BAS GAINトラスト-
BAS GAINトラスト-
GAMトレーディングⅡ・
プロテクション・シリーズ・トラスト0903(豪ドル建)
ケイマン諸島籍オープン・エンド型契約型公募外国投資信託(豪ドル建)
運用報告書(全体版)
作成対象期間:第7期(平成27年1月1日~平成27年12月31日)
受益者のみなさまへ
毎々、格別のご愛顧にあずかり厚くお礼申し上げます。
さて、GAMトレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト0903(豪ドル建)(以下「ファンド」といいます。)は、このたび、第7期(以下「当期」ということがあります。)の決算を行いました。ここに、運用状況をご報告申し上げます。
今後とも一層のお引立てを賜りますよう、お願い申し上げます。
ファンドの仕組みは次のとおりです。
ファンド形態 | ケイマン諸島籍オープン・エンド型契約型公募外国投資信託(豪ドル建) |
信託期間 | ファンドは、特別の事由により早期に終了しない限り、終了日(平成30年6月29日または管理会社の単独裁量により決定されるその他の日)に終了します。 ただし、ファンドを終了日以降も継続することが受益者の最善の利益となると受託会社および管理会社が判断した場合、受託会社および管理会社は、終了日の90日前までに各受益者に対し書面で通知することにより、ファンドの存続期間を、当該通知に明記される期間(10年を超えてはなりません。)だけ延長することを選択することができ、この場合、ファンドは、(早期に終了されない限り)終了日に終了せず、当該通知に明記される変更後の終了日 まで継続します。 |
運用方針 | ファンドは、バンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店が発行する元本確保型債券(以下「本債券」といいます。)に投資します。本債券は、本債券の満期日において100%の元本確保を提供します。本債券は、GAMトレーディングⅡインク(豪ドル建新規無議決権付株式クラス)(以下「参照ファンド」といいます。)に連動す る4倍のレバレッジがかけられたワラントに対するエクスポージャーを提供します。 |
主要投資対象 | バンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店が発行する元本確保型債券「ギャランティード・オルタナティブ・インベストメント・ノーツ-GAM トレーディングⅡインク-豪ドル建新規無議決権付株式クラス」 |
ファンドの運用方法 | 本債券(バンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店が発行する元本確保型債券)に投資することにより運用します。 |
分配方針 | ファンドは分配を行いません。 |
管 理 会 社:G A Mリミテッド代行協会員:株式会社新生銀行
目次
頁
Ⅰ.運用の経過および運用状況の推移等 1
Ⅱ.運用実績 4
Ⅲ.ファンドの経理状況 7
Ⅳ.純資産額計算書 25
Ⅴ.お知らせ 26
(注)本書の中で、オーストラリア・ドル(以下「豪ドル」といいます。)の円貨換算は、便宜上、平成28年4月28日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信売買相場(同日午後零時3分頃公表)の仲値(1豪ドル=83.40円)によります。
Ⅰ.運用の経過および運用状況の推移等
(1)当期の運用経過および今後の運用方針
■当期の1口当たり純資産価格等の推移
純資産総額(右軸)
1口当たり純資産価格(左軸)
(豪ドル) 130
126
122
118
114
(百万豪ドル) 75
第6期末の1口当たり純資産価格: |
119.05豪ドル |
第7期末の1口当たり純資産価格: |
121.25豪ドル (分配なし) |
騰落率: |
1.85% |
60
45
30
15
110
平成26年 12月31日
平成27年 3月31日
平成27年 6月30日
平成27年 9月30日
0
平成27年 12月31日
(注1) 1口当たり純資産価格等の推移のグラフは、実際の買戻価格に基づき算定した1口当たり純資産価格及び各日を買戻日とする買戻対象受益 証券の価格を控除せずに算定した純資産総額に基づき作成しています。本書に記載する各期末の1口当たり純資産価格および純資産総額は、財務書類に記載された数値に基づいており、早期買戻手数料を戻し入れて算定したものであり、各日を買戻日とする買戻対象受益証券の価 格を控除して算定したものであるため、グラフ上の数値とは一致しないことがあります。以下同じです。
(注2) ファンドは分配を行わない方針であるため、分配金再投資換算1口当たり純資産価格は記載しておりません。以下同じです。
(注3) ファンドの購入価額により課税条件は異なりますので、お客様の損益の状況を示すものではありません。
(注4) ファンドにベンチマークは設定されておりません。
1口当たり純資産価格の主な変動要因
ファンドは、その資産の大部分を本債券に投資しています。本債券は、満期日において100%の元本確保と参照ファンド(GAMトレーディングⅡインク-豪ドル建新規無議決権付株式クラス)に連動する
4倍のレバレッジがかけられたワラントに対するエクスポージャーを提供しています。当作成対象期間 中における1口当たり純資産価格の主な変動要因は、2014年には及ばなかったものの、参照ファンドの 運用が豪ドル建であることも手伝ってプラスの収益を上げることができたことによります。これは主に、マクロ-ディスクレショナリー戦略、マクロ-システマティック戦略、マネージド・フーチャーズ シ ョート・ターム/アクティブ・トレーディング戦略等のトレーディング戦略マネジャーのパフォーマン スが好調であったことによります。
■分配金について
該当事項はありません。
■投資環境について
2015年は、運用者の収益力に関する不満だけでなく、重大なイベントに満ちた年でした。米連邦公開市場委員会(FOMC)が第2四半期早々にも利上げをするのではないかという観測と相まって、欧州中央銀行(ECB)と日銀が、量的緩和を拡大させるのではないかという投資にとっては好機であるとの市場参加者からの楽観的な相場展開で始まりました。また、商品市場は大幅な下落に見舞われ、新興国市場に対する弱気の見通しも増大しました。しかしながら、投資の好機は、スイス国立銀行(SNB)が対ユーロでのスイス・フランのペッグ(1ユーロ=1.2スイス・フラン)を撤廃するとの決定をしたことにより、素早い回復を見せました。
第2四半期は、米ドル高と異常気象を背景に、米国のGDP(国内総生産)データが低迷し始めたため、運用環境の厳しさが増しました。また、中国市場は荒い動きを呈し、1年間で50%以上上昇しましたが、中国のハードランディングへの懸念がニュースを席巻し始めたことで、結局は急落して市場は弱気へと変化しました。
