新興国債券市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和プログラムの規模縮小に対する懸念や、
ニッポン・オフショア・ファンズ-TM新興国社債ファンド
ケイマン籍オープン・エンド契約型公募外国投資信託 円ヘッジ・クラス受益証券
(注)ニッポン・オフショア・ファンズ-TM新興国社債ファンドには、米ドル・クラス受益証券および円ヘッジ・クラス受益証券があり、日本においては、それぞれ別の届出が行われています(以下「米ドル・クラス受益証券」および「円ヘッジ・クラス受益証券」といいます。)。本書は、円ヘッジ・クラス受益証券(ファンド名:ニッポン・オフショア・ファンズ-TM新興国社債ファンド・円ヘッジ)の運用報告書(償還報告書)(全体版)です。
運用報告書(償還報告書)(全体版)
作成対象期間
第7期(2018年8月1日~2019年3月15日(償還日))
受益者の皆様へ平素より格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、ニッポン・オフショア・ファンズ-TM新興国社債ファンド・円ヘッジ(以下「ファンド」といいます。)は、2019年3月15日に繰上償還いたしました。ここに、運用状況をご報告申し上げます。
これまでファンドをご愛顧頂き、まことにありがとうございました。ファンドの仕組みは次のとおりです。
ファンド形態 | ケイマン籍オープン・エンド契約型公募外国投資信託 円ヘッジ・クラス受益証券 | |||
信 | 託 | 期 | 間 | ファンドは、下記「繰上償還」に記載されるいずれかの事態が発生した場合を除き、基本信託証書の締結日(2003年10月14日)より150年後に終了します。なお、ファンドは、2013年3月1日に運用が開始されました。 |
繰 | 上 | 償 | 還 | ファンドは、以下のいずれかの事由が発生した場合には、信託期間の満了前に償還することがあります。 (a)ファンドを継続すること、またはファンドを別の法域に移転することが違法となるか、または受託会社の意見によれば、実行不可能であるかもしくは得策ではなく、または当該ファンドの受益者の利益に反し、かつ受託会社が、かかる理由によりファンドの終了を決定した場合 (b)ファンドの受益者が、ファンド決議により当該ファンドの終了を決定した場合 (c)受託会社が辞任する意図を書面により通知したか、または受託会社が強制清算または任意清算を行った場合で、管理会社、受託会社または受益者が、当該通知または当該清算が行われてから60日以内に、代わりの受託会社を任命できなかったか、またはかかる任命を確保できなかった場合 (d)管理会社が辞任する意図を書面により通知したか、または管理会社が強制清算または任意清算を行った場合で、受託会社が、当該通知または当該清算が行われてから30日以内に、代わりの管理会社を任命できなかったか、またはかかる任命を確保できなかった場合 (e)受託会社および管理会社が、その絶対的な裁量によりファンドの終了を決定した場合 また、ファンドは、適用法により要求される場合または以下のいずれかの事由が発生した場合には、信託期間の満了前に償還します。 (a)受益証券の販売会社としての販売会社の職務が、管理会社による後任の販売会社の選任がなされずに終了した場合 (b)ファンドの代行協会員としての代行協会員の職務が、管理会社による後任の代行協会員の選任がなされずに終了した場合 (c)純資産総額が1,000万米ドルを下回った場合で、管理会社がファンドの終了を決定した場合 (注) ファンドは、2019年3月15日をもって早期償還いたしました。 |
運 | 用 | 方 | 針 | ファンドは、主に世界の新興国市場の社債に投資することを通じて安定した収益および長期的な資産の成長を追求することを目的とします。 |
主要投資対象 | ファンドは、主として新興国市場を中心に業務を行う企業が発行した米ドル建社債に投資します。かかる投資は、直接的または間接的に投資適格債券または非投資適格債券を含むことができます。また、新興国市場を中心に業務を行う企業が発行した現地通貨建社債、新興国市場の政府および地方自治体等公的機関が発行した債務証券を含む債券お よび一部のデリバティブ(派生商品)に投資することもできます。 | |||
ファ ンド の運 用 方 法 | 副投資運用会社は、その裁量において上記の投資対象を選別し、運用します。米ドル以外の通貨建資産への投資について、米ドルと米ドル以外の通貨の間の為替変動に対するファンドのエクスポージャーのすべてをヘッジするため、為替ヘッジ取引を行います。ただし、かかるエクスポージャーに伴うリスクを完全に排除することはできないことにご留意ください。投資する個々の債券の信用格付は、買付時においてS&Pグローバル・レーティング(以下「S&P」といいます。)によるBB-格もしくはムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(以下「ムーディーズ」といいます。)によるBa3格、またはその他の有力格付機関による同等以上の格付を取得しているものとします。債券ポートフォリオの加重平均信用格付は、S&PによるBBB-格もしくはムーディーズによるBaa3格、またはその他の有力格付機関による同等以上の格付とします。ポートフォリオの平均デュレーションは5年未満とします。 |
(次頁へ続きます。)
x x x 社:BNYメロン・インターナショナル・マネジメント・リミテッド代行協会員:東海東京証券株式会社
ファ ンド の運 用 方 法 | 副投資運用会社は、ファンドの投資目的を達成するためデリバティブを利用することができます(シングルネーム・クレジット・デフォルト・スワップ、インデックス・クレジット・デフォルト・スワップ、金利スワップまたは米国国債先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションなどを含みます。)。また、為替先渡取引を行うこともできます。これらデリバティブ取引は、リスク・ヘッジのみを目的に行う予定です。 管理会社および/またはその委託先は、為替リスクを軽減(ただし排除するものではありません。)し、円(受益証券の表示通貨)に対する米ドル(ファンドの表示通貨)の値下りから受益証券の価値を保護するため、為替ヘッジ取引を行います。管理会社および/またはその委託先は、円と米ドルの間の為替変動に対する受益証券の為替エクスポージャーを完全にヘッジすることを目指しますが、そのエクスポージャーを完全に排除することはできません。かかる為替ヘッジ取引が行なわれるため、米ドルが円に対して上昇した場合であっても、受益証券1口当たり純資産価格がこれに対応して上昇するものではないことにご留意ください。また、日本円の金利が米ドルの金利より低い場合、金利の差損は、受益者が負担するヘッジ・コストとなります。日本円の金利が米ドルの金利より高い場合、金利の差益 は、受益者が受けるヘッジ・プレミアムとなります。 |
