
・中央監視設備図(機器仕様・姿図、平面図、系統図)
・電波障害対策図(機器仕様・姿図、平面図、系統図)
(9) 機械設備設計図
・給排水衛生ガス設備図［給排水、給湯、ガス、消火 等］ (屋外平面図、平面図、詳細図、系統図、機器リスト)
・空気調和設備図［空調、換気、排煙、自動制御 等］ (平面図、詳細図、系統図、機器リスト)
(10) 昇降機設備設計図
・配置見取り図 ・機械室詳細図 ・かご詳細図 ・シャフト縦断面図 ・各部詳細図
・各階平面図 ・機器詳細図
(11) 消防設備計画書
(12) その他必要な図面 3.設計計算書
(1) 構造計算書
(2) 電気設備設計計算書
(3) 照明、音響設計計算書
(4) 機械設備設計計算書
・空気調和設備設計計算書 ・給排水衛生ガス設備設計計算書
・浄化槽設備設計計算書（蒸発散装置を含む。）
(5) 昇降機設備設計計算書
4. 工事費内訳書
(1) 建築
(2) 電気設備
(3) 機械設備
(4) 昇降機設備
5. 各種確認申請図書
6. 積算数量算出書、数量調書
7. 各種技術書
・雨水排水流量計算書 ・省エネ計算書 ・ＬＣＣ計算書 ・ＬＣＣＯ２計算書 等
8. 設計説明書等
・ユニバーサルデザイン説明書 ・環境対策説明書 ・リサイクル計画書 ・法的検討書
・室内空気中化学物質の抑制措置検討書 ・その他提案内容により必要となる説明書等
9. 各記録書
10. 什器備品リスト及びカタログ
11. 模型（1/400～1/500、Ａ1 版程度）
12. 透視図（鳥瞰・メインエントランス部外観・エントランスホール内観・各道場内観〔大道場、剣道場、柔道場、弓道場、相撲場〕）
※提出時の体裁、部数等については、別途県の指示するところによる。
※提出図書は、原図及びＣＡＤデータ（オリジナルＣＡＤデータ及び変換ＳＦＣデータ）、ＰＤＦデータを提出すること。
※提出する図書等は、上記内容を予定しているが、その他必要な事項等については、事業者との協議による。
別紙 4.1 工事開始前の提出書類＜第 18 条関係＞
1. 現場代理人届、主任技術者届、監理技術者届（経歴書を含む。）
（主任技術者、監理技術者は、その資格証の写し。）
2. 工事監理者届
3. 下請業者届（予定を含め、修正があればその都度提出）
4. 主要材料届（予定を含め、修正があればその都度提出）
5. 工事担当者名簿
6. 実施工程表
7. 施工体系図（修正があればその都度提出）
8. 総合施工計画書
9. 工事監理計画書（業務体制表を含む。）
10. 官公署・事業会社の許認可等書類の控え又は写し及びその一覧表
11. 各種試験成績表
12. 火災保険証書の写し
13. 建設業退職金共済制度掛金収納書
14. その他必要図書
15. 図面製本 原版二つ折り－２部 及び 縮小Ａ３版二つ折り－４部
16. パンフレット（Ａ4 版、カラー、再生紙利用、中厚紙、見開き 8 頁、300 部程度）
※提出時の体裁等については、別途県の指示するところによる。
※提出する図書等は、上記内容を予定しているが、その他必要な事項等については、事業者との協議による。
別紙 4.2 施工時の提出書類＜第 18 条関係＞
1.月間工程表
2.週間工程表
3.施工計画書 の写し（県が求めたとき）
4.施工体制台帳の写し（県が求めたとき）
5.施工体系図の写し（県が求めたとき）
6.電気関係各種届出書（電気主任技術者、受電申し込み、経済産業局へ保安規定の届出等）
7.消防設備関係提出書類（着工届、設置届）
※提出時の体裁、部数等については、別途県の指示するところによる。
※提出する図書等は、上記内容を予定しているが、その他必要な事項等については、事業者との協議による。
別紙5 保険等の取扱い＜第17条・第31条・第43条関係＞
Ⅰ 設計・建設工事期間中の保険(第 17 条関係)
事業者は、設計・建設工事期間中、次の要件を満たす保険に加入しなければならない。なお、下記の「付保の条件」は最小限度の条件であり、事業者の判断に基づきさらに担保範囲の広い補償内容とすることを妨げるものではない。
１ 建設工事保険
保険契約者 ：事業者又は工事請負人等
保険の対象 ：本件施設の建設工事
保険期間 ：工事開始日を始期とし、本件施設完工日を終期とする。保険金額（補償額） ：請負代金額
補償する損害 ：水災危険を含む不測かつ突発的な事故による損害
２ 第三者賠償責任保険
保険契約者 ：事業者又は工事請負人等
保険期間 ：工事開始日を始期とし、本件施設完工日を終期とする。
てん補限度額(補償額)： ・対人 ：1 名あたり 1 億円以上、1 事故あたり 10 億円以上
・対物 ：1 事故あたり 1 億円以上
補償する損害 ：本件工事に起因して第三者の身体障害及び財物損害が発生したことによる法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害
免責金額 ：50,000 円以下
事業者又は工事請負人等は、上記の保険契約を締結したときは、その保険証券の写しを遅延なく県に提出する。
事業者又は工事請負人等は、県の承諾なく保険契約及び保険金額の変更又は解約をすることができない。