第3四半期は、中国が突然通貨の切下げを発表したことで、中国および新興国市場全体に対する懸念が一層増大しました。このことは、成長とは突然減速するものであると市場参加者に思わせることとなり、当然ながら、ラテンアメリカなどの世界の他の地域にも損失を波及させました。これは、欧州金融危機が四半期間で多くの株式市場に10%を優に超える損失をもたらして以来初めてS&P500株価指数の調整局面入り(10%以上の下落)となりました。これらの懸念の最中に、多くの商品市場の下落が再び始まりました。しかしながら、米国の経済データはそれなりの水準を維持し、一部の測定データは極めて強いものでした。これは、転じて、多くの市場参加者に米国FOMCが第3四半期に利上げを行うのではないかという観測を生じさせましたが、政府高官が新興国市場の影響についての懸念を引き合いに出したことで見当外れに終わりました。
このような市場背景の下で第4四半期に入り、ECBの高官は、欧州地域の経済見通しを良くするための追加措置に踏み切る意欲に加えて、成長の促進とインフレの促進の重要性に定期的に言及しました。このことは、ユーロ安につながり、対米ドルで1.05台まで下落しました。しかし、この見方がコンセンサスとなり、より支配的になったため、ECBが2011年以来最大の通貨の反騰をもたらすこととはならず、これにより運用者はリスクの削減を強いられることとなりました。米国FOMCが12月に0.25%の利上げを決定する時まで、市場参加者は市場の動きに対するポジション建ても市場の動きを押し進める準備もしていませんでした。FOMC高官の予想する金利(よりタカ派的な予想)と市場の実勢金利との間には有意な乖離があったにもかかわらず、その状況は変わりませんでした。2015年の終わりのこの重大な決定により、大きな収益の可能性が見込まれていた投資機会は、年末まで多くの予想されたイベントが起こらなかったことで、期待外れとなり一年を終えました。
■ポートフォリオについて
(ファンド)
ファンドは、その資産の大部分をバンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店が発行する、期間9年の本債券に投資しています。本債券はその満期日において100%の元本確保を提供すると共に、GAMトレーディングⅡインク(豪ドル建新規無議決権付株式クラス)の投資成果に連動する4倍のレバレッジがかけられたワラントに対するエクスポージャーを提供することを目指します。
(GAMトレーディングⅡインク)
2015年を振り返ってみると、ヘッジ・ファンド運用業界は、その運用戦略にかかわらず、なぜ収益を上げることができなかったのかという疑問に行き着きます。多数の大手の定評のある運用者は、S&P500株価指数が2015年をわずかな損失に止めて終えたにもかかわらず、2008年の世界的な金融危機の時と同程度の損失を計上しました。ロング・オンリー戦略にも言えることですが、オルタナティブ戦略に付きものの大幅な振幅が利益をもたらしたと考えることは不合理ではありません。
2015年の不確実性は、VIX指数の発足時以来の高いレベルで、2008年に経験したより高いレベルにまで到達しました。加えて、過去に観測したものと比較しても、より短い期間のうちにこれらの急騰が頻繁に発生すること観測されます。このように、2015年は極めて困難な年であったことを確認できるいくつかの明確な測定結果があり、ある意味では、世界的な金融危機時よりも一層困難な状況であったことが確認できます。
その理由については、定性的な要因、特に市場力学の変化に結び付いているものを調べる必要があり
ます。このトピックについては以前にも述べましたが、簡潔に言えば、銀行の役割の変化により、市場ボラティリティの顕著な急騰が全ての資産クラスにおいて継続し、しかも過去に観測した以上に頻繁に発生するものであると引き続き考えています。全体的な流動性は伝統的な測定基準によれば正常に見えるにもかかわらず、FRBが最近「流動性リスクの高まり」があると述べてこの問題を確認したことは特筆に値します。
■投資の対象とする有価証券の主な銘柄
当期末現在における有価証券等の主な銘柄については、後記「Ⅲ.ファンドの経理状況」の「(3)投資有価証券明細表等」をご参照ください。
■今後の運用方針
ファンドは、引き続き、本債券に投資を行い、参照ファンドの投資成果への連動と満期償還時の投資元本の確保を目指す方針です。
(2)費用の明細
項 目 | 項目の概要 | |
管 理 報 酬 等 | 0.000% | すべての報酬は管理会社により支払われるため、該当事項はありません。 |
その他の費用(当期) | 0.004% | 法律および会計報酬、電子データ・経理システム費用、印刷・広報費用ならびにその他の管理事務費用および立替費用として支払われました。 |
(注1)各報酬については、有価証券報告書に定められている料率を記載しています。「その他の費用(当期)」には運用状況等により変動するものや実費となる費用が含まれます。便宜上、当期のその他の費用の金額をファンドの当期末の純資産総額で除して100を乗じた比率を表示していますが、実際の比率とは異なります。
(注2)各項目の費用は、ファンドが間接的に負担する本債券および参照ファンドの費用を含みません。
Ⅱ.運用実績
(1)投資状況
資産別および地域別の投資状況
(平成28年4月末日現在)
資産の種類 | 発行地 | 時価合計 (豪ドル) | 投資比率(%) |
債券 | ガーンジー | 6,965,634 | 100.00 |
現金・その他の資産(負債控除後) | 313 | 0.00 | |
合計(純資産総額) | 6,965,947 (約581百万円) | 100.00 |
(注)投資比率とはファンドの純資産総額に対する当該資産の時価の比率である。以下同じ。
(2)投資資産
① 投資有価証券の主要銘柄
(平成28年4月末日現在)
銘柄 | 発行地 | 種類 | 利率 (%) | 償還日 | 豪ドル | 投資比率 (%) | |||
額面金額 | 簿価 | 時価 | |||||||
1 | ギ ャ ラ ン テ ィ ー ド・オルタナティブ・インベストメント・ノーツ-GAMトレーディングⅡインク- 豪ドル建新規無議決権付株式クラス | ガーンジー | 債券 | - | 2018年 3月26日 | 5,670,032 | 5,670,032 | 6,965,634 | 100.00 |
② 投資不動産物件
該当事項なし(平成28年4月末日現在)。
③ その他投資資産の主要なもの
該当事項なし(平成28年4月末日現在)。
(3)運用実績
① 純資産の推移
純資産総額 | 1口当たり純資産価格 | |||
豪ドル | 円 | 豪ドル | 円 | |
第1会計年度末日 (平成21年12月末日) | 70,620,818 | 5,889,776,221 | 97.09 | 8,097 |
第2会計年度末日 (平成22年12月末日) | 65,476,874 | 5,460,771,292 | 105.92 | 8,834 |
第3会計年度末日 (平成23年12月末日) | 48,206,846 | 4,020,450,956 | 110.01 | 9,175 |
第4会計年度末日 (平成24年12月末日) | 39,812,605 | 3,320,371,257 | 114.99 | 9,590 |
