世界の市場は、2017年に過去最高値に達しました。投資家の主なテーマは、好調な企業収益、世界経済の成長に対する楽観論および流動性に対する主要中央銀行の懸念が後 退したことでした。米国、中国および日本の3大経済圏では、いずれも堅調な経済統計が公表されました。フランス大統領選およびカタルーニャ独立運動など欧州の政治リスク は後退しました。北朝鮮のミサイル発射テストおよび挑発的な発言は、長期的な影響には発展しませんでした。原油先物は、米国の原油在庫の減少とOPECが生産削減を延長...
レッド•アーク•グローバル•インベストメンツ(ケイマン)トラスト -
米ドル建て 償還時 目標設定型ファンド1703
ケイマン籍契約型公募外国株式投資信託(単位型)
運 用 報 告 書 (全体版) (償還報告書)
作成対象期間第6期
(
)
2022年1 月1 日
〜 2022年3 月30日
信託終了日 2022年3月30日
受益者のみなさまへ
毎々、格別のご愛顧にあずかり厚くお礼申し上げます。
さて、レッド•アーク•グローバル•インベストメンツ(ケイマン)トラスト-米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(以下、「ファンド」または「サブ•ファンド」といいます。)は、このたび、償還の運びとなりました。ここに、運用状況をご報告申し上げます。ご愛顧を賜り誠にありがとうございました。
◆管理会社
シティグループ•ファースト•
インベストメント•マネジメント•リミテッド
◆代行協会員
シティグループ証券株式会社
目 次
頁 | ||
Ⅰ. | ファンドの設定から前期までの運用の経過··············· | 1 |
Ⅱ. | 運用の経過および運用状況の推移等····················· | 4 |
Ⅲ. | 直近 10 期の運用実績·································· | 8 |
Ⅳ. | ファンドの経理状況··································· | 9 |
Ⅴ. | ファンドの投資信託財産運用総括表 23 | |
Ⅵ. | お知らせ 24 |
(注1) 米ドルの円換算額は、便宜上、2022年9月30日現在における株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値(1米ドル=144.81円)によります。以下同じです。
(注2) サブ・ファンドは、ケイマン諸島の法律に基づいて設定されていますが、受益証券は米ドル建てのため、本書の金額表示は、別段の記載がない限り米ドル貨をもって行います。
(注3) 本書の中で金額および比率を表示する場合、四捨五入してあります。従って、合計の数字が一致しない場合があります。また、円貨への換算は、本書の中でそれに対応する数字につき所定の換算率で単純計算のうえ、必要な場合四捨五入してあります。従って、本書中の同一情報につき異なった円貨表示がなされている場合もあります。
(注4) 本書の中で、計算期間(以下「会計年度」ともいいます。)とは、1月1日に始まり12月31日に終了する1年をいいます。ただし、第1会計年度は、2017年1月26日から2017年12月31日までの期間をいいます。なお、サブ・ファンドの運用開始日は、2017年3月22日です。
(注5) 本運用報告書(全体版)において別段の定義がある場合を除くほか、サブ・ファンドに係る交付運用報告書において定義される用語および表現は、本書において同一の意味を有します。
サブ・ファンドの仕組みは、以下のとおりです。
フ ァ ン ド 形 態 | ケイマン籍契約型公募外国株式投資信託(単位型) |
信 託 期 間 | すでに終了している場合を除き、サブ・ファンドは、(i)受益者に3か月前までに通知を行うことにより、管理会社がその単独の裁量においてサブ・ファンドの終了を決定する日、または(ⅱ)償還日のうち、最も早く到来する日に終了します。 償還日とは、2157 年 10 月 21 日または管理会社および受託会社が販売会社と協議の上合意したこれよりも早い日をいいます。 また、管理会社が(i)ボルカー・ルールに従いサブ・ファンドの運用を継続すること、または(ⅱ)サブ・ファンドの投資目的を達成することのいずれかが合理的に実行不可能であり、もしくは実行不可能となる見込みであるとして、管理会社がその単独の裁量により決定する場合(本インデックスおよび/もしくは本債券へのエクスポージャーの獲得が不可能となったか、もしくは有利な条件でこれを行うことが不可能であると管理会社が決定する状況を含みます(ただし、これらに限られません。)。)、管理会社は、受益者にその旨の通知を行うことにより、サブ・ファンドを終了させることができます。 サブ・ファンドは 2022 年3月 30 日に償還いたしました。 |
繰 上 償 還 | サブ・ファンドは、以下のいずれかの事項が最初に発生した場合に終了します。 (a)サブ・ファンドが違法となるか、または受託会社もしくは管理会社の意見において、サブ・ファンドを継続させることが実行不能であり、経済的ではなく、得策ではなくもしくはサブ・ファンドの受益者の利益に反する場合 (b)前記「信託期間」の項に規定される日付または条件に該当する場合 (c)任意または強制的買戻しのいずれかを問わずサブ・ファンドのすべての発行済受益証券が買い戻されている場合 (d)サブ・ファンドの受益者がサブ・ファンド決議により決定した場合 (e)信託証書の日付より開始しその 149 年後に満了する期間の最終日である場合 |
運 用 方 針 | サブ・ファンドの投資目的は、投資者に対して、次に掲げるものに連動するリターンを提供することです。 (a)満期日において、米ドル建てで発行価格の100 パーセントである目標リターン(以下「目標償還水準」といいます。)を達成することを目指すポートフォリオ(以下「安定運用部分」といいます。) (b)グローバル・マルチアセット米ドル建て指数(以下「本インデックス」といいます。)に対するレバレッジ後のエクスポージャーを提供するポートフォリオ(以下「積極運用部分」といいます。) (注)「満期日」とは、2022 年3月 30 日または管理会社が決定するその他の日をいいます。 |
主 要 投 資 対 象 | 本債券および積極運用部分スワップ取引 |
サ ブ ・ フ ァ ン ド の運 用 方 法 | 安定運用部分は、本債券に対するエクスポージャーを提供することにより、満期日において目標償還水準を達成することを目指します。本債券は、セレナーデ・インベストメント・コーポレイション・エスエイ (以下「債券発行会社」といいます。)により発行されます。本債券は、満期日以前に満期の日を迎え、その満期の時に目標償還水準を達成するように設計されています。 積極運用部分は、投資者に対して、本インデックスに対するレバレッジ後のエクスポージャー(以下「レバレッジ後エクスポージャー」といいます。)を提供します。 管理会社は、店頭スワップ取引またはこれに相当する取引(以下、総称して、「積極運用部分スワップ取引」といいます。)を締結することによって、サブ・ファンドのために、本インデックスに対するエクスポージャーを得ることを目指します。 積極運用部分スワップ取引は、インデックス水準に対するレバレッジ後エクスポージャーを提供するよう設計されています。レバレッジ後エクスポージャーは、(A)積極運用部分に対して配分されるサブ・ファンドの純資産価額の割合(%)と(B)レバレッジ水準(8.00 倍)の積として計算されます。 |