主な投資制限 | 管理会社、投資運用会社または副投資運用会社のいずれも、ファンドに関して以下の行為を行いません。 (a)証券取引所に上場されておらず、または容易に換金できない投資対象を取得した結果、ファンドが保有するすべての当該投資対象の価値が、かかる取得直後において、最新の入手可能な純資産総額の15%を超える場合、その投資対象を取得すること。ただし、管理会社または投資運用会社または副投資運用会社は、投資対象の評価方法が明確に開示されている場合には当該投資対象の取得を制限されないものとします。 (b)法人型ファンドを除き、ある一つの会社の株式を取得した結果、管理会社または投資運用会社または副投資運用会社が運用を行うすべての外国投資信託が保有する当該会社の議決権の総数が当該会社の全発行済み議決権の総数の50%を超えることになる場合に、その会社の株式を取得すること。 (c)ある一つの会社の株式を取得した結果、ファンドが保有する当該会社の株式総数が当該会社の発行済み株式総数の50%を超えることになる場合に、その会社の株式を取得すること。 (d)ファンドの純資産の15%を超えて、容易に換金できない、私募形式で販売された有価証券、非上場証券または不動産等の非流動性資産に投資すること。ただし、日本証券業協会の外国証券の取引に関する規則第16条(外国投資信託受益証券の選別基準)(適宜改正または代替されます。)に定める価格の透明性を確保するために適当な措置が講じられている場合はこの限りではありません。この場合の百分率の計算は、管理会社の裁量により、買付時点基準または時価基準のいずれかによることができます。 (e)ファンドの純資産総額を超える証券の空売りを行うこと。 (f)ファンドの資産価値の50%超が、(ⅰ)金融商品取引法第2条第1項で定義される「有価証券」(同法第2条第 2項により有価証券とみなされる同項各号に掲げられた権利を除きます。)の定義に該当しない資産、または (ⅱ)当該有価証券に関連する金融商品取引法第28条第8項第6号で定義される「デリバティブ」の定義に該当しない資産で構成されることになる場合に、その投資対象を取得または追加取得すること。 (g)自己またはその取締役と取引を行うこと。 (h)下記の「借入制限」の項に記載される借入方針に従う場合を除きファンドの勘定で借入れを行うこと。 上記の制限に加えて、管理会社、投資運用会社および副投資運用会社は、受益者の利益を損なう取引、またはファンドの資産の適正な運用を害する取引(管理会社、投資運用会社もしくは副投資運用会社または受益者以外の第三者の利益を図るための取引を含みますが、これらに限りません。)を行うことはできません。 借入制限 ファンドの勘定で資金を借り入れることができます。ただし、借入総額は借入れ時の純資産総額の10%を超えないことを条件とします(ただし、ファンドと別のミューチュアル・ファンド、投資信託またはその他の種類の集団的投資スキームとの合併等の特殊な状況においては、一時的に(いかなる場合であっても12か月を超えないものとします。)かかる制限を超過することができます。)。 |
分 配 方 針 | 受託会社またはその委託先は、管理会社の指示により、各分配期間において管理会社が決定した金額を各分配支払日に販売会社に分配し、分配支払日以降に販売会社または販売取扱会社が各投資者に分配することができます。分配金は、ファンドの収益、実現/未実現のキャピタル・ゲイン、および管理会社が決定する分配可能なファンドの資金から支払われます。分配金の額は定期的に見直されます。1口当たりの分配金額は1円未満の端数を切り捨てて計算されます。分配基準日の時点で受益証券を保有する投資者に対して分配が行われます。分配金は、1円未満の端数を切り捨てて支払いが行われます。 (注1)「分配支払日」とは、各分配基準日の後5ファンド営業日目の日またはファンドもしくは受益証券のいずれかのクラスに関し管理会社が適宜決定することのできるその他の日をいいます。 (注2)「分配基準日」とは、毎月の20暦日もしくは当該日がファンド営業日ではない場合には、その直前のファンド営業日、またはファンドもしくは受益証券のいずれかのクラスに関し管理会社が随時に決定することのできるその他の日をいいます。 (注3)「ファンド営業日」とは、ロンドン、ルクセンブルグ、ニューヨーク、および東京の銀行ならびに日本における金融商品取引業者がすべて営業を行う日(土曜日または日曜日を除きます。)、またはファンドに関し管理会社が随時に決定することのできるその他の日をいいます。 ファンドに関する分配金の支払いが完全に管理会社の裁量に基づくものであり、各分配期間において分配が行われる ことは保証されていない点にご留意ください。 |
Ⅰ.前期までの運用の経過等
第1期(2013年3月1日~2013年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和プログラムの規模縮小に対する懸念や、
米国の堅調な経済活動を背景とした米国金利の上昇などから弱含みました。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の10,000円から期末は9,506円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比494円下落し、期中に発生した分配金120円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は-3.76%でした。
※分配金再投資純資産価格ベースは、税引前分配金を再投資したものとして計算した値です。以下同じです。
第2期(2013年8月1日~2014年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、FRBにより量的緩和縮小が決定されたにもかかわらず、中国政府の景気刺激策へ
の期待感や、主要中央銀行による流動性供給および成長支援策などから、堅調なパフォーマンスとなりました。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の9,506円から期末は9,614円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比108円上昇し、期中に発生した分配金360円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は+5.01%でした。
第3期(2014年8月1日~2015年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、当期前半、原油やコモディティ価格の急落、ウクライナ紛争などxxxリスクの高まりなどから軟調な展開となりましたが、期の半ばから期末にかけては、欧州中央銀行(ECB)の予想を上回る量的緩和プログラムや、FRBの利上げ見通しの後退などを背景に、底堅い相場となりました。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の9,614円から期末は9,202円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比412円下落し、期中に発生した分配金360円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は-0.55%でした。
