Contract
仕 様 書(案)
I.概要
1)目的
本仕様書は、国立循環器病研究センター(当センターまたはセンター)と受注者が、当センターにおける夜間看護助手業務派遣契約を円滑に実施することを目的とする。
受注者は、センターが基本方針に定めた「最善の医療を提供する」こと、及び(財)日本医療機能評価機構の定める認定基準を達成している医療機関であることを認識し、円滑な業務運営に協力しなければならない。
2)派遣業務の表示夜間看護助手業務
3)派遣業務の場所
国立循環器病研究センター 看護部(病棟勤務)
4)契約期間
令和 4 年 11 月 1 日 ~ 令和 7 年 3 月 31 日
土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12 月 29 日~1 月 3 日)は原則休みただし、土曜日、日曜日、祝日に勤務を要する場合がある。
5)作業時間
午前 16 時 30 分~午後 11 時 00 分まで(うち、休憩 45 分) 6 時間 30 分勤務時間・曜日は応相談
6)派遣人員
16 名
II.業務内容
1)業務内容
派遣従業員は、主に下記の項目について各病棟で行うものとする。
その他の業務遂行上必要な事項については、その都度甲が指示命令をするため、これに従うこと。
・主な業務内容
① 生活環境にかかわる業務
病室や病棟の環境の整備、シーツ交換
② 日常生活にかかわる業務
移送、食事の世話、身の回りの世話
③ その他雑務
物品の点検、片付け、整理、物品や薬の運搬(メッセンジャー)
III. 業務遂行にあたっての留意事項
1)接遇等について
作業実施にあたってはセンターの利用者(特に患者)に対する安全を心掛け、常に親切・丁寧に接すること。また言葉遣いに留意し、患者を最優先に考え作業するとともに特に次の事項に注意する。
① 診療、その他一般業務に支障のないように注意すること。
② 運搬の際には患者搬送を最優先にとするよう注意すること。
③ 機器や薬剤などを破損のないよう丁寧に取り扱うこと。
④ 運搬物には重要書類が含まれていることを認識し、運搬誤りや紛失の無いよう注意すること。また、みだりに人の目に触れることのないよう個人情報保護を念頭に業務を履行すること。
⑤ 派遣従業員は言葉遣い、身だしなみ、態度に注意し、患者に不快感を与えないこと。各部署のスタッフにも常に善良な注意を払って業務を履行すること。
⑥ 患者との私語や私用は一切行ってはならない。
⑦ 院内感染に注意するとともに、不衛生にならないよう注意すること。
2)作業報告について
① 派遣従業員は 1 日の作業終了時において、作業報告書により報告し、指揮命令者の確認を受けるものとする。
3)その他
その他詳細については、派遣先責任者、指揮命令者及び当センターの担当者の指示によるものとする。
IV.派遣職員の届け出
派遣元事業主は派遣業務要員の氏名等を記した書面を事前に派遣先事業主に提出し、承認を受けるものとする。
V.派遣元事業者の条件
① 労働者派遣事業にかかる許可を得ていること。
② 派遣元事業者と派遣職員との間で労働基準法第 36 条の「時間外・休日労働に関する協定」が締結されていること。
③ 派遣元事業主は、派遣元責任者講習を終了した責任者を選任すること。
④ プライバシーマークの認定を受けている者であること、又は事業者内で「個人情 報保護規程」等を有し、事業者の組織としての個人情報保護体制が整備されていること。
VI.特記事項
① 派遣元事業主は、派遣職員が病気又は休暇等により勤務できないときは、原則
として事前に当センター指揮命令者と協議のうえ、派遣元は責任を持って代替人員の確保を図ること。
② 契約期間中はやむを得ない事情による交替を除き、原則として同一人物による派遣でなければならない。
③ 業務遂行上支障が認められる場合または著しく水準が低いと認められる場合は、センターはその派遣従業員の交替を要求することができる。なお、この場合の経費は派遣元の負担とする。
④ 派遣元事業者は、派遣従業員の施設内等での行為等全てについて責任を負う。
⑤ 派遣元事業者は、派遣従業員が故意又は重過失により当センター又は第三者に損害を与えた場合は、その損害賠償の責任を負う。
⑥ 派遣従業員の労働災害時の労災保険は、派遣元事業者の保険を適用する。
⑦ 派遣元事業者は、センターで業務を行う派遣従業員をセンターが実施する感染管理に係る教育・研修に出席させること。
⑧ 派遣職員は、業務中に疑義が生じた場合は、その都度、当センター指揮命令者に報告し、その指示に従うものとする。
⑨ 派遣職員は、勤務にあたり当センター職員と協調性をもって業務遂行すること。
⑩ 派遣職員は、職務上知り得た事項については秘密の保持を堅持しなければならない。当センターが保管する情報及び業務上知り得た情報の院外への搬出を禁止する。
また、当該情報は第三者に漏洩してはならず、個人情報及び特定個人情報に関する法律・通達等、関係法規を遵守すること。
機密保持の義務は、業務履行期限終了後も存続する。
※別紙「看護助手(ナースアシスタント)の職務規程」添付
仕様書別紙
Ⅰ 看護補助者(ナースアシスタント)の職務規程
1. ナースアシスタントの役割
看護が提供される場において、看護チームの一員として看護師の指示のもと、看護の専門的判断を要しない看護補助業務「傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話」及び「診療の補助に該当しない業務」を行う。当院では、看護補助者を「ナースアシスタント」と、名称を定めている