事業者又は工事請負人等は、業務遂行上における人身、対物及び車両の事故については、その損害に対する賠償責任を負い、これに伴う一切の費用を負担する。
Ⅱ 維持管理期間中の保険(第 31 条・第 43 条関係)
事業者は、維持管理期間中、次の要件を満たす保険に加入しなければならない。ただし、保険契約は 1 年ごとの更新でも認めることとする。なお、下記の「付保の条件」は最小限度の条件であり、事業者の判断に基づきさらに担保範囲の広い補償内容とすることを妨げるものではない。
１ 施設賠償責任保険
保険契約者 ：事業者又は受託者等
保険期間 ：維持管理期間開始日から維持管理期間終了日までとする。 (毎年度更新することでもよい。)
てん補限度額（補償額）： ・対人 ：1 名あたり 1 億円、1 事故あたり 10 億円以上
・対物 ：1 事故あたり 1 億円以上
補償する損害 ：本件施設の使用もしくは管理及び本件施設内での事業遂行
に伴う法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害
免責金額 ：50,000 円以下
その他 ：県を追加被保険者とすること、交叉責任担保追加特約を付帯すること
２ 維持管理業務を対象とした第三者賠償責任保険
保険契約者 ：事業者又は受託者等
保険期間 ：維持管理期間開始日から維持管理期間終了日までとする。 (毎年度更新することでもよい。)
てん補限度額（補償額）： ・対人 ：1 名あたり 1 億円、1 事故あたり 10 億円以上
・対物 ：1 事故あたり 1 億円以上
補償する損害 ：維持管理業務に起因して第三者の身体障害及び財物損害が
発生したことによる法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害
免責金額 ：50,000 円以下
別紙 6 工事完成図書＜第 31 条関係＞
1. 鍵及び工具等引渡書
2. 完成図(工事完成図一式)
3. 工事完成写真及び工事記録写真
4. 検査試験成績書 5．保守点検指導書
6. 取扱説明書
7. 保証書
8. 9～15 以外の官公署・事業会社等の関係機関の許認可等書類の原本又は写し及びその一覧表
（原則として原本とするが、法律上事業者が保管する必要のあるもの及び原本以外の着手時の提出分を除く。）
9. 確認通知書（計画変更が有った場合の計画変更通知書を含む。）
10．建築基準法に基づく検査済証及び中間検査済証（中間検査を受けた場合）
11. 建築基準法の規定により必要な届出書の副本
12. 建築士法に基づく工事監理報告書
13. 消防法に基づく検査済証
14．高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に基づく認定通知書
15．山口県福祉のまちづくり条例に基づく適合証
16. ＶＯＣ分析試験報告書
17. 建設廃棄物処理実績報告書（マニフェストＥ表の写し提出）
18. 完了検査調書（事業者によるもの）
19. 建設業退職金共済証紙使用内訳書
20. 4 から 17 以外に必要となる検査済証、届出書、報告書等
21. 什器備品配置票一式（什器備品リスト・カタログを含む。）
22. 保全に関する資料
（使用材料表・使用機器表、機器納入仕様書、緊急連絡先一覧表、エレベーター取扱要領）
23. 諸官庁協議議事録
24. 工事日誌
25. マイクロフィルム
26. その他必要図書
※提出時の体裁、部数等については、別途県の指示するところによる。
※提出図書は、ＣＡＤデータ（オリジナルＣＡＤデータ及び変換ＳＦＣデータ）、ＰＤＦデータも提出すること。
※提出する図書等は、上記内容を予定しているが、その他必要な事項等については、事業者との協議による。
別紙 7 目的物引渡書様式＜第 34 条関係＞
目 的 物 引 渡 書
平成 年 月 日
（あて先）
山口県知事 ●● ●● 様
事業者 所在地
名 称代表者
下関地域総合武道館（仮称）整備等事業事業契約書第 34 条の規定に基づき、下記引渡年月日付で引き渡します。
工事名 | ||
工事場所 | ||
施設名称 | ||
引渡年月日 | ||
立会人 | 県 | |
事業者 | ||
［事業者名称］ 様
上記引渡年月日付で上記の施設の引渡しを受けました。
山口県
別紙8 サービス対価の算出方法及び支払方法＜第44条～第47条・第59条関係＞
Ⅰ サービス対価の算出方法
入札書に記載された価格を、事業期間中に県が事業者に支払うサービス対価の合計額とする。サービス対価は、施設整備業務に要する費用に相当する額（以下「施設整備費相当額」という。）、維持管理業務に要する費用等に相当する額（以下「維持管理費相当額」という。）から構成され、県から事業者へ支払われるものとする。
１ 施設整備費相当額
県が維持管理期間中に支払う施設整備費相当額の総額は、事業者が提案する施設、設備の整備費相当を元本とし、基準金利と事業者が提案する支払金利の合計及び期間 9 年 9 ヶ月の元利均等返済方式によって算出される事業年度ごとの元金償還額並びに割賦手数料の合計額とする。支払金利は本件施設完成予定日の翌日である平成 23 年 7 月１日又は本事業契約に従い変更された日以降に発生するものとする。