第5会計年度末日 (平成25年12月末日) | 25,119,778 | 2,094,989,485 | 110.66 | 9,229 |
第6会計年度末日 (平成26年12月末日) | 18,489,896 | 1,542,057,326 | 119.05 | 9,929 |
第7会計年度末日 (平成27年12月末日) | 7,408,800 | 617,893,920 | 121.25 | 10,112 |
平成27年5月末日 | 17,085,986 | 1,424,971,232 | 122.30 | 10,200 |
6月末日 | 16,503,254 | 1,376,371,384 | 119.41 | 9,959 |
7月末日 | 16,635,631 | 1,387,411,625 | 123.40 | 10,292 |
8月末日 | 15,278,400 | 1,274,218,560 | 122.12 | 10,185 |
9月末日 | 13,489,761 | 1,125,046,067 | 119.80 | 9,991 |
10月末日 | 11,749,973 | 979,947,748 | 120.14 | 10,020 |
11月末日 | 8,256,617 | 688,601,858 | 122.86 | 10,247 |
12月末日 | 7,408,800 | 617,893,920 | 121.25 | 10,112 |
平成28年1月末日 | 7,521,835 | 627,321,039 | 123.10 | 10,267 |
2月末日 | 7,167,173 | 597,742,228 | 123.14 | 10,270 |
3月末日 | 6,951,296 | 579,738,086 | 121.52 | 10,135 |
4月末日 | 6,965,947 | 580,959,980 | 122.85 | 10,246 |
下記会計年度末日および平成28年4月末日までの1年間における各月末の純資産の推移は以下のとおりである。
(注1)会計年度末日(12月末日。ただし、平成21年12月末日および平成27年12月末日は除く)を除き、各月末の純資産総額には、当該日を買戻日とする買戻対象の受益証券の純資産価額が含まれている。
(注2)会計年度末日(12月末日。ただし、平成21年12月末日は除く)の1口当たりの純資産価格は、ファンドの財務書類に記載された価格である。このため、平成22年12月末日、平成23年12月末日、平成24年12月末日および平成25年12月末日の1口当たりの純資産価格は実際の買戻価格とは異なる。これは、同日を買戻日とする受益証券に係わる早期買戻手数料を含んで計算されているためである。
② 分配の推移
該当事項なし(平成28年4月末日現在)。
③ 収益率の推移
下記会計年度における収益率の推移は以下のとおりである。
会計年度 | 収益率(注) |
第1会計年度 (平成21年3月31日~平成21年12月31日) | -2.91% |
第2会計年度 (平成22年1月1日~平成22年12月31日) | 9.09% |
第3会計年度 (平成23年1月1日~平成23年12月31日) | 3.86% |
第4会計年度 (平成24年1月1日~平成24年12月31日) | 4.53% |
第5会計年度 (平成25年1月1日~平成25年12月31日) | -3.77% |
第6会計年度 (平成26年1月1日~平成26年12月31日) | 7.58% |
第7会計年度 (平成27年1月1日~平成27年12月31日) | 1.85% |
(注)収益率(%)=100×(a-b)/b
a=会計年度末日の1口当たり純資産価格(当該期間の分配金の合計額を加えた額) b=当該会計年度の直前の会計年度末日の1口当たり純資産価格(分配落の額)
(第1会計年度の場合、当初発行価格である100豪ドル)
(4)販売及び買戻しの実績
会計年度 | 販売口数 | 買戻口数 | 発行済口数 |
第1会計年度 (平成21年3月31日~平成21年12月31日) | 731,300 (731,300) | 4,000 (4,000) | 727,300 (727,300) |
第2会計年度 (平成22年1月1日~平成22年12月31日) | 0 (0) | 109,100 (109,100) | 618,200 (618,200) |
第3会計年度 (平成23年1月1日~平成23年12月31日) | 0 (0) | 180,000 (180,000) | 438,200 (438,200) |
第4会計年度 (平成24年1月1日~平成24年12月31日) | 0 (0) | 92,000 (92,000) | 346,200 (346,200) |
第5会計年度 (平成25年1月1日~平成25年12月31日) | 0 (0) | 119,200 (119,200) | 227,000 (227,000) |
第6会計年度 (平成26年1月1日~平成26年12月31日) | 0 (0) | 71,700 (71,700) | 155,300 (155,300) |
第7会計年度 (平成27年1月1日~平成27年12月31日) | 0 (0) | 94,200 (94,200) | 61,100 (61,100) |
下記会計年度中の受益証券の販売および買戻しの実績ならびに下記会計年度末日現在の受益証券の発行済口数は以下のとおりである。
(注1)( )の数は本邦内における販売・買戻しおよび発行済口数である。
(注2)第1会計年度の販売口数には、当初募集期間中の販売口数を含む。
Ⅲ.ファンドの経理状況
1 財務諸表
(1)貸借対照表
貸借対照表 2015年12月31日現在 | ||||||||
2015年 | 2014年 | |||||||
注 | 豪ドル | 千円 | 豪ドル | 千円 | ||||
資産 | ||||||||
流動資産 | ||||||||
投資(公正価値) | 2(b) | 7,408,414 | 617,862 | 18,452,788 | 1,538,963 | |||
現金および現金等価物 | 2(c) | - | - | 9,786 | 816 | |||
その他の資産 | 7 | 1,139 | 95 | 777,337 | 64,830 | |||
資産合計 | 7,409,553 | 617,957 | 19,239,911 | 1,604,609 | ||||
負債 | ||||||||
流動負債 | ||||||||
銀行当座借越 | 2(c) | 753 | 63 | - | - | |||
その他の負債 | 7 | - | - | 750,015 | 62,551 | |||
負債 | 753 | 63 | 750,015 | 62,551 | ||||
資本 | ||||||||
ファンドの受益者に帰属する純資産 | 7,408,800 | 617,894 | 18,489,896 | 1,542,057 | ||||
資本および負債の合計 | 7,409,553 | 617,957 | 19,239,911 | 1,604,609 | ||||