主 な 投 資 制 限 | 管理会社は、サブ・ファンドのために以下に掲げることを行いません。 (a)取得の結果として管理会社が運用するすべての投資信託が保有する投資会社ではないいずれかの会社の議決権付株式の総数が当該会社の全発行済議決権付株式の50パーセントを超える場合において、当該会社の株式を取得すること。 (b)サブ・ファンドによって保有される上場されていないか、または容易に換金することができない投資対象の価額の合計が、当該投資対象の取得の結果、当該取得の直後に直近の純資産価額の 15 パーセントを超えることとなる場合において、上場されていないか、または容易に換金することができない投資対象を取得すること(ただし、かかる制限は、当該投資の評価方法が英文目論見書もしくはサブ・ファンドの補遺において明確に開示されている場合および当該投資対象の価格の透明性を確保する適切な方法が取られている場合は、当該投資対象の取得を妨げないものとします。)。 (c)自己取引を行い、または本人としての管理会社の取締役と取引を行うこと。 (d)管理会社または受益者以外の第三者の利益を図る目的での取引を含む(ただし、これらに限られません。)受益者の利益を害し、またはサブ・ファンドの資産の適切な運用に反する取引を行うこと。 (e)空売りの結果、サブ・ファンドの計算において空売りされる有価証券の市場価額の総額が当該空売りの直後に純資産価額を超える場合において、空売りを行うこと。 (f)後記「借入れ」の項に記載の借入制限に従わずに、借入れを行うこと。 |
主 | な | 投 | 資 | 制 | 限 | (g)一の発行体の株式または一の投資信託の受益証券について、その保有の結果として、一の発行体の当該株式または受益証券の価額(以下「株式等エクスポージャー」といいます。)が純資産価額の 10 パーセントを超えることとなる場合において(当該株式等エクスポージャーは、日本証券業協会のガイダンスに従い計算されます。)、当該株式または受益証券を保有すること。 (h)一の取引相手方とのデリバティブのポジションまたはデリバティブ取引の原資産である一の発行体に係るデリバティブのポジションについて、その保有の結果として、当該取引相手方または当該デリバティブのポジションに係る発行体に対して生じる純エクスポージャー(以下「デリバティブ等エクスポージャー」といいます。)が純資産価額の 10 パーセントを超えることとなる場合において (当該デリバティブ等エクスポージャーは、日本証券業協会のガイダンスに従い計算されます。)、当該デリバティブのポジションを保有すること。(注:当該デリバティブ取引のもと、取引相手方の債務に担保が設定されまたは証拠金が差し入れられている場合、当該担保または証拠金の評価額は控除することができます。) (i)一つの主体により発行され、組成され、または引き受けられた、(ⅰ)有価証券(上記(g)に定める株式または受益証券を除きます。)、(ⅱ)金銭債権(上記(h)に定めるデリバティブを除きます。)および(ⅲ)匿名組合出資持分について、その総額(以下「債券等エクスポージャー」といいます。)が純資産価額の 10 パーセントを超えることとなる場合において(当該債券等エクスポージャーは、日本証券業協会のガイダンスに従い計算されます。)、当該(ⅰ)有価証券、(ⅱ)金銭債権および(ⅲ)匿名組合出資持分を保有すること。(注:担保付取引の場合は、担保評価額を控除することができ、当該主体に対するサブ・ファンドの負う支払債務が存在する場合は、支払債務額を控除することができます。) (j)一つの主体に対する株式等エクスポージャー、債券等エクスポージャーおよびデリバティブ等エクスポージャーの総額が純資産価額の 20 パーセントを超えることとなる場合において、当該主体に対するポジションを保有すること。 管理会社は、サブ・ファンドの計算において、デリバティブ取引から生じるリスクを十分に把握する過程において管理会社により実施されるリスク管理手続である、規制を受けている金融商品取引業者の自己資本比率規制において定められる標準的方式の「市場リスク相当額」の算出方法を参考に用いた未決済のデリバティブ取引またはその他の類似の取引のリスク量が、純資産価額の 80 パーセント以内となるように確保します。以上の規定の目的において、標準的方式および「自己資本比率規制」とは、それぞれ日本の金融庁の規則に定める意味を有します。 前記(g)から(j)までの投資制限に基づく発行体集中およびカウンターパーティー・エクスポージャーのリスクを計算する目的において、サブ・ファンドが集団投資事業体および/または証券化商品に直接投資する場合、かつ、それらそれぞれの発行体および/またはビークルの資産が固有資産または当該発行体および/もしくはビークルが保有し、これらの集団投資事業体および/もしくは証券化商品に帰属しないその他の資産から分離されており、かつ、当該発行体および/またはビークルが倒産隔離の団体である場合、当該集団投資事業体および/または証券化商品の裏付資産に対するサブ・ファンドの間接的なポジションのエクスポージャーは、エクスポージャーを算定する際にルック・スルーすることができます。 借入れ 管理会社および/またはその委託先は、借入残高の総額が純資産価額の 10 パーセントを超える結果とはならないことを条件として、サブ・ファンドの計算において金銭を借り入れることができます。ただし、サブ・ファンドが他のサブ・ファンド、投資ファンドまたは他の種類の集団投資スキームとの併合を含む(ただし、これらに限られません。)特別な状況において、12 か月を超えない期間で一時的に制限を超える場 合はこの限りではありません。 |
分 | 配 | 方 | 針 | サブ・ファンドが相当の分配可能な利益を有することは想定されていません。 |
Ⅰ.ファンドの設定から前期までの運用の経過
第1期:2017年1月26日(設立日)から2017年12月31日
投資環境について
世界の市場は、2017年に過去最高値に達しました。投資家の主なテーマは、好調な企業収益、世界経済の成長に対する楽観論および流動性に対する主要中央銀行の懸念が後退したことでした。米国、中国および日本の3大経済圏では、いずれも堅調な経済統計が公表されました。フランス大統領選およびカタルーニャ独立運動など欧州の政治リスクは後退しました。北朝鮮のミサイル発射テストおよび挑発的な発言は、長期的な影響には発展しませんでした。原油先物は、米国の原油在庫の減少とOPECが生産削減を延長する中で、当期中26%上昇しました。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラスト-米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703は、2017年1月26日(追補信託証書の締結日)に設立されました。2017年12月31日に終了した会計年度において、ファンドのリターンは、当初純資産価格(2017年3月22日現在)から当期の最終純資産価格(2017年12月31日現在)までで測定して、8.81%となりました。
全体的に金融市場の状況は、引き続き緩和的で、ボラティリティは、当期を通じて低位を維持しました。株式市場は好調に推移しました。
第2期:2018年1月1日から2018年12月31日
投資環境について
当期中、世界経済は、成長格差、貿易摩擦および政治リスクの上昇に見舞われました。米連邦準備銀行は、好調な米国内経済の成長を背景に4回にわたり利上げを行いました。欧州中央銀行は、経済統計が予想を幾分下回っているものの、現在進行中の広範囲の経済成長と整合しているとしました。このため、欧州中央銀行は、2018年12月に資産購入プログラムを終了しました。当期中、米国、日本、ヨーロッパ、中東およびアフリカならびに新興市場の株式はすべて、調整局面になりました。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