区 分 | 構成される費用の内容 | |
施設整備費相当額 | 施設整備費 | ●次の業務に要する費用 ・事前調査業務及びその関連業務 ・設計（基本設計・実施設計）及びその関連業務 ・建設工事及びその関連業務 ・什器備品等調達・設置業務 ・工事監理業務 ・周辺地域の電波障害調査及び対策業務 ・建設工事及びその関連業務に伴う各種申請等の業務 ・建設に伴う近隣対応・対策業務 ・所有権取得に係る支援業務 ●事業者の開業に要する費用（ＳＰＣ設立に係る公租公課を含む。） ●建中金利 ●事業者の資金調達に要する費用 ●設計建設期間中の保険料 ●その他施設整備に関して初期投資と認められる費用 |
割賦手数料 | ●割賦支払に必要な割賦手数料 | |
２ 維持管理費相当額
県が維持管理期間中に支払う維持管理費相当額は、落札者が提案する本件施設の維持管理業務の対価として支払われる。
維持管理費相当額は維持管理業務に関する人件費、物件費、事業者の負担する消耗品費及び維持管理期間中の修繕費並びに事業者の利益、公租公課及び保険料等からなるものとする。
区 分 | 構成される費用の内容 |
維持管理費相当額 | ●次の業務に要する費用 ・建築物保守管理業務 ・建築設備保守管理業務 ・環境衛生管理業務 ・警備業務 ●維持管理期間中の保険料 ●その他の費用 ・税金（法人税等） ・事業者の税引き後利益（株主への配当への原資等） 等 |
Ⅱ サービス対価の支払方法
１ 施設整備費相当額
(1) 支払方法
施設整備費相当額を本事業契約第 34 条の規定に基づく本件施設の引渡し完了以後、消費税
及び地方消費税を除いた元利均等（※）により年 2 回合計 20 回に分割して支払う。
消費税及び地方消費税については、当該支払に係る元本に対応した額を各回に支払う。 (※)第 1 回の支払いについての割賦手数料の算定対象期間は平成 23 年 7 月 1 日から 9 月 30
日までの 3 ヶ月間となり、第 2 回以降の割賦手数料の算定対象期間は 6 ヶ月間となるものの、初回の支払に係る施設整備費相当額と、2 回目以降の支払に係る各回の施設整備費相当額が均等額となるような元利均等により支払う。
(2) 割賦手数料の算定方法
割賦手数料は、上記「(1)」の支払方法で支払うことを前提とした場合において発生する金利相当額である。なお、支払金利は、基準金利と事業者の提案する支払金利（以下「スプレッド」という。）の合計とする。基準金利及びスプレッドは以下のとおりとする。
ア 基準金利
提案時の基準金利は、平成 20 年 8 月 27 日（金融機関の営業日でない場合は前営業日）の東京時間午前 10 時にテレレート 17143 頁に表示される TOKYO SWAP REFERENCE RATE（TSR） 6 ヶ月 LIBOR ベース 10 年物（円－円）金利スワップレートとする。
また、施設整備費相当額に係る割賦手数料の基準金利は本件施設完成予定日の翌日である平成 23 年 7 月 1 日又は本事業契約に従い変更された日の 2 営業日前の東京時間午前 10 時にテレレート 17143 頁に表示される TOKYOSWAP REFERENCE RATE（TSR）6 ヶ月 LIBOR ベース 10 年物（円－円）金利スワップレートを基準金利として適用する。
このため、提案時の基準金利と、本件施設完成予定日の翌日である平成 23 年 7 月 1 日又
は本事業契約に従い変更された日の 2 営業日前の基準金利にそれぞれ差が生じた場合には、基準金利を改定し、それに応じて割賦手数料をそれぞれ改定する。
なお、「営業日」とは、日本国の法令等により銀行が休日とされる日以外の日をいう。イ スプレッド
事業者が入札時に提出した提案書に記載した率とする。
(3) 施設整備費相当額の支払手続
ア 事業者は、本件施設の引渡し完了以後、毎年 4 月及び 10 月の各 1 日から 5 日の間に、県に対して適法な請求書を提出する。
イ 県は、事業者に上記の請求書を受理した日から 30 日以内に支払う。
(4) 施設整備費相当額の改定
ア 県又は事業者は、原則として、日本国内における賃金水準又は物価水準の変動に起因する施設整備費相当額の変更を相手方に対して請求することはできないものとする。ただし、以下の事態に該当すると判断した場合、その旨及び改定後の費用の見込み額を記載した書面を通知することにより、改定に関する協議を求めることができる。
(ｱ) 特別な要因により、主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動を生じ、施設整備費相当額が不適当となったとき。
(ｲ) 予期することができない特別な事情により、日本国内において急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、施設整備費相当額が著しく不適当となったとき。