ファンドの受益者に帰属する純資産 | 7,408,800 | 617,894 | 18,489,896 | 1,542,057 |
発行済受益証券口数 8 61,100.00 口 155,300.00 口
受益証券1口当たり
純資産価格 121.25 豪ドル 10,112 円 119.05 豪ドル 9,929 円
本財務書類は2016年6月28日に受託会社により承認され、受託会社を代表して以下の者により署名された。
[署名]
CTL HSCL トラスティーズ・リミテッド、GAMトレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト 0903(豪ドル建)の受託会社
2016年6月28日
添付の注記は本財務書類の一部である。
(2)損益計算書
損益計算書
2015年12月31日終了年度
2015年 2014年
注 豪ドル 千円 豪ドル 千円
収益
銀行預金利息 | 2(e) | 187 | 16 | 27,766 | 2,316 | |||
雑収入 | 2(i) | 28,162 | 2,349 | - | - | |||
損益を通じて公正価値で測定する 金融資産および金融負債に係る純利益(公正価値) | 3 | 311,584 | 25,986 | 1,472,139 | 122,776 | |||
純収益合計 | 339,933 | 28,350 | 1,499,905 | 125,092 |
費用
その他の費用 | 5(a) | 267 | 22 | 599 | 50 | |||
営業費用合計 | 267 | 22 | 599 | 50 |
営業利益 339,666 28,328 1,499,306 125,042
財務費用
支払利息 | 5(b) | 27,836 | 2,322 | 23,522 | 1,962 | |||
財務費用合計 | 27,836 | 2,322 | 23,522 | 1,962 |
ファンドの受益者に帰属する純資産の増加 311,830 26,007 1,475,784 123,080
添付の注記は本財務書類の一部である。
資本変動計算書
2015年12月31日終了年度
2015年 2014年
豪ドル 千円 豪ドル 千円
期首現在ファンドの受益者に帰属する純資産 | 18,489,896 | 1,542,057 | 25,119,778 | 2,094,989 | |||
受益証券の買戻費用 | (11,392,926) | (950,170) | (8,105,666) | (676,013) | |||
期中におけるファンドの受益者に帰属する純資産の増加 | 311,830 | 26,007 | 1,475,784 | 123,080 | |||
期中におけるファンドの受益者に帰属する純資産の変動 | (11,081,096) | (924,163) | (6,629,882) | (552,932) | |||
期末現在ファンドの受益者に帰属する純資産 | 7,408,800 | 617,894 | 18,489,896 | 1,542,057 |
添付の注記は本財務書類の一部である。
キャッシュ・フロー計算書 2015年12月31日終了年度
営業活動によるキャッシュ・フロー
2015年 2014年
豪ドル 千円 豪ドル 千円
投資対象売却からの手取金 | 12,105,973 | 1,009,638 | 7,628,059 | 636,180 | |||
受取利息額 | 187 | 16 | 27,766 | 2,316 | |||
受取雑収入 | 28,162 | 2,349 | - | - | |||
受取営業収益/(支払費用)純額 | 25,916 | 2,161 | (4,940) | (412) | |||
営業活動による純キャッシュ・インフロー | 12,160,238 | 1,014,164 | 7,650,885 | 638,084 | |||
財務活動によるキャッシュ・フロー 受益証券買戻しに係る現金支払額 | (12,142,941) | (1,012,721) | (7,650,410) | (638,044) | |||
利息支払額 | (27,836) | (2,322) | (23,522) | (1,962) | |||
財務活動による純キャッシュ・アウトフロー | (12,170,777) | (1,015,043) | (7,673,932) | (640,006) |
現金および現金等価物の減少 (10,539) (879) (23,047) (1,922)
期首現在現金および現金等価物 | 9,786 | 816 | 32,833 | 2,738 | |||
期末現在現金および現金等価物 | (753) | (63) | 9,786 | 816 |
添付の注記は本財務書類の一部である。
財務書類に対する注記
1.概要
BAS GAIN トラスト(以下「トラスト」という。)は、信託証書に従って設定されたケイマン諸島のマスター・トラストである。トラストは、ケイマン諸島の法律に基づき、2006年9☎22日に設定された。
トラストは以下のサブ・ファンドにより構成されている。
- BAS GAIN トラスト-BAS GAIN ダイバーシティ・シリーズ-トラスト(日本円)(2012年3☎ 31日に終了)
- BAS GAIN トラスト-BAS GAIN ダイバーシティ・シリーズ-トラスト(米ドル)(未設定)
- BAS GAIN トラスト-GAMダイバーシティⅡ 300% シリーズ・トラスト(円建て)(2013年5
☎31日に終了)
- BAS GAIN トラスト-GAMトレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト 0903
(豪ドル建)
- BAS GAIN トラスト-GAMトレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト 0908
(豪ドル建)
- BAS GAIN トラスト-GAMクルーズⅡ・シリーズ・トラスト
本財務書類は、BAS GAIN トラスト-GAM トレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト 0903(豪ドル建)(以下「ファンド」という。)に関するものである。
ファンドの投資目的は、バンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店が発行する、ギャランティード・オルタナティブ・インベストメント・ノーツ(以下「本債券」という。)にそのすべてまたは実質的にすべての資産を投資することにより、達成される。本債券のパフォーマンスは、豪ドル建て投資対象債券のパフォーマンス・コンポーネントを構成するGAM トレーディングⅡインクの豪ドル建新規無議決権付株式クラス(以下「参照ファンド」という。)に連動している。
受益証券の買戻しは、英文目論見書に定められた通知期間を条件として、通常、毎暦☎の最終営業日に行われる。
2.重要な会計方針の概要
(a)財務書類の作成基準