第4期(2015年8月1日~2016年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、中国経済の減速懸念や商品価格の下落に伴うセンチメントの悪化、FRBによる利上げの可能性などから、一時的に軟調に推移する局面もありましたが、原油価格の反発、主要先進国の中央銀行による緩和的な金融政策の継続などから、総じて堅調でした。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の9,202円から期末は9,143円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比59円下落し、期中に発生した分配金360円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は+3.41%でした。
第5期(2016年8月1日~2017年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、2016年11月、米国大統領選挙において、保護主義的な政策を推し進めるトランプ氏が当選したことを受け、新興国に対する投資家心理が一時的に悪化しましたが、中国の景気刺激策や新興国全般の堅調な経済活動から、底堅い推移となりました。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の9,143円から期末は8,614円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比529円下落し、期中に発生した分配金360円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は-1.85%でした。
第6期(2017年8月1日~2018年7月31日)市場概況
新興国債券市場は、米インフレ率の上振れからFRBの利上げペースが加速するとの懸念を受けて軟調に推移する局面もありましたが、好調なグローバル経済成長や企業収益、相対的に高い利回り水準を求める投資家需要増などが相場の下支え要因となり、底堅く推移しました。円ヘッジ・クラス受益証券においては、為替フォワード取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指し、為替市場の変動による影響は限定的でした。
1口当たり純資産価格の推移
円ヘッジ・クラス受益証券は、期初の8,614円から期末は7,873円となりました。1口当たり純資産価格は前期末比741円下落し、期中に発生した分配金360円(1口当たり)を考慮した期中騰落率(分配金再投資純資産価格ベース※)は-4.52%でした。
Ⅱ.当期の運用の経過等
(1)当期の運用経過
■当期の受益証券1口当たり純資産価格等の推移
純資産総額(右軸) 受益証券1口当たり純資産価格(左軸)分配金再投資受益証券1口当たり純資産価格(左軸)
(円)
10,000
9,500
9,000
8,500
8,000
7,500
7,000
2018/7/31
2018/10
(億円)
1口当たり純資産価格 | ||
第6期末 | 7,873円 | |
第7期末 (1口当たり分配金額) | 7,547円 (180円) | |
騰 落 率 | -1.85% |
10
8
6
4
2
0
2019/1 2019/3/15
(注1)騰落率は、税引き前の分配金を再投資したものとみなして計算しています。以下同じです。
(注2)1口当たり分配金額は、税引き前の分配金額を記載しています。以下同じです。
(注3)分配金再投資受益証券1口当たり純資産価格は、税引き前の分配金をファンドへ再投資したとみなして算出したもので、ファンド運用の実質的なパフォーマンスを示すものです。以下同じです。
(注4)分配金再投資受益証券1口当たり純資産価格は、第6期末の受益証券1口当たり純資産価格を起点として計算しています。
(注5)ファンドにおいて、分配金の再投資は行っておりません。
(注6)ファンドの購入価格により課税条件が異なる場合がありますので、お客様の損益の状況を示すものではありません。
(注7)ファンドにベンチマークおよび参考指数は設定されていません。
受益証券1口当たり純資産価格の主な変動要因上昇要因
・2018年12月-2019年1月、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを急がない姿勢を示したことを
受けて新興国市場が上昇したこと。
下落要因
・2018年8月、トルコやアルゼンチンなどの通貨急落に伴う個別国リスクの上昇から、新興国市場が軟化したこと。
・2018年10-11月、堅調な米国経済指標を受けて米国長期国債利回りが上昇したため、新興国市場が軟化したこと。
■分配金について
当期(2018年8月1日~2019年3月15日)の1口当たり分配金額(税引き前)はそれぞれ下表のとおりです。なお、下表の「分配金を含む1口当たり純資産価格の変動額」は、当該分配落ち日における1口当たり分配金額と比較する目的で、便宜上算出しているものです。
当期の分配金は、合計で180円(1口当たり)をお支払いしました(現地分配基準日ベース)。
分配落ち日 | 1口当たり純資産価格 | 1口当たり分配金額 (対1口当たり純資産価格比率) | 分配金を含む1口当たり純資産価格の変動額 |
2018年8月21日 | 7,805円 | 30円 (0.38%) | -31円 |
2018年9月21日 | 7,718円 | 30円 (0.39%) | -57円 |
2018年10月22日 | 7,644円 | 30円 (0.39%) | -44円 |
2018年11月21日 | 7,516円 | 30円 (0.40%) | -98円 |
2018年12月21日 | 7,520円 | 30円 (0.40%) | 34円 |
2019年1月22日 | 7,570円 | 30円 (0.39%) | 80円 |
(注1)「対1口当たり純資産価格比率」とは、以下の計算式により算出される値であり、ファンドの収益率とは異なる点にご留意ください。
対1口当たり純資産価格比率(%)=100×a/b a=当該分配落ち日における1口当たり分配金額
b=当該分配落ち日における1口当たり純資産価格+当該分配落ち日における1口当たり分配金額
(注2)「分配金を含む1口当たり純資産価格の変動額」とは、以下の計算式により算出されます。分配金を含む1口当たり純資産価格の変動額=b-c
b=当該分配落ち日における1口当たり純資産価格+当該分配落ち日における1口当たり分配金額 c=当該分配落ち日の直前の分配落ち日における1口当たり純資産価格
(注3)2018年8月21日の直前の分配落ち日(2018年7月23日)における1口当たり純資産価格は、7,866円でした。
■投資環境について