当期中、世界的な経済成長の鈍化と米国の原油増産を受けて、原油先物は20%以上下落しました。債券について見ると、クレジット・スプレッドは拡大し、米国債の利回りは上昇し、イールド・カーブはフラット化しました。オーストラリア国債、日本国債およびユーロ建ドイツ国債の絶対利回りは、全て、全年限を通じて低下しました。
2018年12月31日に終了した当期のサブ・ファンドのリターンは、1.79%でした。
第3期:2019年1月1日から2019年12月31日
投資環境について
当期中、米中貿易摩擦および交渉妥結に向けた期待感が取り沙汰され、米国のベンチマークに牽引され株式は年のほとんどの期間にわたり、上昇基調を維持しました。年末にかけて、各国・地域の中央銀行が米中間貿易交渉の第1段階の合意発表まで様子見姿勢を取ったことから、金融緩和策が一時中断する局面がありました。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
株式は、米国の概ね堅調な経済統計および米国の利下げや欧州の景気刺激策など主要な中央銀行の金融緩和策に下支えされました。当期中、金と原油価格が地政学的懸念、米国・イラン間の緊張および度々起きた米ドル安などを背景に上昇したことを受けて、商品価格も0.75%上昇し、リターンに貢献しました。債券について見ると、利回りが年末にかけて上昇し、投資家のリスク・オンの動きを受けてほとんどの国債利回りについて長短金利差がスティープ化しました。
2019年12月31日に終了した当期のサブ・ファンドのリターンは、6.07%でした。
第4期:2020年1月1日から2020年12月31日
投資環境について
新型コロナウイルスのパンデミック発生で、年初に感染防止のため各経済圏がロックダウンを行ったことを受けて、世界の資産クラスは急落しました。米国に牽引された世界の株式市場でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大が最大の世界的健康危機に進展し、世界経済の縮小を引き起こしたことから、過去最長の強気相場は終焉を迎えました。投資家がパンデミックの拡大による世界的な景気後退予想で需要の急減を見込んだため、コモディティ価格は下落して当期末を迎えました。春に歴史的に急激ではあっても短期的な景気後退がありましたが、米国を含む多くの主要経済圏は、景気回復の初期局面に入りました。市場は、新型コロナウイルス・ワクチンの承認および接種開始により、世界的パンデミックとそれに伴う経済への影響が終息するとの期待感から上昇しました。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
米ドル安に加えて、各国がワクチン接種を開始したことを受けてパンデミック終息に対する期待感を背景とするリスク志向は、コモディティ価格を押し上げました。債券については、投資家が主要中央銀行による金融緩和策および優勢なリスク志向を重視したことから、主要経済圏の利回りはおおむね一定範囲内で推移し続けました。
2020年12月31日に終了した当期のサブ・ファンドのリターンは、-6.70パーセントでした。安定運用部分のリターンは3.16パーセントで、積極運用部分のリターンは-9.78パーセントでした。積極運用部分が冴えない展開となった主たる原因は、2020年第1四半期における欧州株式および新興国株式の下落が主要因であり、当時本インデックスが主にコアアセットに配分していたことによります。その後の
2020年3月末に、本インデックスは、すべての配分をリザーブアセットに切り替えました。2020年の年末にかけて、本インデックスは、すべての配分がコアアセットに切り替わる状態に復帰しました。ECBによる新たな緩和策および米国の財政案の可決を投資家が重視したことを受けて相場は上昇し、および株式の好調なパフォーマンスの恩恵を受け、本インデックスは年初来からの損失の一部を回収することができました。
第5期:2021年1月1日から2021年12月31日
投資環境について
世界経済が引き続く新型コロナウィルスのパンデミックによる影響に対処したことを受けて、2021年は、調整と回復という重大な1年になりました。世界の株式は、財政・金融緩和策、ワクチン接種開始および好調な企業決算を背景に2021年上半期に米国株に牽引されて上昇しました。原油は、供給ひっ迫に加えて、供給量が比例的に増加しないまま需要がパンデミック前の水準に達したことを背景に、2年ぶりの高値に上昇しました。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
エネルギー価格の上昇がインフレの重しとなったことを受けて、リスク・センチメントが揺れ動く中、世界の国債市場は、変動しながら低調に推移しました。市場参加者がインフレ期待がより固定化し、かつ、一時的なものではなくなるとの見方をとったため、利回りは利上げを見込んでフラット化しました。当年を通じて円安が進行しました。
2021年12月31日に終了した当期に関して、サブ・ファンドのリターンは、1.09パーセントでした。安定運用部分のリターンは0.45パーセントで、積極運用部分のリターンは0.79パーセントでした。インデックスの戦略は、2021年第4四半期までコアアセットのエクスポージャーを100パーセントで維持してきましたが、同期間において徐々にリザーブアセットに切り替え、期末にはリザーブアセットへのエクスポージャーを100パーセントとしました。
Ⅱ.運用の経過および運用状況の推移等
(1)当期の運用経過および今後の運用方針
■1口当たり純資産価格等の推移について
(米ドル)
純資産価額(右軸) 1口当たり純資産価格(左軸)
12.5
12.0
11.5
11.0
10.5
10.0
9.5
2021年
12月30日
2022年
1月30日
2022年
2月28日
(百万米ドル)
300
第5期末の1口当たり純資産価格: |
11.081米ドル |
第6期末の1口当たり純資産価格: |
10.73839米ドル (分配金額:該当事項はありません。) |
騰落率: |
-3.09% |
250
200
150
100
50
0
2022年
3月30日
(注1)騰落率は、税引き前の分配金を再投資したものとみなして計算しています。以下同じです。なお、サブ・ファンドに分配金の支払実績はありません。
(注2)サブ・ファンドの購入価額により課税条件は異なりますので、お客様の損益を示すものではありません。
(注3)サブ・ファンドにベンチマークは設定されていません。
(注4)第6期末の純資産総額および1口当たり純資産価格は、財務書類と異なる基準時点で計算されているため、財務書類に記載の数値とは異なります。以下同じです。
■1口当たり純資産価格の主な変動要因
止まない地政学的問題が石油のインフレ懸念を一段と悪化させる中、新興市場の主要なテーマは地政学的問題が中心となりました。日本円は、四半期中対米ドルで下落しました。
米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703は、積極運用部分と安定運用部分の両方をそれぞれ2022年3月18日と同年3月25日に換金しました。前会計年度末(2021年12月31日)から満期日(2022年3月 30日)までのサブ・ファンドのリターンは、-3.09%でした。安定運用部分のリターンは0.07%で、積極運用部分のリターンは-3.12%でした。インデックスの戦略は、当期を通じて、リザーブ・アセットに100%のエクスポージャーを維持しました。