本財務書類は、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠し、取得原価主義で作成されているが、金融資産および負債に関する損益を通じた公正価値での測定による修正が加えられている。 IFRSに準拠した財務書類の作成に際しては、次の会計年度の資産および負債の報告額に影響を与えうる一定の重大な会計上の見積りを行うことが求められる。経営陣は、将来に関する見積りおよび予測を行う。当然ながら、この結果として生じる会計上の見積りが関連する実際の結果と等しくなることはほとんどない。
発効済で、ファンドに重大な影響を及ぼすと予想される基準、解釈指針または既存の基準に対する修正は以下の他にない。
IFRS第10号「連結財務諸表」に対する修正-当該修正は、投資エンティティのIFRSに基づく連結について、例外を適用する。
以下の基準および基準に対する修正は、将来の会計年度において効力が発生しファンドに強制適用されるが、2015年12☎31日終了年度におけるファンドの運用には関連しない。
・ IFRS第9号「金融商品」(2018年1☎1日効力発生)
(b)公正価値で測定される投資対象分類
ファンドは、その投資対象を、IAS第39号に基づき、損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債として分類している。
認識および認識の中止
購入および売却は、当初、取引日(ファンドが資産の購入または売却を約定した日)に認識される。投資対象からキャッシュ・フローを受領する権利が失効し、または、ファンドが実質的にすべての所有によるリスクおよび利益を移転した場合、投資対象の認識は中止される。
測定
金融資産および負債は、当初、公正価値で認識され、損益を通じて公正価値で測定するすべての金融資産および負債の取引コストは、発生時に支払われる。損益を通じて公正価値で測定するすべての金融資産および負債は、当初の認識後、各評価日の23時(英国時間)に測定される。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債の売却時の実現損益は、平均コスト法により計算され、損益計算書に計上される。「損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債」の公正価値の変動から生じる損益は、それが発生した年度の損益計算書に含まれる。
評価
ギャランティード・オルタナティブ・インベストメント・ノーツへの投資の公正価値は、バンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドが提供する直近の入手可能な未監査の純資産価格に基づく。かかる公正価値は、GAMトレーディングⅡインクの豪ドル建新規無議決権付株式クラスの価値に基づきプライシング・モデルによって算出される。当該プライシング・モデルは、確定構造型の金融商品のために用いられる、確立されストレス・テスト済みの技法であるCPPI(定率ポートフォリオ・インシュアランス(Constant Proportion Portfolio Insurance))理論に基づく。基礎的なCPPI理論は、いかなる時点でも債務の弁済が確保されるように、高リスク資産(参照ファンド)と無リスク資産(現金)との間の投資配分比率に基づく。
この手法に従い、2015年12☎31日現在の投資の総額は7,408,414豪ドル(2014年:18,452,788豪ド
ル)であり、ファンドの純資産価額の99.99%(2014年:99.80%)に相当するものと評価された。ポートフォリオの分析は3頁(訳注:原文の頁数)の投資有価証券明細表に表示されている。
金融商品の相殺
当年度末現在、ファンドは法的強制力のあるマスター・ネッティング契約を締結していない。
(c)現金および現金等価物
現金および現金等価物は、現金、当座借越およびファンドの銀行に対する当初満期が3か☎未満の外貨預金からなる。
(d)報酬および費用
報酬および費用は、発生主義に基づいて計上される。
(e)利息
銀行預金およびブローカー預託金残高の経過利息は、実効利率を用いて認識される。
(f)発行済受益証券
ファンドが発行したすべての受益証券は、受益者の選択により買戻可能であり、IAS第32号に基づき、資本として分類される。受益者は、英文目論見書の条項に従って管理事務代行会社に申し込むことにより、ファンドの純資産価額の比例按分した割合に相当する額で、自身が保有する受益証券の買戻しの請求をすることができる。
(g)外国通貨取引
機能通貨および表示通貨
ファンドの運用が行われている経済環境を最も適切に反映していると受託会社が考えるところに従い、ファンドは、IAS第21号に基づき、豪ドルを機能通貨として採用している。表示通貨も豪ドルである。
取引および残高
外国通貨取引は、取引日における実勢為替レートを用いて機能通貨に変換される。当該取引の受渡決済ならびに外国通貨建ての資産および負債の期末為替レートによる変換により生じた為替差損益は、損益計算書において認識される。
以下の対豪ドル為替レートが期末現在使用された。
2015年 | 2014年 | ||
ユーロ | 0.6698 | 0.6753 | |
米ドル | 0.7275 | 0.8170 |
(h)税金
ケイマン諸島政府は、現行の法制の下では、受託会社または受益者に対して、所得税、法人税もしくはキャピタル・ゲイン税、不動産税、相続税、贈与税または源泉税を課さない。ファンドは、通常、二重課税の救済のための租税条約からの便益を受ける資格をもたない。爾後に租税債務が見込まれる場合には、十分な引当金が財務書類に計上される。一部の法域内では、ファンドに関連して受託会社が保有する証券および債務証券に関して受託会社が受領する配当および利息につき、当該法域で源泉税が課されることがある。
未確定の税務ポジションに関する債務は、当該債務の発生が見込まれ、合理的な正確性をもって見積もることができた時点ではじめて債務計上される。
(i)雑収入
雑収入には、バンク・ジュリアス・ベアによる費用の前払いが反映されている。
3.公正価値で測定する投資
(a)公正価値のヒエラルキー
IFRS第13号は、公正価値で測定する金融商品の開示が公正価値の測定においてインプットの重要性を反映した3つのレベルのヒエラルキーに基づくことを求めている。ヒエラルキーは、同一の資産または負債の活発な市場における無調整の市場価格に対して最も高い優先順位を与え(レベル1の測定)、観察不能なインプットに対しては最も優先順位が低い(レベル3の測定)。3つのレベルの公正価値のヒエラルキーは以下のとおりである。
レベル1:測定日現在でファンドがアクセス可能な、同一の資産または負債の活発な市場における無修正の市場価格を反映したインプット。レベル1に分類される典型的な投資対象には、活発に取引されている上場株式や上場デリバティブ、国債の一部が含まれる。