新興国社債市場は、期初から2018年11月頃にかけて軟調となりました。8月は、アルゼンチンやトルコなどで固有の問題が噴出したこと、米中貿易上の対立が深刻化したことなどから、2016年以降の下落となりました。2018年9月、圧力を受けていた要因は一時的に回復しましたが、翌10月から11月にかけては、多くの資産クラスにおいてボラティリティが高まったこと、米国債金利の上昇、米国企業の業績が予想を下回ったことで貿易問題による影響に対して不安が拡大したことなど、先進国を中心とした要因から再び下落しました。2018年12月から期末にかけては、中国政府が経済成長を安定化させるため、非伝統的な財政及び金融政策を導入したことで、アジアの債券市場は下支えされました。また、米国の軟調な経済指標から、市場はFRBの金融引き締めペースに懐疑的な姿勢を強めたため、新興国市場はxxに買い支えられました。
■ポートフォリオについて
運用状況
主に新興国市場の米ドル建て社債への分散投資を継続しました。
円ヘッジ・クラス受益証券においては、通貨先渡し取引等を用いて米ドル/円の為替リスクの低減を目指しました。
資産配分
期初、中国、ロシア、メキシコ、コロンビアの投資比率を高位としました。その後、新大統領を巡る不透明感などからメキシコへの投資比率を引き下げました。期末にかけ、ファンド償還日前に、ポートフォリオ資産の現金化を行いました。
■投資の対象とする有価証券の主な銘柄
当期末現在における有価証券の主な銘柄については、後記「Ⅳ.ファンドの経理状況 財務諸表(3)投資有価証券明細xx」をご参照ください。
■今後の運用方針
xxxxは、2019年3月15日に早期償還いたしました。
(2)費用の明細
項目 | 項目の概要 | |
管理報酬(投資運用報酬および副投資運用報酬を含みます。) | ファンドの純資産総額に対して年率0.85% | ファンド設定・継続開示にかかる手続き、ファンドについての資料作成・情報提供、ファンドの運用状況の監督、ファンドのリスク管理、ファンドの販売の管理・促進、その他ファンド運営管理全般にかかる業務(ファンド資産に関する投資運用業務・副投資運用業務を含みます。)の対価 |
販売管理報酬 | ファンドの純資産総額に対して年率0.78% | |
管理事務代行報酬 | ファンドの純資産総額に対して年率0.05% | ファンドの購入・換金(買戻し)等受付け業務、ファンド信託財産の評価業務、ファンド純資産価格の計算業務、ファンドの会計書類作成業務、およびこれらに付随する業務の対価 |
保管報酬 | ファンドの純資産総額に対して年率0.05% | ファンド信託財産の保管・管理業務、ファンド信託財産にかかる入出金の処理業務、ファンド信託財産の取引にかかる決済業務、およびこれらに付随する業務の対価 |
販売報酬 | ファンドの純資産総額に対して年率0.25% | ファンド証券の販売業務・買戻しの取扱業務、運用報告書の交付業務、購入後の投資環境等の情報提供業務、およびこれらに付随する業務の対価 |
代行協会員報酬 | ファンドの純資産総額に対して年率0.10% | 目論見書、決算報告書等の販売会社への送付業務、ファンド証券1口当たり純資産価格の公表業務、およびこれらに付随する業務の対価 |
受託報酬 | ファンドの日々の純資産総額に対して年率 0.01%(ただし最低年間報酬額を10,000米ドルとします。) | ファンドの受託業務およびこれに付随する業務の対価 |
その他の手数料等 (当期) | 1.21% | 償還費用、専門家費用、弁護士報酬、取引手数料、保護預かり費用等 |
(注)各報酬については、目論見書に定められている料率および金額を記載しています。「その他の手数料等(当期)」には運用状況等により変動するものや実費となる費用が含まれます。便宜上、当期のその他の手数料等の金額をファンドの当期末の純資産総額で除して100を乗じた比率を表示していますが、実際の比率とは異なります。
Ⅲ.運用実績
(1)純資産の推移
下記会計年度末および第7会計年度中における各月末の純資産の推移は以下の通りです。
純資産総額 | 1口当たり純資産価格 | |
円 | 円 | |
第1会計年度末 (2013年7月末日) | 1,604,128,495 | 9,506 |
第2会計年度末 (2014年7月末日) | 469,048,280 | 9,614 |
第3会計年度末 (2015年7月末日) | 279,140,102 | 9,202 |
第4会計年度末 (2016年7月末日) | 142,449,685 | 9,143 |
第5会計年度末 (2017年7月末日) | 114,464,429 | 8,614 |
第6会計年度末 (2018年7月末日) | 97,131,419 | 7,873 |
第7会計年度末 (2019年3月15日) | 42,530,039 | 7,547 |
2018年8月末日 | 80,599,418 | 7,796 |
9月末日 | 79,924,492 | 7,731 |
10月末日 | 77,688,516 | 7,596 |
11月末日 | 76,764,956 | 7,505 |
12月末日 | 76,936,576 | 7,522 |
2019年1月末日 | 77,798,910 | 7,606 |
2月末日 | 42,639,052 | 7,567 |
2019年3月15日 | 42,530,039 | 7,547 |
(2)分配の推移
会計年度 | 1口当たり分配金 |
円 | |
第1会計年度 | 120 |
第2会計年度 | 360 |
第3会計年度 | 360 |
第4会計年度 | 360 |
第5会計年度 | 360 |
第6会計年度 | 360 |
第7会計年度 | 180 |
Ⅳ.ファンドの経理状況
財務諸表
① ファンドの2018年8月1日から2019年3月15日(償還日)までの期間の日本文の財務書類は、ルクセンブルグにおいて一般に認められた会計原則に準拠して作成された原文(英文)の財務書類を日本語に翻訳したものです。これは「特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」第131条第5項ただし書の規定の適用によるものです。
② ファンドの原文の財務書類は、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1条の
3第7項に規定する外国監査法人等をいいます。)であるプライスウォーターハウスクーパースケイマン諸島から監査証明に相当すると認められる証明を受けており、当該監査証明に相当すると認められる証明に係る監査報告書に相当するもの(訳文を含みます。)が当該財務書類に添付されています。
③ ファンドの原文の財務書類は、米ドルで表示されています。なお、円建ての受益証券の情報に関しては、日本円で表示されています。日本文の財務書類には、主要な金額について円換算が併記されています。円換算による金額は、2019年5月31日現在における株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値(1米ドル=109.36円)を使用して換算されています。なお、千円未満の金額は四捨五入されています。
独立監査人報告書
TM新興国社債ファンドの受託会社としてのCIBCバンク・アンド・トラスト・カンパニー(ケイマン)リミテッド御中
監査意見
我々の意見では、当財務書類は、投資信託に適用されるルクセンブルグにおいて一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して、ニッポン・オフショア・ファンズのシリーズ・トラストであるT M新興国社債ファンド(以下「シリーズ・トラスト」という。)の 2019 年3月 15 日現在の財務状