■分配金について
該当事項はありません。
■投資環境について
石油価格の高騰でインフレ懸念が依然として高い中で、各国・地域の中央銀行の金融政策がますますタカ派的になったことを受けて、2022年の年初は債券市場にとって厳しい時期となりました。その後、市場の注目は、東欧で高まる緊張に移り、ロシア軍によるウクライナ侵攻で、この緊張は一気に高まりました。このため、外国為替取引の値動きが高まり、コモディテイ市場では、原油価格が1バレル当たり100米ドルに高騰しました。
■ポートフォリオについて
サブ・ファンドの投資目的は、投資者に対して、次に掲げるものに連動するリターンを提供することです。
(a)満期日(*)において、目標償還水準(すなわち発行価格の100パーセント)を達成することを目指すポートフォリオ。
(b)本インデックスに対するレバレッジ後のエクスポージャーを提供するポートフォリオ。
(*)「満期日」とは、2022年3月30日または、管理会社が決定する他の日をさします。
目標償還水準を達成するために必要な最低金額が安定運用部分に配分され、残余部分が積極運用部分に配分されることを目的として、積極運用部分と安定運用部分の配分は、サブ・ファンドの設定日の後、短期間に確定されました。
サブ・ファンドは、満期日において10.00米ドルの100パーセントである目標リターンを達成するため、セレナーデ・インベストメント・コーポレイション・エスエイ(本書において「債券発行会社」といいます。)が発行した債券(本書において「本債券」といいます。)に投資しており、本インデックスに対するレバレッジ後のエクスポージャー(本書において「レバレッジ後エクスポージャー」といいます。)を提供するシティグループ・グローバル・マーケッツ・リミテッドと店頭スワップ取引またはこれに相当する取引(本書において「積極運用部分スワップ取引」といいます。)を締結しています。
サブ・ファンドは、積極運用部分スワップ取引の条項に基づき、目標償還水準に発行済受益証券口数を乗じた金額(本書において「目標償還金額」といいます。)の年率0.77パーセントの利息を月次で受領し、これは、サブ・ファンドに関連する一定の運営の経費および費用を決済するために用いられます。
■投資の対象とする有価証券の主な銘柄
該当事項はありません。
■投資の対象とするデリバティブ取引に係る権利の主な種類
該当事項はありません。
■今後の運用方針
サブ・ファンドは2022年3月30日に償還いたしました。
(2)費用の明細
項目 | 項目の概要 | |
受託会社の報酬 | 受託会社は、サブ・ファンドの信託財産から、毎日計算され、発生し、四半期毎に後払いで支払われる、年間15,000米ドルの受託報酬を受領する権利を有する。 | サブ・ファンドの受託業務およびこれに付随する業務 |
管理会社の報酬 | 管理会社は、サブ・ファンドの信託財産から、目標償還金額の年率0.16パーセントの管理会社報酬を受領する権利を有します。かかる報酬は、毎日計算され、発生し、毎月後払いで 支払われます。 | サブ・ファンド資産の運用管理、受益証券の発行、買戻し業務 |
管理事務代行会社および保管会社 の報酬 | 管理事務代行会社および保管会社は、サブ・ファンドの信託財産から、目標償還金額の年率0.10パーセントの管理事務代行および保管に係る報酬を受領する権利を有します。かかる報酬は、毎日計算され、発生し、毎月後払いで支払われます。 | サブ・ファンド資産の管理事務代行業務 受益証券の発行、譲渡および買戻しに関する登録名義書換事務 サブ・ファンド資産の保管業 務 |
代行協会員の報酬 | 代行協会員は、サブ・ファンドの信託財産から、目標償還金額の年率0.01パーセントを上限とする報酬を受領する権利を有します。かかる報酬は、毎日計算され、発生し、毎月後払いで支払われます。 | 目論見書の配布、受益証券1口当たり純資産価格の公表、運用報告書等の文書の販売取扱会社への送付等の業務 |
販売会社の報酬 | 販売会社は、サブ・ファンドの信託財産から、目標償還金額の年率0.50パーセントを上限とする報酬を受領する権利を有します。ただし、この目的において、目標償還金額は(発行済受益証券の数ではなく)販売会社が保有登録者となっている受益証券の数を参照して計算されます。かかる報酬は、毎日計算され、発生し、毎月後払いで支払われます。 | 日本における受益証券の販売業務、購入・買戻しの取次ぎ業務、運用報告書の交付等購入後の情報提供業務、およびこれらに付随する業務 |
積極運用部分スワップ取引 | 積極運用部分スワップ取引は、手数料ならびにレバレッジ後エクスポージャーに伴う想定取引および複製の費用に係る控除部分を反映します。運用期間中に間接的に負担する費用は、積極運用部分にレバレッジをかけた額に、2.37パーセントをかけた額になります。 スワップ手数料部分は、上記のように、管理会社、販売会社、代行協会員ならびに管理事務代行会社および保管会社に支払われる報酬をカバーするために適用されます。積極運用部分 スワップ取引が締結および解消されたとき、スワップの取引は、取引費用の対象となります。 | |
インデックス想定費用 | インデックス水準は、想定取引および複製の費用に係る控除部分を反映します。これらの費用の全体的な影響は変化します。(i)各四半期毎に、(ⅱ)月次の構成銘柄の目標比重の再設定、または週次のシグナルの観測もしくは日次のボラティリティー制御措置により、本インデックスの構成銘柄の比重の変動があった場合に控除される想定取引費用が存在します。 | |
本債券費用 | サブ・ファンドは、本債券から生じる以下から構成される費用を、間接的に、負担します。 (i)法律、債券受託者および担保管理について約52,500米ドルの費用 (ⅱ)保管費用として本債券に適用される、安定運用部分に帰属する純資産価額の年率 0.012パーセントの費用 これらの費用は本債券の価額から課されおよび控除され、サブ・ファンド外において別途課 される別個の費用ではありません。 | |
その他の費用・手数料(当期) | 0.06% | 専門家報酬、銀行利息、保護預り手数料、取引費用、清算費用、その他費用 |
(注)各報酬については、有価証券報告書に記載の料率および金額を記載しています。「その他の費用・手数料(当期)」には運用状況等により変動するものや実費となる費用が含まれます。便宜上、当期のその他の費用・手数料等の金額をサブ・ファンドの当期末の純資産価額で除した値の百分率による比率を表示していますが、実際の比率とは異なります。
Ⅲ.直近10期の運用実績
(1)純資産の推移
下記の各会計年度末および第6会計年度中における各月末の純資産の推移は、以下のとおりです。
純資産価額 | 1口当たり純資産価格 | |||
米ドル | 千円 | 米ドル | 円 | |
第1会計年度末 (2017年12月31日) | 150,843,882.43 | 21,843,703 | 10.881 | 1,576 |
第2会計年度末 (2018年12月31日) | 119,576,141.46 | 17,315,821 | 11.076 | 1,604 |
第3会計年度末 (2019年12月31日) | 98,670,197.22 | 14,288,431 | 11.748 | 1,701 |