イ アに基づく通知を受領した後、県又は事業者は、速やかに改定の可否等に関する協議を行
い、対応について決定する。
ウ イの協議が整わない場合、県は、改定の可否及び改定を認める場合には合理的と判断する 改定額並びに改定時期をそれぞれ決定し、当該決定の理由を併記した書面を事業者に通知し、事業者は当該通知の内容に従うものとする。
２ 維持管理費相当額
(1) 支払方法
ア 維持管理費相当額については、平成 23 年 7 月 1 日から平成 23 年 9 月末までの業務を第 1
回、平成 23 年 10 月 1 日から平成 24 年 3 月末までの業務を第 2 回とし、以降、平成 33 年 3
月末まで年 2 回合計 20 回支払う。
イ 維持管理費相当額の対象期間は、毎年度 4 月から 9 月まで及び 10 月から 3 月までの半
年ごと（ただし、第 1 回のみは 7 月から 9 月までの 3 ヶ月）の各期とする。
(2) サービス対価の支払手続
ア 支払手続
(ｱ) 事業者は、県に対して、翌月 5 日まで（半期業務報告書については毎年 10 月 10 日及
び翌年度 4 月 10 日まで、年間業務報告書については翌年度 6 月 30 日まで）に業務報告書を提出する。
(ｲ) 県は、半期業務報告書提出日から 10 日以内に支払額を通知する。なお、本事業契約第 46 条の規定に基づきサービス対価を減額する場合にあっては、イに示す手続きにより、サービス対価の減額を反映した支払額を事業者に通知する。
(ｳ) 事業者は、通知された支払額について、速やかに県に対して請求書を提出する。 (ｴ) 県は、事業者に請求書を受領した日から 30 日以内に支払う。
イ 減額措置
維持管理費相当額については、事業者の提供する維持管理業務の内容・水準が本事業契約第 40 条に規定する維持管理の内容・水準を満たしていないことが判明した場合には、県は、
事業者にあらかじめ通知した上で、別紙 9 に規定する手続により、サービス対価を減額することができる。
(3) サービス対価の改定
ア 改定の方法
イに示す条件に該当する場合に「維持管理費相当額」の改定を行い、その事業年度の 10 月
から 3 月までを対象とする維持管理費相当額の支払から適用する。改定する場合は、ウの
算定式に従って各年度の維持管理費相当額を確定する。なお、改定率に小数点以下第 4 位未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとする。
イ 改定の条件
毎年の 8 月次「物価指数月報」（日本銀行調査統計局）における「企業向けサービス価格指数 建物サービス」（確定値）が前回の改定時と比べて 3 ポイント以上変動した場合に維持管理費相当額の改定を行う。ただし、初回の改定は、平成 20 年 8 月次の指数（確定値）
に対して平成 22 年 8 月次の指数が 3 ポイント以上変動した場合に改定を行う。ウ 計算方法
(ｱ) 初回の支払額の改定時の計算方法
P1＝(P01×CSPI_22/CSPI_20) ただし、|(CSPI_22/ CSPI_20) -1|> 3%
P1 ：改定後の初回の維持管理費相当額（支払い対象期間（平成 23 年 7 月～9 月）分）
P01 ：当初の初回の維持管理費相当額
CSPI_22 ：平成 22 年 8 月次の「物価指数月報」（日本銀行調査統計局）における企業向けサービス価格指数 建物サービス」（確定値）
CSPI_20 ：平成 20 年 8 月次の「物価指数月報」（日本銀行調査統計局）における企業向けサービス価格指数 建物サービス」（確定値）
(ｲ) 2 回目以降の改定時（n 年度）の計算方法
ⅰ） 初回の支払額が改定されていない場合の改定
P_t＝P0_t×CSPI_n/CSPI_20 ただし、|(CSPI_n / CSPI_20) -1|> 3%
ⅱ） 初回の支払額が改定された場合の改定
P_t＝Pr_t×CSPI_n/CSPI_r ただし、|(CSPI_n / CSPI_r) -1|> 3%
P_t ：改定後の〔t 年 10 月～(t+1)年 3 月〕分及び〔(t+1)年 4 月～(t+1)年 9 月〕分の維持管理費相当額（t≧n）
P0_t ：当初の〔t 年 10 月～(t+1)年 3 月〕分及び〔(t+1)年 4 月～(t+1)年 9 月〕分の維持管理費相当額
Pr_t ：前回改定時の〔t 年 10 月～(t+1)年 3 月〕分及び〔(t+1)年 4 月～(t+1)年 9月〕分の維持管理費相当額
CSPI_n ： n 年度の改定時の改定基礎となるn 年 8 月次の「物価指数月報」（日本銀行調査統計局）における企業向けサービス価格指数 建物サービス」（確定値）
CSPI_r ：前回改定時の改定基礎となった 8 月次の「物価指数月報」（日本銀行調査統計局）における企業向けサービス価格指数 建物サービス」（確定値）
エ 維持管理費相当額の改定と減額措置との関係
モニタリングの結果、要求水準の未達によりサービス対価が減額される場合には、減額後のサービス対価の算定は、上記の物価変動に伴うサービス対価の改定を行った後の額に減額率等を乗じて算出されるものとする。