態、ならびに 2018 年8月1日から 2019 年3月 15 日(償還日)までの期間の運用実績および純資産の変動について真実かつ公正に表示しているものと認める。
我々が行った監査
シリーズ・トラストの財務書類は、以下により構成される。
・2019 年3月 15 日現在の純資産計算書
・2018 年8月1日から 2019 年3月 15 日(償還日)までの期間の運用計算書および純資産変動計算書
・重要な会計方針の概要を含む財務書類に対する注記意見の根拠
我々は、国際監査基準(以下「ISAs」という。)に準拠して監査を行った。当該基準の下での
我々の責任については、「財務書類の監査に関する監査人の責任」の項において詳述されている。
我々は、我々が入手した監査証拠が監査意見表明のための基礎を得るのに十分かつ適切であると判断している。
独立性
我々は国際会計士倫理基準審議会の職業会計士の倫理規程(以下「IESBA規程」という。)に従ってシリーズ・トラストから独立した立場にある。我々はIESBA規程に従って他の倫理的な義務も果たしている。
強調事項
我々は、2019年3月15日付でシリーズ・トラストの運用を停止することについての受託会社および管理会社の決定を記載している当財務書類に対する注記1および2.1に注意を喚起する。したがって、当財務書類は清算会計基準を使用して作成されている。当該事項により我々の意見は修正されるものではない。
その他の情報
経営陣は、年次報告書を構成するその他の情報(シリーズ・トラストの財務書類およびそれに対する我々の監査報告書は含まれない。)に関して責任を負う。
シリーズ・トラストの財務書類に対する我々の意見は、その他の情報を対象としておらず、我々は、その他の情報に対していかなる形式の結論の保証も表明しない。
シリーズ・トラストの財務書類の監査に関する我々の責任は、上記のその他の情報を精読し、当該情報が、財務書類または我々が監査で入手した知識と著しく矛盾していないか、もしくは重要な虚偽表示があると思われるかについて検討することである。我々が実施した調査に基づき、当該情報に重要な虚偽表示があるという結論に達した場合、我々はその事実を報告する義務がある。この点に関し、我々に報告すべき事項はない。
財務書類に対する経営陣の責任
経営陣は、投資信託に適用されるルクセンブルグにおいて一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して真実かつ公正に表示された当財務書類の作成、ならびに不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、重要な虚偽表示がない財務書類を作成するために必要であると経営陣が決定する内部統制に関して責任を負う。
財務書類の作成において、経営陣は、シリーズ・トラストが継続企業として存続する能力を評価し、それが適用される場合には、経営陣がシリーズ・トラストの清算または運用の中止を意図している、もしくは現実的にそれ以外の選択肢がない場合を除き、継続企業の前提に関する事象を適宜開示し、継続企業の会計基準を使用する責任を負う。
財務書類の監査に関する監査人の責任
我々の目的は、不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、財務書類に全体として重要な虚偽表示がないかどうかにつき合理的な保証を得ること、および監査意見を含む報告書を発行することである。合理的な保証は高度な水準の保証ではあるが、ISAsに準拠して行われる監査が、重要な虚偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は不正または誤謬により生じることがあり、単独でまたは全体として、当該財務書類に基づく利用者の経済的意思決定に影響を及ぼすことが合理的に予想される場合に、重要とみなされる。
ISAsに準拠した監査の一環として、監査中、我々は専門的判断を下し、職業的懐疑心を保っている。また、以下も実行する。
・不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、財務書類の重要な虚偽表示のリスクを認識および評価し、それらのリスクに対応する監査手続を策定および実行し、我々の意見表明のための基礎として十分かつ適切な監査証拠を得る。不正による重要な虚偽表示は共謀、偽造、意図的な削除、不正表示または内部統制の無効化によることがあるため、誤謬による重要な虚偽表示に比べて、見逃すリスクはより高い。
・シリーズ・トラストの内部統制の有効性についての意見を表明するためではなく、状況に適した監査手続を策定するために、監査に関する内部統制についての知識を得る。
・使用される会計方針の適切性ならびに経営陣が行った会計上の見積りおよび関連する開示の合理性を評価する。
・経営陣が継続企業の前提の会計基準を採用した適切性および、入手した監査証拠に基づき、シリーズ・トラストが継続企業として存続する能力に重大な疑義を生じさせる可能性のある事象または状況に関連する重要な不確実性の有無について結論を下す。重要な不確実性が存在するという結論に達した場合、我々は、当報告書において、財務書類における関連する開示に対して注意喚起し、当該開示が不十分であった場合は、監査意見を修正する義務がある。我々の結論は、当報告書の日付までに入手した監査証拠に基づく。しかし、将来の事象または状況が、シリーズ・トラストが継続企業として存続しなくなる原因となることがある。
・開示を含む財務書類の全体的な表示、構成および内容について、また、財務書類が、適正表示を実現する方法で対象となる取引および事象を表しているかについて評価する。
我々は統治責任者に、特に、計画した監査の範囲および実施時期、ならびに我々が監査中に特定した内部統制における重大な不備を含む重大な監査所見に関して報告する。
その他の事項
監査意見を含む当報告書は、シリーズ・トラストの受託会社としてのCIBCバンク・アンド・トラスト・カンパニー(ケイマン)リミテッドのためのみに、監査契約書の条項に従い作成されたものであり、他の目的はない。我々は、当意見を述べるにあたり、その他の目的に対して、または、我々の事前の書面による明確な同意なしに当報告書が提示される、または当報告書を入手するその他の者に対して責任を負わない。
プライスウォーターハウスクーパースケイマン諸島
2019 年6月 27 日
(1)貸借対照表
ニッポン・オフショア・ファンズ
純資産計算書 2019年3月15日(償還日)現在
TM新興国社債ファンド
(米ドルで表示)
注記 TM新興国社債ファンド
米ドル | 千円 | ||||
資産 | |||||
現金預金 | 4,330,841.32 | 473,621 | |||
資産合計 | 4,330,841.32 | 473,621 | |||
負債 | |||||
未払管理報酬 | 3 | 1,586.78 | 174 | ||
未払販売管理報酬 | 3 | 1,455.73 | 159 | ||
未払販売報酬 | 7 | 466.48 | 51 | ||