第4会計年度末 (2020年12月31日) | 80,848,764.84 | 11,707,710 | 10.961 | 1,587 |
第5会計年度末 (2021年12月31日) | 63,099,806.38 | 9,137,483 | 11.081 | 1,605 |
第6会計年度末 (2022年3月30日) | 53,438,950.91 | 7,738,494 | 10.73839 | 1,555 |
2022年1月末日 | 61,237,743.33 | 8,867,838 | 10.938 | 1,584 |
2月末日 | 59,647,794.38 | 8,637,597 | 10.812 | 1,566 |
3月30日 | 53,438,950.91 | 7,738,494 | 10.73839 | 1,555 |
(注1)上記の2022年3月30日現在の純資産総額および1口当たり純資産価格は、財務書類と異なる基準時点で計算されているため、財務書類に記載の数値とは異なります。
(注2)償還日において、4,976,441.096口が純資産総額53,438,950.91米ドルまたは1口当たり純資産価格10.73839米ドルで強制買戻しされました。
(2)分配の推移
該当事項はありません。
(3)販売及び買戻しの実績
会計年度 | 販売口数 | 買戻口数 | 発行済口数 |
第1会計年度 | 14,950,467.229 (14,950,467.229) | 1,087,651.836 (1,087,651.836) | 13,862,815.393 (13,862,815.393) |
第2会計年度 | 0 (0) | 3,066,792.342 (3,066,792.342) | 10,796,023.051 (10,796,023.051) |
第3会計年度 | 0 (0) | 2,397,346.995 (2,397,346.995) | 8,398,676.056 (8,398,676.056) |
第4会計年度 | 0 (0) | 1,022,508.028 (1,022,508.028) | 7,376,168.028 (7,376,168.028) |
第5会計年度 | 0 (0) | 1,681,995.236 (1,681,995.236) | 5,694,172.792 (5,694,172.792) |
第6会計年度 | 0 (0) | 717,731.696 (717,731.696) | 4,976,441.096 (4,976,441.096) |
下記の各会計年度における販売および買戻しの実績ならびに各会計年度末日現在の発行済口数は、以下のとおりです。
(注1)括弧内の数字は、本邦内における販売口数、買戻口数および発行済口数を表します。
(注2)上記の数値は、財務書類と基準時点が異なるため、財務書類の数値とは一致していません。
Ⅳ. ファンドの経理状況
a.ファンドの2022年1月1日から2022年3月30日(償還日)の日本文の財務書類は、ルクセンブルグにおける諸法令および一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成された原文の財務書類を翻訳したものである(ただし、円換算部分を除く。)。これは「特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」第 131条第5項ただし書の規定の適用によるものである。
b.ファンドの原文の財務書類は、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定する外国監査法人等をいう。)であるケーピーエムジー ケイマン諸島から監査証明に相当すると認められる証明を受けており、当該監査証明に相当すると認められる証明に係る監査報告書に相当するもの(訳文を含む。)が当該財務書類に添付されている。
c.ファンドの原文の財務書類は、米ドルで表示されている。日本文の財務書類には、主要な金額について2022年9月30日現在における株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値(1米ドル=144.81円)で換算された円換算額が併記されている。なお、千円未満の金額は四捨五入されている。円換算額は、四捨五入のため合計欄の数値が総額と一致しない場合がある。
d.ファンドの年次財務書類は、原文(英語版)のみが監査され、監査報告書が参照しているのは原文(英語版)のみである。年次財務書類および監査報告書がその他の言語に翻訳される場合、ファンドの受託会社および管理会社が年次財務書類および監査報告書の訳文の正確性に責任を負う。
独立監査人の監査報告書
受託会社御中
監査意見
我々は、レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラストのサブ・ファンドである米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(以下「サブ・ファンド」という。)の2022年3月30日
(償還日)現在の純資産計算書、2022年1月1日から2022年3月30日(償還日)までの期間の損益および純資産変動計算書ならびに重要な会計方針その他の説明情報で構成される注記で構成される財務書類について監査を行った。
我々の意見では、添付の財務書類は、ルクセンブルグにおいて投資信託に適用される一般に認められた会計原則に準拠して、サブ・ファンドの2022年3月30日(償還日)現在の財務状態ならびに2022年1月
1日から2022年3月30日(償還日)までの期間の運用実績および純資産の変動について、すべての重要な点において適正に表示しているものと認める。
意見の根拠
我々は、国際監査基準(以下「ISAs」という。)に準拠して監査を行った。当該基準の下での我々の責任については、本報告書中の「財務書類の監査に関する監査人の責任」の項において詳述されている。我々は、ケイマン諸島における財務書類の監査に関連する倫理上の要件とともに国際会計士倫理基準審議会の職業会計士の国際倫理規程(国際独立性基準を含む。)(以下「IESBA規程」という。)に従ってサブ・ファンドから独立した立場にあり、我々はこれらの要件およびIESBA規程に従って他の倫理的な義務も果たしている。我々は、我々が入手した監査証拠が監査意見表明のための基礎を提供するのに十分かつ適切であると判断している。
強調事項
この財務書類の注記2.1について注意されたい。当該注記には、受託会社および管理会社が2022年3月 30日付でサブ・ファンドを清算することを決議したため、財務書類の作成において継続企業の前提が採用されていないことが記載されている。当該事項は、私どもの監査意見に影響を及ぼすものではない。
その他の事項
サブ・ファンドは、その財務書類および我々の監査報告書を英語から日本語に翻訳することがある。我々は翻訳に関する手続きに関与していない。財務書類および我々の監査報告書の英語版と日本語版との間に相違がある場合、英語版が優先する。
その他の情報
経営陣は、5ページから8ページ(訳注:原文のページ)に含まれる一般情報および管理会社の取締役会報告書ならびに15ページ(訳注:原文のページ)に含まれる統計情報で構成されるその他の情報(財務書類およびそれに対する我々の監査報告書は含まれない)に関して責任を負う。
財務書類に対する我々の意見は、その他の情報を対象としておらず、我々は、その他の情報に対していかなる形式の結論の保証も表明しない。
