Contract
沼津市立病院中央材料室業務委託公募仕様書
1.件名
沼津市立病院中央材料室業務委託
2.目的
中央手術室や各部署で使用された医療資器材を迅速かつ適切に洗浄・滅菌処理を行うことにより、滅菌済医療資器材の安定的な供給を図る。
3.業務内容
委託者の施設・設備(備品含む)を使用して、医療資器材に安全で信頼できる滅菌処理を行い、供給することを目的とした中央材料室及び手術器材洗浄組立室での洗浄・滅菌業務を行う。
詳細な内容は、「13.業務内容の詳細」のとおり
4.契約期間
自 令和5年4月 1日至 令和8年3月31日
5.委託対象資器材
洗浄・滅菌処理を必要とする医療資器材全て
6.履行場所
沼津市立病院 本館3階中央材料室及び手術器材洗浄組立室
7.病院概要
(1)診療科等
総合内科、呼吸器内科、消化器内科、腎臓内科、糖尿病・内分泌代謝内科、
脳神経内科、リウマチ膠原病科、小児科、循環器内科、外科、新生児科、小児外科、心臓血管外科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科、眼科、
耳鼻いんこう科(頭頚部外科)、皮膚科、形成外科、産婦人科、呼吸器外科、麻酔科、歯科口腔外科、救急科(救命救急センター)、放射線科、リハビリテーション科、 臨床検査科、臨床工学科、薬剤部、栄養管理科
(2)外来診療受付時間
午前7時45分~午前12時(麻酔科は午前11時まで)
(3)入院病床数(許可病床数)(令和4年4月1日現在) 387 床
(4)入院病棟
3階東、ICU、CCU、3階西、4階西、5階東、5階西、6階東、6階西、
7階西(NICU含む)
(5)患者数(令和3年4月1日~令和4年3月31日)
・入院患者数 90,096 人
・外来患者数 151,915 人
(6)手術件数(令和3年4月1日~令和4年3月31日) 3,758 件
(7)洗浄・滅菌処理実績(令和3年度)
①滅菌物点数 112,118 点
(内訳)病棟セット・単品 19,528 点
外来セット・単品 36,436 点
手術セット・単品 56,154 点
②滅菌器運転回数 4,679 回(約 19 回/日)
③洗浄機運転回数 8,227 回(約 33.7 回/日)
④ハイスピード滅菌依頼回数 1,073 回(約 4.4 回/日)
8 委託業務従事者等
(1)責任者の配置
①連絡調整を行うため、業務従事者の中から業務責任者を1名選任し、配置すること。
②業務責任者は、業務中の事故防止及び業務の的確な遂行のため、他の業務従事者に対し、教育・研修を行い資質向上に努めること。
(2)業務従事者
①業務従事者は、滅菌業務に係る知識を有し、当該業務を的確に処理するために必要かつ十分な能力を有する者であること。
②業務従事者は、当該業務に関する知識・技術の習得に努めること。
(3)従事者の報告
①業務を開始するにあたり、本社等で本業務の管理にあたる者、病院の業務責任者及び従事者の名前、経歴及び資格を記載した従事者名簿を委託者に届け出るものとする。
②従事者に異動がある場合は、委託者に対して事前にその旨を通知するとともに、新た
に本業務を従事する者の経歴及び資格を病院担当者に届け出て承認を受けるものとする。
(4)教育訓練・研修等の実施
業務を実施するにあたり、業務開始前に業務従事者への教育訓練・研修等を行わなければならない。業務実施期間中においても、適宜教育訓練・研修等を行い業務の質の向上に努めること。
(5)その他
「一般社団法人 日本滅菌業協会」が認定する「院内滅菌消毒業務受託責任者」の資格を有する者を常時1人以上配置すること。
9 服務規律等
(1)業務を遂行するにあたり、関係法令等を遵守しなければならない。
(2)従事者に対して、以下のことを遵守させなければならない。ア 規定の作業衣を着用させること。
イ 常に礼儀正しく、丁寧な言動をもって勤務させること。
(3)委託者は、業務従事者の資質、xxが業務に著しく不適当と認められるときは、その理由を明示して当該従事者の交替を要求することができる。
(4)委託者が実施する消防訓練及びその他施設管理運営上必要とされる事柄への参加については、双方協議の上決定するものとする。
10 連絡体制
業務責任者は病院担当者と連絡体制を構築し、業務の遂行、問題点の整理・解決に努めること。
(1)定期会合
業務の内容、業務遂行上の問題点等について病院担当者との間で、年複数回の会合をもち、協議すること。また、委託者より委員会等に出席を求められた場合には、出席すること。