未払代行協会員報酬 | 8 | 186.51 | 20 | ||
未払保管報酬 | 5 | 93.11 | 10 | ||
未払管理事務代行報酬 | 4 | 93.11 | 10 | ||
その他の負債 | 11.32 | 1 | |||
負債合計 | 3,893.04 | 426 | |||
純資産総額 | 4,326,948.28 | 473,195 | |||
純資産額 米ドル・クラス受益証券 | 3,946,110.68 | 米ドル | 431,546,664 | 円 | |
円ヘッジ・クラス受益証券 | 42,530,039 | 円 | |||
発行済受益証券口数 | |||||
米ドル・クラス受益証券 | 500,024 | 口 | |||
円ヘッジ・クラス受益証券 | 5,635 | 口 | |||
1口当たり純資産価格 | |||||
米ドル・クラス受益証券 | 7.8918 | 米ドル | 863 | 円 | |
円ヘッジ・クラス受益証券 | 7,547.48 | 円 |
添付の注記は当財務書類と不可分のものである。
(2)損益計算書
ニッポン・オフショア・ファンズ
運用計算書および純資産変動計算書
2018年8月1日から2019年3月15日(償還日)までの期間
TM新興国社債ファンド
(米ドルで表示)
注記 TM新興国社債ファンド
米ドル | 千円 | ||||
収益 | |||||
債券にかかる利息 | 2.7 | 127,922.29 | 13,990 | ||
受取配当金 | 2.8 | 1,089.74 | 119 | ||
その他の収益 | 11,766.42 | 1,287 | |||
収益合計 | 140,778.45 | 15,396 | |||
費用 | |||||
償還費用 | 9 | 48,906.05 | 5,348 | ||
管理報酬 | 3 | 30,146.32 | 3,297 | ||
販売管理報酬 | 3 | 27,649.36 | 3,024 | ||
販売報酬 | 7 | 8,860.93 | 969 | ||
受託報酬 | 6 | 6,203.92 | 678 | ||
代行協会員報酬 | 8 | 3,542.92 | 387 | ||
保管報酬 | 5 | 1,769.34 | 193 | ||
管理事務代行報酬 | 4 | 1,768.54 | 193 | ||
取引手数料 | 1,734.28 | 190 | |||
弁護士報酬 | 714.79 | 78 | |||
専門家費用 | 364.48 | 40 | |||
保護預かり費用 | 218.47 | 24 | |||
その他の費用 | 278.31 | 30 | |||
費用合計 | 132,157.71 | 14,453 | |||
投資純利益 | 8,620.74 | 943 | |||
以下にかかる実現純損益: | |||||
外国為替 | 1,058.37 | 116 | |||
為替先渡契約 | (7,224.38) | (790) | |||
投資有価証券 | (20,675.28) | (2,261) | |||
当期投資純利益および実現純損失 | (18,220.55) | (1,993) | |||
以下にかかる未実現評価損益の純変動: | |||||
投資有価証券 | 17,549.35 | 1,919 | |||
為替先渡契約 | (6,366.01) | (696) | |||
運用による純資産の純減少 | (7,037.21) | (770) |
資本の変動
受益証券買戻支払額 | (2,116,461.24) | (231,456) | ||
資本の変動、純額 | (2,116,461.24) | (231,456) | ||
支払分配金 | 11 | (148,331.01) | (16,221) | |
期首現在純資産額 | 6,598,777.74 | 721,642 | ||
期末現在純資産額 | 4,326,948.28 | 473,195 |
添付の注記は当財務書類と不可分のものである。
ニッポン・オフショア・ファンズ
統計情報 未監査
TM新興国社債ファンド
米ドル・クラス受益証券 | 円ヘッジ・クラス受益証券 | ||
期末現在発行済受益証券口数: | |||
2017年7月31日 | 777,374 | 13,288 | |
2018年7月31日 | 708,977 | 12,338 | |
発行口数買戻口数 | - (208,953) | - (6,703) | |
2019年3月15日(償還日) | 500,024 | 5,635 |
期末現在純資産総額: | 米ドル | 千円 | 米ドル | 千円 | 円 |
2017年7月31日 | 7,774,654.99 | 850,236 | 6,739,947.35 | 737,081 | 114,464,429 |
2018年7月31日 | 6,598,777.74 | 721,642 | 5,726,900.30 | 626,294 | 97,131,419 |
2019年3月15日(償還日) | 4,326,948.28 | 473,195 | 3,946,110.68 | 431,547 | 42,530,039 |
期末現在1口当たり純資産価格: 米ドル 円 円
2017年7月31日 | 8.67 | 948 | 8,614 |
2018年7月31日 | 8.08 | 884 | 7,873 |
2019年3月15日(償還日) | 7.8918 | 863 | 7,547.48 |
ニッポン・オフショア・ファンズ
財務書類に対する注記
2018年8月1日から2019年3月15日(償還日)までの期間 TM新興国社債ファンド
注記1.活動および目的
ニッポン・オフショア・ファンズ(以下「トラスト」という。)は、受託会社と管理会社との間で締結された2003年10月14日付基本信託証書により設定されたオープン・エンド型のアンブレラ型ユニット・トラストである。
TM新興国社債ファンド(以下「シリーズ・トラスト」という。)は、CIBCバンク・アンド・トラスト・カンパニー(ケイマン)リミテッド(以下「受託会社」という。)とBNYメロン・インターナショナル・マネジメント・リミテッド(以下「管理会社」という。)の間で締結された基本信託証書ならびに2012年10月26日、2015年7月31日および2016年11月30日付の補足信託証書に基づき設定されたトラストの別個のシリーズ・トラストである。
本財務書類は、シリーズ・トラストについてのみ言及している。
2019年1月17日、管理会社の取締役会は、受託会社と協議し、シリーズ・トラストの運用を2019年3月15日(償還日)付で終了することを決定した。償還費用は、シリーズ・トラストごとに計上される。
受益証券クラス
米ドル・クラス受益証券および円ヘッジ・クラス受益証券が発行されている。投資目的および方針
シリーズ・トラストの投資目的は、主に世界の新興国市場の社債に投資することを通じて安定した収
益および長期的な資産の成長を追求することである。