別紙 9 モニタリング及びサービス対価の減額＜第 36 条・第 44 条・第 45 条・第 49 条・
第 51 条・第 57 条関係＞
維持管理業務に関するモニタリング及び維持管理業務の不履行に対するサービス対価の減額等の手続は以下のとおりとする。
なお、維持管理業務の不履行に対しては、サービス対価の減額措置の他、業務に関する指導等を随時行う。
１ 維持管理業務に関するモニタリングの方法
県はその費用負担において、事業期間中、維持管理業務に関するモニタリングを行う。
(1) 業務報告書の提出
事業者は、本事業契約第 57 条に定められた本件施設の維持管理状況を正確に反映した業務報告書を作成し、県に提出する。県は提出された業務報告書の内容を確認する。
事業者が提出する業務報告書及び提出時期は以下のとおりとする。ア 月間業務報告書：翌月 5 日までに提出
イ 半期業務報告書：毎年 10 月 10 日及び翌年度 4 月 10 日までに提出
ウ 年間業務報告書：翌年度 6 月 30 日までに提出
(2) 定期モニタリング
県は、月１回、定期モニタリングを行う。定期モニタリングは、事業者が作成し提出した月間業務報告書の内容を確認し、事業者の業務実施状況をチェックする等の方法により実施する。また、県は必要に応じて施設巡回、業務監視、事業者に対する説明要求及び立会い等を行い、事業者の業務実施状況をチェックする。
(3) 随時モニタリング
県は、維持管理期間中、必要と認めるときは、随時モニタリングを実施する。随時モニタリングは、事業者に事前に通知した上で、本件施設の維持管理について事業者に説明を求め、又は本件施設内において、その維持管理状況を事業者及び維持管理企業の立会いの上確認することができる。事業者は、当該説明及び確認の実施につき県に対して最大限の協力を行うものとする。
２ 維持管理業務が業務要求水準を満たしていない場合の措置
県は、モニタリングの結果、維持管理業務が入札説明書等に定めた業務要求水準（以下「業務要求水準」という。）を満たしていないと判断した場合は、以下の措置を行う。
(1) 業務要求水準未達の基準
維持管理業務が業務要求水準を満たしていない場合とは、以下に例を示す状態と同等の事態をいう。
ア 本件施設の利用可能性が確保されておらず、利用者に重大な支障が生じる場合 イ 本件施設の利用可能性は確保されているが、利用者が明らかに利便性を欠く場合
維持管理業務の業務要求水準が上記ア又はイの状態となる基準は以下のとおりとする。
ア 利用者に重大な支障が生じる場合の例
業務区分 | 事象例 | |
維持管理業務 | ・建築物保守管理業務 ・建築設備保守管理業務 ・環境衛生管理業務 ・警備業務 | ・維持管理業務の故意による放棄 ・県との連絡を行わない（長期にわたる連絡不通等） ・定期点検の未実施 ・施設の全部が利用できない ・故障等（業務要求水準に示す機能を果たさない。）の放置 ・維持管理業務の不備による人身事故の発生等 ・非常時又は災害時の建築設備の未稼働 ・不衛生状態の放置 ・警備業務の不備による侵入者が起こした重大な犯罪の発生等 ・その他、維持管理業務の不履行等を起因として利用者等に重大な影響を及ぼす事態の発生 等 |
イ 利用者が明らかに利便性を欠く場合の例
業務区分 | 事象例 | ||
・維持管理業務の怠慢 | |||
・建築物保守管理業務 | ・業務報告の不備 | ||
維持管理 | ・建築設備保守管理業務 | ・施設の一部が利用できない | |
業務 | ・環境衛生管理業務 | ・関係者への連絡不備 | |
・警備業務 | ・保全上必要な修理等の未実施 | 等 | |
(2) 改善要求
ア 是正計画書の確認
県は、維持管理業務が業務要求水準を満たしていないと確認された場合は、事業者に直ちに適切な是正措置を行うよう改善要求する。その結果、速やかに改善・復旧がなされない場合には、改善勧告を行い、事業者に是正計画書の提出を求める。事業者は定められた期限内に改善策、改善期限等を記載した是正計画書を県へ提出し、県の承諾を得る。
なお、県は、事業者が提出した是正計画書が、業務要求水準を満たしていない状態を改善・復旧できる内容と認められない場合は、是正計画書の変更、再提出を求めることができる。
イ 是正措置の確認
事業者は、県の承諾を得た是正計画書に基づき、直ちに是正措置を実施し、県に報告する。県は、改善期限が過ぎても改善・復旧が確認できない場合は、再度改善要求を行うことができる。
(3) サービス対価の減額
維持管理業務が業務要求水準を満たしていないと確認された場合には、減額ポイントを加算する。その減額ポイントの加算の後、6 ヶ月分（第 1 回支払期のみ 3 ヶ月分）の減額ポイントが一定値に達した場合には、サービス対価の減額を行う。
ア 減額ポイント
県は、定期モニタリング及び随時モニタリングを経て、対象業務に対応する当月の減額ポイントを確定する。減額ポイントは以下のとおりとする。なお、減額ポイントは、その原因となった事態が開始した当月において発生させるものとする。