2.ナースアシスタントの責任
ナースアシスタントには自らの役割や責任の範囲を明確に理解し、看護婦の指示を受け、安全にナースアシスタントとしての業務を実施する責任がある
3.ナースアシスタントの位置づけ組織図に明記する
Ⅱ 勤務心得
1. 看護チームの一員としての役割を自覚し、行動する
2. 常に身だしなみを整え、笑顔で接する
3. 業務に専念し私語を慎む
4. 患者の人権を尊重し、プライバシーを守る
5. 患者に関することは自己判断せず、必ず看護師長かチームリーダーに報告する
Ⅲ ナースアシスタント業務
ナースアシスタント業務は ①看護の専門的判断を要さない業務であること ②医療に関する免許を必要としない業務であること、という2つの要素をふまえて行う。ナースアシスタントの業務範囲には大きく分けると周辺業務と直接ケアに分けられる。
1. 周辺業務について
1) 周辺業務とは、患者に接しない業務であり、生活環境に関わる業務と診療に関わる周辺業務がある
① 生活環境に関わる業務
・病床及病床周辺の清掃・整頓
・病室環境の調整
・シーツ交換やベッドメーキング(退院後、空床、離床可能な人)
・リネン類の管理 など
② 診療に関わる周辺業務
・処置・検査等の伝票類の準備、整備
・診療に必要な書類の整備・補充
・診療に必要な器械・器具等の準備、片付け
・診療材料の補充・整理
・入退院・転出入に関する業務 など
2) 周辺業務については、各勤務帯や週間のタイムテーブルに則り業務を実施する。周辺業務は、直接患者に接する業務ではないため、指示や業務の実施に関する看護記録は残す必要はない
2. 直接ケアについて
1) 直接ケアとは、対象者の状態を踏まえ、看護師から指示を受けた場合に限り行う患者のケア(清潔、排泄、食事、移動等)を指す。指示を出した看護師が誰であるのか、どのような指示を出したのか看護記録に残っていることが必要である。
① 日常生活に関わる業務
・食事に関すること
・排泄に関すること
・清潔に関すること
・移乗・移送に関すること
・安全・xxに関すること など
2) ナースアシスタント業務の指示を受ける際の注意事項
ナースアシスタントへの指示は、看護師が行う。その際、以下の点に留意する
・直接ケア時は、ケアの対象者が指定され、業務内容が指示される
・指示を出した看護師及び指示を受けたナースアシスタントは、その業務に対する責任を負う
・看護師より指示を受けたナースアシスタントは、業務の手順や留意点の説明を受ける 業務手順が定められているものについては、ナースアシスタントマニュアルを参照する
・指示に基づき業務を実施したナースアシスタントは、業務実施後に看護師に報告する報告のあった事柄については、看護師が看護記録に記録する
3) 記録に関する取り決め事項
① 業務手順書の範疇で実施する直接ケアについては、入院診療計画書に以下の内容で定型文として記載され、あらかじめ入院時に看護師が患者から同意を得ている
「保清や食事介助など療養介助上のお世話について、看護補助者と協働して実施させていただきます。」
② 業務手順書の範疇で実施した直接ケアについては、毎回記録に残す必要はないが、患者の状態に変化があった場合や看護補助者から報告があった事例については、看護師が記録に記載する。
Ⅳ ナースアシスタント業務内容一覧
1. 食事に関すること | 1) 配膳、下膳(下膳者の準備も含む) 2) 食事介助 |
2. 排泄に関すること | 1) 便器・尿器の洗浄・片付け 2) 排泄介助・おむつ交換 ① トイレ介助(車いす移送・付き添い歩行) ② おむつ使用の場合 |
3. 清潔に関すること | 1) xx(xxx・xxxx) 2) シャワー浴 3) 洗髪 4) 足浴・手浴 5) 口腔ケア |
4. 移乗・移送に関すること | 1) 車いす 2) ストレッチャー・ベッド 3) 付き添い歩行 |
5. 環境整備に関すること | 1) 病棟、病床及び病床周辺の清掃・整頓・清拭 ① 病棟全般の清掃・整頓・清拭 ② 病室・ベッド周囲の清掃・整頓・清拭 ③ ティーサーバーの清掃 ④ シンクの清掃 等 2) シーツ交換やベッドメーキング ① 入院ベッド・手術ベッドの作成、退院後のベッドメーキング、必要なリネンの補充・使用リネンの片付けを含む 3) 使用物品の片付け ① 食器類の片付け(経管栄養使用物品を含む) |
6. その他の周辺業務 | 1) 手術室へのベッド搬入 2) 転出入・転室時の荷物の移動 3) 搬送業務 ① 薬剤・SPD物品・中材物品・減菌哺乳瓶の受領 ② 検体搬送 ③ 医療機器・機材の運搬 4) ミルクの準備(受領を含む)・ミルク瓶の洗浄・保管 5) 車いす・ストレッチャー・点滴台の点検・清掃 6) 浴室用いす、シャワー用ストレッチャー、シャワー用車いすの点検・清掃 7) ガーグルベースンの片づけ 8) 乾燥器フィルター清掃 9) 患者の見守り対応 (認知症・せん妄患者 等) |
Ⅴ 院内研修
当院で働くナースアシスタントは、診療報酬上、以下の基礎知識を習得できる内容を含む院内研修を年 1 回以上受講したものであることが義務付けられている。
ア 医療制度の概要及び病院の機能と組織の理解
イ 医療チーム及び看護チームの一員としての看護補助業務の理解ウ 看護補助業務を遂行するための基礎的な知識・技術
エ 日常生活に関わる業務
オ 守秘義務、個人情報の保護
カ 看護補助業務における医療安全と感染防止
Ⅵ ナースアシスタント業務フロー
1. 勤務線表
2. ナースアシスタント業務フロー