副投資運用会社は、かかる投資目的の達成に努め、主として新興国市場を中心に業務を行う企業が発 行した米ドル建社債に投資する。かかる投資は、直接的または間接的に投資適格債券または非投資適 格債券を含むことができる。副投資運用会社はまた、新興国市場を中心に業務を行う企業が発行した 現地通貨建社債、新興国市場の政府および地方自治体等公的機関が発行した債務証券を含む債券およ び一部の派生商品(その詳細は以下に記載する。)に投資することもできる。また副投資運用会社は、 米国政府が発行した債務証券、現金および現金同等物ならびに一部の派生商品(その詳細は以下に記 載する。)にも投資することができる。副投資運用会社は、その裁量においてこれらの投資対象を選 別し、運用する。米ドル以外の通貨建資産への投資について、副投資運用会社は、米ドルと米ドル以 外の通貨の間の為替変動に対するシリーズ・トラストのエクスポージャーのすべてをヘッジするため、為替ヘッジ取引を行う。ただし、かかるエクスポージャーに伴うリスクを完全に排除することはでき ないことに投資者は留意する必要がある。
副投資運用会社は、シリーズ・トラストの投資目的を達成するため派生商品を利用することができる。例えば、副投資運用会社は、シングルネーム・クレジット・デフォルト・スワップ、インデックス・クレジット・デフォルト・スワップ、金利スワップまたは米国国債先物のロング・ポジションまたはショート・ポジションをとることができる。副投資運用会社はまた、為替先渡取引を行うこともできる。これらデリバティブ取引は、リスク・ヘッジのみを目的に行う予定である。
副投資運用会社は、シリーズ・トラストのポートフォリオで、ザ・バンク・オブ・ニューヨーク・メロン・コーポレーションの関連会社により運用される集団的投資スキームを含む他の集団的投資スキームへの投資を通じて、上記のいずれかの資産クラスのエクスポージャーを得ることができる。
管理会社および/またはその委託先は、為替リスクを軽減(ただし排除するものではない。)し、円ヘッジ・クラス受益証券の表示通貨である円に対する米ドル(シリーズ・トラストの表示通貨)の値下りから円ヘッジ・クラス受益証券の価値を保護するため、為替ヘッジ取引を行う。管理会社および
/またはその委託先は、円と米ドルの間の為替変動に対する円ヘッジ・クラス受益証券の為替エクスポージャーを完全にヘッジすることを目指すが、そのエクスポージャーを完全に排除することはできない。かかる為替ヘッジ取引が行われるため、米ドルが円に対して上昇した場合であっても、円ヘッジ・クラス受益証券1口当たり純資産価格がこれに対応して上昇するものではないことに投資者は留意する必要がある。
投資運用会社は、シリーズ・トラストの投資および再投資の運用に関する業務を副投資運用会社に委託している。
投資運用会社は随時、その裁量において、他の、もしくは追加の副投資運用会社または投資顧問会社を選任することができる。
注記2.重要な会計方針
2.1 財務書類の表示
当財務書類は、投資信託に適用される、ルクセンブルグで一般的に認められている会計原則に従い作成されている。
当財務書類は、シリーズ・トラストを2019年3月15日付で償還するという受託会社および管理会社の決定を受け、清算会計基準で作成される。
2.2 有価証券およびその他の資産への投資の評価
(a)下記(b)が適用される集団的投資スキームの持分を除き、かつ、下記(c)の規定に従い、証券市場において値付け、上場、取引または取扱われている投資対象の価格に基づくすべての計算は、関係評価時点またはその直前における当該投資対象の主要な証券取引所もしくは証券市場の最終取引価格または(最終取引価格が利用可能でない場合は)直近の利用可能な取引売呼値および直近の利用可能な取引買呼値の中間値を参照して行われるものとする。
(b)下記(c)および(e)の規定に従い、集団的投資スキームの各持分の価格は、関係評価時点またはその直前における当該集団的投資スキームの受益証券もしくは株式の直前に発表された1口当たり純資産価格(利用可能な場合)または(同価格が利用可能でない場合は)当該受益証券もしくは株式の直前に発表された取引買呼値とするが、各場合において、当該価格は管理事務代行会社または当該集団的投資スキームのために公定価格情報の決定および提供を任命された者により提供されるものとする。
(c)純資産総額、取引売呼値、取引買呼値または建値が、上記(a)または(b)に規定されるとおりに利用できなかった場合、該当する投資対象の公正価格は、管理会社が決定する方法により随時決定されるものとする。
(d)上記(b)が適用される集団的投資スキームの持分を除き、市場において上場または通常取引されていない投資対象の価格は、当該投資対象の取得における支出金額(各場合において、印紙代、手数料その他の取得費用の金額を含む。)に相当する当初金額となるものとするが、ただし、管理会社は、受託会社の承認を得た上で、当該投資対象の評価を行う資格を有すると受託会社が認める専門家をして再評価を行わしめることができ、かつ、受託会社の要請に基づきこれを行わしめるものとする。
(e)上記の規定にかかわらず、管理会社が関連状況に鑑みて投資対象の評価の調整またはその他の評価方法の使用が投資対象の公平な価値を反映するために必要となると判断した場合、管理会社は、受託会社の同意を得た上で、かかる調整を行い、かかる方法の使用を認めることができる。
2.3 外貨換算
米ドル以外の通貨で表示される資産および負債は、当期末における実勢為替レートで米ドルに換算される。外貨で表示される取引は、取引日現在の実勢為替レートにより米ドルに換算される。
当期の損益を決定するにあたり、外国為替換算にかかる未実現および実現利益または損失は、運用計算書および純資産変動計算書において認識されている。
組入有価証券の時価評価額に起因する未実現為替差損益は、投資有価証券にかかる未実現評価損益の純変動に含まれる。その他の為替差損益は、運用計算書および純資産変動計算書に直接計上される。
2.4 設立費
設立費は、全額償却されている。
2.5 為替先渡契約
為替先渡契約は、満期日までの残存期間に関する純資産計算書の日付現在適用される先渡レートで評価される。
為替先渡契約から生じる損益は、運用計算書および純資産変動計算書において認識される。
2.6 先物契約
先物契約は、特定の先物契約が取引される取引所の決済価格を基準として、現金化した場合の評価額で評価される。
2.7 受取利息
受取利息は、日次ベースで発生する。
2.8 受取配当金
配当金は、当該有価証券が「配当落ち」として初めて記載された日付に収益に計上される。注記3.管理報酬および販売管理報酬
管理会社はシリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.85パーセントの管理報酬
を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、毎月後払いで支払われる。
さらに、管理会社は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.78パーセントの販売管理報酬を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、毎月後払いで支払われる。