レベル2:活発な市場における市場価格を除く、資産または負債の直接的または間接的に観察可能なインプットであり、活発とはみなされない市場におけるインプットを含む。レベル2に分類される典型的な投資対象には、社債、国債の一部、上場株式の一部および店頭デリバティブが含まれる。投資ファンドも、期間中に買戻しが発生しており、期末において買戻しを妨げる特段の制限がない場合には、レベル2の投資対象と解される。
レベル3:観察不能だが測定には重要なインプット。レベル3に分類される典型的な投資対象には、社債の一部、プライベート・エクイティ、および、買戻しが停止された投資ファンド、サイドポケットのクラスが設定された投資ファンド、または買戻し制限が課された投資ファンドが含まれる。
ファンドは、投資対象を評価する技法として「市場アプローチ」を使用する。インプットは、観察可能なデータによって決定される。ある金融商品の公正価値測定のヒエラルキーにおけるレベルは、公正価値の測定に重要なインプットのうち最も低いレベルに基づく。ただし、何が「観察可能」に該
当するかの決定には重大な判断を要するが、一般的には、容易に取得可能であって、定期的に配信または更新されており、信頼可能かつ検証可能で、独占的でなく、関連する市場に活発に関与している独立した情報源によって提供される市場データは、「観察可能」と解することができる。ヒエラルキーにおける金融商品の分類は、金融商品の価格決定の透明性に基づいており、当該金融商品のリスクには必ずしも対応しない。レベル3では、市場アプローチの使用は、一般的には市場取引比較法の使用から成り立っている。
公正価値測定のヒエラルキーのレベル間の移動は、報告期間の期首に発生したとみなされる。
下表は、2015年12☎31日および2014年12☎31日現在の公正価値で測定されたファンドの金融資産および負債を、公正価値測定のヒエラルキーの中で分析したものである。
2015年12☎31日現在: | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
資産 | 豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | |||
損益を通じて公正価値で測定する金融資産 - 投資対象債券 | - | 7,408,414 | - | 7,408,414 | |||
資産合計 | - | 7,408,414 | - | 7,408,414 |
2014年12☎31日現在: | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
資産 | 豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | |||
損益を通じて公正価値で測定する金融資産 - 投資対象債券 | - | 18,452,788 | - | 18,452,788 | |||
資産合計 | - | 18,452,788 | - | 18,452,788 |
2015年12☎31日および2014年12☎31日までの年度中、レベル間の資産の移動はなかった。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および損益を通じて公正価値で測定する金融負債以外の、損益を通じて公正価値で測定されないその他すべての金融商品は短期金融資産および金融負債であり、かかる簿価は公正価値と近似する。IFRS第13号に従って、かかる金融資産および金融負債は、レベル1に分類される現金および現金等価物とは別にレベル2に分類される。
(b)損益を通じて公正価値で測定する金融資産の内訳 | |||
2015年 | 2014年 | ||
豪ドル | 豪ドル | ||
公正価値 | |||
損益を通じて公正価値で 測定すると指定された金融資産 | |||
- 投資対象債券 | 7,408,414 | 18,452,788 | |
損益を通じて公正価値で測定する金融資産合計 | 7,408,414 | 18,452,788 |
(c)損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債の公正価値におけるその他の純変動
- 実現 | 2015年 豪ドル 1,965,958 | 2014年 豪ドル 933,315 | ||||
- 未実現の変動 | (1,654,374) | 538,824 | ||||
純利益合計 | 311,584 | 1,472,139 | ||||
4.カテゴリー別金融商品 | ||||||
2015年12☎31日現在 | 貸付金および受取債権 | 損益を通じて公正価値で 測定する資産 | 合計 | |||
豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | ||||
貸借対照表に基づく資産 | ||||||
公正価値で測定する投資対象 | - | 7,408,414 | 7,408,414 | |||
その他の資産 | 1,139 | - | 1,139 | |||
1,139 | 7,408,414 | 7,409,553 | ||||
2014年12☎31日現在 | 貸付金および受取債権 | 損益を通じて公正価値で 測定する資産 | 合計 | |||
豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | ||||
貸借対照表に基づく資産 | ||||||
公正価値で測定する投資対象 | - | 18,452,788 | 18,452,788 | |||
現金および現金等価物 | 9,786 | - | 9,786 | |||
その他の資産 | 777,337 | - | 777,337 | |||
787,123 | 18,452,788 | 19,239,911 |
2015年12☎31日現在 | 損益を通じて 公正価値で測定する負債 | その他の 金融負債 | 合計 | ||||
豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | |||||
貸借対照表に基づく負債 | |||||||
銀行当座借越 | - | 753 | 753 | ||||
- | 753 | 753 | |||||
2014年12☎31日現在 | 損益を通じて公正価値で 測定する負債 | その他の金融負債 | 合計 | ||||
豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | |||||
貸借対照表に基づく負債 | |||||||
その他の負債 | - | 750,015 | 750,015 | ||||
- | 750,015 | 750,015 | |||||
5.報酬および費用 | |||||||
(a)その他の費用 | |||||||
2015年 | 2014年 | ||||||
豪ドル | 豪ドル | ||||||
雑費 | 267 | 599 | |||||
267 | 599 |
雑費は、法律および会計報酬、電子データ・経理システム費用、印刷・広報費用ならびにその他の管理事務費用および立替費用から成る。
(b)支払利息
支払利息は、要求払いで支払われる銀行の当座借越に関連する。