財務書類の監査に関する我々の責任は、その他の情報を精読し、その過程で、その他の情報が、財務書類もしくは我々が監査で入手した知識と著しく矛盾していないか、または重要な虚偽表示があると思われるかについて検討することである。我々が実施した調査に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があるという結論に達した場合、我々はその事実を報告する義務がある。この点に関し、我々に報告すべき事項はない。
財務書類に対する経営陣および統治責任者の責任
経営陣は、ルクセンブルグにおいて投資信託に適用される一般に認められた会計原則に準拠して当財務書類の作成および適正な表示ならびに不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、重要な虚偽表示がない財務書類を作成するために必要であると経営陣が決定する内部統制に関して責任を負う。
財務書類の作成において、経営陣は、サブ・ファンドが継続企業として存続する能力を評価し、それが適用される場合には、経営陣がサブ・ファンドの清算もしくは運用の中止を意図している、または現実的にそれ以外の選択肢がない場合を除き、継続企業の前提に関する事象を適宜開示し、継続企業の会計基準を使用する責任を負う。
統治責任者は、サブ・ファンドの財務報告プロセスの監督に責任を負う。
財務書類の監査に関する監査人の責任
我々の目的は、不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、財務書類に全体として重要な虚偽表示がないかどうかにつき合理的な保証を得ることおよび監査意見を含む報告書を発行することである。合理的な保証は高度な水準の保証ではあるが、ISAsに準拠して行われる監査が重要な虚偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬により生じることがあり、虚偽表示は、単独でまたは全体として、当該財務書類に基づく利用者の経済的意思決定に影響を及ぼすことが合理的に予想される場合に、重要とみなされる。
ISAsに準拠した監査の一環として、監査中、我々は専門的判断を下し、職業的懐疑心を保っている。また、以下も実行する。
-不正または誤謬のいずれに起因するかを問わず、財務書類の重要な虚偽表示のリスクを認識および評価し、それらのリスクに対応する監査手続を策定および実行し、ならびに我々の監査意見表明のための基礎として十分かつ適切な監査証拠を得る。不正による重要な虚偽表示は、共謀、偽造、意図的な不作為、不正表示または内部統制の無効化によることがあるため、誤謬による重要な虚偽表示に比べて、見逃すリスクはより高い。サブ・ファンドの内部統制の有効性についての意見を表明するためではなく、状況に適した監査手続を策定するために、監査に関する内部統制についての知識を得る。
-使用される会計方針の適切性ならびにサブ・ファンドの経営陣が行った会計上の見積りおよび関連する開示の合理性を評価する。
-経営陣が継続企業の前提の会計基準を採用した適切性および、入手した監査証拠に基づき、サブ・ファンドが継続企業として存続する能力に重大な疑義を生じさせる可能性のある事象または状況に関連する重要な不確実性の有無について結論を下す。重要な不確実性が存在するという結論に達した場合、我々は、当監査報告書において、財務書類における関連する開示に対して注意喚起し、当該開示が不十分であった場合は、監査意見を修正する義務がある。我々の結論は、当監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づく。しかし、将来の事象または状況が、サブ・ファンドが継続企業として存続しなくなる原因となることがある。
-開示を含む財務書類の全体的な表示、構成および内容について評価し、ならびに財務書類が適正な表示を実現する方法で対象となる取引および事象を表示しているかについて評価する。
我々は統治責任者に、特に、計画した監査の範囲および実施時期ならびに我々が監査中に特定した内部統制における重大な不備を含む重大な監査所見に関して報告する。
ケーピーエムジー 2022年9月29日
レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラスト-米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(償還済)
純資産計算書
2022年3月30日(償還日)現在
注 | 米ドル | 千円 | |||
資産 銀行預金 | 71,273.48 | 10,321 | |||
スワップに係る未収利息 | 2.4 | 31,455.00 | 4,555 | ||
その他の資産 | 1,070.84 | 155 | |||
資産合計 | 103,799.32 | 15,031 | |||
負債 未払清算費用 | 28,259.90 | 4,092 | |||
未払販売会社報酬 | 8 | 21,697.00 | 3,142 | ||
未払専門家報酬 | 19,512.95 | 2,826 | |||
未払印刷・発行費用 | 10,545.15 | 1,527 | |||
未払弁護士報酬 | 8,204.46 | 1,188 | |||
未払管理会社報酬 | 6 | 6,943.00 | 1,005 | ||
未払管理事務代行会社報酬 | 4 | 3,905.00 | 565 | ||
未払受託報酬 | 3 | 3,750.00 | 543 | ||
未払代行協会員報酬 | 7 | 436.00 | 63 | ||
未払保管会社報酬 | 5 | 436.00 | 63 | ||
その他の未払費用 | 109.86 | 16 | |||
負債合計 | 103,799.32 | 15,031 | |||
純資産合計 | ― | ― | |||
発行済受益証券口数 受益証券1口当たり純資産価格 | ― ― | 口 | ― | 円 | |
添付の注記は、本財務書類の一部である。 |
レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラスト-米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(償還済)
損益および純資産変動計算書
2022年1月1日から2022年3月30日(償還日)までの期間
注 | 米ドル | 千円 | ||
収益 | ||||
スワップに係る受取利息 | 2.4 | 101,433.85 | 14,689 | |
その他の収益 | 3,180.27 | 461 | ||
収益合計 | 104,614.12 | 15,149 | ||
費用 | ||||
販売会社報酬 | 8 | 67,685.00 | 9,801 | |
清算費用 | 28,259.90 | 4,092 | ||
管理会社報酬 | 6 | 21,660.56 | 3,137 | |
管理事務代行会社報酬 | 4 | 12,183.45 | 1,764 | |
受託会社報酬 | 3 | 3,750.00 | 543 | |
代行協会員報酬 | 7 | 1,353.56 | 196 | |
保管会社報酬 | 5 | 1,353.56 | 196 | |
保護預り手数料 | 733.60 | 106 | ||
取引費用 | 150.26 | 22 | ||
銀行利息 | 122.77 | 18 | ||
専門家報酬 | 41.34 | 6 | ||
その他費用 | 1,524.25 | 221 | ||
費用合計 | 138,818.25 | 20,102 | ||