管理会社は、自らの報酬から投資運用会社の報酬を支払った。投資運用会社は、副投資運用会社、およびシリーズ・トラストに関して投資運用会社の職務を遂行するよう投資運用会社により任命された委託先またはその他の者の報酬を支払う責任を負う。
注記4.管理事務代行報酬
管理事務代行会社は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.05パーセントの報酬を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、毎月後払いで支払われる。
注記5.保管報酬
保管会社は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.05パーセントの報酬を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、取引手数料および諸費用とともに毎月後払いで支払われる。
注記6.受託報酬
受託会社は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.01パーセントの受託報酬(ただし最低年間報酬額は10,000米ドル)を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、暦四半期ごとに後払いで支払われる。
注記7.販売報酬
販売会社は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.25パーセントの報酬を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、毎月後払いで支払われる。
注記8.代行協会員報酬
代行協会員は、シリーズ・トラストの資産から、純資産総額に対して年率0.10パーセントの報酬を受領する権利を有する。かかる報酬は、各評価日に発生し、計算され、毎月後払いで支払われる。
注記9.償還費用
シリーズ・トラストの償還費用には、弁護士報酬、専門家費用、印刷費用およびその他の管理事務費用が含まれ、その総額は、48,906.05米ドルである。
注記10.税金
ケイマン諸島
現行のケイマン諸島における税法に基づき、シリーズ・トラストにより支払われる税金はない。従って、所得税に対する引当金は財務書類に計上されていない。
その他の国々
シリーズ・トラストは、その他の国々において稼得される特定の所得に対する源泉税またはその他の税金を課されることがある。
注記11.支払分配金
2019年3月15日(償還日)までの期間中、シリーズ・トラストが行った分配は以下のとおりである。
受益証券1口当たり支払分配金 | 基準日 | 分配落ち日 | 海外における支払日 |
米ドル・クラス受益証券 | |||
0.0333 米ドル | 2018年8月20日 | 2018年8月21日 | 2018年8月28日 |
0.0333 米ドル | 2018年9月20日 | 2018年9月21日 | 2018年9月28日 |
0.0333 米ドル | 2018年10月19日 | 2018年10月22日 | 2018年10月26日 |
0.0333 米ドル | 2018年11月20日 | 2018年11月21日 | 2018年11月29日 |
0.0333 米ドル | 2018年12月20日 | 2018年12月21日 | 2019年1月7日 |
0.0333 米ドル | 2019年1月18日 | 2019年1月22日 | 2019年1月28日 |
円ヘッジ・クラス受益証券 | |||
30 円 | 2018年8月20日 | 2018年8月21日 | 2018年8月28日 |
30 円 | 2018年9月20日 | 2018年9月21日 | 2018年9月28日 |
30 円 | 2018年10月19日 | 2018年10月22日 | 2018年10月26日 |
30 円 | 2018年11月20日 | 2018年11月21日 | 2018年11月29日 |
30 円 | 2018年12月20日 | 2018年12月21日 | 2019年1月7日 |
30 円 | 2019年1月18日 | 2019年1月22日 | 2019年1月28日 |
注記12.為替レート
2019年3月15日(償還日)現在、使用された米ドルに対する為替レートは以下のとおりである。
通貨 為替レート
日本円 111.6750
注記13.後発事象
シリーズ・トラストの資産は、2019年3月15日(償還日)付で清算され、総額4,326,948.28米ドルの分配可能な手取金が、2019年3月19日に受益者へ支払われた。
Ⅴ.投資信託財産運用総括表
信 託 期 間 | 投資信託当初払込日 | 2013 年3月1日 | 投資信託契約終了時の状況 | ||
2019 年3月 15 日 | 資 産 総 額 | 42,568,203 円 | |||
区 分 | 投資信託当初払込時 | 投資信託契約終了時 | 差引増減 | 負 債 総 額 | 38,164 円 |
純 資 産 総 額 | 42,530,039 円 | ||||
受 益 権 口 数 | 151,316 口 | 5,635 口 | -145,681 口 | 受 益 権 口 数 | 5,635 口 |
元 本 額 | 1,515,144,129 円 | 42,530,039 円 | -1,472,614,090 円 | 1口当たり償還金 | 7,547.48 円(注) |
(注)1口当たり償還金は小数点以下2桁まで算出されていますが、本書においては、整数単位の値を記載している場合があります。
各会計年度の状況
計算期 | 期首純資産総額 (円) | 期末純資産総額 (円) | 1口当たり 純資産価格(注) (円) | 1口当たり分配金 | |
金 額 (円) | 分 配 率 (%) | ||||
第1期 | 1,515,144,129 | 1,604,128,495 | 9,506 | 120 | 1.26 |
第2期 | 1,604,128,495 | 469,048,280 | 9,614 | 360 | 3.74 |
第3期 | 469,048,280 | 279,140,102 | 9,202 | 360 | 3.91 |
第4期 | 279,140,102 | 142,449,685 | 9,143 | 360 | 3.94 |
第5期 | 142,449,685 | 114,464,429 | 8,614 | 360 | 4.18 |
第6期 | 114,464,429 | 97,131,419 | 7,873 | 360 | 4.57 |
第7期 | 97,131,419 | 42,530,039 | 7,547.48 | 180 | 2.38 |
(注)1口当たり純資産価格は、整数単位で算出されていますが、第7期(償還日)については、小数点以下2桁まで算出されています。
Ⅵ.お知らせ
ファンドの純資産額が低水準となり、ファンドの投資目的および投資方針に基づいた運用を継続することが非効率となって、受益者の最善の利益に適うものではないと判断されたため、ファンドは、2019年3月15日をもって早期償還されました。
1口当たり償還価格は、7,547.48円でした。
(注)1口当たり償還価格は小数点以下2桁まで算出されていますが、本書においては、整数単位の数字を記載している場合があります。