ただし、減額の対象となる状態と認められたとしても、以下のア又はイに該当する場合には減額ポイントを加算しない。
(ｱ) やむを得ない事由により減額対象となる状態が生じた場合で、かつ、事前に県に連絡があった場合
(ｲ) 明らかに事業者の責めに帰さない事由により減額対象となる状態が生じた場合
事 態 | 減 額 ポ イ ン ト |
本件施設の利用可能性が確保されておらず、利用者に重大な支障が生じる場合 | 維持管理業務の故意による放棄：100 ポイント人命に関する事柄：100 ポイント |
上記以外の事柄：1 つの事態につき 20 ポイント | |
本件施設の利用可能性は確保されているが、利用者が明らかに利便性を欠く場合 | 1 つの事態につき 5 ポイント |
イ 減額ポイントの支払額への反映
モニタリングが終了し、減額ポイントがある場合には、事業者に減額ポイントを通知する。サービス対価の支払に際しては、6 ヶ月分（第 1 回支払期のみ 3 ヶ月分）の減額ポイントの合計を計算し、下表に従ってサービス対価の減額割合を定め、減額の必要がある場合には、当該
6 ヶ月間（第 1 回支払期のみ 3 ヶ月間）の支払額を事業者に通知する（減額は、当該モニタリング期間の維持管理費相当額の総額に対して行う。）。なお、当該期間に合計された減額ポイントは、当該期間のモニタリングにのみ用いるものとし、当該期間の減額措置の有無に関わらず、次の期に持ち越して減額ポイントの積算を行わないものとする。
6 ヶ月の減額ポイント合計 | サービス対価の減額割合 |
100 以上 | 100％減額 |
50～99 | 1 ポイントにつき 0.8％減額（40.0％～79.2％）の減額 |
20～49 | 1 ポイントにつき 0.5％減額（10.0％～24.5％）の減額 |
0～19 | 0％ (減額なし) |
（％表示で小数点以下となる場合は切り上げ）
(4) 維持管理業務を行う者の変更等
ア 維持管理期間を通じ、同一の対象業務において 2 回の減額措置を経た後、更に業務不履行（減額ポイントの発生）があった場合、県は、事業者と協議の上、維持管理業務を行う者を変更させることがある。なお、サービス対価の支払対象期間の途中に維持管理業務を行う者を変更した場合においても、当該期間中の減額ポイントが、減額の行われる基準に達した場合には、この期間も減額措置を行う。
イ 維持管理業務を行う者の変更後も対象業務の改善が認められずサービス対価の減額措置が行われる場合、又は事業者が 3 ヶ月以内に県の要求する維持管理業務を行う者の変更に応じない場合は、県は本事業契約を解除することができる。
別紙 10 法令変更による増加費用及び損害の負担＜第 61 条関係＞
1. 法令の変更により事業者に生じた合理的な増加費用及び損害は以下の(1)ないし(3)のいずれかに該当する場合には県が負担し、それ以外の法令変更については事業者が負担する。
(1) 本件事業に類型的又は特別に影響を及ぼす法令変更
(2) 事業者に類型的又は特別に影響を及ぼす税制度の新設・変更（税率の変更を含む。）
(3) 消費税その他類似の税制度の新設・変更（税率の変更を含む。）
2. 県が前項の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、サービス対価を変更し、又は別途、事業者にこれを支払うものとする。
別紙11 不可抗力による増加費用及び損害の負担割合＜第63条・第64条関係＞
1. 不可抗力による増加費用及び損害の負担割合は以下に定める割合に従い、県及び事業者が負担する。
(1) 設計・建設工事期間
設計・建設工事期間中に不可抗力が生じ、追加費用が発生した場合、追加費用額が設計・建設工事期間中に累計で別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整
備費」並びにその消費税及び地方消費税の合計の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については県が負担する。
ただし、事業者（建設企業又は維持管理企業を含む。）が不可抗力により保険金を受領した場合、当該保険金額相当額は、増加費用額及び損害額から控除する。控除後の金額について、別紙 8 第Ⅰ「施設整備費相当額」に規定する費用のうち、「施設整備費」並びにその消
費税及び地方消費税の合計の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については県が負担する。
(2) 維持管理期間
維持管理期間中に不可抗力が生じ、追加費用が発生した場合、追加費用額が一事業年度につき累計で一年間の維持管理費相当額（ただし、第 45 条（サービス対価の支払方法）によ
る物価変動に伴う改定を考慮した金額とする。）の 100 分の 1 に至るまでは事業者が負担するものとし、これを超える額については県が負担する。
ただし、事業者（建設企業又は維持管理企業を含む。）が不可抗力により保険金を受領した場合、当該保険金相当額は、増加費用額及び損害額から控除する。