(c)ファンドの設立費用は管理会社により支払われており、管理会社は、本債券の当初5年間にわたり、本債券の償却費用の形態で補償を受け取る。ファンドは、英文目論見書の要項に従い、管理会社に報酬を支払っていない。
6.金融リスク管理
ファンドの投資目的は、本債券の発行会社が発行する本債券にそのすべてまたは実質的にすべての資産を投資することにより、達成される。本債券のパフォーマンスは、豪ドル建ての本債券のパフォーマンス・コンポーネントを構成する参照ファンドに連動している。
ファンドはその投資目的を通じて、ファンドが保有する資産および負債を通じて直接的に、また参照ファンドが保有する資産および負債を通じて間接的に、市場リスク(通貨リスク、金利リスクおよ
び価格リスクを含む。)、信用リスクおよび流動性リスクといった様々な金融リスクにさらされることがある。
受託会社は、ファンドの投資運用および金融リスク管理の責任を負う。受託会社は、定期的にファンドのパフォーマンスをレビューする。
(a)市場価格リスク
ファンドの投資対象(3頁(訳注:原文の頁数)の投資有価証券明細表における分析を参照)は、将来の価格に関する不確実性から生じる市場価格リスクの影響を受ける。
他のすべての変数が一定の場合に、参照ファンドの価値が5%増加または減少した場合、買戻可能受益証券の保有者に帰属する純資産は、それぞれ、およそ349,650豪ドル(2014年:866,357豪ドル)増加または減少する。
参照ファンドのパフォーマンスはGAMトレーディングⅡ戦略のパフォーマンスに左右される。GAMトレーディングⅡ戦略の目的は、世界中の金融市場において多様な投資手法および戦略を採用するトレーディング・アドバイザーによって運用される一もしくは複数の集団投資ビークルまたは別個のポートフォリオにその資産を割り当てることによって、金融および商品市場への投資を行い、これにより長期的な元本増加を実現することである。
(b)通貨リスク
ファンドは通常、機能通貨である豪ドル以外の通貨建ての他の資産を保有しない。したがって、ファンドは通貨リスクにさらされない。
(c)金利リスク
ファンドの資産の過半は、本債券で保持され、その利率は、本債券の評価額に織り込まれている。この関係により、ファンドは、ファンドが保有する本債券の評価において、市場金利の実勢水準の変動の影響に関連するリスクにさらされることになる。現在の金利が5%上昇すれば、ファンドの価値は16,446豪ドル(2014年:60,200豪ドル)減少する。
ファンドの他の有利子の金融資産および負債により、ファンドは、その財務ポジションおよびキャッシュ・フローに関して、市場金利の実勢水準の変動の影響に関連するリスクを負う。ファンドの現金ポジションは保管会社に預金され、現在のロンドン銀行間取引金利から保管会社が定める一定のスプレッドを差し引いた金利に基づく優位性のある金利が付される。
(d)信用リスク
ファンドは、信用リスクにさらされることがある。信用リスクは、ファンドとの金融取引の相手方が期日に満額を支払うことができないリスクである。ABNアムロに保管されている投資対象は、倒産隔離されたビークルに保管されており、したがって、ABNアムロの信用リスクにはさらされない。
ファンドは、本債券に対する投資を通じて、発行体であるバンク・ジュリアス・ベア・アンド・カンパニー・リミテッドのガーンジー支店の信用リスクにさらされている。ファンドに生じうる信用リスクの最大額は、本債券に対する投資の価額である。
ファンドは、取引相手方の債務不履行時には、取引相手方に対する債務を同一の相手方に対する債権と相殺する意向である。
下記の表は、保管会社であるABNアムロおよびブローカーに預託されている投資対象および現金の期末時点での明細である。
2015年12☎31日現在: | 金融資産 (公正価値) 豪ドル | 現金 豪ドル | 合計 豪ドル | ||
バンク・ジュリアス・ベア | 7,408,414 | - | 7,408,414 | ||
7,408,414 | - | 7,408,414 | |||
2014年12☎31日現在: | |||||
金融資産 (公正価値) | 現金 | 合計 | |||
豪ドル | 豪ドル | 豪ドル | |||
ABNアムロ | - | 9,786 | 9,786 | ||
バンク・ジュリアス・ベア | 19,202,803 | - | 19,202,803 | ||
19,202,803 | 9,786 | 19,212,589 |
(e)流動性リスク
流動性リスクとは、ファンドが支払期限の到来した支払債務を全額履行するために十分な現金の源 泉を生み出すことができない、または非常に不利な条件でしか生み出すことができないリスクである。ファンドにおいては、買戻可能受益証券について、現金での買戻しが毎☎生じる可能性がある。した がって、ファンドは、金融負債に伴う債務の履行に際して直面するリスクである流動性リスクにさら されている。
いずれかの買戻日にファンドに関して受領した買戻請求の合計金額が、管理会社がその絶対的裁量により決定したファンドの運用を大きく害する金額を上回り、継続保有する受益者の利益に重大な損害を及ぼす場合には、管理会社は、買戻代金の支払を延期することができる。
ファンドは、通知を条件に☎に一度償還が行われる本債券に投資している。したがって、ファンドが受益証券を買い戻すことができるか否かは、本債券の非流動性によって不利な影響を受けることがある。流動性リスクは、ファンドからの買戻しについての事前通知を、本債券の事前通知期限より前である、前☎の10日までに行うよう義務付けることにより管理されている。
下記の表は、ファンドの金融負債を貸借対照表日現在における契約上の満期日までの残存期間に基づいてグループ分けしたものである。
2015年 豪ドル | 2015年 % | 2014年 豪ドル | 2014年 % | |||
1か☎から3か☎以内に期限到来 753 | 0.01 | 750,015 | 4.06 | |||
753 | 0.01 | 750,015 | 4.06 |
これらの残高は、割引による影響が大きくないため、割引をしていない。
(f)公正価値評価リスク
本債券の受益証券は公に取引されておらず、償還は、本債券の募集書類に明記された必要な事前通知期間を条件として、ファンドにより、買戻日にのみ行われる。本債券への投資持分の償還請求をするファンドの権利は、英文目論見書の要項に記載されるとおり、その頻度が異なることがある。その結果、本債券の帳簿価格は、償還時に最終的に実現される価値を示さないことがある。加えて、ファンドは、参照ファンドに投資している他の投資家の行動(大口の買戻し等)によって、重大な影響を受けることがある。
(g)マスター・ネッティング契約および類似の契約による相殺および金額
2015年および2014年の12☎31日現在、ファンドは法的強制力のあるマスター・ネッティング契約を締結していない。
7.その他の資産/負債
2015年 2014年
豪ドル 豪ドル
その他の資産
未決済の投資対象売却金 - 750,015
その他の債権 1,139 27,322
1,139 777,337
その他の負債