(2)臨時会合
業務遂行上緊急な問題が発生した場合、病院担当者と協議し、問題の解決を図ること。
11.勤務に関して
(1)勤務時間
①中央材料室
午前8時 15 分から午後5時 00 分まで
②手術器材洗浄組立室
午前 10 時 30 分から午後8時 30 分まで
(2)勤務日
月曜日 ~ 金曜日
(3)休日
土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律に定める休日、年末年始(12/29~1/3)
※ただし、連休が4日以上となる場合は、当院と協議のうえ、業務執行に支障がない体制を構築すること。
12 費用負担
委託業務の実施に必要な費用の負担区分は下表のとおりとする。
経 費 | 委託者 | 受託者 |
高圧蒸気滅菌装置等機器の保守点検費 | 〇 | |
光熱水費 | 〇 | |
消耗品(滅菌インジケーター、マスク、 グローブ、キャップ、事務用品等) | 〇 | |
被服類(ユニホーム等) | 〇 |
13.業務内容の詳細
業務内容に変更の必要が生じる場合は、双方で協議し、合意のうえ行うこと。
① 始業準備・点検
・ 防災センターにて鍵の借用(業務時間内は、ダイヤルキーボックスにて保管。持ち運ぶ際は、ネックストラップにて運用)
・ 業務確認チェック表(日付/入室者/入室時刻)へ記入
・ 各機器の始動
・ 前日残り分処理
② 返却された汚染物の整理、仕分け
・ メッセンジャーよりの受取
・ 各セット内の必要用品、数量の確認
・ 洗浄工程にxxx整理、仕分け
③ 各種物品の素材に対する適切な洗浄
・ 超音波洗浄機
・ ウォッシャーディスインフェクター(WD)
・ 減圧沸騰式洗浄器
・ 用手洗浄
・ 浸漬洗浄
・ 洗浄器機運転記録の作成
④ 乾燥
・ 乾燥機(低温)による乾燥
⑤ 作成・組立・包装
・ 鋼製小物等、一般器材の組立、包装
・ 各種セット(ナートセット等)の組立、包装
・ 衛生材料の作成
・ 各種サイズの滅菌バックの作成
・ 布ガウンの再利用、インジケーターの貼付、包装
⑥ 各種滅菌器の運転
・ 高圧蒸気滅菌装置(オートクレーブ:AC)
・ EO ガス滅菌装置(エチレンオキシドガス:EOG)
・ 過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌装置
・ 過酸化水素ガス低温滅菌装置
・ 上記機器の運転記録の作成・保管(10年)
⑦ 滅菌終了後の物品取出、検品、保管
・ 保管については中材のみ
・ 滅菌済布ガウンの一時保管
⑧ インジケーター等滅菌品質管理の記録(BDT含む)
・ バイオロジカルインジケーター(BI)
〇 週明け運転時複数箇所(AC)
〇毎日初回運転時1回(AC・過酸化水素)
〇週末最終運転時(AC・過酸化水素)
〇インプラント積載時(AC・過酸化水素)
〇毎回(EOG)
・ ケミカルインジケータ(CI)
〇毎回複数箇所(AC、EOG)
〇インプラント積載時、BIと同PCD内に1つ(AC・過酸化水素)
〇各セット内(AC・EOG・過酸化水素)
〇毎回1つ(過酸化水素)
※ACハイスピード時は、全ての包装内部へ投入する。
・ ボウィー・ディックテスト(BDT)
※AC専用の真空脱気及び滅菌蒸気供給確認試験
〇 毎回暖機運転後
〇 移設、故障等の際は3回連続で実施し合格を確認
・ メカニカルインジケーター(MI)
〇 毎回始動時、運転終了後、エラー発生時確認
〇 毎日運転前に翌日1日の運転記録の再確認、保管
・ 再バリデーション
〇 各滅菌器に対して年1回実施(5~7月)
〇400L以上の滅菌器:全12ヶ所設置
〇 400L以下の滅菌器:全6ヶ所設置
〇 設置PCD内部:BI・CI(BI:各段に1つ)
⑨ 供給物品の払出(ロット管理によるトレーサビリティシステム)
・ 3ヶ月以上の期限の物品へラベル貼付をしてロット管理
〇 使用滅菌器
〇 滅菌前作業者
〇 滅菌器号機番号
〇 当日運転回数
〇 滅菌日時
〇 滅菌有効期限
上記、6項目の記載
・ 各部署定数表及び滅菌供給管理表にて払出物品と保管伝票との紐づけ
〇 使用滅菌器
〇 滅菌日時
〇 滅菌器号機番号
〇 当日運転回数
〇 滅菌前確認者
〇 滅菌後確認者
上記、6項目の記載
・ パスボックスへ投入し、メッセンジャーへ受け渡し(中材)
⑩ 依頼、請求対応
・ 各部署からの洗浄~滅菌依頼対応