2. 県が前項の規定に基づき増加費用又は損害を負担する場合は、県の選択により、サービス対価を変更し、又は別途、事業者にこれを支払うものとする。
別紙 12 出資者誓約書様式＜第 68 条関係＞
平成 年 月 日
（あて先）
山口県知事 ●● ●● 様
出 資 者 誓 約 書
山口県（以下「県」という。）及び株式会社●●●●●（以下「事業者」という。）間において、平成●年●月●日付で締結された下関地域総合武道館（仮称）整備等事業における事業仮契約が山口県議会の議決を経た後、山口県知事が事業者に対し、本契約を成立させる旨の意思表示をして効力が生じた後の本契約（以下「本事業契約」という。）に関して、出資者である［ ］
（以下「当社」という。）は、本日付をもって、県に対して下記の事項を誓約し、かつ、表明及び保証する。なお、特に明示の無い限り、本出資者誓約書において用いられる語句は、本事業契約において定義された意味を有するものとする。
記
1. 事業者が、平成 年 月 日に会社法上の株式会社として適法に設立され、本日現在有効に存在すること。
2. 事業者の本日現在における発行済株式総数は［ ］株であり、うち、［ ］株を［ ］が、［ ］株を［ ］が、及び［ ］株を［ ］が、それぞれ保有していること。
3. 事業者が本件事業を遂行するために行う資金調達を実現することを目的として、当社が保有する事業者の株式若しくは出資の全部若しくは一部を金融機関に対して譲渡し、又は同株式若しくは出資上に担保権を設定する場合、事前にその旨を県に対して同株式に対する質権設定契約又は担保権設定契約の内容を示す書類を添付の上書面により通知し、その承諾を得た上で行うこと。また、同株式に対する質権設定契約書又は担保権設定契約書の写しを当該質権設定契約又は担保権設定契約の締結後速やかに県に対して提出すること。
4. 前項に規定する場合及び本事業契約で別に定める場合を除き、当社は、事業者の県に対する本事業契約上の債務が消滅するまで事業者の株式を保有するものとし、県の事前の書面による承諾がある場合を除き、譲渡、担保権の設定その他一切の処分を行わないこと。また、事業者に対する出資者のうち当社以外の者に対して当社が保有する事業者の株式又は出資の全部又は一部を譲渡する場合においても、県の事前の書面による承諾を得て行うこと。ただし、県が合理的理由がないにもかかわらず拒否した場合はこの限りでない。
5. 出資者は、事業者を、本事業契約で別に定める場合を除き、事業者の県に対する本事業契約上の債務が消滅するまで解散しないこと。ただし、県が事前に承諾した場合、又は県が承諾した第三者が、事業者の県に対する本事業契約上の債務を引き受けた場合については、この限りではない。
●●県●●市●●丁目●番●号株式会社 ●●●●●●●●
代表取締役 ● ● ● ● 印
別紙 13 保証書様式＜第 35 条関係＞
（あて先）
山口県知事 ●● ●● 様
保 証 書(案)
＜建設企業＞(以下「保証人」という。)は、下関地域総合武道館（仮称）整備等事業（以下「本件事業」という。）に関連して、＜SPC 名称＞(以下「事業者」という。)が山口県（以下「県」という。）との間で平成●年●月●日付で締結した下関地域総合武道館（仮称）整備等事業における事業仮契約が山口県議会の議決を経た後、山口県知事が事業者に対し、本契約を成立させる旨の意思表示をして効力が生じた後の本契約（以下「本事業契約」という。）に基づいて、事業者が県に対して負担するこの保証書の第 1 条の債務を事業者と連帯して保証（以下「本保証」という。）する。なお、この保証書において用いられる用語は、この保証書において特に定義された場合を除き、本事業契約において定義された意味を有するものとする。
（保証）
第 1 条 保証人は、本事業契約第 35 条に基づく事業者の県に対する債務（以下「主債務」という。）を保証する。
（通知）
第 2 条 県が、整備期間の変更、延長、工事の中止その他本事業契約又は主債務の内容に変更が生じたことを保証人に対して通知した場合、本保証の内容は、県による通知の内容に従って、当然に変更されるものとする。
（履行の請求）
第 3 条 県が、保証人に対して、県が別途定めた様式による保証債務履行請求書を送付することにより保証債務の履行を請求した場合、保証人は、当該保証債務履行請求書を受領した日から 30 日以内に、当該請求に係る保証債務の履行を開始しなければならない。本項に定めた保証債務の履行期限は、県及び保証人による別途協議の上、決定されるものとする。
2 保証人は、主債務が金銭の支払を内容とする債務である保証債務の履行については、当該保証債務履行請求書を受領した日から 30 日以内に、当該請求に係る保証債務の履行を完了しなければならない。
（求償権の行使）
第 4 条 保証人は、本事業契約に基づく事業者の債務が全て履行されるまで、保証人が本保証に基づく保証債務を履行したことにより、代位によって取得した権利を行使することができない。
（終了及び解約）
第 5 条 保証人は、本保証を解約することができない。