投資純損失 | (34,204.13) | (4,953) | ||
実現純損益 | ||||
投資有価証券に係る利益 | 2.2 | 6,277,641.06 | 909,065 | |
為替に係る損失 | 2.3 | (258.48) | (37) | |
スワップに係る損失 | 2.2 | (2,123,040.17) | (307,437) | |
当期投資純損失および当期実現純利益合計 | 4,120,138.28 | 596,637 | ||
未実現純損益 | ||||
スワップに係る評価益 | 2.2 | 210,448.32 | 30,475 | |
投資有価証券に係る評価損 | 2.2 | (6,233,991.29) | (902,744) | |
運用による純資産の純減少額 | (1,903,404.69) | (275,632) | ||
資本の変動: | ||||
受益証券の買戻し | (61,196,401.69) | (8,861,851) | ||
資本の純変動額 | (61,196,401.69) | (8,861,851) | ||
純資産、期首 | 63,099,806.38 | 9,137,483 | ||
純資産、期末 | ― | ― | ||
添付の注記は、本財務書類の一部である。 |
レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラスト-
米ドル建て | 償還時目標設定型ファンド1703(償還済) 統計情報 | |
発行済受益証券口数、期末: | ||
2020年12月31日 | 7,376,168.028 口 | |
2021年12月31日 | 5,694,172.792 口 | |
買戻受益証券口数 2022年3月30日(償還日)* | (5,694,172.792)口 ― 口 | |
純資産、期末: | 米ドル | 千円 |
2020年12月31日 | 80,848,764.840 | 11,707,710 |
2021年12月31日 | 63,099,806.380 | 9,137,483 |
2022年3月30日(償還日)* | ― | ― |
受益証券1口当たり純資産価格: | 米ドル | 円 |
2020年12月31日 | 10.961 | 1,587 |
2021年12月31日 | 11.081 | 1,605 |
2022年3月30日(償還日)* | ― | ― |
*償還日において、53,438,950.91米ドルの純資産価額または受益証券1口当たり純資産価格10.738米ド
ルで、4,976,441.096口の受益証券が強制的に買い戻された。
レッド・アーク・グローバル・インベストメンツ(ケイマン)トラスト-米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(償還済)
財務書類に対する注記
2022年3月30日(償還日)現在
注1.活動
米ドル建て 償還時目標設定型ファンド1703(償還済)(以下「サブ・ファンド」という。)は、受託会社および管理会社の間で信託証書および2017年1月26日に締結された追補信託証書に基づき設定および設立されたトラストのサブ・ファンドである。
投資目的および方針
サブ・ファンドの投資目的は、投資者に対して、次に掲げるものに連動するリターンを提供することである。
(a)満期日(*)において目標償還水準(すなわち発行価格の100パーセント)を達成することを目指すポートフォリオ(以下「安定運用部分」という。)
(b)本インデックスに対するレバレッジ後のエクスポージャーを提供するポートフォリオ(以下「積極運用部分」という。)
(*):「満期日」とは、2022年3月30日(償還日)または管理会社が決定するその他の日をいう。
目標償還水準を達成するために必要な最低金額が安定運用部分に配分され、残余部分が積極運用部分に配分されることを目的として、積極運用部分と安定運用部分との間の配分は、サブ・ファンドの設定日の後、短期間に確定された。
サブ・ファンドは、満期日において10.00米ドルの100パーセントである目標リターンを達成するためにセレナーデ・インベストメント・コーポレーション・エスエイが発行した債券に投資しており、グローバル・マルチアセット米ドル建て指数に対するレバレッジ後のエクスポージャーを提供する、管理会社の関連当事者であるシティグループ・グローバル・マーケッツ・リミテッド(以下「CGML」という。)と店頭スワップ取引またはこれに相当する取引を締結している。
サブ・ファンドは、積極運用部分スワップ取引の条項に基づき、目標償還水準に発行済受益証券口数を乗じた金額(以下「目標償還金額」という。)の年率0.77パーセントの利息を月次で受領し、これは、サブ・ファンドに関連する一定の運営の経費および費用を決済するために用いられる。サブ・ファンドは、上記の2022年3月30日の満期日に償還された。
注2.重要な会計方針
2.1 財務書類の表示
本財務書類は、ルクセンブルグにおいて投資ファンドに対して適用ある一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成されている。サブ・ファンドは2022年3月30日に償還したため、本財務書類は非継続企業の前提で作成されている。資産および負債は、正味実現可能価額で計上されている。
2.2 投資有価証券の評価
管理事務代行会社は、払込日および各評価日に、機能通貨建てで受益証券1口当たり純資産価格を算
定し、これを公表する。
受益証券1口当たり純資産価格は、純資産価額を発行済受益証券の口数で除すことにより算定される。受益証券1口当たり純資産価格は、(0.0005を切り上げる通常の四捨五入の方法に従い)小数第3位ま たは管理会社が受託会社と協議の上決定するその他の位まで端数処理される。
純資産価額および受益証券1口当たり純資産価格の算定において、管理事務代行会社は、以下の評価方針および手続に従う。
(a)下記(b)および(c)の規定に従い、証券取引所、商品取引所、先物取引所または店頭市場において上場され、相場付けされ、取引され、または取り扱われている投資対象の価額に基づくすべての計算は、管理事務代行会社により、当該計算が行われる日、または評価日が当該投資対象の主要な取引所の営業日でない場合は、評価日に先立つ当該取引所の直近の営業日の当該取引所の営業終了時点における、当該取引所におけるその現地の規則および慣行に基づく最終取引価格または公式終値を参照して行われる。特定の投資対象について証券取引所、商品取引所、先物取引所または店頭市場が存在しない場合、当該投資対象の価額は、当該投資対象のマーケット・メイクを行う者、会社または機関(および当該マーケット・メーカーが複数存在する場合には、管理会社が受託会社と協議の上指定する特定のマーケット・メーカー)により相場付された当該投資対象の最新の入手可能な価格を参照して計算される。ただし、常に、管理会社が受託会社と協議の上その裁量において、他の取引所における価格またはブルームバーグもしくはインタラクティブ・データ・コーポレイションを含む独立したデータ提供事業者により提供された価格の方が、あらゆる状況において、当該投資対象に関してより公正な評価基準を提供するものと判断した場合、管理会社は、当該価格の採用を指示することができる。
(b)上記(a)の規定に従い最終取引価格、公式終値およびその他の価格相場を入手することができない場合には、関連する投資対象の価額は、管理会社が(受託会社と協議の上)決定する方法で随時算定される。