・ 各部署からの臨時請求対応
・ 一部部署からの臨時回収~払出対応
≪各部署一覧≫中央手術室
病棟:3階東、ICU、CCU、3階西、4階西、5階東、5階西、6階東、6階西、
7階西、NICU
外来:総合内科、呼吸器内科、消化器内科、腎臓内科、糖尿病・内分泌代謝内科、
脳神経内科、リウマチ膠原病科、小児科、循環器内科、外科、新生児科、小児外科、心臓血管外科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科、眼科、
耳鼻いんこう科(頭頚部外科)、皮膚科、形成外科、産婦人科、呼吸器外科、麻酔科、歯科口腔外科、救急科(救命救急センター)、放射線科、リハビリテーション科、 臨床検査科(中央検査室)、臨床工学科(ME室)、薬剤部、栄養管理科、人工透析室、点滴室
原則、上記の各部署から返却される物品の洗浄滅菌作業とする。
≪一部部署一覧≫
・ 人工透析室
〇 回収(随時)
〇 払出(随時)
⑪ 中央材料室で使用する消耗品の在庫確認と請求
⑫ 手術室関連
・ 手術室単品の作成
・ 手術室衛生材料の作成
・ 手術室物品の検品・払出
・ 手術セットの仕分
・ 手術セットの洗浄
・ 手術セットの組立・包装
・ 手術セットの滅菌
⑬ 使用済手術セットの洗浄組立対応時刻
・ 原則として17時55分までに返却された手術セット等については滅菌まで終了する
ものとする。
・ 原則として19時30分までに返却された手術セット等については組立まで終了するものとし、翌日の手術器材洗浄組立業務の早出スタッフが滅菌機を始動し、12時までに滅菌済み状態で既滅菌室にて払出をする。
・ 原則として19時30分から20時までに返却された手術セット等については、洗浄機にかけられるものは洗浄機投入し、洗浄機にかけられないものは蛋白除去の薬液を噴霧する又は、浸漬槽へ漬け置きして翌日対応とする。但し、点数不足により組立を要する場合は看護師対応とする。
・ 原則として20時以降に返却された手術セット等については看護師対応。
・ 心臓血管外科、ダ・ヴィンチ症例は、返却受付時間が通常の科目と異なるものとする。
≪心臓血管外科≫
・ 原則として17時55分までに返却された手術セット等については滅菌まで終了するものとする。但し、取出し時間が就業時刻を過ぎる場合は、看護師対応とする。
・ 原則として19時30分までに返却された手術セット等については組立まで終了するものとし、翌日の手術器材洗浄組立業務の早出スタッフが滅菌機を始動し、12時までに滅菌済み状態で既滅菌室にて払出をする。
≪ダ・ヴィンチ≫
・ 原則として19時30分までに返却された手術セット及びエンドスコープについては洗浄まで終了するものとする。但し、インストゥルメントについては浸漬状態にして翌稼働日に洗浄対応とする。
≪緊急手術対応時≫
・ 17時55分以降に返却されてきた器材で、翌日使用する場合は、洗浄~滅菌まで行い、滅菌機の取出し時間が就業時刻を過ぎる場合は、看護師対応とする。
≪洗浄受付時刻間際に複数の手術セットの返却が重なった場合の優先順位≫
・ 1.心臓血管外科→2.借用器材→3.翌日使用品→4.ダ・ヴィンチ→5.その他
・ 1.~4.までの物品が複数重なった場合、手術xxx又は手術室当日リーダーへ相談し、当日滅菌処理又はリセット処理を優先するセットの処理を行い、残りは洗浄機にかけて業務を終了とする。
⑭ 伝票類の集計
・ 滅菌供給管理表(手術)
・ ハイスピード伝票(手術)
・ 定数表
・ 臨時借用伝票(中材)
・ 破損・紛失伝票(中材)
⑮ 終了時点検
・ 機器類の終了点検
・ 手術室への連絡
・ 片付け
・ 戸締り
・ 業務確認チェック表(各業務残りの有無/各機器の電源確認/退出者/退出時刻)へ記入
・ 防災センターへ鍵の返却
14.その他
(1)勤務時間については、委託料に影響のない限りにおいて、変更を求める場合があるので留意すること。
(2)配属する職員の運用にあたっては、手術件数や作業の内容・状況等により、都度柔軟な対応を行うこと。
(3)委託者が所有若しくは新たに購入する機器がある場合において、製造者が指定若しくは推奨する洗浄・滅菌の手順等がある場合は、その手順等に従い作業を行い、従事者の教育訓練等を実施し、適切な業務履行が行える体制を整えること。
(4)今回の委託期間ののち、次の期間の受託者が変更となる場合は、受託業務の全てを円滑に追行できるよう引継ぎを行うこと。