2 本保証は、事業契約に基づく事業者の主債務が終了又は消滅した場合、終了するものとする。ただし、事業者の保証人に対する何らかの義務が履行されていないときは、この限りではない。
（管轄裁判所）
第 6 条 本保証に関する訴訟、和解及び調停に関しては、山口地方裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。
（準拠法）
第 7 条 本保証は、日本国の法令に準拠するものとし、これによって解釈されるものとする。
以上の証としてこの保証書を 2 部作成し、保証人はこれに署名し、1 部を県に差し入れ、1 部を自ら保有する。
平成●年●月●日
保証人
●●県●●市●●丁目●番●号株式会社 ●●●●●●●●
代表取締役 ● ● ● ● 印
別紙 14 年間事業計画書＜第 69 条関係＞
次の事項を記載した文書を提出する。
・年間の業務方針
・年間予定業務とそのスケジュール
・年間収支予算
・各業務の実施体制
別表 サービス対価の各回支払内訳
１「施設整備費相当額」の支払額及び支払スケジュール
下記の表における支払額及び支払スケジュール（以下本項において「本支払額及び支払スケジュール」という。）は、別紙 8Ⅱに定めるサービス対価の支払方法、消費税及び地方消費税の税率改定その他事業契約の規定により変更されることがある。本支払額及び支払スケジュールが変更される場合、事業者は変更後の本支払額及び支払スケジュールに基づき下記の表を改定し、県と事業者で確認を行うものとする。
回 | 支払予定時期 | 施設整備費相当額 | 消費税及び地方消費税 | 合計 | ||
元金償還額 割賦手数料 | 計 | |||||
1 | 平成23年10月 | |||||
2 | 平成24年 4月 | |||||
3 | 平成24年10月 | |||||
4 | 平成25年 4月 | |||||
5 | 平成25年10月 | |||||
6 | 平成26年 4月 | |||||
7 | 平成26年10月 | |||||
8 | 平成27年 4月 | |||||
9 | 平成27年10月 | |||||
10 | 平成28年 4月 | |||||
11 | 平成28年10月 | |||||
12 | 平成29年 4月 | |||||
13 | 平成29年10月 | |||||
14 | 平成30年 4月 | |||||
15 | 平成30年10月 | |||||
16 | 平成31年 4月 | |||||
17 | 平成31年10月 | |||||
18 | 平成32年 4月 | |||||
19 | 平成32年10月 | |||||
20 | 平成33年 4月 | |||||
合計 | ||||||
２「維持管理費相当額」の支払額及び支払スケジュール
下記の表における支払額及び支払スケジュール（以下本項において「本支払額及び支払スケジュール」という。）は、別紙 8Ⅱに定めるサービス対価の支払方法、消費税及び地方消費税の税率改定その他事業契約の規定により変更されることがある。本支払額及び支払スケジュールが変更される場合、事業者は変更後の本支払額及び支払スケジュールに基づき下記の表を改定し、県と事業者で確認を行うものとする。
回 | 支払予定時期 | 支払対象期間 | 維持管理費相当額 | 消費税及び地方消費税 | 合計 |
1 | 平成23年10月 | 平成23年 7月～平成23年 9月 | |||
2 | 平成24年 4月 | 平成23年10月～平成24年 3月 | |||
3 | 平成24年10月 | 平成24年 4月～平成24年 9月 | |||
4 | 平成25年 4月 | 平成24年10月～平成25年 3月 | |||
5 | 平成25年10月 | 平成25年 4月～平成25年 9月 | |||
6 | 平成26年 4月 | 平成25年10月～平成26年 3月 | |||
7 | 平成26年10月 | 平成26年 4月～平成26年 9月 | |||
8 | 平成27年 4月 | 平成26年10月～平成27年 3月 | |||
9 | 平成27年10月 | 平成27年 4月～平成27年 9月 | |||
10 | 平成28年 4月 | 平成27年10月～平成28年 3月 | |||
11 | 平成28年10月 | 平成28年 4月～平成28年 9月 | |||
12 | 平成29年 4月 | 平成28年10月～平成29年 3月 | |||
13 | 平成29年10月 | 平成29年 4月～平成29年 9月 | |||
14 | 平成30年 4月 | 平成29年10月～平成30年 3月 | |||
15 | 平成30年10月 | 平成30年 4月～平成30年 9月 | |||
16 | 平成31年 4月 | 平成30年10月～平成31年 3月 | |||
17 | 平成31年10月 | 平成31年 4月～平成31年 9月 | |||
18 | 平成32年 4月 | 平成31年10月～平成32年 3月 | |||
19 | 平成32年10月 | 平成32年 4月～平成32年 9月 | |||
20 | 平成33年 4月 | 平成32年10月～平成33年 3月 | |||
合計 | |||||