(c)上記(a)または(b)に従い投資対象の上場価格、相場価格、取引価格または市場取引価格を確認する目的において、管理事務代行会社は、機械化および/または電子化された価格配信システムにより提供された価格データおよび/または情報を利用し、それらに依拠することができ、かかるシステムにより提供された価格は、上記(a)または(b)の目的上、最終取引価格、公式終値または最新の入手可能な価格とみなされる。
(d)短期金融市場の投資対象および銀行預金は、取得価額に経過利息を加えた額で評価される。
(e)機能通貨以外の通貨建ての投資対象の価額(有価証券の価額であるか現金の価額であるかを問わない。)は管理事務代行会社が、関連するプレミアムまたはディスカウントおよび外国為替取引費用を考慮した上で当該状況において適切とみなすレート(公式のものであるかその他のものであるかにかかわらない。)で機能通貨に換算されるものとする。
(f)スワップ取引およびその他の店頭デリバティブ取引/商品は、予想キャッシュ・フローの正味現在価値に基づき評価される。当該スワップ取引または他の店頭デリバティブ取引/商品の計算代理人が取引相手方も務める場合、当該兼任に起因して生じる利益相反を回避するため、管理会社またはその受任者は、純資産価額の算定と同じかそれ以上の頻度で、当該評価に関する許容度チェックを実施する義務を負う。
(g)上記にかかわらず、管理会社は(受託会社と協議の上)、他の評価方法の方が関連する投資対象の公正価値をより反映すると判断した場合、他の評価方法の利用を許可することができる。
2.3 外貨換算
サブ・ファンドの財務書類は米ドルで表示されている。
米ドル以外の通貨で表示されている資産および負債は、報告対象期間末時点の実勢為替レートで米ドルに換算される。外貨建取引は取引の日の実勢為替レートで米ドルに換算される。
外貨換算に係る実現損益は、報告対象期間の実績を算定する際に損益および純資産変動計算書において認識されている。
時価で評価したポートフォリオの評価から生じる未実現為替損益は、投資有価証券およびスワップ契約に係る未実現評価損益の純変動に含まれる。投資有価証券およびスワップ契約の売却から生じる実現為替損益は、投資有価証券およびスワップ契約に係る実現損益に含まれる。その他の純為替損益は、損益および純資産変動計算書の為替に係る実現損益に含まれる。
2.4 スワップに係る受取利息
受取利息は、毎日発生する。
注3.受託報酬
サブ・ファンドの関連当事者である受託会社は、サブ・ファンドの信託財産より、年間15,000米ドルの受託報酬を受領する権利を有していた。当該報酬は、毎日計算されて計上され、四半期毎に後払いで支払われた。
注4.管理事務代行会社報酬
管理事務代行会社は、サブ・ファンドの信託財産より、目標償還金額の年率0.09パーセントの管理事務代行会社報酬を受領する権利を有していた。当該報酬は、毎日計算されて計上され、毎月後払いで支払われた。
注5.保管会社報酬
保管会社は、サブ・ファンドの信託財産より、目標償還金額の年率0.01パーセントの保管会社報酬を受領する権利を有していた。当該報酬は、毎日計算されて計上され、毎月後払いで支払われた。
注6.管理会社報酬
サブ・ファンドの関連当事者である管理会社は、サブ・ファンドの信託財産より、目標償還金額の年率0.16パーセントの管理会社報酬を受領する権利を有していた。当該報酬は、毎日計算されて計上され、毎月後払いで支払われた。
注7.代行協会員報酬
管理会社の関連当事者である代行協会員は、サブ・ファンドの信託財産より、目標償還金額の年率0.01パーセントを上限とする報酬を受領する権利を有していた。当該報酬は、毎日計算されて計上され、毎月後払いで支払われた。
注8.販売会社報酬
管理会社の関連当事者である販売会社は、サブ・ファンドの信託財産より、受益証券1口当たり目標
償還金額の年率0.50パーセントを上限とする報酬を受領する権利を有していた。ただし、この目的において目標償還金額は発行済受益証券口数ではなく販売会社がその登録保有者となっている受益証券口数を参照して計算される。当該報酬は、毎日計算されて計上され、毎月後払いで支払われた。
注9.税金
9.1 ケイマン諸島
ケイマン諸島において収益または利益に課される税金はなく、またファンドは、ケイマン諸島の総督からファンドの設立日である2008年10月21日からの50年間、現地の法人税、利益税および資本税がすべて免除となる保証を受けている。したがって、法人税等引当金は本財務書類上に計上されていない。
9.2 その他の国々
サブ・ファンドは、他の国々を源泉とする特定の収益に対し源泉徴収税またはその他の税金を課されることがある。
注10.当期中の重要な事象
サブ・ファンドが保有する本債券は、2022年3月25日に50,935,874.00米ドルで満期償還した。
受託会社および管理会社は、当期間中にサブ・ファンドを清算することを決議した。サブ・ファンドの最終純資産価額評価日は2022年3月30日であった。2022年3月30日に最終純資産価額53,438,950.91米ドルで残りの受益証券は強制的に買い戻された。
注11.後発事象
本財務書類の作成にあたり、サブ・ファンドは、財務書類の公表日である監査報告書の日付までのすべての重要な後発事象を評価および開示している。
Ⅴ.ファンドの投資信託財産運用総括表
信託期間 | 投資信託当初払込日 | 2017年3月22日 | 投資信託契約終了時の状況 | ||
投資信託契約終了日 | 2022年3月30日 | 資産総額 | 53,542,750.23米ドル | ||
区分 | 投資信託当初払込時 | 投資信託契約終了時 | 差引増減 | 負債総額 | 103,799.32米ドル |
受益権口数 | 14,950,467.229口 | 4,976,441.096口 | -9,974,026.133口 | 純資産総額 | 53,438,950.91米ドル |
元本額 | 149,504,672.29米ドル | 53,438,950.91米ドル | -96,065,721.38米ドル | 受益権口数 | 4,976,441.096口 |
1口当たり償還金 | 10.73839米ドル |
毎計算期末の状況
計算期 | 期首純資産総額 (米ドル) | 期末純資産総額 (米ドル) | 1口当たり純資産価格 (米ドル) | 1口当たり分配金 | |
金額(米ドル) | 分配率 | ||||
第1期 | 149,504,672.29 | 150,843,882.43 | 10.881 | - | - |
第2期 | 150,843,882.43 | 119,576,141.46 | 11.076 | - | - |
第3期 | 119,576,141.46 | 98,670,197.22 | 11.748 | - | - |
第4期 | 98,670,197.22 | 80,848,764.84 | 10.961 | - | - |
第5期 | 80,848,764.84 | 63,099,806.38 | 11.081 | - | - |
第6期 | 63,099,806.38 | 53,438,950.91 | 10.73839 | - | - |
信託期間中の1口当たり総収益金および年平均収益率 | 0.73839 | 0.15% |
(注1)当初申込期間における1口当たり純資産価格は、10.000米ドルでした。
(注2)上記の第6期末の期末純資産総額および1口当たり純資産価格は、財務書類と異なる基準時点で計算されているため、財務書類に記載の数値とは異なります。
Ⅵ.お知らせ
サブ・ファンドは2022年3月30日に償還いたしました。