未払買戻代金 - 750,015
- 750,015
8.発行済受益証券 | |||
2015年 | 2014年 | ||
受益証券口数 | 受益証券口数 | ||
BAS GAIN トラスト-GAM トレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト0903 (豪ドル建) | |||
1☎1日現在 | 155,300.00 | 227,000.00 | |
買戻口数 | (94,200.00) | (71,700.00) | |
12☎31日現在 | 61,100.00 | 155,300.00 |
受益者は、限定的な議決権を有する。信託証書は、受益者の議決権行使は、ある一定の状況(例えば、受託会社および管理会社の選任および解任など)またはファンドの他の法域への移転を承認する際に求められることがあると規定している。受益証券が、発行日後5年以内に買い戻される場合には、早期買戻手数料が買戻請求をした受益者に課される。詳細は、最新の英文目論見書を参照すること。
ファンドの資本は、受益者に帰属する純資産で表される。ファンドは、英文目論見書に従った事前通知を条件として受益者の裁量で毎☎買戻しがされるため、受益者に帰属する純資産額は、毎☎ベースで大きく変動することがある。
9.関連当事者
(ⅰ)管理会社および委託投資運用会社は、ファンドの投資活動に関して影響力を有しているため、ファンドの関連当事者とみなされる。管理会社、委託投資運用会社および管理事務代行会社は、GAMグループAGの完全保有子会社であるため、関連当事者とみなされる。
(ⅱ)期末時点において、発行済受益証券の100%が単一の受益者により保有されていた。
10.後発事象
期末以降、ファンドに影響を与える重大な後発事象はない。
(3)投資有価証券明細表等投資有価証券明細表
2015年12月31日現在
保有口数 銘柄 公正価値
(豪ドル)
ファンドにおける構成比率(%)
ギャランティード・オルタナティブ・ インベストメント・ノーツ- GAMトレーディングⅡインク- | ||||
61,100 | 豪ドル建新規無議決権付株式クラス | 7,408,414 | 99.99 | |
投資合計(公正価値) | 7,408,414 | 99.99 | ||
その他の流動資産(純額) | 386 | 0.01 | ||
ファンドの受益者に帰属する純資産 | 7,408,800 | 100.00 | ||
発行済受益証券口数 | 61,100.00 | |||
受益証券1口当たり純資産価格 | 121.25豪ドル | |||
2014年12月31日現在 | ||||
保有口数 銘柄 | 公正価値 (豪ドル) | ファンドにおける構成比率(%) | ||
155,000 | ギャランティード・オルタナティブ・インベストメント・ノーツ- GAMトレーディングⅡインク- 豪ドル建新規無議決権付株式クラス | 18,452,788 | 99.80 | |
投資合計(公正価値) | 18,452,788 | 99.80 | ||
その他の流動資産(純額) | 37,108 | 0.20 | ||
ファンドの受益者に帰属する純資産 | 18,489,896 | 100.00 | ||
発行済受益証券口数 | 155,300.00 | |||
受益証券1口当たり純資産価格 | 119.05豪ドル |
監査報告書
BAS GAIN トラスト-GAMトレーディングⅡ・プロテクション・シリーズ・トラスト 0903(豪ドル建)
(以下「ファンド」という。)の受益者各位
財務書類に関する報告
我々は、添付のファンドの財務書類、すなわち、2015年12月31日現在の貸借対照表および投資有価証券明細表、ならびに同日終了年度の損益計算書、資本変動計算書およびキャッシュ・フロー計算書、ならびに重要な会計方針の要約およびその他の説明情報から構成される注記について監査を行った。
本財務書類に対する経営陣の責任
経営陣は、国際財務報告基準に準拠して本財務書類を作成し適正に表示すること、および、不正によるか誤謬によるかを問わず、重要な虚偽記載のない財務書類の作成に必要であると経営陣が判断する内部統制について責任を負う。
監査人の責任
我々の責任は、我々の監査に基づいて、これらの財務書類に対して意見を表明することである。我々は、国際監査基準に準拠して監査を行った。当該基準は、我々が倫理義務を遵守し、財務書類に重要な虚偽記載がないかどうかについての合理的な確証を得るための監査を計画し実施することを求めている。
監査には、財務書類中の金額および開示に関する監査証拠を収集するための手続の実行が含まれる。選択された手続は、不正によるか誤謬によるかを問わず、財務書類上の重要な虚偽記載のリスク評価を含む監査人の判断に依拠している。これらのリスク評価を行うにあたり、監査人は、状況に照らして適切である監査手続を策定するため、事業体による財務書類の作成および適正な表示に関する内部統制について考慮するが、これは事業体の内部統制の有効性について意見を表明するために行うものではない。また監査は、経営陣が採用した会計原則の適切性および経営陣が行った会計上の見積りの合理性についての評価とともに、財務書類の全体的な表示に関する検討も含んでいる。
我々は、我々が収集した監査証拠が、我々の監査意見の基礎となるに十分かつ適切であると確信している。
意見
我々は、添付の財務書類が、国際財務報告基準に準拠して、2015年12月31日現在のファンドの財政状態ならびに同日終了年度の財務実績およびキャッシュ・フローを全ての重要な点において、適正に表示しているものと認める。
その他
本意見を含む当報告書は、我々の業務契約書の条項に従って全体としてのファンドの受益者のためにのみ作成されたものであり、その他の目的を有しない。我々は、本意見を述べるにあたり、我々の文書による事前同意によって明白に合意する場合を除き、その他のいかなる目的に対して、また、当報告書を示されるまたは入手するその他の者に対して責任を負わない。
プライスウォーターハウスクーパース
ダブリン 2016年6月28日
Ⅳ.純資産額計算書
(平成27年12月末日現在)
豪ドル (Ⅳを除く。) | 千円 (ⅣおよびⅤを除く。) | |
Ⅰ 資産総額 | 7,409,553 | 617,957 |
Ⅱ 負債総額 | 753 | 63 |
Ⅲ 純資産総額(Ⅰ-Ⅱ) | 7,408,800 | 617,894 |
Ⅳ 発行済口数 | 61,100口 | |
Ⅴ 1口当たり純資産価格(Ⅲ/Ⅳ) | 121.25 | 10,112円 |
Ⅴ.お知らせ
・信託証書の変更について
当作成対象期間中に、運用報告書(全体版)について電磁的方法により提供するための所要の信託証書の変更を行いました(平成27年8月4日効力発生)。
・委託管理事務代行会社の任命について
当作成対象期間の後、ファンドの管理事務代行会社は、平成28年7月1日付でステート・ストリート・ファンド・サービシズ(アイルランド)リミテッドをファンドの委託管理事務代行会社に任命しました。委託管理事務代行会社は、管理事務代行会社の監督の下、ファンドに対し委託管理事務代行業務を提供します。